JP2020025010A - ウェーハ用スペーサ - Google Patents

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Tsutomu Aso
勉 麻生
信光 須田
Nobumitsu Suda
信光 須田
潔 滝瀬
Shigeru Takise
潔 滝瀬
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Abstract

【課題】 例えポリエーテルエーテルケトンフィルムが30μm以下の薄さでも、形態を維持し、容易に製造したり、取り扱うことのできるウェーハ用スペーサを提供する。【解決手段】 吸着装置1と半導体ウェーハ10の間に介在されるウェーハ用スペーサ20であり、吸着装置1の多孔質テーブル5と半導体ウェーハ10の表面周縁部11の間に介在される平面リング形の敷板21と、この敷板21の裏面の外周縁23寄りに熱プレスで積層されて吸着装置1のケース2の位置決め溝4に嵌合する平面リング形の嵌合壁24とを備え、敷板21と嵌合壁24のうち、少なくとも敷板21をポリエーテルエーテルケトンフィルムにより形成し、この敷板21の厚さを30μm以下とする。例え敷板21が30μm以下の薄さでも、敷板21に補強機能を有する嵌合壁24が積層されて一体化するので、ハンドリング時に薄い敷板21の剛性を確保し、形態を容易に維持できる。【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体ウェーハのバックグラインド時等に使用されるウェーハ用スペーサに関するものである。
半導体ウェーハは、ウェーハ処理工程(前工程)が終了すると、半導体チップを個々に分離するダイシング工程に移されるが、肉厚が約750μmと厚く、そのままでは薄型化が必要な半導体パッケージには適さないので、ダイシング工程の前にバックグラインド工程で裏面が削られ、100μm以下の厚さに薄化される(特許文献1参照)。
半導体ウェーハをバックグラインドする場合、図5に部分的に示すように、先ず、半導体ウェーハ10の回路パターンが形成された表面に保護テープ(バックグラインドテープともいう)14を着脱自在に粘着してその周縁部付近を半導体ウェーハ10の表面周縁部11に揃え、バックグラインド装置の吸着装置1に半導体ウェーハ10を搭載してその保護テープ14側を下向きとする。
なお、図5には、説明の便宜上、吸着装置1と半導体ウェーハ10の保護テープ14とが僅かに離れて図示されている。
半導体ウェーハ10の表面の表面周縁部11を除く大部分の領域には、回路パターンとして集積回路12がパターニングされるとともに、この集積回路12に接続される多数のバンプ13が突出形成され、この多数のバンプ13が外部の回路基板用の接続端子として用いられる。また、吸着装置1は、例えば背の低いケース2と、このケース2の表面側の開口部に嵌着される多孔質テーブル5と、この多孔質テーブル5に排気管を介して接続される真空発生装置とを備え、多孔質テーブル5の露出した表面に半導体ウェーハ10の保護テープ14が面接触する。
バックグラインド装置の吸着装置1に半導体ウェーハ10を搭載したら、吸着装置1の真空発生装置を作動させて多孔質テーブル5の表面に半導体ウェーハ10の保護テープ14を真空吸着し、薬液を供給しながら半導体ウェーハ10の裏面を回転砥石で研削し、エッチングあるいはポリッシングして半導体ウェーハ10の裏面のダメージ層を除去した後、半導体ウェーハ10を吸着装置1の多孔質テーブル5から取り外して表面側の保護テープ14を剥離すれば、半導体ウェーハ10をバックグラインドして薄化することができる。
ところで、半導体ウェーハ10は、表面に回路パターンが形成されると、この回路パターンのバンプ13等と表面周縁部11との間に高低差が生じるが、この高低差により、吸着装置1の多孔質テーブル5に真空吸着された場合、周縁部15が多孔質テーブル5の表面から浮き、周縁部15と多孔質テーブル5の表面との間に隙間Gが生じる。その結果、半導体ウェーハ10の周縁部15の姿勢が不安定化し、チッピングが発生して半導体ウェーハ10が破損することがある。
また、多孔質テーブル5の表面と半導体ウェーハ10の周縁部15との間に隙間Gが生じると、研削時の研磨塵等が多孔質テーブル5の孔に流入し、多孔質テーブル5に目詰まりが生じて吸着装置1の性能低下を招くおそれがある。多孔質テーブル5に目詰まりが生じると、半導体ウェーハ10の全面を均一に真空吸着することができず、半導体ウェーハ10が位置ずれしてバックグラインドに支障を来すおそれがある。
係る問題に鑑み、従来においては、吸着装置1の多孔質テーブル5と半導体ウェーハ10の周縁部15との間に平面リング形のウェーハ用スペーサ20Aを介在し、このウェーハ用スペーサ20Aにより、多孔質テーブル5の表面と半導体ウェーハ10の周縁部15との間の隙間Gを埋める方法が提案されている。
ウェーハ用スペーサ20Aの材質としては、例えば透明性や強度に優れるポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)があげられるが、優れた耐溶剤性、耐薬品性、寸法安定性等を得たい場合には、欠点の少ないポリエーテルエーテルケトンフィルム(PEEK)の採用が考えられる(特許文献2参照)。
特開2012‐020374号公報 特開2000‐212524号公報
従来におけるウェーハ用スペーサ20Aは、材質がポリエーテルエーテルケトンフィルムの場合、熱可塑性樹脂の中できわめて優れた性能が期待できるものの、薄型化の観点から、30μm以下、特に10μm以下の薄さが要求されるときには、剛性に乏しくなるので、形態の維持が容易でなく、製造や取り扱いが困難になる。
具体的には、ウェーハ用スペーサ20Aに10μm以下の薄さが要求されるとき、薄いポリエーテルエーテルケトンフィルムで製造しようとすると、折れ、シワ、弛み、捩れ等が生じる。また、ハンドリング時にも、折れ、シワ、弛み、捩れ等が生じ、吸着装置1の多孔質テーブル5の表面と半導体ウェーハ10の周縁部15との間に、ウェーハ用スペーサ20Aを平面リング形の形状を維持しながら適切にセットすることがきわめて困難となる。
本発明は上記に鑑みなされたもので、例えポリエーテルエーテルケトンフィルムが30μm以下の薄さでも、形態を維持し、容易に製造したり、取り扱うことのできるウェーハ用スペーサを提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、吸着装置に精密ウェーハが吸着される場合に、これら吸着装置と精密ウェーハとの間に介在されるものであって、
吸着装置の搭載テーブルと精密ウェーハの周縁部との間に介在されるエンドレスの敷板と、この敷板の一部に設けられて吸着装置の位置決め溝に嵌まる嵌合壁とを含み、これら敷板と嵌合壁のうち、少なくとも敷板がポリエーテルエーテルケトンフィルムにより形成され、この敷板の厚さが30μm以下であることを特徴としている。
なお、吸着装置は、ケースに、精密ウェーハを着脱自在に真空吸着する搭載テーブルが嵌め着けられ、ケースの搭載テーブル周縁部に接近する接近箇所に位置決め溝が凹み形成されており、
精密ウェーハは、半導体ウェーハであることが好ましい。
また、吸着装置のケースの位置決め溝と嵌合壁とがそれぞれエンドレスに形成されるようにすることができる。
また、敷板の少なくとも外周縁寄りに嵌合壁が熱プレスして積層されると良い。
ここで、特許請求の範囲における精密ウェーハには、少なくとも各種の半導体ウェーハ(例えばφ150、200、300、450mmのシリコンウェーハ等)、液晶基板、ガラス板等が含まれる。この精密ウェーハの周縁部には、少なくとも精密ウェーハの表面周縁部やその付近、精密ウェーハの周縁が含まれる。また、吸着には、真空吸着や静電気を利用した吸着が含まれる。
敷板と嵌合壁とは、透明、不透明、半透明を特に問うものではない。これらの敷板と嵌合壁とは、精密ウェーハの形状に応じ、リング形や枠形等に形成することができる。敷板と嵌合壁の厚さは、敷板が1μm以上30μm以下、嵌合壁が40μm以上200μm以下が良い。敷板は、吸着装置の搭載テーブルと精密ウェーハの表面周縁部やその付近との間に介在することができる。
本発明によれば、例え敷板のポリエーテルエーテルケトンフィルムが30μm以下の薄さでも、敷板に補強機能を有する嵌合壁が設けられるので、ハンドリング時等に薄い敷板の剛性を確保し、形態を維持することができる。また、敷板と嵌合壁のうち、少なくとも敷板がポリエーテルエーテルケトンフィルムなので、優れた耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐摩耗性、摺動性、寸法安定性、難燃性等が期待できる。
本発明によれば、吸着装置の搭載テーブルと精密ウェーハの周縁部との間に介在されるエンドレスの敷板と、この敷板の一部に設けられて吸着装置の位置決め溝に嵌まる嵌合壁とを含み、これら敷板と嵌合壁のうち、少なくとも敷板がポリエーテルエーテルケトンフィルムにより形成され、この敷板の厚さが30μm以下であるので、例え吸着装置と精密ウェーハとの間のポリエーテルエーテルケトンフィルムが30μm以下の薄さでも、ウェーハ用スペーサの形態を維持し、容易に製造したり、取り扱うことができるという効果がある。
請求項2記載の発明によれば、吸着装置の搭載テーブルと精密ウェーハの周縁部との間に、ウェーハ用スペーサをエンドレスの形状を維持しながら適切にセットすることができる。また、ケースの位置決め溝に嵌合壁が嵌まるので、ウェーハ用スペーサがXY方向に位置ずれするのを有効に防止することができ、精密ウェーハの周縁部の姿勢をより安定させることができる。
請求項3記載の発明によれば、吸着装置のケースの位置決め溝がリング形や枠形等のエンドレスに形成されるので、位置決め溝の形成が容易となる。また、ウェーハ用スペーサの嵌合壁がリング形や枠形等のエンドレスに形成されるので、嵌合壁の構成の簡素化や嵌合壁の容易な形成が期待できる。
請求項4記載の発明によれば、敷板に嵌合壁を直接熱プレスして積層するので、これらを粘着するシート等を省略することができ、シート等の粘着材や接着材により、精密ウェーハの汚染を招くことが少ない。
本発明に係るウェーハ用スペーサの実施形態における使用状態を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係るウェーハ用スペーサの実施形態における使用状態を模式的に示す要部拡大断面図である。 本発明に係るウェーハ用スペーサの実施形態を模式的に示す裏面説明図である。 本発明に係るウェーハ用スペーサの実施形態を模式的に示す断面説明図である。 吸着装置に半導体ウェーハを搭載してその保護テープ側を下向きとした状態を示す断面説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態におけるウェーハ用スペーサ20は、図1ないし図4に示すように、吸着装置1に半導体ウェーハ10が吸着される場合に、これら吸着装置1と半導体ウェーハ10との間に介在されるスペーサであり、吸着装置1の多孔質テーブル5と半導体ウェーハ10の表面周縁部11との間に介在される敷板21と、この敷板21の一部に設けられて吸着装置1の位置決め溝4に嵌合する嵌合壁24とを上下二層構造に備え、これら敷板21と嵌合壁24のうち、少なくとも敷板21がポリエーテルエーテルケトンフィルムにより形成され、この敷板21の厚さが30μm以下とされる。
吸着装置1は、図1や図2に示すように、例えば背の低いケース2と、このケース2の表面側の取付穴3に嵌着されるセラミック製の多孔質テーブル5と、この多孔質テーブル5に排気管6を介して連通される真空発生装置7とを備え、多孔質テーブル5上に半導体ウェーハ10が着脱自在に真空吸着される。ケース2は、例えば所定の金属材料(ステンレスやアルミ等)を用いて平面円形の箱構造に構成され、表面側の中央部に平面円形の取付穴3が設けられており、この取付穴3内に多孔質テーブル5が接着剤を用いて嵌着される。
ケース2の平坦な表面には、取付穴3を包囲する平面リング形の位置決め溝4が凹み形成され、この位置決め溝4が取付穴3や多孔質テーブル5の周縁部に沿って近接する。位置決め溝4は、ウェーハ用スペーサ20の嵌合壁24と適切に嵌合するよう、嵌合壁24の幅や高さに応じて凹み形成される。
多孔質テーブル5は、多数の気孔径を揃えることのできるアルミナセラミック等により円板に形成され、ケース2の表面に平坦な表面が揃えられて露出しており、この表面の平面度が5μm以下の高精度に設定される。多孔質テーブル5の周縁部は、ケース2の位置決め溝4に近接する。また、真空発生装置7は、例えば真空ポンプやコンプレッサ等からなり、排気管6がケース2の取付穴3中央部に下方から接続されており、多孔質テーブル5に負圧を発生させるよう機能する。
半導体ウェーハ10は、図1や図2に示すように、例えばφ300mmのシリコンウェーハ等からなり、表面の表面周縁部11を除く大部分の円形領域に、回路パターンとして集積回路12がパターニングされるとともに、この集積回路12に接続される多数のバンプ13が突出形成され、この突起である多数のバンプ13が外部の回路基板用の接続端子として機能する。このような半導体ウェーハ10は、裏面がバックグラインドされる場合に、表面に保護テープ14が着脱自在に粘着されてその周縁部付近が表面周縁部11に揃えられ、この保護テープ14が多孔質テーブル5の表面に面接触する。
保護テープ14としては、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムにアクリル系の粘着剤が塗布されたタイプ、紫外線の照射で粘着力が大幅に低下するタイプ等が使用される。
ウェーハ用スペーサ20の敷板21は、図2ないし図4に示すように、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルムによりエンドレスの平面リング形に形成され、多孔質テーブル5の表面周縁部と半導体ウェーハ10の表面周縁部11との間に介在される。この敷板21のポリエーテルエーテルケトンフィルムは、熱可塑性樹脂であるポリエーテルエーテルケトン樹脂が無延伸で製膜されることにより、厚さ30μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下、さらに好ましくは6μm以下の透明の薄膜に製膜される。
結晶性樹脂であるポリエーテルエーテルケトンの物性としては、例えば比重1.31、ガラス転移点/融点が146/339℃、弾性率(MD)が3720N/mm、弾性率(TD)が2940N/mm、降伏強度(MD)が80N/mm、降伏強度(TD)が75N/mm、最大強度(MD)が135N/mm、最大強度(TD)が83N/mm、破断伸び(MD)が72%、破断伸び(TD)が239%、絶縁耐力16kV/mm、誘電率3.30、誘電正接0.003、吸水率(23℃、24時間)0.1等とされる。
敷板21のポリエーテルエーテルケトンフィルムは、融点343℃、ガラス転移点が143℃であり、500℃まで安定して耐熱性に優れる。また、濃硫酸には酸化するものの、溶かせる溶剤が無いので耐溶剤性に優れ、超音波シールが容易であり、レーザにより溶着や印字が可能である。このようなポリエーテルエーテルケトンフィルム製の敷板21は、難燃性に優れ、吸水率が低く(0.05%)、純度が高いので、例え燃焼しても毒性ガスの発生することがないという特徴を有する。
敷板21は、内周縁22が半導体ウェーハ10の表面周縁部11に沿って対向し、外周縁23がケース2の位置決め溝4や半導体ウェーハ10の周縁部15付近に沿う平面リング形に形成されており、所定の幅に形成される。具体的には、吸着装置1のケース2における位置決め溝4付近から多孔質テーブル5の表面周縁部11に亘る長さに形成される。
ウェーハ用スペーサ20の嵌合壁24は、図1ないし図4に示すように、ポリエーテルエーテルケトンフィルムによりエンドレスの平面リング形に形成され、敷板21の下面である裏面の外周縁23寄りに熱プレスして積層されており、ケース2の位置決め溝4に上方から嵌合されて半導体ウェーハ10の周縁部15付近に近接する。この嵌合壁24のポリエーテルエーテルケトンフィルムは、敷板21同様、熱可塑性樹脂であるポリエーテルエーテルケトン樹脂が無延伸で製膜されることにより、所定の厚さを有する透明の膜に製膜される。
嵌合壁24のポリエーテルエーテルケトンフィルムの厚さは、敷板21よりも肉厚であれば、特に限定されるものではないが、ウェーハ用スペーサ20の機械的強度を確保したり、取り扱いを容易にする観点から、例えばウェーハ用スペーサ20の総厚が100μmの場合、敷板21の厚さが30μmのときには70μm以下、敷板21の厚さが10μmのときには90μm以下、敷板21の厚さが8μmのときには92μm以下、敷板21の厚さが6μmのときには94μm以下の厚みとされる。また、ウェーハ用スペーサ20の総厚が50μmの場合、敷板21の厚さが10μmのときには40μm以下、敷板21の厚さが8μmのときには42μm以下、敷板21の厚さが6μmのときには44μm以下の厚みに調整される。
上記構成において、ウェーハ用スペーサ20を製造する場合には、先ず、ポリエーテルエーテルケトン樹脂含有の溶融した成形材料により嵌合壁24用の帯形のポリエーテルエーテルケトンフィルムを連続して押出成形し、この長尺のポリエーテルエーテルケトンフィルムを巻取機に巻き取り、この巻取機から別の巻取機にポリエーテルエーテルケトンフィルムを繰り出すとともに、このポリエーテルエーテルケトンフィルムを連続的に打ち抜き、平面リング形の嵌合壁24を大量、かつ迅速に製造する。
次いで、ポリエーテルエーテルケトン樹脂含有の溶融した成形材料により敷板21用のポリエーテルエーテルケトンフィルムを連続して帯形に押出成形し、この長尺のポリエーテルエーテルケトンフィルムを巻取機に巻き取り、この巻取機から別の巻取機にポリエーテルエーテルケトンフィルムを繰り出しながらその片面に嵌合壁24を直接熱プレスして積層し、その後、繰り出したポリエーテルエーテルケトンフィルムを平面リング形に連続的に打ち抜けば、平面リング形のウェーハ用スペーサ20を大量、かつ迅速に製造することができる。
この製造の際、例え敷板21用のポリエーテルエーテルケトンフィルムが30μm以下の薄さでも、敷板21用のポリエーテルエーテルケトンフィルムと敷板21よりも厚い嵌合壁24とが積層されて一体なので、薄い敷板21用のポリエーテルエーテルケトンフィルムの剛性を確保し、形態を容易に維持することができる。したがって、ウェーハ用スペーサ20の製造時に折れ、シワ、弛み、捩れ等が生じるのを防止することができる。また、ポリエーテルエーテルケトンフィルムの片面に嵌合壁24を直接熱プレスして積層するので、これらを粘着する粘着シートを省略することができ、粘着シートの粘着剤により半導体ウェーハ10の汚染を招くことがない。
なお、巻取機から別の巻取機に敷板21用のポリエーテルエーテルケトンフィルムを繰り出し、このポリエーテルエーテルケトンフィルムを一定の大きさ(例えば、A0,A1,A2,A4のサイズ、B0,B1,B2,B4のサイズ等)の枚葉に裁断してその片面に嵌合壁24を直接熱プレスし、敷板21用のポリエーテルエーテルケトンフィルムを平面リング形に打ち抜くことにより、ウェーハ用スペーサ20を製造することもできる。
次に、半導体ウェーハ10をバックグラインドする場合には、先ず、半導体ウェーハ10の回路パターンが形成された表面に保護テープ14を着脱自在に粘着し、この保護テープ14の周縁部付近を半導体ウェーハ10の表面周縁部11あるいは表面周縁部11付近に揃える。また、吸着装置1の多孔質テーブル5の表面周縁部にウェーハ用スペーサ20を位置決め配置してその嵌合壁24を位置決め溝4に上方から嵌入し、多孔質テーブル5の表面に半導体ウェーハ10を配置してその保護テープ14側を下向きとし、多孔質テーブル5の表面周縁部と半導体ウェーハ10の表面周縁部11あるいは表面周縁部11付近との間に、ウェーハ用スペーサ20の敷板21を位置決めして介在させる。
吸着装置1の多孔質テーブル5の表面にウェーハ用スペーサ20と半導体ウェーハ10とを順次搭載したら、吸着装置1の真空発生装置7を動作させて多孔質テーブル5の表面にウェーハ用スペーサ20の敷板21を真空吸着するとともに、半導体ウェーハ10の保護テープ14を真空吸着し、薬液を供給しながら半導体ウェーハ10の裏面を回転砥石で研削し、エッチングあるいはポリッシングして半導体ウェーハ10の裏面のダメージ層を除去した後、半導体ウェーハ10を取り外して表面側の保護テープ14を剥離すれば、半導体ウェーハ10をバックグラインドして薄化することができる。
この際、多孔質テーブル5の表面と半導体ウェーハ10の周縁部15との間の隙間Gがウェーハ用スペーサ20により埋められるので、半導体ウェーハ10の周縁部15の姿勢が安定化する。また、研削時の研磨塵等が多孔質テーブル5の孔に流入し、多孔質テーブル5に目詰まりが生じて吸着装置1の性能低下を招くおそれがない。また、ケース2の位置決め溝4に嵌合壁24が嵌合するので、ウェーハ用スペーサ20がXY方向に位置ずれするのを有効に防止することができ、半導体ウェーハ10の周縁部15の姿勢をより安定させることができる。
上記構成によれば、例え敷板21が30μm以下の薄さでも、敷板21に補強機能を有する嵌合壁24が積層されて一体化しているので、ハンドリング時に薄い敷板21の剛性を確保し、形態を容易に維持することができる。したがって、ハンドリング時の折れ、シワ、弛み、捩れ等を防止することができ、敷板21の取り扱いが実に簡便となる。また、静電気の発生に伴うシワ、弛み、捩れ等の抑制が期待できる。
また、敷板21と嵌合壁24のうち、少なくとも敷板21がポリエーテルエーテルケトンフィルムなので、優れた耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐摩耗性、摺動性、寸法安定性、難燃性等を得ることが可能になる。さらに、ピンホール欠陥がなく、電気抵抗値を導電〜半導電の範囲で制御することが可能になる。
なお、上記実施形態では半導体ウェーハ10の裏面をバックグラインドするバックグラインド装置を示したが、運搬可能な各種のグラインド装置でも良い。また、吸着装置1を回転させ、薬液を供給しながら半導体ウェーハ10の裏面を回転砥石で研削しても良い。また、上記実施形態ではバックグラインド装置の吸着装置1を示したが、バックグラインド装置から独立した別の吸着装置1でも良い。また、精密ウェーハが半導体ウェーハ10ではない場合、精密ウェーハの形状に応じ、ウェーハ用スペーサ20を平面枠形等とすることができる。
また、ウェーハ用スペーサ20は、半導体ウェーハ10の僅かな寸法公差に基づき、僅かに径が異なるタイプを複数種用意することができる。また、上記実施形態ではウェーハ用スペーサ20の薄い敷板21に肉厚の嵌合壁24を後から積層したが、肉厚のポリエーテルエーテルケトンフィルムを切削して薄い敷板21と厚い嵌合壁24とを一体化することが可能である。また、ウェーハ用スペーサ20のポリエーテルエーテルケトンフィルムに嵌合壁24を熱プレスしても良いが、プラズマ処理した後、低温で熱プレスすることも可能である。
また、敷板21を、多孔質テーブル5の表面周縁部と半導体ウェーハ10の表面周縁部11との間に介在したが、何らこれに限定されるものではなく、多孔質テーブル5の表面周縁部と半導体ウェーハ10の表面周縁部11付近、あるいは周縁部15との間に介在しても良い。また、ウェーハ用スペーサ20の嵌合壁24を、ポリエーテルエーテルケトンフィルムにより形成するのではなく、機械的強度等に優れるポリエチレンテレフタレートフィルム等により形成しても良い。
また、嵌合壁24を分割して複数とし、この複数の嵌合壁24を敷板21の周方向に所定の間隔で配列形成しても良い。また、嵌合壁24の外周面から半径外方向に取り扱い用の操作片を突出させても良い。さらに、敷板21の表裏面の外周縁23寄りに嵌合壁24をそれぞれ熱プレスして積層し、一対の嵌合壁24の間に敷板21の外周縁23寄りを挟持させても良い。
本発明に係るウェーハ用スペーサは、半導体の製造分野等で使用される。
1 吸着装置
2 ケース
3 取付穴
4 位置決め溝
5 多孔質テーブル(搭載テーブル)
7 真空発生装置
10 半導体ウェーハ(精密ウェーハ)
11 表面周縁部
13 バンプ
14 保護テープ
15 周縁部
20 ウェーハ用スペーサ
21 敷板
22 内周縁
23 外周縁
24 嵌合壁
G 隙間

Claims (4)

  1. 吸着装置に精密ウェーハが吸着される場合に、これら吸着装置と精密ウェーハとの間に介在されるウェーハ用スペーサであって、
    吸着装置の搭載テーブルと精密ウェーハの周縁部との間に介在されるエンドレスの敷板と、この敷板の一部に設けられて吸着装置の位置決め溝に嵌まる嵌合壁とを含み、これら敷板と嵌合壁のうち、少なくとも敷板がポリエーテルエーテルケトンフィルムにより形成され、この敷板の厚さが30μm以下であることを特徴とするウェーハ用スペーサ。
  2. 吸着装置は、ケースに、精密ウェーハを着脱自在に真空吸着する搭載テーブルが嵌め着けられ、ケースの搭載テーブル周縁部に接近する接近箇所に位置決め溝が凹み形成されており、
    精密ウェーハは、半導体ウェーハである請求項1記載のウェーハ用スペーサ。
  3. 吸着装置のケースの位置決め溝と嵌合壁とがそれぞれエンドレスに形成される請求項2記載のウェーハ用スペーサ。
  4. 敷板の少なくとも外周縁寄りに嵌合壁が熱プレスして積層される請求項1、2、又は3記載のウェーハ用スペーサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021250996A1 (ja) * 2020-06-09 2021-12-16 株式会社東京精密 加工装置及び方法

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