JP2020115900A - 容器詰めアルコール飲料 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明の課題は、アルコールの刺激臭及び苦味が低減され、複雑で奥行きがある味を有する、容器詰めアルコール飲料を提供することにある。
〔1〕(A)2−メチル−3−フランチオール(2M3FT)及び(B)リモネンを含有する容器詰めアルコール飲料であって、(A)2−メチル−3−フランチオールの含有量が20〜180pptであり、(B)リモネンの含有量が5〜100ppmである、容器詰めアルコール飲料。
〔2〕リモネンと2−メチル−3−フランチオールの質量比(B)/(A)が10〜10000である、前記〔1〕に記載の容器詰めアルコール飲料。
〔3〕2−メチル−3−フランチオールの含有量が40〜180pptである、前記〔1〕又は〔2〕に記載の容器詰めアルコール飲料。
〔4〕アルコール含量が4%〜10%である、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
〔5〕更に、クエン酸を含有する、前記〔1〕から〔4〕のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
〔6〕醸造酒を含有する、前記〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
〔7〕前記醸造酒が、ぶどう又はりんごの果実及び/又は果汁を発酵させた果実酒を含む、〔6〕に記載の容器詰めアルコール飲料。
〔8〕アルコール源として蒸留酒を含有する、前記〔1〕から〔7〕のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
〔9〕前記蒸留酒が、糖蜜由来である、前記〔8〕に記載の容器詰めアルコール飲料。
〔10〕前記蒸留酒が、原料用アルコールである、前記〔9〕に記載の容器詰めアルコール飲料。
〔11〕炭酸飲料である、前記〔1〕から〔10〕のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
本発明の容器詰めアルコール飲料は、2−メチル−3−フランチオール(以下、2M3FT)及びリモネンを含有する。2M3FTの含有量は、20〜180pptである。リモネンの含有量は、5〜100ppmである。
2M3FTは、畜肉用フレーバーの発現に関与することが知られている物質である(例えば、特開2001−149034号公報)。一方、リモネンは、柑橘類の果皮などに含まれ、柑橘香の一部を構成する成分である。本発明によれば、20〜180pptの2M3FTと、5〜100ppmのリモネンとを組み合わせることにより、アルコールによる刺激臭及び苦味を低減し、かつ複雑味を付与することが可能になる。
リモネンの含有量は、上述の通り、5〜100ppmであるが、好ましくは30〜90ppm、より好ましくは40〜80ppmである。リモネンの含有量が少なすぎると、複雑味、奥深い味わいが付与され難く、リモネンの含有量が多すぎると酸味や刺激臭が強調され香味のバランスが悪くなる。
リモネンと2M3FTの質量比(リモネン)/(2M3FT)は、好ましくは10〜10000、より好ましくは50〜3000、更に好ましくは100〜2000、最も好ましくは500〜700である。当該質量比が小さすぎる場合、複雑味が付与され難くなり、大きすぎる場合、香味の奥行が感じ難くなっていずれも香味のバランスが悪くなる。
また、アルコール源の少なくとも一部が、醸造酒であることも好ましい。醸造酒としては、ぶどう又はりんごの果実及び/又は果汁を発酵させた果実酒が好ましく用いられる。アルコール源の一部に果実酒等を用いることにより、飲料の刺激感を低減し、かつ、複雑な香味を付与することができる。
尚、飲料中に含まれる2M3FTは、上記果実酒等の醸造酒由来のものであってもよい。
柑橘系香料としては、例えば、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、シークァーサー、シトラス等の香料が挙げられ、好ましくはレモン、またはグレープフルーツ香料が用いられる。また、本発明の飲料には、柑橘系香料以外の香料が含まれていてもよい。そのような香料としては、例えば、リンゴ、ブドウ、及びチェリー等のフルーツフレーバーが挙げられる。
上述のように、リモネンは、柑橘系果汁由来とすることができるが、本実施態様の飲料は、無果汁であるか、又は果汁含有量が5質量%以下であることが好ましい。果汁は、通常、加熱殺菌されて使用される。果汁含有量が5質量%を超える場合には、加熱殺菌により生じるイモ臭及び褐変臭のような不快臭が生じて、良好な香味が損なわれやすくなる。果汁を使用する場合、その果汁としては、レモン果汁、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、シークァーサー等の柑橘系果汁が好ましく用いられ、これらの中でもレモン果汁がより好ましい。
本実施態様の飲料における総酸度は、例えば、1.0〜3.5(g/L)、好ましくは、1.5〜3.0(g/L)である。尚、総酸度は、クエン酸換算した酸度を示し、国税庁所定分析法にて定められた酸度の測定方法に基づいて算出される。
表1に示される処方に従い、ベース酒に、クエン酸、果糖ブドウ糖液糖、レモン香料、及び水を加え、2M3FT及びリモネンを含有する、実施例1〜5に係る飲料を得た。
実施例1〜4及び6では、ベース酒として、原料用アルコール(エタノール95%)とりんごを発酵させた果実酒(醸造酒)との混合物を用いた。一方、実施例5及び7では、ベース酒として、りんごを発酵させた果実酒のみを用いた。
各飲料に含まれる2M3FTは、りんごを発酵させた果実酒由来のものであり、この果実酒の含有量を調整することにより、2M3FTの濃度を調整した。
また、原料用アルコールの含有量については、飲料中のアルコール含有量が表1に記載されたアルコール含有量になるように調整した。
また、各飲料に含まれるリモネンは、レモン香料由来のものである。
(比較例8及び9)
表1に示される処方に従い、実施例1〜7と同様に、比較例8及び9に係る飲料を得た。但し、ベース酒としては、原料用アルコールのみを用いた。すなわち、飲料中に2M3FTは含まれていない。
実施例1〜5の飲料については、比較例8の飲料の結果を基準値「3」として、1〜5の5段階で評価を行い、複数の専門パネルの平均値を結果とした。評価結果は、数字が大きいほど良好であることを示す。
一方、実施例6及び7の飲料については、比較例9の飲料の結果を基準値「3」として、1〜5の5段階で評価を行い、複数の専門パネルの平均値を結果とした。評価結果は、数字が大きいほど良好であることを示す。
Claims (11)
- (A)2−メチル−3−フランチオール(2M3FT)及び(B)リモネンを含有する容器詰めアルコール飲料であって、(A)2−メチル−3−フランチオールの含有量が20〜180pptであり、(B)リモネンの含有量が5〜100ppmである、容器詰めアルコール飲料。
- リモネンと2−メチル−3−フランチオールの質量比(B)/(A)が10〜10000である、請求項1に記載の容器詰めアルコール飲料。
- 2−メチル−3−フランチオールの含有量が40〜180pptである、請求項1または2に記載の容器詰めアルコール飲料。
- アルコール含量が4%〜10%である、請求項1から3のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
- 更に、クエン酸を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
- 醸造酒を含有する、請求項1から5のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
- 前記醸造酒が、ぶどう又はりんごの果実及び/又は果汁を発酵させた果実酒を含む、請求項6に記載の容器詰めアルコール飲料。
- 蒸留酒を含有する、請求項1から7のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
- 前記蒸留酒が、糖蜜由来である、請求項8に記載の容器詰めアルコール飲料。
- 前記蒸留酒が、原料用アルコールである、請求項9に記載の容器詰めアルコール飲料。
- 炭酸飲料である、請求項1から10のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
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WO2008153118A1 (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-18 | Suntory Holdings Limited | 紫蘇のフレッシュで自然な芳香を有する蒸留酒類及びその製造方法 |
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JP2015051024A (ja) * | 2013-01-31 | 2015-03-19 | アサヒビール株式会社 | 非発酵ビール様発泡性飲料 |
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