JP2020106034A - ダンパ装置 - Google Patents

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Takuya Yoshikawa
卓也 吉川
亮輔 大塚
Ryosuke Otsuka
亮輔 大塚
田中 克典
Katsunori Tanaka
克典 田中
知之 平本
Tomoyuki Hiramoto
知之 平本
陽一 大井
Yoichi Oi
陽一 大井
昌幸 石橋
Masayuki Ishibashi
昌幸 石橋
西田 秀之
Hideyuki Nishida
秀之 西田
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Abstract

【課題】遊星歯車機構を含む回転慣性質量ダンパの信頼性や耐久性を向上させる。【解決手段】ダンパ装置の回転慣性質量ダンパは、サンギヤと、リングギヤと、複数のピニオンギヤと、それぞれ対応するピニオンギヤの中心孔に挿通される複数のピニオンシャフトを支持するキャリヤとを有する遊星歯車機構を含み、当該遊星歯車機構のキャリヤは、ダンパ装置の第1回転要素と一体に回転し、サンギヤおよびリングギヤの一方は、ダンパ装置の第2回転要素と一体に回転し、サンギヤおよびリングギヤの他方は、回転慣性質量ダンパの質量体として機能し、ピニオンギヤと、ピニオンギヤの端面に近接して配置される部材との少なくとも何れかには、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導く油路が形成されている。【選択図】図5

Description

本開示は、入力要素と出力要素との間でトルクを伝達する弾性体および回転慣性質量ダンパを含むダンパ装置に関する。
従来、この種のダンパ装置の回転慣性質量ダンパとして、出力要素と一体に回転するサンギヤ、複数のピニオンギヤを回転自在に支持すると共に入力要素と一体に回転するキャリヤ、および複数のピニオンギヤに噛合すると共に質量体として機能するリングギヤを含む遊星歯車機構を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この回転慣性質量ダンパにおいて、質量体としてのリングギヤは、入力要素と出力要素との相対回転に応じて軸心周りに揺動し、弾性体から出力要素に伝達される振動とは逆位相の振動(慣性トルク)をピニオンギヤを介して出力要素に伝達する。これにより、弾性体から出力要素に伝達される振動と回転慣性質量ダンパから出力要素に伝達される振動との一方によって他方の少なくとも一部を打ち消して、当該出力要素の振動を良好に減衰させることが可能となる。
国際公開第2016/208767号
上述のような回転慣性質量ダンパにおいて、入力要素すなわち遊星歯車機構のキャリヤの回転に応じて質量体としてのリングギヤが揺動する際、各ピニオンギヤは、一方向に回転し続けることなく軸心の周りに揺動する。このため、各ピニオンギヤの限られたギヤ歯のみがリングギヤやサンギヤの対応するギヤ歯に噛合することになる。従って、遊星歯車機構を含む回転慣性質量ダンパでは、リングギヤやサンギヤに噛合している各ピニオンギヤのギヤ歯の周辺で、発熱による油膜切れやピニオンギヤやピニオンシャフトの摩耗等が生じやすくなり、信頼性や耐久性が低下してしまうおそれもある。
そこで、本開示は、遊星歯車機構を含む回転慣性質量ダンパの信頼性や耐久性を向上させることを主目的とする。
本開示のダンパ装置は、エンジンからのトルクが伝達される入力要素および出力要素を含む複数の回転要素と、前記入力要素と前記出力要素との間でトルクを伝達する弾性体と、前記複数の回転要素の何れかである第1回転要素と前記第1回転要素とは異なる第2回転要素との相対回転に応じて軸心周りに揺動する質量体を有する回転慣性質量ダンパとを含み、油室内に配置されるダンパ装置において、前記回転慣性質量ダンパが、サンギヤと、リングギヤと、複数のピニオンギヤと、それぞれ対応する前記ピニオンギヤの中心孔に挿通される複数のピニオンシャフトを支持するキャリヤとを有する遊星歯車機構を含み、前記キャリヤが、前記第1回転要素と一体に回転し、前記サンギヤおよび前記リングギヤの一方が、前記第2回転要素と一体に回転し、前記サンギヤおよび前記リングギヤの他方が、前記質量体として機能し、前記ピニオンギヤと、前記ピニオンギヤの端面に近接して配置される部材との少なくとも何れかに、前記油室内に供給される油を前記ピニオンギヤと前記ピニオンシャフトとの間に導く油路が形成されているものである。
本開示のダンパ装置は、第1回転要素と第2回転要素との相対回転に応じて軸心周りに揺動する質量体を有する回転慣性質量ダンパを含み、油室内に配置される。回転慣性質量ダンパは、サンギヤと、リングギヤと、複数のピニオンギヤと、それぞれ対応するピニオンギヤの中心孔に挿通される複数のピニオンシャフトを支持するキャリヤとを有する。そして、ピニオンギヤと、当該ピニオンギヤの端面に近接して配置される部材との少なくとも何れかには、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導く油路が形成されている。これにより、質量体としてのリングギヤが揺動する際に、各ピニオンギヤの限られたギヤ歯のみがリングギヤやサンギヤの対応するギヤ歯に噛合したとしても、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導いて、両者を良好に潤滑・冷却することができる。この結果、発熱による油膜切れやピニオンギヤやピニオンシャフトの摩耗等を良好に抑制し、遊星歯車機構を含む回転慣性質量ダンパの信頼性や耐久性を向上させることが可能となる。
本開示のダンパ装置を含む発進装置の概略構成図である。 本開示のダンパ装置を示す断面図である。 本開示のダンパ装置を示す正面図である。 本開示のダンパ装置の回転慣性質量ダンパを示す要部拡大図である。 本開示のダンパ装置の回転慣性質量ダンパを示す要部拡大図である。 本開示のダンパ装置の回転慣性質量ダンパに適用可能な他のピニオンギヤを示す拡大図である。 本開示のダンパ装置の回転慣性質量ダンパに適用可能な他のワッシャを示す拡大図である。 本開示のダンパ装置の回転慣性質量ダンパに適用可能な更に他のワッシャを示す拡大図である。 本開示の他のダンパ装置を示す概略構成図である。 本開示の更に他のダンパ装置を示す概略構成図である。 本開示の他のダンパ装置を示す概略構成図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示のダンパ装置10を含む発進装置1を示す概略構成図であり、図2は、発進装置1を示す断面図である。これらの図面に示す発進装置1は、駆動装置としてのエンジン(内燃機関)EGを含む車両に搭載されるものであり、ダンパ装置10に加えて、エンジンEGのクランクシャフトに連結されて当該エンジンEGからのトルクが伝達される入力部材としてのフロントカバー3や、フロントカバー3に固定されるポンプインペラ(入力側流体伝動要素)4、ポンプインペラ4と同軸に回転可能なタービンランナ(出力側流体伝動要素)5、ダンパ装置10に連結されると共に自動変速機(AT)あるいは無段変速機(CVT)である変速機TMの入力軸ISに固定される出力部材としてのダンパハブ7、ロックアップクラッチ8等を含む。
なお、以下の説明において、「軸方向」は、特に明記するものを除いて、基本的に、発進装置1やダンパ装置10の中心軸(軸心)の延在方向を示す。また、「径方向」は、特に明記するものを除いて、基本的に、発進装置1やダンパ装置10、当該ダンパ装置10等の回転要素の径方向、すなわち発進装置1やダンパ装置10の中心軸から当該中心軸と直交する方向(半径方向)に延びる直線の延在方向を示す。更に、「周方向」は、特に明記するものを除いて、基本的に、発進装置1やダンパ装置10、当該ダンパ装置10等の回転要素の周方向、すなわち当該回転要素の回転方向に沿った方向を示す。
ポンプインペラ4は、フロントカバー3に密に固定されて当該フロントカバー3と共に作動油が流通する流体室(油室)9を画成するポンプシェル40と、ポンプシェル40の内面に配設された複数のポンプブレード41とを有する。タービンランナ5は、タービンシェル50と、タービンシェル50の内面に配設された複数のタービンブレード51とを有する。タービンシェル50の内周部は、複数のリベットを介してダンパハブ7に固定される。ポンプインペラ4とタービンランナ5とは、互いに対向し合い、両者の間には、タービンランナ5からポンプインペラ4への作動油(作動流体)の流れを整流するステータ6が同軸に配置される。ステータ6は、複数のステータブレード60を有し、ステータ6の回転方向は、ワンウェイクラッチ61により一方向のみに設定される。これらのポンプインペラ4、タービンランナ5およびステータ6は、作動油を循環させるトーラス(環状流路)を形成し、トルク増幅機能をもったトルクコンバータ(流体伝動装置)として機能する。ただし、発進装置1において、ステータ6やワンウェイクラッチ61を省略し、ポンプインペラ4およびタービンランナ5を流体継手として機能させてもよい。
ロックアップクラッチ8は、ダンパ装置10を介してフロントカバー3とダンパハブ7とを連結するロックアップを実行すると共に当該ロックアップを解除するものである。本実施形態において、ロックアップクラッチ8は、摩擦材81が貼着されたロックアップピストン80を含む単板式油圧クラッチである。ロックアップクラッチ8のロックアップピストン80は、フロントカバー3の内部でダンパ装置10を基準としてタービンランナ5の反対側に位置するようにダンパハブ7に対して軸方向に移動自在に嵌合され、フロントカバー3のエンジンEG側の内壁面と対向する。ただし、ロックアップクラッチ8は、多板式油圧クラッチであってもよい。
ダンパ装置10は、図1および図2に示すように、回転要素として、ドライブ部材(入力要素)11と、ドリブン部材(出力要素)15とを含む。更に、ダンパ装置10は、トルク伝達要素(トルク伝達弾性体)として、ドライブ部材11とドリブン部材15との間で並列に作用してトルクを伝達する複数(本実施形態では、例えば6個)の第1スプリング(第1弾性体)SP1と、ドライブ部材11とドリブン部材15との間で並列に作用してトルクを伝達可能な複数(本実施形態では、例えば3個)の第2スプリング(第2弾性体)SP2とを含む。
図1に示すように、複数の第1スプリングSP1は、ドライブ部材11とドリブン部材15との間でトルクを伝達する第1トルク伝達経路TP1を構成する。また、複数の第2スプリングSP2は、ドライブ部材11とドリブン部材15との間でトルクを伝達する第2トルク伝達経路TP2を構成する。図示するように、第2トルク伝達経路TP2は、第1トルク伝達経路TP1と並列に設けられる。第2トルク伝達経路TP2の複数の第2スプリングSP2は、ドライブ部材11への入力トルク(駆動トルク)あるいは車軸側からドリブン部材15に付与されるトルク(被駆動トルク)がダンパ装置10の最大捩れ角θmaxに対応したトルクT2(第2の閾値)よりも小さい予め定められたトルク(第1の閾値)T1以上であって、ドライブ部材11のドリブン部材15に対する捩れ角が所定角度θref以上であるときに、第1トルク伝達経路TP1の第1スプリングSP1と並列に作用する。これにより、ダンパ装置10は、2段階(2ステージ)の減衰特性を有することになる。
また、本実施形態では、第1および第2スプリングSP1,SP2として、荷重が加えられてないときに真っ直ぐに延びる軸心を有するように螺旋状に巻かれた金属材からなる直線型コイルスプリングが採用されている。これにより、アークコイルスプリングを用いた場合に比べて、第1および第2スプリングSP1,SP2を軸心に沿ってより適正に伸縮させることができる。この結果、ドライブ部材11(入力要素)とドリブン部材15(出力要素)との相対変位が増加していく際に第1スプリングSP1等からドリブン部材15に伝達されるトルクと、ドライブ部材11とドリブン部材15との相対変位が減少していく際に第1スプリングSP1等からドリブン部材15に伝達されるトルクとの差すなわちヒステリシスを低減化することが可能となる。ただし、第1および第2スプリングSP1,SP2の少なくとも何れかとして、アークコイルスプリングが採用されてもよい。
図2に示すように、ダンパ装置10のドライブ部材11は、ロックアップクラッチ8のロックアップピストン80に連結される環状の第1入力プレート12と、第1入力プレート12と対向するように複数のリベット(連結部材)90(図3参照)を介して当該第1入力プレート12に連結される環状の第2入力プレート13とを含む。これにより、ドライブ部材11、すなわち第1および第2入力プレート12,13は、ロックアップピストン80と一体に回転し、ロックアップクラッチ8の係合によりフロントカバー3(エンジンEG)とダンパ装置10のドライブ部材11とが連結されることになる。
第1入力プレート12は、鋼板等をプレス加工することにより形成された環状のプレス加工品であり、図2および図3に示すように、それぞれ円弧状に延びると共に周方向に間隔をおいて(等間隔に)配設された複数(本実施形態では、例えば6個)の内側スプリング収容窓(第1収容窓)12wiと、各内側スプリング収容窓12wiの内側縁部に沿って延びる複数(本実施形態では、例えば6個)のスプリング支持部12aと、各内側スプリング収容窓12wiの外側縁部に沿って延びる複数(本実施形態では、例えば6個)のスプリング支持部12bと、各内側スプリング収容窓12wiの周方向における両側に設けられる複数(本実施形態では、例えば12個)の内側スプリング当接部12ciとを含む。各内側スプリング収容窓12wiは、図3からわかるように、第1スプリングSP1の自然長に応じた周長を有する。
更に、第1入力プレート12は、それぞれ円弧状に延びると共に対応する内側スプリング収容窓12wiの径方向外側に周方向に間隔をおいて(等間隔に)配設された複数(本実施形態では、例えば3個)の外側スプリング収容窓(第2収容窓)12woと、各外側スプリング収容窓12woの外側縁部に沿って延びる複数(本実施形態では、例えば3個)のスプリング支持部12dと、各外側スプリング収容窓12woの周方向における両側に設けられる複数(本実施形態では、例えば6個)の外側スプリング当接部12coとを含む。各外側スプリング収容窓12woは、図3に示すように、第2スプリングSP2の自然長よりも長い周長を有する。
また、第1入力プレート12の外周部12oは、平坦かつ環状に形成されており、対応する外側スプリング収容窓12woの径方向外側に位置するように周方向に間隔をおいて(等間隔に)に配設された複数(本実施形態では、例えば3個)のピニオンギヤ支持部12pと、各外側スプリング収容窓12woの径方向外側に位置する部分とを含む。更に、第1入力プレート12の外周部12oは、それぞれ複数の内側スプリング収容窓12wiおよび外側スプリング収容窓12woを含む内周部12iから全周にわたってスプリング支持部12a,12b,12dと同じ側にダンパ装置10の軸方向にオフセットされている。そして、当該外周部12oは、複数のピニオンギヤ支持部12pおよび複数の外側スプリング収容窓12woに沿って延びる短尺筒状かつ無端状の繋ぎ部12rを介して内周部12iに連なる。
第2入力プレート13は、鋼板等をプレス加工することにより形成された環状のプレス加工品であり、図2および図3に示すように、それぞれ円弧状に延びると共に周方向に間隔をおいて(等間隔に)配設された複数(本実施形態では、例えば6個)の内側スプリング収容窓(第1収容窓)13wiと、各内側スプリング収容窓13wiの内側縁部に沿って延びる複数(本実施形態では、例えば6個)のスプリング支持部13aと、各内側スプリング収容窓13wiの外側縁部に沿って延びる複数(本実施形態では、例えば6個)のスプリング支持部13bと、各内側スプリング収容窓13wiの周方向における両側に設けられる複数(本実施形態では、例えば12個)の内側スプリング当接部13ciとを含む。各内側スプリング収容窓13wiは、第1入力プレート12の各内側スプリング収容窓12wiと同様に、第1スプリングSP1の自然長に応じた周長を有する。
更に、第2入力プレート13は、それぞれ円弧状に延びると共に対応する内側スプリング収容窓13wiの径方向外側に周方向に間隔をおいて(等間隔に)配設された複数(本実施形態では、例えば3個)の外側スプリング収容窓(第2収容窓)13woと、各外側スプリング収容窓13woの外側縁部に沿って延びる複数(本実施形態では、例えば3個)のスプリング支持部13dと、各外側スプリング収容窓13woの周方向における両側に設けられる複数(本実施形態では、例えば6個)の外側スプリング当接部13coとを含む。各外側スプリング収容窓13woは、第1入力プレート12の各外側スプリング収容窓12woと同様に、第2スプリングSP2の自然長よりも長い周長を有する。
また、第2入力プレート13の外周部13oは、平坦かつ環状に形成されており、対応する外側スプリング収容窓13woの径方向外側に位置するように周方向に間隔をおいて(等間隔に)に配設された複数(本実施形態では、例えば3個)のピニオンギヤ支持部13pと、各外側スプリング収容窓13woの径方向外側に位置する部分とを含む。更に、第2入力プレート13の外周部13oは、それぞれ複数の内側スプリング収容窓13wiおよび外側スプリング収容窓13woを含む内周部13iから全周にわたってスプリング支持部13a,13b,13dと同じ側にダンパ装置10の軸方向にオフセットされている。そして、当該外周部13oは、複数のピニオンギヤ支持部13pおよび複数の外側スプリング収容窓13woに沿って延びる短尺筒状かつ無端状の繋ぎ部13rを介して内周部13iに連なる。本実施形態では、第1および第2入力プレート12,13として、同一の形状を有するものが採用され、これにより、部品の種類の数を削減することが可能となる。
ドリブン部材15は、鋼板等をプレス加工することにより形成された板状かつ環状のプレス加工品であり、第1および第2入力プレート12,13の軸方向における間に配置されると共に、複数のリベットを介してダンパハブ7に固定される。図2および図3に示すように、ドリブン部材15は、周方向に間隔をおいて(等間隔に)配設された複数(本実施形態では、例えば6個)の内側スプリング保持窓(第1保持窓)15wiと、各内側スプリング収容窓12wiの周方向における両側に設けられる複数(本実施形態では、例えば12個)の内側スプリング当接部15ciと、対応する内側スプリング保持窓15wiの径方向外側に配置された複数(本実施形態では、例えば3個)の外側スプリング保持窓15wo(第2保持窓)と、各外側スプリング収容窓12woの周方向における両側に設けられる複数(本実施形態では、例えば6個)の外側スプリング当接部15coとを含む。
図3からわかるように、各内側スプリング保持窓15wiは、第1スプリングSP1の自然長に応じた周長を有し、各外側スプリング保持窓15woは、第2スプリングSP2の自然長に応じた周長を有する。また、本実施形態において、ドリブン部材15は、外周部から周方向に間隔をおいて(等間隔に)径方向における外側に突出するように形成された複数(本実施形態では、例えば3個)の突出部15eを含み、各突出部15eには、上記外側スプリング保持窓15woが1個ずつ形成されている。
ドリブン部材15の各内側スプリング保持窓15wiには、第1スプリングSP1が1個ずつ配置(嵌合)され、複数の第1スプリングSP1は、同一円周上に並ぶ。また、各内側スプリング保持窓15wiの周方向における両側に設けられた内側スプリング当接部15ciは、当該内側スプリング保持窓15wi内の第1スプリングSP1の一端または他端に当接する。更に、ドリブン部材15の各外側スプリング保持窓15woには、第2スプリングSP2が1個ずつ配置(嵌合)され、複数の第2スプリングSP2は、複数の第1スプリングSP1よりもドリブン部材15の径方向における外側で同一円周上に並ぶ。また、各外側スプリング保持窓15woの周方向における両側に設けられた外側スプリング当接部15coは、当該外側スプリング保持窓15wo内の第2スプリングSP2の一端または他端に当接する。
ドライブ部材11の第1および第2入力プレート12,13は、ドリブン部材15、複数の第1スプリングSP1および複数の第2スプリングSP2をダンパ装置10の軸方向における両側から挟み込むように複数のリベット90を介して互いに連結される。これにより、各第1スプリングSP1の側部は、第1および第2入力プレート12,13の対応する内側スプリング収容窓12wi,13wi内に収容され、スプリング支持部12a,13aにより径方向内側から支持(ガイド)される。更に、各第1スプリングSP1は、径方向外側に位置する第1および第2入力プレート12,13のスプリング支持部12b,13bによっても支持(ガイド)され得るようになる。また、ダンパ装置10の取付状態において、各内側スプリング収容窓12wiの周方向における両側に設けられた内側スプリング当接部12ciおよび各内側スプリング収容窓13wiの周方向における両側に設けられた内側スプリング当接部13ciは、当該内側スプリング収容窓12wi,13wi内の第1スプリングSP1の一端または他端に当接する。これにより、ドライブ部材11とドリブン部材15とが複数の第1スプリングSP1を介して連結される。
更に、各第2スプリングSP2の側部は、第1および第2入力プレート12,13の対応する外側スプリング収容窓12wo,13wo内に収容され、径方向外側に位置するスプリング支持部12d,13dによって支持(ガイド)され得るようになる。ダンパ装置10の取付状態において、各第2スプリングSP2は、外側スプリング収容窓12wo,13woの周方向における略中央部に位置し、第1および第2入力プレート12,13の外側スプリング当接部12co,13coの何れとも当接しない。そして、第2スプリングSP2の一方の端部は、ドライブ部材11への入力トルク(駆動トルク)あるいは車軸側からドリブン部材15に付与されるトルク(被駆動トルク)が上記トルクT1に達してドライブ部材11のドリブン部材15に対する捩れ角が所定角度θref以上になると、第1および第2入力プレート12,13の対応する外側スプリング収容窓12wo,13woの両側に設けられた外側スプリング当接部12co,13coの一方と当接することになる。
加えて、ダンパ装置10は、ドライブ部材11とドリブン部材15との相対回転を規制するストッパ17を含む。ストッパ17は、ドライブ部材11への入力トルクがダンパ装置10の最大捩れ角θmaxに対応した上記トルクT2に達すると、ドライブ部材11とドリブン部材15との相対回転を規制し、それに伴って、第1および第2スプリングSP1,SP2のすべての撓みが規制される。本実施形態において、ストッパ17は、ドライブ部材11の第1および第2入力プレート12,13を連結する複数のリベット90と、ドリブン部材15の各突出部15eとにより構成される。すなわち、複数のリベット90の少なくとも何れかと、ドリブン部材15の対応する突出部15eの周方向における端部とが当接すると、ドライブ部材11とドリブン部材15との相対回転が規制される。
更に、ダンパ装置10は、図1および図2に示すように、複数の第1スプリングSP1を含む第1トルク伝達経路TP1と、複数の第2スプリングSP2を含む第2トルク伝達経路TP2との双方に並列に設けられる回転慣性質量ダンパ20を含む。本実施形態において、回転慣性質量ダンパ20は、ダンパ装置10の入力要素であるドライブ部材11と出力要素であるドリブン部材15との間に配置されるシングルピニオン式の遊星歯車機構21(図1参照)を有する。
遊星歯車機構21は、外周に外歯15tsを含んで回転慣性質量ダンパ20(遊星歯車機構21)のサンギヤとして機能するドリブン部材15と、それぞれ外歯15tsに噛合する複数(本実施形態では、例えば3個)のピニオンギヤ23を回転自在に支持してキャリヤとして機能するドライブ部材11の第1および第2入力プレート12,13と、各ピニオンギヤ23に噛合すると共にサンギヤとしてのドリブン部材15(外歯15ts)と同心円上に配置されるリングギヤ25とにより構成される。サンギヤとしてのドリブン部材15、複数のピニオンギヤ23およびリングギヤ25は、流体室9内で、ダンパ装置10の径方向からみて第1および第2スプリングSP1,SP2と軸方向に少なくとも部分的に重なり合う。これにより、回転慣性質量ダンパ20ひいてはダンパ装置10の軸長を短縮化することが可能となる。
図2および図4に示すように、外歯15tsは、ドリブン部材15の外周面に周方向に間隔をおいて(等間隔に)定められた複数の箇所に形成される。すなわち、本実施形態において、外歯15tsは、ドリブン部材15の外周面の隣り合う突出部15eの周方向における間に形成される。従って、外歯15tsは、内側スプリング保持窓15wiすなわちドライブ部材11とドリブン部材15との間でトルクを伝達する第1スプリングSP1よりも径方向外側に位置する。なお、ドリブン部材15に突出部15eが形成されない場合、外歯15tsは、ドリブン部材15の外周の全体に形成されてもよい。
遊星歯車機構21のキャリヤを構成する第1入力プレート12の各ピニオンギヤ支持部12pは、第2入力プレート13の対応するピニオンギヤ支持部13pと軸方向に対向し、互いに対をなすピニオンギヤ支持部12p,13pは、それぞれピニオンギヤ23に挿通されたピニオンシャフト24の対応する端部を支持する。これにより、遊星歯車機構21の複数のピニオンギヤ23は、複数の第1スプリングSP1よりもドリブン部材15の径方向における外側、かつリングギヤ25よりも当該径方向における内側に配置される複数の第2スプリングSP2と周方向に並ぶように配置される。更に、ピニオンシャフト24の周方向における両側には、第1および第2入力プレート12,13を締結するためのリベット90が配置される。
ピニオンギヤ23は、図4に示すように、外周に外歯(ギヤ歯)23tを有する環状部材であり、当該ピニオンギヤ23の歯幅は、外歯15tsの歯幅、すなわちドリブン部材15の板厚よりも大きく定められている。また、ピニオンギヤ23の中心孔23o内、すなわち当該ピニオンギヤ23の内周面とピニオンシャフト24の外周面との間には、複数のニードルベアリング230が配置される。更に、図5に示すように、各ピニオンギヤ23の軸方向における両側の端面には、それぞれ中心孔23o側および外歯23t側で開口すると共に径方向に延在するように複数の油溝23gが形成されている。各油溝23gは、流体室9内に供給される作動油を対応するピニオンギヤ23の内周面とピニオンシャフト24との間(中心孔23o内)に導く油路として機能する。また、各ピニオンギヤ23の軸方向における両側には、一対の大径ワッシャ231が配置され、大径ワッシャ231とピニオンギヤ支持部12pまたは13pとの間には、当該大径ワッシャ231よりも小径の一対の小径ワッシャ232が配置される。
遊星歯車機構21のリングギヤ25は、図4に示すように、内周に内歯250tが形成された環状の内歯ギヤ250と、2つの円環状の錘体251(第1および第2の錘体)と、内歯ギヤ250と2つの錘体251とを互いに固定するための複数のリベット252とを含む。内歯ギヤ250および錘体251は、何れも鋼板等をプレス加工することにより形成されるプレス加工品である。2つの錘体251は、それぞれ内歯ギヤ250の一方または他方の端面に接するように当該内歯ギヤ250の軸方向における両側に配置される。これらの内歯ギヤ250、2つの錘体251および複数のリベット252は、一体化されて回転慣性質量ダンパ20の質量体(慣性質量体)として機能する。このように、遊星歯車機構21の最外周に配置されるリングギヤ25を回転慣性質量ダンパ20の質量体として用いることで、当該リングギヤ25の慣性モーメントをより大きくして当該回転慣性質量ダンパ20の振動減衰性能をより向上させることができる。
本実施形態において、内歯250tは、内歯ギヤ250の内周面の全体にわたって形成される。ただし、内歯250tは、内歯ギヤ250の内周面に周方向に間隔をおいて(等間隔に)定められた複数の箇所に形成されてもよい。また、内歯ギヤ250の歯幅は、ピニオンギヤ23の歯幅よりも小さく、かつ外歯15tsの歯幅、すなわちドリブン部材15の板厚と略同一である。更に、錘体251の軸長(厚み)は、2つの錘体251の軸長と内歯ギヤ250の軸長(厚み)との和がピニオンギヤ23の軸長と略同一になるように定められている。なお、錘体251は、上述のような円環状の部材を分割することにより形成されて、それぞれリベット252を介して内歯ギヤ250に固定される複数のセグメントを含むものであってもよい。
また、リングギヤ25の軸方向への移動は、それぞれ対応する錘体251の端面に当接可能な大径ワッシャ231により規制される。すなわち、大径ワッシャ231の外径は、各ピニオンギヤ23とリングギヤ25の内歯250tとが噛合した際に、当該大径ワッシャ231がピニオンギヤ23の軸方向における端面と対向すると共にリングギヤ25の錘体251の端面と対向するように定められている。より詳細には、本実施形態の大径ワッシャ231の外周部は、リングギヤ25の内歯250tの歯底および錘体251の内周面よりも径方向外側に突出する。更に、本実施形態において、小径ワッシャ232の外径は、ピニオンギヤ23の外歯23tの歯底円よりも小径であり、小径ワッシャ232の外周は、ニードルベアリング230よりも径方向外側に位置する。
次に、上述のように構成される発進装置1の動作について説明する。
発進装置1において、ロックアップクラッチ8によるロックアップが解除されている際、図1からわかるように、エンジンEGからフロントカバー3に伝達されたトルク(動力)は、ポンプインペラ4、タービンランナ5、およびダンパハブ7という経路を介して変速機TMの入力軸ISへと伝達される。これに対して、発進装置1のロックアップクラッチ8によりロックアップが実行されると、エンジンEGからフロントカバー3およびロックアップクラッチ8を介してドライブ部材11に伝達されたトルクは、入力トルク等が上記トルクT1未満であってドライブ部材11のドリブン部材15に対する捩れ角が所定角度θref未満である間、複数の第1スプリングSP1を含む第1トルク伝達経路TP1と、回転慣性質量ダンパ20とを介してドリブン部材15およびダンパハブ7に伝達される。
また、ドライブ部材11がドリブン部材15に対して回転すると(捩れると)、複数の第1スプリングSP1が撓むと共に、ドライブ部材11とドリブン部材15との相対回転に応じて質量体としてのリングギヤ25が軸心周りに回転(揺動)する。このようにドライブ部材11がドリブン部材15に対して回転(揺動)する際には、遊星歯車機構21の入力要素であるキャリヤとしてのドライブ部材11すなわち第1および第2入力プレート12,13の回転速度がサンギヤとしてのドリブン部材15の回転速度よりも高くなる。従って、この際、リングギヤ25は、遊星歯車機構21の作用により増速され、ドライブ部材11よりも高い回転速度で回転する。これにより、回転慣性質量ダンパ20の質量体であるリングギヤ25から、ピニオンギヤ23を介してダンパ装置10の出力要素であるドリブン部材15に慣性トルクを付与し、当該ドリブン部材15の振動を減衰させることが可能となる。なお、回転慣性質量ダンパ20は、ドライブ部材11とドリブン部材15との間で主に慣性トルクを伝達し、平均トルクを伝達することはない。
より詳細には、複数の第1スプリングSP1と回転慣性質量ダンパ20とが並列に作用する際、複数の第1スプリングSP1(第1トルク伝達経路TP1)からドリブン部材15に伝達されるトルク(平均トルク)は、第1スプリングSP1の変位(撓み量すなわち捩れ角)に依存(比例)したものとなる。これに対して、回転慣性質量ダンパ20からドリブン部材15に伝達されるトルク(慣性トルク)は、ドライブ部材11とドリブン部材15との角加速度の差、すなわちドライブ部材11とドリブン部材15との間における第1スプリングSP1の変位の2回微分値に依存(比例)したものとなる。
これにより、ダンパ装置10のドライブ部材11に伝達される入力トルクが周期的に振動していると仮定すれば、ドライブ部材11から複数の第1スプリングSP1を介してドリブン部材15に伝達される振動の位相と、ドライブ部材11から回転慣性質量ダンパ20を介してドリブン部材15に伝達される振動の位相とが180°ずれることになる。この結果、ダンパ装置10では、複数の第1スプリングSP1からドリブン部材15に伝達される振動と、回転慣性質量ダンパ20からドリブン部材15に伝達される振動との一方により、他方の少なくとも一部を打ち消して、ドリブン部材15の振動を良好に減衰させることが可能となる。
また、入力トルク等が上記トルクT1以上になってドライブ部材11のドリブン部材15に対する捩れ角が所定角度θref以上になると、各第2スプリングSP2の一方の端部が、第1および第2入力プレート12,13の対応する外側スプリング収容窓12wo,13woの両側に設けられた外側スプリング当接部12co,13coの一方と当接する。これにより、ドライブ部材11に伝達されたトルクは、入力トルク等が上記トルクT2に達してストッパ17によりドライブ部材11とドリブン部材15との相対回転が規制されるまで、上記第1トルク伝達経路TP1と、複数の第2スプリングSP2を含む第2トルク伝達経路TP2と、回転慣性質量ダンパ20とを介してドリブン部材15およびダンパハブ7に伝達される。
すなわち、ダンパ装置10において、複数の第2スプリングSP2は、ドリブン部材15の対応する外側スプリング当接部15coと、第1および第2入力プレート12,13の外側スプリング当接部12co,13coとの双方に当接するまでトルクを伝達することなく(撓まず)、ドライブ部材11とドリブン部材15との相対捩れ角が増加するのに伴って第1スプリングSP1と並列に作用する。これにより、ドライブ部材11とドリブン部材15との相対捩れ角の増加に応じてダンパ装置10のねじれ剛性を高め、並列に作用する第1および第2スプリングSP1,SP2によって大きなトルクを伝達したり、衝撃トルク等を受け止めたりすることが可能となる。
そして、回転慣性質量ダンパ20では、各ピニオンギヤ23の端面に複数の油溝23gが形成されており、各油溝23gは、流体室9内に供給される作動油を対応するピニオンギヤ23の内周面とピニオンシャフト24との間に導く油路として機能する。これにより、質量体としてのリングギヤ25が揺動する際に、各ピニオンギヤ23の限られた外歯23tのみがリングギヤ25の内歯250tやドリブン部材15(サンギヤ)の外歯15tsに噛合したとしても、流体室9内に供給される油をピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に導き、内歯250tや外歯15tsに噛合している外歯23tの周辺でピニオンギヤ23とニードルベアリング230との摺接部やピニオンシャフト24とニードルベアリング230との摺接部を良好に潤滑・冷却することが可能となる。この結果、発熱による油膜切れやピニオンギヤ23、ピニオンシャフト24およびニードルベアリング230の摩耗等を良好に抑制し、遊星歯車機構21を含む回転慣性質量ダンパ20の信頼性や耐久性を向上させることが可能となる。
更に、回転慣性質量ダンパ20において、各ピニオンギヤ23の各油溝23gは、中心孔23o側および外歯23t側で開口すると共に径方向に延在する。これにより、流体室9内に供給される作動油をピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間(中心孔23o内)に導くと共に、当該ピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に昇温した作動油が滞留するのを良好に抑制することが可能となる。
また、回転慣性質量ダンパ20の各ピニオンギヤ23には、複数の油溝23gに加えて、あるいは複数の油溝23gに代えて、図6に示すように、それぞれ中心孔23oおよび外歯23tの歯底23bで開口する共に径方向に延在する複数の油孔23hが形成されてもよい。このような油孔23hをピニオンギヤ23に少なくとも1つ形成することで、流体室9内に供給される作動油を各ピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に導くと共に、当該ピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に昇温した作動油が滞留するのを良好に抑制することができる。
更に、回転慣性質量ダンパ20の各ピニオンギヤ23から油溝23gが省略されてもよく、この場合、回転慣性質量ダンパ20には、図7に示す大径ワッシャ231Xおよび小径ワッシャ232Xが適用されてもよい。図示するように、大径ワッシャ231Xには、それぞれ軸方向からみて対応するピニオンギヤ23の中心孔23o(その外周)と少なくとも部分的に重なるように複数の通油孔(貫通孔)231oが形成されている。複数の通油孔231oは、ピニオンシャフト24が挿通される中心孔の周囲に間隔をおいて(等間隔に)配設され、各通油孔231oの中心孔側の概ね半分の領域が軸方向からみてピニオンギヤ23の中心孔23oと重なり合う。また、小径ワッシャ232Xの大径ワッシャ231X側の表面には、軸方向からみて大径ワッシャ231Xの複数の通油孔231oと重なり合う環状溝232aと、それぞれ環状溝232aの外周および小径ワッシャ232Xの外周で開口すると共に径方向に延在する複数の油溝232bとが形成されている。
図7に示す大径ワッシャ231Xおよび小径ワッシャ232Xを含む回転慣性質量ダンパ20では、小径ワッシャ232Xの複数の油溝232bおよび環状溝232aおよび大径ワッシャ231Xの複数の通油孔231oを介して、各ピニオンギヤ23の中心孔23o内と流体室9内とを連通させることができる。これにより、流体室9内に供給される作動油を各ピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に導くと共に、各ピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に昇温した作動油が滞留するのを良好に抑制することが可能となる。なお、図7に示す小径ワッシャ232Xの代わりに、軸方向からみて外周が大径ワッシャ231の複数の通油孔231oの径方向内側に位置するように形成された小径ワッシャが採用されてもよい。また、大径ワッシャ231Xおよび小径ワッシャ232Xを含む回転慣性質量ダンパ20において、各ピニオンギヤ23に図6に示すような油孔23hが形成されてもよい。
更に、回転慣性質量ダンパ20の各ピニオンギヤ23から油溝23gが省略された場合、回転慣性質量ダンパ20には、図8に示す大径ワッシャ231Yが適用されてもよい。図示するように、大径ワッシャ231Yのピニオンギヤ23側(端面側)の表面には、軸方向からみてピニオンギヤ23の中心孔23oに重なり合う環状溝231aと、それぞれ環状溝231aの外周および大径ワッシャ231Yの外周で開口すると共に径方向に延在する複数の油溝231bとが形成されている。かかる大径ワッシャ231Yを含む回転慣性質量ダンパ20では、大径ワッシャ231Yの複数の油溝231bおよび環状溝231aを介して、各ピニオンギヤ23の中心孔23o内と流体室9内とを連通させることができる。これにより、流体室9内に供給される作動油を各ピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に導くと共に、各ピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に昇温した作動油が滞留するのを良好に抑制することが可能となる。
また、図8に示すように、大径ワッシャ231Yの環状溝231aおよび複数の油溝231bを含む表面とは反対側の面に、軸方向からみて環状溝231aに重なり合う環状溝231cと、それぞれ環状溝231cの外周および大径ワッシャ231Yの外周で開口すると共に径方向に延在する複数の油溝231dとが形成されてもよい。これにより、大径ワッシャ231Yの誤組み付けを防止することが可能となる。更に、大径ワッシャ231Yを含む回転慣性質量ダンパ20において、各ピニオンギヤ23に図6に示すような油孔23hが形成されてもよい。
図9は、本開示の他のダンパ装置10Bを示す概略構成図である。なお、ダンパ装置10Bの構成要素のうち、上述のダンパ装置10と同一の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図9に示すダンパ装置10Bでは、ドリブン部材15Bに複数のピニオンギヤ23の外歯23tに噛合する内歯15trが形成されており、当該ドリブン部材15Bが遊星歯車機構21Bのリングギヤとして機能する。また、ダンパ装置10Bでは、複数のピニオンギヤ23の外歯23tに噛合する外歯22tを含む遊星歯車機構21Bのサンギヤ22が、回転慣性質量ダンパ20Bの質量体として機能する。かかるダンパ装置10Bにおいて、ドライブ部材11がドリブン部材15Bに対して回転すると(捩れると)、複数の第1スプリングSP1が撓むと共に、ドライブ部材11とドリブン部材15Bとの相対回転に応じて質量体としてのサンギヤ22が軸心周りに回転(揺動)する。このようにドライブ部材11がドリブン部材15Bに対して回転(揺動)する際には、遊星歯車機構21の入力要素であるキャリヤとしてのドライブ部材11の回転速度がリングギヤとしてのドリブン部材15Bの回転速度よりも高くなる。従って、この際、サンギヤ22は、遊星歯車機構21Bの作用により増速され、ドライブ部材11よりも高い回転速度で回転する。
これにより、回転慣性質量ダンパ20Bの質量体であるサンギヤ22からピニオンギヤ23を介してドリブン部材15Bに慣性トルクを付与し、当該ドリブン部材15Bの振動を減衰させることが可能となる。更に、回転慣性質量ダンパ20Bにおいても、流体室9内に供給される油をピニオンギヤ23とピニオンシャフト24との間に導き、外歯22tや内歯15trに噛合する外歯23tの周辺でピニオンギヤ23とニードルベアリング230との摺接部やピニオンシャフト24とニードルベアリング230との摺接部を良好に潤滑・冷却することができる。また、回転慣性質量ダンパ20Bに対して、図6から図8に示す構成が適用されてもよい。
なお、上記ダンパ装置10,10Bにおいて、第1トルク伝達経路TP1は、ドライブ部材11とドリブン部材15との間で互いに並列に作用してトルクを伝達可能な複数の第1スプリングSP1により構成されるが、これに限られるものではない。すなわち、第1トルク伝達経路TP1は、図10に示すダンパ装置10′および図11に示すダンパ装置10B′のように、中間部材(中間要素)14と、ドライブ部材11と中間部材14との間でトルクを伝達する複数(例えば3個)の入力側スプリング(入力側弾性体)SPiと、それぞれ対応する入力側スプリングSPiと直列に作用して中間部材14とドリブン部材15、15Bとの間でトルクを伝達する複数(例えば3個)の出力側スプリング(出力側弾性体)SPoとを含むものであってもよい。
中間部材14,入力側スプリングSPiおよび出力側スプリングSPoを含むダンパ装置10′,10B′では、入力側および出力側スプリングSPi,SPoの撓みが許容され、かつ第2スプリングSP2が撓んでいない状態に対して、2つの固有振動数(共振周波数)を設定することができる。そして、ダンパ装置10′,10B′では、中間部材14の存在により第1トルク伝達経路TP1を介して伝達されるトルクに2つのピークすなわち共振が発生することから、ドリブン部材15,15Bの振動振幅が理論上ゼロになる***振点を合計2つ設定することができる。従って、ダンパ装置10′,10B′では、第1トルク伝達経路TP1で発生する2つの共振に対応した2つのポイントで、第1トルク伝達経路TP1における振動の振幅と、それと逆位相になる回転慣性質量ダンパ20,20Bにおける振動の振幅とをできるだけ近づけることで、ドリブン部材15,15Bの振動を極めて良好に減衰させることが可能となる。
また、ダンパ装置10,10B,10′,10B′において、第2スプリングSP2は、複数のピニオンギヤ23の径方向における外側または内側に配置されてもよい。更に、ダンパ装置10,10B,10′,10B′から大径ワッシャ231等および小径ワッシャ232等が省略されてもよく、この場合、各ピニオンギヤ23のピニオンシャフト24を支持する第1および第2入力プレート12,13のピニオンギヤ支持部12p,13pといった支持部に油溝が形成されてもよい。
以上説明したように、本開示のダンパ装置は、エンジン(EG)からのトルクが伝達される入力要素(11)および出力要素(15,15B)を含む複数の回転要素と、前記入力要素(11)と前記出力要素(15,15B)との間でトルクを伝達する弾性体(SP1,SP2,SPi,SPo)と、前記複数の回転要素(11,15,15B)の何れかである第1回転要素と前記第1回転要素とは異なる第2回転要素との相対回転に応じて軸心周りに揺動する質量体(25,22)を有する回転慣性質量ダンパ(20,20B)とを含み、油室(9)内に配置されるダンパ装置(10,10B,10′,10B′)において、前記回転慣性質量ダンパ(20,20B)が、サンギヤ(15,15ts,22)と、リングギヤ(25,15B,15tr)と、複数のピニオンギヤ(23)と、それぞれ対応する前記ピニオンギヤ(23)の中心孔(23o)に挿通される複数のピニオンシャフト(24)を支持するキャリヤ(11)とを有する遊星歯車機構(21,21B)を含み、前記キャリヤ(11)が、前記第1回転要素と一体に回転し、前記サンギヤ(15,15ts,22)および前記リングギヤ(25,15B,15tr)の一方が、前記第2回転要素と一体に回転し、前記サンギヤ(15,15ts,22)および前記リングギヤ(25,15B,15tr)の他方が、前記質量体として機能し、前記ピニオンギヤ(23)と、前記ピニオンギヤ(23)の端面に近接して配置される部材(231,231X,231Y)との少なくとも何れかに、前記油室(9)内に供給される油を前記ピニオンギヤ(23)と前記ピニオンシャフト(24)との間に導く油路(23g,23h,231o,231a,231b)が形成されているものである。
本開示のダンパ装置は、第1回転要素と第2回転要素との相対回転に応じて軸心周りに揺動する質量体を有する回転慣性質量ダンパを含み、油室内に配置される。回転慣性質量ダンパは、サンギヤと、リングギヤと、複数のピニオンギヤと、それぞれ対応するピニオンギヤの中心孔に挿通される複数のピニオンシャフトを支持するキャリヤとを有する。そして、ピニオンギヤと、当該ピニオンギヤの端面に近接して配置される部材との少なくとも何れかには、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導く油路が形成されている。これにより、質量体としてのリングギヤが揺動する際に、各ピニオンギヤの限られたギヤ歯のみがリングギヤやサンギヤの対応するギヤ歯に噛合したとしても、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導いて、両者を良好に潤滑・冷却することができる。この結果、発熱による油膜切れやピニオンギヤやピニオンシャフトの摩耗等を良好に抑制し、遊星歯車機構を含む回転慣性質量ダンパの信頼性や耐久性を向上させることが可能となる。
また、前記ピニオンギヤ(23)は、それぞれ前記中心孔(23o)側およびギヤ歯(23t)側で開口すると共に径方向に延在するように少なくとも一方の前記端面に形成された複数の油溝(23g)を含むものであってもよい。これにより、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導くと共に、ピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に昇温した油が滞留するのを良好に抑制することが可能となる。
更に、前記ピニオンギヤ(23)は、前記中心孔(23o)およびギヤ歯(23t)の歯底(23b)で開口すると共に径方向に延在する少なくとも1つの油孔(23h)を含むものであってもよい。かかる構成によっても、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導くと共に、ピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に昇温した油が滞留するのを良好に抑制することが可能となる。
また、前記ピニオンギヤ(23)の各々の軸方向における両側には、一対のワッシャ(231)が配置されてもよく、前記一対のワッシャ(231)の少なくとも何れか一方は、それぞれ軸方向からみて前記ピニオンギヤ(23)の前記中心孔(23o)と少なくとも部分的に重なるように形成された複数の通油孔(231o)を含むものであってもよい。かかる構成によっても、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導くと共に、ピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に昇温した油が滞留するのを良好に抑制することが可能となる。
更に、前記ピニオンギヤ(23)の各々の軸方向における両側には、少なくとも一対のワッシャ(231)が配置されてもよく、前記一対のワッシャ(231)の少なくとも何れか一方の前記ピニオンギヤ(23)の前記端面に対向する面には、軸方向からみて前記中心孔(23o)と重なり合う環状溝(231a)と、それぞれ前記環状溝(231a)の外周および前記ワッシャ(231)の外周で開口すると共に径方向に延在する複数の油溝(231b)とが形成されてもよい。かかる構成によっても、油室内に供給される油をピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に導くと共に、ピニオンギヤとピニオンシャフトとの間に昇温した油が滞留するのを良好に抑制することが可能となる。
また、前記ピニオンギヤ(23)の内周面と前記ピニオンシャフト(24)の外周面との間に複数のニードルベアリング(230)が配置されてもよい。すなわち、上述のような構成によれば、ピニオンギヤとニードルベアリングとの摺接部や、ピニオンシャフトとニードルベアリングとの摺接部を良好に潤滑・冷却することが可能となる。
更に、前記第1回転要素は、前記入力要素(11)であり、前記第2回転要素は、前記出力要素(15,15B)であってもよい。
また、前記回転要素は、中間要素(14)を含んでもよく、前記弾性体は、前記入力要素(11)と前記中間要素(14)との間でトルクを伝達する入力側弾性体(SPi)と、前記中間要素(14)と前記出力要素(15,15B)との間でトルクを伝達する出力側弾性体(SPo)とを含んでもよい。これにより、出力側弾性体から出力要素に伝達される振動と、回転慣性質量ダンパから出力要素に伝達される振動とが理論上互いに打ち消し合うことになる***振点を2つ設定することができるので、ダンパ装置の振動減衰性能をより一層向上させることが可能となる。
更に、前記出力要素(15,15B)は、変速機(TM)の入力軸(IS)に作用的(直接または間接的)に連結されてもよい。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、ダンパ装置の製造分野等において利用可能である。
1 発進装置、3 フロントカバー、4 ポンプインペラ、5 タービンランナ、6 ステータ、7 ダンパハブ、8 ロックアップクラッチ、9 流体室、10,10B,10′,10B′ ダンパ装置、11 ドライブ部材、12 第1入力プレート、12a,12b,12d スプリング支持部、12ci 内側スプリング当接部、12co 外側スプリング当接部、12i 内周部、12o 外周部、12p ピニオンギヤ支持部、12r 繋ぎ部、12wi 内側スプリング収容窓、12wo 外側スプリング収容窓、13 第2入力プレート、13a,13b,13d スプリング支持部、13ci 内側スプリング当接部、13co 外側スプリング当接部、13i 内周部、13o 外周部、13p ピニオンギヤ支持部、13r 繋ぎ部、13wi 内側スプリング収容窓、13wo 外側スプリング収容窓、14 中間部材、15,15B ドリブン部材、15B ドリブン部材、15ci 内側スプリング当接部、15co 外側スプリング当接部、15e 突出部、15ts 外歯、15tr 内歯、15wi 内側スプリング保持窓、15wo 外側スプリング保持窓、17 ストッパ、20,20B 回転慣性質量ダンパ、21,21B 遊星歯車機構、22 サンギヤ、22t 外歯、23 ピニオンギヤ、23b 歯底、23g 油溝、23h 油孔、23o 中心孔、23t 外歯、230 ニードルベアリング、231,231X,231Y 大径ワッシャ、231a,231c,232a 環状溝、231b,231d,232b 油溝、231o 通油孔、232,232X 小径ワッシャ、24 ピニオンシャフト、25 リングギヤ、250 内歯ギヤ、250t 内歯、251 錘体、252 リベット、40 ポンプシェル、41 ポンプブレード、50 タービンシェル、51 タービンブレード、60 ステータブレード、61 ワンウェイクラッチ、80 ロックアップピストン、81 摩擦材、90 リベット、EG エンジン、IS 入力軸、SP1 第1スプリング、SP2 第2スプリング、TM 変速機、TP1 第1トルク伝達経路、TP2 第2トルク伝達経路。

Claims (9)

  1. エンジンからのトルクが伝達される入力要素および出力要素を含む複数の回転要素と、前記入力要素と前記出力要素との間でトルクを伝達する弾性体と、前記複数の回転要素の何れかである第1回転要素と前記第1回転要素とは異なる第2回転要素との相対回転に応じて軸心周りに揺動する質量体を有する回転慣性質量ダンパとを含み、油室内に配置されるダンパ装置において、
    前記回転慣性質量ダンパは、サンギヤと、リングギヤと、複数のピニオンギヤと、それぞれ対応する前記ピニオンギヤの中心孔に挿通される複数のピニオンシャフトを支持するキャリヤとを有する遊星歯車機構を含み、
    前記キャリヤは、前記第1回転要素と一体に回転し、前記サンギヤおよび前記リングギヤの一方は、前記第2回転要素と一体に回転し、前記サンギヤおよび前記リングギヤの他方は、前記質量体として機能し、
    前記ピニオンギヤと、前記ピニオンギヤの端面に近接して配置される部材との少なくとも何れかには、前記油室内に供給される油を前記ピニオンギヤと前記ピニオンシャフトとの間に導く油路が形成されているダンパ装置。
  2. 請求項1に記載のダンパ装置において、
    前記ピニオンギヤは、それぞれ前記中心孔側およびギヤ歯側で開口すると共に径方向に延在するように少なくとも一方の前記端面に形成された複数の油溝を含むダンパ装置。
  3. 請求項1または2に記載のダンパ装置において、
    前記ピニオンギヤは、前記中心孔およびギヤ歯の歯底で開口すると共に径方向に延在する少なくとも1つの油孔を含むダンパ装置。
  4. 請求項1に記載のダンパ装置において、
    前記ピニオンギヤの各々の軸方向における両側には、一対のワッシャが配置され、
    前記一対のワッシャの少なくとも何れか一方は、それぞれ軸方向からみて前記ピニオンギヤの前記中心孔と少なくとも部分的に重なるように形成された複数の通油孔を含むダンパ装置。
  5. 請求項1に記載のダンパ装置において、
    前記ピニオンギヤの各々の軸方向における両側には、少なくとも一対のワッシャが配置され、
    前記一対のワッシャの少なくとも何れか一方の前記ピニオンギヤの前記端面に対向する面には、軸方向からみて前記中心孔と重なり合う環状溝と、それぞれ前記環状溝の外周および前記ワッシャの外周で開口すると共に径方向に延在する複数の油溝とが形成されているダンパ装置。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のダンパ装置において、
    前記ピニオンギヤの内周面と前記ピニオンシャフトの外周面との間に複数のニードルベアリングが配置されるダンパ装置。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載のダンパ装置において、
    前記第1回転要素は、前記入力要素であり、前記第2回転要素は、前記出力要素であるダンパ装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載のダンパ装置において、
    前記回転要素は、中間要素を含み、
    前記弾性体は、前記入力要素と前記中間要素との間でトルクを伝達する入力側弾性体と、前記中間要素と前記出力要素との間でトルクを伝達する出力側弾性体とを含むダンパ装置。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載のダンパ装置において、前記出力要素は、変速機の入力軸に作用的に連結されるダンパ装置。
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