JP2020034360A - 緩急針機構及びこれを備えた時計 - Google Patents

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Mihoko Shima
美穂子 島
福田 匡広
Masahiro Fukuda
福田  匡広
吉川 一彦
Kazuhiko Yoshikawa
一彦 吉川
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Abstract

【課題】ひげ受とひげ棒との間隔の調整を定量的かつ簡単に行うことができ、また、衝撃を受けてもあおり量が変化しない緩急針機構を提供する。【解決手段】ひげぜんまい12を間に挟んで向かい合い、間隙をあけて配置されるように形成された、ひげ棒22及びひげ受21を有する緩急針機構16であって、ひげ受21とひげ棒22との当接部32、33に、ひげ受21とひげ棒22との間隔を固定することができる1つ以上の凹部又は凸部を備えた。【選択図】図3

Description

本発明は、機械式時計の緩急針機構と、その緩急針機構を備えた時計に関する。
機械式時計の時刻精度は、歩度という指標を用いて表現される。歩度とは、単位時間当たりの時計の進み遅れ量であり、機械式時計の歩度は日差(1日あたりの時刻の進み遅れ量)で表す。歩度の調整は、機械式時計の緩急針機構に含まれ、てんぷという振動子の振動周期を調整することで行われる。てんぷは、てんわ、てん真、振座、ひげ玉、ひげぜんまいによって構成される。てんぷは、てん真を軸とした回転体であり、てん真は機械式時計の地板とてんぷ受に設けられた軸受によって支持される。ひげぜんまいは、渦巻きばねの形状を持ち、ひげぜんまいの一端はひげ玉を介しててん真に接続され、もう一端はひげ持ちと称される部品を介しててんぷ受に接続される。てんぷの振動は、ひげぜんまいがひげ持ちとの接続部を固定端として振動することによって生み出され、てんぷはひげぜんまいをばねとしててんわを振って振動する。てんぷの振動周期を短くすると、時計の歩度は進み、反対に、てんぷの振動周期を長くすると、時計の歩度は遅れる。
てんぷの振動周期の調整方法は様々であるが、その中に、緩急針機構を用いたひげぜんまいの有効長の調整がある。緩急針機構は、てんぷの振動周期の調整の他、あおり量を調整することによっててんぷの等時性の調整を行うことができる。
ひげぜんまいの有効長とは、ひげぜんまいの全長のうち、てんぷの振動周期に影響する部分の長さのことであり、ひげぜんまいの有効長を短くすると、てんぷの振動周期が短くなるため、時計の歩度が進み、ひげぜんまいの有効長を長くすると、てんぷの振動周期が長くなるため、時計の歩度が遅れる。
緩急針機構とは、ひげ受とひげ棒と呼ばれる棒状の部品を含む機構であり、ひげ受とひげ棒がひげぜんまいの最外周を挟むように取り付けられる。ひげ受とひげ棒の間には一定の間隔が設けられており、ひげぜんまいが振動するとひげ受とひげ棒に交互に接触する。あおり量とは緩急針機構のひげ受とひげ棒との間隔のことであり、あおり量によっても時計の歩度は影響を受ける。また、緩急針機構は、一般的にはてんぷ受に取り付けられており、ひげ受とひげ棒をひげぜんまいの周回方向に移動させることでひげぜんまいの振動の固定端を移動され、ひげぜんまいの有効長を調整することができる。
緩急針機構において、ひげぜんまいの有効長は、ひげぜんまいがひげ受またはひげ棒に接触をしているときは、ひげ受またはひげ棒の接触部付近からひげ玉までとなる。一方で、ひげぜんまいがひげ受またはひげ棒に接触していないときは、ひげ持からひげ玉までがひげぜんまいの有効長となる。そのため、ひげぜんまいがひげ受またはひげ棒に接触する時間が長いと、ひげぜんまいの有効長が平均的に短くなり、時計の歩度は進む。反対に、ひげぜんまいがひげ受またはひげ棒と接触しない時間が長いと、ひげぜんまいの有効長は平均的に長くなり、時計の歩度は遅れる。
てんぷの等時性は、てんぷへの重力の影響や、機械式時計の動力の大きさ等に応じて変化する。特に、機械式時計の動力が小さくなってくると、てんぷの振動周期が長くなるため時計の歩度が遅れ、等時性が損なわれる。そこで、機械式時計の動力が小さいときに、ひげぜんまいがひげ棒に接触する時間が長くなるようにあおり量を調整することで、歩度の遅れを抑制してんぷの等時性を調整することができる。また、等時性を安定させるため、ひげぜんまいはなるべくあおり量の中点に位置していることが望ましい。よって、あおり
量の調整は、機械式時計の時刻精度に大きく関わる。
従来、あおり量の調整は一般的にひげ棒をピンセット等で曲げて調整を行っていたが、ひげ棒を折ってしまったり、調整のときにひげぜんまいを変形させてしまうため、あおり量の調整は困難なものであった。
特許文献では、ひげ受あるいはひげ棒の端部にカム形状をなすつば状部を一体に設け、ひげ受とひげ棒をつば状部を介して互いに当接せしめてひげぜんまいの脱落を防止すると共に、つば上部を有する一方を回転してあおり量を調整することを特徴とする緩急針機構が発明されている。この発明により、ひげ棒の弾性を利用して簡単なレバー操作のみでひげあおり量を微調整することができ、調整操作が容易になった。
実公昭49−18065号公報(第1頁、第4図)
しかしながら、特許文献1においては、あおり量に節度が無いため作業者の感覚に頼った調整が必要であり、調整に経験と時間を要する。また、時計の落下などによる衝撃を受けた際、ひげ棒の位置が調整した位置から移動してしまい、機械式時計が時刻精度を維持することが困難になる。
そこで本発明は、上記の課題を解決する機械式時計の緩急針機構の提供を目的とする。
本発明の緩急針機構は、ひげぜんまいを間に挟んで向かい合い、間隙をあけて配置されるように形成された、ひげ棒及びひげ受を有する緩急針機構であって、ひげ受けは、ひげ棒と当接する第1の当接部と、ひげぜんまいと接触する第1の接触部を有し、ひげ棒は、ひげ受けと当接する第2の当接部と、ひげぜんまいと接触する第2の接触部を有し、第1の当接部又は第2の当接部の少なくとも一方に、第1の接触部と第2の接触部との間の距離を変化させるための凹凸部を有することを特徴とする。
第1の当接部は、第1の中心点を中心に円弧に沿うように配置され、第1の接触部は、第2の中心点を中心に円弧状に形成され、第1の中心点と前記第2の中心点は、互いに異なる位置に配置されていてもよい。
また、第1の当接部の前記凹部の径は、ひげ棒の第2の当接部の径より大きくしてもよい。
さらに、ひげ棒は、円柱形状であり、第2の当接部の径は、第2の接触部の径よりも小さくしてもよい。
また、第1の当接部は、凸部を備え、第2の当接部は、凹部を備えていてもよい。
さらに、第2の当接部は、中心から外周までの長さが異なる複数の凸部を備え、ひげ棒を回転することによって第1の接触部と第2の接触部との間の距離が変化するようにしてもよい。
本発明の時計は、上述した緩急針機構を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、ひげ受けに設けたひげ棒と当接する第1の当接部とひげ棒に設けたひげ受けと当接する第2の当接部に凹凸部を設けることによってひげ受けとひげぜんまいが接触する第1の接触部とひげ棒とひげぜんまいが接触する第2の接触部との距離を定量的に機械時計の歩度調整が可能となるため、調整に経験と時間を必要とせず、歩度調整が可能となり、さらに時計の落下などによる衝撃を受けた際に時刻精度を維持することもできる機械式時計を提供することができる。
第1実施形態における機械式時計のてんぷの上面図である。 第1実施形態における機械式時計のてんぷの断面図である。 第1実施形態における緩急針機構の側面図である。 第1実施形態におけるひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図である。 第1実施形態におけるひげ受とひげ棒の当接部を示す断面図である。 第1実施形態においてあおり量を小さく調整したときの、ひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図である。 第1実施形態においてあおり量を小さく調整したときの、ひげ受とひげ棒の当接部は示す断面図である。 第1実施形態においてあおり量を大きく調整したときの、ひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図である。 第1実施形態においてあおり量を大きく調整したときの、ひげ受とひげ棒の当接部を示す断面図である。 第2実施形態における緩急針機構の斜視図である。 第2実施形態における緩急針機構の側面図である。 第2実施形態におけるひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図である。 第3の実施形態における緩急針機構の斜視図である。 第3実施形態における緩急針機構の側面図である。 第3実施形態におけるひげ棒の図である。 第3実施形態におけるひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図である。 第4実施形態における緩急針機構の斜視図である。 第4実施形態における緩急針機構の側面図である。 第4実施形態におけるひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図である。 第4実施形態におけるひげ受の当接部の拡大図である。 第4実施形態におけるひげ棒の当接部の拡大図である。 第4実施形態におけるあおり量修正前の緩急針機構の断面図である。 第4実施形態におけるあおり量修正後の緩急針機構の断面図である。 第4実施形態におけるひげ受のあおり量調整量を示す表である。 第4実施形態におけるひげ棒のあおり量調整量を示す表である。
[第1実施形態]
第1実施形態について、図1から図6を参照して説明する。
図1は、第1実施形態における機械式時計のてんぷの上面図である。図2は、図1のてんぷの断面図である。図3は、第1実施形態の緩急針機構の側面図である。
てんぷ10は、てんわ11、ひげぜんまい12、ひげ玉19、てん真17、振座18によって構成される回転体である。てん真17はてんぷ10の回転軸であり、てんぷ受13に設けられた上軸受ブロック14、地板9に設けられた下軸受ブロック14’によって支持
される。てんぷ10は、ひげぜんまい12をばねとしててんわ11を矢印a1の方向に振りながら振動し、この振動周期を調整することで、機械式時計の歩度の調整が行われる。ひげぜんまい12は渦巻きばねの形状を持ち、ひげぜんまい12の一端はひげ玉19と呼ばれる部品を介しててん真17に接続され、もう一端はひげ持ち15と呼ばれる部品を介しててんぷ受13に接続される。てんぷ10の振動は、ひげぜんまい12がひげ持15との接続部を固定端として振動することで生み出される。
図3に示すように、緩急針機構16は、ひげ受21、円柱形状のひげ棒22を備えている。図1と図2に示すように、てんぷ受13に対しててん真17を軸として矢印a1の方向に回転できるように取り付けられている。ひげ受21とひげ棒22は、ひげぜんまい12を挟むような位置に取り付けられているため、ひげぜんまい12は、振動するとひげ受21とひげ棒22に交互に接触する。緩急針機構16を用いた機械式時計の歩度の調整方法では、ひげぜんまい12と接触するひげ受21の第1の接触部である接触部30、又はひげぜんまい12と接触するひげ棒22の第2の接触部である接触部31の位置を調整することで、ひげぜんまい12の有効長を調整する。
ひげ受21においてひげぜんまい12と接触する接触部30と、ひげ棒22においてひげぜんまい12と接触する接触部31との間隔を、あおり量36と称す。あおり量36の調整は、ひげ受21が回転軸34を中心に回転して調整する。ひげ受21の回転方法は、例えば、ひげ受21の上部に設けられた溝35に、ドライバを差込んで回す方法などがある。
図4(a)は、第1実施形態のひげ受21とひげ棒22の当接部を示す平面図である。図4(b)は、第1実施形態のひげ受21とひげ棒22の当接部を示す断面図である。
ひげ受21にはひげ棒22と当接する第1の当接部として当接部32が設けられ、当接部32には凹部32a、32b、32cが設けられており、ひげ棒22には第2の当接部として、当接部32と当接する当接部33が設けられている。
ひげ受21が回転軸34を中心に回転することによって、ひげ棒22の当接部33が凹部32a、32b、32cのいずれかに当接するよう設定を変更することができる。ひげ棒22の当接部33は、常にひげ受21の当接部32に押し付けられた状態とし、ひげ受21を回転させると、ひげ棒22の当接部33は、回転に合わせてひげ受け21の凹部32a、32b、32cのいずれかの位置に当接する。図4(a)において、ひげ棒22はひげ受21の凹部32bと当接するよう設定されており、ひげ棒22はひげ受21の凹部32bに押し付けられた状態とし、実際には凹部32bの位置に合わせて、ひげ棒22が変形しているため、設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量36の変動を防止している。
凹部32a、32b、32cは、第1の中心点である中心点41を持つ仮想円40の円弧に沿うように配置され、仮想円40の中心点41はひげ受21の回転軸34とは異なる位置にある。一方で、ひげ受21におけるひげぜんまい12との接触部30は、第2の中心点である中心点42を持つ仮想円30aの円弧状に形成されており、中心点42はひげ受21の回転軸34、中心点41とは異なる位置にある。
平面視において接触部30から凹部32a、32b、32cまでの距離は異なるため、ひげ棒22の当接部33を当接させる凹部32a、32b、32cを選択することであおり量36を定量的に設定でき、機械式時計の時刻精度や調整の容易性を向上させることができる。
このため、中心点41と中心点42の位置や、凹部32a、32b、32c、仮想円40、仮想円30aの形状の設計によって、ひげぜんまい12から接触部30までの距離と、ひげぜんまい12から接触部31までの距離を等しく設定することができるため、ひげ受
21を回転させてもひげぜんまい12をあおり量36aの中点に位置させることができる。
また、接触部31は凹部32a、32b、32cよりも径を若干小さくし、ひげ受21を回転して接触部31と当接する凹部32を切り替える際の摺動性を高めている。
図4(a)と図4(b)では、ひげ受21を回転させて、ひげ棒22がひげ受21の凹部32bに当接するように設定している。ひげ棒22の当接部33がひげ受21の凹部32bに押し付けられた状態とし、ひげ棒22がひげ受21側に強く当接されるようにひげ棒22が設置されているため、凹部32bの位置に合わせてひげ棒22が変形している。接触部30から凹部32bまでの距離は、接触部30から凹部32a、32cまでの距離の中間であり、この場合のあおり量は図4(b)に示すようにあおり量36aとなる。
図5(a)は、第1実施形態であおり量36を小さく調整したときの、ひげ受21とひげ棒22の当接部を示す平面図である。図5(b)は、第1実施形態であおり量36を小さく調整したときの、ひげ受21とひげ棒22の当接部33を示す断面図である。
図5(a)と図5(b)では、ひげ受21を回転させて、ひげ棒22がひげ受21の凹部32aに当接するように設定を変更している。ひげ棒22の当接部33がひげ受21の凹部32aに押し付けられた状態とし、ひげ棒22がひげ受21側に強く当接されるようにひげ棒22が設置されているため、実際には凹部32aの位置に合わせてひげ棒22が変形しており、設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量の変動を防止している。接触部30から凹部32aまでの距離は、接触部30から凹部32bまでの距離より小さいため、図5(a)及び図5(b)におけるあおり量36bは図4(a)及び図4(b)におけるあおり量36aより小さい。
図6(a)は、第1実施形態であおり量36を大きく調整したときの、ひげ受21とひげ棒22の当接部を示す平面図である。図6(b)は、第1実施形態であおり量36を大きく調整したときの、ひげ受21とひげ棒22の当接部33を示す断面図である。
図6(a)で図示するように、ひげ受21を回転させてひげ棒22の当接部33がひげ受21の凹部32cに接触するように設定を変更している。ひげ棒22の当接部33はひげ受21の凹部32cに押し付けられた状態とし、実際には凹部32cの位置に合わせてひげ棒22が変形しているため、設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量の変動を防止している。
接触部30から凹部32cまでの距離は、接触部30から凹部32bまでの距離より大きいため、図6(a)及び図6(b)におけるあおり量36cは図4(a)及び図4(b)におけるあおり量36aより大きい。
以上のように、ひげ棒22の当接部33を当接させる凹部32a、32b、32cを選択することで、あおり量を定量的に設定でき、機械式時計の時刻精度や調整の容易性を向上させることができる。更に、あおり量の設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量の変動を防止しているため、時計が落下などによる衝撃を受けた際、ひげ棒22の位置が調整した位置から移動せず、機械式時計の時刻精度を維持できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について、図7を参照して説明する。
図7(a)は、第2の実施形態の緩急針機構60の斜視図、図7(b)は、第2の実施形態の緩急針機構60の側面図、図7(c)は、第2実施形態のひげ受62とひげ棒63の当接部67を示す平面図である。図7(a)、図7(c)は、ひげぜんまい12を省略して図示する。なお図面の説明において、第1の実施形態と同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
緩急針機構60は、緩急針体61とひげ受62、ひげ棒63によって構成され、図1に示したように、てんぷ受13に対しててん真17を軸として矢印a1の方向に回転できるように取り付けられている。ひげ受62とひげ棒63がひげぜんまい12を挟むような位置に取り付けられているため、ひげぜんまい12は、振動するとひげ受62とひげ棒63に交互に接触する。緩急針機構60を用いた機械式時計の歩度の調整方法では、ひげぜんまい12のひげ受62またはひげ棒63との接触部の位置を調整することで、ひげぜんまい12の有効長を調整する。
ひげ受62には、ひげ棒63と当接する当接部66が設けられ、当接部66には凹部66a、66b、66c、66d、66e、66fが設けられており、平面視において凹部66a、66b、66c、66d、66e、66fから、ひげ受の回転軸69接触部64までのそれぞれの距離が異なる。
円柱形状のひげ棒63には、ひげ受62との当接部67に斜面が設けられており、ひげぜんまい12との接触部65の径と比べ、当接部67の径が小さくなっている。つまり、ひげ受62け当節部66の凹部66aから凹部66fの径は、ひげ棒63の当節部67の径より大きくなっている。また、本実施形態のひげ棒63の当接部66の凹部は、第1実施形態の凹部32a、32b、32cより小さい。
このため、当接部66の凹部は第1の実施形態の凹部32a、32b、32cに比べ、凹部同士の間隔が狭いため、第1実施形態における同じ大きさのひげ受21に対して第2の実施形態のひげ受62の方が凹部を多く有し、精度の高い調整をすることができる。
第2実施形態では、ひげ受62においてひげぜんまい12と接触する接触部64と、ひげ棒63においてひげぜんまい12と接触する接触部65との間隔が、あおり量68である。
第2実施形態では、ひげ受62が回転軸69を中心に回転することによって、ひげ棒63の当接部67が凹部66a、66b、66c、66d、66e、66fのいずれかに当接するよう設定を変更することができる。ひげ棒63は、常にひげ受62の凹部に押し付けられた状態とし、ひげ受62を回転させると、実際にはひげ棒63が凹部66a、66b、66c、66d、66e、66fの位置に合わせて変形するため、設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量68の変動を防止している。図7において、ひげ棒63はひげ受62の凹部66dと当接するよう設定されており、ひげ棒63はひげ受62の凹部66dに押し付けられた状態とし、実際には凹部66dの位置に合わせて変形している。
ひげ受62の回転方法は、例えば、ひげ受62の上部に設けられた溝70にドライバを差込んで回す方法などがある。
ひげ受の回転軸69から凹部66a、66b、66c、66d、66e、66fまでのそれぞれの距離が、凹部によって異なるため、ひげ棒63に当接部67を当接させる凹部66a、66b、66c、66d、66e、66fを選択することであおり量68を定量的に設定できる。また、第2実施形態では、当接部67の先端部を細くすることによって、第1実施形態における同じ大きさのひげ受21に対して凹凸部を多く配置することができるため、第1の実施形態よりあおり量の節度をより細かく設定することが可能となる。
第1実施形態と同様に、ひげ受62におけるひげぜんまい12との接触部64や、凹部66a、66b、66c、66d、66e、66fの形状の設計によって、ひげぜんまい12から接触部64までの距離と、ひげぜんまい12から接触部65までの距離を等しく設定することができるため、ひげ受62を回転させてもひげぜんまい12をあおり量68の中点に位置させることができる。
以上のように、第2の実施形態では、ひげ棒63の接触部65の径よりも当接部67を細くすることによって、第1の実施形態よりあおり量の節度を細かく設定することが可能となり、第1の実施形態より機械式時計の時刻精度や調整の容易性を向上させることができる。更に、あおり量の設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量の変動を防止しているため、時計が落下などによる衝撃を受けた際、ひげ棒63の位置が調整した位置から移動せず、機械式時計の時刻精度を維持できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について、図8(a)から図8(d)を参照して説明する。
図8(a)は、第3の実施形態の緩急針機構80の斜視図である。図8(b)は、第3の実施形態の緩急針機構80の側面図である。図8(c)は、第3実施形態におけるひげ棒の正面図及び右側面図である。図8(d)は、第3実施形態におけるひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図である。図8(a)、図8(d)は、ひげぜんまい12を省略して図示する。なお図面の説明において、第1の実施形態と同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
緩急針機構80は、緩急針体81とひげ受82、ひげ棒83によって構成され、図1に図示したように、てんぷ受13に対しててん真17を軸として矢印a1の方向に回転できるように取り付けられている。ひげ受82とひげ棒83はひげぜんまい12を挟むように取り付けられているため、ひげぜんまい12は、振動するとひげ受82とひげ棒83に交互に接触する。緩急針機構80を用いた機械式時計の歩度調整方法では、ひげぜんまい12のひげ受82またはひげ棒83との接触部の位置を調整することで、歩度の調整を行う。
ひげ受82には、ひげ棒83と当接する当接部86が設けられ、当接部86には図8(d)に図示したように凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fが設けられており、平面視において凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fからひげ受の接触部84までのそれぞれの距離が異なる。また、ひげ受の凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fは、第1の実施形態のひげ受21の凹部32a、32b、32cに比べ凸部同士の間隔が狭いため、第1実施形態における同じ大きさのひげ受21に対して第3の実施形態のひげ受82の方が凹凸部を多く有することができる。
ひげ棒83には、ひげ受82と当接する凹形状の当接部87が設けられている。
第3実施形態では、ひげ受82においてけるひげぜんまい12と接触する接触部84と、ひげ棒83においてけるひげぜんまい12と接触する接触部85との間隔が、あおり量90である。
第3実施形態では、ひげ受82が回転軸88を中心に回転することによって、ひげ棒83が凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fのいずれかに当接するよう設定を変更することができる。ひげ棒83の当接部87は、常にひげ受82の凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fのいずれかに押し付けられた状態とし、ひげ受82を回転させると、実際にはひげ棒83が凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fの位置に合わせて変形するため、設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量90の変動を防止している。
図8(a)、図8(b)において、ひげ棒83の凹部87は、ひげ受82の凸部86dと当接するよう設定されており、ひげ棒83は凸部86dの位置に合わせて変形している。ひげ受82の回転方法は、例えば、ひげ受82の上部に設けられた溝89にドライバを差込んで回す方法などがある。
ひげ受の回転軸88から凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fまでのそれぞれの距離が異なるため、ひげ棒83を当接させる凸部を選択することであおり量90を定量的に設定できる。
また、第3実施形態では、ひげ棒83の先端部に小さな凹部設け、ひげ受82に凸部を配置することで、第1実施形態における同じ大きさのひげ受21に対して凹凸部を多く配置することができるため、第1の実施形態よりあおり量の節度をより細かく設定でき、機械式時計の時刻精度や調整の容易性を向上させることができる。
第1実施形態と同様に、ひげ受82におけるひげぜんまい12との接触部85や、ひげ受82の凸部86a、86b、86c、86d、86e、86fの形状の設計によって、ひげぜんまい12から接触部84までの距離と、ひげぜんまい12からひげ棒83におけるひげぜんまい12との接触部85までの距離を等しく設定することができるため、ひげ受82を回転させてもひげぜんまい12をあおり量90の中点に位置させることができる。
以上のように、第3の実施形態は、第1の実施形態よりひげ受に凹凸部を多く配置することであおり量の節度をより細かく設定することが可能となり、第1の実施形態より機械式時計の時刻精度や調整の容易性を向上させることができる。また、あおり量の設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量の変動を防止しているため、時計が落下などによる衝撃を受けた際、ひげ棒の位置が調整した位置から移動せず、機械式時計の時刻精度を維持できる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について、図9(a)から図11を参照して説明する。
図9(a)は、第4の実施形態の緩急針機構110の斜視図、図9(b)は、第4の実施形態の緩急針機構110の側面図、図9(c)は、第4実施形態におけるひげ受とひげ棒の当接部を示す平面図、図9(d)は、第4実施形態におけるひげ受の当接部の下面拡大図、図9(e)は、第4実施形態におけるひげ棒の当接部の拡大図、図9(f)は、第4の実施形態におけるあおり量修正前の緩急針機構の断面図、図9(g)は、第4の実施形態におけるあおり量修正後の緩急針機構の断面図である。また、図10にひげ受のあおり量調整量、図11にひげ棒のあおり量調整量を図示する。
図9(a)、図9(c)は、ひげぜんまい12を省略して図示する。なお図面の説明において、第1の実施形態と同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第4実施形態において、ひげ受112には、ひげぜんまい12と接触する接触部114と、ひげ棒113と当接する当接部117が設けられ、ひげ棒113には、ひげぜんまい12と接触する接触部115と、ひげ受112と当接する当接部116が設けられており、接触部114と接触部115との間隔があおり量118である。
図9(d)に示すように、ひげ受112の当接部117には凹部117a、117b、117c、117d、117e、117f、117gが設けられており、凹部117a、117b、117c、117d、117e、117f、117gから接触部115までの距離を、それぞれ距離L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7とすると、距離L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7はそれぞれ距離が異なる。
また、図9(e)に示すように、ひげ棒113の当接部116は、ひげ棒113の中心(回転軸121)から外周までの長さが異なる複数の凸部を備えており、これらは、ひげ棒113の半径よりも小さい曲率半径を有する凸部130a、130b、130c、130dである。さらに、ひげ受112の凹部117a、117b、117c、117d、117e、117f、117gは、第1の実施形態の凹部32a、32b、32cに比べ凹部同士の間隔を狭くしているため、第1実施形態における同じ大きさのひげ受21に対して
第4の実施形態のひげ受112の方が凹部を多く有することができる。
凸部130aの先端を先端w、凸部130bの先端を先端x、凸部130cの先端を先端y、凸部130dの先端を先端zとし、平面視において先端w、先端x、先端y、先端zから、接触部115までのそれぞれの距離を距離D1、D2、D3、D4とすると、距離D1、D2、D3、D4は、それぞれ長さが異なる。
図9(c)のように、ひげ受112の接触部114からひげ棒113の凸部130aから凸部130dそれぞれの先端までの距離をひげ受のあおり量調整量118a、ひげ棒113の凸部130aから凸部130dそれぞれの先端からひげ棒113の接触部115までの距離をひげ棒のあおり量調整量118bとすると、あおり量118はひげ受のあおり量調整量118aとひげ棒のあおり量調整量118bを合算した距離となる。
図9(c)及び図9(f)では、ひげ受112の凹部117dと、ひげ棒113の凸部130dの先端zが当接しているため、ひげ受のあおり量調整量118aは、図9(d)より距離L4、ひげ棒のあおり量調整量118bは、図9(e)より距離D4であり、あおり量118は距離L4と距離D4の合算値となる。
また、図9(f)ではひげぜんまい12の調整を行っていないため、ひげぜんまい12がひげ受112の接触部114、ひげ棒113の接触部115の中心に位置していない。
図9(g)では、ひげ受112の凹部117cと、ひげ棒113の凸部130cの先端yが当接しているため、ひげ受のあおり量調整量118aは、図9(d)より距離L3、ひげ棒のあおり量調整量118bは、図9(e)より距離D3であり、あおり量118は距離L3と距離D3の合算値となる。また、図9(g)では図9(f)よりひげ受112の凹部117dから凹部117c、ひげ棒113の凸部130dから凸部130cに変更することによってひげぜんまい12がひげ受112の接触部114、ひげ棒113の接触部115の中心に位置させることができる。
ひげ受のあおり量調整量118aは、ひげ受112を回転軸119に沿って回転させ、ひげ受112の当接部117を凹部117a、117b、117c、117d、117e、117f、117gのいずれかに選択することによって変化する。
また、ひげ棒のあおり量調整量118bは、ひげ棒113を回転軸121に沿って回転させ、ひげ棒113の当接部130を凸部130a、130b、130c、130dのいずれかに選択することによって変化する。
あおり量118はひげ受のあおり量調整量118aとひげ棒のあおり量調整量118bを合算した距離であるから、ひげ受112やひげ棒113を回転させると、あおり量118も変化する。
例として、図9(d)における距離L1を800μm、距離L2を820μm、距離L3を840μm、距離L4を860μm、距離L5を880μm、距離L6を900μm、距離L7を920μmとすると、ひげ受の各凹部に対応するひげ受のあおり量調整量118aは図10のようになる。
また、図9(e)における距離D1を200μm、距離D2を180μm、距離D3を160μm、距離D4を140μmとすると、ひげ棒の各凸部に対応するひげ棒のあおり量調整量118bは図11のようになる。
あおり量118は、ひげ受のあおり量調整量118aとひげ棒のあおり量調整量118bを足したものであるから、図10、図11により、あおり量118の調整幅は940〜1120μmであり、分解能20μmで調整することができる。よって、図9(f)において、ひげ受のあおり量調整量118aが距離L4で860μm、ひげ棒のあおり量調整量
118bが距離D4で140μmなので、あおり量118は1000μmとなり、図9(g)においては、ひげ受のあおり量調整量118aが距離L3で840μm、ひげ棒のあおり量調整量118bが距離D3で160μmなので、あおり量118は1000μmとなる。
図9(f)のようにひげぜんまい12があおり量の中心Mより距離123だけずれているとき、ひげ受のあおり量調整量118aと、ひげ棒のあおり量調整量118bを調整することで、あおり量118の大きさを維持したまま、図9(g)のようにひげぜんまい12をあおり量の中心Mに位置させることが出来る。
例として、距離123が40μmのとき、ひげ受の当接部を凹部117dから凹部117cに変更し、ひげ棒の当接部を凸部130dから凸部130cに変更すると、ひげ受のあおり量調整量118aは20μm小さくなり、ひげ棒のあおり量調整量118bは20μm大きくなることから、あおり量118の大きさを維持したまま、ひげぜんまい12をあおり量の中心Mに位置させることができる。
よって、第4実施形態では、他の実施形態より細かい分解能で、広い範囲であおり量の調整が可能であり、さらに、ひげぜんまいをあおり量の中点に位置させることが可能となる。
ひげ棒113の凸部は、ひげ受112の凹部に常に押し付けられた状態とし、ひげ受112を回転させると、実際にはひげ棒113が凹部の位置に合わせて変形しており、設定変更には一定量の節度を有することによって、外部からの衝撃によるあおり量の変動を防止している。図9(a)において、ひげ棒113の凸部130dは、ひげ受112の凹部117dと当接するよう設定されており、ひげ棒113の凸部130dはひげ受112の凹部132dに押し付けられた状態とし、ひげ棒113は実際には凹部117dの位置に合わせて変形している。
ひげ受112とひげ棒113の回転方法は、例えば、ひげ受112やひげ棒113の上部に設けられた溝120と溝122にドライバを差込んで回す方法などがある。
以上のように、第4実施形態では、ひげ受112の当接部117、ひげ棒113の当接部116の組み合わせによってあおり量118の調整が可能となる他にひげ受のあおり量調整量118a、ひげ棒のあおり量調整量118bの調整も可能となり、ひげぜんまい12をひげ受112の接触部114、ひげ棒113の接触部115の中心に位置させることも可能となり、第2実施形態や第3実施形態より幅広く、細かいあおり量118を設定でき、機械式時計の時刻精度や調整の容易性を向上させることができる。
以上にように、ひげ受とひげ棒の相対的な距離に節度を設けることにより、あおり量を定量的に設定でき、械式時計の時刻精度や調整の容易性を向上させることができる。
更に、あおり量の設定変更には一定量の節度を有し、外部からの衝撃によるあおり量の変動を防止しているため、時計が落下などによる衝撃を受けた際、機械式時計の時刻精度を維持でき、耐衝撃性を向上できる。
また、ひげ受やひげ棒に設けられる凹凸の形状や配置は、様々であってよい。したがって、凹凸を微小な大きさにすることでひげ受とひげ棒の当接部に滑り止めの面を設け、摩擦力によってひげ受からひげ棒が外れないようにすることも可能である。
なお、本発明の要旨を満たすものであれば、任意に変更することができる。
a1・・・緩急針機構の回転方向
9・・・地板
10・・・てんぷ
11・・・てんわ
12・・・ひげぜんまい
13・・・てんぷ受
14・・・上軸受ブロック
14’・・・下軸受ブロック
15・・・ひげ持ち
16・・・緩急針機構
17・・・てん真
18・・・振座
19・・・ひげ玉
20・・・緩急針体
21・・・ひげ受
22・・・ひげ棒
30・・・接触部
30a・・・仮想円
31・・・接触部
32・・・当接部
32a、32b、32c・・・凹部
33・・・当接部
34・・・回転軸
35・・・溝
36・・・あおり量
40・・・仮想円
41・・・中心点
42・・・接触部の円形状の中心点
60・・・緩急針機構
61・・・緩急針体
62・・・ひげ受
63・・・ひげ棒
64・・・接触部
65・・・接触部
66・・・当接部
66a、66b、66c、66d、66e、66f・・・凹部
67・・・当接部
68・・・あおり量
80・・・緩急針機構
81・・・緩急針体
82・・・ひげ受
83・・・ひげ棒
84・・・接触部
85・・・接触部
86・・・当接部
86a、86b、86c、86d、86e、86f・・・凸部
87・・・凹部
88・・・回転軸
89・・・溝
90・・・あおり量
110・・・緩急針構造体
111・・・緩急針体
112・・・ひげ受
113・・・ひげ棒
114・・・接触部
115・・・接触部
116・・・当接部
117・・・当接部
117a、117b、117c、117d、117e、117f・・・凹部
118・・・あおり量
118a・・・ひげ受のあおり量調整量
118b・・・ひげ棒のあおり量調整量
130・・・当接部
130a、130b、130c、130d・・・凸部
w、x、y、z・・・ひげ棒の凸部の先端
L1、L2、L3、L4、L5、L6・・・距離
D1、D2、D3、D4・・・距離
M・・・あおり量の中心




Claims (7)

  1. ひげぜんまいを間に挟んで向かい合い、間隙をあけて配置されるように形成された、ひげ棒及びひげ受を有する緩急針機構であって、
    前記ひげ受けは、前記ひげ棒と当接する第1の当接部と、前記ひげぜんまいと接触する第1の接触部を有し、
    前記ひげ棒は、前記ひげ受けと当接する第2の当接部と、前記ひげぜんまいと接触する第2の接触部を有し、
    前記第1の当接部又は前記第2の当接部の少なくとも一方に、前記第1の接触部と前記第2の接触部との間の距離を変化させるための凹部又は凸部を有する
    ことを特徴とする緩急針機構。
  2. 前記第1の当接部は、第1の中心点を中心に円弧に沿うように配置され、
    前記第1の接触部は、第2の中心点を中心に円弧状に形成され、
    前記第1の中心点と前記第2の中心点は、互いに異なる位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩急針機構。
  3. 前記第1の当接部の前記凹部の径は、前記ひげ棒の前記第2の当接部の径より大きい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の緩急針機構。
  4. 前記ひげ棒は、円柱形状であり、
    前記第2の当接部の径は、前記第2の接触部の径よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の緩急針機構。
  5. 前記第1の当接部は、前記凸部を備え、前記第2の当接部は、前記凹部を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の緩急針機構。
  6. 前記第2の当接部は、中心から外周までの長さが異なる複数の前記凸部を備え、
    前記ひげ棒を回転することによって前記第1の接触部と前記第2の接触部との間の距離が変化する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の緩急針機構。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の緩急針機構を備えた
    ことを特徴とする時計。
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