JP2020080591A - 電動車両 - Google Patents
電動車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020080591A JP2020080591A JP2018212062A JP2018212062A JP2020080591A JP 2020080591 A JP2020080591 A JP 2020080591A JP 2018212062 A JP2018212062 A JP 2018212062A JP 2018212062 A JP2018212062 A JP 2018212062A JP 2020080591 A JP2020080591 A JP 2020080591A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- electric motor
- value
- electric
- command value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/72—Electric energy management in electromobility
Landscapes
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
Abstract
【課題】路面の負荷変動に対処するためのモータ制御を早期に実行する。【解決手段】電動車両1は、バッテリ38から供給される電力に応じてトルクを発生させる少なくとも1つの電動モータ41と、電動モータ41が発生させたトルクが伝達される後輪3と、電動モータ41と後輪3との間の動力伝達経路に設けられ、トルクの後輪3への伝達に用いられるドライブシャフトと、ドライブシャフトに設けられ、ドライブシャフトに掛かるトルクに応じた信号を出力するトルクセンサ60と、乗員からの操作を受け付け、乗員の操作に応じた信号を出力するアクセル操作子37と、トルクセンサ60の出力信号およびアクセル操作子37の出力信号に応じてトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値を用いて電動モータ41の動作を制御する制御装置30とを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、電動モータを用いて走行する電動車両に関する。
電動モータを駆動源とする電動車両の1つとして電動二輪車がある。電動モータは、例えば電動二輪車に搭載されたバッテリから電力を供給されて回転し、電動二輪車は走行することができる。
一般に、ガソリンエンジン車と比較して、電動車両では駆動源および駆動系の慣性質量が小さい。慣性質量が小さい場合、路面の凹凸などにより走行時の負荷が変動したときの車両の挙動の変化が大きくなる。例えば、路面負荷が短時間だけ大きくなった場合でも、乗員はトルクの不足感を覚える場合がある。乗員の運転フィーリングを向上させるためには、路面の負荷変動に対処するためのモータ制御を早期に実行することが望まれる。
路面の負荷変動に対処する制御の例として、駆動輪のスリップを抑制するトラクション制御がある。特許文献1は、駆動輪の角加速度と閾値とを比較して駆動輪のスリップを検出するトラクション制御を開示している。特許文献2は、電動モータの回転速度と従動輪の回転速度とを用いて駆動輪のスリップを検出するトラクション制御を開示している。
しかし、上記のような電動モータの回転速度または車輪の回転速度を用いた制御では、例えばオフロード型の電動二輪車等においては、乗員は制御の応答の遅れを感じる場合があり、さらなる改良が求められる。
本発明は、路面の負荷変動に対処するためのモータ制御を早期に実行することが可能な電動車両を提供する。
本発明の実施形態に係る電動車両は、バッテリから供給される電力に応じてトルクを発生させる少なくとも1つの電動モータと、前記少なくとも1つの電動モータが発生させたトルクが伝達される駆動輪と、前記少なくとも1つの電動モータと前記駆動輪との間の動力伝達経路に設けられ、前記トルクの前記駆動輪への伝達に用いられる回転シャフトと、前記回転シャフトに設けられ、前記回転シャフトに掛かるトルクに応じた信号を出力するトルクセンサと、乗員からの操作を受け付け、前記乗員の操作に応じた信号を出力するアクセル操作子と、前記トルクセンサの出力信号および前記アクセル操作子の出力信号に応じてトルク指令値を演算し、前記演算したトルク指令値を用いて前記少なくとも1つの電動モータの動作を制御する制御装置とを備える。
電動モータの回転速度または車輪の回転速度を用いた電動モータのトルク制御では、それらの回転速度の変化を検出する。回転速度の変化を検出するためには、電動モータまたは車輪が一定量以上回転する必要があるため、検出には時間が掛かる。そのため、乗員は制御の応答の遅れを感じる場合がある。
本発明の実施形態では、回転シャフトに掛かるトルクに応じて電動モータのトルク指令値の補正を行う。回転シャフトに掛かるトルクが変化した時点、すなわち回転シャフトの捩じれ量が変化した時点でトルク指令値の補正を開始することができる。電動モータまたは車輪が一定量以上回転するまで待つ必要が無いため、制御を早期に実行することができる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記トルク指令値から得られる第1トルク値と、前記トルクセンサの出力信号から得られる第2トルク値との大小関係に応じて、前記トルク指令値を変更してもよい。
目標値である第1トルク値と、実際の検出値である第2トルク値とを比較することで、トルク指令値を適切な値に変更することができる。例えば、路面負荷が大きくなると回転シャフトの捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも大きくなる。また、例えば、路面負荷が小さくなると回転シャフトの捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。このような第1トルク値と第2トルク値との大小関係に応じてトルク指令値を変更することで、電動モータに適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第1トルク値と前記第2トルク値との差の絶対値が所定値未満の場合は、前記トルク指令値を変更しなくてもよい。
第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が小さい場合はトルク指令値を変更しないことで、電動モータに発生させるトルクが不必要に変化することを抑制できる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第1トルク値と前記第2トルク値との差の絶対値が所定値以上の場合は、前記トルク指令値を変更してもよい。
第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が大きい場合はトルク指令値を変更することで、路面負荷に応じた適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第1トルク値と前記第2トルク値との差の絶対値が所定値以上の場合は、前記アクセル操作子の出力信号が一定であっても、前記トルク指令値を変更してもよい。
乗員は、現在の車両の動作状態を維持しようとした場合、アクセル操作子の操作量を一定に維持する。そのような状態で、路面負荷により車両の挙動が変化すると、乗員は違和感を覚える場合がある。第1トルク値と第2トルク値との差に応じてトルク指令値を変更することで、路面負荷による車両の挙動の変化を抑制できる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記トルクセンサは、前記回転シャフトの捩じれに応じた信号を出力してもよい。
回転シャフトの捩じれ量が変化した時点でトルク指令値の補正を開始することができる。電動モータまたは車輪が一定量以上回転するまで待つ必要が無いため、制御を早期に実行することができる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも大きい場合は、前記トルク指令値を大きくしてもよい。
路面負荷が大きくなると回転シャフトの捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも大きくなる。この場合は、トルク指令値を大きくして電動モータに発生させるトルクを大きくすることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記少なくとも1つの電動モータとして、第1電動モータおよび第2電動モータを備え、前記第1電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記電動車両の走行に用いられるトルクを発生させ、前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも大きい場合は、前記第1電動モータに現在発生させているトルクと順方向のトルクを前記第2電動モータに発生させるためのトルク指令値を演算し、前記第2電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記順方向のトルクを発生させてもよい。
路面負荷が大きくなると回転シャフトの捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも大きくなる。この場合は、第2電動モータに順方向のトルクを発生させる。第1電動モータが発生させたトルクに第2電動モータが発生させたトルクが加わることで合計のトルクが大きくなり、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記トルク指令値を小さくしてもよい。
路面負荷が小さくなると回転シャフトの捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、トルク指令値を小さくして電動モータに発生させるトルクを小さくすることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記トルク指令値をゼロにしてもよい。
路面負荷が小さくなると回転シャフトの捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、トルク指令値をゼロにして電動モータからのトルクの発生を停止させることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記電動モータに現在発生させているトルクとは逆方向のトルクを発生させるためのトルク指令値を生成してもよい。
路面負荷が小さくなると回転シャフトの捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、逆方向のトルクを発生させるためのトルク指令値を用いて電動モータを制御し、電動モータの順方向の回転を抑制することで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記電動モータの回生制御を行ってもよい。
路面負荷が小さくなると回転シャフトの捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、回生制御により電動モータの順方向の回転を抑制することで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記少なくとも1つの電動モータとして、第1電動モータおよび第2電動モータを備え、前記第1電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記電動車両の走行に用いられるトルクを発生させ、前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記第1電動モータに現在発生させているトルクと逆方向のトルクを前記第2電動モータに発生させるためのトルク指令値を演算し、前記第2電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記逆方向のトルクを発生させてもよい。
路面負荷が小さくなると回転シャフトの捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、第2電動モータに逆方向のトルクを発生させる。第1電動モータが発生させた順方向のトルクに第2電動モータが発生させた逆方向のトルクが加わることで合計のトルクが小さくなり、車両の挙動の変化を抑制することができる。
また、制動力を発生させたい条件下では、第2電動モータに逆方向のトルクを発生させることにより、制動力を大きくすることができる。
本発明の実施形態に係る電動車両は、バッテリから供給される電力に応じてトルクを発生させる第1電動モータおよび第2電動モータと、前記第1および第2電動モータが発生させた前記トルクが伝達される駆動輪と、前記第1および第2電動モータの動作を制御する制御装置とを備え、前記第1および第2電動モータのうちの一方の電動モータと前記駆動輪との間の動力伝達経路に、他方の電動モータが設けられている。
第1および第2電動モータのうちの一方の電動モータと駆動輪との間の動力伝達経路に、他方の電動モータが設けられている。これにより、同じ駆動輪に、第1電動モータが発生させたトルクおよび第2電動モータが発生させたトルクの両方を伝達することができる。例えば、第1および第2電動モータそれぞれに発生させるトルクを制御し、駆動輪に伝達される合計のトルクを路面負荷に応じた適切な値にすることにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記第1電動モータの出力軸と前記第2電動モータの出力軸とは同軸上に配置されていてもよい。
これにより、第1および第2電動モータのそれぞれが発生させたトルクを効率良く動力伝達経路に伝達することができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第1電動モータにトルクを発生させる制御を行い、第1の条件下では、前記第1電動モータに発生させるトルクと順方向のトルクを、前記第2電動モータに発生させる制御を行ってもよい。
駆動輪に伝達されるトルクを大きくしたい条件下においては、第2電動モータに順方向のトルクを発生させることにより、駆動輪に伝達される合計のトルクを大きくすることができる。例えば、路面負荷が大きくなった場合に、第2電動モータに順方向のトルクを発生させることにより、駆動輪に伝達される合計のトルクを大きくすることができ、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第1電動モータにトルクを発生させる制御を行い、第2の条件下では、前記第1電動モータに発生させるトルクとは逆方向のトルクを、前記第2電動モータに発生させる制御を行ってもよい。
駆動輪に伝達されるトルクを小さくしたい条件下においては、第2電動モータに逆方向のトルクを発生させることにより、駆動輪に伝達される合計のトルクを小さくすることができる。例えば、路面負荷が小さくなった場合に、第2電動モータに逆方向のトルクを発生させることにより、駆動輪に伝達される合計のトルクを小さくすることができ、車両の挙動の変化を抑制することができる。また、制動力を発生させたい条件下では、第2電動モータに逆方向のトルクを発生させることにより、制動力を大きくすることができる。
ある実施形態において、前記電動車両は、鞍乗型電動車両であってもよい。
路面の負荷変動応じた適切なトルクを発生させることにより、鞍乗型電動車両の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記電動車両は、電動二輪車であってもよい。
路面の負荷変動応じた適切なトルクを発生させることにより、電動二輪車の運転フィーリングを向上させることができる。
電動モータの回転速度または車輪の回転速度を用いた電動モータのトルク制御では、それらの回転速度の変化を検出する。回転速度の変化を検出するためには、電動モータまたは車輪が一定量以上回転する必要があるため、検出には時間が掛かる。そのため、乗員は制御の応答の遅れを感じる場合がある。
本発明の実施形態に係る電動車両によれば、回転シャフトに掛かるトルクに応じて電動モータのトルク指令値の補正を行う。回転シャフトに掛かるトルクが変化した時点、すなわち回転シャフトの捩じれ量が変化した時点でトルク指令値の補正を開始することができる。電動モータまたは車輪が一定量以上回転するまで待つ必要が無いため、制御を早期に実行することができる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。同様の構成要素には同様の参照符号を付し、重複する場合にはその説明を省略する。なお、以下の実施形態は例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
以下の説明において、前、後、上、下、左、右は、それぞれ電動車両のシートに着座した乗員から見たときの前、後、上、下、左、右を意味するものとする。
図1は、本発明の実施形態に係る電動車両の一例である鞍乗型電動車両を示す側面図である。図1に示す例では、鞍乗型電動車両はオフロード型の電動二輪車1である。なお、本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、ここで例示するオフロード型の電動二輪車に限定されない。本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、いわゆるオンロード型、スクーター型、モペット型等の他の型式の電動二輪車であってもよい。また、本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、乗員が跨って乗車する任意の車両を意味し、二輪車に限定されない。本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、車体を傾けることによって進行方向を変える型式の三輪車(LMW)等であってもよく、ATV(All Terrain Vehicle)等の他の鞍乗型電動車両であってもよい。
図1に示すように、電動二輪車1は、前輪2、後輪3、車体フレーム10、駆動ユニット20を備える。
例示する車体フレーム10は金属製のモノコックフレームである。モノコック構造は、骨組みの代わりに車両のボディ(外皮)に強度および剛性を持たせた構造であり、応力外皮構造とも称される。車体フレーム10の材料は、例えばアルミニウム、鉄、マグネシウム、およびそれらの合金などであるが、それらに限定されない。また、車体フレーム10の材料として、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic)等のカーボン複合材料が用いられてもよい。なお、車体フレーム10として、モノコックフレーム以外のフレーム構造、例えばダイヤモンドフレーム、アンダーボーンフレームなどが用いられてもよい。
車体フレーム10は、ヘッドパイプ13を含むフレーム前部12と、フレーム前部12の後方に位置するバッテリ収納ケース11およびモータケース14と、バッテリ収納ケース11から後方に延びるシートフレーム17およびステー18とを備える。モータケース14はバッテリ収納ケース11の下方に位置する。バッテリ収納ケース11は、バッテリ38を収納する。バッテリ収納ケース11およびシートフレーム17の上方に、乗員が跨がって座ることのできるシート16が配置されている。フレーム前部12とバッテリ収納ケース11とは一体に成型されていてもよい。また、バッテリ収納ケース11とモータケース14とは一体に成型されていてもよい。
前輪2は、フロントフォーク4の下端で回転可能に支持されている。フロントフォーク4は、ヘッドパイプ13に挿通されたステアリングシャフト5を中心にして左右に回転可能となっている。ステアリングシャフト5の上部にはステアリングハンドル6が取り付けられている。ステアリングハンドル6の両端部にはグリップ7が設けられている。右側のグリップはアクセルグリップとして機能する。
駆動輪である後輪3はリアアーム8によって支持されている。リアアーム8はその前端に設けられているピボット軸19によって支持されている。モータケース14の後部にはピボット支持部材15が取り付けられている。ピボット支持部材15はピボット軸19を支持している。後輪3とリアアーム8はピボット軸19を中心にして上下動可能となっている。バッテリ収納ケース11の後方にはリアサスペンション9が配置されている。リアサスペンション9の上端は、例えばシートフレーム17またはバッテリ収納ケース11の後部に取り付けられる。リアサスペンション9の下端は、例えばリンク機構を介してリアアーム8に連結される。
駆動ユニット20は、制御装置30、電動モータ41、減速機構50、ドライブスプロケット71を備える。電動モータ41は、バッテリ38から供給される電力により回転してトルクを発生させる。制御装置30は、電動モータ41の動作を制御する。減速機構50は、電動モータ41の回転を減速してドライブスプロケット71に伝達する。
ドライブスプロケット71およびドリブンスプロケット72にはドライブチェーン73がかけられている。ドライブスプロケット71の回転は、ドライブチェーン73を介してドリブンスプロケット72に伝達される。ドリブンスプロケット72の回転は後輪3に伝達され、後輪3は回転する。このように、電動モータ41の回転が後輪3に伝達されることにより、電動二輪車1は走行する。なお、ドライブチェーン73の代わりに無端ベルトが用いられてもよい。また、電動二輪車1はシャフトドライブ式を採用する車両であってもよい。
図2は、電動モータ41と後輪3との間の動力伝達経路を示す図である。
減速機構50は、歯車51、52、53および54、伝動軸55、ドライブシャフト56、ケース57、トルクセンサ60を備える。伝動軸55およびドライブシャフト56は、ベアリング(不図示)等を介してケース57に回転可能に支持される。ドライブシャフト56は、ベアリング(不図示)等を介してモータケース14(図1)に回転可能に支持されてもよい。ドライブシャフト56の左端部にはドライブスプロケット71が取り付けられている。
図2に示す例では、電動モータ41の出力軸45は車両幅方向を向くように配置されている。車両幅方向は、電動二輪車1の左右方向である。電動モータ41の出力軸45と同様に、伝動軸55およびドライブシャフト56は、車両幅方向を向いた回転軸を中心に回転するように配置されている。
歯車51、52、53および54は、例えば、平歯車、はすば歯車等の円筒歯車である。電動モータ41の出力軸45には、歯車51が取り付けられている。電動モータ41の出力軸45の回転は歯車51に伝わり、歯車51は出力軸45とともに回転する。
伝動軸55には歯車52および53が取り付けられている。ドライブシャフト56には、歯車54が取り付けられている。歯車51と歯車52とは噛み合っており、歯車53と歯車54とは噛み合っている。歯車51の回転は、歯車52、53および54を介して、ドライブシャフト56に伝達される。
歯車52の歯数は、歯車51の歯数よりも多い。歯車54の歯数は、歯車53の歯数よりも多い。歯車51の回転が歯車54に伝達される過程で、回転は減速される。減速された回転は、ドライブシャフト56を介してドライブスプロケット71に伝達される。ドライブスプロケット71の回転は、ドライブチェーン73およびドリブンスプロケット72(図1)を介して後輪3に伝達される。
本実施形態では、ドライブシャフト56にトルクセンサ60が設けられている。トルクセンサ60は、ドライブシャフト56に掛かるトルクに応じた信号を出力する。トルクセンサ60として、例えば磁歪式トルクセンサ、ひずみゲージ式トルクセンサ等が用いられる。ドライブシャフト56に掛かるトルクに応じて、ドライブシャフト56には捩じれが発生する。トルクセンサ60は、ドライブシャフト56の捩じれに応じた信号を出力する。
図3は、電動二輪車1を示すブロック図である。
制御装置30は、電動二輪車1の動作を制御する。制御装置30は、例えばMCU(Motor Control Unit)である。典型的には、制御装置30はデジタル信号処理を行うことが可能なマイクロコントローラ、信号処理プロセッサ等の半導体集積回路を有する。
制御装置30は、演算回路31、メモリ32、モータ駆動回路33を備える。演算回路31は、電動モータ41の動作を制御するとともに、電動二輪車1の各部の動作を制御する。メモリ32は、電動モータ41および電動二輪車1の各部の動作を制御するための手順を規定したコンピュータプログラムを格納している。演算回路31は、メモリ32からコンピュータプログラムを読み出して各種制御を行う。制御装置30には、バッテリ38から電力が供給される。
ステアリングハンドル6(図1)の右端部には、アクセル操作子37が設けられている。アクセル操作子37は、乗員の操作を受け付け、乗員のアクセル操作量に応じた信号を演算回路31に出力する。
電動モータ41には、モータ回転センサ43が設けられている。モータ回転センサ43は、電動モータ41の回転角を検出し、回転角に応じた信号を演算回路31、モータ駆動回路33へ出力する。演算回路31、モータ駆動回路33は、モータ回転センサ43の出力信号から電動モータ41の回転速度を算出する。後輪3には、スピードセンサ49が設けられている。スピードセンサ49は後輪3の回転角を検出し、回転角に応じた信号を演算回路31へ出力する。演算回路31は、スピードセンサ49の出力信号から電動二輪車1の走行速度を算出する。なお、スピードセンサ49は前輪2に設けられていてもよい。トルクセンサ60は、ドライブシャフト56(図2)に掛かるトルクに応じた信号を出力する。
演算回路31は、アクセル操作子37の出力信号、車両の走行速度、トルクセンサ60の出力信号およびメモリ32に格納されている情報などから、適切な駆動力を発生させるためのトルク指令値を算出し、モータ駆動回路33へ送信する。
モータ駆動回路33は、例えばインバータである。モータ駆動回路33は、演算回路31からのトルク指令値に応じた電力をバッテリ38から電動モータ41に供給する。図1および図2を用いて上述したように、電力が供給された電動モータ41が回転することで、後輪3は回転する。
図4を用いて、トルクセンサ60を用いた電動モータ41の制御の詳細を説明する。図4は、トルクセンサ60を用いて電動モータ41を制御する動作を示すフローチャートである。
ステップS101において、演算回路31は、ドライブシャフト56に掛かるトルクの大きさ(第1トルク値)を、現在のトルク指令値を用いて演算する。
例えば、メモリ32は、電動二輪車1が平坦な路面を走行している状態における、トルク指令値と、車両の走行速度と、ドライブシャフト56に掛かるトルクとの関係を示したマップを予め記憶している。演算回路31は、そのようなマップと現在のトルク指令値を用いて、第1トルク値を演算する。第1トルク値は、ドライブシャフト56に掛かるトルクの理論値である。
ステップS102において、演算回路31は、トルクセンサ60の出力信号からドライブシャフト56に掛かるトルクの大きさ(第2トルク値)を演算する。第2トルク値は、ドライブシャフト56に掛かるトルクの実測値である。
ステップS103において、演算回路31は、第2トルク値は第1トルク値よりも大きいか否か判定する。例えば、電動二輪車1が走行中の路面負荷は、後輪3、ドリブンスプロケット72、ドライブチェーン73、ドライブスプロケット71を介して、ドライブシャフト56に伝達される。路面負荷が大きくなると、ドライブシャフト56の捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも大きくなる。
演算回路31は、第2トルク値は第1トルク値以下と判定した場合、ステップ101の処理に戻る。第2トルク値は第1トルク値よりも大きいと判定した場合、演算回路31は、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上か否か判定する(ステップS104)。
差の絶対値は所定値未満と判定した場合、ステップ101の処理に戻る。差の絶対値は所定値以上と判定した場合、演算回路31は、トルク指令値を大きくする(ステップS105)。
第2トルク値が第1トルク値より所定値以上大きいことは、大きな路面負荷が電動二輪車1に掛かっていることを意味している。路面負荷が大きいと、走行速度の低下を招くことになる。走行速度の低下など車両の挙動が変化すると、乗員は違和感を覚える場合がある。第2トルク値が第1トルク値より所定値以上大きい場合は、トルク指令値を大きくして電動モータ41に発生させるトルクを大きくすることで、路面負荷による走行速度の低下を抑制できる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
車両の電源がオンの間(ステップS106においてNO)は、トルクセンサ60を用いた電動モータ41の制御を継続する。車両の電源がオフになった場合(ステップS106においてYES)は、処理を終了する。
図5は、トルクセンサ60を用いた電動モータ41の制御のシミュレーション結果を示す図である。
図5(a)の縦軸は、電動モータ41の回転数を示している。図5(b)の縦軸は、第2トルク値と第1トルク値との差を示している。図5(c)の縦軸は、出力するトルク指令値を大きくするために追加されるトルク指令値を示している。図5(d)の縦軸は、電動モータ41の回転数を示している。図5(a)から図5(d)の横軸のそれぞれは、時間を示している。
図5(a)は、本実施形態の制御を行わない場合の電動モータ41の回転数の変化を示している。図5(d)は、本実施形態の制御を行う場合の電動モータ41の回転数の変化を示している。
この例では、時間t1で路面負荷が一時的に大きくなっている。路面負荷の増加に伴い、第2トルク値と第1トルク値との差は大きくなる。図5(a)に示すように、本実施形態の制御を行わない場合、路面負荷の増加に伴い電動モータ41の回転数は低下する。路面負荷が小さくなると、電動モータ41の回転数は回復する。図5(a)に示すように、電動モータ41の回転数が低下する、すなわち車両の走行速度が低下すると、乗員は違和感を覚える場合がある。
本実施形態の制御を行う場合、第2トルク値と第1トルク値との差が大きくなると、図5(c)に示すように、出力するトルク指令値を大きくする。例えば、第2トルク値と第1トルク値との差の10倍程度の大きさのトルクに相当するトルク指令値を現在のトルク指令値に追加する。なお、追加するトルク指令値の大きさは任意であり、本発明は上記の値に限定されない。
トルク指令値を大きくして電動モータ41に発生させるトルクを大きくすることで、図5(d)に示すように、電動モータ41の回転数の低下を抑制することができている。これにより、車両の走行速度の低下を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
上述したように、電動モータの回転速度または車輪の回転速度を用いて電動モータのトルク制御を行うことも可能である。しかし、電動モータの回転速度または車輪の回転速度を用いた制御では、それらの回転速度の変化を検出する。回転速度の変化を検出するためには、電動モータまたは車輪が一定量以上回転する必要があるため、検出には時間が掛かる。そのため、乗員は制御の応答の遅れを感じる場合がある。
本実施形態では、ドライブシャフト56に掛かるトルクに応じて電動モータ41のトルク指令値の補正を行う。ドライブシャフト56に掛かるトルクが変化した時点、すなわちドライブシャフト56の捩じれ量が変化した時点でトルク指令値の補正を開始することができる。電動モータまたは車輪が一定量以上回転するまで待つ必要が無いため、制御を早期に実行することができる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ステップS104の処理のように、本実施形態では、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が所定値未満の場合はトルク指令値を変更しない。差の絶対値が小さい場合はトルク指令値を変更しないことで、電動モータ41に発生させるトルクが不必要に変化することを抑制できる。
ステップS104で用いる所定値は予め決められていてもよいし、車両の走行状態に応じて変更してもよい。所定値の一例として、現在の第1トルク値の10%の値が設定され得る。この場合、例えば、第1トルク値が10N・mのとき所定値は1N・mに設定される。なお、この所定値は一例であり、本発明はそれに限定されない。
また、本実施形態では、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が所定値以上の場合は、アクセル操作子37の出力信号が一定であっても、トルク指令値を変更する。乗員は、現在の車両の動作状態を維持しようとした場合、アクセル操作子37の操作量を一定に維持する。そのような状態で、路面負荷により車両の挙動が変化すると、乗員は違和感を覚える場合がある。アクセル操作子37の出力信号が一定であってもトルク指令値を変更することで、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
上記の例では、ドライブシャフト56に掛かるトルクの理論値と実測値とを比較していたが、トルク値の比較の基準となる回転シャフトは、ドライブシャフト56に限定されず任意である。例えば、トルク値の比較の基準となる回転シャフトは伝動軸55であってもよい。また、例えば、電動二輪車1がシャフトドライブ式を採用する形態では、トルク値の比較の基準となる回転シャフトは、シャフトドライブ式の二次減速機構内のドライブシャフトであってもよい。
次に、実施形態に係る電動二輪車1の別の例を説明する。
図6は、電動モータ41と後輪3との間の動力伝達経路を示す図である。図7は、電動二輪車1を示すブロック図である。この例では、電動二輪車1は、サブモータとして電動モータ42を備える。
図6に示す例では、電動モータ42の出力軸46は、電動モータ41の出力軸45に取り付けられている。電動モータ41の出力軸45と電動モータ42の出力軸46とは同じ回転軸47を中心に回転する。電動モータ42の回転は、出力軸45を介して歯車51に伝達される。歯車51に伝達された回転は、上述した動力伝達経路を介して後輪3に伝達される。
電動モータ42には、モータ回転センサ44(図7)が設けられている。モータ回転センサ44は、電動モータ42の回転角を検出し、回転角に応じた信号を演算回路31、モータ駆動回路34へ出力する。演算回路31、モータ駆動回路34は、モータ回転センサ43の出力信号から電動モータ42の回転速度を算出する。
演算回路31は、第2トルク値が第1トルク値よりも大きい場合は、電動モータ41に現在発生させているトルクと順方向のトルクを電動モータ42に発生させるためのトルク指令値を演算する。モータ駆動回路34は、例えばインバータである。モータ駆動回路34は、演算回路31からのトルク指令値に応じた電力をバッテリ38から電動モータ42に供給する。電力が供給された電動モータ41および42が回転することで、後輪3は回転する。
図8は、トルクセンサ60を用いて電動モータ41および42を制御する動作を示すフローチャートである。
図8に示すステップS101からS104の処理は、図4に示すステップS101からS104の処理と同じである。
図8に示す例では、ステップS104において第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上と判定した場合、演算回路31はステップS115の処理に進む。ステップS115において、演算回路31は、サブモータである電動モータ42に、電動モータ41に現在発生させているトルクと順方向のトルクを発生させる制御を行う。
路面負荷が大きくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも所定値以上大きくなる。この場合は、電動モータ42に順方向のトルクを発生させる。電動モータ41が発生させたトルクに電動モータ42が発生させたトルクが加わることで合計のトルクが大きくなり、車両の挙動の変化を抑制することができる。
なお、ステップS115の処理において、電動モータ41を制御するためのトルク指令値は一定のままでもよいし、大きくしてもよい。本実施形態におけるトルクセンサ60の出力信号に応じてトルク指令値を大きくする制御は、電動モータ41のトルク指令値は一定に維持したまま電動モータ42のトルク指令値のみを変更する形態も含む。トルク指令値を大きくする制御は、電動モータ41のトルク指令値と電動モータ42のトルク指令値の合計が大きくなる制御を含む。
本実施形態では、電動モータ41および42のうちの一方と後輪3との間の動力伝達経路に、他方が設けられる。図6に示す例では、電動モータ42と後輪3との間の動力伝達経路に電動モータ41が設けられている。電動モータ41が発生させたトルクおよび電動モータ42が発生させたトルクの両方を同じ後輪3に伝達することができる。例えば、電動モータ41および42それぞれに発生させるトルクを制御し、後輪3に伝達される合計のトルクを路面負荷に応じた適切な値にすることにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
また、図6に示す例では、電動モータ41の出力軸45と電動モータ42の出力軸46とは同じ回転軸47を中心に回転する。これにより、電動モータ41および42のそれぞれが発生させたトルクを効率良く動力伝達経路に伝達することができる。
次に、トルクセンサ60の出力信号に応じてトルク指令値を小さくする制御を説明する。
例えば、路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、トルク指令値を小さくして電動モータ41に発生させるトルクを小さくすることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。また、例えば、後輪3のスリップ量が大きくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、トルク指令値を小さくして電動モータ41に発生させるトルクを小さくすることで、車両の挙動を安定させることができる。
図9は、トルクセンサ60を用いて電動モータ41を制御する動作を示すフローチャートである。
図9に示すステップS201およびS202の処理は、図4に示すステップS101およびS102の処理と同じである。図9に示す例では、ステップS203において、演算回路31は、第2トルク値は第1トルク値よりも小さいか否か判定する。
演算回路31は、第2トルク値は第1トルク値以上と判定した場合、ステップ201の処理に戻る。第2トルク値は第1トルク値よりも小さいと判定した場合、演算回路31は、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上か否か判定する(ステップS204)。
差の絶対値は所定値未満と判定した場合、ステップ201の処理に戻る。差の絶対値は所定値以上と判定した場合、演算回路31は、トルク指令値を小さくする(ステップS205)。
路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、トルク指令値を小さくして電動モータ41に発生させるトルクを小さくすることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
車両の電源がオンの間(ステップS206においてNO)は、トルクセンサ60を用いた電動モータ41の制御を継続する。車両の電源がオフになった場合(ステップS206においてYES)は、処理を終了する。
なお、ステップS205の処理において、トルク指令値をゼロとしてもよい。トルク指令値をゼロにして電動モータ41からのトルクの発生を停止させることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
また、ステップS205の処理において、トルク指令値を負の値にしてもよい。すなわち、電動モータ41に現在発生させているトルクとは逆方向のトルクを発生させるためのトルク指令値としてもよい。逆方向のトルクを発生させるためのトルク指令値を用いて電動モータ41を制御し、電動モータ41の順方向の回転を抑制することで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
また、ステップS205の処理として、電動モータ41の回生制御を行ってもよい。回生制御により電動モータ41の順方向の回転を抑制することで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
次に、サブモータである電動モータ42を用いた制御を説明する。
図10は、トルクセンサ60を用いて電動モータ41および42を制御する動作を示すフローチャートである。
図10に示すステップS201からS204の処理は、図9に示すステップS201からS204の処理と同じである。
図10に示す例では、ステップS204において第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上と判定した場合、演算回路31はステップS215の処理に進む。ステップS215において、演算回路31は、サブモータである電動モータ42に、電動モータ41に現在発生させているトルクと逆方向のトルクを発生させる制御を行う。演算回路31は、電動モータ41に現在発生させているトルクと逆方向のトルクを電動モータ42に発生させるためのトルク指令値を演算する。電動モータ42は、演算回路31が演算したトルク指令値に応じて、逆方向のトルクを発生させる。
路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも所定値以上小さくなる。この場合は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させる。電動モータ41が発生させた順方向のトルクに電動モータ42が発生させた逆方向のトルクが加わることで合計のトルクが小さくなり、車両の挙動の変化を抑制することができる。
また、制動力を発生させたい条件下では、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させることにより、制動力を大きくすることができる。
また、ステップS215の処理において、電動モータ41を制御するためのトルク指令値は一定のままでもよいし、小さくしてもよい。本実施形態におけるトルクセンサ60の出力信号に応じてトルク指令値を小さくする制御は、電動モータ41のトルク指令値は一定に維持したまま電動モータ42のトルク指令値のみを変更する形態も含む。トルク指令値を小さくする制御は、電動モータ41のトルク指令値と電動モータ42のトルク指令値の合計が小さくなる制御を含む。
図11は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させたときの電動モータ41の回転数の変化を説明する図である。図11(a)は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させない場合の電動モータ41の回転数の変化を示している。図11(b)は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させた場合の電動モータ41の回転数の変化を示している。図11(a)および図11(b)の縦軸はトルクおよびモータ回転数を示し、横軸は時間を示している。破線81は第1トルク値を示している。実線82は第2トルク値を示している。実線83はモータ回転数を示している。二点鎖線84は逆方向のトルクを示している。一点鎖線85は、電動モータ42に逆方向のトルク84を発生させた場合のモータ回転数を示している。
この例では、時間t2で路面負荷が小さくなっている。路面負荷の低下に伴い、第2トルク値82は小さくなる。図11(a)に示すように、路面負荷の低下に伴い電動モータ41の回転数83は増加する。
本実施形態では、図11(b)に示すように、第2トルク値82が小さくなると、電動モータ42に逆方向のトルク84を発生させる。これにより、電動モータ41の回転数85の上昇の程度は穏やかになり、車両の挙動の変化も穏やかになる。
電動二輪車1は、上述したトルクセンサ60の出力信号に応じてトルク指令値を大きくする制御およびトルク指令値を小さくする制御の両方を実行してもよい。
図12は、トルク指令値を大きくする制御およびトルク指令値を小さくする制御の両方を実行する処理を示すフローチャートである。
図12に示す例では、ステップS103において、演算回路31は、第2トルク値は第1トルク値以下と判定した場合、ステップS203の処理に進む。演算回路31は、ステップS203およびS204の処理を実行し、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上と判定した場合、トルク指令値を小さくする(ステップS205)。
ステップS103において、第2トルク値は第1トルク値よりも大きいと判定した場合、演算回路31は、ステップS104の処理に進む。演算回路31は、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上と判定した場合、トルク指令値を大きくする(ステップS105)。
トルク指令値を大きくする制御およびトルク指令値を小さくする制御の両方を実行することで、路面負荷が大きくなる場合および小さくなる場合の両方の場合において、車両の挙動の変化を抑制することができる。
図13は、トルク指令値を大きくする制御およびトルク指令値を小さくする制御の両方を実行する処理の別の例を示すフローチャートである。
図13に示す例では、ステップS104において第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上と判定した場合、演算回路31はステップS115の処理に進む。ステップS115において、演算回路31は、電動モータ41に現在発生させているトルクと順方向のトルクを電動モータ42に発生させる制御を行う。また、ステップS204において第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値は所定値以上と判定した場合、演算回路31はステップS215の処理に進む。ステップS215において、演算回路31は、電動モータ41に現在発生させているトルクと逆方向のトルクを電動モータ42に発生させる制御を行う。これにより、路面負荷が大きくなる場合および小さくなる場合の両方の場合において、車両の挙動の変化を抑制することができる。
次に、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させる制御の別の例を説明する。
図14は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させたときの電動モータ41の回転数の変化を説明する図である。図14(a)は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させない場合の電動モータ41の回転数の変化を示している。図14(b)は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させた場合の電動モータ41の回転数の変化を示している。図14(a)および図14(b)の縦軸はトルクおよびモータ回転数を示し、横軸は時間を示している。実線91は電動モータ41が発生させるトルクを示している。点線93は電動モータ41の回転数を示している。二点鎖線94は電動モータ42が発生させる逆方向のトルクを示している。一点鎖線95は、電動モータ42に逆方向のトルク94を発生させた場合の電動モータ41の回転数を示している。
スリップしやすい路面を走行する場合、後輪3の回転に緩急をつけた方がグリップを発揮しやすい場合がある。この場合、モータ回転数の増加と低下が定期的に切り替わるように、電動モータ41が発生させるトルクのオンとオフを定期的に切り替える制御を行う。しかし、図14(a)の点線93に示すように、モータ回転数が低下すべきタイミングで低下しない場合がある。本実施形態では、図14(b)に示すように、電動モータ41が発生させるトルクがオフになるタイミングで、電動モータ42に逆方向のトルク94を発生させる。これにより、一点鎖線95のように、モータ回転数が低下すべきタイミングで低下させることができ、後輪3のグリップを発揮しやすくすることができる。
以上、本発明の例示的な実施形態を説明した。
実施形態に係る電動二輪車1は、バッテリ38から供給される電力に応じてトルクを発生させる少なくとも1つの電動モータ41と、少なくとも1つの電動モータ41が発生させたトルクが伝達される後輪3と、少なくとも1つの電動モータ41と後輪3との間の動力伝達経路に設けられ、トルクの後輪3への伝達に用いられるドライブシャフト56と、ドライブシャフト56に設けられ、ドライブシャフト56に掛かるトルクに応じた信号を出力するトルクセンサ60と、乗員からの操作を受け付け、乗員の操作に応じた信号を出力するアクセル操作子37と、トルクセンサ60の出力信号およびアクセル操作子37の出力信号に応じてトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値を用いて少なくとも1つの電動モータ41の動作を制御する制御装置30とを備える。
電動モータの回転速度または車輪の回転速度を用いた電動モータのトルク制御では、それらの回転速度の変化を検出する。回転速度の変化を検出するためには、電動モータまたは車輪が一定量以上回転する必要があるため、検出には時間が掛かる。そのため、乗員は制御の応答の遅れを感じる場合がある。
本実施形態では、ドライブシャフト56に掛かるトルクに応じて電動モータ41のトルク指令値の補正を行う。ドライブシャフト56に掛かるトルクが変化した時点、すなわちドライブシャフト56の捩じれ量が変化した時点でトルク指令値の補正を開始することができる。電動モータまたは車輪が一定量以上回転するまで待つ必要が無いため、制御を早期に実行することができる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、トルク指令値から得られる第1トルク値と、トルクセンサ60の出力信号から得られる第2トルク値との大小関係に応じて、トルク指令値を変更してもよい。
目標値である第1トルク値と、実際の検出値である第2トルク値とを比較することで、トルク指令値を適切な値に変更することができる。例えば、路面負荷が大きくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも大きくなる。また、例えば、路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。このような第1トルク値と第2トルク値との大小関係に応じてトルク指令値を変更することで、電動モータ41に適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が所定値未満の場合は、トルク指令値を変更しなくてもよい。
第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が小さい場合はトルク指令値を変更しないことで、電動モータ41に発生させるトルクが不必要に変化することを抑制できる。
ある実施形態において、制御装置30は、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が所定値以上の場合は、トルク指令値を変更してもよい。
第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が大きい場合はトルク指令値を変更することで、路面負荷に応じた適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第1トルク値と第2トルク値との差の絶対値が所定値以上の場合は、アクセル操作子37の出力信号が一定であっても、トルク指令値を変更してもよい。
乗員は、現在の車両の動作状態を維持しようとした場合、アクセル操作子37の操作量を一定に維持する。そのような状態で、路面負荷により車両の挙動が変化すると、乗員は違和感を覚える場合がある。第1トルク値と第2トルク値との差に応じてトルク指令値を変更することで、路面負荷による車両の挙動の変化を抑制できる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、トルクセンサ60は、ドライブシャフト56の捩じれに応じた信号を出力してもよい。
ドライブシャフト56の捩じれ量が変化した時点でトルク指令値の補正を開始することができる。電動モータまたは車輪が一定量以上回転するまで待つ必要が無いため、制御を早期に実行することができる。これにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第2トルク値が第1トルク値よりも大きい場合は、トルク指令値を大きくしてもよい。
路面負荷が大きくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも大きくなる。この場合は、トルク指令値を大きくして電動モータ41に発生させるトルクを大きくすることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、少なくとも1つの電動モータとして、電動モータ41および電動モータ42を備え、電動モータ41は、制御装置30が演算したトルク指令値に応じて、電動二輪車1の走行に用いられるトルクを発生させ、制御装置30は、第2トルク値が第1トルク値よりも大きい場合は、電動モータ41に現在発生させているトルクと順方向のトルクを電動モータ42に発生させるためのトルク指令値を演算し、電動モータ42は、制御装置30が演算したトルク指令値に応じて、順方向のトルクを発生させてもよい。
路面負荷が大きくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は大きくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも大きくなる。この場合は、電動モータ42に順方向のトルクを発生させる。電動モータ41が発生させたトルクに電動モータ42が発生させたトルクが加わることで合計のトルクが大きくなり、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第2トルク値が第1トルク値よりも小さい場合は、トルク指令値を小さくしてもよい。
路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、トルク指令値を小さくして電動モータ41に発生させるトルクを小さくすることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第2トルク値が第1トルク値よりも小さい場合は、トルク指令値をゼロにしてもよい。
路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、トルク指令値をゼロにして電動モータ41からのトルクの発生を停止させることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第2トルク値が第1トルク値よりも小さい場合は、電動モータ41に現在発生させているトルクとは逆方向のトルクを発生させるためのトルク指令値を生成してもよい。
路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、逆方向のトルクを発生させるためのトルク指令値を用いて電動モータ41を制御し、電動モータ41の順方向の回転を抑制することで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第2トルク値が第1トルク値よりも小さい場合は、電動モータ41の回生制御を行ってもよい。
路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、回生制御により電動モータ41の順方向の回転を抑制することで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、少なくとも1つの電動モータとして、電動モータ41および電動モータ42を備え、電動モータ41は、制御装置30が演算したトルク指令値に応じて、電動二輪車1の走行に用いられるトルクを発生させ、制御装置30は、第2トルク値が第1トルク値よりも小さい場合は、電動モータ41に現在発生させているトルクと逆方向のトルクを電動モータ42に発生させるためのトルク指令値を演算し、電動モータ42は、制御装置30が演算したトルク指令値に応じて、逆方向のトルクを発生させてもよい。
路面負荷が小さくなるとドライブシャフト56の捩じれ量は小さくなり、第2トルク値は第1トルク値よりも小さくなる。この場合は、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させる。電動モータ41が発生させた順方向のトルクに電動モータ42が発生させた逆方向のトルクが加わることで合計のトルクが小さくなり、車両の挙動の変化を抑制することができる。
また、制動力を発生させたい条件下では、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させることにより、制動力を大きくすることができる。
本発明の実施形態に係る電動二輪車1は、バッテリ38から供給される電力に応じてトルクを発生させる電動モータ41および42と、電動モータ41および42が発生させたトルクが伝達される後輪3と、電動モータ41および42の動作を制御する制御装置30とを備え、電動モータ41および42のうちの一方の電動モータと後輪3との間の動力伝達経路に、他方の電動モータが設けられている。
電動モータ41および42のうちの一方の電動モータと後輪3との間の動力伝達経路に、他方の電動モータが設けられている。これにより、同じ後輪3に、電動モータ41が発生させたトルクおよび電動モータ42が発生させたトルクの両方を伝達することができる。例えば、電動モータ41および42それぞれに発生させるトルクを制御し、後輪3に伝達される合計のトルクを路面負荷に応じた適切な値にすることにより、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、電動モータ41の出力軸と電動モータ42の出力軸とは同軸上に配置されていてもよい。
これにより、電動モータ41および42のそれぞれが発生させたトルクを効率良く動力伝達経路に伝達することができる。
ある実施形態において、制御装置30は、電動モータ41にトルクを発生させる制御を行い、第1の条件下では、電動モータ41に発生させるトルクと順方向のトルクを、電動モータ42に発生させる制御を行ってもよい。
後輪3に伝達されるトルクを大きくしたい条件下においては、電動モータ42に順方向のトルクを発生させることにより、後輪3に伝達される合計のトルクを大きくすることができる。例えば、路面負荷が大きくなった場合に、電動モータ42に順方向のトルクを発生させることにより、後輪3に伝達される合計のトルクを大きくすることができ、車両の挙動の変化を抑制することができる。
ある実施形態において、制御装置30は、電動モータ41にトルクを発生させる制御を行い、第2の条件下では、電動モータ41に発生させるトルクとは逆方向のトルクを、電動モータ42に発生させる制御を行ってもよい。
後輪3に伝達されるトルクを小さくしたい条件下においては、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させることにより、後輪3に伝達される合計のトルクを小さくすることができる。例えば、路面負荷が小さくなった場合に、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させることにより、後輪3に伝達される合計のトルクを小さくすることができ、車両の挙動の変化を抑制することができる。また、制動力を発生させたい条件下では、電動モータ42に逆方向のトルクを発生させることにより、制動力を大きくすることができる。
ある実施形態において、電動二輪車1は、鞍乗型電動二輪車1であってもよい。
路面の負荷変動応じた適切なトルクを発生させることにより、鞍乗型電動二輪車1の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、電動二輪車1は、電動二輪車であってもよい。
路面の負荷変動応じた適切なトルクを発生させることにより、電動二輪車の運転フィーリングを向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明した。上述の実施形態の説明は、本発明の例示であり、本発明を限定するものではない。また、上述の実施形態で説明した各構成要素を適宜組み合わせた実施形態も可能である。本発明は、特許請求の範囲またはその均等の範囲において、改変、置き換え、付加および省略などが可能である。
本発明は、電動車両の分野において特に有用である。
1:電動二輪車(電動車両)、 2:前輪、 3:後輪(駆動輪)、 4:フロントフォーク、 5:ステアリングシャフト、 6:ステアリングハンドル、 7:グリップ、 8:リアアーム、 9:リアサスペンション、 10:車体フレーム、 11:バッテリ収納ケース、 12:フレーム前部、 13:ヘッドパイプ、 14:モータケース、 15:ピボット支持部材、 16:シート、 17:シートフレーム、 18:ステー、 19:ピボット軸、 20:駆動ユニット、 30:制御装置、 31:演算回路、 32:メモリ、 33、34:モータ駆動回路、 37:アクセル操作子、 38:バッテリ、 41、42:電動モータ、 43、44:モータ回転センサ、 45、46:電動モータの出力軸、 47:回転軸、 49:スピードセンサ、 50:減速機構、 51、52、53、54:歯車、 55:伝動軸、 56:ドライブシャフト(回転シャフト)、 57:ケース、 60:トルクセンサ、 71:ドライブスプロケット、 72:ドリブンスプロケット、 73:チェーン、 81:第1トルク値、 82:第2トルク値、 83、85:モータ回転数、 84:逆方向トルク、 91:トルク、 93、95:モータ回転数、 94:逆方向トルク
Claims (19)
- バッテリから供給される電力に応じてトルクを発生させる少なくとも1つの電動モータと、
前記少なくとも1つの電動モータが発生させたトルクが伝達される駆動輪と、
前記少なくとも1つの電動モータと前記駆動輪との間の動力伝達経路に設けられ、前記トルクの前記駆動輪への伝達に用いられる回転シャフトと、
前記回転シャフトに設けられ、前記回転シャフトに掛かるトルクに応じた信号を出力するトルクセンサと、
乗員からの操作を受け付け、前記乗員の操作に応じた信号を出力するアクセル操作子と、
前記トルクセンサの出力信号および前記アクセル操作子の出力信号に応じてトルク指令値を演算し、前記演算したトルク指令値を用いて前記少なくとも1つの電動モータの動作を制御する制御装置と、
を備える、電動車両。 - 前記制御装置は、前記トルク指令値から得られる第1トルク値と、前記トルクセンサの出力信号から得られる第2トルク値との大小関係に応じて、前記トルク指令値を変更する、請求項1に記載の電動車両。
- 前記制御装置は、前記第1トルク値と前記第2トルク値との差の絶対値が所定値未満の場合は、前記トルク指令値を変更しない、請求項2に記載の電動車両。
- 前記制御装置は、前記第1トルク値と前記第2トルク値との差の絶対値が所定値以上の場合は、前記トルク指令値を変更する、請求項2または3に記載の電動車両。
- 前記制御装置は、前記第1トルク値と前記第2トルク値との差の絶対値が所定値以上の場合は、前記アクセル操作子の出力信号が一定であっても、前記トルク指令値を変更する、請求項2から4のいずれかに記載の電動車両。
- 前記トルクセンサは、前記回転シャフトの捩じれに応じた信号を出力する、請求項1から5のいずれかに記載の電動車両。
- 前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも大きい場合は、前記トルク指令値を大きくする、請求項2から6のいずれかに記載の電動車両。
- 前記少なくとも1つの電動モータとして、第1電動モータおよび第2電動モータを備え、
前記第1電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記電動車両の走行に用いられるトルクを発生させ、
前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも大きい場合は、前記第1電動モータに現在発生させているトルクと順方向のトルクを前記第2電動モータに発生させるためのトルク指令値を演算し、
前記第2電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記順方向のトルクを発生させる、請求項2から7のいずれかに記載の電動車両。 - 前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記トルク指令値を小さくする、請求項2から8のいずれかに記載の電動車両。
- 前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記トルク指令値をゼロにする、請求項2から8のいずれかに記載の電動車両。
- 前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記電動モータに現在発生させているトルクとは逆方向のトルクを発生させるためのトルク指令値を生成する、請求項2から8のいずれかに記載の電動車両。
- 前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記電動モータの回生制御を行う、請求項2から8のいずれかに記載の電動車両。
- 前記少なくとも1つの電動モータとして、第1電動モータおよび第2電動モータを備え、
前記第1電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記電動車両の走行に用いられるトルクを発生させ、
前記制御装置は、前記第2トルク値が前記第1トルク値よりも小さい場合は、前記第1電動モータに現在発生させているトルクと逆方向のトルクを前記第2電動モータに発生させるためのトルク指令値を演算し、
前記第2電動モータは、前記制御装置が演算したトルク指令値に応じて、前記逆方向のトルクを発生させる、請求項2から9のいずれかに記載の電動車両。 - バッテリから供給される電力に応じてトルクを発生させる第1電動モータおよび第2電動モータと、
前記第1および第2電動モータが発生させた前記トルクが伝達される駆動輪と、
前記第1および第2電動モータの動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記第1および第2電動モータのうちの一方の電動モータと前記駆動輪との間の動力伝達経路に、他方の電動モータが設けられている、電動車両。 - 前記第1電動モータの出力軸と前記第2電動モータの出力軸とは同軸上に配置されている、請求項14に記載の電動車両。
- 前記制御装置は、
前記第1電動モータにトルクを発生させる制御を行い、
第1の条件下では、前記第1電動モータに発生させるトルクと順方向のトルクを、前記第2電動モータに発生させる制御を行う、請求項14または15に記載の電動車両。 - 前記制御装置は、
前記第1電動モータにトルクを発生させる制御を行い、
第2の条件下では、前記第1電動モータに発生させるトルクとは逆方向のトルクを、前記第2電動モータに発生させる制御を行う、請求項14から16のいずれかに記載の電動車両。 - 前記電動車両は、鞍乗型電動車両である、請求項1から17のいずれかに記載の電動車両。
- 前記電動車両は、電動二輪車である、請求項1から18のいずれかに記載の電動車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018212062A JP2020080591A (ja) | 2018-11-12 | 2018-11-12 | 電動車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018212062A JP2020080591A (ja) | 2018-11-12 | 2018-11-12 | 電動車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020080591A true JP2020080591A (ja) | 2020-05-28 |
Family
ID=70802537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018212062A Pending JP2020080591A (ja) | 2018-11-12 | 2018-11-12 | 電動車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020080591A (ja) |
-
2018
- 2018-11-12 JP JP2018212062A patent/JP2020080591A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5865509B2 (ja) | 電動式乗物の回生ブレーキ制御システム | |
JP5466126B2 (ja) | 自動二輪車の姿勢制御装置及び自動二輪車 | |
JP5475603B2 (ja) | 鞍乗型車両の操舵装置及びこれを搭載した自動二輪車 | |
JP6307695B2 (ja) | 車両 | |
JP2015098227A (ja) | 電動補助車両 | |
WO2014064729A1 (ja) | 電動車両の回生ブレーキ制御システム | |
JP2008143330A (ja) | 電動補助自転車の駆動力制御装置及び電動補助自転車 | |
TW201924965A (zh) | 車輛 | |
JP2007124868A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2018196166A (ja) | 電動車両 | |
JP7178604B2 (ja) | 自転車 | |
JP5606256B2 (ja) | 自動二輪車の操舵装置及び自動二輪車 | |
JP5255347B2 (ja) | アシスト力付き車両 | |
WO2017057515A1 (ja) | 電動アシスト自転車 | |
WO2016136731A1 (ja) | 駆動トルク制御装置、駆動源ユニットおよび車両 | |
JP2020080591A (ja) | 電動車両 | |
JP2023054237A (ja) | 人力駆動車用制御装置 | |
JP7497214B2 (ja) | 制御装置および変速システム | |
JP2008162374A (ja) | 電動アシスト自転車用駆動力制御装置及び電動アシスト自転車 | |
WO2018030407A1 (ja) | 車両 | |
CN111372840A (zh) | 车辆 | |
JP7484702B2 (ja) | モータ制御装置 | |
TWI832423B (zh) | 傾斜控制裝置及傾斜車輛 | |
JP2023171142A (ja) | 制御装置 | |
WO2023190115A1 (ja) | 電動車両 |