JP2020129622A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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晴司 野口
Seishi Noguchi
晴司 野口
伊倉 巧裕
Yoshihiro Ikura
巧裕 伊倉
洋輔 桜井
Yosuke Sakurai
洋輔 桜井
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Abstract

【課題】チップ不良率を低減させることができる半導体装置の製造方法を提供すること。【解決手段】半導体ウエハ1のおもて面からトレンチ11の内壁にわたって絶縁膜12を形成する。次に、絶縁膜12の上にポリシリコン層20を堆積して、トレンチ11の内部をポリシリコン層20で埋める。次に、ポリシリコン層20を選択的に除去して、ポリシリコン層20のうち、トレンチゲート構造を構成するゲート電極13となる第1ゲート部21をトレンチ11の内部に残す。このとき、第1ゲート部21の上端の位置を、トレンチ11の上方コーナー部11aよりも低い位置にし、トレンチ11の上方コーナー部11aがポリシリコン層20で覆われていない状態にする。この状態で、第1ゲート部21を介して絶縁膜12に所定電圧を印加して、絶縁膜12のスクリーニングを行う。その後、層間絶縁膜や、おもて面電極、裏面電極等の残りの各部を形成する。【選択図】図9

Description

この発明は、半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体基板(半導体チップ)に形成されたトレンチ(以下、ゲートトレンチとする)内にMOSゲート(金属−酸化膜−半導体の3層構造からなる絶縁ゲート)が埋め込まれたトレンチゲートを備えたトレンチゲート型半導体装置では、ゲートトレンチの内壁に沿って形成されたゲート絶縁膜に所定電圧を印加して、ゲート絶縁膜の経時破壊現象を観察することで、ゲート絶縁膜の信頼性を評価する耐圧試験(スクリーニング)を行うことが公知である。
従来のトレンチゲート型半導体装置の製造方法について説明する。図16は、従来の半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。図17は、図16の切断線AA−AA’における断面構造を示す断面図である。図16には、従来のトレンチゲート型半導体装置のトレンチゲート110の形成途中の状態を半導体ウエハ101のおもて面側から見たレイアウトを示す。トレンチゲート110は、ゲートトレンチ111の内部にゲート絶縁膜112を介してゲート電極113が設けられた構成を有する。
まず、半導体ウエハ101のおもて面側に、素子構造を構成する所定の半導体領域(不図示)を形成する。次に、半導体ウエハ101のおもて面から所定深さのゲートトレンチ111を形成する。次に、ゲートトレンチ111の内壁および半導体ウエハ101のおもて面に沿ってゲート絶縁膜112を形成する。次に、ゲートトレンチ111の内部を埋め込むように、ゲート絶縁膜112上に、ゲート電極113となるポリシリコン層120を堆積する。ポリシリコン層120は、半導体ウエハ101のおもて面上にも堆積される。
次に、フォトリソグラフィおよびエッチングによりポリシリコン層120を選択的に除去して、ポリシリコン層120のチップ部121、パッド部122および連結部123となる部分を残す。ポリシリコン層120のチップ部121は、ポリシリコン層120のうち、半導体ウエハ101のダイシング(切断)後に半導体チップとなる領域(以下、チップ領域とする)102の全面をそれぞれ覆う部分であり、半導体ウエハ101のチップ領域102と同数存在する。
ポリシリコン層120のパッド部122は、ポリシリコン層120のうち、ゲート絶縁膜112のスクリーニング用の電極パッド(以下、試験用パッドとする)103として用いられる部分である。ポリシリコン層120のパッド部122は、チップ領域102ごとに設けられ、対となるチップ領域102付近に配置されている。ポリシリコン層120の連結部123は、ポリシリコン層120のうち、1対のチップ部121とパッド部122とを連結する部分である。ここまでの状態が図16,17に示されている。
次に、試験用パッド103にプローブを当てて当該プローブから、試験用パッド103を介して、ポリシリコン層120のチップ部121と半導体ウエハ101との間のゲート絶縁膜112に所定電圧を印加する。これによって、ポリシリコン層120の当該チップ部121に覆われた同一のチップ領域102内に形成されたすべてのゲートトレンチ111の内壁のゲート絶縁膜112のスクリーニングを同時に行う。このゲート絶縁膜112のスクリーニングを、半導体ウエハ101のすべてのチップ領域102に対して行う。
次に、ポリシリコン層120をエッチバックして、ポリシリコン層120の、半導体ウエハ101のおもて面上の部分を除去する。これによって、ゲートトレンチ111の内部にのみ、ゲート電極113となるポリシリコン層120が残る。次に、半導体ウエハ101の両面にそれぞれおもて面電極および裏面電極を形成する。その後、半導体ウエハ101をスクライブライン104に沿ってダイシング(切断)することで、従来のトレンチゲート型半導体装置が完成する。
また、従来のトレンチゲート型半導体装置の別の製造方法として、ゲート電位以外の電位に接続されたゲート電極(以下、ダミーゲート電極とする)が絶縁膜(以下、ダミーゲート絶縁膜とする)を介してトレンチ(以下、ダミートレンチとする)の内部に埋め込まれたダミートレンチゲートを備えたトレンチゲート型半導体装置の製造方法であって、ゲート絶縁膜のスクリーニングと、ダミーゲート絶縁膜のスクリーニングと、を同時に行う方法が提案されている(例えば、下記特許文献1,2参照。)。
特開2015−207736号公報 国際公開第2016/147529号
しかしながら、上述した従来の半導体装置の製造方法(図16,17参照)では、半導体ウエハ101のチップ領域102の全面がポリシリコン層120で覆われた状態で、ゲート絶縁膜112のスクリーニングを行う。ゲート絶縁膜112の、ゲートトレンチ111の上方コーナー部111aを覆う部分の破壊耐圧が低い場合、ゲート絶縁膜112のスクリーニング時に、ゲートトレンチ111の上方コーナー部111a付近で、トレンチゲート110の破壊(以下、ゲート破壊とする)が起きることが判明した(図15参照)。
このようにゲート破壊が起きると、ポリシリコン層120やゲート絶縁膜112の破片が周囲に飛散し、半導体ウエハ101のおもて面内の広範囲に付着して異物となる。このため、ゲート破壊が起きたチップ領域102だけでなく、同一の半導体ウエハ101の他のチップ領域102が当該異物により不良になる虞がある。また、ゲート破壊が生じた半導体ウエハ101から飛散した破片が製造装置を介して他の半導体ウエハ101に付着し、他の半導体ウエハ101でチップ不良率が増加する虞がある(コンタミネーション)。
また、ゲート絶縁膜112のスクリーニングでは、半導体ウエハ101側からゲート絶縁膜112を通過してポリシリコン層120のチップ部121(ゲート電極113)へ向って流れるゲート電流が基準値を超えた場合に、そのゲート絶縁膜112を有するチップ領域102が不良と判定される。しかしながら、本来スクリーニングで不良と判定されるチップ領域102がゲート電流の流れない電気的にオープンな状態(開放された状態)になっていた場合、誤って良品と判定されてしまうという問題が生じた。
上記特許文献1では、半導体ウエハのおもて面側の素子構造をすべて形成した後に、異なる電極パッドおよび異なるゲートランナーを介してゲート絶縁膜およびダミーゲート絶縁膜にそれぞれ所定電圧を印加してスクリーニングを行っている。このため、電極パッドとゲート絶縁膜との間、および、電極パッドとダミーゲート絶縁膜との間、にそれぞれ生じるCR(容量・抵抗)成分差によりゲート絶縁膜およびダミーゲート絶縁膜の評価のタイミングにずれが生じてしまい、スクリーニングの信頼性が低くなる虞がある。
上記特許文献2では、上述した従来の半導体装置の製造方法(図16,17参照)と同様に、半導体ウエハのおもて面側の素子構造の製造途中に、半導体ウエハのチップ領域の全面がポリシリコン層で覆われた状態で、当該ポリシリコン層のゲート電極となる部分およびダミーゲート電極となる部分と半導体ウエハとの間の各絶縁膜に同時に所定電圧を印加し、当該絶縁膜のスクリーニングを行っている。このため、絶縁膜のスクリーニング時に、従来の半導体装置の製造方法と同様の問題が生じる虞がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、チップ不良率を低減させることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、トレンチゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、次の特徴を有する。半導体ウエハの第1主面側に、前記トレンチゲート構造を構成する所定の半導体領域を形成する第1工程を行う。前記半導体ウエハの第1主面から所定深さのトレンチを形成する第2工程を行う。前記半導体ウエハの第1主面から前記トレンチの内壁にわたって絶縁膜を形成する第3工程を行う。前記絶縁膜の上に導電体層を堆積して、前記トレンチの内部を前記導電体層で埋める第4工程を行う。前記導電体層を選択的に除去して、前記導電体層のうち、前記トレンチゲート構造を構成するゲート電極となる部分を前記トレンチの内部に残す第5工程を行う。前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に所定電圧を印加して耐圧試験を行う第6工程を行う。前記第6工程の後、前記半導体ウエハの第1主面に、前記半導体領域に電気的に接続された第1電極を形成する第7工程を行う。前記第6工程の後、前記半導体ウエハの第2主面に第2電極を形成する第8工程を行う。前記第5工程では、前記ゲート電極の上端の位置を、前記トレンチの上方のコーナー部よりも低い位置にする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2工程では、複数の前記トレンチを形成する。前記第5工程では、前記導電体層のうち、すべての前記トレンチの内部の前記ゲート電極に電気的に接続された電極パッドとなる部分を前記半導体ウエハのスクライブラインに残す。前記第6工程では、前記電極パッドおよび前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に前記所定電圧を印加することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記トレンチゲート構造は、素子の制御に寄与する第1トレンチゲート構造と、素子の制御に寄与しない第2トレンチゲート構造と、を有する。前記第6工程の後、前記第7工程の前に、前記導電体層の残部を選択的に除去する第9工程をさらに行う。前記第9工程では、前記ゲート電極を、前記第1トレンチゲート構造を構成する第1ゲート電極と、前記第2トレンチゲート構造を構成する第2ゲート電極と、に分離することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2工程では、複数の前記トレンチを形成する。前記第5工程では、前記導電体層のうち、すべての前記トレンチの内部の前記ゲート電極に連結されたゲート配線層となる部分を残す。前記第6工程では、前記ゲート配線層および前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に前記所定電圧を印加する。前記第9工程では、前記第2ゲート電極と前記ゲート配線層との連結部を除去することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第5工程では、前記導電体層のうち、前記ゲート配線層に連結された電極パッドとなる部分を、前記ゲート配線層から離して前記半導体ウエハのスクライブラインに残す。前記第6工程では、前記電極パッド、前記ゲート配線層および前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に前記所定電圧を印加することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第5工程では、前記ゲート電極の上端の位置を、前記トレンチの上方のコーナー部の曲率部よりも低い位置にすることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第5工程では、前記ゲート電極の上端の位置を、前記半導体ウエハの第1主面から0.1μm以上0.5μm以下だけ低い深さにすることを特徴とする。
上述した発明によれば、絶縁膜のスクリーニング時、トレンチの上方コーナー部がほぼポリシリコン層で覆われていないため、絶縁膜のスクリーニング(第6工程)時に、絶縁膜の、トレンチの上方コーナー部上の部分に電圧が印加されない。これにより、ゲート破壊が発生したチップ領域以外のチップ領域への異物の飛散を抑制することができ、半導体ウエハの面内での異物の発生を低減させることができる。
本発明にかかる半導体装置の製造方法によれば、チップ不良率を低減させることができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 図11の切断線D−D’における断面構造を示す断面図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 実施例の製造途中の状態を示す平面図である。 従来例の製造途中の状態を示す平面図である。 従来の半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。 図16の切断線AA−AA’における断面構造を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について、トレンチゲートおよびダミートレンチゲートを備えたトレンチゲート型半導体装置を例に説明する。図1は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の概要を示すフローチャートである。図2,6〜8,10は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。図3〜5,9は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
図2,6には、半導体ウエハ1をおもて面(第1主面)側から見たレイアウトを示す。図6では、同一のチップ領域2内に配置されるポリシリコン層20の第1〜3ゲート部21〜23および第2連結部26のパターンを図示省略し、1つの矩形状のハッチングで示す。図6では、ポリシリコン層20のパッド部24および第1連結部25を図示省略する。図5〜10では、ポリシリコン層20にハッチングを付している(図11〜15においても同様)。
図7,8,10には、実施の形態1にかかる半導体装置のトレンチゲート10およびダミートレンチゲート10’(図9参照)の形成途中の状態を半導体ウエハ1のおもて面側から見たレイアウトを示す。図7には、図6の矩形枠A内を拡大して示す。図8,10には、図7の矩形枠B内を拡大して示す。図3〜5,9は、半導体ウエハ1の同一箇所(チップ領域2の一部)を示す。図9には、図8の切断線C−C’における断面構造を示す。
トレンチゲート10は、ゲートトレンチ31aの内部にゲート絶縁膜32aを介してゲート電位のゲート電極33aが設けられた構成を有する。ダミートレンチゲート10’は、ダミートレンチ31bの内部にダミーゲート絶縁膜32bを介して、ゲート電位以外の電位(例えばエミッタ電位)のダミーゲート電極33bが設けられた構成を有する。ダミートレンチゲート10’は、トレンチゲート10と同じ寸法であってもよい。
まず、一般的な方法により、半導体ウエハ1のおもて面側に、素子構造を構成する所定の半導体領域(不図示)を形成する(ステップS1:第1工程)。所定の半導体領域とは、後述するトレンチ11間(メサ領域)に配置されるp型またはn型の複数の半導体領域である。これらメサ領域に配置される複数の半導体領域により、トレンチ11の側壁に沿った部分をチャネル(反転層)とするトレンチゲート構造が構成される。
具体的には、例えば実施の形態1にかかる半導体装置がnチャネル型IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)である場合、半導体ウエハ1はn-型であり、n-型ドリフト領域を構成する。素子構造を構成する複数の半導体領域は、p型ベース領域、n+型エミッタ領域およびp+型コンタクト領域である。
この素子構造を構成する所定の半導体領域は、半導体ウエハ1のダイシング(切断)後に半導体チップとなる領域(チップ領域)2の活性領域にそれぞれ形成される。半導体ウエハ1のチップ領域2は、例えば、略矩形状の平面形状を有し、マトリクス状に複数配置されている。チップ領域2の周囲は、スクライブライン4に囲まれている(図2)。活性領域は、素子がオン状態のときに主電流が流れる領域である。
チップ領域2の内部において、活性領域の周囲はエッジ終端領域に囲まれている。エッジ終端領域は、活性領域とチップ領域2の端部(半導体チップの端部)との間の領域であり、半導体チップのおもて面側の電界を緩和して耐圧を保持する領域である。エッジ終端領域には、例えば、フィールドリミッティングリング(FLR:Field Limiting Ring)やフィールドプレートなどの耐圧構造が配置される。
次に、図3に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、半導体ウエハ1のチップ領域2に、半導体ウエハ1のおもて面から所定深さの複数のトレンチ11を形成する(ステップS2:第2工程)。ステップS2において、トレンチ11の上方コーナー部11aは、所定曲率の円弧状に丸められている。トレンチ11の上方コーナー部11aとは、半導体ウエハ1のおもて面とトレンチ11の側壁との境界である。
複数のトレンチ11は、例えば、半導体ウエハ1のおもて面に平行な方向(以下、第1方向とする)Xに延在するストライプ状に配置される。これら複数のトレンチ11のうち、1つ以上のトレンチ11がゲートトレンチ31aであり、残りのトレンチ11がダミートレンチ31bである(図8参照)。ゲートトレンチ31aは、同一のチップ領域2内において第1方向Xへ延在して、活性領域からエッジ終端領域に達する。
ゲートトレンチ31aは、ダミートレンチ31bの端部よりも外側(チップ領域2の端部側)まで延在している。すなわち、ダミートレンチ31bは、同一のチップ領域2内において活性領域内で終端している。ゲートトレンチ31aとダミートレンチ31bとは、半導体ウエハ1のおもて面に平行な方向でかつ第1方向Xと直交する方向(以下、第2方向とする)Yに交互に繰り返し配置されていてもよい。
次に、図4に示すように、トレンチ11の内壁および半導体ウエハ1のおもて面を例えば熱酸化して、トレンチ11の内壁および半導体ウエハ1のおもて面に沿って絶縁膜12を形成する(ステップS3:第3工程)。この絶縁膜12の、ゲートトレンチ31aの内壁に沿って形成された部分がゲート絶縁膜32aであり、ダミートレンチ31bの内壁に沿って形成された部分がダミーゲート絶縁膜32bである(図8参照)。
次に、図5に示すように、トレンチ11の内部を埋め込むように、絶縁膜12上に、ゲート電極13となる導電体層としてポリシリコン(poly−Si)層20を堆積する(ステップS4:第4工程)。このポリシリコン層20は、半導体ウエハ1のおもて面上にも堆積される。次に、図6〜9に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、ポリシリコン層20を選択的に除去して所定部分にのみ残す(ステップS5:第5工程)。
ステップS5の処理において残るポリシリコン層20の所定部分とは、第1〜3ゲート部21〜23、パッド部24および第1,2連結部25,26である。第1〜3ゲート部21〜23および第2連結部26の1組分が半導体ウエハ1の各チップ領域2にそれぞれ配置される(図6)。ポリシリコン層20の第1ゲート部21は、ポリシリコン層20のうち、トレンチ11内の部分であり、トレンチ11と同じパターンで残る(図7)。
また、ポリシリコン層20の第1ゲート部21の上端は、トレンチ11の上方コーナー部11aの曲率部よりも下方に位置する(図9)。ポリシリコン層20の第1ゲート部21の上端とは、トレンチ11の側壁に沿って最も上方へ突出した部分である。半導体ウエハ1のおもて面からポリシリコン層20の第1ゲート部21の上端までの深さdは、0.1μm以上0.5μm以下程度の範囲内にあることがよい。
半導体ウエハ1のおもて面からポリシリコン層20の第1ゲート部21の上端までの深さdは、半導体ウエハ1の面内で異なっており、半導体ウエハ1の外周部に近いほど深くなっている。ポリシリコン層20の第1ゲート部21の、ゲートトレンチ31a内の部分でゲート電極33aが構成され、ダミートレンチ31b内の部分でダミーゲート電極33bが構成される。
すなわち、ステップS5の処理において、ゲートトレンチ31aの内部にゲート絶縁膜32aを介してゲート電極33aが埋め込まれたトレンチゲート10が形成される。ダミートレンチ31bの内部にダミーゲート絶縁膜32bを介してダミーゲート電極33bが埋め込まれたダミートレンチゲート10’が形成される。図9には、ゲート電極33aまたはダミーゲート電極33bとして機能するゲート電極をまとめて符号13で示す。
ポリシリコン層20の第2ゲート部22は、ポリシリコン層20のうち、エッジ終端領域に配置されて、活性領域の周囲を囲む部分である(図7)。ポリシリコン層20の第2ゲート部22は、半導体ウエハ1のおもて面上に、フィールド酸化膜(不図示)を介して設けられ、ゲートランナー(ゲート配線層)を構成する。ポリシリコン層20の第2ゲート部22には、同一のチップ領域2内のすべての第1ゲート部21が連結されている。
ポリシリコン層20の第2ゲート部22は、深さ方向Zに、ゲートトレンチ31aの端部(トレンチ11の端部)に対向し、ゲートトレンチ31a内の第1ゲート部21と連結されている。第2ゲート部22は、ダミートレンチ31bの端部(トレンチ11の端部)には対向していないため、第2連結部26により、ダミートレンチ31b内の第1ゲート部21と連結されている(図8)。図8中に細かい破線で、第2ゲート部22の下に延びるトレンチ11の端部を示す(図10においても同様)。
ポリシリコン層20の第3ゲート部23は、ポリシリコン層20のうち、例えばチップ領域2の中心を通る直線状の部分である(図7)。ポリシリコン層20の第3ゲート部23は、半導体ウエハ1のおもて面上に、フィールド酸化膜(不図示)を介して設けられ、ゲートフィンガー(ゲート配線層)を構成する。ポリシリコン層20の第3ゲート部23には、第2ゲート部22と同様に、同一のチップ領域2内のすべての第1ゲート部21が連結されている。
すなわち、第3ゲート部23は、深さ方向Zに、ゲートトレンチ31aの内部の第1ゲート部21の、第2ゲート部22に連結された一端に対して他端となる端部に連結されている。図示省略するが、第3ゲート部23は、第2連結部26により、ダミートレンチ31b内の第1ゲート部21の、第2ゲート部22に連結された一端に対して他端となる端部と連結されている。
ポリシリコン層20のパッド部24は、ポリシリコン層20のうち、後述する絶縁膜12のスクリーニング用の電極パッド(以下、試験用パッドとする)3として用いられる部分である(図7)。ポリシリコン層20のパッド部24は、チップ領域2ごとに設けられ、対となるチップ領域2付近に配置されている。ポリシリコン層20のパッド部24は、スクライブライン4に配置されている。
ポリシリコン層20のパッド部24は、チップ領域2の外周に沿って配置されたポリシリコン層20の第1〜3ゲート部21〜23から離れて配置されることがよい。その理由は、後述するステップS6の処理時に、試験用パッド3(ポリシリコン層20のパッド部24)にプローブを当てる際に、チップ領域2のポリシリコン層20の第1〜3ゲート部21〜23に誤ってプローブを当てることを抑制することができるからである。
また、ポリシリコン層20のパッド部24は、隣り合うチップ領域2間に位置する。このため、隣り合うチップ領域2それぞれからパッド部24までの距離は等しいことがよい。その理由は、次の2点である。1つ目の理由は、ステップS5の処理時にポリシリコン層20のパターンずれが生じたとしても、隣り合うチップ領域2それぞれに配置された第2ゲート部22に、パッド部24が接触することを抑制することができるからである。
2つ目の理由は、後述するステップS7の処理においてポリシリコン層20のパッド部24を除去する際に、エッチング用マスクのパターンずれが生じたとしても、隣り合うチップ領域2それぞれに配置されたポリシリコン層20の第2ゲート部22の幅が狭くなることを抑制することができるからである。これにより、ポリシリコン層20の第2ゲート部22で構成されるゲートランナーを寸法精度よく形成することができる。
ポリシリコン層20の第1連結部25は、ポリシリコン層20のうち、パッド部24と、当該パッド部24と対となるチップ領域2に配置された第2ゲート部22と、を連結する部分であり、スクライブライン4に配置されている。ポリシリコン層20の第2連結部26は、ダミートレンチ31bの端部から第2ゲート部22側へ例えば直線状に延在し、第2ゲート部22とダミートレンチ31b内の第1ゲート部21とを連結する。
次に、半導体ウエハ1のチップ領域2ごとに、絶縁膜12に所定電圧を印加して、絶縁膜12の経時破壊現象を観察して、絶縁膜12のリーク電流を確認し、絶縁膜12の信頼性を評価する耐圧試験(スクリーニング)を行う(ステップS6:第6工程)。具体的には、試験用パッド3にプローブ(不図示)を当てて当該プローブから、試験用パッド3を介して、ポリシリコン層20と半導体ウエハ1との間の絶縁膜12に所定電圧を印加する。
試験用パッド3(ポリシリコン層20のパッド部24)には、ポリシリコン層20の第1連結部25および第2,3ゲート部22,23を介して、同一のチップ領域2内に形成されたすべてのトレンチ11内のポリシリコン層20の第1ゲート部21が連結されている。このため、ステップS6の処理において、同一のチップ領域2内に形成されたすべてのトレンチ11の内壁の絶縁膜12のスクリーニングを同時に行うことができる。
すなわち、ステップS6の処理においては、同一のチップ領域2内において、同一のポリシリコン層20を介して、ゲートトレンチ31a内の絶縁膜12で構成されるゲート絶縁膜32aと、ダミートレンチ31b内の絶縁膜12で構成されるダミーゲート絶縁膜32bと、に同時に所定電圧を印加することができる。このため、ゲート絶縁膜32aおよびダミーゲート絶縁膜32bの評価を同じタイミングで行うことができる。
また、このステップS6の処理時、トレンチ11の上方コーナー部11aがポリシリコン層20で覆われていないことで、絶縁膜12の、トレンチ11の上方コーナー部11aを覆う部分には電圧が印加されない。このため、ステップS6の処理時、トレンチ11の上方コーナー部11aにおいてトレンチゲート10およびダミートレンチゲート10’の破壊(ゲート破壊)は起きない。
また、ステップS6の処理時、トレンチ11の両端部において、トレンチ11の上方コーナー部11aがポリシリコン層20の第2,3ゲート部22,23または第2連結部26に覆われているが(図8の粗い破線で囲む部分)、トレンチ11の両端部以外の箇所においては、上述したようにトレンチ11の上方コーナー部11aはポリシリコン層20で覆われていない。
したがって、従来方法(図16,17参照)と比べて、チップ領域2全体の面積に対して、トレンチ11の上方コーナー部11aがポリシリコン層20で覆われている箇所の面積を極めて少なくすることができる。トレンチ11の上方コーナー部11aがポリシリコン層20で覆われている箇所でのゲート破壊の発生確率はチップ領域2の面内で等しいため、トレンチ11の上方コーナー部11aがポリシリコン層20で覆われている箇所を少なくすることで、従来方法と比べて、チップ領域2全体の面積に対するゲート破壊の発生確率を例えば1万分の1程度まで低減させることができる。
ステップS6の処理の結果は、例えば、電子情報として保持される。例えば、半導体ウエハ1の面内の個々のチップ領域2の絶縁膜12のスクリーニング結果を、半導体ウエハ1の固有認識番号、および、半導体ウエハ1における各チップ領域2の位置をアドレス化したサイト情報に基づいて、電子情報としてスクリーニングのための評価装置の記憶部(不図示)または外部の記憶部(不図示)に記憶させてもよい。
次に、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、ポリシリコン層20の第2連結部26を除去する(ステップS7:第9工程)。ステップS7の処理においては、ポリシリコン層20のうち、ダミートレンチ31b内の第1ゲート部21と、第2,3ゲート部22,23と、が分離されるように、第2連結部26が切断されればよい。このため、ステップS7の処理において第2連結部26の少なくとも一部が除去されればよい(図10)。図10には、ステップS7の処理後の第2連結部26’を破線で囲む。
ステップS7の処理においては、ポリシリコン層20の第2連結部26を除去することで、ポリシリコン層20の第1〜3ゲート部21〜23を寸法精度よく残すことができる。ステップS7の処理により、ゲートトレンチ31a内のゲート電極33aとなる第1ゲート部21と、ダミートレンチ31b内のダミーゲート電極33bとなる第1ゲート部21と、が分離される。このステップS7の処理において、さらに、ポリシリコン層20のパッド部24および第1連結部25を除去してもよい。
次に、半導体ウエハ1のおもて面に、ゲート電極13を覆うように層間絶縁膜(不図示)を形成する(ステップS8)。次に、層間絶縁膜を選択的に除去してコンタクトホールを形成し、コンタクトホールに所定の半導体領域(n+型エミッタ領域およびp+型コンタクト領域)を露出させる。次に、半導体ウエハ1のおもて面に、コンタクトホールに埋め込むようにおもて面電極(第1電極)を形成する(ステップS9:第7工程)。
ステップS9の処理においては、半導体ウエハ1のおもて面全面に金属層を形成してパターニングすることで、半導体ウエハ1のチップ領域2ごとにおもて面電極を形成する。また、ステップS9の処理においては、同一のチップ領域2において、例えば、おもて面電極とすべてのダミーゲート電極33bとを電気的に接続することで、ダミーゲート電極33bをゲート電位以外の電位に固定する。
例えば、ダミーゲート電極33bの端部を露出するコンタクトホールを形成し、当該コンタクトホールにおもて面電極を埋め込むことで、ダミーゲート電極33bをおもて面電極に接続してもよい。また、同一のチップ領域2内のすべてのダミーゲート電極33bが電気的に接続されたゲートランナーを所定のタイミングで形成し、当該ゲートランナーを介してダミーゲート電極33bをおもて面電極に接続してもよい。
例えば実施の形態1にかかる半導体装置がnチャネル型IGBTである場合、おもて面電極はエミッタ電極である。おもて面電極は、例えばアルミニウム(Al)を含む電極であってもよいし、バリアメタルと、アルミニウムを含む電極と、の積層構造を有していてもよいし、最表面にめっき膜を有していてもよい。また、おもて面電極は、例えばコンタクトホールにタングステン(W)プラグを埋め込んだ構造を有していてもよい。
次に、半導体ウエハ1のおもて面におもて面保護膜(不図示)を形成する(ステップS10)。次に、半導体ウエハ1の裏面(第2主面)側に所定の半導体領域を形成した後、裏面電極(第2電極)を形成する(ステップS11:第8工程)。例えば実施の形態1にかかる半導体装置がnチャネル型IGBTである場合、ステップS11の処理で形成される所定の半導体領域はp+型コレクタ領域やn型フィールドストップ領域であり、裏面電極はコレクタ電極である。
次に、半導体ウエハ1に対して、スクリーニングを除く一般的なウエハ検査を行う(ステップS12)。ステップS12の処理においては、ウエハ検査として、例えば電気を流すことで、正常に動作するか否かを評価するWAT(Wafer Acceptance Test)などを行う。具体的には、ウエハ検査において、しきい値電圧、漏れ電流の有無、オン電圧などを評価してもよい。
また、ステップS12の処理においては、ウエハ検査後に、ステップS6のスクリーニングにおいて記憶部に記憶させた電子情報、および、ウエハ検査結果に基づいて、良品と判定されたチップ領域2と、不良と判定されたチップ領域2とが判別可能なように、チップ領域2にマーキングを行う。例えば、不良と判定されたすべてのチップ領域2に模様や文字、バーコードなどの所定マークをマーキング(付加)してもよい。
次に、半導体ウエハ1をスクライブライン4に沿ってダイシング(切断)して、各チップ領域2を個々のチップ状に個片化する(ステップS13)。ステップS13の処理において、チップ領域2からなる半導体チップ(実施の形態1にかかる半導体装置)が完成する。このとき、ステップS6のスクリーニングおよびステップS12のウエハ検査において不良と判定されたチップ領域2からなる半導体チップを取り除く。
具体的には、例えば、半導体ウエハ1のダイシング後、不良と判定され所定マークが付加されたチップ領域2からなる半導体チップをステージ(ダイシング時に半導体ウエハ1を載置したステージ)上にそのまま残し、良品と判定されたチップ領域2からなる半導体チップ(所定マークが付加されていない半導体チップ)のみをピックアップして(取り出して)、当該半導体チップをパッケージに実装するための組立工程へと搬送すればよい。
次に、半導体チップをパッケージに実装するための一般的な組立工程を行う。具体的には、例えばDCB(Direct Copper Bonding)基板などの絶縁基板(不図示)に、半導体チップの裏面を半田付け(マウント)する。上述したように良品と判定された半導体チップのみがピックアップされているため、DCB基板上に不良と判定された半導体チップが搭載されることはない。
その後、ワイヤボンディングやワイヤレスボンディングにより、おもて面電極とエミッタパッドとを接続し、かつエミッタパッドおよびゲートパッドをそれぞれ所定の電極リード(不図示)に接続する配線処理を行う。このとき、不良と判定された半導体チップを除いて配線処理を行う必要がないため、組立工程を簡略化することができる。以上により、実施の形態1にかかる半導体装置が実装されたパッケージが完成する。
以上、説明したように、実施の形態1によれば、トレンチの内部に絶縁膜を介してポリシリコン層を埋め込んだ後、トレンチの上方コーナー部上のポリシリコン層を除去した状態で、製造途中に、絶縁膜のスクリーニングを行う。トレンチの上方コーナー部では、トレンチの上方コーナー部の曲率による微妙な形状の違い等の影響を受けて、破壊耐圧が低くなりがちであるが、実施の形態1によれば、絶縁膜のスクリーニング時、トレンチの上方コーナー部がほぼポリシリコン層で覆われていない。
トレンチの上方コーナー部がポリシリコン層で覆われていない箇所においては、絶縁膜のスクリーニング時に、絶縁膜の、トレンチの上方コーナー部上の部分に電圧が印加されないため、ゲート破壊が発生したとしても、ゲート破壊が発生したチップ領域以外のチップ領域への異物の飛散を抑制することができる。これにより、半導体ウエハの面内での異物の発生を低減させることができるため、チップ不良率を低減させることができる。
また、実施の形態1によれば、異物の発生が低減されることで、電気的に不良のチップ領域がスクリーニングにより誤って良品と判定されることがない。また、ダミートレンチゲートを備えたトレンチゲート型半導体装置では、製品完成時にダミートレンチゲートが電気的にエミッタと同電位になる。このため、製造工程の終了後のスクリーニングではダミーゲート絶縁膜に電圧を印加することができないことから、実施の形態1のように製造途中でのスクリーニングを行うことで、チップ不良率をより低減させることができる。
また、実施の形態1によれば、トレンチの上方コーナー部上のポリシリコン層は、素子動作に寄与しない部分であるため、除去したとしても素子性能を維持することができる。また、実施の形態1によれば、絶縁膜のスクリーニング時に用いる試験用パッドは、半導体ウエハのスクライブラインに配置される。このため、チップサイズの増大は生じない。また、試験用パッドにプローブを当てる際に、チップ領域に誤ってプローブを当てることを抑制することができる。
また、上記特許文献1では、試験用パッドとエミッタパッドとをボンディングワイヤにより短絡することで、ダミーゲート電極をエミッタ電位にしている。このため、試験用パッドとエミッタパッドとの間の抵抗成分による電位差により、ダミーゲート電極が完全にはエミッタ電位と同電位にならないことで、製品動作に悪影響が生じる。また、試験用パッドをエミッタパッドに短絡するためのワイヤボンディング工程が増えてしまう。
一方、実施の形態1によれば、ダミーゲート絶縁膜のスクリーニング後に、一般的なエミッタ電極(おもて面電極)の形成工程により、エミッタ電極をダミーゲート電極に直接接触させることができ、ダミーゲート電極を完全にエミッタ電位と同電位にすることができる。また、ダミーゲート電極とエミッタ電極とを短絡するためにボンディングワイヤを用いないため、新たなボンディングワイヤ工程を必要としない。
また、上記特許文献1では、電極パッドとゲート絶縁膜との間、および、電極パッドとダミーゲート絶縁膜との間、にそれぞれ生じるCR成分差によりゲート絶縁膜およびダミーゲート絶縁膜の評価のタイミングにずれが生じ、スクリーニングの信頼性が低くなる虞がある。一方、実施の形態1によれば、スクリーニング時に、同一のポリシリコン層を介して、ゲート絶縁膜およびダミーゲート絶縁膜に同時に電圧を印加することができる。このため、ゲート絶縁膜およびダミーゲート絶縁膜の評価のタイミングにずれは生じない。
また、上記特許文献1では、ゲート電極およびダミーゲート電極のトレンチが完全に埋め込まれているため、従来の半導体装置の製造方法(図16,17参照)と同様の問題が生じる虞がある。一方、実施の形態1によれば、上述したように、トレンチの上方コーナー部がポリシリコン層で覆われていない状態で、絶縁膜のスクリーニングを行うため、従来の半導体装置の製造方法で生じる問題は起きない。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる半導体装置について説明する。図11,13は、実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す平面図である。図12は、図11の切断線D−D’における断面構造を示す断面図である。実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法において製造途中の半導体ウエハ1をおもて面側から見たレイアウトは、トレンチ11のレイアウトが異なる以外は実施の形態1と同様である(図2,6,7)。図11,13には、図7の矩形枠B内を拡大して示す。符号29は、フィールド酸化膜である。
実施の形態2にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、次の2点である。1つ目の相違点は、隣り合うゲートトレンチ31aが端部同士を連結したU字状または環状に配置されている点である。2つ目の相違点は、隣り合うダミートレンチ31bが端部同士を連結したU字状または環状に配置されている点である。実施の形態2にかかる半導体装置は、上記2つの相違点のいずれか一方のみが適用されてもよい。
実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法(図1参照)においてステップS2,S5,S7で用いるエッチング用マスクのパターンを変更すればよい。ステップS2のエッチング処理においては、端部同士を連結したU字状または環状に、ゲートトレンチ31aとなるトレンチ11を形成する。端部同士を連結したU字状または環状に、ダミートレンチ31bとなるトレンチ11を形成する。
例えば、ダミートレンチ31bとなるU字状または環状のトレンチ11の周囲を囲むように、ゲートトレンチ31aとなるU字状または環状のトレンチ11が配置されてもよい。ゲートトレンチ31aとなるトレンチ11の端部同士の連結部は、エッジ終端領域において、深さ方向Zに、後に形成されるゲートランナーに対向するように位置にする。ダミートレンチ31bとなるトレンチ11の端部同士の連結部は、活性領域に位置する。
ステップS5のエッチング処理においては、ポリシリコン層20の第1〜3ゲート部21〜23、パッド部24および第1〜3連結部25,28,27を残す(図7,11,12)。実施の形態2においては、ポリシリコン層20の第1ゲート部21は、トレンチ11と同じU字状または環状のパターンで残る。ポリシリコン層20の第2,3ゲート部22,23、パッド部24および第1連結部25の配置は実施の形態1と同様である。
ポリシリコン層20の第2ゲート部22は、ゲートトレンチ31aの端部同士の連結部において、第1ゲート部21に接する。ポリシリコン層20の第2,3連結部28,27は、半導体ウエハ1のおもて面上に絶縁膜12を介して設けられている。第3連結部27は、深さ方向Zに、ダミートレンチ31bの端部同士の連結部に対向し、ダミートレンチ31b内の第1ゲート部21に接する。第2連結部28は、第3連結部27を介して、ダミートレンチ31b内の第1ゲート部21と、第2ゲート部22と、を連結する。
ステップS7のエッチング処理においては、ポリシリコン層20の第2連結部28を除去する。ステップS7の処理においては、ポリシリコン層20のうち、ダミートレンチ31b内の第1ゲート部21と、第2,3ゲート部22,23と、が分離されるように、第2連結部28の少なくとも一部が除去されればよい(図13)。図13には、ステップS7の処理後の第2連結部28’を破線で囲む。
以上、説明したように、実施の形態2によれば、トレンチのパターンを変えた場合においても、トレンチの上方コーナー部がポリシリコン層で覆われている箇所を少なくすることで、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施例)
次に、絶縁膜12のスクリーニングにゲート破壊が生じた場合の半導体ウエハ1の状態について説明する。図14は、実施例の製造途中の状態を示す平面図である。図15は、従来例の製造途中の状態を示す平面図である。図14,15には、半導体ウエハ1のおもて面の同じ面積の領域が示されている。上述した実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法にしたがってステップS1〜S6(図1参照)までの処理を行った(以下、実施例とする)。実施例においてゲート破壊が発生した箇所を、半導体ウエハ1のおもて面側から見た状態を図14に示す。
また、上述した従来の半導体装置の製造方法(図16.17参照)にしたがって絶縁膜のスクリーニングを行った(以下、従来例とする)。従来例においてゲート破壊が発生した箇所を、半導体ウエハ101のおもて面側から見た状態を図15に示す。従来例では、半導体ウエハ101のチップ領域102の全面がポリシリコン層120で覆われた状態でゲート絶縁膜112およびダミーゲート絶縁膜のスクリーニングを行う以外の条件を実施例と同じとした。
図15に示す結果から、従来例においてゲート破壊が発生した場合、ポリシリコン層120やゲート絶縁膜112の破片が周囲に飛散して付着し、異物となることが確認された(符号42で示す箇所)。図15には、半導体ウエハ101のチップ領域102の一部のみを示すが、ゲート破壊により飛散した異物は半導体ウエハ101のおもて面内の広範囲に付着することが発明者により確認されている。また、従来例では、異物が付着した不良のチップ領域102が、スクリーニング時に電気的に良品と判定される場合があった。
一方、図14に示すように、実施例においては、ゲート破壊した箇所が若干焦げる程度であり(符号41で示す箇所)、他のチップ領域2にまでゲート破壊による被害が及ばないことが確認された。また、実施例においては、異物が付着した不良のチップ領域2は、スクリーニングにより電気的にも不良と判定されることが確認された。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述した各実施の形態は、ダミートレンチゲートを備えていないトレンチゲート型半導体装置を作製(製造)する場合においても適用可能である。また、ゲートランナーやゲートフィンガーを備えないトレンチゲート型半導体装置に適用してもよい。この場合、ステップS6の処理時に、トレンチのすべての上方コーナー部がポリシリコン層で覆われないため、本発明の効果をより高めることができる。また、本発明は、導電型(n型、p型)を反転させても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置などに使用されるトレンチゲート型半導体装置に有用である。
1 半導体ウエハ
2 半導体ウエハのチップ領域
3 スクリーニング用の電極パッド(試験用パッド)
4 半導体ウエハのスクライブライン
10 トレンチゲート
10' ダミートレンチゲート
11 トレンチ
11a トレンチの上方コーナー部
12 絶縁膜
13 ゲート電極
20 ポリシリコン層
21 ポリシリコン層の第1ゲート部(ゲート電極)
22 ポリシリコン層の第2ゲート部(ゲートランナー)
23 ポリシリコン層の第3ゲート部(ゲートフィンガー)
24 ポリシリコン層のパッド部(試験用パッド)
25 ポリシリコン層の第1連結部
26,26',28,28’ ポリシリコン層の第2連結部
27 ポリシリコン層の第3連結部
31a ゲートトレンチ
31b ダミートレンチ
32a ゲート絶縁膜
32b ダミーゲート絶縁膜
33a ゲート電極
33b ダミーゲート電極
d 半導体ウエハのおもて面からポリシリコン層の第1ゲート部の上端までの深さ
X 半導体ウエハのおもて面に平行な方向(第1方向)
Y 半導体ウエハのおもて面に平行な方向でかつ第1方向と直交する方向(第2方向)
Z 深さ方向

Claims (7)

  1. トレンチゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、
    半導体ウエハの第1主面側に、前記トレンチゲート構造を構成する所定の半導体領域を形成する第1工程と、
    前記半導体ウエハの第1主面から所定深さのトレンチを形成する第2工程と、
    前記半導体ウエハの第1主面から前記トレンチの内壁にわたって絶縁膜を形成する第3工程と、
    前記絶縁膜の上に導電体層を堆積して、前記トレンチの内部を前記導電体層で埋める第4工程と、
    前記導電体層を選択的に除去して、前記導電体層のうち、前記トレンチゲート構造を構成するゲート電極となる部分を前記トレンチの内部に残す第5工程と、
    前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に所定電圧を印加して耐圧試験を行う第6工程と、
    前記第6工程の後、前記半導体ウエハの第1主面に、前記半導体領域に電気的に接続された第1電極を形成する第7工程と、
    前記第6工程の後、前記半導体ウエハの第2主面に第2電極を形成する第8工程と、
    を含み、
    前記第5工程では、前記ゲート電極の上端の位置を、前記トレンチの上方のコーナー部よりも低い位置にすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2工程では、複数の前記トレンチを形成し、
    前記第5工程では、前記導電体層のうち、すべての前記トレンチの内部の前記ゲート電極に電気的に接続された電極パッドとなる部分を前記半導体ウエハのスクライブラインに残し、
    前記第6工程では、前記電極パッドおよび前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に前記所定電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記トレンチゲート構造は、
    素子の制御に寄与する第1トレンチゲート構造と、
    素子の制御に寄与しない第2トレンチゲート構造と、を有し、
    前記第6工程の後、前記第7工程の前に、前記導電体層の残部を選択的に除去する第9工程をさらに含み、
    前記第9工程では、前記ゲート電極を、前記第1トレンチゲート構造を構成する第1ゲート電極と、前記第2トレンチゲート構造を構成する第2ゲート電極と、に分離することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2工程では、複数の前記トレンチを形成し、
    前記第5工程では、前記導電体層のうち、すべての前記トレンチの内部の前記ゲート電極に連結されたゲート配線層となる部分を残し、
    前記第6工程では、前記ゲート配線層および前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に前記所定電圧を印加し、
    前記第9工程では、前記第2ゲート電極と前記ゲート配線層との連結部を除去することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第5工程では、前記導電体層のうち、前記ゲート配線層に連結された電極パッドとなる部分を、前記ゲート配線層から離して前記半導体ウエハのスクライブラインに残し、
    前記第6工程では、前記電極パッド、前記ゲート配線層および前記ゲート電極を介して前記絶縁膜に前記所定電圧を印加することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第5工程では、前記ゲート電極の上端の位置を、前記トレンチの上方のコーナー部の曲率部よりも低い位置にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第5工程では、前記ゲート電極の上端の位置を、前記半導体ウエハの第1主面から0.1μm以上0.5μm以下だけ低い深さにすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
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