JP2020090969A - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents

Abstract

【課題】制動の繰り返しによりディスクロータが熱倒れを起こした状態であっても、摩擦パッドの引き摺りを防止することができる車両用ディスクブレーキを提供する。
【解決手段】制動解除時に摩擦パッド５を反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリング９を備えた車両用ディスクブレーキ１において、パッド戻しスプリング９の係合部９ａを、ディスクロータ２の中心軸と平行で、且つ、摩擦パッド５の重心Ｇ１を通る仮想平面よりもディスク半径方向外側の位置に配置する。制動解除時に、摩擦パッド５は、パッド戻しスプリング９の弾発力により、ディスク半径方向外側がキャリパボディ４の外側に向けて傾いた状態で、反ディスクロータ側に付勢される。
【選択図】図１

Description

本発明は、車両用ディスクブレーキに関し、詳しくは、制動解除時に摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリングを備えた車両用ディスクブレーキに関する。

従来、制動解除時に摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリングを備えた車両用ディスクブレーキでは、パッド戻しスプリングは、摩擦パッドの耳片に係合される係合部と、該係合部から延出する弾発部と、該弾発部の先端に設けられ、キャリパブラケットの反ディスクロータ側面に当接する当接部とを備えたものがあり、前記係合部が、ディスクロータの中心軸と平行で、且つ、摩擦パッドの重心を通る仮想平面上に配置されていた（例えば、特許文献１参照。）。

特許第３０８５７９９号

車両用ディスクブレーキのディスクロータは、制動の繰り返しにより発生する制動熱で温度上昇し、ディスク軸方向に形成される制動面が倒れる、いわゆる、熱倒れを起こすことがあった。ディスクロータが熱倒れを起こした状態で、制動を解除すると、特許文献１のものでは、パッド戻しスプリングで摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢したとしても、摩擦パッドとディスクロータとが接触して、摩擦パッドを引き摺り、摩擦パッドが偏摩耗する虞があった。

そこで本発明は、制動の繰り返しによりディスクロータが熱倒れを起こした状態であっても、摩擦パッドの引き摺りを防止することができる車両用ディスクブレーキを提供することを目的としている。

上記目的を達成するため、本発明の車両用ディスクブレーキは、ディスクロータの両側部に配置される摩擦パッドと、車体に固設され、前記摩擦パッドからの制動トルクを受けるトルク受面を備えたキャリパブラケットと、該キャリパブラケットに取り付けられ、前記ディスクロータを跨いで配置されるキャリパボディと、制動解除時に前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリングとを備えた車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッド戻しスプリングは、前記摩擦パッドに係合する係合部を備え、該係合部は、前記ディスクロータの中心軸と平行で、且つ、前記摩擦パッドの重心を通る仮想平面よりもディスク半径方向外側の位置に配置され、制動解除時に、前記摩擦パッドは、前記パッド戻しスプリングの弾発力により、ディスク半径方向外側が前記キャリパボディの外側に向けて傾いた状態で、反ディスクロータ側に付勢されることを特徴としている。

また、前記キャリパブラケットは、前記ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を備え、該一対のキャリパ支持腕に、互いに対向するトルク受面と、該トルク受面のディスク半径方向外側から前記キャリパボディの内側に向けて突出するディスク半径方向外側面と、前記トルク受面のディスク半径方向内側から前記キャリパボディの内側に向けて突出するディスク半径方向内側面とを有するパッドガイド溝を対向して設け、該パッドガイド溝に、前記摩擦パッドに突設した一対の耳片をパッドリテーナを介してそれぞれ支承させ、該パッドリテーナは、前記耳片の移動をガイドするリテーナ部と、前記耳片をディスク半径方向外側に弾発的に支持する内側片とをそれぞれ備え、前記パッド戻しスプリングは、前記パッド戻しスプリングが制動解除時に前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢する際に、前記パッドガイド溝の前記トルク受面と前記ディスク半径方向外側面とが交差する角部と、前記耳片のディスク半径方向外側の角部とが当接する当接部に掛かる前記パッド戻しスプリングからの戻し力モーメントが、前記当接部に掛かる前記内側片からの反力モーメントに釣り合う位置に取り付けられると好ましい。

本発明の車両用ディスクブレーキによれば、制動の繰り返しにより、ディスクロータが熱倒れを起こし、ディスク半径方向外側が車体外側に向けて倒れた場合でも、制動を解除した際に、摩擦パッドは、パッド戻しスプリングの弾発力により、摩擦パッドのディスク半径方向外側がキャリパボディの外側に向けて傾いた状態で、反ディスクロータ側に付勢されることから、摩擦パッドとディスクロータとが接触することを防止でき、摩擦パッドの偏摩耗を防止することができる。

また、キャリパブラケットにパッドガイド溝を設け、該パッドガイド溝に、摩擦パッドの耳片を支承させるものでは、パッド戻しスプリングが制動解除時に摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢する際に、パッドガイド溝のトルク受面とディスク半径方向外側面とが交差する角部と、耳片のディスク半径方向外側の角部とが当接する当接部に掛かるパッド戻しスプリングからの戻し力のモーメントが、パッドリテーナの内側片からの反力のモーメントに釣り合う位置に、パッド戻しスプリングを取り付けることにより、制動解除時に、摩擦パッドに内側片からの反力が掛かっても、パッド戻しスプリングの弾発力により、摩擦パッドは設定された傾きを維持しながら反ディスクロータ側に付勢される。これにより、ディスクロータが熱倒れを起こした場合でも、摩擦パッドの偏摩耗を防止することができる。

本発明の一形態例を示す車両用ディスクブレーキの正面図である。 図１のII-II断面図である。 キャリパブラケットに摩擦パッドを組み付けた状態の正面図である。 図３のIV-IV断面図である。 制動解除時の車両用ディスクブレーキの要部正面図である。 図５のVI−VI断面図である。 パッド戻しスプリングの取付位置の説明図である。 同じくパッド戻しスプリングの取付位置の説明図である。

図１乃至図８は本発明の車両用ディスクブレーキの一形態例を示す図で、矢印Ａは、車両前進時に車輪と一体に回転するディスクロータの回転方向であり、以下で述べるディスク回出側及びディスク回入側とは車両前進時におけるものとする。

車両用ディスクブレーキ１は、車輪と一体に回転するディスクロータ２と該ディスクロータ２の一側部で車体に固設されるキャリパブラケット３と、該キャリパブラケット３のキャリパ支持腕３ａ，３ａに、スライドピンを介してディスク軸方向へ移動可能に支持されるキャリパボディ４と、該キャリパボディ４の作用部４ａと反作用部４ｂの内側で、ディスクロータ２を挟んで対向配置される一対の摩擦パッド５，５とを備えている。

キャリパボディ４は、ディスクロータ２の両側に配置される上述の作用部４ａ及び反作用部４ｂと、これらをディスクロータ２の外縁を跨いで連結するブリッジ部４ｃとからなっていて、作用部４ａには、ディスクロータ２側を開口した２つのシリンダ孔４ｄ，４ｄがディスク周方向に併設されている。シリンダ孔４ｄ，４ｄには、有底円筒状のピストン６，６が収容され、ピストン６，６は、シリンダ孔底部側に画成される液圧室７，７に供給される液圧によって、シリンダ孔４ｄ，４ｄをディスクロータ方向へ移動するようになっている。また、反作用部４ｂは、ディスク回出側のシリンダ孔４ｄのディスク回出側と、ディスク回入側のシリンダ孔４ｄのディスク回入側にそれぞれ配置される反力爪４ｅ，４ｅと、シリンダ孔４ｄ，４ｄの間に配置される反力爪４ｅとを備えている。

キャリパ支持腕３ａ，３ａは、キャリパブラケット３のディスク回転方向両側部から、ブリッジ部４ｃの両側を挟みながら、ディスクロータ２の外縁をディスク軸方向に跨ぎ、さらにディスクロータ２の他側部で、反作用部４ｂの側壁に沿ってディスク中心方向へ延びる形状となっている。各キャリパ支持腕３ａには、上述のスライドピンがスライド可能に収容されるとともに、ディスクロータ２のそれぞれの側部で互いに向き合う４つのパッドガイド溝３ｂが設けられている。各パッドガイド溝３ｂは、互いに対向するトルク受面３ｃと、該トルク受面３ｃのディスク半径方向外側からキャリパボディ４の内側に向けて突出するディスク半径方向外側面３ｄと、トルク受面３ｃのディスク半径方向内側からキャリパボディ４の内側に向けて突出するディスク半径方向内側面３ｅとを有するコ字状に形成され、各パッドガイド溝３ｂに、パッドリテーナ８を介して摩擦パッド５の耳片５ａがそれぞれ挿入される。また、各パッドガイド溝３ｂのディスク半径方向外側には、パッドリテーナ取付部３ｆがそれぞれ設けられている。

各摩擦パッド５は、裏板５ｂの両側部に耳片５ａ，５ａが突設され、また、裏板５ｂの一側面にはライニング５ｃが貼着されている。裏板５ｂの、耳片５ａよりもディスク半径方向外側のディスク回転方向両端部には、係合凸部５ｄが形成され、該係合凸部５ｄにパッド戻しスプリング９がそれぞれ取り付けられる。

パッドリテーナ８は、ディスク回入側又はディスク回出側で、ディスクロータ両側のパッドガイド溝３ｂ，３ｂに付設され、トルク受面３ｃに沿って配置される奥側片８ａと、該奥側片８ａのディスク半径方向外側端部からキャリパボディ４の内側に向けて延出し、ディスク半径方向外側面３ｄに当接する外側片８ｂと、奥側片８ａのディスク半径方向内側端部からキャリパボディの内側に向けて延出する内側片８ｃと、ディスクロータ２の外縁を跨いで、一対の外側片８ｂ，８ｂを繋ぐ連結片８ｄと、外側片８ｂの先端部に設けられ、パッドリテーナ取付部３ｆに挟着する取付片８ｅを備え、奥側片８ａと外側片８ｂとで耳片５ａの移動をガイドするリテーナ部が構成されている。各内側片８ｃは、先端部がディスク半径方向外側に向けて凸となる円弧状に形成され、耳片５ａをディスク半径方向外側に付勢し、摩擦パッド５，５のガタ付きを防止している。

パッド戻しスプリング９は、前記係合凸部５ｄにカシメ固定される係合部９ａと、該係合部９ａから反ディスクロータ側に延出する第１延出片９ｂと、該第１延出片９ｂの先端部を湾曲部を介してディスクロータ側に曲げ戻して形成した第２延出片９ｃと、第２延出片９ｃの先端に設けられ、キャリパ支持腕３ａの反ディスクロータ側面３ｇに当接する当接片９ｄとを備えている。係合部９ａは、係合凸部５ｄを挿通させる挿通孔９ｅが形成され、挿通孔９ｅに係合凸部５ｄを挿通してカシメ固定される。また、係合部９ａは、挿通孔９ｅに係合凸部５ｄを挿通してカシメ固定した状態で、図３に示されるように、ディスクロータ２の中心軸と平行で、且つ、摩擦パッド５の重心Ｇ１を通る仮想平面ＰＬ１よりもディスク半径方向外側に配置される。

上述のように形成された車両用ディスクブレーキ１は、運転者の制動操作によって、昇圧した作動液が液圧室７に供給されると、各ピストン６がシリンダ孔４ｄを前進して、作用部側の摩擦パッド５を、ディスクロータ２の一側面に押圧する。次に、この反力によって、キャリパボディ４が作用部方向へ移動し、各反力爪４ｅが反作用部側の摩擦パッド５をディスクロータ２の他側面に押圧する。このとき、摩擦パッド５，５は、耳片５ａ，５ａはパッドリテーナ８，８を介して、パッドガイド溝３ｂ，３ｂを良好にスライドすることができる。また、パッド戻しスプリング９は、摩擦パッド５のディスク軸方向の移動に伴って変位する。

制動を解除すると、各ピストン６と各反力爪４ｅとが制動開始時の位置へ後退するとともに、パッド戻しスプリング９が、初期状態に復帰することから、摩擦パッド５がパッド戻しスプリング９によって、反ディスクロータ側に付勢される。

このとき、パッド戻しスプリング９の係合部９ａが、ディスクロータ２の中心軸と平行で、且つ、前記摩擦パッド５の重心Ｇ１を通る仮想平面ＰＬ１よりもディスク半径方向外側の位置に配置されていることから、摩擦パッド５は、図５及び図６に示されるように、摩擦パッド５のディスク半径方向外側がキャリパボディ４の外側に向けて傾いた状態を維持しながら、反ディスクロータ側に付勢される。

制動を繰り返す事により、ディスクロータ２に熱倒れが発生し、ディスクロータ２の半径方向外側が車体外側に向けて倒れた状態となった際に、制動解除時に、摩擦パッド５はパッド戻しスプリング９の弾発力により、ディスク半径方向外側がキャリパボディ４の外側に向けて傾斜した状態で、反ディスクロータ側に付勢されることから、摩擦パッド５とディスクロータ２とが接触することがなく、摩擦パッド５が引き摺られて偏摩耗することがない。

特に、反作用部側の摩擦パッド５は、ディスクロータ２に熱倒れが発生することを考慮して、制動解除時に、ディスクロータ２の熱倒れの角度と同等の角度θに傾けた状態を維持しながら、反ディスクロータ側に付勢されることが望まれる。このため、本形態例では、パッド戻しスプリング９の係合部９ａの位置Ｓ１（挿通孔９ｅの中心の位置）を、例えば、以下のように設定している（図７及び図８参照）。

本形態例では、パッド戻しスプリング９によって摩擦パッド５を予め設定された角度（θ）傾ける際に、摩擦パッド５がパッドリテーナ８の内側片８ｃを押し下げることから、内側片８ｃからの反力が摩擦パッド５に掛かる。裏板５ｂの板厚（ｍｍ）をＸ１とすると、摩擦パッド５を傾けるために内側片８ｃが押し下げられる量（ｍｍ）Ｘ２は、
Ｘ２＝Ｘ１×（ｓｉｎθ）で求められる・・・（I）

また、摩擦パッド５を傾けた状態で維持させる必要があるが、これは、パッドガイド溝３ｂのトルク受面３ｃとディスク半径方向外側面３ｄとが交差する角部と、耳片５ａのディスク半径方向外側の角部とが当接する当接部Ｂ１におけるパッド戻しスプリング９からの戻し力モーメントと、パッドリテーナ８の内側片８ｃからの反力モーメントとを釣り合わせればよい。

パッド戻しスプリング９のパッド戻し力をＰ１，内側片８ｃからの反力をＰ２，当接部Ｂ１からパッド戻しスプリング９の係合部９ａの位置Ｓ１までの距離をＸ３，耳片５ａのディスク内外方向の長さをＸ４，摩擦係数をμとすると、当接部Ｂ１におけるパッド戻しスプリング９からの戻し力モーメントと、パッド戻しスプリング９の内側片８ｃからの反力モーメントとを釣り合いは、
Ｐ１×Ｘ３＝Ｐ２×（μ）×（Ｘ４＋Ｘ２）となる。・・・（II）

ここで、内側片８ｃのばね定数をＰ３とすると、
Ｐ２＝Ｐ３×Ｘ２となることから、（I）を代入することにより、
Ｐ２＝Ｐ３×（Ｘ１×（ｓｉｎθ））となる。・・・（III）

（Ｉ），（II），（III）より、
Ｐ１×Ｘ３＝Ｐ３×Ｘ１×（ｓｉｎθ）×（μ）×｛Ｘ４＋Ｘ１×（ｓｉｎθ）｝となり、
Ｘ３＝Ｐ３×Ｘ１×（ｓｉｎθ）×（μ）×｛Ｘ４＋Ｘ１×（ｓｉｎθ）｝／Ｐ１となる。

上述のように算出した距離Ｘ３に基づいて、パッド戻しスプリング９の係合部９ａの位置Ｓ１を決定することにより、制動解除時に、摩擦パッド５は、予め設定された角度θに傾けた状態を維持しながら、反ディスクロータ側に付勢され、摩擦パッド５の偏摩耗を防止することができる。

なお、本発明の車両用ディスクブレーキは、上述の形態例に限るものではなく、反作用部側のパッド戻しスプリングをディスクロータの中心軸と平行で、且つ、摩擦パッドの重心を通る仮想平面よりもディスク半径方向外側の位置に配置し、作用部側のパッド戻しスプリングを前記仮想平面上に配置することもできる。また、本発明のキャリパボディの形状や摩擦パッドの形状は任意であり、ピストンの数も２個に限るものではない。

１…車両用ディスクブレーキ、２…ディスクロータ、３…キャリパブラケット、３ａ…キャリパ支持腕、３ｂ…パッドガイド溝、３ｃ…トルク受面、３ｄ…ディスク半径方向外側面、３ｅ…ディスク半径方向内側面、３ｆ…パッドリテーナ取付部、３ｇ…反ディスクロータ側面、４…キャリパボディ、４ａ…作用部、４ｂ…反作用部、４ｃ…ブリッジ部、４ｄ…シリンダ孔、４ｅ…反力爪、５…摩擦パッド、５ａ…耳片、５ｂ…裏板、５ｃ…ライニング、５ｄ…係合凸部、６…ピストン、７…液圧室、８…パッドリテーナ、８ａ…奥側片、８ｂ…外側片、８ｃ…内側片、８ｄ…連結片、８ｅ…取付片、９…パッド戻しスプリング、９ａ…係合部、９ｂ…第１延出片、９ｃ…第２延出片、９ｄ…当接片、９ｅ…挿通孔

Claims (2)

1. ディスクロータの両側部に配置される摩擦パッドと、車体に固設され、前記摩擦パッドからの制動トルクを受けるトルク受面を備えたキャリパブラケットと、該キャリパブラケットに取り付けられ、前記ディスクロータを跨いで配置されるキャリパボディと、制動解除時に前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻しスプリングとを備えた車両用ディスクブレーキにおいて、
   前記パッド戻しスプリングは、前記摩擦パッドに係合する係合部を備え、該係合部は、前記ディスクロータの中心軸と平行で、且つ、前記摩擦パッドの重心を通る仮想平面よりもディスク半径方向外側の位置に配置され、制動解除時に、前記摩擦パッドは、前記パッド戻しスプリングの弾発力により、ディスク半径方向外側が前記キャリパボディの外側に向けて傾いた状態で、反ディスクロータ側に付勢されることを特徴とする車両用ディスクブレーキ。
2. 前記キャリパブラケットは、前記ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を備え、該一対のキャリパ支持腕に、互いに対向するトルク受面と、該トルク受面のディスク半径方向外側から前記キャリパボディの内側に向けて突出するディスク半径方向外側面と、前記トルク受面のディスク半径方向内側から前記キャリパボディの内側に向けて突出するディスク半径方向内側面とを有するパッドガイド溝を対向して設け、該パッドガイド溝に、前記摩擦パッドに突設した一対の耳片をパッドリテーナを介してそれぞれ支承させ、
   該パッドリテーナは、前記耳片の移動をガイドするリテーナ部と、前記耳片をディスク半径方向外側に弾発的に支持する内側片とをそれぞれ備え、
   前記パッド戻しスプリングは、前記パッド戻しスプリングが制動解除時に前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢する際に、前記パッドガイド溝の前記トルク受面と前記ディスク半径方向外側面とが交差する角部と、前記耳片のディスク半径方向外側の角部とが当接する当接部に掛かる前記パッド戻しスプリングからの戻し力モーメントが、前記当接部に掛かる前記内側片からの反力モーメントに釣り合う位置に取り付けられることを特徴とする請求項１記載の車両用ディスクブレーキ。

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