JP2020096453A - 交流回転機の制御装置、車両用交流回転機装置、及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

交流回転機の制御装置、車両用交流回転機装置、及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】3相の第1巻線と3相の第2巻線とのそれぞれにおいて、2相の電流検出を行うことにより、故障の発生を判定することができる交流回転機の制御装置を提供する。【解決手段】第1巻線の第1相及び第2相の電流検出値、及び第2巻線の第1相及び第2相の電流検出値に基づいて、故障の発生を判定し、第1巻線の第1相の巻線と第2巻線の第1相の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっており、第1巻線の第2相の巻線と第2巻線の第2相の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている交流回転機の制御装置。【選択図】図1

Description

本願は、交流回転機の制御装置、車両用交流回転機装置、及び電動パワーステアリング装置に関するものである。
交流回転機の制御装置を、例えば車両用の発電電動機で使用する場合は、出力トルクが車両の駆動力となるので、所望のトルクが得られなければ期待通りに加速せず、運転者の快適性が低下する。検出した電流と出力トルクは比例的な関係があるため、所望のトルクを得るためには検出した電流値と真の電流値のずれを抑制することが重要である。
また、交流回転機の制御装置を、運転者の操舵をアシストする電動パワーステアリング装置で使用する場合は、出力トルクの変動は運転者にハンドルを通して伝わるとともに、車両を伝達して車室内に不快な音を伝達する。トルク変動を抑制するためには検出した電流値と真の電流値の誤差に含まれる振動成分を小さくする必要がある。
特許文献1の電流検出装置では、第1相の電流値を検出するタイミングから所定時間だけ前後するタイミングにおいて第2相の電流値を合わせて2回検出し、第2相の電流値を両タイミングに検出した電流値の平均値とすることで、検出した電流値の誤差を抑制している。また、第3相の電流値を検出する場合には、第1相の電流値を検出するタイミングから所定時間の倍だけ前後するタイミングにおいて第3相の電流値を合わせて2回検出し、第3相の電流値を両タイミングに検出した電流値の平均値とすることで、検出した電流値の誤差を抑制している。
特許文献2のモータ制御装置では、最大相のスイッチングノイズによる中間相及び最小相の電流検出精度の悪化を抑制するために、最大相の高電位側のスイッチング素子をオン、低電位側のスイッチング素子をオフしたままとしている。
特許文献3の交流電動機制御装置では、平均電流と差電流により制御することで非干渉化を図っている。回転2軸座標系において、各インバータの出力電流の平均値と平均電流指令の偏差に基づいて平均電圧指令を求め、各インバータの出力電流の差と差電流指令の偏差に基づいて差電圧指令を求める。平均電圧指令及び差電圧指令を各巻線組の電圧指令に戻して出力することにより、不平衡電流を低減している。
特許文献4の回転機の制御装置では、一方の系統の2相の電流検出値から他方の系統の1相の電流推定値を相毎に算出して、その電流推定値と実際の電流検出値との差分によって故障を判定している。
特開2006−6076号公報 特開2010−220414号公報 特開平4−325893号公報 特開2013−38950号公報
特許文献1の電流検出装置では、基準とする第1相の電流値を検出するタイミングで検出することができない第2相を、基準タイミングZに対して対称なタイミングで検出している。特許文献1の図2において、Δtが十分に小さい場合には、時刻tvaからtvbまでのV相電流値はモータの回転に応じてほぼ線形に変化しているとみなすことができるため、時刻tvaに検出した電流値Ivaと時刻tvbに検出した電流値Ivbの平均値によりIv0を推定している。
特許文献1の電流検出装置を、3相の第1巻線と3相の第2巻線を有する交流回転機に適用した場合、2相の電流を得るためには3回の検出、3相全ての電流を得るためには5回の検出が必要である。tuでの電気角での角度がθであり、電気角での角速度がωであるのときのIu0、Iv0、Iw0は、式(1)となる。
Figure 2020096453
式(1)においてωΔtが十分に小さい場合は、式(2)が成立し、Iu0、Iv0、Iw0は式(3)で与えられる。高回転になりωΔt又は2ωΔtが大きくなれば、式(2)の近似による誤差が増加し、2ωΔtが式に表れるIw0の電流検出誤差は、ωΔtが式に表れるIv0に比べて大きい。つまり、検出回数が多くなるほど最初の検出タイミングから最後の検出タイミングまでの経過時間が長くなり、検出された電流値の精度が悪化する。
Figure 2020096453
Figure 2020096453
特許文献2のモータ制御装置では、電流検出可能相は、Dmax以下のDutyである必要があり、Dmaxより大きいDutyを出力する電流検出不能相のスイッチングノイズによって電流検出可能相の相電流値に誤差が生じることが述べられている。複数回の電流検出によって相電流値を得る場合、回数が多いほどDmaxは更に小さい値となる。その場合には、特許文献2の図8のような電圧指令では検出誤差の小さい相電流値を得ることは難しくなる。つまり、電流検出可能相のDutyの上限であるDmaxを大きくするためには、検出回数を抑制する必要がある。
特許文献3の交流電動機制御装置では、平均電流をフィードバックして電圧指令を生成するため、電流検出タイミングが異なることによって生じる電流検出誤差の影響によって平均電流が変動する。
特許文献4の回転機の制御装置では、3相電流を相毎に検出しており、2系統合わせて6個の電流検出器を備えているが、廉価なシステム構成を考えた場合、電流検出器は最小限としたい。また、全相の電流推定を行うと推定頻度によって程度は異なるが、処理負荷は増大する。
本願は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、3相の第1巻線と3相の第2巻線とのそれぞれにおいて、2相の電流検出を行うことにより、故障の発生を判定することを目的としている。
本願に係る交流回転機の制御装置は、互いに位相が電気角で30+n×60deg(nは整数)異なる3相の第1巻線と3相の第2巻線とを有する交流回転機を制御する交流回転機の制御装置であって、
前記第1巻線の第1相及び第2相の巻線、及び前記第2巻線の第1相及び第2相の巻線に流れる電流を検出する電流検出部と、
電流指令及び電流検出値に基づいて、前記第1巻線及び前記第2巻線の各相に印加する電圧指令を演算する電圧指令演算部と、
前記電圧指令と搬送波信号とを比較することにより、前記第1巻線及び前記第2巻線の各相に電圧を印加する電圧印加部と、
前記第1巻線の第1相及び第2相の電流検出値、及び前記第2巻線の第1相及び第2相の電流検出値に基づいて、故障の発生を判定する故障判定部と、を備え、
前記第1巻線の第1相の巻線と前記第2巻線の第1相の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっており、前記第1巻線の第2相の巻線と前記第2巻線の第2相の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっているものである。
また、本願に係る車両用交流回転機装置は、上記の交流回転機の制御装置と、車輪の駆動力源となる交流回転機と、を備えたものである。
また、本願に係る電動パワーステアリング装置は、上記の交流回転機の制御装置と、車輪の操舵装置の駆動力源となる交流回転機と、を備えたものである。
本願に係る交流回転機の制御装置によれば、互いに位相が電気角で90deg異なる第1巻線の第1相及び第2巻線の第1相の電流検出値、及び互いに位相が電気角で90deg異なる第1巻線の第2相及び第2巻線の第2相の電流検出値に基づいて、故障を判定することができる。
実施の形態1に係る交流回転機及び交流回転機の制御装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る交流回転機の制御装置の概略ブロック図である。 実施の形態1に係る交流回転機の制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る第1巻線及び第2巻線の各相の位相を示す模式図である。 実施の形態1に係る駆動信号の生成を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る電流ベクトルの位相を説明する図である。 実施の形態1に係る故障判定の原理を説明するための図である。 実施の形態1に係る第1巻線の第1相及び第2相、及び第2巻線の第1相及び第2相の設定パターンを説明する図である。 実施の形態1に係るnに応じた結合係数の設定値を説明する図である。 実施の形態1に係る基準タイミングを基準にした、各相の電流の検出タイミングの定義を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態1に係る第1タイミング及び第2タイミングの設定例を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る電流検出タイミングの設定パターンを説明する図である。 実施の形態1に係る車両用交流回転機装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の概略構成図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る交流回転機の制御装置1(以下、単に制御装置1と称す)について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る交流回転機10及び制御装置1の概略構成図である。
1−1.交流回転機
交流回転機10は、ステータ18と、ステータ18の径方向内側に配置されたロータ14と、を備えている。交流回転機10は、永久磁石型の同期回転機とされており、ステータ18に巻線が巻装され、ロータ14に極対数Prの永久磁石が設けられている。なお、交流回転機10は、ロータ14に電磁石が設けられた界磁巻線型の同期回転機とされてもよい。
交流回転機10は、3相の第1巻線11及び3相の第2巻線12を有している。図4に模式図を示すように、第1巻線11は、順番に位相が電気角で120degずつずれたU1相、V1相、及びW1相の3相の巻線を有している。第2巻線12は、順番に位相が電気角で120degずつずれたU2相、V2相、及びW2相の3相の巻線を有している。第1巻線11及び第2巻線12は、互いに位相が電気角で30+n×60deg(nは整数)異なっている。本実施の形態では、n=0であり、3相の第1巻線U1、V1、W2は、3相の第2巻線U2、V2、W2に対して位相が電気角で30deg進んでいる。なお、nは、・・・−3、−2、−1、1、2、3・・・等に設定されてもよい。電気角は、ロータ14の機械角に極対数Prを乗算した角度になる。なお、第1巻線11及び第2巻線12は、1つのステータ18に巻装されている。
ロータ14には、ロータ14の回転角度(磁極位置)を検出する角度センサ15が設けられている。角度センサ15の出力信号は、制御装置1に入力される。角度センサ15には、各種のセンサが用いられる。例えば、角度センサ15には、レゾルバ、ホール素子、TMR素子、又はGMR素子などの位置検出器、電磁式、磁電式、又は光電式などの回転検出器が用いられる。
1−2.インバータ
直流電源16の直流電力と3相の第1巻線U1、V1、W1に供給する交流電力とを変換する第1インバータ21と、直流電源16の直流電力と第2巻線U2、V2、W2に供給する交流電力とを変換する第2インバータ22と、が備えられている。
第1インバータ21及び第2インバータ22は、それぞれ、直流電源16の正極側に接続される正極側のスイッチング素子23と、直流電源16の負極側に接続される負極側のスイッチング素子24と、が直列接続された直列回路を、3相各相の巻線に対応して3セット設けている。各直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相の巻線に接続される。
スイッチング素子には、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、ダイオードが逆並列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置1に接続されている。よって、各スイッチング素子は、制御装置1から出力される駆動信号によりオン又はオフされる。
直流電源16には、鉛蓄電池又はリチウムイオン電池等の蓄電装置が用いられる。なお、直流電源16には、直流電圧を昇圧したり降圧したりする直流電力変換器であるDC−DCコンバータが設けられてもよい。直流電源16の電源電圧を検出するための電圧センサ17が備えられている。電圧センサ17の出力信号は、制御装置1に入力される。
第1及び第2インバータ21、22は、それぞれ、第1巻線の第1相A1及び第2相B1の巻線、並びに第2巻線の第1相A2及び第2相B2の巻線に流れる電流を検出するための電流センサ13を備えている。本実施の形態では、第1巻線の第1相A1は、U1相とされており、第1巻線の第2相B1は、V1相とされており、第2巻線の第1相A2は、W2相とされており、第2巻線の第2相B2は、U2相とされている。電流センサ13は、第1巻線の第1相A1及び第2相B1、並びに第2巻線の第1相A2及び第2相B2のそれぞれについて、スイッチング素子の直列回路と巻線とをつなぐ電線上に備えられたホール素子等とされている。或いは、電流センサ13は、第1巻線の第1相A1及び第2相B1、並びに第2巻線の第1相A2及び第2相B2それぞれの直列回路に直列接続されたシャント抵抗であってもよい。各シャント抵抗の両端電位差が、制御装置1に入力される。例えば、各シャント抵抗は、負極側のスイッチング素子の負極側に直列接続される。なお、第1巻線の第1相A1及び第2相B1に設定される2相、第2巻線の第1相A2及び第2相B2に設定される2相に、電流センサ13が設けられればよい。
1−3.制御装置1
制御装置1は、第1インバータ21及び第2インバータ22のスイッチング素子を介して、交流回転機10を制御する。制御装置1は、図2に示すように、回転検出部31、電源電圧検出部32、電流検出部33、電圧指令演算部34、電圧印加部35、及び故障判定部36等の制御部を備えている。制御装置1の各機能は、制御装置1が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置1は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、及び演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92は、角度センサ15、電圧センサ17、電流センサ13等の各種のセンサ及びスイッチが接続され、これらセンサ及びスイッチの出力信号を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93は、第1インバータ21及び第2インバータ22のスイッチング素子をオンオフ駆動するゲート駆動回路等の電気負荷が接続され、これら電気負荷に演算処理装置90から制御信号を出力する駆動回路等を備えている。
そして、制御装置1が備える各制御部31〜36等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置1の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部31〜36等が用いる設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置1の各機能について詳細に説明する。
1−3−1.回転検出部31
回転検出部31は、ロータ14の電気角での回転角度(磁極位置)、及び回転速度を検出する。本実施の形態では、回転検出部31は、角度センサ15の出力信号に基づいて、電気角での回転角度(磁極位置)及び回転速度を検出する。なお、回転検出部31は、電流指令に高調波成分を重畳することによって得られる電流情報等に基づいて、角度センサを用いずに、回転角度(磁極位置)を推定するように構成されてもよい(いわゆる、センサレス方式)。
1−3−2.電源電圧検出部32
電源電圧検出部32は、直流電源16の電源電圧を検出する。本実施の形態では、電源電圧検出部32は、電圧センサ17の出力信号に基づいて、電源電圧を検出する。
1−3−3.電流検出部33
電流検出部33は、第1巻線の第1相A1及び第2相B1の巻線(本例では、U1相及びV1相の巻線)及び第2巻線の第1相A2及び第2相B2(本例では、W2相及びU2相の巻線)に流れる電流を検出する。本実施の形態では、電流検出部33は、電流センサ13の出力信号に基づいて、第1インバータ21から第1巻線のU1相及びV1相に流れる電流iu1_det、iv1_detを検出すると共に、第2インバータ22から第2巻線のU2相、W2相に流れる電流iu2_det、iw2_detを検出する。本実施の形態では、電流検出部33は、後述するタイミングで、各相の電流を検出する。
1−3−4.電圧指令演算部34
電圧指令演算部34は、電流指令、電流検出値、及び回転角度に基づいて、第1巻線及び第2巻線の各相に印加する電圧指令を演算する。本実施の形態では、電圧指令演算部34は、電流指令演算部341、電流変換部342、電流フィードバック制御部343、及び電圧指令変換部344を備えている。
本実施の形態では、電圧指令演算部34は、dq軸回転座標系で電流フィードバック制御を行うように構成されている。dq軸回転座標は、交流回転機10のロータ14の磁束方向に定めたd軸、及びd軸より電気角でπ/2進んだ方向に定めたq軸からなる回転座標とされている。本実施の形態では、ロータ14の磁束方向は、ロータ14に設けられた永久磁石のN極の向きとされている。第1巻線を基準にした磁極位置θ1は、第1巻線のU1相の巻線を基準としたd軸の進み角とされ、第2巻線を基準にした磁極位置θ2は、第2巻線のU2相の巻線を基準としたd軸の進み角とされている。
<電流指令演算部341>
電流指令演算部341は、第1巻線に流す電流指令、及び第2巻線に流す電流指令を演算する。電流指令演算部341は、第1巻線のd軸電流指令Id1_tgt及びq軸電流指令Iq1_tgtを演算すると共に、第2巻線のd軸電流指令Id2_tgt及びq軸電流指令Iq2_tgtを演算する。
電流指令演算部341は、合計のd軸電流指令Id_tgt及びq軸電流指令Iq_tgtを演算し、合計のdq軸電流指令Id_tgt、Iq_tgtを、第1巻線のdq軸電流指令Id1_tgt、Iq1_tgt及び第2巻線のdq軸電流指令Id2_tgt、Iq2_tgtに分配する。本実施の形態では、電流指令演算部341は、合計のdq軸電流指令Id_tgt、Iq_tgtの0.5倍値を、それぞれ、第1巻線のdq軸電流指令Id1_tgt、Iq1_tgt、及び第2巻線のdq軸電流指令Id2_tgt、Iq2_tgtに設定する。
電流指令演算部341は、目標トルク、電源電圧、及び回転速度等に基づいて、最大トルク電流制御、弱め磁束制御、及びId=0制御などの電流ベクトル制御方法に従って、合計のdq軸電流指令Id_tgt、Iq_tgtを演算する。目標トルクは、外部の装置から伝達されてもよいし、電流指令演算部341内で演算されてもよい。
<電流変換部342>
電流変換部342は、次式に示すように、第1巻線の3相の電流検出値の合計が0になるように、第1巻線のU1相及びV1相の電流検出値iu1_det、iv1_detに基づいて、残りのW1相の電流検出値iw1_detを推定する。また、電流変換部342は、次式に示すように、第2巻線の3相の電流検出値の合計が0になるように、第2巻線のU2相及びW2相の電流検出値iu2_det、iw2_detに基づいて、残りのV2相の電流検出値iv2_detを推定する。ここで、推定した残りの1相の電流も、説明の容易化のため、電流検出値と称する。
Figure 2020096453
電流変換部342は、第1巻線の各相の電流検出値iu1_det、iv1_det、iw1_detを、第1巻線基準の磁極位置θ1に基づいて3相2相変換及び回転座標変換を行って、dq軸回転座標系で表した第1巻線のd軸電流検出値Id1_det及びq軸電流検出値Iq1_detに変換する。同様に、電流変換部342は、第2巻線の各相の電流検出値iu2_det、iv2_det、iw2_detを、第2巻線基準の磁極位置θ2に基づいて3相2相変換及び回転座標変換を行って、dq軸回転座標系で表した第2巻線のd軸電流検出値Id2_det及びq軸電流検出値Iq2_detに変換する。なお、式(4)によって、iw1_det及びiv2_detを算出することは必須ではない。
<電流フィードバック制御部343>
電流フィードバック制御部343は、第1巻線のdq軸電流検出値Id1_det、Iq1_detが、第1巻線のdq軸電流指令Id1_tgt、Iq1_tgtに近づくように、PI制御等により、第1巻線のd軸電圧指令Vd1及びq軸電圧指令Vq1を変化させるフィードバック制御を行う。同様に、電流フィードバック制御部343は、第2巻線のdq軸電流検出値Id2_det、Iq2_detが、第2巻線のdq軸電流指令Id2_tgt、Iq2_tgtに近づくように、PI制御等により、第2巻線のd軸電圧指令Vd2及びq軸電圧指令Vq2を変化させるフィードバック制御を行う。
<電圧指令変換部344>
電圧指令変換部344は、第1巻線のdq軸電圧指令Vd1、Vq1を、第1巻線基準の磁極位置θ1に基づいて、固定座標変換及び2相3相変換を行って、第1巻線の各相の電圧指令vu1、vv1、vw1に変換する。同様に、電圧指令変換部344は、第2巻線のdq軸電圧指令Vd2、Vq2を、第2巻線基準の磁極位置θ2に基づいて、固定座標変換及び2相3相変換を行って、第2巻線の各相の電圧指令vu2、vv2、vw2に変換する。
1−3−5.電圧印加部35
電圧印加部35は、第1巻線の各相の電圧指令vu1、vv1、vw1及び第2巻線の各相の電圧指令vu2、vv2、vw2と搬送波信号とを比較することにより、第1巻線及び第2巻線の各相に電圧を印加する。
図5に示すように、本実施の形態では、搬送波信号は、電源電圧の振幅を有する三角波とされており、電圧指令が三角波を上回った場合は、駆動信号をオンし、電圧指令が三角波を下回った場合は、駆動信号をオフする。正極側のスイッチング素子23には、駆動信号がそのまま伝達され、負極側のスイッチング素子24には、駆動信号を反転させた駆動信号が伝達される。各駆動信号は、ゲート駆動回路を介して、第1及び第2インバータ21、22の各スイッチング素子のゲート端子に入力され、各スイッチング素子をオン又はオフさせる。
1−3−6.故障判定部36
故障判定部36は、第1巻線の第1相A1及び第2相B1、及び第2巻線の第1相A2及び第2相B2の電流検出値に基づいて、故障の発生を判定する。第1巻線の第1相A1の巻線と第2巻線の第1相A2の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっており、第1巻線の第2相B1の巻線と第2巻線の第2相B2の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている。本実施形態では、第1巻線の第1相A1は、U1相とされており、第1巻線の第2相B1は、V1相とされており、第2巻線の第1相A2は、W2相とされており、第2巻線の第2相B2は、U2相とされている。以下で、故障判定の原理を説明する。
図7に示すように、U1相の方向の単位ベクトルIU1からV1相の方向の単位ベクトルIV1を減算したベクトルは、V2相の反対方向の大きさ√3のベクトルとなる。一方、W2相の方向の単位ベクトルIW2とU2相の方向の単位ベクトルIU2とを合計したベクトルは、V2相の反対方向の単位ベクトルとなる。よって、減算したベクトルと合計したベクトルとは、大きさが√3倍異なる同じ方向のベクトルとなる。この関係から逸脱する場合に、故障が発生すると判定できる。また、U1相とW2相とは、互いに位相が電気角で90deg異なっており、V1相とU2相とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている。
式導出により、詳細に説明する。第1巻線U1、V1、W1を流れる電流iu1、iv1、iw1および第2巻線U2、V2、W2を流れる電流iu2、iv2、iw2は、式(5)で与えられる。ここで、βは、図6に示すように、dq軸の電流ベクトルIのq軸からの位相を表し、Irmsは電流実効値を表す。また、第2巻線の各相の電流iu2、iv2、iw2を、第2巻線基準の磁極位置θ2の代わりに、第1巻線基準の磁極位置θ1を用いて表している。第2巻線基準の磁極位置θ2は、第1巻線基準の磁極位置θ1に対して、位相が電気角で30deg(π/6)遅れる(θ2=θ1−π/6)。
Figure 2020096453
U1相の電流iu1からV1相の電流iv1を減算した電流差は、式(6)で与えられ、式(5)のV2相の電流iv2の−√3倍になっている。すなわち、iu1とiv1との電流差は、iv2の反対方向の√3倍となっている。
Figure 2020096453
W2相の電流iw2とU2相の電流iu2とを合計した電流和は、式(7)で与えられ、式(5)のV2相の電流iv2の−1倍になっている。すなわち、iw2とiu2との電流和は、iv2の反対方向の1倍となっている。
Figure 2020096453
式(6)及び式(7)から、式(8)が成り立つ。
Figure 2020096453
故障がない場合は、式(8)の左辺の算出値が0になるが、故障が生じると、式(8)の左辺の算出値が0から逸脱する。故障は、電流センサ、巻線、スイッチング素子、制御装置等の電流の制御系統に故障が生じた場合に生じる。なお、温度特性、個体差、経年変化、後述する電流検出タイミングのずれによる電流検出誤差等の様々なばらつき要因によって、故障がない場合でも、式(8)の左辺の算出値が0から多少変動する。
よって、本実施の形態では、故障判定部36は、式(9)に示すように、第1巻線の第1相A1であるU1相の電流検出値iu1_detと第1巻線の第2相B1であるV1相の電流検出値iv1_detとの差(iu1_det−iv1_det)、及び第2巻線の第1相A2であるW2相の電流検出値iw2_detと第2巻線の第2相B2であるU2相の電流検出値iu2_detとの和(iw2_det+iu2_det)に基づいて、故障の発生を判定する。
具体的には、故障判定部36は、式(9)の左辺の算出値の絶対値が、0より大きい値に設定された判定閾値Ithを超えた場合は、故障が発生したと判定し、判定閾値Ithを超えていない場合は、故障が発生していないと判定する。判定閾値Ithの設定値は、ばらつき要因を考慮して、誤判定がないように設定される。
Figure 2020096453
故障判定部36は、故障が発生したと判定した場合は、故障の発生を電圧指令演算部34及び電圧印加部35等に伝達し、電圧指令演算部34及び電圧印加部35は、故障発生時の制御を行う。例えば、電圧指令演算部34及び電圧印加部35は、第1巻線及び第2巻線への電圧印加を停止するために、全てのスイッチング素子を強制オフしたり、正極側及び負極側の一方の全てのスイッチング素子を強制オフし、他方の全てのスイッチング素子を強制オンしたりする。
或いは、故障判定部36は、式(10)に示すように、第1巻線の第1相A1であるU1相の電流検出値iu1_detと第1巻線の第2相B1であるV1相の電流検出値iv1_detとの和(iu1_det+iv1_det)、及び第2巻線の第1相A2であるW2相の電流検出値iw2_detと第2巻線の第2相B2であるU2相の電流検出値iu2_detとの差(iw2_det−iu2_det)に基づいて、故障の発生を判定してもよい。
Figure 2020096453
なお、故障判定部36は、式(9)又は式(10)の左辺の絶対値を算出する前の値が、正の値に設定された判定閾値以上になった場合、又は負の値に設定された判定閾値以下になった場合に、故障が発生したと判定し、それ以外の場合は、故障が発生していないと判定するように構成されてもよい。この場合は、正の値に設定された判定閾値と負の値に設定された判定閾値の絶対値とが異なる値であってもよい。
以上では、第1巻線の第1相A1がU1相であり、第1巻線の第2相B1がV1相であり、第2巻線の第1相A2がW2相であり、第2巻線の第2相B2がU2相である場合を例に説明した。しかし、第1巻線の第1相A1の巻線と第2巻線の第1相A2の巻線とが、互いに位相が電気角で90deg異なっており、第1巻線の第2相B1の巻線と第2巻線の第2相B2の巻線とが、互いに位相が電気角で90deg異なっていれば、他の相の組み合わせについても同様のことが成り立つ。
具体的には、図8の(1)〜(3)の3パターンについて、同様のことが成り立つ。図8の(1)は、上述したパターンである。図8の(2)のパターンでは、第1巻線の第1相A1がV1相であり、第1巻線の第2相B1がW1相であり、第2巻線の第1相A2がU2相であり、第2巻線の第2相B2がV2相である。図4に示すように、第1巻線の第1相A1としてのV1相と、第2巻線の第1相A2としてのU2相とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている。第1巻線の第2相B1としてのW1相と第2巻線の第2相B2としてのV2相とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている。この場合も、V1相の電流iv1とW1相の電流iw1との差(又は和)と、U2相の電流iu2とV2相の電流iv2との和(又は差)とが、所定の関係になる。よって、故障判定部36は、式(9)(又は式(10))と同様の式を用い、V1相の電流検出値iv1_detとW1相の電流検出値iw1_detとの差(又は和)、及びU2相の電流検出値iu2_detとV2相の電流検出値iv2_detとの和(又は差)に基づいて、故障の発生を判定してもよい。
図8の(3)のパターンでは、第1巻線の第1相A1がW1相であり、第1巻線の第2相B1がU1相であり、第2巻線の第1相A2がV2相であり、第2巻線の第2相B2がW2相である。図4に示すように、第1巻線の第1相A1としてのW1相と、第2巻線の第1相A2としてのV2相とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている。第1巻線の第2相B1としてのU1相と第2巻線の第2相B2としてのW2相とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている。この場合も、W1相の電流iw1とU1相の電流iu1との差(又は和)と、V2相の電流iv2とW2相の電流iw2との和(又は差)とが、所定の関係になる。よって、故障判定部36は、式(9)(又は式(10))と同様の式を用い、W1相の電流検出値iw1_detとU1相の電流検出値iu1_detとの差(又は和)、及びV2相の電流検出値iv2_detとW2相の電流検出値iw2_detとの和(又は差)に基づいて、故障の発生を判定してもよい。
また、本実施の形態では、3相の第1巻線U1、V1、W2は、3相の第2巻線U2、V2、W2に対して位相が電気角で30deg進んでいる場合を例に説明した。しかし、第1巻線11及び第2巻線12は、互いに位相が電気角で30+n×60deg(nは整数)異なっていればよく、nは、0以外の、・・・−3、−2、−1、1、2、3・・・等に設定されてもよい。この場合でも、第1巻線の第1相A1の巻線と第2巻線の第1相A2の巻線とが、互いに位相が電気角で90deg異なっており、第1巻線の第2相B1の巻線と第2巻線の第2相B2の巻線とが、互いに位相が電気角で90deg異なっていればよい。
この場合でも、故障判定部36は、式(11)に示すように、第1巻線の第1相A1の電流検出値ia1_detと第1巻線の第2相B1の電流検出値ib1_detとの差、及び第2巻線の第1相A2の電流検出値ia2_detと第2巻線の第2相B2の電流検出値ib2_detとの和に基づいて、故障を判定すればよい。故障判定部36は、式(11)の左辺の算出値の絶対値が、判定閾値Ithを超えた場合は、故障が発生したと判定し、判定閾値Ithを超えていない場合は、故障が発生していないと判定する。
Figure 2020096453
或いは、故障判定部36は、式(12)に示すように、第1巻線の第1相A1の電流検出値ia1_detと第1巻線の第2相B1の電流検出値ib1_detとの和、及び第2巻線の第1相A2の電流検出値ia2_detと第2巻線の第2相B2の電流検出値ib2_detとの差に基づいて、故障を判定すればよい。故障判定部36は、式(12)の左辺の算出値の絶対値が、判定閾値Ithを超えた場合は、故障が発生したと判定し、判定閾値Ithを超えていない場合は、故障が発生していないと判定する。
Figure 2020096453
式(11)及び式(12)における、Kaは、結合係数であり、図9に示すように、nに応じて、√3、又は−√3に設定されている。例えば、本実施の形態のようにn=0の場合は、結合係数Kaは、√3に設定され、n=1の場合は、結合係数Kaは、−√3に設定され、n=2の場合は、結合係数Kaは、√3に設定されている。すなわち、nが偶数の場合は、結合係数Kaは、√3に設定され、nが奇数の場合は、結合係数Kaは、−√3に設定される。
1−3−7.電流検出タイミング
本実施の形態では、電流検出部33は、第1タイミングXで、第1巻線の第1相A1及び第2相B1(本例では、U1相及びV1相)の電流を検出し、第2タイミングYで、第2巻線の第1相A2及び第2相B2(本例では、W2相及びU2相)の電流を検出し、第1タイミングXと第2タイミングYとを基準タイミングZに対して前後対称に設定している。
以下で、電流検出部33において、同一タイミングで検出する相の組み合わせについて原理を説明する。
<6相の電流を同一タイミングで検出する理想的な場合>
まず、6相の電流を全て同一タイミングで検出する理想的な場合について説明する。第1巻線の各相を流れる電流iu1、iv1、iw1、及び第2巻線の各相を流れる電流iu2、iv2、iw2は、式(13)で与えられる。ここで、βは、図6に示すように、dq軸の電流ベクトルIのq軸からの位相を表し、Irmsは電流実効値を表す。また、第2巻線の各相の電流iu2、iv2、iw2を、第2巻線基準の磁極位置θ2の代わりに、第1巻線基準の磁極位置θ1を用いて表している。第2巻線基準の磁極位置θ2は、第1巻線基準の磁極位置θ1に対して、位相が電気角で30deg(π/6)遅れる(θ2=θ1−π/6)。
Figure 2020096453
式(13)の第1巻線の各相の電流及び第2巻線の各相の電流を、それぞれ、3相2相変換及び回転座標変換することにより、dq軸回転座標系で表した第1巻線のd軸電流Id1及びq軸電流Iq1、及び第2巻線のd軸電流Id2及びq軸電流Iq2は、式(14)のように与えられる。
Figure 2020096453
このとき交流回転機10の出力トルクTは、式(15)となる。ここで、Ldはd軸自己インダクタンスを表し、Lqはq軸自己インダクタンスを表し、φは磁束を表す。なお、ここでは相互インダクタンスの無い式としているが、相互インダクタンスがある場合にも同様の効果が得られる。
Figure 2020096453
第1巻線及び第2巻線のdq軸電流は、和よりも差が小さい状態で制御されており、式(16)をみたす。このとき、交流回転機10の出力トルクTは、式(17)のように近似でき、第1巻線及び第2巻線のdq軸電流の和に比例したものになる。
Figure 2020096453
Figure 2020096453
<各相の電流検出タイミングを同一にできない場合>
式(13)から式(17)が成り立つには、6相の電流を同一タイミングで検出する必要がある。しかし、廉価なマイコンでは、同時にA/D変換できるチャンネル数が少なく、全てを同一タイミングで検出できない。また、電流を検出する相数を減らすことによって、電流センサ及びマイコンのコスト低減が可能になる。
6相の電流を同一タイミングで検出できない場合は、式(17)において、第1巻線及び第2巻線のq軸電流の和(Iq1+Iq2)、及びd軸電流の和(Id1+Id2)に誤差が生じ、出力トルクの誤差が生じるおそれがある。よって、各相の電流を同一タイミングで検出できない場合でも、電流を検出する相数を6相から4相に減らすと共に、4相の電流検出タイミングを調整することによって、q軸電流の和(Iq1+Iq2)及びd軸電流の和(Id1+Id2)の誤差を低減することが考えられる。
<dq軸電流の和の誤差低減の条件導出>
以下で、dq軸電流の和の誤差を低減するための条件を導出する。図10は、搬送波信号の基準タイミングZ(本例では、山の頂点)を基準にした、第1巻線のU1相、V1相、及び第2巻線のU2相、W2相の電流iu1、iv1、iu2、iw2の検出タイミングtu1、tv1、tu2、tw2の定義を示している。基準タイミングZ(山の頂点)を基準にした、第1巻線のU1相の電流iu1の検出タイミングをtu1とし、第1巻線のV1相の電流iv1の検出タイミングをtv1とし、第2巻線のU2相の電流iu2の検出タイミングをtu2とし、第2巻線のW2相の電流iw2の検出タイミングをtw2としている。
ところで、図5に示したように、各スイッチング素子のオンオフ駆動信号は、搬送波信号の山の頂点又は谷の頂点に対して、ほぼ左右対称になる。そのため、搬送波信号の山の頂点又は谷の頂点付近で電流を検出することで、オン期間の電流の平均値又はオフ期間の電流の平均値を検出することができ、電流リプルの影響を受け難く、電流の検出精度を向上させることができる。本実施の形態では、搬送波信号の基準タイミングZは、搬送波信号の山の頂点及び谷の頂点の一方又は双方(本例では、山の頂点)に設定されている。なお、搬送波信号の山の頂点及び谷の頂点以外のタイミングを、基準タイミングZに設定してもよい。また、搬送波信号は、のこぎり波等、三角波以外の他の形状であってもよく、この場合でも同様の効果が得られる。
各検出タイミングtu1〜tw2で検出した検出電流は式(18)で与えられる。なお、θ1は、基準タイミングZにおける第1巻線基準の磁極位置を表し、ωは、電気角での回転速度を表す。
Figure 2020096453
このとき、推定する残りのW1相の電流検出値iw1_det、V2相の電流検出値iv2_detは、式(19)によって与えられる。
Figure 2020096453
基準タイミングZで同時に6相の電流を検出した場合に得られる第1巻線及び第2巻線のdq軸電流を、それぞれ、Id1_ideal、Iq1_ideal、Id2_ideal、Iq2_idealとする。また、各相の検出タイミングtu1〜tw2で各相の電流を検出した場合に、式(18)及び式(19)から得られる第1巻線及び第2巻線のdq軸電流を、それぞれ、Id1_det、Iq1_det、Id2_det、Iq2_detとする。そうすると、式(20)〜式(23)が成り立つ。
Figure 2020096453
Figure 2020096453
Figure 2020096453
Figure 2020096453
式(20)〜式(23)において、第2項以降の誤差成分は、cosβ又はsinβに比例する直流のオフセット成分と、cos(2θ1+β)又はsin(2θ1+β)に比例する磁極位置θ1の2次の交流成分とからなる。
式(20)のId1_detと式(21)のId2_detとを合計したd軸電流の和Id_sumと、式(22)のIq1_detと式(23)のIq1_detとを合計したq軸電流の和Iq_sumは、式(24)で与えられる。また、式(20)のId1_detから式(21)のId2_detを減算したd軸電流の差Id_diffと、式(22)のIq1_detから式(23)のIq2_detを減算したq軸電流の差Iq_diffは、式(25)で与えられる。
Figure 2020096453
Figure 2020096453
式(24)のd軸電流の和Id_sum及びq軸電流の和Iq_sumにおいて、第2項以降の誤差成分をゼロとするためには、式(26)が成り立てばよい。
Figure 2020096453
式(26)式から、d軸電流の和Id_sum及びq軸電流の和Iq_sumの誤差成分をゼロにするための関係式は、式(27)で与えられる。
Figure 2020096453
すなわち、図11に示すように、電流検出部33は、第1巻線のU1相及びV1相の電流検出タイミングtu1、tv1を同じ第1タイミングXに設定し、第2巻線のU2相及びW2相の電流検出タイミングtu2、tw2を同じ第2タイミングYに設定し、第1タイミングXと第2タイミングYとを基準タイミングZに対して前後対称に設定する。基準タイミングZが搬送波信号の山の頂点又は谷の頂点に設定されている場合は、電流リプルによる電流検出精度の悪化を最小限に抑制することができる。
以上では、第1巻線についてU1相及びV1相の巻線電流を検出し、第2巻線についてU2相及びW2相の巻線電流を検出する場合を例に説明した。しかし、図8に示したように、第1巻線について第1相A1及び第2相B1に設定された2つの相の巻線電流を検出し、第2巻線について第1相A2及び第2相B2に設定された2つの相の巻線電流を検出する場合についても同様のことが成り立つ。すなわち、電流検出部33は、第1タイミングXで、第1巻線の第1相A1及び第2相B1の巻線の電流を検出し、第2タイミングYで、第2巻線の第1相A2及び第2相B2の巻線の電流を検出し、第1タイミングXと第2タイミングYとを基準タイミングZに対して前後対称に設定すればよい。
具体的には、図12の(1)〜(3)の3パターンになる。電流検出部33は、図12の(1)〜(3)のいずれか1つのパターンの電流検出タイミングで、第1巻線の2相及び第2巻線の2相の巻線電流を検出する。ここで、第2タイミングYに対する第1タイミングXの相対時刻が2×δである。本実施の形態ように、第2タイミングYが第1タイミングXよりも前の場合は、δは正の値になる。本実施の形態とは逆に、第2タイミングYが第1タイミングXよりも後の場合は、δは負の値になる。よって、本実施の形態では、図12中の−δは、第2タイミングYが基準タイミングZよりもδだけ前に設定されていることを示し、δは、第1タイミングXが基準タイミングZよりもδだけ後に設定されていることを示す。なお、第1タイミングXが基準タイミングZよりも前になり、第2タイミングYが基準タイミングZよりも後になってもよく、δが負の値になってもよい。
以上のような電流検出タイミングに設定することにより、巻線の相数に比べて、A/D変換器のチャンネル数が少なく、同一タイミングで検出できる相数が少ない場合に、電流を検出する相数を3相から2相に減らすと共に、相間の電流検出タイミングのずれによって生じる、dq軸電流の和の誤差を減少させ、出力トルクの誤差を減少させることができる。
<同一タイミングの許容範囲>
なお、第1タイミングX又は第2タイミングYにおいて、2相の巻線の電流検出タイミングが厳密に同一タイミングでは無い場合について、以下で説明する。式(28)に示すように、第1又は第2タイミングにおいて、2相の巻線間で、電流検出タイミングがηずれている場合を考える。式(17)のリラクタンストルク成分があっても同様の考え方を適用できるが、説明を簡単にするため出力トルクTは式(29)のように与えられるものとする。
Figure 2020096453
Figure 2020096453
このとき、式(24)より、dq軸電流の和Id_sum、Iq_sumは、式(30)のようにオフセット成分を含む式で与えられる。
Figure 2020096453
例えば、交流回転機10が車輪の駆動力源となる場合は、交流回転機10及び制御装置1は、車両用交流回転機装置50を構成する。交流回転機10のロータ14の回転軸は、動力伝達機構51を介して車輪52に連結される。例えば、図13に示すように、交流回転機10の回転軸は、プーリ及びベルト機構53を介して、内燃機関54のクランク軸に連結され、内燃機関54及び変速装置55を介して車輪52に連結される。或いは、交流回転機10は、電気自動車の車輪の駆動力源として用いられてもよい。この場合は、交流回転機10の回転軸は、変速装置を介して車輪に連結される。これらの場合は、電流指令演算部341は、車両を駆動するために要求されている車両要求トルク、又は要求発電電力等に基づいて、目標トルクを算出し、目標トルクに基づいて電流指令を算出する。
そのため、交流回転機10の出力トルクの誤差は、定められた許容値Tth1以下である必要がある。つまり、式(29)及び式(30)より、ηは式(31)をみたせばよい。Tmaxは、誤差がない場合の交流回転機10の出力トルクである。
Figure 2020096453
例えば、許容トルク精度が1%以下であり、極対数が5であり、回転速度が10000rpmである場合には、同じセットの2相間の電流検出タイミングのずれηは、1.9μs以下であればよい。一方、第1又は第2タイミングと基準タイミングZとの時間差δは、搬送波信号の周期よりも十分に短い必要があるため、数μs程度である。つまり、第1又は第2タイミングにおける2相間の電流検出タイミングのずれηを、第1又は第2タイミングと基準タイミングZとの時間差δに対して一桁小さいレベル、例えば1/10以下に設定すれば、出力トルクの精度要求を満足できる。
交流回転機10が、車輪62の操舵装置63の駆動力源となる場合は、交流回転機10及び制御装置1は、電動パワーステアリング装置60を構成する。交流回転機10のロータ14の回転軸は、駆動力伝達機構61を介して車輪62の操舵装置63に連結される。例えば、図14に示すように、電動パワーステアリング装置60は、運転者が左右に回転するハンドル64と、ハンドル64に連結されて、ハンドル64による操舵トルクを車輪62の操舵装置63に伝達するシャフト65と、シャフト65に取り付けられ、ハンドル64による操舵トルクTsを検出するトルクセンサ66と、交流回転機10の回転軸をシャフト65に連結するウォームギヤ機構等の駆動力伝達機構61と、を備えている。トルクセンサ66の出力信号は、制御装置1(入力回路92)に入力され、制御装置1は、トルクセンサ66の出力信号に基づいて、運転者の操舵トルクTsを検出する。そして、電流指令演算部341は、操舵トルクTsに基づいて、操舵トルクTsを補助するための電流指令を算出する。例えば、電流指令演算部341は、操舵トルクTsに、係数Ktを乗算して、q軸電流指令Iq_tgtを算出する(Iq_tgt=Kt×Ts)。なお、公知の各種の制御方法が用いられてもよい。
交流回転機10の出力軸は、駆動力伝達機構61及びシャフト65を介してハンドル64に接続されているため、交流回転機10の出力トルクのトルクリプルはハンドル64を経由して運転者に伝達される。そのため、交流回転機10の出力トルクのトルクリプルは、定められた許容値Tth2以下である必要がある。つまり、式(29)及び式(30)より、ηは式(32)をみたせばよい。Tmaxは、誤差がない場合の交流回転機10の出力トルクである。
Figure 2020096453
例えば、許容トルクリプルが1%以下であり、極対数が5であり、回転速度が10000rpmである場合には、第1又は第2タイミングにおける2相間の電流検出タイミングのずれηは、3.3μs以下であればよい。一方、第1又は第2タイミングと基準タイミングZとの時間差δは、搬送波信号の周期よりも十分に短い必要があるため、数μs程度である。つまり、第1又は第2タイミングにおける2相間の電流検出タイミングのずれηを、第1又は第2タイミングと基準タイミングZとの時間差δに対して一桁小さいレベル、例えば1/10以下に設定すれば、出力トルクの精度要求を満足できる。
上記の2つの例を用いて説明したように、第1タイミングX又は第2タイミングYにおける、2相の巻線の電流検出タイミングは、時間ずれがゼロの場合に限定するものでは無く、許容される出力トルクの精度、又は許容されるトルクリプルに対して、問題の無い程度の時間ずれも含む。これらの例を勘案して、第1タイミングX又は第2タイミングYにおける、2相の巻線の電流検出タイミングは、少なくとも、第1又は第2タイミングにおける2相間の電流検出タイミングのずれηが、第1又は第2タイミングと基準タイミングZとの時間差δの1/10以下であればよい。
理想的には、第1タイミングX又は第2タイミングYにおける、2相の巻線の電流検出タイミングは、A/D変換器の最大チャンネル数の範囲内のチャンネル数を、トリガ信号により一斉にA/D変換するタイミングであればよい。
<第1巻線と第2巻線との位相差が30deg以外の場合>
本実施の形態では、第1巻線と第2巻線との位相差が電気角で30degである場合を説明した。しかし、第1巻線と第2巻線との位相差が電気角で30deg以外である場合も、第1タイミングXで、第1巻線の2相の巻線の電流を検出し、第2タイミングYで、第2巻線の2相の巻線の電流を検出し、第1タイミングXと第2タイミングYとを基準タイミングZに対して前後対称に設定すれば、同様の効果を得ることができる。
なお、実施の形態1では、第1巻線の第1相A1及び第2相B1に設定される2相、第2巻線の第1相A2及び第2相B2に設定される2相に、電流センサ13が設けられ、電流検出部33が、電流センサ13が設けられた第1巻線の2相及び第2巻線の2相の電流を検出する場合を例に説明した。しかし、第1巻線の3相、第2巻線の3相に電流センサが設けられてもよく、電流検出部33が、第1巻線の3相及び第2巻線の3相の電流を検出するように構成されてもよい。この場合でも、故障判定部36は、第1巻線の3相及び第2巻線の3相から、図8の(1)〜(3)のパターンのように、互いに位相が電気角で90deg異なる第1巻線の第2相B1と第2巻線の第2相B2とを設定し、互いに位相が電気角で90deg異なる第1巻線の第2相B1と第2巻線の第2相B2とを設定し、第1巻線の第1相A1及び第2相B1、及び第2巻線の第1相A2及び第2相B2の電流検出値に基づいて、故障の発生を判定してもよい。
また、実施の形態1では、電流検出部33は、第1タイミングXで、第1巻線の第1相A1及び第2相B1の電流を検出し、第2タイミングYで、第2巻線の第1相A2及び第2相B2の電流を検出し、第1タイミングXと第2タイミングYとを基準タイミングZに対して前後対称に設定している場合を例に説明した。しかし、電流検出部33は、実施の形態1とは異なるタイミングで、各相の巻線の電流を検出してもよい。例えば、電流検出部33は、基準タイミングで、4相全ての電流を検出してもよい。
また、本願に係る交流回転機10及び交流回転機の制御装置1は、上述したように、車両用交流回転機装置50又は電動パワーステアリング装置60を構成してもよく、或いは、各種の用途の交流回転機及びその制御装置とされてもよい。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
1 交流回転機の制御装置、10 交流回転機、13 電流センサ、15 角度センサ、16 直流電源、17 電圧センサ、21 第1インバータ、22 第2インバータ、23 正極側のスイッチング素子、24 負極側のスイッチング素子、31 回転検出部、32 電源電圧検出部、33 電流検出部、34 電圧指令演算部、35 電圧印加部、36 故障判定部、50 車両用交流回転機装置、60 電動パワーステアリング装置、iu1 第1巻線のU1相の電流、iv1 第1巻線のV1相の電流、iw1 第1巻線のW1相の電流、iu2 第2巻線のU2相の電流、iv2 第2巻線のV2相の電流、iw2 第2巻線のW2相の電流、tu1 第1巻線のU1相の電流検出タイミング、tv1 第1巻線のV1相の電流検出タイミング、tu2 第2巻線のU2相の電流検出タイミング、tw2 第2巻線のW2相の電流検出タイミング、X 第1タイミング、Y 第2タイミング、Z 基準タイミング、Id1_det 第1巻線のd軸電流検出値、Iq1_det 第1巻線のq軸電流検出値、Id2_det 第2巻線のd軸電流検出値、Iq2_det 第2巻線のq軸電流検出値、Id_diff d軸電流検出値の差、Iq_diff q軸電流検出値の差、Id_sum d軸電流検出値の和、Iq_sum q軸電流検出値の和、A1 第1巻線の第1相、B1 第1巻線の第2相、A2 第2巻線の第1相、B2 第2巻線の第2相、Ka 結合係数

Claims (8)

  1. 互いに位相が電気角で30+n×60deg(nは整数)異なる3相の第1巻線と3相の第2巻線とを有する交流回転機を制御する交流回転機の制御装置であって、
    前記第1巻線の第1相及び第2相の巻線、及び前記第2巻線の第1相及び第2相の巻線に流れる電流を検出する電流検出部と、
    電流指令及び電流検出値に基づいて、前記第1巻線及び前記第2巻線の各相に印加する電圧指令を演算する電圧指令演算部と、
    前記電圧指令と搬送波信号とを比較することにより、前記第1巻線及び前記第2巻線の各相に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記第1巻線の第1相及び第2相の電流検出値、及び前記第2巻線の第1相及び第2相の電流検出値に基づいて、故障の発生を判定する故障判定部と、を備え、
    前記第1巻線の第1相の巻線と前記第2巻線の第1相の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっており、前記第1巻線の第2相の巻線と前記第2巻線の第2相の巻線とは、互いに位相が電気角で90deg異なっている交流回転機の制御装置。
  2. 前記故障判定部は、
    前記第1巻線の第1相の電流検出値と前記第1巻線の第2相の電流検出値との差、及び前記第2巻線の第1相の電流検出値と前記第2巻線の第2相の電流検出値との和に基づいて、故障を判定する、又は
    前記第1巻線の第1相の電流検出値と前記第1巻線の第2相の電流検出値との和、及び前記第2巻線の第1相の電流検出値と前記第2巻線の第2相の電流検出値との差に基づいて、故障を判定する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  3. 前記故障判定部は、前記第1巻線の第1相の電流検出値をia1_detとし、前記第1巻線の第2相の電流検出値をib1_detとし、前記第2巻線の第1相の電流検出値をia2_detとし、前記第2巻線の第2相の電流検出値をib2_detとし、結合係数をKaとし、
    (ia1_det−ib1_det)−Ka×(ia2_det+ib2_det)
    又は
    (ia2_det−ib2_det)+Ka×(ia1_det+ib1_det)
    の算出値の絶対値が、判定閾値を超えた場合に、故障が発生したと判定する請求項1又は2に記載の交流回転機の制御装置。
  4. 前記結合係数は、√3、又は−√3に設定されている請求項3に記載の交流回転機の制御装置。
  5. 前記電流検出部は、第1タイミングで、前記第1巻線の第1相及び第2相の巻線の電流を検出し、第2タイミングで、前記第2巻線の第1相及び第2相の巻線の電流を検出し、
    前記第1タイミングと前記第2タイミングとを基準タイミングに対して前後対称に設定している請求項1から4のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  6. 前記基準タイミングは、三角波とされた前記搬送波信号の山の頂点及び谷の頂点の一方又は双方に設定されている請求項5に記載の交流回転機の制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置と、
    車輪の駆動力源となる前記交流回転機と、を備えた車両用交流回転機装置。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置と、
    車輪の操舵装置の駆動力源となる前記交流回転機と、を備えた電動パワーステアリング装置。
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