JP2020037904A - 軸流タービン - Google Patents

軸流タービン Download PDF

Info

Publication number
JP2020037904A
JP2020037904A JP2018165192A JP2018165192A JP2020037904A JP 2020037904 A JP2020037904 A JP 2020037904A JP 2018165192 A JP2018165192 A JP 2018165192A JP 2018165192 A JP2018165192 A JP 2018165192A JP 2020037904 A JP2020037904 A JP 2020037904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
nozzle
peripheral wall
blades
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018165192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7051647B2 (ja
Inventor
田島 嗣久
Tsuguhisa Tajima
嗣久 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Energy Systems and Solutions Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2018165192A priority Critical patent/JP7051647B2/ja
Publication of JP2020037904A publication Critical patent/JP2020037904A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7051647B2 publication Critical patent/JP7051647B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

【課題】動翼のプロファイル損失を低減し、タービン性能の向上を図る。【解決手段】実施形態の軸流タービンでは、各段落で、ノズル翼13の軸方向下流側で動翼17の軸方向上流側であってノズル翼13および動翼17よりも径方向外側でノズル外周壁11の径方向内側に環状のキャビティ25が形成される。動翼17の臨界翼高さ比から1までの範囲で、幾何流入角度が、ノズル翼13の出口位置での流出角度、軸流速度および動翼回転速度から求まる動翼流入角度に比べて所定のずれ角度だけ大きく、ずれ角度は動翼17の径方向外側に向かって次第に大きくなっていて、下流側の臨界翼高さ比が上流側の臨界翼高さ比よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、多段の軸流タービンに関する。
近年、発電プラントの運転経済性を改善し発電効率の改善を図るために、タービン性能の向上を図ることが重要な課題となっている。タービンの内部における損失は翼のプロファイル損失、2次損失、あるいは最終段の排気損失など様々であるが、特にノズル翼後縁から動翼前縁間の外周壁付近に構成されているキャビティから主流への流入流れに起因する損失を低減することができれば、作動流体(タービン駆動流体。たとえば蒸気)のもつ熱エネルギをあますことなく回転エネルギに変換することに寄与し、効率向上にとって効果は大きい。
図4は軸流タービンの一つの段落の上半縦断面図である。ノズル外周壁11およびノズル内輪12によってはさまれた環状の流路内に、多数のノズル翼13が周方向に配列され、そのノズル翼13のチップ部(径方向外側先端部)がノズル外周壁11の内面に固定され、ノズル翼13のルート部(径方向内側端部)がノズル内輪12の外面に固定され一つのタービンノズルが構成されている。
一方、このタービンノズルの軸方向下流側には回転軸16に固定され放射方向に立設された多数の動翼17が配置される。また、動翼17は、動翼植え込み部19を備え、動翼植え込み部19を例えば、フォーク状、または鞍型状に形成し、回転軸16に植設する構成になっている。動翼17の頂部(径方向先端部)には、シュラウド18が取り付けられている。シュラウド18は周方向に延びて、周方向に互いに隣接する動翼17同士がシュラウド18によって連結されている。
ノズル外周壁11のシュラウド18に対向する位置には、複数の外側フィン20が、軸方向に互いに間隔をあけて取り付けられている。外側フィン20は周方向に延び、シュラウド18の外周に向かって突出している。外側フィン20の先端には、シュラウド18の外周との間に、間隙(チップクリアランス部)21が設けられる。外側フィン20によって、間隙21を通過する流れが抑制される。
ノズル内輪12の内面で回転軸16に対向する位置には、複数の内側フィン22が、軸方向に互いに間隔をあけて取り付けられている。内側フィン22は周方向に延び、回転軸16の外周に向かって突出している。内側フィン22の先端には、回転軸16の外周との間に、間隙が設けられる。内側フィン22によって、ノズル内輪12の内面と回転軸16の外面との間の間隙を通過する流れが抑制される。
このような構成を備えたタービン段落において、ノズル翼13は、圧力・温度の高い上流側から圧力・温度の低い下流側に向かう流れに膨張仕事をさせ、熱エネルギを速度エネルギに変えている。
また、動翼17は作動流体を転向させて次段落に案内する際、実質的な仕事(回転トルクの発生)をする部分である。
ノズル翼13からなるタービンノズルと動翼17とによって一段落が構成されている。多段軸流タービンでは、この段落が軸方向に複数段落配列されている。上述のように構成されるタービン段落には、ノズル翼13の出口すなわちノズル翼後縁13aと、動翼17の入口すなわち動翼前縁17aとにはさまれた軸方向位置で、ノズル翼13および動翼17の径方向外側でノズル外周壁11の径方向内側には、空間部(キャビティ)25が形成されている。
タービン段落は、高圧側から低圧側に向かう流体に膨張仕事をさせているので、低圧側に向かうに従い圧力が低くなり、その比容積が増加する。そのため、流体の急激な比容積の増加に対応して滑らかな膨脹を実現するため、下流側に向かってノズル翼13および動翼17のそれぞれの翼長を高くして流路を大きく確保する。さらに、タービンノズル外周壁11に、0<δ1を満足するスラント角(傾斜角)δ1を設け、動翼部外周壁に0<δ2を満足するスラント角δ2を設けて、軸方向下流側に向かって流路が徐々に拡大するように構成されている。
また、ノズル翼13を流出した作動流体の大部分は、動翼17の有効部に流入する一方、一部の作動流体はキャビティ25および間隙21を通り、下流側へと流出してゆく。キャビティ25内には渦が発生する場合もあり、キャビティ25内に入った作動流体の一部は、動翼17を流れる主流に合流する。
図5は、軸流タービンのノズル出口の作動流体速度、角度、動翼回転速度の関係を示す説明図である。ノズル翼13を絶対速度C2、流出角度α2で流出した作動流体は、動翼17側からみると、相対流入速度W2、相対流入角度β2で動翼に流入する。図5に示すように、作動流体の動翼17への相対流入角度β2は、回転速度U、ノズル流出角度α2、および作動流体の軸方向速度Cxにより一意に定まる。
図6は軸流タービンの動翼幾何流入角度の説明図である。また、図7は、軸流タービンの相対流入角度と動翼損失との関係を示すグラフである。
図7に示すように、図6に示す動翼の幾何流入角度β2GEOと、作動流体の相対流入角度β2とを一致させると、動翼17のプロファイル損失を低減することが可能となる。そのため、従来は、β2GEO=β2となるように動翼17の形状が決定されてきた。これは、作動流体が幾何流入角度とミスマッチ角度をもって流入した場合、動翼17の腹側、あるいは背側に剥離を生じ、動翼17の損失が低減するいわゆるインシデンス損失と呼ばれるプロファイル損失の一種が生じるためである。
特開2005−30266号公報 特開2006−138259号公報 実公昭56−9041号公報
図8は、軸流タービンのノズル翼のウェークの説明図である。ノズル翼13は、流れを転向させる役割を有している。図8で、ノズル翼13の上流側から作動流体が矢印C1の方向で流入する。ノズル翼13の下流側の一点鎖線Aの位置における作動流体の速度ベクトルをC2およびC2’で示している。ノズル翼13のウェークWに当たる位置の流速C2’は、他の位置の流速C2よりも小さい。また、ノズル翼13の片側は圧力が高く正圧面13psとなっていて、もう一方の側は圧力が低く負圧面13ssとなっている。
上述のように構成されたタービン段落内の作動流体は、ノズル翼13の上流より流入し、動翼17の下流へと流出してゆく。ここで、ノズル翼13を流出した作動流体は動翼17およびチップクリアランス部21のいずれかを通り下流側へと流出する。チップクリアランス部21を通る流れはタービンの出力に寄与しないので、少なく抑えられている。
また、タービンの性能向上を図るためには、ノズル翼13のノズル翼後縁13aから動翼17の動翼前縁17aまでの間の外周壁付近に構成されているキャビティ25内の低エネルギの流れが、動翼17の有効部へ流入して、主流の絶対全圧を低下させることを抑制するのが望ましい。従来の軸流タービンでは、この課題への対策が不十分で、性能の低下を招いていた。以下にその理由を説明する。
図8で、ノズル翼13の翼面上での流体の速度はゼロであり、また、翼面のきわめて近傍では、境界層とよばれる速度の遅い領域が形成される。そのため、図8に示すように、タービン運転中、ノズル翼後縁13aの後方には主流の速度C2より小さい速度C2’をもつウェークWが発生する。ノズル翼13の面の圧力に対応し、ウェークの正圧面13psは主流に比べて高い圧力、負圧面13ssは低い圧力を有している。図8の速度を表す矢印で、正圧域を「ps」で表し、負圧域を「ss」で表している。
図9は、軸流タービンのノズル翼後縁の径方向先端部のウェーク付近の流れの混合を示す説明図である。この図は、図4に示す形状のノズル外周壁11、シュラウド18、キャビティ25などを有するタービン段落を対象にした流れの数値解析の結果を示すものであり、キャビティ25を含む軸方向位置における流れの様子を示したものである。図9は、図8の一点鎖線Aの位置から軸方向上流側に向かって見た状況を示し、図9の上方が径方向外側を示している。また、図9の曲線Bは、キャビティ25の径方向内側の境界部における圧力の分布を、上方を正、下方を負として表わしている。
圧力の分布は、ウェーク正圧面側の静圧Pwpsがもっとも高く、ついで、キャビティ25内部の静圧Pcavが高い一方で、ノズル翼13の負圧面13ss側後流の静圧Pwssが最も低くなっている。このため、ノズル翼13の出口の流れには、ノズル翼13の出口の正圧面13ps側では、主流側からキャビティ25へ流入する流れFPSが生じ、ノズル翼13の出口の負圧面13ss側では圧力の高いキャビティ25から主流へと流入する流れFSSが生じる。
ノズル翼後縁13aから動翼前縁17aにかけての流路形状は、チップ(径方向先端)付近にてステップ状に変化し、また、ノズル外周壁11とシュラウド18の間には外側フィン20が配置されて軸方向の流れが抑制されている。このため、キャビティ25内部の流れは、主流部に比べて流量が少なく、流速の低い流れ場となっている。
図10は、従来の軸流タービンの相対流入角度の差異を示す説明図である。キャビティ25内部は低エネルギ流体となっていて、その近傍の流れでは、絶対速度が、主流部における基準絶対速度C2よりも小さいC2CAVとなっている。このため、キャビティ25に近い動翼17の先端近くでは、動翼17への相対流入角度β2CAVは、作動流体の主流部のノズル出口位置での絶対速度C2、ノズル流出角度α2、および作動流体の軸方向速度Cxにより一意に定まる基準流入角度β2sに比べて大きくなる。
従来の動翼17では、β2GEOは基準流入角度β2sに合わせて設計されており、キャビティ流れを考慮して設計されていなかった。すなわち、従来のタービン段落では、キャビティ流れの近傍で、動翼の形状が適切に設定されておらず、動翼のプロファイル損失を増大しタービン段落の性能を低下させてしまうという課題があった。
ところで、作動流体の流れの拡がりに伴う損失を防止するため、ノズルシュラウドあるいは、ノズル出口壁面を回転方向と平行に動翼に向かって延長してフィンを形成することも提案されている。そのような提案では、キャビティ流が主流に流入することを完全に防止できないにも関わらず、動翼そのものに対して改良がなされておらず、キャビティ流の影響を受けて動翼先端側でプロファイル損失が増加する問題がある。
また、主流と漏れ流れの干渉に起因する損失を低減し、タービン効率を向上させる目的で、ノズルハブシュラウド側面下流側を軸方向に延長して、動翼上流側オーバーハング部と重なるように設定することも提案されている。また、動翼チップシュラウド側面下流側を軸方向に延長し、ノズル上流側オーバーハング部と重なるよう設定することも提案されている。しかしその提案でも、キャビティ流が主流へ流入することを完全に防止できないにも関わらず、ノズル、動翼の形状は改良されていないため、損失が増加する問題がある。
また、動翼のプロファイル損失を低減する目的で、動翼の翼高さ比0.9から1.0の領域で10〜20度だけ動翼の流入角度を大きくすることも提案されている。しかし、その提案は、壁面付近の2次損失および境界層に起因する流入角度ミスマッチに対応するもので、キャビティ流が考慮されていない。このため、流入角度の変更が、翼高さ比0.9〜1.0の領域に限定され、動翼全域にわたって損失を低減することができない課題がある。加えて、動翼流入角度の変更を10〜20度以下に限定しているため、動翼幾何流入角度と、流体角度のミスマッチ角度を解消できず、損失を低減することができない。
本発明の実施形態に係る軸流タービンは、動翼のプロファイル損失を低減し、タービン性能の向上を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る軸流タービンは、回転軸と、環状の間隙を介して前記回転軸の外周を囲んで配置された第1のノズル内輪と、前記第1のノズル内輪を囲んで配置された環状のノズル外周壁と、前記第1のノズル内輪および前記ノズル外周壁に支持されて径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第1のノズル翼と、前記回転軸に取り付けられて前記複数個の第1のノズル翼の軸方向下流側に配置されて径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第1の動翼と、環状の間隙を介して前記回転軸の外周を囲んで、前記第1の動翼の軸方向下流側に配置された第2のノズル内輪と、前記第2のノズル内輪および前記ノズル外周壁に支持されて径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第2のノズル翼と、前記回転軸に取り付けられて前記複数個の第2のノズル翼の軸方向下流側に配置されて、前記第1の動翼よりも長く径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第2の動翼と、を備えた軸流タービンであって、前記第1のノズル翼の軸方向下流側で前記第1の動翼の軸方向上流側であって前記第1のノズル翼および前記第1の動翼よりも径方向外側で前記ノズル外周壁の径方向内側に環状の第1のキャビティが形成され、前記第2のノズル翼の軸方向下流側で前記第2の動翼の軸方向上流側であって前記第2のノズル翼および前記第2の動翼よりも径方向外側で前記ノズル外周壁の径方向内側に環状の第2のキャビティが形成され、前記第1および第2の動翼のそれぞれ、第1および第2の臨界翼高さ比から1までの範囲で、幾何流入角度が、前記第1および第2のノズル翼の出口位置での流出角度、軸流速度および動翼回転速度から求まる第1および第2の動翼流入角度に比べて所定の第1および第2のずれ角度だけ大きく、前記第1および第2のずれ角度は、それぞれ、前記第1および第2の動翼の径方向外側に向かって次第に大きくなっていて、前記第2の臨界翼高さ比が前記第1の臨界翼高さ比よりも大きいこと、を特徴とする。
本発明の実施形態によれば、動翼のプロファイル損失が低減し、軸流タービンの性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る軸流タービンの互いに隣接する2段落の上半縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る軸流タービンの一つの段落における翼高さ比と動翼幾何流入角度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る軸流タービンの軸方向位置と臨界翼高さ比との関係を示すグラフである。 軸流タービンの一つの段落の上半縦断面図である。 軸流タービンのノズル出口の作動流体速度、角度、動翼回転速度の関係を示す説明図である。 軸流タービンの動翼幾何流入角度の説明図である。 軸流タービンの相対流入角度と動翼損失との関係を示すグラフである。 軸流タービンのノズル翼のウェークの説明図である。 軸流タービンのノズル翼後縁の径方向先端部のウェーク付近の流れの混合を示す説明図である。 従来の軸流タービンの相対流入角度の差異を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る軸流タービンについて説明する。ここで、上述の背景技術における各部分と同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る軸流タービンの互いに隣接する2段落の上半縦断面図である。
この実施形態に係る軸流タービンは複数の段落を有する多段軸流タービンである。図1では、第n段落100と、その下流側に隣接する第(n+1)段落200を示している。ただし、nは正の整数である。各段落100、200のノズル外周壁11、ノズル内輪12、ノズル翼13、回転軸16、動翼17、シュラウド18、外側フィン20、内側フィン22、キャビティ25などの構成は、図4等を参照して説明した従来の技術とほぼ同様である。
これらの段落100、200は、図示しないケーシング内に収容されている。
ノズル翼13および動翼17の径方向の翼長は、下流側ほど長くなる。すなわち、翼長は、第n段落100のノズル翼13、第n段落100の動翼17、第(n+1)段落200のノズル翼13、第(n+1)段落200の動翼17の順に長くなっている。
図2は、本発明の一実施形態に係る軸流タービンの一つの段落における翼高さ比と動翼幾何流入角度との関係を示すグラフである。この実施形態では、各段落で、動翼幾何流入角度β2GEOは、キャビティ25を流れる作動流体の流れを考慮して決められている。
図10に示して説明したように、キャビティ25内部は低エネルギ流体となっていて、その近傍では、絶対速度C2CAVが、基準となる絶対速度C2よりも小さい。そのため、キャビティ25に近い動翼17の先端近くでは、動翼17への相対流入角度β2CAVは、作動流体のノズル出口位置での基準となる絶対速度C2、ノズル流出角度α2、および作動流体の軸方向速度Cxにより一意に定まる基準角度β2sに比べて、ずれ角度Δβ2だけ大きくなる。すなわち、β2CAV=β2s+Δβ2で表される。ただし、Δβ2は正の値である。そこで、この実施形態では、動翼17の動翼幾何流入角度β2GEOが、径方向(翼長方向)の各位置で動翼17への相対流入角度β2CAVに一致するように構成されている。
図2に示すように、ずれ角度Δβ2は、翼高さ比Rすなわち(動翼の径方向高さ)/(動翼の長さ)が臨界翼高さ比Rcの位置ではゼロであり、その位置から動翼の先端(外周側)に向かって次第に大きくなり、翼先端位置(R=1.0の位置)で最大となる。
図2に示す例では、臨界翼高さ比Rcは約0.6であり、翼先端位置でのずれ角度Δβ2の最大値は約40度である。
図3は、本発明の一実施形態に係る軸流タービンの軸方向位置と臨界翼高さ比との関係を示すグラフである。
前述のように、ノズル翼13および動翼17の径方向の翼長は、下流側ほど長くなっている。しかし、間隙21やキャビティ25の大きさは翼長が変わってもさほど大幅には変わらない。そのため、間隙21の大きさやキャビティ25の影響範囲は、翼長が長くなる軸方向下流側ほど相対的に小さくなる。したがって、図3に示すように、軸方向位置が下流側になるほど、臨界翼高さ比Rcは大きくなって次第に1.0に近づくように設定する。
以上説明したことからわかるように、本発明の実施形態によれば、動翼のプロファイル損失を低減し、タービン性能の向上を図ることができる。
図1に示す例では、ノズル外周壁11は、段落100と段落200で一体となっているが、ノズル外周壁11は、段落100と段落200で別個に設けてもよい。さらに、各段落内で、ノズル外周壁11の内側でノズル翼13の径方向先端部を支持する外輪をノズル外周壁11と別体として設けてもよい。
また、図1に示す例では、外側フィン20をノズル外周壁11の内面に取り付け、内側フィン22をノズル内輪12の内面に取り付けるものであるが、外側フィン20をシュラウド18の外面に取り付けることも可能であり、内側フィン22を回転軸16の外面に取り付けることも可能である。
また、上記説明では軸方向を水平としたが、軸方向が水平である必要はなく、たとえば鉛直方向であってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…ノズル外周壁、 12…ノズル内輪、 13…ノズル翼、 13a…ノズル翼後縁、 16…回転軸、 17…動翼、 17a…動翼前縁、 18…シュラウド、 19…動翼植え込み部、 20…外側フィン、 21…間隙(チップクリアランス部)、 22…内側フィン、 25…キャビティ、 100,200…段落

Claims (3)

  1. 回転軸と、
    環状の間隙を介して前記回転軸の外周を囲んで配置された第1のノズル内輪と、
    前記第1のノズル内輪を囲んで配置された環状のノズル外周壁と、
    前記第1のノズル内輪および前記ノズル外周壁に支持されて径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第1のノズル翼と、
    前記回転軸に取り付けられて前記複数個の第1のノズル翼の軸方向下流側に配置されて径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第1の動翼と、
    環状の間隙を介して前記回転軸の外周を囲んで、前記第1の動翼の軸方向下流側に配置された第2のノズル内輪と、
    前記第2のノズル内輪および前記ノズル外周壁に支持されて径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第2のノズル翼と、
    前記回転軸に取り付けられて前記複数個の第2のノズル翼の軸方向下流側に配置されて、前記第1の動翼よりも長く径方向に延び、周方向に互いに間隔をあけて配列された複数個の第2の動翼と、
    を備えた軸流タービンであって、
    前記第1のノズル翼の軸方向下流側で前記第1の動翼の軸方向上流側であって前記第1のノズル翼および前記第1の動翼よりも径方向外側で前記ノズル外周壁の径方向内側に環状の第1のキャビティが形成され、
    前記第2のノズル翼の軸方向下流側で前記第2の動翼の軸方向上流側であって前記第2のノズル翼および前記第2の動翼よりも径方向外側で前記ノズル外周壁の径方向内側に環状の第2のキャビティが形成され、
    前記第1および第2の動翼のそれぞれ、第1および第2の臨界翼高さ比から1までの範囲で、幾何流入角度が、前記第1および第2のノズル翼の出口位置での流出角度、軸流速度および動翼回転速度から求まる第1および第2の動翼流入角度に比べて所定の第1および第2のずれ角度だけ大きく、
    前記第1および第2のずれ角度は、それぞれ、前記第1および第2の動翼の径方向外側に向かって次第に大きくなっていて、
    前記第2の臨界翼高さ比が前記第1の臨界翼高さ比よりも大きいこと、
    を特徴とする軸流タービン。
  2. 前記第1の臨界翼高さ比および前記所定の第1のずれ角度は、前記第1のキャビティを通って前記第1の動翼に流れる流れを考慮して決められるものであり、
    前記第2の臨界翼高さ比および前記所定の第2のずれ角度は、前記第2のキャビティを通って前記第2の動翼に流れる流れを考慮して決められるものであること、
    を特徴とする請求項1に記載の軸流タービン。
  3. 前記第1の動翼の径方向先端部に取り付けられて、前記複数個の第1の動翼同士を周方向に連結して、その外面が前記ノズル外周壁の内面と径方向に対向する第1のシュラウドと、
    前記第2の動翼の径方向先端部に取り付けられて、前記複数個の第2の動翼同士を周方向に連結して、その外面が前記ノズル外周壁の内面と径方向に対向する第2のシュラウドと、
    前記ノズル外周壁の内面と前記第1のシュラウドの外面との対向部の少なくとも一方に取り付けられて前記ノズル外周壁の内面と前記第1のシュラウドの外面との間の軸方向の流れを抑制するための複数個の第1の外側フィンと、
    前記ノズル外周壁の内面と前記第2のシュラウドの外面との対向部の少なくとも一方に取り付けられて前記ノズル外周壁の内面と前記第2のシュラウドの外面との間の軸方向の流れを抑制するための複数個の第2の外側フィンと、
    をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軸流タービン。
JP2018165192A 2018-09-04 2018-09-04 軸流タービン Active JP7051647B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018165192A JP7051647B2 (ja) 2018-09-04 2018-09-04 軸流タービン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018165192A JP7051647B2 (ja) 2018-09-04 2018-09-04 軸流タービン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020037904A true JP2020037904A (ja) 2020-03-12
JP7051647B2 JP7051647B2 (ja) 2022-04-11

Family

ID=69737701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018165192A Active JP7051647B2 (ja) 2018-09-04 2018-09-04 軸流タービン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7051647B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005030266A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Toshiba Corp 軸流タービン
JP2007056824A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Toshiba Corp 軸流タービンの静翼、動翼ならびにこれらの静翼および動翼を備えた軸流タービン
JP2009243287A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Toshiba Corp 軸流タービン

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9797267B2 (en) 2014-12-19 2017-10-24 Siemens Energy, Inc. Turbine airfoil with optimized airfoil element angles

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005030266A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Toshiba Corp 軸流タービン
JP2007056824A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Toshiba Corp 軸流タービンの静翼、動翼ならびにこれらの静翼および動翼を備えた軸流タービン
JP2009243287A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Toshiba Corp 軸流タービン

Also Published As

Publication number Publication date
JP7051647B2 (ja) 2022-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9476315B2 (en) Axial flow turbine
JP5603800B2 (ja) タービン静翼、およびそれを用いた蒸気タービン設備
JP5606473B2 (ja) 蒸気タービン
JP6334258B2 (ja) 蒸気タービン
US9410432B2 (en) Turbine
WO2014010052A1 (ja) 軸流流体機械
JP2012092825A (ja) 蒸気タービンの静翼、及びそれを用いた蒸気タービン
JP2018115581A (ja) タービン排気室
JP5426305B2 (ja) ターボ機械
JP2011106474A (ja) 軸流タービン段落および軸流タービン
CN106256994B (zh) 轴流涡轮机
JP6153650B2 (ja) 蒸気タービンの静止体及びこれを備えた蒸気タービン
JP5172424B2 (ja) 軸流タービン
US20130223998A1 (en) Turbo Machinery
JP2018040282A (ja) 軸流タービン及びそのダイヤフラム外輪
JP2015001180A (ja) 軸流タービン
JP2007056824A (ja) 軸流タービンの静翼、動翼ならびにこれらの静翼および動翼を備えた軸流タービン
JP7051647B2 (ja) 軸流タービン
JP2017061898A (ja) 蒸気タービン
JP6556486B2 (ja) ランナ及び水力機械
JP4345466B2 (ja) フランシス型水車ランナ
JP2010169047A (ja) 軸流タービン
JP2003269109A (ja) 蒸気タービン
JP2008202420A (ja) ノズル翼および軸流タービン
JP2005214051A (ja) 軸流タービン段落及び軸流タービン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7051647

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150