JP2020037670A - 生体用粘着シート及びウェアラブル型の生体情報計測用デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】温度や湿度等に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力を有することに加えて透明性を有する生体用粘着シートを提供することを課題とする。【解決手段】親水性モノマーと両親媒性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体から構成される両親媒性高分子、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含むゲル状粘着剤を備えたpH3.5〜6.0の生体用粘着シートであり、前記生体用粘着シートは、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が75〜95%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が1〜70%であることを特徴とする生体用粘着シートにより上記課題を解決する。【選択図】なし
Description
本発明は、生体用粘着シート及びウェアラブル型の生体情報計測用デバイスに関する。更に詳しくは、本発明は、温度や湿度等に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力を有することに加えて透明性を有する生体用粘着シート、及びそれを構成要素として備えたウェアラブル型の生体情報計測用デバイスに関する。本発明の生体用粘着シートは、医療やヘルスケアの分野において開発が進められているウェアラブル用のセンシングデバイスを皮膚表面に装着するための粘着剤として好適に用いられる。
近年、医療やヘルスケアの分野において、インターネットやビッグデータ解析等の高度な情報通信技術、データ処理・解析技術を利用した人間の生体情報に関するリアルタイムセンシング技術の研究開発がさかんに行われている。
皮膚表面に装着するウェアラブル型の生体情報計測用デバイスによる心拍や心電の計測で、情報を精度よく計測するためには、センシングデバイスが安定的、かつ物理的に接触していることが望ましい。そのため導電性を有する粘着剤を介して皮膚に接触させることが多い。ウェアラブル型の生体情報計測用デバイスのように皮膚表面に長時間貼り付ける粘着剤には、従来から必要とされている皮膚の蒸れやかぶれの生じ難さに加えて、高湿度下や、皮膚表面からの汗に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力が必要とされる。また、ウェアラブル型の生体情報計測用デバイスでは装着者がその外観に違和感を抱かないといったファッション性を伴う必要があるため、粘着剤には透明性が求められる。このような粘着剤に関する従来技術文献としては特開2013−117029号公報(特許文献1)が挙げられる。特許文献1では疎水性感圧接着剤高分子の連続相又は分散相と親水性高分子の連続相を有する二相連続感圧接着剤が記載され、生体用電極、哺乳動物皮膚外皮及び薬物送達デバイスにおいて有用性をもつと記述されている。
皮膚表面に装着するウェアラブル型の生体情報計測用デバイスによる心拍や心電の計測で、情報を精度よく計測するためには、センシングデバイスが安定的、かつ物理的に接触していることが望ましい。そのため導電性を有する粘着剤を介して皮膚に接触させることが多い。ウェアラブル型の生体情報計測用デバイスのように皮膚表面に長時間貼り付ける粘着剤には、従来から必要とされている皮膚の蒸れやかぶれの生じ難さに加えて、高湿度下や、皮膚表面からの汗に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力が必要とされる。また、ウェアラブル型の生体情報計測用デバイスでは装着者がその外観に違和感を抱かないといったファッション性を伴う必要があるため、粘着剤には透明性が求められる。このような粘着剤に関する従来技術文献としては特開2013−117029号公報(特許文献1)が挙げられる。特許文献1では疎水性感圧接着剤高分子の連続相又は分散相と親水性高分子の連続相を有する二相連続感圧接着剤が記載され、生体用電極、哺乳動物皮膚外皮及び薬物送達デバイスにおいて有用性をもつと記述されている。
特許文献1の実施例にあるイソオクチルアクリレートとアクリル酸の共重合体を用いた二相連続状態の感圧接着剤はpHが2.8〜3.1となる。一方、皮膚表面のpHが4〜6であることから、長時間貼り付けた場合、皮膚への刺激が問題となる懸念がある。しかし、これを解決するためにアクリル酸を中和すると二相連続状態が崩れ、外観の悪化や、多価アルコールのブリードによる粘着力低下が生じるという課題がある。
本発明の発明者等は、様々な試験例にて鋭意検討した結果、両親媒性高分子とpH調整剤とを含むことで、pHが3.5〜6.0である生体用粘着シートを作製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、親水性モノマーと両親媒性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体から構成される両親媒性高分子、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含むゲル状粘着剤を備えたpH3.5〜6.0の生体用粘着シートであり、前記生体用粘着シートは、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が75〜95%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が1〜70%であることを特徴とする生体用粘着シートが提供される。
また、本発明によれば、上記生体用粘着シートと、センシングデバイスとを備えたウェアラブル型の生体情報計測用デバイスが提供される。
かくして本発明によれば、親水性モノマーと両親媒性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体から構成される両親媒性高分子、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含むゲル状粘着剤を備えたpH3.5〜6.0の生体用粘着シートであり、前記生体用粘着シートは、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が75〜95%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が1〜70%であることを特徴とする生体用粘着シートが提供される。
また、本発明によれば、上記生体用粘着シートと、センシングデバイスとを備えたウェアラブル型の生体情報計測用デバイスが提供される。
本発明によれば、高湿度下や、皮膚表面からの汗や滲出液に触れる環境に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力を維持でき、しかも長時間にわたる皮膚貼付でも皮膚刺激の懸念の少ない透明な生体用粘着シートを実現できる。
また、以下のいずれか1つ又は組み合わせによる場合、高湿度下や、皮膚表面からの汗や滲出液に触れる環境に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力を維持でき、しかも長時間にわたる皮膚貼付でも皮膚刺激の懸念の少ない透明な生体用粘着シートをより実現できる。
(1)親水性モノマーが、カルボン酸基、カルボン酸塩基、アミノ基、1級アミド基、スルホン酸基、スルホン酸塩基及び4級アンモニウム塩基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含み、
両親媒性モノマーが、2級アミド基、3級アミド基、繰り返し単位が2〜100のポリエチレングリコール基、繰り返し単位が2〜100のポリプロピレングリコール基及びフェノール性水酸基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含み、
疎水性モノマーが、炭素数4〜20の分岐アルキル基、炭素数4〜20の直鎖アルキル基、フェニル基、アリール基、ベンジル基、フェノキシ基、ベンゾイル基及びイソボルニル基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含む。
(2)両親媒性高分子100質量%に対して、親水性モノマー由来の成分が10〜75質量%、両親媒性モノマー由来の成分が10〜50質量%、疎水性モノマー由来の成分が10〜75質量%含まれる。
(1)親水性モノマーが、カルボン酸基、カルボン酸塩基、アミノ基、1級アミド基、スルホン酸基、スルホン酸塩基及び4級アンモニウム塩基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含み、
両親媒性モノマーが、2級アミド基、3級アミド基、繰り返し単位が2〜100のポリエチレングリコール基、繰り返し単位が2〜100のポリプロピレングリコール基及びフェノール性水酸基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含み、
疎水性モノマーが、炭素数4〜20の分岐アルキル基、炭素数4〜20の直鎖アルキル基、フェニル基、アリール基、ベンジル基、フェノキシ基、ベンゾイル基及びイソボルニル基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含む。
(2)両親媒性高分子100質量%に対して、親水性モノマー由来の成分が10〜75質量%、両親媒性モノマー由来の成分が10〜50質量%、疎水性モノマー由来の成分が10〜75質量%含まれる。
(3)親水性モノマーが、アクリル酸又はその塩、アクリルアミド、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸又はその塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及び3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群から1種又は2種以上選ばれ、
両親媒性モノマーが、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ダイアセトンアクリルアミド、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリエチレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド及びビニルピロリドンからなる群から1種又は2種以上選ばれ、
疎水性モノマーが、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ノルマルオクチルアクリレート、ノルマルノニルアクリレート、ノルマルデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート及び1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から1種又は2種以上選ばれる。
両親媒性モノマーが、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ダイアセトンアクリルアミド、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリエチレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド及びビニルピロリドンからなる群から1種又は2種以上選ばれ、
疎水性モノマーが、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ノルマルオクチルアクリレート、ノルマルノニルアクリレート、ノルマルデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート及び1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から1種又は2種以上選ばれる。
(4)両親媒性高分子が、下記(i)〜(iii):
(i)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリル酸及び/又はその塩の共重合体、
(ii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート及びアクリルアミドの共重合体、
(iii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸及び/又はその塩の共重合体
のいずれかである。
(5)多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及び1,2−デカンジオールからなる群から選択される。
(6)無機塩が、無機塩素化合物を含む。
(7)ゲル状粘着剤は、JIS K 6217−2:2017法で測定されたBET比表面積が110〜450m2/gであるシリカ微粒子を増粘剤として含有する。
(8)シリカ微粒子が、その微粒子表面に、シラノール基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、オクチルシリル基、ジメチルポリシロキサン基及びアミノアルキルシリル基からなる群から選ばれる官能基を有する。
(9)ゲル状粘着剤が、ゲル状粘着剤100質量部に対して、シリカ微粒子を2〜10質量部含有する。
(i)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリル酸及び/又はその塩の共重合体、
(ii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート及びアクリルアミドの共重合体、
(iii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸及び/又はその塩の共重合体
のいずれかである。
(5)多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及び1,2−デカンジオールからなる群から選択される。
(6)無機塩が、無機塩素化合物を含む。
(7)ゲル状粘着剤は、JIS K 6217−2:2017法で測定されたBET比表面積が110〜450m2/gであるシリカ微粒子を増粘剤として含有する。
(8)シリカ微粒子が、その微粒子表面に、シラノール基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、オクチルシリル基、ジメチルポリシロキサン基及びアミノアルキルシリル基からなる群から選ばれる官能基を有する。
(9)ゲル状粘着剤が、ゲル状粘着剤100質量部に対して、シリカ微粒子を2〜10質量部含有する。
以下、本発明に係る生体用粘着シート(以下、単に粘着シートともいう)について詳細に説明する。本発明は、以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形できる。
粘着シートは、親水性モノマーと両親媒性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体から構成される両親媒性高分子、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含むゲル状粘着剤を備えている。また、両親媒性高分子は、架橋していても、非架橋であってもよい。
粘着シートは、親水性モノマーと両親媒性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体から構成される両親媒性高分子、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含むゲル状粘着剤を備えている。また、両親媒性高分子は、架橋していても、非架橋であってもよい。
粘着シートのpHは、3.5〜6.0である。pHが3.5未満の場合、生体に与える刺激が強すぎることがある。pHが6.0より大きい場合、粘着シートに菌が発生することがある。pHは、3.9〜5.5であることが好ましく、4.5〜5.0であることがより好ましい。
粘着シートは、ベークライト板に対する90°粘着力が10〜2000g/20mmであることが好ましい。粘着力が10g/20mm未満の場合、生体へ十分粘着できないことがある。2000g/20mmより大きい場合、剥離時に生体へのダメージ(例えば、角質の剥がれ)や糊残りが生じることがある。粘着力は、100〜1500g/20mmがより好ましい。
粘着シートは、その製造後、環境への暴露直後において、交流インピーダンスの実数部(抵抗成分)Z'[Ω]が2000Ω以下であることが好ましい。実数部Z’は、低いほど心電位、筋電位及び脳波等の生体データの精度よい取得が可能となる。実数部Z’は、1000Ω以下がより好ましく、500Ω以下が更に好ましい。また、粘着シートは温度23℃−湿度50%の環境下に24時間暴露後の、交流インピーダンスの実数部(抵抗成分)Z'[Ω]が2000Ω以下であることが好ましい。
粘着シートは、全光線透過率が75〜95%で、かつヘイズ値が1〜70%であることが好ましい。全光線透過率はより高い方が好ましく、ヘイズ値はより低い方が好ましい。これらの範囲の全光線透過率及びヘイズ値を粘着シートが有することで、粘着シートの透明性が高くなり、ウェアラブル用の粘着シートに用いる場合においては、外観の良好さが増す。
粘着シートは、ベークライト板に対する90°粘着力が10〜2000g/20mmであることが好ましい。粘着力が10g/20mm未満の場合、生体へ十分粘着できないことがある。2000g/20mmより大きい場合、剥離時に生体へのダメージ(例えば、角質の剥がれ)や糊残りが生じることがある。粘着力は、100〜1500g/20mmがより好ましい。
粘着シートは、その製造後、環境への暴露直後において、交流インピーダンスの実数部(抵抗成分)Z'[Ω]が2000Ω以下であることが好ましい。実数部Z’は、低いほど心電位、筋電位及び脳波等の生体データの精度よい取得が可能となる。実数部Z’は、1000Ω以下がより好ましく、500Ω以下が更に好ましい。また、粘着シートは温度23℃−湿度50%の環境下に24時間暴露後の、交流インピーダンスの実数部(抵抗成分)Z'[Ω]が2000Ω以下であることが好ましい。
粘着シートは、全光線透過率が75〜95%で、かつヘイズ値が1〜70%であることが好ましい。全光線透過率はより高い方が好ましく、ヘイズ値はより低い方が好ましい。これらの範囲の全光線透過率及びヘイズ値を粘着シートが有することで、粘着シートの透明性が高くなり、ウェアラブル用の粘着シートに用いる場合においては、外観の良好さが増す。
(1)親水性モノマー
親水性モノマーは、親水性を有し、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。
また、親水性モノマーは、カルボン酸基、カルボン酸塩基、アミノ基、1級アミド基、スルホン酸基、スルホン酸塩基及び4級アンモニウム塩基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含むモノマーであることが好ましい。
具体的には、アクリル酸又はその塩、アクリルアミド、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸又はその塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及び3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群から1種又は2種以上選ばれることが好ましい。このようなモノマーは、粘着性を有する高分子を形成するのに適切である。また、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の親水性モノマーを共重合してもよい。
親水性モノマーは、親水性を有し、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。
また、親水性モノマーは、カルボン酸基、カルボン酸塩基、アミノ基、1級アミド基、スルホン酸基、スルホン酸塩基及び4級アンモニウム塩基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含むモノマーであることが好ましい。
具体的には、アクリル酸又はその塩、アクリルアミド、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸又はその塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及び3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群から1種又は2種以上選ばれることが好ましい。このようなモノマーは、粘着性を有する高分子を形成するのに適切である。また、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の親水性モノマーを共重合してもよい。
(2)両親媒性モノマー
両親媒性モノマーは、両親媒性を有し、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。
また、両親媒性モノマーは、2級アミド基、3級アミド基、繰り返し単位が2〜100のポリエチレングリコール基、繰り返し単位が2〜100のポリプロピレングリコール基及びフェノール性水酸基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含むモノマーであることが好ましい。中和により水相の親水性が高くなったとしても、両親媒性モノマーに由来する成分を共重合が含むことで油相と水相の表面自由エネルギー差が小さくなりエマルションの安定性を向上させる効果がある。
具体的には、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ダイアセトンアクリルアミド、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリエチレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド及びビニルピロリドンからなる群から1種又は2種以上選ばれることが好ましい。このようなモノマーは、粘着性を有する高分子を形成するのに適切なものである。また、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の両親媒性モノマーを共重合してもよい。
両親媒性モノマーは、両親媒性を有し、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。
また、両親媒性モノマーは、2級アミド基、3級アミド基、繰り返し単位が2〜100のポリエチレングリコール基、繰り返し単位が2〜100のポリプロピレングリコール基及びフェノール性水酸基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含むモノマーであることが好ましい。中和により水相の親水性が高くなったとしても、両親媒性モノマーに由来する成分を共重合が含むことで油相と水相の表面自由エネルギー差が小さくなりエマルションの安定性を向上させる効果がある。
具体的には、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ダイアセトンアクリルアミド、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリエチレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド及びビニルピロリドンからなる群から1種又は2種以上選ばれることが好ましい。このようなモノマーは、粘着性を有する高分子を形成するのに適切なものである。また、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の両親媒性モノマーを共重合してもよい。
(3)疎水性モノマー
疎水性モノマーは、疎水性を有し、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。
また、疎水性モノマーは、炭素数4〜20の分岐アルキル基、炭素数4〜20の直鎖アルキル基、フェニル基、アリール基、ベンジル基、フェノキシ基、ベンゾイル基及びイソボルニル基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含むことが好ましい。
具体的には、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ノルマルオクチルアクリレート、ノルマルノニルアクリレート、ノルマルデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート及び1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から1種又は2種以上選ばれることが好ましい。このようなモノマーは、粘着性を有する高分子を形成するのに適切なものである。また、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の疎水性モノマーを共重合してもよい。
疎水性モノマーは、疎水性を有し、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。
また、疎水性モノマーは、炭素数4〜20の分岐アルキル基、炭素数4〜20の直鎖アルキル基、フェニル基、アリール基、ベンジル基、フェノキシ基、ベンゾイル基及びイソボルニル基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含むことが好ましい。
具体的には、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ノルマルオクチルアクリレート、ノルマルノニルアクリレート、ノルマルデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート及び1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から1種又は2種以上選ばれることが好ましい。このようなモノマーは、粘着性を有する高分子を形成するのに適切なものである。また、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の疎水性モノマーを共重合してもよい。
(4)好適な親水性モノマー、両親媒性モノマー及び疎水性モノマーの組み合わせ
本発明の効果を有利に発揮し得る観点から、両親媒性高分子は、下記(i)〜(iii):
(i)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、及びアクリル酸及び/又はその塩の共重合体、
(ii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート及びアクリルアミドの共重合体、
(iii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸及び/又はその塩の共重合体
のいずれかの親水性モノマー、両親媒性モノマー及び疎水性モノマーの組み合わせからなることが好ましい。
本発明の効果を有利に発揮し得る観点から、両親媒性高分子は、下記(i)〜(iii):
(i)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、及びアクリル酸及び/又はその塩の共重合体、
(ii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート及びアクリルアミドの共重合体、
(iii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸及び/又はその塩の共重合体
のいずれかの親水性モノマー、両親媒性モノマー及び疎水性モノマーの組み合わせからなることが好ましい。
(5)親水性モノマー、両親媒性モノマー及び疎水性モノマー由来成分の含有割合
3種のモノマー由来成分の両親媒性高分子中での含有割合は、所望の性質の粘着シートが得られさえすれば、特に限定されない。
親水性モノマー由来の成分は、両親媒性高分子100質量%に対して、10〜75質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、皮膚との親和性が低下して粘着力が低下することがある。75質量%より多い場合、粘着剤の弾性率が高くなりすぎて粘着力が低下することがある。含有割合は、15〜50質量%がより好ましい。
両親媒性モノマー由来の成分は、両親媒性高分子100質量%に対して、10〜50質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、皮膚表面のpHに近くした際に白濁し外観が悪化することがある。50質量%より多い場合、粘着剤の弾性率が高くなりすぎて粘着力が低下することがある。含有割合は、10〜40質量%がより好ましい。
疎水性モノマー由来の成分は、両親媒性高分子100質量%に対して、10〜75質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、皮膚との親和性が低下して粘着力が低下することがある。75質量%より多い場合、保水性が低下してイオン伝導性が低下することがある。含有割合は、30〜65質量%がより好ましい。
なお、3種のモノマー由来成分の含有割合は、両親媒性高分子製造時の3種のモノマーの使用割合とほぼ一致している。
3種のモノマー由来成分の両親媒性高分子中での含有割合は、所望の性質の粘着シートが得られさえすれば、特に限定されない。
親水性モノマー由来の成分は、両親媒性高分子100質量%に対して、10〜75質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、皮膚との親和性が低下して粘着力が低下することがある。75質量%より多い場合、粘着剤の弾性率が高くなりすぎて粘着力が低下することがある。含有割合は、15〜50質量%がより好ましい。
両親媒性モノマー由来の成分は、両親媒性高分子100質量%に対して、10〜50質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、皮膚表面のpHに近くした際に白濁し外観が悪化することがある。50質量%より多い場合、粘着剤の弾性率が高くなりすぎて粘着力が低下することがある。含有割合は、10〜40質量%がより好ましい。
疎水性モノマー由来の成分は、両親媒性高分子100質量%に対して、10〜75質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、皮膚との親和性が低下して粘着力が低下することがある。75質量%より多い場合、保水性が低下してイオン伝導性が低下することがある。含有割合は、30〜65質量%がより好ましい。
なお、3種のモノマー由来成分の含有割合は、両親媒性高分子製造時の3種のモノマーの使用割合とほぼ一致している。
(6)非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤は、親水性モノマー及び疎水性モノマーと相溶性がよく、多量に配合してもそれらモノマーに容易に溶解もしくは分散する剤であることが好ましい。これらモノマーと相溶性がよいことで、界面活性剤の分子運動性が高くなり、会合体を形成して界面活性剤の可溶化が容易となりやすい。
上記の条件を満たせばどのような非イオン性界面活性剤でも好適に用いることができる。非イオン性界面活性剤の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、ブルロニック等のプルアロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、モノラウリン酸POEソルビット、テトラステアリン酸POEソルビット、テトライソステアリン酸POEソルビット、テトラオレイン酸POEソルビット、ペンタステアリン酸POEソルビット、ペンタイソステアリン酸POEソルビット、ペンタオレイン酸POEソルビット等が挙げられる。ここで、POE及びPOPは、それぞれポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンの略称である。
非イオン性界面活性剤は、親水性モノマー及び疎水性モノマーと相溶性がよく、多量に配合してもそれらモノマーに容易に溶解もしくは分散する剤であることが好ましい。これらモノマーと相溶性がよいことで、界面活性剤の分子運動性が高くなり、会合体を形成して界面活性剤の可溶化が容易となりやすい。
上記の条件を満たせばどのような非イオン性界面活性剤でも好適に用いることができる。非イオン性界面活性剤の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、ブルロニック等のプルアロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、モノラウリン酸POEソルビット、テトラステアリン酸POEソルビット、テトライソステアリン酸POEソルビット、テトラオレイン酸POEソルビット、ペンタステアリン酸POEソルビット、ペンタイソステアリン酸POEソルビット、ペンタオレイン酸POEソルビット等が挙げられる。ここで、POE及びPOPは、それぞれポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンの略称である。
上記非イオン性界面活性剤の中でもPOEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEイソステアリルエーテル及びPOEベヘニルエーテルが好ましい。
非イオン性界面活性剤の含有割合は、粘着シートの全量を基準にして、5〜30質量%であることが好ましい。含有割合が5質量%未満の場合、シートが白濁して粘着力が低下することがある。30質量%より多い場合、配合液がゾル状になり取り扱いが困難になることがある。含有割合は、15〜25質量%であることがより好ましい。
非イオン性界面活性剤の含有割合は、粘着シートの全量を基準にして、5〜30質量%であることが好ましい。含有割合が5質量%未満の場合、シートが白濁して粘着力が低下することがある。30質量%より多い場合、配合液がゾル状になり取り扱いが困難になることがある。含有割合は、15〜25質量%であることがより好ましい。
(7)多価アルコール
多価アルコールは、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及び1,2−デカンジオールからなる群から選択できる。これら多価アルコールは、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。特に1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールが好適に用いられる。
多価アルコールは、非イオン性界面活性剤との組合せにより可溶化量を増加させることができる。好適な多価アルコールと非イオン性界面活性剤の組合せには、1,3−ブチレングリコールとPOEオレイルエーテルの組合せ、ジプロピレングリコールとテトラオレイン酸POEソルビットの組合せ等が挙げられる。また、多価アルコールの可溶化量を増加させ得る組み合わせであれば、これら組み合わせに限定されない。
多価アルコールは、粘着シートの全量を基準にして、5〜40質量%含まれることが好ましい。含有割合が5質量%未満の場合、白濁し外観が悪化することがある。40質量%より多い場合、ブリードして粘着力が低下することがある。含有割合は、10〜30質量%がより好ましく、15〜25質量%が更に好ましい。
多価アルコールは、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及び1,2−デカンジオールからなる群から選択できる。これら多価アルコールは、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。特に1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールが好適に用いられる。
多価アルコールは、非イオン性界面活性剤との組合せにより可溶化量を増加させることができる。好適な多価アルコールと非イオン性界面活性剤の組合せには、1,3−ブチレングリコールとPOEオレイルエーテルの組合せ、ジプロピレングリコールとテトラオレイン酸POEソルビットの組合せ等が挙げられる。また、多価アルコールの可溶化量を増加させ得る組み合わせであれば、これら組み合わせに限定されない。
多価アルコールは、粘着シートの全量を基準にして、5〜40質量%含まれることが好ましい。含有割合が5質量%未満の場合、白濁し外観が悪化することがある。40質量%より多い場合、ブリードして粘着力が低下することがある。含有割合は、10〜30質量%がより好ましく、15〜25質量%が更に好ましい。
(8)水
水は、粘着シートの全量を基準にして、10〜40質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、インピーダンスが高くなりすぎることがある。40質量%より多い場合、外観が白濁することがある。含有割合は、15〜40質量%がより好ましい。
水は、粘着シートの全量を基準にして、10〜40質量%含まれることが好ましい。含有割合が10質量%未満の場合、インピーダンスが高くなりすぎることがある。40質量%より多い場合、外観が白濁することがある。含有割合は、15〜40質量%がより好ましい。
(9)無機塩
無機塩は、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。無機塩としては、例えば、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化リチウム、ハロゲン化カリウム等のハロゲン化アルカリ金属(1価の金属の塩);ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化カルシウム等のハロゲン化アルカリ土類金属(2価の金属の塩);その他の金属ハロゲン化物等が挙げられる。また、上記無機塩として、各種金属の、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩及び燐酸塩も好適に用いられる。また、上記無機塩として、アンモニウム塩、各種錯塩等の無機塩類;酢酸、安息香酸、乳酸等の1価の有機カルボン酸の塩;酒石酸等の多価有機カルボン酸の塩;フタル酸、コハク酸、アジピン酸、クエン酸等の多価カルボン酸の1価又は2価以上の塩;スルホン酸、アミノ酸等の有機酸の金属塩が好適に用いられる。無機塩は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
中でも無機塩(電解質)としては、電極として銀−塩化銀電極を用いる際に有用な1価金属の無機塩素化合物が好適に用いられる。具体的には、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。無機塩素化合物は、種類により電解液中でのイオンの水和半径やモル伝導率が異なるため、目的とする導電性や保湿性に合わせて、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
無機塩は、粘着シートの全量を基準にして、0.1〜5質量%含まれることが好ましい。含有割合が0.1質量%未満の場合、インピーダンスが高くなりすぎることがある。5質量%より多い場合、外観が白濁することがある。含有割合は、0.5〜3質量%がより好ましく、1〜2.5質量%が更に好ましい。
無機塩は、粘着シートの原料に使用できさえすれば特に限定されない。無機塩としては、例えば、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化リチウム、ハロゲン化カリウム等のハロゲン化アルカリ金属(1価の金属の塩);ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化カルシウム等のハロゲン化アルカリ土類金属(2価の金属の塩);その他の金属ハロゲン化物等が挙げられる。また、上記無機塩として、各種金属の、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩及び燐酸塩も好適に用いられる。また、上記無機塩として、アンモニウム塩、各種錯塩等の無機塩類;酢酸、安息香酸、乳酸等の1価の有機カルボン酸の塩;酒石酸等の多価有機カルボン酸の塩;フタル酸、コハク酸、アジピン酸、クエン酸等の多価カルボン酸の1価又は2価以上の塩;スルホン酸、アミノ酸等の有機酸の金属塩が好適に用いられる。無機塩は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
中でも無機塩(電解質)としては、電極として銀−塩化銀電極を用いる際に有用な1価金属の無機塩素化合物が好適に用いられる。具体的には、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。無機塩素化合物は、種類により電解液中でのイオンの水和半径やモル伝導率が異なるため、目的とする導電性や保湿性に合わせて、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
無機塩は、粘着シートの全量を基準にして、0.1〜5質量%含まれることが好ましい。含有割合が0.1質量%未満の場合、インピーダンスが高くなりすぎることがある。5質量%より多い場合、外観が白濁することがある。含有割合は、0.5〜3質量%がより好ましく、1〜2.5質量%が更に好ましい。
(10)pH調整剤
pH調整剤は、粘着シートのpHを所望の範囲に調製できさえすれば特に限定されない。pH調整剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ、クエン酸等の酸が挙げられる。pH調整剤の含有割合は、粘着シートのpHを3.5〜6.0に調製し得る割合であり、pHを3.5〜6.0の間に調整することで皮膚に対する刺激を軽減できる。
pH調整剤は、粘着シートのpHを所望の範囲に調製できさえすれば特に限定されない。pH調整剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ、クエン酸等の酸が挙げられる。pH調整剤の含有割合は、粘着シートのpHを3.5〜6.0に調製し得る割合であり、pHを3.5〜6.0の間に調整することで皮膚に対する刺激を軽減できる。
(11)シリカ微粒子
ゲル状粘着剤は、シリカ微粒子を増粘剤として含有していてもよい。シリカ微粒子は、110〜450m2/gのJIS K 6217−2:2017法で測定されたBET比表面積を有していることが好ましい。比表面積が110m2/g未満の場合、増粘効果を十分に得られないことがある。450m2/gより大きい場合、配合液のチキソ性が強くなることにより、配合液の取り扱いが困難になることがある。比表面積は120〜400m2/gであることがより好ましい。シリカ微粒子は、その微粒子表面に、シラノール基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、オクチルシリル基、ジメチルポリシロキサン基及びアミノアルキルシリル基からなる群から選ばれる官能基を有することが好ましい。
シリカ微粒子の動的光散乱法による平均粒子径は、100nm以下であることが好ましく、1〜50nmであることがより好ましい。
ゲル状粘着剤は、シリカ微粒子を増粘剤として含有していてもよい。シリカ微粒子は、110〜450m2/gのJIS K 6217−2:2017法で測定されたBET比表面積を有していることが好ましい。比表面積が110m2/g未満の場合、増粘効果を十分に得られないことがある。450m2/gより大きい場合、配合液のチキソ性が強くなることにより、配合液の取り扱いが困難になることがある。比表面積は120〜400m2/gであることがより好ましい。シリカ微粒子は、その微粒子表面に、シラノール基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、オクチルシリル基、ジメチルポリシロキサン基及びアミノアルキルシリル基からなる群から選ばれる官能基を有することが好ましい。
シリカ微粒子の動的光散乱法による平均粒子径は、100nm以下であることが好ましく、1〜50nmであることがより好ましい。
シリカ微粒子は、ヒュームドシリカが好適である。ヒュームドシリカとしては、EVONIK社製のアエロジルシリーズを一般的に使用できる。
例えば、シラノール基を有するシリカ微粒子として、アエロジル200、アエロジル300及びアエロジル380、ジメチルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルR972、アエロジルR974及びアエロジルR976、トリメチルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルRX200、アエロジルRX300及びアエロジルR812、オクチルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルR805、ジメチルポリシロキサン基を有するシリカ微粒子として、アエロジルRY200、RY200S及びアエロジルRY300、アミノアルキルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルRA200H及びアエロジルRA200HSが挙げられる。
例えば、シラノール基を有するシリカ微粒子として、アエロジル200、アエロジル300及びアエロジル380、ジメチルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルR972、アエロジルR974及びアエロジルR976、トリメチルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルRX200、アエロジルRX300及びアエロジルR812、オクチルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルR805、ジメチルポリシロキサン基を有するシリカ微粒子として、アエロジルRY200、RY200S及びアエロジルRY300、アミノアルキルシリル基を有するシリカ微粒子として、アエロジルRA200H及びアエロジルRA200HSが挙げられる。
ゲル状粘着剤が、ゲル状粘着剤100質量部に対して、シリカ微粒子を2〜10質量部含有することが好ましい。ここでのゲル状粘着剤100質量部は、親水性モノマーと両親媒性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体から構成される両親媒性高分子、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩、pH調整剤及びシリカ微粒子の合計量を意味する。含有割合が2質量部未満の場合、増粘効果を十分に得られないことがある。10質量部より多い場合、配合液のチキソ性が強くなることにより、配合液の取り扱いが困難になることがある。含有割合は、3〜8質量部であることがより好ましい。
(12)その他の成分
粘着シートは、その外観や粘着力を悪化させない範囲であれば、保湿剤を含んでいてもよい。具体的にはベタイン、ピロリドンカルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸等が挙げられる。
粘着シートは、必要に応じて、他の添加剤を含有していてもよい。他の添加剤としては、例えば、キレート剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、消泡剤、安定剤、着色防止剤等が挙げられる。
粘着シートは、その外観や粘着力を悪化させない範囲であれば、保湿剤を含んでいてもよい。具体的にはベタイン、ピロリドンカルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸等が挙げられる。
粘着シートは、必要に応じて、他の添加剤を含有していてもよい。他の添加剤としては、例えば、キレート剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、消泡剤、安定剤、着色防止剤等が挙げられる。
(13)中間基材
粘着シート中には粘着シートの補強、裁断時の保形性の改善等を目的として中間基材を埋め込み得る。具体的な態様として、織布、編布及び不織布から構成できる。織布、編布及び不織布の材質は、セルロース、絹、麻等の天然繊維や、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の合成繊維、又はそれらの混紡が使用可能であり、必要に応じて、バインダーを用いてもよく、更に、必要に応じて着色してもよい。
粘着シート中には粘着シートの補強、裁断時の保形性の改善等を目的として中間基材を埋め込み得る。具体的な態様として、織布、編布及び不織布から構成できる。織布、編布及び不織布の材質は、セルロース、絹、麻等の天然繊維や、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の合成繊維、又はそれらの混紡が使用可能であり、必要に応じて、バインダーを用いてもよく、更に、必要に応じて着色してもよい。
上記不織布の製造方法は特に限定されないが、乾式法や湿式法、スパンボンド法、メルトブローン法、エアレイド法、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、水流交絡法が挙げられる。目付や材質に応じた製法を採用し、目付ムラがないことが中間基材の位置制御のためにより好ましい。織布や編布についても、平織やトリコット、ラッセル等、特に限定されるものではなく、適宜選択できる。
また、上記織布、編布及び不織布の目付は、中間基材としての所定の物性を得ることができる目付であれば特に限定されない。例えば、目付は、10〜40g/m2であることが好ましく、10〜28g/m2であることがより好ましい。上記織布、編布及び不織布の目付が小さすぎると、粘着シートの補強等を図ることが難しく、目付ムラが大きくなることで粘着シート製造時における液の浸透性が場所によって変わり、それによって中間基材の位置が変動する可能性がある。また、目付が大きすぎると、中間基材が硬くなり、粘着シートの皮膚への追従性等が損なわれる可能性がある。そのため、目付は、これらのバランスを考慮して適宜設定される。
中間基材の厚みは、厚すぎると液の浸透性が悪くなる場合がある。逆に薄すぎると、目付が小さすぎる場合と同様に粘着シートの補強等を図ることが難しく、中間基材の位置が変動する可能性がある。よって、厚みは、これらを考慮して適宜設定される。好ましくは0.05〜2.0mmの範囲内である。また、0.05〜0.5mmであることがより好ましく、0.08〜0.3mmであることが特に好ましい。
(14)用途
粘着シートは、部材間の導電性を確保し、かつ両部材を粘着力により固定することを望む用途であれば、どの様な用途でも使用できる。特に好適な用途は、ウェアラブル用のセンシングデバイス(例えば、電極)を皮膚表面に装着する粘着剤の用途である。また、本発明では、粘着シートと、センシングデバイスとを備えたウェアラブル型の生体情報計測用デバイスも提供できる。
粘着シートは、部材間の導電性を確保し、かつ両部材を粘着力により固定することを望む用途であれば、どの様な用途でも使用できる。特に好適な用途は、ウェアラブル用のセンシングデバイス(例えば、電極)を皮膚表面に装着する粘着剤の用途である。また、本発明では、粘着シートと、センシングデバイスとを備えたウェアラブル型の生体情報計測用デバイスも提供できる。
(15)製造方法
粘着シートは、両親媒性高分子形成用の原料、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含む重合性組成物をシート状に成形する工程(成形工程)と、重合性組成物を重合開始剤にて重合させる工程(重合工程)とを経ることにより製造できる。
粘着シートは、両親媒性高分子形成用の原料、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含む重合性組成物をシート状に成形する工程(成形工程)と、重合性組成物を重合開始剤にて重合させる工程(重合工程)とを経ることにより製造できる。
(a)成形工程
シート状への成形は、特に限定されず、公知の方法を採用できる。例えば、重合性組成物を所望の形状の型枠に流し込む方法が挙げられる。別の方法として、2枚の樹脂フィルムからなる保護フィルムの間に重合性組成物を流し込み、一定の厚みに保持する方法も挙げられる。
(b)重合工程
成形された重合性組成物は、重合させることで粘着シートとなる。重合は、例えば、フリーラジカル重合反応、リビングラジカル重合反応、リビングアニオン重合反応等が挙げられる。上記重合反応は、例えば、熱、光(紫外線、可視光線等)、電子線等のエネルギーを与えることにより開始できる。重合開始剤としては、熱、光、電子線等のエネルギーに応じた公知の重合開始剤を使用できる。重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましい。
シート状への成形は、特に限定されず、公知の方法を採用できる。例えば、重合性組成物を所望の形状の型枠に流し込む方法が挙げられる。別の方法として、2枚の樹脂フィルムからなる保護フィルムの間に重合性組成物を流し込み、一定の厚みに保持する方法も挙げられる。
(b)重合工程
成形された重合性組成物は、重合させることで粘着シートとなる。重合は、例えば、フリーラジカル重合反応、リビングラジカル重合反応、リビングアニオン重合反応等が挙げられる。上記重合反応は、例えば、熱、光(紫外線、可視光線等)、電子線等のエネルギーを与えることにより開始できる。重合開始剤としては、熱、光、電子線等のエネルギーに応じた公知の重合開始剤を使用できる。重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、紫外線又は可視光線で開裂して、ラジカルを発生するものであれば特に限定されない。例えば、α−ヒドロキシケトン、α−アミノケトン、ベンジルメチルケタール、ビスアシルフォスフィンオキサイド、メタロセン等が挙げられる。より具体的には、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(例えば、製品名:ダロキュア(登録商標)1173、IGM RESINS社製)、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル―プロパン−1−オン(例えば、製品名:Omnirad(登録商標)127、IGM RESINS社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(例えば、製品名:Omnirad(登録商標)2959、IGM RESINS社製)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(例えば、製品名:Omnirad(登録商標)651、IGM RESINS社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(例えば、製品名:Omnirad(登録商標)184、IGM RESINS社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(例えば、製品名:Omnirad(登録商標)907、IGM RESINS社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(例えば、製品名:Omnirad(登録商標)369、IGM RESINS社製)、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}(例えば、エザキュア(登録商標)ONE、日本化薬社製)等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。中でも2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル―プロパン−1−オンが好ましい。光重合開始剤は、所望とする効果等に応じていろいろな量で重合性組成物に含ませることができる。光重合開始剤の含有量は、重合性組成物の全量を基準にして、通常0.01〜5質量%の範囲、好適には0.05〜3質量%の範囲である。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。まず、実施例で測定する各種物性の測定方法を記載する。
(シートpH)
粘着シートの表面に、pH試験紙を置き、粘着シートの両表面を、PETフィルムで挟持して、1分間保持した。その後、pH試験紙の色調を目視で確認してpHを決定した。
(シートの透明性評価)
シート外観は目視で透明性を評価した。
(全光線透過率及びヘイズ値の測定方法)
粘着シートの透明性は全光線透過率(単位:%)とヘイズ値(単位:%)にて評価した。全光線透過率及びヘイズ値はヘイズ値メーター(村上色彩技術研究所社製、装置名:HM−150型)にて測定した。なお、測定条件は、全光線透過率についてはJIS K 7361−1:1997に準拠し、ヘイズ値についてはJIS K 7136:2000に準拠して実施した。測定試料としては、両面のPETフィルムを剥がした状態の重合後の粘着シートを測定試料とした。
(シートpH)
粘着シートの表面に、pH試験紙を置き、粘着シートの両表面を、PETフィルムで挟持して、1分間保持した。その後、pH試験紙の色調を目視で確認してpHを決定した。
(シートの透明性評価)
シート外観は目視で透明性を評価した。
(全光線透過率及びヘイズ値の測定方法)
粘着シートの透明性は全光線透過率(単位:%)とヘイズ値(単位:%)にて評価した。全光線透過率及びヘイズ値はヘイズ値メーター(村上色彩技術研究所社製、装置名:HM−150型)にて測定した。なお、測定条件は、全光線透過率についてはJIS K 7361−1:1997に準拠し、ヘイズ値についてはJIS K 7136:2000に準拠して実施した。測定試料としては、両面のPETフィルムを剥がした状態の重合後の粘着シートを測定試料とした。
(粘着力)
初期(暴露直後)粘着力は次の方法により測定した。粘着シートを幅20mm×長さ100mmの短冊状に切り出した後、片面の保護フィルムを剥がしピーチコート紙を貼り付けした。その後、もう一方の面の保護フィルムを剥がし、厚さ2mm、長さ125mm、幅25mmのベークライト板に貼り付けし、2kgのローラーで1往復させた後、テクスチャーアナライザー(英弘精機社製、装置名:テクスチャーアナライザーTA.XT Plus)にセットした。この後、JIS Z 0237:2009に準じて、300mm/分の速度でサンプルの長さ方向を0°とした場合に90°方向に剥離させた際の剥離力を初期粘着力として測定した。
耐湿粘着力は温度40℃−湿度90%に設定した恒温恒湿器の中に上記短冊状の粘着シートを、粘着面の保護フィルムを剥がして暴露した状態で放置し、24時間経過後にベークライト板に貼り付けて、上記と同様の方法で測定した剥離力とした。
初期(暴露直後)粘着力は次の方法により測定した。粘着シートを幅20mm×長さ100mmの短冊状に切り出した後、片面の保護フィルムを剥がしピーチコート紙を貼り付けした。その後、もう一方の面の保護フィルムを剥がし、厚さ2mm、長さ125mm、幅25mmのベークライト板に貼り付けし、2kgのローラーで1往復させた後、テクスチャーアナライザー(英弘精機社製、装置名:テクスチャーアナライザーTA.XT Plus)にセットした。この後、JIS Z 0237:2009に準じて、300mm/分の速度でサンプルの長さ方向を0°とした場合に90°方向に剥離させた際の剥離力を初期粘着力として測定した。
耐湿粘着力は温度40℃−湿度90%に設定した恒温恒湿器の中に上記短冊状の粘着シートを、粘着面の保護フィルムを剥がして暴露した状態で放置し、24時間経過後にベークライト板に貼り付けて、上記と同様の方法で測定した剥離力とした。
(交流インピーダンスの実数部Z’)
両面を保護フィルムで保護した状態の粘着シートを20mm角に切り出した後、片面の保護フィルムを剥がし粘着面を暴露した状態で温度23℃−湿度50%の環境下に暴露した。暴露後、もう片方の保護フィルムを剥がして、粘着シートを2つのニッケル板に挟み、LCRメーター(Tecpel社製、装置名:LCR612)を使用して、周波数1kHzにおける交流インピーダンスの実数部(抵抗成分)Z’[Ω]を測定した。
測定は、温度23℃−湿度50%の環境下への暴露直後(初期)と24時間暴露後の粘着シートに対して行った。
(ブリード)
ブリードの有無は剥離フィルムの離型剤塗布面を目視で確認して評価した。
両面を保護フィルムで保護した状態の粘着シートを20mm角に切り出した後、片面の保護フィルムを剥がし粘着面を暴露した状態で温度23℃−湿度50%の環境下に暴露した。暴露後、もう片方の保護フィルムを剥がして、粘着シートを2つのニッケル板に挟み、LCRメーター(Tecpel社製、装置名:LCR612)を使用して、周波数1kHzにおける交流インピーダンスの実数部(抵抗成分)Z’[Ω]を測定した。
測定は、温度23℃−湿度50%の環境下への暴露直後(初期)と24時間暴露後の粘着シートに対して行った。
(ブリード)
ブリードの有無は剥離フィルムの離型剤塗布面を目視で確認して評価した。
実施例1
イオン交換水:24質量部にアクリル酸:10質量部を溶解した水溶液に水酸化カリウム:1.8質量部を除熱しながら加え、アクリル酸を部分中和した。そこに塩化カリウム:2.0質量部を溶解させて親水性モノマー水溶液を作製した。この親水性モノマー水溶液のpHを卓上pHメーター(東亜ディーケーケー社製、装置名:HM−25R)で測定したところpH=3.9であった。次にイソオクチルアクリレート:17.5質量部、N,N−ジメチルアクリルアミド:7.5質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート:0.40質量部、Omnirad127:0.7質量部、POE(9)オレイルエーテル:20質量部を混合して疎水性及び両親媒性モノマー混合液を得た。親水性モノマー水溶液、疎水性及び両親媒性モノマー混合液、及び1,3−ブチレングリコール:19質量部を混合後、十分な時間放置することで脱泡して重合性組成物を得た。重合性組成物は無色透明であった。
次に剥離フィルムとしてシリコーン系離型剤が塗布されたPETフィルムを用意した。前記PETフィルムを両面共に剥離フィルムとして用い、剥離フィルムの間に粘着シート中に埋め込む中間基材としてトリコット編物を配置した。剥離フィルムの間に重合性組成物を流し、ローラーで粘着シートの厚みが0.5mmとなるように調整した後、UVランプシステム(ヘレウス社製、装置名:Light Hammer 10)を用いて、積算光量 5600mJ/cm2の紫外線を照射し重合することで、粘着シートを得た。粘着シートは無色透明であり、pH試験紙で測定したpHは3.9であり、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が86.4%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が46.2%であった。
イオン交換水:24質量部にアクリル酸:10質量部を溶解した水溶液に水酸化カリウム:1.8質量部を除熱しながら加え、アクリル酸を部分中和した。そこに塩化カリウム:2.0質量部を溶解させて親水性モノマー水溶液を作製した。この親水性モノマー水溶液のpHを卓上pHメーター(東亜ディーケーケー社製、装置名:HM−25R)で測定したところpH=3.9であった。次にイソオクチルアクリレート:17.5質量部、N,N−ジメチルアクリルアミド:7.5質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート:0.40質量部、Omnirad127:0.7質量部、POE(9)オレイルエーテル:20質量部を混合して疎水性及び両親媒性モノマー混合液を得た。親水性モノマー水溶液、疎水性及び両親媒性モノマー混合液、及び1,3−ブチレングリコール:19質量部を混合後、十分な時間放置することで脱泡して重合性組成物を得た。重合性組成物は無色透明であった。
次に剥離フィルムとしてシリコーン系離型剤が塗布されたPETフィルムを用意した。前記PETフィルムを両面共に剥離フィルムとして用い、剥離フィルムの間に粘着シート中に埋め込む中間基材としてトリコット編物を配置した。剥離フィルムの間に重合性組成物を流し、ローラーで粘着シートの厚みが0.5mmとなるように調整した後、UVランプシステム(ヘレウス社製、装置名:Light Hammer 10)を用いて、積算光量 5600mJ/cm2の紫外線を照射し重合することで、粘着シートを得た。粘着シートは無色透明であり、pH試験紙で測定したpHは3.9であり、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が86.4%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が46.2%であった。
実施例2〜9及び比較例1〜6
原料を表1に示すものに変更したこと以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。実施例1〜9及び比較例1〜6の各種物性を表2に示す。
原料を表1に示すものに変更したこと以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。実施例1〜9及び比較例1〜6の各種物性を表2に示す。
表2から、実施例1〜9の粘着シートが、温度や湿度等に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力を有することに加えて透明性を有することが分かる。比較例1〜6は、シートpHが低いか、シート外観が白濁していた。
実施例10
イオン交換水:24質量部にアクリル酸:10質量部を溶解した水溶液に水酸化カリウム:2.1質量部を除熱しながら加え、アクリル酸を部分中和した。そこに塩化カリウム:2.0質量部を溶解させて親水性モノマー水溶液を作製した。この親水性モノマー水溶液のpHを卓上pHメーター(東亜ディーケーケー社製、装置名:HM−25R)で測定したところpH=3.9であった。次にイソオクチルアクリレート:17.5質量部、N,N−ジメチルアクリルアミド:7.5質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート:0.33質量部、Omnirad127:0.7質量部、POE(9)オレイルエーテル:20質量部を混合して疎水性及び両親媒性モノマー混合液を得た。親水性モノマー水溶液、疎水性及び両親媒性モノマー混合液、及び1,3−ブチレングリコール:19質量部を混合攪拌した。さらにシリカ微粒子としてアエロジル200:3質量部を添加後、ホモミキサーで高速攪拌した。その後シリカ微粒子を均一に分散後、遠心分離機で脱泡して重合性組成物を得た。重合性組成物は無色透明であった。
次に剥離フィルムとしてシリコーン系離型剤が塗布されたPETフィルムを用意した。前記PETフィルムを両面共に剥離フィルムとして用い、剥離フィルムの間に粘着シート中に埋め込む中間基材としてトリコット編物を配置した。剥離フィルムの間に重合性組成物を流し、ローラーで粘着シートの厚みが0.5mmとなるように調整した後、UVランプシステム(ヘレウス社製、装置名:Light Hammer 10)を用いて、積算光量 5600mJ/cm2の紫外線を照射し重合することで、粘着シートを得た。粘着シートは無色透明であり、pH試験紙で測定したpHは4.4であり、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が89.3%であり、かつJIS
K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が35.5%であった。
イオン交換水:24質量部にアクリル酸:10質量部を溶解した水溶液に水酸化カリウム:2.1質量部を除熱しながら加え、アクリル酸を部分中和した。そこに塩化カリウム:2.0質量部を溶解させて親水性モノマー水溶液を作製した。この親水性モノマー水溶液のpHを卓上pHメーター(東亜ディーケーケー社製、装置名:HM−25R)で測定したところpH=3.9であった。次にイソオクチルアクリレート:17.5質量部、N,N−ジメチルアクリルアミド:7.5質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート:0.33質量部、Omnirad127:0.7質量部、POE(9)オレイルエーテル:20質量部を混合して疎水性及び両親媒性モノマー混合液を得た。親水性モノマー水溶液、疎水性及び両親媒性モノマー混合液、及び1,3−ブチレングリコール:19質量部を混合攪拌した。さらにシリカ微粒子としてアエロジル200:3質量部を添加後、ホモミキサーで高速攪拌した。その後シリカ微粒子を均一に分散後、遠心分離機で脱泡して重合性組成物を得た。重合性組成物は無色透明であった。
次に剥離フィルムとしてシリコーン系離型剤が塗布されたPETフィルムを用意した。前記PETフィルムを両面共に剥離フィルムとして用い、剥離フィルムの間に粘着シート中に埋め込む中間基材としてトリコット編物を配置した。剥離フィルムの間に重合性組成物を流し、ローラーで粘着シートの厚みが0.5mmとなるように調整した後、UVランプシステム(ヘレウス社製、装置名:Light Hammer 10)を用いて、積算光量 5600mJ/cm2の紫外線を照射し重合することで、粘着シートを得た。粘着シートは無色透明であり、pH試験紙で測定したpHは4.4であり、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が89.3%であり、かつJIS
K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が35.5%であった。
実施例11〜23及び比較例7〜11
原料を表3及び5に示すものに変更したこと以外は実施例10と同様にして粘着シートを作製した。実施例11〜23及び比較例7〜11の各種物性を表4及び6に示す。
なお、5質量%ポリアクリル酸水溶液(Mw=25万)は、東亜合成社製ジュリマーAC-10LHPKを、10質量%ポリエチレンオキシド水溶液(Mw=25万)は、住友精化社製PEO−1を、5質量%ポリエチレンオキシド水溶液(Mw=80万)は、住友精化社製PEO−3を、液状ポリイソプレン(Mw=2.8万)、水添ポリイソブテンは、日油社製パールリーム18を使用した。
原料を表3及び5に示すものに変更したこと以外は実施例10と同様にして粘着シートを作製した。実施例11〜23及び比較例7〜11の各種物性を表4及び6に示す。
なお、5質量%ポリアクリル酸水溶液(Mw=25万)は、東亜合成社製ジュリマーAC-10LHPKを、10質量%ポリエチレンオキシド水溶液(Mw=25万)は、住友精化社製PEO−1を、5質量%ポリエチレンオキシド水溶液(Mw=80万)は、住友精化社製PEO−3を、液状ポリイソプレン(Mw=2.8万)、水添ポリイソブテンは、日油社製パールリーム18を使用した。
表4及び6から、実施例10〜23の粘着シートが、増粘剤(シリカ微粒子)の存在下でも、温度や湿度等に影響されにくい安定な導電性及び皮膚粘着力を有することに加えて透明性を有することが分かる。比較例7〜11は、白濁分離していたため、シートも白濁しており外観は不良であった。
比較例12
イオン交換水:22質量部に塩化コリン:8質量部を加えて塩化コリン水溶液を調整した。次に、アクリル酸:14質量部、イソオクチルアクリレート:14質量部、POE(20)オレイルエーテル:7質量部、POE(35)オレイルエーテル:3質量部、PEG400#ジアクリレート:0.20質量部及びOmnirad2959:0.3質量部を混合してモノマー混合液を調製した。モノマー混合液、塩化コリン水溶液、グリセリン:10質量部、1,3−ブチレングリコール:25質量部、Pemulen TR−2(Lubrizol Advanced Materials社製):0.2質量部を混合後、十分な時間放置することで脱泡して重合性組成物を得た。重合性組成物は無色透明であった。
重合性組成物を、実施例1と同様の条件で重合して粘着シートを得た。粘着シートは無色透明であり、pH試験紙で測定したpHは2.8であり、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が79.1%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が63.8%であった。
イオン交換水:22質量部に塩化コリン:8質量部を加えて塩化コリン水溶液を調整した。次に、アクリル酸:14質量部、イソオクチルアクリレート:14質量部、POE(20)オレイルエーテル:7質量部、POE(35)オレイルエーテル:3質量部、PEG400#ジアクリレート:0.20質量部及びOmnirad2959:0.3質量部を混合してモノマー混合液を調製した。モノマー混合液、塩化コリン水溶液、グリセリン:10質量部、1,3−ブチレングリコール:25質量部、Pemulen TR−2(Lubrizol Advanced Materials社製):0.2質量部を混合後、十分な時間放置することで脱泡して重合性組成物を得た。重合性組成物は無色透明であった。
重合性組成物を、実施例1と同様の条件で重合して粘着シートを得た。粘着シートは無色透明であり、pH試験紙で測定したpHは2.8であり、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が79.1%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が63.8%であった。
[官能評価試験]
実施例2及び比較例1の粘着シートを下記可能試験に付した。
(試験方法)
専門パネラー10名を用いて、実施例2及び比較例1の官能特性を貼付試験で評価した。評価は以下のように行った。
ブラインドで各サンプルを1日間ずつ腕に貼り付けて使用させ、使用後にアンケートに回答させた。評価項目としては、皮膚に刺激を感じる・違和感があるか否かをアンケート形式で評価した。皮膚に刺激を感じる・違和感がある場合を0点とし、皮膚に全く刺激を感じず、違和感も全く無い場合を5点とし、その間を計4段階で評価し、全員の点数の合計を以て評価結果(満点50点)とした。
結果、実施例2は43点、比較例1は29点であり、実施例2の方が皮膚に対する刺激が低い結果であった。
実施例2及び比較例1の粘着シートを下記可能試験に付した。
(試験方法)
専門パネラー10名を用いて、実施例2及び比較例1の官能特性を貼付試験で評価した。評価は以下のように行った。
ブラインドで各サンプルを1日間ずつ腕に貼り付けて使用させ、使用後にアンケートに回答させた。評価項目としては、皮膚に刺激を感じる・違和感があるか否かをアンケート形式で評価した。皮膚に刺激を感じる・違和感がある場合を0点とし、皮膚に全く刺激を感じず、違和感も全く無い場合を5点とし、その間を計4段階で評価し、全員の点数の合計を以て評価結果(満点50点)とした。
結果、実施例2は43点、比較例1は29点であり、実施例2の方が皮膚に対する刺激が低い結果であった。
Claims (11)
- 親水性モノマーと両親媒性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体から構成される両親媒性高分子、非イオン性界面活性剤、多価アルコール、水、無機塩及びpH調整剤を含むゲル状粘着剤を備えたpH3.5〜6.0の生体用粘着シートであり、前記生体用粘着シートは、JIS K 7361−1:1997に準拠して計測される全光線透過率が75〜95%であり、かつJIS K 7136:2000に準拠して計測されるヘイズ値が1〜70%であることを特徴とする生体用粘着シート。
- 前記親水性モノマーが、カルボン酸基、カルボン酸塩基、アミノ基、1級アミド基、スルホン酸基、スルホン酸塩基及び4級アンモニウム塩基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含み、
前記両親媒性モノマーが、2級アミド基、3級アミド基、繰り返し単位が2〜100のポリエチレングリコール基、繰り返し単位が2〜100のポリプロピレングリコール基及びフェノール性水酸基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含み、
前記疎水性モノマーが、炭素数4〜20の分岐アルキル基、炭素数4〜20の直鎖アルキル基、フェニル基、アリール基、ベンジル基、フェノキシ基、ベンゾイル基及びイソボルニル基からなる群から1種又は2種以上選ばれる官能基を分子内に含む請求項1に記載の生体用粘着シート。 - 前記両親媒性高分子100質量%に対して、前記親水性モノマー由来の成分が10〜75質量%、前記両親媒性モノマー由来の成分が10〜50質量%、前記疎水性モノマー由来の成分が10〜75質量%含まれる請求項1又は2に記載の生体用粘着シート。
- 前記親水性モノマーが、アクリル酸又はその塩、アクリルアミド、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸又はその塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及び3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群から1種又は2種以上選ばれ、
前記両親媒性モノマーが、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリエチレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド及びビニルピロリドンからなる群から1種又は2種以上選ばれ、
前記疎水性モノマーが、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ノルマルオクチルアクリレート、ノルマルノニルアクリレート、ノルマルデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート及び1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から1種又は2種以上選ばれる請求項1〜3のいずれか1つに記載の生体用粘着シート。 - 前記両親媒性高分子が、下記(i)〜(iii):
(i)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、及びアクリル酸及び/又はその塩の共重合体、
(ii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート及びアクリルアミドの共重合体、
(iii)少なくとも炭素数8〜10の分岐アルキル基をエステル基の末端に有するアルキルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド及びアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸及び/又はその塩の共重合体
のいずれかである請求項1〜4のいずれか1つに記載の生体用粘着シート。 - 前記多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール及び1,2−デカンジオールからなる群から選択される請求項1〜5のいずれか1つに記載の生体用粘着シート。
- 前記無機塩が、無機塩素化合物を含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の生体用粘着シート。
- 前記ゲル状粘着剤は、JIS K 6217−2:2017法で測定されたBET比表面積が110〜450m2/gであるシリカ微粒子を増粘剤として含有する請求項1〜7のいずれか1つに記載の生体用粘着シート。
- 前記シリカ微粒子が、その微粒子表面に、シラノール基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、オクチルシリル基、ジメチルポリシロキサン基及びアミノアルキルシリル基からなる群から選ばれる官能基を有する請求項8に記載の生体用粘着シート。
- 前記ゲル状粘着剤が、前記ゲル状粘着剤100質量部に対して、前記シリカ微粒子を2〜10質量部含有する請求項8又は9に記載の生体用粘着シート。
- 請求項1〜10のいずれか1つに記載の生体用粘着シートと、センシングデバイスとを備えたウェアラブル型の生体情報計測用デバイス。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024070906A1 (ja) * | 2022-09-27 | 2024-04-04 | 日東電工株式会社 | 生体信号取得用粘着性電極及び生体センサ |
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2019
- 2019-02-08 JP JP2019021724A patent/JP2020037670A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024070906A1 (ja) * | 2022-09-27 | 2024-04-04 | 日東電工株式会社 | 生体信号取得用粘着性電極及び生体センサ |
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