JP2020072973A - 飲料製造装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】専用の操作によって試飲を指示可能な飲料製造装置を提供する。【解決手段】受け付けたユーザからの操作に応じて、飲料の材料を用いて飲料の調製を行う。ユーザから第一の操作を受け付けると本飲用の調製を行い、ユーザから第二の操作を受け付けると試飲用の調製を行う。【選択図】図21

Description

本発明は、飲料を調製する飲料製造装置および方法に関する。
特許文献1には、自販機1にトッピング装置10を設けたことによって、購入者は、コーヒー飲料の製造後、即ち、調理されたコーヒー飲料を味見してからトッピング材(砂糖パウダー、クリームパウダー)を追加することができると記載されている。
特許文献2には、煎出容器から取出容器への抽出時には、小量を抽出して試飲をなすことも可能とすると記載されている。特許文献3には、作業者が自動販売機10の設定入力部15を適宜操作して、飲料レシピが設定された飲料のレシピデータを変更して味調整(味見)を行うことが記載されている。特許文献4には、バリスタは送出されたショットの味見をし、それに満足しない場合には、挽きを調整して、好ましい抽出比となるように送出速度を上げ下げし、完璧なショットに校正することが記載されている。特許文献5には、基準値の設定値を使用者の経験則や試飲等に基づいて適宜変更することが可能となることが記載されている。
特開2004−145602号公報 特開昭61−125313号公報 特許第6024518号 特許第5778857号 特開2002−355177号公報
しかしながら、いずれの特許文献にも、コーヒー飲料をオーダーする一般ユーザが、専用の操作によって試飲を指示することについては言及されていない。
本発明の目的は、専用の操作によって試飲を可能な飲料製造装置および方法を提供することを目的とする。
本発明に係る飲料製造装置は、飲料の材料を用いて前記飲料の製造を行う製造手段、を備え、前記製造手段は、前記飲料の材料及び湯が投入される抽出容器から飲料を抽出し、前記製造手段によって試飲用の飲料の製造及び本飲用の飲料の製造が行われる場合に、該試飲用の飲料の製造及び該本飲用の飲料の製造の間に、前記抽出容器が洗浄されることを特徴とする。
本発明によれば、専用の操作によって試飲を指示可能となる。
飲料製造装置の外観図。 図1の飲料製造装置の部分正面視図。 図1飲料製造装置の機能の概要図。 分離装置の一部破断斜視図。 駆動ユニット及び抽出容器の斜視図。 図5の抽出容器の閉状態及び開状態を示す図。 上部ユニット及び下部ユニットの一部の構成を示す正面図。 図7の縦断面図。 中部ユニットの模式図。 図1の飲料製造装置の制御装置のブロック図。 (A)及び(B)は制御装置が実行する制御例を示すフローチャート。 飲料製造装置を含むシステムの全体構成を示す図。 サーバの構成を示す図。 携帯端末の構成を示す図。 情報表示装置の構成を示す図。 コーヒーを抽出するまでの流れを説明するための図。 コーヒーを抽出するまでの流れを説明するための図。 携帯端末に表示されるアプリケーションのTOP画面を示す図。 サービス画面を示す図。 サービス画面を示す図。 オーダー前にユーザからの調整を受け付ける処理を示すフローチャート。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 テイスティングのための抽出及び排出処理を示すフローチャート。 テイスティングのための抽出及び排出処理を示すフローチャート。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 再度のテイスティングを可能とする処理を示すフローチャートである。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。 テイスティングを所定回数まで許可するための処理を示すフローチャート。 情報表示装置に表示されるユーザインタフェース画面を示す図。
図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
<1.飲料製造装置の概要>
図1は飲料製造装置1の外観図である。本実施形態の飲料製造装置1は、焙煎コーヒー豆と液体(ここでは水)からコーヒー飲料を自動製造する装置であり、一回の製造動作につき、コップ一杯分のコーヒー飲料を製造可能である。原料となる焙煎コーヒー豆は、キャニスタ40に収容可能である。飲料製造装置1の下部にはカップの載置部110が設けられており、製造されたコーヒー飲料は注ぎ部10cからカップへ注がれる。
飲料製造装置1は、その外装を形成して内部機構を囲包するハウジング100を備える。ハウジング100は、本体部101と、飲料製造装置1の正面の一部及び側面の一部を覆うカバー部102とに大別される。カバー部102には情報表示装置12が設けられている。情報表示装置12は本実施形態の場合、タッチパネル式のディスプレイであり、各種の情報の表示の他、装置の管理者や飲料の需要者の入力を受け付けることが可能である。情報表示装置12は、移動機構12aを介してカバー部102に取付けられており、移動機構12aによって上下方向に一定の範囲で移動可能である。
カバー部102には、また、豆投入口103と、豆投入口103を開閉する扉103aが設けられている。開閉扉103を開放して豆投入口103へ、キャニスタ40に収容されている焙煎コーヒー豆とは別の焙煎コーヒー豆を、投入することが可能となっている。これにより飲料の需要者に特別な一杯を提供することが可能である。
カバー部102は、本実施形態の場合、アクリルやガラスなどの透光性を有する材料で形成されており、その全体が透過部とされた透明カバーを構成している。このため、カバー部102に覆われたその内側の機構が外部から視認可能となっている。本実施形態の場合、コーヒー飲料を製造する製造部の一部がカバー部102を透して視認可能となっている。本体部101は本実施形態の場合その全体が非透過部とされており、その内部を外部から視認困難である。
図2は、飲料製造装置1の部分正面図であって、飲料製造装置1の正面視でユーザが視認可能な製造部の一部を示す図である。カバー部102や情報表示装置12は想像線で図示されている。
飲料製造装置1の正面部におけるハウジング100は、本体部101と、その外側(前方側)のカバー部102との二重構造となっている。前後方向で本体部101とカバー部12との間に製造部の一部の機構が配置されており、ユーザがカバー部102を介して視認可能である。
カバー部102を介してユーザが視認可能な製造部の一部の機構は、本実施形態の場合、後述する集合搬送部42、グラインダ5A、5B、分離装置6、抽出容器9等である。本体部101の正面部には、奥側に窪んだ矩形状の凹部101aが形成されており、抽出容器9等はこの凹部101a内の奥側に位置している。
カバー部102を介して外部からこれらの機構が視認可能であることにより、管理者にとっては点検や動作確認が容易になる場合がある。また、飲料の需要者にとってはコーヒー飲料の製造過程を楽しむことができる場合がある。
なお、カバー部102は、その右端部においてヒンジ102aを介して本体部101に横開き式に開閉自在に支持されている。カバー部102の左端部には、本体部101とカバー部102とを閉状態に維持する係合部102bが設けられている。係合部102bは例えば磁石と鉄の組合せである。管理者はカバー部102を開放することで、その内側の上述した製造部の一部の点検等を行うことができる。
なお、本実施形態の場合、カバー部102を横開き式としたが縦開き式(上下開き式)としてもよいし、スライド式としてもよい。また、カバー部102が開閉不能な構成であってもよい。
図3は飲料製造装置1の機能の概要図である。飲料製造装置1は、コーヒー飲料の製造部として、豆処理装置2及び抽出装置3を含む。
豆処理装置2は、焙煎コーヒー豆から挽き豆を生成する。抽出装置3は豆処理装置2から供給される挽き豆からコーヒー液を抽出する。抽出装置3は、流体供給ユニット7、後述する駆動ユニット8、抽出容器9及び切替ユニット10を含む。豆処理装置2から供給される挽き豆は、抽出容器9に投入される。流体供給ユニット7は、抽出容器9にお湯を投入する。抽出容器9内で挽き豆からコーヒー液が抽出される。抽出されたコーヒー液を含むお湯が切替ユニット10を介してコーヒー飲料としてコップCに送出される。
<2.流体供給ユニット及び切替ユニット>
流体供給ユニット7及び切替ユニット10の構成について図3を参照して説明する。まず、流体供給ユニット7について説明する。流体供給ユニット7は、抽出容器9へのお湯の供給や、抽出容器9内の気圧の制御等を行う。なお、本書において、気圧を数字で例示している場合、特に断わらない限り絶対圧を意味し、ゲージ圧とは大気圧を0気圧とする気圧である。大気圧とは、抽出容器9の周囲の気圧、又は、飲料製造装置の気圧を指し、例えば、飲料製造装置が海抜0mの地点に設置されている場合は、国際民間航空機関(=「International Civil Aviation Organization」〔[略]ICAO〕)が1976年に制定した国際標準大気(=「International Standard Atmosphere」〔[略]ISA〕)の海抜0mでの基準気圧(1013.25hPa)である。
流体供給ユニット7は配管L1〜L3を含む。配管L1は空気が流通する配管であり、配管L2は水が流通する配管である。配管L3は空気と水の双方が流通可能な配管である。
流体供給ユニット7は、加圧源としてコンプレッサ70を含む。コンプレッサ70は大気を圧縮して送出する。コンプレッサ70は例えばモータ(不図示)を駆動源として駆動される。コンプレッサ70から送出される圧縮空気は、逆止弁71aを介してリザーブタンク(アキュームレータ)71に供給される。リザーブタンク71内の気圧は圧力センサ71bにより監視され、所定の気圧(本実施形態では7気圧(ゲージ圧で6気圧))に維持されるよう、コンプレッサ70が駆動される。リザーブタンク71には排水用のドレイン71cが設けられており、空気の圧縮により生じる水を排水可能となっている。
水タンク72にはコーヒー飲料を構成するお湯(水)が蓄積される。水タンク72には、水タンク72内の水を加温するヒーター72a及び水の温度を計測する温度センサ72bが設けられている。ヒーター72aは温度センサ72bの検出結果に基づいて、蓄積されるお湯の温度を所定の温度(本実施形態では摂氏120度)に維持する。ヒーター72aは例えばお湯の温度が摂氏118度でONとされ、摂氏120度でOFFとされる。
水タンク72には、また、水位センサ72cが設けられている。水位センサ72cは水タンク72内のお湯の水位を検出する。水位センサ72cにより所定の水位よりも水位が下がったことが検出されると、水タンク72に水が供給される。本実施形態の場合、不図示の浄水器を介して水道水が供給される。浄水器からの配管L2の途中には電磁弁72dが設けられており、水位センサ72cにより水位の低下が検出されると電磁弁72dが開放されて水が供給され、所定の水位に到達すると電磁弁72dが閉鎖されて水の供給が遮断される。こうして水タンク72内のお湯が一定の水位に維持される。なお、水タンク72への給水は一回のコーヒー飲料の製造に使用するお湯を排出する度に行ってもよい。
水タンク72には、また、圧力センサ72gが設けられている。圧力センサ72gは水タンク72内の気圧を検出する。水タンク72には調圧弁72e及び電磁弁72fを介してリザーブタンク71内の気圧が供給される。調圧弁72eはリザーブタンク71から供給される気圧を所定の気圧に減圧する。本実施形態の場合、3気圧(ゲージ圧で2気圧)に減圧する。電磁弁72fは調圧弁72eで調圧された気圧の、水タンク72への供給と遮断とを切り替える。電磁弁72fは、水タンク72への水道水の供給時を除き、水タンク72内の気圧が3気圧に維持されるように開閉制御される。水タンク72への水道水の供給時には、水道水の水圧によって水タンク72に円滑に水道水が補給されるように、電磁弁72hにより水タンク72内の気圧を水道水の水圧よりも低い圧力(例えば2.5気圧未満)に減圧する。電磁弁72hは水タンク72内を大気に解放するか否かを切り替え、減圧時には水タンク72内を大気に解放する。また、電磁弁72hは水タンク72への水道水の供給時以外に、水タンク72内の気圧が3気圧を超える場合に水タンク72内を大気に解放し、水タンク72内を3気圧に維持する。
水タンク72内のお湯は、逆止弁72j、電磁弁72i及び配管L3を介して抽出容器9へ供給される。電磁弁72iを開放することで抽出容器9へお湯が供給され、閉鎖することでお湯の供給が遮断される。抽出容器9へのお湯の供給量は、電磁弁72iの開放時間で管理することができる。しかし、供給量を計測して電磁弁72iの開閉を制御してもよい。配管L3にはお湯の温度を計測する温度センサ73eが設けられており、抽出容器9へ供給される湯温が監視される。
リザーブタンク71の気圧は、また、調圧弁73a、電磁弁73bを介して抽出容器9へ供給される。調圧弁73aはリザーブタンク71から供給される気圧を所定の気圧に減圧する。本実施形態の場合、5気圧(ゲージ圧で4気圧)に減圧する。電磁弁73bは調圧弁73aで調圧された気圧の、抽出容器9への供給と遮断とを切り替える。抽出容器9内の気圧は圧力センサ73dで検出される。抽出容器9内の加圧時、圧力センサ73dの検出結果に基づいて電磁弁73bが開放され、抽出容器9内を所定の気圧(本実施形態の場合、最大で5気圧(ゲージ圧で4気圧))に加圧する。抽出容器9内の気圧は電磁弁73cで減圧可能である。電磁弁73cは抽出容器9内を大気に解放するか否かを切り替え、圧力異常時(例えば抽出容器9内が5気圧を超える場合)には抽出容器9内を大気に解放する。
一回のコーヒー飲料の製造が終わると、本実施形態の場合、抽出容器9内を水道水で洗浄する。電磁弁73fは洗浄時に開放され、抽出容器9に水道水を供給する。
次に切替ユニット10について説明する。切替ユニット10は抽出容器9から送出される液体の送出先を注ぎ部10cと廃棄タンクTとのいずれかに切り替えるユニットである。切替ユニット10は、切替弁10aと切替弁10aを駆動するモータ10bを含む。切替弁10aは、抽出容器9内のコーヒー飲料を送出する場合は注ぎ部10cへ流路を切り替える。コーヒー飲料は注ぎ部10cからカップCへ注がれる。洗浄時の廃液(水道水)及び残渣(挽き豆)を排出する場合は廃棄タンクTへ流路を切り替える。切替弁10aは本実施形態の場合3ポートのボール弁である。洗浄時には切替弁10aを残渣が通過することから、切替弁10aはボール弁が好適であり、モータ10bはその回転軸を回転することで、流路を切り替える。
<3.豆処理装置>
図1、図2を参照して豆処理装置2について説明する。豆処理装置2は、貯留装置4及び粉砕装置5を含む。
<3−1.貯留装置>
貯留装置4は、焙煎後のコーヒー豆が収容される複数のキャニスタ40を含む。本実施形態の場合、キャニスタ40は三つ設けられている。キャニスタ40は、焙煎コーヒー豆を収容する筒状の本体40aと、本体40aに設けられた取手40bとを含み、飲料製造装置1に対して着脱自在に構成されている。
各キャニスタ40は、互いに異なる種類の焙煎コーヒー豆を収容し、情報表示装置12に対する操作入力によって、コーヒー飲料の製造に用いる焙煎コーヒー豆の種類を選択できるようにしてもよい。種類が異なる焙煎コーヒー豆とは例えばコーヒー豆の品種が異なる焙煎コーヒー豆である。また、種類が異なる焙煎コーヒー豆とは、同じ品種のコーヒー豆であるが、焙煎度が異なる焙煎コーヒー豆であってもよい。また、種類が異なる焙煎コーヒー豆とは、品種も焙煎度も異なる焙煎コーヒー豆でもよい。また、三つのキャニスタ40の少なくともいずれか一つには、複数種類の品種の焙煎コーヒー豆が混合された焙煎コーヒー豆が収容されてもよい。この場合、各品種の焙煎コーヒー豆は、焙煎度が同程度であってもよい。
なお、本実施形態では複数のキャニスタ40を設けたが、一つのキャニスタ40のみが設けられる構成であってもよい。また、複数のキャニスタ40を設けた場合に、同じ種類の焙煎コーヒー豆が全部又は複数のキャニスタ40に収容されてもよい。
各キャニスタ40は計量搬送装置41に着脱自在に装着される。計量搬送装置41は、例えば、電動スクリューコンベアであり、キャニスタ40に収容された所定の量の焙煎コーヒー豆を自動計量して下流側に送出する。
各計量搬送装置41は下流側の集合搬送部42に焙煎コーヒー豆を排出する。集合搬送部42は中空の部材で構成されており、各コンベア41から粉砕装置5(特にグラインダ5A)への焙煎コーヒー豆の搬送通路を形成する。各計量搬送装置41から排出された焙煎コーヒー豆は集合搬送部42の内部を自重によって移動し、粉砕装置5へ流れ落ちる。
集合搬送部42には、豆投入口103に対応する位置に案内部42aが形成されている。案内部42aは豆投入口103から投入された焙煎コーヒー豆を粉砕装置5(特にグラインダ5A)へ案内する通路を形成する。これにより、キャニスタ40に収容された焙煎コーヒー豆以外に、豆投入口103から投入される焙煎コーヒー豆を原料としたコーヒー飲料も製造できる。
<3−2.粉砕装置>
図2及び図4を参照して粉砕装置5を説明する。図4は分離装置6の一部判断斜視図である。粉砕装置5は、グラインダ5A及び5B、及び、分離装置6を含む。グラインダ5A及び5Bは貯留装置4から供給される焙煎コーヒー豆を挽く機構である。貯留装置4から供給される焙煎コーヒー豆は、グラインダ5Aで挽かれた後、グラインダ5Bで更に挽かれて粉状にされ、排出管5Cから抽出容器9へ投入される。
グラインダ5A及び5Bは、豆を挽く粒度が異なっている。グラインダ5Aは粗挽き用のグラインダであり、グラインダ5Bは細挽き用のグラインダである。グラインダ5A、5Bはそれぞれ電動グラインダであり、駆動源であるモータと、モータにより駆動される回転刃等を含む。回転刃の回転数を変化させることで粉砕される焙煎コーヒー豆の大きさ(粒度)を変化可能である。
分離装置6は挽き豆から不要物を分離する機構である。分離装置6はグラインダ5Aとグラインダ5Bとの間に配置された通路部63aを含む。通路部63aはグラインダ5Aから自由落下してくる挽き豆が通過する分離室を形成する中空体である。通路部63aには、挽き豆の通過方向(本実施形態の場合、上下方向。)と交差する方向(本実施形態の場合、左右方向。)に延びる通路部63bが接続されており、この通路部63bには吸引ユニット60が接続されている。吸引ユニット60が通路部63a内の空気を吸引することで、
チャフや微粉といった軽量な物体が吸引される。これにより、挽き豆から不要物を分離できる。
吸引ユニット60は遠心分離方式の機構である。吸引ユニット60は、送風ユニット60A及び回収容器60Bを含む。送風ユニット60Aは本実施形態の場合、ファンモータであり、回収容器60B内の空気を上方へ排気する。
回収容器60Bは、分離可能に係合する上部61と下部62とを含む。下部62は上方が開放した有底の筒型をなしており、不要物を蓄積する空間を形成する。上部61は下部62の開口に装着される蓋部を構成する。上部61は、円筒形状の外周壁61aと、これと同軸上に形成された排気筒61bとを含む。送風ユニット60Aは排気筒61b内の空気を吸引するように排気筒61bの上方において上部61に固定されている。上部61には通路部63bが接続されている。通路部63bは排気筒61bの側方に開口している。
送風ユニット60Aの駆動により、図4において矢印d1〜d3で示す気流が発生する。この気流により、通路部63aから不要物を含んだ空気が通路部63bを通って回収容器60B内に吸引される。通路部63bは排気筒61bの側方に開口しているため、不要物を含んだ空気は排気筒61bの周囲を旋回する。空気中の不要物Dは、その重量によって落下し、回収容器60Bの一部に集められる(下部62の底面上に堆積する)。空気は排気筒61bの内部を通って上方に排気される。
排気筒61bの周面には複数のフィン61dが一体に形成されている。複数のフィン61dは排気筒61bの周方向に配列されている。個々のフィン61dは、排気筒61bの軸方向に対して斜めに傾斜している。このようなフィン61を設けたことで、不要物Dを含んだ空気の排気筒61bの周囲の旋回を促進する。
本実施形態の場合、下部62はアクリル、ガラスなどの透光性を有する材料で形成されており、その全体が透過部とされた透明容器を構成している。また、下部62はカバー部102で覆われた部分である(図2)。管理者や飲料の需要者は、カバー部102、下部62の周壁を透して、下部62内に蓄積された不要物Dを視認可能である。管理者にとっては、下部62の清掃タイミングを確認し易い場合があり、飲料の需要者にとっては不要物Dが除去されていることが視認できることで、製造中のコーヒー飲料の品質に対する期待感が高まる場合がある。
このように本実施形態では、貯留装置4から供給される焙煎コーヒー豆は、まず、グラインダ5Aで粗挽きされ、その粗挽き豆が通路部63aを通過する際に、分離装置6によって不要物が分離される。不要物が分離された粗挽き豆は、グラインダ5Bにより細挽きされる。分離装置6で分離する不要物は、代表的にはチャフや微粉である。これらはコーヒー飲料の味を低下させる場合があり、挽き豆からチャフ等を除去することで、コーヒー飲料の品質を向上できる。
焙煎コーヒー豆の粉砕は、一つのグラインダ(一段階の粉砕)であってもよい。しかし、本実施形態のように、二つのグラインダ5A、5Bによる二段階の粉砕とすることで、挽き豆の粒度が揃い易くなり、コーヒー液の抽出度合を一定にすることができる。豆の粉砕の際にはカッターと豆との摩擦により、熱が発生する場合がある。二段階の粉砕とすることで、粉砕時の摩擦による発熱を抑制し、挽き豆の劣化(例えば風味が落ちる)を防止することもできる。
また、粗挽き→不要物の分離→細挽きという段階を経ることで、チャフなどの不要物を分離する際、不要物と挽き豆(必要部分)との質量差を大きくできる。これは不要物の分離効率を上げることができるとともに、挽き豆(必要部分)が不要物として分離されてしまうことを防止することができる。また、粗挽きと細挽きとの間に、空気の吸引を利用した不要物の分離処理が介在することで、空冷によって挽き豆の発熱を抑えることができる。
<4.駆動ユニット及び抽出容器>
<4−1.概要>
抽出装置3の駆動ユニット8及び抽出容器9について図5を参照して説明する。図5は駆動ユニット8及び抽出容器9の斜視図である。駆動ユニット8の大部分は本体部101に囲包されている。
駆動ユニット8はフレームFに支持されている。フレームFは、上下の梁部F1、F2及び梁部F1、F2を支持する柱部F3を含む。駆動ユニット8は、上部ユニット8A、中部ユニット8B及び下部ユニット8Cの三つのユニットに大別される。上部ユニット8Aは梁部F1に支持されている。中部ユニット8Bは梁部F1と梁部F2との間において、梁部F1及び柱部F3に支持されている。下部ユニット8Cは梁部F2に支持されている。
抽出容器9は、容器本体90及び蓋ユニット91を含むチャンバである。抽出容器9のことをチャンバと呼ぶ場合がある。中部ユニット8Bは、容器本体90を着脱自在に保持するアーム部材820を備える。アーム部材820は、保持部材820aと、左右に離間した一対の軸部材820bとを含む。保持部材820aは、Cの字型のクリップ状に形成された樹脂等の弾性部材であり、その弾性力により容器本体90を保持する。保持部材82aは容器本体90の左右の側部を保持し、容器本体90の前方側は露出させている。これにより容器本体90の内部を、正面視で視認し易くなる。
保持部材820aに対する容器本体90の着脱は手動操作で行い、保持部材820aに容器本体90を前後方向後方へ押し付けることで容器本体90が保持部材820aに装着される。また、容器本体90を保持部材820aから前後方向前側へ引き抜くことで、容器本体90を保持部材820aから分離可能である。
一対の軸部材820bは、それぞれ、前後方向に延設されたロッドであり、保持部材820aを支持する部材である。なお、本実施形態では軸部材820bの数を二本としたが、一本でもよいし、三本以上であってもよい。保持部材820aは、一対の軸部材820bの前側の端部に固定されている。後述する機構により、一対の軸部材82bは前後方向に進退され、これにより保持部材820aが前後に進退し、は容器本体90を前後方向に平行移動する移動動作を行うことができる。中部ユニット8Bは、また、後述するように、抽出容器9の上下を反転させる回動動作を行うことも可能である。
<4−2.抽出容器>
図6を参照して抽出容器9について説明する。図6は抽出容器9の閉状態及び開状態を示す図である。上記のとおり、抽出容器9は中部ユニット8Bにより上下が反転される。図6の抽出容器9は、蓋ユニット91が上側に位置している基本姿勢を示している。以下の説明において上下の位置関係を述べる場合、特に断らない限りは基本姿勢における上下の位置関係を意味するものとする。
容器本体90は有底の容器であり、ネック部90b、肩部90d、胴部90e及び底部90fを有するボトル形状を有している。ネック部90bの端部(容器本体90の上端部)には、容器本体90の内部空間と連通する開口90aを画定するフランジ部90cが形成されている。
ネック部90b及び胴部90eは、いずれも円筒形状を有している。肩部90dは、ネック部90bと胴部90eとの間の部分であり、その内部空間の断面積が胴部90e側からネック部90b側へ向かって徐々に小さくなるようにテーパ形状を有している。
蓋ユニット91は開口90aを開閉するユニットである。蓋ユニット91の開閉動作(昇降動作)は上部ユニット8Aにより行われる。
容器本体90は、本体部材900及び底部材901を含む。本体部材900は、ネック部90b、肩部90d、胴部90eを形成する上下が開放した筒部材である。底部材901は底部90fを形成する部材であり、本体部材900の下部に挿入されて固定される。本体部材900と底部材901との間にはシール部材902が介在し、容器本体90内の気密性を向上する。
本実施形態の場合、本体部材900はアクリル、ガラスなどの透光性を有する材料で形成されており、その全体が透過部とされた透明容器を構成している。管理者や飲料の需要者は、カバー部102、容器本体90の本体部材900を透して、容器本体90内でのコーヒー飲料の抽出状況を視認可能である。管理者にとっては、抽出動作を確認し易い場合があり、飲料の需要者にとっては抽出状況を楽しめる場合がある。
底部材901の中心部には凸部901cが設けられ、この凸部901cには、容器本体90内を外部に連通させる連通穴や、この連通穴を開閉する弁(図8の弁903)が設けられている。連通穴は、容器本体90内を洗浄する際の廃液及び残渣の排出に用いられる。凸部901cにはシール部材908が設けられており、シール部材908は、上部ユニット8Aまたは下部ユニット8Cと底部材901との間を気密に維持するための部材である。
蓋ユニット91は、帽子状のベース部材911を備える。ベース部材911は、凸部911d、及び、閉時にフランジ部90cと重なる鍔部911cを有する。凸部911dには、容器本体90における凸部901cと同じ構造とされており、容器本体90内を外部に連通させる連通穴や、この連通穴を開閉する弁(図8の弁913)が設けられている。凸部911dの連通穴は、主に、容器本体90内へのお湯の注入とコーヒー飲料の送出に用いられる。凸部911dにはシール部材918aが設けられている。シール部材918aは、上部ユニット8Aまたは下部ユニット8Cとベース部材911との間を気密に維持するための部材である。蓋ユニット91には、また、シール部材919が設けられている。シール部材919は、蓋ユニット91の閉時に蓋ユニット91と容器本体90との気密性を向上する。蓋ユニット91には濾過用のフィルタが保持される。
<4−3.上部ユニット及び下部ユニット>
上部ユニット8A及び下部ユニット8Cについて図7、図8を参照して説明する。図7は上部ユニット8A及び下部ユニット8Cの一部の構成を示す正面図であり、図8は図7の縦断面図である。
上部ユニット8Aは、操作ユニット81Aを含む。操作ユニット81Aは容器本体90に対する蓋ユニット91の開閉操作(昇降)及び凸部901c及び911dの弁の開閉操作を行う。操作ユニット81Aは、支持部材800、保持部材801、昇降軸802及びプローブ803を含む。
支持部材800はフレームFに対する相対位置が変化しないように固定して設けられており、保持部材801を収容する。支持部材800は、また、配管L3と支持部材800内を連通させる連通部800aを備える。配管L3から供給されるお湯、水道水および気圧が連通部800aを介して支持部材800内に導入される。
保持部材801は、蓋ユニット91を着脱自在に保持可能な部材である。保持部材801は蓋ユニット91の凸部911d又は底部材901の凸部901cが挿入される円筒状の空間を有すると共に、これらを着脱自在に保持する機構を備える。この機構は、例えば、スナップリング機構であり、一定の押圧力により係合し、一定の分離力により係合が解除される。配管L3から供給されるお湯、水道水および気圧は、連通部800a及び保持部材801の連通穴801aを介して抽出容器9内へ供給可能である。
保持部材801は支持部材800内を上下方向にスライド自在に設けられた可動部材でもある。昇降軸802はその軸方向が上下方向となるように設けられている。昇降軸802は支持部材800の天部を上下方向に気密に貫通し、支持部材800に対して上下に昇降自在に設けられている。
昇降軸802の下端部には保持部材801の天部が固定されている。昇降軸802の昇降によって保持部材801が上下方向にスライドし、凸部911dや凸部901cへの保持部材801の装着と分離を行うことができる。また、容器本体90に対する蓋ユニット91の開閉を行うことができる。
昇降軸802の外周面にはリードスクリュー機構を構成するねじ802aが形成されている。このねじ802aにはナット804bが螺着されている。上部ユニット8Aは、モータ804aを備えており、ナット804bはモータ804aの駆動力によって、その場で(上下に移動せずに)回転される。ナット804bの回転によって昇降軸802が昇降する。
昇降軸802は、中心軸に貫通穴を有する管状の軸であり、この貫通穴にプローブ803が上下にスライド自在に挿入されている。プローブ803は保持部材801の天部を上下方向に気密に貫通し、支持部材800及び保持部材801に対して上下に昇降自在に設けられている。
プローブ803は、凸部911d、901cの内部に設けた弁913、903を開閉する操作子であり、プローブ803の降下により弁913、903を閉状態から開状態とし、プローブ803の上昇により弁を開状態から閉状態(不図示のリターンばねの作用による)とすることができる。
プローブ803の外周面にはリードスクリュー機構を構成するねじ803aが形成されている。このねじ803aにはナット805bが螺着されている。上部ユニット8Aは、モータ805aを備えており、ナット805bはモータ805aの駆動力によって、その場で(上下に移動せずに)回転するように設けられている。ナット805bの回転によってプローブ803が昇降する。
下部ユニット8Cは、操作ユニット81Cを含む。操作ユニット81Cは、操作ユニット81Aを上下に反転した構成であり、凸部911d、901cの内部に設けた弁913、903の開閉操作を行う。操作ユニット81Cも蓋ユニット91の開閉が可能な構成であるが、本実施形態では操作ユニット81Cを蓋ユニット91の開閉には用いない。
以下、操作ユニット81Aの説明と略同じであるが、操作ユニット81Cについて説明する。操作ユニット81Cは、支持部材810、保持部材811、昇降軸812及びプローブ813を含む。
支持部材810はフレームFに対する相対位置が変化しないように固定して設けられており、保持部材811を収容する。支持部材810は、また、切替ユニット10の切替弁10aと支持部材810内を連通させる連通部810aを備える。容器本体90内のコーヒー飲料、水道水、挽き豆の残渣が連通部810aを介して切替弁10aに導入される。
保持部材811は、蓋ユニット91の凸部911d又は底部材901の凸部901cが挿入される円筒状の空間を有すると共に、これらを着脱自在に保持する機構を備える。この機構は、例えば、スナップリング機構であり、一定の押圧力により係合し、一定の分離力により係合が解除される。容器本体90内のコーヒー飲料、水道水、挽き豆の残渣が連通部810a及び保持部材811の連通穴811aを介して切替弁10aに導入される。
保持部材811は支持部材810内を上下方向にスライド自在に設けられた可動部材でもある。昇降軸812はその軸方向が上下方向となるように設けられている。昇降軸812は支持部材800の底部を上下方向に気密に貫通し、支持部材810に対して上下に昇降自在に設けられている。
昇降軸812の下端部には保持部材811の底部が固定されている。昇降軸812の昇降によって保持部材811が上下方向にスライドし、凸部901cや凸部911dへの保持部材811の装着と分離を行うことができる。
昇降軸812の外周面にはリードスクリュー機構を構成するねじ812aが形成されている。このねじ812aにはナット814bが螺着されている。下部ユニット8Cは、モータ814aを備えており、ナット814bはモータ814aの駆動力によって、その場で(上下に移動せずに)回転される。ナット814bの回転によって昇降軸812が昇降する。
昇降軸812は、中心軸に貫通穴を有する管状の軸であり、この貫通穴にプローブ813が上下にスライド自在に挿入されている。プローブ813は保持部材811の底部を上下方向に気密に貫通し、支持部材810及び保持部材811に対して上下に昇降自在に設けられている。
プローブ813は、凸部911d、901cの内部に設けた弁913、903を開閉する操作子であり、プローブ813の上昇により弁913、903を閉状態から開状態とし、プローブ813の降下により弁を開状態から閉状態(不図示のリターンばねの作用による)とすることができる。
プローブ813の外周面にはリードスクリュー機構を構成するねじ813aが形成されている。このねじ813aにはナット815bが螺着されている。下部ユニット8Cは、モータ815aを備えており、ナット815bはモータ815aの駆動力によって、その場で(上下に移動せずに)回転するように設けられている。ナット815bの回転によってプローブ813が昇降する。
<4−4.中部ユニット>
中部ユニット8Bについて図5及び図9を参照して説明する。図9は中部ユニット8Bの模式図である。中部ユニット8Bは抽出容器9を支持する支持ユニット81Bを含む。支持ユニット81Bは上述したアーム部材820の他、ロック機構821を支持するユニット本体81B’を含む。
ロック機構821は、蓋ユニット91を容器本体90に対して閉状態に維持する機構である。ロック機構821は、蓋ユニット91の鍔部911cと容器本体90のフランジ部90cとを上下に挟持する一対の把持部材821aを含む。一対の把持部材821aは、鍔部911cとフランジ部90cとを挟み込んで嵌合するC字型の断面を有しており、モータ822の駆動力により左右方向に開閉される。一対の把持部材821aが閉状態の場合、図9の囲み図において実線で示すように、各把持部材821aは鍔部911cとフランジ部90cとを上下に挟み込むようにしてこれらに嵌合し、蓋ユニット91が容器本体90に対して気密にロックされる。このロック状態においては、保持部材801を昇降軸802によって上昇させて蓋ユニット91を開放しようとしても、蓋ユニット91は移動しない(ロックは解除されない)。つまり、保持部材801を用いて蓋ユニット91を開放する力よりもロック機構821によるロックの力の方が強く設定されている。これにより異常時に容器本体90に対して蓋ユニット91が開状態になることを防止することができる。
また、一対の把持部材821aが開状態の場合、図9の囲み図において破線で示すように、鍔部911cとフランジ部90cから各把持部材821aが離間した状態となり、蓋ユニット91と容器本体90とのロックが解除される。
保持部材801が蓋ユニット91を保持した状態にあり、かつ、保持部材801を降下位置から上昇位置に上昇する場合、一対の把持部材821aが開状態の場合には容器本体90から蓋ユニット91が分離される。逆に一対の把持部材821aが閉状態の場合には蓋ユニット91に対する保持部材801が解除され、保持部材801だけが上昇することになる。
中部ユニット8Bは、また、モータ823を駆動源としてアーム部材820を前後方向に水平移動する機構を含む。これにより、アーム部材820に支持された容器本体90を後側の抽出位置(状態ST1)と、前側の豆投入位置(状態ST2)との間で移動することができる。豆投入位置は、容器本体90に挽き豆を投入する位置であり、蓋ユニット91が分離された容器本体90の開口90aに、グラインダ5Bで挽かれた挽き豆が排出管5Cから投入される。換言すると、排出管5Cの位置は、豆投入位置に位置している容器本体90の上方である。
抽出位置は、容器本体90が操作ユニット81A及び操作ユニット81Cによる操作が可能となる位置であり、プローブ803、813と同軸上の位置であって、コーヒー液の抽出を行う位置である。抽出位置は豆投入位置よりも奥側の位置である。図5、図7及び図8はいずれも容器本体90が抽出位置にある場合を示している。このように、挽き豆の投入と、コーヒー液の抽出及び水の供給とで、容器本体90の位置を異ならせることにより、コーヒー液抽出時に発生する湯気が、挽き豆の供給部である排出管5Cに付着することを防止できる。
中部ユニット8Bは、また、モータ824を駆動源として支持ユニット81Bを前後方向の軸825回りに回転させる機構を含む。これにより、容器本体90(抽出容器9)の姿勢をネック部90bが上側の正立姿勢(状態ST1)からネック部90bが下側の倒立姿勢(状態ST3)へ変化させることができる。抽出容器9の回動中は、ロック機構821により容器本体90に蓋ユニット91がロックされた状態が維持される。正立姿勢と倒立姿勢とで抽出容器9は上下が反転される。正立姿勢における凸部901cの位置に、倒立姿勢では凸部911dが位置する。また、正立姿勢における凸部911dの位置に、倒立姿勢では凸部901cが位置する。このため、倒立姿勢では弁903に対する開閉操作を操作ユニット81Aが行うことができ、また、弁913に対する開閉操作を操作ユニット81Cが行うことができる。

<5.制御装置>
図10を参照して飲料製造装置1の制御装置11について説明する。図10は制御装置11のブロック図である。
制御装置11は飲料製造装置1の全体を制御する。制御装置11は、処理部11a、記憶部11b及びI/F(インタフェース)部11cを含む。処理部11aは例えばCPU等のプロセッサである。記憶部11bは例えばRAMやROMである。I/F部11cは外部デバイスと処理部11aとの間の信号の入出力を行う入出力インタフェースを含む。I/F部11cは、また、インターネットなどの通信ネットワーク15を介してサーバ16とデータ通信が可能な通信インタフェースを含む。サーバ16は、通信ネットワーク15を介してスマートフォン等の携帯端末17との通信が可能であり、例えば、飲料の需要者の携帯端末17から飲料製造の予約や、感想などの情報を受信可能である。
処理部11aは記憶部11bに記憶されたプログラムを実行し、情報表示装置12からの指示或いはセンサ群13の検出結果若しくはサーバ16からの指示に基づいて、アクチュエータ群14を制御する。センサ群13は飲料製造装置1に設けられた各種のセンサ(例えばお湯の温度センサ、機構の動作位置検出センサ、圧力センサ等)である。アクチュエータ群14は飲料製造装置1に設けられた各種のアクチュエータ(例えばモータ、電磁弁、ヒーター等)である。
<6.動作制御例>
処理部11aが実行する飲料製造装置1の制御処理例について図11A(A)及び(B)を参照して説明する。図11(A)は一回のコーヒー飲料製造動作に関わる制御例を示している。製造指示前の飲料製造装置1の状態を待機状態と呼ぶ。待機状態における各機構の状態は以下の通りである。
抽出装置3は図5の状態にある。抽出容器9は正立姿勢で、かつ、抽出位置に位置している。ロック機構821は閉状態であり、蓋ユニット91は容器本体90の開口90aを閉鎖している。保持部材801は降下位置にあり、凸部911dに装着されている。保持部材811は上昇位置にあり、凸部901cに装着されている。弁903及び913は閉状態にある。切替弁10aは操作ユニット8Cの連通部810aを廃棄タンクTと連通させる。
待機状態において、コーヒー飲料の製造指示があると、図11(A)の処理が実行される。S1では予熱処理が実行される。この処理は容器本体90内にお湯を注ぎ、容器本体90を事前に加温する処理である。まず、弁903及び913を開状態とする。これにより、配管L3、抽出容器9、廃棄タンクTが連通状態となる。
電磁弁72iを所定時間(例えば1500ms)だけ開放したのちに閉鎖する。これにより、水タンク72から抽出容器9内にお湯が注入される。続いて電磁弁73を所定時間(例えば500ms)だけ開放したのちに閉鎖する。これにより、抽出容器9内の空気が加圧され、廃棄タンクTへのお湯の排出を促進する。以上の処理により、抽出容器9の内部及び配管L2が予熱され、これに続くコーヒー飲料の製造において、お湯が冷めることを低減できる。
S2ではグラインド処理を行う。ここでは焙煎コーヒー豆を粉砕し、その挽き豆を容器本体90に投入する。まず、ロック機構821を開状態とし、保持部材801を上昇位置に上昇する。蓋ユニット91は保持部材801に保持され、保持部材801と共に上昇する。この結果、蓋ユニット91は容器本体90から分離する。保持部材811は降下位置に降下する。容器本体90を豆投入位置に移動する。続いて、貯留装置4及び粉砕装置5を作動する。これにより、貯留装置4から一杯分の焙煎コーヒー豆がグラインダ5Aに供給される。グラインダ5A及び5Bで焙煎コーヒー豆が二段階で挽かれ、かつ、分離装置6で不要物が分離される。挽き豆は容器本体90に投入される。
容器本体90を抽出位置に戻す。保持部材801を降下位置に降下して容器本体90に蓋ユニット91を装着する。ロック機構821を閉状態とし、蓋ユニット91を容器本体90に気密にロックする。保持部材811は上昇位置に上昇する。弁903、913のうち、弁903は開状態とし、弁913は閉状態とする。
S3では抽出処理を行う。ここでは容器本体90内の挽き豆からコーヒー液を抽出する。図11(B)はS3の抽出処理のフローチャートである。
S11では抽出容器9内の挽き豆を蒸らすため、一杯分のお湯よりも少ない量のお湯を抽出容器9に注入する。ここでは、電磁弁72iを所定時間(例えば500ms)開放して閉鎖する。これにより、水タンク72から抽出容器9内にお湯が注入される。その後、所定時間(例えば、5000ms)待機してS11の処理を終了する。この処理によって挽き豆を蒸らすことができる。挽き豆を蒸らすことで、挽き豆に含まれる炭酸ガスを放出させ、その後の抽出効果を高めることができる。
S12では、一杯分のお湯が抽出容器9に収容されるよう、残りの量のお湯を抽出容器9へ注入する。ここでは、電磁弁72iを所定時間(例えば7000ms)開放して閉鎖する。これにより、水タンク72から抽出容器9内にお湯が注入される。
S12の処理によって抽出容器9内を、1気圧で摂氏100度を超える温度(例えば摂氏110度程度)の状態とすることができる。続いてS13により抽出容器9内を加圧する。ここでは電磁弁73bを所定時間(例えば1000ms)開放して閉鎖し、抽出容器9内をお湯が沸騰しない気圧(例えば4気圧程度(ゲージ圧で3気圧程度))に加圧する。その後、弁903を閉状態とする。
続いて、この状態を所定時間(例えば7000ms)維持して浸漬式のコーヒー液抽出を行う(S14)。これにより高温高圧下での浸漬式によるコーヒー液の抽出が行われる。高温高圧下での浸漬式の抽出では、以下の効果が見込める。一つ目は、高圧にすることで、挽き豆の内部にお湯を浸透させ易くし、コーヒー液の抽出を促進させることができる。二つ目は、高温にすることで、コーヒー液の抽出が促進される。三つ目は、高温にすることで挽き豆に含まれるオイルの粘性を下がり、オイルの抽出が促進される。これにより香り高いコーヒー飲料を製造できる。
お湯(高温水)の温度は、摂氏100度を超えていればよいが、より高温である方がコーヒー液の抽出の点で有利である。一方、お湯の温度を高くするためには一般にコストアップとなる。したがって、お湯の温度は、例えば、摂氏105度以上、または、摂氏110度以上、或いは、摂氏115度以上とし、また、例えば、摂氏130度以下、または、摂氏120度以下としてもよい。気圧はお湯が沸騰しない気圧であればよい。
S15では抽出容器9内を減圧する。ここでは、抽出容器9内の気圧をお湯が沸騰する気圧に切り替える。具体的には、弁913を開状態とし、電磁弁73cを所定時間(例えば1000ms)開放して閉鎖する。抽出容器9内が大気に解放される。その後、弁913を再び閉状態とする。
抽出容器9内が沸点圧よりも低い気圧に急激に減圧され、抽出容器9内のお湯が一気に沸騰する。抽出容器9内のお湯、挽き豆は、抽出容器9内で爆発的に飛散する。これにより、お湯を均一に沸騰させることができる。また、挽き豆の細胞壁の破壊を促進させることができ、その後のコーヒー液の抽出を更に促進させることができる。また、この沸騰により挽き豆とお湯を撹拌させることもできるため、コーヒー液の抽出を促進させることができる。こうして本実施形態ではコーヒー液の抽出効率を向上することができる。
S16では抽出容器9を正立姿勢から倒立姿勢へ反転する。ここでは、保持部材801を上昇位置に、保持部材811を降下位置にそれぞれ移動する。そして、支持ユニット81Bを回転させる。その後、保持部材801を降下位置に、保持部材811を上昇位置にそれぞれ戻す。倒立姿勢の抽出容器9は、ネック部90bや蓋ユニット91が下側に位置することになる。
S17では透過式のコーヒー液抽出を行い、カップCにコーヒー飲料を送出する。ここでは、切替弁10aを切り替えて注ぎ部10cと操作ユニット81Cの通路部810aとを連通させる。また、弁903、913をいずれも開状態とする。更に、電磁弁73bを所定時間(例えば10000ms)開放し、抽出容器9内を所定気圧(例えば1.7気圧(ゲージ圧で0.7気圧))にする。抽出容器9内において、コーヒー液がお湯に溶け込んだコーヒー飲料が蓋ユニット91に設けたフィルタを透過してカップCに送出される。フィルタは挽き豆の残渣が漏出することを規制する。以上により抽出処理が終了する。
本実施形態では、S14での浸漬式の抽出とS17での透過式の抽出とを併用することによりコーヒー液の抽出効率を向上できる。抽出容器9が正立姿勢の状態では、挽き豆が胴部90eから底部90fに渡って堆積する。一方、抽出容器9が倒立姿勢の状態では、挽き豆が肩部90dからネック部90bに渡って堆積する。ネック部90bの断面積よりも胴部90eの断面積の方が大きく、倒立姿勢での挽き豆の堆積厚さは正立姿勢での堆積厚さよりも厚くなる。つまり、挽き豆は抽出容器9が正立姿勢の状態では相対的に薄く、広く堆積し、倒立姿勢の状態では相対的に厚く、狭く堆積する。
本実施形態の場合、S14の浸漬式抽出は抽出容器9が正立姿勢の状態で行われるので、お湯と挽き豆とを広範囲にわたって接触させることができ、コーヒー液の抽出効率を向上できる。但し、この場合はお湯と挽き豆とが部分的に接触する傾向にある。一方、S17の透過式抽出は抽出容器9が倒立姿勢の状態で行われるので、お湯がより多くの挽き豆と接触しながら堆積した挽き豆を通過することになる。お湯がより万遍なく挽き豆と接触することになり、コーヒー液の抽出効率を更に向上することができる。
図11(A)に戻り、S3の抽出処理の後は、S4の排出処理を行う。ここでは抽出容器9内の清掃に関する処理を行う。抽出容器9の清掃は、抽出容器9を倒立姿勢から正立姿勢に戻し、抽出容器9に水道水(浄水)を供給することで行う。そして、抽出容器9内を加圧し、抽出容器9内の水を挽き豆の残渣と共に廃棄タンクTへ排出する。
以上により一回のコーヒー飲料製造処理が終了する。以降、同様の処理が製造指示毎に繰り返される。一回のコーヒー飲料の製造に要する時間は、例えば、60〜90秒程度である。
次に、図12を参照しながら、飲料製造装置1を含むアプリシステム(以下、単にシステムという)について説明する。図12は、飲料製造装置1を含むシステム1200の全体構成を示す図である。システム1200は、サーバ1201、携帯端末1202、情報表示装置1203、飲料製造装置1204を含む。ここで、飲料製造装置1204は、飲料製造装置1に対応し、インタフェース製造装置1204は、情報表示装置12に対応する。携帯端末1202は、例えば、ユーザが所持するスマートフォンである。サーバ1201、携帯端末1202、情報表示装置1203は、インターネット等のネットワーク1205を介して相互に通信可能に接続されている。情報表示装置1203及び飲料製造装置1204は、例えば、コーヒー豆や飲料を提供する店舗に存在し、ユーザが所持する携帯端末1202と情報表示装置1203との間で、Bluetooth等の近距離無線通信が実行可能である。
システム1200において、サーバ1201は、携帯端末1202にダウンロードされたアプリにより、コーヒーに関する様々なサービス(機能)を提供可能である。サーバ1201により提供される機能には、例えば、店舗(カフェ等)で利用可能なポイントに関するサービス、コーヒー豆の通販サイトサービス、コメントやレーティング等の購買に関するレビューサービス、後述するカスタムレシピサービスがある。また、サーバ1201により提供されるサービスは、それらに限られるものではなく、例えば、カフェ検索サービスや、ユーザが注文したコーヒーをSNSにアップするために、携帯端末1202により撮影した撮影データを加工するためのサービスなどが含まれても良い。ユーザは、サーバ1201からダウンロードしたアプリをクリック等で起動することにより、上記のような、コーヒーに関する様々なサービスを享受できる。
図13は、サーバ1201の構成を示す図である。処理部1301は、例えばCPUを含み、サーバ1201を統括的に制御する。本実施形態におけるサーバ1201の動作は、例えば、処理部1301が記憶部1303に記憶されたプログラムをメモリ1302にロードして実行することにより実現される。メモリ1302は、処理部1301のCPUのワーキングメモリとしても用いられる。記憶部1303は、サーバ1201が動作するための基本的な制御プログラムや、データやパラメータを記憶する。また、記憶部1303には種種のデータベース1309が構築され、例えば、各ユーザの携帯端末1202から送信されたレビュー情報やコメント情報、レシピのカスタム情報に基づき、データベースが構築される。また、記憶部1303は、種種のアプリケーション1310を記憶し、例えば、上記のサービスを提供可能なアプリケーションを記憶する。ユーザは、携帯端末1202を介してサーバ1201にアクセスすることにより、携帯端末1202にアプリとしてダウンロードすることができる。
通信インタフェース(I/F)1304は、有線や無線等、ネットワーク1205の媒体に応じて構成される。表示部1305は、例えばディスプレイであり、例えば、データベース1309を構築する管理者に対してユーザインタフェース画面を表示する。また、操作部1306は、例えばキーボードやマウスであり、管理者からの操作を受付可能である。
データ処理部1307は、例えばGPUを含み、各ユーザの携帯端末1202から送信されたビッグデータに基づいて特徴量を解析する。各ユーザの携帯端末1202から送信されたビッグデータがデータベース1309として構築される場合もあれば、データ処理部1307により解析された結果がデータベース1309として構築される場合もある。図13の各部は、バス1308を介して相互に接続可能である。
図14は、携帯端末1202の構成を示す図である。上述したように、携帯端末1202は、例えばユーザが所持するスマートフォンである。処理部1401は、例えばCPUを含み、携帯端末1202を統括的に制御する。本実施形態における携帯端末1202の動作は、例えば、処理部1401が記憶部1403に記憶されたプログラムをメモリ1402にロードして実行することにより実現される。メモリ1402は、処理部1401のCPUのワーキングメモリとしても用いられる。記憶部1403は、携帯端末1202が動作するための基本的な制御プログラムや、データやパラメータを記憶する。また、記憶部1403には、サーバ1201からダウンロードされたアプリケーション1310を記憶する。
マイク1404はユーザの音声を入力し、スピーカ1405は他のユーザの音声を出力したり、所定の音声データに基づいてメッセージを再生したりする。撮像部1406は、カメラであり、静止画像や動画像の撮像データを生成する。表示部1407は、タッチパネルであり、例えば、アプリケーション1310を起動するためのアイコンや、アプリケーション1310に関する種種のユーザインタフェース画面を表示する。また、表示部1407は、タッチパネルを介してユーザからの操作を受付可能である。操作部1408は、ユーザからの操作を受付可能であり、例えば電源ボタンや音量調節ボタンである。
通信I/F1409は、有線や無線等、ネットワーク1205の媒体に応じて構成される。近距離無線通信I/F1410は、通信I/F1409による通信と異なる通信方法により通信を行い、例えばBluetoothである。本実施形態では、携帯端末1202は、レシピのカスタム情報等を近距離無線通信I/F1410を介して情報表示装置1203に送信可能である。図14の各部は、バス1411を介して相互に接続可能である。
図15は、情報表示装置1203の構成を示す図である。上述したように、情報表示装置1203は、情報表示装置12に対応する。処理部1501は、例えばCPUを含み、情報表示装置1203を統括的に制御する。本実施形態における情報表示装置1203の動作は、例えば、処理部1501が記憶部1503に記憶されたプログラムをメモリ1502にロードして実行することにより実現される。メモリ1502は、処理部1501のCPUのワーキングメモリとして用いられる。記憶部1503は、情報表示装置1203が動作するための基本的な制御プログラムや、データやパラメータを記憶する。
通信I/F1504は、有線や無線等、ネットワーク1205の媒体に応じて構成される。近距離無線通信I/F1505は、通信I/F1504による通信と異なる通信方法により通信を行い、例えばBluetoothである。本実施形態では、情報表示装置1203は、レシピのカスタム情報等を近距離無線通信I/F1505を介して携帯端末1202から受信可能である。
表示部1507は、タッチパネルであり、ユーザが飲料製造装置1204を用いるためのユーザインタフェース画面を表示する。また、操作部1508は、ユーザからの操作を受付可能であり、決定等のハードウェアキーを含む。表示部1507がタッチパネルである場合には、操作部1508は、タッチパネル上のソフトウェアキーとして実現されても良い。
撮像部1509は、カメラであり、静止画像の撮像データを生成する。撮像部1509は、例えばユーザにより店舗に持ち込まれたコーヒー豆を撮像したり、携帯端末1202の表示部1407に表示された二次元コードを撮像することが可能である。携帯端末1202の表示部1407に表示された二次元コードを撮像することにより、情報表示装置1203は、携帯端末1202との間で、通信I/F1504や近距離無線通信I/F1505による通信以外の通信方法が可能となる。本体I/F1506は、制御装置11とのインタフェース部であり、例えば、表示部1507や操作部1508を介してユーザにより設定されたコーヒー豆の選択情報や抽出プロファイルの情報を制御装置11に送信する。図15の各部は、バス1510を介して相互に接続可能である。
図13〜図15に示される装置はそれぞれ、発明を構成するコンピュータとなり得る。
図16は、システム1200において、ユーザが携帯端末1202を用いてレシピをカスタマイズし、飲料製造装置1204によりコーヒーを抽出するまでの流れを説明するための図である。
まず、ユーザは、携帯端末1202の表示部1407上に表示されたアイコンをクリックすることにより、予めサーバ1201からダウンロードしておいたアプリケーション1310を起動する(工程1601)。携帯端末1202上にアプリケーション1310を起動すると、サーバ1201にログインするためのログイン画面が携帯端末1202の表示部1407に表示される。ユーザは、ログイン画面において、予め取得しておいたIDとパスワードを入力する(工程1602)。サーバ1201での認証が成功すると、サーバ1201は、アプリケーション1310のTOP画面を携帯端末1202へ返信する。
図18は、携帯端末1202の表示部1407に表示されるアプリケーション1310のTOP画面の一例を示す図である。表示領域1801には、アプリケーション1310の名称「ABC app」が表示されている。また、表示領域1802には、ユーザが所持する現在の所持ポイントが表示されている。ユーザは、このポイントを用いて、例えばオンラインショップでコーヒー豆を購入することが可能である。表示領域1803には、アプリケーション1310が提供可能なサービスがリスト表示されている。ユーザは、各表示領域1804、1805、1806、1807をクリックすることが可能であり、いずれかがクリックされると、そのサービスの画面が表示される。
表示領域1804は店舗検索サービスであり、例えば、ユーザはポイントサービス加盟店のカフェを検索することができる。表示領域1805はレビューサービスであり、例えば、ユーザは訪問したカフェについてのコメントを投稿したり評価したりすることができる。表示領域1806はコーヒー豆通販サービスであり、ユーザはコーヒー豆のオンラインショップを閲覧し、コーヒー豆を購入することができる。表示領域1807はカスタムレシピサービスであり、ユーザは携帯端末1202上で抽出プロファイルを調整することができる。
図19は、ユーザが表示領域1805をクリックしたときに表示されるサービス画面の一例を示す図である。表示領域1901には、アプリケーション1310の名称「ABC app」が表示されている。また、表示領域1902には、レーティング情報が表示されており、ユーザは、訪問したカフェで購入したコーヒーについて評価することができる。また、表示領域1903には、コメント欄が表示されており、ユーザは、訪問したカフェについてのコメントを入力することができる。投稿ボタン1904が押下されると、本レビューサービスでユーザが入力した内容が確定する。本実施形態では、投稿ボタン1904の押下により内容が確定すると、その確定内容がサーバ1201に送信される。そのような構成により、サーバ1201は、各ユーザからレビュー情報を収集し、データ処理部1307により分析することが可能となる。
図20は、ユーザが表示領域1807をクリックしたときに表示されるサービス画面の一例を示す図である。ユーザは、図20の画面により、携帯端末1202上で抽出湯量等を調整することができる。図20の画面は、情報表示装置1203に表示される設定項目と基本的に同じものであり、ユーザは、カフェに訪問する前に、携帯端末1202上で抽出湯量等を好みの値に調整しておくことができる。
表示領域2001により、ユーザは、コーヒー豆の量を任意に調整して設定することができる。また、表示領域2002により、ユーザは、挽き粒度を任意に調整して設定することができる。また、表示領域2003により、ユーザは、蒸らし湯量を任意に調整して設定することができる。また、表示領域2004により、ユーザは、蒸らし時間を任意に調整して設定することができる。また、表示領域2005により、ユーザは、抽出湯量を任意に調整して設定することができる。また、表示領域2006により、ユーザは、抽出圧力を任意に調整して設定することができる。また、表示領域2007により、ユーザは、抽出時間を任意に調整して設定することができる。
ボタン2008は、表示領域2001〜2007の内容を確定するためのボタンである。図20の場合、ボタン2008が押下されると、表示領域2001〜2007の内容が保存され、2次元コードが表示される。ユーザは、カフェに訪問し、携帯端末1202に表示された2次元コードを情報表示装置1203の撮像部1509にかざすことにより、表示領域2001〜2007の内容を情報表示装置1203に伝えることができる。ボタン2008は、2次元コードを表示するためのボタンでなくても良い。例えば、表示領域2001〜2007の内容を確定して保存するためのボタンでも良く、情報表示装置1203に対して近距離無線通信I/F1410を介して、表示領域2001〜2007の内容を送信するようにしても良い。
図20のようなコーヒー飲料の抽出のためのパラメータ調整を携帯端末1202上で可能とすることにより、ユーザは、手軽にバリスタのようなコーヒー抽出操作の感覚を味わうことができる場合がある。本実施形態では、図20のようなコーヒー飲料の抽出のためのパラメータを、抽出プロファイルもしくはレシピと称する。
再び、図16を参照する。工程1603で携帯端末1202がサーバ1201からTOP画面を受信すると、ユーザは、表示領域1807をクリックして図20上で抽出プロファイルを調整して設定する(工程1604)。そして、ユーザは、上述したように、カフェに訪問し、携帯端末1202から情報表示装置1203へ設定情報を伝える(工程1605)。ここで、設定情報とは、例えば、図20の表示領域2001〜2007の内容である。また、設定情報の伝え方は、二次元コードによる場合、近距離無線通信による場合がある。
情報表示装置1203が設定情報を取得すると、情報表示装置1203は、本体I/F1506を介して設定情報を飲料製造装置1204の制御装置11に送信する(工程1606)。飲料製造装置1204では、設定情報に基づいて、コーヒー飲料の抽出が行われる(工程1607)。
図17は、システム1200において、ユーザが情報表示装置1203上でレシピをカスタマイズし、飲料製造装置1204によりコーヒーを抽出するまでの流れを説明するための図である。
図16では、ユーザは、携帯端末1202上で抽出プロファイルを調整したが、図17では、ユーザは、カフェにおいて、情報表示装置1203上で抽出プロファイルを調整する。
ユーザは、情報表示装置1203の表示部1507に表示されたユーザインタフェース画面上で抽出プロファイルを調整して設定する(工程1701)。ここで、ユーザインタフェース画面には、基本的に図20で表示される項目と同じ項目が表示される。情報表示装置1203が設定情報を取得すると、情報表示装置1203は、本体I/F1506を介して設定情報を飲料製造装置1204の制御装置11に送信する(工程1702)。飲料製造装置1204では、設定情報に基づいて、コーヒー飲料の抽出が行われる(工程1703)。
[第一実施形態]
次に、図21を参照しながら、飲料製造装置1204においてコーヒー飲料のテイスティング(試飲)のための抽出を行った後で且つオーダー前にユーザによる抽出プロファイル、味覚チャートの調整を可能とする処理について説明する。
図21は、本実施形態におけるオーダー前にユーザからの調整を受け付ける処理を示すフローチャートである。図21の処理は、例えば、情報表示装置1203の処理部1501が記憶部1503に記憶されたプログラムをメモリ1502にロードして実行することにより実現される。S2101において、処理部1501は、ユーザからのテイスティングの指示を受け付ける。以降、オーダーとは、本飲分の抽出(本抽出)を指すものとする。
ここで、ユーザからのテイスティングの指示を受け付けるまでの処理について説明する。図22は、情報表示装置1203の表示部1507に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。図22に示すように、表示部1507には、コーヒー豆の種類に対応する項目2201〜2205が表示され、ユーザは所望のコーヒー豆の種類を選択することができる。ここで、ユーザにより項目2201が選択されたとする。
図23は、項目2201が選択された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。図23に示すように、項目2304に、ユーザにより選択されたコーヒー豆の種類(例えば「ブレンドA」)の特徴を表すフレーズが表示される。また、項目2305、2306には、ユーザにより選択されたコーヒー豆の種類の特性が表示される。図23では、項目2305として、生産国、銘柄、精製方法、焙煎度、対応する抽出プロファイルが一例として表示されているが、他の特性が表示されても良い。また、図23では、項目2306として、ユーザにより選択されたコーヒー豆の種類の特性として味覚チャートが表示されている。味覚チャートとは、図23に示すように、香り、甘味、苦み、酸味、コクについておおよその目安を示すものであり、コーヒー豆の種類に応じて予め定められている。図23では、上記の5つの味覚の指標が用いられているが、他の指標が用いられていても良い。
コーヒー豆の各種類に応じた特性に関する情報は、情報表示装置1203の記憶部1503に記憶されていても良いし、サーバ1201の記憶部1303に記憶されても良い。サーバ1201の記憶部1303に記憶される場合には、情報表示装置1203の処理部1501は、サーバ1201からそれらの情報をネットワーク1205を介して取得する。例えば、「コーヒー豆の種類A」に対して、産地、焙煎度といった属性情報と、苦み/甘味/酸味等の特性情報と、が紐づけられ、「コーヒー豆の種類A」に対して、抽出プロファイルの識別情報が紐づけられて記憶されている。抽出プロファイルは、その識別情報に対して、例えば、コーヒー豆の量、挽き粒度、蒸らし湯量、蒸らし時間、抽出湯量、抽出圧力、抽出時間といったパラメータが紐づけられて記憶されている。
ボタン2301は、ユーザからテイスティングの指示を受け付けるためのボタンである。ユーザは、ボタン2301を押下することにより、選択したコーヒー豆の種類についてオーダーする前にテイスティングすることができる場合がある。ボタン2302は、ユーザからオーダーの指示を受け付けるためのボタンである。ユーザは、ボタン2302を押下することにより、選択したコーヒー豆の種類についてテイスティングを行わずにオーダーすることができる。ボタン2302が押下されると、飲料製造装置1204において図11(A)(B)の処理が行われる。ボタン2303は、前の画面に戻るためのボタンであり、図23上で押下されると、図22の画面が再度表示される。
図24は、ボタン2301(テイスティング)が押下された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。図24に示すように、テイスティングの指示を受け付けると、項目2306(味覚チャート)の表示の代わりに、試飲量の設定項目2401が表示される。試飲量の設定項目2401の選択肢として、項目2402(多い)、項目2403(中)、項目2404(少ない)が表示される。ユーザは、項目2402〜2404のいずれかを選択してボタン2405を押下することで、試飲量の設定内容を確定することができる。例えば、項目2402により試飲量として55ccが設定され、項目2403により試飲量として50ccが設定され、項目2404により試飲量として45ccが設定されている。ここでは、項目2403及びボタン2405が押下されたとする。なお、試飲量の項目2401の表示は、図23の画面上にサブウィンドウとして表示されても良い。
再び、図21を参照する。S2101でテイスティングの指示を受け付けると、S2102で、処理部1501は、テイスティングのためのコーヒー飲料の抽出処理を行うよう飲料製造装置1204の制御装置11に要求する。S2102では、図11(A)(B)の処理が行われる。そして、S2103で、処理部1501は、ユーザによる調整の指示を受け付ける。ユーザによる調整とは、後述するが、テイスティング後に行われる、抽出プロファイルの調整や味覚チャートに関するユーザによる調整である。そして、S2104で、処理部1501は、ユーザからのオーダーの指示を受け付ける。
図25は、ボタン2405(試飲量の確定)が押下され、テイスティングのためのコーヒー飲料の抽出処理が行われた際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。図25に示すように、テイスティングのためのコーヒー飲料の抽出が完了した旨を示す画面2501が表示される。また、画面2501内には、項目2502〜2505が選択可能に表示されている。
ユーザは、項目2502を選択することにより、抽出プロファイルを調整することができる。例えば、今回テイスティングしたコーヒー飲料のコーヒー豆について抽出湯量を多めにするといった調整を行うことができる。また、ユーザは、項目2503を選択することにより、味覚チャートを調整することができる。例えば、今回テイスティングしたコーヒー飲料のコーヒー豆よりも苦みを抑えたコーヒー豆の種類を選択することができる。また、ユーザは、項目2504を選択することにより、他の抽出プロファイルを参照することができる。例えば、今回テイスティングしたコーヒー飲料のコーヒー豆について他の抽出プロファイル(例えば、抽出湯量が多め)を適用することができる。また、ユーザは、項目2505を選択することにより、今回テイスティングしたコーヒー飲料についてオーダーすることができる。項目2505が選択されると、処理部1501は、現在選択されているコーヒー豆のコーヒー飲料の抽出処理を行うよう飲料製造装置1204の制御装置11に要求する。その後、飲料製造装置1204において、図11(A)(B)の処理が行われる。
図26は、項目2502(プロファイルを調整)が押下された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。図26に示すように、抽出プロファイルについてユーザが調整可能な項目2603〜2606が表示される。また、図26の画面が表示された際に最初にデフォルト表示される各項目の値は、現在選択されているコーヒー豆の種類に対応づけられた抽出プロファイルの値である。
ユーザは、項目2603により、蒸らし湯量を所望の値に調整して設定することができる。また、ユーザは、項目2604により、蒸らし時間を所望の値に調整して設定することができる。また、ユーザは、項目2605により、抽出湯量を所望の値に調整して設定することができる。また、ユーザは、項目2606により、抽出時間を所望の値に調整して設定することができる。項目については、図26に示されているものに限られず、コーヒー豆の量や挽き粒度、抽出圧力などが表示されても良い。
本実施形態では、図26に示すように、各項目は、数値表示領域2607とアナログ表示領域2608の2種類の表示領域を含んでいる。数値表示領域2607には、80mlのように値が表示されており、アナログ表示領域2608にはスライドバーが表示されている。そのような表示方法により、ユーザは、例えば、項目2603について、80mlの数値そのものを認識するとともに、ユーザが調整可能な最大量の80%であるといったことを感覚的に認識することができる場合がある。
ボタン2601は、ユーザからのオーダーの指示を受け付けるためのボタンである。また、ボタン2602が押下されると、調整途中の各項目の値がデフォルト表示に戻る。抽出プロファイルの調整後、ボタン2601によりオーダーの指示を受け付けると、調製された(補正された)抽出プロファイルが、現在選択されているコーヒー豆の種類に対応づけられて新たに記憶部1503に登録される。また、コーヒー豆の種類と特性情報とが紐づけられたデータがサーバ1201の記憶部1303に記憶されている場合には、処理部1501は、調製された抽出プロファイルの情報をネットワーク1205を介してサーバ1201に送信し登録する。
図27は、ボタン2601(オーダー)が押下された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。ボタン2601が押下されると、図27に示すように、項目2702として、オーダーを受け付けたことを示すメッセージが表示される。また、ボタン2701が押下されると、情報表示装置1203の表示部1507に表示されるメイン画面に戻る。例えば、メイン画面として図22の画面に戻るようにしても良い。
このように、本実施形態によれば、ユーザは、テイスティングの後で且つオーダーする前に、抽出プロファイルの調整を行うことができる場合がある。
図28は、テイスティングのための抽出及び排出処理を示すフローチャートである。図28の処理は、飲料製造装置1204において行われる処理である。S2801〜S2803は、図11(A)のS1〜S3における説明と同じである。S2804では、S2803で抽出された量のうち、図24で設定された項目2402〜2404のいずれかの試飲量分、例えば50ccが排出される。そして、S2805において、試飲量分が排出された後の残りから、本飲分の量、例えば、250ccが排出される。
図29は、テイスティングのための抽出及び排出処理を示す他のフローチャートである。図29の処理は、飲料製造装置1204において行われる処理である。図24のボタン2405(試飲量の確定)が押下されると、S2901〜S2904の処理が行われることにより、テイスティングのための抽出及び排出処理が行われる。S2901〜S2904は、試飲分の量と本飲分の量とが異なる以外は、図11(A)のS1〜S4における説明と同じである。試飲分の量と本飲分の量が異なるとは、飲用分の量の他に、以下のようなことも含む。例えば、本飲分の量が250ccであり、その蒸らし湯量が20ccであるとすると、試飲分の量が50ccであればその蒸らし湯量は5ccとなる。つまり、同じコーヒー豆の種類であっても、飲用分の量が異なれば、排出処理に至るまでの各処理に要するパラメータは異なることとなる。なお、異なるものはパラメータそのものだけでなく、パラメータから算出される要素も含む。例えば、上記の例でいえば、250ccに対する20ccの割合(0.08)よりも、50ccに対する5ccの割合(0.1)の方が大きい。
テイスティングのための抽出及び排出処理が行われた後、S2905において、リンス工程が実行される。リンス工程では、抽出容器9の清掃が行われる。その後、ユーザからオーダーの指示を受け付けた場合、S2906〜S2909の処理が行われることにより、本飲分のための抽出及び排出処理が行われる。
図30は、項目2503(味覚の調整)が押下された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。項目3002のように、現在選択されているコーヒー豆の種類の味覚チャート上で特性の調整が可能であることを示すメッセージが表示される。項目3003として、現在選択されているコーヒー豆の種類に対応する味覚チャートが各指標が調整可能に表示される。ボタン3006は、項目3003に示す味覚チャート上での調整内容を確定するためのボタンである。また、ユーザは、ボタン3004を押下することにより、図25の画面に戻ることができる。
図31は、ボタン3006(味覚の調整内容の確定)が押下された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。図30では、図23の項目2306に示す味覚チャートは、項目3003に示す味覚チャートのように各指標が調整されている。その状態でボタン3006が押下されると、調整された味覚チャートに対応したコーヒー豆の種類と、その種類に対応づけられた抽出プロファイルとの一覧が表示される。例えば、図31では、調整された味覚チャートに対応するコーヒー豆の種類として「ブレンドH」が表示され、ブレンドHに対応づけられた抽出プロファイルを示す項目3101〜3105が表示される。図31の画面上でいずれかの項目が選択されると、対応する図26の画面が表示され、ユーザは、プロファイルの調整およびオーダーが可能となる。また、ユーザは、ボタン3106を押下することで、図30の画面に戻ることができる。
このように、本実施形態によれば、ユーザは、テイスティングの後で且つオーダーする前に、好みに応じて味覚チャートの調整を行うことができる場合がある。
図32は、項目2504(他のプロファイルを参照)が押下された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。項目2504が押下されると、図32の項目3201〜3205のように、現在選択されているコーヒー豆の種類に対応づけられた抽出プロファイルの一覧が表示される。図32の画面上でいずれかの項目が選択されると、対応する図26の画面が表示され、ユーザは、プロファイルの調整およびオーダーが可能となる。また、ユーザは、ボタン3206を押下することにより、図25の画面に戻ることができる。
このように、本実施形態によれば、ユーザは、テイスティングの後で且つオーダーする前に、現在選択されているコーヒー豆の種類に対応づけられた抽出プロファイルの再選択を行うことができる場合がある。
[第二実施形態]
第一実施形態では、ユーザは、テイスティングの後で且つオーダーする前に、抽出プロファイルの調整、味覚チャートの調整、現在選択されているコーヒー豆の種類に対応づけられた抽出プロファイルの再選択、を行うことができることを説明した。第二実施形態では、テイスティングの後で且つオーダーする前に、再度、テイスティングをすることができる場合がある。以下、第一実施形態と異なる点について第二実施形態を説明する。
図33は、本実施形態におけるオーダー前にユーザからの調整を受け付け、再度テイスティングを可能とする処理を示すフローチャートである。図33の処理は、例えば、情報表示装置1203の処理部1501が記憶部1503に記憶されたプログラムをメモリ1502にロードして実行することにより実現される。
S3301〜S3303、S3305は、図21のS2101〜S2103、S2104における説明と同じである。第一実施形態で説明したように、S3303では、例えば、ユーザから抽出プロファイルの調整を受け付ける。
図34は、本実施形態において、図25で項目2502(プロファイルを調整)が押下された際に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。図34に示すように、抽出プロファイルについてユーザが調整可能な項目2603〜2606が表示される。
図34は、ボタン3401が表示される点で図26と異なる。ボタン3401は、ユーザからテイスティングの指示を受け付けるためのボタンである。ユーザは、ボタン3401を押下することにより、調整した抽出プロファイルについてオーダーする前にテイスティングすることができる。ボタン3401が押下されると、図24の項目2401がサブウィンドウとして表示され、ユーザは、試飲量を設定することができる。そのサブウィンドウ上でボタン2405が押下されることにより試飲量が確定すると、テイスティング分の排出処理が行われる。その際、図28若しくは図29の処理によりテイスティング分が排出される。テイスティング分が排出されると、「テイスティングできます!」等のメッセージを含むサブウィンドウが図34上に表示される。その際には、ボタン3401が押下されないよう、即ち、再度のテイスティングを禁止するようグレーアウト等により操作の受付けが制限される。ユーザは、テイスティングの後、ボタン2601を押下することにより、調整された抽出プロファイルについてオーダーすることができる。
図25で項目2503(味覚の調整)が押下され、図31で項目3101〜3105のいずれかが選択された場合も、図34が表示され、上記のように動作する。また、図25で項目2504(他のプロファイルを参照)が押下され、図32で項目3201〜3205のいずれかが選択された場合も、図34が表示され、上記のように動作する。
上記では、テイスティングを1回に制限する例について説明した。以下、所定回数までのテイスティングを許可する例について説明する。
図35は、テイスティングを所定回数まで許可するための処理を示すフローチャートである。図35の処理は、例えば、情報表示装置1203の処理部1501が記憶部1503に記憶されたプログラムをメモリ1502にロードして実行することにより実現される。
S3501〜S3503は、図21のS2101〜S2103における説明と同じである。S3503では、図34の画面が表示されている。S3504において、処理部1501は、図34の画面上でボタン3403の押下を受け付けると、S3505に進む。
S3505において、処理部1501は、ボタン3403の押下受付回数が所定回数内であるか否かを判定する。所定回数とは、例えば2回である。ここで、所定回数内であると判定された場合、S3502に戻り、テイスティング分の排出が行われる。一方、所定回数を超えていると判定された場合、例えば、上記の例であれば、ボタン3403の押下受付回数が3回目であれば、S3406に進み、処理部1501は、画面上に警告メッセージを表示する。
図36は、S3406において表示される警告画面の一例を示す図である。図36の画面上には、「テイスティングできません」と表示された警告メッセージ3601が表示されている。また、このとき、ボタン3401は、グレーアウト等により操作の受付けが制限されるようにしても良い。S3406の後、図35の処理を終了する。
このように、本実施形態によれば、テイスティングの後で且つオーダーする前に、再度、テイスティングをすることができる場合がある。また、そのテイスティングの回数を所定回数に制限することができる場合がある。
<他の実施形態>
上記実施形態では、専らコーヒー飲料を対象としたが、日本茶、紅茶などの茶、スープなどの各種飲料も対象とすることができる。また、抽出対象として、コーヒー豆、コーヒーの生豆、コーヒー豆の挽き豆、焙煎コーヒー豆、焙煎コーヒー豆の挽き豆、焙煎されていないコーヒー豆、焙煎されていないコーヒー豆の挽き豆等、粉末のコーヒー豆、インスタントのコーヒー、ポッドに入ったコーヒー等を例示し、飲料として、コーヒー飲料等を例示し、飲料液としてコーヒー液を例示してきたが、これらだけに限定されない。また、抽出対象として、日本茶、紅茶、ウーロン茶などの茶葉、挽いた茶葉、野菜、粉砕された野菜、果物、粉砕した果物、穀物、粉砕した穀物、椎茸等のきのこ類、椎茸等のきのこ類を粉砕した物、椎茸等のきのこ類を加熱後に乾燥させた物、椎茸等のきのこ類を加熱後に乾燥させた物を粉砕した物、鰹等の魚類、鰹等の魚類を粉砕した物、鰹等の魚を加熱後に乾燥させた物、鰹等の魚を加熱後に乾燥させた物を粉砕した物、こんぶ等の海藻類、こんぶ等の海藻類を粉砕した物、こんぶ等の海藻類を加熱後に乾燥させた物、こんぶ等の海藻類を加熱後に乾燥させた物を粉砕した物、牛、豚、鳥、等の肉を加熱後に乾燥させた物、当該肉等を加熱後に乾燥させた物を粉砕した物、牛の骨、豚の骨、鳥の骨、等の肉を加熱後に乾燥させた物、当該骨等を加熱後に乾燥させた物を粉砕した物等の抽出材料であればよく、飲料として、日本茶、紅茶、ウーロン茶、野菜ジュース、果物ジュース、汁物、出汁、スープ等、飲料であればよく、飲料液として、日本茶のエキス、紅茶のエキス、ウーロン茶のエキス、野菜のエキス、果物のエキス、きのこのエキス、魚等のエキス、肉のエキス、骨のエキス等のエキス類であればよい。なお、実施例中で水、水道水、浄水、お湯、洗浄水と記載しているところがあるが、例えば水をお湯と置き換えたり、お湯を水と置き換えてもよい等いずれかの記載を別の記載に置き換えてもよく、全て液体、水蒸気、高温水、冷却水、冷水等と置き換えてもよい。例えば抽出対象(例えば、焙煎コーヒー豆の挽き豆)とお湯を抽出容器9に入れるといった記載であれば、抽出対象(例えば、焙煎コーヒー豆の挽き豆)と冷水(単に水でもよい)を抽出容器9に入れるといった記載に置き換えてもよく、この場合であれば水出しコーヒー等の抽出方法や飲料製造装置としてとらえてもよい。
<実施形態のまとめ>
上記の実施形態の飲料製造装置は、ユーザからの操作を受け付ける受付手段と(2301、2302)、前記受付手段により受け付けた前記ユーザからの操作に応じて、飲料の材料を用いて前記飲料の調製を行う調製手段と(図28、図29)、を備え、前記調製手段は、前記受付手段により第一の操作(2302)を受け付けると本飲用の調製を行い、前記受付手段により第二の操作(2301)を受け付けると試飲用の調製を行うことを特徴とする。また、前記調製手段は、前記第一の操作を受け付けた場合には、前記試飲用の調製を行わないことを特徴とする。そのような構成により、試飲のための指示を受け付けることができる場合がある。
また、飲料製造装置は、前記ユーザからの指示に応じて、調製のためのプロファイルの補正を行う補正手段(図26、図30)、を備え、前記試飲用の調製が行われた後に前記補正手段により前記プロファイルの補正が行われた場合、前記調製手段は、前記受付手段により前記第一の操作を受け付けると、前記補正されたプロファイルを用いて前記本飲用の調製を行うことを特徴とする。そのような構成により、例えば、試飲の後、プロファイルを補正してからオーダーすることができる場合がある。
また、前記ユーザからの指示とは、前記プロファイルにおける少なくとも一つのパラメータの値の変更(2502)、他のプロファイルの指定(2504)、前記ユーザの味覚に関する好みの指定(2503)、の少なくともいずれかであることを特徴とする。そのような構成により、複数の補正の種類を受付可能となる場合がある。
前記補正手段は、前記試飲用の調製が行われた後に、前記プロファイルの補正を行うことを特徴とする。そのような構成により、試飲の後、プロファイルの補正を行うことができる場合がある。
また、前記補正手段により前記プロファイルの補正が行われるか否かに関わらず、前記本飲用の調製に用いられる第一プロファイルと前記試飲用の調製に用いられる第二プロファイルとは異なることを特徴とする。また、前記第一プロファイルと前記第二プロファイルとは、蒸らし量、抽出量、の少なくともいずれかについて異なることを特徴とする。また、前記第一プロファイルによって調整される飲料の量は第一の量であり、前記第二プロファイルによって調整される飲料の量は前記第一の量よりも少ない第二の量であり、前記第一プロファイルにおける蒸らし湯量は第三の量であり、前記第二プロファイルにおける蒸らし湯量は前記第三の量よりも少ない第四の量であり、前記第一の量に対する前記第三の量の割合よりも、前記第二の量に対する前記第四の量の割合の方が大きいことを特徴とする。
また、飲料製造装置は、前記補正手段により補正されたプロファイルの情報を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする。そのような構成により、補正されたプロファイルの情報を記憶することができる場合がある。
また、前記調製手段は、前記補正手段による補正の後に前記第二の操作を受け付けると、前記試飲用の調製を行うことを特徴とする。そのような構成により、試飲後にさらに試飲を行うことができる場合がある。
また、前記試飲用の調製を行うための情報を設定する設定手段、を備え、前記調製手段は、前記設定手段により設定された前記情報に基づいて、前記試飲用の調製を行うことを特徴とする。そのような構成により、例えば、ユーザは、試飲量を設定することができる場合がある。
また、前記調製手段は、前記受付手段により前記第二の操作を受け付けると、前記本飲用の量の一部を用いて、前記試飲用の調製を行うことを特徴とする。また、前記調製手段は、前記試飲用の調製が行われた後に前記受付手段により前記第一の操作を受け付けると、前記本飲用の量のうちの残りを用いて、前記本飲用の調製を行うことを特徴とする。そのような構成により、試飲後からオーダーした分のコーヒー飲料を排出するまでの時間を短くすることができる場合がある。
また、前記調製手段は、前記試飲用の調製が行われた後に前記受付手段により前記第一の操作を受け付けると、前記飲料の材料の投入を行うことによって前記本飲用の調製を行うことを特徴とする。そのような構成により、例えば、試飲後、リンス工程から実行することでオーダー分のコーヒー飲料を排出することができる場合がある。
1、1204 飲料製造装置: 1200 システム: 1201 サーバ: 1202 携帯端末: 1203 情報表示装置: 1301、1401、1501 処理部

Claims (5)

  1. 飲料の材料を用いて前記飲料の製造を行う製造手段、を備え、
    前記製造手段は、前記飲料の材料及び湯が投入される抽出容器から飲料を抽出し、
    前記製造手段によって試飲用の飲料の製造及び本飲用の飲料の製造が行われる場合に、該試飲用の飲料の製造及び該本飲用の飲料の製造の間に、前記抽出容器が洗浄される、
    ことを特徴とする飲料製造装置。
  2. 前記抽出容器は、透過性を有し、
    前記抽出容器は、ユーザから内部が視認可能である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の飲料製造装置。
  3. ユーザからの指示に応じて、製造のためのプロファイルの補正を行う補正手段、を備え、
    前記試飲用の飲料の製造が行われた後に前記補正手段により前記プロファイルの補正が行われた場合、前記製造手段によって前記補正されたプロファイルを用いた前記本飲用の飲料の製造が行われる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料製造装置。
  4. 前記補正手段により前記プロファイルの補正が行われるか否かに関わらず、前記本飲用の飲料の製造に用いられる第一のプロファイルと前記試飲用の飲料の製造に用いられる第二のプロファイルとは異なることを特徴とする請求項3に記載の飲料製造装置。
  5. 飲料製造装置において実行される方法であって、
    飲料の材料を用いて前記飲料の製造を行う製造工程と、
    抽出容器が洗浄される洗浄工程と、を有し、
    前記製造工程では、前記飲料の材料及び湯が投入される抽出容器から飲料を抽出し、
    前記洗浄工程は、試飲用の飲料の製造がなされる製造工程及び本飲用の飲料の製造がなされる製造工程の間に行われる、
    ことを特徴とする方法。
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