JP2020128616A - 耐油紙 - Google Patents

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正明 福永
悟司 津田
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悟司 津田
泰弘 山下
Yasuhiro Yamashita
泰弘 山下
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Abstract

【課題】環境への負荷の小さな耐油紙を提供する。【解決手段】紙基材と耐油層とを有し、前記耐油層が、ポリ乳酸系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又は澱粉系化合物とを、70:30〜98:2の重量比(乾燥重量)で含む耐油紙。【選択図】なし

Description

本発明は、耐油紙に関し、特にヒートシール性を有する耐油紙に関する。
ハンバーガー、揚げ物等の油脂を含む食品の包装材や、紙皿等の紙器に、耐油性を有する紙である耐油紙が用いられている。一般的な耐油紙は、耐油層がパーフルオロアルキル基を有するフッ素系樹脂を含む。これは、耐油層の臨界表面張力を、接触する油分の表面張力より小さくすることにより、油分の付着、浸透を防ぐものである(例えば、特許文献1参照)。
ここで、使用後の耐油紙が、管理不十分や不法投棄により、環境中にごみとして流出してしまう場合がある。耐油紙は、経時でバラバラに分解するが、フッ素系樹脂は難分解性であるため、微細化したフッ素系樹脂が環境中に長期に亘って残留してしまう。また、パーフルオロアルキル基を有するフッ素系樹脂は、燃焼時に有毒物質であるフッ化水素を発生させる場合がある。そのため、これらのフッ素系樹脂を使用した耐油紙は環境への負荷が大きい。
特許文献2には、耐油紙の耐油層を、経時で分解され環境中に残留し難いポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート樹脂等の樹脂で層形成した耐油紙が開示されているが、耐油性が十分ではなかった。
特開平8−209590号公報 特開2004−131859号公報
本発明は、環境への負荷の小さな耐油紙を提供することを課題とする。
本発明の課題を解決するための手段は、以下の通りである。
1.紙基材と耐油層とを有し、
前記耐油層が、ポリ乳酸系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又は澱粉系化合物とを、70:30〜98:2の重量比(乾燥重量)で含むことを特徴とする耐油紙。
2.前記耐油層の塗工量(乾燥重量)が、3g/m以上20g/m以下であることを特徴とする1.に記載の耐油紙。
3.1.または2.に記載の耐油紙を有する包装材。
4.1.または2.に記載の耐油紙を有する紙器。
本発明の耐油紙は、バイオマス由来材料、生分解性材料であるポリ乳酸系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又は澱粉系化合物とを多く使用しているため、仮に環境中にごみとして流出しても、そのほとんどが最終的に二酸化炭素と水にまで分解される。また、本発明の耐油紙は、フッ素系樹脂を使用していないため、燃焼時に有毒な物質の発生を抑えることができる。そのため、本発明の耐油紙は環境への負荷が小さい。
本発明の耐油紙は、耐油層用塗工液の保水性が優れており、この耐油層用塗工液から均質な耐油層が得られるため、耐油性に優れている。
本発明の耐油紙は、耐油層がヒートシール性を備えており、別途ヒートシール層を設けることなくヒートシール加工を行うことができるため、最終製品へと成形することが容易である。本発明の耐油紙は、様々な用途に用いることができるが、特に、包装材、紙器に好適に利用することができる。
本発明の耐油紙は、紙基材と耐油層とを有し、この耐油層が、ポリ乳酸系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又は澱粉系化合物とを、70:30〜98:2の重量比(乾燥重量)で含むことを特徴とする。
「紙基材」
紙基材は、パルプ、填料、各種助剤等を含む紙料を抄紙して得られる。
本発明の耐油紙を、食品と接触する用途に使用する場合、紙基材の各材料として、食品添加物として認可を受けている、またはFDA認証取得済み等、食品安全性に適合したものを使用することが好ましい。
パルプとしては、針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)、未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP)、未晒クラフトパルプ(LUKP)、サルファイトパルプ(SP)等の木材の化学パルプ、グランドパルプ(GP)、リファイナグランドパルプ(RGP)、ストーングランドパルプ(SGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の木材の機械パルプ、ケナフ、バガス、竹、麻、ワラなどから得られた非木材パルプ、古紙を原料とし、脱墨工程にて古紙に含まれるインキを除去した古紙パルプなど、公知のパルプを適宜配合して用いることが可能である。これらの中で、異物混入が発生し難いLBKP、NBKP等の化学パルプが好ましく、また、古紙パルプの配合量が少ないことが好ましい。具体的には、化学パルプの配合量が80%以上であることが好ましく、化学パルプの配合量が100%であることが特に好ましい。
填料としては、タルク、カオリン、焼成カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどの無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等の有機填料等の公知の填料を使用することができる。なお、填料は、必須材料ではなく、使用しなくてもよい。
各種助剤としては、ロジン、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニルコハク酸無水物(ASA)などのサイズ剤、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン化澱粉、各種変性澱粉、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂などの乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留剤、濾水性向上剤、凝結剤、硫酸バンド、嵩高剤、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、紫外線防止剤、退色防止剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等が例示可能であり、必要に応じて適宜選択して使用可能である。
「耐油層」
耐油層は、ポリ乳酸系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又は澱粉系化合物とを、70:30〜98:2の重量比(乾燥重量)で含む。ポリビニルアルコール系樹脂と澱粉系化合物は、いずれか、または両方を含むことができる。
ポリ乳酸系樹脂の配合率がこの範囲より少ないと、耐油性及びヒートシール性が低下する。一方、ポリ乳酸系樹脂の配合率がこの範囲を超えると、耐油層用塗工液の保水性が低下して、形成される耐油層が不均質となるため、耐油性及びヒートシール性に劣る領域が生じる場合がある。ポリ乳酸系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又は澱粉系化合物との重量比(乾燥重量)は、75:25〜97:3であることが好ましく、80:20〜95:5であることがより好ましい。なお、耐油層は、ポリ乳酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、澱粉系化合物の他に、その機能を損なわない範囲で、他の耐油性樹脂、顔料、耐水化剤、消泡剤、粘度調整剤、着色剤、防黴剤等の添加剤を含むことができる。
ポリ乳酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、澱粉系化合物としては、製紙分野において使用されているものを、特に制限することなく使用することができる。
具体的には、ポリ乳酸系樹脂としては、ポリ−D−乳酸、ポリ−L−乳酸、D−乳酸とL−乳酸の共重合体、及び、これらの変性体や他の繰り返し単位との共重合体、ポリ−D−乳酸とポリ−L−乳酸の混合物であるステレオコンプレックス型ポリ乳酸等を使用することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、リン酸変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール等を使用することができる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂は、いずれも生分解性であるが、これらの中で、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール等の無変性ポリビニルアルコールは、変性ポリビニルアルコールよりも生分解性が優れるため好ましい。
澱粉系化合物としては、澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエステル化澱粉(HES)、燐酸エステル澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉等の澱粉類、澱粉を加水分解して得られるデキストリン等を使用することができる。なお、澱粉系化合物は、いずれも生分解性である。
「耐油紙」
本発明の耐油紙は、上記した紙基材と耐油層とを有する。なお、本発明の耐油紙は、その機能を損なわない範囲で、目止め層、印刷層、耐水層、遮光層等の他の層を有することもできる。
本発明の耐油紙は、J.TAPPI No.41:2000に規定される「紙及び板紙−はつ油度試験方法−キット法」に準拠して、耐油層表面の任意の5点で測定したキットナンバーの最低値が、6以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、12であることが最も好ましい。
本発明の耐油紙の用途は特に制限されないが、例えば、ハンバーガー、ホットドッグ、フライドポテト、唐揚げ、ポテトチップス等の油分を多く含む食品の(軟)包装材、天ぷら等の揚げ物の敷き紙、紙皿、紙コップ、食品トレー等の紙器等が挙げられる。これらの用途に使用するに際し、本発明の耐油紙は、公知の加工方法により成形することができる。なお、耐油紙を使用した軟包装材とは、フライドポテトの袋やハンバーガーの包み紙等に代表される、耐油性を有する薄手の紙を用いた柔軟性に富んだ包装材である。
本発明の耐油紙は、耐油層がヒートシール性を備えており、別途ヒートシール層を設けることなくヒートシール加工を行うことができるため、ヒートシール加工により成形することが好ましい。
「耐油紙の製造方法」
本発明の耐油紙は、紙基材に、耐油層用塗工液を塗工、乾燥することで製造することができる。紙基材の製造(抄紙)方法、抄紙機の型式は特に限定されるものではなく、長網抄紙機、円網抄紙機、短網抄造機、ギャップフォーマー型、ハイブリッドフォーマー型(オントップフォーマー型)等のツインワイヤー抄紙機等、公知の製造(抄紙)方法、抄紙機が選択可能である。また、抄紙時のpHは酸性領域(酸性抄紙)、疑似中性領域(疑似中性抄紙)、中性領域(中性抄紙)、アルカリ性領域(アルカリ性抄紙)のいずれでもよく、酸性領域で抄紙した後、紙層の表面にアルカリ性薬剤を塗工してもよい。
紙基材の坪量は特に制限されないが、通常、20g/m以上600g/m以下程度である。紙基材の坪量は、耐油紙の用途等に応じて適宜選択することができ、例えば、軟包装材に用いる場合は、20g/m以上200g/m以下、紙器に用いる場合は170g/m以上600g/m以下等とすることができる。
耐油層の塗工方法は特に限定されるものではなく、公知の塗工装置および塗工系で塗工することができる。例えば、塗工装置としてはブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター等が挙げられる。また、塗工系としては、水等の溶媒を使用した水系塗工、有機溶剤等の溶媒を使用した溶剤系塗工などが挙げられる。本発明の耐油紙は、食品等と接触する用途に用いられる場合があるため、水系塗工であることが、食品安全性の点から好ましい。
耐油層の塗工量(乾燥重量)は、3g/m以上20g/m以下であることが好ましい。塗工量が3g/m未満では、耐油性及びヒートシール性が低下する。また、塗工量が20g/mを超えても耐油性及びヒートシール性はほとんど向上せず、コストが増加する。耐油層は、1層であってもよく、2層以上の多層で構成してもよい。耐油層を2層以上の多層で構成する場合は、全ての耐油層を合計した塗工量を上記範囲とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の部および%は、それぞれ固形分での重量部、重量%を示す。
(耐油層用塗工液の調製)
<耐油層用塗工液1>
ポリ乳酸系樹脂(ミヨシ油脂社製:ランディPL−1000) 83.0部
澱粉系化合物(日本コーンスターチ社製:SK20、酸化澱粉) 17.0部
<耐油層用塗工液2>
ポリ乳酸系樹脂(ミヨシ油脂社製:ランディPL−1000) 87.0部
ポリビニルアルコール系樹脂(クラレ社製:PVA−117、
完全ケン化ポリビニルアルコール) 13.0部
<耐油層用塗工液3>
ポリ乳酸系樹脂(ミヨシ油脂社製:ランディPL−1000) 86.0部
澱粉系化合物(日本コーンスターチ社製:SK20、酸化澱粉) 8.0部
ポリビニルアルコール系樹脂(クラレ社製:PVA−117、
完全ケン化ポリビニルアルコール) 6.0部
<耐油層用塗工液4>
ポリ乳酸系樹脂(ミヨシ油脂社製:ランディPL−1000) 100.0部
<耐油層用塗工液5>
ポリ乳酸系樹脂(ミヨシ油脂社製:ランディPL−1000) 60.0部
澱粉系化合物(日本コーンスターチ社製:SK20、酸化澱粉) 40.0部
[実施例1]
紙基材(坪量40g/mの上質紙)の片面に、耐油層用塗工液1を乾燥重量で塗工量5.0g/mとなるようにバーブレード法で塗工、乾燥した後、その上に耐油層用塗工液1を乾燥重量で塗工量5.0g/mとなるようにバーブレード法で塗工、乾燥し、ソフトニップカレンダーを用いて線圧60kN/mの条件で処理して、耐油紙を得た。
[実施例2]
耐油層用塗工液1に替えて耐油層用塗工液2を使用した以外は、実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
[実施例3]
耐油層用塗工液1に替えて耐油層用塗工液3を使用した以外は、実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
[比較例1]
耐油層用塗工液1に替えて耐油層用塗工液4を使用した以外は、実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
[比較例2]
耐油層用塗工液1に替えて耐油層用塗工液5を使用した以外は、実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
[参考例1]
紙基材(坪量40g/mの上質紙)の片面に、押し出しラミネート法により低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、製品名:LC602A)を厚み15μm積層し、耐油紙を得た。
[実施例4]
紙基材(坪量40g/mの上質紙)に替えて紙基材(坪量200g/mのカップ原紙)を使用した以外は、実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
(目止め層用塗工液の調製)
下記配合からなる配合物を撹拌分散して、目止め層用塗工液を調製した。
<目止め層用塗工液>
微粒カオリン(KaMin社製:ハイドラグロス) 60.0部
エンジニアードカオリン(イメリス社製:CapimDG) 20.0部
ポリアクリル酸ソーダ 0.5部
重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製:FMT−90) 20.0部
スチレン・ブタジエン系共重合ラテックス
(日本ゼオン社製:PNT8110) 20.0部
酸化澱粉(敷島スターチ社製:マーメイドM210) 2.0部
水 71.7部
[実施例5]
紙基材(坪量200g/mのカップ原紙)の片面に、目止め層用塗工液を乾燥重量で塗工量5.0g/mとなるようにバーブレード法で塗工、乾燥した後、その上に耐油層用塗工液1を乾燥重量で塗工量5.0g/mとなるようにバーブレード法で塗工、乾燥し、ソフトニップカレンダーを用いて線圧60kN/mの条件で処理して、耐油紙を得た。
[比較例3]
耐油層用塗工液1に替えて耐油層用塗工液5を使用した以外は、実施例4と同様にして、耐油紙を得た。
作製した耐油紙について、下記評価を行った。結果を表1に示す。
<耐油性>
JAPAN TAPPI No.41:2000 紙及び板紙−はつ油度試験方法−キット法により、耐油層表面の任意の5点でキットナンバーを測定した。5点測定したキットナンバーの最低値を耐油性の値として採用した。
<ヒートシール性>
(ヒートシール条件)
1)実施例1〜3、比較例1〜2、参考例1
得られた耐油紙から1辺100mmの正方形の試験片を2枚切り出し、耐油層同士を接触させて、加圧温度110℃、加圧圧力3kgf、加圧時間1秒でヒートシールした。

2)実施例4〜5、比較例3
得られた耐油紙から1辺100mmの正方形の試験片を2枚切り出し、耐油層同士を接触させて、加圧温度160℃、加圧圧力3kgf、加圧時間1秒でヒートシールした。

ヒートシールした試験片を手で剥離させた際の、剥離部分を目視で観察し、以下の基準でヒートシール性を評価した。
〇:紙基材内で剥離(紙基材が破壊される)。
×:耐油層間で剥離。
Figure 2020128616
本発明の耐油紙は、ポリエチレンをラミネートした耐油層を有する参考例1の耐油紙と同等の耐油性とヒートシール性を備えていた。また、5点測定したキットナンバーはいずれも12であり、耐油層は均質であった。
耐油層が、ポリ乳酸のみからなる比較例1の耐油紙は、耐油性に劣っていた。これは、耐油層用塗工液の保水性が低く、得られた耐油層が不均質となったためである。なお、比較例1の耐油紙のキットナンバーの最高値は12であった。
比較例2、3の耐油紙は、耐油性、ヒートシール性に劣っていた。比較例2、3の耐油紙は、耐油層は均質ではあったものの、そのキットナンバーの最高値は3であった。

Claims (4)

  1. 紙基材と耐油層とを有し、
    前記耐油層が、ポリ乳酸系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又は澱粉系化合物とを、70:30〜98:2の重量比(乾燥重量)で含むことを特徴とする耐油紙。
  2. 前記耐油層の塗工量(乾燥重量)が、3g/m以上20g/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐油紙。
  3. 請求項1または2に記載の耐油紙を有する包装材。
  4. 請求項1または2に記載の耐油紙を有する紙器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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