JP2020125992A - 多軸センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 多軸方向の外力から保護するストッパ構造をより容易に設けることのできる多軸センサを提供することができる。【解決手段】 多軸センサ10は、中央部分に位置する平板形状の第1領域部1と、第1領域部1と一体に弾性体を形成し、第1領域部1の少なくとも一部より外周側に位置する第2領域部2と、第1領域部1と第2領域部2との相対的な変位量に基づいて、多軸方向の力を検出する多軸力検出手段と、第1領域部1と第2領域部2との間の隙間が接触して、平板形状の平面と平行の方向の力に対するストッパとして機能する第1ストッパ手段と、平板形状の平面と垂直の方向の力に対するストッパとして機能するZ軸方向ストッパ部4とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、多軸方向の力を検出する多軸センサに関する。
一般に、多軸センサでは、定格を超える過大な荷重が加わることによる損傷及び破壊から保護するために、ストッパ構造を設けることが知られている(特許文献1参照)。
特開平10−293070号公報
しかしながら、多軸センサの場合、複数方向に加わる外力を1つのストッパ構造で保護しようとすると、各部品の高精度な加工技術又は組立て後の複雑な調整が必要とされることが多い。一方、各軸方向の外力に対して個別にストッパ構造を設けると、部品点数が増え、センサ全体が大型化したり、製造コストが増加したりする。
本発明の実施形態の目的は、多軸方向の外力から保護するストッパ構造をより容易に設けることのできる多軸センサを提供することにある。
本発明の観点に従った多軸センサは、中央部分に位置する平板形状の第1領域部と、前記第1領域部と一体に弾性体を形成し、前記第1領域部の少なくとも一部より外周側に位置する第2領域部と、前記第1領域部と前記第2領域部との相対的な変位量に基づいて、多軸方向の力を検出する多軸力検出手段と、前記第1領域部と前記第2領域部との間の隙間が接触して、前記平板形状の平面と平行の方向の力に対するストッパとして機能する第1ストッパ手段と、前記平板形状の平面と垂直の方向の力に対するストッパとして機能する第2ストッパ手段とを備える。
本発明の実施形態によれば、多軸方向の外力から保護するストッパ構造をより容易に設けることのできる多軸センサを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る多軸センサの構成を示す上面図。 第1の実施形態に係る図1のZ軸方向ストッパ部をAA’線で切断した断面図。 第1の実施形態に係るZ軸方向ストッパ部の第1変形例を示す構成図。 第1の実施形態に係るZ軸方向ストッパ部の第2変形例を示す構成図。 第1の実施形態に係る多軸センサの製造方法を示すフロー図。 本発明の第2の実施形態に係る多軸センサの構成を示す上面図。 第2の実施形態に係る図6のZ軸方向ストッパ部をBB’線で切断した断面図。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る多軸センサ10の構成を示す上面図である。
多軸センサ10は、厚みのある平板形状である。多軸センサ10の外形は、中心から所定の角度毎に同形状となる鍔型形状である。鍔型形状の表面は、円形又は多角形などである。例えば、多軸センサ10は、ロボットなどに実装される。
多軸センサ10は、X軸方向の力Fx、Y軸方向の力Fy、Z軸方向の力Fz、X軸モーメントMx、Y軸モーメントMy、及び、Z軸モーメントMzの6軸をそれぞれ検出する。ここで、X軸、Y軸及びZ軸は、それぞれ互いに直交し、X軸及びY軸で形成されるXY平面は、多軸センサ10の平面部分と平行である。Z軸は、XY平面又は多軸センサ10の平面部分と垂直である。
多軸センサ10は、第1領域部1、第2領域部2、複数の起歪体3、及び、複数のZ軸方向ストッパ部4を備える。図1の点線は、Z軸方向ストッパ部4の取付位置を示す。なお、多軸センサ10は、多軸方向の変位をそれぞれ検出するための検出回路、ベース、カバー、各種配線、又は、多軸センサ10を実装箇所に取り付けるための取付部品などを必要に応じて備えるものとする。
第1領域部1及び第2領域部2は、金属などの材質により一体に形成される弾性体である。第1領域部1は、中心部に穴が設けられた環状に形成され、多軸センサ10の中央部分(中心部分)に位置する。第2領域部2は、中心を第1領域部1の中心に重ねるようにし、第1領域部1の外周を覆うように位置する。なお、多軸センサ10の弾性体は、第2領域部2が第1領域部1の少なくとも一部より外周側に位置していれば、どのような形状でもよい。例えば、第1領域部1の一部が第2領域部2の間又は外周側に位置してもよい。
第1領域部1は、可動部に取り付けられ、第2領域部2は、固定部に取り付けられる。多軸センサ10は、第1領域部1と第2領域部2との相対的な変位量に基づいて、多軸(6軸)方向の力を検出する。なお、第1領域部1が固定部に取り付けられ、第2領域部2が可動部に取り付けられてもよい。例えば、多軸センサ10がロボットの関節などに設けられる場合、第1領域部1及び第2領域部2のいずれか一方が、ロボットの手又は腕などに取り付けられ、他方がZ軸方向を回転軸としたトルクを発生させる動力源となるモータ又は減速機などに取り付けられる。
複数の起歪体3は、中心から等間隔の角度で径方向に延びる向きが長手方向になるように配置され、第1領域部1と第2領域部2を接続する(跨ぐ)ように設けられる。なお、起歪体3は、第1領域部1と第2領域部2との相対的な変位による力が加わるように設けられていれば、どのように設けられてもよい。例えば、起歪体3は、第1領域部1と第2領域部2を接続する梁部を設け、この梁部に貼り付けるように設けられてもよい。起歪体3は、2つ以上であれば、いくつ設けられてもよいが、6軸を検出する力覚センサとして機能させるには、3つ以上必要となる。ここでは、中心から90度間隔で、4つの起歪体3が設けられた多軸センサ10の構成を主に説明する。
起歪体3は、ベースとなる長方形の板形状の部材に、歪を検出するセンサの役割を果たす複数の歪ゲージが貼り付けられた構成である。歪ゲージは、変形すると電気的変位が生じるように構成される。なお、歪ゲージは、1つの起歪体3に対し、少なくとも1つ設けられていれば、いくつ設けられてもよいし、どのような向きに配置されてもよい。また、歪ゲージは、電気的に検出可能な変位が生じるものであれば、どのようなものでもよい。例えば、歪ゲージは、変形量に応じて、電気抵抗が変化してもよいし、電圧を発生させてもよい。多軸センサ10は、これらの電気的変位を検出することにより、測定する軸方向の力のみを抽出するように演算を行うことで、各軸の力を測定する。
取付穴H1は、多軸センサ10をベース等の固定側に取り付けるために、ボルトを通すためのネジ穴である。取付穴H2は、多軸センサ10を可動部品等の可動側に取り付けるために、ボルトを通すためのネジ穴である。取付穴H3は、Z軸方向ストッパ部4を多軸センサ10に取り付けるために、ボルト45を通すためのネジ穴である。その他の穴については、軽量化又はセンサの検出感度を調整するためなどの理由で、肉抜き等により設けられたものである。
次に、ストッパ構造部分SPについて説明する。
ストッパ構造部分SPは、第1領域部1の第1構造部分11、第2領域部2の第2構造部分21、及び、Z軸方向ストッパ部4を含む。ここでは、ストッパ構造部分SPは、第1構造部分11が中心部分にある第1領域部1から外周部分に位置する第2領域部2に向けて径方向に張り出した形状としたが、これに限らない。例えば、ストッパ構造部分SPは、第2構造部分21が外周部分にある第2領域部2から中心部分に位置する第1領域部1に向けて径方向に張り出した形状としてもよい。
第1構造部分11と第2構造部分21は、互いにZ軸と平行な平面で対向する。
第1隙間SP1は、第1構造部分11と第2構造部分21との間で、径方向に対向する面同士の間にある隙間である。第1隙間SP1が完全に密着することで、XY平面方向の並進力Fx,Fyに対するストッパの役割を果たす。具体的には、第1領域部1にXY平面方向の並進力Fx,Fyが加わると、第1構造部分11が第1隙間SP1を介して対向する第2構造部分21に接触することで、XY平面方向の並進力Fx,Fyに対するストッパになる。
第2隙間SP2は、第1構造部分11と第2構造部分21との間で、周方向に対向する面同士の間にある隙間である。第2隙間SP2が完全に密着することで、Z軸モーメントMzに対するストッパの役割を果たす。具体的には、Z軸モーメントMzが加わると、第1構造部分11が第2隙間SP2を介して対向する第2構造部分21に接触することで、Z軸モーメントMzに対するストッパになる。
図2は、本実施形態に係る図1のZ軸方向ストッパ部4をAA’線(径方向)で切断した断面図である。ここでは、Z軸方向ストッパ部4は、第2領域部2に固定する構成について説明するが、第1領域部1に固定するように構成してもよい。
Z軸方向ストッパ部4は、第1ストッパ部材41、第2ストッパ部材42、第1調整部材43、第2調整部材44、ボルト45、及び、ナット46を備える。
第1ストッパ部材41は、第1調整部材43を介して、第1構造部分11及び第2構造部分21の間の第1隙間SP1を上面から覆うように配置する。第2ストッパ部材42は、第2調整部材44を介して、第1構造部分11及び第2構造部分21の間の第1隙間SP1を下面から覆うように配置する。即ち、一組のストッパ部材41,42が、2つの調整部材43,44を間に介して、第1構造部分11と第2構造部分21の間の第1隙間SP1を挟むように、各部品41〜44が配置される。
ボルト45は、上面から順に、第1ストッパ部材41、第1調整部材43、第2構造部分21、第2調整部材44、及び、第2ストッパ部材42を貫通するように挿入する。第2ストッパ部材42の下面側から突き出たボルト45の先端にナット46を通して締め付ける。これにより、Z軸方向ストッパ部4は、弾性体に固定される。ここでは、ボルト45及びナット46により、Z軸方向ストッパ部4を弾性体に取り付けたが、Z軸方向ストッパ部4は、どのように取り付けてもよい。
第1ストッパ部材41及び第2ストッパ部材42は、第1構造部分11及び第2構造部分21のそれぞれの少なくとも一部を間に挟むような構成であれば、どのような構成でもよい。例えば、第1構造部分11及び第2構造部分21の間の第2隙間SP2を挟むような構成でもよい。
第3隙間SP3は、第1調整部材43が介在することにより、第1ストッパ部材41と第1構造部分11の間にZ軸方向にできる隙間である。第4隙間SP4は、第2調整部材44が介在することにより、第2ストッパ部材42と第1構造部分11の間にZ軸方向にできる隙間である。第3隙間SP3及び第4隙間SP4は、X軸モーメントMx、Y軸モーメントMy、及び、Z軸方向の力Fzに対するストッパの役割を果たす。
第1調整部材43及び第2調整部材44は、シム又はワッシャなどである。調整部材43,44は、ストッパ部材41,42と第2構造部分21との間の隙間SP3,SP4の幅(Z軸方向の長さ)を調整するようなものであれば、どのようなものでもよい。第1調整部材43及び第2調整部材44の厚さを選択することにより、それぞれの隙間SP3,SP4の幅を調整する。
なお、Z軸方向ストッパ部4は、以下のように変形してもよい。
図3に示すZ軸方向ストッパ部4aの第1変形例のように、第1調整部材43及び第2調整部材44に相当する部分は、それぞれストッパ部材41a,42aに含まれるように一体化されてもよい。
また、図4に示すZ軸方向ストッパ部4bの第2変形例のように、第1調整部材43及び第2調整部材44に相当する部分は、第2構造部分21bに含まれるように一体化されてもよい。例えば、第2構造部分21bの厚みが第1構造部分11の厚みよりも、第1調整部材43及び第2調整部材44の厚み分だけ厚くてもよい。同様に、第1構造部分11にZ軸方向ストッパ部4bを設ける場合についても、第1調整部材43及び第2調整部材44に相当する部分が第1構造部分11に含まれるように一体化されてもよい。
さらに、図3及び図4に示すように、ストッパ部材41,41a,42,42aは、ボルト45のヘッド部分及びナット46部分がそれぞれの表面から出ないように、表面に窪みDNを設けてもよい。
図5は、本実施形態に係る多軸センサ10の製造方法を示すフロー図である。
次に、多軸センサ10の製造工程におけるストッパ構造部分SPの隙間SP1〜SP4の決定方法について説明する。なお、ここで説明する多軸センサ10の製造方法は、一例であり、必ずしもこのように製造しなくてもよい。
目的又は用途等に基づいて、多軸センサ10の仕様決めをする(ステップS101)。作成された仕様に基づく各方向の力と、加工装置で対応可能な最小加工幅に基づく隙間により決定される第1領域部1と第2領域部2との相対的な変位量により、弾性体及び起歪体3の設計をする。加工装置については、ワイヤカット加工(放電加工)又はレーザ加工などである。
印加する力は、定格に限らず、多軸センサ10を実装した装置等の正常の運用時に印加される最大の力を超えなければ、どのような値でもよい。以降においても、定格については、同様に解釈するものとする。
具体的な設計は、以下のとおりである。
まず、力の大きさなどから材料を選定する(ステップS102)。例えば、アルミニウム合金や、炭素鋼、合金鋼、又は、ステンレス鋼などである。
次に、材料のヤング率に基づき弾性体の梁と起歪体3の寸法を算出する。具体的にはいくつかのパラメータを仮設定して、特定の寸法を調整して決定していく。例えば、要求される外形寸法により弾性体の梁について、長さ、厚さ及び本数を仮設定し(ステップS103)。仕様に基づく各方向の力と、加工装置で対応可能な最小加工幅に基づく隙間により決定される第1領域部1と第2領域部2との相対的な変位量の第1隙間SP1を仮設定する(ステップS104)。
ここで、梁の幅をbとし、梁の厚さをhとすると、断面二次モーメントは、次式のように表される。
I=b・(h^3)/12
また、仕様に基づく力をFとし、梁の長さをLとし、梁の数(梁の有効数)をnとし、梁の材料のヤング率をEとすると、第1隙間SP1は、次式のように求まる。
SP1=((F/n)・(L^3))/3・E・I
仮設定した第1隙間SP1により、弾性体の梁の幅を算出する(ステップS105)。ここで、第1隙間SP1については、加工装置で対応可能な最小加工幅以上の寸法を取る。例えば、SP1の幅は10μm〜200μmの範囲が望ましく、特に50μm〜100μmが望ましい。
第1隙間SP1より起歪体3の変形量が算出され、所定の力検出感度を得られるようになるまで、起歪体3の寸法(長さ、幅及び厚さ)を求めて、仮設定をする(ステップS106、ステップS107)。
ここで、第1隙間SP1と起歪体3のひずみεとの関係は、次式のように表される。
ε=(3/2)・(hs/Ls^2)・(SP1・α)
(SP1・α)=(Fs−Ls^3)/3・Es・Is
ここで、αは起歪体3の取付位置による係数、Fsは起歪体3に加わる力、Lsは起歪体3の長さ、Esは起歪体3の材料のヤング率、Isは起歪体3の断面二次モーメント、hsは起歪体3の幅、bsは起歪体3の厚さである。なお、力の方向により、hsとbsは逆になる。
決定した起歪体3の各部寸法値より断面係数又は断面二次モーメントを算出し、応力計算を行う。算出した応力が選定した材料の耐力又は疲労限度に対して十分な安全率を有するかを判定する(ステップS108)。安全率が1未満など十分な強度が得られないと判定した場合は、材料を見直し(ステップS108のNo)、仮設定したパラメータを調整し、各部寸法を決定する。
例えば、強度は、次のように判定する。
応力σは、次のように表される。
σ=(6・(F/n)・L)/(b・h^2)
応力σが材料の疲労限度σwよりも小さいか、材料の耐力σyよりも小さければ強度は十分であると判定する。
このような設計については、上述した数式による計算によって導いてもよいし、コンピュータシミュレーションを用いた構造解析によって導いてもよいし、試作用に製造した弾性体を用いて導いてもよいし、その他の方法で導いてもよい。
上述のように決定された、弾性体の梁寸法、起歪体3の寸法、並びに、仕様に基づく各方向の力及びモーメント(Fx,Fy,Fz、Mx,My,Mz)により、第2隙間SP2、Z軸方向ストッパ部4の第3隙間SP3、及び、Z軸方向ストッパ部4の第4隙間SP4を算出する(ステップS108のYes、ステップS109)。
まず、第2隙間SP2は、X軸方向の並進力Fxに基づく変位量δFxとZ軸周りのモーメントMzに基づく変位量δMzの加算値(δFx+δMz)、又は、Y軸方向の並進力Fyに基づく変位量δFyとZ軸周りのモーメントMzに基づく変位量δMzの加算値(δFy+δMz)により決定される。即ち、次式により決定される。
SP2=δFx+δMz=δFy+δMz
次に、Z軸方向ストッパ部4の第3隙間SP3及び第4隙間SP4は、X軸周りのモーメントMxに基づく変位量δMxとY軸周りのモーメントMyに基づく変位量δMyとZ軸方向の並進力Fzに基づく変位量δFzによる次式により決定される。
SP3=SP4=δMx・sinθ+δMy・cosθ+δFz
ここで、θはX軸からZ軸方向ストッパ部4の配置位置までの角度である。
なお、前述した設計の方法は一例であり、これに限定されない。
設計に問題がない場合、前述した加工装置を用いて、材料から弾性体を切り出す。これにより、弾性体が製造される(ステップS110)。
第3隙間SP3及び第4隙間SP4に基づいて、Z軸方向ストッパ部4を設計し、製造する(ステップS111)。
弾性体及びZ軸方向ストッパ部4を製造後、Z軸方向ストッパ部4を弾性体に取り付ける(ステップS112)。このようにして、多軸センサ10が製造される。
なお、多軸センサ10は、軽量化又はセンサの感度を上げるためなど、様々な目的に応じて、適宜形状を変更してもよい。
本実施形態によれば、第1領域部1(可動部)と第2領域部2(固定部)との間の隙間SP1,SP2とZ軸方向ストッパ部4で構成されるストッパ構造部分SPを設けることで、XY平面方向の並進力Fx,Fy、Z軸モーメントMz、Z軸方向に働く力Fz,Mx,Myのそれぞれに対するストッパの動作点をそれぞれ独立して別々に設定することができる。
具体的には、第1領域部1と第2領域部2の間にある隙間SP1,SP2の幅を過負荷による弾性体の変位量より小さくすることで、XY平面方向の並進力Fx,Fy及びZ軸モーメントMzに対するストッパの設定をすることができる。また、Z軸方向ストッパ部4の2つの隙間SP3,SP4の幅を過負荷による弾性体の変位量より小さくすることで、Z軸方向に働く力Fz,Mx,Myのストッパの設定をすることができる。
また、第1領域部1と第2領域部2が互いに対向する面は平面である。したがって、第1領域部1及び第2領域部2を含む弾性体をワイヤカット加工可能な形状とすることができる。ここで、ワイヤカット加工可能な形状とは、外形が直線(ワイヤ)で切り取ることにより形成可能な形状であり、例えば、ワイヤで切り取られる断面(ワイヤカット面)に溝のような形状がない形状である。
さらに、第1領域部1と第2領域部2が互いに対向する面(即ち、ワイヤカット面)は、Z軸に平行(XY平面に対して垂直)である。したがって、複数の弾性体を上下方向(Z軸方向)に積み重ねることで、複数の弾性体を一度にワイヤカット加工することができる。
例えば、弾性体のワイヤカット面がZ軸に対して傾いている場合、複数の弾性体を積み重ねても、各弾性体のそれぞれのワイヤカット面は、1つの平面になるようには並ばない。したがって、このような形状の弾性体は、複数の弾性体を一度にワイヤカット加工することはできない。これに対して、本実施形態では、複数の弾性体を積み重ねると、各弾性体のそれぞれのワイヤカット面が1つの平面になるように並ぶため、複数の弾性体を一度にワイヤカット加工することができる。
なお、Z軸方向ストッパ部4は、少なくともZ軸方向の並進力Fzに対するストッパとして機能するのであれば、どのように構成されてもよい。このような場合でも、Z軸方向ストッパ部4以外の作用効果については、同様に得ることができる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る多軸センサ10Aの構成を示す上面図である。図7は、本実施形態に係る図6のZ軸方向ストッパ部4をBB’線(径方向)で切断した断面図である。
多軸センサ10Aは、図1に示す第1の実施形態に係る多軸センサ10において、ストッパ構造部分SPを、Z軸方向ストッパ部4Aを備えるストッパ構造部分SPAに代え、第2構造部分21を第2構造部分21Aに代えたものである。その他の点は、第1の実施形態に係る多軸センサ10と同様である。
Z軸方向ストッパ部4Aは、第1の実施形態におけるZ軸方向ストッパ部4の第1ストッパ部材41、第2ストッパ部材42、第1調整部材43、及び、第2調整部材44を一体にしたような形状にし、ボルト45及びナット46を用いずに、第2構造部分21Aに取り付けられるようにしたものである。その他の点は、第1の実施形態に係るZ軸方向ストッパ部4と同様である。
Z軸方向ストッパ部4Aは、隙間形成部411及び挿入部412を備える。
隙間形成部411は、第1構造部分11及び第2構造部分21Aの上面及び下面を覆うような凹部形状である。Z軸方向ストッパ部4Aが多軸センサ10Aに取り付けられた状態において、隙間形成部411は、第1構造部分11を上下から挟むように配置される。第1構造部分11の上面と隙間形成部411の上側部分との間には、第3隙間SP3が形成される。第1構造部分11の下面と隙間形成部411の下側部分との間には、第4隙間SP4が形成される。
挿入部412は、隙間形成部411の凹みの奥に設けられた凹部形状の部分である。挿入部412の凹部形状の垂直方向の幅は、第2構造部分21Aの厚さとほぼ同じ(僅かに長い)幅である。Z軸方向ストッパ部4Aが多軸センサ10Aに取り付けられた状態では、第2構造部分21Aの外周部分が挿入部412に埋め込まれた構成になる。第2構造部分21Aの外周部分を、Z軸方向ストッパ部4Aの挿入部412に圧入等をすることで、Z軸方向ストッパ部4Aが多軸センサ10Aに固定されて取り付けられる。
第2構造部分21Aは、第1の実施形態に係る第2構造部分21において、Z軸方向ストッパ部4Aを取り付ける外周部分が上から見て凹部形状HLに切り取られた形状である。凹部形状HLが設けられることで、Z軸方向ストッパ部4Aの外縁が多軸センサ10Aの外縁と一致する。Z軸方向ストッパ部4Aの外縁が多軸センサ10Aの外縁より内側になるように、凹部形状HLを形成してもよい。また、凹部形状HLは、第2構造部分21Aの外周部分を挿入部412に挿入するときのガイドとして機能する形状にしてもよい。
なお、第2構造部分21Aは、凹部形状HLを設けずに、第1の実施形態に係る第2構造部分21と同じ形状にしてもよい。
本実施形態によれば、第1の実施形態による作用効果に加え、以下の作用効果を得ることができる。
Z軸方向ストッパ部4Aを適用することで、第1の実施形態に係るZ軸方向ストッパ部4よりも部品点数を減らすことができる。
また、第2構造部分21Aに凹部形状HLを設けることで、Z軸方向ストッパ部4Aを多軸センサ10Aに取り付けても、多軸センサ10Aの径方向の大きさ(上面の面積)が大きくなるのを避けることができる。さらに、凹部形状HLを、第2構造部分21Aの外周部分を挿入部412に挿入するときのガイドとなるような形状とすることで、Z軸方向ストッパ部4Aを多軸センサ10Aに取り付け易くすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、構成要素を削除、付加又は変更等をしてもよい。また、複数の実施形態について構成要素を組合せ又は交換等をすることで、新たな実施形態としてもよい。このような実施形態が上述した実施形態と直接的に異なるものであっても、本発明と同様の趣旨のものは、本発明の実施形態として説明したものとして、その説明を省略している。
1…第1領域部、2…第2領域部、3…起歪体、4…Z軸方向ストッパ部、10…多軸センサ、11…第1構造部分、21…第2構造部分、H1,H2,H3…取付穴、SP…ストッパ構造部分。

Claims (9)

  1. 中央部分に位置する平板形状の第1領域部と、
    前記第1領域部と一体に弾性体を形成し、前記第1領域部の少なくとも一部より外周側に位置する第2領域部と、
    前記第1領域部と前記第2領域部との相対的な変位量に基づいて、多軸方向の力を検出する多軸力検出手段と、
    前記第1領域部と前記第2領域部との間の隙間が接触して、前記平板形状の平面と平行の方向の力に対するストッパとして機能する第1ストッパ手段と、
    前記平板形状の平面と垂直の方向の力に対するストッパとして機能する第2ストッパ手段と
    を備えたことを特徴とする多軸センサ。
  2. 前記第2ストッパ手段は、前記第1領域部と前記第2領域部のそれぞれの一部を上面及び下面で挟むように配置されるストッパ部分を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の多軸センサ。
  3. 前記第2ストッパ手段は、前記ストッパ部分と前記第1領域部又は前記第2領域部との間の隙間の幅を調整するための調整手段とを備えること
    を特徴とする請求項2に記載の多軸センサ。
  4. 前記第2ストッパ手段は、前記弾性体にボルトで固定されたこと
    を特徴とする請求項2に記載の多軸センサ。
  5. 前記第2ストッパ手段は、前記弾性体の外周側から前記弾性体を挟むように挿入された状態で固定されたこと
    を特徴とする請求項2に記載の多軸センサ。
  6. 前記弾性体は、前記第2ストッパ手段を取り付けるための凹部が外周に設けられたこと
    を特徴とする請求項5に記載の多軸センサ。
  7. 前記弾性体は、前記第2ストッパ手段を取り付けるためのガイドとなる形状を含むこと
    を特徴とする請求項5に記載の多軸センサ。
  8. 前記弾性体は、ワイヤカット加工可能な形状であること
    を特徴とする請求項1に記載の多軸センサ。
  9. 前記第1領域部と前記第2領域部が互いに対向する面は、前記平板形状の平面に対して垂直な平面であること
    を特徴とする請求項8に記載の多軸センサ。
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