JP2020032568A - 液体噴射ヘッド、液体噴射装置、液体噴射ヘッドの洗浄方法、及び、液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射装置、液体噴射ヘッドの洗浄方法、及び、液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体の淀みを抑制しつつ液体供給路から異物を除去することが可能な液体噴射ヘッド、液体噴射装置、液体噴射ヘッドの洗浄方法、及び、液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。【解決手段】液体を噴射するノズル23と、ノズルに液体を供給する液体供給路39と、液体供給路を流れる液体を濾過するフィルター38と、フィルターとノズルとの間の液体供給路に開口した液体排出路40と、を備え、液体排出路は、開口を開閉する開閉弁41を有し、開閉弁は、液体供給路側から液体排出路側への液体の通過を許容する一方、液体排出路側から液体供給路側への液体の通過を阻止することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッドなどの液体噴射ヘッド、これを備えた液体噴射装置、液体噴射ヘッドの洗浄方法、及び、液体噴射ヘッドの製造方法に関し、特に、フィルターからノズルに至る液体供給路から異物を取り除くことが可能な液体噴射ヘッド、液体噴射装置、液体噴射ヘッドの洗浄方法、及び、液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射(吐出)する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは色材入りの液体を噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)などの各色材入りの液体を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは電極材料入りの液体を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物入りの液体を噴射する。
この種の液体噴射ヘッドは、液体導入口から共通液室(又はリザーバー或はマニホールドとも呼ばれる)及び圧力室(又はキャビティとも呼ばれる)を通ってノズルに至る一連の液体供給路を備えており、例えば圧電素子や発熱素子等の圧力発生源(又はアクチュエーターとも呼ばれる)によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用してノズルから液滴を噴射させる。また、液体噴射ヘッドには、ノズルに供給するインクに含まれる気泡や異物を濾別するためのフィルターを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
液体噴射ヘッドの製造工程では、フィルターからノズルに至るまでの液体供給路内に異物が入り込むことがある。この異物としては、製造に携わる作業員の皮脂や、液体噴射ヘッドの構成部品の加工屑や、構成部品同士を接着する際の余分な接着剤等がある。これらの異物は、液体の流れを悪くしたりノズルを詰まらせたりする原因となる虞がある。このため、特許文献1に開示されている構成では、液体噴射ヘッドからフィルターハウジング及びインク供給チューブを取り外せる構造とし、取り外した部分から吸引・洗浄することで異物を取り除くようにしている。しかしながら、その分、構造上の制約が生じたり、構造が複雑化したりするという問題があった。また、液体噴射ヘッドに液体供給路とは別に、液体噴射ヘッド内の液体を排出可能な液体排出流路(排出チューブ)を備え、ノズル側からヘッド流路を通じて液体排出流路へとインクを流すことで異物を除去する構成も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−034350号公報 特開2004−174820号公報
しかしながら、特許文献2の構成においては、ノズルから液体を噴射させる通常の使用時には液体排出流路内で液体が淀み、この淀んだ部分の液体が次第に増粘したり、当該部分の液体に含まれる色材等の固形成分が沈降したりすることで種々の不具合が生じる虞があった。例えば、淀んだ部分の液体が液体供給路内の液体に拡散することで、ノズルから噴射される液体の濃度にばらつきが生じたり、沈降成分が異物としてノズルに詰まったりする等の問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体の淀みを抑制しつつ液体供給路から異物を除去することが可能な液体噴射ヘッド、液体噴射装置、液体噴射ヘッドの洗浄方法、及び、液体噴射ヘッドの製造方法を提供するものである。
本発明の液体噴射ヘッドは、上記目的を達成するために提案されたものであり、液体を噴射するノズルと、
前記ノズルに液体を供給する液体供給路と、
前記液体供給路を流れる液体を濾過するフィルターと、
前記フィルターと前記ノズルとの間の前記液体供給路に開口を介して接続された液体排出路と、
を備え、
前記液体排出路は、前記開口を開閉する開閉弁を有し、
前記開閉弁は、前記液体供給路側から前記液体排出路側への液体の通過を許容する一方、前記液体排出路側から前記液体供給路側への液体の通過を阻止することを特徴とする。
本発明の液体噴射ヘッドによれば、液体供給路に液体排出路が開口を介して接続され、当該開口を開閉する開閉弁を備えるので、開閉弁が開口を閉じた状態では、液体供給路と液体排出路との間に液体が淀むような空間が生じることが抑制される。このため、開閉弁が開口を閉じた状態では液体の淀みが抑制される一方、開閉弁が開口を開いた状態では液体供給路内の異物を液体排出路を通じて排出することができる。また、開閉弁は、液体供給路側から液体排出路側への液体の通過を許容する一方、液体排出路側から液体供給路側への液体の通過を阻止するので、液体排出路で液体が淀んだとしても液体供給路側へ逆流することが抑制される。
上記構成において、前記開閉弁の前記開口を閉鎖する力をF〔N〕、前記液体供給路内の液体を前記液体排出路を通じて排出する排出動作が実行される際の前記液体供給路内の液体の最大圧力をP1d〔Pa〕、前記排出動作の実行時以外における前記液体供給路内の液体の最大圧力をP1s〔Pa〕、前記排出動作の実行時における前記液体排出路内の液体の最小圧力をP2〔Pa〕、前記開口の面積をS〔m〕としたとき(但し、圧力が負圧となる場合にはマイナスの値をとる)、以下の式(1)
S×P1s<F≦S×(P1d−P2) …(1)
を満たす構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、排出動作が実行される場合以外の通常時では、開閉弁が開口を閉鎖し、排出動作が実行される場合には開閉弁が開口を開くようにすることができる。
また、上記構成において、前記開口は、重力方向における前記液体供給路の下面に形成されている構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、重力方向における液体供給路の下面に開口が形成されているので、当該開口において気泡が滞留しにくくすることができる。
或は、上記構成において、前記開口は、重力方向における前記液体供給路の上面に形成されている構成を採用することができる。
この構成によれば、開閉弁が自重を利用して開口を閉鎖することができるので、開閉弁が開口を閉鎖するために用いられる付勢部材に関し、より付勢力の弱い付勢部材を使用することができる。
また、上記構成において、前記開閉弁の一部は、前記開口を閉じた状態で当該開口の周縁部に前記開閉弁が当接した部分よりも前記液体供給路側に突出している構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、開口を閉じた状態で当該開口の周縁部に開閉弁が当接した部分よりも液体供給路側に開閉弁の一部が突出しているので、液体供給路と液体排出路との間に液体が淀むような空間が生じることがより抑制される。これにより、開口における液体の淀みをより抑制することが可能となる。
また、上記構成において、前記液体供給路は、複数の前記ノズルに共通に設けられた共通液室を有し、
前記液体排出路は、前記液体供給路において前記共通液室よりも前記フィルター側の位置に前記開口を有している構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、液体供給路において共通液室よりもフィルター側の位置に液体排出路が開口を有しているので、フィルターにより近い位置にある異物を排出しやすい。
或は、上記構成において、前記液体供給路は、複数の前記ノズルに共通に設けられた共通液室を有し、
前記液体排出路は、前記共通液室内に開口している構成を採用することができる。
この構成によれば、液体排出路が共通液室内に開口しているので、ノズルにより近い位置にある異物を排出しやすい。
さらに、上記構成において、前記開口の面積は、当該開口が形成された位置における前記液体供給路の断面積よりも小さい構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、開口の面積が液体供給路の断面積よりも小さいことで、淀みとなりやすい部分をより低減することができる。
また、上記構成において、前記開口の面積は、前記ノズルの開口面積よりも小さい構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、ノズルの詰まりの原因となる大きさの異物を開口から液体排出路へ排出することができる。
また、本発明に係る液体噴射装置は、上記何れか一つの構成の液体噴射ヘッドと、
前記液体排出路と前記液体供給路との間に圧力差を生じさせるポンプと、
前記液体噴射ヘッドの前記ノズルが形成された面を封止する封止部材と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、液体供給路内の液体を液体排出路を通じて排出する排出動作が実行される場合以外においては液体供給路と液体排出路との接続部分における液体の淀みを抑制しつつ、排出動作が実行される場合においてはポンプの駆動により液体供給路と液体排出路との間に圧力差を生じさせて開閉弁を開くことで液体供給路から液体排出路を通じて異物を排出することが可能となる。
さらに、本発明に係る液体噴射ヘッドの洗浄方法は、上記何れか一つの構成の液体噴射ヘッドの洗浄方法であって、
前記液体排出路と前記液体供給路との間に圧力差を生じさせることにより、前記開閉弁を開いて前記液体供給路内の液体を前記開口から前記液体排出路側に排出する排出動作を行うことを特徴とする。
本発明によれば、排出動作以外においては液体供給路と液体排出路との接続部分における液体の淀みを抑制しつつ、排出動作においては液体供給路と液体排出路との間に圧力差を生じさせて開閉弁を開くことで液体供給路から液体排出路を通じて異物を排出することが可能となる。
また、上記洗浄方法では、前記排出動作において、前記液体排出路内を減圧して前記圧力差を生じさせることが望ましい。
この洗浄方法によれば、液体排出路が減圧されることで圧力差が生じて開閉弁が開かれるので、液体排出路内に液体が淀んでいたとしても開閉弁が開いた際に当該淀んでいた液体が液体供給路側に逆流することがより抑制される。また、排出動作において液体供給路側が加圧されなければ、当該液体供給路内の異物がノズル側に送られることが抑制されるので、当該異物が排出しにくくなることを抑制することができる。
また、上記洗浄方法では、前記液体排出路内が減圧される前において、前記ノズルにおける液体の圧力が正圧であることが望ましい。
この洗浄方法によれば、液体排出路内に液体が淀んでいたとしても開閉弁が開いた際に液体供給路側に当該淀んだ液体が逆流することがより効果的に抑制される。
さらに、上記洗浄方法では、前記排出動作において、前記液体排出路内を減圧すると共に前記液体供給路内を加圧して前記圧力差を生じさせることが望ましい。
この構成によれば、排出動作において液体排出路内を減圧すると共に液体供給路内を加圧して圧力差を生じさせることで、液体排出路内を減圧する際の圧力値に制約(即ち、上限)がある場合においても開閉弁を問題なく開くことが可能となる。また、ノズルから液体供給路内に気泡が巻き込まれることが抑制される。
また、上記洗浄方法では、前記液体供給路内を加圧した後、前記液体排出路内を減圧することができる。
この洗浄方法によれば、開閉弁を開く際にあらかじめ液体供給路内を加圧しておくことで、液体排出路側から液体供給路側への液体の逆流を抑制することができる。また、ノズルから液体供給路内に気泡が巻き込まれることがより抑制される。
或は、上記洗浄方法では、前記液体排出路内を減圧した後、前記液体供給路内を加圧することができる。
この構成によれば、開閉弁を開く際にあらかじめ液体排出路内を減圧しておくことで、液体排出路内の淀んだ液体をより速やかに排出することができる。
また、上記洗浄方法では、前記排出動作の前に前記液体噴射ヘッドの前記ノズルが形成された面を封止部材により封止することが望ましい。
この洗浄方法によれば、排出動作の際に液体供給路内の液体がノズルから漏出したり、ノズルから液体供給路内に気泡が巻き込まれたりすることが抑制される。さらに、万一ノズルから液体が漏出したとしても当該液体を封止部材に速やかに回収することができる。
さらに、上記洗浄方法では、前記排出動作において、前記ノズル側から前記液体供給路内に液体を供給して、前記液体排出路から液体を排出することが望ましい。
この洗浄方法によれば、ノズル側から液体供給路内に液体を供給して液体排出路から液体を排出することで、液体供給路内をより清浄にすることが可能となる。
そして、本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法は、上記何れか一つの液体噴射ヘッドの洗浄方法が適用されることを特徴とすることを特徴とする。
液体噴射装置の一形態の構成を説明する正面図である。 液体噴射ヘッドの一形態の構成を説明する断面図である。 インク供給路とインク排出路との接続部分について説明する拡大図である。 インク供給路とインク排出路との接続部分について説明する拡大図である。 液体噴射装置の電気的な構成を説明するブロック図である。 排出動作について説明するフローチャートである。 第1の変形例におけるインク供給路とインク排出路との接続部分の拡大図である。 第2の変形例における液体噴射ヘッドの断面図である。 第3の変形例におけるインク供給路とインク排出路との接続部分の拡大図である。 第4の変形例におけるインク供給路とインク排出路との接続部分の拡大図である。 第2の実施形態における液体噴射ヘッドの洗浄装置の構成の一例を説明する断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、本発明の液体噴射装置として、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド)8を搭載したインクジェット式記録装置(以下、プリンター)1を例に挙げて行う。
図1は、プリンター1の構成の一例を示す正面図である。本実施形態におけるプリンター1は、記録用紙、布、あるいは樹脂フィルム等の印刷媒体Sの表面に記録ヘッド8から液体状のインク(本発明における液体の一種)を噴射させて着弾したドットの配列により画像やテキスト等の記録・印刷を行う装置である。このプリンター1は、フレーム2と、このフレーム2内に配設されたプラテン3と、を備えており、媒体搬送機構51(図5参照)によってプラテン3上に印刷媒体Sが搬送される。また、フレーム2内には、プラテン3と平行にガイドロッド4が架設されており、このガイドロッド4には、記録ヘッド8及び当該記録ヘッド8とインクタンク6との間でインクの授受を行うサブタンク7を収容したキャリッジ5が摺動可能に支持されている。このキャリッジ5は、キャリッジ移動機構52(図5参照)によってガイドロッド4に沿って印刷媒体Sの搬送方向と直交する主走査方向に往復移動するように構成されている。本実施形態におけるプリンター1は、印刷媒体Sに対してキャリッジ5を相対的に往復移動させながらヘッドユニット15のノズル23(図2等参照)からインクを噴射させて印刷動作(換言すると記録動作)を行う。
フレーム2の一側には、液体貯留部の一種であるインクタンク6が搭載されている。インクタンク6に貯留されているインクは、ポンプ9による圧力により供給チューブ10を通じてサブタンク7に導入された後、記録ヘッド8に供給される。また、本実施形態において、ポンプ9は、通常はインクを記録ヘッド8に送り込むためにインクタンク6内を加圧するために用いられるが、後述するインク排出路40(本発明における液体排出路に相当)と接続されることで、図2等に示されるようにフィルター38から連通流路39を通ってノズル23までに至るインク供給路(本発明における液体供給路に相当)とインク排出路40との間に圧力差を生じさせて開閉弁41を開き、インク供給路内のインクをインク排出路40から排出する排出動作を行うことが可能に構成されている。本実施形態において、排出動作によってインク排出路40から排出されたインクや異物等は、排出チューブ11を通じてインクタンク6に戻されるように構成されている。キャリッジ5に装着されるサブタンク7の内部には、記録ヘッド8へのインクの供給圧を調整する調整部等が設けられている。本実施形態における記録ヘッド8は、フィルターユニット14とヘッドユニット15とを備えている。この記録ヘッド8の詳細については後述する。
フレーム2の内側において、ヘッドユニット15の移動範囲における一側に設けられたホームポジションには、ヘッドユニット15のノズル形成面を封止するキャップ13(本発明における封止部材の一種)を有するキャッピング機構12が配設されている。キャッピング機構12は、ホームポジションで待機状態にあるヘッドユニット15のノズル形成面をキャップ13により封止してノズル23からインクの溶媒が蒸発することを抑制する。また、キャッピング機構12は、ヘッドユニット15のノズル形成面を封止した状態(即ち、キャッピング状態)で封止空部内を負圧化し、ノズル23からインクや異物を強制的に吸引するクリーニング動作を行うことができる。また、排出動作において、ノズル形成面をキャッピング状態とすることで、インク排出路40が減圧された場合にノズル23からインク供給路内に気泡が巻き込まれることが抑制される。これにより、ノズル23内でメニスカスが正常に形成されない状態、即ち、メニスカスが破壊された状態となることが抑制される。さらに、排出動作においてインク供給路の上流側から加圧する構成、即ち、インク供給路内の圧力を高めることでインク排出路40からのインクの排出をアシストする構成においては、ノズル形成面をキャッピング状態とすることで、アシスト時の圧力がノズル23側に逃げないようにする、つまり、ノズル23からインクが漏出しないようにすることも可能である。また、万一ノズル23からインクが漏出したとしても当該漏出したインクをキャップ13に速やかに回収することができる。
図2は、記録ヘッド8の構成を説明する模式図である。本実施形態における記録ヘッド8は、フィルターユニット14及びヘッドユニット15を備えている。まず、ヘッドユニット15の構成から説明する。ヘッドユニット15は、ノズルプレート18、連通板19、アクチュエーター基板20、コンプライアンス基板21、及びケース22等の複数の構成部材が積層されて接着剤等によって接合されてユニット化されている。
本実施形態におけるアクチュエーター基板20は、ノズルプレート18に形成された複数のノズル23とそれぞれ連通する複数の圧力室24と、各圧力室24内のインクに圧力変動を生じさせるアクチュエーターである複数の圧電素子25とを有している。圧力室24と圧電素子25との間には、振動板26が設けられており、この振動板26によって圧力室24の上部開口が封止されて当該圧力室24の一部が区画されている。この振動板26は、例えば、二酸化シリコン(SiO)からなる弾性膜と、この弾性膜上に形成された酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜と、から成る。そして、この振動板26上における各圧力室24に対応する領域に圧電素子25がそれぞれ積層されている。本実施形態における圧電素子25は、所謂撓みモードの圧電素子である。この圧電素子25は、例えば、振動板26上に、下電極層、圧電体層および上電極層(いずれも図示せず)が順次積層されてなる。このように構成された圧電素子25は、下電極層と上電極層との間に両電極の電位差に応じた電界が付与されると撓み変形する。
アクチュエーター基板20の下面には、このアクチュエーター基板20よりも広い面積を有する連通板19が接合される。本実施形態における連通板19には、圧力室24とノズル23とを連通するノズル連通口28と、各圧力室24に共通に設けられた貯留液室29と、この貯留液室29と圧力室24とを連通する個別連通口30と、が形成されている。貯留液室29は、ノズル23が並設された方向に沿って延在する液室であり、後述する導入液室32と共に共通液室31を構成している。本実施形態においては、ノズルプレート18に設けられた2列のノズル23の列にそれぞれ対応して2つの貯留液室29が形成されている。個別連通口30は、各圧力室24にそれぞれ対応してノズル列方向に沿って複数形成されている。この個別連通口30は、圧力室24のノズル連通口28と連通する部分とは反対側の端部と連通する。
上記の連通板19の下面の中央部分には、複数のノズル23が形成されたノズルプレート18が接合される。本実施形態におけるノズルプレート18は、連通板19よりも小さい外形の板材である。このノズルプレート18は、連通板19の下面において、貯留液室29の開口から外れた位置であって、ノズル連通口28が開口した領域に、各ノズル連通口28と各ノズル23とがそれぞれ連通する状態で接着剤等により接合される。本実施形態におけるノズルプレート18には、複数のノズル23が列設されてなるノズル列が合計2条形成されている。また、連通板19の下面において、ノズルプレート18から外れた位置にコンプライアンス基板21が接合される。このコンプライアンス基板21は、連通板19の下面に位置決めされて接合された状態で、連通板19の下面における貯留液室29の開口を封止している。このコンプライアンス基板21は、インク供給路内、特に共通液室31内の圧力変動を緩和する機能を有する。
アクチュエーター基板20及び連通板19は、ケース22に固定されている。このケース22の内部において、アクチュエーター基板20を間に挟んだ両側には、連通板19の貯留液室29と連通して共通液室31を構成する導入液室32が形成されている。また、ケース22の上面には、各導入液室32と連通する導入口33がそれぞれ開設されている。導入口33は、フィルターユニット14における連通流路39と連通する。このため、サブタンク7及びフィルターユニット14から送られてきたインクは、導入口33、導入液室32、および貯留液室29へと導入され、貯留液室29から個別連通口30を通じて各圧力室24に供給される。そして、上記構成の記録ヘッド8では、共通液室31から圧力室24を通ってノズル23に至るまでの流路内がインクで満たされた状態で、圧電素子25が駆動されることにより、圧力室24内のインクに圧力変動が生じ、この圧力振動によって所定のノズル23からインクが噴射される。なお、液体噴射ヘッドとしては、例示した記録ヘッド8に限られず、周知の種々の構成のものを採用することができる。
本実施形態におけるフィルターユニット14は、フィルター室(より具体的には上部フィルター室36及び下部フィルター室37)、フィルター38、連通流路39、インク排出路40、及び、開閉弁41を内部に備えている。また、フィルターユニット14は、インクタンク6側からのインクが流入される流入口35、及び、インク排出路40からのインクが排出される排出口34を備えている。流入口35は、サブタンク7と接続されており、当該サブタンク7からのインクが導入される。流入口35に導入されたインクは、フィルター室に流入する。フィルター室は、上部フィルター室36と下部フィルター室37とから構成されている。また、これらのフィルター室36,37の間を仕切るようにフィルター38が設けられている。上部フィルター室36は、上方、即ちフィルター38とは反対側の流入口35側から、下方、即ちフィルター38側に向かって断面積が次第に拡大(即ち、漸大)した空間となっている。フィルター38は、フィルターユニット14の流路を塞ぐ状態で配置され、フィルター室に流入したインクを濾過して当該インクに混入した気泡や異物を捕集する。下部フィルター室37は、上方、即ちフィルター38側から、下方、即ちフィルター38側とは反対側に向かって断面積が次第に縮小(即ち、漸小)した空間である。この下部フィルター室37の底部に連通流路39が連通している。連通流路39は、フィルターユニット14の上下面に略平行に延在する横通路39aと、当該横通路39aのフィルター室側とは反対側の端部と連通してフィルターユニット14の高さ方向に沿って延在する縦通路39bと、当該縦通路39bの下端から二手に分岐した分岐流路39cと、を有しており、各分岐流路39cの先がフィルターユニット14の底部においてヘッドユニット15の導入口33とそれぞれ連通している。
図3及び図4は、連通流路39とインク排出路40との接続部分について説明する拡大図であり、図3は弁体としての開閉弁41が開口45を閉じた状態、図4は開閉弁41が開口45を開いた状態をそれぞれ示している。本実施形態において、記録ヘッド8のインク供給路において共通液室31よりもフィルター38側(即ち、上流側)の位置である連通流路39の横通路39aには、開口45を介してインク排出路40が連通している。このインク排出路40は、横通路39aと連通する側と反対側の他端がフィルターユニット14の上面において排出口34として開口して排出チューブ11と連通する流路である。本実施形態におけるインク排出路40は、横通路39aを区画している壁面のうち重力方向において上側に位置する上面44に連通しており、この連通部分が開口45となっている。この開口45の面積は、連通流路39の流路断面積やインク排出路40の流路断面積よりも小さく設定されている一方で、ノズル形成面におけるノズル23の開口面積より大きく設定されている。このように開口45の面積が連通流路39(即ち、インク供給路)の断面積よりも小さいことで、淀みとなりやすい部分をより低減することができる。また、開口45の面積がノズル23の開口面積よりも大きいことで、ノズル23の詰まりの原因となる大きさの異物を開口45からインク排出路40へ容易に排出することができる。
また、インク排出路40は、開口45を開閉する開閉弁41を備えている。この開閉弁41は、開口45に近接させて形成された弁体収容室46に設けられている。弁体収容室46は、インク排出40の一部を構成する例えば円筒状の空間である。この弁体収容室46の下部(即ち、開口45の近傍)における流路断面積は開口45に向かって漸小しており、これにより当該部分は開口45に向かって略漏斗状に下り傾斜したテーパー面47を有している。即ち、開口45の弁体収容室46側の周縁部がテーパー面47となっている。開閉弁41は、連通流路39側からインク排出路40側へのインクの導入を許容する開弁状態と、連通流路39側からインク排出路40へのインクの導入を遮断する閉弁状態とに変換可能に構成されている。この開閉弁41は、コイルスプリング等の付勢部材42によって閉弁位置側へ付勢された状態で弁体収容室46内に配設されている。このような構成の開閉弁41は、インク供給路側からインク排出路40側へのインクの通過を許容する一方、インク排出路40側からインク供給路側へのインクの通過を阻止する逆止弁とも言える。
本実施形態における開閉弁41は、例えば、エラストマーやシリコーンゴム等の弾性材により、開閉方向に長尺な長球(換言すると、回転楕円体)状を呈している。なお、この開閉弁41としては、例えば、金属製の長球の表面が弾性材により被覆された構成を採用することもできる。この開閉弁41の短軸における直径(即ち、最大径)は、弁体収容室46の流路断面積よりも小さく、且つ、開口45の面積よりも大きく設定されている。これにより、図3に示される閉弁状態では、開閉弁41が、付勢部材42の付勢力により開口45の周縁のテーパー面47に当接して弾性材により密着することにより、当該開口45を液密にシールして閉じる。このように、テーパー面47の一部が、弁座(換言すると、シール部)として機能する。本実施形態において、閉弁状態では開閉弁41の一部が、開口45の周縁のテーパー面47に当接したシール部からインク供給路内に僅かに突出する。これにより、閉弁状態においてインク供給路とインク排出路40との接続部分(換言すると境界部分)である開口45には、インクが淀むような空間(即ち、窪み・凹み)が生じないように構成されている。その結果、開口45におけるインクの淀みをより抑制することが可能となる。
弁体収容室46内に収容された付勢部材42は、開閉弁41をインク排出路40側から連通流路39(即ち、インク供給路)側に付勢する。そして、付勢部材42は、インク供給路とインク排出路40との間の圧力差が所定値となるまで、開閉弁41が開口45の周縁のテーパー面47に密着する閉弁位置に保持する。ここで、開閉弁41が開口45を閉鎖する力(付勢部材42による付勢力、開閉弁41の自重等を含む力)をF〔N〕、インク排出路40を通じてインク供給路内のインクを排出する排出動作が実行される場合におけるインク供給路内のインクに生じる最大圧力をP1d〔Pa〕、この排出動作が実行される場合以外、より具体的にはプリンター1において通常行われる印刷動作、或は、上記クリーニング動作等におけるインク供給路内のインクに生じる最大圧力をP1s〔Pa〕、排出動作におけるインク排出路40内のインクの最小圧力をP2〔Pa〕、開口45の面積をS〔m〕としたとき、開閉弁41が開口45を閉鎖する力F〔N〕が以下の式(1)を満たすように設計されている。但し、圧力については吸引により負圧(即ち、大気圧よりも低い値)となる場合にはマイナスの値をとる。また、開口45の面積Sを開閉弁41の受圧面積の近似値としている。
S×P1s<F≦S×(P1d−P2) …(1)
これにより、プリンター1において排出動作が実行される場合以外の印刷動作等の通常の使用時には、開閉弁41が開口45を閉鎖し、インク供給路とインク排出路40との間で開口45を通じてインクが流通することはない。また、排出動作が実行される場合には開閉弁41が開口45を開くようにすることができる。なお、本実施形態においては、インク排出路40の横通路39aを区画している壁面のうち鉛直方向において上側に位置する上面44に開口45が形成されているので、開閉弁41が自重を利用して開口45を閉鎖することができるので、開閉弁41が開口45を閉鎖するために用いられる付勢部材42に関し、より付勢力の弱い付勢部材を使用することができる。
次に、プリンター1の電気的な構成について説明する。
図5は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図である。本実施形態におけるプリンター1は、媒体搬送機構51、キャリッジ移動機構52、リニアエンコーダー53、キャッピング機構12、ポンプ9、記録ヘッド8、及び、これらを制御するプリンターコントローラー55を備えている。
本実施形態におけるプリンターコントローラー55は、制御回路56及び駆動信号発生回路57等を備えている。制御回路56は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置であり、図示しないCPUや記憶装置等から構成されている。制御回路56は、記憶装置に記憶されているプログラム等に従って、プリンター1における各ユニットを制御する。また、本実施形態における制御回路56は、外部機器等から受信した印刷ジョブデータに基づき、印刷動作の際、記録ヘッド8のノズル23からインクを噴射させるための噴射データを生成し、当該噴射データを記録ヘッド8のヘッドコントローラー59に送信する。また、制御回路56は、キャリッジ5の移動(即ち、主走査)に伴ってリニアエンコーダー53から出力されるエンコーダー信号からタイミング信号を生成する。駆動信号発生回路57は、このタイミング信号を受信する毎に駆動信号を出力する。この駆動信号発生回路57は、駆動信号の波形に関する波形データに基づいて、アナログの電圧信号を生成し、これを図示しない増幅回路により増幅して駆動信号を生成する。駆動信号発生回路57により発生された駆動信号は、記録ヘッド8のヘッドコントローラー59に送信される。
キャリッジ移動機構52は、タイミングベルト等を介してキャリッジ5を移動させる図示しない駆動モーター(例えば、DCモーター)等を備え、キャリッジ5に搭載された記録ヘッド8をガイドロッド4に沿って主走査方向に移動させる。媒体搬送機構51は、印刷媒体Sをプラテン3上に順次送り出して副走査を行う。また、リニアエンコーダー53は、キャリッジ5に搭載された記録ヘッド8の走査位置に応じたエンコーダー信号を、主走査方向における位置情報としてプリンターコントローラー55の制御回路56に出力する。制御回路56は、リニアエンコーダー53側から受信したエンコーダー信号に基づいて記録ヘッド8の走査位置(現在位置)を把握する。
記録ヘッド8は、ヘッドコントローラー59と、圧電素子25と、ノズル異常検知部60と、を備える。ノズル異常検知部60は、記録ヘッド8の各ノズル23の噴射異常(換言すると噴射不良)を検知する機構である。このノズル異常検知部60により、印刷動作中にノズル23についてインクの噴射が正常に行われているか否かの検査が行われる。本実施形態におけるノズル異常検知部60は、インクの噴射時に圧電素子25が駆動された際の圧力室24内のインクに生じる振動に基づく当該圧電素子25の起電力信号を検知信号として制御回路56に出力するように構成されている。制御回路56は、ノズル異常検知部60から出力される検知信号に基づき当該ノズル23からのインクの噴射について異常の有無を判定する。ノズル23からインクが噴射されないノズル抜けの場合や、ノズル23からインクが噴射されるとしても正常なノズル23と比較してインクの量や飛翔速度(初速)が極端に低下している場合などの異常時には、上記の検知信号の周期成分や振幅成分が、予め取得されている正常時の周期や振幅と比較して異なる。特に、インク供給路内に異物が存在する場合、検知信号の振幅や周期が正常時から著しく変化する。この検知信号、即ち、起電力信号に基づく噴射異常の検知は周知であるため詳細な説明は省略するが、この検知方法により気泡による噴射異常を検知することが可能である。なお、噴射異常の検知方法としては、例示したような圧電素子25の起電力によるものには限られず、例えば、ノズル23から噴射されるインク滴を光学的に検知することによる方法等、周知の種々の方法を採用することができる。
このように構成されたプリンター1は、印刷動作において、媒体搬送機構51によって印刷媒体Sを順次搬送すると共に、印刷媒体Sに対して記録ヘッド8を主走査方向に相対移動させながら、当該記録ヘッド8のノズル23から液体の一種であるインクをインク滴として噴射させて、印刷媒体S上に当該インク滴を着弾させることにより画像等を印刷する。また、本実施形態におけるプリンター1は、例えばノズル異常検知部60により噴射異常が検知された場合に、インク供給路からインク排出路40を通じてインクを排出する排出動作を行う。以下、この点について説明する。
図6は、本実施形態におけるプリンター1の排出動作における処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、プリンター1において排出動作が実行される場合以外、即ち、印刷動作、或は、上記クリーニング動作等では、インク供給路内のインクに生じる最大圧力P1sのときに開閉弁41がインク供給路側から受ける荷重(即ち、S×P1s)よりも開閉弁41の開口45を閉鎖する力Fが大きいため、図3に示されるように、開口45が開閉弁41により閉鎖された状態が維持される。これにより、フィルター38から連通流路39を通ってノズル23に至るまでのインク供給路とインク排出路40とは、開閉弁41によって互いに遮断され、インク供給路とインク排出路40との間でのインクの流通が阻止される。
そして、ノズル異常検知部60により噴射異常が検知された場合等、排出動作の実行タイミングが到来した場合、制御回路56は、記録ヘッド8をホームポジションに位置づけ、当該記録ヘッド8のノズル形成面をキャッピング機構12によりキャッピングする(ステップS1)。続いて、制御回路56は、ポンプ9を駆動してインクタンク6内のインクを供給チューブ10を介して記録ヘッド8のインク供給路へ送り込むことでインク供給路内を加圧すると共に、排出チューブ11を介してインク排出路40内を減圧する(ステップS2)。これにより、インク排出路40の内部の圧力よりもインク供給路内の圧力が高まり、インク供給路とインク排出路40との間の圧力差がより大きくなる。本実施形態においては、インク供給路内の加圧とインク排出路40内の減圧とを、共通のポンプ9で行う構成を例示したが、これには限られず、それぞれ独立したポンプで加圧・減圧を行う構成を採用することもできる。なお、ノズル形成面がキャップ13により封止されているので、インク供給路の圧力がノズル23から外へ逃げないようになっている。
そして、インク供給路側のプラスの圧力とインク排出路40側のマイナスの圧力との圧力差により開閉弁41がインク供給路側から受ける荷重、即ち、S×(P1d−P2)が、開閉弁41の開口45を閉鎖する力Fよりも上回ると、開閉弁41が付勢部材42による付勢力に抗しながら開方向、即ち、開口45から離れる側に移動する。これにより、図4に示されるように、開口45の周縁部のテーパー面47に対する開閉弁41の密着状態が解除されて、開弁状態となる。即ち、インク供給路とインク排出路40とが、開口45を介して連通して、インク供給路側からインク排出路40側へのインクや異物の流通が許容される。そして、インク供給路内に異物が存在する場合には、当該インク供給路内のインクと共に開口45を介してインク排出路40側に排出される(ステップS3)。本実施形態においては、インク排出路40側に排出されたインクや異物は、排出口34から排出チューブ11を通じて図示しないフィルターを通過してインクタンク6に戻される。なお、インク排出路40からのインクや異物が、排出チューブ11を通じて図示しない廃液タンク等に排出されても良い。
ポンプ9が所定時間、例えば、インク供給路の体積に相当するインクが流れるまでの時間だけ駆動された後、ポンプ9の駆動が停止される(ステップS4)。ポンプ9の駆動が停止されると、インク供給路とインク排出路40との圧力差が低下していき、これに伴って図3に示されるように、開閉弁41が付勢部材42の付勢力により開口45を閉鎖する。このようにして排出動作が終了する。なお、本実施形態においては、印刷ジョブに基づく印刷動作が実行されている際にノズル異常検知部60により噴射異常が検知されたタイミングで排出動作が行われる例を示したが、これには限られない。例えば、プリンター1に接続されている外部機器で実行されるプリンタードライバー等を通じて排出動作の実行を示す指示をユーザーから受けたタイミング、プリンター1の電源が投入された際において印刷動作が実行される前のタイミング、又は、キャッピング機構12によりクリーニング動作が行われた後のタイミング等で排出動作を行うようにしてもよい。
以上のように、本発明に係るプリンター1では、開閉弁41が開口45を閉じた状態では、インク供給路とインク排出路40との間にインクが淀むような空間が生じることが抑制される。このため、排出動作が実行される場合以外の通常時においては開閉弁41により開口45を閉じることでインクの淀みが抑制される一方、排出動作が実行される場合においてはポンプ9の駆動によりインク供給路とインク排出路40との間の圧力差を高めて開口45を開くことでインク供給路内の異物をインク排出路40を通じて排出することができる。また、開閉弁41は、インク供給路側からインク排出路40側へのインクの通過を許容する一方、インク排出路40側からインク供給路側へのインクの通過を阻止するので、インク排出路40内でインクが淀んだとしてもインク供給路側へインクが逆流することが抑制される。
また、本実施形態においては、インク排出路40がインク供給路において共通液室31よりもフィルター38側の位置(具体的には、フィルターユニット14の連通流路39)に開口しているので、フィルター38により近い位置にある異物を排出しやすい。さらに、排出動作において、インク排出路40内を減圧すると共にインク供給路内を加圧して圧力差を生じさせる、即ち、インク供給路内の圧力を高めることでインク排出路40からのインクの排出をアシストするので、インク排出路40内を減圧する際の圧力値に制約がある場合においても開閉弁41を問題なく開くことが可能となる。
なお、排出動作において、インク供給路内を加圧することなく、インク排出路40内を減圧することで開閉弁41を開く構成を採用することもできる。この場合、インク排出路40内にインクが淀んでいたとしても開閉弁41が開いた際に当該淀んだインクがインク供給路側に逆流することがより抑制される。つまり、インク排出路40内で淀むことで増粘したり顔料等の固形成分が沈殿したりしたインクがインク供給路内に入り込むことが抑制される。また、排出動作においてインク供給路側が加圧されなければ、当該インク供給路内に存在する異物がノズル23側に送られることが抑制されるので、当該異物が排出しにくくなることを抑制することができる。この場合において、インク排出路40内が減圧される前において、ノズル23におけるインクの圧力が正圧(即ち、大気圧よりも高い値)であることが望ましい。この場合、インク排出路40内にインクが淀んでいたとしても開閉弁41が開いた際にインク供給路側にインクが逆流することがより効果的に抑制される。なお、ノズル23におけるインクの圧力は、例えば、記録ヘッド8へのインクの供給圧を調整するサブタンク7の調整部により調節することができる。
また、インク排出路40内を減圧すると共にインク供給路内を加圧することで開閉弁41を開く構成において、インク供給路内の加圧を開始するタイミングと、インク排出路40内の減圧を開始するタイミングとを異ならせることができる。例えば、インク供給路内を加圧した後、インク排出路40内を減圧するようにしても良い。この場合、開閉弁41を開く際にあらかじめインク供給路内を加圧しておくことで、インク排出路40側からインク供給路側へのインクの逆流をより抑制することができる。また、ノズル23からインク供給路内に気泡が巻き込まれることがより抑制される。さらに、例えば、インク排出路40内を減圧した後、インク供給路内を加圧するようにしても良い。この場合、開閉弁41を開く際にあらかじめインク排出路40内を減圧しておくことで、インク排出路40内の淀んだインクをより速やかに排出することができる。
そして、以上では、フィルター38よりも上流の流入口35側からインク供給路内にインクを供給することで排出動作を行う構成を例示したが、これには限られず、キャップ13によってノズル形成面を封止した状態で、当該キャップ13内にインクが流入し、さらに記録ヘッド8のノズル23からインク供給路へ送り込まれることで排出動作を行う構成を採用することもできる。この場合、フィルター38よりも上流側の流路では、サブタンク7の内部に設けられた調整部の弁によって流路が閉じられてインク供給路の圧力が流入口35側から外へ逃げないようにすることができる。
図7は、第1の変化例におけるインク供給路とインク排出路40との接続部分について説明する拡大図である。なお、同図では、開閉弁41が閉じられた閉弁状態が図示されている。上記第1の実施形態においては、インク供給路における連通流路39の横通路39aを区画している壁面のうち重力方向において上側に位置する上面44にインク排出路40が連通した構成を例示したが、これには限られない。図7の変形例では、連通流路39の横通路39aを区画している壁面のうち重力方向において下側に位置する下面48にインク排出路40が連通し、この連通部分が開口45となっている。なお、他の構成については上記第1の実施形態と同様となっている。この構成によれば、インク供給路における横通路39aの下面48に開口45が形成されているので、インク供給路を気泡Bが流れてきた場合においても、当該気泡Bは浮力により下面48よりも上面44側に浮上するため、開口45において気泡Bが滞留しにくくすることができる。
図8は、第2の変形例における記録ヘッド8の断面図である。この変形例では、インク排出路40が、インク供給路における共通液室31内に開口している点で、上記第1の実施形態の構成と異なっている。図8の変形例では、ケース22の導入液室32の内壁面にインク排出路40が連通し、この連通部分が開口45となっている。また、ヘッドユニット15には、2つの共通液室31が設けられているため、各共通液室31の導入液室32にインク排出路40がそれぞれ接続されており、各々の開口45が開閉弁41によって開閉可能に構成されている。なお、他の構成については上記第1の実施形態と同様となっている。この構成によれば、上記第1の実施形態の構成と比較して、よりノズル23に近い位置にある共通液室31内にインク排出路40が接続され、開口45が形成されているので、ノズル23により近い位置に存在する異物を排出動作でより排出しやすくすることができる。特にインク供給路において他の部分よりも広い容積を有する共通液室31には、インク供給路内の異物が溜まりやすいので、この異物をより効果的に排出することができる。また、共通液室31において、重力方向におけるより上側の位置(即ち、導入口33により近い位置)にインク排出路40が接続されることで、共通液室31内に異物として気泡が流入した場合には、浮力によって浮上してきた気泡を排出動作でより排出しやすい。
図9は、第3の変形例におけるインク供給路とインク排出路40との接続部分について説明する拡大図である。開閉弁41に関し、上記第1の実施形態では、開閉方向に長尺な長球状の構成を例示したが、これには限られず、開口45を開閉可能な構成であれば周知の種々の構成の開閉弁を使用することができる。例えば、図9の第3の変形例では、開閉弁70は、弁本体71とシール部材72とから構成されている。シール部材72は、エラストマー等の弾性材から作製されており、弁本体71は、シール部材72と比較して硬質の合成樹脂や金属等から作製されている。弁本体71は、開口45の開口面積よりも広い面積を有する円盤状の部材である。弁本体71における開口45に対向する面には、エラストマー等の弾性を有するシール部材72が取り付けられている。また、弁本体71は、シール部材72が設けられた側とは反対の背面側から開口45側に向けて付勢部材42によって付勢されている。そして、閉弁時においては、シール部材72が開口45の周縁部に対して弾性により密着することにより、当該開口45の開口周縁部を液密にシールする。すなわち、シール部材72は、開閉弁41が閉じた状態で開口45の周縁部に密着する。なお、他の構成については上記第1の実施形態と同様となっている。
図10は、第4の変形例におけるインク供給路とインク排出路40との接続部分について説明する拡大図である。この第4の変形例では、開閉弁70が、弁本体71とシール部材72とを有している点で第3の変形例と共通しているが、さらに、軸部73を有している点で、第3の変形例と異なっている。軸部73は、弁本体71と一体的に形成された円柱状の部材であり、シール部材72を貫通して当該シール部材72よりも開口45側に突出している。この軸部73の断面の直径は、開口45の内径よりも小さく設定されている。そして、閉弁時においては、シール部材72が開口45の周縁部に当接した部分よりも軸部73が開口45内を通ってインク供給路側に突出するように構成されている。なお、他の構成については上記第3の変形例と同様となっている。この構成によれば、閉弁状態においてインク供給路とインク排出路40との接続部分にインクが淀むような空間をより低減することができる。これにより、インク供給路とインク排出路40との接続部分である開口45におけるインクの淀みをより抑制することが可能となる。
図11は、本発明の第2実施形態における記録ヘッド8の洗浄方法及び製造方法について説明する図であり、記録ヘッド8のインク供給路を洗浄する洗浄装置の構成を示す模式図である。本実施形態では、記録ヘッド8の製造工程でインク供給路内に異物が混入した場合に、洗浄装置によって記録ヘッド8のインク供給路が洗浄される場合について説明する。例示した洗浄装置は、洗浄用キャップ61と流路アタッチメント62とを備えている。洗浄用キャップ61は、記録ヘッド8のノズル形成面を封止する部材であり、エラストマー等の弾性部材によってノズル形成面との接触面側が開口したトレイ状に形成されており、ノズル形成面を液密状態で封止するように構成されている。そして、この洗浄用キャップ61によるノズル形成面の封止状態では、洗浄用キャップ61内にノズル23が配置される。洗浄用キャップ61の内部には、送液管63を通じて図示しない洗浄液タンクから洗浄液64が流入するように構成されている。洗浄液64としては、例えばインクの溶媒(色材を含まないもの)や界面活性剤を純水で希釈したもの等を用いることができる。
一方、各記録ヘッド8におけるフィルターユニット14の流入口35及び排出口34側には、流路アタッチメント62が取り付けられる。流路アタッチメント62は、内部に導出路67が形成されたブロック状の部材である。この流路アタッチメント62のフィルターユニット14との取付面において当該フィルターユニット14の流入口35及び排出口34に対応する位置には、それぞれ封止部65及び連通部66が設けられている。封止部65及び連通部66はエラストマー等の弾性部材により作成されている。流路アタッチメント62が記録ヘッド8のフィルターユニット14に取り付けられた状態では、封止部65はフィルターユニット14の流入口35の開口周縁に密着して当該流入口35を液密状態で封止する。また、連通部66は、内部に連通路68が形成されており、ヘッドユニットの排出口34と導出路67とを液密状態で連通路68を介して連通する。この流路アタッチメント62における導出路67の下流側は、例えば、廃液タンク等に接続されている。
この構成では、洗浄液タンクから送液管63を通じて洗浄用キャップ61内に洗浄液64が流入し、さらに記録ヘッド8のノズル23からインク供給路へ送り込まれることでインク供給路内が加圧される。これにより、インク供給路とインク排出路40との間に圧力差が生じ、上記式(1)で示される条件が満たされると開閉弁41が開かれる。本実施形態においても、インク供給路内の加圧とインク排出路40内の減圧とを行っても良い。即ち、流路アタッチメント62の導出路67を介してインク排出路40を減圧しても良い。なお、本実施形態においてはフィルターユニット14の流入口35が封止部65により封止されているので、インク供給路の圧力が流入口35から外へ逃げないようになっている。そして、開閉弁41が開かれると、インク供給路内に異物が存在する場合には、洗浄液64と共に開口45を介してインク排出路40側に排出され、さらに流路アタッチメント62の導出路67を通じて記録ヘッド8の外部へ排出される。例えばインク供給路の体積に相当する量以上の洗浄液64が流された後、通液が停止されると、開閉弁41が付勢部材42の付勢力により開口45を閉鎖する。このようにして記録ヘッド8の洗浄が終了する。洗浄後は、インク供給路内の洗浄液64がインクに置換される処理等が行われる。
本実施形態では、ノズル23側からインク供給路内に液体の一種である洗浄液64を供給してインク排出路40から洗浄液を排出することで、インク供給路内をより清浄にすることが可能となる。そして、記録ヘッド8の製造工程でインク供給路に異物が混入した場合においても、フィルター38を取り外すことなくインク供給路内の異物を排出させることができる。このような洗浄方法は、記録ヘッド8の製造時に限られず、プリンター1に一旦搭載された記録ヘッド8を取り外してメンテナンスをする場合にも同様に適用することができる。
この他、本発明は、フィルターからノズルに至る液体供給路を有し、ノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッド、これを備える液体噴射装置、液体噴射ヘッドの洗浄方法、及び液体噴射ヘッドの製造方法にも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を複数備える液体噴射ヘッド、及び、これを備える液体噴射装置にも本発明を適用することができる。
1…プリンター,2…フレーム,3…プラテン,4…ガイドロッド,5…キャリッジ,6…インクタンク,7…サブタンク,8…記録ヘッド,9…ポンプ,10…供給チューブ,11…排出チューブ,12…キャッピング機構,13…キャップ,14…フィルターユニット,15…ヘッドユニット,18…ノズルプレート,19…連通板,20…アクチュエーター基板,21…コンプライアンス基板,22…ケース,23…ノズル,24…圧力室,25…圧電素子,26…振動板,28…ノズル連通口,29…貯留液室,30…個別連通口,31…共通液室,32…導入液室,33…導入口,34…排出口,35…流入口,36…上部フィルター室,37…下部フィルター室,38…フィルター,39…連通流路,40…インク排出路,41…開閉弁,42…付勢部材,44…上面,45…開口,46…弁体収容室,47…テーパー面,48…下面,51…媒体搬送機構,52…キャリッジ移動機構,53…リニアエンコーダー,55…プリンターコントローラー,56…制御回路,57…駆動信号発生回路,59…ヘッドコントローラー,60…噴射異常検知部,61…洗浄用キャップ,62…流路アタッチメント,63…送液管,64…洗浄液,65…封止部,66…連通部,67…導出路,68…連通路,70…開閉弁,71…弁本体,72…シール部材,73…軸部

Claims (19)

  1. 液体を噴射するノズルと、
    前記ノズルに液体を供給する液体供給路と、
    前記液体供給路を流れる液体を濾過するフィルターと、
    前記フィルターと前記ノズルとの間の前記液体供給路に開口を介して接続された液体排出路と、
    を備え、
    前記液体排出路は、前記開口を開閉する開閉弁を有し、
    前記開閉弁は、前記液体供給路側から前記液体排出路側への液体の通過を許容する一方、前記液体排出路側から前記液体供給路側への液体の通過を阻止することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記開閉弁の前記開口を閉鎖する力をF〔N〕、前記液体供給路内の液体を前記液体排出路を通じて排出する排出動作が実行される際の前記液体供給路内の液体の最大圧力をP1d〔Pa〕、前記排出動作の実行時以外における前記液体供給路内の液体の最大圧力をP1s〔Pa〕、前記排出動作の実行時における前記液体排出路内の液体の最小圧力をP2〔Pa〕、前記開口の面積をS〔m〕としたとき(但し、圧力が負圧となる場合にはマイナスの値をとる)、以下の式(1)
    S×P1s<F≦S×(P1d−P2) …(1)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記開口は、重力方向における前記液体供給路の下面に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記開口は、重力方向における前記液体供給路の上面に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記開閉弁の一部は、前記開口を閉じた状態で当該開口の周縁部に前記開閉弁が当接した部分よりも前記液体供給路側に突出していることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記液体供給路は、複数の前記ノズルに共通に設けられた共通液室を有し、
    前記液体排出路は、前記液体供給路において前記共通液室よりも前記フィルター側の位置に前記開口を有していることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記液体供給路は、複数の前記ノズルに共通に設けられた共通液室を有し、
    前記液体排出路は、前記共通液室内に開口していることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記開口の面積は、当該開口が形成された位置における前記液体供給路の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記開口の面積は、前記ノズルの開口面積よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体排出路と前記液体供給路との間に圧力差を生じさせるポンプと、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズルが形成された面を封止する封止部材と、
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  11. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法であって、
    前記液体排出路と前記液体供給路との間に圧力差を生じさせることにより、前記開閉弁を開いて前記液体供給路内の液体を前記開口から前記液体排出路側に排出する排出動作を行うことを特徴とする液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  12. 前記排出動作において、前記液体排出路内を減圧して前記圧力差を生じさせることを特徴とする請求項11に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  13. 前記液体排出路内が減圧される前において、前記ノズルにおける液体の圧力が正圧であることを特徴とする請求項12に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  14. 前記排出動作において、前記液体排出路内を減圧すると共に前記液体供給路内を加圧して前記圧力差を生じさせることを特徴とする請求項11に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  15. 前記液体供給路内を加圧した後、前記液体排出路内を減圧することを特徴とする請求項14に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  16. 前記液体排出路内を減圧した後、前記液体供給路内を加圧することを特徴とする請求項14に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  17. 前記排出動作の前に前記液体噴射ヘッドの前記ノズルが形成された面を封止部材により封止することを特徴とする請求項11から請求項16の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  18. 前記排出動作において、前記ノズル側から前記液体供給路内に液体を供給して、前記液体排出路から液体を排出することを特徴とする請求項11から請求項17の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法。
  19. 請求項11から請求項18の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドの洗浄方法が適用されることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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