JP2020126780A - 電池パック - Google Patents
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Abstract
【課題】並列接続された複数のスイッチそれぞれに流れる電流量に偏りが生じることの抑制された電池パックを提供する。【解決手段】電池パックは、組電池10と、第1端子と第2端子との間で電気的に並列接続される第1開閉部60aと第2開閉部60bを有する。また電池パックは、これら複数の開閉部と第1端子とを連結する第1給電バスバ51と、複数の開閉部と第2端子とを連結する第2給電バスバ52を有する。第1バスバにおける第1開閉部と第1端子との間の通電経路の電気抵抗は、第1バスバにおける第2開閉部と第1端子との間の通電経路の電気抵抗よりも低くなっている。第2バスバにおける第1開閉部と第2端子との間の通電経路の電気抵抗は、第2バスバにおける第2開閉部と第2端子との間の通電経路の電気抵抗よりも高くなっている。【選択図】図6
Description
本明細書に記載の開示は、電池パックに関する。
特許文献1に示されるように、リチウム蓄電池とスイッチを有する電池パックが知られている。
特許文献1に記載の電池パックでは、2つの外部接続端子を電気的に接続する給電線にスイッチが設けられている。スイッチは2つのMOSFETが直列接続されてなる開閉部を複数有する。複数の開閉部は2つの外部接続端子の間で並列接続されている。これら複数の開閉部それぞれと2つの外部接続端子との間の通電経路の電気抵抗に偏りがあると、複数の開閉部それぞれに流れる電流量に偏りが生じる。
そこで本明細書に記載の開示は、並列接続された複数のスイッチそれぞれに流れる電流量に偏りが生じることの抑制された電池パックを提供することを目的とする。
開示の1つは、電池(10)と、
電池と電気的に接続される第1端子(100a,12)と第2端子(100b)との間で電気的に並列接続される複数のスイッチ(60a〜60e)と、
複数のスイッチそれぞれと第1端子とを連結する第1バスバ(51,53)と、
複数のスイッチそれぞれと第2端子とを連結する第2バスバ(52)と、を有し、
複数のスイッチのうちの任意の2つを第1スイッチおよび第2スイッチとすると、
第1バスバにおける第1スイッチと第1端子との間の通電経路の電気抵抗は、第1バスバにおける第2スイッチと第1端子との間の通電経路の電気抵抗よりも低く、
第2バスバにおける第1スイッチと第2端子との間の通電経路の電気抵抗は、第2バスバにおける第2スイッチと第2端子との間の通電経路の電気抵抗よりも高い。
電池と電気的に接続される第1端子(100a,12)と第2端子(100b)との間で電気的に並列接続される複数のスイッチ(60a〜60e)と、
複数のスイッチそれぞれと第1端子とを連結する第1バスバ(51,53)と、
複数のスイッチそれぞれと第2端子とを連結する第2バスバ(52)と、を有し、
複数のスイッチのうちの任意の2つを第1スイッチおよび第2スイッチとすると、
第1バスバにおける第1スイッチと第1端子との間の通電経路の電気抵抗は、第1バスバにおける第2スイッチと第1端子との間の通電経路の電気抵抗よりも低く、
第2バスバにおける第1スイッチと第2端子との間の通電経路の電気抵抗は、第2バスバにおける第2スイッチと第2端子との間の通電経路の電気抵抗よりも高い。
これによれば、第1スイッチを介した第1端子(100a,12)と第2端子(100b)との間の通電経路の電気抵抗と、第2スイッチを介した第1端子(100a,12)と第2端子(100b)との間の通電経路の電気抵抗とに差が生じることが抑制される。そのため、第1端子(100a,12)と第2端子(100b)との間で並列接続された複数のスイッチ(60a〜60e)それぞれに流れる電流量に偏りが生じることが抑制される。
なお、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
以下、実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図6に基づいて本実施形態に係る電池パック100、および、それを含む電源システム200を説明する。
図1〜図6に基づいて本実施形態に係る電池パック100、および、それを含む電源システム200を説明する。
<電源システムの概要>
電源システム200は車両に搭載される。電源システム200は車両に搭載された複数の車載機器と電池パック100とによって構成されている。車載機器の1つとして蓄電池110がある。電池パック100は組電池10を有している。電源システム200はこれら蓄電池110と組電池10とによって2電源システムを構築している。
電源システム200は車両に搭載される。電源システム200は車両に搭載された複数の車載機器と電池パック100とによって構成されている。車載機器の1つとして蓄電池110がある。電池パック100は組電池10を有している。電源システム200はこれら蓄電池110と組電池10とによって2電源システムを構築している。
他の車載機器としてエンジン140がある。電源システム200を搭載する車両は、所定の停止条件が満たされるとエンジン140を停止し、所定の始動条件が満たされるとエンジン140を再始動するアイドルストップ機能を有する。
図1に示すように電源システム200は、上記した蓄電池110とエンジン140の他に、スタータモータ120、回転電機130、電気負荷150、上位ECU160、および、MGECU170を有する。電気負荷150は第1負荷151と第2負荷152を有する。蓄電池110、スタータモータ120、および、第1負荷151それぞれは、第1ワイヤハーネス210を介して電池パック100と電気的に接続されている。回転電機130は第2ワイヤハーネス220を介して電池パック100と電気的に接続されている。第2負荷152は第3ワイヤハーネス230を介して電池パック100と電気的に接続されている。
上位ECU160とMGECU170は図示しない配線を介して蓄電池110と電池パック100の組電池10それぞれと電気的に接続されている。同様にして、車両に搭載された他の各種ECUも図示しない配線を介して蓄電池110と組電池10それぞれと電気的に接続されている。
以上に示したように電源システム200は、蓄電池110と組電池10の2つを電源とする2電源システムを構築している。
<電源システムの構成要素>
蓄電池110は化学反応によって起電圧を生成する。蓄電池110は組電池10よりも蓄電容量が多い。蓄電池110は具体的には鉛蓄電池である。なお蓄電池110としては例えばリチウムイオン蓄電池を採用することもできる。
蓄電池110は化学反応によって起電圧を生成する。蓄電池110は組電池10よりも蓄電容量が多い。蓄電池110は具体的には鉛蓄電池である。なお蓄電池110としては例えばリチウムイオン蓄電池を採用することもできる。
スタータモータ120はエンジン140を始動する。スタータモータ120はエンジン140の始動時にエンジン140と機械的に連結される。スタータモータ120の回転によってエンジン140のクランクシャフトが回転される。クランクシャフトの回転数が所定回転数を超えると、燃料噴射弁から燃焼室に霧状の燃料が噴射される。この際に点火プラグで火花が生成される。これにより燃料が爆発し、エンジン140が自律回転し始める。このエンジン140の動力によって車両の推進力が得られる。エンジン140が自律回転し始めると、スタータモータ120とエンジン140との機械的な連結が解除される。
回転電機130は力行と発電を行う。回転電機130には図示しない電力変換器が接続されている。この電力変換器が第2ワイヤハーネス220に電気的に接続されている。
電力変換器は蓄電池110と組電池10のうちの少なくとも一方から供給された直流電圧を交流電圧に変換する。この交流電圧が回転電機130に供給される。これにより回転電機130は力行する。
回転電機130はエンジン140と連結されている。回転電機130とエンジン140とは、ベルトなどを介して相互に回転エネルギーを伝達可能になっている。回転電機130の力行によって生じた回転エネルギーがエンジン140に伝達される。これによりエンジン140の回転が促進される。この結果、車両走行がアシストされる。上記したように電源システム200を搭載する車両はアイドルストップ機能を有する。回転電機130は車両走行のアシストだけではなく、エンジン140の再始動時においてクランクシャフトを回転させる機能も果たす。
回転電機130はエンジン140の回転エネルギー、および、車両の車輪の回転エネルギーの少なくとも一方によって発電する機能も有する。回転電機130は発電によって交流電圧を生成する。この交流電圧が電力変換器によって直流電圧に変換される。この直流電圧が、電池パック100、蓄電池110、および、電気負荷150それぞれに供給される。
エンジン140は燃料を燃焼駆動することで車両の推進力を生成する。上記したようにエンジン140の始動時においては、スタータモータ120によってクランクシャフトが回転される。しかしながらアイドルストップによってエンジン140が一度停止した後に再び始動する際には、上記の所定の始動条件が満たされる場合、回転電機130によってクランクシャフトが回転される。
上記したように電気負荷150は第1負荷151と第2負荷152を有する。第1負荷151には、シートヒータ、送風ファン、電動コンプレッサ、ルームライト、および、ヘッドライトなどの供給電力が一定でなくともよい車載機器が含まれる。第2負荷152には、電動シフトポジション、電動パワーステアリング(EPS)、ブレーキ(ABS)、ドアロック、ナビゲーションシステム、および、オーディオなどの供給電力が一定であることが求められる車載機器が含まれる。ここに例示した第2負荷152は供給電圧がリセット閾値を下回るとオン状態からオフ状態へと切り換わる性質を有する。第2負荷152には第1負荷151よりも車両走行に関連性の高い車載機器が含まれる。
なお、上記した各種車載機器が第1負荷151と第2負荷152に含まれる構成は一例に過ぎない。車載システムの変更などに応じて、各種車載機器を第1負荷151と第2負荷152に適宜振り分けることができる。例えば第1負荷151にEPSやABSが含まれる構成を採用することができる。
上位ECU160とMGECU170は車両に搭載された各種ECUのうちの1つである。これら各種ECUはバス配線161を介して互いに電気的に接続され、車載ネットワークを構築している。各種ECUが協調制御することで、エンジン140の燃焼および回転電機130の力行や発電などが制御される。上位ECU160は電池パック100を制御する。MGECU170は回転電機130を制御する。
また図示しないが、電源システム200は、上記した各車載機器の他に、各種電圧や電流などの物理量、および、アクセルペダルの踏み込み量やスロットルバルブ開度などの車両情報を測定するためのセンサを有している。これら各種センサの検出した検出信号は、各種ECUに入力される。なお、ECUはelectronic control unitの略である。
<電池パックの概要>
図1に示すように電池パック100は、組電池10、回路基板20、スイッチ30、センサ部40、および、給電バスバ50を有する。図2に示すように電池パック100はパックケース90と抑制板97を有する。また電池パック100は図示しないバスバケースを有する。バスバケースは絶縁性の樹脂材料から成り、給電バスバ50を収納する機能を果たしている。給電バスバ50とバスバケースとによってバスバモジュールが構成されている。
図1に示すように電池パック100は、組電池10、回路基板20、スイッチ30、センサ部40、および、給電バスバ50を有する。図2に示すように電池パック100はパックケース90と抑制板97を有する。また電池パック100は図示しないバスバケースを有する。バスバケースは絶縁性の樹脂材料から成り、給電バスバ50を収納する機能を果たしている。給電バスバ50とバスバケースとによってバスバモジュールが構成されている。
パックケース90は図2に示す筐体91を有する。筐体91はアルミダイカストで製造される。また筐体91は鉄やステンレスをプレス加工することによっても製造することができる。筐体91は配線基板21よりも伝熱性能が高くなっている。そのために筐体91は配線基板21よりも放熱性が高くなっている。
筐体91は底壁93と底壁93から起立した側壁94を有する。側壁94によって開口が構成されている。筐体91に図示しないカバーが組み付けられる。これにより側壁94で構成される開口がカバーによって覆われる。筐体91とカバーとによって収納空間が構成される。この収納空間に、組電池10、回路基板20、スイッチ30、センサ部40、抑制板97、および、バスバモジュールそれぞれが収納されている。なおカバーは樹脂製若しくは金属製である。
組電池10は蓄電池110よりも体格が小さく、重量も軽くなっている。組電池10は蓄電池110よりもエネルギー密度が高い性質を有する。
回路基板20は配線基板21とBMU22を有する。配線基板21にはスイッチ30の一部とBMU22が搭載されている。そして配線基板21にはスイッチ30の残りと組電池10とが給電バスバ50を介して電気的に接続されている。これにより電池パック100の電気回路が構成されている。この電気回路にセンサ部40が絶縁電線や金属端子などを介して電気的に接続されている。
電池パック100の電気回路は図1において二重丸で示す外部接続端子と電気的に接続されている。この外部接続端子としては、第1外部接続端子100a、第2外部接続端子100b、第3外部接続端子100c、および、第4外部接続端子100dがある。
第1外部接続端子100aは第1ワイヤハーネス210を介して蓄電池110、スタータモータ120、および、第1負荷151それぞれと電気的に接続されている。第2外部接続端子100bは第2ワイヤハーネス220を介して回転電機130と電気的に接続されている。第3外部接続端子100cは後述のボルトなどを介して車両のボディと機械的および電気的に接続されている。第4外部接続端子100dは第3ワイヤハーネス230を介して第2負荷152と電気的に接続されている。
第1ワイヤハーネス210〜第3ワイヤハーネス230それぞれは孔の形成された金属端子を有する。これら第1ワイヤハーネス210〜第3ワイヤハーネス230は車両内で這いまわされている。
第1外部接続端子100a、第2外部接続端子100b、および、第4外部接続端子100dそれぞれはバスバケースの一部を共有している。図示しないが、樹脂製のバスバケースの端子台に接続ボルトが埋設されている。この接続ボルトの軸部にナットが締結される。第1外部接続端子100a、第2外部接続端子100b、および、第4外部接続端子100dそれぞれは、端子台における接続ボルトを埋設する部位、接続ボルト、および、ナットをバスバケースと共有している。
接続ボルトの頭部側が端子台内に埋没されている。接続ボルトの軸部が端子台から突出している。この接続ボルトの軸部に給電バスバ50の貫通孔が通される。そしてナットが接続ボルトの軸部に締結される。これにより端子台に給電バスバ50が固定される。バスバモジュールが構成される。バスバモジュールは図示しないボルトによって筐体91に固定される。
次いで、接続ボルトの軸部にワイヤハーネスの金属端子の孔が通される。そして図示しないナットが接続ボルトの軸部の先端側に締結される。これによりワイヤハーネスの金属端子が接続ボルトの軸部に機械的に接続される。それとともに金属端子が給電バスバ50と電気的に接続される。
第3外部接続端子100cは筐体91に形成されたボルト孔である。第3外部接続端子100cはボルト、若しくは、ワイヤハーネスを介して車両のボディと接続される。これにより筐体91はグランド電位になっている。電池パック100はボディアースされている。
<電池パックの構成要素>
次に、電池パック100の構成要素を個別に説明する。それにあたって、以下においては互いに直交の関係にある3方向を、x方向、y方向、および、z方向と示す。x方向は車両の左右方向に沿っている。y方向は車両の前後方向に沿っている。z方向は車両の天地方向に沿っている。
次に、電池パック100の構成要素を個別に説明する。それにあたって、以下においては互いに直交の関係にある3方向を、x方向、y方向、および、z方向と示す。x方向は車両の左右方向に沿っている。y方向は車両の前後方向に沿っている。z方向は車両の天地方向に沿っている。
組電池10は複数の直列接続された電池セルと、これら複数の電池セルを収納する電池ケース11と、を有する。電池セルは具体的にはリチウムイオン蓄電池である。リチウムイオン蓄電池は化学反応によって起電圧を生成する。起電圧の生成により電池セルに電流が流れる。これにより電池セルは発熱してガスを発生する。そのために電池セルは膨張する。なお電池セルとしては上記例に限定されない。例えば電池セルとしては、ニッケル水素二次電池、有機ラジカル電池などの二次電池を採用することができる。
電池セルは直方体形状を成している。電池セルはz方向に面する2つの主面を有する。これら2つの主面は他の4面よりも面積が広くなっている。そして2つの主面間の長さ(厚さ)が薄くなっている。このように電池セルはz方向の厚さの薄い扁平形状を成している。
本実施形態の組電池10は5つの電池セルを有する。これら5つの電池セルのうちの3つがz方向に積層配置されて第1電池スタックを構成している。そして残り2つの電池セルがz方向に積層配置されて第2電池スタックを構成している。これら2つの電池スタックはx方向に並んでいる。以上に示した5つの電池セルの配置が電池ケース11によって保持されている。
電池ケース11は樹脂から成る箱体と、電池セルに接続される接続端子と、を有する。接続端子としては、5つの電池セルを直列接続する直列接続端子がある。直列接続端子と対応する2つの電池セルの電極端子とを接触させ、その接触状態で両者を溶接接合する。これにより5つの電池セルが直列接続される。
また接続端子としては、上記の直列接続端子の他に、5つの直列接続された電池セルのうちの最高電位に位置する電池セルの正極端子に接続される出力端子12と、最低電位に位置する電池セルの負極端子に接続される接地端子13と、がある。出力端子12は最高電位の電池セルの正極端子と溶接接合される。接地端子13は最低電位の電池セルの負極端子と溶接接合される。
これら最高電位の電池セルと最低電位の電池セルは第1電池スタックに含まれている。これら2つの電池セルは、第1電池スタックにおいてz方向に積層配置された3つの電池セルのうちの両端に位置している。最低電位の電池セルは最高電位の電池セルよりもz方向において底壁93側に位置している。
電池ケース11にはボルトを通すための孔が形成されている。筐体91にはボルトを締結するためのボルト孔が形成されている。これら孔とボルト孔にボルトを通し、ボルトをボルト孔に締結する。これにより電池ケース11が筐体91に固定される。
また2つの抑制板97が筐体91に固定される。2つの抑制板97はz方向において組電池10を介して筐体91と対向している。2つの抑制板97のうちの一方は第2電池スタックとz方向で離間して並んでいる。2つの抑制板97のうちの他方は第1電池スタックとz方向で離間して並んでいる。2つの抑制板97それぞれは電池ケース11とz方向で離間していてもよいし、接触していてもよい。
2つの抑制板97それぞれにはボルトを通すための切欠きが形成されている。筐体91にはボルトを締結するためのボルト孔が形成されている。この切欠きとボルト孔にボルトを通し、ボルトをボルト孔に締結する。これにより抑制板97が筐体91に固定される。この抑制板97によって、電池セルの膨張に起因する電池ケース11の膨張が抑制される。
上記したように回路基板20は配線基板21とBMU22を有する。配線基板21は絶縁基板に導電材料からなる配線パターンの形成されたプリント基板である。絶縁基板の表面および内部の少なくとも一方に、配線パターンとして第1給電線23、第2給電線24、第3給電線25、および、第4給電線26が形成されている。
配線基板21はボルトなどを介して筐体91に固定される。配線基板21(回路基板20)の一部はz方向で第2電池スタックと並んでいる。回路基板20は最高電位の電池セルとx方向で並んでいる。
配線基板21には配線パターンと電気的に接続される端子が形成されている。この端子としては、第1内部端子28a、第2内部端子28b、第3内部端子28c、および、第4内部端子28dがある。これら配線パターンと内部端子それぞれの電気的な接続の説明は、後の電池パック100の回路構成の説明の際に行う。
スイッチ30は、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33、第4スイッチ34、第5スイッチ35、および、第6スイッチ36を有する。第1スイッチ31と第2スイッチ32は筐体91に搭載される。第3スイッチ33〜第6スイッチ36それぞれは配線基板21に搭載される。
第1スイッチ31〜第4スイッチ34それぞれは半導体スイッチを有する。この半導体スイッチは具体的にはNチャネル型MOSFETである。したがって第1スイッチ31〜第4スイッチ34それぞれはハイレベルの制御信号の入力によって閉状態になる。第1スイッチ31〜第4スイッチ34それぞれはローレベルの制御信号の入力によって開状態になる。
第1スイッチ31〜第4スイッチ34の有する半導体スイッチとしてはIGBTなどを採用することもできる。この場合、IGBTにはダイオードが並列接続される。
第5スイッチ35と第6スイッチ36はメカニカルリレーである。詳しく言えば第5スイッチ35と第6スイッチ36はノーマリクローズ式の電磁リレーである。したがって第5スイッチ35と第6スイッチ36はハイレベルの制御信号の入力によって開状態になる。第5スイッチ35と第6スイッチ36はローレベルの制御信号の入力によって閉状態になる。換言すれば、第5スイッチ35と第6スイッチ36はハイレベルの制御信号の入力が途絶えると閉状態になる。
第1スイッチ31〜第4スイッチ34それぞれは、直列接続された2つのMOSFETを備える開閉部を少なくとも1つ有する。これら2つのMOSFETはソース電極同士が連結されている。2つのMOSFETのゲート電極は電気的に独立している。MOSFETは寄生ダイオードを有する。2つのMOSFETの寄生ダイオードは互いにアノード電極同士が連結されている。上記のゲート電極は回路基板20と電気的に接続される。
第1スイッチ31〜第4スイッチ34はそれぞれ複数の開閉部を有する。複数の開閉部は並列接続されている。そして第3スイッチ33と第4スイッチ34では複数の開閉部の有する直列接続された2つのMOSFETのソース電極同士が互いに接続されている。
本実施形態では第1スイッチ31〜第4スイッチ34それぞれは開閉部を2つ有する。これら開閉部の数や並列接続および直列接続などの接続形態は電流量や冗長性などに応じて適宜定められる。
開閉部の備える2つのMOSFETは樹脂部61によって被覆されている。樹脂部61は直方体形状を成している。
上記したように電気回路にセンサ部40が電気的に接続されている。センサ部40は組電池10とスイッチ30それぞれの状態を検出するセンサ素子を有する。センサ部40はセンサ素子として、温度センサ、電流センサ、および、電圧センサを有する。
センサ部40は組電池10の温度、電流、および、電圧を検出する。センサ部40はそれを組電池10の状態信号としてBMU22に出力する。またセンサ部40はスイッチ30の温度、電流、および、電圧を検出する。センサ部40はそれをスイッチ30の状態信号としてBMU22に出力する。
なおスイッチ30の温度を検出する温度センサは、直列接続された2つのMOSFETとともに上記の樹脂部61によって被覆保護される検温ダイオードである。スイッチ30の電流を検出する電流センサは、直列接続された2つのMOSFETの間に設けられたシャント抵抗である。
センサ部40は上記の各種センサの他に水没センサを有する。この水没センサは2つの対向電極を有する。2つの対向電極の間に水があると、2つの対向電極が通電する。それによって2つの対向電極間の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化が状態信号としてBMU22に入力される。BMU22は抵抗値の変化が所定時間継続されるか否かに基づいて、電池パック100の水没を検出する。
BMU22はセンサ部40の状態信号、および、上位ECU160からの指令信号の少なくとも一方に基づいてスイッチ30を制御する。BMUはbattery management unitの略である。
上記したように第1スイッチ31〜第4スイッチ34それぞれは複数の半導体スイッチを有する。例えば第1スイッチ31の開閉を制御する場合、BMU22は第1スイッチ31の有する全ての半導体スイッチを同時に閉状態、若しくは、同時に開状態に制御する。例えばBMU22は、第1スイッチ31の有する全ての半導体スイッチの制御電極(ゲート電極)にハイレベルの制御信号、若しくは、ローレベルの制御信号を同時に出力する。
なおBMU22は、半導体スイッチを閉状態にする期間において、ハイレベルの制御信号を間断的に出力することで半導体スイッチの閉時間を調整してもよい。簡単に言えば、BMU22は半導体スイッチをパルス幅制御してもよい。
BMU22はセンサ部40の状態信号に基づいて組電池10の充電状態(SOC)やスイッチ30の異常を判定する。SOCはstate of chargeの略である。BMU22はこれらSOCや異常を判定した信号(判定情報)を上位ECU160に出力する。
上位ECU160はBMU22から入力された判定情報、および、他の各種ECUから入力された車両情報に基づいてスイッチ30の制御を決定する。そして上位ECU160はその決定したスイッチ30の制御を含む指令信号をBMU22に出力する。
BMU22は上位ECU160からの指令信号に基づいてスイッチ30を制御する。ただしBMU22は、水没センサの状態信号により電池パック100が水没したと判断した場合、スイッチ30への制御信号の出力の停止を独断で実行する。これにより組電池10の電気的な接続が遮断される。
またBMU22は、上記の検温ダイオードで検出された温度がスイッチ30の動作保証温度程度まで上昇したと判断すると、スイッチ30の駆動を制限する。同様にしてBMU22は、シャント抵抗で検出された電流がスイッチ30の動作保証電流程度まで上昇したと判断すると、スイッチ30の駆動を制限する。例えばスイッチ30の半導体スイッチをパルス幅制御していた場合、BMU22はそのオンデューティ比を低める。これにより半導体スイッチの通電時間が短くなる。この結果、半導体スイッチの発熱が抑制される。
給電バスバ50はアルミニウムや銅などの導電材料から成る。給電バスバ50は例えば以下に列挙する方法で製造することができる。給電バスバ50は1枚の平板を屈曲加工することで製造することができる。給電バスバ50は複数の平板が一体的に連結されることで製造することができる。給電バスバ50は複数の平板を溶接することで製造することができる。給電バスバ50は鋳型に溶融状態の導電材料を流し込むことで製造することができる。以上に列挙した製造方法とは異なる製造方法によっても給電バスバ50を製造することができる。ただし本実施形態の給電バスバ50は1枚の平板を屈曲加工することで製造されている。
電池パック100は給電バスバ50として、第1給電バスバ51、第2給電バスバ52、第3給電バスバ53、および、第4給電バスバ54を有する。これら複数の給電バスバによって組電池10、回路基板20、第1スイッチ31、第2スイッチ32、および、外部接続端子それぞれが電気的に接続されている。図1ではこれら4つの給電バスバそれぞれを配線基板21の給電線よりも太くして図示している。
上記したように筐体91は底壁93と側壁94を有する。底壁93はz方向に面する底面93aを有する。側壁94は底面93aからz方向に起立している。
図2に示すように底壁93にはz方向においてカバー側に局所的に突起した第1放熱部95と第2放熱部96が形成されている。第1放熱部95と第2放熱部96は底面93a上で直方体形状を成している。
第1放熱部95はz方向に面する放熱面を有する。この放熱面に第1スイッチ31が第1放熱シート31aを介して設けられる。第1スイッチ31と第1放熱部95との間で第1放熱シート31aが挟持される態様で、第1スイッチ31が第1放熱部95にボルト止めされる。
同様にして第2放熱部96はz方向に面する放熱面を有する。この放熱面に第2スイッチ32が第2放熱シート32aを介して設けられる。第2スイッチ32と第2放熱部96との間で第2放熱シート32aが挟持される態様で、第2スイッチ32が第2放熱部96にボルト止めされる。
本実施形態の電池パック100は車両の座席下方に設けられる。しかしながら電池パック100の配置としてはこれに限定されない。電池パック100は、例えば後部座席とトランクルームとの間の空間、および、運転席と助手席との間の空間などに配置することもできる。
<電池パックの回路構成>
次に、電池パック100の回路構成を説明する。なおこの回路には、図1に示すプリチャージ抵抗60も接続される。プリチャージ抵抗60は配線基板21に搭載されている。
次に、電池パック100の回路構成を説明する。なおこの回路には、図1に示すプリチャージ抵抗60も接続される。プリチャージ抵抗60は配線基板21に搭載されている。
以下に示す各給電バスバと各スイッチとの接続はTIG溶接によって行われる。各給電バスバと回路基板20との接続はろう接によって行われる。なお、各給電バスバと各スイッチとはレーザ溶接によって接続してもよい。
図1に示すように第1外部接続端子100aと第1スイッチ31の一端とが第1給電バスバ51を介して電気的に接続されている。第1給電バスバ51から一部が分岐している。この第1給電バスバ51の分岐部位55が配線基板21の第1内部端子28aと電気的に接続されている。
第1スイッチ31の他端と第2外部接続端子100bとが第2給電バスバ52を介して電気的に接続されている。第2給電バスバ52から一部が分岐している。この第2給電バスバ52の分岐部位56aが第2スイッチ32の一端と電気的に接続されている。また分岐部位56bが第4内部端子28dに接続されている。
第2スイッチ32の他端と組電池10の正極とが第3給電バスバ53を介して電気的に接続されている。第3給電バスバ53から一部が分岐している。この第3給電バスバ53の分岐部位57が配線基板21の第2内部端子28bと電気的に接続されている。組電池10の負極は第3外部接続端子100cと電気的に接続されている。具体的に言えば接地端子13がヒューズを介して第3外部接続端子100cにボルト止めされている。
配線基板21の第2内部端子28bと第1内部端子28aとが第1給電線23を介して電気的に接続されている。この第1給電線23に、第2内部端子28bから第1内部端子28aに向かって順に第3スイッチ33と第4スイッチ34が直列接続されている。
配線基板21の第3内部端子28cは、第1給電線23における第1内部端子28aと第4スイッチ34との間の中点と第2給電線24を介して電気的に接続されている。そして第3内部端子28cは第4給電バスバ54を介して第4外部接続端子100dと電気的に接続されている。
第2給電線24に第5スイッチ35が設けられている。そして第2給電線24における第3内部端子28cと第5スイッチ35との間の中点が、第1給電線23における第4スイッチ34と第3スイッチ33との間の中点に連結されている。
第3給電線25の一端が第1給電線23における第1内部端子28aと第4スイッチ34との間の中点に接続されている。第3給電線25の他端が第2給電線24における第1給電線23との接続点と第5スイッチ35との間に接続されている。この第3給電線25に第6スイッチ36が設けられている。
第4給電線26の一端が第1給電線23における第1内部端子28aと第4スイッチ34との間の中点に接続されている。第4給電線26の他端が第4内部端子28dに接続されている。この第4給電線26にプリチャージ抵抗60が設けられている。
以上により、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33、および、第4スイッチ34が順に環状に接続されている。第1スイッチ31と第2スイッチ32との間の中点が第2外部接続端子100bに接続されている。第2スイッチ32と第3スイッチ33との間の中点が組電池10に接続されている。第3スイッチ33と第4スイッチ34との間の中点が第4外部接続端子100dに接続されている。第4スイッチ34と第1スイッチ31との間の中点が第1外部接続端子100aに接続されている。
また、第1外部接続端子100aと第4外部接続端子100dとが第5スイッチ35を介して接続されている。第4スイッチ34と第3スイッチ33との間の中点が第5スイッチ35を介して第1外部接続端子100aに接続されている。同様にして、第1外部接続端子100aと第4外部接続端子100dとが第6スイッチ36を介して接続されている。第4スイッチ34と第3スイッチ33との間の中点が第6スイッチ36を介して第1外部接続端子100aに接続されている。
以上に示した電気的な接続構成により、第1スイッチ31を開閉制御することで第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第1スイッチ31を開閉制御することで蓄電池110と回転電機130との電気的な接続が制御される。
第2スイッチ32を開閉制御することで第2外部接続端子100bと組電池10との電気的な接続が制御される。換言すれば、第2スイッチ32を開閉制御することで回転電機130と組電池10との電気的な接続が制御される。
第3スイッチ33を開閉制御することで第2内部端子28bと第3内部端子28cとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第3スイッチ33を開閉制御することで組電池10と第2負荷152との電気的な接続が制御される。
第4スイッチ34を開閉制御することで第1内部端子28aと第3内部端子28cとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第4スイッチ34を開閉制御することで蓄電池110と第2負荷152との電気的な接続が制御される。
第5スイッチ35および第6スイッチ36のうちの少なくとも一方を開閉制御することで第3内部端子28cと第1内部端子28aとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第5スイッチ35および第6スイッチ36のうちの少なくとも一方を開閉制御することで蓄電池110と第2負荷152との電気的な接続が制御される。
以上に示したように、第1スイッチ31〜第6スイッチ36それぞれの接続対象は異なっている。そのために第1スイッチ31〜第6スイッチ36それぞれの通電量は異なっている。第1スイッチ31〜第6スイッチ36それぞれの発熱量は異なっている。
特に、第1スイッチ31と第2スイッチ32は回転電機130と電気的に接続される。そのために第1スイッチ31と第2スイッチ32は他の4つのスイッチに比べて通電量が多く、その発熱量が高くなりやすくなっている。したがってこれら第1スイッチ31と第2スイッチ32の温度上昇を抑制する必要がある。係る課題を解決するために第1スイッチ31と第2スイッチ32は、配線基板21よりも放熱性の高い筐体91に設けられている。
なお、第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bはプリチャージ抵抗60を介して電気的に接続されている。上記したように第2外部接続端子100bに第2ワイヤハーネス220が接続されている。そしてこの第2ワイヤハーネス220に図示しない電力変換器が接続されている。
電力変換器は大容量の平滑コンデンサを備えている。平滑コンデンサは電荷が充電された状態で使用される。この平滑コンデンサの電荷の充電は、蓄電池110からの電力供給によって行われる。
第1ワイヤハーネス210〜第3ワイヤハーネス230が電池パック100に接続される。これによりプリチャージ抵抗60を介して蓄電池110から平滑コンデンサに電荷が供給される。このようにプリチャージ抵抗60を介して平滑コンデンサに電力供給することで、蓄電池110から平滑コンデンサに流れる電流量が急激に増大することが抑制される。
<第1スイッチと第2スイッチ>
上記したように第1スイッチ31と第2スイッチ32は他の4つのスイッチに比べて発熱量が高くなっている。そして第1スイッチ31と第2スイッチ32は他の4つのスイッチとは異なり、給電バスバに直接接続される。以下においてはこの給電バスバとの接続形態を説明するために、第1スイッチ31と第2スイッチ32を詳説する。
上記したように第1スイッチ31と第2スイッチ32は他の4つのスイッチに比べて発熱量が高くなっている。そして第1スイッチ31と第2スイッチ32は他の4つのスイッチとは異なり、給電バスバに直接接続される。以下においてはこの給電バスバとの接続形態を説明するために、第1スイッチ31と第2スイッチ32を詳説する。
上記したように第1スイッチ31と第2スイッチ32はそれぞれ並列接続された2つの開閉部を有する。これら開閉部を区別するため、以下においては第1スイッチ31の有する2つの開閉部を第1開閉部60aおよび第2開閉部60bと示す。第2スイッチ32の有する2つの開閉部を第3開閉部60cおよび第4開閉部60dと示す。これら第1開閉部60a〜第4開閉部60dは同一構成である。
図3に示すように第1開閉部60a〜第4開閉部60dそれぞれは、上記の直列接続された2つのMOSFETと樹脂部61の他に、第1接続端子62、第2接続端子63、および、制御端子64を有する。
第1接続端子62の一端は2つのMOSFETのうちの一方のドレイン端子に接続されている。第2接続端子63の一端は2つのMOSFETのうちの他方のドレイン端子に接続されている。制御端子64の一端は2つのMOSFETのゲート電極に接続されている。
樹脂部61は2つのMOSFETと、上記の3つの端子それぞれの一端側を被覆している。樹脂部61から3つの端子それぞれの他端側が露出している。
樹脂部61はz方向の厚さの薄い扁平形状を成している。樹脂部61はz方向に面する2つの主面を有する。樹脂部61には2つの主面をz方向に貫通する貫通孔が形成されている。この貫通孔にボルトが通される。
また樹脂部61はy方向に面する2つの側面を有する。樹脂部61の有する2つの側面のうちの一方から第1接続端子62と第2接続端子63それぞれの他端側が外に飛び出している。2つの側面のうちの他方から制御端子64の他端側が外に飛び出している。
樹脂部61から露出した第1接続端子62と第2接続端子63それぞれの他端は給電バスバ50に接続される。樹脂部61から露出した制御端子64の他端は回路基板20に接続される。
なお樹脂部61は、上記した検温ダイオードとシャント抵抗も被覆している。検温ダイオードの入出力端子やシャント抵抗の両端電圧を検出するための検出端子の一端側も樹脂部61によって被覆されている。入出力端子や検出端子の他端側は、樹脂部61の有する2つの側面のうちの他方から、樹脂部61の外に飛び出している。入出力端子と検出端子それぞれの他端側も回路基板20に接続される。
図3に示すように第1開閉部60a〜第4開閉部60dはx方向に順に並んでいる。これら4つの開閉部それぞれの第1接続端子62と第2接続端子63それぞれの他端側がx方向に並んでいる。これら4つの開閉部の有する第1接続端子62と第2接続端子63それぞれのy方向とz方向の位置が一致している。
第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれの第1接続端子62に第1給電バスバ51が接続される。第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれの第2接続端子63に第2給電バスバ52が接続される。これにより第1給電バスバ51と第2給電バスバ52とが第1開閉部60aと第2開閉部60bを介して電気的に接続されている。
第3開閉部60cと第4開閉部60dそれぞれの第1接続端子62に第2給電バスバ52が接続される。第3開閉部60cと第4開閉部60dそれぞれの第2接続端子63に第3給電バスバ53が接続される。これにより第2給電バスバ52と第3給電バスバ53とが第3開閉部60cと第4開閉部60dを介して電気的に接続されている。
<給電バスバ>
上記したように給電バスバ50は第1給電バスバ51〜第4給電バスバ54を有する。第1給電バスバ51〜第4給電バスバ54それぞれは厚さの薄い金属板が屈曲加工されて成る。これら各給電バスバを構成する複数の部位の厚さ方向と延長方向は、屈曲により、同一であったり異なったりしている。
上記したように給電バスバ50は第1給電バスバ51〜第4給電バスバ54を有する。第1給電バスバ51〜第4給電バスバ54それぞれは厚さの薄い金属板が屈曲加工されて成る。これら各給電バスバを構成する複数の部位の厚さ方向と延長方向は、屈曲により、同一であったり異なったりしている。
これら4つの給電バスバのうち、第1給電バスバ51〜第3給電バスバ53が第1スイッチ31と第2スイッチ32に接続される。以下においては、これら3つの給電バスバの形状を詳説する。ただし、これら3つの給電バスバにおける回路基板20との接続部位については、その記載を省略している。
<第1給電バスバ>
図4の(a)欄に示すように第1給電バスバ51は、第1端子部51a、第1本体部51b、および、第1接続部51cを有する。第1端子部51aは第1本体部51bを介して第1接続部51cと一体的に連結されている。
図4の(a)欄に示すように第1給電バスバ51は、第1端子部51a、第1本体部51b、および、第1接続部51cを有する。第1端子部51aは第1本体部51bを介して第1接続部51cと一体的に連結されている。
第1端子部51aと第1本体部51bとの連結部位が屈曲している。この屈曲により、第1端子部51aの厚さ方向がz方向になっている。第1本体部51bの厚さ方向がy方向になっている。第1端子部51aは第1本体部51bとの連結部位から離れる態様でy方向に延びている。第1本体部51bは第1端子部51aとの連結部位から離れる態様でx方向に延びている。
第1端子部51aにはz方向に貫く貫通孔が形成されている。この貫通孔に第1外部接続端子100aの接続ボルトが通される。第1端子部51aは第1外部接続端子100aを介して第1ワイヤハーネス210と電気的に接続される。
第1接続部51cの厚さ方向は、第1本体部51bと同様にしてy方向になっている。第1接続部51cは第1本体部51bとの連結部位から離れる態様でz方向に延びている。
2つの第1接続部51cが第1本体部51bに一体的に連結されている。これら2つの第1接続部51cはx方向で離間して並んでいる。そのために2つの第1接続部51cそれぞれの第1本体部51bを介した第1端子部51aとの離間距離が異なっている。2つの第1接続部51cそれぞれと第1端子部51aとの間の通電経路長が異なっている。
図5に示すように2つの第1接続部51cは第1本体部51bから第1スイッチ31へと向かってz方向に延びている。2つの第1接続部51cのうちの一方が第1スイッチ31の第1開閉部60aの第1接続端子62に接続されている。2つの第1接続部51cのうちの他方が第2開閉部60bの第1接続端子62に接続されている。なお図5では接続形態を明示するために第1開閉部60a〜第4開閉部60dを模式的に図示している。
<第2給電バスバ>
図4の(b)欄に示すように第2給電バスバ52は、第2端子部52a、第2本体部52b、および、第2接続部52cを有する。第2端子部52aは第2本体部52bを介して第2接続部52cと一体的に連結されている。
図4の(b)欄に示すように第2給電バスバ52は、第2端子部52a、第2本体部52b、および、第2接続部52cを有する。第2端子部52aは第2本体部52bを介して第2接続部52cと一体的に連結されている。
第2端子部52aと第2本体部52bとの連結部位が屈曲している。この屈曲により、第2端子部52aの厚さ方向がz方向になっている。第2本体部52bの厚さ方向がy方向になっている。第2端子部52aは第2本体部52bとの連結部位から離れる態様でy方向に延びている。第2本体部52bは第2端子部52aとの連結部位から離れる態様でx方向に延びている。
第2端子部52aにはz方向に貫く貫通孔が形成されている。この貫通孔に第2外部接続端子100bの接続ボルトが通される。第2端子部52aは第2外部接続端子100bを介して第2ワイヤハーネス220と電気的に接続される。
第2接続部52cの厚さ方向は、第2本体部52bと同様にしてy方向になっている。第2接続部52cは第2本体部52bとの連結部位から離れる態様でz方向に延びている。
4つの第2接続部52cが第2本体部52bに一体的に連結されている。これら4つの第2接続部52cはx方向で離間して並んでいる。そのために4つの第2接続部52cそれぞれの第2本体部52bを介した第2端子部52aとの離間距離が異なっている。4つの第2接続部52cそれぞれと第2端子部52aとの間の通電経路長が異なっている。
図5に示すように4つの第2接続部52cのうちの第2端子部52aからx方向に離間した側の2つは、第2本体部52bから第1スイッチ31へと向かってz方向に延びている。これら2つの第2接続部52cのうちの一方が第1スイッチ31の第1開閉部60aの第2接続端子63に接続されている。2つの第2接続部52cのうちの他方が第2開閉部60bの第2接続端子63に接続されている。
また、4つの第2接続部52cのうちの第2端子部52a側に位置する残り2つは、第2本体部52bから第2スイッチ32へと向かってz方向に延びている。これら2つの第2接続部52cのうちの一方が第2スイッチ32の第3開閉部60cの第1接続端子62に接続されている。2つの第2接続部52cのうちの他方が第4開閉部60dの第1接続端子62に接続されている。
<第3給電バスバ>
図4の(c)欄に示すように第3給電バスバ53は、第3端子部53a、第3本体部53b、および、第3接続部53cを有する。第3端子部53aは第3本体部53bを介して第3接続部53cと一体的に連結されている。
図4の(c)欄に示すように第3給電バスバ53は、第3端子部53a、第3本体部53b、および、第3接続部53cを有する。第3端子部53aは第3本体部53bを介して第3接続部53cと一体的に連結されている。
第3端子部53aと第3本体部53bとの連結部位が屈曲している。この屈曲により、第3端子部53aの厚さ方向がz方向になっている。第3本体部53bの厚さ方向がy方向になっている。第3端子部53aは第3本体部53bとの連結部位から離れる態様でy方向に延びている。第3本体部53bは第3端子部53aとの連結部位から離れる態様でx方向に延びている。
第3端子部53aにはz方向に貫く貫通孔が形成されている。組電池10の出力端子12にはz方向に貫く貫通孔が形成されている。バスバケースにも貫通孔が形成されている。これら第3端子部53a、出力端子12、および、バスバケースそれぞれの貫通孔にボルトが通される。そしてこのボルトにナットが締結される。これにより第3給電バスバ53と組電池10とが電気的に接続されている。
第3接続部53cの厚さ方向は、第3本体部53bと同様にしてy方向になっている。第3接続部53cは第3本体部53bとの連結部位から離れる態様でz方向に延びている。
2つの第3接続部53cが第3本体部53bに一体的に連結されている。これら2つの第3接続部53cはx方向で離間して並んでいる。そのために2つの第3接続部53cそれぞれの第3本体部53bを介した第3端子部53aとの離間距離が異なっている。2つの第3接続部53cそれぞれと第3端子部53aとの間の通電経路長が異なっている。
図5に示すように2つの第3接続部53cは第3本体部53bから第2スイッチ32へと向かってz方向に延びている。2つの第3接続部53cのうちの一方が第2スイッチ32の第3開閉部60cの第2接続端子63に接続されている。2つの第3接続部53cのうちの他方が第4開閉部60dの第2接続端子63に接続されている。
<給電バスバの並び>
上記したように給電バスバ50はバスバケースに収納される。バスバケースには第1給電バスバ51〜第4給電バスバ54それぞれを個別に独立して収納するための複数の溝部が形成されている。
上記したように給電バスバ50はバスバケースに収納される。バスバケースには第1給電バスバ51〜第4給電バスバ54それぞれを個別に独立して収納するための複数の溝部が形成されている。
第1給電バスバ51〜第4給電バスバ54が溝部に収納された状態で、第1給電バスバ51〜第3給電バスバ53は順にy方向に並ぶ。図5に示すように、y方向において第1給電バスバ51と第3給電バスバ53との間に第2給電バスバ52が位置している。
上記したように第1開閉部60a〜第4開閉部60dそれぞれの第1接続端子62と第2接続端子63の他端側がx方向に並んでいる。そしてこれら4つの開閉部の有する第1接続端子62と第2接続端子63それぞれのy方向とz方向の位置が一致している。
これら4つの第1接続端子62と第2接続端子63それぞれの他端側と、第1給電バスバ51〜第3給電バスバ53の接続部とがy方向で対向する態様で接続される。係る接続形態をとるために、これら3つの給電バスバの有する接続部のうちの少なくとも4つが、本体部からz方向に延びた後に一度y方向に屈曲して、再びz方向に延びている。これにより3つの給電バスバそれぞれの有する接続部の接続端子との接続部位それぞれのy方向の位置が一致している。
第1給電バスバ51〜第3給電バスバ53が順にy方向に並んだ状態で、第1端子部51aと第2端子部52aとがx方向で離間している。これら2つの端子部の間に第1スイッチ31と第2スイッチ32が位置している。第1端子部51a側に第1スイッチ31が位置している。第2端子部52a側に第2スイッチ32が位置している。第1端子部51a側から第2端子部52a側に向かって、第1開閉部60a〜第4開閉部60dが順に並んでいる。この並びにより、x方向において第1開閉部60aが第1端子部51a側に位置している。x方向において第2開閉部60bが第2端子部52a側に位置している。換言すれば、x方向において第1開閉部60aが第1外部接続端子100a側に位置し、第2開閉部60bが第2外部接続端子100b側に位置している。x方向が並び方向に相当する。
なお、第1端子部51aと第2端子部52aそれぞれのy方向への延長方向が同一になっている。これに対して第3端子部53aのy方向への延長方向が第1端子部51aと第2端子部52aそれぞれのy方向への延長方向と反対になっている。
<第1外部接続端子と第2外部接続端子との間の通電経路長>
次に、第1開閉部60aと第2開閉部60bを介した第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路長を説明する。上記したように第1外部接続端子100aは第1給電バスバ51の第1端子部51aに接続される。第2外部接続端子100bは第2給電バスバ52の第2端子部52aに接続される。そのために第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路長は、第1端子部51aと第2端子部52aとの間の通電経路長と同等になっている。
次に、第1開閉部60aと第2開閉部60bを介した第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路長を説明する。上記したように第1外部接続端子100aは第1給電バスバ51の第1端子部51aに接続される。第2外部接続端子100bは第2給電バスバ52の第2端子部52aに接続される。そのために第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路長は、第1端子部51aと第2端子部52aとの間の通電経路長と同等になっている。
第1開閉部60aが第1スイッチに相当する。第2開閉部60bが第2スイッチに相当する。第1外部接続端子100aが第1端子に相当する。第2外部接続端子100bが第2端子に相当する。第1給電バスバ51が第1バスバに相当する。第2給電バスバ52が第2バスバに相当する。
上記したように第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれには、第1給電バスバ51の第1接続部51cが接続される。これら2つの第1接続部51cの第1本体部51bから延びる長さが同一になっている。2つの第1接続部51cは同一形状を成している。そのために2つの第1接続部51cの電気抵抗が互いに等しくなっている。
同様にして、第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれには、第2給電バスバ52の第2接続部52cが接続される。これら2つの第2接続部52cの第2本体部52bから延びる長さが同一になっている。2つの第2接続部52cは同一形状を成している。そのために2つの第2接続部52cの電気抵抗が互いに等しくなっている。
また、上記したように第1開閉部60aと第2開閉部60bは同一構成である。そのために第1開閉部60aと第2開閉部60bは互いに電気抵抗が等しくなっている。
以上に示した電気抵抗の関係により、第1開閉部60aを介した第1本体部51bと第2本体部52bとの間の通電経路の電気抵抗と、第2開閉部60bを介した第1本体部51bと第2本体部52bとの間の通電経路の電気抵抗が相等しくなっている。
しかしながら、図6に明示するように第1開閉部60aに接続される第1接続部51cと第2開閉部60bに接続される第1接続部51cはx方向で離間して並んでいる。具体的に言えば、第1開閉部60aに接続される第1接続部51cは、第2開閉部60bに接続される第1接続部51cよりも第1端子部51a側に位置している。
そのため、第1本体部51bにおける第1開閉部60aに接続される第1接続部51cと第1端子部51aとの間の通電経路長は、第2開閉部60bに接続される第1接続部51cと第1端子部51aとの間の通電経路長よりも短くなっている。この通電経路長の差の分だけ、第1開閉部60aと第1端子部51aとの間の通電経路長が、第2開閉部60bと第1端子部51aとの間の通電経路長よりも短くなっている。
この結果、第1給電バスバ51における第1開閉部60aと第1端子部51aとの間の通電経路の電気抵抗が、第1給電バスバ51における第2開閉部60bと第1端子部51aとの間の通電経路の電気抵抗よりも低くなっている。換言すれば、第1給電バスバ51における第1開閉部60aと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗が、第1給電バスバ51における第2開閉部60bと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗よりも低くなっている。
また、図6に示すように第1開閉部60aに接続される第2接続部52cと第2開閉部60bに接続される第2接続部52cもx方向で離間して並んでいる。具体的に言えば、第1開閉部60aに接続される第2接続部52cは、第2開閉部60bに接続される第2接続部52cよりも第2端子部52aから離れている。
そのため、第2本体部52bにおける第1開閉部60aに接続される第2接続部52cと第2端子部52aとの間の通電経路長は、第2開閉部60bに接続される第2接続部52cと第2端子部52aとの間の通電経路長よりも長くなっている。この通電経路長の差の分だけ、第1開閉部60aと第2端子部52aとの間の通電経路長が、第2開閉部60bと第2端子部52aとの間の通電経路長よりも長くなっている。
この結果、第2給電バスバ52における第1開閉部60aと第2端子部52aとの間の通電経路の電気抵抗が、第2給電バスバ52における第2開閉部60bと第2端子部52aとの間の通電経路の電気抵抗よりも高くなっている。換言すれば、第2給電バスバ52における第1開閉部60aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗が、第2給電バスバ52における第2開閉部60bと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗よりも高くなっている。
<作用効果>
図6に、第1開閉部60aと第2開閉部60bを介して第1端子部51aから第2端子部52aへと流れる電流を矢印で示す。この電流は、主として、第1給電バスバ51と第2給電バスバ52それぞれの厚さ方向と幅方向の中心を、延長方向に沿って流れることが期待される。本体部において電流は、主として、本体部のy方向とz方向の中心をx方向に沿って流れることが期待される。端子部において電流は、主として、端子部のy方向とx方向の中心をz方向に沿って流れることが期待される。
図6に、第1開閉部60aと第2開閉部60bを介して第1端子部51aから第2端子部52aへと流れる電流を矢印で示す。この電流は、主として、第1給電バスバ51と第2給電バスバ52それぞれの厚さ方向と幅方向の中心を、延長方向に沿って流れることが期待される。本体部において電流は、主として、本体部のy方向とz方向の中心をx方向に沿って流れることが期待される。端子部において電流は、主として、端子部のy方向とx方向の中心をz方向に沿って流れることが期待される。
図6に示すように電流は、第1端子部51aから第1本体部51bへと流動する。第1本体部51bにおいて電流は、第1端子部51aから遠ざかるように流動する。そして電流は第1本体部51b内で2つの第1接続部51cに向かって分流する。これら分流された電流は第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれを流れた後、2つの第2接続部52cを介して第2本体部52bへと流れる。これら2つの電流は第2本体部52bで合流する。合流した電流は第2本体部52bにおいて第2端子部52aに向かって流動する。そして電流は第2本体部52bから第2端子部52aに流動する。
図6では、第1端子部51aから第2端子部52aへと流れる電流のうち、第1本体部51bで分流する前の電流と第2本体部52bで合流した後の電流それぞれを実線矢印で示している。電流の分流地点と合流地点それぞれを黒丸で示している。第1開閉部60aを流れる電流を破線矢印で示している。第2開閉部60bを流れる電流を一点鎖線矢印で示している。
第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれを介した第1端子部51aと第2端子部52aとの間の通電経路の電気抵抗に差があると、第1開閉部60aと第2開閉部60bに流れる電流量に差が生じる。図6に示す破線矢印で示す電流と一点鎖線矢印で示す電流とに電流量の差が生じる。
これに対して電池パック100では、第1給電バスバ51における第1開閉部60aと第1端子部51aとの間の通電経路の電気抵抗が、第1給電バスバ51における第2開閉部60bと第1端子部51aとの間の通電経路の電気抵抗よりも低くなっている。それとともに、第2給電バスバ52における第1開閉部60aと第2端子部52aとの間の通電経路の電気抵抗が、第2給電バスバ52における第2開閉部60bと第2端子部52aとの間の通電経路の電気抵抗よりも高くなっている。
これにより、第1端子部51aと第2端子部52aとの間の電気抵抗が、第1開閉部60aを介した通電経路と第2開閉部60bを介した通電経路とで差が生じることが抑制されている。換言すれば、第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間の電気抵抗が、第1開閉部60aを介した通電経路と第2開閉部60bを介した通電経路とで差が生じることが抑制されている。
そのため、第1開閉部60aを流れる破線矢印で示す電流と、第2開閉部60bを流れる一点鎖線矢印で示す電流とに電流量の差が生じることが抑制されている。第1給電バスバ51と第2給電バスバ52とを介して、第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間で並列接続された第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれに流れる電流量に偏りが生じることが抑制されている。
したがって、例えば第1開閉部60aと第2開閉部60bのうちの一方が動作保証温度を超える程度まで昇温することが抑制される。この昇温のために、スイッチ30の駆動がBMU22によって制限されることが抑制される。同様にして、第1開閉部60aと第2開閉部60bのうちの一方に動作保証電流を超える程度の電流が流れることが抑制される。この通電電流量の増大のために、スイッチ30の駆動がBMU22によって制限されることが抑制される。この結果、電源システム200の駆動が制限されることが抑制される。
また、第1開閉部60aと第2開閉部60bの寿命にバラツキが生じることが抑制される。複数の開閉部のうちの1つの極端な寿命低下によって、電池パック100が機能不全になることが抑制される。ひいては、電源システム200が機能不全になることが抑制される。
第1端子部51aと第2端子部52aとがx方向で離間している。x方向において、第1端子部51aと第2端子部52aとの間に第1スイッチ31と第2スイッチ32が位置している。第1スイッチ31の第1開閉部60aが第1端子部51a側に位置し、第2開閉部60bが第2端子部52a側に位置している。
これによれば、第1給電バスバ51における第1端子部51aと第1開閉部60aとの間の通電経路長の増大が抑制される。第2給電バスバ52における第2端子部52aと第2開閉部60bとの間の通電経路長の増大が抑制される。
(第3給電バスバの変形例)
なお、本実施形態では、第1給電バスバ51と第2給電バスバ52とを介して、第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間で並列接続された第1開閉部60aと第2開閉部60bに流れる電流量に偏りが生じることの抑制された構成を示した。当然ながら、この構成を採用することで、第2給電バスバ52と第3給電バスバ53とを介して、第2外部接続端子100bと組電池10との間で並列接続された第3開閉部60cと第4開閉部60dに流れる電流量に偏りが生じることを抑制することもできる。
なお、本実施形態では、第1給電バスバ51と第2給電バスバ52とを介して、第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間で並列接続された第1開閉部60aと第2開閉部60bに流れる電流量に偏りが生じることの抑制された構成を示した。当然ながら、この構成を採用することで、第2給電バスバ52と第3給電バスバ53とを介して、第2外部接続端子100bと組電池10との間で並列接続された第3開閉部60cと第4開閉部60dに流れる電流量に偏りが生じることを抑制することもできる。
例えば、図7および図8に示すように、第2端子部52aと第3端子部53aとの間に第2スイッチ32の第3開閉部60cと第4開閉部60dが位置するように、第3本体部53bに対する第3端子部53aの連結位置を定める。この場合、x方向において第3開閉部60cが第3端子部53a側に位置する。x方向において第4開閉部60dが第2端子部52a側に位置する。なお図8では第3端子部53aの位置を明示するために、第3給電バスバ53における第2給電バスバ52の重なりによって見えなくなっている部位を破線で示している。
係る構成の場合、第3開閉部60cに接続される第3接続部53cは、第4開閉部60dに接続される第3接続部53cよりも第3端子部53a側に位置する。そのため、第3本体部53bにおける第3開閉部60cに接続される第3接続部53cと第3端子部53aとの間の通電経路長は、第4開閉部60dに接続される第3接続部53cと第3端子部53aとの間の通電経路長よりも短くなる。この結果、第3給電バスバ53における第3開閉部60cと第3端子部53aとの間の通電経路の電気抵抗が、第3給電バスバ53における第4開閉部60dと第3端子部53aとの間の通電経路の電気抵抗よりも低くなる。
また、第3開閉部60cに接続される第2接続部52cは、第4開閉部60dに接続される第2接続部52cよりも第2端子部52aから離れている。そのため、第2本体部52bにおける第3開閉部60cに接続される第2接続部52cと第2端子部52aとの間の通電経路長は、第4開閉部60dに接続される第2接続部52cと第2端子部52aとの間の通電経路長よりも長くなる。この結果、第2給電バスバ52における第3開閉部60cと第2端子部52aとの間の通電経路の電気抵抗が、第2給電バスバ52における第4開閉部60dと第2端子部52aとの間の通電経路の電気抵抗よりも高くなる。
これにより、第2端子部52aと第3端子部53aとの間の電気抵抗が、第3開閉部60cを介した通電経路と第4開閉部60dを介した通電経路とで差が生じることが抑制されている。換言すれば、第2外部接続端子100bと組電池10の出力端子12との間の電気抵抗が、第3開閉部60cを介した通電経路と第4開閉部60dを介した通電経路とで差が生じることが抑制されている。
本実施形態では、各種部品の形状や電気抵抗が等しい例を示した。しかしながら、現実には、製造誤差のために各種部品の形状や電気抵抗が全く等しくはならない。「形状が等しい」「電気抵抗が等しい」とは、製造誤差の範囲内において形状が等しいこと、および、電気抵抗が等しいことを示している。
なお、並列接続された複数の開閉部に流れる電流量に差が生じる要因は、上記した給電バスバの通電経路の電気抵抗の差の他に、開閉部を構成するMOSFETなどの半導体スイッチの特性バラツキなどがある。この半導体スイッチの特性バラツキと給電バスバの通電経路の電気抵抗バラツキなどによって、並列接続された複数の開閉部に流れる電流量は数10%異なることになる。このような電流差が生じるために、電池パック100の使用時においては、並列接続された複数の開閉部のうちの特定の開閉部が他の開閉部と比べて昇温することが切実な問題になっている。
これに対して、上記したように並列接続された複数の開閉部それぞれの給電バスバの通電経路の電気抵抗差が低められている。これにより複数の開閉部のうちの特定の開閉部が他の開閉部と比べて昇温することが抑制されている。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
<等価回路>
以下、変形例の説明を簡便とするために、図9に、本実施形態で示した第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれを介した第1給電バスバ51と第2給電バスバ52との間の通電経路を模式的に示す。この模式図では、通電経路の経路長が電気抵抗と比例の関係にある。本体部と接続部との間の境界に破線を付与している。第1接続端子62と第2接続端子63それぞれを、通電経路を示す線よりも太くして図示している。
以下、変形例の説明を簡便とするために、図9に、本実施形態で示した第1開閉部60aと第2開閉部60bそれぞれを介した第1給電バスバ51と第2給電バスバ52との間の通電経路を模式的に示す。この模式図では、通電経路の経路長が電気抵抗と比例の関係にある。本体部と接続部との間の境界に破線を付与している。第1接続端子62と第2接続端子63それぞれを、通電経路を示す線よりも太くして図示している。
(第1の変形例)
図10に、図9に示す模式図に倣った給電バスバ50の変形例を示す。この変形例では、第1スイッチ31が3つの開閉部を備えている。第1開閉部60a、第2開閉部60b、および、第5開閉部60eがx方向に順に並んでいる。
図10に、図9に示す模式図に倣った給電バスバ50の変形例を示す。この変形例では、第1スイッチ31が3つの開閉部を備えている。第1開閉部60a、第2開閉部60b、および、第5開閉部60eがx方向に順に並んでいる。
本変形例では、第1開閉部60aと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗が、第2開閉部60bと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗よりも低くなっている。第2開閉部60bと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗が、第5開閉部60eと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗よりも低くなっている。
また、第1開閉部60aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗が、第2開閉部60bと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗よりも高くなっている。第2開閉部60bと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗が、第5開閉部60eと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗よりも高くなっている。
そのために第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗が、第1開閉部60a、第2開閉部60b、および、第5開閉部60eを介した場合で差が生じることが抑制されている。なおこの作用効果は、第1スイッチ31が4つ以上の開閉部を備える場合においても生じる。このように3つ以上の開閉部のうちの任意の2つの開閉部を介した2つの端子間の通電経路の電気抵抗に差が生じることが抑制される。
(第2の変形例)
また、図11に第1本体部51bの延長方向の変更された変形例を示す。この変形例では、第1端子部51aと第2端子部52aそれぞれが第1開閉部60aと第2開閉部60bのうちの第2開閉部60b側に位置している。そして第1本体部51bは第1端子部51aから離間する態様でx方向に延びた後、屈曲して、第1端子部51a側へと向かってx方向に延びている。この第1本体部51bにおける第1端子部51a側へと引き返してx方向に延びる部位に第1接続部51cが一体的に連結されている。
また、図11に第1本体部51bの延長方向の変更された変形例を示す。この変形例では、第1端子部51aと第2端子部52aそれぞれが第1開閉部60aと第2開閉部60bのうちの第2開閉部60b側に位置している。そして第1本体部51bは第1端子部51aから離間する態様でx方向に延びた後、屈曲して、第1端子部51a側へと向かってx方向に延びている。この第1本体部51bにおける第1端子部51a側へと引き返してx方向に延びる部位に第1接続部51cが一体的に連結されている。
このような変形例においても、第1開閉部60aと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗が、第2開閉部60bと第1外部接続端子100aとの間の通電経路の電気抵抗よりも低くなっている。第1開閉部60aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗が、第2開閉部60bと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗よりも高くなっている。そのために第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの間の通電経路の電気抵抗が、第1開閉部60aを介した場合と第2開閉部60bを介した場合とで差が生じることが抑制されている。これにより本実施形態で示した作用効果と同等の作用効果が生じる。
この作用効果は、例えば図12に示すように第1スイッチ31が3つの開閉部を備える場合においても奏せられる。当然ながらにしてこの作用効果は、第1スイッチ31が4つ以上の開閉部を備える場合においても生じる。
(第3の変形例)
本実施形態では、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路長に差があるために、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路の電気抵抗に差がある例を示した。しかしながら、例えば給電バスバに局所的な切欠きが形成されたり、局所的に厚みが厚くされたりすることによって、給電バスバに局所的に電気抵抗の異なる箇所が形成されてもよい。複数の給電バスバの厚さや幅が異なっていてもよい。複数の給電バスバそれぞれの通電経路における単位長さ当たりの平均の電気抵抗が異なるために、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路の電気抵抗に差がある構成を採用することもできる。係る構成の場合、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路長に差がなくともよい。
本実施形態では、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路長に差があるために、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路の電気抵抗に差がある例を示した。しかしながら、例えば給電バスバに局所的な切欠きが形成されたり、局所的に厚みが厚くされたりすることによって、給電バスバに局所的に電気抵抗の異なる箇所が形成されてもよい。複数の給電バスバの厚さや幅が異なっていてもよい。複数の給電バスバそれぞれの通電経路における単位長さ当たりの平均の電気抵抗が異なるために、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路の電気抵抗に差がある構成を採用することもできる。係る構成の場合、複数の開閉部それぞれと1つの端子部との間の通電経路長に差がなくともよい。
(第4の変形例)
2つの給電バスバ間に並列接続される素子としては、開閉部のように2つの半導体スイッチが直列接続されたものに限定されない。1つの半導体スイッチ若しくは1つのメカニカルリレーを備えるスイッチが2つの給電バスバ間で並列接続された構成を採用することもできる。
2つの給電バスバ間に並列接続される素子としては、開閉部のように2つの半導体スイッチが直列接続されたものに限定されない。1つの半導体スイッチ若しくは1つのメカニカルリレーを備えるスイッチが2つの給電バスバ間で並列接続された構成を採用することもできる。
(その他の変形例)
各実施形態では組電池10が5つの電池セルを有する例を示した。しかしながら組電池10は複数の電池セルを有すればよく、上記例に限定されない。また電池スタックの数としても、2つではなく1つ若しくは3つ以上を採用することもできる。さらに言えば、電池セルがx方向に並ぶことで電池スタックが構成されてもよい。
各実施形態では組電池10が5つの電池セルを有する例を示した。しかしながら組電池10は複数の電池セルを有すればよく、上記例に限定されない。また電池スタックの数としても、2つではなく1つ若しくは3つ以上を採用することもできる。さらに言えば、電池セルがx方向に並ぶことで電池スタックが構成されてもよい。
各実施形態では電源システム200を搭載する車両がアイドルストップ機能を有する例を示した。しかしながら電源システム200を搭載する車両としては上記例に限定されない。例えばハイブリッド自動車や電気自動車を採用することができる。この場合、本実施形態で示したスタータモータ120や回転電機130は、モータジェネレータに代わる。
10…組電池、12…出力端子、30…スイッチ、51…第1給電バスバ、52…第2給電バスバ、53…第3給電バスバ、60a…第1開閉部、60b…第2開閉部、60c…第3開閉部、60d…第4開閉部、60e…5開閉部、100a…第1外部接続端子、100b…第2外部接続端子、110…蓄電池、120…スタータモータ、130…回転電機、150…電気負荷、160…上位ECU、200…電源システム
Claims (4)
- 電池(10)と、
前記電池と電気的に接続される第1端子(100a,12)と第2端子(100b)との間で電気的に並列接続される複数のスイッチ(60a〜60e)と、
複数の前記スイッチそれぞれと前記第1端子とを連結する第1バスバ(51,53)と、
複数の前記スイッチそれぞれと前記第2端子とを連結する第2バスバ(52)と、を有し、
複数の前記スイッチのうちの任意の2つを第1スイッチおよび第2スイッチとすると、
前記第1バスバにおける前記第1スイッチと前記第1端子との間の通電経路の電気抵抗は、前記第1バスバにおける前記第2スイッチと前記第1端子との間の通電経路の電気抵抗よりも低く、
前記第2バスバにおける前記第1スイッチと前記第2端子との間の通電経路の電気抵抗は、前記第2バスバにおける前記第2スイッチと前記第2端子との間の通電経路の電気抵抗よりも高い電池パック。 - 前記第1バスバにおける前記第1スイッチと前記第1端子との間の通電経路長は、前記第1バスバにおける前記第2スイッチと前記第1端子との間の通電経路長よりも短く、
前記第2バスバにおける前記第1スイッチと前記第2端子との間の通電経路長は、前記第2バスバにおける前記第2スイッチと前記第2端子との間の通電経路長よりも長い請求項1に記載の電池パック。 - 複数の前記スイッチは並び方向に並び、
前記第1端子と前記第2端子とが前記並び方向で離間して並び、
前記並び方向において前記第1端子と前記第2端子との間に複数の前記スイッチが位置し、
前記並び方向において前記第1スイッチは前記第2スイッチよりも前記第1端子側に位置し、前記第2スイッチは前記第1スイッチよりも前記第2端子側に位置している請求項1または請求項2に記載の電池パック。 - 複数の前記スイッチは並び方向に並び、
前記並び方向で並ぶ複数の前記スイッチのうちの2つの端側に位置する前記スイッチのうちの一方側に前記第1端子と前記第2端子とが位置している請求項1または請求項2に記載の電池パック。
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WO2012049979A1 (ja) * | 2010-10-15 | 2012-04-19 | 三洋電機株式会社 | 蓄電システム |
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WO2018070309A1 (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | 株式会社デンソー | 接続部材、電気部品ユニットおよび電池装置 |
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