JP2020100214A - ステアリング装置 - Google Patents

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Kotaro Shiino
高太郎 椎野
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Tadaharu Yokota
忠治 横田
木村 誠
Makoto Kimura
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Abstract

【課題】ステアリング装置の性能を向上させる。【解決手段】ステアリング装置1のハウジング11の内部には、X方向に移動可能なラック10が設けられ、ラック10上には、複数のN極の磁性体30Nおよび複数のS極の磁性体30Sを有する磁気パターン30が形成されている。また、ハウジング11には、磁気センサ20を有する磁気モジュール21が取り付けられている。磁気パターン30からの磁気信号を磁気センサ20で受信することで、ラック10の移動の変動を高精度に測定することができ、磁気センサ20の故障を検知することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、ステアリング装置に関し、特に、磁気センサを有するステアリング装置に好適に利用できるものである。
近年、自動車のような乗り物において、自動運転の実用化を促進させるため、タイヤ角(車輪の角度)を制御する必要がある。そして、タイヤ角を高精度に制御するため、タイヤ角を高精度に測定する必要がある。
例えば、特許文献1には、ステアリング装置において、ステアリングホイール(ハンドル)の回転角からタイヤ角を測定する技術が開示されている。ここでは、ステアリングホイールを回転させることで、ギアを介してラックが水平方向に移動し、このラックの水平移動がタイヤ角を変動させる。このため、ステアリングホイールの回転角を測定すれば、タイヤ角を知ることができる。
また、特許文献2には、ラック上に磁気マークを形成し、この磁気マークを磁気センサで読み取ることで、ラックが中立位置に位置することを検知する技術が開示されている。
特開2015−117005号公報 特開2004−196043号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、ギアとラックとの間にバックラッシュが生じる。従って、ギアの回転角を測定した場合、ラックの位置を高精度に測定することができず、タイヤ角を高精度に測定することができないという問題が生じる。また、特許文献2に開示されている技術は、ラックの中立位置を検知するのみであり、タイヤ角の変動を正確に測定することができない。そこで、ステアリング装置内に、例えば磁気センサのような位置検知用の素子を配置させた際に、ラックの位置を高精度に測定する技術が求められる。
また、仮に磁気センサに故障が発生すると、ラックの位置を高精度に測定することが困難となる。そこで、安全な自動運転を実現するために、磁気センサの故障を素早く検知する技術が求められる。磁気センサの故障を検知するための従来技術の一例としては、磁気センサの周囲にコイルを配置した半導体チップを用いる方法がある。この方法では、内蔵コイルに流す電流を変えることで発生する磁界を制御し、その磁界の変化を正常に検知することが可能か否かにより、磁気センサの故障の有無が判定される。しかしながら、このような磁気センサおよび内蔵コイルを有する半導体チップは、高価であり、製造コストが増加するという問題がある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態であるステアリング装置は、ハウジングと、ハウジングの内部に設けられ、且つ、第1方向に移動可能なラックと、ラック上に形成され、且つ、複数のN極の磁性体および複数のS極の磁性体を有する磁気パターンと、ハウジングに取り付けられ、且つ、磁気パターンからの磁気信号を検知するための磁気センサとを有する。
本願において開示される実施の形態によれば、ステアリング装置の性能を向上させることができる。
実施の形態1のステアリング装置の平面図である。 実施の形態1のステアリング装置の断面図である。 実施の形態1のステアリング装置の断面図である。 実施の形態1のステアリング装置の断面図である。 実施の形態1のステアリング装置の平面図である。 実施の形態1において磁気センサが磁気パターンからの磁気信号を受信する例を示す模式図である。 実施の形態1においてラックの位置測定および磁気センサの故障検知を実現するための機能ブロック図である。 図7における各機能ブロックに入出力される信号波形である。 実施の形態2のステアリング装置の平面図である。 実施の形態2のステアリング装置の断面図である。 実施の形態2のステアリング装置の断面図である。 実施の形態2の変形例1のステアリング装置の平面図である。 実施の形態2の変形例2のステアリング装置の断面図である。 実施の形態3のステアリング装置の平面図である。 実施の形態4において磁気センサを用いて磁気パターンを検知する例を示す模式図である。 実施の形態4のステアリング装置の平面図である。 実施の形態5のステアリング装置の平面図である。 実施の形態7のステアリング装置の断面図である。 実施の形態6のステアリング装置の断面図である。 実施の形態7のステアリング装置の平面図である。 実施の形態7のステアリング装置の断面図である。 実施の形態7において磁気センサで検知される磁気信号の合成波形である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態の自動車のような乗り物のステアリング装置1の平面図であり、図2は、図1のA−A線に沿った断面図であり、図3は、図1のB−B線に沿った断面図であり、図4は、図1のC−C線に沿った断面図である。なお、図1は平面図であるが、図面を見易くするため、磁気パターン30に含まれるN極の磁性体30NおよびS極の磁性体30Sにハッチングが付されている。なお、以降で説明する他の平面図でも同様に、N極の磁性体30NおよびS極の磁性体30Sにハッチングが付されている。
図1〜図3に示されるように、ステアリング装置1は、ハウジング11、ハウジング11の内部に設けられているラック(ロッド)10、ラック10上に形成された磁気パターン30、ハウジング11に取り付けられた磁気モジュール21、ステアリングホイール(ハンドル)12、および、ラック10とステアリングホイール12とを繋ぐシャフト13を有する。
ステアリング装置1では、ステアリングホイール12を回転させることで、ステアリングホイール12に接続されているシャフト13が回転する。詳細に図示はしていないが、シャフト13の先端には、シャフト13の一部の部材として歯車状のピニオンが備えられており、シャフト13の回転によって、シャフト13のピニオンと、ラック10に形成されたラック歯10Gとが噛み合い、ラック10はX方向(ラック10の長手方向または移動方向)に移動する。そして、ラック10の移動によって、タイロッド2を介して、車輪3の角度が変動する。すなわち、ステアリングホイール12の角度を変動させることで、X方向に移動可能なラック10の位置が変動し、車輪3の角度が変動する。
例えば、本実施の形態では、ラック10がX方向に±10cm程度移動した場合、車輪3の角度の変動は±20度程度となり、ステアリングホイール12の角度の変動は±334度程度となる。また、ステアリングホイール12の角度の誤差が±0.1度程度であった場合、ラック10のX方向の位置の誤差は±30μm程度となり、車輪3の角度の誤差は±0.006度程度となる。
上述のように、自動車分野においては、自動運転の技術を向上させることが求められており、車輪3の角度を高精度に制御することが求められている。そこで、本願発明者らは、ステアリング装置1内に磁気センサ20のような位置検知用の素子を配置することで、ラック10の位置を高精度に測定し、車輪3の角度を高精度に測定することに着目した。特に、本願発明者らは、ステアリング装置1内に、磁気パターン30と、複数の磁気センサ20を有する磁気モジュール21と備える磁気式リニアエンコーダによって、ラック10の位置を高精度に測定することに着目した。
図1に示されるように、本実施の形態のラック10上には、複数のN極の磁性体30Nおよび複数のS極の磁性体30Sを有する磁気パターン30が形成されている。磁気パターン30の厚さは、例えば1mmである。磁気パターン30は、ラック10の絶対座標を検出できるアブソリュートタイプであり、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32を有する。平面視において、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32は、それぞれX方向に延在し、X方向と直交するY方向で互いに隣接するように配置されている。
本実施の形態の粗調磁気パターン31では、N極の磁性体30NおよびS極の磁性体30Sは、nビットの不規則乱数コードのパターン(M系列のパターン)を構成している。なお、粗調磁気パターン31におけるN極の磁性体30NおよびS極の磁性体30Sは、他のパターンであっても良い。また、本実施の形態の微調磁気パターン32では、N極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとが交互に配置されている。なお、本実施の形態では、粗調磁気パターン31が7ビットであり、粗調磁気パターン31上に7個の磁気センサ20が設けられている場合を例示し、微調磁気パターン32上に4個の磁気センサ20が設けられている場合を例示している。また、各々のビット数および磁気センサ20の数は、適宜変更することができる。
図2および図3に示されるように、磁気モジュール21は、センサ基板22に取り付けられた複数の磁気センサ20を含み、各々の磁気センサ20がハウジング11と磁気パターン30との間に位置するように、ハウジング11に固定されている。すなわち、磁気モジュール21は、ハウジング11の一部を構成し、磁気モジュール21に含まれている磁気センサ20は、ハウジング11の一部に用いられる部材として、ハウジング11に取り付けられている。
また、各々の磁気センサ20は、磁気パターン30からの磁気信号を受信することができる。具体的には、nビットの粗調磁気パターン31からの磁気信号を、粗調磁気パターン31上に設けられているn個の磁気センサ20によって読み取ることで、ラック10の絶対座標をミリメートル(mm)オーダで測定することができる。また、微調磁気パターン32からの磁気的周期信号(三角関数波長)を、微調磁気パターン32上に設けられている複数の磁気センサ20によって読み取ることで、粗調磁気パターン31内におけるラック10の相対的な座標をマイクロメートル(μm)オーダで測定することができる。
このように、磁気パターン30および複数の磁気センサ20によって、ステアリング装置1内に磁気式リニアアブソリュートエンコーダが形成されている。従って、本実施の形態では、X方向におけるラック10の絶対座標を高精度に測定することができ、その結果から、車輪3の角度を高精度に検出することができる。すなわち、本実施の形態では、ステアリング装置1の性能を向上させることができる。
また、図2〜図4に示されるように、ラック10は、概ね円柱状の構造を成しているが、ラック10がシャフト13に接続される箇所では、ラック10に加工が施されており、複数のラック歯10Gが形成されている。そして、ラック10は、複数のラック歯10Gが形成されている以外の領域において、平坦部10aおよび曲部10bを有する。
例えば、磁気パターン30が平坦部10a上と曲部10b上とに跨って形成されている場合、磁気パターン30から発生する磁力線の向きおよび磁力にばらつき生じ、磁気センサ20で正しく磁気信号を検知できない恐れがある。本実施の形態では、図3に示されるように、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32を含む磁気パターン30は、ラック10の平坦部10a上に形成されており、ラック10の曲部10b上に形成されていない。このため、上記の恐れを抑制することができる。すなわち、磁気パターン30の全体が、ラック10の平坦部10a上に形成されていることが望ましい。
<磁気センサ20の故障検知について>
磁気式リニアアブソリュートエンコーダでは、磁気センサ20が故障すると、ラック10の位置を高精度に測定することが困難となる。そこで、安全な自動運転を実現するためには、磁気センサ20の故障を素早く検知する必要がある。以下に、図6〜図9を用いて、本実施の形態のステアリング装置1において、磁気センサ20の故障を検知する方法を説明する。
図6は、磁気センサ20が磁気パターン30からの磁気信号を受信する例を示す模式図である。ここでは、7ビットのM系列コードからなる粗調磁気パターン31からの磁気信号を、7個の磁気センサ20で読み取る場合について説明する。
まず、本願発明者らは、磁気センサ20が故障している時、磁気センサ20からの出力信号が0値または1値に固定されている場合が多いことに着目した。以下の説明では、磁気センサ20からの異なる2つの出力信号のうち、一方が0値であり、他方が1値であるとして説明する。なお、磁気センサ20がホールスイッチのようなセンサである場合には、出力信号として1値または−1値が出力されるが、ここでは、1値または−1値のうち、一方が0値であり、他方が1値であるとして説明する。
図6に示されるように、「移動前」の位置にあった粗調磁気パターン31が、ラック10の移動に伴って「移動後」の位置まで移動したとする。そして、M系列の粗調磁気パターン31のビット数が7ビットであるとする。この場合、粗調磁気パターン31が7ビット分移動すると、各々の磁気センサ20は、少なくとも1つのN極の磁性体30Nおよび少なくとも1つのS極の磁性体30Sからの磁気信号を受信するので、各々の磁気センサ20は、0値および1値の両方を少なくとも1回検知することになる。
そこで、本実施の形態では、粗調磁気パターン31のビット数とビット間隔との積の距離をラック10が動く間に、各々の磁気センサ20が、0値および1値の両方を少なくとも1回検知するか否かを以て、各磁気センサ20が故障しているか否かを判定する。すなわち、磁気センサ20が0値および1値の両方を出力した場合、その磁気センサ20は正常であると判定され、磁気センサ20が0値または1値の何れか一方のみを出力した場合、その磁気センサ20は故障であると判定される。
ここで、粗調磁気パターン31のビット数とビット間隔との積の距離をラック10が移動したか否かは、自動車に取り付けられた他の車載センサからの出力信号を用いることで、判定することができる。そのような他の車載センサとしては、例えば、角速度センサ、モータ角センサ、車***置測定カメラまたはGPSなどが挙げられる。このような構成によれば、磁気センサ20および内蔵コイルを有する半導体チップを用いなくても、磁気センサ20の故障を検知することができる。
図7は、実施の形態1において、ラック10の位置測定および磁気センサ20の故障検知を実現するための機能ブロック図であり、図8は、図7における各機能ブロックに入出力される信号波形を示している。なお、図7および図8に示される各信号は、電圧レベルで示されている。また、図7に示される出力読取器50、0/1判定器51、第1レジスタ52、XOR判定器53、ラッチ判断器54、第2レジスタ55、出力読取器56およびADC(アナログ・デジタル・コンバータ)57は、それぞれ、磁気センサ20に電気的に接続された他の半導体チップの内部に形成されている電気回路である。そして、このような半導体チップは、磁気センサ20と共に磁気モジュール21の内部に搭載されていてもよいし、磁気モジュール21の外部に取り付けられているECU(Electronic Control Unit)の内部に搭載されていてもよい。
まず、粗調磁気パターン31のうちN極の磁性体30NまたはS極の磁性体30Sの何れかからの磁気信号を、磁気センサ20が受信する。受信を行った磁気センサ20は、センサ出力信号Vsを出力読取器50へ出力する。
次に、出力読取器50は、読取クロック信号CLKrに従って、センサ出力信号Vsの値(ハイレベルVまたはローレベルV)を読取る。その後、読取出力信号Vrの値(ハイレベルV、ローレベルVまたはゼロレベル)を、出力読取器50から0/1判定器51へ出力する。
次に、0/1判定器51は、読取クロック信号CLKrに従って0値または1値の判定を行い、この判定結果を0/1判定出力信号VdigとしてADC57に渡し、ADC57においてラック10の位置の算出が行われる。
一方で、微調磁気パターン32からの磁気的周期信号(三角関数波長)を、微調磁気パターン32上に設けられている複数の磁気センサ20によって読み取る。読み取りを行った磁気センサ20は、出力信号を出力読取器56へ出力し、この出力信号はADC57へ送られる。そして、この結果を、粗調磁気パターン31側で算出されたラック10の位置に統合することで、粗調磁気パターン31内におけるラック10の相対的な座標を測定することができる。
以上のステップは、主に、ラック10の位置の測定に関するが、以降のステップによって、磁気センサ20の故障検知が行われる。
0/1判定器51は、読取クロック信号CLKrに従って0/1判定出力信号VdigをXOR判定器53へ送る。また、0/1判定器51は、測定開始信号Tsに従って、0値または1値の判定結果を第1レジスタ入力信号Vreg1_inとして第1レジスタ52へ送る。
次に、第1レジスタ52は、読取クロック信号CLKrに従って、第1レジスタ入力信号Vreg1_inの値を有する第1レジスタ出力信号Vreg1_outをXOR判定器53へ送る。
次に、XOR判定器53は、0/1判定出力信号Vdigおよび第1レジスタ出力信号Vreg1_outから、0値または1値を判定する。XOR判定器53において、0/1判定出力信号Vdigと第1レジスタの出力信号Vreg1_outとが等しい場合には、判定結果が0値となり、基準電圧Vssが、XOR判定出力信号Vxorとしてラッチ判断器54へ出力される。また、XOR判定器53において、0/1判定出力信号Vdigと第1レジスタの出力信号Vreg1_outとが異なる場合は、判定結果が1値となり、電源電圧Vddが、XOR判定出力信号Vxorとしてラッチ判断器54へ出力される。
次に、ラッチ判断器54は、読取クロック信号CLKrに従って、第2レジスタ入力信号Vreg2_inを第2レジスタ55へ出力する。ここで、ラッチ判断器54に入力する信号であるXOR判定出力信号Vxorが1値(基準電圧Vss)となった段階で、第2レジスタ入力信号Vreg2_inの値は、以後のXOR判定出力信号Vxorの値の結果に関わらず、基準電圧Vssに固定される。
次に、第2レジスタ55は、判定終了信号Teに従って第2レジスタ入力信号Vreg2_inを読取り、第2レジスタ入力信号Vreg2_inの値を有する第2レジスタ出力信号Vreg2_outを出力する。ここで、第2レジスタ出力信号Vreg2_outが1値(基準電圧Vss)の場合、磁気センサ20は正常であると判定され、第2レジスタ出力信号Vreg2_outが0値(電源電圧Vdd)の場合、磁気センサ20は異常であると判定される。
以上の動作を、他のN極の磁性体30Nまたは他のS極の磁性体30Sの各々に対応する磁気センサ20に対して行うことで、全ての磁気センサ20が故障しているか否かの判定を行うことができる。
なお、判定終了信号Teは、角速度センサ、モータ角センサ、車***置測定カメラ、またはGPSなどのような他の車載センサによって、測定開始信号Ts出力時よりもラック10が粗調磁気パターン31のビット数とビット間隔との積の距離を移動した、と判定された場合に出力される。
また、上記の説明は、粗調磁気パターン31に用いられる磁気センサ20の故障を判定する場合について行ったが、微調磁気パターン32に用いられる磁気センサ20の故障を判定する場合についても、同様の手法で行うことができる。
以上のように、本実施の形態のステアリング装置1では、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32を有する磁気パターン30と、磁気センサ20とを用いることで、ラック10の位置の変動を高精度に測定することができ、磁気センサ20の故障の有無を低コストで判定することができる。
また、図5に示されるように、ラック10が初期位置に位置している場合、X方向において、磁気パターン30の中央と、磁気モジュール21の中央とを一致させてもよい。図5では、これらが一致している中央は、中央40として示されている。
なお、ここで説明している「ラック10が初期位置に位置している場合」とは、ステアリングホイール12が初期位置に位置している場合であり、ステアリングホイール12が操舵されず、車輪3の角度がゼロ度の場合である。また、「車輪3の角度がゼロ度」とは、車輪3の向きが、Y方向と粗平行であり、自動車の前方向に直進できる状態を意味する。例えば、「車輪3の角度が10度」とは、車輪3の向きがY方向と平行な方向から10度傾いている状態を意味する。
このような車輪3の角度がゼロ度の状態は、自動車を実際に運転する際に頻繁に起こり得る状態である。使用頻度の高い車輪3の角度がゼロ度の状態において、磁気パターン30の中央40が、磁気モジュール21の中央40と一致していることにより、磁気パターン30の位置と磁気モジュール21の位置とが近いので、ラック10の位置の変動を迅速に測定することができ、磁気センサ20の故障の検知を迅速に行うことができる。
また、ラック10が初期位置に位置している場合に、磁気パターン30の中央40と、磁気モジュール21の中央40とが必ずしも一致していなくともよい。すなわち、平面視において、磁気パターン30の中央40が、少なくとも磁気モジュール21の一部と重なっていればよい。言い換えれば、平面視において、磁気パターン30の中央40は、磁気モジュール21とオーバーラップしていればよい。このような場合でも、使用頻度の高い車輪3の角度がゼロ度の状態で、ラック10の位置の変動を迅速に測定することができ、磁気センサ20の故障の検知を迅速に行うことができる。
しかしながら、磁気センサ20の故障の検知に最も有効であるのは、上述のように、磁気パターン30の中央40が、磁気モジュール21の中央40と一致している状態である。
また、自動車が停車した状態において、ラック10が移動していた場合でも、ラック10が初期位置に戻るように、アクチュエータを制御してもよい。すなわち、アクチュエータによって、磁気パターン30の中央40が磁気モジュール21とオーバーラップするように、磁気パターン30の位置を調整してもよい。この場合、次回の自動車の発車時に、ラック10の位置の変動を更に迅速に測定することができ、磁気センサ20の故障の検知を更に迅速に行うことができる。
(実施の形態2)
以下に、実施の形態2のステアリング装置1を、図9〜図11を用いて説明する。図9〜図11は、それぞれ実施の形態1の図1〜図3に対応する図面である。なお、以下では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
図9〜図11に示されるように、実施の形態2では、ラック10と磁気パターン30との間に、非磁性体膜33が設けられている。すなわち、ラック10と粗調磁気パターン31との間、および、ラック10と微調磁気パターン32との間に、非磁性体膜33が設けられている。
例えば、ラック10が、強磁性体によって構成されている場合であっても、非磁性体膜33が設けられていることによって、磁気パターン30から発生する磁気信号を磁気センサ20によって読み取る際に、ラック10から発生する磁気信号の影響を抑制することができる。従って、このため、ラック10の位置を高精度に測定することができる。
非磁性体膜33は、例えば樹脂材料からなり、ガラス繊維を含む樹脂であってもよい。ガラス繊維を含む樹脂は線膨張係数が低いので、環境温度の変化によって、非磁性体膜33の形状が変化する恐れが低い。このため、非磁性体膜33の上に形成される磁気パターン30の形状がばらつくなどの不具合を抑制することができるので、ラック10の位置を高精度に測定することができる。
また、非磁性体膜33を構成する樹脂材料は、弾性材料であっても良い。その場合、線膨張係数の違いによって、ラック10と磁気パターン30との間に応力が生じても、磁気パターン30が破損するなどの不具合を防止することができる。
また、磁気センサ20が配置されるセンサ基板22が、非磁性体膜33と同じ樹脂材料で形成されている場合、センサ基板22および非磁性体膜33の各々の線膨張係数が等しくなるので、環境温度の変化によって、互いの間に応力が生じないという効果が得られる。
また、非磁性体膜33の面積は、磁気パターン30の面積よりも大きい。具体的には、非磁性体膜33上には、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32が設けられているが、非磁性体膜33の面積は、粗調磁気パターン31の面積と微調磁気パターン32の面積との和よりも大きい。また、平面視において、非磁性体膜33は、磁気パターン30を内包するように配置されていることが好ましい。言い換えれば、磁気パターン30の一部が、非磁性体膜33からはみ出し、ラック10上に形成されないように、磁気パターン30とラック10との間に非磁性体膜33が形成されていることが好ましい。
仮に、ラック10が強磁性体からなり、非磁性体膜33の面積が磁気パターン30の面積より小さい場合、磁気センサ20が磁気パターン30から読み取る磁気信号が、ラック10から発生する磁気信号の影響を受ける恐れがあるため、ラック10の位置の検出精度が低下する恐れがある。従って、非磁性体膜33の面積が、磁気パターン30の面積よりも大きいことで、このような恐れを抑制することができる。
また、非磁性体膜33は、ラック10全体に形成されておらず、ラック10の一部に形成されている。具体的には、非磁性体膜33は、ラック10の曲部10bに設けられておらず、ラック10の平坦部10aに選択的に設けられている。このため、X方向において、非磁性体膜33の長さは、ラック10の長さよりも短い。
実施の形態2におけるB−B断面は、図11に示されているが、実施の形態2におけるC−C断面は、実施の形態1の図4と同じである。このように、非磁性体膜33を曲部10bではなく平坦部10aに設けることで、非磁性体膜33の設置が容易となる。
(実施の形態2の変形例1)
以下に、実施の形態2の変形例1のステアリング装置1を、図12を用いて説明する。なお、以下では、実施の形態2との相違点を主に説明する。
図12に示されるように、変形例1では、非磁性体膜33を貫通し、ラック10の内部に到達する固定ピン60が設けられている。固定ピン60によって非磁性体膜33がラック10に固定されていることで、環境温度の変化があったとしても、ラック10の膨張係数と非磁性体膜33の膨張係数との差による歪が、非磁性体膜33に発生しないため、ラック10の位置をより高精度に測定することができる。
また、固定ピン60は、X方向における非磁性体膜33の中央41に設けられており、非磁性体膜33の両端部には固定ピン60は設けられていない。仮に、固定ピン60を非磁性体膜33の端部に設けた場合、膨張によって非磁性体膜33の形状がΔL分だけ変形したとする。固定ピン60が非磁性体膜33の中央41に設けられていることによって、膨張によって非磁性体膜33の形状の変動は、非磁性体膜33の両端部で発生し、両端部における各々の非磁性体膜33の形状は、ΔL/2分だけ変形する。従って、仮に、非磁性体膜33が変形したとしても、磁気パターン30と磁気センサ20との位置ずれを最小限にすることができる。
更に、実施の形態1で説明したような、使用頻度の高いラック10の位置が初期位置である状態(車輪3の角度がゼロ度の状態)において、磁気パターン30の中央40が磁気センサ20とオーバーラップしていることが望ましく、磁気パターン30および磁気センサ20の各々の中央40が、非磁性体膜33の中央41と一致していることがより望ましい。このため、変形例1のように、固定ピン60を用いて、中央41付近における非磁性体膜33の形状の変動が小さくなることによって、磁気センサ20は、磁気パターン30からの磁気信号をより高精度に測定することができる。
(実施の形態2の変形例2)
以下に、実施の形態2の変形例2のステアリング装置1を、図13を用いて説明する。なお、以下では、実施の形態2との相違点を主に説明する。
図13に示されるように、変形例2では、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32を含む磁気パターン30が、磁気センサ20に対向する磁気パターン30の表面が露出するように、非磁性体膜33の内部に埋め込まれている。すなわち、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32の各々の表面が露出するように、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32の各々の側面および底面は、非磁性体膜33によって覆われている。
このような構造は、磁気パターン30と非磁性体膜33とを一体成型することで製造できる。例えば、凹部が形成されている非磁性体膜33を用意し、凹部内に粉末状の磁性体を埋め込み、その後、熱処理を施すことで、非磁性体膜33の凹部内に埋め込まれた磁気パターン30を形成することができる。これによって、製造コストを低下させることができる。
また、実施の形態2の磁気パターン30は、例えば非磁性体膜33上にシールとして張り合わせることもできるが、その場合、粗調磁気パターン31と微調磁気パターン32との間の間隔を精度良く合わせることが難しいという問題がある。また、このように形成された磁気パターン30は、割れ易いという問題もある。変形例2のように、非磁性体膜33の凹部内に磁気パターン30を埋め込むことで、磁気パターン30がシール状であった場合と比較して、これらの問題を抑制することができる。
なお、変形例2で説明した技術に、変形例1で説明した技術を適宜組み合わせて適用することもできる。
(実施の形態3)
以下に、実施の形態3のステアリング装置1を、図14を用いて説明する。なお、以下では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
実施の形態3では、アブソリュートタイプの磁気パターン30として、バーニア型のパターンが用いられている。
図14に示されるように、ラック10上には、磁気パターン30として、バーニア型磁気パターン34およびバーニア型磁気パターン35の2つのパターンが設けられている。平面視において、バーニア型磁気パターン34およびバーニア型磁気パターン35は、それぞれX方向に延在し、X方向と直交するY方向で互いに隣接するように配置されている。
バーニア型磁気パターン34では、N極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとが交互に配置されており、X方向において、N極の磁性体30Nの長さL1は、S極の磁性体30Sの長さL1と等しい。バーニア型磁気パターン35では、N極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとが交互に配置されており、X方向において、N極の磁性体30Nの長さL2は、S極の磁性体30Sの長さL2と等しい。ここで、長さL1は、長さL2と異なっており、長さL2よりも長い。
実施の形態3では、バーニア型磁気パターン34およびバーニア型磁気パターン35から発生する磁気信号の各々は、異なる長さの波長を有し、磁気センサ20で測定される。そして、各々の磁気センサ20において測定された磁気信号の波長の位相の違いから、ラック10が移動した位置を求めることができる。このようなバーニア型の磁気パターン30を用いた構成によっても、ラック10位置を高精度に測定することができ、磁気センサ20の故障の検知を行うことができる。
また、ラック10の位置が初期位置である状態において、磁気パターン30の中央40が磁気モジュール21とオーバーラップしていることが望ましく、磁気パターン30の中央40が、磁気モジュール21の中央40と一致していることが望ましい。そして、バーニア型磁気パターン34におけるN極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとの境界、および、バーニア型磁気パターン35におけるN極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとの境界が、中央40に位置していることが、最も望ましい。このようにバーニア型磁気パターン34およびバーニア型磁気パターン35を配置することで、磁気センサ20は、磁気パターン30からの磁気信号をより高精度に測定することができる。
なお、実施の形態3で説明した技術に、実施の形態2で説明した技術を適宜組み合わせて適用することもできる。
(実施の形態4)
以下に、実施の形態4のステアリング装置1を、図15および図16を用いて説明する。なお、以下では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
実施の形態4では、磁気センサ20の故障を検知するために、実施の形態1と同じM系列の粗調磁気パターン31を用いるが、粗調磁気パターン31のうち、実施の形態1とは異なる領域を用いる。また、ここでの検知方法は、ラック10が2ビット分移動した際に、磁気センサ20の故障を検知することができる方法である。
M系列の粗調磁気パターン31は、N極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとがランダムに配置された第1粗調磁気領域31a、および、第1粗調磁気領域31aに接続され、且つ、N極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとが交互に配置された第2粗調磁気領域31bが設けられている。例えば、M系列の粗調磁気パターン31が7ビットである場合、粗調磁気パターン31には、「0101010」または「1010101」となる領域が存在する。図15では、このような領域が第2粗調磁気領域31bとして示されている。
このため、第2粗調磁気領域31bにおいて、各々の磁気センサ20では、0値および1値が交互に検知される。すなわち、ラック10が2ビット分移動した際に、全ての磁気センサ20は、一対のN極の磁性体30NおよびS極の磁性体30Sからの磁気信号によって、0値および1値の両方を検知することになるので、磁気センサ20の故障の検知を迅速に行うことができる。
また、図16に示されるように、ラック10が初期位置に位置している場合、平面視において、第2粗調磁気領域31bの一部が、少なくとも磁気モジュール21の一部と重なっていることが望ましい。言い換えれば、平面視において、第2粗調磁気領域31bは、磁気モジュール21とオーバーラップしていることが望ましい。そして、X方向において、第2粗調磁気領域31bの中央と、磁気モジュール21の中央とを一致させることが最も望ましい。図16では、これらが一致している中央は、中央42として示されている。このようにして、磁気センサ20の故障の検知を迅速に行うことができる。
なお、実施の形態4で説明した技術に、実施の形態2および実施の形態3で説明した技術を適宜組み合わせて適用することもできる。
(実施の形態5)
以下に、実施の形態5のステアリング装置1を、図17および図18を用いて説明する。図18は、図17に示されるA−A線に沿った断面図である。なお、以下では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
図17および図18に示されるように、実施の形態5では、ラック10が初期位置に位置している場合、X方向において、磁気パターン30および磁気モジュール21が、ラック10の中央43を跨ぐように配置されている。すなわち、平面視において、磁気パターン30の一部および磁気モジュール21の一部が、X方向におけるラック10の中央43と重なっている。このように磁気パターン30および磁気モジュール21を配置したことによって、ラック10の位置の測定をより高精度に行うことができる。
なお、実施の形態5で説明した技術に、実施の形態2〜4で説明した技術を適宜組み合わせて適用することもできる。
(実施の形態6)
以下に、実施の形態6のステアリング装置1を、図19を用いて説明する。なお、以下では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
図19に示されるように、実施の形態6では、磁気パターン30および磁気モジュール21が、X方向において、複数のラック歯10Gが形成されているラック歯形成領域44の中央45を跨ぐように配置されている。すなわち、平面視において、磁気パターン30の一部および磁気モジュール21の一部が、X方向におけるラック歯形成領域44の中央45と重なっている。このように磁気パターン30および磁気モジュール21を配置したことによっても、ラック10の位置の測定をより高精度に行うことができる。
また、ラック歯形成領域44の中央45付近には、シャフト13が設けられている。そして、シャフト13の形状に合わせて、ハウジング11の一部が加工されている。一方で、磁気モジュール21は、ハウジング11の一部として設けられている。従って、ハウジング11のうち加工が施される領域を近づけることで、ハウジング11の他の領域を加工する必要がない。例えば、シャフト13および磁気モジュール21が形成される領域となるハウジング11の一部を先に製造しておき、ラック10に沿って平行となるハウジング11の他部を後で製造し、その後、これらを接合させてハウジング11を形成することもできる。このような場合に、実施の形態6の技術を用いれば、ステアリング装置1の製造が容易となる。
なお、実施の形態6で説明した技術に、実施の形態2〜5で説明した技術を適宜組み合わせて適用することもできる。例えば、上記実施の形態で示したラックの中央43およびラック歯形成領域の中央45が一致するような形態として、ステアリングホイール12およびシャフト13がラック10の中央43付近に配置された一人乗り用の自動車が挙げられる。
(実施の形態7)
以下に、実施の形態7のステアリング装置1を、図20〜図22を用いて説明する。図21は、図20に示されるA−A線に沿った断面図である。なお、以下では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
実施の形態7では、磁気パターン30は、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32とは別の磁気パターンであって、且つ、磁気センサ20用の異常検出用パターン31cを有する。
この異常検出用パターン31cは、粗調磁気パターン31と同様にN極の磁性体30NとS極の磁性体30Sとが交互に配置された構造を成す。しかし、X方向において、異常検出用パターン31cのN極の磁性体30NおよびS極の磁性体30Sの各々の長さは、粗調磁気パターン31のN極の磁性体30NおよびS極の磁性体30Sの各々の長さよりも短い。すなわち、異常検出用パターン31cのピッチは、粗調磁気パターン31のピッチよりも短い。
図20および図21に示されるように、実施の形態7では、異常検出用パターン31cが、粗調磁気パターン31の表面に形成されている。このような異常検出用パターン31cは、例えば、粗調磁気パターン31の表面の磁性を変化させることによって、形成することができる。
図22は、実施の形態7において磁気センサ20で検知される磁気信号の波形を示している。図22に示されている波形は、粗調磁気パターン31からの磁気信号の波形と、異常検出用パターン31cの磁気信号の波形とを重ね合わせた合成波形の一例であり、例えばセンサ出力信号Vsの波形と、異常検出用パターン31cの磁気信号の波形との合成波形である。ここでは、粗調磁気パターン31からの磁気信号の波形と、粗調磁気パターン31からの磁気信号の波形のピッチよりも短いピッチを有する凹凸型の波形とが重ね合わされている。言い換えれば、このような合成波形は、粗調磁気パターン31から発生し、且つ、長い波長を有する第1波形に、異常検出用パターン31cから発生し、且つ、第1波形よりも短い波長を有する第2波形が合成された波形である。
例えば、ある磁気センサ20が、このような合成波形の磁気信号のうち、ピッチの短い凹部および凸部の両方を検知した場合、この磁気センサ20は故障していないと判断される。実施の形態7では、このような合成波形の磁気信号を用いることで、ラック10の移動距離が非常に短く、粗調磁気パターン31からの磁気信号のみでは検知が難しかった場合でも、磁気センサ20の故障の検知を迅速に行うことができる。
また、実施の形態7では、異常検出用パターン31cが、粗調磁気パターン31の表面全体に形成されている例を示したが、異常検出用パターン31cは、粗調磁気パターン31の表面の一部に形成されていてもよい。また、異常検出用パターン31cは、微調磁気パターン32にも形成されていてもよい。また、異常検出用パターン31cは、粗調磁気パターン31および微調磁気パターン32と異なる領域に形成されていてもよい。例えば、粗調磁気パターン31と微調磁気パターン32との間の領域に、異常検出用パターン31cが独立して形成されていてもよい。
なお、実施の形態7で説明した技術に、実施の形態2〜6で説明した技術を適宜組み合わせて適用することもできる。
以上、本発明を実施するための形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1 ステアリング装置
2 タイロッド
3 車輪
10 ラック
10a 平坦部
10b 曲部
10G ラック歯
11 ハウジング
12 ステアリングホイール
13 シャフト
20 磁気センサ
21 磁気モジュール
22 センサ基板
30 磁気パターン
30N N極の磁性体
30S S極の磁性体
31 粗調磁気パターン
31a 第1粗調磁気領域
31b 第2粗調磁気領域
31c 異常検出用パターン
32 微調磁気パターン
33 非磁性体膜
34 バーニア型磁気パターン
35 バーニア型磁気パターン
40 磁気パターンの中央および磁気モジュールの中央
41 非磁性体膜の中央
42 第2パターンの中央および磁気モジュールの中央
43 ラックの中央
44 ラック歯形成領域
45 ラック歯形成領域の中央
50 出力読取器
51 0/1判定器
52 第1レジスタ
53 XOR判定器
54 ラッチ判断器
55 第2レジスタ
56 出力読取器
57 ADC
60 固定ピン
CLKr クロック信号
Ts 判定開始信号
Te 判定終了信号
Vdig 0/1判定出力信号
Vr 読取出力信号
Vreg1_in 第1レジスタ入力信号
Vreg1_out 第1レジスタ出力信号
Vreg2_in 第2レジスタ入力信号
Vreg2_out 第2レジスタ出力信号
Vs センサ出力信号
Vxor XOR判定出力信号

Claims (15)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングの内部に設けられ、且つ、第1方向に移動可能なラックと、
    前記ラック上に形成され、且つ、複数のN極の磁性体および複数のS極の磁性体を有する磁気パターンと、
    前記ハウジングに取り付けられ、且つ、前記磁気パターンからの磁気信号を検知するための磁気センサと、
    を有する、ステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記ラックは、少なくとも平坦部を有し、
    前記磁気パターンは、前記ラックの前記平坦部に形成されている、ステアリング装置。
  3. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記ラックと前記磁気パターンとの間に、非磁性体膜を更に有する、ステアリング装置。
  4. 請求項3に記載のステアリング装置において、
    前記非磁性体膜の面積は、前記磁気パターンの面積よりも大きく、
    平面視において、前記磁気パターンは、前記非磁性体膜に内包されている、ステアリング装置。
  5. 請求項3に記載のステアリング装置において、
    前記非磁性体膜を貫通し、且つ、前記ラックの内部に到達する固定ピンを更に有する、ステアリング装置。
  6. 請求項3に記載のステアリング装置において、
    前記磁気パターンは、前記磁気センサに対向する前記磁気パターンの表面が露出するように、前記非磁性体膜の内部に埋め込まれている、ステアリング装置。
  7. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記磁気センサが、少なくとも1つの前記N極の磁性体および少なくとも1つの前記S極の磁性体からの磁気信号を受信した後、前記磁気センサが0値および1値の両方を出力した場合、前記磁気センサは正常であると判定され、前記磁気センサが0値または1値の何れか一方のみを出力した場合、前記磁気センサは故障であると判定される、ステアリング装置。
  8. 請求項7に記載のステアリング装置において、
    前記磁気パターンは、前記複数のN極の磁性体および前記複数のS極の磁性体がM系列のパターンを構成している第1パターンと、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において前記第1パターンと隣接するように配置され、且つ、前記N極の磁性体および前記S極の磁性体が交互に配置されている第2パターンとを有する、ステアリング装置。
  9. 請求項8に記載のステアリング装置において、
    前記第1パターンは、前記複数のN極の磁性体および前記複数のS極の磁性体がランダムに配置されている第1領域と、前記第1領域に接続され、且つ、前記N極の磁性体および前記S極の磁性体が交互に配置されている第2領域とを有し、
    前記磁気センサが正常であるか故障であるかの判定は、前記第1領域の一対の前記N極の磁性体および前記S極の磁性体からの磁気信号によって行われる、ステアリング装置。
  10. 請求項9に記載のステアリング装置において、
    前記ハウジングに取り付けられ、且つ、複数の前記磁気センサを含む磁気モジュールを更に有し、
    前記ラックが初期位置に位置している場合、平面視において、前記第1領域の中央が、前記磁気モジュールの一部と重なっている、ステアリング装置。
  11. 請求項8に記載のステアリング装置において、
    前記磁気パターンは、前記第1パターンおよび前記第2パターンとは異なり、且つ、前記N極の磁性体および前記S極の磁性体が交互に配置されている第3パターンを有し、
    前記第1方向において、前記第3パターンにおける前記N極の磁性体および前記S極の磁性体の各々の長さは、前記第1パターンにおける前記N極の磁性体および前記S極の磁性体の各々の長さよりも短く、
    前記磁気センサが正常であるか故障であるかの判定は、前記第1パターンからの磁気信号の波形と、前記第3パターンからの磁気信号の波形との合成波形によって行われる、ステアリング装置。
  12. 請求項7に記載のステアリング装置において、
    前記磁気パターンは、前記N極の磁性体および前記S極の磁性体が交互に配置されている第4パターンおよび第5パターンを有し、
    前記第4パターンは、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において、前記第5パターンと隣接するように配置され、
    前記第1方向において、前記第4パターンにおける前記N極の磁性体および前記S極の磁性体の各々の長さは、前記第5パターンにおける前記N極の磁性体および前記S極の磁性体の各々の長さよりも長い、ステアリング装置。
  13. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記ハウジングに取り付けられ、且つ、複数の前記磁気センサを含む磁気モジュールを更に有し、
    前記ラックが初期位置に位置している場合、平面視において、前記磁気パターンの中央が、前記磁気モジュールの一部と重なっている、ステアリング装置。
  14. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記ハウジングに取り付けられ、且つ、複数の前記磁気センサを含む磁気モジュールを更に有し、
    前記ラックが初期位置に位置している場合、平面視において、前記磁気パターンの一部および前記磁気モジュールの一部が、前記第1方向における前記ラックの中央と重なっている、ステアリング装置。
  15. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記ハウジングに取り付けられ、且つ、複数の前記磁気センサを含む磁気モジュールを更に有し、
    前記ラックは、前記第1方向に沿って複数のラック歯が形成されたラック歯形成領域を有し、
    前記ラックが初期位置に位置している場合、平面視において、前記磁気パターンの一部および前記磁気モジュールの一部が、前記第1方向における前記ラック歯形成領域の中央と重なっている、ステアリング装置。
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