JP2020060006A - 小口止めブロックユニット及び小口止め壁構造 - Google Patents

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【課題】施工現場において優れた作業性が得られ、また施工期間の短縮、安全性の向上が図れる小口止めブロックユニット及び小口止め壁構造を提供する。【解決手段】一対の前側側壁12,13と前壁11とを有する前ブロック1と、一対の後側側壁22,23と後壁21とを有する後ブロック2と、一対の中間側壁31,32と接続部33とを有する中間ブロック3とを備え、前ブロック1と後ブロック2とを、一対の前側側壁12,13の他方の端部と、後ブロック2の一対の後側側壁22,23の他方の端部とが当接するように連結する、又は、前ブロック1の一対の前側側壁12,13の他方の端部と、後ブロック2の一対の後側側壁22,23の他方の端部との間に、1個又は2個以上の中間ブロック3の一対の中間側壁31,32を挿入し連結することにより前壁11と後壁21との間隔を調整可能とした。【選択図】図4

Description

本発明は小口止めブロックユニット及びそれを用いた小口止め壁構造に関するものである。
ブロック積み擁壁などの構造物の両端が浸食され破壊されるのを防護するためにコンクリートなどからなる小口止め壁が設けられている。従来、小口止め壁の構築は施工現場において、法面勾配に沿って床堀して堀削部を介して基礎部を造作し、基礎部の上面に板材等によって型枠を組み立て、この型枠内にコンクリートを流し込んで養生・固化させた後型枠を外すことによって行われていた。
ブロック積み擁壁の施工現場は重機などの作業用機械を容易に搬入できる所とは限らず、山間地や不整備地であることも少なからずある。このため、小口止め壁を含むブロック積み擁壁などの構築には、作業性の向上、施工期間の短縮が望まれていた。また、小口止め壁は正面から見て左右幅が30cm程度であるにもかかわらずその高さは最高で5mにもなり、型枠を組んでコンクリートを打設する施工方法では不安定で安全性の観点からも改善が望まれていた。
そこで特許文献1には、前面側に配置されるプレキャストコンクリートブロックと、背面側に配置されるプレキャストコンクリートブロックとがアンカーを介して鉄筋で結束され、前面側のブロックと背面側のブロックの側面間が、対向配置された一対の側板で接続される小口止めブロックが記載されている。そして、法面勾配及び側壁面勾配に合わせて前面側のブロックと背面側のブロックとの間隔を調整しながらブロックを積み上げ、前面側のブロックと背面側のブロックと一対の側板とで囲まれた空間に生コンクリートを流し込み打設する技術が開示されている。
また特許文献2には、上下面開口のボックス形ブロックであって、前面部から後面部までの長さが異なる複数種類の小口止めブロックを準備し、小口止め壁の下側には前面部から後面部までの長さの長いブロックを設置し、ブロックを積み上げるにしたがって前記長さの短いブロックを用いて小口止め壁を作製する技術が開示されている。
そしてまた特許文献3には、間隔を空けて対向する一対の側面部と、一対の側面部の対向する方向に垂直な方向の一対の側面部の一方の端部同士を接続する前面部と、一対の側面部の他方の端部よりも前記前面部側で一対の側面部同士を接続し、前面部と間隔を空けて対向する中間部とを備え、前面部の表面が所定の形状・形態・明度を有する小口止めブロックが開示されている。
特開2014−156756号公報 特開平01−174439号公報 特開2016−37722号公報
しかしながら、特許文献1の小口止めブロックでは、施工現場において前面側ブロックと背面側ブロックとの間隔を調整し鉄筋で結束する作業、及び間隔が調整された前面側のブロックと背面側のブロックの側面間を一対の側板で囲う作業が必要となる。
また特許文献2の小口止めブロックでは、前面部から後面部までの長さの異なる複数種類の小口止めブロックを準備しなければならず小口止めブロックの生産効率が悪い。また、小口止めブロックの長さの種類が少ないと施工現場での作業性が落ちるおそれがある。
また特許文献3の小口止めブロックでは中間部よりも背面側が開放されているため、小口止め壁を形成する場合に裏込めコンクリートを流し込む際には、小口止めブロックの中間部よりも背面側に、板材等によって四方を囲うように型枠を組み立てる必要があると考えられ施工現場での作業性の向上が図れないおそれがある。
そこで本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、施工現場において優れた作業性が得られ、また施工期間の短縮、安全性の向上が図れる小口止めブロックユニット及び小口止め壁構造を提供することにある。
前記目的を達成する本発明に係る小口止めブロックユニットは、所定間隔を空けて対向配置された一対の前側側壁と、該一対の前側側壁の対向する方向に対して垂直な方向の該一対の前側側壁の一方の端部同士を接続する前壁とを有する前ブロックと、所定間隔を空けて対向配置された一対の後側側壁と、該一対の後側側壁の対向する方向に対して垂直な方向の該一対の後側側壁の一方の端部同士を接続する後壁とを有する後ブロックと、所定間隔を空けて対向配置された一対の中間側壁と、該一対の中間側壁同士を接続する接続部とを有する中間ブロックとを備え、前記前ブロックと前記後ブロックとを、前記一対の前側側壁の他方の端部と、前記後ブロックの一対の後側側壁の他方の端部とが当接するように連結する、又は、前記前ブロックの前記一対の前側側壁の他方の端部と、前記後ブロックの一対の後側側壁の他方の端部との間に、1個又は2個以上の前記中間ブロックの前記一対の中間側壁を挿入し連結することにより前記前壁と前記後壁との間隔を調整可能としたことを特徴とする。
前記構成において、前記前ブロックと前記後ブロックとを同一形状のブロックとし、前後反転して配置可能である構成としてもよい。
また前記構成において、前記前ブロックの前記前壁の前面が割裂状である構成としてもよい。
また本発明によれば、前記のいずれかに記載の小口止めブロックユニットを基礎上に所要段数に積み上げた小口止め壁構造であって、各々の段の最も前側に前ブロックが配置され、最も後側に後ブロックが配置され、各々の段の前記前壁から前記後壁までの長さが所望長さとなるよう前ブロックと後ブロックとの間に中間ブロックが必要により挿入され、前記前壁と、前記後壁と、前記一対の前側側壁と、前記一対の後側側壁と、前記一対の中間側壁とで形成される空洞部にコンクリートが胴込めされていることを特徴とする小口止め壁構造が提供される。
本発明の小口止めブロックユニットによれば、施工現場における作業性が向上し、また工事期間の短縮化が図れ、さらには安全性の向上が図れる。
前ブロックの正面図、上面図、右側面図である。 中間ブロックの正面図、上面図、右側面図である。 後ブロックの正面図、上面図、右側面図である。 小口止めブロックユニットの組み立て例を示す上面図である。 本発明の小口止めブロックユニットを用いた小口止め壁構造の一例を示す垂直断面図である。
以下、本発明に係る小口止めブロックユニット(以下、「ブロックユニット」と記すことがある。)について図に基づいて詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
(前ブロック)
図1(a),(b),(c)に、本発明に係るブロックユニットUの前ブロック1の正面図、上面図、右側面図を示す。なお、本明細書における「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」は図中に示す方向をいうものとする。
図1に示す前ブロック1は、左右方向に所定間隔を空けて対向配置された一対の側壁12、13と、側壁12,13の前側端同士を接続する前壁11とを有し、一対の側壁12,13と前壁11とはコンクリート材で一体に成形されている。一対の側壁12,13及び前壁11の上端面及び下端面はそれぞれ平行な同一平面上に位置付けられている。また、図1(b)に示すように、一対の側壁12,13の対向する内壁面121,131は、後方向に向かって互いに離れる方向に傾斜している。すなわち、各々の側壁12,13は、厚さ(左右方向の長さ)が前側から後側に向かって徐々に薄くなる形状を有している。そして、一方の側壁12の後端面122の左右方向中央部には水平断面が略半円状の溝部123が上端から下端まで連続して設けられている。また、他方の側壁13の後端面132の左右方向中央部には水平断面が略半円状の突条133が上端から下端まで連続して設けられている。この溝部123の内形と突条133の外形とは略同一形状とされ係合可能とされている。後述するように、前ブロック1と後ブロック2又は中間ブロック3とを前後方向に連結する際に、側壁12,13に形成された溝部123と突条133と用いて連結させることによって位置決めが容易となると共に、ブロック同士を前後方向に隙間なく連結することが可能となる。
前壁11の前面111は割裂状とされている。前面111を割裂状とすることによって偶発的な明度差(グラデーション)が発現し、これまでの小口止め壁のような単一色ではなく自然石に見られるような自然で違和感のない色の変化が実現される。前壁11の前面111をこのような割裂状とするには、例えば前壁11同士を接合させた2つのブロックを製造し、前壁11同士の接合部分の中央に上下方向又は/及び左右方向から刃状部材で衝撃力を加え割断すればよい。このような製造方法としては特開2000−319908号公報の製造方法を用いることができる。もちろん、前壁11の前面111は滑面状あるいは粗面状であっても構わない。
このような前ブロック1は、例えば、前ブロック1の形状を溝型とした型枠にコンクリート材を流し込み、振動圧縮、養生、固化させることに作製することができる。なお、前壁11の前面111を割裂状とする場合は、上記のように作製された2つのブロックが接合された接合ブロックを割断する工程が付加される。
前ブロック1の材質としてのコンクリート材は、セメント、水、細骨材、粗骨材、混和材料などを所定比率で混合したものが好適に使用される。
前ブロック1の大きさ及び形状に特に限定はないが、上下方向に積み上げる構造上の必要性から正面視において正方形又は長方形であるのが望ましい。また、作業者による運搬を考慮するとその重量は約40kg以下とするのが望ましい。このような重量制限及び強度などの観点から、前壁11の厚み(前後方向の長さ)は前ブロック1の前後方向の長さに対して25%以上35%が好ましい。また側壁12,13の厚み(左右方向の長さ)は前ブロック1の左右方向の長さに対して20%以上30%以下以下が好ましい。図1に示す前ブロック1では、左右長さ300mm、上下長さ280mm、前後長さ260mmに設定されている。また、前壁11の厚み(前後方向の長さ)は76mm、側壁12,13の最大厚み及び最小厚みは84mm及び63mmに設定されている。
(中間ブロック)
図2(a),(b),(c)に、本発明に係るブロックユニットUの中間ブロック3の正面図、上面図、右側面図を示す。
図2に示す中間ブロック3は、左右方向に所定間隔を空けて対向配置された一対の側壁31,32と、一対の側壁同士31,32を前後方向中央で接続する接続部33とを有し、一対の側壁31,32と接続部33とはコンクリート材で一体に成形されている。図2(a)に示すように、一対の側壁31の上端面311と側壁32の上端面321、及び側壁31の下端面312と側壁32の下端面322とはそれぞれ平行な同一平面上に位置付けられている。
一方の側壁31の前端面313の左右方向中央部には水平断面が略半円状の突条314が上端から下端まで連続して設けられ、側壁31の後端面315の左右方向中央部には水平断面が略半円状の溝部316が上端から下端まで連続して設けられている。
他方の側壁32の前端面323の左右方向中央部には水平断面が略半円状の溝部324が上端から下端まで連続して設けられ、側壁32の後端面325の左右方向中央部には水平断面が略半円状の突条326が上端から下端まで連続して設けられている。
これらの突条314,326の外形と溝部316,324の内形とは、前ブロック1の突条133の外形と溝部123の内形と同様に、略同一形状で係合可能とされており、中間ブロック3と前ブロック1、中間ブロック3と後ブロック2、及び中間ブロック3同士を前後方向に連結する際に、各々の側壁に形成された突条と溝部とを連結させることによって位置決めが容易となると共に、ブロック同士を前後方向に隙間なく連結することが可能となる。
なお、中間ブロック3の一対の側壁31,32の前後方向両端面に設ける突条314,326及び溝部316,324は、一つの側壁の前端面及び後端面の一方に突条を他方に溝部を設け、且つ、一対の側壁31,32の左右方向に向かい合う端面の一方に突条を他方に溝部を設けるのが望ましい。すなわち、図2(b)の上面図において、中間ブロック3の一対の側壁31,32の前後方向両端面に設けられる突条314,326及び溝部316,324が、中間ブロック3の接続部33の左右方向及び前後方向の中央を中心として点対称となるよう設けるのが望ましい。これにより、中間ブロック3を前後方向を逆にしても(180度回転)同一形状となり施工現場におけるブロックユニットUの組み立て作業が容易になる。なお、図2に示す実施形態では、突条314,326及び溝部316,324は上端から下端まで連続して設けられているが、突条314,326及び溝部316,324は断続的に設けてもよい。あるいは上下方向に所定間隔で形成した係合突起及び係合孔の形態としてもよい。
中間ブロック3の接続部33は側壁31と側壁32とを、前後方向中央で且つ上下方向中央よりも上側で接続する。接続部33の上面331及び下面332は正面視において略半円状とされている。中間ブロック3の強度及び後述する胴込めコンクリートの充填性などの観点から、接続部33の上下方向最短部の長さLsは側壁31,32の上下方向長さに対して35%以上60%以下であるのが好ましい。また接続部33の前後方向の長さLyは前後方向長さに対して30%以上50%以下であるのが好ましい。なお、接続部33の上下方向位置は一対の側壁31,32の上下方向中央部を含め他の位置であっても構わない。
このような形状の中間ブロック3は、前ブロック1と同様に、中間ブロック33の形状を溝型とした型枠にコンクリート材を流し込み、振動圧縮、養生、固化させることに作製することができる。
中間ブロック3の左右方向及び上下方向の各々の長さは、前ブロック1及び後ブロック2の左右方向及び上下方向の長さと同一に設定する。本実施形態では左右長さ300mm、上下長さ280mmである。一方、中間ブロック3の前後方向の長さは適宜設定すればよいが、前ブロック1と同様に、作業者による運搬等を考慮すると中間ブロック3の重量は約40kg以下とするのが望ましい。このため中間ブロック3の前後方向の長さは300mm以下とするのが好ましく、本実施形態では前後方向の長さは250mmである。なお、前後方向の長さの異なる中間ブロック3を2種類以上準備し適宜組み合わせ使用しても構わない。
(後ブロック)
図3(a),(b),(c)に、本発明に係るブロックユニットUの後ブロック2の正面図、上面図、右側面図を示す。
図3に示す後ブロック2の基本構造は、図1に示す前ブロック1の前後を逆にした構造である。すなわち、左右方向に所定間隔を空けて対向配置された一対の側壁22,23と、側壁22,23の後側端同士を接続する後壁21とを有し、一対の側壁22,23と後壁21とはコンクリート材で一体に成形されている。一対の側壁22,23及び後壁21の上端面及び下端面はそれぞれ平行な同一平面上に位置付けられている。そして、図3(b)に示すように、一対の側壁22,23の対向する内壁面221,231は、前方向に向かって互いに離れる方向に傾斜している。すなわち、各々の側壁22,23は、厚さ(左右方向の長さ)が後側から前側に向かって徐々に薄くなる形状を有している。一方の側壁22の前端面222の左右方向中央部には水平断面が略半円状の突条223が上端から下端まで連続して設けられている。また、他方の側壁23の前端面232の左右方向中央部には水平断面が略半円状の溝部233が上端から下端まで連続して設けられている。この突条223の外形と溝部233の内形とは略同一形状とされ係合可能とされている。
一方、前ブロック1の前壁11の前面111と異なって、後ブロック2の後壁21の後面は割裂状とする必要はない。後壁21は小口止め壁の施工後は外に露出せず意匠性を考慮する必要がないからである。ただし、後ブロック2を前ブロック1と同一形状とし、施工現場において前後方向反転させることによって前ブロック1及び後ブロック2として兼用可能とするのが望ましい。これにより1種類のブロックを前ブロック1及び後ブロック2として使用でき、ブロックの製造効率を向上させることができる。また施工現場における作業性なども向上する。
このような後ブロック2は、例えば、後ブロック2の形状を溝型とした型枠にコンクリート材を流し込み、振動圧縮、養生、固化させることに作製することができ、後ブロック2の大きさ及び形状に基本的に前ブロック1と同じである。
(小口止めブロックユニットの組み立て)
図4に、小口止めブロックユニットUの組み立てた上面図を示す。なお、図4に示す組み立て例では前ブロック1を後ブロック2としても用いている。
図4(a)に示すブロックユニットU1の組み立て例は、前後方向に最短の場合の組み立て例であって、前ブロック1と後ブロック2とが前後方向に連結されている。具体的には、前ブロック1の一対の側壁12,13の後端面122,132に形成された溝部123及び突条133と、後ブロック2の一対の側壁22,23の前端面222,232に形成された突条223及び溝部233とが各々係合し、前ブロック1の側壁12,13の後端面122,132と後ブロック2の側壁22,23の前端面222,232とが当接するように連結される。このとき前ブロック1及び後ブロック2の上端面及び下端面は互いに平行な同一平面上に位置付けられる。前ブロック1と後ブロック2とがこのように連結されることによって、前壁11と、後壁21と、一対の側壁12,13と、一対の側壁22,23とで空洞部41が形成される。後述するようにこの空洞部41にはブロックユニットU1の組み立て後にコンクリートが胴込めされる。
図4(b)に示すブロックユニットU2の組み立て例は、前ブロック1と後ブロック2との間に1つの中間ブロック3を挿入した場合の組み立て例である。具体的には、前ブロック1の一対の側壁12,13の後端面122,132に形成された溝部123及び突条133と、中間ブロック3の一対の側壁31,32の前端面313,323に形成された突条314及び溝部324とが各々係合し、前ブロック1の側壁12,13の後端面122,132と中間ブロック3の側壁31,32の前端面313,323とが当接するように連結する。また、中間ブロック3の一対の側壁31,32の後端面315,325に形成された溝部316及び突条326と後ブロック2の一対の側壁22,23の前端面222,232に形成された突条223及び溝部233とが各々係合し、中間ブロック3の側壁31,32の後端面315,325と後ブロック2の側壁22,23の前端面222,232とが当接するように連結する。このとき前ブロック1、中間ブロック3及び後ブロック2の上端面及び下端面は互いに平行な同一平面上に位置付けられる。前ブロック1、中間ブロック3、後ブロック2がこのように連結されることによって、前壁11と、接続部33と、一対の側壁12,13とで空洞部42が形成され、また、後壁21と、接続部33と、一対の側壁22,23とで空洞部43が形成される。これらの空洞部42,43にはブロックユニットU2の組み立て後にコンクリートが胴込めされる。
図4(c)は、前ブロック1と後ブロック2との間に複数個の中間ブロック3a,3b・・を挿入した場合の組み立て例である。前ブロック1と後ブロック2との間に所望個の中間ブロック3a,3b・・・を挿入し連結することによって小口止めブロックユニットU3の前後方向の長さが調整可能となる。
前ブロック1と中間ブロック3との連結及び中間ブロック3と後ブロック2との連結については前述と同様であるのでここでは説明を省略し、中間ブロック3a,3b同士の連結について以下説明する。
前後方向前側の中間ブロック3aの一対の側壁31a,32aの後端面315a,325aに形成された溝部316a及び突条326aと、前後方向後側の中間ブロック3bの一対の側壁31b、32bの前端面313b,323bに形成された突条314b及び溝部324bとが各々係合し、前側の中間ブロック3aの側壁31a,32aの後端面315a,325aと後側の中間ブロック3bの側壁31b、32bの前端面313b,323bとが当接するように連結させる。このとき2つの中間ブロック3a,3bの上端面及び下端面は互いに平行な同一平面上に位置付けられる。中間ブロック3a,3bがこのように連結されることによって、中間ブロック3aの接続部33aと、中間ブロック3bの接続部33bと、一対の側壁31a,32aと、一対の側壁31b、32bとで空洞部44が形成される。この空洞部44にはブロックユニットU3の組み立て後にコンクリートが胴込めされる。
(小口止め壁)
図5に、本発明のブロックユニットUを用いた小口止め壁構造の一例を示す垂直断面図を示す。図5に示す小口止め壁Wは、基礎地盤の上に設置された基礎ブロック6上に本発明のブロックユニットUが所要段数に積み上げた構造を有する。基礎ブロック6は水平面に対して所定角度傾斜した天面61を有し、天面61上にブロックユニットUが所要段数積み上げられ小口止め壁Wとされる。小口止め壁Wの各段は各々のブロックユニットUから構成され、小口止め壁Wの勾配θは基礎ブロック6の天面61の傾斜角度によって制御される。
小口止め壁Wの勾配θは地山の勾配よりも通常は大きいため、小口止め壁Wの各段を構成するブロックユニットUの前後方向の長さは上段の方が下段よりも短くなる。本発明のブロックユニットUを用いた小口止め壁構造では、前ブロック1と後ブロック2との間に所望数(ゼロを含む)の中間ブロック3を挿入可能であるので、小口止め壁Wを構成する各段のブロックユニットUの前後方向の長さ調整が可能である。しかも、本発明のブロックユニットUは最小3種類のブロック、より現実的には前ブロック1と後ブロック2を共通のブロックとすれば最小2種類のブロックで足り、ブロックの生産効率及び施工現場での作業性の向上が図れる。
小口止め壁Wの施工手順について説明する。まず地山を堀削して基礎部を造作し、基礎部の上面に基礎ブロック6を設置する。前述のように、基礎ブロック6の天面61の傾斜角度によって積み上げる小口止め壁Wの勾配θが定まるので、小口止め壁Wの勾配θが所望の勾配となるよう基礎ブロック6を選択決定する。次いで、本発明のブロックユニットUを用いて各段を順に形成していく。具体的には、各段の最も前側に前ブロック1が配置され、最も後側に後ブロック2が配置され、各々の段の前壁11から後壁21までの長さが所望長さとなるよう前ブロック1と後ブロック2との間に中間ブロック3が適宜挿入される。
次に、積み上げられたブロックユニットUの空洞部41〜44(図4に図示)にコンクリートを流し込み、養生・固化させて胴込めコンクリートとする。ブロックユニットUに形成される空洞部41〜44は上面及び下面が開放されているので、上下に位置する空洞部41〜44は連通しており、コンクリートを上段のブロックユニットUの空洞部の開口から流し込めば下段のブロックユニットUの空洞部まで充填される。空洞部41〜44に流し込んだコンクリートの各々の空洞部41〜44への円滑な充填を図る観点からはコンクリートに従来公知の振動手段を用いて振動を加えることが好ましい。
小口止め壁Wと小口止め壁Wとの間に積み上げられる擁壁(不図示)は、従来公知のブロックを用いて谷積みや布積みなど従来公知の積み上げ方法で形成することができる。当該擁壁は小口止め壁Wが完成した後に形成してもよいし、あるいは小口止め壁Wがある高さまで積み上げられたところで当該高さまで積み上げるようにしてもよい。
(その他)
以上説明した実施形態では前ブロック1、後ブロック2、中間ブロック3はそれぞれ1種類としたが、各ブロックは2種類以上であっても構わない。例えば、前後方向の長さの異なる中間ブロックを準備し、施工現場において適宜選択使用できるようにしても構わない。
また、ブロックユニットUを積み上げる際に上下に位置するブロックの位置決めを容易とするために、各ブロックの上端面及び下端面に凸部や凹部などの互いに係合可能な部分を設けてもよい。すなわち、ブロックを積み上げる際に、上側のブロックの下端面に形成された係合部分を下側のブロックの上端面に形成された係合部分に係合させて上側のブロックの位置決めを行うようにしてもよい。
また、小口止め壁の後壁と地山の表面と間に空間が生じる場合などには、当該空間に裏込めコンクリートや裏込め材を充填するのが望ましい。
本発明の小口止めブロックユニットによれば、施工現場における作業性が向上し、また工事期間の短縮化が図れ、さらには安全性の向上が図れる。
1 前ブロック
2 後ブロック
3 中間ブロック
11 前壁
111 前面
12,13 前側側壁
21 後壁
22,23 後側側壁
31,32 中間側壁
33 接続部
41〜44 空洞部
U,U1〜U3 小口止めブロックユニット
W 小口止め壁

Claims (4)

  1. 所定間隔を空けて対向配置された一対の前側側壁と、該一対の前側側壁の対向する方向に対して垂直な方向の該一対の前側側壁の一方の端部同士を接続する前壁とを有する前ブロックと、
    所定間隔を空けて対向配置された一対の後側側壁と、該一対の後側側壁の対向する方向に対して垂直な方向の該一対の後側側壁の一方の端部同士を接続する後壁とを有する後ブロックと、
    所定間隔を空けて対向配置された一対の中間側壁と、該一対の中間側壁同士を接続する接続部とを有する中間ブロックと、
    を備え、
    前記前ブロックと前記後ブロックとを、前記一対の前側側壁の他方の端部と、前記後ブロックの一対の後側側壁の他方の端部とが当接するように連結する、
    又は
    前記前ブロックの前記一対の前側側壁の他方の端部と、前記後ブロックの一対の後側側壁の他方の端部との間に、1個又は2個以上の前記中間ブロックの前記一対の中間側壁を挿入し連結する、
    ことにより前記前壁と前記後壁との間隔を調整可能としたことを特徴とする小口止めブロックユニット。
  2. 前記前ブロックと前記後ブロックとが同一形状のブロックであって、前後反転して配置可能である請求項1記載の小口止めブロックユニット。
  3. 前記前ブロックの前記前壁の前面が割裂状である請求項1又は2記載の小口止めブロックユニット。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載の小口止めブロックユニットを基礎上に所要段数に積み上げた小口止め壁構造であって、
    各々の段の最も前側に前ブロックが配置され、最も後側に後ブロックが配置され、各々の段の前記前壁から前記後壁までの長さが所望長さとなるよう前ブロックと後ブロックとの間に中間ブロックが必要により挿入され、
    前記前壁と、前記後壁と、前記一対の前側側壁と、前記一対の後側側壁と、前記一対の中間側壁とで形成される空洞部にコンクリートが胴込めされていることを特徴とする小口止め壁構造。
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