JP2020062589A - 汚泥の脱水方法 - Google Patents

汚泥の脱水方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020062589A
JP2020062589A JP2018194984A JP2018194984A JP2020062589A JP 2020062589 A JP2020062589 A JP 2020062589A JP 2018194984 A JP2018194984 A JP 2018194984A JP 2018194984 A JP2018194984 A JP 2018194984A JP 2020062589 A JP2020062589 A JP 2020062589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
heating
dehydrated
dehydration
polymer flocculant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018194984A
Other languages
English (en)
Inventor
安永 利幸
Toshiyuki Yasunaga
利幸 安永
築井 良治
Riyouji Tsukii
良治 築井
萩野 隆生
Takao Hagino
隆生 萩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Swing Corp
Original Assignee
Swing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Swing Corp filed Critical Swing Corp
Priority to JP2018194984A priority Critical patent/JP2020062589A/ja
Publication of JP2020062589A publication Critical patent/JP2020062589A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

【課題】脱水機を用いた汚泥の脱水方法において、間接加熱方式で脱水した場合であっても、加熱後の凝集汚泥の粘度低下が無く、そのため大きな圧力で汚泥を圧搾しても、脱水機から汚泥が漏れたりする問題が解消され、汚泥の含水率を低下させ得る方法の提供。【解決手段】汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、間接加熱方式で加熱しながら脱水する方法において、前記高分子凝集剤としてアミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を使用することを特徴とする汚泥の脱水方法。【選択図】図1

Description

本発明は、汚泥の脱水方法に、特に、汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、間接加熱方式で加熱しながら脱水する方法に関する。
下水汚泥の脱水及び脱水汚泥の焼却等の処理を含む下水汚泥処理においては、省エネルギーや創エネルギーが可能な処理方法が求められるが、脱水処理における脱水効果が低く、脱水処理によって得られる脱水汚泥(脱水ケーキともいう。)の含水率が高いと、その後の脱水汚泥の乾燥や焼却処理等での脱水汚泥中の水分を蒸発させるために大きなエネルギーを要し、省エネルギーや創エネルギーが可能な処理方法とならない。
脱水ケーキの含水率を低下させる手段として、脱水対象汚泥を高分子凝集剤で凝集させた後、凝集汚泥を間接加熱方式で加熱しながらスクリュープレス方式又はベルトプレス方式の脱水部で脱水する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
これらの方法によると汚泥は加熱されて温度が上昇し、含有する液体の粘度が低下することで脱水しやすい状態となり、脱水効率を高めることで脱水ケーキの含水率が低下できるというものである。
特開昭50−1546号公報 特開昭59−154200号公報 特開2012−187449号公報 特開平11−320192号公報
ところでまた、スクリュー軸をその軸芯方向に移動させるスクリュー軸の軸芯方向位置変更装置を設けたスクリュープレス脱水機が開発されている(例えば特許文献4)。このタイプの脱水機は軸移動時に脱水機中の汚泥に圧縮する大きな圧力がかかる為、軸を加熱して脱水すると脱水機中の汚泥粘度の低下に伴いスクリーン孔から汚泥が漏れたり、排出口から押し出されたりして結果的に含水率が低下しなくなるという問題が有った。
また他方、ベルトプレス脱水機の場合には圧搾部で汚泥のサイドリークを発生させるという問題があった。
本発明者らは上述の問題を解決することを目的として鋭意検討した結果、高分子凝集剤として特定のアミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を用いることで、脱水時の問題が無く加熱しながらの脱水が可能であることを見出した。
即ち、本発明は、汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、間接加熱方式で加熱しながら脱水する方法において、高分子凝集剤としてアミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を使用することを特徴とする汚泥の脱水方法に関する。
また、本発明の好ましい態様は、前記脱水に先立って凝集汚泥を濃縮することを特徴とする、前述の汚泥の脱水方法にも関する。
さらにまた、本発明の好ましい態様は、前記脱水が、スクリュープレス脱水機又はベルトプレス脱水機を用いることを特徴とする、前述の汚泥の脱水方法にも関する。
また、本発明の別の態様は、アミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を汚泥と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮装置で濃縮した後、間接加熱方式で加熱しながら脱水機で脱水する、汚泥脱水システムにも関する。
本発明の汚泥の脱水方法においては、アミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を使用することで、加熱されるにも拘らず凝集汚泥の粘度が低下することが無く、しかも濾液を分離し易くなるので、スクリーン孔からの漏れなどのトラブルを生じず、脱水ケーキ含水率を低下させることが可能となる。
本発明におけるアミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤は、好ましくは、下記式(1)又は(2):
Figure 2020062589
(式中、R及びRは、水素原子又はメチル基をそれぞれ表し、Xは、陰イオンを表す。)
で表されるものである。
好ましくは、式中の基R及びRは水素原子であり、Xはハロゲン化物イオン、より好ましくは、塩化物イオンである。
本発明の目的を達成できる範囲で、上述のアミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤に公知のカチオン系高分子凝集剤または両性高分子凝集剤を混合することも可能である。
カチオン系高分子凝集剤を構成するカチオン性モノマーは、例えば中和塩、あるいは四級化物である。以下のような各種のアクリレートモノマーまたはメタクリレートモノマー、各種のアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物、これらの中和塩、あるいは四級化物が挙げられる。
アクリレート、メタクリレートモノマーとしては、例えば以下のようなものが挙げられる。すなわち、ジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジ−n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレートなどを挙げることができる。
アクリルアミドまたはメタクリルアミド化合物としては、ジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジ−n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミドなどを挙げることができる。
上記の中和塩としては、ハロゲン化水素、硫酸、硝酸、酢酸などによる塩を挙げることができる。四級化物としては、ハロゲン化アルキル、ベンジルハライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸などによる四級化物などが挙げられる。
次に両性高分子凝集剤は、分子内にビニル系カチオン性モノマー単位、ビニル系アニオン性モノマー単位及びビニル系ノニオン性モノマー単位を共重合してなる重合体を挙げることができる。アニオン性モノマーあるいはノニオン性モノマーと共重合するビニル系カチオン性モノマーとしては、既に一般式(1)で表した中和塩、あるいは四級化物などが挙げられる。これらのビニル系カチオン性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビニル系アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミドエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタアクリルアミドエタンスルホン酸、2−メタアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−メタクリロイルオキエタンスルホン酸、3−メタアクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−メタアクリロイルオキシブタンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属などの金属塩またはアンモニウム塩が例示される。これらのアニオン性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
共重合するビニル系ノニオン性モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクロニトリル、酢酸ビニルなどが挙げられるが、中でもアクリルアミドが特に望ましい。
本発明におけるポリアミジンとアミノアルキル(メタ)アクリレートを主成分とする重合体の混合割合は、ポリアミジンが10質量%以上、好ましくは50質量%、より好ましくは70質量%以上である。ポリアミジンの配合割合が10質量%未満であるとケーキ含水率低減効果が充分に得られず、脱水機での圧搾等に耐える強固なフロックを形成しなくなる。
またポリアミジンとアミノアルキル(メタ)アクリレートを主成分とする重合体との配合比率は汚泥性状や使用する脱水機によって任意に調整できる。
本発明における高分子凝集剤は水に溶解した水溶液として脱水処理に用いられる。水溶液の濃度は特に限定されないが、通常0.05〜0.8質量%である。
本発明における高分子凝集剤の汚泥への添加率は汚泥の性状により異なるが、汚泥中の固形物に対して概ね0.2〜3質量%である。
本発明における高分子凝集剤の添加に先立って他の無機凝集剤や有機凝結剤、消臭剤あるいは古紙や繊維などの脱水助剤などが添加されていても良い。
無機凝集剤としては、硫酸バンド、塩化アルミ、ポリ塩化アルミ(PAC)、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄(ポリ鉄)などが挙げられる。
有機凝結剤としては、例えばポリアミン系、ジシアンジアミド系、ポリジシアンジアミド系、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド系(「ポリDADMAC系」とも称する)、アミノ縮合系、メラミン酸コロイド系などから1種以上を選択して用いることができる。
より具体的には、ポリアルキルポリアミン、ポリエチレンイミン、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、エチレンジアミンエピクロルヒドリン重縮合物、メチロールメラミン酸コロイド、ジシアンジアミド・塩化アンモニウム・ホルムアルデヒド重縮合物、ポリエチレン・ポリアミン・ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ジアルキルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物(特にジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物)、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドと二酸化イオウの共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドの共重合体、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体などから1種以上を用いることができる。
本発明の汚泥の脱水方法は、例えば、間接加熱装置が設置してあるスクリュープレス脱水機、ベルトプレス脱水機に適用可能である。
本発明の汚泥の脱水方法において用いられる脱水機は、汚泥を濃縮して濃縮汚泥を生成する第1の濃縮部と、前記第1の濃縮部にて生成された前記濃縮汚泥を脱水対象汚泥として受けて、前記脱水対象汚泥を間接加熱方式で加熱しながらスクリュープレス方式又はベルトプレス方式で脱水する脱水部とを備えた構成を有している。
この構成により、脱水部において汚泥が加熱されながら脱水されるので、汚泥の保水力が低下して濾液が分離しやすくなり、脱水された汚泥(脱水汚泥)の含水率を低くすることができる。また、脱水による濾液(脱水濾液)の多くは加熱が完了しない段階で速やかに汚泥から分離できるため、脱水濾液に余計な熱エネルギーを使用することを防止できる。また、第1の濃縮部にて汚泥の濃度を高くして、加熱する汚泥量を減少させてから、脱水部にて加熱しながら脱水を行うので、脱水部における汚泥の温度を所望の温度にまで加熱するための熱エネルギー(加熱エネルギー)を低く抑えることができる。さらに、脱水部にて汚泥を加熱するのに間接加熱方式を採用するので、温水等の熱媒を利用して汚泥を加熱ができる。また、脱水部における脱水方式として、スクリュープレス方式又はベルトプレス方式を採用するので、加熱しながらの脱水を容易に実現できる。なお、第1の濃縮部と脱水部は、一体的に構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
前記第1の濃縮部においては、前記汚泥をその濃度が固形分で6質量%以上となるように濃縮してよい。この構成により、汚泥が十分に濃縮されるので、脱水部における上記の加熱エネルギーを低く抑えることができる。
前記脱水部においては、前記脱水部で脱水して得られた脱水汚泥の温度が45℃以上100℃未満のいずれかの温度となるように、前記脱水対象汚泥を加熱してよい。
上記の加熱エネルギーが、乾燥や焼却処理における脱水汚泥中の水分を蒸発させるのに要する熱エネルギーのうちの脱水汚泥の含水率を低くしたことで低減できる分を上回ってしまうと、脱水システム全体としては省エネルギーを達成できないが、上記の構成により、そのような状況が生じる可能性を小さくできる。
上記の脱水機は、前記脱水部に投入される前の汚泥に送気をすることで、汚泥を好気状態にする好気部をさらに備えていてもよい。この構成により、脱水部からの排気に対して脱臭処理をするための脱臭設備が不要となる。
より具体的には、本発明の方法が適用する脱水機では、スクリュー軸が中空に形成されており、その内部に熱媒加熱機で加熱された熱媒が導入される。スクリュー軸内には熱媒の流路が形成されている。流路の一端が熱媒の導入口とされ、流路の他端が熱媒(熱媒ドレイン)の排出口とされ、熱媒は、導入口から排出口に向けてスクリュー軸の内部を流通する。また、流路の一端が熱媒の導入口と排出口を兼ねる場合がある。
このようにスクリュー軸の内部に熱媒を導入することにより、スクリュー軸の表面が伝熱面となって汚泥に接触し、これによって、脱水機は、汚泥を加熱しながら脱水することになる。このとき、熱媒の温度は55℃以上100℃未満(好ましくは70℃以上80℃未満)とし、汚泥が沸騰しない温度に抑える。熱媒加熱機は、熱媒が上記範囲内の所定の温度(ないしは範囲内)となるように、温度センサで熱媒の温度を監視しながら、熱媒を加熱する。あるいは、熱媒加熱機は、100℃以上の熱媒(水又は水蒸気)に冷水を加水することで熱媒の温度を目標とする温度(ないしは温度範囲内)となるように制御してもよい。熱媒は、温水、又は真空下の減圧蒸気であってよい。
本発明の脱水方法において用いられる脱水機は、前記脱水部で前記脱水対象汚泥を脱水して得られる脱水汚泥を熱処理する熱処理設備をさらに備えていてよく、前記脱水対象汚泥を間接加熱方式で加熱するための熱媒は、前記熱処理設備から得られる廃熱で加熱されてよい。この構成により、熱処理設備から得られる廃熱を利用して熱媒を加熱できる。
前記汚泥は、有機汚泥であってよく、この場合、前記脱水方法は、前記有機汚泥に対して嫌気性消化処理を行う消化槽をさらに備えていてよく、前記脱水対象汚泥を間接加熱方式で加熱するための熱媒は、前記嫌気性消化処理によって発生した消化ガスの燃焼によって発生する熱で加熱されてよい。この構成により、消化槽で発生する消化ガスを燃焼することで得られる熱を利用して熱媒を加熱できる。
前記脱水方法において用いられる脱水機は、前記消化槽に投入される前の汚泥を濃縮する第2の濃縮部をさらに備えていてよい。この構成により、消化槽には濃縮された汚泥が供給されるので、消化槽において嫌気性消化処理をすべき汚泥の量を減らすことができ、消化槽で要する熱量を低減できる。なお、第2の濃縮部では、汚泥濃度が固形分で6%質量以上、好ましくは8%質量以上になるように、汚泥を濃縮してよい。また、第2の濃縮部では、消化槽で要する熱量が、消化ガスを燃焼することで得られる熱の熱量から脱水部等の他の箇所で要する熱量の合計を差し引いた量より小さくなる濃度にまで汚泥を濃縮してよい。
前記脱水部は、周壁に多数の小孔が設けられた円筒形状のスクリーン筒と、螺旋状のスクリュー羽根が設けられ、前記スクリーン筒の内部に嵌合され、軸芯周りに回転する、中空のスクリュー軸とを備え、前記スクリュープレス方式で前記脱水対象汚泥を脱水し、前記スクリュー羽根の直径に対する前記スクリーン筒の長さの比が、3〜5であってよい。
上記のように、脱水方法では脱水部の前段に第1の濃縮部を設けて汚泥を濃縮した上で、脱水部で加熱しながら脱水を行うので、脱水対象汚泥の含水率は最初から低く、よって、上記の構成のようにスクリュー羽根の直径Dに対するスクリーン筒の長さLの比(L/D)を短くすることができ、省スペースを実現できるとともに、間接加熱方式で脱水対象汚泥を十分に加熱することができる。
前記脱水部は、周壁に多数の小孔が設けられた円筒形状のスクリーン筒を備え、かつ、螺旋状のスクリュー羽根が設けられ、前記スクリーン筒の内部に嵌合され、軸芯周りに回転する、中空のスクリュー軸を2つ以上備え、前記スクリュープレス方式で前記脱水対象汚泥を脱水してよい。この構成により、スクリュー軸を2軸以上とすることで、スクリュー軸と脱水対象汚泥とが接触する面積が増大するので、より短い距離で脱水対象汚泥を加熱することが可能となる。また、2軸のスクリュー羽根同士が重なり合うようにすると、脱水対象汚泥の攪拌及び混合が進み、脱水対象汚泥をむらなく加熱できる。
前記濃縮汚泥に対して上述のポリマー及び/又は無機凝集剤を添加してよい。
濃縮部では、例えば濃縮汚泥濃度を6%以上とかなり高くするために濃縮時に圧搾力が加えられるので、濃縮部の前段階の凝集槽で添加した薬品による汚泥凝集力は低下しており、この状態で脱水部内で加熱しながら脱水すると、凝集が不十分な柔らかい汚泥を脱水することになり、脱水対象汚泥の含水率が低下しにくい。特に余剰汚泥や消化汚泥のような柔らかい汚泥では、加熱により凝集が崩れやすいが、ポリマーや無機凝集剤を加えることで、脱水部内での汚泥凝集力を再度高めることができ、加熱による脱水対象汚泥の含水率の低下の効果を大きくできる。
本発明に係る汚泥の脱水方法は、汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、間接加熱方式で加熱しながら脱水する方法において、高分子凝集剤としてアミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を使用することを特徴とするものである。かかる構成によって、汚泥を加熱しながら脱水しても、加熱後の凝集汚泥の粘度低下を抑制することができる。よって、汚泥の大きな圧力で圧搾しても、脱水機、例えばスクリュープレス脱水機又はベルトプレス脱水機からの汚泥のリークを防止しつつ、汚泥の含水率の低下を可能とすることができる。
また、本発明の方法においては、脱水に先立ち凝集汚泥を濃縮することによって、汚泥の濃度を高くし、加熱する汚泥量を減少させることができる。そのため、脱水における汚泥の温度を所望の温度にまで加熱するための熱エネルギー(加熱エネルギー)を低く抑えることができる。
図1は、本発明の汚泥脱水システムの一態様を示す模式図である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1
下水処理場から発生する消化汚泥(pH7.44、SS13.5g/L、VSS74.5%)200mlを500mlビーカーにとり、ポリアミジン系カチオン凝集剤(水ing株式会社製:エバグロースCS−374D)の0.2%水溶液を2.1%対SSとなるように添加し、市販のハンドミキサーを使用して800r.p.mで10秒間撹拌した。凝集汚泥を60メッシュのナイロンろ布で重力ろ過した。次に、ろ布上の汚泥を取出し市販のポリ塩化ビニリデン製ラップに包み、輪ゴムで口を縛った状態にして、80℃に加熱した湯に浸漬した。30分後加熱された汚泥を再びナイロンろ布上に移し、凝集汚泥の硬さを確認した。その後2枚のろ布に挟みピストン型脱水機を用いて、2kg/cmの圧力で1分間圧搾し、得られた脱水ケーキの含水率の測定と剥離性の観察を行った。結果を表1に記載する。
なお、SSは、水に含まれる粒子を孔径1μmのガラス繊維ろ紙またはMF膜ろ紙でろ過し、その粒子の乾物重量(g/L)で表すものであり、VSS(Volatilesuspended solids)とは、SSを強熱したときに揮発する物質をいい、SSを求めた後に試料を600±25℃で30分間強熱し、残渣の質量を測定して求められる。
実施例2〜7、比較例1及び2
下記表1に示す高分子凝集剤を用いて、実施例1と同様に脱水試験を行った。結果を当該表1に示す。
なお、試験に供した高分子凝集剤は以下のように表記する。
A:ポリアミジン(エバグロースCS-374D)
B:ジメチルアミノメチルメタクリレート重合体(エバグロースC-104G)
C:アクリルアミド・ジメチルアミノエチルアクリレート共重合体(エバグロースCS-291)
Figure 2020062589
硬さ評価
加熱前:ポリ塩化ビニリデン製ラップ上に置き、手で軽く抑える
◎:形が全く崩れない ○:形が殆ど崩れない △:形が崩れる
加熱後:ナイロンろ布上に置いた時
○:形が殆ど崩れない △:少し流れ変形しる ×:液状に流れる
剥離性評価
○:ろ布へのめり込み無い △:ろ布に一部めり込む ×:ろ布全面にめり込む
以上の結果から、実施例1〜7においては、加熱後であっても、凝集汚泥の形が殆ど崩れず、且つ、剥離性も良好であることが示された。
つまり、本発明の方法により加熱しながら脱水しても、加熱後の凝集汚泥の粘度低下が無く、そのため大きな圧力で圧搾してもスクリーン孔から汚泥が漏れたりするトラブルが解消され、含水率の低下が可能であることがわかる。
これに対して、比較例1及び2においては、加熱後には凝集汚泥の形が崩れたばかりでなく、剥離性も満足のいく結果ではなかった。

Claims (4)

  1. 汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、間接加熱方式で加熱しながら脱水する方法において、前記高分子凝集剤としてアミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を使用することを特徴とする汚泥の脱水方法。
  2. 前記脱水に先立って凝集汚泥を濃縮することを特徴とする請求項1に記載の汚泥の脱水方法。
  3. 前記脱水が、スクリュープレス脱水機又はベルトプレス脱水機を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の汚泥の脱水方法。
  4. アミジン構造を有するカチオン系高分子凝集剤を汚泥と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮装置で濃縮した後、間接加熱方式で加熱しながら脱水機で脱水する汚泥脱水システム。
JP2018194984A 2018-10-16 2018-10-16 汚泥の脱水方法 Pending JP2020062589A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018194984A JP2020062589A (ja) 2018-10-16 2018-10-16 汚泥の脱水方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018194984A JP2020062589A (ja) 2018-10-16 2018-10-16 汚泥の脱水方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020062589A true JP2020062589A (ja) 2020-04-23

Family

ID=70388010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018194984A Pending JP2020062589A (ja) 2018-10-16 2018-10-16 汚泥の脱水方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020062589A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113582503A (zh) * 2021-07-28 2021-11-02 长三角(义乌)生态环境研究中心 底泥沉淀浓缩装置、底泥处理***及方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0663795A (ja) * 1992-08-11 1994-03-08 Ishigaki Mech Ind Co スクリュープレスを用いた消化汚泥の脱水方法
JPH0985013A (ja) * 1995-09-20 1997-03-31 Hymo Corp 汚泥脱水方法
JP2004059747A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Hymo Corp 水溶性高分子エマルジョン及びその使用方法
JP2016107265A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 水ing株式会社 脱水システム及び脱水方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0663795A (ja) * 1992-08-11 1994-03-08 Ishigaki Mech Ind Co スクリュープレスを用いた消化汚泥の脱水方法
JPH0985013A (ja) * 1995-09-20 1997-03-31 Hymo Corp 汚泥脱水方法
JP2004059747A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Hymo Corp 水溶性高分子エマルジョン及びその使用方法
JP2016107265A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 水ing株式会社 脱水システム及び脱水方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113582503A (zh) * 2021-07-28 2021-11-02 长三角(义乌)生态环境研究中心 底泥沉淀浓缩装置、底泥处理***及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4479879A (en) Process for dewatering sludges
KR101204285B1 (ko) 수성 현탁액의 탈수방법
KR101198649B1 (ko) 탈수 공정
JP6639330B2 (ja) 脱水システム及び脱水方法
JP4817431B2 (ja) 汚泥用脱水助剤及びそれを用いた汚泥の脱水方法と装置
CN1447838A (zh) 用于污水污泥脱水的聚合物组合物
JP2020062589A (ja) 汚泥の脱水方法
JP4937779B2 (ja) 有機質汚泥の脱水処理方法
JP5649279B2 (ja) 下水消化汚泥の脱水方法
JP4868127B2 (ja) 有機性汚泥の脱水方法
JP2009214069A (ja) 下水汚泥の処理方法
JP2009039653A (ja) 汚泥脱水方法
JP6060958B2 (ja) 着色成分の除去方法
JP2008080185A (ja) 汚泥の脱水方法
JP2020075216A (ja) 汚泥の脱水方法
JP2010179248A (ja) 畜産汚泥の処理方法
JP3222278B2 (ja) 汚泥脱水法
JPS63252600A (ja) 汚泥脱水剤
JP2020025939A (ja) 汚泥脱水方法
JP6649762B2 (ja) 架橋型高分子凝集剤及びその製造方法並びにそれを用いる廃水処理方法
WO2009115290A1 (en) Method for the flocculation of aqueous dispersions
JP2019118853A (ja) 有機性汚泥の脱水方法、有機性汚泥の脱水に用いる処理装置、有機凝結剤
JP3064878B2 (ja) 有機汚泥の処理法
JP2006015209A (ja) 下水消化汚泥の脱水方法
JP4098415B2 (ja) アニオン性高分子凝集剤の使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211027

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220517