JP2020055091A - 被加工物の研削方法 - Google Patents

被加工物の研削方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020055091A
JP2020055091A JP2018188984A JP2018188984A JP2020055091A JP 2020055091 A JP2020055091 A JP 2020055091A JP 2018188984 A JP2018188984 A JP 2018188984A JP 2018188984 A JP2018188984 A JP 2018188984A JP 2020055091 A JP2020055091 A JP 2020055091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
workpiece
protection member
protective member
protection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018188984A
Other languages
English (en)
Inventor
祐哉 松岡
Yuya Matsuoka
祐哉 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2018188984A priority Critical patent/JP2020055091A/ja
Publication of JP2020055091A publication Critical patent/JP2020055091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】ウェーハ等の被加工物に研削加工を施す場合に、保護部材に研削屑が固着することを防ぐ。【解決手段】被加工物Wの表面Waを保護部材Tで覆うステップと、表面保護ステップにて貼着された保護部材Tを加熱し、保護部材Tの表面Taを溶融させるステップと、保護部材溶融ステップ後の保護部材Tの表面Taにプラズマ処理を施すステップと、被加工物Wの保護部材Tをチャックテーブル30の保持面300aで保持し、保持面300aと直交する回転軸310で回転する研削砥石313aで被加工物Wの裏面Wbを研削し、被加工物Wを所望の仕上げ厚さまで薄化するステップと、を備え、保護部材溶融ステップと保護部材プラズマ処理ステップとを実施することで、保護部材Tの表面Taが平坦化、且つ親水化することにより、裏面研削ステップにおいて保護部材Tの表面Taへの研削屑の付着を抑制することが可能となる被加工物の研削方法。【選択図】図3

Description

本発明は、被加工物を研削砥石で研削する研削方法に関する。
半導体ウェーハ等の被加工物を薄化する薄化加工を可能とする装置として、ウェーハのデバイスが形成されている表面に対して反対側となる裏面を研削砥石で研削する研削装置が知られている。
このような研削装置では、研削によって研削屑が大量に発生し、ウェーハの被研削面である裏面のみならず、保持テーブルで吸着されているウェーハの下面(表面)に貼着され下面を保護する保護部材の周縁部にも研削屑が付着し、後のデバイス不良に繋がる可能性がある。
そのため、このような研削装置による薄化加工の次工程では、ウェーハの保護部材が貼着されている下面側の洗浄が実施される。そして、薄化加工の次工程でウェーハの下面側を洗浄する装置として、ウェーハの上面(裏面)に異物が付着することを防ぐためにウェーハの上面を押圧せず、ウェーハの自重によって洗浄ブラシにウェーハの下面側を接触させる洗浄装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許5955635号公報
しかしながら、一度保護部材に固着した研削屑は、後に上記特許文献1に記載されているような装置を用いて洗浄しても十分に除去することができない。
よって、ウェーハに研削加工を施す場合には、ウェーハを保護する保護部材に研削屑が固着することを防ぐという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、格子状に形成された複数の分割予定ラインに区画された領域にデバイスが形成された表面を有する被加工物の裏面を、研削砥石で研削する被加工物の研削方法であって、該被加工物の表面を保護部材で覆う表面保護ステップと、該表面保護ステップにて貼着された該保護部材を加熱し、該保護部材の表面を溶融させる保護部材溶融ステップと、該保護部材溶融ステップ後の該保護部材の表面にプラズマ処理を施す保護部材プラズマ処理ステップと、該被加工物の該保護部材をチャックテーブルの保持面で保持し、該保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で該裏面を研削し、被加工物を所望の仕上げ厚さまで薄化する裏面研削ステップと、を備え、該保護部材溶融ステップと該保護部材プラズマ処理ステップとを実施することで、該保護部材の表面が平坦化、且つ親水化することにより、該裏面研削ステップにおいて該保護部材の表面への研削屑の付着を抑制することが可能となる被加工物の研削方法である。
本発明に係る被加工物の研削方法において、例えば、前記保護部材は、表面に梨地加工がされ微細な起伏を有する粘着テープである。
本発明に係る被加工物の研削方法においては、被加工物の表面を保護部材で覆う表面保護ステップと、表面保護ステップにて貼着された保護部材を加熱し、保護部材の表面を溶融させる保護部材溶融ステップと、保護部材溶融ステップ後の保護部材の表面にプラズマ処理を施す保護部材プラズマ処理ステップと、被加工物の保護部材をチャックテーブルの保持面で保持し、保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で裏面を研削し、被加工物を所望の仕上げ厚さまで薄化する裏面研削ステップと、を備えており、保護部材溶融ステップと保護部材プラズマ処理ステップとを実施することで、保護部材の表面が平坦化、且つ親水化することにより、裏面研削ステップにおいて保護部材の表面への研削屑の付着を抑制することが可能となる。そのため、研削後の被加工物を洗浄する際に、たとえ研削屑が保護部材(特に表面の周縁部)に付着していたとしても、洗浄によって容易に保護部材から研削屑を洗浄除去できる。これは、平坦化及び親水化によって、保護部材の表面では研削水が接触している状態が維持されることにより、研削屑が付着したとしても保護部材の表面が乾燥しにくいので研削屑が固着することが抑制されるためである。
被加工物の表面を保護部材で覆っている状態を説明する斜視図である。 被加工物に貼着された保護部材を加熱し、保護部材の表面を溶融させている状態を説明する断面図である。 被加工物に貼着された保護部材の表面にプラズマ処理を施している状態を模式的に説明する断面図である。 研削装置の一例を示す斜視図である。 被加工物の裏面を粗研削手段により研削している状態を説明する断面図である。
以下に、本発明に係る被加工物の研削方法の各ステップについて説明する。
(1)表面保護ステップ
図1に示す被加工物Wは、例えば、シリコンを母材とする外形が円形板状の半導体ウェーハであり、図1において上側を向いている表面Waには、直交差する複数の分割予定ラインSが形成されており、分割予定ラインSによって格子状に区画された各領域にはIC等のデバイスDがそれぞれ形成されている。被加工物Wの表面Waと反対側の裏面Wbは、研削加工が施される被研削面となる。なお、被加工物Wはシリコン以外にガリウムヒ素、サファイア、窒化ガリウム又はシリコンカーバイド等で構成されていてもよいし、その外形も円形状ではなく、例えば、矩形状に形成されていてもよい。
まず、被加工物Wの表面Waには、例えば、被加工物Wと略同径の円形の保護部材Tが貼着されて、表面Waは保護部材Tで覆われ保護された状態になる。保護部材Tは、例えば、ある程度の柔軟性を有した樹脂(例えば、ポリオレフィン又は塩化ビニル等)からなる基材層と基材層上の粘着層とを備える粘着テープである。本実施形態においては、例えば、基材層の露出面、即ち保護部材Tの表面Taは梨地加工がされており微細な起伏を備えているが、梨地加工がされていないもの(例えば、ポリエチレンテレフタラートからなる保護部材)であってもよい。なお、保護部材Tの表面Taの梨地加工は、例えば、保護部材Tが流通する段階において保護部材T同士がくっつかないようにするために、一般的に形成されているものである。
(2)保護部材溶融ステップ
次いで、図2に示すように、表面保護ステップにて貼着された保護部材Tを例えばヒートガン20を用いて加熱(例えば、約100度以上の熱風を吹きつけて加熱)し、例えば保護部材Tの表面Ta全面を溶融させる。これによって、保護部材Tの表面Taの微細な起伏が溶融して表面Taの平坦度が高まる。例えば、保護部材Tがリンテック株式会社製の商品名E−6142Sである場合には、熱処理前の表面Taの算術平均粗さは0.560μmであり、起伏の最大高さは3.547μmであった。そして、熱処理後の表面Taの算術平均粗さは0.051μmとなり、起伏の最大高さは0.205μmとなり、平坦度が高まった。
保護部材Tの溶融は、例えば、ヒータやキセノンフラッシュランプを用いた加熱によって行われてもよい。又は、所定温度に加熱されたホットプレート上に保護部材Tが貼着された被加工物Wを載置して保護部材Tの溶融を行ってもよい。
(3)保護部材プラズマ処理ステップ
次いで、保護部材溶融ステップ後の保護部材Tの表面Taにプラズマ処理を施す。該プラズマ処理は、本実施形態においては、真空雰囲気を実現するための真空チャンバーが不要である所謂大気圧プラズマにより行う。
例えば、図3に示すように、被加工物Wに貼着された保護部材Tの上方に平行平板型の大気圧プラズマ源4が位置付けられる。大気圧プラズマ源4は、図3に示すように、互いに相対する一対の電極41、42と、該一対の電極41、42の少なくとも一方の対向面に設けられた図示しない固体誘電体と、一対の電極41、42間に設けられた放電空間43中に大気圧近傍の圧力で、処理ガス(例えば、ヘリウムガス、ネオンガス等の希ガス)を供給するガス供給部44と、一対の電極41、42間に高周波電圧を印加する高周波電源45などを含んで構成されている。一方の電極41は接地され、他方の電極42は高周波電源45に接続されている。
大気圧プラズマ源4は、高周波電源45により高周波電圧が印加される一対の電極41、42間の放電空間43に、ガス供給部44から処理ガスを導入し、放電空間43で放電を起こさせて得られる放電プラズマを噴出口46から放電空間43外に位置する被加工物Wに貼着された保護部材Tの表面Taに照射する。大気圧プラズマ源4の放電プラズマを照射する噴出口46は、被加工物Wに貼着された保護部材Tの表面Taに相対して配設されている。なお、大気圧プラズマ源4は、処理ガスを用いず大気中の気体を用いてプラズマを発生させてもよい。
保護部材プラズマ処理ステップでは、例えば、移動する大気圧プラズマ源4が図3に示す保護部材Tの表面Ta全面にプラズマ照射を行う。その結果、保護部材Tの表面Ta全面がプラズマ処理される。即ち、発生したプラズマの電子、イオン、又はラジカルが保護部材Tの表面Taに接触することで、保護部材Tの表面Ta自体や表面Ta上の有機汚濁等の分子間結合及び原子間結合を切断して励起状態にする。さらに、保護部材Tの表面Ta上にある炭素や水素等と結合して、ヒドロキシル基、アルデヒド基、及びカルボキシル基等の極性の大きな親水基を表面Ta上に形成していく。その結果、保護部材Tの表面Taが親水化して、保護部材Tの表面Taにおいて研削水等が水滴になりにくくなり、保護部材Tの表面Taの全体に研削水等が水膜状に広がりやすくなる(ぬれ性が向上する)。
なお、保護部材プラズマ処理ステップでは、保護部材Tの表面Taに加えて、保護部材Tの外側面もプラズマ処理によって親水化されるものとすると好ましい。
例えば、保護部材Tに対するプラズマ処理が施された被加工物Wは、図示しないウェーハカセットに棚状に収容され、後述する図4に示す研削装置3に搬送される。
なお、保護部材プラズマ処理ステップは、誘電コイルにプラズマ発生用の高周波電力を印加し、誘電コイルに形成された磁場との相互作用により真空雰囲気としたチャンバー内の処理ガスをプラズマ化する誘導結合型プラズマ方式(ICP)、所定波長のマイクロ波の組み合わせで電子がサイクロトン共振することを利用してプラズマを発生させるECR、又は、チャンバー内に上部電極、下部電極を対向させ、両電極間に高周波電圧を印加して処理ガスをプラズマ化し、そのプラズマ中のイオンを下部電極に印加したバイアスにより下部電極上の保護部材Tが貼着された被加工物Wに引き込んで、保護部材Tをプラズマ処理する容量結合型プラズマ方式(CCP)等で行われてもよい。
(4)裏面研削ステップ
被加工物Wは、図4に示す研削装置3に搬送される。研削装置3は、チャックテーブル30によって吸引保持された被加工物Wに研削加工を施す装置である。
研削装置3のベース3A上の前方(−Y方向側)は、被加工物Wを搬送可能なロボット330によってチャックテーブル30に対して被加工物Wの着脱が行われる領域となっており、ベース3A上の後方(+Y方向側)は、被加工物Wに対して粗研削を施す粗研削手段31又は被加工物Wに対して仕上げ研削を施す仕上げ研削手段32によってチャックテーブル30上に保持された被加工物Wの研削が行われる領域となっている。
なお、研削装置3は、研削手段が一軸の研削装置であってもよい。
ベース3A上の前方側には、研削前の被加工物Wを収容する第一のカセット331及び研削済みの被加工物Wを収容する第二のカセット332が配設されている。第一のカセット331及び第二のカセット332の近傍には、第一のカセット331から研削前の被加工物Wを搬出すると共に、研削済みの被加工物Wを第二のカセット332に搬入する機能を有するロボット330が配設されている。
ロボット330の可動域には、研削前の被加工物Wを所定の位置に位置合わせする位置合わせ手段333及び研削済みの被加工物Wを洗浄する洗浄手段334が配設されている。洗浄手段334は、例えば、枚葉式のスピンナー洗浄装置であり、研削済みの被加工物Wを吸引保持するスピンナーテーブルを備えている。
位置合わせ手段333の近傍には第一の搬送手段335が配設され、洗浄手段334の近傍には第二の搬送手段336が配設されている。第一の搬送手段335は、位置合わせ手段333に載置された研削前の被加工物Wを図1に示すいずれかのチャックテーブル30に搬送する機能を有し、第二の搬送手段336は、いずれかのチャックテーブル30に保持された研削済みの被加工物Wを洗浄手段334に搬送する機能を有する。
ベース3A上の第一の搬送手段335の後方側(+Y方向側)には、ターンテーブル34が配設されており、ターンテーブル34の上面には、例えば3つのチャックテーブル30が周方向に等間隔を空けて配設されている。ターンテーブル34の中心には、ターンテーブル34を自転させるための図示しない回転軸が配設されており、回転軸を中心としてターンテーブル34をベース3A上で自転させることができる。そして、ターンテーブル34の回転によって、いずれかのチャックテーブル30が第一の搬送手段335及び第二の搬送手段336の近傍に位置付けされる構成となっている。
チャックテーブル30は、ターンテーブル34によって公転可能に支持されている。また、チャックテーブル30はターンテーブル34上で鉛直方向(Z軸方向)の回転軸周りに回転可能となっている。チャックテーブル30は、例えば、その外形が円形状となっており、ポーラス部材等からなり被加工物Wを吸着保持する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸引源が吸引することで生み出された吸引力が、吸着部300の露出面である保持面300aに伝達されることで、チャックテーブル30は保持面300a上で被加工物Wを吸引保持する。
ベース3A上の後方側には、コラム3B及びコラム3Cが並べて立設されており、コラム3Bの前面には、粗研削手段31をチャックテーブル30によって保持された被加工物Wに対して研削送りする第一の研削送り手段35が配設されており、コラム3Cの前面には、仕上げ研削手段32をチャックテーブル30によって保持された被加工物Wに対して研削送りする第二の研削送り手段36が配設されている。
第一の研削送り手段35は、鉛直方向の軸心を有するボールネジ350と、ボールネジ350と平行に配設された一対のガイドレール351と、ボールネジ350に連結されボールネジ350を回動させるモータ352と、内部のナットがボールネジ350に螺合すると共に側部がガイドレール351に摺接する昇降部353とから構成され、モータ352がボールネジ350を回転させることに伴い昇降部353がガイドレール351にガイドされて昇降する構成となっている。昇降部353は粗研削手段31を支持しており、昇降部353の昇降によって粗研削手段31も昇降する。
第二の研削送り手段36は、鉛直方向の軸心を有するボールネジ360と、ボールネジ360と平行に配設された一対のガイドレール361と、ボールネジ360に連結されボールネジ360を回動させるモータ362と、内部のナットがボールネジ360に螺合すると共に側部がガイドレール361に摺接する昇降部363とから構成され、モータ362がボールネジ360を回転させることに伴い昇降部363がガイドレール361にガイドされて昇降する構成となっている。昇降部363は仕上げ研削手段32を支持しており、昇降部363の昇降によって仕上げ研削手段32も昇降する。
粗研削手段31は、軸方向がチャックテーブル30の保持面300aに直交する鉛直方向(Z軸方向)である回転軸310と、回転軸310を回転可能に支持するハウジング311と、回転軸310を回転駆動するモータ312と、回転軸310の下端に取り付けられたマウント314と、マウント314に着脱可能に接続された研削ホイール313とを備える。研削ホイール313の底面には、略直方体形状の複数の粗研削砥石313aが環状に配設されている。粗研削砥石313aは、例えば、ビトリファイドボンド等でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。粗研削砥石313aは、例えば、粗研削に用いられる砥石であり、砥石中に含まれる砥粒が比較的大きな砥石である。
例えば、回転軸310の内部には、研削水供給源に連通し研削水の通り道となる流路310aが、回転軸310の軸方向(Z軸方向)に貫通して形成されており、流路310aは研削ホイール313の底面において粗研削砥石313aに向かって研削水を噴出できるように開口している。
仕上げ研削手段32は、粗研削によって仕上げ厚さ程度まで薄化された被加工物Wに対して、平坦性を高める仕上げ研削を行うことができる。すなわち、仕上げ研削手段32は、仕上げ研削砥石323aを備え回転可能に装着した研削ホイール313で、粗研削手段31が研削した被加工物Wの裏面Wbをさらに研削する。仕上げ研削砥石323a中に含まれる砥粒は、粗研削手段31の粗研削砥石313aに含まれる砥粒よりも粒径の小さい砥粒である。仕上げ研削手段32の仕上げ研削砥石323a以外の構成については、粗研削手段31の構成と同様となっている。
研削位置まで降下した状態の粗研削手段31及び仕上げ研削手段32にそれぞれ隣接する位置には、例えば、被加工物Wの厚みを接触式にて測定する第1の厚み測定手段38Aと第2の厚み測定手段38Bとがそれぞれ配設されている。
裏面研削ステップにおいては、まず、図4に示すターンテーブル34が、+Z軸方向から見て時計回り方向に自転(なお、反時計回り方向に自転でも可)し、チャックテーブル30が第一の搬送手段335の近傍まで移動する。ロボット330が第一のカセット331から保護部材Tが貼着された一枚の被加工物Wを引き出し、被加工物Wを位置合わせ手段333に移動させる。位置合わせ手段333において被加工物Wが所定の位置に位置決めされた後、第一の搬送手段335が、位置合わせ手段333上の被加工物Wをチャックテーブル30の保持面300a上に裏面Wbが上側になるように搬送する。そして、図示しない吸引源により生み出された吸引力が保持面300aに伝達されることで、チャックテーブル30が被加工物Wを保護部材Tを介して吸引保持する。
チャックテーブル30が被加工物Wを吸引保持した後、図4に示すターンテーブル34が+Z方向から見て時計回り方向に自転(なお、反時計回り方向に自転でも可)する。そして、被加工物Wを保持したチャックテーブル30が公転し、粗研削手段31の粗研削砥石313aの回転中心が被加工物Wの回転中心に対して所定距離だけ水平方向にずれ、粗研削砥石313aの回転軌跡が被加工物Wの回転中心を通るように被加工物Wが位置付けられる。即ち、粗研削砥石313aは、被加工物Wからオーバーハングした状態になる。
図5に示すように、粗研削手段31が第一の研削送り手段35により−Z方向へと送られ、回転する粗研削砥石313aがチャックテーブル30で保持された被加工物Wの裏面Wbに当接することで粗研削が行われる。また、チャックテーブル30が所定の回転速度で回転するのに伴い保持面300a上の被加工物Wも回転するので、粗研削砥石313aが被加工物Wの裏面Wb全面の粗研削加工を行う。研削中は、流路310aを通して、粗研削砥石313aと被加工物Wの裏面Wbとの接触部位に研削水が供給され、接触部位が冷却・洗浄される。
なお、被加工物Wの研削時において粗研削砥石313aは上記のように被加工物Wからオーバーハングした状態になるため、粗研削砥石313aの内側面に対向して、研削水噴射ノズルを配設して、該研削水噴射ノズルから研削水を回転する粗研削砥石313aの内側面側から粗研削砥石313aと被加工物Wとの接触部位に向かって噴射し、接触部位を冷却しかつ研削により生じた研削屑を除去するものとしてもよい。
チャックテーブル30に吸引保持される被加工物Wの外周縁は、研削中等において若干浮き上がりやばたつき等が発生しやすく、その結果、保護部材Tの表面Ta(特に、表面Taの周縁部)には研削水に混ざった研削屑が付着する場合がある。
しかし、保護部材Tの表面Taは、先に実施した(2)保護部材溶融ステップにおいて溶融することで平坦度が高められており、且つ、(3)保護部材プラズマ処理ステップにおいてプラズマ処理が施されて親水化していることで、保護部材Tの表面Ta(特に、表面Taの周縁部)には水滴状ではなく膜状に研削水が接触している状態が長く維持されている。そのため、研削屑が付着したとしても保護部材Tの表面Taが乾燥しにくいので研削屑が固着することが抑制される。
仕上げ厚さの手前まで被加工物Wが粗研削された後、図4に示す第一の研削送り手段35が粗研削手段31を上昇させ被加工物Wから離間させる。
次いで、ターンテーブル34が+Z方向から見て時計回り方向に自転(なお、反時計回り方向に自転でも可)して、被加工物Wを吸引保持するチャックテーブル30が仕上げ研削手段32の下方まで移動する。仕上げ研削砥石323aと被加工物Wとの位置合わせが行われた後、仕上げ研削手段32が第二の研削送り手段36により下方へと送られ、回転する仕上げ研削砥石323aが被加工物Wの裏面Wbに当接し、また、チャックテーブル30が回転することに伴って、被加工物Wの裏面Wbの全面が仕上げ研削される。研削中は、仕上げ研削砥石323aと被加工物Wの裏面Wbとの接触部位に研削水が供給され、接触部位を冷却・洗浄する。
ここで、保護部材Tの表面Taは、既に平坦度が高められており、且つ、親水化していることで、保護部材Tの表面Taには水滴状ではなく膜状に研削水が接触している状態が長く維持されている。そのため、研削屑が付着したとしても保護部材Tの表面Taが乾燥しにくいので研削屑が固着することが抑制される。
仕上げ厚さまで研削され裏面Wbの平坦性が高められた被加工物Wから仕上げ研削手段32が離間した後、ターンテーブル34が+Z方向から見て時計回り方向に自転(なお、反時計回り方向に自転でも可)することで、被加工物Wが第二の搬送手段336の近傍まで移動する。そして、第二の搬送手段336が、チャックテーブル30上の被加工物Wを洗浄手段334に搬送する。この搬送中においても、保護部材Tの表面Taは、既に平坦度が高められており、且つ、親水化していることで、保護部材Tの表面Taには研削水が接触している状態が維持される。そのため、研削屑が付着したとしても保護部材Tの表面Taが乾燥しにくいので研削屑が固着することが抑制される。
洗浄手段334において被加工物Wが洗浄された後、ロボット330が被加工物Wを洗浄手段334から搬出して、第二のカセット332に被加工物Wを搬入する。
本発明に係る被加工物の研削方法においては、被加工物Wの表面Waを保護部材Tで覆う表面保護ステップと、表面保護ステップにて貼着された保護部材Tを加熱し、保護部材Tの表面Taを溶融させる保護部材溶融ステップと、保護部材溶融ステップ後の保護部材Tの表面Taにプラズマ処理を施す保護部材プラズマ処理ステップと、被加工物Wの保護部材Tをチャックテーブル30の保持面300aで保持し、保持面300aと直交する回転軸310で回転する粗研削砥石313a(仕上げ研削砥石323a)で被加工物Wの裏面Wbを研削し、被加工物Wを所望の仕上げ厚さまで薄化する裏面研削ステップと、を備えており、保護部材溶融ステップと保護部材プラズマ処理ステップとを実施することで、保護部材Tの表面Taが平坦化、且つ親水化することにより、裏面研削ステップにおいて保護部材Tの表面Taへの研削屑の付着を抑制することが可能となる。そのため、研削後の被加工物Wを洗浄手段334によって洗浄する際に、たとえ研削屑が保護部材T(特に表面Taの周縁部)に付着していたとしても、洗浄によって容易に保護部材Tから研削屑を洗浄除去できる。
なお、本発明に係る被加工物の研削方法は上記実施形態に限定されるものではなく、また、添付図面に図示されている研削装置3、大気圧プラズマ源4の構成等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
研削装置3で被加工物Wに施す研削は、例えば、被加工物Wを100μm以下となるように薄く研削し、さらに、被加工物Wの裏面Wbの内、表面WaのデバイスDが形成された領域に対応する領域のみを薄く研削するとともに、表面Waのデバイス領域を囲繞する外周余剰領域に対応するリング状の補強部を裏面Wbに残存させることで、薄くなった被加工物Wの取り扱いを容易にする研削(所謂、TAIKO研削)であってもよい。
W:被加工物 Wa:被加工物の表面 D:デバイス S:分割予定ライン Wb:被加工物の裏面
T:保護部材 Ta:保護部材の表面
20:ヒートガン
4:大気圧プラズマ源 41、42:一対の電極 43:放電空間 44:ガス供給部 45:高周波電源
3:研削装置 3A:ベース
330:ロボット 331:第一のカセット 332:第二のカセット 334:洗浄手段
333:位置合わせ手段 335:第一の搬送手段 336:第二の搬送手段
34:ターンテーブル
30:チャックテーブル 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体
3B:コラム 31:粗研削手段 35:第一の研削送り手段
3C:コラム 32:仕上げ研削手段 36:第二の研削送り手段
38A:第1の厚み測定手段 38B:第2の厚み測定手段

Claims (2)

  1. 格子状に形成された複数の分割予定ラインに区画された領域にデバイスが形成された表面を有する被加工物の裏面を、研削砥石で研削する被加工物の研削方法であって、
    該被加工物の表面を保護部材で覆う表面保護ステップと、
    該表面保護ステップにて貼着された該保護部材を加熱し、該保護部材の表面を溶融させる保護部材溶融ステップと、
    該保護部材溶融ステップ後の該保護部材の表面にプラズマ処理を施す保護部材プラズマ処理ステップと、
    該被加工物の該保護部材をチャックテーブルの保持面で保持し、該保持面と直交する回転軸で回転する研削砥石で該裏面を研削し、被加工物を所望の仕上げ厚さまで薄化する裏面研削ステップと、を備え、
    該保護部材溶融ステップと該保護部材プラズマ処理ステップとを実施することで、該保護部材の表面が平坦化、且つ親水化することにより、該裏面研削ステップにおいて該保護部材の表面への研削屑の付着を抑制することが可能となる被加工物の研削方法。
  2. 前記保護部材は、表面に梨地加工がされ微細な起伏を有する粘着テープであることを特徴とする請求項1記載の被加工物の研削方法。
JP2018188984A 2018-10-04 2018-10-04 被加工物の研削方法 Pending JP2020055091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018188984A JP2020055091A (ja) 2018-10-04 2018-10-04 被加工物の研削方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018188984A JP2020055091A (ja) 2018-10-04 2018-10-04 被加工物の研削方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020055091A true JP2020055091A (ja) 2020-04-09

Family

ID=70106354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018188984A Pending JP2020055091A (ja) 2018-10-04 2018-10-04 被加工物の研削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020055091A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022185598A1 (ja) * 2021-03-05 2022-09-09 リンテック株式会社 半導体加工用粘着シート及び半導体装置の製造方法
WO2022185597A1 (ja) * 2021-03-05 2022-09-09 リンテック株式会社 半導体加工用粘着シート及び半導体装置の製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000038556A (ja) * 1998-07-22 2000-02-08 Nitto Denko Corp 半導体ウエハ保持保護用ホットメルトシート及びその貼り付け方法
JP2006303051A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Disco Abrasive Syst Ltd ウエーハの研削方法および研削装置
JP2012084618A (ja) * 2010-10-07 2012-04-26 Disco Abrasive Syst Ltd ワークの分割方法
JP2014204037A (ja) * 2013-04-08 2014-10-27 大日本印刷株式会社 保護テープ、保護テープの製造方法、ダイシングテープ及びダイシングテープの製造方法
JP2015076545A (ja) * 2013-10-10 2015-04-20 株式会社ディスコ ウェーハの加工方法
JP2016068255A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 日東電工株式会社 研磨パッド

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000038556A (ja) * 1998-07-22 2000-02-08 Nitto Denko Corp 半導体ウエハ保持保護用ホットメルトシート及びその貼り付け方法
JP2006303051A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Disco Abrasive Syst Ltd ウエーハの研削方法および研削装置
JP2012084618A (ja) * 2010-10-07 2012-04-26 Disco Abrasive Syst Ltd ワークの分割方法
JP2014204037A (ja) * 2013-04-08 2014-10-27 大日本印刷株式会社 保護テープ、保護テープの製造方法、ダイシングテープ及びダイシングテープの製造方法
JP2015076545A (ja) * 2013-10-10 2015-04-20 株式会社ディスコ ウェーハの加工方法
JP2016068255A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 日東電工株式会社 研磨パッド

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022185598A1 (ja) * 2021-03-05 2022-09-09 リンテック株式会社 半導体加工用粘着シート及び半導体装置の製造方法
WO2022185597A1 (ja) * 2021-03-05 2022-09-09 リンテック株式会社 半導体加工用粘着シート及び半導体装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7357101B2 (ja) 基板処理システム、基板処理方法及びコンピュータ記憶媒体
US11450523B2 (en) Substrate processing system with eccentricity detection device and substrate processing method
US11450578B2 (en) Substrate processing system and substrate processing method
CN111146084A (zh) 带金属膜的半导体器件的制造方法
TWI783139B (zh) 晶圓的加工方法
JP2020055091A (ja) 被加工物の研削方法
TWI780318B (zh) 晶圓的加工方法
JP2014067843A (ja) レーザー加工装置及び保護膜被覆方法
JP7154697B2 (ja) 被加工物の加工方法
JP6773482B2 (ja) 研削装置のアイドリング方法
JP7118558B2 (ja) 被加工物の加工方法
JP7061022B2 (ja) ウェーハの加工方法
JP6166556B2 (ja) 研削方法
JP2020061494A (ja) ウェーハの加工方法
JP7461118B2 (ja) ウエーハの加工方法
JP7490311B2 (ja) 研磨装置及び研磨方法
JP2023172142A (ja) チップの製造方法
JP2020061463A (ja) ウェーハの加工方法
JP2022190859A (ja) 研磨装置及び研磨方法
JP2016064453A (ja) 加工装置及びウエーハの加工方法
KR20230169847A (ko) 반송 유닛 및 가공 장치
JP2020061501A (ja) ウェーハの加工方法
JP2003100665A (ja) 処理装置及び接着剤除去方法
JP2020061500A (ja) ウェーハの加工方法
JP2020061496A (ja) ウェーハの加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210811

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221129