JP2019148281A - 摩擦パッド - Google Patents

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航 石川
Ko Ishikawa
航 石川
新井 健
Takeshi Arai
健 新井
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【課題】バックプレートに対するシムのズレを抑制することができる摩擦パッドを提供する。【解決手段】摩擦パッド11は、ディスク1との接触により摩擦力を受けるライニング12と、ライニング12のディスク1と接触する表面12Aとは反対側の裏面12Bに設けられたバックプレート13と、バックプレート13のライニング12と接触する表面13Aとは反対側の裏面13Bに設けられたシム17とを有している。バックプレート13の裏面13Bには、シム17の厚さ寸法D(板厚)よりも深さが小さくシム17が嵌め込まれる凹部16が形成されている。これにより、ブレーキの作動時にバックプレート13とシム17との相対移動(ズレ)を抑制することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に制動力を付与するディスクブレーキに用いられる摩擦パッドに関する。
一般に、自動車等の車両に設けられるディスクブレーキは、車輪と共に回転するディスクに摩擦パッドを押圧することにより、走行する車両に制動力を付与するものである。この種の従来技術によるディスクブレーキは、ディスクの外周側を軸方向に跨いで配置される支持部材と、この支持部材に支持されディスクの両面(インナ側とアウタ側)に対向配置される一対の摩擦パッドと、これら一対の摩擦パッドをディスクに押圧する押圧機構(キャリパ)とを備えている。
ここで、一対の摩擦パッドのうちインナ側の摩擦パッドは、キャリパのインナ側に設けられたピストンとディスクとの間に配置されている。一方、アウタ側の摩擦パッドは、キャリパのアウタ側部位とディスクとの間に配置されている。そして、ブレーキの作動時には、これら一対の摩擦パッドが押圧機構によってディスクの両面に押圧され、ディスクに制動力が付与される。この場合、摩擦パッドは、ディスクに接触するライニングと、ライニングが設けられるバックプレートと、バックプレートのライニングとは反対側の面に設けられるシムとを含んで構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−37988号公報
ところで、上述した特許文献1に記載された摩擦パッドでは、バックプレートの突起にシムを貫通させてシムを固定している。しかし、シムが突起に点接触しているのでシムがバックプレートに対してズレ易く、ライニングとディスクとの接触が不安定になったり、ブレーキ鳴きが発生したりする虞がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、バックプレートに対するシムのズレを抑制することができる摩擦パッドを提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、ディスクとの接触により摩擦力を受けるライニングと、前記ライニングの前記ディスクと接触する表面とは反対側の裏面に設けられたバックプレートと、前記バックプレートの前記ライニングと接触する表面とは反対側の裏面に設けられたシムとを有する摩擦パッドであって、前記バックプレートの前記裏面には、前記シムの板厚よりも深さが小さく前記シムが嵌め込まれる凹部が形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、バックプレートに対するシムのズレを抑制することができる。
本発明の実施形態による摩擦パッドを備えたディスクブレーキを上方からみた平面図である。 図1中のディスクブレーキを矢示II−II方向からみた断面図である。 摩擦パッドを単体で示す斜視図である。 図3中の摩擦パッドを矢示IV−IV方向からみた断面図である。 図3中の摩擦パッドのバックプレートからシムを取外した状態を示す分解斜視図である。 本発明の第1の変形例による摩擦パッドを示す背面図である。 本発明の第2の変形例による摩擦パッドを示す背面図である。
以下、本発明の摩擦パッドを備えたディスクブレーキを、図1ないし図7に従って詳細に説明する。
図1中に示すディスク1は、例えば車両が前進方向に走行するときに車輪(図示せず)と共に図1中の矢示A方向に回転し、車両が後退するときには矢示B方向に回転するものである。なお、以下の説明では、図1中の紙面左,右方向をディスク1の回転方向(周方向)とし、図1中の紙面上,下方向および図2中の紙面左,右方向をディスク1の軸方向として説明する。また、図2中の紙面上,下方向をディスク1の径方向として説明する。
支持部材としてのキャリア2は、車両の非回転部分に取付けられている。このキャリア2は、ディスク1の回転方向(周方向)に離間してディスク1の外周側を軸方向に跨いで配置され、ディスク1の軸方向に延びた一対の腕部2A,2Aと、各腕部2Aの基端側を一体化するように連結して設けられ、ディスク1の軸方向の一側であるインナ側で前記車両の非回転部分に固定される厚肉の支承部2Bとを含んで構成されている。
また、キャリア2には、ディスク1の軸方向の他側であるアウタ側で各腕部2Aの先端側を互いに連結する補強ビーム2Cが一体に形成されている。これにより、キャリア2の各腕部2Aは、ディスク1のインナ側で支承部2Bにより一体的に連結されると共に、ディスク1のアウタ側で補強ビーム2Cにより一体的に連結されている。各腕部2Aには、ディスク1を挟む軸方向両側に、後述の摩擦パッド11をディスク1の軸方向にガイドする断面コ字状のパッドガイド(図示せず)が形成されている。
キャリパ3は、キャリア2に摺動可能に支持されている。キャリパ3は、ディスク1のインナ側に設けられたインナ脚部3Aと、キャリア2の各腕部2A間でディスク1の外周側を跨ぐようにインナ脚部3Aからディスク1のアウタ側へと延設されたブリッジ部3Bと、ブリッジ部3Bの先端側であるアウタ側からディスク1の径方向内向きに延び、先端側が二又状の爪部3C1となったアウタ脚部3Cとにより構成されている。
そして、キャリパ3のインナ脚部3Aには、ピストン8が摺動可能に挿嵌される2個のシリンダ4(図2中に1個のみ図示)が形成されている。これらシリンダ4内には、後述のピストン8がそれぞれ摺動可能に挿嵌されている。また、インナ脚部3Aには、ディスク1の回転方向に突出する一対の取付部3Dが設けられている。これら取付部3Dは、摺動ピン5を介して、キャリパ3全体をキャリア2の各腕部2Aに対して摺動可能に支持するものである。
摺動ピン5は、キャリパ3の各取付部3Dにそれぞれボルト6を用いて締結されている。各摺動ピン5の先端側は、キャリア2の各腕部2Aにディスク1の軸方向に沿って形成されたピン穴(図示せず)内に摺動可能に挿嵌されている。各腕部2Aと各摺動ピン5との間には、それぞれ保護ブーツ7が取付けられ、摺動ピン5と腕部2Aのピン穴との間に雨水等が浸入するのを防いでいる。
ピストン8は、ディスク1の回転方向に並んで2個配設されている。各ピストン8は、キャリパ3の各シリンダ4内にそれぞれ摺動可能に挿嵌され、キャリパ3のインナ脚部3Aからディスク1の軸方向に突出可能となっている。各ピストン8は、それぞれ有底円筒状に形成され、その突出端には後述の摩擦パッド11のシム17が当接する。
キャリア2の各腕部2Aには、パッドスプリング9がそれぞれ取付けられている。これらパッドスプリング9は、例えばステンレス鋼板等のばね性を有する鋼板材に曲げ加工を施すことにより形成され、後述する摩擦パッド11をキャリア2の各腕部2Aに対して弾性的に支持すると共に、各腕部2Aのパッドガイドに対する摩擦パッド11の摺動変位を滑らかにするものである。
次に、本実施形態による摩擦パッド11について説明する。
摩擦パッド11は、ディスク1の両面(インナ側とアウタ側)に対向した状態で対をなして配置されている。これらインナ側とアウタ側の摩擦パッド11は、キャリパ3によってディスク1に押圧されることにより、ディスク1に制動力を付与するものである。そして、各摩擦パッド11は、ディスク1との接触により摩擦力を受けるライニング12と、ライニング12のディスク1と接触する表面12Aとは反対側の裏面12Bに設けられたバックプレート13と、バックプレート13のライニング12と接触する表面13Aとは反対側の裏面13Bに設けられたシム17とを含んで構成されている。
ブレーキの作動時には、キャリパ3の各シリンダ4内にブレーキ液圧が供給されると、各ピストン8がディスク1に向けて移動して、インナ側の摩擦パッド11が各ピストン8によりディスク1に押圧される。このとき、キャリパ3は、各ピストン8からの反力によってインナ側に変位する。これにより、アウタ脚部3Cの爪部3C1がアウタ側の摩擦パッド11をディスク1に押圧する。その結果、ディスク1の両面にインナ側とアウタ側の摩擦パッド11が押圧されて車両に制動力を付与するようになっている。
バックプレート13は、キャリア2の各腕部2Aに設けられたパッドガイドに沿ってディスク1の軸方向に移動可能に支持されている。バックプレート13のディスク1側となる表面13A側には、ライニング12が固着して設けられ、このライニング12がディスク1に接触するようになっている。一方、バックプレート13の裏面13B側には、後述のシム17が設けられている。
図3に示すように、バックプレート13は、ディスク1の回転方向(周方向)に延びる略扇形状の板体によって形成され、ディスク1と対面しライニング12が固着された表面13Aと、表面13Aとはディスク1の軸方向の反対側に位置し後述のシム17が固着される裏面13Bと、ディスク1の外径側に位置する外周端面13Cと、ディスク1の内径側に位置する内周端面13Dと、ディスク1が矢示A方向に回転するときの回転方向の出口側(以下、回出側という)に位置する側端面13Eと、ディスク1が矢示A方向に回転するときの回転方向の入口側(以下、回入側という)に位置する側端面13Fとを有している。
また、バックプレート13には、回出側の側端面13Eから突出した略四角形状をなす耳部13Gと、回入側の側端面13Fから突出した略四角形状をなす耳部13Hが設けられている。これら耳部13G,13Hは、キャリア2の各腕部2Aに形成されたパッドガイド(図示せず)にパッドスプリング9を介して摺動可能に嵌合している。これにより、バックプレート13は、パッドスプリング9にガイドされつつディスク1の軸方向に移動可能に支持されている。
また、バックプレート13の裏面13Bのうち各耳部13G,13H側には、突出部14がそれぞれ設けられている。そして、耳部13H側の突出部14には、摩擦パッド11を回出側に向けて押圧する付勢ばね15(図1参照)が設けられている。なお、耳部13G側の突出部14に付勢ばね15が設けられていてもよい。
図5に示すように、バックプレート13の裏面13Bには、表面13Aに向けて窪んだ凹部16が形成されている。この凹部16は、後述のシム17が嵌め込まれるもので、例えばシム17の外形と同じ形状となっている。そして、凹部16は、ディスク径方向外側に位置してディスク回転方向に延びる径方向外側縁部16Aと、径方向外側縁部16Aの回入側端部からディスク径方向内側に向けて延びる回入側縁部16Bと、径方向外側縁部16Aの回出側端部からディスク径方向内側に向けて延びる回出側縁部16Cと、ディスク径方向内側に位置して回入側縁部16Bから回出側縁部16Cに向けて延びる径方向内側縁部16Dと、径方向外側縁部16A、回入側縁部16B、回出側縁部16C、および径方向内側縁部16Dに囲まれ、バックプレート13の裏面13Bから一段窪んだ平坦な底部16Eとにより構成されている。
凹部16の径方向外側縁部16Aは、バックプレート13の外周端面13C側に位置してバックプレート13の長手方向に延びている。一方、凹部16の径方向内側縁部16Dは、バックプレート13の内周端面13D側に位置して径方向外側縁部16Aよりも短い長さでバックプレート13の長手方向に延びている。凹部16の回入側縁部16Bは、径方向外側縁部16Aからディスク軸方向に対してディスク径方向に直交して延びる直線縁部16B1と、直線縁部16B1のディスク径方向内側端部からディスク回転方向内側に向けて傾斜して径方向内側縁部16Dまで延びる傾斜縁部16B2とにより構成されている。一方、凹部16の回出側縁部16Cは、径方向外側縁部16Aからディスク軸方向に対してディスク径方向に直交して延びる直線縁部16C1と、直線縁部16C1のディスク径方向内側端部からディスク回転方向内側に向けて傾斜して径方向内側縁部16Dまで延びる傾斜縁部16C2とにより構成されている。
即ち、直線縁部16B1,16C1は、径方向外側縁部16Aのディスク1の回転方向の端部からバックプレート13の内周端面13Dに向けてそれぞれ真っ直ぐに延びている。一方、傾斜縁部16B2,16C2は、ディスク1の径方向外側(バックプレート13の外周端面13C側)からディスク1の径方向内側(バックプレート13の内周端面13D側)になるにつれてディスク1の回転方向の内側(バックプレート13の中心側)に傾斜している。
また、図4に示すように、バックプレート13の裏面13Bから凹部16の底部16Eまでの深さ寸法Cは、シム17の厚さ寸法D(板厚)よりも浅く(小さく)形成されている(C<D)。これにより、シム17を凹部16に嵌め込んだときに、シム17がバックプレート13の裏面13Bから突出する構成となっている。
シム17は、バックプレート13のうちライニング12が固着された表面13Aとは反対側となる裏面13Bに形成された凹部16に設けられている。このシム17は、例えばステンレス鋼板等のばね性を有する鋼板にプレス加工を施すことにより形成され、接着剤等によりバックプレート13の凹部に固着されている。シム17は、全体的にバックプレート13よりも一回り小さく、かつバックプレート13よりも薄肉な板体として形成されている。
ここで、シム17は、ディスク1の回転方向(周方向)に延びる略扇形状の平板からなり、バックプレート13の凹部16の底部16Eに当接(固着)する表面17Aと、表面17Aとはディスク1の軸方向反対側に位置する裏面17Bと、凹部16の径方向外側縁部16Aに対面する径方向外側面部17Cと、凹部16の回入側縁部16Bに対面する回入側面部17Dと、凹部16の回出側縁部16Cに対面する回出側面部17Eと、径方向内側縁部16Dに対面する径方向内側面部17Fとにより構成されている。
また、回入側面部17Dは、凹部16の回入側縁部16Bの直線縁部16B1に対面する直線面部17D1と、回入側縁部16Bの傾斜縁部16B2に対面する傾斜面部17D2とにより構成されている。また、回出側面部17Eは、凹部16の回出側縁部16Cの直線縁部16C1に対面する直線面部17E1と、回出側縁部16Cの傾斜縁部16C2に対面する傾斜面部17E2とにより構成されている。
図3ないし図5に示すように、シム17の厚さ寸法D(板厚)は、凹部16の深さ寸法Cよりも大きく(厚く)なっている。これにより、シム17を凹部16に固着させたときには、シム17の裏面17Bがバックプレート13の裏面13Bから突出する。その結果、ブレーキの作動時には、インナ側に配設された摩擦パッド11のシム17の裏面17Bにはピストン8の突出端が当接し、アウタ側に配設された摩擦パッド11のシム17の裏面17Bにはアウタ脚部3Cの爪部3C1が当接する。
この場合、例えばアウタ側に配設された摩擦パッド11のバックプレート13の裏面13Bに設けられたシム17は、爪部3C1から押圧されることによりディスク1の軸方向にクランプ力を受けている。一方、バックプレート13の表面13Aに設けられたライニング12は、回転するディスク1により回入側から回出側(ディスク1の回転方向)に引摺られて力を受ける。従って、摩擦パッド11のシム17は、バックプレート13に対して回入側に相対移動しようとする。しかし、シム17は、回入側面部17Dが凹部16の回入側縁部16Bに当接してバックプレート13に対して移動するのが抑制される。
具体的には、回入側縁部16Bの直線縁部16B1は、シム17の回入側面部17Dの直線面部17D1に当接することにより、シム17がディスク1の回転方向(周方向)に移動する力を受ける。また、回入側縁部16Bの傾斜縁部16B2は、シム17の回入側面部17Dの傾斜面部17D2に当接することにより、シム17のディスク1の径方向内側に向けて移動する力を受ける。これにより、シム17は、バックプレート13に対してのズレが抑制されるので、ライニング12とディスク1との接触が不安定になったり、ブレーキ鳴きが発生したりするのを低減することができる。
本実施形態による摩擦パッド11を備えたディスクブレーキは、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
まず、車両のブレーキ操作時には、キャリパ3のインナ脚部3Aに設けられたシリンダ4にブレーキ液圧が供給されることにより、ピストン8がディスク1に向けて摺動変位し、インナ側の摩擦パッド11がディスク1の一側面に押圧される。このとき、キャリパ3がディスク1からの押圧反力を受け、キャリパ3全体がキャリア2の腕部2Aに対してインナ側に摺動変位する。これにより、アウタ脚部3Cの爪部3C1が、アウタ側の摩擦パッド11をディスク1の他側面に押圧する。
その結果、インナ側とアウタ側の摩擦パッド11は、車輪と共に回転するディスク1を軸方向両側からそれぞれ強く挟持することにより、このディスク1に制動力を与えることができる。そして、ブレーキ操作を解除したときには、ピストン8への液圧供給が停止されることにより、インナ側とアウタ側の摩擦パッド11がディスク1から離間し、再び非制動状態に復帰する。
ここで、車両のブレーキ操作時には、摩擦パッド11は、ライニング12とディスク1との摩擦接触によりディスク1の回入側から回出側に向けて力を受ける。この場合、摩擦パッド11のシム17は、ピストン8および爪部3C1によりディスク1の軸方向に押圧されているので、バックプレート13とシム17とが相対移動する虞がある。この場合、上述した従来技術に記載された摩擦パッドでは、バックプレートの突起にシムを貫通させてシムをバックプレートに固定している。しかし、シムが突起に点接触しているのでシムがバックプレートに対してズレ易く、ライニングとディスクとの接触が不安定になったり、ブレーキ鳴きが発生したりする虞がある。
そこで、本実施形態では、バックプレート13の裏面13Bにシム17が嵌め込まれる凹部16を形成している。この凹部16は、シム17の外形に対応して形成されている。図3、図5に示すように、シム17は、回入側面部17Dが凹部16の回入側縁部16Bに当接し、回出側面部17Eが凹部16の回出側縁部16Cに当接するように凹部16に嵌め込まれている。これにより、ブレーキの作動時にバックプレート13とシム17との相対移動を抑制してバックプレート13に対するシム17のズレを抑制することができる。
即ち、ブレーキの作動時には、ライニング12とディスク1との接触により、バックプレート13にはディスク1の回転方向(回入側から回出側)に向けての力が働く。この場合、凹部16の回入側縁部16Bの直線縁部16B1とシム17の回入側面部17Dの直線面部17D1とが当接(接触)しているので、バックプレート13とシム17との相対移動(ズレ)を抑制することができる。
また、バックプレート13には、ライニング12とディスク1との接触により、回入側ではディスク1の径方向外側への力が働く。この場合、凹部16の回入側縁部16Bの傾斜縁部16B2とシム17の回入側面部17Dの傾斜面部17D2とが当接(接触)しているので、バックプレート13とシム17との相対移動(ズレ)を抑制することができる。これにより、ブレーキの作動時にライニング12とディスク1との接触を安定させることができると共に、ブレーキ鳴きの発生を抑制することができる。
なお、上述した実施形態では、バックプレート13の凹部16は、傾斜縁部16B2,16C2が直線縁部16B1,16C1から径方向内側縁部16Dに向けて一直線に延びている場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図6に示す第1の変形例のように、凹部21の傾斜縁部21Aの近傍にライニング12の摩耗を検知する摩耗検知体22が取付けられる場合には、この摩耗検知体22をかわすように傾斜縁部21Aに凸湾曲部21A1を形成してもよい。この場合、シム23には、凹部21の凸湾曲部21A1に対応する凹湾曲部23Aが形成される。
また、上述した実施形態では、凹部16の形状をシム17の形状と同様に形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図7に示す第2の変形例のように、凹部31は、径方向外側縁部31Aからバックプレート13の内周端面13Dに向けて一直線状に延びる直線縁部31Bを含んでいてもよい。即ち、凹部31は、シム17の外形よりも大きい領域にわたって凹んで形成していてもよい。このことは、第2の変形例についても同様である。
また、上述した実施形態では、凹部16は、回入側縁部16Bと回出側縁部16Cとの両方に直線縁部16B1,16C1および傾斜縁部16B2,16C2を形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば回入側縁部16Bにのみ直線縁部16B1および傾斜縁部16B2が形成されていてもよいし、回出側縁部16Cにのみ直線縁部16C1および傾斜縁部16C2が形成されていてもよい。このことは、第2の変形例についても同様である。
また、凹部16の回入側縁部16Bを直線縁部16B1と傾斜縁部16B2とにより構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば回入側縁部は、径方向外側縁部から径方向内側縁部に向けて一直線状に傾斜して延びるように形成してもよい。この場合、シムの回入側面部も径方向外側面部から径方向内側面部に一直線状に傾斜して形成するのが好ましい。このことは、凹部16の回出側縁部16Cおよびシムの回出側面部についても同様である。
以上説明した実施形態に基づく摩擦パッドとして、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
第1の態様としては、ディスクとの接触により摩擦力を受けるライニングと、前記ライニングの前記ディスクと接触する表面とは反対側の裏面に設けられたバックプレートと、前記バックプレートの前記ライニングと接触する表面とは反対側の裏面に設けられたシムとを有する摩擦パッドであって、前記バックプレートの前記裏面には、前記シムの板厚よりも深さが小さく前記シムが嵌め込まれる凹部が形成されていることを特徴としている。
第2の態様としては、第1の態様において、前記バックプレートの前記凹部は、前記シムの外形よりも大きい領域にわたって凹んでいることを特徴としている。
第3の態様としては、第1の態様において、前記バックプレートの前記凹部のうち前記ディスクの回入側に位置する回入側縁部または前記ディスクの回出側に位置する回出側縁部には、前記ディスクの軸方向に対して前記ディスクの径方向に直交して延び前記シムが当接する直線縁部を有していることを特徴としている。
第4の態様としては、第1の態様において、前記バックプレートの前記凹部のうち前記ディスクの回入側に位置する回入側縁部または前記ディスクの回出側に位置する回出側縁部には、前記ディスクの径方向外側から前記ディスクの径方向内側になるにつれて前記ディスクの回転方向内側に傾斜し前記シムが当接する傾斜縁部を有していることを特徴としている。
1 ディスク
11 摩擦パッド
12 ライニング
12A 表面
12B 裏面
13 バックプレート
13A 表面
13B 裏面
16,21,31 凹部
16B 回入側縁部
16B1 直線縁部
16B2 傾斜縁部
16C 回出側縁部
16C1 直線縁部
16C2 傾斜縁部
17,23 シム
21A 傾斜縁部
31B 直線縁部

Claims (4)

  1. ディスクとの接触により摩擦力を受けるライニングと、前記ライニングの前記ディスクと接触する表面とは反対側の裏面に設けられたバックプレートと、前記バックプレートの前記ライニングと接触する表面とは反対側の裏面に設けられたシムとを有する摩擦パッドであって、
    前記バックプレートの前記裏面には、前記シムの板厚よりも深さが小さく前記シムが嵌め込まれる凹部が形成されていることを特徴とする摩擦パッド。
  2. 前記バックプレートの前記凹部は、前記シムの外形よりも大きい領域にわたって凹んでいることを特徴とする請求項1に記載の摩擦パッド。
  3. 前記バックプレートの前記凹部のうち前記ディスクの回入側に位置する回入側縁部または前記ディスクの回出側に位置する回出側縁部には、前記ディスクの軸方向に対して前記ディスクの径方向に直交して延び前記シムが当接する直線縁部を有していることを特徴とする請求項1に記載の摩擦パッド。
  4. 前記バックプレートの前記凹部のうち前記ディスクの回入側に位置する回入側縁部または前記ディスクの回出側に位置する回出側縁部には、前記ディスクの径方向外側から前記ディスクの径方向内側になるにつれて前記ディスクの回転方向内側に傾斜し前記シムが当接する傾斜縁部を有していることを特徴とする請求項1に記載の摩擦パッド。
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JPS57198424U (ja) * 1981-06-13 1982-12-16
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WO2000047910A1 (en) * 1999-02-10 2000-08-17 Eagle-Picher Wolverine Gmbh Brake lining carrier plate
JP2006002885A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Advics:Kk ディスクブレーキ用のパッドと該パッドを備えるディスクブレーキ

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