JP2020067750A - 学習方法、装置及びプログラム、並びに設備の異常診断方法 - Google Patents

学習方法、装置及びプログラム、並びに設備の異常診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】計測データから雑音成分を適切に取り除いて設備の異常診断を行えるようにする。【解決手段】設備の異常診断装置100は、設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得部101と、学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出し、算出した正則化パラメータを用いて、学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理部102と、設備の異常診断を行うための計測データを検出データとして取得する検出データ取得部103と、検出データと、学習データ処理部102で算出した正則化パラメータとを用いて、検出データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する検出データ処理部104とを備え、学習データ処理部102で算出した偏相関係数と、検出データ処理部104で算出した偏相関係数とに基づいて、設備の異常診断を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、設備の異常診断のための学習を行う学習方法、装置及びプログラム、並びに設備の異常診断方法に関する。
製造プロセス等のプロセスで用いられる設備で計測される計測データを用いて、当該設備の異常を検出する異常診断技術がある。例えば計測データから各種の統計量(平均、標準偏差等)を算出して傾向を分析したり、設備を構成する機器の種別や運転条件に応じて計測データを適切な特徴量(変位、速度、加速度等)に変換して評価したり、計測データをFFT(高速フーリエ変換)やエンベローブ処理(包絡線処理)して周波数領域で異常徴候を捉えたりする。
このような分析、評価及び処理による設備の異常診断では、得られた結果(統計量、特徴量、FFT等)を操業実態や設備状態と合わせて適切に解釈するのに熟練技術者のノウハウに依存するところが大きい。プロセスの状態に合わせて判定基準を都度設定変更し、得られた結果を適切に判定する必要があるためである。
このような状況を克服するために、近年、機械学習等のパターン認識技術を用いて設備の異常診断を行うことにより、技術者の作業負荷軽減が図られている(特許文献1、2を参照)。
パターン認識技術を用いて設備の異常診断を行う場合、正常状態のパターン情報及び異常状態のパターン情報を予め登録しておく必要がある。その際、構成する機器の種別に依存して、正常状態のパターン情報及び異常状態のパターン情報が異なるため、診断対象となる多岐の設備に対して各々正常状態のパターン情報及び異常状態のパターン情報を集める必要がある。ところが、異常事象の発生はごく稀であるため、全ての構成する機器の種別に対して異常状態のパターン情報を予め登録しておくことは困難である。
そこで、周期的に動作する設備の動作に応じた振動等を検出し、検出した時系列データを周波数データに変換し、周波数スペクトルを解析することによって、構成する機器の種別に依存することなく当該設備の異常を検出することが知られている(特許文献3、4を参照)。
しかしながら、設備の周囲環境(操業状態や温度等)や摩耗等による物理的な変化により、設備の正常動作を示すスペクトル信号において信号強度及び発生周波数が経時的に変動してしまうことがある。そのため、正常動作を示すスペクトル信号は、理想的なスペクトル信号とは異なり雑音成分を有するので、設備の異常動作を示す異常成分と重畳してしまい、雑音成分の影響で正確に異常診断を行うことが困難であった。
そこで、雑音成分を取り除くことにより検出精度を向上させる技術が提案されている(特許文献5を参照)。
特開2008−262375号公報 特開2010−191556号公報 特開2013−30015号公報 特開2011−59790号公報 特開2016−62258号公報
特許文献5では、計測データから雑音成分を取り除くために、正則化モデルを用いている。正則化モデルでは、正則化パラメータに依存して雑音成分の取り除き度合いが異なる。正則化パラメータが過大であると、正常な偏相関関係までも取り除くことになりかねない一方、正則化パラメータが過小であると、雑音成分を取り除くことができない。
しかしながら、特許文献5では、正則化パラメータとして、経験的な判断基準(正則化パラメータ≦0.01)しか示されておらず、適切に設定することが困難であった。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、計測データから雑音成分を適切に取り除いて設備の異常診断を行えるようにすることを目的とする。
本発明の学習方法は、設備で計測される計測データを用いた前記設備の異常診断のための学習を行う学習方法であって、前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得ステップと、前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出ステップと、前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理ステップとを有することを特徴とする。
本発明の設備の異常診断方法は、設備で計測される計測データを用いて、前記設備の異常診断を行う設備の異常診断方法であって、前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得ステップと、前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出ステップと、前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理ステップと、前記設備の計測データを検出データとして取得する検出データ取得ステップと、前記検出データと、前記正則化パラメータ算出ステップで算出した正則化パラメータとを用いて、前記検出データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する検出データ処理ステップとを有し、前記学習データ処理ステップで算出した偏相関係数と、前記検出データ処理ステップで算出した偏相関係数とに基づいて、設備の異常診断を行うことを特徴とする。
本発明の学習装置は、設備で計測される計測データを用いた前記設備の異常診断のための学習を行う学習装置であって、前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得手段と、前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出手段と、前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理手段とを備えたことを特徴とする。
本発明のプログラムは、設備で計測される計測データを用いた前記設備の異常診断のための学習を行うためのプログラムであって、前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得手段と、前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出手段と、前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理手段としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、計測データから雑音成分を適切に取り除いて設備の異常診断を行うことが可能になる。
実施形態に係る設備の異常診断装置の機能構成を示す図である。 実施形態に係る設備の異常診断装置による学習方法を示すフローチャートである。 実施形態に係る設備の異常診断装置による設備の異常診断方法を示すフローチャートである。 本発明を適用することによる各油圧シリンダの異常度の時系列変化を示す特性図である。 正則化パラメータが適正でない場合の各油圧シリンダの異常度の時系列変化を示す特性図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る設備の異常診断装置100の構成を示す。
実施形態に係る設備の異常診断装置100は、設備で計測される計測データを用いて、設備の劣化や損傷等による異常動作を検出する異常診断を行うものであり、本発明を適用した学習装置及び設備の異常診断装置として機能する。
設備の異常診断装置100は、学習データ取得部101と、学習データ処理部102と、検出データ取得部103と、検出データ処理部104と、記憶部105と、相違算出部106と、異常判定部107と、出力部108とを備える。
学習データ取得部101は、検出装置から、設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する。この場合に、学習データとする計測データに所定の処理を行う、例えば計測データを統計量や特徴量に適宜変換するようにしてもよい。検出装置は、設備の周囲又は近傍に配置されて、設備の動作を検出するセンサ類であり、例えば加速度センサ、振動センサ等である。なお、本実施形態では、学習データ取得部101が本発明でいう学習データ取得手段として機能し、学習データ取得ステップを実行する。
学習データ処理部102は、学習データ取得部101で取得した学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータλを算出する。そして、算出した正則化パラメータλを用いて、学習データにおける特徴量間の偏相関係数(擬似相関関係を排除した相関係数)を正則化モデルを用いて算出する。なお、本実施形態では、学習データ処理部102が本発明でいう正則化パラメータ算出手段及び学習データ処理手段として機能し、正則化パラメータ算出ステップ及び学習データ処理ステップを実行する。
ここで、雑音成分は、計測データのサイズ(データ数n×特徴量数m)に依存して変化する特徴があるので、これを正則化パラメータの算出に活用する。具体的には、学習データ(データ数n×特徴量数m)と同一サイズのサンプルデータ(データ数n×変数m)を正規乱数(平均:0、標準偏差:1に従う正規分布から発生する乱数)を用いて作成し、作成したサンプルデータの変数間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する。その際、正則化パラメータλを0から徐々に(例えば0.00001ずつ)増加させ、逐次、その正則化パラメータλを用いて偏相関係数を算出し、全ての変数間における偏相関係数が零に収束する最小の正則化パラメータλを算出する。このようにして算出した正則化パラメータλを用いて、学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する。
検出データ取得部103は、検出装置から、設備の異常診断を行うための計測データを検出データとして取得する。学習データ取得部101で計測データを統計量や特徴量に変換して学習データとする場合、検出データ取得部103でも同様に計測データを変換して検出データとする。また、検出データのサイズは、学習データのサイズと同一とする(データ数n×変数数m)。
検出データ処理部104は、検出データ取得部103で取得した検出データと、記憶部105で共有されている、学習データ処理部102で算出した正則化パラメータλとを用いて、検出データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する。
記憶部105は、学習データ処理部102、検出データ処理部104、相違算出部106に接続する。記憶部105は、学習データ処理部102で算出した、正則化パラメータλと、学習データにおける特徴量間の偏相関係数とを記憶する。
相違算出部106は、記憶部105で記憶する学習データにおける特徴量間の偏相関係数と、検出データ処理部104で算出した検出データにおける特徴量間の偏相関係数との差異を異常度として算出する。
異常判定部107は、相違算出部106で算出した異常度を、予め設定された異常判定閾値と比較することにより、当該設備が正常状態であるか、異常状態であるかを判定する。
出力部108は、各部での算出結果や、異常判定部107での判定結果を出力する。ここでいう出力とは、例えば不図示のディスプレイに表示したり、本装置100の外部機器に送出したりすることをいう。
このようにした設備の異常診断装置100は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により実現される。なお、図1では設備の異常診断装置100を一台の装置のように図示したが、複数台の装置により構成される形態でもかまわない。例えば学習データ取得部101及び学習データ処理部102による学習機能を担う装置と、検出データ取得部103、検出データ処理部104、相違算出部106、及び異常判定部107による異常診断機能を担う装置とを別々に構成してもよい。
ここで、偏相関係数を算出するために用いる正則化モデルについて説明する。
式(1)のように一般的な線形モデルを考える。
Figure 2020067750
ここで、φ(x)は基底関数を表し、wは重みを表す。n個の観測データ(y,x)に対して、式(2)のように(y,φ(x))が得られたとする。これを正則化モデルに置き換えると、式(3)のようになる。
Figure 2020067750
Figure 2020067750
q=2のときはL2正則化であり、q=1のときはL1正則化となる。ここで、argminf(x)は、f(x)が最小となる場合のxを示し、式(3)が最小となる場合のベクトルwを算出することを意味する。式(3)の第1項は二乗ロス関数を示す。また、式(3)第2項の|wj|1はL1正則化項を示し、式(4)で表される。
Figure 2020067750
第2項のL1正則化項は、第1項の二乗ロス関数の成分のほとんどが零となる疎行列にすべく、加えられた正則化項である。すなわち、モデル学習部である学習データ処理部102は、L1正則化項を導入することで、より少ない変数で学習データをモデル化するベクトルwを算出することになる。
ここで、正則化項の大きさを設定する正則化パラメータλは、推定される二乗ロス関数に含まれる正則化パラメータである。正則化パラメータλを適切に定めることによって、対象とする設備に合致したモデルを学習することができる。
一般的な線形回帰モデルにおいては、正則化パラメータλを変化させ、f(x)の二乗誤差が最小となる正則化パラメータλを適切なパラメータとして定めることができる。
しかしながら、今回対象とする設備の異常診断においては、目的関数を予測することが目的ではなく、正常状態における学習データの特徴量間の偏相関係数を適切に算出することが重要である。そのため、正則化パラメータλを変化させても、一意に定めることができない。つまり、目的変数の実績値が存在しないため、予測値と実績値との二乗誤差が最小となる正則化パラメータλを定めることができない。
そこで、L1正則化モデルの特徴を活用する。L1正則化モデルにおいては、正則化パラメータλを適切に定めることによって、特徴量間の雑音成分を零に収束させた疎な行列にすることが可能である。この性質を活用し、サンプルデータにおいてサイズ(データ数n×特徴量数m)に依存して変化する雑音成分を適切に取り除く最小の正則化パラメータλが、同一サイズの学習データにおける適切な正則化パラメータλであると言える。
以下、実施形態に係る設備の異常診断装置100による学習方法、及び設備の異常診断方法を説明する。図2Aは、実施形態に係る設備の異常診断装置100による学習方法を示すフローチャートである。また、図2Bは、実施形態に係る設備の異常診断装置100による設備の異常診断方法を示すフローチャートである。本実施形態では、油圧系せん断機を対象の設備として、その異常診断を行う例を説明する。設備の異常診断装置100は、複数台の油圧シリンダの上昇及び下降時間、複数台の給油ポンプから取得される計測データを取得し、設備の異常動作を検出する。
図2Aに示すように、ステップS1で、学習データ取得部101は、検出装置から、正常状態の計測データを学習データとして取得する。学習データ取得部101は、予め定められた時間毎に検出装置が検出する計測データを学習データとして取得する。本実施形態では、学習データ取得部101は、設備が起動した度に検出した計測データを1時間平均に変換した特徴量を学習データとし、データ数nを100、特徴量数mを24とする。
ステップS2で、学習データ処理部102は、ステップS1において取得した学習データ(データ数100×特徴量数24)と同一サイズのサンプルデータ(データ数100×変数24)を正規乱数を用いて作成する。
ステップS3で、学習データ処理部102は、ステップS2において作成したサンプルデータの変数間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出するために、正則化パラメータλを0から徐々に(例えば、0.00001ずつ)増加させ、逐次、その正則化パラメータλを用いて偏相関係数を算出し、全ての変数間における偏相関係数が零に収束する最小の正則化パラメータλを算出して、記憶部105に供給する。本実施形態において、正則化パラメータλは0.00705となった。
ステップS4で、学習データ処理部102は、ステップS3において算出した正則化パラメータλを用いて、学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出して、記憶部105に供給する。
図2Bに示すように、ステップS5で、検出データ取得部103は、検出装置から、設備の異常診断を行うための計測データを検出データとして取得する。検出データ取得部103は、学習データと同様に、設備が起動した度に検出した計測データを1時間平均に変換した特徴量を学習データとし、データ数nを100、特徴量数mを24とする。
ステップS6で、検出データ処理部104は、ステップS5において取得した検出データと、記憶部105で共有されている、ステップS3において算出した正則化パラメータλとを用いて、検出データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する。
ステップS7で、相違算出部106は、記憶部105で記憶する、ステップS4において算出した学習データにおける特徴量間の偏相関係数と、ステップS6において算出した検出データにおける特徴量間の偏相関係数との差異を異常度として算出する。
学習データにおける特徴量間の偏相関係数と、検出データにおける特徴量間の偏相関係数との差異として、例えばカルバックライブラー情報量(KL情報量)を用いればよい。KL情報量は、確率分布同士の情報量の差異を算出する尺度であり、式(5)により求められる。P(i),Q(i)は確率分布を指し、DKLは2つの確率分布間の差異を算出する尺度である。
Figure 2020067750
ステップS8で、異常判定部107は、ステップS7において算出した異常度に基づいて、予め設定された異常判定閾値と比較することにより、当該設備が正常状態であるか、異常状態であるかを判定する。
異常判定閾値は、例えば交差検証(Cross-validation)によって求められる。具体的には、学習データ取得部101で取得した正常データである計測データをk個(本例では5個)のデータ集合に分割し、1つのデータ集合を学習データ(本例ではn:20×m:24)とし、同一サイズのサンプルデータ(n:20×m:24)を正規乱数を用いて作成し、作成したサンプルデータの変数間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する。その際、正則化パラメータλを0から徐々(例えば0.00001ずつ)に増加させ、逐次、その正則化パラメータλを用いて偏相関係数を算出し、全ての変数間における偏相関係数が零に収束する最小の正則化パラメータλを算出する。算出した正則化パラメータλを用いて、学習データ(n:20×m:24)における特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する。
次に、残りのk−1個のデータ集合において、検出データ(n:20×m:24)を時系列順に(n×(k−1)+1)個作成し、各々の検出データに対して学習データで算出した正則化パラメータλを用いて特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する。算出した各々の検出データにおける特徴量間の偏相関係数と学習データにおける特徴量間の偏相関係数との差異を異常度として算出する。
前述の計算手順において、学習データをk個変えて各々異常度を算出する。算出したp個(本例では105個)の異常度のデータ集合からカーネル密度推定(有限の標本データから母集団の分布を推定する手法)によって、確率密度がq%(本例では99%)となる閾値を異常判定閾値とする。
ステップS9で、出力部108は、ステップS8において判定した結果を出力する。
図3は、本発明を適用することによる設備の異常診断の結果の例を示す。正則化パラメータλは0.00705であった。図3(a)〜(c)は、油圧系せん断機の各油圧シリンダ(クランプCYL、主CYL、定寸CYL)の異常度であるKL情報量の時系列変化を示す。図3(a)に示すように、クランプCLYにおいて、9月16日前後に異常度が大きくなっている。実際に油圧系せん断機の診断を行い、損傷や摩耗等を実際に点検、検査したところ、9月16日前後にクランプCYLのホースより油が滲み出ていたことが判明し、その後、ホースを交換することで対応したため、大きな設備異常に至らなかった。このように実際に生じているクランプCYLの異常を検出することができた。
一方、図4は、正則化パラメータλが適正でない場合の設備の異常診断の結果の例を示す。正則化パラメータλは0.001であった。図4(a)〜(c)は、図3(a)〜(c)と同様、油圧系せん断機の各油圧シリンダ(クランプCYL、主CYL、定寸CYL)の異常度であるKL情報量の時系列変化を示す。図4(a)に示すように、クランプCLYにおいて、7月17日前後にも異常度が大きくなっているが、実際に点検、検査したところ、異常がなかったことが判明した。7月17日前後で大きくなる異常度は、計測データの雑音成分を取り除くことができず、雑音成分の影響を受けたものであった。
以上述べたように、設備が正常に動作する場合に取得される計測データを学習データとして偏相関係数を正則化モデルを用いて算出し、計測データを検出データとして偏相関係数を正則化モデルを用いて算出し、学習データと検出データで各々算出した偏相関係数の差異を算出することで、当該設備の異常動作を検出する。これにより、設備に合わせて雑音成分を適切に取り除いた偏相関係数を算出でき、その雑音成分を適切に除去する正則化パラメータλを設定することができる。したがって、計測データから雑音成分を適切に取り除いて設備の異常診断を行うことができ、設備の異常診断を正確に行うことができる。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、本発明の学習機能や設備の異常診断機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。
100:設備の異常診断装置、101:学習データ取得部、102:学習データ処理部、103:検出データ取得部、104:検出データ処理部、105:記憶部、106:相違算出部、107:異常判定部、108:出力部

Claims (10)

  1. 設備で計測される計測データを用いた前記設備の異常診断のための学習を行う学習方法であって、
    前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得ステップと、
    前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出ステップと、
    前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理ステップとを有することを特徴とする学習方法。
  2. 前記正則化パラメータ算出ステップは、
    前記学習データと同一サイズのサンプルデータを正規乱数を用いて作成し、
    前記サンプルデータの変数間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出するために、正則化パラメータを0から徐々に増加させ、逐次、その正則化パラメータを用いて偏相関係数を算出し、全ての変数間における偏相関係数が零に収束する最小の正則化パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載の学習方法。
  3. 設備で計測される計測データを用いて、前記設備の異常診断を行う設備の異常診断方法であって、
    前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得ステップと、
    前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出ステップと、
    前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理ステップと、
    前記設備の計測データを検出データとして取得する検出データ取得ステップと、
    前記検出データと、前記正則化パラメータ算出ステップで算出した正則化パラメータとを用いて、前記検出データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する検出データ処理ステップとを有し、
    前記学習データ処理ステップで算出した偏相関係数と、前記検出データ処理ステップで算出した偏相関係数とに基づいて、設備の異常診断を行うことを特徴とする設備の異常診断方法。
  4. 前記学習データ処理ステップで算出した偏相関係数と、前記検出データ処理ステップで算出した偏相関係数との差異を異常度として算出する相違算出ステップをさらに有することを特徴とする請求項3に記載の設備の異常診断方法。
  5. 前記異常度に基づいて、前記設備が正常状態であるか、異常状態であるかを判定する異常判定ステップをさらに有することを特徴とする請求項4に記載の設備の異常診断方法。
  6. 前記異常判定ステップでは、前記異常度を予め設定された異常判定閾値と比較することにより、前記設備が正常状態であるか、異常状態であるかを判定することを特徴とする請求項5に記載の設備の異常診断方法。
  7. 前記検出データ取得ステップでは、前記検出データのサイズを前記学習データのサイズと同一にすることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の設備の異常診断方法。
  8. 前記検出データ取得ステップでは、前記学習データ取得ステップで前記学習データとする計測データに所定の処理を行っている場合、前記検出データとする計測データにも前記所定の処理を行うことを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の設備の異常診断方法。
  9. 設備で計測される計測データを用いた前記設備の異常診断のための学習を行う学習装置であって、
    前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得手段と、
    前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出手段と、
    前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理手段とを備えたことを特徴とする学習装置。
  10. 設備で計測される計測データを用いた前記設備の異常診断のための学習を行うためのプログラムであって、
    前記設備の正常状態の計測データを学習データとして取得する学習データ取得手段と、
    前記学習データから雑音成分を取り除くための正則化パラメータを算出する正則化パラメータ算出手段と、
    前記算出した正則化パラメータを用いて、前記学習データにおける特徴量間の偏相関係数を正則化モデルを用いて算出する学習データ処理手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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