JP2020046056A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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佐藤 光司
Koji Sato
光司 佐藤
池田 良則
Yoshinori Ikeda
良則 池田
辰徳 清水
Tatsunori Shimizu
辰徳 清水
慎介 平野
Shinsuke Hirano
慎介 平野
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Abstract

【課題】ねじ軸の回転を規制する回転規制部を備えた電動アクチュエータの組立性向上を図る。【解決手段】電動モータを有する駆動部と、ねじ軸31およびその外周に回転可能に嵌合されたナットを有する運動変換機構部とを備え、ナットが回転するのに伴ってねじ軸31がその中心軸回りの回転を規制された状態で軸方向に進退移動する電動アクチュエータにおいて、ねじ軸31の回転を規制する回転規制部70が、支持ピン71により回転可能に支持された円筒状の回転部材(ガイドローラ)72と、ねじ軸31を収容した軸ケース35の内周面に設けられ、ガイドローラ72が転動可能に嵌め込まれた軸方向の案内溝35cと、支持ピン71に対してガイドローラ72がねじ軸31の径方向に移動するのを規制する径方向移動規制部73とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
近年、自動車をはじめとする車両においては、その省力化や低燃費化のために電動化が進展し、例えば、自動変速機、ブレーキおよびステアリング等の操作を電動機の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。このような用途に使用されるアクチュエータとして、例えば、下記の特許文献1には、電動モータの回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構にボールねじ(ボールねじ機構)を採用したものが開示されている。
特許文献1の電動アクチュエータには、ボールねじのねじ軸がその中心軸回りに回転するのを規制するための回転規制部が設けられている。回転規制部は、ねじ軸に取り付けられて径方向に延び、外径端部がねじ軸の外側に突出した支持ピンと、支持ピンの外径端部に取り付けられた円筒状の回転体(ガイドカラー)と、電動アクチュエータのケーシングの内周面に設けられ、ガイドカラーが転動可能に嵌め込まれた軸方向の案内溝とを備える。
特開2017−184484号公報
特許文献1の電動アクチュエータに設けられた回転規制部においては、ピンの長手方向でガイドカラーを位置決めするための技術手段について何ら言及・検討されておらず、ガイドカラーはピンの長手方向に沿って自由に移動可能となっている。そのため、ねじ軸に対してピンおよびガイドカラーを組み付けてなるアセンブリをケーシング(軸ケース)に組み込む際にガイドカラーがピンから脱落する、などという問題が生じ易く、電動アクチュエータの組立性が悪い、という問題が指摘されていた。
そこで、本発明は、ねじ軸が進退移動するのに伴ってその中心軸回りに回転するのを規制する回転規制部を備えた電動アクチュエータにおいて、その組立性向上を図ることを主たる目的とする。
上記の目的を達成するために創案された本発明は、電動モータを有する駆動部と、駆動部の回転運動を電動モータの回転軸と平行な軸方向の直線運動に変換する運動変換機構部とを備え、運動変換機構部が、ねじ軸およびその外周に回転可能に嵌合されたナットを有し、駆動部の回転運動を受けてナットが回転するのに伴って、ねじ軸がその中心軸回りの回転を規制された状態で軸方向に進退移動する電動アクチュエータにおいて、ねじ軸の上記回転を規制する回転規制部が、ねじ軸の径方向に延びた支持ピンにより回転可能に支持された円筒状の回転部材と、ねじ軸を収容した有底筒状の軸ケースの内周面に設けられ、回転部材が転動可能に嵌め込まれた軸方向の案内溝と、支持ピンに対して回転部材がねじ軸の径方向に移動するのを規制する径方向移動規制部と、を備えることを特徴とする。
このように、本発明では、ねじ軸がその中心軸回りに回転するのを規制するために設けられる回転規制部に、回転部材を回転可能に支持した支持ピンに対して回転部材がねじ軸の径方向(支持ピンの軸方向)に移動するのを規制する径方向移動規制部を設けた。このようにすれば、支持ピンに対して回転部材が支持ピンの軸方向に移動するのを規制することができるので、例えば、ねじ軸、支持ピンおよび回転部材を組み付けてなるアセンブリを軸ケースに組み込む際に回転部材が支持ピンから脱落する、などといった問題の発生を防止することができる。これにより、電動アクチュエータの組立作業性を向上することができる。
径方向移動規制部は、互いに対向する支持ピンの外周面および回転部材の内周面の何れか一方に設けられた環状突起と、他方に設けられ、環状突起が嵌合した環状溝とで構成することができる。これにより、回転部材の円滑な回転を阻害することなく、支持ピンの軸方向に対して回転体を位置決めすることができる。
支持ピンは、ねじ軸に設けられた径方向の取り付け孔に対して圧入することができる。このようにすれば、上記アセンブリの組立作業中にねじ軸から支持ピンが抜け落ち難くなるので、アセンブリの組立作業性を向上することができる。
以上の構成において、ねじ軸と軸ケースの底部との間に弾性部材を介在させることができる。このようにすれば、例えば電動アクチュエータの誤作動によってねじ軸が軸ケースの底部に衝突したとしても、弾性部材がこの衝突による軸ケースへの衝撃を緩和する緩衝部材として機能するので、軸ケースの破損を防止することができる。
ねじ軸のうち、軸ケースの底部と対向する端面には、弾性部材の一部を収容する凹部を設けることができる。このとき、上記凹部に一部が収容された弾性部材を、支持ピンを用いてねじ軸に対して取付固定すれば、弾性部材をねじ軸に固定するための別部材を用いずとも、弾性部材をねじ軸に対して適切に固定することができる。
以上のことから、本発明によれば、ねじ軸が進退移動するのに伴ってその中心軸回りに回転するのを規制する回転規制部を備えた電動アクチュエータにおいて、その組立性向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る電動アクチュエータの概略断面図である。 図1に示す電動アクチュエータの概略斜視図である。 図1の部分拡大図である。 ねじ軸から弾性部材および支持ピンを取り外した状態を示す分解斜視図である。 (a)図は、図1のA−A線矢視断面図であり、(b)図は、(a)図中のB部拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で使用する「軸方向一方側」とは図1の紙面左側であり、「軸方向他方側」とは図1の紙面右側である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動アクチュエータ1の概略縦断面図であり、図2は、電動アクチュエータ1の概略斜視図である。電動アクチュエータ1は、回転駆動力を発生させる駆動部2と、駆動部2から出力され、駆動力伝達部4を介して伝達される回転駆動力(回転運動)を直線運動に変換する運動変換機構部3と、運動変換機構部3を支持する支持部5と、運動変換機構部3の直線運動を操作対象に出力(伝達)する操作部6と、運動変換機構部3の駆動を停止するロック機構部7とを備える。駆動部2は、モータ部8と減速機構部9とで構成される。
モータ部8は、主に、電動モータ10と、電動モータ10を収容したモータケース11とを備える。モータケース11は、ケース本体12と、ケース本体12の軸方向一方側の端部開口を封止する封止部材13とを備える。
本実施形態では、電動モータ10としてブラシ付きのDCモータを採用している。電動モータ10のモータ端子(図示せず)には、導電部材としてのバスバー14(図2参照)の一端が接続されており、バスバー14の他端は、モータケース11の外側に引き出され、図示外の動力線を介して図示外の動力電源に接続されている。なお、電動モータ10としては、ブラシレスモータ等の他のモータを使用することもできる。
減速機構部9は、モータ部8(電動モータ10)の回転を減速して出力する減速機15と、減速機15を収容した減速機ケース16とを備える。減速機ケース16は、その軸方向一方側に隣接配置されたモータケース11のケース本体12に対して分離可能に連結されている。
減速機15としては、いわゆる遊星歯車減速機を採用している。すなわち、減速機15は、電動モータ10の出力軸10aと一体回転可能に設けられたサンギヤ17と、減速機ケース16の内周に設けられたリングギヤ18と、サンギヤ17とリングギヤ18の間に配置され、サンギヤ17およびリングギヤ18に噛み合った複数(例えば、3つ)の遊星ギヤ19と、遊星ギヤ19を回転自在に保持した遊星ギヤホルダ20および遊星ギヤキャリア21とを備える。遊星ギヤキャリア21は、遊星ギヤ19に連結された環状部21aと、環状部20aの内径端部から軸方向他方側に延びた円筒部21bとを一体に有し、遊星ギヤ19の公転運動を取り出して出力する。遊星ギヤキャリア21の円筒部21bは、後述する転がり軸受46(の内輪)およびギヤボス44と一体回転可能に連結されている。
上記構成を有する減速機15により、電動モータ10の出力軸10aの回転運動が減速された上で駆動力伝達部4、さらには運動変換機構部3に伝達される。これにより、駆動力伝達部4の回転トルクを増加することができるので、小型の電動モータ10を採用することができる。
本実施形態の運動変換機構部3は、ボールねじ30で構成される。ボールねじ30は、電動モータ10の出力軸10aと平行に配置されたねじ軸31と、多数のボール33を介してねじ軸31の外周に回転可能に嵌合された回転部材としてのナット32と、循環部材としてのこま34とを備える。ねじ軸31の外周面に形成された螺旋状溝31aとナット32の内周面に形成された螺旋状溝32aとの間に多数のボール33が装填され、こま34が組み込まれている。このような構成により、ナット32がその中心軸回りに回転するのに伴ってねじ軸31が軸方向に進退移動する際には、両螺旋状溝31a,32aの間でボール33が循環する。
ねじ軸31は、電動アクチュエータ1の出力部材を構成するものであり、その軸方向一方側の端部には、図示外の操作対象を操作するための操作部6が設けられている。図示例において、操作部6は、操作対象とねじ軸31とを連結するための連結部材が挿入される径方向の貫通孔で構成される。
電動アクチュエータ1には、筒部35aおよび底部35bを有する有底筒状の軸ケース35が設けられ、この軸ケース35にねじ軸31の一部が収容されている。軸ケース35は、ロック機構部7を収容した筒状のホルダ部66(詳細は後述する)を有し、駆動力伝達部4を構成する伝達ギヤケース45に対して分離可能に連結されている。また、電動アクチュエータ1には、ねじ軸31がその中心軸回りに回転するのを規制するための回転規制部70が設けられ、ねじ軸31の軸方向他方側の端部と軸ケース35の底部35bとの間には弾性部材80が配置されている。これら回転規制部70および弾性部材80については後段で詳述する。
電動アクチュエータ1には、ねじ軸31の進退移動量(軸方向位置)を検出するための位置検出装置が設けられる。この位置検出装置は、主に、モータケース11に取り付けられたストロークセンサとしての磁気センサ36(図2参照)と、ねじ軸31に取り付けられたセンサターゲットとしての永久磁石37とで構成される。永久磁石37は、保持部材38を介してねじ軸31に取り付けられている。この場合、ねじ軸31が軸方向に進退移動すると、これに伴って移動する永久磁石37の磁場(例えば磁束密度の向きおよび強さ)の変化が磁気センサ36によって検出されることにより、ねじ軸31の進退移動量が検出される。
駆動力伝達部4は、主に、駆動部2(減速機構部9)の出力を運動変換機構部3に伝達する伝達ギヤ機構41と、伝達ギヤ機構41を収容した伝達ギヤケース45とを備える。伝達ギヤケース45は、その軸方向一方側に隣接配置された減速機ケース16に対して分離可能に連結されている。
伝達ギヤ機構41は、リング状をなした駆動側のドライブギヤ42と、これと噛み合う従動側のドリブンギヤ43と、ドライブギヤ42の内周に配置されたギヤボス44とを備え、ギヤボス44は、軸方向の二箇所に離間して配置された転がり軸受46,47によって回転自在に支持されている。転がり軸受46,47は、それぞれ、伝達ギヤケース45および支持部5を構成する軸受ケース51の内周に装着されている。
ギヤボス44は、小径円筒部44aと大径円筒部44bとを一体に有する段付き円筒状に形成され、電動モータ10の回転軸10aと同軸に配置されている。小径円筒部44aの外周面には遊星ギヤキャリア21の円筒部21aの内周面が圧入され、大径円筒部44bの外周面にはドライブギヤ42の内周面が圧入されている。本実施形態では、電動モータ10の回転軸10aの自由端側の一部が、径方向隙間を介してギヤボス44の内周に配置されている。
ドリブンギヤ43は、ボールねじ30のナット32の径方向外側に配置された円筒状のナット装着部43aを有し、本実施形態ではナット32の外周面がナット装着部43aの内周面に圧入されている。
以上の構成により、電動モータ10の回転軸10aが回転し、その回転駆動力が減速機15を介してギヤボス44に伝達されると、ギヤボス44およびドライブギヤ42が一体回転すると共に、ギヤボス44と噛み合ったドリブンギヤ43およびボールねじ30のナット32が一体回転する。これにより、ナット32の回転方向に応じてボールねじ30のねじ軸31が軸方向(電動モータ10の回転軸10aと平行な軸方向)に進退移動し、ねじ軸31の操作部6に連結された操作対象が操作される。
伝達ギヤケース45は、ねじ軸31の一部を収容した円筒部45aを有する。円筒部45aとねじ軸31との間には筒状のブーツ47が取り付けられる。ブーツ47は、樹脂、ゴムあるいは熱可塑性エラストマー等の弾性材料で形成され、小径筒部47aおよび大径筒部47bと、両筒部47a,47bを接続する蛇腹部47cとを一体に有する。小径筒部47aはブーツバンド48Aによってねじ軸31に対して締め付け固定され、大径筒部47bはブーツバンド48Bによって伝達ギヤケース45の円筒部45aに対して締め付け固定される。このような構成により、伝達ギヤケース45内への異物侵入が防止される。ブーツ47の外周には、ブーツ47を保護するためのブーツカバー49が配置されている。本実施形態のブーツカバー49は、モータケース11を構成するケース本体12と一体に設けられている。
支持部5は、ボールねじ30のナット32を回転自在に支持する支持軸受50と、支持軸受50を収容した軸受ケース51とを備える。軸受ケース51は、その軸方向一方側に隣接配置された伝達ギヤケース45に対して分離可能に連結されている。
支持軸受50としては、外輪50aおよび内輪50bと、これらの間に転動自在に配された複列のボール50cとを備え、ラジアル荷重および両方向のアキシャル荷重を支持することができる複列アンギュラ玉軸受が使用される。軸受ケース51と支持軸受50との間には、径方向内向きの鍔部52aを一体に有する鍔付き円筒状のスリーブ52が配置されており、支持軸受50の外輪50aは、スリーブ52の鍔部52aとスリーブ52の内周面に装着された止め輪53とで挟持されることにより、軸方向の位置決めがなされている。一方、支持軸受50の内輪50bは、ドリブンギヤ43とナット32の外周面に装着された止め輪54とで挟持されることにより、軸方向の位置決めがなされている。
ロック機構部7は、ロック部材60と、滑りねじナット61と、滑りねじ軸62と、ロック部材固定板63と、軸ケース35に設けられた筒状のホルダ部66に収容されたロック機構駆動用モータ(DCモータ)64と、ばね(圧縮コイルばね)65と、ロック機構部7がロック状態又はロック解除状態の何れの状態にあるかを把握するためのロックセンサ(図示省略)とを備える。
ロック部材60は、軸受ケース51に設けられた非真円形状(例えば、矩形状)の貫通孔51aに挿入された断面非真円形状の非真円部60aを有し、ロック部材固定板63を介して滑りねじナット61に対してボルト止めされている。滑りねじナット61は、滑りねじ軸62の外周に螺着されている。滑りねじ軸62は、ロック機構駆動用モータ64の出力軸64aと一体回転可能に連結されている。ばね65は、滑りねじ軸62の外周に装着され、ホルダ部66に設けられた径方向突起66aと滑りねじナット61(ロック部材固定板63)との間に圧縮状態で介在している。ホルダ部66の軸方向他方側の端部開口は、有底筒状のキャップ67で封口されている。図示は省略しているが、ロック機構駆動用モータ64は、動力線を介して動力電源(電動モータ10に電力を供給する動力電源)に接続されている。
ロック部材60が前進する方向にはドライブギヤ42が配置されており、ドライブギヤ42の周方向に離間した複数箇所にはロック部材60の非真円部60aが挿入される孔部42aが形成されている。そして、ロック機構部7がロック状態にあるとき(図1参照)、ロック部材60の非真円部60aは、複数の孔部42aのうちのいずれかに挿入され、ドライブギヤ42と周方向で係合する。
上記の構成を有するロック機構部7は、以下のように動作する。まず、ロック機構駆動用モータ64に電力が供給されていない状態では、ロック部材60がばね65によって軸方向一方側に付勢され、ロック部材60の非真円部60aがドライブギヤ42の孔部42aに挿入されるため、ドライブギヤ42の回転(ねじ軸31の進退移動)が規制されたロック状態にある。
この状態から、駆動用モータ10に電力が供給されると、ロック機構駆動用モータ64にも電力が供給され、ロック機構駆動用モータ64の出力軸64a、およびこれに連結された滑りねじ軸62がロック部材60を後退移動(軸方向他方側に移動)させる方向に回転駆動される。このとき、滑りねじナット61は、これに固定されたロック部材60の非真円部60aが軸受ケース51に設けられた非真円形状の貫通孔51aに挿入されることによって回り止めされているため、滑りねじ軸62が回転すると、滑りねじナット61およびロック部材60がばね65の付勢力に抗して後退移動する。これにより、ロック部材60の非真円部60aがドライブギヤ42の孔部42aから離脱し、ドライブギヤ42の回転(ねじ軸31の進退移動)が許容されるロック解除状態となる。駆動用モータ10に電力が供給されている間は、上記のロック解除状態に保持される。
その後、駆動用モータ10への電力供給が遮断され、ねじ軸31の駆動が停止すると、ロック機構駆動用モータ64への電力供給も遮断される。これにより、ロック部材60および滑りねじナット61を後退移動させるための駆動力が生じなくなるため、ロック部材60および滑りねじナット61はばね65の弾性復元力によって軸方向一方側に付勢され、ロック部材60の非真円部60aがドライブギヤ42の孔部42aに挿入される。これにより、ドライブギヤ42の回転が規制されるロック状態となる。
このように、ドライブギヤ42の回転が規制されることで、駆動部2の出力が運動変換機構部3に対して伝達されず、ねじ軸31が進退移動しない状態で保持される。これにより、操作対象からねじ軸31に外力が入力された場合でも、ねじ軸31を軸方向の所定位置に保持しておくことができる。
本実施形態では、ロック機構駆動用モータ64を駆動させることにより、ロック部材60を後退移動させるようにしているが、これとは反対に、ロック部材60を前進移動させるために、ロック機構駆動用モータ64を駆動させてもよい。
以下、本実施形態の電動アクチュエータ1で採用している特徴的構成について、図3−図5も参照しながら詳細に説明する。
図1、図3および図5(a)に示すように、ねじ軸31の軸方向他方側の端部には、ねじ軸31がその中心軸回りに回転するのを規制するための回転規制部70を設けている。回転規制部70は、ねじ軸31に取り付けられてねじ軸31の径方向に延び、両端部がねじ軸31の外側に突出した支持ピン71と、支持ピン71の突出部に外嵌され、支持ピン71に回転可能に支持された回転部材としてのガイドローラ72と、軸ケース35の筒部35aの内周面に設けられて軸方向に延び、ガイドローラ72が転動可能に嵌め込まれた一対の案内溝35cとを備える。
本実施形態の回転規制部70は、ねじ軸31の径方向に延びた取り付け孔(貫通孔)31bに対して支持ピン71を圧入してから、ガイドローラ72を支持ピン71に対して回転可能に嵌合することにより、ねじ軸31、支持ピン72およびガイドローラ72からなるアセンブリを作製した後、ガイドローラ72と軸ケース35に設けた案内溝35cとの位相合わせを行った状態で上記アセンブリを軸ケース35内に組み込むことで完成する。この場合、支持ピン71は、ねじ軸31の取り付け孔31bに圧入されているため、組み込み作業中に上記アセンブリがいかなる姿勢を取ったとしてもねじ軸31から脱落することはない。これに対し、ガイドローラ72は、支持ピン71に対して回転可能に嵌合されている(換言すると、すきまばめされている)ため、ガイドローラ72が支持ピン71から脱落する可能性がある。
そこで、図5(b)に示すように、回転規制部70に、支持ピン71に対してガイドローラ72がねじ軸31の径方向(支持ピン71の軸方向)に移動するのを規制する径方向移動規制部73を設けた。このような径方向移動規制部73を設けたことにより、ガイドローラ72が支持ピン71の軸方向に移動することを規制することができるので、上記アセンブリを軸ケース35に組み込む際にガイドローラ72が支持ピン71から脱落するといった問題の発生を防止することができる。また、本実施形態では、ねじ軸31の取り付け孔31bに対して支持ピン71を圧入しているので、ねじ軸31に取り付けられた支持ピン71がねじ軸31から脱落し難くなる。以上の構成により、上記アセンブリの組立作業性、さらには電動アクチュエータ1の組立作業性を向上することができる。
本実施形態の径方向移動規制部73は、図5(b)に拡大して示すように、互いに対向する支持ピン71の外周面71aおよびガイドローラ72の内周面72aのうち、ガイドローラ72の内周面72aに設けた環状突起74と、支持ピン71の外周面71aに設けられ、環状突起74が嵌合した環状溝75とで構成される。このような構成によれば、ガイドローラ72の円滑な回転、ひいてはねじ軸31の円滑な進退移動を阻害することなく、ガイドローラ72を位置決め固定することができる。
なお、環状突起74は、例えば、ガイドローラ72を樹脂で射出成形するのと同時に型成形することができ、環状溝75は支持ピン71に機械加工(例えば、切削加工)を施すことによって形成することができる。上記のように、ガイドローラ72を樹脂で射出成形するのと同時に環状突起74を型成形する場合には、環状突起74の存在により、成形型からのガイドローラ72の離型がいわゆる無理抜きとなる場合がある。無理抜きに伴って環状突起74が欠損等すると、所定の径方向移動規制部73を形成できなく可能性があることから、環状突起74の断面輪郭線は、図5(b)に示すように、滑らかな円弧を繋げたものとするのが好ましい。
上記のとおり、本実施形態の電動アクチュエータ1には、ねじ軸31の進退移動量(軸方向位置)を検出するための位置検出装置を設けており、また、ねじ軸31は、その外周に設けたガイドローラ72が軸ケース35に設けた案内溝35cに沿って転動することで進退移動することから、ねじ軸31の前進限および後退限を制御することができる。従って、ねじ軸31は基本的に所定の停止位置を越えて前進又は後退しない。しかしながら、位置検出装置の故障などにより、ねじ軸31が誤作動して所定の停止位置を越えて後退(軸方向他方側に移動)すると、ねじ軸31の後端部(軸方向他方側の端部)が軸ケース35の底部35bに衝突し、軸ケース35が破損するおそれがある。また、電動アクチュエータ1の組み立て作業中の取り扱いミスによって、ねじ軸31の後端部が軸ケース35の底部35bに衝突し、軸ケース35が破損する可能性があることも否定できない。
そこで、本実施形態では、図3にも拡大して示すように、ねじ軸31と軸ケース35の底部35bとの間にゴム、樹脂又は熱可塑性エラストマー等の弾性材料で形成された弾性部材80を設けている。これにより、仮にねじ軸31が所定の停止位置を越えて後退することにより、ねじ軸31が軸ケース35の底部35bに衝突した場合でも、弾性部材80によって衝撃荷重が緩和されるので、軸ケース35が破損等する可能性を低減することができる。
なお、本実施形態の弾性部材80は、ねじ軸31の軸方向他方側の端面31cに開口した凹部31dに挿入される円柱状の差込部81と、ねじ軸31と軸ケース35の底部35bとの間に介在するフランジ状の緩衝部82とで構成されている。差込部81は、ねじ軸31に対する組み付け性を高めるために、ねじ軸31の凹部31dに対してすきまばめされている。
図4は、ねじ軸31から弾性部材80と回り止めピン71とを取り外した状態を示す分解斜視図である(ねじ軸31の外周面に設けられた螺旋状溝は省略している)。図4にも示すように、弾性部材80の差込部81には、径方向の貫通孔83が設けられており、弾性部材80は、上記貫通孔83にガイドローラ72を支持するための支持ピン71を挿通することでねじ軸31に対して取付固定される。要するに、支持ピン71は、ガイドローラ72の支持部材として機能するだけでなく、弾性部材80の取付部材としても機能する。このような構成により、ねじ軸31、ガイドローラ72および弾性部材80等を備えたアセンブリを容易に組み立てることができる。
以上、本発明の一実施形態に係る電動アクチュエータ1について説明したが、電動アクチュエータ1には、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜の変更を施すことができる。
例えば、以上で説明した実施形態では、ガイドローラ72の内周面72aに設けた環状突起74と、支持ピン71の外周面71aに設けた、環状突起74が嵌合する環状溝75とで径方向規制部73を形成したが、これとは逆に、環状突起74を支持ピン71の外周面71aに設けると共に、環状突起74が嵌合する環状溝75をガイドローラ72の内周面72aに設けるようにしても構わない(図示省略)。
また、以上で説明した実施形態では、一対のガイドローラ72,72を一本の支持ピン71の軸方向両端部で回転可能に支持するようにした(支持ピン71として、その軸方向の両端部でガイドローラ72を回転可能に支持するものを使用した)が、一対のガイドローラ72,72は、それぞれがねじ軸31に取付固定された二本の支持ピン71で回転可能に支持することもできる(図示省略)。
また、以上で説明した実施形態では、ねじ軸31に対する弾性部材80の組み付け性を高めるために、弾性部材80の差込部81をねじ軸31に設けた軸方向の凹部31dに対してすきまばめするようしたが(図3参照)、弾性部材80の差込部81は、ねじ軸31の凹部31dに対して圧入しても良い。但し、弾性部材80の差込部81の外径寸法をねじ軸31の凹部31dの内径寸法よりも大きく設定すると(差込部81の周方向全域が孔部31に対して圧接されるようにすると)、弾性部材80の組み付け性が著しく低下する可能性がある。そのため、差込部81の外周面に、それぞれが凹部31dの内径面に圧接するような一又は複数の突起を設けることにより、弾性部材80の差込部81をねじ軸31の凹部31dに対して圧入するのが好ましい(図示省略)。
また、弾性部材80としては、ゴム、樹脂又は熱可塑性エラストマー等の弾性材料で形成されたものの他、ばね構造体を採用することも可能である。
また、以上で説明した実施形態では、運動変換機構部3をボールねじ30で構成したが、運動変換機構部3は、ボール33およびこま34が省略され、実質的にねじ軸31およびその外周に回転可能に嵌合されたナット32のみで構成された、いわゆるすべりねじで構成することも可能である。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 電動アクチュエータ
2 駆動部
3 運動変換機構部
4 駆動力伝達部
5 支持部
10 電動モータ
31 ねじ軸
32 ナット
35 軸ケース
35 底部
35c 案内溝
41 伝達ギヤ機構
50 支持軸受
70 回転規制部
71 支持ピン
72 ガイドローラ(回転部材)
73 径方向移動規制部
74 環状突起
75 環状溝
80 弾性部材

Claims (5)

  1. 電動モータを有する駆動部と、該駆動部の回転運動を前記電動モータの回転軸と平行な軸方向の直線運動に変換する運動変換機構部とを備え、該運動変換機構部が、ねじ軸およびその外周に回転可能に嵌合されたナットを有し、前記駆動部の回転運動を受けて前記ナットが回転するのに伴って、前記ねじ軸がその中心軸回りの回転を規制された状態で軸方向に進退移動する電動アクチュエータにおいて、
    前記ねじ軸の前記回転を規制する回転規制部が、前記ねじ軸の径方向に延びた支持ピンにより回転可能に支持された円筒状の回転部材と、前記ねじ軸を収容した有底筒状の軸ケースの内周面に設けられ、前記回転部材が転動可能に嵌め込まれた軸方向の案内溝と、前記支持ピンに対して前記回転部材が前記ねじ軸の径方向に移動するのを規制する径方向移動規制部と、を備えることを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記径方向移動規制部を、互いに対向する前記支持ピンの外周面および前記回転部材の内周面の何れか一方に設けられた環状突起と、他方に設けられ、前記環状突起が嵌合した環状溝とで構成した請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記ねじ軸に設けられた径方向の取り付け孔に対して前記支持ピンが圧入されている請求項1又は2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記ねじ軸と前記軸ケースの底部との間に弾性部材を介在させた請求項1〜3の何れか一項に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記ねじ軸のうち、前記軸ケースの底部と対向する端面に、前記弾性部材の一部を収容する凹部が設けられ、
    前記凹部に前記一部が収容された前記弾性部材を、前記支持ピンを用いて前記ねじ軸に対して取付固定した請求項4に記載の電動アクチュエータ。
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