JP2020008694A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像装置内の発熱体の影響を受けずに、有機EC素子の温度上昇を抑制可能な撮像装置を提供すること。【解決手段】撮像素子と、EC溶液と該EC溶液を挟持する第一の基板と第二の基板で構成されたEC素子を備えた撮像装置において、前記EC素子の近傍に設けられた第一の筐体と、撮影動作中に高温状態となる発熱体と、該発熱体と接続した第二の筐体と、伝導部材と、を有し、前記伝導部材は、前記第一の基板と前記第一の筐体に接続していると共に、前記第一の筐体と前記第二の筐体は熱的に接続されていないことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、EC素子を備えた撮像装置に関する。
近年、動画撮影機能を有した撮像装置において、例えば晴天時にボケ味を活かした撮影をするために絞りを開放状態にすると被写体がいわゆる白飛びしてしまうので、NDフィルタを撮影レンズの前面に装着して減光する事で被写体を適露光状態にした撮影を行う事がある。
従来は、光学濃度の異なるNDフィルタを用意して、撮影シーンの明るさに応じて適切なNDフィルタに付け替える事で対応していた。その煩わしさを解決するために、光学濃度が調整可能なNDフィルタ(以後、可変NDフィルタと呼ぶ)が製品化され、撮影レンズの前面に可変NDフィルタを装着したり、あるいは撮像装置に可変NDフィルタ機構を内蔵したりしている。これにより、撮影者が容易にNDフィルタの光学濃度を変える事で明るさの異なるシーンに対応して撮影する事が出来るようになった。
可変NDフィルタとしては、これまでに液晶や無機エレクトロクロミック薄膜を用いたEC素子(以下、EC素子と呼ぶ)などが提案されている。
EC素子は、一対の電極と、この一対の電極間に配置されているエレクトロクロミック層(以下、EC層と呼ぶ)と、を有する素子である。
EC素子の一対の電極間に電圧を印加してEC層内のエレクトロクロミック化合物を酸化還元すると、可視光領域の分光透過率が変化し、これによってEC素子を通過する可視光量を調整する事が出来る。
しかしながら、光量調整範囲や信頼性等の点で、従来の固定濃度のNDフィルタより劣るため、広く普及していない。
一方、有機エレクトロクロミック分子を用いたEC素子は光量調整範囲が広く、また分光透過率の設計が比較的容易であることから、撮像装置に搭載する可変NDフィルタ用途として特に有望である。
有機エレクトロクロミック分子を用いたEC素子(以下、有機EC素子と呼ぶ)は、一対の電極間に電気化学的に活性なアノード性材料と電気化学的に活性なカソード性材料と、を有する。これらの少なくとも一つがエレクトロクロミック性、すなわち電気化学的な酸化還元によって可視光領域に吸収帯を発現する材料として構成される。このとき一対の電極上では、アノード性材料の酸化反応とカソード性材料の還元反応とが同時に起こり、素子に閉回路が形成されて電流が流れる。
なお、アノード性材料及びカソード性材料の一つの材料が可視光領域に持つ吸収ピークは1または2本である。そのため、色の制御は異なる吸収を持つ複数の材料を混合して行われる。
そのため有機EC素子では、色の段階(階調)の制御が必要である。階調はアノード性材料及びカソード性材料の電気化学的反応量で決まり、反応量は電気的制御(印加電圧)よって調整される。
ところで、有機EC素子は、有機エレクトロクロミック分子であるアノード性材料及びカソード性材料を用いている事から、温度によって電気化学的反応量が変わるため、同一電圧を印加している状態で温度が上昇すると、色の階調が変化する事で光学濃度が低下するという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献1は、有機EC素子で吸収した熱を筐体に逃がす事で有機EC素子の温度上昇を防止する事を提案している。
特開2014−098934号公報
しかしながら、特許文献1においては、有機EC素子が吸収した熱を、窓枠を通じて筐体に逃がしているので、この開示された技術内容を可変NDフィルタ用途として有機EC素子を撮像装置に組み込んだ時には、以下のような課題が考えられる。
撮像装置が有する制御用ICなどの発熱体の熱を撮像装置の筐体に逃がす事で該発熱体の熱を下げている。一方、有機EC素子を撮像装置に組み込んだ場合、太陽光が撮影光学系を通して有機EC素子に集光する事で有機EC素子が高温になるのを防ぐために、有機EC素子の熱を逃がすために有機EC素子と筐体を接続する必要が生じる。すると、有機EC素子が高温でない状態でも、制御用ICなどの発熱体の熱が筐体を通じてEC素子に伝わる事で、有機EC素子が高温になってしまう可能性がある。これによって、前述のように、有機EC素子の温度変化によって光学濃度が低下するという問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、撮像装置内の発熱体の影響を受けずに、有機EC素子の温度上昇を抑制可能な撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、
撮像素子と、
EC溶液と該EC溶液を挟持する第一の基板と第二の基板で構成されたEC素子を備えた撮像装置において、
前記EC素子の近傍に設けられた第一の筐体と、
撮影動作中に高温状態となる発熱体と、
該発熱体と接続した第二の筐体と、
伝導部材と、
を有し、
前記伝導部材は、前記第一の基板と前記第一の筐体に接続していると共に、前記第一の筐体と前記第二の筐体は熱的に接続されていないことを特徴とする。
本発明に係る撮像装置によれば、撮像装置内の発熱体の影響を受けずに、有機EC素子の温度上昇を抑制可能になるという効果が得られる。
本発明における有機EC素子の一実施態様を示す模式図 本発明におけるカメラ100の概略構成を示す断面図 本発明における撮像素子周辺の構成を説明した概略断面図
以下、図面を参照して本発明のEC素子の構成について、好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成等は特に記載がない限り、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
本発明に係るEC素子は、一対の透明電極を形成した基板間に少なくとも一種類のエレクトロクロミック材料を含有する溶媒からなるエレクトロクロミック媒体を有し、前記一対の透明電極基板にはそれぞれ少なくとも二つ以上の給電端子が設置され、前記EC素子の光学濃度遷移過程、あるいは光学濃度維持過程において、有効光線領域を挟んで互いに対向する位置に設置された一対の給電端子間に駆動電源から順繰りに電圧パルスを印加することを特徴とする。
図1は、本発明のEC素子(以下、有機EC素子240とする)の一実施態様を示す断面模式図である。
図1において、ガラス基板1a,1bには、それぞれ透明電極2a,2bが形成され、一対の透明電極基板はギャップ制御粒子(不図示)を含むシール3を介して貼り合わされ、このとき一対の透明電極基板間には少なくとも一種類のエレクトロクロミック材料を含有する溶媒からなるエレクトロクロミック媒体4が充填される。
また、一対の透明電極基板(1a,1b,2a,2b)にはそれぞれ少なくとも二つ以上の給電端子A1,A2,…,An−1,An(アノード)とC1,C2,…,Cn−1,Cn(カソード)が設置され(n≧2)、それぞれの給電端子は有効光線領域外の透明電極上に形成された低抵抗配線5と接続している。
給電端子A1,A2,…,An−1,AnとC1,C2,…,Cn−1,Cn(n≧2)はそれぞれ駆動回路基板を含む駆動電源6に接続され、A1−C1端子間からAn−Cn端子間まで順繰りに電圧パルスが印加されることによって素子の駆動が行われる。
エレクトロクロミック媒体4の充填方法としては、ガラス基板1a,1bに一対の孔を形成して充填する方法や、シールパターンによって形成した有機EC素子側面の充填孔からから真空注入する方法や、一対の透明電極基板の貼り合わせと同時に真空中で充填する方法等があり、何れも好適に使用する事が出来る。
ガラス基板1a,1bとしては、光学ガラス、石英ガラス、白板ガラス、青板ガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、化学強化ガラス等を用いることができ、特に透明性や耐久性の点から無アルカリガラスを好適に使用する事が出来る。
ガラス基板1a,1bには透明電極2a,2bのほかに、ガラス基板表面、ガラス基板−透明電極界面及び透明電極−エレクトロクロミック媒体界面の反射を低減して有機EC素子240の透過率を向上する不図示の反射防止層やインデックスマッチング層を好適に使用する事が出来る。
透明電極2(2a,2b)としては、いわゆる透明導電性酸化物であるスズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、ニオビウムドープ酸化チタン(TNO)等を用いる事が出来る。
シール3としては、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いる事が出来るが、前述したエレクトロクロミック媒体4の充填法、すなわち素子製作プロセスによって適宜好適な材料が選択される。また、シール3には一対の透明電極基板間隔を規定するセルギャップ制御粒子を混練しておくのが好ましい。
エレクトロクロミック媒体4は、少なくとも一種類のエレクトロクロミック材料と、溶媒と、からなり、さらに支持電解質や増粘剤等他の有益剤を添加してもよい。
エレクトロクロミック材料としては、酸化還元により可視光透過率が変化する化合物を好適に使用することができ、中でもチオフェン類化合物、フェナジン類化合物、ビピリジニウム塩類化合物等の有機化合物を好適に用いる事が出来る。
溶媒としては、エレクトロクロミック材料や支持電解質等の有益剤を溶解するものであれば特に限定されないが、極性が大きいものを好ましく用いる事が出来る。具体的には水や、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジオキソラン等の有機極性溶媒が挙げられる。
支持電解質としては、イオン解離性の塩であり、かつ溶媒に対して良好な溶解性を示すものであれば限定されないが、電子供与性を有する電解質を好ましく用いる事が出来る。例えば、各種のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウム塩や環状4級アンモニウム塩などがあげられる。具体的にはLiClO4、LiSCN、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiPF6、LiI、NaI、NaSCN、NaClO4、NaBF4、NaAsF6、KSCN、KCl等のLi、Na、Kのアルカリ金属塩等や、(CH3)4NBF4、(C2H5)4NBF4、(n−C4H9)4NBF4、(n−C4H9)4NPF6、(C2H5)4NBr、(C2H5)4NClO4、(n−C4H9)4NClO4等の4級アンモニウム塩および環状4級アンモニウム塩等が挙げられる。
増粘剤としては、例えばシアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルプルラン、及びシアノエチルセルロースから選ばれる少なくとも1種を好適に使用する事が出来る。これらは、CR−V(シアノエチルポリビニルアルコール:軟化温度20〜40℃、誘電率18.9)、CR−S(シアノエチルプルラン:軟化温度90〜100℃、誘電率18.9)、CR−C(シアノエチルセルロース:軟化温度200℃以上、誘電率16)、CR−M(シアノエチルプルランとシアノエチルポリビニルアルコールの混合物:軟化温度40〜70℃、誘電率18.9)として、信越化学工業製から入手する事が可能であり、広い温度範囲にわたる高粘性と高イオン導電性という、相反する課題を良好なバランスで解決する添加剤である。
本発明は、一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられた電解質およびエレクトロクロミック材料を有するエレクトロクロミック層と、前記一対の電極の間に配置されている部材とを有するEC素子である。
本発明に係るEC素子としては、エレクトロクロミック材料(「EC材料」とも略す。)として無機材料および有機材料を用いたものが挙げられるが、特にEC材料として有機材料を用いた有機EC素子(「有機EC素子」と略す。)が好ましい。
また、本発明に係るEC素子の駆動方法は、一対の電極と前記一対の電極の間に電解質およびエレクトロクロミック材料を有するエレクトロクロミック層を有する駆動方法である。
以下に本発明の実施の形態について、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の有機EC素子240の一実施態様を示す模式図である。図1に示すように、本発明の有機EC素子240は、一対の透明電極2a,2bを形成した一対の透明なガラス基板1a,1bを電極面が対向するようスペーサ3を介して貼り合せて構成されている。前記一対のガラス基板1a,1bとスペーサ3形成された空隙内に電解質および有機EC材料を溶媒に溶解したエレクトロクロミック媒体4(以下、有機EC層4と略す)が存在する構造である。
透明電極2a,2bは駆動電源6に接続され、両電極間に電圧を印加することで、有機EC材料は電気化学的反応を起こす。
有機EC材料は、電圧未印加の状態で中性状態を取り、可視光領域に吸収を持たない。このような消色状態において、有機EC素子240は高い透過率を示す。両電極間に電圧を印加する事で、有機EC材料中で電気化学反応が起き、中性状態から酸化状態あるいは還元状態となる。有機EC材料は酸化・還元状態で可視光領域に吸収を有すようになり、着色する。このような着色状態において、有機EC素子240は低い透過率を示す。
本発明に係る有機EC素子240が、複数種のEC材料を有するエレクトロクロミック層を有する有機EC素子240である場合でも、中間状態の階調を適切に表現する事が出来る。
本発明に係る光学フィルタは、上記の有機EC素子240と、前記有機EC素子240に接続されている不図示の能動素子とを有することを特徴とする。
本実施形態において能動素子とは、トランジスタやMIM素子等が挙げられる。トランジスタは活性層として単結晶シリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコンなどの非単結晶シリコン、インジウム亜鉛酸化物、インジウムガリウム亜鉛酸化物等の非単結晶酸化物半導体が挙げられる。トランジスタは、薄膜トランジスタであってもよい。薄膜トランジスタはTFT素子とも呼ばれる。
基板には透明基板を用いるのが好ましい。ガラス基板1a,1bにはガラス材が用いられ、Corning#7059やBK−7等の光学ガラス基板を好適に使用する事が出来る。
また、プラスチックやセラミック等の材料としては透明性があれば適宜使用が可能である。透明基板は変化機構から力を直接受けるため、剛性で歪みを生じることが少ない材料が好ましい。また、基板として可撓性が少ないことがより好ましい。透明基板の厚みは、数十μmから数mmである。
電極には透明電極を用いるのが好ましい。透明電極2a,2bは可視光領域における高い光透過性とともに高い導電性を有した材料が好ましい。これら材料として、酸化インジウムスズ合金(ITO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化銀、酸化バナジウム、酸化モリブデン、金、銀、白金、銅、インジウム、クロムなどの金属や金属酸化物、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン系材料、カーボンブラック、グラファイト、グラッシーカーボン等の炭素材料などを挙げる事が出来る。
また、ドーピング処理などで導電率を向上させた導電性ポリマー(例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸の錯体など)も好適に用いられる。
本発明の有機EC素子240においては、消色状態で高い透過率を有することが好ましいため、可視光領域に光吸収を示さないITO、IZO、NESA、導電率を向上させた導電性ポリマーが特に好ましく用いられる。これらはバルク状、微粒子状など様々な形態で使用できる。尚、これらの電極材料は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
スペーサ3は、透明電極2a,2bの光路となる部分を避けて外周を囲繞するように配置される。このような場合、スペーサ3は有機EC材料を含む溶液が外部に漏れ出すことがないよう、シール材の役割を兼ねても良い。また、電極面における透過光量のムラを気にしなくても良い用途においては、スペーサ3は透明電極2a,2bの光路となる部分に配置されても構わない。
有機EC層4は電解質と有機EC材料を溶媒に溶解したものから構成される。溶媒としては、電解質を溶解できるものであれば特に限定されないが、特に極性をするものが好ましい。具体的には水や、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジオキソラン等の有機極性溶媒が挙げられる。
電解質としては、イオン解離性の塩で、良好な溶解性を示し、有機EC材料の着色を確保できる程度に電子供与性を有するカチオンあるいはアニオンを含む塩であれば特に限定されない。各種のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウム塩や環状4級アンモニウム塩などがあげられる。
具体的にはLiClO4、LiSCN、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiPF6、LiI、NaI、NaSCN、NaClO4、NaBF4、NaAsF6、KSCN、KCl等のLi、Na、Kのアルカリ金属塩等や、(CH3)4NBF4、(C2H5)4NBF4、(n−C4H9)4NBF4、(C2H5)4NBr、(C2H5)4NClO4、(n−C4H9)4NClO4等の4級アンモニウム塩および環状4級アンモニウム塩等が挙げられる。これらの電解質材料は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
また、有機EC材料には、溶媒に対して溶解性を有し、電気化学的な反応で着色と消色を表現できるものであれば、どのようなものであっても構わない。公知の酸化/還元着色性EC材料を使用する事が出来る。有機EC素子240を調光素子に用いた場合、透過率コントラストと波長平坦性が求められる。これらを考慮して有機EC材料はできるだけ消色状態での透過率が高く、且つ着色効率(注入電荷量に対する光学濃度の比)が高い材料を用いることが好ましい。さらに、波長平坦性という点では一つの材料で平坦な吸収を実現することが難しい場合は、複数の材料を併用することも可能である。
有機EC材料の具体例としては、例えば、ビオロゲン色素、スチリル色素、フルオラン色素、シアニン色素、芳香族アミン色素等の有機色素、金属−ビピリジル錯体、金属−フタロシアニン錯体等の有機金属錯体等を使用する事が出来る。
また、無機EC材料を溶液に分散させたものを用いることも可能である。無機EC材料としては、例えば、酸化タングステン、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化イリジウム、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化チタン等を挙げる事が出来る。
有機EC層4は液体またはゲルであることが好ましい。有機EC層4は、好適には上記からなる溶液状態として用いられるが、ゲル状の状態で用いることも可能である。ゲル化には、溶液にさらにポリマーやゲル化剤を含有させる。上記ポリマー(ゲル化剤)としては、特に限定されず、例えばポリアクリロニトリル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ナフィオンなどが挙げられる。このように有機EC層4として粘稠若しくはゲル状としたもの等を用いる事が出来る。
また、上記のような混合状態で使用する他、透明かつ柔軟な網目構造を有した構造体(例えばスポンジ状のもの)にこれら溶液を担持させても良い。なお、有機EC層4は、本発明のEC溶液に相当する。
以下、カメラ100の構成に関して図2を用いて説明する。図2は、カメラ100の概略構成を説明するための断面図である。
図2において、交換レンズ102が備える撮影光学系102aから複数枚のシャッタ羽根で構成されているフォーカルプレンシャッタ220を介して撮像素子252に至る光軸I中には、赤外カットフィルタや撮像素子252上に物体像(光学像)の必要以上に高い空間周波数成分が伝達されないように撮影光学系102aのカットオフ周波数を制限する、水晶等の位相板が積層された光学素子230が設けられている。
有機EC素子240は、可変NDフィルタとして、光学素子230と撮像素子252の間に配設されている。
190は、交換レンズ102とカメラ100との間に設けられたレンズ接点で、レンズ接点190を介して交換レンズ102の不図示の制御手段とカメラ100の不図示の制御手段との間で通信が可能になっている。
191aは2段階で押圧操作されるレリーズボタンであり、半押し操作(SW1のON)で撮影準備動作(測光動作や焦点調節動作等)が開始され、全押し操作(SW2のON)で撮影動作(撮像素子252から読み出された画像データの記録媒体への記録)が開始される。
メインスイッチ195aは、カメラ100を起動させるためのスイッチである。
250は可動型のハーフミラーであり、撮影光学系からの光束のうち一部を反射させるとともに、残りを透過させる。ハーフミラー250の屈折率はおよそ1.5であり、厚さが0.5mmである。
ハーフミラー250の背後(像面側)には可動型のサブミラー251が設けられ、ハーフミラー250を透過した光束のうち光軸L1に近い光束を反射させて測距部253に導いている。サブミラー251は不図示のハーフミラー250の保持部材に設けられた回転軸を中央に回転し、ハーフミラー250の動きに連動して移動する。
ハーフミラー250とサブミラー251から成る光路分割系は、ファインダ光学系に光を導くための第1の光路分割状態、不図示の結像レンズからの光束をダイレクトに撮像素子252に導くために撮影光路から退避した第2の光路分割状態(図2中破線で示した位置:250´及び251´)をとる事が出来る。
撮像素子252は、具体的には、増幅型固体撮像素子の1つであるCMOSプロセスコンパチブルのセンサ(以降CMOSセンサと略す)である。CMOSセンサの特長の1つに、エリアセンサ部のMOSトランジスタと撮像装置駆動回路、AD変換回路、画像処理回路といった周辺回路を同一工程で形成できるため、マスク枚数、プロセス工程がCCDと比較して大幅に削減できる。また、任意の画素へのランダムアクセスが可能といった特長も有し、ディスプレイ用に間引いた読み出しが容易であって、表示部258において高い表示レートでリアルタイム表示が行える。
また撮像素子252は、上述した特長を利用し、ディスプレイ画像出力動作(撮像素子252の受光領域のうち一部を間引いた領域での読み出し)および高精彩画像出力動作(全受光領域での読み出し)を行う。
さらに撮像素子252は、カメラ100の動作の制御を行う制御用IC50(後述)などを実装した基板260(後述)に実装されている。なお、この形態に限らず、撮像素子252のみを実装した基板と制御用IC50を実装した基板260が分割された状態で接続された形態でも本発明は有効であることは言うまでもない。
測距部253は、サブミラー251からの光束を受光して位相差検出方式による焦点検出を行う。測距部253を構成する254は測距部253の光束の取り込み窓となるコンデンサーレンズ、255は反射ミラー、256は再結像レンズ、257は焦点検出用センサである。
撮影光学系102aから射出し、第1の光路分割の状態においてサブミラー251で反射した光束は、ミラーボックス下部のコンデンサーレンズ254に入射した後、反射ミラー255で偏向し、再結像レンズ256の作用によって焦点検出用センサ257上に物体の2次像を形成する。
焦点検出用センサ257には少なくとも2つの画素列が備えられており、2つの画素列の出力信号波形間には、焦点検出視野上に撮影光学系102aによって形成された物体像の結像状態に応じて、相対的に横シフトした状態が観測される。前ピン、後ピンでは出力信号波形のシフト方向が逆になり、相関演算などの手法を用いて、この位相差(シフト量)を、方向を含めて検出するのが焦点検出の原理である。
表示部258はカメラ100の背面に取り付けられており、使用者は表示部258での表示を直接観察できるようになっている。
表示部258を、有機EL空間変調素子や液晶空間変調素子、微粒子の電気泳動を利用した空間変調素子などで構成すれば、消費電力を小さくでき、かつ表示部258の薄型化を図る事が出来る。これにより、カメラ100の省電力化および小型化を図る事が出来る。
270は撮影光学系によって形成される物体像の予定結像面に配置されたフォーカシングスクリーン、272はペンタプリズムである。
271はフォーカシングスクリーン270上に特定の情報を表示させるための光学ファインダ内情報表示ユニットである。
273はフォーカシングスクリーン270上に結像された物体像を観察するためのファインダレンズであり、実際には3つのレンズ(図2の273−1、273−2、273−3)で構成されている。フォーカシングスクリーン270、ペンタプリズム272およびファインダレンズ273は、ファインダ光学系を構成する。
なお、274はアイピースシャッタであり、セルフタイマー撮影時にファインダ光学系からの逆入光が撮像素子252に入射してゴーストとなるのを防ぐためのものである。
280は可動式の閃光発光ユニットであり、カメラ100に収納される収納位置とカメラ100から突出した発光位置との間で移動可能である。
図3は、図2のカメラ100の概略構成を示した断面図のうち、撮像素子252周辺の構成を説明した概略断面図である。
同図において、有機EC素子240のガラス基板1a,1bのうち、被写体側のガラス基板1aの表面には熱伝導部材60が接続している。よって、ガラス基板1aは本発明の第一の基板に、ガラス基板1bは本発明の第二の基板に、熱伝導部材60が本発明の伝導部材に相当する。
また、熱伝導部材60の一端はカメラ100を構成する筐体部100aに接続している。よって、撮影光学系102aを通して有機EC素子240に集光する場合など有機EC素子240が熱を吸収した時に、熱伝導部材60を介して筐体部100aに吸収した熱を逃がす事が出来るので、有機EC素子240240が高温になる事を抑制する事が出来る。なお、筐体部100aは、直接もしくは不図示の熱伝導部材などを介してカメラ100の外観を構成する部材(本発明の外観部品に相当する)と接続されている事が好ましい。このような構成にする事によって、有機EC素子240から伝わった熱をカメラ100の外部に放出する事が出来るので、有機EC素子240の温度上昇をより抑制する事が可能になる。つまり、筐体部100aが本発明の第一の筐体に相当する。
よって、ガラス基板1aとガラス基板1bを比べた時に、ガラス基板1aの熱伝導率が高いことが望ましい。例えば、ガラス基板1aをサファイアガラス、ガラス基板1bを無アルカリガラスにするなどが考えられるが、それに限定しない。
ところで、有機EC素子240と撮像素子252の光軸方向の位置が近接している時には、有機EC素子240の表面に付着した塵埃が撮影画像に映り込む事が懸念される。しかしながら、熱伝導部材60が導電性を有し、かつ、筐体部100aが接地されていると、有機EC素子240の表面の帯電が抑制されるので、有機EC素子240の表面にカメラ100内部に発生した塵埃が付着するのが抑制される。よって、有機EC素子240と撮像素子252の光軸方向の位置が近接している時でも、撮影画像に塵埃が映り込む事が抑制される事になる。
一方、前述の通り、撮像素子252が実装された基板260には、制御用IC50も実装されている。一般的に、動画撮影や静止画の高速連写撮影などを行うと、画像処理などのために、撮像素子252や制御用IC50の動作時間が長くなるので、撮像素子252や制御用IC50が発熱してくる。それに伴って撮像素子252や制御用IC50が高温になると、それぞれの処理速度が低下するなどの問題が生じる。この問題を防止するために、例えば図3に示すように、制御用IC50の表面に熱伝導部材61を接続する。また、該熱伝導部材61の一端を、カメラ100を構成する筐体部100bに接続する。これによって、発熱した制御用IC50の熱を、熱伝導部材61を介して筐体部100bに逃がす事が出来るので、制御用IC50が高温になる事を抑制している。
ところで、制御用IC50から筐体部100bに逃がした熱が筐体部100aに伝わると、有機EC素子240に集光などに熱を吸収していない状態でも、筐体部100aから熱伝導部材60を介して有機EC素子240に熱が伝わる。これにより、有機EC素子240が高温になる恐れがある。
よって、高温になった撮像素子252や制御用IC50の熱が有機EC素子240に伝わらないようにするためには、筐体部100aと筐体部100bが熱的には独立している必要がある。つまり、筐体部100aと筐体部100bは別部材で離間された状態でカメラ100内に配設されているか、もしくは、筐体部100aと筐体部100bとの間に断熱材(不図示)が設けられて一体化された状態でカメラ100内に配設されている事になる。
つまり、筐体部100bが本発明の第二の筐体に、制御用ICが本発明の発熱体に相当する。また、熱的に独立している状態は、本発明の熱的に接続されていない事に相当する。
以上説明したように、制御用IC50などのカメラ100内の他の発熱体が接続された筐体部100bとは熱的に独立した筐体部100aに有機EC素子240の表面を接続することによって、有機EC素子240が高温になる事を抑制可能な撮像装置を提供する事が出来た。
つまり、本発明では、撮像装置内の発熱体の影響を受けずに、有機EC素子の温度上昇を抑制可能になるという効果が得られる。
1a,1b ガラス基板、50 制御用IC、60 熱伝導部材、
100 カメラ、100a,100b 筐体部、240 有機EC素子

Claims (5)

  1. 撮像素子と、
    EC溶液と該EC溶液を挟持する第一の基板と第二の基板で構成されたEC素子を備えた撮像装置において、
    前記EC素子の近傍に設けられた第一の筐体と、
    撮影動作中に高温状態となる発熱体と、
    該発熱体と接続した第二の筐体と、
    伝導部材と、
    を有し、
    前記伝導部材は、前記第一の基板と前記第一の筐体に接続していると共に、前記第一の筐体と前記第二の筐体は熱的に接続されていないことを特徴とする。
  2. 前記伝導部材は前記第一の基板の表面に接続していることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第一の筐体は、撮像装置の外観部品と接続していることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記第一の基板の熱伝導率は、前記第二の基板の熱伝導率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記第一の筐体は接地されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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