JP2020004657A - 検知装置、電池モジュール装置、電池情報処理システム、コンピュータプログラム及び検知方法 - Google Patents

検知装置、電池モジュール装置、電池情報処理システム、コンピュータプログラム及び検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池に含まれているレアアース等の資源を効率的な使用に貢献し得る検知装置、電池モジュール装置、電池情報処理システム、コンピュータプログラム及び検知方法を提供する。【解決手段】複数の単位電池を含む二次電池の状態を検知する検知装置であって、前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づいて電池特性を算出する算出部と、前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得する取得部と、取得した情報が示す過去の電池特性と前記算出部により算出された電池特性との比較により、前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する不正電池検知部とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、検知装置、電池モジュール装置、電池情報処理システム、コンピュータプログラム及び検知方法に関する。
HEV(Hybrid Electric Vehicle:ハイブリッド自動車)及びEV(Electric Vehicle:電気自動車)等の車輌が普及しつつある。HEV及びEVは二次電池を搭載している。車輌に搭載されている二次電池は、複数の電池セルを組み合わせた電池モジュールを更に複数組み合わせて組電池として構成されている。電池セル及び電池モジュールは夫々、個別に電池特性を有する。類似又は同等の電池特性の電池セル及び電池モジュールを組み合わせて1つの組電池として製造されるが、使用による充放電を繰り返した後、電池特性にバラつきが発生する。使用開始から期間が経過した組電池から、再利用可能な電池モジュールを選別し、組電池を再構成する方法が提案されている。
特許文献1には、組電池に含まれる電池モジュール、又は電池セル毎に満充電容量、劣化度等の電池特性を全て測定し、再利用可能な否かを判定する方法が開示されている。
非特許文献1には、組電池を回収し、回収された組電池の全ての電池モジュールの性能(満充電容量、劣化度)を測定して分類し、再利用することが開示されている。HEV,EVの駆動に再利用するもの、フォークリフト等の産業用車輌に再利用するもの、バックアップ電源等に再利用するものに分類されている。
特開2016−152110号公報
"フォーアールエナジー、「リーフ」の充電池を再製品化する浪江事業所の事業について説明"、[online]、株式会社インプレス、Car Watch 、[平成30年 4月11日検索]、インターネット(URL: https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1113869.html )
特許文献1、及び非特許文献1に開示されている二次電池の再利用では、組電池の解体後の電池モジュール(単位電池)が不正に流通する可能性を想定していない。組電池を再び組み立てる工程で、電池モジュールが不良品に不正に入れ替えられ、再利用により組み立てられた組電池の信頼性が低下する。
本願は、二次電池に含まれているレアアース等の資源を効率的な使用に貢献し得る検知装置、電池モジュール装置、電池情報処理システム、コンピュータプログラム及び検知方法を提供することを目的とする。
本開示に係る検知装置は、複数の単位電池を含む二次電池の状態を検知する検知装置であって、前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づいて電池特性を算出する算出部と、前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得する取得部と、取得した情報が示す過去の電池特性と前記算出部により算出された電池特性との比較により、前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する不正電池検知部とを備える。
なお、本願は、このような特徴的な処理部を備える検知装置として実現することができるだけでなく、検知装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、検知装置を含むその他のシステムとして実現したりすることができる。
上記によれば、二次電池に含まれているレアアース等の資源を効率的な使用に貢献し得る検知装置、電池モジュール装置及び電池情報処理システムを提供することが可能となる。
二次電池リユースシステムの概要を示す図である。 二次電池リユースシステムの構成を示すブロック図である。 二次電池リユースシステムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1における電池モジュール装置の構成例を示す斜視図である。 電池管理装置の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1におけるモジュール制御部の機能ブロック図である。 単位電池(電池モジュール又は電池セル)の等価回路モデルを示す説明図である。 不正電池検知に係る第1の処理手順の一例を示すフローチャートである。 サーバ装置に記憶される情報の内容例を示す図である。 不正電池検知に係る第2の処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2における電池管理装置のモジュール制御部の機能ブロック図である。 実施の形態2における不正電池検知の処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3における電池モジュール装置の構成例を示す模式斜視図である。 電池モジュール装置の外観を示す模式図である。 実施の形態3の変形例における電池モジュール装置の一部の構成例を示す模式斜視図である。 変形例における電池管理装置の構成例を示すブロック図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本態様に係る検知装置は、複数の単位電池を含む二次電池の状態を検知する検知装置であって、前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づいて電池特性を算出する算出部と、前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得する取得部と、取得した情報が示す過去の電池特性と前記算出部により算出された電池特性との比較により、前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する不正電池検知部とを備える。
本態様にあっては、検知装置では算出部が、二次電池に含まれる単位電池(電池セル、又は複数の電池セルを接続した電池モジュール単位)で電圧、電流、又は温度に基づき電池特性を算出する。算出された電池特性を、外部に履歴として単位電池を識別する情報と対応付けて記録しておく。検知装置は、記録されている過去の電池特性と、算出部により算出された現状での電池特性との比較に基づき、これを検知する。
組電池である二次電池に含まれる電池モジュール(単位電池)毎に測定される物理量に基づき特定される電池特性と、組み替え後の情報との間の乖離の有無に基づき、電池の不正な入れ替えを検知することができる。過去と現状とで電池特性の変化に極端な乖離がある場合、又は物性的に発生困難な状況が発生している場合、不正な電池の混入の虞があるとしてこれを検知することができる。
これにより、組み替え対象の電池セル又は電池モジュールの信頼性を向上させることが可能である。電池セル又は電池モジュールの信頼性を向上させ、組み替え後の組電池の再利用を促進させることができる。再利用により、二次電池の資源の効率的な使用が可能になり、資源供給量の変動によらない二次電池の安定的使用が期待できる。
(2)前記電池特性は、前記電池特性は、前記単位電池の満充電容量、充電率、劣化度及び等価回路パラメータの内の少なくとも1つを含むことが好ましい。
本態様にあっては、単位電池毎の満充電容量、充電率、劣化度、又は等価回路パラメータ等の比較に基づき、同一の単位電池であるはずの電池特性の情報に乖離があるか否かが判断される。特に満充電容量、劣化度は、数年に亘って少しずつ変化する数値であるから、極端な変化があったか否かによって乖離の有無を判断することが比較的容易である。
同一の単位電池の電池特性であるか否かの判断は、二次電池の使用状況(車輌の走行状況)等を参照して総合的に判断されるとよい。また、深層学習を用いた分類の判定、劣化度の推定を利用してもよい。
(3)前記電池特性は劣化度を含み、前記不正電池検知部は、前記取得部が取得した情報が示す劣化度と、前記算出部が算出した劣化度との差分が所定値以上、又は所定割合以上であるか否かを判断し、所定値以上又は所定割合以上であると判断された場合に、前記単位電池が不正な電池であると検知することが好ましい。
本態様にあっては、劣化度に基づき情報の乖離の有無によって不正な電池の混入が検知される。劣化度は数年に亘って少しずつ減少する数値であるから、極端な変化があったか否かによって乖離の有無による不正電池の検知が行なわれる。向上しないはずの劣化度が誤差の範囲を超えて向上している場合など、物性的に発生困難な状況に基づいて不正を検知することができる。
(4)前記単位電池は、フィルム状の正極集電体、樹脂製の正電極材、セパレータ、樹脂製の負電極材、フィルム状の負極集電体を積層して構成された電池セル、又は該電池セルを積層させた電池モジュールであることが好ましい。
本態様にあっては、単位電池としてバイポーラ型の電池を用いる場合であっても、単位電池毎に高精度な電池特性の算出を行なうことで同様に不正な電池の混入を検知することが可能である。
(5)前記正極集電体は、電圧検出用のタブを有していることが好ましい。
本態様にあっては、積層される集電体にタブを設けることでバイポーラ型でも電池セル毎の電圧検出、検出された電圧値の取得が容易になる。
(6)前記算出部により算出された電池特性を、前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて外部の記録装置へ向けて出力する出力処理部を備えることが好ましい。
本態様にあっては、電池特性の記録は二次電池を搭載箇所から分離された外部の記録装置にて実行されることが好ましい。このために検知装置は、外部に向けて単位電池を識別する識別情報と対応付けて自身又は他の通信装置を介して送信すべく出力することができることが好ましい。
(7)本態様に係る電池モジュール装置は、複数の単位電池を直並列して構成される二次電池の一部を構成する電池モジュールと、態様(1)から態様(6)までのいずれか1つの検知装置とを備える。
本態様にあっては、複数の電池セルを直並列して構成される二次電池の一部を構成する電池モジュール単位で、二次電池が組み合わせられている。その組み合わせの単位である電池モジュール単位又は電池モジュールに含まれる電池セル単位で算出される電池特性を特徴として、組み合わせられた二次電池の一部が履歴と合致しない不正な電池であるか否かを判断することが可能である。
(8)本開示に係る電池情報処理システムは、車輌に搭載され、複数の単位電池を直並列して構成される二次電池と、前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づいて電池特性を算出する算出部と、前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得する取得部と、該取得部により取得された電池特性を示す情報を、前記単位電池を識別する単位電池識別情報に対応付けて無線通信により前記車輌の外へ向けて送信する車載通信装置と、前記車輌外に設けられており、前記車載通信装置から前記電池特性を示す情報を受信し、前記単位電池識別情報に対応付けて記録する記録部と、該記録部に記録された前記単位電池毎の前記情報が示す電池特性と、新たに前記算出部にて算出された電池特性との比較により前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する不正電池検知部とを備える。
本態様にあっては、不正電池検知は、二次電池からの電力を用いて走行する車輌に関して行なわれる。不正電池検知の処理自体は、車輌に搭載されて二次電池の状態を検知する検知装置内でのみならず、二次電池に含まれる単位電池毎の電池特性の情報を記録する外部装置にて行なわれる。車載であるため簡素な構成が望ましい検知装置でなく、潤沢な演算資源を備えた外部装置にて実行することにより、大量の情報に基づく高精度な判断、その他の二次電池を搭載する装置又は車輌に関するメーカ、又はサービス提供者への情報提供も容易である。
(9)本開示に係るコンピュータプログラムは、記録部から情報を読み出すことが可能なコンピュータに、複数の単位電池を直並列して構成される二次電池における電圧、電流又は温度に基づいて算出された電池特性を示す情報を、前記単位電池を識別する識別情報に対応付けて受信するステップ、前記単位電池の識別情報に対応付けて前記記録部に記録されている過去の電池特性を示す情報を前記記録部から抽出するステップ、受信した電池特性を示す情報と、抽出された電池特性を示す情報とを比較するステップ、及び比較により、前記単位電池の不正な混入を検知するステップを実行させる。
(10)本開示に係る検知方法は、複数の単位電池を含む二次電池の状態を検知装置が検知する検知方法であって、前記検知装置は、前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づき算出される電池特性を取得し、前記単位電池の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得し、取得した情報が示す過去の電池特性と算出された電池特性との比較により、前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する。
本態様でいう検知装置は、二次電池に直接的に接続されて状態を検知する電池管理装置のみならず、電池管理装置から得られる情報を用いて処理する外部装置であってもよい。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る不正検知を行なう検知装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、二次電池リユースシステム100の概要を示す図である。二次電池リユースシステム100は、EV又はHEVである車輌Vで使用された二次電池10の再利用を支援するシステムである。二次電池リユースシステム100では、使用済み二次電池10から、同等の劣化度の電池モジュール11を選別し、選別された電池モジュール11を組み合わせて二次電池10を再生し、車輌Vにて利用することを可能とする。劣化度によっては、車輌V以外での利用、例えば、フォークリフト、ゴルフカート等の小型車輌、発電システムにて使用される蓄電池での利用を可能とする。
二次電池10は、例えばリチウムイオン電池を用い、複数の電池セル(単位電池)11aを直列又は直並列に接続して筐体内に収容してある電池モジュール(単位電池)11を複数含んで構成されている。
本実施形態の二次電池リユースシステム100では、組み替え時に不正な電池モジュール、セルが混入することを防止するため、不正な組み替えがあった場合にこれを検知する機能を有する。このため二次電池リユースシステム100は、電池モジュール11と対応付けて使用される電池モジュール装置1で得られる情報を利用する。電池モジュール装置1は、二次電池10の電池特性を電池モジュール11又は電池セル11aである単位電池毎に算出する装置である。電池モジュール装置1で算出された電池特性は、通信装置2を経由してサーバ装置3にて記憶される。単位電池毎に算出された電池特性は、単位電池を識別する情報と対応付け、事後的に参照できるように記憶される。これにより、リユース品である二次電池10について、組み替え前に記憶してある電池特性を示す情報と、使用開始後に電池モジュール装置1により算出される電池特性の情報との間に乖離がある場合に、不正な電池の混入が疑われることを検知することができる。
以下、不正な電池の混入を検知するための構成及び処理について複数の実施の形態を挙げて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図2及び図3は、二次電池リユースシステム100の構成を示すブロック図である。図2に車輌Vに搭載されている装置を示し、図3に車輌Vの外に設置されるサーバ装置3を示している。
車輌Vには、二次電池10、電池モジュール装置1、電池監視装置4及び通信装置2が搭載されている。車輌Vにおける二次電池10を用いた電源システムは、電池モジュール装置1の他にリレー、発電機(ALT)、スタータモータ、電池、電気負荷、始動スイッチ、充電器等を備える。電源システムについて本実施の形態では詳細な説明を省略する。
電池モジュール装置1は、二次電池10の一部を構成する電池モジュール11に対して1つ、電池管理装置(BMU:Battery Management Unit )12を対応付けて使用する。電池管理装置12は入出力部12d(図5参照)を有し、電池監視装置4との間で情報の受け渡しが可能である。
電池監視装置4は、制御部40、電流検出部41、温度検出部42、入出力部43、記憶部44、通信部45及び電源部46を備える。
制御部40は、CPU(Central Processing Unit )等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、計時部、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータ、専用LSI(Large-Scale Integration )、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array )等で構成されている。制御部40は、単位電池(電池モジュール11又は電池セル11a)の電池特性を示す情報を算出する電池管理装置12との間で入出力部43を介して情報を受け渡して処理する。
電流検出部41は、例えば二次電池10の電流を検出するためのシャント抵抗又はホールセンサ等で構成され、所定のサンプリング周期にて二次電池10の充電電流及び放電電流を検出する。サンプリング周期は例えば10ミリ秒であるがこれに限らない。制御部40は、電流検出部41で検出した電流値を逐次入出力部43から各電池管理装置12へ出力する。二次電池10は、図2に示すように電池セル11aを直列接続した電池モジュール11を更に直列接続して構成されている。このため、1つの電流検出部41にて二次電池10の一端における電流を検出することによって各単位電池(電池モジュール11又は電池セル11a)に流れる電流を間接的に検出することができる。勿論、後述の電池管理装置12にて各々電流検出回路を備え、検出する構成としてもよい。
温度検出部42は例えばサーミスタで構成され、二次電池10に含まれる複数の電池セル11aの内のいずれか1つ又は複数箇所に設置されてある温度センサ42aを用い、温度センサ42aからの出力から表面温度を読み取って制御部40へ通知する。温度センサ42aは単位電池毎に1つずつ設けられていてもよい。制御部40は、温度検出部42にて検出された表面温度を逐次入出力部43から電池管理装置12へ出力する。複数箇所に設けられた温度センサ42aで検出された温度を用いる場合には、各々で検出された表面温度を識別可能に電池管理装置12へ出力する。サーミスタの使用は一例である。温度センサ42aは、測温抵抗体、半導体温度センサ、熱電対等を用いて温度を検出する等、公知の温度センサを用いてもよい。
入出力部43は、制御部40と複数の電池管理装置12との入出力インタフェースであり、電池管理装置12に対応する通信バスと接続される。入出力部43は無線通信モジュールに代替されて、各電池管理装置12と無線により情報を送受信してもよい。
記憶部44は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを用いる。記憶部44は、自装置に接続されている複数の電池管理装置12夫々の管理装置識別情報(BMU−ID)を記憶する。管理装置識別情報は予め設定により記憶されていてもよいし、制御部40が各電池管理装置12と信号を入出力して収集してもよい。記憶部44には、二次電池10の単位電池(電池モジュール11又は電池セル11a)を識別する単位電池識別情報(MID:モジュールID/CID:セルID)が単位電池毎に記憶されてもよい。
通信部45は、車内LAN(Local Area Network)に対応して通信を実現する通信モジュールである。通信部45は例えばCAN(Controller Area Network )により、通信装置2との間で情報を送受信することが可能である。通信部45は無線通信アンテナを有する無線通信モジュールであってもよい。
電源部46は、二次電池10から電力を所定の電圧値に変換して各構成部に供給する回路である。
通信装置2は、制御部20、車内通信部21及び車外通信部22を備える。制御部20は、1又は複数のプロセッサとメモリとを用い、各構成部を制御する処理を実行する。通信装置2は、他の通信媒体(通信バス)を介した通信も可能であり、異なる通信媒体間で情報を中継するゲートウェイ装置であってもよい。
車内通信部21は、車内通信により電池監視装置4との間で情報の送受信を実現する。実施の形態1では車内通信部21は、CAN通信により電池監視装置4と通信を行なうが、無線通信により通信を行なってもよい。
車外通信部22は、車載機以外の通信装置(車内に持ち込まれた無線通信装置を含む)との間で無線信号により情報を送受信するユニットである。車外通信部22は、車外の通信装置から受信した情報を車内LANに接続される各車載通信機器へ供給すると共に、車内LAN経由で他の車載通信機器から送信された情報をサーバ装置3へ送信する。車外通信部22は、光ビーコン、又はITS(Intelligent Transport Systems )無線の通信規格を用いて車外の通信装置及びネットワークNを介してサーバ装置3との間で情報を送受信してもよい。車外通信部22は、異常診断又はログ抽出用のダイアグポート等のインタフェースであってもよく、制御部20は車外通信部22から所定のダイアグ端末へ情報を送信してもよい。この場合ダイアグ端末で受信した情報が、検査機関で使用される端末装置を経由してネットワークNを介してサーバ装置3へ送信される。
サーバ装置3はサーバコンピュータを用い、制御部30、記憶部31、及び通信部32を備える。本実施の形態においてサーバ装置3は、1台のサーバコンピュータとして説明するが、複数のサーバコンピュータで処理を分散させてもよい。
制御部30は、CPU又はGPU(Graphics Processing Unit)を用いたプロセッサであり、内蔵するROM及びRAM等のメモリを用い、各構成部を制御して処理を実行する。制御部30は、記憶部31に記憶されているコンピュータプログラムに基づく情報処理を実行する。
記憶部31は、例えばハードディスク、SSD(Solid State Drive )、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を用いる。記憶部31には、単位電池(電池モジュール11又は電池セル11a)毎に、これらを識別する単位電池識別情報(MID/CID)と対応付けて電池特性を示す情報がデータベース301として記憶される。データベース301は、サーバ装置3外の記憶装置にて構成されてもよい。
通信部32は、ネットワークNを介した通信接続及びデータの送受信を実現する通信デバイスである。具体的には通信部32はネットワークNに対応したネットワークカードである。
ネットワークNは、公衆通信網、所定の移動通信規格による無線通信を実現するキャリアネットワークを含む。光ビーコン、ITSのネットワークを含んでもよい。
図4は、実施の形態1における電池モジュール装置1の構成例を示す斜視図である。電池モジュール装置1は、全体として四角柱状をなす。電池モジュール11は、夫々板状をなす複数の電池セル11aを厚み方向に積層配置されて構成されている。電池セル11aは夫々、両端部に対となる電極端子11bを有し、各端の複数の電極端子11bは積層方向に直線的に配列している。
電池モジュール11は保持部材1aによって保持されている。保持部材1aは、電池セル11aの積層方向一端側に延長して略直方体部分が形成されており、該直方体部分の一面側に電池管理装置12を支持するための支持板12gが設けられている。
電池管理装置12は、処理を実行する回路群(図5参照)が実装された回路基板12hを備え、回路基板12hは、電池セル11aの電極端子11bが配列している一側面に対して略平行に、支持板12gに支持されている。回路基板12hの適宜箇所、電池セル11a側には接続端子12iが設けられている。複数の電池セル11aの電極端子11bは導線12jによって接続端子12iに接続されている。導線12jは、積層方向に並ぶ電極端子11bの配列に沿って配線され、一旦は電池セル11aの一の電極端子11bに接続され、他端は接続端子12iに接続されている。
図5は、電池管理装置12の構成例を示すブロック図である。図2に示した通り、電池管理装置12は、電池モジュール11夫々に対応して複数備えられているが、いずれも同様の構成を持つため、1つの電池管理装置12について説明する。
電池管理装置12は、回路基板12hに実装された自装置全体の動作を制御するモジュール制御部12a、電圧検出回路12b、入出力部12d、記憶部12e及び電源回路12fを含む。
電圧検出回路12bは、電池モジュール11の両端電圧を所定のサンプリング周期で検出し、検出電圧を示す情報をモジュール制御部12aへ出力する。電圧検出回路12bは、電池モジュール11に含まれる複数の電池セル11a夫々の電圧を検出してもよい。サンプリング周期は例えば10ミリ秒であるが、これに限られない。
入出力部12dは、電池監視装置4との間の入出力端子であり、電池管理装置12は入出力部12dを介して電池監視装置4との間で信号(情報)を送受信する。
記憶部12eは、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。記憶部12eには、書き換え不可領域(Read Only )に、自装置の管理装置識別情報(BMU−ID)が記憶してある。記憶部12eは、モジュール制御部12aの処理により生成される情報を記憶する。
電源回路12fは、二次電池10から供給される電力を、電池管理装置12の各構成部の駆動に適した電圧に変換し、電池管理装置12の各構成部に給電する回路である。
モジュール制御部12aは、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、計時部、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータ、専用LSI、又はFPGA等で構成されている。モジュール制御部12aの入出力インタフェースには、電圧検出回路12b、入出力部12d、及び記憶部12eが接続されている。
図6は、実施の形態1におけるモジュール制御部12aの機能ブロック図である。モジュール制御部12aは、装置全体を制御する制御部121、タイマ122、記憶部123、入出力処理部124、電圧取得部125、電流取得部126、温度取得部127、電流積算部128、充電率算出部129、パラメータ算出部130、満充電容量算出部131、劣化度算出部132、電池情報取得部133及び不正電池検知部134として機能する。
モジュール制御部12aは制御部121として各部を制御し、検出される電圧、温度及び電流に基づいて、電池モジュール11又は電池セル11aである単位電池毎の電池特性を算出する。モジュール制御部12aは電池特性として例えば満充電容量(FCC:Full Charge Capacity)、充電率(SOC:State of Charge )、劣化度(SOH:State of Health )及び等価回路パラメータを算出する。
モジュール制御部12aは内蔵する計時部を用いてタイマ122として機能する。タイマ122は、計時結果を制御部121へ出力する。制御部121は、算出した電池特性を時系列に記憶するべく、タイマ122からの出力に基づき時間情報を対応付ける。
モジュール制御部12aは記憶部12eを用いて記憶部123として機能する。記憶部123は、単位電池毎に充電率(SOC)を算出するために参照する情報を記憶している。例えば記憶部123は、単位電池(電池セル11a又は電池モジュール11単位)の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)と、充電率との相関関係を予め記憶している。この場合、相関関係は、温度及び劣化度によって変化するため、記憶部123は、複数の温度及び劣化度別に相関関係を記憶しておくとよい。
記憶部123は、管理対象である電池モジュール11の単位電池識別情報(MID)を記憶する。電池モジュール11を構成する複数の電池セル11a夫々の単位電池識別情報(CID)を記憶してもよい。単位電池識別情報(MID/CID)は、電池モジュール11を含む二次電池10を搭載した場合に、作業オペレータによって特定装置又は電池監視装置4を介して通信により記憶されることが好ましい。電池モジュール11又は電池セル11aに夫々単位電池識別情報(MID/CID)が記憶された記憶媒体が取り付けられており、制御部121により該記憶媒体から読み出されて記憶されてもよい。
記憶部123は、単位電池毎の劣化度を算出するための情報として、単位電池夫々の初期(新品時)の満充電容量又は等価回路パラメータを記憶している。単位電池の接続順に記憶されるなど、区別して読み出すことが可能に記憶されているとよい。単位電池毎の劣化度を算出するための情報として、内部抵抗の増加率、劣化度に対応する放電容量比との関係を記憶していてもよい。これらの新品時の情報は上述の作業オペレータによる作業によって記憶されるとよい。
モジュール制御部12aは入出力処理部124として、入出力部12dを介した電池監視装置4との間の情報の送受信を制御する。入出力処理部124は、単位電池毎の電池特性を示す情報(FCC、SOC、SOH、又は等価回路パラメータ)を電池監視装置4との間で送受信することが可能である。また電池モジュール11の異常(不正)を検知した場合、入出力処理部124により電池監視装置4及び通信装置2へ異常を通知することが可能である。
モジュール制御部12aは、電池特性の算出に使用する電圧、温度及び電流を夫々取得する電圧取得部125、電流取得部126及び温度取得部127として機能する。
電圧取得部125は、電圧検出回路12bから出力される電池モジュール11の両端電圧又は各電池セル11aの電圧を示す情報を取得する。電圧取得部125は、電池モジュール11の両端電圧と電池セル11a夫々における電圧とをいずれも、相互に区別して取得してもよい。
電流取得部126は、入出力部12dを介して電池監視装置4から得られる電池モジュール11又は電池セル11aを流れる電流を示す情報を単位電池の電流値として取得する。
温度取得部127は、入出力部12dを介して電池監視装置4から得られる二次電池10における1又は複数箇所における表面温度を示す情報を、単位電池の温度として取得する。
モジュール制御部12aは電流積算部128として、電流取得部126で取得した電流値を積算する。電流の積算値は、電流を時間で積分したものであり、充電量の変化分に相当する。電流の積算値は、充電の場合には正となり、放電の場合には負となる。ある任意の期間における積算値は、当該期間における充電電流及び放電電流の値の大小に応じて正又は負となり得る。積算の算出を開始するタイミングは二次電池10、又は電池モジュール装置1若しくは電池監視装置4自体の起動タイミングであり、継続的に積分値を算出する。なお所定のタイミング、例えばリユースの場合は電池モジュール11の組み替え後に積分値をリセットするようにしてもよい。
モジュール制御部12aは充電率算出部129として、電池モジュール11又は電池セル11aである単位電池毎の充電率を算出する。充電率算出部129は、電池モジュール11又は電池セル11aである単位電池における開放電圧を求め、該開放電圧を記憶部123が記憶している開放電圧と充電率の相関関係に基づいて充電率を推定算出する。特定の時点における充電率を基準として、電流積算部128にて積算して得られた充電電流及び放電電流と、後述の満充電容量とを用いて充電率を算出してもよい。
モジュール制御部12aはパラメータ算出部130として、単位電池に対する等価回路の各要素のパラメータを算出する。パラメータは、等価回路における抵抗値Ra,Rb,及びコンデンサの容量Cb等である。図7は、単位電池(電池モジュール11又は電池セル11a)の等価回路モデルを示す説明図である。図7Aに示す等価回路モデルでは、開放電圧を起電力とする電圧源に、抵抗Raと、抵抗Rb及びコンデンサCbの並列回路とを直列に接続した回路によって表される。抵抗Raは電解液抵抗に対応する。抵抗Rbは電荷移動抵抗に対応する。コンデンサCbは電気二重層容量に対応する。抵抗Raに電荷移動抵抗を含めることとし、抵抗Rbが拡散抵抗に対応することにしてもよい。
単位電池の等価回路は図7Aに示すものに限定されない。例えば図7Bに示すように、抵抗R0に抵抗Rj及びコンデンサCj(j=1,2,…,n)の並列回路をn個直列接続し、無限級数の和による近似で表されるn次(nは自然数)のフォスタ型RC梯子回路であってもよい。更には図7Cに示すように、一端同士が接続されたn個の抵抗Rj(j=1,2,…,n)夫々の他端が、直列接続されたn個のコンデンサCjの間に接続されたn次のカウエル型RC梯子回路であってもよい。
図7A,図7B,図7Cに示した等価回路モデルの内部パラメータは、例えば電圧値及び電流値を用いた近似式におけるパラメータを最小二乗法により推定することで得られる。このパラメータの推定方法は、公知の方法を用いるとよい(例えば「バッテリマネジメント工学」足立修一他著、東京電気大学出版、6.2.2章参照)。
内部パラメータRa,Rb,Cbは、カルマンフィルタを用いて算出することも可能である。具体的にはパラメータ算出部130は、単位電池に端子電圧及び電流で表される入力信号を与えた場合の観測ベクトルと、単位電池の等価回路モデルに上記と同じ入力信号を与えた場合の状態ベクトルとを比較する。パラメータ算出部130は、比較の結果、両者の誤差にカルマンゲインを掛けて等価回路モデルにフィードバックすることにより、両ベクトルの誤差が最小となるように等価回路モデルの修正を繰り返す。このようにパラメータ算出部130は、内部パラメータを推定することもできる。
図6に戻りモジュール制御部12aの機能の説明を続ける。モジュール制御部12aは満充電容量算出部131として、電池セル11a単位でセル毎の満充電容量を算出する。満充電容量算出部131による満充電容量の算出方法は種々の方法が採用できる。例えば満充電容量算出部131は、車輌Vの始動スイッチのオン時点から次のオン時点までの第1のトリップ期間内で始動スイッチがオフ状態である第1の時点における電池セル11aの第1の開放電圧を記憶してある相関関係に当てはめ、充電率算出部129によって第1充電率を算出する。満充電容量算出部131は、第2のトリップ期間で始動スイッチがオフ状態である第2の時点における第2の開放電圧に基づき充電率算出部129によって第2充電率を算出する。満充電容量算出部131は、電流積算部128により、前記第1の時点から第2の時点までの間で電流取得部126によって取得した充放電電流に基づいて充放電量を算出する。満充電容量算出部131は、算出した第1充電率、第2充電率及び充放電量に基づき、電池セル11a夫々のセル毎の満充電容量を算出する。満充電容量算出部131は、電池セル11a毎の満充電容量に基づいて電池モジュール11単位での満充電容量を算出することもできる。満充電容量の算出方法は、他の公知の方法又は新規の方法を用いてもよい。
モジュール制御部12aは劣化度(SOH)算出部132として、電池モジュール11又は電池セル11aである単位電池毎の劣化度を算出する。例えば劣化度算出部132は、満充電容量算出部131により算出された単位電池の満充電容量と、記憶部123に記憶してある初期の満充電容量とを比較することによって劣化度を算出する。劣化度算出部132は、二次電池10に対しパラメータ算出部130にて算出される内部抵抗値Rの初期値R0に対する割合(増加度)を求め、記憶部123にて記憶してある内部抵抗増加率と放電容量比との相関関係に基づいて劣化度を算出してもよい。更に劣化度算出部132は、記憶部123にて記憶してある等価回路パラメータの初期値と、パラメータ算出部130により算出された値とを比較することにより劣化度を算出してもよい。
モジュール制御部12aは電池情報取得部133として、不正電池検知部134の処理を行なうため、対応する電池モジュール11又は電池セル11aの単位電池識別情報に対応する電池特性を示す情報をサーバ装置3(又は他の装置)から取得する。電池情報取得部133は、二次電池10がリユース品である場合のみに動作してもよい。
モジュール制御部12aは不正電池検知部134として、電池管理装置12が対応する電池モジュール11又は電池モジュール11に含まれる電池セル11aが、不正に入れ替えられた疑いがある電池を不正電池として検知する。不正電池検知部134は、対応する単位電池について上述の充電率算出部129、パラメータ算出部130、満充電容量算出部131、及び劣化度算出部132にて算出される電池特性を示す情報と、電池情報取得部133により取得した電池特性を示す情報とを比較する。不正電池検知部134は比較の結果、満充電容量(FCC)又は劣化度(SOH)が所定の割合で異なる、等価回路パラメータが類似しない等、同一であるはずの単位電池に対して電池特性を示す情報の内容に乖離がある場合には、リユース品である二次電池10に不正な電池の入れ替えの虞があることを検知する。
このように構成される二次電池リユースシステム100における不正な電池の検知処理について説明する。図8は、不正電池検知に係る第1の処理手順の一例を示すフローチャートである。第1の処理は、新品の二次電池10が搭載されている車輌V、リユース品である二次電池10が搭載されている車輌Vのいずれにおいても、不正が検知されない間は継続的に、電池管理装置12にて行なわれる。
電池管理装置12の制御部121は、送信タイミングであるか否かを判断する(ステップS101)。送信タイミングは例えば、1ヵ月に1度などの一定期間毎に、始動スイッチがオフ状態からオン状態になるタイミングである。送信タイミングは、電池監視装置4からの指示、又は要求がされたタイミングであってもよい。この場合、通信装置2経由で他の車載制御装置から走行状態に応じて要求がされるとしてもよい。通信装置2がダイアグ端末の接続を検知して電池管理装置12へ送信を要求してもよい。複数の電池管理装置12と情報を送受信する電池監視装置4にてタイミングを管理してもよい。
ステップS101にて送信タイミングでないと判断された場合(S101:NO)、制御部121は処理をステップS101へ戻す。
ステップS101にて送信タイミングであると判断された場合(S101:YES)、制御部121は、記憶部123に記憶してある電池特性を示す情報(FCC、SOH、又は等価回路パラメータ)を、単位電池識別情報(MID/CID)と対応付けて読み出す(ステップS102)。送信される電池特性を示す情報は、継続的に算出された全ての情報でなく、送信タイミングと判断されたタイミングで算出された情報で充分である。例えば10ミリ秒のサンプリング周期で情報が算出されているが、全ての情報を送信する必要はない。勿論、全ての情報を逐次送信するようにしてもよい。
制御部121は、記憶部123に記憶してある自身の管理装置識別情報(BMU−ID)を読み出す(ステップS103)。ステップS103にて制御部121は、タイマ122により時間情報を取得してもよい。制御部121は、読み出した情報のサーバ装置3への送信を入出力処理部124により電池監視装置4へ要求する(ステップS104)。
電池監視装置4では制御部40が、入出力部43にて送信要求を受ける(ステップS401)。制御部40は、送信要求に応じて電池管理装置12から与えられる電池特性を示す情報を、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)と対応付けて通信部45により車外に向けて、通信装置2を介してサーバ装置3宛てに送信する(ステップS402)。ステップS402にて電池監視装置4又は通信装置2は、車輌Vを識別する車体番号と共に送信することが好ましい。ステップS402のタイミングで制御部30は、送信要求と共に与えられる電池特性を示す情報を、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)と対応付けて記憶部44に時間情報と対応付けて履歴として記憶してもよい。
サーバ装置3では通信部32により、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)と対応付けて送信された単位電池毎の電池特性を示す情報を受信すると(ステップS301)、記憶部31のデータベース301に記憶する(ステップS302)。
このようにして所定の送信タイミングの都度、電池管理装置12にて算出された電池特性を示す情報がサーバ装置3へ送信され、データベース301に蓄積される。
図9は、サーバ装置3に記憶される情報の内容例を示す図である。図9に示すようにデータベース301には、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)に対応付けて、電池特性を示す情報(満充電容量(FCC)、SOH(劣化度)、充電率(SOC)、等価回路パラメータ)が記憶されている。図9に示す例においてデータベース301には、電池セル11aを単位電池として夫々の電池特性を算出した時間情報も対応付けて記憶されている。
このようにしてサーバ装置3に単位電池毎に電池特性を示す情報の履歴が記憶される。以後、電池管理装置12が劣化度を例えば80%であると算出した場合、電池監視装置4にて二次電池10の交換、特に劣化度が80%となった電池モジュール11又は電池セル11aの交換の要請をユーザへ通知する。ユーザへの通知は、インストルメントパネルにおけるディスプレイ、計器類に含まれる警告灯にて通知するとよい。通知を受けたユーザが、二次電池10の交換を車輌Vのディーラ(又は第三者である交換業者)に依頼し、リユース品である二次電池10を車輌Vに搭載させると、二次電池10に組み込まれた電池モジュール装置1夫々における電池管理装置12が以下の第2の処理を実行する。
サーバ装置3に蓄積されることにより、組み替え後の二次電池10について、単位電池毎に電池特性を示す情報を車輌V即ち電池管理装置12にて収集することができる。
リユース品であるか否かは、例えばサーバ装置3のデータベース301に記憶してもよい。具体的には、図9に示した例では、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)に対応付けて、リユース品への組み替え回数が記憶してある。単位電池識別情報(MID/CID)又は管理装置識別情報(BMU−ID)を参照して組み替え回数が1以上である場合にはリユース品に組み込まれていることが認識することができる。電池管理装置12の記憶部123にて組み替え回数を記憶してもよい。組み替え回数を参照することにより制御部121が自身でリユース品に組み込まれているか否かを認識することができる。リユース品の二次電池10が搭載された車輌Vにおける電池監視装置4の記憶部44に、リユース品の二次電池10であることを示す情報を記憶してもよい。
図10は、不正電池検知に係る第2の処理手順の一例を示すフローチャートである。第2の処理は、リユース品である二次電池10が搭載されている車輌Vの電池管理装置12、即ち記憶部123に記憶されている組み替え回数が1以上である場合に制御部121により行なわれる。制御部121は所定のタイミングで、例えば始動スイッチがオフ状態からオン状態となる都度に1度、以下の処理を実行する。
制御部121は、電池モジュール11又は電池セル11aである単位電池毎に、電圧取得部125、電流取得部126、及び温度取得部127により電圧、電流及び温度を取得する(ステップS111)。制御部121は単位電池毎に、充電率、等価回路パラメータ、満充電容量、又は劣化度のいずれか1つ又は複数である電池特性を示す情報を算出する(ステップS112)。
制御部121は、記憶部123にて記憶している単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)を含む履歴の送信要求を電池監視装置4及び通信装置2を介してサーバ装置3へ送信する(ステップS113)。
電池監視装置4では制御部40が、入出力部43にて送信要求を受ける(ステップS411)。制御部40は、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)に関する履歴の送信要求を通信部45により車外に向けて、通信装置2を介してサーバ装置3宛てに送信する(ステップS412)。
サーバ装置3では通信部32により、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)に関する履歴の送信要求を受信すると(ステップS311)。制御部30は、記憶部31のデータベース301から単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)が対応付けられている単位電池の電池特性を示す情報を読み出す(ステップS312)。制御部30は、読み出した情報を要求元へ送信する(ステップS313)。
通信装置2にてサーバ装置3から受信した送信要求への応答は、電池監視装置4を介して電池管理装置12の入出力処理部124が受信する(ステップS114)。制御部121は、受信した情報に基づき単位電池毎に、受信した情報が示す電池特性と、ステップS112にて算出した電池特性とを比較する(ステップS115)。制御部121は、不正電池検知部134により、同一であるはずの単位電池に対して電池特性を示す情報の内容に乖離があるか否かを判断する(ステップS116)。
ステップS116において不正電池検知部134は例えば上述したように、満充電容量(FCC)又は劣化度(SOH)が所定の範囲、所定の割合で異なるか否か等で判断する。例えば図9に示した例のように、不正電池検知部134は、サーバ装置3から受信した電池特性を示す情報に含まれる劣化度が80.5%であり、該劣化度が算出された時点が1ヵ月前であるにも拘らず、ステップS112にて算出した劣化度が67.5%である場合、乖離があると判断する。同一の電池管理装置12を用いて算出している劣化度は、1ヵ月で13%も減少するはずがない。これらの劣化の許容範囲を記憶部123に記憶しておき、許容範囲外である場合には矛盾しているとして乖離があると容易に判断することが可能である。なお不正電池検知部134は、車輌Vの走行距離、走行時間(二次電池10の使用時間)の累積等の状況を通信装置2又はサーバ装置3経由で取得し、これを用いて判断してもよい。
ステップS116で乖離がないと判断された場合(S116:NO)、制御部121は処理を終了する。
ステップS116で乖離があると判断された場合(S116:YES)、制御部121は、乖離があると判断された単位電池の単位電池識別情報(MID/CID)と共に不正の虞がある旨の通知を入出力処理部124から出力し(ステップS117)、処理を終了する。
ステップS117にて不正電池検知部134が不正な電池の混入の虞を検知し、通知を出力した場合、電池監視装置4又は通信装置2が車輌Vの運転制御装置へこれを通知して二次電池10の充放電を停止させることが可能である。インストルメントパネルのディスプレイ又は計器類の警告灯でユーザ向けに通知し、車輌Vの対応ディーラ、メーカ等へメンテナンスを受けるように促すとよい。
このように実施の形態1では、電池管理装置12のモジュール制御部12aの機能の一部として不正電池検知部134を備える構成とした。二次電池リユースシステム100では、電池モジュール11又は電池セル11aである単位電池毎に、入れ替えを行なって新たな二次電池10を再生させることができる。この際、単位電池毎に高精度な電池特性を算出できることを利用し、同一であるはずの単位電池に対して乖離する電池特性が算出された場合に不正な電池の混入を検知することができる。これにより二次電池リユースシステム100における不正な電池の混入を防止し、リユース品である二次電池10の信頼性を向上させることができる。リユース品であっても信頼足りうる二次電池10を供給することができるため、二次電池10の資源を効率的に利用することができる。資源供給量の変動によらない二次電池10の安定的使用が期待できる。
(実施の形態2)
実施の形態2では不正な電池の混入検知をサーバ装置3で行なう。実施の形態2における二次電池リユースシステム100の構成は、以下に示す電池管理装置12の機能、サーバ装置3の構成及び詳細な処理手順が異なる以外は、実施の形態1と同様である。実施の形態2では、実施の形態1と共通する構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図11は、実施の形態2におけるサーバ装置3の構成を示すブロック図である。実施の形態2においてサーバ装置3は、記憶部31に不正電池検知に係る検知プログラム3Pを記憶しており、制御部30は、検知プログラム3Pに基づき不正電池検知部としての機能を発揮する。
図12は、実施の形態2における電池管理装置12のモジュール制御部12aの機能ブロック図である。実施の形態2においてモジュール制御部12aは、実施の形態1における不正電池検知部134の機能を有していない。電池管理装置12は図8のフローチャートに示したように、算出した電池特性を示す情報を所定のタイミングで電池監視装置4及び通信装置2を介してサーバ装置3へ送信する。電池特性を示す情報の送信及びデータベース301への蓄積については図8のフローチャートに示した実施の形態1における処理と同様であるから詳細な説明を省略する。
図13は、実施の形態2における不正電池検知の処理手順の一例を示すフローチャートである。実施の形態2では、サーバ装置3の制御部30がデータベース301に蓄積されている各単位電池についての電池特性の情報に基づいて不正電池を検知する。サーバ装置3の制御部30は単位電池が、組み替えがされていないものであるか、組み替えて再生された二次電池10に含まれているものであるかに関わらず以下の処理を実行する。
サーバ装置3の制御部30は、いずれかの電池管理装置12を送信元とする電池特性を示す情報を受信すると(ステップS321)、対応する単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)を抽出する(ステップS322)。ステップS321は、いずれか一方のみの識別情報を抽出してもよい。
制御部30は、抽出した識別情報(MID/CID、及び/又は、BMU−ID)に対応する記録(レコード)をデータベース301から抽出する(ステップS323)。例えば制御部30は、電池モジュール11の単位電池識別情報(MID)及び電池セル11aの単位電池識別情報(CID)の少なくともいずれか一方が対応付けられているレコードを抽出する。
制御部30は、抽出された情報が示す電池特性とステップS321で受信した情報が示す電池特性とを比較し(ステップS324)、乖離があるか否かを判断する(ステップS325)。ステップS325の判断は、実施の形態1の図10のフローチャートに示したステップS116における判断と同様であるので詳細な説明は省略する。ステップS325で制御部30は、単位電池識別情報(MID/CID)と管理装置識別情報(BMU−ID)との対応が記録と異なる場合に乖離がある、即ち不正の虞があると判断してもよい。例えば粗悪な電池モジュール11が不正に電池モジュール装置1に組み込まれ、不適切な単位電池識別情報が電池管理装置12の記憶部12eに記憶された場合、サーバ装置3にてこれを不正と検知することが可能である。
なおステップS325において制御部30は、データベース301に記憶してある単位電池識別情報毎の電池特性のデータを教師データとして、深層学習を用いた分類モデルを作成しておき、同一の単位電池であるか否かを判断してもよい。また制御部30は、データベース301に記憶してある電池特性のデータに基づき、深層学習を用いた劣化度の推定を利用してもよい。
ステップS325で乖離がないと判断された場合(S325:NO)、制御部30は、ステップS321で受信した電池特性を示す情報を、データベース301に記憶し(ステップS326)、処理を終了する。ステップS326において制御部30は、単位電池識別情報(MID/CID)及び管理装置識別情報(BMU−ID)に対応付けて電池特性を示す情報を記憶する。
ステップS325で乖離があると判断された場合(S325:YES)、制御部30は、電池特性を示す情報の送信元の電池管理装置12が搭載された車輌Vへ向けて、不正の虞がある旨の通知を通信部32から送信し(ステップS327)、処理を終了する。制御部30は、ステップS321で受信した電池特性を示す情報をデータベース301外のログデータとして記録するとよい。
ステップS321において制御部30は、電池特性を示す情報と共に送信元の電池管理装置12が搭載された車輌Vの車体識別番号を受信し、車輌Vを識別してディーラ、車輌Vのメーカ、又は二次電池10のメーカ若しくは交換業者へ向けて通知することが好ましい。
ステップS327にてサーバ装置3が不正な電池の混入の虞を検知した旨の通知を送信した場合、対象の車輌Vにおける通信装置2にて通知を受信する。通信装置2は車輌Vの運転制御装置へこれを通知して二次電池10の充放電を停止させることが可能である。インストルメントパネルのディスプレイ又は計器類の警告灯でユーザ向けに通知し、車輌Vの対応ディーラ、メーカ等へメンテナンスを受けるように促すとよい。
実施の形態2に示したように、サーバ装置3の制御部30にて不正電池を検知する処理を実行する構成により、車輌Vに搭載される電池管理装置12における処理負荷を軽減することができる。サーバ装置3からディーラ、メーカ等へ通知することも容易である。簡素な構成が望ましい電池管理装置12でなく、潤沢な演算資源を備えたサーバ装置3にて検知処理を実行することにより、大量の情報に基づく高精度な判断、その他の二次電池を搭載する装置又は車輌に関するメーカ、又はサービス提供者への情報提供も容易である。
(実施の形態3)
実施の形態3では、二次電池10としてバイポーラ型電池を用いる。図14は、実施の形態3における電池モジュール装置1の構成例を示す模式斜視図である。バイポーラ型の電池モジュール装置1は、導電性樹脂製のフィルム状の集電体11c、樹脂製正電極材、セパレータ、樹脂製負電極材、集電体11cの順に積層して作製した扁平な直方体状の電池セル11aを複数用いる。電池モジュール11は、複数の電池セル11aを扁平面となるフィルム状の集電体11c同士を接触させて積層させて構成される。集電体11cは電圧を検出するためのタブ11dを有している。積層された電池セル11aの集電体11cの内、露出している二面(上面及び下面)に設けられた引出部11eから夫々、電極端子11bが引き出されている。
実施の形態3において回路基板12hには、各電池セル11aの集電体11cのタブ11dに対応する開口が設けられており、開口の縁部には接続端子12iに相当する導体パターンが形成されており、電圧検出回路12bと接続されている。開口にタブ11dを挿入し、接続端子12iへ倒すように接触させることで、集電体11cと電圧検出回路12bとを電気的に接続させることができる。実施の形態3において導線12jは回路基板12h上に形成された導線パターンである。
図15は、電池モジュール装置1の外観を示す模式図である。電極端子11b及び回路基板12h上の入出力部12dを露出させつつ、ラミネート材等を用いた保持部材1aによって全体が覆われて電池モジュール装置1が構成される。入出力部12dが無線通信モジュールである場合は、入出力部12dの露出は必須ではない。
電池モジュール装置1に含まれる電池モジュール11がバイポーラ型であること以外の電池管理装置12の構成及びモジュール制御部12aの機能及び実行される処理内容は、実施の形態1又は2と同様であるから詳細な説明を省略する。
このようにしてバイポーラ型の二次電池10用の電池モジュール11を使用する場合であっても、同様に各電池セル11aに対して電圧検出を行ない、電池モジュール11毎に電池特性を示す情報を算出することができる。算出された電池特性を示す情報をデータベース301に記録することで、電池モジュール11を組み替えて再生した二次電池10に対し、不正な電池の混入を検知することが可能である。
(変形例)
図16は、実施の形態3の変形例における電池モジュール装置1の一部の構成例を示す模式斜視図である。変形例では、保持部材1a内に収容される回路基板12kには、電圧検出回路12bのみが実装されている。変形例で電池モジュール装置1は、電圧検出回路12bにて検出された電圧値を出力する出力端子12mと、電極端子11bとを露出させて保持部材1aに覆われて構成される。
図17は、変形例における電池管理装置12の構成例を示すブロック図である。図17に示すように電池管理装置12の構成部は、電圧検出回路12bを電池モジュール11側に分離した以外は、実施の形態1及び2と同様である。電池管理装置12の構成及びモジュール制御部12aの機能及び実行される処理内容は、実施の形態1又は2と同様であるから詳細な説明を省略する。
実施の形態1から3では、二次電池10及びこれに関連する装置は、電池モジュール装置1、電池管理装置12及び電池監視装置4間で階層的な構造を持つ形態として説明した。しかしながら実施の形態はこれに限られず、各機能の分配は多様な構成があり得る。例えば、複数の電池管理装置12は電池監視装置4内に備えられていてもよい。複数の電池モジュール装置1からの情報を集約して通信装置2へ送信する電池監視装置4は必須ではなく、電流検出部41、温度検出部42、及び各電池管理装置12から通信装置2へ情報を無線又は有線により送信してもよい。通信装置2も必須ではなく、電池監視装置4が車内LANを介さずに車外通信部22の機能を別途有し、サーバ装置3との間で情報を直接的に送受信する構成としてもよい。
100 二次電池リユースシステム
1 電池モジュール装置
10 二次電池
1a 保持部材
11 電池モジュール(単位電池)
11a 電池セル(単位電池)
11b 電極端子
11c 集電体
11d タブ
11e 引出部
12 電池管理装置
12a モジュール制御部
12b 電圧検出回路
12d 入出力部
12e 記憶部
12f 電源回路
12g 支持板
12h 回路基板
12i 接続端子
12j 導線
12k 回路基板
12m 出力端子
121 制御部
122 タイマ
123 記憶部
124 入出力処理部
125 電圧取得部
126 電流取得部
127 温度取得部
128 電流積算部
129 充電率算出部
130 パラメータ算出部
131 満充電容量算出部
132 劣化度算出部
133 電池情報取得部
134 不正電池検知部
2 通信装置
20 制御部
21 車内通信部
22 車外通信部
3 サーバ装置
30 制御部
31 記憶部
32 通信部
301 データベース
3P 検知プログラム
4 電池監視装置
40 制御部
41 電流検出部
42 温度検出部
42a 温度センサ
43 入出力部
44 記憶部
45 通信部
46 電源部
N ネットワーク
V 車輌

Claims (10)

  1. 複数の単位電池を含む二次電池の状態を検知する検知装置であって、
    前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づいて電池特性を算出する算出部と、
    前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得する取得部と、
    取得した情報が示す過去の電池特性と前記算出部により算出された電池特性との比較により、前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する不正電池検知部と
    を備える検知装置。
  2. 前記電池特性は、前記単位電池の満充電容量、充電率、劣化度及び等価回路パラメータの内の少なくとも1つを含む
    請求項1に記載の検知装置。
  3. 前記電池特性は劣化度を含み、
    前記不正電池検知部は、
    前記取得部が取得した情報が示す劣化度と、前記算出部が算出した劣化度との差分が所定値以上、又は所定割合以上であるか否かを判断し、
    所定値以上又は所定割合以上であると判断された場合に、前記単位電池が不正な電池であると検知する
    請求項2に記載の検知装置。
  4. 前記単位電池は、フィルム状の正極集電体、樹脂製の正電極材、セパレータ、樹脂製の負電極材、フィルム状の負極集電体を積層して構成された電池セル、又は該電池セルを積層させた電池モジュールである
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の検知装置。
  5. 前記正極集電体は、電圧検出用のタブを有している
    請求項4に記載の検知装置。
  6. 前記算出部により算出された電池特性を、前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて外部の記録装置へ向けて出力する出力処理部を備える
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の検知装置。
  7. 複数の電池セルを直並列して構成される二次電池の一部を構成する電池モジュールと、
    該電池モジュールの状態を検知する請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の検知装置と
    を備える電池モジュール装置。
  8. 車輌に搭載され、複数の単位電池を直並列して構成される二次電池と、
    前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づいて電池特性を算出する算出部と、
    前記単位電池又は自身の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得する取得部と、
    該取得部により取得された電池特性を示す情報を、前記単位電池を識別する単位電池識別情報に対応付けて無線通信により前記車輌の外へ向けて送信する車載通信装置と、
    前記車輌外に設けられており、前記車載通信装置から前記電池特性を示す情報を受信し、前記単位電池識別情報に対応付けて記録する記録部と、
    該記録部に記録された前記単位電池毎の前記情報が示す電池特性と、新たに前記算出部にて算出された電池特性との比較により前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する不正電池検知部と
    を備える電池情報処理システム。
  9. 記録部から情報を読み出すことが可能なコンピュータに、
    複数の単位電池を直並列して構成される二次電池における電圧、電流又は温度に基づいて算出された電池特性を示す情報を、前記単位電池を識別する識別情報に対応付けて受信するステップ、
    前記単位電池の識別情報に対応付けて前記記録部に記録されている過去の電池特性を示す情報を前記記録部から抽出するステップ、
    受信した電池特性を示す情報と、抽出された電池特性を示す情報とを比較するステップ、及び
    比較により、前記単位電池の不正な混入を検知するステップ
    を実行させるコンピュータプログラム。
  10. 複数の単位電池を含む二次電池の状態を検知装置が検知する検知方法であって、
    前記検知装置は、
    前記複数の単位電池における電圧、電流又は温度に基づき算出される電池特性を取得し、
    前記単位電池の識別情報に対応付けて記録されている過去の電池特性を示す情報を取得し、
    取得した情報が示す過去の電池特性と算出された電池特性との比較により、前記二次電池に含まれる単位電池の不正な混入を検知する
    検知方法。
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