JP2020002905A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020002905A
JP2020002905A JP2018124784A JP2018124784A JP2020002905A JP 2020002905 A JP2020002905 A JP 2020002905A JP 2018124784 A JP2018124784 A JP 2018124784A JP 2018124784 A JP2018124784 A JP 2018124784A JP 2020002905 A JP2020002905 A JP 2020002905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
pressure
supercharging pressure
boost pressure
feasible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018124784A
Other languages
English (en)
Inventor
賢治 井川
Kenji Igawa
賢治 井川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2018124784A priority Critical patent/JP2020002905A/ja
Publication of JP2020002905A publication Critical patent/JP2020002905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】過給圧のオーバーシュートやアンダーシュートの発生を抑える。【解決手段】本発明の内燃機関の制御装置は、過給圧が目標過給圧となるように、過給圧を変更するためのアクチュエータの操作量をフィードバック制御する。この制御装置は、以下の処理を実行するように構成されている。即ち、内燃機関の回転速度と燃料噴射量とに応じた過給圧の目標値である定常目標過給圧が算出される。過給圧の前回の目標過給圧に応じて、今回操作可能なアクチュエータの操作量である実現可能操作量が算出され、実現可能操作量に応じて、今回実現可能な過給圧である実現可能過給圧が算出される。そして、実現可能過給圧が、前回の目標過給圧と定常目標過給圧との範囲外にある場合には、今回の目標過給圧は定常目標過給圧に設定され、範囲内にある場合には、今回の目標過給圧は、実現可能過給圧に設定される。【選択図】図4

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関する。より具体的には、過給機を有する内燃機関の運転を操作する内燃機関の制御装置に関するものである。
従来より、ターボ過給機を備えた内燃機関が知られており、このような内燃機関では、内燃機関の運転状態に応じて、ターボ過給機による過給圧が適宜調整される。例えば、ターボ過給機が可変ノズルを有する場合、可変ノズルの操作によりタービンの回転を能動的に制御することで、過給圧が制御される。また、ターボ過給機のタービンをバイパスさせるバイパス通路が設けられ、バイパス通路に、バイパス通路を流れる排気の流量を調節するウエイストゲートバルブ(以下「WGV」とも称する)を有するものがある。この場合、WGVの開度が制御されることにより、過給圧が制御される。
ところで、上述した可変ノズルやWGVによる過給圧制御には、一般にフィードバック制御が用いられる。しかし、例えば、排気流量が少ない場合など、過給圧フィードバック制御において設定される目標過給圧が、実際には実現できない過給圧となる場合がある。このような場合、目標過給圧と実過給圧との間の差が大きくなる。そして、この状態は、排気の状態が目標過給圧を実現できる状態となるまで継続する。この間、通常の過給圧フィードバック制御が実行されると、目標過給圧と実過給圧との偏差が積分項として蓄積され、フィードバック制御における積分項の絶対値が大きくなっていく。このため、排気の状態が目標過給圧を実現できる状態となり、該偏差が小さくなったとしても、積分項の絶対値が減少するまでには時間を要することとなる。その結果、過給圧にオーバーシュートやアンダーシュートが発生することが考えられる。
これに対し、特許文献1には、排気の状態に基づいて目標過給圧を実現できる状態か否かを判定し、目標過給圧を実現できないと判定した場合には、フィードバック制御の積分項の演算に対する偏差の影響を、目標過給圧が実現できる場合に比べて小さくする過給圧フィードバック制御が記載されている。
特開2017−031825号公報 特開2008−169758号公報 特開2015−187401号公報
特許文献1に記載された制御では、目標過給圧を実現できない場合の積分項への悪影響を小さくすることは可能であるが、ゼロとすることはできない。従って、依然として過給圧にオーバーシュートやアンダーシュートが発生する可能性があり、特許文献1の制御にはこの点で改善の余地が残る。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、過給圧のフィードバック制御において、実現できない目標過給圧が設定されることによるオーバーシュートやアンダーシュートの発生を抑えることができるよう改良された内燃機関の制御装置を提供するものである。
本発明の内燃機関の制御装置は、過給圧を変更するためのアクチュエータを有する過給機を備える内燃機関に適用され、過給圧が目標過給圧となるように、アクチュエータの操作量をフィードバック制御する。この制御装置は、以下の処理を実行するように構成されている。即ち、内燃機関の回転速度と燃料噴射量とに応じた過給圧の目標値である定常目標過給圧が算出される。また、過給圧の前回の目標過給圧に応じて、今回操作可能なアクチュエータの操作量である実現可能操作量が算出され、実現可能操作量に応じて、今回実現可能な過給圧である実現可能過給圧が算出される。そして、前回の目標過給圧と定常目標過給圧との範囲外に、実現可能過給圧がある場合には、今回の目標過給圧が、定常目標過給圧に設定される。前回の目標過給圧と定常目標過給圧との範囲内に、実現可能過給圧がある場合には、今回の目標過給圧は、実現可能過給圧に設定される。
本発明によれば、実現可能過給圧が、前回の目標過給圧と定常目標過給圧との範囲内にある場合、即ち、目標過給圧を、前回の目標過給圧から定常目標過給圧に変化させた場合に、実現可能過給圧の範囲を超える場合には、目標過給圧は、定常目標過給圧ではなく、実現可能過給圧に設定される。つまり、本発明の制御によれば、内燃機関の回転速度と燃料噴射量とから決定される現在の運転状態に応じた定常目標過給圧が、実現可能ではない過給圧である場合には、今回の目標過給圧が、実現可能な過給圧の上限値又は下限値である実現可能過給圧に設定されることとなる。これにより、目標過給圧と実過給圧との偏差を小さく抑えることができ、フィードバック制御の積分項が増大するのを抑えることができる。従って、過給圧のオーバーシュート及びアンダーシュートを抑制することができる。
本発明の実施の形態としての内燃機関の概略構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態としての制御装置が備える、可変ノズルの開度指令値を算出する構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態としての制御装置が備える、ターボモデルを用いてエキマニ圧力の目標値を算出する構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態としての制御装置が備える、実現可能過給圧を算出する構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態としての制御装置が備える、実現可能VN開度を算出する構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるVN等速制御について説明するための図である。 本発明の実施の形態としての制御装置が備える、目標過給圧を設定する構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の制御について説明するタイミングチャートである。
1.内燃機関の全体構成
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態としての内燃機関の概略構成を説明するための図である。図1に示すとおり、本実施の形態のシステムは、複数気筒(図1では4気筒)を有する4サイクルのディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」とも称する)2を備えている。エンジン2は車両に搭載され、その動力源とされているものとする。本実施形態では、本発明をディーゼルエンジン(即ち、圧縮着火内燃機関)の制御に適用した場合について説明するが、本発明はディーゼルエンジンに限定されるものではなく、ガソリンエンジン(即ち、火花点火内燃機関)、その他の各種の内燃機関の制御に適用することが可能である。エンジン2の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射するためのインジェクタ4が設置されている。
エンジン2は、可変ノズル型のターボ過給機10を備えている。ターボ過給機10は、排気ガスの排気エネルギによって作動するタービン12と、タービン12と一体的に連結され、タービン12に入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動されるコンプレッサ14とを有している。更に、ターボ過給機10は、タービン12に供給される排気ガスの流量を調整するための可変ノズル(以下「VN」と略する)16を有している。
VN16は、図示を省略するアクチュエータ(例えば、電動モータ)によって開閉動作可能になっている。VN16の開度(以下「VN開度」とも称する)を小さくすると、タービン12の入口面積が小さくなり、タービン12に吹き付けられる排気ガスの流速を速くすることができる。その結果、コンプレッサ14およびタービン12の回転数(以下、「ターボ回転数」と称する)が上昇するので、過給圧を上昇させることができる。逆に、VN開度を大きくすると、タービン12の入口面積が大きくなり、タービン12に吹き付けられる排気ガスの流速が遅くなる。その結果、ターボ回転数が降下するので、過給圧を低下させることができる。
吸気通路20は、吸気マニホールド22により枝分かれして、各気筒の吸気ポート(図示せず)に接続している。エンジン2の吸気通路20の入口付近には、エアクリーナ30が設けられている。エアクリーナ30を通って吸入された空気は、ターボ過給機10のコンプレッサ14で圧縮された後、インタークーラ32で冷却される。インタークーラ32を通過した吸入空気は、吸気マニホールド22により各気筒の吸気ポート(図示せず)に分配される。
吸気通路20におけるインタークーラ32と吸気マニホールド22との間には、ディーゼルスロットル(以下「Dスロ」)34が設置されている。Dスロ34は、アクチュエータによって電気的に開閉自在に構成されている。
排気通路40は、排気マニホールド42により枝分かれして、各気筒の排気ポート(図示せず)に接続している。ターボ過給機10のタービン12は、排気通路40の途中に配置されている。タービン12よりも下流側の排気通路40には、排気ガスを浄化するための後処理装置44が設けられている。後処理装置44としては、例えば、酸化触媒、NOx触媒、DPF(Diesel Particulate Filter)、DPNR(Diesel Particulate-NOx-Reduction system)等を用いることができる。
吸気通路20における吸気マニホールド22近傍には、EGR(Exhaust Gas Recirculation)通路50の一端が接続されている。EGR通路50の他端は、排気通路40の排気マニホールド42近傍に接続されている。このEGR通路50を通して、排気ガス(既燃ガス)の一部を吸気通路20へ還流させること、つまり外部EGRを行うことができる。
EGR通路50の途中には、EGRガスを冷却するためのEGRクーラ52が設けられている。EGR通路50には、EGRクーラ52をバイパスするためのバイパス通路54が、EGRクーラ52と並行に接続されている。EGR通路50の、EGRクーラ52よりEGRガスの流れに対して下流側(即ち、吸気通路20に近い側)には、EGRバルブ56が設置されている。
吸気通路20におけるエアクリーナ30の下流近傍には、吸気通路20に吸入される新気の流量である新気量Gaに関する情報を取得するためのエアフローメータ60が設置されている。また、このシステムは、その他にも、Dスロ34の上流側の吸気通路20内の温度である吸気温度thiaを計測するための温度センサ62、Dスロ34の下流、即ち、吸気マニホールド22内の吸気圧力Pimを計測するための吸気圧センサ64、大気圧を検出するための大気圧センサ(図示せず)、アクセルペダル68の踏み込み量(アクセル開度)を検出するためのアクセルポジションセンサ(図示せず)、エンジン2のクランク角度を検出するためのクランク角センサ(図示せず)等、エンジン2の運転状態や運転情報に関する情報を取得するための各種センサを有している。
2.制御装置の機能
本実施の形態のシステムは、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)70を備えている。ECU70の入力部には、上述した各種センサが接続されている。またECU70の出力部には、上述したインジェクタ4、Dスロ34、EGRバルブ56、ターボ過給機10のVN16の他、エンジン2を制御するための各種アクチュエータが接続されている。ECU70は、入力された各種の情報に基づいて、所定のプログラムに従って各アクチュエータを駆動する。
2−1.VN開度指令値の算出
ECU70が有する機能の一つに、過給圧が目標過給圧となるようにターボ過給機10の運転を制御する機能がある。過給圧としては、例えば、Dスロ34の上流の圧力、又は、Dスロ34の下流の圧力を用いることが可能であるが、本実施の形態では、Dスロ34の上流側の圧力を過給圧とする。ECU70は、過給圧の制御においてフィードバック制御を用いる。本発明におけるフィードバック制御は、積分項(即ち、I項)を有するものであればよく、従って、PID制御であってもよいし、PI制御であってもよい。
より具体的に、ECU70は、VN16の操作によりタービン12の回転を能動的に制御することで、過給圧を制御する。ターボ過給機10の運転を制御するための操作量の1つにVN16の開度がある。
ECU70は、目標過給圧からVN開度を直接演算するのではなく、目標過給圧の値を用いて、タービン12の入口側の圧力である排気マニホールド42の圧力(以下、「エキマニ圧力」と称する)P4の目標値を算出する。更に、エキマニ圧力P4の目標値から、VN開度を決定する。
図2は、ECU70が備える、VN開度の指令値を算出するための目標実現部の構成を示す図である。図2に示されるように、ECU70は、算出部72、74、75、76、77を備える。以下、算出部72、74、75、76、77のそれぞれの機能について説明する。
算出部72は、ターボモデルを用いてエキマニ圧力P4の目標値(以下、「目標P4」とも称する)を演算する。図3は、算出部72のターボモデルの構成の一例を示すブロック図である。算出部72には、目標コンプレッサ後圧力算出部80と、目標コンプレッサ仕事算出部82と、目標タービン仕事算出部84と、目標排気系状態量算出部86とが含まれる。
目標コンプレッサ後圧力算出部80には、目標過給圧(即ち、インタークーラ32とDスロ34との間の吸気通路20内の圧力の目標値)と、I/C圧損とが入力され、コンプレッサ14の出口側の圧力の目標値である目標コンプレッサ後圧力P3trgが出力される。
目標コンプレッサ仕事算出部82は、以下の式(1)に従って、コンプレッサ14がする仕事であるコンプレッサ仕事の目標値(以下「目標コンプレッサ仕事」とも称する)WCtrgを算出する。式(1)は、コンプレッサ仕事WC、新気量Ga、吸気温度Tha、コンプレッサ前圧力P2、及び、コンプレッサ後圧力P3の間に成り立つ関係を表した式である。式(1)に、目標コンプレッサ後圧力P3trgと、新気量Ga、吸気温度Tha、及び、コンプレッサ前圧力P2の現在値を入力することによって、目標コンプレッサ仕事WCtrgが求められる。なお、式(1)において、Cpaは定温比熱であり、κは空気の比熱比である。
Figure 2020002905
目標タービン仕事算出部84には、目標コンプレッサ仕事算出部82で算出された目標コンプレッサ仕事WCtrgと、ターボ過給機10の総合効率ηtotが入力される。目標タービン仕事算出部84は、以下の式(2)に従って、タービン12がする仕事であるタービン仕事の目標値(以下、「目標タービン仕事」と称する)WTtrgを算出し、出力する。式(2)における総合効率ηtotは、固定値でもよいし、例えば、タービン12の回転速度を軸としたマップで定義される変数でもよい。
Figure 2020002905
目標排気系状態量算出部86には、目標タービン仕事算出部84で算出された目標タービン仕事WTtrgと、タービン12の入口側の排気通路40内の温度であるエキマニガス温度T4、タービン12の出口側の排気通路40内の圧力であるターボ後圧力P6、タービン12を通過するガスの流量であるタービン通過ガス量Ga+Gfが入力される。目標排気系状態量算出部86では、以下の式(3)を解いて、目標P4を算出する。なお、式(3)において、Cpgは定圧比熱であり、κは排気ガスの比熱比である。
Figure 2020002905
また、算出部72には、同様に、現在の過給圧と各種排気系状態量(即ち、Ga、Tha、P2、ηtot、T4、P6、及び、Ga+Gf)が入力される。そして、以上の目標P4の算出と同様の手順で、現在の過給圧に対応するエキマニ圧力が算出される。
再び、図2を参照して、算出部74及び算出部75は、ノズル式で構成されている。算出部74には、算出部72により算出された目標P4と、ターボ後圧力P6の現在値が入力され、算出部75には、現在の過給圧に対応するエキマニ圧力P4と、ターボ後圧力P6の現在値が入力される。
まず、算出部74は、VN16の下流側の圧力と上流側の圧力との圧力比の関数Φである以下の式(4)に従って、入力された目標P4とターボ後圧力P6とに応じた値を算出し、同様に算出部75は、式(4)に従って、入力されたエキマニ圧力P4とターボ後圧力P6とに応じた値を算出する。
Figure 2020002905
なお、式(4)の関数Φは、VN16の下流圧力と上流圧力との間の圧力比(P6/P4)を変数とする複雑な関数である。しかし、区分線形法により、関数Φを複数の圧力比の区分に分け、圧力比の区分毎に1次関数で直線近似することによって、以下の式(5)に示すように、簡易化することができる。式(5)において、a及びbは、区分ごとの係数である。関数Φの値は、式(5)を用いて算出されたものであってもよい。
Figure 2020002905
式(4)又は式(5)に従って算出された値は、以下の式(6)に入力され、算出部74ではVN有効開度面積μAの目標値が、算出部75では現在値が、それぞれ算出される。具体的に、式(6)に、目標P4又はエキマニ圧力P4、P6にターボ後圧力P6の現在値、T4にエキマニガス温度T4の現在値、Ga+Gfに、タービン通過ガス量Ga+Gfの現在値を入力することにより、VN16の有効開口面積μAの目標値又は現在値が得られる。
Figure 2020002905
算出部76には、算出部74で算出された有効開度面積μAの目標値が入力される。算出部76は、有効開口面積μAとVN開度との関係に基づいて、VN開度のF/F項を決定する。一方、算出部77には、算出部74で算出された有効開度面積μAの前回の目標値と、算出部75で算出されたVN有効開度面積μAの現在値とが入力され、この値を用いてPID制御によるF/B項が算出される。算出されたF/F項とF/B項とが加算され、最終的に、ECU70の目標実現部からは、VN開度指令値が算出される。
2−2.目標過給圧の算出
ECU70は、上述したターボモデル(即ち、算出部72)に入力される目標過給圧を、今回、実現可能な過給圧の範囲内に設定する。ここで「今回、実現可能」とは、今回の制御周期で算出された目標過給圧が、実際に上述の目標実現部に入力されて、VN開度指令値が算出されて、VN16が制御された段階で実現可能であることを意味するが、以下の算出では、VN16の1制御周期後(例えば、32ms後)に実現可能な値を、「実現可能」な値として算出するものとする。以下、実現可能な過給圧(「実現可能過給圧」とも称する)の算出について説明する。
図4は、ECU70が備える実現可能過給圧を算出する構成を示すブロック図である。図4に示されるように、ECU70は、実現可能過給圧算出のため、算出部92、94、及び、96を備えている。ECU70が備える実現可能過給圧算出のための機能は、目標過給圧に対するVN開度指令値を算出する目標実現部の算出モデルの逆モデルである。
算出部92では、実現可能VN開度が算出される。図5は、算出部92による実現可能VN開度の算出方法を示すブロック図である。算出部92は、算出部100、102、104、106、及び108を有している。算出部100には、エンジン回転速度NEと燃料噴射量Qとが入力され、定常目標VN開度が算出される。定常目標VN開度は、現在の運転状態から要求されるVN開度であり、実現可能か否かに関わらず設定されるVN開度の目標値である。定常目標VN開度は、例えばマップに従って算出される。あるいは、定常目標VN開度は、図2のVN開度の算出モデルに、エンジン回転速度NE及び燃料噴射量Qに従って算出される定常目標過給圧を入力することで算出される値であってもよい。
算出部102には、算出部100で演算された定常目標VN開度と前回VN開度とが入力される。算出部102では、定常目標VN開度から前回VN開度が減算される。算出部104では、算出部102における減算の結果と、0とが比較される。ここで、減算結果が0より大きい、つまり、定常目標VN開度から前回VN開度を減算した値がプラスであれば、次回のVN16は閉じ側に制御される。この場合、算出部106において実現可能VN開度が算出される。一方、減算結果が0より小さい、つまり、定常目標VN開度から前回VN開度を減算した値がマイナスであれば、次回VN16は開き側に制御される。この場合、算出部108において実現可能VN開度が算出される。
ところで、本実施の形態のシステムでは、VNの開度を変化させる場合、VN等速制御が行われる。VN等速制御とは、VN16の実開度の変化量を一定にする制御である。図6はVN等速制御について説明する図である。図6に示されるように、VN開度は、開き側に変化させる場合と、閉じ側に変化させる場合とのそれぞれに対して設定された動作速度で変化するように、決められている。従って、現在のVN開度に対し、1制御周期後に実現可能なVN開度の限界値は、予め設定されている動作速度と、前回VN開度から、算出することができる。
再び、図4を参照して、算出部92で算出された実現可能VN開度は、ターボ後圧力P6、エキマニガス温度T4、タービン通過ガス量Ga+Gf等の各種状態量と共に、算出部94に入力される。なお、ここで入力される各種状態量は、現在値又は前回算出された推定値等である。ここでは、ECU70は、1制御周期後に実現可能過給圧を算出するのであるが、ターボ後圧力P6、エキマニガス温度T4、タービン通過ガス量Ga+Gfは、過給圧変化の影響を受けにくい状態量であり、従って、現在の検出値や前回演算値を用いても問題はない。
算出部94では、今回のエキマニ圧力P4の推定値が算出される。エキマニ圧力P4の推定値は、以下の式(7)に従って算出される。式(7)において、μAEGRは、EGR弁の有効開口面積であり、EGRガス量とEGR弁実開度の2次元マップから算出される。μAVNは、設定された実現可能VN開度に応じてVN開度とターボ通過ガス量との2次元マップから算出される値である。
Figure 2020002905
算出部94で演算されたエキマニ圧力P4の推定値は、ターボ後圧力P6、エキマニガス温度T4、タービン通過ガス量Ga+Gf等の各種状態量と共に、算出部96に入力される。算出部96では、実現可能過給圧が算出される。実現可能過給圧は、上述したターボモデルの逆モデル、つまり式(1)〜式(3)を用いた逆算により演算することができる。
ECU70は、更に、算出された実現可能過給圧を、定常目標過給圧に対するガード値として、目標過給圧を設定する構成を有している。図7は、目標過給圧を設定する構成を示すブロック図である。ECU70は、算出部110及び112を有している。算出部110には、エンジン回転速度NEと燃料噴射量Qとが入力される。算出部110では、マップ等に従って、現在の運転状態において要求される定常目標過給圧が算出される。
算出部112には、算出部110で演算された定常目標過給圧と、上述した実現可能過給圧とが入力される。算出部112では、目標過給圧が設定される。具体的には、前回の目標過給圧と定常目標過給圧との範囲外に、実現可能過給圧がある場合には、今回の目標過給圧は、定常目標過給圧に設定される。一方、前回の目標過給圧と定常目標過給圧との範囲内に実現可能過給圧がある場合、目標過給圧を、前回の目標過給圧から定常目標過給圧に変化させた場合には、実現可能過給圧を超えることになる。従って、この場合、目標過給圧は実現可能過給圧による制限を受け、実現可能過給圧に設定されることになる。
言い換えると、VN16を閉め側に制御する場合、定常目標過給圧が実現可能過給圧以下であれば、定常目標過給圧が目標過給圧とされ、定常目標過給圧が実現可能過給圧より大きい場合には、実現可能過給圧が目標過給圧となる。一方、VN16を開き側に制御する場合、定常目標過給圧が実現可能過給圧以上であれば、定常目標過給圧が目標過給圧とされ、定常目標過給圧が実現可能過給圧より小さい場合には、実現可能過給圧が目標過給圧とされる。
実現可能過給圧でガードされて算出された目標過給圧は、図3に示すターボモデルに入力されて、VN開度の算出に用いられる。
3.本実施の形態の制御のタイミングチャート
図8に、上述した制御により目標過給圧を設定した場合の各状態量の変化の一例を示す。図8の例は、エンジン回転速度NEは一定で、燃料噴射量Qが大きく変化した場合の例である。また、図8には比較のため、従来の制御で設定される各状態量の変化を破線にて示す。
図8の例では、時間T1において、燃料噴射量Qが増量され、これに伴って定常目標過給圧が増加する。上述したように、VN開度は等速制御により制御されるため、実現可能VN開度は、定常目標過給圧に応じたVN開度の最終的な目標値に向けて一定の割合で増加し、VN16は閉じ側に制御される。
燃料噴射量Qの増加に伴い、1制御周期後のエキマニ圧力P4の推定値が上昇し、実現可能過給圧が上昇する。設定される目標過給圧は、実現可能過給圧を上限とする範囲内で定常目標過給圧に設定される。従って、図8の目標過給圧に示されるように、実現可能過給圧が定常目標過給圧に達する時間T2までの間は、目標過給圧は実現可能過給圧と一致し、その後は、目標過給圧は、定常目標過給圧となる。
本実施の形態の制御によれば、目標過給圧が、実現不能な値に設定されることを避けることができる。従って、目標過給圧と実過給圧との差分を小さくすることができる。このため、定常目標過給圧を目標過給圧としてそのまま用いる従来の場合と比較して、積分項に蓄積される差分が小さくなる。これにより、積分項の増大による、過給圧のオーバーシュートの発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、ターボ過給機10を有し、VN開度を制御することで過給圧を制御する場合について説明した。しかし、例えばWGVを有する過給機や、電動過給機を有する構成であってもよい。この場合にも上記同様に、実現可能過給圧を求め、目標過給圧に対する制限値とすることで、過給圧のオーバーシュートを抑制することができる。
なお、以上に説明した種々の算出部は、個別のハードウェアとして存在するものではなく、ECU70のメモリに記憶されたプログラムが実行されたときに、仮想的に実現されるものである。
2 エンジン
4 インジェクタ
10 ターボ過給機
12 タービン
14 コンプレッサ
16 VN
20 吸気通路
22 吸気マニホールド
30 エアクリーナ
32 インタークーラ
34 Dスロ
40 排気通路
42 排気マニホールド
44 後処理装置
50 EGR通路
52 EGRクーラ
54 バイパス通路
56 EGRバルブ
60 エアフローメータ
62 温度センサ
64 吸気圧センサ
68 アクセルペダル
70 ECU
72〜77 算出部
80 目標コンプレッサ後圧力算出部
82 目標コンプレッサ仕事算出部
84 目標タービン仕事算出部
86 目標排気系状態量算出部
92、94、96、100、102、104、106、108、110、112 算出部

Claims (1)

  1. 過給圧を変更するためのアクチュエータを有する過給機を備え、
    過給圧が目標過給圧となるように、前記アクチュエータの操作量をフィードバック制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の回転速度と燃料噴射量とに応じた過給圧の目標値である定常目標過給圧を算出し、
    前記過給圧の前回の目標過給圧に応じて、今回操作可能な前記アクチュエータの操作量である実現可能操作量を算出し、
    前記実現可能操作量に応じて、今回実現可能な過給圧である実現可能過給圧を算出し、
    前記前回の目標過給圧と前記定常目標過給圧との範囲外に、前記実現可能過給圧がある場合には、今回の目標過給圧を、前記定常目標過給圧に設定し、
    前記前回の目標過給圧と前記定常目標過給圧との範囲内に、前記実現可能過給圧がある場合には、今回の目標過給圧を、前記実現可能過給圧に設定する、
    ように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
JP2018124784A 2018-06-29 2018-06-29 内燃機関の制御装置 Pending JP2020002905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018124784A JP2020002905A (ja) 2018-06-29 2018-06-29 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018124784A JP2020002905A (ja) 2018-06-29 2018-06-29 内燃機関の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020002905A true JP2020002905A (ja) 2020-01-09

Family

ID=69099832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018124784A Pending JP2020002905A (ja) 2018-06-29 2018-06-29 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020002905A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1963646B1 (en) Controlling exhaust gas recirculation in a turbocharged compression-ignition engine system
CN101198778B (zh) 减轻发动机的背压的***和方法
JP4306703B2 (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置
US20110079008A1 (en) Strategy For Control Of Recirculated Exhaust Gas To Null Turbocharger Boost Error
JP5187123B2 (ja) 内燃機関の制御装置
GB2424963A (en) Controlling i.c. engine turbocharger compressor surge using EGR flow
US10161337B2 (en) Control device for internal combustion engine
KR102625569B1 (ko) 배기가스 구동식 과급기의 과급기 액추에이터를 위한 조작 변수를 결정하기 위한 방법 및 장치
JP2008248859A (ja) 制御方法、制御装置
KR101563831B1 (ko) 내연 기관의 제어 장치
JP6630814B2 (ja) 内燃機関のegr制御装置及びegr制御方法
JP2013060914A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2018119469A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2018155167A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6855328B2 (ja) 内燃機関のスロットルバルブ制御装置
JP2020020295A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2020002905A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6542592B2 (ja) ターボ過給機付きエンジンの制御装置
JP2019094854A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6913624B2 (ja) 内燃機関の制御方法
JP6930902B2 (ja) バルブ制御装置
JP2015206307A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2019157798A (ja) ターボチャージャの制御装置
WO2022014406A1 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6943673B2 (ja) 制御装置および制御方法