JP2020007934A - 内燃機関 - Google Patents

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信彦 松原
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Abstract

【課題】摺動部に供給される作動油の粘度がエンジンの運転状態に応じた最適な値となるように作動油の温度を調整する。【解決手段】制御装置は、摺動速度および荷重を算出するステップ(S102,104)と、目標ストライベック数を取得するステップ(S106)と、目標粘度、要求油膜温度および上限油膜温度を算出するステップ(S108,S110,S112)と、要求油膜温度が上限油膜温度以下であると(S114にてNO)、要求油膜温度を目標油膜温度として設定するステップ(S118)と、ジャーナル温度を実油膜温度として取得するステップ(S120)と、目標油膜温度が実油膜温度よりも大きいと(S122にてYES)、開閉弁を閉状態にするステップ(S124)と、目標油膜温度が実油膜温度以下であると(S122にてNO)、開閉弁を開状態にするステップ(S126)とを含む、処理を実行する。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の制御に関する。
従来より、エンジン内部においては、潤滑用の作動油がオイルポンプ等を用いてクランクシャフトと軸受部との間の摺動部やピストンとボア壁面との間の摺動部等の潤滑対象箇所に供給される。このような摺動部に供給される作動油は、その粘度が作動油の温度によって変化するという特性を有しており、摺動部における摩擦損失低減のために作動油の温度を上昇させてその粘度を小さくするという技術が公知である。
たとえば、特開2001−41040号(特許文献1)は、エンジンの潤滑油および冷却水間で熱交換を行なう熱交換器において、潤滑油の流量および冷却水の流量を制御して潤滑油温度を適切な値に保持する技術が開示される。
特開2001−41040号公報
しかしながら、エンジンの運転状態の変化によって、摺動部における摺動速度や摺動部において当接する部材間に作用する荷重に変化が生じる場合には、摺動部の適切な潤滑性能を維持しつつ摩擦損失を低減することができる最適な作動油の粘度が変化するため、エンジンの運転状態の変化に合わせて最適な粘度となるように作動油の温度を調整することが求められる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、摺動部に供給される作動油の粘度がエンジンの運転状態に応じた最適な値となるように作動油の温度を調整することができる内燃機関を提供することである。
この発明のある局面に係る内燃機関は、気筒を有するシリンダブロックと、気筒内を移動可能に設けられるピストンと、ピストンとコネクティングロッドを介在させて連結されるクランクシャフトと、ピストンおよびクランクシャフトのうちの少なくともいずれかの摺動部に作動油を供給するオイルポンプと、摺動部の摺動面における作動油の温度を調整するように構成された温度調整装置と、温度調整装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、摺動部における摺動速度と、摺動部の摺動面に作用する荷重と、摺動面における摩擦係数がしきい値以下となる予め定められたストライベック数とを用いて作動油の粘度の要求値を設定する。制御装置は、作動油の粘度が要求値になるように温度調整装置を制御する。
このようにすると、摺動速度と、荷重と、摺動面における摩擦係数がしきい値以下となるストライベック数とを用いて作動油の粘度の要求値を適切に設定することができるため、エンジンの運転状態が変化して、摺動速度や荷重が変化する場合にも作動油の粘度を適切な粘度に調整することができる。そのため、エンジンの運転状態が変化した場合にも摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。その結果、摺動部の適切な潤滑性能を維持しつつ摩擦損失を低減することができる最適な作動油の粘度を維持することができるため、エンジンの耐久性の悪化を抑制することができる。
好ましくは、温度調整装置は、作動油と冷却水との熱交換が可能な熱交換器と、熱交換器に冷却水を供給するか否かを切り替える切替弁とを含む。制御装置は、作動油の粘度が要求値になるように切替弁を制御する。
このようにすると、切替弁を用いて熱交換器に冷却水を供給するか否かを切り替えることによって作動油の温度を調整して作動油の粘度を要求値にすることができる。そのため、摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
さらに好ましくは、制御装置は、作動油の粘度の要求値を用いて摺動面に形成される作動油の油膜の温度の目標値を設定する。制御装置は、作動油の油膜の温度が目標値よりも大きい場合に、熱交換器に冷却水が供給されるように切替弁を制御する。作動油の油膜の温度が目標値よりも小さい場合に、熱交換器への冷却水の供給が停止されるように切替弁を制御する。
このようにすると、作動油の油膜の温度が目標値よりも大きい場合に熱交換器に冷却水が供給され、作動油の油膜の温度が目標値よりも小さい場合に熱交換器への冷却水の供給が停止されるので、作動油の温度が調整され、作動油の粘度を要求値にすることができる。そのため、摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
さらに好ましくは、シリンダブロックには、ウォータジャケットが形成される。温度調整装置は、ウォータジャケットに冷却水を供給する電動ウォータポンプを含む。制御装置は、作動油の粘度が要求値になるように電動ウォータポンプから供給される冷却水の流量を調整する。
このようにすると、電動ウォータポンプから供給される冷却水の流量を調整することによって作動油の温度を調整して作動油の粘度を要求値にすることができる。そのため、摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
さらに好ましくは、制御装置は、作動油の粘度の要求値を用いて摺動面に形成される作動油の油膜の温度の目標値を設定する。制御装置は、作動油の油膜の温度が目標値よりも大きい場合に、作動油の油膜の温度が目標値よりも小さい場合よりも電動ウォータポンプから供給される冷却水の流量が増加するように電動ウォータポンプを制御する。
このようにすると、作動油の油膜の温度が目標値よりも大きい場合には、作動油の油膜の温度が目標値よりも小さい場合よりも電動ウォータポンプから供給される冷却水の流量が増加されるので、作動油の温度が調整され、作動油の粘度を要求値にすることができる。そのため、摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
この発明によると、摺動部に供給される作動油の粘度がエンジンの運転状態に応じた最適な値となるように作動油の温度を調整することができる内燃機関を提供することができる。
第1の実施の形態におけるエンジンの概略構成の一例を示す図である。 燃料消費量と摩擦損失との関係の一例を示す図である。 摺動部における摩擦係数とストライベック数との関係の一例を示す図である。 第1の実施の形態において制御装置で実行される制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態において筒内圧と荷重との関連を説明するための図である。 予め設定される目標ストライベック数を説明するための図である。 クランクシャフトにおける摺動部の拡大断面図である。 作動油の粘度の温度特性の一例を示す図である。 摺動面に作用する荷重と摺動面に形成される油膜厚さと粘度との関係の一例を示す図である。 第2の実施の形態におけるエンジンの概略構成の一例を示す図である。 ピストンの摺動時の摩擦損失の変化を説明するための図である。 第2の実施の形態において制御装置で実行される制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態において筒内圧と荷重との関連を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返されない。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態におけるエンジン1の概略構成の一例を示す図である。エンジン1は、たとえば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンあるいはガスエンジン等の内燃機関である。エンジン1は、たとえば、車両に搭載され、動力源として用いられるものとする。
図1に示すように、エンジン1は、シリンダヘッド10と、シリンダブロック12と、ピストン14と、コネクティングロッド16と、クランクシャフト20と、オイルポンプ30と、電動ウォータポンプ40と、制御装置200を備える。なお、図1において、破線矢印は、各種の信号の流れを示す。
シリンダヘッド10は、シリンダブロック12の上部に設けられる。シリンダブロック12には、シリンダボア(ボア壁)13によって気筒が形成される。なお、気筒は、単数であってもよいし、複数であってもよい。ピストン14は、気筒内に収納される。また、シリンダブロック12には、シリンダブロック12を冷却する冷却水を流通させるためのウォータジャケット50,52が形成される。
ピストンの頂部とボア壁13とシリンダヘッド10とによって燃焼室(燃料が燃焼する空間)が形成されている。ピストン14が気筒内を摺動することによって燃焼室の容積が変化される。
気筒の上部にはインジェクタ(図示せず)が設けられており、エンジン1の動作中においては、制御装置200によって設定されたタイミングで、設定された量の燃料が気筒内に噴射される。
なお、インジェクタから噴射される燃料の噴射量およびタイミングは、たとえば、エンジン回転数、吸入空気量、アクセルペダルの踏み込み量(以下、アクセル開度と記載する)あるいは、エンジン1を搭載した車両の速度等から制御装置200によって設定される。
ピストン14は、コネクティングロッド16を介してクランクシャフト20に接続されている。
より具体的には、クランクシャフト20は、軸中心が回転軸と一致しないクランクピン18と、軸中心が回転軸と一致するクランクジャーナル22とを含む。クランクピン18には、コネクティングロッド16の一方端が回転自在に連結される。クランクジャーナル22は、シリンダブロック12に設けられる軸受部23において回転自在に支持される。
気筒で燃料が燃焼することによって生じる筒内圧によって、ピストン14が摺動し、ピストン14が往復運動することで、クランクピン18に連結されるコネクティングロッド16の一方端がクランクシャフト20の回転軸を中心として回転する。このクランクピン18の回転運動によって、クランクシャフト20が回転する。特に図示はしないが、ピストン14の外周にはリング溝が設けられ、このリング溝に複数個のピストンリングが嵌め合わされる。
オイルポンプ30は、クランクシャフト20の回転力によって動作する機械式オイルポンプである。オイルポンプ30は、その動作時において、ストレーナ32を経由してシリンダブロック12の底部のオイルパンに貯留する作動油を吸い上げて、吸い上げた作動油を作動油配管34に吐出する。作動油配管34は、冷却水と作動油との間で熱交換が可能な熱交換器であるオイルクーラ41を通過してメインオイルホール36に接続される。オイルポンプ30の吐出口には、たとえば、作動油配管34と作動油をオイルパンに還流するドレイン通路とに作動油を振り分けるための電磁弁が設けられる。電磁弁は、制御装置200からの制御信号に応じて動作し、オイルポンプ30から吐出される作動油の量のうちの作動油配管34とドレイン通路とに振り分ける割合を調整する。なお、オイルポンプ30は、たとえば、制御装置200からの制御信号に応じて動作する電動オイルポンプであってもよい。
メインオイルホール36には、シリンダブロック12内の潤滑対象に接続される複数の枝管や潤滑対象に作動油を吐出するオイルジェット等が接続される。潤滑対象としては、たとえば、クランクシャフト20の軸受部23、ボア壁13およびピストン14の下部を含む。
なお、オイルクーラ41内での作動油配管34には、オイルクーラ41内での経路長が長くなるように屈曲した形状(たとえば、らせん形状)が形成されてもよい。
オイルクーラ41には、冷却水が流入する流入口41aと、オイルクーラ41内を流通した冷却水が流出する流出口41bとが設けられる。
電動ウォータポンプ40は、制御装置200からの制御信号に応じてモータ等を用いて冷却水を吐出する。電動ウォータポンプ40には、冷却水の流入口40aと、ウォータジャケット50,52に冷却水を供給する第1流出口40bと、オイルクーラ41に冷却水を供給する第2流出口40cとが設けられる。
流入口40aには、ラジエータ(図示せず)からの冷却水が流入する。第1流出口40bとウォータジャケット50とは、第1冷却水配管44によって接続される。なお、ウォータジャケット50,52間は、図示しない連通路によって接続され、ウォータジャケット52から排出される冷却水は、サーモスタットの機能によって高温時にはラジエータを経由して流入口40aに循環され、低温時にはラジエータを経由しないで流入口40aに循環される。
第2流出口40cとオイルクーラ41の流入口41aとは、第2冷却水配管46によって接続される。オイルクーラ41の流出口41bは、第3冷却水配管48の一方端に接続される。第3冷却水配管48の他方端は、電動ウォータポンプ40の流入口40aに接続される冷却水配管(図示せず)に接続される。第2冷却水配管46の途中には、開閉弁42が設けられる。開閉弁42は、制御装置200からの制御信号に応じて開状態と閉状態とのうちのいずれかの状態に制御される。開閉弁42は、たとえば、作動油の冷却が要求されない場合には閉状態に制御される。開閉弁42が閉状態である場合には、第2冷却水配管46および第3冷却水配管48において冷却水は流通しない。そのため、電動ウォータポンプ40の動作によって第1流出口40bから吐出される冷却水は、第1冷却水配管44からウォータジャケット50,52を経由して最終的に流入口40aに循環する。
一方、開閉弁42は、たとえば、作動油の冷却が要求される場合に開状態に制御される。このとき、電動ウォータポンプ40の第1流出口40bから第1冷却水配管44に冷却水が吐出されるとともに、第2流出口40cから第2冷却水配管46に冷却水が吐出される。第2流出口40cから吐出される冷却水は、第2冷却水配管46を流通し、オイルクーラ41の流入口41aに供給される。オイルクーラ41内において作動油配管34内の作動油と熱交換した冷却水は流出口41bから第3冷却水配管48を経由して最終的に流入口40aに循環する。
エンジン1の動作は、制御装置200によって制御される。制御装置200は、各種処理を行なうCPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよびデータを記憶するROM(Read Only Memory)およびCPUの処理結果等を記憶するRAM(Random Access Memory)等を含むメモリと、外部との情報のやり取りを行なうための入・出力ポート(いずれも図示せず)とを含む。入力ポートには、各種センサ類(たとえば、エンジン回転数センサ102、ジャーナル温度センサ104およびアクセル開度センサ106等)が接続される。出力ポートには、制御対象となる機器(たとえば、複数のインジェクタ、オイルポンプ30の吐出口に設けられる電磁弁、電動ウォータポンプ40、開閉弁42等)が接続される。
制御装置200は、各センサおよび機器からの信号、ならびにメモリに格納されたマップおよびプログラムに基づいて、エンジン1が所望の運転状態となるように各種機器を制御する。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)により処理することも可能である。また、制御装置200には、時間の計測を行うためのタイマー回路(図示せず)が内蔵されている。
エンジン回転数センサ102は、エンジン回転数を検出する。エンジン回転数センサ102は、検出したエンジン回転数を示す信号を制御装置200に送信する。
ジャーナル温度センサ104は、クランクシャフト20の軸受部23の温度(以下、ジャーナル温度と記載する)を検出する。ジャーナル温度センサ104は、検出したジャーナル温度を示す信号を制御装置200に送信する。
アクセル開度センサ106は、アクセル開度を検出する。アクセル開度センサ106は、検出したアクセル開度を示す信号を制御装置200に送信する。
以上のような構成を有するエンジン1の内部の摺動部(たとえば、クランクシャフト20と軸受部23との間の摺動部やボア壁13とピストン14との間の摺動部等)においては、摩擦損失と燃料消費量との間には、一定の相関関係がある。
図2は、燃料消費量と摩擦損失との関係の一例を示す図である。図2の縦軸は、燃料消費量を示す。図2の横軸は、摩擦損失を示す。図2に示すように、燃料消費量と摩擦損失とは、線形的に相関しており、たとえば、摩擦損失が大きいほど燃料消費量が増加し(すなわち、燃費が悪化し)、摩擦損失が小さいほど燃料消費量が減少する(燃費が改善する)関係を有する。
この摩擦損失を小さくするために、摺動部における摩擦係数を小さくすることが求められる。そのため、エンジン1の内部には、作動油がオイルポンプ30を用いて摺動部等の潤滑対象箇所に供給される。このような摺動部に供給される作動油は、その粘度が作動油の温度によって変化するという特性を有しており、摺動部における摩擦損失低減のために作動油の温度を上昇させてその粘度が小さくなるように調整される。
しかしながら、エンジン1の運転状態の変化によって、摺動部における摺動速度や摺動部において当接する部材間に作用する荷重に変化が生じる場合には、摺動部の適切な潤滑性能を維持しつつ摩擦損失を低減することができる最適な作動油の粘度が変化する場合がある。
図3は、摺動部における摩擦係数とストライベック数との関係の一例を示す図である。図3の縦軸は、摩擦係数を示す。図3の横軸は、ストライベック数を示す。ストライベック数とは、作動油の粘度ηと、摺動部における摺動速度Vと、摺動面に作用する荷重Fとによって決定される値である。より具体的には、ストライベック数=粘度η×摺動速度V/荷重Fの式(以下、式(1)と記載する)によってストライベック数が特定され得る。このストライベック数は、摺動部における摩擦係数と間で図3に示すような相関関係を有する。
より具体的には、摩擦係数が最小値μ(0)となるストライベック数S(0)を基準として、ストライベック数がS(0)よりも値が小さい領域においては、ストライベック数が小さくなるほど摩擦係数が増加する。一方、ストライベック数がS(0)よりも値が大きい領域においては、ストライベック数が大きくなるほど摩擦係数が増加する。
このように、粘度が一定であっても、エンジン1の運転状態の変化によって、摺動部における摺動速度Vと、摺動面に作用する荷重Fとが変化する場合がある。たとえば、ストライベック数が摩擦係数が大きくなるように変化する場合には、摩擦損失が増加し燃費向上が図れない場合がある。そのため、エンジン1の運転状態の変化に合わせて、最適な粘度になるように作動油の粘度(すなわち、作動油の温度)を調整することが求められる。
そこで、本実施の形態においては、制御装置200は、摺動部における摺動速度と、摺動部の摺動面に作用する荷重と、摺動面における摩擦係数がしきい値以下となる予め定められたストライベック数とを用いて作動油の粘度の要求値を設定し、作動油の粘度が要求値になるように作動油の温度を調整するものとする。
このようにすると、エンジン1の運転状態が変化して、摺動速度や荷重が変化する場合にも作動油の粘度を摺動部の適切な潤滑性能を維持しつつ摩擦損失を低減することができる最適な作動油の粘度に調整することができる。
本実施の形態において摺動部としては、クランクジャーナル22とシリンダブロック12の軸受部23との摺動部を想定する。
以下、図4を参照して、制御装置200で実行される処理について説明する。図4は、第1の実施の形態において制御装置200で実行される制御処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定の制御周期毎にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて実行される。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、制御装置200は、アクセル開度およびエンジン回転数を取得する。制御装置200は、たとえば、エンジン回転数センサ102およびアクセル開度センサ106とを用いてアクセル開度およびエンジン回転数を取得する。
S102にて、制御装置200は、クランクシャフト20の摺動速度Vを算出する。制御装置200は、たとえば、エンジン回転数を用いてクランクシャフト20の摺動速度Vを算出する。
S104にて、制御装置200は、クランクシャフト20の摺動部にかかる荷重Fを算出する。具体的には、制御装置200は、クランクシャフト20のクランクジャーナル22と軸受部23との摺動面に作用する荷重を荷重Fとして算出する。
制御装置200は、たとえば、ピストン14の上部の燃焼室内の圧力(筒内圧)を用いて荷重Fを算出する。図5は、第1の実施の形態において筒内圧と荷重との関連を説明するための図である。
図5に示すように、筒内圧によってピストン14の上部に作用する力は、コネクティングロッド16およびクランクピン18を経由してクランクジャーナル22に伝達され、荷重Fとして作用する。
制御装置200は、たとえば、エンジン回転数と燃料噴射量等に基づいて筒内圧を推定する。制御装置200は、たとえば、推定された筒内圧と、筒内圧と荷重との関係を示すマップとを用いて荷重Fを算出してもよい。筒内圧と荷重との関係を示すマップは、たとえば、実験等によって適合され、予め作成されて制御装置200のメモリに記憶される。
図4に戻って、S106にて、制御装置200は、クランクシャフト20の摺動部に対応する目標ストライベック数Stを取得する。目標ストライベック数Stは、予め定められた値であって、クランクシャフト20の摺動部において少なくとも摩擦係数が予め定められた値以下となる値である。
図6は、予め設定される目標ストライベック数を説明するための図である。図6の縦軸は、摩擦係数を示す。図6の横軸は、ストライベック数を示す。この摩擦係数とストライベック数との関係は、実験等によって予め導出される。A点は、図6の実線上の位置であって、かつ、摩擦係数が最小値μ(0)となる位置を示す。
目標ストライベック数Stとしては、たとえば、摩擦係数がμ(1)以下となるストライベック数の範囲のうちのいずれかのストライベック数が設定される。本実施の形態においては、A点よりも右側のB点に対応するストライベック数S(1)が目標ストライベック数Stとして設定される。
A点よりも右側の領域における図6の実線の傾きがA点よりも左側の領域における図6の実線の傾きよりも緩やかになる。そのため、A点よりも右側のB点に対応するストライベック数S(1)を目標ストライベック数Stとして設定されることによって、目標ストライベック数Stに対して実際のストライベック数がばらついたとしても摩擦係数が大きく上昇することが抑制される。
目標ストライベック数Stは、たとえば、制御装置200のメモリの所定の記憶領域に予め記憶される。制御装置200は、メモリの所定の記憶領域から目標ストライベック数Stを読み出すことによって目標ストライベック数Stを取得する。
図4に戻って、S108にて、制御装置200は、クランクシャフト20の摺動部における作動油の目標粘度ηtを算出する。制御装置200は、たとえば、上述の式(1)を式変形した、粘度η=目標ストライベック数St×荷重F/摺動速度Vの式(以下、式(2)と記載する)を用いて目標粘度ηtを算出する。
すなわち、制御装置200は、S106にて取得された目標ストライベック数StにS104にて算出された荷重Fを乗算し、乗算した値をS102にて算出された摺動速度Vで除算して得られた値を目標粘度ηtとする。
S110にて、制御装置200は、クランクシャフト20の摺動部に形成される油膜の要求温度(以下、要求油膜温度と記載する)Trを算出する。本実施の形態における油膜とは、摺動部の摺動面に形成される油膜である。図7は、クランクシャフト20における摺動部の拡大断面図である。図7に示すように、クランクシャフト20のクランクジャーナル22は、シリンダブロック12の軸受部23によって回転自在に支持される。上述のとおり、燃焼室内の燃焼によりピストン14に作用する力(爆発力)は、ピストン14からコネクティングロッド16、クランクピン18を経由してクランクジャーナル22に伝達され、荷重Fとして摺動面に作用する。このときのクランクシャフト20の回転数(エンジン回転数)から摺動速度Vが算出される。
この場合においてクランクジャーナル22と軸受部23との間の作動油によって油膜が形成される。
制御装置200は、目標粘度ηtと、作動油の粘度と油膜温度との関係を示すマップとを用いて要求油膜温度Trを設定する。
図8は、作動油の粘度の温度特性の一例を示す図である。図8の縦軸は、粘度を示す。図8の横軸は、油膜温度を示す。図8に示す作動油の粘度の温度特性は、実験等によって適合され、制御装置200のメモリに予め記憶される。なお、図8に示す作動油の粘度の温度特性としては、作動油の種類によって温度特性が異なるため、作動油として使用される種類に適合する特性が予め設定され、メモリに記憶される。図8に示すように、作動油の粘度と油膜温度とは、油膜温度が高くなるほど作動油の粘度が低下し、油膜温度が低くなるほど作動油の粘度が増加する関係を有する。
たとえば、目標粘度がη(0)の場合には、η(0)に対応する温度Toilが要求油膜温度Trとして設定される。
図4に戻って、S112にて、制御装置200は、クランクシャフト20の摺動部に形成される油膜の温度の上限値(以下、上限油膜温度と記載する)Tmaxを算出する。具体的には、制御装置200は、算出された荷重Fと、荷重Fと粘度の下限値との関係を示すマップとを用いて粘度の下限値を算出する。
図9は、摺動面に作用する荷重と摺動面に形成される油膜厚さと粘度との関係の一例を示す図である。図9の縦軸は、油膜厚さを示す。図9の横軸は、荷重を示す。
図9の一点鎖線は、粘度ηがη(1)である場合の、荷重と油膜厚さとの関係を示す。図9の実線は、粘度ηがη(2)(<η(1))である場合の、荷重と油膜厚さとの関係を示す。図9の破線は、粘度ηがη(3)(>η(2))である場合の荷重と油膜厚さとの関係を示す。図9の一点鎖線、実線および破線によって示されるように、粘度が高くなるほど一定の荷重が作用する場合でも油膜厚さが厚くなり、粘度が低くなるほど一定の荷重が作用する場合でも油膜厚さが薄くなる傾向になる。また、粘度が一定である場合には、荷重が大きくなるほど油膜厚さが薄くなる傾向になる。
油膜厚さのしきい値Th(0)は、焼き付きが発生しない油膜厚さの下限値を示す。制御装置200は、算出された荷重Fと、図9のマップとを用いて、油膜厚さがしきい値Th(0)以上となる粘度ηのうちの最小値を特定する。
図9に示すように、たとえば、算出された荷重FがF(3)である場合には、荷重F(3)に対応し、かつ、油膜厚さがしきい値Th(0)以上となる粘度ηのうちの最小値η(3)を特定する。同様に、算出された荷重FがF(2)である場合には、荷重F(2)に対応し、かつ、油膜厚さがしきい値Th(0)以上となる粘度ηのうちの最小値η(2)を特定する。さらに、算出された荷重FがF(1)である場合には、荷重F(1)に対応し、かつ、油膜厚さがしきい値Th(0)以上となる粘度ηのうちの最小値η(1)を特定する。
制御装置200は、特定された最小値η(3)に対応する油膜温度を、図8に示す作動油の粘度の温度特性を用いて算出し、算出された油膜温度を上限油膜温度Tmaxとする。すなわち、上限油膜温度Tmaxは、算出された荷重Fが作用する場合において、焼き付きが発生しない油膜温度の上限値を意味する。
図4に戻って、S114にて、制御装置200は、要求油膜温度Trが上限油膜温度Tmaxよりも大きいか否かを判定する。要求油膜温度Trが上限油膜温度Tmaxよりも大きいと判定される場合(S114にてYES)、処理はS116に移される。
S116にて、制御装置200は、上限油膜温度Tmaxを目標油膜温度Ttargetとして設定する。なお、S114にて、要求油膜温度Trが上限油膜温度Tmax以下であると判定される場合(S114にてNO)、処理はS118に移される。
S118にて、制御装置200は、要求油膜温度Trを目標油膜温度Ttargetとして設定する。S120にて、制御装置200は、ジャーナル温度センサ104によって検出されるジャーナル温度を実油膜温度Tooとして取得する。
S122にて、制御装置200は、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きいか否かを判定する。目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きいと判定される場合(S122にてYES)、処理はS124に移される。
S124にて、制御装置200は、閉状態になるように開閉弁42を制御する。S126にて、制御装置200は、開状態になるように開閉弁42を制御する。
S128にて、制御装置200は、開閉弁42を開状態にした時点から所定時間が経過したか否かを判定する。開閉弁42を開状態にした時点から所定時間が経過したと判定される場合(S128にてYES)、処理はS130に移される。なお、所定時間が経過していないと判定される場合(S128にてNO)、処理はS128に戻される。
S130にて、制御装置200は、実油膜温度Tooを取得する。S132にて、制御装置200は、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きいか否かを判定する。目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きいと判定される場合(S132にてYES)、この処理は終了する。
なお、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下であると判定される場合(S132にてNO)、処理はS134に移される。S134にて、制御装置200は、流量が増加するように電動ウォータポンプ40を制御する。制御装置200は、たとえば、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きくなるような流量を設定し、設定された流量になるように電動ウォータポンプ40を制御してもよいし、あるいは、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きくなるまで流量を時間の経過とともに段階的、線形的あるいは非線形的に増加させるようにしてもよい。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態における制御装置200の動作について説明する。
たとえば、エンジン1が動作中であって、かつ、エンジン1を搭載した車両が走行中である場合を想定する。
アクセル開度およびエンジン回転数が取得され(S100)、取得されたエンジン回転数を用いて摺動速度Vが算出される(S102)。そして、取得されたアクセル開度およびエンジン回転数を用いて荷重Fが算出される(S104)。さらに、制御装置200のメモリから目標ストライベック数Stが読み出されることによって目標ストライベック数Stが取得される(S106)。目標ストライベック数Stに荷重Fを乗算した値を摺動速度Vで除算することによって目標粘度ηtが算出される(S108)。
算出された目標粘度ηtと、図8に示した作動油の粘度の温度特性を示すマップとを用いて要求油膜温度Trが算出される(S110)。
さらに、荷重Fと図9に示す荷重と油膜厚さと粘度との関係を示すマップとを用いて粘度の下限値が算出され、算出された粘度の下限値と、図8に示した作動油の粘度の温度特性を示すマップとを用いて上限油膜温度Tmaxが算出される(S112)。
要求油膜温度Trが上限油膜温度Tmaxよりも大きい場合には(S114にてYES)、上限油膜温度Tmaxが目標油膜温度Ttargetとして設定される(S116)。なお、要求油膜温度Trが上限油膜温度Tmax以下の場合には(S114にてNO)、要求油膜温度Trが目標油膜温度Ttargetとして設定される(S118)。
ジャーナル温度が実油膜温度Tooとして取得されると(S120)、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きいか否かが判定される(S122)。目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きい場合には(S122にてYES)、開閉弁42が閉状態にされる(S124)。
一方、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合には(S122にてNO)、開閉弁42が開状態にされる(S126)。開閉弁42が開状態になることによって電動ウォータポンプ40から第2冷却水配管46を経由してオイルクーラ41内に冷却水が供給され、オイルクーラ41内を供給された冷却水が流通する。そのため、オイルクーラ41において、作動油配管34内を流通する作動油と冷却水との間で熱交換が行なわれ、作動油の温度が低下する。その結果、実油膜温度Tooが低下していくこととなる。実油膜温度Tooが目標油膜温度Ttargetに近づくことによって、クランクシャフト20のクランクジャーナル22の摺動面の焼き付きを防止しつつ、作動油の粘度を摺動部の適切な潤滑性能を維持して摩擦損失を低減することができる最適な粘度に調整される。
なお、開閉弁42が開状態にされた時点から所定時間が経過した場合において(S128にてYES)、再び実油膜温度Tooが取得され(S130)、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合には(S132にてNO)、電動ウォータポンプ40の流量が増加され、冷却水の温度低下が促進されることによって、作動油の温度(すなわち、実油膜温度Too)が低下される。
以上のようにして、本実施の形態に係る内燃機関によると、摺動速度Vと、荷重Fと、摺動面における摩擦係数がしきい値以下となる目標ストライベック数Stとを用いて作動油の目標粘度ηt(「粘度の要求値」に相当)を適切に設定することができる。そのため、エンジン1の運転状態が変化して、摺動速度Vや荷重Fが変化する場合にも作動油の粘度を適切な粘度に調整することができる。そのため、エンジン1の運転状態が変化した場合にも摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。その結果、摺動部の適切な潤滑性能を維持しつつ摩擦損失を低減することができる最適な粘度を維持することができるため、エンジン1の耐久性の悪化を抑制することができる。したがって、摺動部に供給される作動油の粘度がエンジンの運転状態に応じた最適な値となるように作動油の温度を調整することができる内燃機関を提供することができる。
さらに、開閉弁42を用いてオイルクーラ41に冷却水を供給するかを切り替えることによって作動油の温度を調整して作動油の粘度を目標粘度ηtにすることができる。そのため、摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
さらに、実油膜温度Tooが目標油膜温度Ttargetよりも大きい場合にオイルクーラ41に冷却水を供給し、実油膜温度Tooが目標油膜温度Ttargetよりも小さい場合にオイルクーラ41への冷却水の供給を停止することによって作動油の温度を調整して作動油の粘度を目標粘度ηtにすることができる。そのため、摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
さらに、開閉弁42が開状態となる時点から所定時間が経過した後においても目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下となる場合には、作動油の粘度が目標粘度ηtになるように電動ウォータポンプ40から供給される冷却水の流量が調整されるので、作動油の粘度を目標粘度ηtにすることができる。そのため、摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
以下、変形例について説明する。
上述の実施の形態では、ジャーナル温度を実油膜温度Tooとして取得するものとして説明したが、たとえば、エンジン1の運転状態に基づいてジャーナル温度を補正した値を実油膜温度Tooとして取得するようにしてもよい。
制御装置200は、たとえば、エンジン1への燃料噴射量と、エンジン回転数とに基づいて補正係数を設定し、設定された補正係数とジャーナル温度とを乗算した値を実油膜温度Tooとして取得してもよい。この場合、制御装置200は、たとえば、燃料噴射量とエンジン回転数と補正係数との関係を示すマップを用いて補正係数を設定してもよい。燃料噴射量とエンジン回転数と補正係数との関係を示すマップは、実験等によって予め作成され、制御装置200のメモリ等に記憶される。
さらに上述の実施の形態では、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きい場合に開閉弁42を閉状態とし、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合に開閉弁42を開状態にするものとして説明したが、たとえば、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合における電動ウォータポンプ40の流量を、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きい場合よりも増量するように電動ウォータポンプ40を制御してもよい。このようにすると、冷却水の流量が増量するので作動油の温度を低下させることができる。これにより、実油膜温度Tooを目標油膜温度Ttargetに近づけることができる。その結果、クランクシャフト20の摺動部の潤滑状態を最適な状態にすることができる。
さらに上述の実施の形態では、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きい場合に開閉弁42を閉状態とし、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合に開閉弁42を開状態にするものとして説明したが、たとえば、オイルポンプ30を電動オイルポンプとし、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合におけるオイルポンプ30の吐出流量を、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きい場合よりも増量するようにオイルポンプ30を制御してもよい。このようにすると、作動油の吐出流量が増量するので作動油の温度を低下させることができる。これにより、実油膜温度Tooを目標油膜温度Ttargetに近づけることができる。その結果、クランクシャフト20の摺動部の潤滑状態を最適な状態にすることができる。
さらに上述の実施の形態では、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きい場合に開閉弁42を閉状態とし、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合に開閉弁42を開状態にするものとして説明したが、たとえば、開閉弁42の開度を調整可能とし、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Too以下の場合における開閉弁42の開度を、目標油膜温度Ttargetが実油膜温度Tooよりも大きい場合よりも大きくするように開閉弁42を制御してもよい。このようにすると、オイルクーラ41への冷却水の流量が増量するので作動油の温度を低下させることができる。これにより、実油膜温度Tooを目標油膜温度Ttargetに近づけることができる。その結果、クランクシャフト20の摺動部の潤滑状態を最適な状態にすることができる。
さらに上述の実施の形態では、アクセル開度とエンジン回転数とを取得するものとして説明したが、エンジン1がディーゼルエンジンである場合には、アクセル開度に代えて燃料噴射量を取得してもよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を組み合わせて実施してもよい。
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態に係る内燃機関について説明する。図10は、第2の実施の形態におけるエンジン1の概略構成の一例を示す図である。本実施の形態に係るエンジン1は、図1に示した上述の第1の実施の形態におけるエンジン1の構成と比較して、制御装置200の動作が異なる点と、ボア壁13の温度を検出する壁面温度センサ108が設けられる点とが相違する。それ以外の構成については、図1に示した上述の第1の実施の形態におけるエンジン1の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
壁面温度センサ108は、シリンダブロック12のボア壁13の近傍に設けられ、ボア壁13の壁面温度を検出する。壁面温度センサ108は、検出した壁面温度を示す信号を制御装置200に送信する。
本実施の形態において摺動部は、シリンダブロック12のボア壁13とピストン14との間の摺動部を想定する。
ピストン14の上下運動とクランクシャフト20の回転運動とは連動しているが、クランクシャフト20が一定速度で回転している場合において、ピストン14の摺動速度はクランクシャフト20の回転角度によって変化する。たとえば、ピストン14が上死点付近あるいは下死点付近のときの摺動速度は、上死点と下死点との中間付近のときの摺動速度よりも遅くなる。そのため、クランクシャフト20の回転角度によってピストン14における摩擦損失が変化することになる。
図11は、ピストンの摺動時の摩擦損失の変化を説明するための図である。図11の縦軸は、ピストン14の摺動部における摩擦損失を示す。図11の横軸は、クランクシャフト20の回転角度を示す。たとえば、エンジン1が吸気行程、圧縮行程、膨張行程、および排気行程を経て動作する場合を想定する。この場合、クランクシャフト20の回転角度のうちの−360°、ゼロ、360°となる回転角度がTDC(Top Dead Center:上死点)に対応する回転角度であって、クランクシャフト20の回転角度のうちの−180°、180°となる回転角度がBDC(Bottom Dead Center:下死点)に対応する回転角度である。
図11に示すように、エンジン1の動作中において、TDCとBDCとの中間位置においてピストン14の摺動速度が最も速くなるため、摩擦損失の大きさが最も大きくなる。一方、TDC、BDC付近の位置においてピストン14の摺動速度が最も遅くなるため、摩擦損失の大きさが最も小さくなる。このように、ピストン14の摺動速度の増減に同期して摩擦損失が増減することになる。したがって、ピストン14とボア壁13との間の摺動部における潤滑状態を最適な潤滑状態にすることによって摩擦損失を低下させて、燃費向上を図ることができる。
以下、図12を参照して、本実施の形態における制御装置200で実行される処理について説明する。図12は、第2の実施の形態において制御装置200で実行される制御処理の一例を示すフローチャートである。
S200にて、制御装置200は、アクセル開度およびエンジン回転数を取得する。S202にて、制御装置200は、ピストン14の摺動速度V’を算出する。制御装置200は、たとえば、エンジン回転数を用いてピストン14の摺動速度V’を算出する。
S204にて、制御装置200は、ピストン14とボア壁13との間の摺動部に作用する荷重F’を算出する。
より具体的には、制御装置200は、たとえば、ピストン14の上部の燃焼室内の圧力(筒内圧)を用いて荷重F’を算出する。図13は、第2の実施の形態において筒内圧と荷重との関連を説明するための図である。
図13に示すように、筒内圧によってピストン14に作用する下方向の力は、コネクティングロッドに伝達される力と、ボア壁13に伝達される力とに分かれる。このボア壁13に伝達される力が、ボア壁13に対する荷重F’に相当する。
制御装置200は、エンジン回転数と燃料噴射量等に基づいて筒内圧を推定する。制御装置200は、たとえば、推定された筒内圧と、筒内圧と荷重F’との関係を示すマップとを用いて荷重F’を算出する。筒内圧と荷重F’との関係を示すマップは、たとえば、実験等によって適合され、予め作成されて制御装置200のメモリに記憶される。
図12に戻って、S206にて、制御装置200は、ボア壁面の摺動部に対応する目標ストライベック数St’を取得する。目標ストライベック数St’は、予め定められた値であって、ボア壁13とピストン14との間の摺動部において少なくとも摩擦係数が予め定められた値以下となる値である。なお、目標ストライベック数の設定方法については、図6を用いて説明したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
S208にて、制御装置200は、ボア壁13とピストン14との間の摺動部における目標粘度ηt’を算出する。制御装置200は、たとえば、上述の式(2)を用いて目標粘度ηt’を算出する。
より具体的には、制御装置200は、S206にて取得された目標ストライベック数St’にS204にて算出された荷重F’を乗算し、乗算した値をS202にて算出された摺動速度V’で除算することによって算出された値を目標粘度ηt’として設定する。
S210にて、制御装置200は、ボア壁13とピストン14との間の摺動部に形成される油膜の要求温度(以下、要求油膜温度と記載する)Tr’を算出する。本実施の形態における油膜とは、摺動部の摺動面に形成される油膜であって、ボア壁13とピストン14との間に形成される。
制御装置200は、目標粘度ηt’と、作動油の粘度と油膜温度との関係を示すマップとを用いて要求油膜温度Tr’を設定する。なお、作動油の粘度と油膜温度との関係を示すマップは、図8に示すマップと同様に設定される。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
S212にて、制御装置200は、ボア壁13とピストン14との間の摺動部に形成される油膜の温度の上限値(以下、上限油膜温度と記載する)Tmax’を算出する。具体的には、制御装置200は、算出された荷重F’と、荷重F’と粘度の下限値との関係を示すマップとを用いて粘度の下限値を算出する。制御装置200は、算出された粘度の下限値から上限油膜温度Tmax’を算出する。なお、荷重と粘度の下限値との関係を示すマップは、図9に示すマップと同様に設定される。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
S214にて、制御装置200は、要求油膜温度Tr’が上限油膜温度Tmax’よりも大きいか否かを判定する。要求油膜温度Tr’が上限油膜温度Tmax’よりも大きいと判定される場合(S214にてYES)、処理はS216に移される。
S216にて、制御装置200は、上限油膜温度Tmax’を目標油膜温度Ttarget’として設定する。なお、S214にて、要求油膜温度Tr’が上限油膜温度Tmax’以下であると判定される場合(S214にてYES)、処理はS218に移される。
S218にて、制御装置200は、要求油膜温度Tr’を目標油膜温度Ttarget’として設定する。
S220にて、制御装置200は、壁面温度を実油膜温度Too’として取得する。目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きいと判定される場合(S122にてYES)、処理はS224に移される。
S224にて、制御装置200は、流量が減るように電動ウォータポンプ40を制御する。制御装置200は、たとえば、直前の電動ウォータポンプ40の流量よりも予め定められた値だけ少ない流量になるように電動ウォータポンプ40を制御するようにしてもよいし、あるいは、予め定められた第1流量になるように電動ウォータポンプ40を制御するようにしてもよい。
S226にて、制御装置200は、流量が増加するように電動ウォータポンプ40を制御する。制御装置200は、たとえば、直前の電動ウォータポンプ40の流量よりも予め定められた値だけ多い流量になるように電動ウォータポンプ40を制御するようにしてもよいし、あるいは、予め定められた第2流量(>第1流量)になるように電動ウォータポンプ40を制御するようにしてもよい。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態における制御装置200の動作について説明する。
たとえば、エンジン1が動作中であって、かつ、エンジン1を搭載した車両が走行中である場合を想定する。
アクセル開度およびエンジン回転数が取得され(S200)、取得されたエンジン回転数を用いてボア壁13とピストン14との間の摺動部の摺動速度V’が算出される(S202)。そして、取得したアクセル開度およびエンジン回転数を用いて荷重F’が算出される(S204)。さらに、制御装置200のメモリから目標ストライベック数St’が読み出されることによって目標ストライベック数St’が取得される(S206)。目標ストライベック数St’に荷重F’を乗算した値を摺動速度V’で除算することによって目標粘度ηt’が算出される(S208)。
算出された目標粘度ηt’と、図8に示すマップと同様のマップとを用いて要求油膜温度Tr’が算出される(S210)。
さらに、荷重F’と図9に示すマップと同様のマップとを用いて粘度の下限値が算出され、算出された粘度の下限値と、図8に示すマップと同様のマップとを用いて上限油膜温度Tmax’が算出される(S212)。
要求油膜温度Tr’が上限油膜温度Tmax’よりも大きい場合には(S214にてYES)、上限油膜温度Tmax’が目標油膜温度Ttarget’として設定される(S216)。なお、要求油膜温度Tr’が上限油膜温度Tmax’以下の場合には(S214にてNO)、要求油膜温度Tr’が目標油膜温度Ttarget’として設定される(S218)。
ボア壁13の壁面温度が実油膜温度Too’として取得されると(S220)、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きいか否かが判定される(S222)。
目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きい場合には(S222にてYES)、電動ウォータポンプ40の流量が減らされる(S224)。これにより、冷却水と作動油との間での熱交換が抑制されるため、作動油の温度が上昇する。その結果、実油膜温度Too’を上昇させることができる。
一方、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’以下の場合には(S222にてNO)、電動ウォータポンプ40の流量が増やされる(S226)。これにより、冷却水と作動油との間での熱交換が促進されるため、作動油の温度が低下する。その結果、実油膜温度Too’を低下させることができる。
このように、実油膜温度Too’を目標油膜温度Ttarget’に近づくことによって、ボア壁13とピストン14との間の摺動面の焼き付きを防止しつつ、作動油の粘度を最適な粘度にすることができるため、燃費の向上が図れる。
以上のようにして、本実施の形態に係る内燃機関によると、第1の実施の形態に係る内燃機関において説明した作用効果と同様の作用効果を奏するとともに、作動油の実油膜温度Too’が目標油膜温度Ttarget’よりも大きい場合には、実油膜温度Too’が目標油膜温度Ttarget’よりも小さい場合よりも電動ウォータポンプ40から供給される冷却水の流量が増加するので、作動油の温度を調整して作動油の粘度を目標粘度ηt’にすることができる。そのため、ボア壁13とピストン14との間の摺動部の潤滑状態を、摩擦係数がしきい値以下となる最適な状態にすることができる。
以下、変形例について説明する。
上述の実施の形態では、ボア壁13の壁面温度を実油膜温度Too’として取得するものとして説明したが、たとえば、エンジン1の運転状態に基づいて壁面温度を補正した値を実油膜温度Too’として取得するようにしてもよい。
制御装置200は、たとえば、エンジン1への燃料噴射量と、エンジン回転数とに基づいて補正係数を設定し、設定された補正係数と壁面温度とを乗算した値を実油膜温度Too’として取得してもよい。この場合、制御装置200は、たとえば、燃料噴射量とエンジン回転数と補正係数との関係を示すマップを用いて補正係数を設定してもよい。燃料噴射量とエンジン回転数と補正係数との関係を示すマップは、実験等によって予め作成され、制御装置200のメモリ等に記憶される。
さらに上述の実施の形態では、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きい場合に電動ウォータポンプ40による流量を減らし、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’以下の場合に電動ウォータポンプ40による流量を増やすものとして説明したが、たとえば、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きい場合に開閉弁42を閉状態とし、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’以下の場合に開閉弁42を開状態にしてもよい。このようにすると、冷却水がオイルクーラ41に流通することによって作動油と冷却水との熱交換が促進され、作動油の温度を低下させることができる。これにより、実油膜温度Too’を目標油膜温度Ttarget’に近づけることができる。その結果、ボア壁13とピストン14との間の摺動部の潤滑状態を最適な状態にすることができる。
さらに上述の実施の形態では、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きい場合に電動ウォータポンプ40による流量を減らし、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’以下の場合に電動ウォータポンプ40による流量を増やすものとして説明したが、たとえば、オイルポンプ30を電動オイルポンプとし、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’以下の場合におけるオイルポンプ30の吐出流量を、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きい場合よりも増量するようにオイルポンプ30を制御してもよい。このようにすると、作動油の吐出流量が増量するので作動油の温度を低下させることができる。これにより、実油膜温度Too’を目標油膜温度Ttarget’に近づけることができる。その結果、ボア壁13とピストン14との間の摺動部の潤滑状態を最適な状態にすることができる。
さらに上述の実施の形態では、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きい場合に電動ウォータポンプ40による流量を減らし、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’以下の場合に電動ウォータポンプ40による流量を増やすものとして説明したが、たとえば、開閉弁42の開度を調整可能とし、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’以下の場合における開閉弁42の開度を、目標油膜温度Ttarget’が実油膜温度Too’よりも大きい場合よりも大きくするように開閉弁42を制御してもよい。このようにすると、オイルクーラ41への冷却水の流量が増量するので作動油の温度を低下させることができる。これにより、実油膜温度Too’を目標油膜温度Ttarget’に近づけることができる。その結果、ボア壁13とピストン14との間の摺動部の潤滑状態を最適な状態にすることができる。
さらに上述の実施の形態では、アクセル開度とエンジン回転数とを取得するものとして説明したが、エンジン1がディーゼルエンジンである場合には、アクセル開度に代えて燃料噴射量を取得してもよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 エンジン、10 シリンダヘッド、12 シリンダブロック、13 ボア壁、14 ピストン、16 コネクティングロッド、18 クランクピン、20 クランクシャフト、22 クランクジャーナル、23 軸受部、30 オイルポンプ、32 ストレーナ、34 作動油配管、36 メインオイルホール、40 電動ウォータポンプ、40a,41a 流入口、40b,40c,41b 流出口、41 オイルクーラ、42 開閉弁、44,46,48 冷却水配管、50,52 ウォータジャケット、102 エンジン回転数センサ、104 ジャーナル温度センサ、106 アクセル開度センサ、108 壁面温度センサ、200 制御装置。

Claims (5)

  1. 気筒を有するシリンダブロックと、
    前記気筒内を移動可能に設けられるピストンと、
    前記ピストンとコネクティングロッドを介在させて連結されるクランクシャフトと、
    前記ピストンおよび前記クランクシャフトのうちの少なくともいずれかの摺動部に作動油を供給するオイルポンプと、
    前記摺動部の摺動面における作動油の温度を調整するように構成された温度調整装置と、
    前記温度調整装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記摺動部における摺動速度と、前記摺動部の摺動面に作用する荷重と、前記摺動面における摩擦係数がしきい値以下となる予め定められたストライベック数とを用いて前記作動油の粘度の要求値を設定し、
    前記作動油の粘度が前記要求値になるように前記温度調整装置を制御する、内燃機関。
  2. 前記温度調整装置は、
    前記作動油と冷却水との熱交換が可能な熱交換器と、
    前記熱交換器に前記冷却水を供給するか否かを切り替える切替弁とを含み、
    前記制御装置は、前記作動油の粘度が前記要求値になるように前記切替弁を制御する、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記制御装置は、
    前記作動油の粘度の要求値を用いて前記摺動面に形成される前記作動油の油膜の温度の目標値を設定し、
    前記作動油の油膜の温度が前記目標値よりも大きい場合に、前記熱交換器に冷却水が供給されるように前記切替弁を制御し、
    前記作動油の油膜の温度が前記目標値よりも小さい場合に、前記熱交換器への冷却水の供給が停止されるように前記切替弁を制御する、請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記シリンダブロックには、ウォータジャケットが形成され、
    前記温度調整装置は、前記ウォータジャケットに冷却水を供給する電動ウォータポンプを含み、
    前記制御装置は、前記作動油の粘度が前記要求値になるように前記電動ウォータポンプから供給される冷却水の流量を調整する、請求項1に記載の内燃機関。
  5. 前記制御装置は、
    前記作動油の粘度の要求値を用いて前記摺動面に形成される前記作動油の油膜の温度の目標値を設定し、
    前記作動油の油膜の温度が前記目標値よりも大きい場合に、前記作動油の油膜の温度が前記目標値よりも小さい場合よりも前記電動ウォータポンプから供給される冷却水の流量が増加するように前記電動ウォータポンプを制御する、請求項4に記載の内燃機関。
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