JP2020129967A - 蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法 - Google Patents

蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明では、家庭等でも作業性に優れ簡便に、しっとり感などの食感の調整を行うことができる、蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを含む蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法に関する。
蒸しパン様食品としては、小麦粉等を原料として、イーストを用いて醗酵させたパン類生地から製造されるものと、膨張剤を用いて膨張させたパン類生地から製造されるものがある。
近年は、蒸しパンとしては一般的に、膨張剤を用い発酵せずに蒸篭や蒸器などで蒸し加熱することを特徴とするものが主流である。そのような蒸しパン様食品としては、例えば、蒸しパンの他、カステラ、饅頭の皮、および点心の皮などの形態を挙げることができる。
また、蒸しパン様食品は、オーブンなどの高温加熱を必要とせず、一般家庭で蒸し加熱することでも作ることができるため、粉体原料のみを予めブレンドしたプレミックスの形態でも売られている。このプレミックスを用いることで、たとえば、水や牛乳を加え、混練物とした後に、電子レンジ加熱することで、家庭で手軽に蒸しパンを楽しむことができる(特許文献1)。
そのような従来の蒸しパン様食品は、しっとりとして、もちもちした食感を有する物が主流であるが、近年の食の多様化に伴い、様々な食材と組み合わされて、多様な食感を蒸しパン様食品に適用させる方法(特許文献2)が挙げられている。
特開2014−183843号公報 特快2006―115778号公報
特許文献1では、蒸しパン用プレミックスに、特定の添加剤(一定水分に調整した穀物類粉や食用油脂、乳化剤)を添加することで、加水時の付着性を調整し、乳幼児などに最適な嚥下性と手づかみ性などとを両立させる方法が提唱されているが、適する水比などの調整が難しく、またその他の食材との組み合わせを行った際にバランスが崩れ、食感や嚥下性などとの両立が崩れる懸念があり改良の余地があった。
また特許文献2では、しっとり感とさっくり感を出すために、おからを添加する方法が挙げられているが、一定量のおからを配合することが必要であるために食味が限定されてしまう。またしっとり感のみをさらに強調することができず、その他の食材との組み合わせを行うためには改善の余地があった。
そこで本発明では、ココアや果実類などの食材と簡単に組み合わせられ、家庭等でも作業性に優れ簡便に、しっとり感などの食感の調整を行うことができる、蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意努力の結果以下の(1)〜(5)により課題を解決できることを見出した。
(1)カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度
が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを含む蒸しパン様食品。
(2)穀物粉100重量部に対し、前記カルボキシメチル化セルロースを0.1〜5重量部に範囲で含むことを特徴とする請求項1に記載の蒸しパン様食品。
(3)カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度
が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを含む蒸しパン様食品用ミックス粉。
(4)穀物粉100重量部に対し、前記カルボキシメチル化セルロースを0.1〜5重量部に範囲で含むことを特徴とする請求項3に記載の蒸しパン様食品用ミックス粉。
(5)穀物粉100重量部に対し、カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを0.1〜5重量部に範囲で混錬した生地を得て、該生地を蒸すことを含む、蒸しパン様食品の製造方法。
本発明によれば、ココアや果実類などの食材と簡単に組み合わせられ、家庭等でも作業性に優れ簡便に、しっとり感などの食感の調整を行うことができる、蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態について以下に説明する。但し、以下に説明する実施形態は、本発明の好ましい実施形態の例示であり、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書中、特に記載のない限り、「AA〜BB%」等という記載は、「AA%以上BB%以下」を意味するものとする。
本発明は、カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを含む蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉、及び蒸しパン様食品の製造方法である。
<穀物粉>
本発明に用いる穀物粉としては、主原料として、通常、製パン等に用いる小麦粉のいずれもが使用でき、例えば強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム小麦粉を挙げることができるが、中でも強力粉、準強力粉、デュラム小麦粉が好ましい。さらに小麦粉以外の穀粉としては、大豆粉、ライ麦粉、ライ小麦粉、コーンフラワー、スターチ類、米粉、そば粉、各種澱粉類、それらの混合粉など目的とするパンの種類などに応じて適宜選択して使用することができる。
これらは一種または数種を混合して使用することができる。
<カルボキシメチル化セルロース>
本発明の蒸しパン様食品、蒸しパン様食品用ミックス粉は、カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを含むことが重要である。
カルボキシメチル化セルロースは、セルロースのグルコース残基中の水酸基の一部がカルボキシメチル基とエーテル結合した構造を有するものである。カルボキシメチル化セルロースは、塩の形態をとる場合もあり、本発明のカルボキシメチル化セルロースには、カルボキシメチル化セルロースの塩も含まれるものとする。カルボキシメチル化セルロースの塩としては、例えばナトリウム塩などの金属塩などが挙げられる。
カルボキシメチル化セルロースの原料として用いられるパルプは、例えば、木材、木綿、わら、竹、麻、ジュート、ケナフ等の晒パルプまたは未晒パルプである。晒パルプ又は未晒パルプの製造方法は特に限定されず、機械的方法、化学的方法、あるいはその中間で二つを組み合せた方法でもよい。製造方法により分類される晒パルプ又は未晒パルプとしては例えば、メカニカルパルプ(サーモメカニカルパルプ(TMP)、砕木パルプ)、ケミカルパルプ(針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)等の亜硫酸パルプ、針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)等のクラフトパルプ)等が挙げられる。さらに、製紙用パルプの他に溶解パルプを用いてもよい。溶解パルプとは、化学的に精製されたパルプであり、主として薬品に溶解して使用され、人造繊維、セロハンなどの主原料となる。
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、これに限定されないが、平均粒子径が0.1〜300μm、好ましくは10〜100μm程度であることが好ましい。0.1μm未満では製造上煩雑であり、300μmを超える場合は食品や医薬品などの対象物に均一に混合させることが難しくなる。
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、水に分散した際にも繊維状の形状の少なくとも一部が維持されるものが好ましい。すなわち、カルボキシメチル化セルロースの水分散体を電子顕微鏡等で観察すると、繊維状の物質を観察することができるものが好ましい。このようなカルボキシメチル化セルロースをX線回折で測定すると、セルロースI型結晶のピークを観測することができる。
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、本発明の効果を阻害しない範囲で、カルボキシメチル基由来のカルボキシル基(−COOH)を、適宜変性したものであってもよい。そのような変性としては、例えばアルキル基やアリール基、アラルキル基などを有するアミン系化合物やリン系化合物などをカルボキシル基に結合させて、疎水化することが挙げられる。
また本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、本発明の効果を阻害しない範囲で、金属担持させたものであってもよい。金属担持とは、カルボキシメチル化セルロースに対し金属化合物を含む水溶液を接触させることで、カルボキシメチル化セルロースのカルボキシル基(−COOH)由来のカルボキシレート基(―COO―)に、金属化合物を配位結合あるいは水素結合させることをいう。これにより、金属化合物由来の金属イオンがイオン結合している金属化合物を含有するカルボキシメチル化セルロースを得ることができる。そのような金属化合物としては、例えばAg、Au、Pt、Pd、Mn、Fe、Ti、Al、Zn及びCuの群から選ばれる1種以上の金属元素のイオンを含む金属塩などを挙げることができる。
<カルボキシメチル置換度>
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、セルロースの無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.50以下であり、好ましくは0.40以下である。当該置換度が0.50を超えると水への溶解が起こりやすくなり、水中で繊維形態を維持できなくなり、保形性付与等の効果が低減する可能性がある。保水性や保形性付与等の効果を得るためには、一定程度のカルボキシメチル置換度を有することは必要であり、例えば、カルボキシメチル置換度が0.02より小さいと、用途によっては、カルボキシメチル基を導入したことによる利点が得られない場合がある。したがって、カルボキシメチル置換度は、0.02以上であることが好ましく、0.05以上であることが更に好ましく、0.10以上であることが更に好ましく、0.15以上であることが更に好ましく、0.20以上であることがさらに好ましく、0.25以上であることがさらに好ましく、0.30以上であることがさらに好ましい。なお、特に、カルボキシメチル置換度が0.20以上0.50以下の範囲では、後述するセルロースI型の結晶化度が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを得ること自体が困難であったが、本発明者らは、例えば後述する製法により、カルボキシメチル置換度0.20以上0.50以下であり、セルロースI型の結晶化度が50%以上であり、均質で水中でダマを形成しにくいカルボキシメチル化セルロースを製造できることを見出した。カルボキシメチル置換度は、反応させるカルボキシメチル化剤の添加量、マーセル化剤の量、水と有機溶媒の組成比率をコントロールすること等によって調整することができる。
本発明において無水グルコース単位とは、セルロースを構成する個々の無水グルコース(グルコース残基)を意味する。また、カルボキシメチル置換度(エーテル化度ともいう。)とは、セルロースを構成するグルコース残基中の水酸基のうちカルボキシメチルエーテル基に置換されているものの割合(1つのグルコース残基当たりのカルボキシメチルエーテル基の数)を示す。なお、カルボキシメチル置換度はDSと略すことがある。
カルボキシメチル置換度の測定方法は以下の通りである:
試料約2.0gを精秤して、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振盪して、カルボキシメチル化セルロースの塩(CMC)をH−CMC(水素型カルボキシメチル化セルロース)に変換する。その絶乾H−CMCを1.5〜2.0g精秤し、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。80%メタノール15mLでH−CMCを湿潤し、0.1N−NaOHを100mL加え、室温で3時間振盪する。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1N−HSOで過剰のNaOHを逆滴定し、次式によってカルボキシメチル置換度(DS値)を算出する。
A=[(100×F’−0.1N−HSO(mL)×F)×0.1]/(H−CMC
の絶乾質量(g))
カルボキシメチル置換度=0.162×A/(1−0.058×A)
F’:0.1N−HSOのファクター
F:0.1N−NaOHのファクター。
<セルロースI型の結晶化度>
本発明の添加剤に用いられるカルボキシメチル化セルロースにおけるセルロースの結晶化度は、結晶I型が50%以上であり、60%以上であることがより好ましい。結晶性を上記範囲に調整することにより、カルボキシメチル化セルロースによる保形性付与等の効果が高く得られるようになる。セルロースの結晶性は、マーセル化剤の濃度と処理時の温度、並びにカルボキシメチル化の度合によって制御できる。マーセル化及びカルボキシメチル化においては高濃度のアルカリが使用されるために、セルロースのI型結晶がII型に変換されやすいが、アルカリ(マーセル化剤)の使用量を調整するなどして変性の度合いを調整することによって、所望の結晶性を維持させることができる。セルロースI型の結晶化度の上限は特に限定されない。現実的には90%程度が上限となると考えられる。
カルボキシメチル化セルロースのセルロースI型の結晶化度の測定方法は、以下の通りである:
試料をガラスセルに乗せ、X線回折測定装置(LabX XRD−6000、島津製作所製)を用いて測定する。結晶化度の算出はSegal等の手法を用いて行い、X線回折図の2θ=10°〜30°の回折強度をベースラインとして、2θ=22.6°の002面の回折強度と2θ=18.5°のアモルファス部分の回折強度から次式により算出する。
Xc=(I002c―Ia)/I002c×100
Xc=セルロースのI型の結晶化度(%)
I002c:2θ=22.6°、002面の回折強度
Ia:2θ=18.5°、アモルファス部分の回折強度。
カルボキシメチル化セルロースは、一般に、セルロースをアルカリで処理(マーセル化)した後、得られたマーセル化セルロース(アルカリセルロースともいう。)を、カルボキシメチル化剤(エーテル化剤ともいう。)と反応させることにより製造することができる。
<濾過残渣の割合>
本発明の添加剤に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、水を分散媒として分散体としたときに(水分散体)、ダマ(塊)の形成が少ない(すなわち、濾過残渣を形成する割合が少ない)ものが好ましい。具体的には、水500gにカルボキシメチル化セルロースを投入し、400rpmで5秒間撹拌した後、20メッシュのフィルターを用いて自然濾過した際のフィルター上の濾過残渣の乾燥質量が、水に投入したカルボキシメチル化セルロースの乾燥質量に対して、0〜30質量%であることが好ましい(本明細書において、上記の方法で算出される水に投入したカルボキシメチル化セルロースの乾燥質量に対する自然濾過後の濾過残渣の乾燥質量の割合を、「濾過残渣の割合」と呼ぶ。)。濾過残渣の割合の具体的な測定方法は、以下の通りである:
(1)濾過残渣の量の測定
1Lのビーカーに500gの水を採取する。カルボキシメチル化セルロース5gを分取し、質量を記録する(カルボキシメチル化セルロースの質量)。撹拌器(IKA(登録商標)EUROSTAR P CV S1(IKA社製))に撹拌羽をセットし、400rpmで水を撹拌しておく。質量を記録しておいたカルボキシメチル化セルロースを、撹拌している水中に一気に投入し、投入後5秒間撹拌する。撹拌終了後、撹拌器の電源を切る。撹拌終了後、迅速に、あらかじめ質量を測定しておいた20メッシュのフィルターを用いて自然濾過を行う。自然濾過後、フィルターとその上の残渣をともに、バット上で100℃で2時間乾燥させる。フィルターとその上の残渣の質量を測定し、フィルターの質量を差し引くことで残渣の絶乾質量(g)を計算する(絶乾残渣質量)。
(2)カルボキシメチル化セルロースの水分量の計算
秤量瓶を100℃で2時間加熱し、シリカゲルの入ったデシケーター内で冷却し、秤量瓶の絶乾質量を精秤する(絶乾秤量瓶質量)。カルボキシメチル化セルロースを秤量瓶中に約1.5g量り取り、精秤する(乾燥前CMC質量)。秤量瓶のふたを開け、105℃で2時間加熱乾燥する。秤量瓶のふたを閉め、シリカゲルの入ったデシケーター内で15分間冷却する。乾燥後の秤量瓶質量(乾燥後のカルボキシメチル化セルロースを含む)を精秤する(乾燥後CMC入り秤量瓶質量)。
以下の式を用いて、カルボキシメチル化セルロースの水分量を計算する:
カルボキシメチル化セルロースの水分(%)=[{乾燥前CMC質量(g)−(乾燥後CMC入り秤量瓶質量(g)−絶乾秤量瓶質量(g))}/乾燥前CMC質量(g)]×100。
(3)濾過残渣の割合の計算
(1)で測定したカルボキシメチル化セルロースの質量(g)及び絶乾残渣質量(g)、ならびに(2)で計算したカルボキシメチル化セルロースの水分(%)を用いて、以下の式により、カルボキシメチル化パルプの濾過残渣の割合を計算する:
カルボキシメチル化セルロースの濾過残渣の割合(%)=[絶乾残渣質量(g)/{カルボキシメチル化セルロースの質量(g)×(100−カルボキシメチル化セルロースの水分(%))/100}]×100。
上記式により算出されるカルボキシメチル化セルロースの濾過残渣の割合は、0〜30%であることが好ましく、0〜20%であることがさらに好ましく、0〜10%であることがさらに好ましい。濾過残渣の割合の少ないカルボキシメチル化セルロースは、分散させやすく、取扱い性に優れる。このような濾過残渣の割合の少ないカルボキシメチル化セルロースは、例えば、後述する方法により製造することができる。
<ショッパー・リーグラろ水度>
本発明の添加剤に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、ショッパー・リーグラろ水度が60.0°SR以上であることが好ましい。ショッパー・リーグラろ水度の測定方法は、JISP 82121−1:2012に準じ、具体的には、以下の通りである:
カルボキシメチル化セルロースを水に分散し、固形分10g/Lの水分散体を調製し、マグネチックスターラーを用い一昼夜1000rpmにて撹拌する。得られたスラリーを1g/Lに希釈する。ミューテック社製DFR−04に60メッシュスクリーン(ワイヤー太さ0.17mm)をセットし、1000mlの検液から、上記メッシュを通過する液量を60秒間計測し、JISP 8121−1:2012に準じた方法で、ショッパー・リーグラろ水度を算出する。
ショッパー・リーグラろ水度は、繊維の懸濁液の水切れの程度を測定するものであり、下限値は0°SR、上限値は100°SRであり、ショッパー・リーグラろ水度が100°SRに近づくほど、水切れ(排水量)が少ないことを示し、すなわち、繊維の保水性が高いことを示す。
カルボキシメチル化セルロースのショッパー・リーグラろ水度は、60.0°SR以上であることが好ましく、65.0°SR以上であることがさらに好ましい。上限は特に限定されないが、100.0°SR以下であり、好ましくは、90.0°SR以下である。ショッパー・リーグラろ水度が60.0°SR以上であるカルボキシメチル化セルロースは、保水性が高く、例えば、これらに限定されないが、食品、化粧品、医薬品などの様々な組成物において、保水剤として用いるのに適するといえる。このようなショッパー・リーグラろ水度を有するカルボキシメチル化セルロースは、例えば、後述する方法により製造することができる。
<カナディアンスタンダードフリーネス>
本発明の添加剤に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、カナディアンスタンダードフリーネス(カナダ標準濾水度)が150ml以下であることが好ましく、120ml以下がより好ましく、110ml以下がさらに好ましい。このようなカナディアンスタンダードフリーネスを有するカルボキシメチル化セルロースは、例えば、後述する方法により製造することができる。カナディアンスタンダードフリーネスは、繊維の懸濁液の水切れの程度を測定するものであり、値が小さいほど水切れ(排水量)が少ないことを示し、すなわち、繊維の保水性が高いことを示す。カナディアンスタンダードフリーネスの測定方法は、以下の通りである:
前述したショッパー・リーグラ濾水度と同様の方法で試料を調製し、ミューテック社製DFR−04に60メッシュスクリーン(ワイヤー太さ0.17mm)をセットし、1000mlの検液から、上記メッシュを通過する液量を60秒間計測し、JISP 8121−2:2012に準じた方法で、カナディアンスタンダードフリーネスを算出する。
<濾水量>
本発明の添加剤に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、濾水量が400ml以下であることが好ましく、380ml以下がより好ましく、370ml以下がさらに好ましい。このような濾水量を有するカルボキシメチル化セルロースは、例えば、後述する方法により製造することができる。濾水量は、繊維の懸濁液の水切れの程度を測定するものであり、値が小さいほど水切れ(排水量)が少ないことを示し、すなわち、繊維の保水性が高いことを示す。濾水量の測定方法は、以下の通りである:
前述したショッパー・リーグラ濾水度と同様の方法で試料を調整し、ミューテック社製DFR−04に60メッシュスクリーン(ワイヤー太さ0.17mm)をセットし、1000mlの検液から、上記メッシュを通過する液量を60秒間計測し、濾水量を算出した。
<水分散体における粘度>
本発明のカルボキシメチル化セルロースは、水を分散媒として分散体としたときに(水分散体)、低い粘度を示すものが好ましい。本発明において、粘度の測定方法は、以下の通りである:
カルボキシメチル化セルロースを1000ml容ガラスビーカーに測りとり、蒸留水900mlに分散し、固形分1%(w/v)となるように水分散体を調製する。水分散体を25℃で撹拌機を用いて600rpmで3時間撹拌する。その後、JIS−Z−8803の方法に準じて、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、No.1ローター/回転数30rpmで3分後の粘度を測定する。
カルボキシメチル化セルロースの粘度は、10.0mPa・s以下であることが好ましく。8.0mPa・s以下がより好ましく、7.0mPa・s以下がさらに好ましい。このような低粘度のカルボキシメチル化セルロースは、カルボキシメチル基が、局所的ではなく、セルロース全体にわたり均一に導入されていると考えられ、カルボキシメチル化セルロースに特有の効果、例えば、保形性、吸水性付与等をより安定に得ることができると考えられる。
このような粘度を有するカルボキシメチル化セルロースは、例えば、後述する方法により製造することができる。上記粘度の下限値は特に限定されない。現実的には1.0mPa・s程度が下限となると考えられる。
<アニオン化度>
本発明の添加剤に用いられるカルボキシメチル化セルロースは、アニオン化度(アニオン電荷密度ともいう。)が0.00meq/g以上1.00meq/g以下であることが好ましい。アニオン化度の測定方法は、以下の通りである:
カルボキシメチル化セルロースを水に分散し、固形分10g/Lの水分散体を調製し、マグネチックスターラーを用い一昼夜1000rpmにて撹拌する。得られたスラリーを0.1g/Lに希釈後、10ml採取し、流動電流検出器(Mutek Particle Charge Detector 03)用い、1/1000規定度のジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)で滴定して、流動電流がゼロになるまでのDADMACの添加量を用い、以下の式によりアニオン化度を算出する:
q=(V×c)/m
q:アニオン化度(meq/g)
V:流動電流がゼロになるまでのDADMACの添加量(L)
c:DADMACの濃度(meq/L)
m:測定試料中のカルボキシメチル化パルプの質量(g)。
本明細書において、「アニオン化度」とは、上記の測定方法から分かるように、単位質量のカルボキシメチル化セルロースにおいて、アニオン性基を中和するのに要したDADMACの当量に相当し、単位質量のカルボキシメチル化セルロースあたりのアニオンの当量に相当する。
カルボキシメチル化セルロースのアニオン化度は、0.00meq/g以上1.00meq/g以下であることが好ましく、0.00meq/g以上0.80meq/g以下がさらに好ましく、0.00meq/g以上0.60meq/g以下がさらに好ましい。このような範囲のアニオン化度を有するカルボキシメチル化セルロースは、アニオン化度が1.00meq/gよりも高いカルボキシメチル化セルロースに比べて、カルボキシメチル基が、局所的ではなく、セルロース全体にわたり均一に導入されていると考えられ、カルボキシメチル化セルロースに特有の効果、例えば、保形性、吸水性付与等をより安定に得ることができると考えられる。このようなアニオン化度を有するカルボキシメチル化セルロースは、例えば、後述する方法により製造することができる。
カルボキシメチル化セルロースの吸水量は、6ml/g以上であることが好ましく、7ml/g以上が更に好ましく、8ml/g以上が更に好ましい。このような範囲の吸水量を有するカルボキシメチル化セルロースは、吸水量が6ml/gより少ないカルボキシメチル化セルロースに比べて、安定した吸水性、保水性を付与することができる。
なお本発明における吸水量の測定方法としては、水平に置いた台にカルボキシメチル化セルロースを1g採取し、そこに水を滴下し、カルボキシメチル化セルロースが離水(滴下水が吸着されずに残る状態)するまで要した水の滴下量を測定する。
カルボキシメチル化セルロースの膨潤率は、150%以下であることが好ましく、130%以下であることが更に好ましく、110%以下であることが更に好ましい。このような範囲の膨潤率を有するカルボキシメチル化セルロースは、膨潤率が150%を超えるカルボキシメチル化セルロースに比べて、べたつきにくく、作業性の向上等に繋がる。
なお本発明における膨潤率の測定方法としては、カルボキシメチル化セルロースを水、及びメタノールそれぞれの溶媒中で粒度分布測定装置(マスターサイザー2000)によって、平均粒子径(体積累計50%の粒子径D50の値をいう)を測定し、次式により算出する。
膨潤率(%)=平均粒子径(分散剤:水)/平均粒子径(分散媒:メタノール)×100
<カルボキシメチル化セルロースの製造方法>
カルボキシメチル化セルロースは、一般に、セルロースをアルカリで処理(マーセル化)した後、得られたマーセル化セルロース(アルカリセルロースともいう。)を、カルボキシメチル化剤(エーテル化剤ともいう。)と反応させることにより製造することができる。
本発明のカルボキシメチル置換度が0.50以下であり、セルロースI型の結晶化度が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースは、これに限定されないが、例えば、マーセル化(セルロースのアルカリ処理)を水を主とする溶媒下で行い、その後、カルボキシメチル化(エーテル化ともいう。)を水と有機溶媒との混合溶媒下で行うことにより、製造することができる。このようにして得たカルボキシメチル化セルロースは、従来の水媒法(マーセル化とカルボキシメチル化の両方を水を溶媒として行う方法)や溶媒法(マーセル化とカルボキシメチル化の両方を有機溶媒を主とする溶媒下で行う方法)で得たカルボキシメチル化セルロースに比べて、均質で品質が安定しており、分散安定性にすぐれ、保水性と保形性付与に優れ、また、水と接触した際にも比較的べたべたしにくく、さらに水中でダマを形成しにくいという特徴を有し、添加剤として使用するのに適している。また、上記の方法は、カルボキシメチル化剤の有効利用率が高いという利点がある。
<マーセル化>
原料として前述のパルプを用い、マーセル化剤(アルカリ)を添加することによりマーセル化セルロースを得る。本明細書に記載の方法にしたがって、このマーセル化反応における溶媒に水を主として用い、次のカルボキシメチル化の際に有機溶媒と水との混合溶媒を使用することにより、上述の添加剤として好適なカルボキシメチル化セルロースを経済的に得ることができる。
溶媒に水を主として用いる(水を主とする溶媒)とは、水を50質量%より高い割合で含む溶媒をいう。水を主とする溶媒中の水は、好ましくは55質量%以上あり、より好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上である。特に好ましくは水を主とする溶媒は、水が100質量%(すなわち、水)である。マーセル化時の水の割合が多いほど、カルボキシメチル基がセルロースにより均一に導入されるという利点が得られる。水を主とする溶媒中の水以外の(水と混合して用いられる)溶媒としては、後段のカルボキシメチル化の際の溶媒として用いられる有機溶媒が挙げられる。例えば、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等のアルコールや、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン、ならびに、ジオキサン、ジエチルエーテル、ベンゼン、ジクロロメタンなどを挙げることができ、これらの単独または2種以上の混合物を水に50質量%未満の量で添加してマーセル化の際の溶媒として用いることができる。水を主とする溶媒中の有機溶媒は、好ましくは45質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは0質量%である。
マーセル化剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物が挙げられ、これらのうちいずれか1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。マーセル化剤は、これに限定されないが、これらのアルカリ金属水酸化物を、例えば、1〜60質量%、好ましくは2〜45質量%、より好ましくは3〜25質量%の水溶液として反応器に添加することができる。
マーセル化剤の使用量は、カルボキシメチル化セルロースにおけるカルボキシメチル置換度0.50以下及びセルロースI型の結晶化度50%以上を両立できる量であればよく特に限定されないが、一実施形態において、セルロース100g(絶乾)に対して0.1モル以上2.5モル以下であることが好ましく、0.3モル以上2.0モル以下であることがより好ましく、0.4モル以上1.5モル以下であることがさらに好ましい。
マーセル化の際の水を主とする溶媒の量は、原料の撹拌混合が可能な量であることが好ましい。具体的には、これに限定されないが、セルロース原料に対し、1.5〜20質量倍が好ましく、2〜10質量倍であることがより好ましい。このような量とすることにより、反応を均質に生じさせることができるようになる。
マーセル化処理は、原料(パルプ)と、水を主とする溶媒とを混合し、反応器の温度を0〜70℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは10〜40℃に調整して、マーセル化剤の水溶液を添加し、15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、より好ましくは30分〜3時間撹拌することにより行う。これによりマーセル化パルプを得る。
マーセル化の際のpHは、9以上が好ましく、これによりマーセル化反応を進めることができる。該pHは、より好ましくは11以上であり、更に好ましくは12以上であり、13以上でもよい。pHの上限は特に限定されない。
マーセル化は、温度制御しつつ上記各成分を混合撹拌することができる反応機を用いて行うことができ、従来からマーセル化反応に用いられている各種の反応機を用いることができる。例えば、2本の軸が撹拌し、上記各成分を混合するようなバッチ型攪拌装置は、均一混合性と生産性の両観点から好ましい。
<カルボキシメチル化>
マーセル化パルプに対し、カルボキシメチル化剤(エーテル化剤ともいう。)を添加することにより、カルボキシメチル化セルロースを得る。本明細書に記載の方法にしたがって、マーセル化の際は水を主とする溶媒として用い、カルボキシメチル化の際には水と有機溶媒との混合溶媒を用いることにより、上述の添加剤として好適なカルボキシメチル化セルロースを経済的に得ることができる。
カルボキシメチル化剤としては、モノクロロ酢酸、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸メチル、モノクロロ酢酸エチル、モノクロロ酢酸イソプロピルなどが挙げられる。これらのうち、原料の入手しやすさという点でモノクロロ酢酸、またはモノクロロ酢酸ナトリウムが好ましい。
カルボキシメチル化剤の使用量は、カルボキシメチル化セルロースにおけるカルボキシメチル置換度0.50以下及びセルロースI型の結晶化度50%以上を両立できる量であればよく特に限定されないが、一実施形態において、セルロースの無水グルコース単位当たり、0.5〜1.5モルの範囲で添加することが好ましい。上記範囲の下限はより好ましくは0.6モル以上、さらに好ましくは0.7モル以上であり、上限はより好ましくは1.3モル以下、さらに好ましくは1.1モル以下である。カルボキシメチル化剤は、これに限定されないが、例えば、5〜80質量%、より好ましくは30〜60質量%の水溶液として反応器に添加することができるし、溶解せず、粉末状態で添加することもできる。
マーセル化剤とカルボキシメチル化剤のモル比(マーセル化剤/カルボキシメチル化剤)は、カルボキシメチル化剤としてモノクロロ酢酸又はモノクロロ酢酸ナトリウムを使用する場合では、0.90〜2.45が一般的に採用される。その理由は、0.90未満であるとカルボキシメチル化反応が不十分となる可能性があり、未反応のモノクロロ酢酸又はモノクロロ酢酸ナトリウムが残って無駄が生じる可能性があること、及び2.45を超えると過剰のマーセル化剤とモノクロロ酢酸又はモノクロロ酢酸ナトリウムによる副反応が進行してグリコール酸アルカリ金属塩が生成する恐れがあるため、不経済となる可能性があることにある。
カルボキシメチル化において、カルボキシメチル化剤の有効利用率は、15%以上であることが好ましい。より好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは25%以上であり、特に好ましくは30%以上である。カルボキシメチル化剤の有効利用率とは、カルボキシメチル化剤におけるカルボキシメチル基のうち、セルロースに導入されたカルボキシメチル基の割合を指す。マーセル化の際に水を主とする溶媒を用い、カルボキシメチル化の際に水と有機溶媒との混合溶媒を用いることにより、高いカルボキシメチル化剤の有効利用率で(すなわち、カルボキシメチル化剤の使用量を大きく増やすことなく、経済的に)、本発明のカルボキシメチル化セルロースを得ることができる。カルボキシメチル化剤の有効利用率の上限は特に限定されないが、現実的には80%程度が上限となる。なお、カルボキシメチル化剤の有効利用率は、AMと略すことがある。
カルボキシメチル化剤の有効利用率の算出方法は以下の通りである:
AM = (DS ×セルロースのモル数)/ カルボキシメチル化剤のモル数
DS: カルボキシメチル置換度(測定方法は後述する)
セルロースのモル数:パルプ質量(100℃で60分間乾燥した際の乾燥質量)/162
(162はセルロースのグルコース単位当たりの分子量)。
カルボキシメチル化反応におけるパルプ原料の濃度は、特に限定されないが、カルボキシメチル化剤の有効利用率を高める観点から、1〜40%(w/v)であることが好ましい。
カルボキシメチル化剤を添加するのと同時に、あるいはカルボキシメチル化剤の添加の前または直後に、反応器に有機溶媒または有機溶媒の水溶液を適宜添加し、又は減圧などによりマーセル化処理時の水以外の有機溶媒等を適宜削減して、水と有機溶媒との混合溶媒を形成し、この水と有機溶媒との混合溶媒下で、カルボキシメチル化反応を進行させる。有機溶媒の添加または削減のタイミングは、マーセル化反応の終了後からカルボキシメチル化剤を添加した直後までの間であればよく、特に限定されないが、例えば、カルボキシメチル化剤を添加する前後30分以内が好ましい。
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等のアルコールや、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン、ならびに、ジオキサン、ジエチルエーテル、ベンゼン、ジクロロメタンなどを挙げることができ、これらの単独または2種以上の混合物を水に添加してカルボキシメチル化の際の溶媒として用いることができる。これらのうち、水との相溶性が優れることから、炭素数1〜4の一価アルコールが好ましく、炭素数1〜3の一価アルコールがさらに好ましい。
カルボキシメチル化の際の混合溶媒中の有機溶媒の割合は、水と有機溶媒との総和に対して有機溶媒が20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがさらに好ましく、45質量%以上であることがさらに好ましく、50質量%以上であることが特に好ましい。有機溶媒の割合が高いほど、均一なカルボキシメチル基の置換が起こりやすいなど、均質で品質の安定したカルボキシメチル化セルロースが得られるという利点が得られる。有機溶媒の割合の上限は限定されず、例えば、99質量%以下であってよい。添加する有機溶媒のコストを考慮すると、好ましくは90質量%以下であり、更に好ましくは85質量%以下であり、更に好ましくは80質量%以下であり、更に好ましくは70質量%以下である。
カルボキシメチル化の際の反応媒(パルプを含まない、水と有機溶媒等との混合溶媒)は、マーセル化の際の反応媒よりも、水の割合が少ない(言い換えれば、有機溶媒の割合が多い)ことが好ましい。本範囲を満たすことで、得られるカルボキシメチル化セルロースの結晶化度を維持しやすくなり、本発明のカルボキシメチル化セルロースを、より効率的に得ることができるようになる。また、カルボキシメチル化の際の反応媒が、マーセル化の際の反応媒よりも水の割合が少ない(有機溶媒の割合が多い)場合、マーセル化反応からカルボキシメチル化反応に移行する際に、マーセル化反応終了後の反応系に所望の量の有機溶媒を添加するという簡便な手段でカルボキシメチル化反応用の混合溶媒を形成させることができるという利点も得られる。
水と有機溶媒との混合溶媒を形成し、マーセル化パルプにカルボキシメチル化剤を投入した後、温度を好ましくは10〜40℃の範囲で一定に保ったまま15分〜4時間、好ましくは15分〜1時間程度撹拌する。マーセル化パルプを含む液とカルボキシメチル化剤との混合は、反応混合物が高温になることを防止するために、複数回に分けて、または、滴下により行うことが好ましい。カルボキシメチル化剤を投入して一定時間撹拌した後、必要であれば昇温して、反応温度を30〜90℃、好ましくは40〜90℃、さらに好ましくは60〜80℃として、30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化(カルボキシメチル化)反応を行い、カルボキシメチル化パルプを得る。カルボキシメチル化反応時に昇温することにより、エーテル化反応を短時間で効率的に行えるという利点が得られる。
カルボキシメチル化の際には、マーセル化の際に用いた反応器をそのまま用いてもよく、あるいは、温度制御しつつ上記各成分を混合撹拌することが可能な別の反応器を用いてもよい。
反応終了後、残存するアルカリ金属塩を鉱酸または有機酸で中和してもよい。また、必要に応じて、副生する無機塩、有機酸塩等を含水メタノールで洗浄して除去し、乾燥、粉砕、分級してカルボキシメチル化セルロース又はその塩としてもよい。乾燥方法は何ら限定されないが、例えば凍結乾燥法、噴霧乾燥法、棚段式乾燥法、ドラム乾燥法、ベルト乾燥法、ガラス板等に薄く伸展し乾燥する方法、流動床乾燥法、マイクロウェーブ乾燥法、起熱ファン式減圧乾燥法などの既知の方法を使用できる。粉砕方法も特に限定されず、乾式粉砕で用いる装置としてはハンマーミル、ピンミル等の衝撃式ミル、ボールミル、タワーミル等の媒体ミル、ジェットミル等の乾式粉砕や、ホモジナイザー、マスコロイダー、パールミル等の湿式粉砕を行うことができる。
また、本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースを製造する際、必要に応じて、原料パルプまたはカルボキシメチル化後のパルプに、塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸を用いて、酸加水分解処理を施してもよい。酸加水分解処理を施したカルボキシメチル化パルプは、粉末状のセルロースの原料として用いることができ、粉末状セルロースとする場合には必要に応じてさらに中和、乾燥、粉砕、分級処理を施してもよい。
上記の製法により、カルボキシメチル置換度が0.50以下かつセルロースI型の結晶化度が50%以上であるにもかかわらず、均質で、保水性、保形性等の良好な効果を有するカルボキシメチル化セルロースが得られる理由は明らかではないが、本発明者らは、次のように推測している:マーセル化反応を水を主とする溶媒を用いて行うことによりマーセル化剤が均一に混ざりやすくなり、マーセル化反応がより均一に生じるようになり、また、カルボキシメチル化において有機溶媒が存在することにより、カルボキシメチル化剤の有効利用率が向上し、その結果余剰のカルボキシメチル化剤による副反応(例えば、グリコール酸アルカリ金属塩の生成等)が生じにくくなり、品質が安定化すると考えられる。これにより均一にカルボキシメチル化が起き、カルボキシメチル化セルロースが均一に分散しやすくなり、濾過残渣が生じる割合が減少したと考えられる。しかし、これに限定されるものではない。
本発明の蒸しパン様食品及び蒸しパン様食品用ミックス粉は、穀物粉100重量部に対し、カルボキシメチル化セルロースを0.1〜5重量部含むことが好ましく、0.1〜3重量部含むことがさらに好ましく、0.1〜2.0重量部含むことがさらに好ましい。
添加量が0.1重量%未満では保水性が劣るため、しっとりとした食感が得られにくく本発明の効果が得られにくい。添加量が5.0重量%を超えて添加すると、保水性や保形成が高くなりすぎるため、蒸す工程において、しっかりとした膨張がしにくくなる懸念がある。
<膨張剤>
本発明に用いる膨張剤としては、食品用途で通常用いられる膨張剤であれば特に限定されず、そのようなものとしては化学膨張剤が挙げられる。化学膨張剤にはガス発生剤と酸性剤とがある。本発明ではガス発生剤及び酸性剤のどちらも使用することができる。ガス発生剤の例として炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウムなどがあり、これらを1 種単独で又は2 種以上を使用することができる。また、酸性剤の例として酒石酸、酒石酸水素カリウム、第一リン酸カルシウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、焼きみょうばん、グルコノデルタラクトン、炭酸カルシウムなどが挙げられ、これらを1 種単独で又は2 種以上を使用することができる。
そのような膨張剤は、穀物粉100重量部に対し2〜8重量部含むことが好ましい。
<その他添加物>
本発明の蒸しパン様食品及び蒸しパン様食品用ミックス粉は、その他の添加剤として、砂糖、ショ糖、水あめ、麦芽糖、乳糖、ブドウ糖、異性化糖、オリゴ糖、果糖、ソルビトール及びトレハロースなどの甘味料、サラダ油、ショートニング、バターなどの固形状/液状/半液状の油脂類、さらに、澱粉、植物性蛋白、食塩、乳製品( 牛乳、粉乳など) 、乳化剤、香料、着色料、セルロース、増粘剤、起泡剤、餡などを適当な量で配合することができる。
<蒸しパン様食品の製造方法>
本発明の蒸しパン様食品は、前述される穀物粉、カルボキシメチル化セルロース、及び膨張剤を少なくとも混合したミックス粉に、水及び/ 又は卵を加えて、混合しよく捏ね、生地を調製することで得ることができる。または、前述される穀物粉(及び膨張剤)に、水及び/ 又は卵を加えてよく捏ねながら、適宜カルボキシメチル化セルロースを混合し捏ね、適時適宜にその他の添加剤を加え、生地を調整することでも良い。
本発明の蒸しパンの製造方法及び本発明の蒸しパン様食品製造用ミックス粉を使用した製造方法において、生地を調製する際の水及び/ 又は卵の添加量は、蒸しパン製造に適した生地粘度となるように、適宜選択することができる。水及び/ 又は卵の使用量は、穀物粉100質量部に対して、一般的に50〜 400質量部の範囲であり、好ましくは120〜 200質量部である。卵として生全卵、冷凍卵、殺菌濾過卵、生卵白、生卵黄、乾燥全卵、乾燥卵白、乾燥卵黄やそれらの混合物などを用いることができる。
本発明において蒸しパン様食品の生地の調製は、蒸しパンを製造する常法に従って実施することができる。生地の調製は例えば、製菓用竪型ミキサーでホイッパーを使用して、低速1 分、中速1分程度原料を混合して生地とする。こうして調製した生地を型に入れ、この生地を90〜100℃ の蒸成雰囲気内で、好ましくは92〜94℃ の蒸成雰囲気内で蒸成する。蒸成時間は一般的に10〜40分である。使用する蒸し器としては、ボックススチーマー、トンネル型蒸し装置などがある。なお、高圧処理を行う場合には、より高温で、適宜蒸し時間を短縮することもできる。
型1個における生地量は30〜500gの範囲が適当である。型としてグラシンカップ、アルミカップ、紙カップ、耐熱性プラスチックカップなどを用いることができる。
こうして生地を蒸成した後、蒸し器から取り出し、熱いうちに又は放冷した後に食することができる。また、蒸成後の製品を凍結させ、冷凍蒸しパン用食品として冷凍状態で保存、流通することができる。製品を凍結する手順は常法に従うことができ、例えば−20℃〜 −30℃の急速冷凍が適当である。冷凍品の解凍方法としては、電子レンジ解凍や冷凍品を室温で1 時間程度放置して解凍することが挙げられる。
以下実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の例示に限定されるものではない。
(製造例1)
回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、水130部と、水酸化ナトリウム20部を水100部に溶解したものとを加え、広葉樹パルプ(日本製紙(株)製、LBKP)を100℃60分間乾燥した際の乾燥質量で100部仕込んだ。30℃で90分間撹拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に撹拌しつつイソプロパノール(IPA)100部と、モノクロロ酢酸ナトリウム60部を添加し、30分間撹拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。カルボキシメチル化反応時の反応媒中のIPAの濃度は、30%である。反応終了後、酢酸でpH7程度になるよう中和し、脱液、乾燥、粉砕して、カルボキシメチル置換度0.24、セルロースI型の結晶化度73%のカルボキシメチル化セルロースのナトリウム塩(CMC1)を得た。カルボキシメチル化剤の有効利用率は、29%であった。なお、カルボキシメチル置換度及びセルロースI型の結晶化度の測定方法、ならびにカルボキシメチル化剤の有効利用率の算出方法は、上述の通りである。
(比較製造例1)
回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、IPA500部と、水酸化ナトリウム40部を水200部に溶解したものとを加え、広葉樹パルプ(日本製紙(株)製、LBKP)を100℃60分間乾燥した際の乾燥質量で100部仕込んだ。30℃で90分間撹拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に撹拌しつつイソプロパノール(IPA)100部と、モノクロロ酢酸ナトリウム120部を添加し、30分間撹拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。カルボキシメチル化反応時の反応媒中のIPAの濃度は、30%である。反応終了後、酢酸でpH7程度になるよう中和し、脱液、乾燥、粉砕して、カルボキシメチル置換度0.25、セルロースI型の結晶化度0%のカルボキシメチル化セルロースのナトリウム塩(CMC2)を得た。カルボキシメチル化剤の有効利用率は、15%であった。
Figure 2020129967
(実施例1)
薄力粉200gとベーキングパウダー10gを合わせてふるった種を作製した。ステンレスボウルに牛乳170ml、塩1g、砂糖80g、製造例1のCMC2g、サラダ油15mlを入れて泡立て器でよく混ぜ、作製した種を2回に分けて加え、ゴムベラでさっくりと切るようにして混ぜ、生地を得た。直径6cmのカップに作製した生地を8分目まで入れて、蒸気のあがった蒸し器に並べ、強火で15分蒸す(約92℃)ことで蒸しパンを得た。得られた蒸しパンについての食感、生地を捏ねる際のべたつき性を官能評価した。
(実施例2)
種を作る際にココア9gを合わせてふるう以外は、実施例1と同様の方法で蒸しパンを得た。
(実施例3)
ボウルで混ぜた後の生地にラズベリー80gを4等分に手で割ってから加えて軽く混ぜる以外は実施例1と同様の方法で蒸しパンを得た。
(実施例4)
ボウルを秤に乗せて、強力粉50g、薄力粉150g、ドライイースト5g、ベーキングパウダー5g、砂糖30g、製造例1のCMC1を2g、サラダ油6g、塩0.5gを測り入れ、100mlのぬるま湯を少しずつ入れて、イーストの塊がなくなるまでよく捏ねた。その後、ラップをして室温約15分置き、饅頭用皮生地を得た。
さらに、玉ねぎ1/2個をみじん切りにしてパン粉20gを混ぜたものをボウルに入れ、更にひき肉150g、ウェイパー8g、しょうゆ15g、ごま油5g、砂糖5g、片栗粉5gをボウルに入れて混ぜて、8個に丸くして分けた饅頭用具を作製した。
得られた饅頭用皮生地を8個に分けて綿棒で伸ばし、饅頭用具をのせて包んだ後、蒸し器に並べて中火で20分蒸す(約90℃)ことで饅頭(肉まん)を得た。得られた饅頭についての食感、皮を捏ねる際のべたつき性を官能評価した。
(比較例1)
製造例1のCMC1の代わりに比較製造例1のCMC2を用いる以外は、実施例1と同様に方法で蒸しパンを得た。
<評価>
実施例1〜4、比較例1にて得られた蒸しパン及び饅頭については、以下の基準にて評価を行った。
<食感>
食感の評価は、5名からなるパネラーによる官能評価で実施し、蒸しパン及び饅頭用皮に対し下記の基準にて5段階評価を行った。
5:ふんわり感と、しっとり感をしっかりと均一に感じられる。
4:ふんわり感と、しっとり感を均一に感じる。
3:ふんわり感と、しっとり感を感じるが、若干ベタツキがありふんわり感に劣る。
2:ベタツキを感じ、ふんわり感に劣る。
1:ベタツキがひどく、食感に劣る。
<べたつき性>
実施例1及び比較例1で生地を得たのち、用いたステンレスボウルを30cm以上上方から目視で観察し、ステンレスボウルに付着している生地残留物の有無からべたつき性(作業性)を下記の基準で評価した。
〇:ステンレスボウルに生地残留物がほとんど付着していなく、作業性良好である。
×:ステンレスボウルに生地残留物が全体的に付着しており、作業性に劣る。
Figure 2020129967
Figure 2020129967

Claims (5)

  1. カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度
    が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを含む蒸しパン様食品。
  2. 穀物粉100重量部に対し、前記カルボキシメチル化セルロースを0.1〜5重量部に範囲で含むことを特徴とする請求項1に記載の蒸しパン様食品。
  3. カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度
    が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを含む蒸しパン様食品用ミックス粉。
  4. 穀物粉100重量部に対し、前記カルボキシメチル化セルロースを0.1〜5重量部に範囲で含むことを特徴とする請求項3に記載の蒸しパン様食品用ミックス粉。
  5. 穀物粉100重量部に対し、カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、かつ、セルロースI型の結晶化度が50%以上であるカルボキシメチル化セルロースを0.1〜5重量部に範囲で混錬した生地を得て、該生地を蒸すことを含む、蒸しパン様食品の製造方法。
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