JP5248221B2 - 力覚センサおよびその組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、力覚センサに関し、特に、検出対象となる外力に基づいてダイアフラム部に撓みを生じさせ、その変形状態を電気的に検出するタイプの力覚センサに関する。
可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部に外力を作用させ、このダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、作用した外力の大きさや向きを検出するタイプの力覚センサが実用化されている。このタイプのセンサは、比較的構造が単純であり、製造コストを低く抑えることができるため、量産型の製品として様々な産業分野で利用されている。また、加速度に基づく力を外力として検出するようにすれば、加速度センサへの応用が可能になり、コリオリ力を外力として検出するようにすれば、角速度センサへの応用も可能になる。
ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出する方法としては、静電容量素子を利用する方法、ピエゾ抵抗素子を利用する方法、圧電素子を利用する方法などが提案されている。これら各素子を複数箇所に配置し、ダイアフラム部の個々の位置の変位を電気信号として検出することにより、XYZ三次元直交座標系において、作用した外力の各座標軸方向成分の大きさをそれぞれ独立して検出することが可能になる。
たとえば、下記の特許文献1,2には、ダイアフラム部の各部の変位を静電容量素子を利用して検出することにより、各座標軸方向に作用した力をそれぞれ独立して検出することが可能な多次元力センサが開示されている。また、特許文献3,4には、ダイアフラム部の個々の位置に設けられたピエゾ抵抗素子の電気抵抗の変化に基づいて、各座標軸方向の力を検出する多次元力センサが開示されており、特許文献5,6には、圧電素子に生じる電荷に基づいて、ダイアフラム部の各部の変位を検出し、外力として作用した加速度に基づく力やコリオリ力を検出することにより、各座標軸方向の加速度や各座標軸まわりの角速度の検出を行う多軸センサが開示されている。
更に、下記の特許文献7,8には、複数のダイアフラム部に生じる撓みをそれぞれ別個独立して検出することにより、XYZ軸方向に作用した力とともに、XYZ軸まわりに作用したモーメントを検出することが可能な6軸センサが開示されている。
特開平4−148833号公報 特開2001−165790号公報 特開平6−174571号公報 特開2004−69405号公報 特開平8−226931号公報 特開2002−71705号公報 特開2004−325367号公報 特開2004−354049号公報
上述したタイプの力覚センサでは、力の検出感度を高めるためには、ダイアフラム部の肉厚を薄くしたり、撓みやすい材質で構成したりして、その可撓性を高める必要がある。逆に、堅牢性を高めるためには、ダイアフラム部の肉厚を厚くしたり、撓みにくい材質で構成したりして、その可撓性を低減する必要がある。このため、力覚センサを設計する際には、その用途に応じた力の測定レンジに合致したダイアフラム部を組み込むことになる。
ところが、用途に応じた所定の測定レンジに対応した力覚センサを設計したとしても、実用上は、必ずしも当該測定レンジ内の外力が常に作用するとは限らず、何らかの事情で、過度な外力が加わってしまう事態も避けられない。このように、力覚センサに、その測定レンジをはるかに超えるような過大な外力が作用すると、ダイアフラム部にその弾性変形の限界を超えた過大な撓みが生じることになり、外力を取り去った後もダイアフラム部の形が元に復帰しなかったり、ダイアフラム部に破損が生じたりする弊害が生じる。特に、わずかな外力に対しても撓みを生じるような繊細なダイアフラム部を組み込んだ高感度の力覚センサの場合、過度の外力が作用するとダイアフラム部が破損してしまう可能性が高い。このため、実用上は、検出感度と堅牢性とのバランスを考慮した製品設計を行わざるを得ず、また、検出感度を重視した製品については、その取り扱いに十分注意する必要があった。
そこで本発明は、過度な外力が作用しても、ダイアフラム部に障害が生じない構造を有する力覚センサを提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部と、ダイアフラム部の周囲を支持する台座と、ダイアフラム部の上方に配置された盤状受力体と、ダイアフラム部と盤状受力体とを接続する柱状接続部と、ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、台座を固定した状態において盤状受力体に作用した力を検出する検出部と、を備える力覚センサにおいて、
ダイアフラム部の上面および台座の上面が第1の基準平面を形成し、盤状受力体の下面が第1の基準平面に対向する第2の基準平面を形成し、盤状受力体に力が作用していない状態において、第1の基準平面と第2の基準平面とが、所定の間隙をおいて平行な状態に維持されるように構成し、
台座上面の所定箇所に、第1の基準平面に対して垂直上方に伸びる支柱部材の下端が固定され、第2の基準平面に対して平行な第3の基準平面によって盤状受力体を上層部分と下層部分とに仕切ったときに、支柱部材は、その上端が上層部分に達する長さを有するようにし、
盤状受力体の下層部分における支柱部材が伸びてくる位置に、支柱部材の外径よりも大きな内径をもつ下層孔部が形成され、盤状受力体の上層部分の下層孔部の上方に隣接した位置に、下層孔部の内径よりも大きな内径をもつ上層孔部が形成され、支柱部材は、下層孔部を挿通し、その上端が第3の基準平面より所定の空隙寸法だけ上方に位置し、
上層孔部内には、下層孔部の内径よりも大きく、上層孔部の内径よりも小さい外径をもち、支柱部材の上端に固定されたストッパ部材が配置され、
上層孔部を形成する壁面のうちのストッパ部材の表面に対向する部分、ストッパ部材の表面のうちの上層孔部を形成する壁面に対向する部分、下層孔部を形成する壁面のうちの支柱部材の表面に対向する部分、支柱部材の表面のうちの下層孔部を形成する壁面に対向する部分、の中の少なくとも1箇所に、対向面にまでは達しない高さを有し、所定の圧力が加わると塑性変形する材料からなる突起部を設けるようにしたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部と、ダイアフラム部の周囲を支持する台座と、ダイアフラム部の上方に配置された盤状受力体と、ダイアフラム部と盤状受力体とを接続する柱状接続部と、ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、台座を固定した状態において盤状受力体に作用した力を検出する検出部と、を備える力覚センサにおいて、
ダイアフラム部の上面および台座の上面が第1の基準平面を形成し、盤状受力体の下面が第1の基準平面に対向する第2の基準平面を形成し、盤状受力体に力が作用していない状態において、第1の基準平面と第2の基準平面とが、所定の間隙をおいて平行な状態に維持されるように構成し、
台座上面の所定箇所に、第1の基準平面に対して垂直上方に伸びる支柱部材の下端が固定され、第2の基準平面に対して平行な第3の基準平面によって盤状受力体を上層部分と下層部分とに仕切ったときに、支柱部材は、その上端が上層部分に達する長さを有するようにし、
盤状受力体の下層部分における支柱部材が伸びてくる位置に、支柱部材の外径よりも大きな内径をもつ下層孔部が形成され、盤状受力体の上層部分の下層孔部の上方に隣接した位置に、下層孔部の内径よりも大きな内径をもつ上層孔部が形成され、支柱部材は、下層孔部を挿通し、その上端が第3の基準平面より所定の空隙寸法だけ上方に位置し、
上層孔部内には、下層孔部の内径よりも大きく、上層孔部の内径よりも小さい外径をもち、支柱部材の上端に固定されたストッパ部材が配置され、
上層孔部を形成する壁面のうちのストッパ部材の表面に対向する部分、ストッパ部材の表面のうちの上層孔部を形成する壁面に対向する部分、下層孔部を形成する壁面のうちの支柱部材の表面に対向する部分、支柱部材の表面のうちの下層孔部を形成する壁面に対向する部分、の中の少なくとも1箇所に、対向面にまでは達しない厚みを有し、所定の圧力が加わると光学的特性が変化し、圧力が除去された後も変化後の光学的特性を維持する性質をもつ材料からなるフィルム層を設けるようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部と、ダイアフラム部の周囲を支持する台座と、ダイアフラム部の上方に配置された盤状受力体と、ダイアフラム部と盤状受力体とを接続する柱状接続部と、ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、台座を固定した状態において盤状受力体に作用した力を検出する検出部と、を備える力覚センサにおいて、
ダイアフラム部の上面および台座の上面が第1の基準平面を形成し、盤状受力体の下面が第1の基準平面に対向する第2の基準平面を形成し、盤状受力体に力が作用していない状態において、第1の基準平面と第2の基準平面とが、所定の間隙をおいて平行な状態に維持されるように構成し、
台座上面の所定箇所に、第1の基準平面に対して垂直上方に伸びる支柱部材の下端が固定され、第2の基準平面に対して平行な第3の基準平面によって盤状受力体を上層部分と下層部分とに仕切ったときに、支柱部材は、その上端が上層部分に達する長さを有するようにし、
盤状受力体の下層部分における支柱部材が伸びてくる位置に、支柱部材の外径よりも大きな内径をもつ下層孔部が形成され、盤状受力体の上層部分の下層孔部の上方に隣接した位置に、下層孔部の内径よりも大きな内径をもつ上層孔部が形成され、支柱部材は、下層孔部を挿通し、その上端が第3の基準平面より所定の空隙寸法だけ上方に位置し、
上層孔部内には、下層孔部の内径よりも大きく、上層孔部の内径よりも小さい外径をもち、支柱部材の上端に固定されたストッパ部材が配置され、
支柱部材およびストッパ部材が、一体構造をなす係止ピンによって構成され、
係止ピンの中心軸には軸芯孔が形成され、台座上面の支柱部材を固定する位置には雌ネジ孔が形成され、
係止ピンが、雄ネジが形成されたボルトを軸芯孔に挿通させて螺合させることにより、台座に締めつけ固定されているようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る力覚センサにおいて、
下面の中央部分をくり貫くことにより空洞部が形成された1枚の基板を用意し、この基板の空洞部の上方に残った肉薄部分によりダイアフラム部を構成し、空洞部を取り囲む周囲部分により台座を構成し、基板の上面を第1の基準平面とするようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る力覚センサにおいて、
盤状受力体と柱状接続部とが同一材料の一体構造体からなり、盤状受力体の下面から連なる下方への突出部により、柱状接続部が構成されているようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る力覚センサにおいて、
導電性を有するダイアフラム部の下方に所定間隔をおいて、ダイアフラム部に対向するように配置された複数の電極と、これら電極を支持固定する土台部と、ダイアフラム部と複数の電極のそれぞれとの間の静電容量を電気的に検出する検出回路と、によって検出部を構成したものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1〜第6の態様に係る力覚センサにおいて、
下層孔部が内径φ10をもった円柱状の空洞からなり、上層孔部が内径φ20をもった円柱状の空洞からなり、支柱部材が外径φ30をもった円柱状の部材からなり、ストッパ部材が外径φ40をもった円柱状の部材からなり、
盤状受力体に力が作用していない状態において、下層孔部、上層孔部、支柱部材、ストッパ部材を構成する各円柱の中心軸が一致するような同心配置がなされ、φ30<φ10<φ40<φ20に設定されているようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1〜第7の態様に係る力覚センサにおいて、
ダイアフラム部の上面中心位置と盤状受力体の下面中心位置とが、1本の柱状接続部によって接続されているようにしたものである。
(9) 本発明の第9の態様は、上述の第1〜第8の態様に係る力覚センサにおいて、
第1の基準平面上に、ダイアフラム部の上面の中心点で直交する2本の配置軸と、この中心点を中心とする半径rの円と、を定義したときに、定義した円と2本の配置軸とが交差する4つの交点位置に4本の支柱部材が配置されており、各支柱部材の上端にそれぞれストッパ部材が固定されており、
盤状受力体には、4本の支柱部材を挿通するのに適した4箇所に、それぞれ下層孔部および上層孔部が設けられているようにしたものである。
(10) 本発明の第10の態様は、上述の第1〜第9の態様に係る力覚センサにおいて、
盤状受力体に力が作用していない状態において、下層孔部の全部分が台座の上方に位置するように、下層孔部を配置したものである。
(11) 本発明の第11の態様は、上述の第3の態様に係る力覚センサの組立方法において、
内径が係止ピンのストッパ部材の外径に一致し、外径が上層孔部の内径に一致する円筒状治具を用意し、
円筒状治具を上層孔部に嵌合させ、係止ピンを円筒状治具の内部に嵌合させた状態で、ボルトによって係止ピンを台座に対して締めつけ固定し、
その後、円筒状治具を脱離させることにより係止ピンの取り付けを行うようにしたものである。
本発明に係る力覚センサによれば、盤状受力体の変位が、台座上面、支柱部材およびストッパ部材によって所定範囲内に制限されるため、過度な外力が作用しても、盤状受力体の変位が安全な許容範囲内に抑えられる。したがって、過度な外力が作用しても、ダイアフラム部に障害が生じない構造を実現できる。また、本発明に係る力覚センサの組立方法によれば、ストッパ部材を台座上に固定する際に、円筒状治具による正確な位置合わせが行われるため、盤状受力体の変位の許容範囲寸法を正確に設定することができる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1.基本的実施形態の構造 >>>
図1は、本発明の基本的実施形態に係る力覚センサの側断面図であり、図2は、この力覚センサの上面図である。ここでは、説明の便宜上、盤状受力体110の重心位置に原点Oを定義し、図示のような各方向にX軸,Y軸,Z軸をもったXYZ三次元直交座標系を定義して以下の説明を行うことにする。図1は、図2に示す力覚センサをXZ平面に沿って切断した状態を示す側断面図であり、Y軸は紙面に対して垂直方向を向いていることになる。
図3は、図1に示す力覚センサを各部品に分解した状態を示す側断面図である。ここでは、まず、この図3を参照しながら、個々の部品の構造を説明する。図示のとおり、この力覚センサの基本構成要素は、第1の基板100、第2の基板200、第3の基板300、検出部400である。ここで、第1の基板100、第2の基板200、第3の基板300は、同一の径をもった円盤状の構成要素であり、検出部400は、これらよりも径が小さい円盤状の構成要素である。
第1の基板100は、盤状受力体110と柱状接続部120とによって構成されている。盤状受力体110は、全体形状が円盤状をなす構成要素であり、後述するように、その4箇所に円柱状の孔部が形成されている。この孔部の径は、盤状受力体110の下層部分10と上層部分20とでは異なっている。たとえば、図3に示す側断面図において、下層孔部H11,H12の径φ10は、上層孔部H21,H22の径φ20よりも小さく設定されており、下層部分10と上層部分20との境界において段差が形成されている。
柱状接続部120は、盤状受力体110の下面中央部に接合された高さL1をもった円柱状の部材であり、その中心軸はZ軸上に位置する。ここに示す例の場合、盤状受力体110と柱状接続部120とは、同一材料の一体構造体からなり、盤状受力体110の下面から連なる下方への突出部により、柱状接続部120が構成されている。
図4は、第1の基板100の上面図である。図に破線で示すように、柱状接続部120は、盤状受力体110の下面中心に位置する。また、図示のとおり、X軸の正の部分に下層孔部H11および上層孔部H21が形成され、X軸の負の部分に下層孔部H12および上層孔部H22が形成され、Y軸の正の部分に下層孔部H13および上層孔部H23が形成され、Y軸の負の部分に下層孔部H14および上層孔部H24が形成されている。4つの下層孔部H11〜H14はいずれも同一サイズの円柱状の空洞を構成する。同様に、4つの上層孔部H21〜H24はいずれも同一サイズの円柱状の空洞を構成する。
一方、図3に示す第2の基板200は、1枚の円盤状の基板の下面の中央部分を、径φHをもった円柱状にくり貫くことにより構成される。図3に示すとおり、第2の基板200の下面側には、径φHをもった円柱状の空洞部Hが形成される。この空洞部Hの上方に残った肉薄部分によりダイアフラム部210が構成され、その周囲の肉厚部分(空洞部Hを取り囲む周囲部分)により台座220が構成される。図5は、この第2の基板200の下面図であり、薄い円板からなるダイアフラム部210の周囲を円環状の台座220が支持している状態が明瞭に示されている。
ダイアフラム部210は、可撓性をもった薄板となり、この力覚センサの検出感度は、このダイアフラム部210の可撓性の程度に依存することになる。通常、ダイアフラム部210の厚みを薄くすればするほど、可撓性は高まり、検出感度は向上するが、逆に、堅牢性は低下し、破損しやすくなる。
図3に示すとおり、ダイアフラム部210の上面と台座220の上面とは、同一の平面(第2の基板200の上面)を形成する。ここでは、説明の便宜上、この第2の基板200の上面を第1の基準平面S1と呼ぶことにする。同様に、盤状受力体110の下面を第2の基準平面S2と呼び、盤状受力体110の下層部分10と上層部分20との境界面を第3の基準平面S3と呼ぶことにする。盤状受力体110に力が作用していない状態においては、第1の基準平面S1と第2の基準平面S2とは平行な状態になる。これに対して、第2の基準平面S2と第3の基準平面S3とは常に平行である。
第3の基板300は、台座220や検出部400を固定するための支持基板として機能するものであり、ここに示す例の場合、単なる円盤である。実用上は、この力覚センサを利用する装置の筐体の一部などをそのまま第3の基板300として利用することができる。
検出部400は、ダイアフラム部210の変形状態を電気的に検出する機能をもった構成要素であり、台座220を固定した状態において、盤状受力体110に作用した力を検出する働きをする。ここに示す実施形態の場合、検出部400は、円柱状の土台部410と、その上面に形成された5枚の電極E11〜E15と、図示されていない検出回路と、によって構成されている。
図6は、第3の基板300の上に検出部400を取り付けた状態を示す上面図である。図示のとおり、円盤からなる第3の基板300上に、円柱状の土台部410が載置され、その上面に5枚の電極E11〜E15が配置されている。土台部410は、第2の基板200に設けられた空洞部Hに収容可能な大きさの円柱状構造体であり、電極E11〜E15が相互に短絡することのないように、絶縁材料から構成されている。
5枚の電極E11〜E15は、ダイアフラム部210に対向する位置に配置された導電性材料からなる層である。一方、ここに示す実施形態の場合、ダイアフラム部210も、導電性材料から構成されており、5枚の電極E11〜E15とこれに対向するダイアフラム部210の各部分とによって、合計5組の容量素子C11〜C15が形成されることになる。§3で述べるとおり、この5組の容量素子C11〜C15の静電容量値を図示されていない検出回路によって測定すれば、ダイアフラム部210の変形状態を把握することができ、盤状受力体110に作用した外力の向きや大きさを検出することが可能になる。
本発明に係る力覚センサでは、更に、図3の上方に示す支柱部材31,32およびストッパ部材41,42が重要な役割を果たす。支柱部材31,32は、径φ30をもった円柱状の部材であり、ストッパ部材41,42は、より大きな径φ40をもった円柱状の部材である。図示のとおり、ストッパ部材41は支柱部材31の上端の同心位置に固着され、ストッパ部材42は支柱部材32の上端の同心位置に固着される。
以上、図3に示す各部品の構造をそれぞれ説明したが、この力覚センサは、これらの部品を相互に接合することによって構成される。すなわち、第3の基板300の中央部に、図6に示すように、土台部410を載置固定し、その上に、第2の基板200を被せて、台座220の底面を第3の基板300の上面に接合する。更に、この第2の基板200の上に、第1の基板100を載せ、ダイアフラム部210の上面中央に、柱状接続部120の下面を接合して取り付ける。最後に、上端にストッパ部材41,42が固着された状態の支柱部材31,32を、盤状受力体110の各孔部に挿通し、その下面を台座220の上面に固定すれば、図1,図2に示す力覚センサが完成する。
図1に示すとおり、第2の基板200の上面(第1の基準平面S1)と、盤状受力体110の下面(第2の基準平面S2)との間には、柱状接続部120の長さL1に相当する空隙が確保される。また、支柱部材31,32の上端は、盤状受力体110の下層部分10と上層部分20との境界面(第3の基準平面S3)より所定の空隙寸法L2だけ上方に位置しているため、ストッパ部材41,42の下面と上層孔部H21,H22の底面との間にも寸法L2だけの空隙が確保される。
なお、図1や図3の側断面図には、その全部は示されていないが、実際には、図2の上面図に示すとおり、盤状受力体110には、4箇所に孔部が形成されており、個々の孔部にそれぞれ支柱部材およびストッパ部材が挿入され、各支柱部材の下面は、台座220の上面に固定される。すなわち、図2において、下層孔部H11および上層孔部H21内には、支柱部材31およびストッパ部材41が挿入され、下層孔部H12および上層孔部H22内には、支柱部材32およびストッパ部材42が挿入され、下層孔部H13および上層孔部H23内には、支柱部材33およびストッパ部材43が挿入され、下層孔部H14および上層孔部H24内には、支柱部材34およびストッパ部材44が挿入される。
図2の上面図には、4箇所の孔部の各位置に、それぞれ4重同心円が描かれている。最も内側の破線の円は支柱部材の外径(φ30)を示し、その外側の破線の円は下層孔部の内径(φ10)を示し、更にその外側の実線の円はストッパ部材の外径(φ40)を示し、最も外側の実線は上層孔部の内径(φ20)を示している。ここで、φ30<φ10<φ40<φ20である。
上面図に4重同心円が描かれるのは、各下層孔部が内径φ10をもった円柱状の空洞からなり、各上層孔部が内径φ20をもった円柱状の空洞からなり、各支柱部材が外径φ30をもった円柱状の部材からなり、各ストッパ部材が外径φ40をもった円柱状の部材からなり、盤状受力体110に力が作用していない状態において、下層孔部、上層孔部、支柱部材、ストッパ部材を構成する各円柱の中心軸が一致するような同心配置がなされているためである。
また、ここに示す実施形態の場合、各4重同心円の配置がXY座標上で対称性を有している。すなわち、図2の上面図において、盤状受力体110の中心点Pを中心として半径rの円を描いた場合、X軸正領域に描かれた4重同心円の配置点Qは、この半径rの円とX軸正領域との交点に位置する。同様に、X軸負領域に描かれた4重同心円の配置点は、この半径rの円とX軸負領域との交点に位置し、Y軸正領域に描かれた4重同心円の配置点は、この半径rの円とY軸正領域との交点に位置し、Y軸負領域に描かれた4重同心円の配置点は、この半径rの円とY軸負領域との交点に位置する。このような対称性をもった配置をとっているのは、盤状受力体110の変位制御を効果的に行うための配慮である。
要するに、第2の基板200の上面(第1の基準平面S1)における4本の支柱部材31〜34の配置位置に着目すると、ダイアフラム部210の上面の中心点で直交する2本の配置軸と、この中心点を中心とする半径rの円と、を定義したときに、この円と2本の配置軸とが交差する4つの交点位置に4本の支柱部材31〜34が配置されていることになる。そして、各支柱部材31〜34の上端には、それぞれストッパ部材41〜44が固定されており、盤状受力体110には、この4本の支柱部材31〜34を挿通するのに適した4箇所に、それぞれ下層孔部H11〜H14および上層孔部H21〜H24が設けられていることになる。もちろん、本発明を実施する上で、支柱部材およびストッパ部材の数や配置は、図示の実施形態に限定されるものではない。たとえば、3組の支柱部材およびストッパ部材を半径rの円周上に中心角120°ずつ隔てて配置するようにしてもよいし、6組の支柱部材およびストッパ部材を半径rの円周上に中心角60°ずつ隔てて配置するようにしてもよい。あるいは、一直線上に3組以上を並べて配置してもかまわない。
なお、本発明に係る力覚センサを構成する各部品の材質は、各部品としての機能を果たすのに適した材質であれば、どのようなものを用いてもかまわない。ここに示す実施形態の場合、第1の基板100および第2の基板200には、いずれも金属(たとえば、アルミニウムやステンレス等)の基板を加工した材料を用いており、土台部410はセラミックや合成樹脂、電極E11〜E15は金や銅によって構成している。また、支柱部材31〜34およびストッパ部材41〜44には、アルミニウムやステンレスなどの金属を用いている。
<<< §2.基本的実施形態における変位制御 >>>
続いて、図1,図2に示す構造をもった力覚センサにおいて、盤状受力体110の変位制御が適確に行われることを説明する。この力覚センサによる力検出の基本原理は、可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部210の周囲を台座220で支持し、ダイアフラム部210とその上方に配置された盤状受力体110とを柱状接続部120によって接続した構造とし、ダイアフラム部210の変形状態を検出部400によって電気的に検出することにより、台座220を固定した状態において盤状受力体110に作用した力を検出する、というものである。
盤状受力体110に作用する外力が大きければ大きいほど、盤状受力体110は大きな変位を生じることになり、その結果、ダイアフラム部210に生じる変形の度合いは大きくなり、検出部400によって大きな電気信号の検出がなされることになる。しかしながら、既に述べたとおり、測定レンジをはるかに超えるような過大な外力が作用すると、ダイアフラム部210にその弾性変形の限界を超えた過大な撓みが生じることになり、外力を取り去った後もダイアフラム部210の形が元に復帰しなかったり、ダイアフラム部210に破損が生じたりする弊害が生じる。§1で述べた力覚センサは、盤状受力体110の変位量を許容範囲内に抑制する構造を有しているため、たとえ過度な外力が作用したとしても、盤状受力体110の変位は制御され、ダイアフラム部210に障害が生じるのを防ぐ機能を有している。
ここで、この力覚センサの構造上の特徴に着目すると、ダイアフラム部210の上面および台座220の上面が第1の基準平面S1を形成し、盤状受力体110の下面が第2の基準平面S2を形成するとすれば、盤状受力体110に力が作用していない状態において、第1の基準平面S1と第2の基準平面S2とは、柱状接続部120の長さL1に相当する間隙をおいて平行な状態に維持されている。
また、台座220の上面の所定の4箇所に、第1の基準平面S1に対して垂直上方に伸びる支柱部材31〜34の下端が固定され、第2の基準平面S2に対して平行な第3の基準平面S3によって盤状受力体110を上層部分20と下層部分10とに仕切ったときに、支柱部材31〜34は、その上端が上層部分に達する長さを有している。
そして、盤状受力体110の下層部分10における支柱部材31〜34が伸びてくる位置に、支柱部材31〜34の外径φ30よりも大きな内径φ10をもつ下層孔部H11〜H14が形成され、盤状受力体110の上層部分20の下層孔部H11〜H14の上方に隣接した位置に、下層孔部H11〜H14の内径φ10よりも大きな内径φ20をもつ上層孔部H21〜H24が形成されており、支柱部材31〜34は、下層孔部H11〜H14を挿通し、その上端が第3の基準平面S3より所定の空隙寸法L2だけ上方に位置している。更に、上層孔部H21〜H24内には、下層孔部H11〜H14の内径φ10よりも大きく、上層孔部H21〜H24の内径φ20よりも小さい外径φ40をもち、支柱部材31〜34の上端に固定されたストッパ部材41〜44が配置されていることになる。
このような構造をもった力覚センサでは、盤状受力体110に対して、どのような成分をもった外力が作用したとしても、盤状受力体110に生じる変位を所定の許容範囲内に抑制することができる。
たとえば、図7は、盤状受力体110に対して、Z軸正方向の力+Fzが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。Z軸正方向の力+Fzは、図示のとおり、盤状受力体110を上方へと変位させる力であり、ダイアフラム部210は、その中央部分が上方へ引っ張り上げられるような撓みを生じることになる。この力覚センサの場合、Z軸正方向への変位は、最大でも図1に示す空隙寸法L2になるように制御される。これは、盤状受力体110がZ軸正方向にL2だけ変位すると、図7に示すように、上層孔部H21〜H24の底面(孔部の段差部分)が、ストッパ部41〜44の下面周囲部に当接し、これ以上の上方への変位を妨げるためである。空隙寸法L2を適当な値に設定しておけば、盤状受力体110の上方への変位を、ダイアフラム部210が損傷を受けない範囲内に抑制することができる。
一方、図8は、盤状受力体110に対して、Z軸負方向の力−Fzが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。Z軸負方向の力−Fzは、図示のとおり、盤状受力体110を下方へと変位させる力であり、ダイアフラム部210は、その中央部分が下方へ引っ張り下げられるような撓みを生じることになる。この力覚センサの場合、Z軸負方向への変位は、最大でも図1に示す空隙寸法L1になるように制御される。これは、盤状受力体110がZ軸負方向にL1だけ変位すると、図8に示すように、盤状受力体110の下面周囲部分が台座220の上面に当接し、これ以上の下方への変位を妨げるためである。空隙寸法L1を適当な値に設定しておけば、盤状受力体110の下方への変位を、ダイアフラム部210が損傷を受けない範囲内に抑制することができる。
なお、図8では、図示の便宜上、ダイアフラム部210の下面が電極の上面に接触している状態が描かれているが、実際には、盤状受力体110が最も下方に変位した状態においても、ダイアフラム部210の下面と電極の上面との間に隙間が確保されるようにし、両者が短絡しないようにするのが好ましい。
続いて、モーメントが作用した場合を考えよう。図9は、盤状受力体110に対して、Y軸正方向まわり(ここでは、右ねじをY軸正方向に進めるための回転方向をY軸正方向まわりと呼ぶことにする)のモーメント+Myが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。Y軸正方向まわりのモーメント+Myは、図示のとおり、盤状受力体110の右端を下方へ、左端を上方へと変位させる力であり、ダイアフラム部210には、図示のような撓みが生じることになる。この力覚センサでは、このようなモーメント+Myに基づく変位は、最大でも図9に示す状態になるように制御される。これは、盤状受力体110の右端が下方へと変位すると、図9に示すように、その下面が台座220の上面に当接し、これ以上の下方への変位を妨げるとともに、盤状受力体110の左端が上方へと変位すると、図9に示すように、上層孔部H22の底面(孔部の段差部分)が、ストッパ部材42の下面周囲部に当接し、これ以上の上方への変位を妨げるためである。
逆に、Y軸負方向まわりのモーメント−Myが作用した場合は、図9を左右反転させた状態になるので、同様にして、その変位は所定の許容範囲に制御される。また、この力覚センサは、図2の上面図において、90°回転させても全く同じ構造を維持するので、X軸とY軸とを入れ換えても同じ現象が生じる。したがって、X軸まわりのモーメント+Mx,−Myが作用した場合も、同様の変位制御が行われることになる。
一方、図10は、盤状受力体110に対して、X軸正方向の力+Fxが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。X軸正方向の力+Fxは、図示のとおり、盤状受力体110を図の右方向へと変位させる力であり、ダイアフラム部210は、図示の右側部分が横方向に縮み、左側部分が横方向に伸びるような撓みを生じることになる。この力覚センサの場合、X軸正方向への変位は、最大でも図10に示す状態になるように制御される。これは、盤状受力体110がX軸正方向に図示の位置まで変位すると、上層孔部H21〜H24の側壁部がストッパ部材41〜44の外周面に当接し、これ以上の右方への変位を妨げるためである。図11は、図10の状態を示す上面図であり、4つの上層孔部H21〜H24の側壁部が、それぞれストッパ部材41〜44の外周面に当接した状態が明瞭に示されている。
逆に、X軸負方向の力−Fxが作用した場合は、図10を左右反転させた状態になるので、同様にして、その変位は所定の許容範囲に制御される。また、Y軸正方向の力+FyやY軸負方向の力−Fyが作用した場合も、同様の変位制御が行われることになる。前述したとおり、上層孔部H21〜H24の内径はφ20、ストッパ部材41〜44の外径はφ40であるから、結局、X軸およびY軸に関する正または負方向への変位は、最大でも「(φ20−φ40)/2」なる値に制御されることになる。したがって、寸法値φ20,φ40を適当な値に設定しておけば、盤状受力体110の水平方向への変位を、ダイアフラム部210が損傷を受けない範囲内に抑制することができる。
最後に、Z軸まわりのモーメントが作用した場合を考えよう。図12は、盤状受力体110に対して、Z軸正方向まわりのモーメント+Mzが作用した場合の変位制御を示す上面図である。Z軸正方向まわりのモーメント+Mzは、図示のとおり、上方から見た場合に、盤状受力体110を反時計回りに回転変位させる力であり、ダイアフラム部210には、捩れるような撓みが生じることになる。この力覚センサでは、このようなモーメント+Mzに基づく変位は、最大でも図12に示す状態になるように制御される。これは、盤状受力体110が反時計回りに回転変位すると、図示のとおり、4つの上層孔部H21〜H24の側壁部が、それぞれストッパ部材41〜44の外周面に当接し、これ以上の反時計回りへの回転変位を妨げるためである。
逆に、Z軸負方向まわりのモーメント−Mzが作用した場合は、上方から見ると、盤状受力体110を時計回りに回転変位させることになる。この場合も同様に、4つの上層孔部H21〜H24の側壁部が、それぞれストッパ部材41〜44の外周面に当接し、これ以上の時計回りへの回転変位が妨げられる。
かくして、§1で述べた力覚センサでは、盤状受力体110に対して、X軸方向の力±Fx、Y軸方向の力±Fy、Z軸方向の力±Fz、X軸まわりのモーメント±Mx、Y軸まわりのモーメント±My、Z軸まわりのモーメント±Mzのいずれが作用した場合にも、その変位が所定の許容範囲に抑制されることになる。このように、各座標軸方向の力および各座標軸まわりのモーメントのいずれが加えられても、盤状受力体110に対する変位制御が適確に行われることは非常に重要な効果である。
力覚センサを何らかの製品に組み込んで実際に利用する場合、本来の測定対象となる外力を検出する通常の使用環境だけでなく、ユーザが製品自体を物にぶつけたり、床の上に落下させたりする非常事態も考慮に入れておく必要がある。そのような非常事態では、どの方向から力覚センサにどのような衝撃力が加わるかを予測することはできない。ここに示す実施形態では、上述したように、3軸方向の力±Fx,±Fy,±Fz、および3軸まわりのモーメント±Mx,±My,±Mzのいずれが作用したとしても、盤状受力体110に対する適確な変位制御が行われるため、衝突や落下という非常事態が発生しても、ダイアフラム部の破損を防止できる。
また、従来は、必要とされる測定レンジとダイアフラム部の弾性変形領域とのバランスや、ダイアフラム部の堅牢性を考慮して、ダイアフラム部に用いる材質を選択する必要があったが、本発明を利用すれば、そのような制限から解放されることになる。すなわち、本発明に係る力覚センサでは、盤状受力体110の最大変位量は、図1に示す空隙寸法L1,L2や、上層孔部H21〜H24の内径φ20およびストッパ部材41〜44の外径φ40を所望の値に設定することにより、任意に設定することができる。したがって、ダイアフラム部にどのような材質を用いたとしても、許容変位量を所望の値に設定することが可能になる。
<<< §3.検出部の機能 >>>
本発明に係る力覚センサは、ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、盤状受力体に作用した外力を検出するものである。検出部400は、このダイアフラム部の変形状態の検出を行う構成要素であり、§1,§2で述べた実施形態に係る力覚センサの場合、図6の上面図に示されているように、ダイアフラム部210に対向するように配置された5枚の電極E11〜E15と、これら電極を支持固定する土台部410と、ダイアフラム部210と各電極E11〜E15の間の静電容量を電気的に検出する検出回路(図示省略)と、によって検出部400が構成されている。
図1の側断面図に示されているとおり、各電極E11〜E15は、ダイアフラム部の下方に所定間隔をおいて配置された状態になる。ここで、ダイアフラム部210は導電性材料から構成されており、5枚の電極E11〜E15とこれに対向するダイアフラム部210の各部分とによって、合計5組の容量素子C11〜C15が形成される。図示されていない検出回路は、この5組の容量素子C11〜C15の静電容量値をそれぞれ測定して、ダイアフラム部210の変形状態を把握し、盤状受力体110に作用した外力の向きや大きさを検出する機能を有している。
具体的には、たとえば、図7に示すように、Z軸正方向の力+Fzが作用した場合、5組の容量素子C11〜C15は、いずれも電極間隔が広がるので静電容量値は小さくなる。逆に、図8に示すように、Z軸負方向の力−Fzが作用した場合、5組の容量素子C11〜C15は、いずれも電極間隔が狭くなるので静電容量値は大きくなる。したがって、たとえば、容量素子C15(電極E15と、導電性ダイアフラム部210の対向部分とによって構成される容量素子)を、Z軸方向の力±Fz検出用に利用すれば、容量素子C15の静電容量値の増減は、Z軸方向の力±Fzを示すものになる。
また、図9に示すように、Y軸まわりのモーメント+Myが作用した場合、5組の容量素子C11〜C15のうち、C11の静電容量値は増加し、C12の静電容量値は減少する。逆まわりのモーメント−Myが作用した場合は、C11の静電容量値は減少し、C12の静電容量値は増加する。したがって、これら両容量素子C11,C12の静電容量値の差は、Y軸まわりのモーメント±Myを示すものになる。同様に、容量素子C13,C14の静電容量値の差は、X軸まわりのモーメント±Mxを示すものになる。
このように、力覚センサにおいて、ダイアフラム部210の変形状態を複数の容量素子の静電容量値に基づいて把握し、所定軸方向の力や所定軸まわりのモーメントを検出する技術は、前掲の特許文献1,2などに開示されている公知技術であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
本発明は、ダイアフラム部を有する力覚センサにおいて、過度の力が作用した場合に、このダイアフラム部の破損を防ぐための変位制御に係る技術である。したがって、ダイアフラム部の変形状態を検出する具体的な手法は、発明の本質部分ではなく、検出部400としては、ダイアフラム部210の変形状態を電気的に検出する機能をもったものであれば、どのようなものを用いてもかまわない。
たとえば、前掲の特許文献3,4には、ダイアフラム部の所定位置にピエゾ抵抗素子を配置しておき、各ピエゾ抵抗素子の電気抵抗の変化に基づいて、ダイアフラム部の個々の部分の機械的伸縮状態を把握する技術が開示されている。本発明では、このようなピエゾ抵抗素子を検出部として用いることも可能である。その場合、ダイアフラム部210は絶縁材料で構成するようにし、台座部410や電極E11〜E15を設ける代わりに、ダイアフラム部の上面または下面に(もしくは、内部に埋め込んでもよい)、ピエゾ抵抗素子を配置し、ブリッジ回路などを利用して、これらピエゾ抵抗素子の電気抵抗の変化を検出し、ダイアフラム部210の変形状態を電気的に検出するようにすればよい。
具体的には、たとえば、ダイアフラム部210の表面にXY平面の正射影を求め、この正射影上のX軸正領域に一対、X軸負領域に一対、合計4組のピエゾ抵抗素子を配置すれば、盤状受力体110に作用したX軸方向の力FxおよびY軸まわりのモーメントMyを検出することができる。同様に、この正射影上のY軸正領域に一対、Y軸負領域に一対、合計4組のピエゾ抵抗素子を配置すれば、盤状受力体110に作用したY軸方向の力FyおよびX軸まわりのモーメントMxを検出することができる。更に、このダイアフラム部210の表面に、その中心点を原点とし、任意の方向を向いた任意の座標軸を定義し、この任意の座標軸の正の領域に一対、負の領域に一対、合計4組のピエゾ抵抗素子を配置すれば、盤状受力体110に作用したZ軸方向の力Fzを検出することができる。このような素子の具体的配置は、たとえば、前掲の特許文献3,4などに開示されている公知の事項であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
もちろん、これらの素子は、ダイアフラム部210の上面に設けても、下面に設けてもかまわない。あるいは、上面と下面との双方に素子を配置し、これらを組み合わせて検出を行うようにしてもかまわない。たとえば、上面に設けた素子によって、X軸方向およびY軸方向の力やモーメントを検出し、下面に設けた素子によって、Z軸方向の力やモーメントを検出するようなことも可能である。
なお、ダイアフラム部の個々の部分の機械的伸縮状態を検出する素子としては、必ずしもピエゾ抵抗素子を用いる必要はない。機械的な伸縮状態に応じて電気的性質に変化が生じる素子であれば、どのような素子でも、ダイアフラム部の各部の変形状態を電気的に検出することが可能である。このような素子は、一般に、歪ゲージと呼ばれており、金属箔を用いた素子(たとえば、アルミニウムや銅、あるいはこれらの合金からなる素子)や半導体を用いた素子が実用されている。
また、前掲の特許文献5,6には、圧電素子に生じる電荷に基づいて、ダイアフラム部の各部の変位を検出する技術が開示されている。本発明では、このような圧電素子を検出部として用いることも可能である。この場合、台座部410や電極E11〜E15を設ける代わりに、ダイアフラム部210の変形に応じて応力が生じる所定位置に圧電素子を配置し、各圧電素子に発生する電荷を測定することにより、ダイアフラム部210の変形状態を電気的に検出するようにすればよい。
なお、前掲の特許文献7,8には、複数のダイアフラム部に生じる撓みをそれぞれ別個独立して検出することにより、XYZ軸方向に作用した力±Fx,±Fy,±Fzと、XYZ軸まわりに作用したモーメント±Mx,±My,±Mzのすべてを独立して検出することが可能な6軸センサが開示されている。本発明は、このような6軸センサにも適用可能である。これまで述べた基本的な実施形態は、単一のダイアフラム部210を用い、ダイアフラム部210の上面中心位置と盤状受力体110の下面中心位置とを、1本の柱状接続部120によって接続した構成を採っていたが、本発明は、前掲の特許文献7,8に開示されている6軸センサのように、複数のダイアフラム部を用い、個々のダイアフラム部と盤状受力体との間を、それぞれ独立した柱状接続部で接続した構成を採るセンサにも適用可能である。別言すれば、本発明は、複数のダイアフラム部を用いるセンサや、複数の柱状接続部を用いるセンサにも適用可能な技術である。また、上述の実施形態では、1枚の薄板状のダイアフラム部210を用いていたが、ダイアフラム部は必ずしも1枚の板で構成する必要はなく、たとえば、平面図が十字状をなすビーム構造体(2本の薄板状橋梁部を十文字状に重ねた構造体)によって構成してもよい。要するに、本発明にいうダイアフラム部とは、可撓性をもった薄板からなる構造体であればどのような構造のものでもよい。
<<< §4.係止ピンを用いた実施例とその組立方法 >>>
図1に示す実施形態で説明したとおり、本発明における変位制御には、支柱部材31〜34およびストッパ部材41〜44が重要な働きをする。ここで、過度な外力が作用した場合にも、十分な変位制御機能を果たすためには、支柱部材31〜34の下端を台座220の上面にしっかりと固定するとともに、ストッパ部材41〜44を支柱部材31〜34の上端にしっかりと固定する必要がある。
そこで、ここでは、支柱部材31〜34およびストッパ部材41〜44を、一体構造をなす係止ピンによって構成した具体的な実施例を示す。図13は、このような係止ピンを用いた力センサの一例を示す側断面図である。この図13に示す実施例の基本構造は、図1に示す力覚センサの構造と全く同じであるが、支柱部材とストッパ部材の具体的な構造が断面図として示されている。図13に示す係止ピン51は、図1に示す支柱部材31およびストッパ部材41を一体構造体によって構成したものであり、ステンレスなどの金属で構成されている。同様に、図13に示す係止ピン52は、図1に示す支柱部材32およびストッパ部材42を一体構造体によって構成したものである。図13の側断面図には2本しか示されていないが、この実施例では、合計4本の係止ピンが用いられることになる。
図示のとおり、各係止ピン51,52の中心軸には軸芯孔が形成され、台座220上面の各支柱部材を固定する位置には雌ネジ孔が形成されており、各係止ピン51,52は、雄ネジが形成されたボルト61,62を軸芯孔に挿通させて螺合させることにより、台座220に締めつけ固定されている。このように、ボルト61,62の先端部分を台座220内の雌ネジ孔内に螺合させて固定し、しかもボルト61,62の頭部によって、係止ピン51,52の軸芯孔内の段差部を係止する構造をとっているため、係止ピン51,52は、台座220上に非常に堅固に固定されることになる。
図14は、図13に示す力覚センサの組立方法を示す側断面図である。図の左側部分には、組立前の係止ピン52とボルト62とが示されている。台座220上の、ボルト62を取り付ける位置には、雌ネジ孔H72が形成されており、ボルト62の先端部分には、この雌ネジ孔H72に螺合する雄ネジが形成されている。一方、係止ピン52は、その中心軸に、ボルト62を挿通するための軸芯孔H52が形成されている。この軸芯孔H52内には段差部が設けられており、段差部の上方部分はボルト62の頭部を収容するのに十分な径を有するが、段差部の下方部分はボルト62の頭部よりも小さな径となっている。したがって、このボルト62の頭部により、係止ピン52を係止することができる。
図14に示す円筒状治具70は、内壁面および外壁面が同心円柱をなす筒状の構造体であり、ボルト61,62によって係止ピン51,52を台座220上に取り付ける際の位置合わせを行うための道具である。この円筒状治具70の内径φ40は、係止ピン51,52のストッパ部材(図3の符号41,42で示す部分)の外径φ40に一致し、外径φ20は、上層孔部H21,H22の内径φ20に一致する。したがって、円筒状治具70を構成する円筒の肉厚の寸法は、「(φ20−φ40)/2」に等しくなる。
図の右側部分は、この円筒状治具70を用いて、係止ピン51とボルト61とを台座220の上面に取り付ける作業を行っている状態を示している。すなわち、まず、円筒状治具70を、盤状受力体110の上層孔部H21に嵌合させる。上述したように、円筒状治具70の外形φ20は、上層孔部H21の内径φ20に一致しているため、両者は正確な同心位置を維持しながら嵌合する。続いて、係止ピン51を円筒状治具70の内部に入れて嵌合させる。上述したように、円筒状治具70の内径φ40は、係止ピン51の外径φ40(ストッパ部材の部分の径)に一致しているため、やはり両者は正確な同心位置を維持しながら嵌合する。結局、円筒状治具70を介在させることにより、係止ピン51を上層孔部H21内の正確な同心位置に配置することができる。
こうして、係止ピン51を円筒状治具70の内部に嵌合させた状態で、ボルト61によって係止ピン51を台座220に対して締めつけ固定し、その後、円筒状治具70を上方へ引き抜いて脱離させることにより係止ピン51の取り付けを行うようにする。そうすれば、係止ピン51を上層孔部H21内の正確な同心位置に位置合わせした状態で取り付けることができるようになり、係止ピン51の外周面と上層孔部H21の内周面との間の距離を、いずれの箇所においても寸法「(φ20−φ40)/2」に設定することができる。この寸法は、盤状受力体110の水平方向への変位の許容範囲を規定する値となるので、組立作業時に、この寸法を均一に設定できれば、水平方向への変位の許容範囲をいずれの方向についても同一の値に設定することができる。
なお、この実施例のように、各係止ピンをボルトで取り付けるようにすれば、盤状受力体110の上方からの作業を行うだけで済み、空洞部H内の空間には何ら干渉を及ぼすことはない。したがって、予め、第2の基板200を第3の基板300に接合し、検出系の電気部品を含む検出部400を収容した状態で空洞部Hを密閉しておくことが可能であり、耐環境性能の高い密閉構造型センサを実現できる。
<<< §5.本発明の変形例 >>>
最後に、本発明のいくつかの変形例を述べておく。
(1) 下方への変位制御をより確実に行う変形例
§2では、図1に示す力覚センサの盤状受力体110に対して、様々な方向から力やモーメントが作用したとしても、図7〜図12に示すように、その変位が所定の許容範囲内に制御されることを述べた。ここで、再び、図8に着目してみる。この図8は、盤状受力体110に対して、Z軸負方向の力−Fzが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。既に述べたとおり、盤状受力体110に対して下方への力−Fzが作用しても、図8に示すように、盤状受力体110の下面周囲部分が台座220の上面に当接した段階で変位は制御される。
ただ、図8に示されているとおり、盤状受力体110の周囲部分の下方への変位は、台座220によって阻まれることになるが、盤状受力体110の中央部分(ダイアフラム210に対向する部分)は、ダイアフラム部210に接触した状態となっているため、この盤状受力体110の中央部分によって、ダイアフラム部210を更に下方へと押し下げる力が加えられる可能性がある。特に、非常に大きな下方への力が作用すると、盤状受力体110の中央部分によって、ダイアフラム部210が損傷する可能性が出てくる。
このような状況にも対処できるように、下方への変位制御をより確実に行うには、盤状受力体110の中央部分の下方への変位を、台座220によって阻むことができる構造を採ればよい。図15は、このような構造を採った力覚センサの一例をXZ平面に沿って切断した状態を示す側断面図である。この図15に示す変形例は、図1に示す基本的実施形態におけるダイアフラム部210の外径、台座220の内径、土台部410の外径を、いずれも小さくしたものである。
この変形例における盤状受力体110と台座220との位置関係は、図16の分解図に明瞭に示されている。すなわち、この変形例の第1の基板100の各部の寸法は、図1に示す基本的実施形態と全く同じであるが、第2の基板200については、ダイアフラム部210の外径φH(すなわち、台座220の内径)が図1に示す基本的実施形態のものよりも小さくなっている。その結果、空洞部Hの径も小さくなるため、これに合わせて、土台部410の外径も小さく設計してある。図16の上段に示すように、下層孔部H11の内側壁面と下層孔部H12の内側壁面との距離をJとすると、φH<Jになる。したがって、図16において、第1の基板100をそのまま図の下方へと移動させると、下層孔部H11を構成する壁部111および下層孔部H12を構成する壁部112は、いずれも台座220の上面に当接することになる。
図17は、この変形例に係る力覚センサにZ軸負方向の力−Fzが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。壁部111,112は台座220の上面に当接しており、盤状受力体110の中央部分の下方への変位は、台座220によって阻まれることになる。したがって、大きな下方への力が作用した場合でも、盤状受力体110の中央部分からダイアフラム部210に対して加わる押圧力を抑制でき、ダイアフラム部210の損傷を避けることができる。
結局、この変形例の要点は、盤状受力体110に何ら外力が作用していない状態において、下層孔部H11〜H14の全部分が台座220の上方に位置するように(別言すれば、ダイアフラム部210の上方には、下層孔部H11〜H14の一部分たりとも、かからないように)、各下層孔部H11〜H14を配置する点にある。
(2) 過負荷検出が可能な構造をもった変形例
本発明に係る力覚センサの重要な特徴は、過度な外力が作用しても、ダイアフラム部に損傷が生じるのを防ぐ構造にある。しかしながら、そのような構造をもつ力覚センサであっても、極度の過負荷が加わった場合には、ダイアフラム部に損傷が生じることは避けられない。たとえば、産業ロボットの間接部分に取り付けられた力覚センサの場合、ロボット自体が高所から落下したり、高速移動中に衝突したりすると、これまで述べてきた力覚センサでも、ダイアフラム部への損傷発生が避けられないケースがある。
このような過負荷の発生は、力覚センサに電源が投入され、電気的な検出信号が出力されている最中であれば、当該信号をモニタすることにより認識可能である。しかしながら、実用上は、力覚センサには常に電源供給が行われているわけではないので、落下事故や衝突事故などが生じたときに、力覚センサが作動中でなければ、極度の過負荷が加わった事実を認識することはできない。
ここで述べる変形例は、このような極度の過負荷が加わった事実を、物理的痕跡として残す機能を有している。たとえば、図18は、図1に示す力覚センサに、過負荷検出用の突起部を設けた状態を示す部分拡大側断面図である。この図18に示す基本構造体は、図1に示す力覚センサの右上部分に対応するものであるが、各孔部を形成する壁面や係止ピンの表面の数箇所に、円錐状の突起部が設けられている。これら突起部は、所定の圧力(ある閾値以上の圧力)が加わると塑性変形する材料(たとえば、アルミニウムやSASなどの金属でよい)から構成されており、極度の過負荷が加わったときに塑性変形を生じることにより、当該過負荷を物理的痕跡として残す機能を果たす。
たとえば、図18において、ストッパ部材41の右方に配置された3つの突起部P1は、第1の基板100を図の左方へ移動させる極度の過負荷が加わると、その先端部が対向面に押し付けられて塑性変形を生じることになる。同様に、ストッパ部材41の左方に配置された3つの突起部P2は、第1の基板100を図の右方へ移動させる極度の過負荷が加わると、その先端部が対向面に押し付けられて塑性変形を生じることになる。また、ストッパ部材41の下方に配置された3つの突起部P3および3つの突起部P4は、第1の基板100を図の上方へ移動させる極度の過負荷が加わると、その先端部が対向面に押し付けられて塑性変形を生じることになり、第1の基板100の下方に配置された3つの突起部P7は、第1の基板100を図の下方へ移動させる極度の過負荷が加わると、その先端部が対向面に押し付けられて塑性変形を生じることになる。
また、支柱部材31の右方に配置された3つの突起部P5や左方に配置された3つの突起部P6も、同様に、第1の基板100を左方もしくは右方へ移動させる極度の過負荷が加わると塑性変形を生じる。ここで、突起部P1と突起部P5は、同じ方向の過負荷検出が可能であるが、その感度が異なることになる。突起部P2と突起部P6も同様である。
このように、塑性変形を生じさせるための過負荷の方向や大きさは、個々の突起部によって異なるので、図示の例のように、様々な箇所に様々な突起部を設けておくようにすれば、いずれの突起部に塑性変形が生じているかを確認することにより、作用した過負荷の方向や大きさを認識することが可能になる。特に、図示の例のような円錐状(角錐状でもよい)の突起部を用いるようにすれば、塑性変形は、その先端部分に集中して生じることになるので、確認作業が容易になる。
特に、図18に示す例の場合、突起部P1,P2の形状は、上層孔部H21を上方から覗き込むことにより、目視確認もしくは拡大鏡を用いた確認を行うことができる。同様に、突起部P7の形状は、第1の基板100と第2の基板200との間の隙間を側方から覗き込むことにより確認でき、その他の各突起部の形状も、必要に応じて、ストッパ部材41を取り外す作業を行えば、確認することができる。
通常、金属は、加えられた圧力が所定の弾性限界に達するまでは弾性変形を生じ、圧力の強度が弾性限界を超えると塑性変形に転じる性質を有しており、この弾性限界は、金属の種類によって異なる。したがって、様々な箇所に、様々な形状、様々な大きさ、様々な材質からなる突起部を設けておけば、加えられた過負荷の方向や大きさによって、各突起部に生じる塑性変形の態様が異なるので、どのような過負荷が作用したのかを、各突起部に残された塑性変形の痕跡から分析することも可能である。
なお、図18に示す例では、係止ピン(ストッパ部材41および支柱部材31)側と、これに対向する上層孔部21および下層孔部H11の壁面側との双方に、それぞれ突起部を設けているが、もちろん、いずれか一方の側にのみ設けてもかまわない。要するに、ここで述べる変形例では、上層孔部H21を形成する壁面のうちのストッパ部材41の表面に対向する部分、ストッパ部材41の表面のうちの上層孔部H21を形成する壁面に対向する部分、下層孔部H11を形成する壁面のうちの支柱部材31の表面に対向する部分、支柱部材31の表面のうちの下層孔部H11を形成する壁面に対向する部分、の中の少なくとも1箇所に(実用上は、図示の例のように、複数箇所に設けるのが好ましい)、対向面にまでは達しない高さを有し、所定の圧力が加わると塑性変形する材料からなる突起部を設けるようにすればよい。
もちろん、これらの突起部に塑性変形が生じるのは、この力覚センサに定格を超えた外力(過負荷)が作用した場合に限られる。別言すれば、各突起部は、定格以下の外力が作用している限り、対向面には接触しないか、あるいは接触したとしても弾性変形の範囲内の圧力しか加わらないように設計されている。したがって、定期点検時に、各突起部の形状を検査し、塑性変形が確認できなければ、当該センサは、これまで定格以下の外力しか作用しない正常な状態で使用されていると認識することができる。これに対して、いずれかの突起部に塑性変形が認められれば、当該センサには定格を超える過負荷が作用したと判断できる。もちろん、定格を超える過負荷の作用を示す痕跡が残っていたとしても、本発明に係るセンサには、ダイアフラム部の破損を防止する構造が備わっているため、必ずしも故障しているとは限らない。ただ、塑性変形が示す過負荷が極めて大きい場合には、故障している可能性が高まるので、必要に応じて、新たなセンサと交換するような対策を採ることができる。
なお、突起部の代わりに、対向面にまでは達しない厚みを有し、所定の圧力(ある閾値以上の圧力)が加わると光学的特性が変化し、当該圧力が除去された後も変化後の光学的特性を維持する性質をもつ材料からなるフィルム層を設けることもできる。図18に示すフィルム層P8は、このような性質をもったフィルム層であり、その機能は、突起部P7と同様に、第1の基板100に対して加えられた下方への過負荷を物理的な痕跡として残す機能である。
たとえば、所定の圧力が加わるとその色彩が変化し、当該圧力が除去された後も変化後の色彩を維持する性質をもつ材料によってフィルム層P8を形成しておけば、第1の基板100に対して下方への過負荷が作用し、フィルム層P8が第2の基板200の上面(台座の上面)に押し付けられると、フィルム層P8には、色彩の変化としてその痕跡が残ることになる。よって、これを目視観察することにより、下方への過負荷が作用した事実を認識することができる。
(3) 係止ピン等の形状に関する変形例
これまで述べた実施形態では、上層孔部、下層孔部、支柱部材、ストッパ部材の形状を円柱状としていたが、これらは必ずしも円柱状にする必要はなく、たとえば、四角柱、六角柱などの角柱状であってもよいし、その他の任意形状でもかまわない。本願にいう「径」とは、円についての半径や直径のみを意味するものではなく、ある方向についての「さしわたし」の長さを意味するものである。したがって、上層孔部、下層孔部、支柱部材、ストッパ部材の形状を任意形状にした場合、変位制御の対象となる個々の方向についての「径」が、φ30<φ10<φ40<φ20という寸法条件を満たしていればよい。
本発明の基本的実施形態に係る力覚センサをXZ平面に沿って切断した状態を示す側断面図である。 図1に示す力覚センサの上面図である。 図1に示す力覚センサを各部品に分解した状態を示す側断面図である。 図3に示す第1の基板100の上面図である。 図3に示す第2の基板200の下面図である。 図3に示す第3の基板300の上に検出部400を取り付けた状態を示す上面図である。 図1に示す力覚センサにZ軸正方向の力+Fzが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。 図1に示す力覚センサにZ軸負方向の力−Fzが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。 図1に示す力覚センサにY軸正方向まわりのモーメント+Myが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。 図1に示す力覚センサにX軸正方向の力+Fxが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。 図1に示す力覚センサにX軸正方向の力+Fxが作用した場合の変位制御を示す上面図である。 図1に示す力覚センサにZ軸正方向まわりのモーメント+Mzが作用した場合の変位制御を示す上面図である。 図1に示す力覚センサにおける支柱部材およびストッパ部材の固定方法の一例を示す側断面図である。 図13に示す力覚センサの組立方法を示す側断面図である。 本発明の変形例に係る力覚センサをXZ平面に沿って切断した状態を示す側断面図である。 図15に示す力覚センサを分解したときの一部の部品を示す側断面図である。 図15に示す力覚センサにZ軸負方向の力−Fzが作用した場合の変位制御を示す側断面図である。 図1に示す力覚センサに、過負荷検出用の突起部を設けた状態を示す部分拡大側断面図である。
符号の説明
10:盤状受力体の下層部分
20:盤状受力体の上層部分
31〜34:支柱部材
41〜44:ストッパ部材
51,52:係止ピン
61,62:ボルト
70:円筒状治具
100:第1の基板
110:盤状受力体
111,112:壁部
120:柱状接続部
200:第2の基板
210:ダイアフラム部
220:台座
300:第3の基板
400:検出部
410:土台部
E11〜E15:電極
+Fx:X軸正方向への力
+Fz:Z軸正方向への力
−Fz:Z軸負方向への力
+My:Y軸正方向まわりのモーメント
+Mz:Z軸正方向まわりのモーメント
H:空洞部
H11〜H14:下層孔部
H21〜H24:上層孔部
H51,H52:軸芯孔
H71,H72:雌ネジ孔
J:中央部分の寸法
L1:柱状接続部の長さ
L2:空隙寸法
P:中心点
P1〜P7:突起部
Q:配置点
r:円の半径
S1:第1の基準平面
S2:第2の基準平面
S3:第3の基準平面
X,Y,Z:三次元直交座標系の座標軸
φH:空洞部Hの内径
φ10:下層孔部H11〜H14の内径
φ20:上層孔部H21〜H24の内径
φ30:支柱部材31〜34の外径
φ40:ストッパ部材41〜44の外径

Claims (11)

  1. 可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部と、
    前記ダイアフラム部の周囲を支持する台座と、
    前記ダイアフラム部の上方に配置された盤状受力体と、
    前記ダイアフラム部と前記盤状受力体とを接続する柱状接続部と、
    前記ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、前記台座を固定した状態において前記盤状受力体に作用した力を検出する検出部と、
    を備え、
    前記ダイアフラム部の上面および前記台座の上面が第1の基準平面を形成し、前記盤状受力体の下面が前記第1の基準平面に対向する第2の基準平面を形成し、前記盤状受力体に力が作用していない状態において、前記第1の基準平面と前記第2の基準平面とが、所定の間隙をおいて平行な状態に維持されるように構成され、
    前記台座上面の所定箇所に、前記第1の基準平面に対して垂直上方に伸びる支柱部材の下端が固定され、前記第2の基準平面に対して平行な第3の基準平面によって前記盤状受力体を上層部分と下層部分とに仕切ったときに、前記支柱部材は、その上端が前記上層部分に達する長さを有し、
    前記盤状受力体の前記下層部分における前記支柱部材が伸びてくる位置に、前記支柱部材の外径よりも大きな内径をもつ下層孔部が形成され、前記盤状受力体の前記上層部分の前記下層孔部の上方に隣接した位置に、前記下層孔部の内径よりも大きな内径をもつ上層孔部が形成され、前記支柱部材は、前記下層孔部を挿通し、その上端が前記第3の基準平面より所定の空隙寸法だけ上方に位置し、
    前記上層孔部内には、前記下層孔部の内径よりも大きく、前記上層孔部の内径よりも小さい外径をもち、前記支柱部材の上端に固定されたストッパ部材が配置されており、
    前記上層孔部を形成する壁面のうちの前記ストッパ部材の表面に対向する部分、前記ストッパ部材の表面のうちの前記上層孔部を形成する壁面に対向する部分、前記下層孔部を形成する壁面のうちの前記支柱部材の表面に対向する部分、前記支柱部材の表面のうちの前記下層孔部を形成する壁面に対向する部分、の中の少なくとも1箇所に、対向面にまでは達しない高さを有し、所定の圧力が加わると塑性変形する材料からなる突起部が設けられていることを特徴とする力覚センサ。
  2. 可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部と、
    前記ダイアフラム部の周囲を支持する台座と、
    前記ダイアフラム部の上方に配置された盤状受力体と、
    前記ダイアフラム部と前記盤状受力体とを接続する柱状接続部と、
    前記ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、前記台座を固定した状態において前記盤状受力体に作用した力を検出する検出部と、
    を備え、
    前記ダイアフラム部の上面および前記台座の上面が第1の基準平面を形成し、前記盤状受力体の下面が前記第1の基準平面に対向する第2の基準平面を形成し、前記盤状受力体に力が作用していない状態において、前記第1の基準平面と前記第2の基準平面とが、所定の間隙をおいて平行な状態に維持されるように構成され、
    前記台座上面の所定箇所に、前記第1の基準平面に対して垂直上方に伸びる支柱部材の下端が固定され、前記第2の基準平面に対して平行な第3の基準平面によって前記盤状受力体を上層部分と下層部分とに仕切ったときに、前記支柱部材は、その上端が前記上層部分に達する長さを有し、
    前記盤状受力体の前記下層部分における前記支柱部材が伸びてくる位置に、前記支柱部材の外径よりも大きな内径をもつ下層孔部が形成され、前記盤状受力体の前記上層部分の前記下層孔部の上方に隣接した位置に、前記下層孔部の内径よりも大きな内径をもつ上層孔部が形成され、前記支柱部材は、前記下層孔部を挿通し、その上端が前記第3の基準平面より所定の空隙寸法だけ上方に位置し、
    前記上層孔部内には、前記下層孔部の内径よりも大きく、前記上層孔部の内径よりも小さい外径をもち、前記支柱部材の上端に固定されたストッパ部材が配置されており、
    前記上層孔部を形成する壁面のうちの前記ストッパ部材の表面に対向する部分、前記ストッパ部材の表面のうちの前記上層孔部を形成する壁面に対向する部分、前記下層孔部を形成する壁面のうちの前記支柱部材の表面に対向する部分、前記支柱部材の表面のうちの前記下層孔部を形成する壁面に対向する部分、の中の少なくとも1箇所に、対向面にまでは達しない厚みを有し、所定の圧力が加わると光学的特性が変化し、前記圧力が除去された後も変化後の光学的特性を維持する性質をもつ材料からなるフィルム層が設けられていることを特徴とする力覚センサ。
  3. 可撓性をもった薄板からなるダイアフラム部と、
    前記ダイアフラム部の周囲を支持する台座と、
    前記ダイアフラム部の上方に配置された盤状受力体と、
    前記ダイアフラム部と前記盤状受力体とを接続する柱状接続部と、
    前記ダイアフラム部の変形状態を電気的に検出することにより、前記台座を固定した状態において前記盤状受力体に作用した力を検出する検出部と、
    を備え、
    前記ダイアフラム部の上面および前記台座の上面が第1の基準平面を形成し、前記盤状受力体の下面が前記第1の基準平面に対向する第2の基準平面を形成し、前記盤状受力体に力が作用していない状態において、前記第1の基準平面と前記第2の基準平面とが、所定の間隙をおいて平行な状態に維持されるように構成され、
    前記台座上面の所定箇所に、前記第1の基準平面に対して垂直上方に伸びる支柱部材の下端が固定され、前記第2の基準平面に対して平行な第3の基準平面によって前記盤状受力体を上層部分と下層部分とに仕切ったときに、前記支柱部材は、その上端が前記上層部分に達する長さを有し、
    前記盤状受力体の前記下層部分における前記支柱部材が伸びてくる位置に、前記支柱部材の外径よりも大きな内径をもつ下層孔部が形成され、前記盤状受力体の前記上層部分の前記下層孔部の上方に隣接した位置に、前記下層孔部の内径よりも大きな内径をもつ上層孔部が形成され、前記支柱部材は、前記下層孔部を挿通し、その上端が前記第3の基準平面より所定の空隙寸法だけ上方に位置し、
    前記上層孔部内には、前記下層孔部の内径よりも大きく、前記上層孔部の内径よりも小さい外径をもち、前記支柱部材の上端に固定されたストッパ部材が配置されており、
    前記支柱部材および前記ストッパ部材が、一体構造をなす係止ピンによって構成され、
    前記係止ピンの中心軸には軸芯孔が形成され、前記台座上面の前記支柱部材を固定する位置には雌ネジ孔が形成され、
    前記係止ピンが、雄ネジが形成されたボルトを前記軸芯孔に挿通させて螺合させることにより、前記台座に締めつけ固定されていることを特徴とする力覚センサ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の力覚センサにおいて、
    下面の中央部分をくり貫くことにより空洞部が形成された1枚の基板を用意し、この基板の前記空洞部の上方に残った肉薄部分によりダイアフラム部を構成し、前記空洞部を取り囲む周囲部分により台座を構成し、前記基板の上面を第1の基準平面とすることを特徴とする力覚センサ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の力覚センサにおいて、
    盤状受力体と柱状接続部とが同一材料の一体構造体からなり、盤状受力体の下面から連なる下方への突出部により、柱状接続部が構成されていることを特徴とする力覚センサ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の力覚センサにおいて、
    導電性を有するダイアフラム部の下方に所定間隔をおいて、前記ダイアフラム部に対向するように配置された複数の電極と、これら電極を支持固定する土台部と、前記ダイアフラム部と前記複数の電極のそれぞれとの間の静電容量を電気的に検出する検出回路と、によって検出部が構成されていることを特徴とする力覚センサ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の力覚センサにおいて、
    下層孔部が内径φ10をもった円柱状の空洞からなり、上層孔部が内径φ20をもった円柱状の空洞からなり、支柱部材が外径φ30をもった円柱状の部材からなり、ストッパ部材が外径φ40をもった円柱状の部材からなり、
    盤状受力体に力が作用していない状態において、下層孔部、上層孔部、支柱部材、ストッパ部材を構成する各円柱の中心軸が一致するような同心配置がなされ、φ30<φ10<φ40<φ20に設定されていることを特徴とする力覚センサ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の力覚センサにおいて、
    ダイアフラム部の上面中心位置と盤状受力体の下面中心位置とが、1本の柱状接続部によって接続されていることを特徴とする力覚センサ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の力覚センサにおいて、
    第1の基準平面上に、ダイアフラム部の上面の中心点で直交する2本の配置軸と、前記中心点を中心とする半径rの円と、を定義したときに、前記円と前記2本の配置軸とが交差する4つの交点位置に4本の支柱部材が配置されており、各支柱部材の上端にそれぞれストッパ部材が固定されており、
    盤状受力体には、前記4本の支柱部材を挿通するのに適した4箇所に、それぞれ下層孔部および上層孔部が設けられていることを特徴とする力覚センサ。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の力覚センサにおいて、
    盤状受力体に力が作用していない状態において、下層孔部の全部分が台座の上方に位置するように、下層孔部が配置されていることを特徴とする力覚センサ。
  11. 請求項3に記載の力覚センサの組立方法において、
    内径が係止ピンのストッパ部材の外径に一致し、外径が上層孔部の内径に一致する円筒状治具を用意し、
    前記円筒状治具を前記上層孔部に嵌合させ、係止ピンを前記円筒状治具の内部に嵌合させた状態で、ボルトによって前記係止ピンを台座に対して締めつけ固定し、
    その後、前記円筒状治具を脱離させることにより係止ピンの取り付けを行うことを特徴とする力覚センサの組立方法。
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