JP2020015800A - 難燃性を向上させた硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【課題】難燃性を向上させた硬化性樹脂組成物およびその硬化物の提供。【解決手段】不飽和ポリエステルまたはビニルエステルと、式(1)(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。)で表されるビニルホスホン酸ジエステルとを含有する、硬化性樹脂組成物およびその硬化物の提供。【選択図】なし
Description
本発明は、難燃性を向上させた硬化性樹脂組成物、特に難燃性を向上させた不飽和ポリエステル樹脂組成物およびビニルエステル樹脂組成物、およびそれらの硬化物に関する。
不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂は、エチレン性二重結合を有するプレポリマーをスチレンなどの反応性希釈剤に溶解したものを、加熱・光等による架橋反応で硬化させた樹脂である。これらの樹脂は、成型作業性、機械的強度、電気絶縁性、耐熱性、耐薬品性などの性能バランスに優れ、FRP(繊維強化プラスチック)に代表されるプラスチック製品、インキ、コーティング、接着剤の原料として、様々な用途で広く使用されている。
これらの樹脂に難燃性を付与する方法としては、各種難燃剤を添加する方法がある。
難燃剤を大別すると、無機系難燃剤と有機系難燃剤がある。
無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、赤リン、三酸化アンチモンなどがある。しかし、無機系難燃剤は、十分な難燃効果を発揮するためには樹脂に対して多量に配合させなければならず、結果、樹脂成型体の機械物性を低下させる恐れがある。
難燃剤を大別すると、無機系難燃剤と有機系難燃剤がある。
無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、赤リン、三酸化アンチモンなどがある。しかし、無機系難燃剤は、十分な難燃効果を発揮するためには樹脂に対して多量に配合させなければならず、結果、樹脂成型体の機械物性を低下させる恐れがある。
また、有機系難燃剤としては主としてハロゲン系難燃剤とリン系難燃剤がある。
有機ハロゲン系難燃剤としては、テトラブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルオキサイド,臭素化ポリエチレン等が挙げられる。しかし、有機ハロゲン系難燃剤は、燃焼時にハロゲン化水素やダイオキシン類の発生等の恐れがあり、環境負荷低減の観点から非ハロゲン系への移行が望まれている。
有機リン系難燃剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート等の脂肪族リン酸エステル;トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート等の芳香族リン酸エステル等が挙げられる。リン酸エステル類は本質的に吸湿性が高く、耐熱性も低いため、硬化物の耐熱性、耐湿性をさらに低下させる恐れがある。また使用環境によってはリン酸エステル型難燃剤自身の経時的な加水分解によって樹脂の透明性が失われたり、樹脂硬化物の機械物性を低下させたりする恐れがある。
有機ハロゲン系難燃剤としては、テトラブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルオキサイド,臭素化ポリエチレン等が挙げられる。しかし、有機ハロゲン系難燃剤は、燃焼時にハロゲン化水素やダイオキシン類の発生等の恐れがあり、環境負荷低減の観点から非ハロゲン系への移行が望まれている。
有機リン系難燃剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート等の脂肪族リン酸エステル;トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート等の芳香族リン酸エステル等が挙げられる。リン酸エステル類は本質的に吸湿性が高く、耐熱性も低いため、硬化物の耐熱性、耐湿性をさらに低下させる恐れがある。また使用環境によってはリン酸エステル型難燃剤自身の経時的な加水分解によって樹脂の透明性が失われたり、樹脂硬化物の機械物性を低下させたりする恐れがある。
さらに、樹脂に難燃性を付与する方法としては、上記のような添加型の難燃剤を用いる方法以外に、樹脂そのものに難燃性を有する部位を導入する方法がある。
例えば、不飽和ポリエステルの不飽和基の一部に、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドを付加させる(特許文献1)、あるいはP−H結合を有するホスフィンオキシドを付加させる(特許文献2)などの方法が報告されている。
また、多官能基を有するリン化合物としてトリス(アリロキシメチル)ホスフィンオキシドを、スチレン等の反応性希釈剤と共に架橋剤として使用し、不飽和ポリエステルを硬化させることにより、硬化物中にリン成分を導入する方法が報告されている(非特許文献1)。
例えば、不飽和ポリエステルの不飽和基の一部に、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドを付加させる(特許文献1)、あるいはP−H結合を有するホスフィンオキシドを付加させる(特許文献2)などの方法が報告されている。
また、多官能基を有するリン化合物としてトリス(アリロキシメチル)ホスフィンオキシドを、スチレン等の反応性希釈剤と共に架橋剤として使用し、不飽和ポリエステルを硬化させることにより、硬化物中にリン成分を導入する方法が報告されている(非特許文献1)。
RSC Adv.,2016,6,49633-49642
しかし、特許文献1および2に記載の方法では、不飽和ポリエステルの架橋点である二重結合を潰してしまい、硬化が不十分になる懸念がある。
また、非特許文献1に記載の方法におけるアクリレートによる架橋構造では、エステル部の経時的な加水分解によってホスフィンオキシドがポリマーから脱離してしまう懸念がある。
したがって、依然として、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の難燃性を向上させる新規な方法が求められている。
また、非特許文献1に記載の方法におけるアクリレートによる架橋構造では、エステル部の経時的な加水分解によってホスフィンオキシドがポリマーから脱離してしまう懸念がある。
したがって、依然として、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の難燃性を向上させる新規な方法が求められている。
本発明の目的は、難燃性を向上させた不飽和ポリエステル樹脂組成物およびビニルエステル樹脂組成物、およびそれらの硬化物を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、不飽和ポリエステルまたはビニルエステルにビニルホスホン酸ジエステルを添加した硬化性樹脂組成物を硬化させることで、硬化物(不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂)の物性低下を抑制しつつ難燃性を向上させ、且つ、経時による難燃剤の浸出や加水分解を抑えた硬化物を作製することが可能であることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の<1>〜<9>を提供するものである。
<1> 不飽和ポリエステルまたはビニルエステルと、
式(1):
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。)で表されるビニルホスホン酸ジエステルと
を含有する、硬化性樹脂組成物。
<2> 反応性希釈剤をさらに含む、<1>に記載の硬化性樹脂組成物。
<3> 硬化剤をさらに含む、<1>又は<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<4> 前記ビニルホスホン酸ジエステルの含有量が、不飽和ポリエステルまたはビニルエステルの質量に対し5〜150質量%である、<1>〜<3>のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
<5> 前記ビニルホスホン酸ジエステルの含有量が、前記不飽和ポリエステルまたは前記ビニルエステルの質量に対し8〜25質量%である、<1>〜<3>のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
<6> 前記反応性希釈剤が、芳香族ビニル系モノマー、ビニルエステル系モノマー、および(メタ)アクリル酸エステル系モノマーからなる群から選択される少なくとも1種である、<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<7> 前記反応性希釈剤がスチレンである、<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<8> <1>〜<7>のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
<9> 不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂の難燃剤として、式(1):
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。)で表されるビニルホスホン酸ジエステルの使用。
<1> 不飽和ポリエステルまたはビニルエステルと、
式(1):
を含有する、硬化性樹脂組成物。
<2> 反応性希釈剤をさらに含む、<1>に記載の硬化性樹脂組成物。
<3> 硬化剤をさらに含む、<1>又は<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<4> 前記ビニルホスホン酸ジエステルの含有量が、不飽和ポリエステルまたはビニルエステルの質量に対し5〜150質量%である、<1>〜<3>のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
<5> 前記ビニルホスホン酸ジエステルの含有量が、前記不飽和ポリエステルまたは前記ビニルエステルの質量に対し8〜25質量%である、<1>〜<3>のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
<6> 前記反応性希釈剤が、芳香族ビニル系モノマー、ビニルエステル系モノマー、および(メタ)アクリル酸エステル系モノマーからなる群から選択される少なくとも1種である、<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<7> 前記反応性希釈剤がスチレンである、<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<8> <1>〜<7>のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
<9> 不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂の難燃剤として、式(1):
本発明によれば、不飽和ポリエステルまたはビニルエステルに難燃剤として特定のビニルホスホン酸ジエステルを添加し、硬化させることで、得られた硬化物(不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂)の物性低下を抑制しつつ難燃性を向上させることができる。また、本発明によれば、これらの樹脂において経時による難燃剤の浸出や加水分解を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
<硬化性樹脂組成物>
本発明による硬化性樹脂組成物は、プレポリマーとして不飽和ポリエステルまたはビニルエステルと、難燃剤として特定のビニルホスホン酸ジエステルとを含有するものである。本発明ではこの硬化性樹脂組成物を硬化させたものを、それぞれ不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂と称する。また、硬化前の樹脂組成物を、それぞれ不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂と称することもある。また、本発明による硬化性樹脂組成物は、反応性希釈剤、硬化剤、硬化促進剤、光重合開始剤等の他の成分をさらに含んでもよい。以下、各成分について詳細に説明する。
本発明による硬化性樹脂組成物は、プレポリマーとして不飽和ポリエステルまたはビニルエステルと、難燃剤として特定のビニルホスホン酸ジエステルとを含有するものである。本発明ではこの硬化性樹脂組成物を硬化させたものを、それぞれ不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂と称する。また、硬化前の樹脂組成物を、それぞれ不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂と称することもある。また、本発明による硬化性樹脂組成物は、反応性希釈剤、硬化剤、硬化促進剤、光重合開始剤等の他の成分をさらに含んでもよい。以下、各成分について詳細に説明する。
<不飽和ポリエステル>
本発明において、プレポリマーとして用いられる不飽和ポリエステルとは、マレイン酸のような不飽和結合を有する不飽和多塩基酸とエチレングリコールのような多価アルコールとの重縮合反応物、あるいは、不飽和多塩基酸及びフタル酸のような飽和多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応物をいい、分子内に不飽和結合を有するポリエステルである。
本発明において、プレポリマーとして用いられる不飽和ポリエステルとは、マレイン酸のような不飽和結合を有する不飽和多塩基酸とエチレングリコールのような多価アルコールとの重縮合反応物、あるいは、不飽和多塩基酸及びフタル酸のような飽和多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応物をいい、分子内に不飽和結合を有するポリエステルである。
不飽和多塩基酸は特に限定されず、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等を挙げることができる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
飽和多塩基酸は特に限定されず、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等を挙げることができる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
多価アルコールは特に限定されず、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、水素化ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン等を挙げることができる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
<ビニルエステル>
本発明において、プレポリマーとして用いられるビニルエステルとは、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との付加反応生成物であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有するものである。
本発明において、プレポリマーとして用いられるビニルエステルとは、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との付加反応生成物であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有するものである。
不飽和ポリエステル樹脂あるいはビニルエステル樹脂は、不飽和ポリエステルあるいはビニルエステルを必要に応じてスチレンなどの反応性希釈剤に溶解した硬化性樹脂組成物を、硬化剤の存在下、熱や光によってラジカル重合させることにより架橋して硬化させて得られる。
本発明は、上記の硬化性樹脂組成物に式(1)で表されるビニルホスホン酸ジエステルを加えて架橋させることにより、架橋部に脱離し難い構造のリン成分を導入し、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の難燃性を向上させようとするものである。
<難燃剤>
本発明において、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂の難燃剤として、下記式(1)で表されるビニルホスホン酸ジエステルを用いることができる。
式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表す。
本発明において、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂の難燃剤として、下記式(1)で表されるビニルホスホン酸ジエステルを用いることができる。
具体的には、ビニルホスホン酸ジメチル、ビニルホスホン酸ジエチル、ビニルホスホン酸ジプロピル、ビニルホスホン酸ジイソプロピル、ビニルホスホン酸ジブチル、ビニルホスホン酸ジペンチル、ビニルホスホン酸ジヘキシル、ビニルホスホン酸ジシクロプロピル、ビニルホスホン酸ジシクロブチル、ビニルホスホン酸ジシクロペンチル、ビニルホスホン酸ジシクロヘキシルなどが挙げられる。好ましくは、ビニルホスホン酸ジメチル、ビニルホスホン酸ジエチル、ビニルホスホン酸ジプロピル、ビニルホスホン酸ジイソプロピルであり、さらに好ましくはビニルホスホン酸ジメチル、ビニルホスホン酸ジエチルであり、特に好ましくはビニルホスホン酸ジメチルである。
なお、ビニルホスホン酸ジエステルが液体の場合は(例えばビニルホスホン酸ジメチル)、ビニルホスホン酸ジエステル自体が後述の反応性希釈剤として作用することができる。
なお、ビニルホスホン酸ジエステルが液体の場合は(例えばビニルホスホン酸ジメチル)、ビニルホスホン酸ジエステル自体が後述の反応性希釈剤として作用することができる。
上記のビニルホスホン酸ジエステルの一部は、市販品として、例えば片山化学工業(株)製のもの等が商業的に入手可能であり、もしくは公知の方法、例えばパラジウム錯体又はニッケル錯体を触媒として、亜リン酸ジエステルにアセチレンを反応させる方法(例えば、特開2000−256381、特表2001−518905、特開2002−179691、特開2004−075688、WO2009/051025、WO2017/043552等)などにより得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物に加えるビニルホスホン酸ジエステルの量は、硬化性樹脂組成物中の不飽和ポリエステルまたはビニルエステル100質量部に対して、5〜150質量部、好ましくは5〜50質量部、さらに好ましくは8〜25質量部である。
<反応性希釈剤>
本発明において、不飽和ポリエステルあるいはビニルエステルを溶解させるために、反応性希釈剤を用いてもよい。反応性希釈剤は、ラジカル重合性のモノマーであり、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、アジピン酸ビニル等のビニルエステルモノマー類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステルモノマー類等を挙げることができる。これらの中でも芳香族ビニル系モノマーが好ましく、スチレンがより好ましい。なお、反応性希釈剤は、これらの1種または2種以上を用いることができる。
本発明において、不飽和ポリエステルあるいはビニルエステルを溶解させるために、反応性希釈剤を用いてもよい。反応性希釈剤は、ラジカル重合性のモノマーであり、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、アジピン酸ビニル等のビニルエステルモノマー類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステルモノマー類等を挙げることができる。これらの中でも芳香族ビニル系モノマーが好ましく、スチレンがより好ましい。なお、反応性希釈剤は、これらの1種または2種以上を用いることができる。
反応性希釈剤の配合量は、不飽和ポリエステルまたはビニルエステル100質量部に対して、25〜150質量部が好ましく、より好ましくは60〜100質量部である。
<硬化剤>
本発明において、不飽和ポリエステルおよびビニルエステルを硬化させるために硬化剤を用いてもよい。硬化剤としては、公知のラジカル発生剤を用いることができ、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシド、クメンハイドロキシパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビスイソ酪酸ジメチル等のアゾ系化合物が挙げられる。
本発明において、不飽和ポリエステルおよびビニルエステルを硬化させるために硬化剤を用いてもよい。硬化剤としては、公知のラジカル発生剤を用いることができ、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシド、クメンハイドロキシパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビスイソ酪酸ジメチル等のアゾ系化合物が挙げられる。
硬化剤の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物あるいはビニルエステル樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜5.0質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3.0質量部である。
<硬化促進剤>
本発明において、熱重合では硬化促進剤を混合して用いてもよい。硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コバルト、オクタン酸コバルト、アセチルアセトン、あるいはジメチルアニリン、ジエチルアニリン等の3級アミン等が挙げられる。
本発明において、熱重合では硬化促進剤を混合して用いてもよい。硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コバルト、オクタン酸コバルト、アセチルアセトン、あるいはジメチルアニリン、ジエチルアニリン等の3級アミン等が挙げられる。
硬化促進剤の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物あるいはビニルエステル樹脂組成物100質量部に対して、0.005〜5.0質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜3.0質量部である。
<光重合開始剤>
本発明において、紫外線照射などにより光硬化させる場合は、例えば、ベンゾイン、アセトフェノン、2−エチルアントラキノン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンゾフェノン等の光重合開始剤を用いることができる。
本発明において、紫外線照射などにより光硬化させる場合は、例えば、ベンゾイン、アセトフェノン、2−エチルアントラキノン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンゾフェノン等の光重合開始剤を用いることができる。
光重合開始剤の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物あるいはビニルエステル樹脂組成物100質量部に対して、0.5〜3.0質量部で配合することが好ましい。
また、本発明においては、不飽和ポリエステルあるいはビニルエステルといったプレポリマーが既に反応性希釈剤に溶解している市販の不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂を用い、これにビニルホスホン酸ジエステルを添加してもよい。不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂は、例えば、DIC(株)、昭和電工(株)、日本ユピカ(株)等の主要なメ−カ−で製造販売されており、日本国内で容易に入手することができる。
<硬化物>
本発明の硬化物は、上記の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られるものである。このような硬化物は、耐熱性や絶縁性等の物性低下を抑制しつつ、難燃性を向上させることができる。
本発明の硬化物は、上記の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られるものである。このような硬化物は、耐熱性や絶縁性等の物性低下を抑制しつつ、難燃性を向上させることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。以下、特に断りのない限り、部は質量基準である。
実施例で使用した試薬は以下の通りである。
[ホスホン酸ジメチル]:SINOCHEM社製、純度99.1%
[不飽和ポリエステル樹脂]:昭和電工株式会社製、商品名:リゴラック158BQT、不飽和ポリエステル濃度55wt%のスチレン溶液
[硬化剤]:メチルエチルケトンパーオキシド(日油株式会社製、商品名:パーメックN)
[難燃剤1]:ビニルホスホン酸ジメチル(後述の合成例1で自製)
[難燃剤2]:リン酸トリメチル(和光純薬製)
[難燃剤3]:1,3−フェニレンビス(ジ2,6キシレニルホスフェート)(大八化学工業製、商品名:PX−200)
[ホスホン酸ジメチル]:SINOCHEM社製、純度99.1%
[不飽和ポリエステル樹脂]:昭和電工株式会社製、商品名:リゴラック158BQT、不飽和ポリエステル濃度55wt%のスチレン溶液
[硬化剤]:メチルエチルケトンパーオキシド(日油株式会社製、商品名:パーメックN)
[難燃剤1]:ビニルホスホン酸ジメチル(後述の合成例1で自製)
[難燃剤2]:リン酸トリメチル(和光純薬製)
[難燃剤3]:1,3−フェニレンビス(ジ2,6キシレニルホスフェート)(大八化学工業製、商品名:PX−200)
不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化条件
室温で24時間、その後140℃×3時間
室温で24時間、その後140℃×3時間
硬化物の分析
[熱重量示差熱分析(TG−DTA)]
5wt%重量減少温度
[動的粘弾性測定(DMA)]
ガラス転移点、160℃における貯蔵弾性率
[酸素指数]
JIS K 7201に準拠して測定
[体積抵抗率]
JIS K 6911に準拠して測定
[熱重量示差熱分析(TG−DTA)]
5wt%重量減少温度
[動的粘弾性測定(DMA)]
ガラス転移点、160℃における貯蔵弾性率
[酸素指数]
JIS K 7201に準拠して測定
[体積抵抗率]
JIS K 6911に準拠して測定
[合成例1]ビニルホスホン酸ジメチルの合成
ホスホン酸ジメチル(SINOCHEM社製、純度99.1%、酸濃度0.05mmol/g)1000部に対し、イオン交換水8.1部を添加し、60℃にて6時間反応させてホスホン酸ジメチルの部分的加水分解を行った。得られた加水分解処理物について0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液で中和手規定した結果、酸濃度は、0.84mmol/gであった。
内部温度計、圧力計、冷却用ジャケット、攪拌装置及びガス導入管を装備した容積1Lのオートクレーブに、トルエン350g、ホスホン酸ジメチル(SINOCHEM社製、純度99.1%、酸濃度0.05mmol/g)110gおよび上記加水分解処理物40gを仕込み、系内を0℃に冷却して減圧脱気した。
次いで、テトラキス(トリメチルホスフィン)ニッケル触媒を、ホスホン酸ジメチルに対して0.19mol%添加し、攪拌翼の回転数400rmpで15分間攪拌した。供給圧力0.02MPaにてアセチレンを反応系内に供給し、温度及び攪拌条件を維持したままアセチレンの吸収がみられなくなるまで4時間反応を行った。反応生成物は減圧蒸留にて精製を行い、ガスクロ純度99%以上のビニルホスホン酸ジメチルを得た。
ホスホン酸ジメチル(SINOCHEM社製、純度99.1%、酸濃度0.05mmol/g)1000部に対し、イオン交換水8.1部を添加し、60℃にて6時間反応させてホスホン酸ジメチルの部分的加水分解を行った。得られた加水分解処理物について0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液で中和手規定した結果、酸濃度は、0.84mmol/gであった。
内部温度計、圧力計、冷却用ジャケット、攪拌装置及びガス導入管を装備した容積1Lのオートクレーブに、トルエン350g、ホスホン酸ジメチル(SINOCHEM社製、純度99.1%、酸濃度0.05mmol/g)110gおよび上記加水分解処理物40gを仕込み、系内を0℃に冷却して減圧脱気した。
次いで、テトラキス(トリメチルホスフィン)ニッケル触媒を、ホスホン酸ジメチルに対して0.19mol%添加し、攪拌翼の回転数400rmpで15分間攪拌した。供給圧力0.02MPaにてアセチレンを反応系内に供給し、温度及び攪拌条件を維持したままアセチレンの吸収がみられなくなるまで4時間反応を行った。反応生成物は減圧蒸留にて精製を行い、ガスクロ純度99%以上のビニルホスホン酸ジメチルを得た。
[実施例1]
リゴラック158BQT95部、パーメックN1部、及び合成例1で得られたビニルホスホン酸ジメチル5部からなる樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を、室温で24時間、次いで140℃で3時間加熱硬化させ、硬化物を作製した。得られた硬化物を硬化物1とし、各種物性を測定した。結果を表1に示す。
リゴラック158BQT95部、パーメックN1部、及び合成例1で得られたビニルホスホン酸ジメチル5部からなる樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を、室温で24時間、次いで140℃で3時間加熱硬化させ、硬化物を作製した。得られた硬化物を硬化物1とし、各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[実施例2]
リゴラック158BQTを90部に、及び合成例1で得られたビニルホスホン酸ジメチルを10部に変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物2とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
リゴラック158BQTを90部に、及び合成例1で得られたビニルホスホン酸ジメチルを10部に変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物2とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
[比較例1]
ビニルホスホン酸ジメチルをリン酸トリメチルに変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物3とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
ビニルホスホン酸ジメチルをリン酸トリメチルに変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物3とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
[比較例2]
ビニルホスホン酸ジメチルをリン酸トリメチルに変更した以外は実施例2と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物4とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
ビニルホスホン酸ジメチルをリン酸トリメチルに変更した以外は実施例2と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物4とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
[比較例3]
ビニルホスホン酸ジメチルをPX−200に変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物5とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
ビニルホスホン酸ジメチルをPX−200に変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物5とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
[比較例4]
ビニルホスホン酸ジメチルをPX−200に変更した以外は実施例2と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物6とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
ビニルホスホン酸ジメチルをPX−200に変更した以外は実施例2と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物6とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
[比較例5]
リゴラック158BQTを80部に、PX−200を20部に変更した以外は比較例3と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物7とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
リゴラック158BQTを80部に、PX−200を20部に変更した以外は比較例3と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物7とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
[比較例6]
ビニルホスホン酸ジメチルを添加しない以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物8とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
ビニルホスホン酸ジメチルを添加しない以外は実施例1と同様に樹脂組成物の調製、硬化物の作製を行った。得られた硬化物を硬化物8とし、各種物性を測定した。各種物性の測定結果を表1に示す。
ビニルホスホン酸ジメチルを添加した硬化物の酸素指数は、難燃成分を含まない硬化物のそれよりも大きくなり、ビニルホスホン酸ジメチルの添加による不飽和ポリエステル樹脂の難燃性の向上が認められた。難燃性能は硬化物中のリン含有量にも比例すると考えられ、難燃剤中のリンの比率が高いビニルホスホン酸ジメチルはPX−200の2分の1から3分の1の添加量で同等の酸素指数を示し、貯蔵弾性率の低下も抑制された。
また、リン酸トリメチルを添加した硬化物の5%重量減少温度、ガラス転移点および体積抵抗率は、難燃剤を含まない硬化物よりも大きく低下したが、ビニルホスホン酸ジメチルを添加した硬化物では低下の幅は小さく抑制された。硬化物の耐熱性、絶縁性の点で、ビニルホスホン酸ジメチルはリン酸トリメチルよりも優位であった。
水浸漬試験
[実施例3]
実施例2の硬化物2と同様の条件で作製した、3cm四方、厚さ2mm、1枚当たり重さ約2gの試料片3枚を、80℃、30gのイオン交換水に浸漬し、浸漬時間24時間後、36時間後、48時間後、60時間後、72時間後、84時間後の硬化物の重量変化率(浸漬前の重量を100%とする)を測定した。なお、浸漬後は試料片表面の水分をふき取り、試料片の重量を測定した。また、pH試験紙による浸漬水のpH判定を行った。結果を図1に示した。
[実施例3]
実施例2の硬化物2と同様の条件で作製した、3cm四方、厚さ2mm、1枚当たり重さ約2gの試料片3枚を、80℃、30gのイオン交換水に浸漬し、浸漬時間24時間後、36時間後、48時間後、60時間後、72時間後、84時間後の硬化物の重量変化率(浸漬前の重量を100%とする)を測定した。なお、浸漬後は試料片表面の水分をふき取り、試料片の重量を測定した。また、pH試験紙による浸漬水のpH判定を行った。結果を図1に示した。
[比較例7]
比較例2の硬化物4と同様の条件で試料片を作製した以外は、実施例3と同様に水浸漬試験を行った。試料片の重量変化率および浸漬水のpHを図1に示した。
比較例2の硬化物4と同様の条件で試料片を作製した以外は、実施例3と同様に水浸漬試験を行った。試料片の重量変化率および浸漬水のpHを図1に示した。
[比較例8]
比較例6の硬化物8と同様の条件で試料片を作製した以外は、実施例3と同様に水浸漬試験を行った。試料片の重量変化率および浸漬水のpHを図1に示した。
比較例6の硬化物8と同様の条件で試料片を作製した以外は、実施例3と同様に水浸漬試験を行った。試料片の重量変化率および浸漬水のpHを図1に示した。
リン酸トリメチルを添加した硬化物は、浸漬時間の経過とともに重量が減少し、84時間後の重量減少は3%に達した。また、浸漬水のpHも徐々に低下していることから、硬化物から酸成分が生成し、溶出しているものと考えられる。一方、ビニルホスホン酸ジメチルを添加した硬化物は、吸水によると考えられる重量増加が認められるものの、重量減少および浸漬水のpHの変化は認められなかった。
これらの原因は定かではないが、リン酸トリメチルは水との反応で加水分解され酸を生成し溶出している、または、前記酸が不飽和ポリエステル樹脂を加水分解している可能性が考えられる。他方、ビニルホスホン酸ジメチルは、ビニル基を有する為、硬化反応によって不飽和ポリエステル樹脂の架橋部に取り込まれていると考えられ、水への溶出が抑制されていると推察される。
これらの原因は定かではないが、リン酸トリメチルは水との反応で加水分解され酸を生成し溶出している、または、前記酸が不飽和ポリエステル樹脂を加水分解している可能性が考えられる。他方、ビニルホスホン酸ジメチルは、ビニル基を有する為、硬化反応によって不飽和ポリエステル樹脂の架橋部に取り込まれていると考えられ、水への溶出が抑制されていると推察される。
Claims (9)
- 不飽和ポリエステルまたはビニルエステルと、
式(1):
を含有する、硬化性樹脂組成物。 - 反応性希釈剤をさらに含む、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 硬化剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ビニルホスホン酸ジエステルの含有量が、前記不飽和ポリエステルまたは前記ビニルエステルの質量に対し5〜150質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ビニルホスホン酸ジエステルの含有量が、前記不飽和ポリエステルまたは前記ビニルエステルの質量に対し8〜25質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記反応性希釈剤が、芳香族ビニル系モノマー、ビニルエステル系モノマー、および(メタ)アクリル酸エステル系モノマーからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記反応性希釈剤がスチレンである、請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
- 不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂の難燃剤として、式(1):
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JP2018138586A JP2020015800A (ja) | 2018-07-24 | 2018-07-24 | 難燃性を向上させた硬化性樹脂組成物およびその硬化物 |
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CN113336898A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-09-03 | 中国科学技术大学 | 一种无苯乙烯的阻燃不饱和聚酯树脂的制备方法 |
CN115028822A (zh) * | 2022-05-26 | 2022-09-09 | 常州市日新树脂有限公司 | 阻燃型不饱和聚酯树脂的制备方法 |
-
2018
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