JP2020075216A - 汚泥の脱水方法 - Google Patents

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Toshiyuki Yasunaga
利幸 安永
卓也 北澤
Takuya Kitazawa
卓也 北澤
萩野 隆生
Takao Hagino
隆生 萩野
築井 良治
Riyouji Tsukii
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【課題】間接加熱方式による脱水機を用いた汚泥の脱水方法において、脱水ケーキの含水率を効果的に低減でき、それにより脱水機から汚泥が漏れたりする問題が解消され得る方法の提供。【解決手段】汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加し、有機凝結剤が添加された汚泥を間接加熱方式で加熱しながら機械脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。【選択図】図1

Description

本発明は、汚泥の脱水方法に、とりわけ、汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、濃縮し、さらに有機凝結剤を添加した後に、間接加熱方式で加熱しながら機械脱水する脱水方法に関する。
下水汚泥の脱水及び脱水汚泥の焼却等の処理を含む下水汚泥処理においては、省エネルギーや創エネルギーが可能な処理方法が求められるが、脱水処理における脱水効果が低く、脱水処理によって得られる脱水汚泥(脱水ケーキともいう。)の含水率が高いと、その後の脱水汚泥の乾燥や焼却処理等での脱水汚泥中の水分を蒸発させるために大きなエネルギーを要し、省エネルギーや創エネルギーが可能な処理方法とならない。
脱水ケーキの含水率を低下させる手段として、脱水対象汚泥を高分子凝集剤で凝集させた後、凝集汚泥を間接加熱方式で加熱しながらスクリュープレス方式又はベルトプレス方式の脱水部で脱水する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
これらの方法によると汚泥は加熱されて温度が上昇し、含有する液体の粘度が低下することで脱水しやすい状態となり、脱水効率を高めることで脱水ケーキの含水率が低下できるというものである。
特開昭50−1546号公報 特開昭59−154200号公報 特開2012−187449号公報 特開平11−320192号公報
ところでまた、スクリュー軸をその軸芯方向に移動させるスクリュー軸の軸芯方向位置変更装置を設けたスクリュープレス脱水機が開発されている(例えば特許文献4)。このタイプの脱水機は軸移動時に脱水機中の汚泥に圧縮する大きな圧力がかかる為、軸を加熱して脱水すると脱水機中の汚泥粘度の低下に伴いスクリーン孔から汚泥が漏れたり、排出口から押し出されたりして結果的に含水率が低下しなくなるという問題が有った。
また他方、ベルトプレス脱水機の場合には圧搾部で汚泥のサイドリークを発生させるという問題があった。
本発明者らは上述の問題を解決することを目的として鋭意検討した結果、高分子凝集剤で凝集させた汚泥を濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加することで、脱水時のトラブルが無く加熱しながらの脱水が可能であることを見出した。
即ち、本発明は、汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加し、有機凝結剤が添加された汚泥を間接加熱方式で加熱しながら機械脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法に関する。
また、本発明の好ましい態様は、有機凝結剤がpH4のカチオン度が5meq/g以上であることを特徴とする。
さらにまた、本発明の好ましい態様は、脱水がスクリュープレス脱水機又はベルトプレス脱水機を用いることを特徴とする。
また本発明の別の態様は、汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮装置で濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加し、有機凝結剤が添加された汚泥を間接加熱方式で加熱しながら脱水機で脱水する汚泥脱水システムにも関する。
本発明においては、高分子凝集剤としては公知のカチオン系高分子凝集剤、両性高分子凝集剤を使用することが可能である。
カチオン系高分子凝集剤を構成するカチオン性モノマーは、例えば中和塩、あるいは四級化物である。以下のような各種のアクリレートモノマーまたはメタクリレートモノマー、各種のアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物、これらの中和塩、あるいは四級化物が挙げられる。
アクリレート、メタクリレートモノマーとしては、例えば以下のようなものが挙げられる。すなわち、ジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジ−n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレート、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリレートまたはメタクリレートなどを挙げることができる。
アクリルアミドまたはメタクリルアミド化合物としては、ジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジ−n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミド、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピルまたはブチル)アクリルアミドまたはメタクリルアミドなどを挙げることができる。
上記の中和塩としては、ハロゲン化水素、硫酸、硝酸、酢酸などによる塩を挙げることができる。四級化物としては、ハロゲン化アルキル、ベンジルハライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸などによる四級化物などが挙げられる。
次に両性高分子凝集剤は、分子内にビニル系カチオン性モノマー単位、ビニル系アニオン性モノマー単位及びビニル系ノニオン性モノマー単位を共重合してなる重合体を挙げることができる。アニオン性モノマーあるいはノニオン性モノマーと共重合するビニル系カチオン性モノマーとしては、既に上記列挙した中和塩、あるいは四級化物などが挙げられる。これらのビニル系カチオン性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビニル系アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミドエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタアクリルアミドエタンスルホン酸、2−メタアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−メタクリロイルオキエタンスルホン酸、3−メタアクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−メタアクリロイルオキシブタンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属などの金属塩またはアンモニウム塩が例示される。これらのアニオン性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
共重合するビニル系ノニオン性モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクロニトリル、酢酸ビニルなどが挙げられるが、中でもアクリルアミドが特に望ましい。
両性高分子凝集剤は、前記のカチオン系高分子凝集剤と任意の割合で混合して使用することが可能である。
本発明における高分子凝集剤は水に溶解した水溶液として脱水処理に用いられる。水溶液の濃度は特に限定されないが、通常0.05〜0.8%である。
高分子凝集剤の汚泥への添加率は汚泥の性状により異なるが、汚泥中の固形物に対して概ね0.2〜3%である。
高分子凝集剤の添加に先立って、消臭剤あるいは古紙や繊維などの脱水助剤などが添加されていても良い。
本発明においては上記の高分子凝集剤で凝集させた汚泥を濃縮凝集させた汚泥を濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加する。
濃縮は公知の濃縮装置が適用可能である。ベルトプレス型脱水機では重力ろ過部で濃縮可能である。
濃縮後の汚泥のTSが20〜150g/Lになるように濃縮及び加圧脱水を行うことが好ましい。より好ましくは、濃縮後の汚泥TSが40〜140g/Lになるようにすることである。TSが20g/L未満である場合、含水率が高くなって後に添加される有機凝結剤の使用量が増える一方、TSが150g/Lを超えると添加される有機凝結剤の分散性・浸透性が低下する。
濃縮部では、例えば濃縮汚泥濃度を40g/L以上とかなり高くするために濃縮時に圧搾力が加えられるので、濃縮部の前段階の凝集槽で添加した薬品による汚泥凝集力は低下しており、この状態で脱水部内で加熱しながら脱水すると、凝集が不十分な柔らかい汚泥を脱水することになり、脱水対象汚泥の含水率が低下しにくい。特に余剰汚泥や消化汚泥のような柔らかい汚泥では、加熱により凝集が崩れやすいが、有機凝結剤を加えることで、脱水部内での汚泥凝集力を再度高めることができ、加熱による脱水対象汚泥の含水率の低下の効果を大きくできる。
有機凝結剤としては、例えばポリアミン系、ジシアンジアミド、ポリジシアンジアミド系、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド系(「ポリDADMAC系」とも称する)、アミノ縮合系、メラミン酸コロイド系などから1種以上を選択して用いることができる。
より具体的には、ポリアルキルポリアミン、ポリエチレンイミン、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、エチレンジアミンエピクロルヒドリン重縮合物、メチロールメラミン酸コロイド、ジシアンジアミド・塩化アンモニウム・ホルムアルデヒド重縮合物、ポリエチレン・ポリアミン・ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ジアルキルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物(特にジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物)、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドと二酸化イオウの共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドの共重合体、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体などから1種以上を用いることができる。
有機凝結剤は、無希釈の原液での使用も可能である。ここで「原液」とは、例えば「有機凝結剤」として流通可能な液状製品(例:水溶液)のことであって、有機凝結剤成分(有機凝結剤として説明した上記化合物)に加え、水などの溶媒や任意の添加剤を含む場合もあり、具体的には有機凝結剤成分の含有量が10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、その含有量上限は例えば90質量%、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。このような原液で使用した場合の脱水効果は高いが、粘度を低下させて脱水ケーキ内に含浸及び分散させやすくすると共に、希釈することにより容量を増やして均一分散させやすくする観点から、希釈液(水)で希釈後に、脱水ケーキに添加することが好ましい。ただし、希釈倍率が60倍を超えると、希釈液中の水分量が増えるため、脱水ケーキの水分量を増加させてしまう恐れがある。
本発明において用いられる有機凝結剤は、pH4のカチオン度が5meq/g以上、好ましくは7meq/g以上のものである。
また、有機凝結剤の汚泥への添加率は、汚泥の性状により多少異なるが、汚泥中の固形物TSに対して、概ね0.1質量%〜10質量%であり、好ましくは、0.5質量%〜5質量%である。
本発明の脱水方法は間接加熱装置が設置してあるスクリュープレス脱水機、ベルトプレス脱水機に適用可能である。
本発明の汚泥の脱水方法において用いられる脱水機は、汚泥を濃縮して濃縮汚泥を生成する第1の濃縮部と、前記第1の濃縮部にて生成された前記濃縮汚泥を脱水対象汚泥として受けて、前記脱水対象汚泥を間接加熱方式で加熱しながらスクリュープレス方式又はベルトプレス方式で脱水する脱水部とを備えた構成を有している。
この構成により、脱水部において汚泥が加熱されながら脱水されるので、汚泥の保水力が低下して濾液が分離しやすくなり、脱水された汚泥(脱水汚泥)の含水率を低くすることができる。また、脱水による濾液(脱水濾液)の多くは加熱が完了しない段階で速やかに汚泥から分離できるため、脱水濾液に余計な熱エネルギーを使用することを防止できる。また、第1の濃縮部にて汚泥の濃度を高くして、加熱する汚泥量を減少させてから、脱水部にて加熱しながら脱水を行うので、脱水部における汚泥の温度を所望の温度にまで加熱するための熱エネルギー(加熱エネルギー)を低く抑えることができる。さらに、脱水部にて汚泥を加熱するのに間接加熱方式を採用するので、温水等の熱媒を利用して汚泥を加熱ができる。また、脱水部における脱水方式として、スクリュープレス方式又はベルトプレス方式を採用するので、加熱しながらの脱水を容易に実現できる。なお、第1の濃縮部と脱水部は、一体的に構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
前記脱水部においては、前記脱水部で脱水して得られた脱水汚泥の温度が45℃以上100℃未満のいずれかの温度となるように、前記脱水対象汚泥を加熱してよい。
上記の加熱エネルギーが、乾燥や焼却処理における脱水汚泥中の水分を蒸発させるのに要する熱エネルギーのうちの脱水汚泥の含水率を低くしたことで低減できる分を上回ってしまうと、脱水システム全体としては省エネルギーを達成できないが、上記の構成により、そのような状況が生じる可能性を小さくできる。
より具体的には、本発明の方法が適用する脱水機では、スクリュー軸が中空に形成されており、その内部に熱媒加熱機で加熱された熱媒が導入される。スクリュー軸内には熱媒の流路が形成されている。流路の一端が熱媒の導入口とされ、流路の他端が熱媒(熱媒ドレイン)の排出口とされ、熱媒は、導入口から排出口に向けてスクリュー軸の内部を流通する。また、流路の一端が熱媒の導入口と排出口を兼ねる場合がある。
このようにスクリュー軸の内部に熱媒を導入することにより、スクリュー軸の表面が伝熱面となって汚泥に接触し、これによって、脱水機は、汚泥を加熱しながら脱水することになる。このとき、熱媒の温度は55℃以上100℃未満(好ましくは70℃以上80℃未満)とし、汚泥が沸騰しない温度に抑える。熱媒加熱機は、熱媒が上記範囲内の所定の温度(ないしは範囲内)となるように、温度センサで熱媒の温度を監視しながら、熱媒を加熱する。あるいは、熱媒加熱機は、100℃以上の熱媒(水又は水蒸気)に冷水を加水することで熱媒の温度を目標とする温度(ないしは温度範囲内)となるように制御してもよい。熱媒は、温水、又は真空下の減圧蒸気であってよい。
本発明の脱水方法においては、前記脱水部で前記脱水対象汚泥を脱水して得られる脱水汚泥を熱処理する熱処理設備をさらに備えていてよく、前記脱水対象汚泥を間接加熱方式で加熱するための熱媒は、前記熱処理設備から得られる廃熱で加熱されてよい。この構成により、熱処理設備から得られる廃熱を利用して熱媒を加熱できる。
前記汚泥は、有機汚泥であってよく、この場合、前記脱水方法は、前記有機汚泥に対して嫌気性消化処理を行う消化槽をさらに備えていてよく、前記脱水対象汚泥を間接加熱方式で加熱するための熱媒は、前記嫌気性消化処理によって発生した消化ガスの燃焼によって発生する熱で加熱されてよい。この構成により、消化槽で発生する消化ガスを燃焼することで得られる熱を利用して熱媒を加熱できる。
前記脱水方法は、前記消化槽に投入される前の汚泥を濃縮する第2の濃縮部をさらに備えていてよい。この構成により、消化槽には濃縮された汚泥が供給されるので、消化槽において嫌気性消化処理をすべき汚泥の量を減らすことができ、消化槽で要する熱量を低減できる。なお、第2の濃縮部では、汚泥濃度が6%以上、好ましくは8%以上になるように、汚泥を濃縮してよい。また、第2の濃縮部では、消化槽で要する熱量が、消化ガスを燃焼することで得られる熱の熱量から脱水部等の他の箇所で要する熱量の合計を差し引いた量より小さくなる濃度にまで汚泥を濃縮してよい。
前記脱水部は、周壁に多数の小孔が設けられた円筒形状のスクリーン筒と、螺旋状のスクリュー羽根が設けられ、前記スクリーン筒の内部に嵌合され、軸芯周りに回転する、中空のスクリュー軸とを備え、前記スクリュープレス方式で前記脱水対象汚泥を脱水し、前記スクリュー羽根の直径に対する前記スクリーン筒の長さの比が、3〜5であってよい。
上記のように、脱水方法では脱水部の前段に第1の濃縮部を設けて汚泥を濃縮した上で、脱水部で加熱しながら脱水を行うので、脱水対象汚泥の含水率は最初から低く、よって、上記の構成のようにスクリュー羽根の直径Dに対するスクリーン筒の長さLの比(L/D)を短くすることができ、省スペースを実現できるとともに、間接加熱方式で脱水対象汚泥を十分に加熱することができる。
前記脱水部は、周壁に多数の小孔が設けられた円筒形状のスクリーン筒を備え、かつ、螺旋状のスクリュー羽根が設けられ、前記スクリーン筒の内部に嵌合され、軸芯周りに回転する、中空のスクリュー軸を2つ以上備え、前記スクリュープレス方式で前記脱水対象汚泥を脱水してよい。この構成により、スクリュー軸を2軸以上とすることで、スクリュー軸と脱水対象汚泥とが接触する面積が増大するので、より短い距離で脱水対象汚泥を加熱することが可能となる。また、2軸のスクリュー羽根同士が重なり合うようにすると、脱水対象汚泥の攪拌及び混合が進み、脱水対象汚泥をむらなく加熱できる。
本発明は、汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加し、有機凝結剤が添加された汚泥を間接加熱方式で加熱しながら機械脱水することを特徴とするものである。かかる構成によって、高分子凝集剤を単独で使用した場合と比べて、脱水ケーキの含水率をより効果的に低減させることができる。
図1は、本発明の汚泥脱水システムの一態様を示す模式図である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
<試験方法>
試験には、下水処理場由来の消化汚泥A(pH7.4、TS:12.1g/L、VTS:72.6%)を使用した。
TSとは、蒸発残留物のことであり、汚泥を105℃〜110℃で蒸発乾固したときに残留する物質の濃度である。測定方法は、下水試験法(日本下水道協会発行、下水試験方法)に準拠した。
VTSとは、上述のTS測定で残留した蒸発残留物を、さらに600℃で強熱灰化したときに減少する有機物量を用いて算出された強熱減量(有機物の含有量の指標)である。測定方法は、下水試験法(日本下水道協会発行、下水試験方法)に準拠した。
<試験手順>
(汚泥の凝集及び汚泥の一次脱水・濃縮)
500mLの消化汚泥Aを1Lビーカーにとり、カチオン性高分子凝集剤A(アクリレート系、25℃における原液の粘度約100〜200mPa・S、pH4におけるカチオン度約3.8meq/g)の0.2質量%水溶液を3.3質量%(対TS)となるように添加し、スパチュラで汚泥凝集するまで撹拌し、凝集汚泥を形成させた。凝集汚泥をふるい上で固液分離し、汚泥を加圧脱水し、濃縮することで、加圧濃縮汚泥とした。加圧濃縮汚泥の含水率は、92.2%であった。
(加温脱水試験)
比較例1
加温工程のない脱水試験は、試験用プレス脱水機を使用し、加圧濃縮汚泥を0.3 MPaの圧力で16 分間圧搾し、得られた脱水ケーキの含水率の測定を行った。本試験の脱水時における、熱媒の水温を25℃(室温)とし、脱水試験を行った。また、脱水ケーキ表面温度は、脱水試験完了直後に非接触温度計(椿本チエイン)を用いて、脱水ケーキ表面の温度を測定した。結果を表1に記載する。
比較例2
加温工程を加えた加温脱水試験は、試験用プレス脱水機を使用し、加圧濃縮汚泥を0.3MPaの圧力で16分間圧搾し、得られた脱水ケーキの含水率の測定を行った。本試験の脱水時における、熱媒の温水の水温を80℃とし、加温脱水試験を行った。沸騰したお湯を直接加温部分に供給した際の温水の温度を100℃とした。また、脱水ケーキ表面温度は、脱水試験完了直後に測定した。結果を表1に記載する。
比較例3〜4、実施例1〜2
表1に示す有機凝結剤aを用いて、比較例1および比較例2と同様に脱水試験および加温脱水試験を行った。
有機凝結剤aの注入率(対TS)(有機凝結剤の原液換算による)は、それぞれ1.0質量%、2.0質量%とし、脱水試験若しくは加温脱水試験に供する前の加圧濃縮汚泥に添加し、脱水試験若しくは加温脱水試験に供試した。なお、試験に供した有機凝結剤は以下のように表記する。また有機凝結剤使用時は、液状のもの(原液)を純水で希釈し、原液の溶解濃度100g/Lの有機凝結剤希釈液として用いた。
有機凝結剤a:ポリアミン系、分子量約40万、pH4における有機凝結剤の原液中の成分としてのカチオン度7.0〜7.5meq/g
また、脱水ケーキ表面温度は、脱水試験完了直後に測定した。結果を表1に記載する。
<試験結果>
Figure 2020075216
上記表1から明らかなように、比較例1と比較例2を比較すると、加熱した場合はしない場合よりも、脱水ケーキ含水率が1.1ポイント(%)低下した。
また、比較例3〜4と実施例1〜2とをそれぞれ比較すると、加熱した場合はしない場合よりも、脱水ケーキ含水率が1.5ポイント(%)低下した。
さらにまた、比較例2と実施例3〜4を比較すると、有機凝結剤aの後添加の効果により、脱水ケーキ含水率は1.2〜2.1ポイント(%)それぞれ低下した。
以上の結果から、本発明の方法により、有機凝結剤を後添加した加圧濃縮汚泥を、加熱しながら脱水した場合、加熱しない場合と比べて、さらなる脱水ケーキ含水率低減効果が得られることが確認された。
そしてこのことにより、脱水機中の汚泥粘度の低下に伴うスクリーン孔から汚泥の漏れを効果的に抑制し得ることも期待される。

Claims (4)

  1. 汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加し、有機凝結剤が添加された汚泥を間接加熱方式で加熱しながら機械脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。
  2. 前記有機凝結剤は、pH4のカチオン度が5meq/g以上であることを特徴とする、請求項1に記載の汚泥の脱水方法。
  3. 前記脱水が、スクリュープレス脱水機又はベルトプレス脱水機を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の汚泥の脱水方法。
  4. 汚泥を高分子凝集剤と混合して凝集させた後、凝集させた汚泥を濃縮装置で濃縮し、濃縮後の汚泥に有機凝結剤を添加し、有機凝結剤が添加された汚泥を間接加熱方式で加熱しながら脱水機で脱水する汚泥脱水システム。
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