JP2020078966A - 自動車のアンダーカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】路面と対向する下面がポリエチレンテレフタレート不織布の場合であっても、氷雪の堆積を抑えられる自動車1の後方アンダーカバー9を提供することを目的とする。【解決手段】所定の厚みを有するポリエチレンテレフタレート不織布を圧縮成形して形成された自動車1の後方アンダーカバー9であって、着雪抑制範囲EL,ERに形成された着雪抑制部112,312と、着雪抑制部112,312の周囲に、所定の肉厚で形成された所定肉厚部111,311とで構成され、着雪抑制部112,312が、所定肉厚部111,311の肉厚に比べて薄肉な肉厚で形成されたことを特徴とする。【選択図】図2

Description

この発明は、例えば自動車の底部と路面との間を流下する走行風の流れを整流するような自動車のアンダーカバーに関する。
自動車の底部には、底部と路面との間を流下する走行風の流れを整流するために、自動車の底部を覆うようにアンダーカバーが装着されている。このアンダーカバーは、昨今、自動車の燃費性能向上の観点から軽量化が望まれているため、ポリプロピレンなどの合成樹脂材にかえて、繊維材を用いたものが考案されている。
例えば、特許文献1には、ガラス繊維などの繊維補強材、及び第1の熱可塑性合成樹脂を混合した基材層と、熱可塑性合成繊維よりなる不織布層とを車両上方からこの順番で積層するとともに、所望される形状に圧縮成形されたアンダーカバーが考案されている。
ところで、不織布の表面には微細な細孔が存在するため、例えば、粉塵や氷雪が不織布の微細な細孔に入り込むと、粉塵や氷雪が不織布から剥離し難いという傾向がある。
このため、路面と対向する下面が不織布のアンダーカバーを備えた自動車が雪上を走行した場合、車輪によって巻き上げられた氷雪がアンダーカバーに付着すると、そのまま凍り付いて堆積するだけでなく、アンダーカバーに意図しない荷重が作用するおそれがあった。
特開2012−245925号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、路面と対向する下面が不織布の場合であっても、氷雪の堆積を抑えられる自動車のアンダーカバーを提供することを目的とする。
この発明は、所定の厚みを有する不織布を圧縮成形して形成された自動車のアンダーカバーであって、着雪の抑制が所望される範囲に形成された着雪抑制部と、該着雪抑制部の周囲に、所定の肉厚で形成された所定肉厚部とで構成され、該着雪抑制部が、前記所定肉厚部の肉厚に比べて薄肉な肉厚で形成されたことを特徴とする。
この発明により、路面と対向する下面が不織布の場合であっても、氷雪の堆積を抑えることができる。
具体的には、圧縮成形された不織布製のアンダーカバーにおいて、着雪抑制部が所定肉厚部の肉厚よりも薄肉に形成されているため、着雪抑制部は、所定肉厚部よりも高い圧縮率で圧縮成形されていることになる。
このため、自動車のアンダーカバーは、着雪抑制部において、不織布を構成する繊維体の密度を所定肉厚部よりも大きくできるとともに、細孔が占める割合を所定肉厚部よりも小さくすることができる。つまり、自動車のアンダーカバーは、着雪抑制部の下面を、所定肉厚部の下面に比べてより平滑にすることができる。
これにより、自動車のアンダーカバーは、氷雪の付着を抑えるとともに、付着した氷雪の剥離が容易な面を、着雪の抑制が所望される範囲に形成することができる。
従って、自動車のアンダーカバーは、路面と対向する下面が不織布の場合であっても、氷雪の堆積を抑えることができる。
加えて、所定肉厚部と、所定肉厚部よりも薄肉な着雪抑制部とでアンダーカバーを構成したことにより、自動車のアンダーカバーは、高い圧縮率で全体的に薄肉化されたアンダーカバーに比べて、アンダーカバーの剛性低下を抑えることができる。
この発明の態様として、前記着雪抑制部が、最も車両下方に位置する略平坦な下面を有する部分に形成されてもよい。
この発明により、自動車のアンダーカバーは、比較的、着雪し易い最も車両下方の下面への氷雪の付着を抑えるとともに、最も車両下方の下面からの氷雪の剥離を容易にすることができる。このため、自動車のアンダーカバーは、路面と対向する下面が不織布の場合であっても、氷雪の堆積をより抑えることができる。
またこの発明の態様として、前記着雪抑制部が、前記不織布を構成する繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚で形成されてもよい。
この発明により、自動車のアンダーカバーは、路面と対向する下面が不織布の場合であっても、氷雪の堆積をより確実に抑えることができる。
具体的には、着雪抑制部の肉厚を不織布の圧縮率で制御した場合、着雪抑制部における細孔が占める割合が、圧縮成形前の不織布における繊維体の密度や肉厚に左右されるため、堆積した氷雪をアンダーカバーから剥離させる剥離強度が安定しないおそれがある。
これに対して、着雪抑制部の肉厚を繊維体の密度で制御することにより、自動車のアンダーカバーは、圧縮成形前の不織布における繊維体の密度や肉厚に左右されることなく、着雪抑制部における細孔が占める割合を略一定にすることができる。
これにより、自動車のアンダーカバーは、着雪抑制部の下面における平滑性を安定して確保できるとともに、着雪抑制部における氷雪の剥離強度を安定させることができる。このため、自動車のアンダーカバーは、着雪抑制部の下面を、より安定して氷雪を剥離できる面として形成することができる。
従って、自動車のアンダーカバーは、繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚で着雪抑制部が形成されたことにより、路面と対向する下面が不織布の場合であっても、氷雪の堆積をより確実に抑えることができる。
またこの発明の態様として、前記着雪抑制部が、車両上下方向に突設された補強ビードを備えてもよい。
この発明により、自動車のアンダーカバーは、着雪抑制部の剛性を安定して確保することができる。
このため、自動車のアンダーカバーは、着雪抑制部の膜振動による異音の発生を防止できるとともに、氷雪の付着による着雪抑制部の撓み変形を抑えることができる。これにより、自動車のアンダーカバーは、走行風を整流する整流板としての機能と、氷雪の堆積の抑制とを両立することができる。
またこの発明の態様として、前記補強ビードが、前記所定肉厚部の肉厚と略同じ肉厚で形成されてもよい。
この発明により、自動車のアンダーカバーは、補強ビードの剛性を向上できるため、着雪抑制部の剛性をより安定して確保することができる。
さらに、補強ビードは、車両上下方向に突出しているため、例えば、略平坦な下面を有する所定肉厚部に比べて氷雪が付着し難い。このため、所定肉厚部の肉厚と略同じ肉厚で形成された補強ビードであっても、自動車のアンダーカバーは、氷雪の堆積を抑えて、補強ビードの剛性を向上することができる。
従って、自動車のアンダーカバーは、より安定した剛性を有する着雪抑制部によって、氷雪の堆積を抑えることができる。
またこの発明の態様として、前記着雪抑制部が、前記所定肉厚部の上面に対して凹設された上面と、前記所定肉厚部の下面に連続する下面とを有する形状に形成されてもよい。
この発明により、自動車のアンダーカバーは、所定肉厚部と着雪抑制部との境界に段差のない滑らかに連続する下面を形成することができる。
このため、自動車のアンダーカバーは、自動車の底部と路面との間を流下する走行風を安定して整流することができる。
従って、自動車のアンダーカバーは、走行風を整流する整流板としての機能を損なうことなく、氷雪の堆積を抑えることができる。
本発明により、路面と対向する下面が不織布の場合であっても、氷雪の堆積を抑えられる自動車のアンダーカバーを提供することができる。
自動車の後部における外観を底面視で示す底面図。 後方アンダーカバーの外観を底面視で示す底面図。 後方アンダーカバーの外観を車両前方上方視で示す外観斜視図。 左後方アンダーカバーの外観を平面視で示す平面図。 図4中のA−A矢視断面図。 図4中のB−B矢視断面図。 右後方アンダーカバーの外観を平面視で示す平面図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態における自動車1の後方アンダーカバー9は、車室床面の後部を車両下方から覆うとともに、自動車1の底部と路面との間を流下する走行風の流れを整流する整流板としての機能を有している。このような自動車1の後方アンダーカバー9について、図1から図7を用いて詳しく説明する。
なお、図1は自動車1の後部における底面図を示し、図2は後方アンダーカバー9の底面図を示し、図3は後方アンダーカバー9の外観斜視図を示し、図4は左後方アンダーカバー10の平面図を示し、図5は図4中のA−A矢視断面図を示し、図6は図4中のB−B矢視断面図を示し、図7は右後方アンダーカバー30の平面図を示している。
また、図中において、矢印Fr及び矢印Rrは車両前後方向を示しており、矢印Frは前方を示し、矢印Rrは後方を示している。さらに、矢印Rh及びLh、並びに矢印IN及び矢印OUTは車幅方向を示しており、矢印Rhは右方向を示し、矢印Lhは左方向を示し、矢印INは車幅方向内側を示し、矢印OUTは車幅方向外側を示している。
まず、自動車1は、図1に示すように、底面視において、車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム2と、リヤサイドフレーム2の間で荷室床面をなすリヤフロアパネル3と、リヤサイドフレーム2の車幅方向外側、かつ車両前方の位置で車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル4とを備えている。
さらに、自動車1は、図1に示すように、リヤサイドフレーム2の前端、及びサイドシル4の後端から車両前後方向に延びる左右一対のフロアフレーム(図示省略)と、左右のサイドシル4の間における車幅方向略中央を車両前後方向に延びるフロアトンネル5と、サイドシル4、フロアフレーム、及びフロアトンネル5を連結するフロアパネル(図示省略)とを備えている。
加えて、自動車1は、図1に示すように、底面視において、リヤサイドフレーム2の車幅方向外側に位置する左右一対の後輪6と、左右のサイドシル4における後部の間に配接された燃料タンク7とを備えている。
このような自動車1の底部には、図1に示すように、底面視において、フロアトンネル5を挟んでフロアパネルの前部を車両下方から覆う左右一対の前方アンダーカバー8と、前方アンダーカバー8の車両後方に配設されるとともに、フロアパネルの後部、及び燃料タンク7を車両下方から覆う左右一対の後方アンダーカバー9とが、フロアパネル、及びフロアフレームなどの車体に点ファスナやボルトによって固定されている。
なお、前方アンダーカバー8は、例えば、ポリプロピレンなどの合成樹脂で底面視略矩形に形成されている。
一方、後方アンダーカバー9は、例えば、ポリエチレンテレフタレート不織布(ポリエチレンテレフタレート繊維と熱溶融性のバインダー繊維を一部含有してなる不織布)を圧縮成形して、所望される厚みを有する凹凸形状に形成されている。
この後方アンダーカバー9は、図1に示すように、底面視において、車両左側に配設されるとともに、前端に対して後端が幅広な左後方アンダーカバー10と、車両右側に配設されるとともに、前端に対して後端が幅狭な右後方アンダーカバー30とで構成されている。
左後方アンダーカバー10は、図1に示すように、底面視において、車幅方向に長い底面視略矩形の前方部分と、車幅方向内側の縁端が車両後方ほど車幅方向内側へ向かう底面視略台形の中間部分と、前方部分よりも車幅方向の長さが長い底面視略矩形の後方部分とを、車幅方向外側の縁端を略一致させた状態で、車両前方からこの順番で一体形成した形状に形成されている。
具体的には、左後方アンダーカバー10は、図2及び図3に示すように、路面と対向する下面を有するカバー底部11と、カバー底部11の後端から車両上方に立設されたカバー後壁部12と、カバー底部11の車幅方向外側の縁端から車両上方へ立設されたのち、車幅方向外側へ延設されたカバー外壁部13とで一体形成されている。
さらに、左後方アンダーカバー10には、図2及び図3に示すように、車両上方へ突設されるとともに、車体に固定される第1固定部14、第2固定部15、第3固定部16、第4固定部17、第5固定部18、第6固定部19、第7固定部20、第8固定部21、及び第9固定部22が形成されている。
カバー底部11は、後ほど詳しく説明するため、ここではその詳細な説明を省略する。なお、カバー底部11には、図3及び図4に示すように、車両前後方向略中央よりも車両前方、かつ車幅方向外側に、車両上方へ向けて突設した突設部11aが形成されている。
この突設部11aには、詳細な図示を省略するが、後輪6を揺動自在に支持するアーム部材が連結されるとともに、車体に締結固定されたアーム支持ブラケットが挿通するブラケット挿通孔が開口形成されている。
また、第1固定部14は、図2から図4に示すように、左後方アンダーカバー10の前縁部分における車幅方向外側の隅部、すなわちカバー外壁部13の前端近傍に突設されている。この第1固定部14には、前方アンダーカバー8の後部を挟んで、車体に締結されるボルトが挿通するボルト挿通孔が開口形成されている。
また、第2固定部15は、図2から図4に示すように、カバー底部11の前縁部分における車幅方向略中央よりも車幅方向外側の位置に突設されている。この第2固定部15には、前方アンダーカバー8の後部を挟んで、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、第3固定部16は、図2から図4に示すように、カバー底部11の前縁部分における車幅方向内側の隅部に突設されている。この第3固定部16には、前方アンダーカバー8の後部を挟んで、車体に締結されるボルトが挿通するボルト挿通孔と、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔とが、車両前方からこの順番で開口形成されている。
また、第4固定部17は、図2から図4に示すように、カバー底部11の突設部11aよりも車両後方、かつサイドシル4の後部に隣接するカバー外壁部13に突設されている。この第4固定部17には、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、第5固定部18は、図2から図4に示すように、カバー底部11における車両後方、かつ車幅方向外側の隅部に突設されている。この第5固定部18には、車体に締結されるボルトが挿通するボルト挿通孔が開口形成されている。
また、第6固定部19は、図2から図4に示すように、カバー底部11の突設部11aに略同じ車両前後方向の位置において、カバー底部11の車幅方向内側の縁部分に突設されている。この第6固定部19には、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、第7固定部20は、図2から図4に示すように、第4固定部17に略同じ車両前後方向の位置において、カバー底部11における車幅方向内側の縁部分に突設されている。この第7固定部20には、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、第8固定部21は、図2から図4に示すように、第5固定部18よりも車両前方、かつ第7固定部20よりも車両後方の位置において、カバー底部11における車幅方向内側の縁部分に突設されている。この第8固定部21には、燃料タンク7に固定されたボルトが挿通するボルト挿通孔が開口形成されている。
また、第9固定部22は、図2から図4に示すように、第2固定部15よりも僅かに車幅方向外側の位置で、カバー底部11の突設部11aの車両前方側に隣接して突設されている。この第9固定部22には、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
引き続き、上述した左後方アンダーカバー10のカバー底部11について詳述する。
左後方アンダーカバー10のカバー底部11は、図2から図6に示すように、路面と対向する下面が略平坦な略平板状に形成されている。
具体的には、カバー底部11は、図4及び図5に示すように、車両前後方向に沿った垂直断面において、カバー底部11の前端から車両後方、かつ僅かに車両下方へ向けて延設されたのち、車両後方へ向けて延設された断面形状に形成されている。
つまり、左後方アンダーカバー10のカバー底部11は、後部の下面が最も車両下方の位置に位置するとともに、後部が略平板状の断面形状に形成されている。
さらに、左後方アンダーカバー10のカバー底部11は、図2から図6に示すように、底面視における所定範囲が、隣接する部分の肉厚よりも薄肉に圧縮成形されている。
この底面視における所定範囲は、例えば、後輪6が巻き上げた氷雪や、走行風によって運ばれる氷雪が到達する範囲のうち、着雪の抑制が所望される範囲として設定されている。より詳しくは、底面視における所定範囲は、最も車両下方に位置する略平坦な下面を含む範囲に設定されている。この底面視における所定範囲を着雪抑制範囲ELとする。
着雪抑制範囲ELは、図2に示すように、底面視において、第5固定部18のボルト挿通孔と第9固定部22のファスナ挿通孔とを結ぶ仮想直線(図示省略)よりも車幅方向外側の範囲、かつ第4固定部17のファスナ挿通孔と第8固定部21のボルト挿通孔とを結ぶ仮想直線(図示省略)よりも車両後方の範囲を含むように設定されている。換言すると、左後方アンダーカバー10の着雪抑制範囲ELは、カバー底部11の後部に形成された最も車両下方に位置する下面を含む範囲に設定されている。
より詳しくは、着雪抑制範囲ELは、図2に示すように、底面視において、カバー底部11における車幅方向外側の縁端、後端、並びに車幅方向内側の縁端に沿った仮想線と、第7固定部20近傍をとおって車幅方向外側へ延びたのち、車両後方へ向けて延びる仮想線と、第4固定部17と第8固定部21とを結ぶ仮想直線と、突設部11aの後端近傍をとおって車幅方向内側へ延びたのち、車両後方へ延びる仮想線と、第9固定部22をとおって車両前後方向に延びる仮想直線と、第1固定部14と第2固定部15とを結ぶ仮想直線とで囲われた範囲に設定されている。
そして、左後方アンダーカバー10のカバー底部11は、図4及び図5に示すように、着雪抑制範囲ELにおけるカバー底部11の肉厚t1が、着雪抑制範囲ELの範囲外におけるカバー底部11の肉厚t2に対して薄肉になるように形成されている。
つまり、左後方アンダーカバー10のカバー底部11は、図2及び図4に示すように、所定の肉厚t2で、着雪抑制範囲ELの範囲外に形成された所定肉厚部111と、所定肉厚部111の肉厚t2よりも薄肉な肉厚t1で、着雪抑制範囲ELに形成された着雪抑制部112とで構成されている。
詳述すると、所定肉厚部111は、左後方アンダーカバー10に付着した氷雪を剥離させるのに必要な強度が所望される剥離強度となる肉厚t2に圧縮成形されている。
例えば、厚みが10mmのポリエチレンテレフタレート不織布を圧縮成形した際、所望される剥離強度が得られる肉厚t2が4mmの場合、厚み10mmのポリエチレンテレフタレート不織布を60%の圧縮率で圧縮成形することで、所望される剥離強度を有する所定肉厚部111に形成されている。
一方、着雪抑制部112は、ポリエチレンテレフタレート不織布を構成する繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚t1に圧縮成形されている。
例えば、厚みが10mmのポリエチレンテレフタレート不織布を圧縮成形した際、所望される剥離強度が得られる繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚t1が1.5mm以下の場合、厚み10mmのポリエチレンテレフタレート不織布を85%以上の圧縮率で圧縮成形することで、所望される剥離強度と繊維体の密度とを有する着雪抑制部112に形成されている。
さらに、着雪抑制部112は、繊維体の密度が0.9g/cm以下、かつ肉厚t1が1mm以上になるように、例えば、厚み10mmのポリエチレンテレフタレート不織布を90%以下の圧縮率で圧縮成形することで、最低限の剛性を有することができる。
つまり、着雪抑制部112は、繊維体の密度が0.6g/cm以上0.9g/cm以下、かつ肉厚t1が1mm以上1.5mm以下になるように、例えば、厚み10mmのポリエチレンテレフタレート不織布を85%以上90%以下の圧縮率で圧縮成形することで、所望される剥離強度と剛性とを両立して有することができる。
さらに、左後方アンダーカバー10のカバー底部11には、図2から図6に示すように、5つの補強ビード23が、車両下方へ向けて突設されている。なお、5つの補強ビード23は、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で、車両前後方向に延びる第1補強ビード23a、第2補強ビード23b、第3補強ビード23c、第4補強ビード23d、及び第5補強ビード23eで構成されている。
第1補強ビード23aは、図4に示すように、第2固定部15と第9固定部22との間において、所定肉厚部111と着雪抑制部112とに跨って突設されている。より詳しくは、第1補強ビード23aは、図3及び図4に示すように、第2固定部15の後端から第9固定部22の前端に至る車両前後方向の長さで突設されている。この第1補強ビード23aは、詳細な図示を省略するが、所定肉厚部111の肉厚t2と略同じ肉厚で突設されている。
また、第2補強ビード23bは、図4に示すように、第5固定部18と突設部11aとの間における着雪抑制部112に突設されている。より詳しくは、第2補強ビード23bは、図4及び図6に示すように、第5固定部18の前端から突設部11aの後端に至る車両前後方向の長さで、車両下方へ向けて僅かに突設されている。
この第2補強ビード23bは、図6に示すように、着雪抑制範囲ELの範囲内における車幅方向に沿った垂直断面において、所定肉厚部111の肉厚t2と略同じ肉厚にした部分を、車両下方へ突設した形状に形成されている。
また、第3補強ビード23cは、図4に示すように、突設部11aにおける車幅方向内側に隣接するとともに、所定肉厚部111と着雪抑制部112とに跨って突設されている。より詳しくは、第3補強ビード23cは、図3及び図4に示すように、突設部11aの車幅方向内側に隣接するとともに、カバー底部11の前端近傍からカバー後壁部12に至る車両前後方向の長さで突設されている。
この第3補強ビード23cは、図6に示すように、着雪抑制範囲ELの範囲内における車幅方向に沿った垂直断面において、所定肉厚部111の肉厚t2と略同じ肉厚にした部分を、車両下方へ突設した形状に形成されている。
また、第4補強ビード23dは、図4に示すように、第3補強ビード23cに対して車幅方向内側に所定間隔を隔てて隣接するとともに、所定肉厚部111と着雪抑制部112とに跨って突設されている。より詳しくは、第4補強ビード23dは、図3及び図4に示すように、第3補強ビード23cに対して車幅方向内側に所定間隔を隔てて隣接するとともに、カバー底部11の前端近傍からカバー後壁部12に至る車両前後方向の長さで突設されている。
この第4補強ビード23dは、図6に示すように、着雪抑制範囲ELの範囲内における車幅方向に沿った垂直断面において、所定肉厚部111の肉厚t2と略同じ肉厚にした部分を、車両下方へ突設した形状に形成されている。
また、第5補強ビード23eは、図4に示すように、所定肉厚部111と着雪抑制部112とに跨るように、第4補強ビード23dから分岐して突設されている。より詳しくは、第5補強ビード23eは、図3及び図4に示すように、第6固定部19近傍において、第4補強ビード23dから車幅方向内側へ向けて分岐するとともに、カバー底部11における車幅方向内側の縁部分に沿ってカバー後壁部12に至る長さで突設されている。
この第5補強ビード23eは、図6に示すように、着雪抑制範囲ELの範囲内における車幅方向に沿った垂直断面において、所定肉厚部111の肉厚t2と略同じ肉厚にした部分を、車両下方へ突設した形状に形成されている。
このように、上述したカバー底部11の着雪抑制部112には、所定肉厚部111の肉厚t2と略同じ肉厚t3(図5参照)の第2補強ビード23b、第3補強ビード23c、第4補強ビード23d、及び第5補強ビード23eが突設されている。
このうち、第2補強ビード23b、第3補強ビード23c、及び第4補強ビード23dは、図4に示すように、平面視において、カバー底部11の着雪抑制部112を4つに分割するように突設されている。この第2補強ビード23b、第3補強ビード23c、及び第4補強ビード23dによって分割形成された4つの着雪抑制部を、それぞれ第1着雪抑制部112a、第2着雪抑制部112b、第3着雪抑制部112c、及び第4着雪抑制部112dとする。
より詳しくは、第1着雪抑制部112aは、図2から図4に示すように、第2補強ビード23bとカバー外壁部13との間において、所定肉厚部111の下面に連続する略平坦な下面と、所定肉厚部111の上面に対して車両下方へ凹設した上面とを有する略平板状で、かつカバー底部11の前縁近傍から第5固定部18に至る車両前後方向の長さを有する平面視略矩形に形成されている。
第2着雪抑制部112bは、図2から図4に示すように、第2補強ビード23bと第3補強ビード23cとの間において、所定肉厚部111の下面に連続する略平坦な下面と、所定肉厚部111の上面に対して車両下方へ凹設した上面とを有する略平板状で、かつ突設部11aの後端近傍からカバー後壁部12に至る車両前後方向の長さを有する平面視略矩形に形成されている。
第3着雪抑制部112cは、図2から図4に示すように、第3補強ビード23cと第4補強ビード23dとの間において、所定肉厚部111の下面に連続する略平坦な下面と、所定肉厚部111の上面に対して車両下方へ凹設した上面とを有する略平板状で、かつ第4固定部17と第8固定部21とを結ぶ仮想直線と略同じ車両前後方向の位置からカバー後壁部12に至る車両前後方向の長さを有する平面視略矩形に形成されている。
第4着雪抑制部112dは、図2から図4に示すように、第4補強ビード23dと第5補強ビード23eとの間において、所定肉厚部111の下面に連続する略平坦な下面と、所定肉厚部111の上面に対して車両下方へ凹設した上面とを有する略平板状で、かつ第7固定部20近傍からカバー後壁部12に至る車両前後方向の長さを有する平面視略矩形に形成されている。
次に、後方アンダーカバー9を構成する右後方アンダーカバー30について、説明する。
右後方アンダーカバー30は、図1に示すように、底面視において、左後方アンダーカバー10の前端と略同じ車幅方向の長さを有するとともに、車幅方向に長い底面視略矩形の前方部分と、車幅方向内側の縁端が車両後方ほど車幅方向外側へ向かう底面視略台形の中間部分と、前方部分よりも車幅方向の長さが短い底面視略矩形の後方部分とを、車幅方向外側の縁端を略一致させた状態で、車両前方からこの順番で一体形成した形状に形成されている。
具体的には、右後方アンダーカバー30は、図2及び図3に示すように、路面と対向する底部となすカバー底部31と、カバー底部31の後端から車両上方に立設されたカバー後壁部32と、カバー底部31の車幅方向外側の縁端から車両上方へ立設されたのち、車幅方向外側へ延設されたカバー外壁部33とで一体形成されている。
さらに、右後方アンダーカバー30には、図2及び図3に示すように、車両上方へ突設されるとともに、車体に固定される第1固定部34、第2固定部35、第3固定部36、第4固定部37、第5固定部38、第6固定部39、第7固定部40、及び第8固定部41が形成されている。
カバー底部31は、後ほど詳しく説明するため、ここではその詳細な説明を省略する。なお、カバー底部31には、図3及び図7に示すように、左後方アンダーカバー10のカバー底部31と同様に、アーム支持ブラケットが挿通するブラケット挿通孔を有する突設部31aが、車両前後方向略中央よりも車両前方、かつ車幅方向外側の位置から車両上方へ向けて突設されている。
第1固定部34は、図2、図3、及び図7に示すように、右後方アンダーカバー30の前縁部分における車幅方向外側の隅部、すなわちカバー外壁部33の前端近傍に突設されている。この第1固定部34には、前方アンダーカバー8の後部を挟んで、車体に締結されるボルトが挿通するボルト挿通孔が開口形成されている。
また、第2固定部35は、図2、図3、及び図7に示すように、カバー底部31の前縁部分における車幅方向略中央よりも車幅方向外側の位置に突設されている。この第2固定部35には、前方アンダーカバー8の後部を挟んで、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、第3固定部36は、図2、図3、及び図7に示すように、カバー底部31の前縁部分における車幅方向内側の隅部に突設されている。この第3固定部36には、前方アンダーカバー8の後部を挟んで、車体に締結されるボルトが挿通するボルト挿通孔と、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔とが、車両前方からこの順番で開口形成されている。
また、第4固定部37は、図2、図3、及び図7に示すように、カバー底部31の突設部31aよりも車両後方、かつサイドシル4の後部に隣接するカバー外壁部33に突設されている。この第4固定部37には、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、第5固定部38は、図2、図3、及び図7に示すように、カバー底部31における車両後方、かつ車幅方向外側の隅部に突設されている。この第5固定部38には、車体に締結されるボルトが挿通するボルト挿通孔が開口形成されている。
また、第6固定部39は、図2、図3、及び図7に示すように、カバー底部31の突設部31aに略同じ車両前後方向の位置において、カバー底部31の車幅方向内側の縁部分に突設されている。この第6固定部39には、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、第7固定部40は、図2、図3、及び図7に示すように、第5固定部38よりも車両前方、かつ第4固定部37よりも車両後方の位置において、カバー底部31における車幅方向内側の縁部分に突設されている。この第7固定部40には、燃料タンク7に固定されたボルトが挿通するボルト挿通孔が開口形成されている。
また、第8固定部41は、図2、図3、及び図7に示すように、第2固定部35よりも僅かに車幅方向外側の位置で、カバー底部31の突設部31aの車両前方側に隣接して突設されている。この第8固定部41には、車体に係止される点ファスナが挿通するファスナ挿通孔が開口形成されている。
また、右後方アンダーカバー30のカバー底部31は、左後方アンダーカバー10のカバー底部11と同様に、路面と対向する下面が略平坦な略平板状に形成されている。
具体的には、カバー底部31は、車両前後方向に沿った垂直断面において、カバー底部31の前端から車両後方、かつ僅かに車両下方へ向けて延設されたのち、車両後方へ向けて延設された断面形状に形成されている。
つまり、カバー底部31は、後部の下面が最も車両下方の位置に位置するとともに、後部が略平板状の断面形状に形成されている。
さらに、カバー底部31は、左後方アンダーカバー10と同様に、着雪の抑制が所望される範囲として、最も車両下方に位置する略平坦な下面を含む着雪抑制範囲ERが設定され、右後方アンダーカバー30における着雪抑制範囲ERが、隣接する部分の肉厚よりも薄肉に圧縮成形されている。
この右後方アンダーカバー30の着雪抑制範囲ERは、図2に示すように、底面視において、第5固定部38のボルト挿通孔と第8固定部41のファスナ挿通孔とを結ぶ仮想直線(図示省略)よりも車幅方向外側の範囲、かつ第4固定部37のファスナ挿通孔と第7固定部40のボルト挿通孔とを結ぶ仮想直線(図示省略)よりも車両後方の範囲を含むように設定されている。換言すると、右後方アンダーカバー30の着雪抑制範囲ERは、カバー底部31の後部における最も車両下方に位置する下面を含む範囲に設定されている。
より詳しくは、着雪抑制範囲ERは、図2に示すように、底面視において、カバー底部31における車幅方向外側の縁端、後端、並びに車幅方向内側の縁端に沿った仮想線と、第7固定部40と突設部31aとの間を車幅方向に延びる仮想直線と、第8固定部41をとおって車両前後方向に延びる仮想直線と、第1固定部34と第2固定部35とを結ぶ仮想直線とで囲われた範囲に設定されている。
そして、右後方アンダーカバー30のカバー底部31は、着雪抑制範囲ERにおけるカバー底部31の肉厚t1が、着雪抑制範囲ERの範囲外におけるカバー底部31の肉厚t2に対して薄肉になるように形成されている。
つまり、右後方アンダーカバー30のカバー底部31は、図2、図3、及び図7に示すように、左後方アンダーカバー10と同様に、所定の肉厚t2で、着雪抑制範囲ERの範囲外に形成された所定肉厚部311と、所定肉厚部311の肉厚t2よりも薄肉な肉厚t1で、着雪抑制範囲ERの範囲内に形成された着雪抑制部312とで構成されている。
なお、右後方アンダーカバー30における所定肉厚部311、及び着雪抑制部312は、上述した左後方アンダーカバー10における所定肉厚部111、及び着雪抑制部112と略同じ圧縮率、及び肉厚で構成されているため、その詳細な説明を省略する。
さらに、右後方アンダーカバー30のカバー底部31には、図2、図3、及び図7に示すように、5つの補強ビード42が車両下方へ向けて突設されている。
なお、5つの補強ビード42は、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で、車両前後方向に延びる第1補強ビード42a、第2補強ビード42b、第3補強ビード42c、及び第4補強ビード42dと、車幅方向に延びる第5補強ビード42eとで構成されている。
第1補強ビード42aは、図7に示すように、第2固定部35と第8固定部41との間において、所定肉厚部311と着雪抑制部312とに跨って突設されている。より詳しくは、第1補強ビード42aは、図3及び図7に示すように、第2固定部35の後端から第8固定部41の前端に至る車両前後方向の長さで突設されている。
また、第2補強ビード42bは、図7に示すように、第5固定部38と突設部31aとの間における着雪抑制部312に突設されている。より詳しくは、第2補強ビード42bは、図3及び図7に示すように、第5固定部38の前端から突設部31aの後端に至る車両前後方向の長さで突設されている。
また、第3補強ビード42cは、図7に示すように、突設部31aにおける車幅方向内側に隣接するとともに、所定肉厚部311と着雪抑制部312とに跨って突設されている。より詳しくは、第3補強ビード42cは、図3及び図7に示すように、突設部31aの車幅方向内側に隣接するとともに、カバー底部31の前端近傍から第7固定部40に至る車両前後方向の長さで突設されている。
また、第4補強ビード42dは、図3及び図7に示すように、第6固定部39近傍において、第3補強ビード42cから分岐するとともに、カバー底部31における車幅方向内側の縁部分に沿って第3固定部36に至る長さで突設されている。
また、第5補強ビード42eは、図7に示すように、所定肉厚部311と着雪抑制部312との境界に沿って第2補強ビード42bと第3補強ビード42cとを連結するように突設されている。
なお、第1補強ビード42a、第2補強ビード42b、第3補強ビード42c、第4補強ビード42d、及び第5補強ビード42eは、上述した左後方アンダーカバー10と同様に、所定肉厚部311の肉厚t2と略同じ肉厚で突設されている。
このように、上述したカバー底部31の着雪抑制部312には、所定肉厚部311の肉厚t2と略同じ肉厚t3の第2補強ビード42b、第3補強ビード42c、及び第5補強ビード42eが突設されている。
このうち、第2補強ビード42bは、図7に示すように、平面視において、カバー底部31の着雪抑制部312を2つに分割するように突設されている。この第2補強ビード42bによって分割形成された2つの着雪抑制部を、それぞれ第1着雪抑制部312a、及び第2着雪抑制部312bとする。
より詳しくは、第1着雪抑制部312aは、図2、図3、及び図7に示すように、第1補強ビード42a、及び第2補強ビード42bとカバー外壁部33との間において、所定肉厚部111の下面に連続する略平坦な下面と、所定肉厚部111の上面に対して車両下方へ凹設した上面とを有する略平板状で、かつカバー底部31の前縁近傍から第5固定部38に至る車両前後方向の長さを有する平面視略矩形に形成されている。
また、第2着雪抑制部312bは、図2、図3、及び図7に示すように、第2補強ビード42bと第3補強ビード42cとの間において、所定肉厚部111の下面に連続する略平坦な下面と、所定肉厚部111の上面に対して車両下方へ凹設した上面とを有する略平板状で、第5補強ビード42eからカバー後壁部32に至る車両前後方向の長さを有する平面視略矩形に形成されている。
以上のように、所定の厚みを有するポリエチレンテレフタレート不織布を圧縮成形して形成された自動車1の後方アンダーカバー9は、着雪抑制範囲EL,ERに形成された着雪抑制部112,312と、着雪抑制部112,312の周囲に、所定の肉厚で形成された所定肉厚部111,311とで構成され、着雪抑制部112,312が、所定肉厚部111,311の肉厚t2に比べて薄肉な肉厚t1で形成されたことにより、路面と対向する下面がポリエチレンテレフタレート不織布の場合であっても、氷雪の堆積を抑えることができる。
具体的には、圧縮成形されたポリエチレンテレフタレート不織布製の後方アンダーカバー9において、着雪抑制部112,312が所定肉厚部111,311の肉厚t2よりも薄肉に形成されているため、着雪抑制部112,312は、所定肉厚部111,311よりも高い圧縮率で圧縮成形されていることになる。
このため、自動車1の後方アンダーカバー9は、着雪抑制部112,312において、ポリエチレンテレフタレート不織布を構成する繊維体の密度を所定肉厚部111,311よりも大きくできるとともに、細孔が占める割合を所定肉厚部111,311よりも小さくすることができる。つまり、自動車1の後方アンダーカバー9は、着雪抑制部112,312の下面を、所定肉厚部111,311の下面に比べてより平滑にすることができる。
これにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、氷雪の付着を抑えるとともに、付着した氷雪の剥離が容易な面を、着雪抑制範囲EL,ERに形成することができる。
従って、自動車1の後方アンダーカバー9は、路面と対向する下面がポリエチレンテレフタレート不織布の場合であっても、氷雪の堆積を抑えることができる。
加えて、所定肉厚部111,311と、所定肉厚部111,311よりも薄肉な着雪抑制部112,312とで後方アンダーカバー9を構成したことにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、高い圧縮率で全体的に薄肉化された後方アンダーカバー9に比べて、後方アンダーカバー9の剛性低下を抑えることができる。
また、着雪抑制部112,312が、最も車両下方に位置する略平坦な下面を有する部分に形成されたことにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、比較的、着雪し易い最も車両下方の下面への氷雪の付着を抑えるとともに、最も車両下方の下面からの氷雪の剥離を容易にすることができる。このため、自動車1の後方アンダーカバー9は、路面と対向する下面がポリエチレンテレフタレート不織布の場合であっても、氷雪の堆積をより抑えることができる。
また、着雪抑制部112,312が、ポリエチレンテレフタレート不織布を構成する繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚t1で形成されたことにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、路面と対向する下面がポリエチレンテレフタレート不織布の場合であっても、氷雪の堆積をより確実に抑えることができる。
具体的には、着雪抑制部112,312の肉厚t1をポリエチレンテレフタレート不織布の圧縮率で制御した場合、着雪抑制部112,312における細孔が占める割合が、圧縮成形前のポリエチレンテレフタレート不織布における繊維体の密度や肉厚に左右されるため、堆積した氷雪を後方アンダーカバー9から剥離させる剥離強度が安定しないおそれがある。
これに対して、着雪抑制部112,312の肉厚t1を繊維体の密度で制御することにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、圧縮成形前のポリエチレンテレフタレート不織布における繊維体の密度や肉厚に左右されることなく、着雪抑制部112,312における細孔が占める割合を略一定にすることができる。
これにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、着雪抑制部112,312の下面における平滑性を安定して確保できるとともに、着雪抑制部112,312における氷雪の剥離強度を安定させることができる。このため、自動車1の後方アンダーカバー9は、着雪抑制部112,312の下面を、より安定して氷雪を剥離できる面として形成することができる。
従って、自動車1の後方アンダーカバー9は、繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚t1で着雪抑制部112,312が形成されたことにより、路面と対向する下面がポリエチレンテレフタレート不織布の場合であっても、氷雪の堆積をより確実に抑えることができる。
また、着雪抑制部112,312が、車両上下方向に突設された補強ビード23,42を備えたことにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、着雪抑制部112,312の剛性を安定して確保することができる。
このため、自動車1の後方アンダーカバー9は、着雪抑制部112,312の膜振動による異音の発生を防止できるとともに、氷雪の付着による着雪抑制部112,312の撓み変形を抑えることができる。これにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、走行風を整流する整流板としての機能と、氷雪の堆積の抑制とを両立することができる。
また、補強ビード23,42が、所定肉厚部111,311の肉厚t2と略同じ肉厚t3で形成されたことにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、補強ビード23,42の剛性を向上できるため、着雪抑制部112,312の剛性をより安定して確保することができる。
さらに、補強ビード23,42は、車両上下方向に突出しているため、例えば、略平坦な下面を有する所定肉厚部111,311に比べて氷雪が付着し難い。このため、所定肉厚部111,311の肉厚t2と略同じ肉厚t3で形成された補強ビード23,42であっても、自動車1の後方アンダーカバー9は、氷雪の堆積を抑えて、補強ビード23,42の剛性を向上することができる。
従って、自動車1の後方アンダーカバー9は、より安定した剛性を有する着雪抑制部112,312によって、氷雪の堆積を抑えることができる。
また、着雪抑制部112,312が、所定肉厚部111,311の上面に対して凹設された上面と、所定肉厚部111,311の下面に連続する下面とを有する形状に形成されたことにより、自動車1の後方アンダーカバー9は、所定肉厚部111,311と着雪抑制部112,312との境界に段差のない滑らかに連続する下面を形成することができる。
このため、自動車1の後方アンダーカバー9は、自動車1の底部と路面との間を流下する走行風を安定して整流することができる。
従って、自動車1の後方アンダーカバー9は、走行風を整流する整流板としての機能を損なうことなく、氷雪の堆積を抑えることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の不織布は、実施形態のポリエチレンテレフタレート不織布に対応し、
以下同様に、
アンダーカバーは、後方アンダーカバー9に対応し、
着雪の抑制が所望される範囲は、着雪抑制範囲EL,ERに対応し、
所定の肉厚は、肉厚t2に対応し、
所定肉厚部の肉厚に比べて薄肉な肉厚は、肉厚t1に対応し、
所定肉厚部の肉厚と略同じ肉厚は、肉厚t3に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施形態において、自動車1の底部を覆うアンダーカバーを、前方アンダーカバー8と、後方アンダーカバー9とで構成したが、これに限定せず、前方アンダーカバー8と後方アンダーカバー9とで一体形成されたアンダーカバーとしてよい。
また、ポリプロピレンなどの合成樹脂製の前方アンダーカバー8としたが、これに限定せず、ポリエチレンテレフタレート不織布製の前方アンダーカバー8としてもよい。この場合、後方アンダーカバー9と同様に、着雪の抑制が所望される着雪抑制範囲を前方アンダーカバー8に設定するとともに、着雪抑制範囲を、繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚t1に圧縮成形してもよい。
また、後方アンダーカバー9における着雪抑制範囲EL,ERは、上述した実施形態の範囲に限定せず、後方アンダーカバー9の形状に応じた適宜の範囲としてもよい。
また、ポリエチレンテレフタレート不織布で形成された後方アンダーカバー9としたが、合成樹脂製の繊維体で形成された不織布であれば、適宜の構成としてもよい。
また、所定の厚みを有するポリエチレンテレフタレート不織布で形成された後方アンダーカバー9としたが、これに限定せず、路面と対向する下面が不織布で形成されたアンダーカバーであれば、適宜の構成としてもよい。例えば、合成樹脂製の基材層と、不織布製の不織布層とを、車両上方からこの順番で積層して、路面と対向する下面が不織布で形成されたアンダーカバーであってもよい。
1…自動車
9…後方アンダーカバー
23…補強ビード
42…補強ビード
111…所定肉厚部
112…着雪抑制部
311…所定肉厚部
312…着雪抑制部
t1…肉厚
t2…肉厚
t3…肉厚
EL…着雪抑制範囲
ER…着雪抑制範囲

Claims (6)

  1. 所定の厚みを有する不織布を圧縮成形して形成された自動車のアンダーカバーであって、
    着雪の抑制が所望される範囲に形成された着雪抑制部と、
    該着雪抑制部の周囲に、所定の肉厚で形成された所定肉厚部とで構成され、
    該着雪抑制部が、
    前記所定肉厚部の肉厚に比べて薄肉な肉厚で形成された
    自動車のアンダーカバー。
  2. 前記着雪抑制部が、
    最も車両下方に位置する略平坦な下面を有する部分に形成された
    請求項1に記載の自動車のアンダーカバー。
  3. 前記着雪抑制部が、
    前記不織布を構成する繊維体の密度が0.6g/cm以上となる肉厚で形成された
    請求項1または請求項2に記載の自動車のアンダーカバー。
  4. 前記着雪抑制部が、
    車両上下方向に突設された補強ビードを備えた
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の自動車のアンダーカバー。
  5. 前記補強ビードが、
    前記所定肉厚部の肉厚と略同じ肉厚で形成された
    請求項4に記載の自動車のアンダーカバー。
  6. 前記着雪抑制部が、
    前記所定肉厚部の上面に対して凹設された上面と、前記所定肉厚部の下面に連続する下面とを有する形状に形成された
    請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の自動車のアンダーカバー。
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