JP2020027709A - 接点部材およびその製造方法、ならびに押釦スイッチ用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基板上の異物の影響を受けにくく、接点の面積を減らすことなく高い導通を実現可能とする。【解決手段】本発明は、一端に凹凸状の表面31を有する導電接点30を備え、凹凸状の表面31を構成する複数個の凸部32は、外方向に突出して、かつ先端を曲面若しくは平面とする凸部32であって、先端が平面の部分32aを有する場合に、平面の部分32aの面積S1は、導電接点30の平面投射面積Sから平面の部分32aの面積S1を除く領域の面積S2よりも小さい接点部材1および当該接点部材の製造方法、ならびに当該接点部材1を備える押釦スイッチ用部材90に関する。【選択図】図4

Description

本発明は、接点部材および当該接点部材の製造方法、ならびに当該接点部材を備える押釦スイッチ用部材に関する。
従来から、回路基板上の接点に対して接離可能な押釦スイッチ用部材として、金めっき接点を備えたものが知られている(特許文献1を参照)。また、金めっき接点と回路基板上の接点との間に異物が存在することによる導通不良が生じることを防止するため、金めっき接点に孔を備えた押釦スイッチ用部材も知られている(特許文献2を参照)。さらに、回路基板上のダストやオイルステインの影響を受けにくい低コストで長寿命な押釦スイッチ用部材を得るため、金属シート状にアイランド状に金めっきを施し、金めっきの領域以外をエッチングして凹部となした押釦スイッチ用部材も知られている(特許文献3を参照)。
特開平07−014454号公報 特開2010−113936号公報 US2016/0372276A1
しかし、上記公知の押釦スイッチ用部材には、次のような問題がある。特許文献1に開示される押釦スイッチ用部材は、上述したように、回路基板上の異物によって導通不良が生じやすい。特許文献2に開示される押釦スイッチ用部材は、接点の面内に孔が開いているので、ゴムと接点とを接着したときに、接着剤が孔を埋めてしまい、異物に対する導通不良の効果が失われてしまう。さらに、特許文献2に開示される押釦スイッチ用部材は、孔を有する分だけ接点の面積が少なくなるので、導通不良を生じるリスクが高い。
本発明は、上記課題を解決すること、すなわち、回路基板上の異物の影響を受けにくく、接点の面積を減らすことなく高い導通を実現可能な接点部材および当該接点部材を備える押釦スイッチ用部材を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る接点部材は、一端に凹凸状の表面を有する導電接点を備え、前記凹凸状の表面を構成する複数個の凸部は、外方向に突出して、かつ先端を曲面若しくは平面とする凸部であって、前記先端が前記平面の部分を有する場合に、前記平面の部分の面積は、前記導電接点の平面投射面積から前記平面の部分の面積を除く領域の面積よりも小さい。
(2)別の実施形態に係る接点部材では、好ましくは、前記導電接点は貴金属の層である。
(3)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記貴金属の層における前記凸部の反対側の面に、非貴金属体、ゴム状弾性体を順に備える
(4)別の実施形態に係る接点部材では、好ましくは、前記ゴム状弾性体と前記非貴金属体との第1接合面、および前記非貴金属体と前記貴金属の層との第2接合面がともに凹凸状である
(5)本発明の一実施形態に係る接点部材の製造方法は、上述のいずれかの接点部材を製造する方法であって、導電接点に凹凸状の表面を形成するための金型を、前記導電接点の表面にプレスして前記凹凸状の表面を形成するプレス工程を含む。
(6)別の実施形態に係る接点部材の製造方法は、好ましくは、前記プレス工程に先立ち、非貴金属体の表面に、前記導電接点としての貴金属の層を形成する貴金属層形成工程と、前記非貴金属体とゴム状弾性体とを接合する接合工程とを、さらに行う。
(7)別の実施形態に係る接点部材の製造方法は、好ましくは、前記プレス工程より後に、前記接点部材の外形に打ち抜く打ち抜き工程を、さらに含む。
(8)本発明の一実施形態に係る押釦スイッチ用部材は、上述のいずれかの接点部材を備える。
本発明によれば、回路基板上の異物の影響を受けにくく、接点の面積を減らすことなく高い導通を実現できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る接点部材の斜視図(1A)および該接点部材の平面図(1B)をそれぞれ示す。 図2は、図1(1B)のA−A線で接点部材を切断した際のA−A線断面図およびその拡大図を示す。 図3は、回路基板の接点の表面に異物が存在する場合に、接点部材の貴金属の層が接点に接触する状況を示す。 図4は、本発明の第2実施形態に係る接点部材の図1(1B)と同視の平面図(4A)および当該平面図において凸部およびその先端に存在する平面の部分を区別可能に表した図(4B)をそれぞれ示す。 図5は、図4(4A)のA−A線で接点部材を切断した際のA−A線断面図を示す。 図6は、図1の接点部材の変形例1(6A)および変形例2(6B)の図2と同視の断面図をそれぞれ示す。 図7は、本発明の実施形態に係る接点部材を製造する主な工程のフローを示す。 図8は、図7のフローにおける各工程を断面図で示す。 図9は、図1の接点部材を備える押釦スイッチ用部材の縦断面図を示す。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
1.接点部材
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る接点部材の斜視図(1A)および該接点部材の平面図(1B)をそれぞれ示す。図2は、図1(1B)のA−A線で接点部材を切断した際のA−A線断面図およびその拡大図を示す。
本実施形態に係る接点部材1は、一端に凹凸状の表面31を有する導電接点を備える。凹凸状の表面31を構成する複数個の凸部32は、外方向に突出して、かつ先端を曲面とする凸部である。ここでいう「外方向」は、凹凸状の表面31から外に向かう方向をいう。接点部材1の導電接点は、好ましくは、貴金属の層30である。また、接点部材1は、好ましくは、貴金属の層30における凹凸状の表面31と反対側の面に、非貴金属体20、ゴム状弾性体10を順に備える。貴金属の層30、非貴金属体20およびゴム状弾性体10は、好ましくは、ゴム状弾性体10から貴金属の層30に向かって厚さが薄くなるが、ゴム状弾性体10より非貴金属体20の方が厚くても良い。
この実施形態において、凹凸状の表面31は、好ましくは、平坦面(接点部材1を、凹凸状の表面31を上向きに静置したときに水平となる面)に、半球面状の凸部32を複数個備える。凸部32の形状は、半球面以外の如何なる突出曲面でも良い。凸部32は、凹凸状の表面31が接触する平面に対して点接触を可能とする構成部である。凸部32の周囲に存在する平坦面は、凹凸状の表面31における凹部33を意味する。なお、凹部33は、平坦面には限定されず、水平に対して所定の鋭角で傾斜する傾斜面、波面、半球状の内凹面、円錐状あるいは角錐状の凹部等の如何なる形状の部位でも良い。
図2に示すように、凸部32同士の間隔P(凸部32,32の頂点間の距離)は、好ましくは、凸部32の底部直径Dより大きい。凹部33が所定の間隔をもった領域だからである。ただし、後述するように、凹部33をライン状の谷間とし、P=Dの凹凸状の表面31を構成しても良い。凹凸状の表面31は、例えば、P=0.5〜2.0mm、D=0.2〜0.6mm、凸部32の平坦面(ここでは凹部33)からの高さ=0.1〜1.0mmになるように形成できる。凸部32は、凹凸状の表面31内において、どのように配置されていても良い。例えば、凸部32は、凹凸状の表面31の平面視において、格子状、同心円状のような規則正しい配置構造にて形成されても良く、それとは逆に不規則な配置構造にて形成されていても良い。さらに、複数個の凸部32は、互いに同じ形状あるいは同じ寸法を有していても良く、それとは逆に少なくとも1つの凸部32が他の凸部32と異なる形状あるいは寸法を有していても良い。
接点部材1において、好ましくは、ゴム状弾性体10と非貴金属体20との第1接合面15、および非貴金属体20と貴金属の層30との第2接合面25は、共に凹凸状である。かかる構成は、後述する接点部材1の製造工程に主に起因する。ただし、当該製造方法に依らず、凹凸状の第1接合面15および第2接合面25を形成することもできる。例えば、次のような製造方法を用いて、第1接合面15および第2接合面25を有する接点部材1を製造することもできる。一端の面を凹凸状にしたゴム状弾性体10と、ゴム状弾性体10の当該一端の面に密着可能な凹凸状の面を持つ非貴金属体20とを互いの凹凸状の面にて接合し、非貴金属体20の他端に別の凹凸状の面を形成しておき、そこに貴金属の層30をコートする。
(1)ゴム状弾性体
ゴム状弾性体10は、弾性変形可能な材料、いわゆるエラストマーであれば、天然ゴム、合成ゴム、さらには合成樹脂であっても良い。ゴム状弾性体10の好ましい材料は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を含む。これらの中でも、ゴム状弾性体10の材料としては、シリコーンゴムあるいはウレタンゴムがより好ましい。
ゴム状弾性体10は、この実施形態では、直径より厚さの小さい円板形状であるが、円板以外の形態、例えば、直径以上の厚さを持つ円柱、あるいは一端面を三角形あるいは四角形以上の多角形とする多角形の板若しくは多角柱の形状を有する部材でも良い。
(2)非貴金属体
非貴金属体20は、貴金属の層30と異なる材料であって、好ましくは貴金属を主材としないものであれば、特に制約はないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、タングステン(W)、ステンレススチール(SUS)のいずれ一種あるいはそれらの任意の合金から好適に成る。非貴金属体20の一例としては、Cu、Ni、Znを主とする合金(いわゆる「洋白」と称する合金)からより好適に構成される。また、非貴金属体20(例えば、Cuあるいは洋白)の表面に、下地めっき層(Niを主とするめっき層)を形成してから、下記の貴金属の層30を形成することもできる。下地めっき層を構成する好適な金属としては、Cu、Zn、Sn、Cr、NiおよびAgを含む合金を例示でき、非貴金属体20として洋白を用いる場合には、洋白の表面に、Zn、CuおよびCrを含む合金から成る下地めっき層を形成するのが好ましく、Ni、AgおよびSnを含む合金(ただし、Agは主材ではない。)から成る下地めっき層を形成するのがより好ましい。また、貴金属の層30としてAuを用いる場合には、下地めっき層として、CuあるいはNiが好ましく、特にNiが好ましい。このとき、CuあるいはNi以外の金属がわずかに含まれていても良い。非貴金属体20は、ゴム状弾性体10と同様に、直径より厚さの小さい円板形状であるが、円板以外の形態でも良い。
(3)貴金属の層
貴金属の層30は、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)またはオスミウム(Os)の一種若しくは複数、あるいはこれら例示の金属を主とする合金から成る。貴金属の層30は、好ましくは、導電性に優れ、低硬度で塑性変形しやすく、薄膜形成容易な材料から構成され、例えば、Auからより好ましく構成される。また、Auにコバルト(Co)あるいはNiを添加した硬質金めっきの他、Pd−Ni合金(Pdに対して少量のNiを添加した合金)も好適に例示できる。
図3は、回路基板の接点の表面に異物が存在する場合に、接点部材の貴金属の層が接点に接触する状況を示す。
回路基板40上に形成された接点41の上に、接点部材1と接点41との電気的な接続を阻害する異物M(絶縁性若しくは絶縁性とまでは言えないまでも接点41やそれと接触する導電接点よりも電気抵抗の大きな異物)が存在する場合、接点部材1の貴金属の層30の凹凸状の表面31の形状が異物Mを凹部33に導くのに寄与する。貴金属の層30の凹凸状の表面31に形成されている複数個の凸部32は半球面の形状を有しており、接点41に対して点接触を可能とするからである。異物Mは、凸部32の頂部近傍にて接点41と凸部32との間に挟まれると、図3の上方の図中の矢印で示すように凹部33に強制的に動かされる。この結果、凸部32と接点41とが電気的に接続容易になる。凸部32は、接点41の方向に突出する曲面で形成されている。このため、異物Mは、凸部32と接点41との間に挟まれない凹部32内の任意位置までスムーズに移動可能である。なお、ここでいう異物Mの一般的な大きさは、凹部33の内部に収まる大きさである。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る接点部材について説明する。なお、第1実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略することがある。
図4は、本発明の第2実施形態に係る接点部材の図1(1B)と同視の平面図(4A)および当該平面図において凸部およびその先端に存在する平面の部分を区別可能に表した図(4B)をそれぞれ示す。
第2実施形態に係る接点部材1aは、凸部32の先端に平面の部分32aを備える点で第1実施形態に係る接点部材1と異なり、その他の部分を共通とする。凹凸状の表面31を構成する複数個の凸部32は、外方向に突出して、かつ先端を平面とする凸部である。平面の部分32aの面積(S1)は、貴金属の層30の凹凸状の表面31の平面投射面積(S)から平面の部分32aの面積(S1)を除く領域の面積(S2)よりも小さい。「平面投射面積」は、平面視面積とも称し、例えば、接点部材1,1aを回路基板40上に投影するときの対象部分(凹凸状の表面31、凹部33など)の投射面積(若しくは投影面積とも称しても良い)をいう。凸部32は、その先端に平面の部分32aを備えているため、接点41に面接触可能である。
図4では、平坦面である凹部33を白色、凸部32の先端にある平面の部分32a(F)を黒色、凸部32の曲面(C)を黒点の分散でそれぞれ示している。曲面(C)は、異物Mと接したときに凹部33に導きやすい部分である。平面の部分32a(F)は、異物Mを接点41との間で挟む可能性のある領域である。黒色で示す平面(F)の総面積(S1)を、凹凸状の表面31の平面投射面積(S)に対して50%未満にする、すなわち、曲面(C)と凹部33の平面上投射面積(=S2)よりS1を小さくすることにより、凹部33に収まる大きさの1個の異物Mが凹凸状の表面31の中に存在したときでも、接点41に対する導通不良になる確率を50%未満に低減するという目的を達成することができる。
図5は、図4(4A)のA−A線で接点部材を切断した際のA−A線断面図を示す。
図5に示すように、凸部32同士の間隔P(平面の部分32a,32aの面内中心間の距離)は、好ましくは、凸部32の底部直径Dより大きい。なお、後述するように、凹部33をライン状の谷間とし、P=Dの凹凸状の表面31を構成しても良い。凹凸状の表面31は、第1実施形態と同様、P=0.5〜2.0mm、D=0.2〜0.6mm、凸部32の平坦面(ここでは凹部33)からの高さ=0.1〜1.0mmになるように形成できる。
(変形例)
図6は、図1の接点部材の変形例1(6A)および変形例2(6B)の図2と同視の断面図をそれぞれ示す。なお、変形例1,2は、図4に示す接点部材1aのように凸部32の先端に平面の部分32aを有するものにも適用できる。
変形例1に係る接点部材1bは凹部33bを有する。凹部33bの内の一部若しくは全部は、非貴金属体20側に曲面状に窪む形状を有する。図6(6A)では、凹部33bの内の一部が曲面状に窪む形状となっている。凹部33bは、凸部32を逆さにした形状であるのが好ましい。凹部33bの底部を曲面とすると、図3に示す接点41への接触の際に、異物Mが凹部33bから接点41上に落下しやすく、凹部33bに異物Mが挟まるリスクを低減できる。このような凹部33bの形状以外については、前述の接点部材1と同様であるため、重複した説明を省略する。
変形例2に係る接点部材1cは凹部33cを有する。凹部33cの内の一部若しくは全部は、非貴金属体20側にライン状に窪む谷の形状を有する。図6(6B)では、凹部33cの全部がライン状の谷の形状となっている。このため、凸部32同士の間隔P=凸部32の底部直径Dである。このような凹部33cの形状以外については、前述の接点部材1と同様であるため、重複した説明を省略する。
上記変形例1,2のように、凹部33b,33cの形状を凹部33の形状(平坦面)と異なる形状としても、凸部32の先端を凸状の曲面若しくは第2実施形態のように小さな平面とすることによって、異物Mを容易に凹部33b,33cに導き、接点41との間で導通不良を生じにくくできる。
2.接点部材の製造方法
次に、本発明の実施形態に係る接点部材の製造方法について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る接点部材を製造する主な工程のフローを示す。図8は、図7のフローにおける各工程を断面図で示す。
接点部材の製造方法の一例は、図7(7A)に示すように、非貴金属体20の表面に、導電接点としての貴金属の層30を形成する貴金属層形成工程(S110)と、非貴金属体20とゴム状弾性体10とを接合する接合工程(S120)と、導電接点としての貴金属の層30に凹凸状の表面31を形成するための金型を、貴金属の層30の表面にプレスして凹凸状の表面31を形成するプレス工程(S130)と、接点部材1の外形に打ち抜く打ち抜き工程(S140)と、を含む。なお、接点部材1の大きさを減じる必要が無い場合には、S140を省略することもできる。それは、以下の図7(7B)に示すフローでも同様である。
また、接点部材の製造方法の別の例は、図7(7B)に示すように、非貴金属体20とゴム状弾性体10とを接合する接合工程(S100)と、非貴金属体20の表面に、導電接点としての貴金属の層30を形成する貴金属層形成工程(S110)と、導電接点としての貴金属の層30に凹凸状の表面31を形成するための金型を、貴金属の層30の表面にプレスして凹凸状の表面31を形成するプレス工程(S130)と、接点部材1の外形に打ち抜く打ち抜き工程(S140)と、を含む。
以下、図7(7A)のフローを例に、図8に基づいて各製造工程を詳述する。
(1)貴金属層形成工程(S110)
この工程は、非貴金属体20の表面に、導電接点としての貴金属の層30を形成する工程である。この工程では、貴金属層付き非貴金属体50が得られる(a1を参照)。貴金属の層30を形成する方法は、めっき(電解めっき、無電解めっきのいずれでも可)、蒸着、スパッタリング、CVD、貴金属を含む溶剤の塗布(刷毛塗り、スプレーなどのいずれも可)、インクジェット方式等による印刷などを例示でき、特に、めっきをより好適に例示できる。
(2)接合工程(S120)
この工程は、非貴金属体20とゴム状弾性体10とを接合する工程である。非貴金属体20は、ここでは、貴金属層付き非貴金属体50の一部である。この工程を実施することにより、ゴム状弾性体10、非貴金属体20および貴金属の層30の三層構造の接合体51が得られる(a2を参照)。
(3)プレス工程(S130)
この工程は、貴金属の層30に凹凸状の表面31を形成するための金型62を、貴金属の層30の表面にプレスして凹凸状の表面31を形成する工程である。金型62は、より具体的には、パンチと称する凸状の金型である。この工程では、凹状の金型60の内部に、貴金属の層30が上になるように接合体51を入れ、接合体51の上方の空間61に金型62を入れた後に、両金型60,62の型締めが行われる。金型62における接合体51と接触する面には、凹凸状の表面31を形成可能な凹凸面63が形成されている(a3を参照)。
プレス工程後に、貴金属の層30に凹凸状の表面31が形成された成形体70が得られる(a4を参照)。ゴム状弾性体10がプレス工程時にクッション材として機能するため、ゴム状弾性体10と非貴金属体20との第1接合面15、および非貴金属体20と貴金属の層30との第2接合面25が共に凹凸状になる。このような接合面15,25は、ゴム状弾性体10、非貴金属体20および貴金属の層30が強固に接合するのに寄与する。
(4)打ち抜き工程(S140)
この工程は、プレス工程より後に、接点部材1の外形に打ち抜く工程である。具体的には、貫通穴81を備えた治具80上に成形体70を載せて、成形体70の上方から、パンチ85の軸部86が貫通穴81に向けて押し込まれる(a5を参照)。軸部86の外方向の一端には、好ましくは、軸部86より大径のフランジ部87が形成されている。この工程を経て、接点部材1が得られる(a6を参照)。
なお、成形体70をそのまま接点部材1として使用可能であれば、打ち抜き工程(S140)を行わなくても良い。さらに、図8では、貫通穴81および軸部86が1個ずつしか描かれていないが、複数個の貫通穴81を備えた治具80に、貫通穴81の数と同数の軸部86を備えたパンチ85を押し込んで、成形体70から複数個の接点部材1を打ち抜くこともできる。
接点部材の製造方法は、少なくともプレス工程(S130)を有していれば、必ずしも他の工程を要しない。例えば、導電性に優れる導電接点の一端に凹凸状の表面31を形成する際には、非貴金属体20の表面に貴金属の層30を形成する必要はない。さらには、ゴム状弾性体10を非貴金属体20に接合する必要もない。上述の製造方法は、接点部材1のみならず、接点部材1a,1b,1cにも同様に適用できる。
3.押釦スイッチ用部材
次に、本発明の実施形態に係る押釦スイッチ用部材について説明する。
図9は、図1の接点部材を備える押釦スイッチ用部材の縦断面図を示す。
図9に示すように、押釦スイッチ用部材90は、回路基板40上に配置され、回路基板40の方向(図9の下方向)及びその逆方向(図9の上方向)に弾性的に往復可動する部材である。押釦スイッチ用部材90は、好ましくは、略直方体若しくは略円柱形状のキートップ91と、キートップ91の径方向外側にスカート形状に接続されるドーム部93と、ドーム部93よりも上記径方向外側に接続されていて回路基板40に固定されるフランジ部94とを備える。キートップ91は、回路基板40と対向する下面に、回路基板40の方向に突出する下方突出部92を備える。回路基板40は、下方突出部92と対向する位置に、互いに非接触状態の複数の接点41,41を備える。一方、下方突出部92は、その先端であって接点41,41と接触可能な位置に、接点部材1を備える。接点部材1は、凹凸状の表面31を接点41,41に対向させるように下方突出部92に接合されている。接合方法は、接着、熱融着、嵌め込み、ねじ込み等の如何なる方法をも含み得る。
キートップ91の上方から押圧していないときには、接点部材1と接点41,41とは非接触状態を維持している。キートップ91をその上から押圧していき、その押圧がある閾値を超えたときには、ドーム部93が急激に変形(座屈)して、接点部材1が接点41,41に接触する。この接触によって、接点41から接点部材1を通じてもう一方の接点41へと通電経路が形成されるので、スイッチがON(若しくはOFF)となる。キートップ91への押圧を解除すると、ドーム部93は自身の弾性力によって元の形状に戻るため、キートップ91は上昇する。この結果、接点部材1は、接点41,41と離れる。
押釦スイッチ用部材90は、この実施形態では、ゴム材料にて一体成形された部材である。しかし、押釦スイッチ用部材90は、ゴム材料にて一体成形された部材ではなく、少なくともドーム部93のみをゴム材料で形成されていれば、如何なる材料で構成されていても良い。押釦スイッチ用部材90を構成するゴム材料としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を用いるのが好ましい。上記材料の候補の内では、特に、シリコーンゴムが好ましい。また、ドーム部93の形状は、縦断面視にて、外側に突出する逆椀形状、あるいはドーム部93の内側に突出する逆扇形状であっても良い。さらに、ドーム部93は、円錐台状、角錐台状といった如何なる形状を有する部材でも良い。
4.その他の実施形態
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、種々変形して実施可能である。
例えば、貴金属以外の導電性に優れる層を備える部材を導電接点に用いても良い。例えば、アルミニウムあるいはタングステンから成る導電接点を用いても良い。導電接点の凹凸状の表面31と反対側の面に、非貴金属体20、ゴム状弾性体10を順に備えるのではなく、非貴金属体20のみ、ゴム状弾性体10のみを備えても良い。さらには、導電接点のみを接点部材1としても良い。
上述の各実施形態の複数の構成要素は、互いに組み合わせ不可能な場合を除いて、自由に組み合わせ可能である。例えば、押釦スイッチ用部材90は、接点部材1a、接点部材1bあるいは接点部材1cを備えても良い。
本発明に係る接点部材は、例えば、スイッチの電気接点に利用できる。
1,1a,1b,1c・・・接点部材、10・・・ゴム状弾性体、15・・・第1接合面、20・・・非貴金属体、25・・・第2接合面、30・・・貴金属の層(導電接点の一例)、31・・・凹凸状の表面、32・・・凸部、32a・・・平面の部分、62・・・金型、90・・・押釦スイッチ用部材、S1・・・平面の部分の面積、S・・・導電接点の平面投射面積、S2・・・平面の部分の面積を除く領域の面積。

Claims (8)

  1. 一端に凹凸状の表面を有する導電接点を備え、
    前記凹凸状の表面を構成する複数個の凸部は、外方向に突出して、かつ先端を曲面若しくは平面とする凸部であって、
    前記先端が前記平面の部分を有する場合に、前記平面の部分の面積は、前記導電接点の平面投射面積から前記平面の部分の面積を除く領域の面積よりも小さい接点部材。
  2. 前記導電接点は貴金属の層である請求項1に記載の接点部材。
  3. 前記貴金属の層における前記凸部の反対側の面に、非貴金属体、ゴム状弾性体を順に備える請求項2に記載の接点部材。
  4. 前記ゴム状弾性体と前記非貴金属体との第1接合面、および前記非貴金属体と前記貴金属の層との第2接合面がともに凹凸状である請求項3に記載の接点部材。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の接点部材を製造する方法であって、
    導電接点に凹凸状の表面を形成するための金型を、前記導電接点の表面にプレスして前記凹凸状の表面を形成するプレス工程を含む接点部材の製造方法。
  6. 前記プレス工程に先立ち、
    非貴金属体の表面に、前記導電接点としての貴金属の層を形成する貴金属層形成工程と、
    前記非貴金属体とゴム状弾性体とを接合する接合工程と、
    を、さらに行う請求項5に記載の接点部材の製造方法。
  7. 前記プレス工程より後に、前記接点部材の外形に打ち抜く打ち抜き工程を、さらに含む請求項5または6に記載の接点部材の製造方法。
  8. 請求項1から4のいずれか1項に記載の接点部材を備える押釦スイッチ用部材。

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