JP2020049577A - 切屑吸引式切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】工具本体に高い剛性を確保することができて、突き出し量が大きい場合でもビビリ振動等の発生を防ぎ、高精度の加工を行う。【解決手段】軸状の工具本体1の先端部に、工具本体1の長手方向に沿った底面4aと、工具本体1の先端側を向く壁面4bとを備えた先端切欠部4が形成され、底面4aの先端外周部には切刃6aが設けられるとともに、底面4aと壁面4bとの少なくとも一方には底面4aに対向する方向から見て工具本体1の後端側に向かうに従い、先端切欠部4の底面4aと壁面4bとの交差稜線部4eの第1の端部4e1側から、この第1の端部4e1とは反対の交差稜線部4eの第2の端部4e2側に向けて斜めに延びるように形成された切屑吸引口8が開口し、工具本体1の第2の端部4e2側には切屑吸引口8に連通して工具本体1の後端側に延び、切屑吸引手段に接続される切屑排出路9が形成される。【選択図】図6

Description

本発明は、軸状の工具本体に切屑吸引手段に接続される切屑吸引路が形成された切屑吸引式切削工具に関するものである。
このような切屑吸引式切削工具として、例えば特許文献1には、工具本体の先端に、切刃を有する切削インサートが設けられた旋削工具において、工具本体に沿って移動可能なケーシングが設けられ、このケーシングは切刃のすくい面を覆う位置とすくい面から外れた位置とを取り得るようにされたものが記載されている。
特開平10−277811号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された切屑吸引式切削工具では、吸引手段が接続される切屑排出路(貫通孔)が、切削インサートが取り付けられる円柱状の工具本体の先端部の中心軸と同軸状に形成されており、工具本体の中心軸周辺が切屑排出路によって切り欠かれているので、工具本体の剛性を確保することが困難となる。このため、工具本体の突き出し量が大きい場合などにはビビリ振動等が発生して加工精度が損なわれるおそれがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、工具本体に高い剛性を確保することができて、突き出し量が大きい場合でもビビリ振動等の発生を防ぎ、高精度の加工を行うことが可能な切屑吸引式切削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸状に形成された工具本体の先端部に、この工具本体の長手方向に延びる底面と、この底面に交差する方向に延びて上記工具本体の先端側を向く壁面とを備えた先端切欠部が形成されており、上記先端切欠部の底面の先端外周部には、この底面と同じ方向を向くすくい面を有する切刃が設けられるとともに、上記先端切欠部の底面と壁面との少なくとも一方には、上記先端切欠部の底面に対向する方向から見て、上記工具本体の後端側に向かうに従い、上記先端切欠部の底面と壁面との交差稜線部の第1の端部側から、この第1の端部とは反対の上記交差稜線部の第2の端部側に向けて斜めに延びるように形成された切屑吸引口が開口していて、上記工具本体の上記第2の端部側には、上記切屑吸引口に連通して上記工具本体の後端側に延び、切屑吸引手段に接続される切屑排出路が形成されていることを特徴とする。
このように構成された切屑吸引式切削工具においては、工具本体の切屑排出路が工具本体の上記第2の端部側に形成されていて、切刃が設けられた先端切欠部とは、この先端切欠部の底面に対向する方向から見て、工具本体の後端側に向かうに従い、先端切欠部の底面と壁面との交差稜線部の第1の端部側から、この第1の端部とは反対の上記交差稜線部の上記第2の端部側に向けて斜めに延びる切屑吸引口を介して連通している。このため、工具本体の中心軸周辺には、切刃に切削負荷が作用する上記すくい面に対向する方向に十分な肉厚を残すことができて、このような切削負荷に対して高い剛性を確保することが可能となる。
従って、上記構成の切屑吸引式切削工具によれば、たとえ突き出し量が大きくても、工具本体にビビリ振動等が発生するのを防ぐことができ、高い加工精度を得ることが可能となる。このため、特に被削材によって突き出し量が決定される内径加工用のボーリングバーなどにおいて、安定した切削を行うことができる。しかも、特にこのような内径加工用のボーリングバーに適用した場合に、本発明では、切屑が工具本体内の切屑排出路を通過して排出されるため、切屑が工具本体の外周と被削材の加工孔の内周との間を擦過するのを防ぐことができるので、加工孔の内径近くまで工具本体の外径を大きくすることができ、工具本体の剛性をさらに確保して一層安定した切削を行うことが可能となる。
ここで、上記工具本体の上記第2の端部側に、この第2の端部における上記工具本体を上記長手方向に切り欠いた外周切欠部を形成するとともに、この外周切欠部を覆う外周カバーを上記工具本体に着脱可能に取り付けることにより、上記切屑排出路を形成すれば、上述のように斜めに形成された切屑吸引口を通って切屑が吸引されて切屑排出路を介して排出されても、切屑の擦過によって傷付けられるのは専ら上記外周カバーとなる。そして、この外周カバーが切屑の擦過によって摩耗したときには外周カバーを交換すれば済むので、効率的かつ経済的である。
また、上記切刃を、上記先端切欠部の底面の上記第1の端部側に設けることにより、この切刃によって生成された切屑を、工具本体の上記第1の端部側から、上述のように斜めに形成された切屑吸引口を通して上記第2の端部側に形成された切屑排出路にスムーズに流出させて吸引、排出することができる。
特に、このように切刃が先端切欠部の底面の上記第1の端部側に設けられている場合には、上記工具本体内には、この工具本体の上記第1の端部側に、この工具本体の長手方向に延びるクーラント孔を形成して上記先端切欠部の壁面に開口させることにより、やはり切刃に切削負荷が作用する方向への工具本体の剛性を確保しつつ、クーラントによって切屑の分断や冷却による切刃の寿命延長を図ることができる。
一方、上記工具本体の先端部には、上記切刃と間隔をあけて上記先端切欠部を覆う先端カバーが着脱可能に取り付けられていてもよい。この先端カバーと切刃との間の間隔部分から切屑を先端カバー内に吸引して飛散させることなく切屑吸引口から切屑排出路に導くことができる。
さらに、こうして先端カバーを取り付ける場合には、この先端カバーを、先端切欠部の底面において上記切刃とは反対側で該底面に交差する回転軸回りに回転可能に取り付けることにより、切刃も工具本体に着脱可能に取り付けられる切削インサートに形成されているときでも、先端カバーを工具本体から完全に取り外すことなく、切削インサートを交換することができる。
そして、このように先端カバーが切刃とは反対側の回転軸回りに回転可能に工具本体に取り付けられている場合には、上記先端切欠部の壁面に、上記先端切欠部の底面に対向する方向から見て上記切刃とは反対側に凹部を形成することにより、この凹部によって先端カバーと先端切欠部の壁面との干渉を避けることが可能となり、スムーズに先端カバーを回転させて切削インサートの交換等を行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、軸状の工具本体に長手方向に延びる切屑排出路が形成されていても、切刃に切削負荷が作用する方向には高い剛性を工具本体に確保することが可能となり、たとえ突き出し量が大きい場合でも、工具本体にビビリ振動等が発生するのを防いで、高い加工精度を得ることが可能となる。
本発明の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す実施形態の平面図である。 図1に示す実施形態の右側面図である。 図1に示す実施形態の正面図である。 図1に示す実施形態の背面図である。 図1に示す実施形態の分解斜視図である。 図1に示す実施形態の工具本体の先端切欠部の底面に対向する方向から見た平面図である。 図7に示す工具本体の右側面図である。 図7に示す工具本体の左側面図である。 図7に示す工具本体の正面図である。
図1〜図10は、本発明の一実施形態を示すものであって、本発明をボーリングバーに適用した場合を示すものである。本実施形態において、工具本体1は、鋼材等の金属材料によって軸線Oを中心とした概略多段の円柱軸状に形成されており、その後端部(図1、図6において右上側部分。図2、図3、図7〜図9においては右側部分。)は外形が概略円柱状のままのシャンク部2とされている。
シャンク部2の上縁部と下縁部(図3〜図5、図8〜図10における上下の縁部)には、互いに平行かつ軸線Oにも平行に工具本体1の長手方向(軸線O方向)に延びる平坦な切欠面2aが形成されている。工具本体1は、これらの切欠面2aに工作機械のアダプターのセットボルトが当接させられることによりシャンク部2がクランプされて、工作機械に支持される。
また、工具本体1の先端部(図1、図6において左下側部分。図2、図3、図7〜図9においては左側部分。)は、外形がシャンク部2よりも僅かに大径の軸線Oを中心とした概略円柱状に形成されて、刃部3とされている。この刃部3には、刃部3の先端面から工具本体1の長手方向に延びる底面4aと、この底面4aに交差する方向に延びて工具本体1の先端側を向き、刃部3の上縁部側の外周面に達する壁面4bとを備えた先端切欠部4が形成されている。
なお、この先端切欠部4の底面4aは、図8および図9に示すように工具本体1の後端側に向かうに従い刃部3の下縁部側に向けて傾斜している。これに対して、先端切欠部4の壁面4bは軸線Oに垂直とされている。また、底面4aと壁面4bとの交差稜線部4eは、凹曲面状に形成されて底面4aと壁面4bに滑らかに接続されている。
さらに、先端切欠部4の底面4aには、この底面4aに対向する方向から見たときの上記交差稜線部4eの第1の端部(図7において下側の端部。図10においては右側の端部)4e1の先端角部に、底面4aから一段凹むようにしてインサート取付座5が形成されている。このインサート取付座5は、底面4aと平行な多角形(例えば、菱形)の底面5aと、この底面5aから先端切欠部4の底面4aに延びる工具本体1の先端側を向く壁面5bおよび工具本体1の外周側を向く壁面5cとを備え、底面5aにはネジ孔5dが形成されている。なお、刃部3の先端面は、上記第1の端部4e1側に向かうに従い先端側に向かうように傾斜している。
本実施形態の切屑吸引式切削工具における切刃6aは、このインサート取付座5に着脱可能に取り付けられる切削インサート6に形成されている。すなわち、本実施形態の切屑吸引式切削工具は刃先交換式のボーリングバーである。この切削インサート6は、工具本体1よりも高硬度の超硬合金等の材料により、インサート取付座5の底面5aの形状に合わせた形状で底面5aよりも僅かに一回り大きな多角形面(例えば、菱形面)を有する板状に形成されている。
このような切削インサート6は、一方の多角形面を着座面として底面5aに密着させるとともに、工具本体1の後端側を向く側面を壁面5bに、内周側を向く側面を壁面5cに当接させ、先端切欠部4の底面4aと同じ方向を向いてすくい面6bとされる他方の多角形面から挿通されたクランプネジ7が上記ネジ孔5dにねじ込まれることにより、インサート取付座5に着脱可能に取り付けられる。上記切刃6aは、工具本体1の先端外周側における上記すくい面6bのコーナ部に形成され、切削インサート6が取り付けられた状態で刃部3の先端面および外周面から僅かに突出させられている。
また、工具本体1内には、この工具本体1の上記第1の端部4e1側に、上記シャンク部2の後端面から刃部3の先端切欠部4にかけて軸線Oに平行に延びるクーラント孔1aが形成されている。このクーラント孔1aは、インサート取付座5の後端側において、先端切欠部4の上記底面4aと壁面4bとの交差稜線部4eの壁面4b側に開口している。上記切刃6aは、このクーラント孔1aの工具本体1の先端側への延長線上に位置するように配置されている。
さらに、先端切欠部4の底面4aから壁面4bにかけては、これら底面4aと壁面4bとの上記交差稜線部4eの上記第1の端部4e1と、この第1の端部4e1とは反対の交差稜線部4eの第2の端部(図7において上側の端部。図10においては左側の端部)4e2との間の中央部に、切刃6aによって生成された切屑を吸引する切屑吸引口8が開口している。この切屑吸引口8は、先端切欠部4の底面4aにおいて刃部3の先端面よりも僅かに工具本体1の後端側の位置から後端側に向かうに従い漸次幅広になるように延び、壁面4bにおいては刃部3の上縁部よりも僅かに工具本体1の内周側にまで延びて、略半長円状に開口している。
そして、この切屑吸引口8は、先端切欠部4の底面4aに対向する方向から見て図6や図7に示すように、底面4aから壁面4bにかけての開口部から、工具本体1の後端側に向かうに従い、上記交差稜線部4eの上記第1の端部4e1側から、上記第2の端部4e2側に向けて斜めに延びるように形成されている。さらに、工具本体1のシャンク部2には、上記第2の端部4e2側に、この切屑吸引口8に連通する切屑排出路9が軸線Oを避けるようにして形成されている。なお、切屑吸引口8は、図9に示すように工具本体1の後端側に向かうに従いシャンク部2の上記下縁部側に向けても斜めに延びるように形成されている。
上記切屑排出路9は、本実施形態では、シャンク部2の上記第2の端部4e2側の側面が先端部と後端部を除いて軸線Oに平行な平面によって切り欠かれることにより、このシャンク部2の第2の端部4e2側に工具本体1の長手方向に延びる外周切欠部10が形成され、この外周切欠部10に、軸線Oを中心とする断面円弧形で軸線O方向に延びる板状の外周カバー11がクランプネジ12によって着脱可能に取り付けられることにより、外周切欠部10が覆われることによって形成されている。この外周カバー11の後端部には、方形状の切屑排出口11aが開口している。
なお、外周切欠部10には、上述のように軸線Oに平行に切り欠かれた上記平面の内側に、上記第2の端部4e2側から見て図9に示すように長方形状に上記第1の端部4e1側に僅かに一段凹んで軸線Oに平行に延びる溝部10aが形成されている。さらに、この溝部10aの後端部には、上記第1の端部4e1側に僅かにもう一段凹む凹所10bが形成されており、この凹所10bは、上記第2の端部4e2側から見て図9に示すように長円状に形成されるとともに、その工具本体1の先端側の内壁面は後端側に向かうに従い上記第1の端部4e1側に向かうように傾斜している。
また、外周カバー11の上記切屑排出口11aには、集塵機等の図示されない切屑吸引手段に接続される外形略円筒状の接続部材13が取り付けられる。この接続部材13の上縁部と下縁部には、上記第1の端部4e1側に延びる板状の連結部13aが形成されており、これらの連結部13aが工具本体1のシャンク部2における上縁部と下縁部の上記切欠面2aに摺接させられた上で、該連結部13aに挿通されたクランプネジ13bが切欠面2aにねじ込まれることにより、接続部材13はその中心線を工具本体1の軸線Oに垂直にして第2の端部4e2側に取り付けられる。なお、接続部材13の内周部は、外周カバー11の切屑排出口11aに合わせた断面方形とされ、切屑排出口11aと密着して連通させられる。
さらに、本実施形態では、刃部3の上記先端切欠部4にも、この先端切欠部4を覆う先端カバー14が着脱可能に取り付けられている。この先端カバー14は、有底の円筒をその中心線に沿って半割にしたような形状に形成されている。ただし、先端切欠部4の底面4aにおける上記第1の端部4e1側と第2の端部4e2側の縁部に密着する先端カバー14の下縁部は、底面4aの傾斜に合わせて工具本体1の後端側に向かうに従い刃部3の下縁部側に傾斜していて、上記中心線が工具本体1の軸線Oと同軸になるように取り付けられる。
また、先端カバー14の先端面も刃部3の先端面と同様に、この刃部3の先端面に合わせて工具本体1の上記第1の端部4e1側に向かうに従い先端側に向かうように傾斜している。この先端カバー14の先端面の中央部から上記第1の端部4e1側寄りの部分には、先端カバー14内に周囲の空気を吸引する空気吸引口14aが先端カバー14を貫通するように形成されて開口している。さらに、この空気吸引口14aに連なって先端カバー14の上記第1の端部4e1側に延び、切削インサート6のすくい面6bに対向する先端カバー14の下縁部14fは、切刃6aによって生成された切屑が空気吸引口14aから吸引される空気とともに吸引可能なように、切刃6aとの間に僅かな間隔をあけている。なお、この間隔は、図4に示すように上記第1の端部4e1側(図4において右側)に向かうに従い小さくなるように形成されている。
さらにまた、この先端カバー14には、上記第2の端部4e2側の先端部に、先端カバー14の外周面から刃部3の下縁部側に凹む有底の凹溝14bが形成されるとともに、先端カバー14の上縁部には、後端側に突出する板状の突片部14cが形成されており、凹溝14bの底部と突片部14cに挿通されるクランプネジ15が工具本体1にねじ込まれることにより、先端カバー14は先端切欠部4に取り付けられる。
ここで、凹溝14bの底部のクランプネジ15が挿通される挿通孔14dと、このクランプネジ15がねじ込まれる先端切欠部4の底面4aの第2の端部4e2の先端側のネジ孔4cとは、底面4aに垂直とされている。また、突片部14cには、この突片部14cを貫通する段付きの溝部14eが形成されていて、この溝部14eは先端カバー14の後端側に向かうに従い上記第2の端部4e2側に向かうように傾斜して、突片部14cの後端面に開口しており、突片部14cに挿通されたクランプネジ15はこの段付きの溝部14eの段部に頭部が当接して突片部14cをクランプする。
従って、2つのクランプネジ15を取り外すことなく緩めることにより、先端カバー14は、先端切欠部4の底面4aに垂直に交差する挿通孔14dとネジ孔4cの中心線を図2に示すように回転軸Cとして、この回転軸C回りに回転可能な状態となる。そこで、この状態から先端カバー14を底面4aに沿って回転軸C回りに図2において時計回り方向に回転させることにより、突片部14cに挿通されたクランプネジ15から溝部14eが抜け出て、インサート取付座5に取り付けられた切削インサート6を露出させた状態とすることができる。
さらに、本実施形態では、先端切欠部4の底面4aに対向する方向から見て、切刃6aが設けられた切削インサート6とは反対側の先端切欠部4の壁面4bの上記第2の端部4e2側に、該壁面4bから工具本体1の後端側に僅かに凹む凹部4dが刃部3の第2の端部4e2側の外周面から切屑吸引口8に亙って形成されている。この凹部4dは、上述のように先端カバー14を回転させた際に、先端カバー14の第2の端部4e2側の後端面が壁面4bに当たらないように、この後端面の上記回転軸C回りの回転軌跡と僅かな間隔をあけるように形成されている。
このように構成された刃先交換式のボーリングバーである本実施形態の切屑吸引式切削工具は、上述のようにして工作機械に支持され、回転する被削材の回転軸線を中心とした加工孔内に先端側から挿入されて送り出されつつ、切削インサート6の切刃6aによって上記加工孔の内径加工を行う。このとき、接続部材13に接続された切屑吸引手段によって加工孔内の空気は先端カバー14の空気吸引口14aから吸引され、切刃6aによって生成された切屑を伴って切屑吸引口8から切屑排出路9を通り切屑排出口11aから排出される。また、切削加工中は、クーラント孔1aから切刃6aに向けてクーラントが供給される。
ここで、上記構成の切屑吸引式切削工具では、この切屑排出路9が、切刃6aのすくい面6bと同じ方向を向く先端切欠部4の底面4aに対向する方向から見て、この底面4aと壁面4bとの交差稜線部4eの上記第2の端部4e2側に形成されており、先端切欠部4とはこの底面4aに対向する方向から見て工具本体1の後端側に向かうに従い、上記第1の端部4e1側から第2の端部4e2側に向けて斜めに延びる切屑吸引口8を介して連通している。このため、工具本体1の特にシャンク部2において軸線O周辺で肉厚が削がれることが少なく、切刃6aに切削負荷が作用するすくい面6bに対向する方向に十分な肉厚を確保することができる。
従って、上述のような切削負荷に対して高い剛性を工具本体1に与えることができるので、上記構成の切屑吸引式切削工具によれば、工具本体1の突き出し量が大きい場合であっても、切削加工中に工具本体1にビビリ振動等が発生するのを防いで、高精度の加工を行うことができる。特に、本実施形態のような内径加工に使用されるボーリングバーにおいては、被削材の加工孔の加工深さによって工具本体1の突き出し量が決定されるため、このような内径加工において加工深さが深くても、安定した切削加工を行うことが可能となる。しかも、このような内径加工用のボーリングバーに適用した場合に、上記構成の切屑吸引式切削工具では、切屑が工具本体1内の切屑排出路9を通過して排出されるため、切屑が工具本体1の外周と被削材の加工孔の内周との間を擦過するのを防ぐことができるので、加工孔の内径近くまで工具本体1の外径を大きくすることができ、工具本体1の剛性をさらに確保して一層安定した切削を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、工具本体1の上記第2の端部4e2側の側面に、この側面を工具本体1の長手方向に切り欠いた外周切欠部10が形成されるとともに、この外周切欠部10を覆う外周カバー11が工具本体1に着脱可能に取り付けられることにより、切屑排出路9が形成されている。このため、工具本体1の後端側に向けて第1の端部4e1側から第2の端部4e2側に斜めに延びる切屑吸引口8から吸引された切屑は、この外周カバー11に衝突することになる。
従って、このような切屑の衝突によって擦過されて傷付けられるのは、専ら外周カバー11となり、こうして切屑の擦過によって外周カバー11が摩耗して損傷したときには、工具本体1ごと交換するような必要はなく、この外周カバー11だけを交換すればよい。このため、工具本体1の寿命を長く維持することができるので、長期に亙って効率的かつ経済的な切削加工を行うことができる。
さらに、本実施形態では、切刃6aが、切屑排出路9が設けられた工具本体1の第2の端部4e2側とは反対の第1の端部4e1側において、先端切欠部4の底面4aの先端部に設けられており、この切刃6aによって生成された切屑を、工具本体1の後端側に向かうに従い第1の端部4e1側から第2の端部4e2側に向かうように斜めに形成された切屑吸引口8にスムーズに導いて切屑排出路9から排出することができる。このため、切屑が切屑吸引口8の開口部に絡まったりするのを防いで、一層安定した切削加工を行うことができる。
また、本実施形態では、こうして切刃6aが配設された工具本体1の第1の端部4e1側にクーラント孔1aが形成されて先端切欠部4の壁面4bに開口しており、切削加工中はこのクーラント孔1aからクーラントが切刃6aに向けて供給される。このため、やはり工具本体1の軸線O周辺の肉厚を確保して高い剛性を維持しつつ、クーラント孔1aが必要以上に長くなるのを防いで効率的にクーラントを供給することができるとともに、このクーラントの供給によって切屑を分断したり、切刃6aを冷却してその寿命の延長を図ったりすることができる。
さらにまた、本実施形態では、工具本体1の先端部に、この切刃6aと間隔をあけて上記先端切欠部4を覆う先端カバー14が着脱可能に取り付けられている。このため、切刃6aによって生成された切屑を加工孔内に飛散させることなく、確実に切屑吸引口8から吸引して切屑排出路9に導き、排出することができる。
また、この先端カバー14は、本実施形態では先端切欠部4の底面4aにおいて、切刃6aとは反対側で底面4aに交差する回転軸C回りに回転可能に取り付けられている。このため、この切刃6aが本実施形態のように上記底面に形成されたインサート取付座5に着脱可能に取り付けられた切削インサート6に形成されている場合に、こうして先端カバー14を回転させることにより、上述のように切削インサート6を露出させた状態とすることができるので、切刃6aに摩耗が生じたときでも、容易に切削インサート6を取り外して使用前の切刃6aに取り付け直したり、切削インサート6を交換したりすることができる。
さらに、本実施形態では、このように先端カバー14が先端切欠部4の底面4aにおいて切刃6aとは反対側の回転軸C回りに回転可能に工具本体1に取り付けられているときに、この先端切欠部4の壁面4bにおいて、先端切欠部4の底面4aに対向する方向から見て切刃6aとは反対側に、凹部4dが形成されている。そして、この凹部4dは、上述のように先端カバー14の第2の端部4e2側の後端面の回転軸C回りの回転軌跡と僅かな間隔をあけるように形成されていて、先端カバー14を回転させた際に先端カバー14の後端面との干渉を避けるようにされているので、先端カバー14をスムーズに回転させることが可能となり、切削インサート6の取り付け直しや交換を一層容易に行うことが可能となる。
1 工具本体
1a クーラント孔
2 シャンク部
3 刃部
4 先端切欠部
4a 先端切欠部4の底面
4b 先端切欠部4の壁面
4d 凹部
4e 先端切欠部4の底面4aと壁面4bとの交差稜線部
4e1 交差稜線部4eの第1の端部
4e2 交差稜線部4eの第2の端部
5 インサート取付座
6 切削インサート
6a 切刃
6b すくい面
7、12、13b、15 クランプネジ
8 切屑吸引口
9 切屑排出路
10 外周切欠部
11 外周カバー
11a 切屑排出口
13 接続部材
14 先端カバー
14a 空気吸引口
O 工具本体1の軸線
C 先端カバー14の回転軸

Claims (6)

  1. 軸状に形成された工具本体の先端部に、この工具本体の長手方向に延びる底面と、この底面に交差する方向に延びて上記工具本体の先端側を向く壁面とを備えた先端切欠部が形成されており、
    上記先端切欠部の底面の先端外周部には、この底面と同じ方向を向くすくい面を有する切刃が設けられるとともに、
    上記先端切欠部の底面と壁面との少なくとも一方には、上記先端切欠部の底面に対向する方向から見て、上記工具本体の後端側に向かうに従い、上記先端切欠部の底面と壁面との交差稜線部の第1の端部側から、この第1の端部とは反対の上記交差稜線部の第2の端部側に向けて斜めに延びるように形成された切屑吸引口が開口していて、
    上記工具本体の上記第2の端部側には、上記切屑吸引口に連通して上記工具本体の後端側に延び、切屑吸引手段に接続される切屑排出路が形成されていることを特徴とする切屑吸引式切削工具。
  2. 上記工具本体の上記第2の端部側には、この第2の端部における上記工具本体を上記長手方向に切り欠いた外周切欠部が形成されており、この外周切欠部を覆う外周カバーが上記工具本体に着脱可能に取り付けられることにより、上記切屑排出路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の切屑吸引式切削工具。
  3. 上記切刃は、上記先端切欠部の底面の上記第1の端部側に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の切屑吸引式切削工具。
  4. 上記工具本体内には、該工具本体の上記第1の端部側に、この工具本体の長手方向に延びるクーラント孔が形成されて上記先端切欠部の壁面に開口していることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の切屑吸引式切削工具。
  5. 上記工具本体の先端部には、上記切刃と間隔をあけて上記先端切欠部を覆う先端カバーが着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の切屑吸引式切削工具。
  6. 上記先端カバーは、上記先端切欠部の底面において上記切刃とは反対側で該底面に交差する回転軸回りに回転可能に取り付けられるとともに、上記先端切欠部の壁面には、上記先端切欠部の底面に対向する方向から見て上記切刃とは反対側に凹部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の切屑吸引式切削工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114029517A (zh) * 2021-12-02 2022-02-11 四川道勤切削工具有限公司 可自动排屑的内孔加工刀具

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