JP2019518085A - オレフィン重合触媒系及びその使用方法 - Google Patents

オレフィン重合触媒系及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

式(I)の金属−配位子錯体を有するプロ触媒成分を含むオレフィン重合触媒系が提供される:[式](I)式中、各Xは、式(I)の錯体が中性であるように、中性、モノアニオン性、またはジアニオン性の単座配位子または多座配位子であり、各R1及びR10は、(C6−C40)アリール、置換(C6−C40)アリール、(C3−C40)ヘテロアリール、または置換(C3−C40)ヘテロアリールであり、各R2、R3、R4、R7、R8、及びR9は、水素、(C1−C40)ヒドロカルビル、置換(C1−C40)ヒドロカルビル、(C1−C40)ヘテロヒドロカルビル、置換(C1−C40)ヘテロヒドロカルビル、ハロゲン、またはニトロ(NO2)基であり、各R5及びR6は、(C1−C40)アルキル、置換(C1−C40)アルキル、または[(Si)1−(C+Si)40]置換オルガノシリルである。さらに、オレフィン系ポリマー、及びオレフィン重合触媒系の存在下で1つ以上のオレフィン系ポリマーを重合するためのプロセスも提供される。【化1】

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年3月31日に出願された米国仮特許出願第62/316,015号に対する優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、概して、オレフィン重合触媒及び触媒系に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、プロ触媒成分を含むオレフィン重合触媒系、触媒系の重合反応物を含有するオレフィン系ポリマー、及び触媒系を用いてオレフィン系ポリマーを重合するためのプロセスに関する。
ポリエチレン等のオレフィン系ポリマーは、種々の触媒系及び重合プロセスによって生成される。オレフィン系ポリマーの重合プロセスにおいて使用されるそのような触媒系の選択は、そのようなオレフィン系ポリマーの特徴及び特性に寄与する重要な要因である。ポリオレフィン重合プロセスは、異なる用途において使用するのに好適な異なる物理的特性を有する、結果として得られる多種多様なポリオレフィン樹脂を生成するために、多くの点で異なり得る。従来、ポリオレフィンは、例えば、1つ以上の触媒系の存在下で、直列または並列に接続された1つ以上の反応器内で、溶液相重合プロセス、気相重合プロセス、及び/またはスラリー相重合プロセスにおいて生成することができる。
現在利用可能なオレフィン重合触媒系にもかかわらず、狭い多分散性、及び特に高温で特に低いオクテン取り込み量を有する高分子量(Mw)ポリオレフィンの生成を促進する改善された特性を有するオレフィン重合触媒系の必要性が存在する。
本発明の実施形態は、狭い多分散性及び低いオクテン濃度を有する高分子量ポリオレフィンの生成を促進する、オレフィン重合触媒系、該触媒系を使用する方法、及びそれらから生成されるポリマーを提供することにより、これらの必要性に対応する。
本開示の実施形態は、式(I)の金属−配位子錯体を含むプロ触媒成分を含むオレフィン重合触媒系に関し、
式中、Mは、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムであり、各Xは、独立して、中性、モノアニオン性、またはジアニオン性である単座配位子または多座配位子であり、nは整数であり、X及びnは、式(I)の金属−配位子錯体が全体として中性であるように選択される。式(I)において、各R及びR10は、独立して、(C−C40)アリール、置換(C−C40)アリール、(C−C40)ヘテロアリール、及び置換(C−C40)ヘテロアリールからなる群から選択され、各R、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素、(C−C40)ヒドロカルビル、置換(C−C40)ヒドロカルビル、(C−C40)ヘテロヒドロカルビル、置換(C−C40)ヘテロヒドロカルビル、ハロゲン、またはニトロ(NO)からなる群から選択され、各R及びRは、独立して、(C−C40)アルキル、置換(C−C40)アルキル、[(Si)−(C+Si)40]置換オルガノシリルからなる群から選択され、各Nは、独立して窒素であり、任意選択的に、R1〜5基のうちの2つ以上は、一緒に組み合わさって環構造を形成することができ、そのような環構造は、あらゆる水素原子を除く5〜16個の原子を環内に有し、任意選択的に、R6〜10基のうちの2つ以上は、一緒に組み合わさって環構造を形成することができ、そのような環構造は、あらゆる水素原子を除く5〜16個の原子を環内に有する。
本開示の実施形態はさらに、本開示のオレフィン重合触媒系の存在下での、1つ以上のオレフィンモノマーの重合反応生成物を含有するオレフィン系ポリマーに関する。
本開示のさらなる実施形態は、本開示の1つ以上のオレフィン重合触媒系の存在下で1つ以上のオレフィンモノマーを重合することによって1つ以上のオレフィン系ポリマーを重合するためのプロセスに関する。
本開示の実施形態によって提供されるこれらの及び追加の特徴は、以下の詳細な説明を考慮するとより完全に理解されるであろう。
本開示の実施形態は、式(I)による金属−配位子錯体を有するプロ触媒成分を含むオレフィン重合触媒系に関する。
式(I)において、Mは、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムであり、各Xは、独立して、中性、モノアニオン性、またはジアニオン性である単座配位子または多座配位子であり、nは整数であり、X及びnは、式(I)の金属−配位子錯体が全体として中性であるように選択される。R基、R〜R10は全て独立して、(C−C40)アリール、置換(C−C40)アリール、(C−C40)ヘテロアリール、または置換(C−C40)ヘテロアリール基から選択される。R、R、R、R、R、及びRは、水素、(C−C40)ヒドロカルビル、置換(C−C40)ヒドロカルビル、(C−C40)ヘテロヒドロカルビル、置換(C−C40)ヘテロヒドロカルビル、ハロゲン、またはニトロ(NO)基であってもよい。R及びRは、(C−C40)アルキル、置換(C−C40)アルキル、または[(Si)−(C+Si)40]置換オルガノシリル基であってもよい。式(I)において、各Nは、独立して窒素であり、任意選択的に、R1〜5基のうちの2つ以上は、一緒に組み合わさって、あらゆる水素原子を除く5〜16個の原子を環内に有する環構造を形成することができる。同様に、任意選択的に、R6〜10基のうちの2つ以上は、一緒に組み合わさって、あらゆる水素原子を除く5〜16個の原子を環内に有する環構造を形成することができる。
上記式(I)の金属配位子錯体、及び全ての特定の実施形態は、配位異性体を含む考えられるあらゆる立体異性体を含むことを理解されたい。先に記載したように、R〜R10は全て、独立して選択され得る。いくつかの実施形態において、式(I)の金属配位子錯体はホモレプティックであってもよい。式(I)の金属−配位子錯体がホモレプティックである場合、Rは、R10と同一であり、Rは、Rと同一であり、Rは、Rと同一であり、Rは、Rと同一であり、Rは、Rと同一である。他の実施形態において、金属−配位子錯体はヘテロレプティックであってもよい。式(I)の金属−配位子錯体がヘテロレプティックである場合、R及びR10、またはR及びR、またはR及びR、またはR及びR、またはR及びRの基の対のうちの少なくとも1つは、2つの異なる化学構造からなる。さらに、式(I)の金属錯体中の配位子R〜R10の各々は、置換または非置換であってもよい。
理解しやすいように、本開示を通して以下の化学的略語を使用する:Me:メチル、Ph:フェニル、Bn:ベンジル、i−Pr:イソ−プロピル、t−Bu:tert−ブチル、n−Oct:1−オクチル、Cy:シクロヘキシル、メシチル:2,4,6−トリメチルフェニル、THF:テトラヒドロフラン、DME:ジメトキシエタン、CHCl:ジクロロメタン、CBr:四臭化炭素、TCB:トリクロロベンゼン、EtOAc:酢酸エチル、C:重水素化ベンゼン、ベンゼン−d:重水素化ベンゼン、C:重水素化トルエン、CDCl:重水素化クロロホルム、dba:ジベンジリデンアセトン、PCy:トリシクロヘキシルホスフィン、CyPF−t−Bu(Josiphos):以下の構造を有する
BINAP:2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−biナフチル、Acac:アセチルアセトネート、Mg(OH):水酸化マグネシウム、NaOBu:ナトリウムtert−ブトキシド、KPO:三塩基性リン酸カリウム、ブライン:飽和塩化ナトリウム水溶液、n−BuLi:n−ブチルリチウム、MeMgBr:メチルマグネシウムブロミド、HfCl:塩化ハフニウム(IV)、HfBn:ハフニウム(IV)テトラベンジル、ZrCl:塩化ジルコニウム(IV)、ZrBn:ジルコニウム(IV)テトラベンジル、Pd(OAc):酢酸パラジウム(II)、Pddba:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、Ni(Acac):ニッケル(II)アセチルアセトネート、NiBr(DME):ニッケル(II)臭化物エチレングリコールジメチルエーテル錯体、DEZ:ジエチル亜鉛、MMAO、MMAO−3A:修飾メチルアルミノキサン、及びBHT:ブチル化ヒドロキシトルエン。
いくつかの実施形態において、R〜R10のうちの1つ以は、ハロゲン原子、フルオロ、非置換(C−C18)アルキル、(C−C18)アリール、FC、FCHO、FHCO、FCO、(RSi、(RGe、(R)O、(R)S、(R)S(O)、(R)S(O)、(RP、(RN、(RC=N、NC、NO、(R)C(O)O、(R)OC(O)、(R)C(O)N(R)、または(RNC(O)から選択される少なくとも1つの置換基Rで置換されてもよく、独立して、各Rは、水素、非置換(C−C18)ヒドロカルビル、または非置換(C−C18)ヘテロヒドロカルビルである。いくつかの特定の実施形態において、各Rは、独立して、非置換(C−C18)アルキルであってもよい。
いくつかの実施形態において、R〜R10のうちの1つまたは1つより多くは、フルオロである置換基Rでポリフルオロ置換またはパーフルオロ置換される。いくつかの実施形態において、2つのR置換基は、一緒になって非置換(C−C18)アルキレンを形成してもよく、各置換基は非置換(C−C18)アルキルである。特定の実施形態において、R及びRは、各々独立して、親配位子構造のアミン窒素に対するそれらの接続に関して(C−C40)一級または二級アルキル基である。「一級」は、配位子窒素に直接結合した炭素原子が少なくとも2つの水素原子を担持することを示唆し、「二級」は、配位子窒素に直接結合した炭素原子が1つのみの水素原子を担持することを示唆するように、一級及び二級アルキル基という用語には、本明細書においてそれらの通常の及び慣習的な意味が与えられる。
任意選択的に、2つ以上のR1〜5基または2つ以上のR6〜10は、各々独立して、一緒に組み合わさって環構造を形成することができ、そのような環構造は、あらゆる水素原子を除く5〜16個の原子を環内に有する。いくつかの実施形態において、R及びRは、各々独立して、(C−C40)一級または二級アルキル基であり、いくつかの特定の実施形態において、R及びRは、各々独立して、プロピル、イソプロピル、ネオペンチル、ヘキシル、イソブチル、またはベンジルである。いくつかの実施形態において、式(I)のオレフィン重合プロ触媒のR及びR10は置換フェニル基であり、式(I)の重合プロ触媒は式(II)を有する。
式(II)において、R−Rは、各々独立して、置換基Rまたは水素原子から選択される。各置換基Rは、独立して、ハロゲン原子、フルオロ、非置換(C−C18)アルキル、(C−C18)アリール、FC、FCHO、FHCO、FCO、(RSi、(RGe、(R)O、(R)S、(R)S(O)、(R)S(O)、(RP、(RN、(RC=N、NC、NO、(R)C(O)O、(R)OC(O)、(R)C(O)N(R)、または(RNC(O)であってもよく、各Rは、独立して、水素、非置換(C−C18)ヒドロカルビル、または非置換(C−C18)ヘテロヒドロカルビルである。いくつかの特定の実施形態において、各Rは、独立して、非置換(C−C18)アルキルであってもよい。いくつかの実施形態において、置換基Rのうちの2つは、一緒になって非置換(C−C18)アルキレンを形成してもよく、各Rは、独立して非置換(C−C18)アルキルである。いくつかの特定の実施形態において、式(II)のR、R、R、及びRは、各々独立して、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、及び(C−C)アルコキシからなる群から選択されてもよい。いくつかの実施形態において、式(II)のR、R、R、及びRは、各々独立して、メチル、エチル、またはイソプロピルである。
特定の炭素原子含有化学基を説明するために使用される場合、「(C−C)」という形態の括弧付きの表現(例えば、「(C−C40)アルキル」)は、化学基の非置換バージョンが「x」個の炭素原子から「y」個の炭素原子(「x」及び「y」を含む)を有することを意味し、「x」及び「y」は整数である。化学基のR置換バージョンは、置換基Rの化学構造に応じて「y」個より多くの炭素原子を含有してもよい。したがって、例えば、非置換(C−C40)アルキルは、1〜40個の炭素原子(x=1及びy=40)を含有する。化学基が1つ以上の炭素原子含有R置換基によって置換される場合、置換(C−C)化学基は、「y」個より多くの合計炭素原子を有し得る。1つ以上の炭素原子含有R置換基によって置換された(C−C)化学基の炭素原子の最大総数は、「y」と、炭素原子含有置換基(複数可)Rに存在する炭素原子を合わせた総数とを足したものに等しい。本明細書において特定されていない化学基の任意の原子は、水素原子であると理解されたい。
いくつかの実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体の化学基(例えば、R1−10)の各々は、非置換であってもよく、すなわち、上記条件が満たされる限り、置換基Rを用いることなく定義され得る。他の実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体の化学基のうちの少なくとも1つは、独立して、置換基Rのうちの1つ以上を含有する。化合物が2つ以上の置換基Rを含有する場合、各Rは、独立して、同じまたは異なる置換化学基に結合している。2つ以上のRが同じ化学基に結合している場合、それらは独立して、場合によっては化学基のペル置換(persubstitution)を含む同じ化学基内で、同じまたは異なる炭素原子またはヘテロ原子に結合している。本明細書で使用される場合、用語「ペル置換」は、対応する非置換の化合物または官能基の炭素原子またはヘテロ原子に結合した各水素原子(H)が、場合によっては置換基(例えば、R)によって置換されることを意味する。用語「多置換」は、対応する非置換の化合物または官能基の炭素原子またはヘテロ原子に結合した水素原子(H)の、全てではないが少なくとも2つのうちの各々が、場合によっては置換基(例えば、R)によって置換されることを意味する。用語「一置換」は、対応する非置換の化合物または官能基の炭素原子またはヘテロ原子に結合した唯一の水素原子(H)が、場合によっては置換基(例えば、R)によって置換されることを意味する。
本明細書で使用される場合、用語ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビル、ヒドロカルビレン、ヘテロヒドロカルビレン、アルキル、アルキレン、ヘテロアルキル、ヘテロアルキレン、アリール、アリーレン、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、シクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロシクロアルキレンは、考えられるあらゆる立体異性体を含むことを意図すると理解されたい。
本明細書で使用される場合、用語「(C−C40)ヒドロカルビル」は、1〜40個の炭素原子の炭化水素ラジカルを意味し、用語「(C−C40)ヒドロカルビレン」は、1〜40個の炭素原子の炭化水素ジラジカルを意味し、各炭化水素ラジカル及びジラジカルは、独立して、芳香族(6個の炭素原子またはそれ以上)もしくは非芳香族、飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐鎖、環式(単環式及び多環式、縮合及び非縮合多環式(二環式を含む)を含む、3個の炭素原子またはそれ以上)もしくは非環式、またはそれらの2つ以上の組み合わせであり、各炭化水素ラジカル及びジラジカルは、独立して、それぞれ別の炭化水素ラジカル及びジラジカルと同じかまたは異なり、かつ独立して、非置換であるかまたは1つ以上のRによって置換される。
いくつかの特定の実施形態において、(C−C40)ヒドロカルビルは、独立して、非置換もしくは置換(C−C40)アルキル、(C−C40)シクロアルキル、(C−C20)シクロアルキル−(C−C20)アルキレン、(C−C40)アリール、または(C−C20)アリール−(C−C20)アルキレンである。(C−C40)ヒドロカルビル中の1〜40個の炭素の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される。例えば、(C−C40)ヒドロカルビルは、(C−C40)ヒドロカルビル基、(C−C30)ヒドロカルビル)基、(C−C20)ヒドロカルビル)基、(C−C15)ヒドロカルビル)基、(C−C12)ヒドロカルビル)基、(C−C10)ヒドロカルビル)基、(C10−C30)ヒドロカルビル)基、(C15−C40)ヒドロカルビル)基、(C−C25)ヒドロカルビル)基、または(C15−C25)ヒドロカルビル)基を含む。(C−C40)ヒドロカルビル中の炭素原子の数は、下限の1個の炭素原子から上限の40個の炭素原子までの範囲であってもよく、30個以下の炭素原子、20個以下の炭素原子、15個以下炭素原子、12個以下の炭素原子、または10個以下の炭素原子を有してもよい。
本明細書で使用される場合、用語「(C−C40)アルキル」は、非置換であるかまたは1つ以上のRによって置換された、1〜40個の炭素原子の飽和直鎖または分岐鎖の炭化水素ラジカルである。非置換(C−C40)アルキルの例は、非置換(C−C20)アルキル、非置換(C−C10)アルキル、非置換(C−C)アルキル、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、2,2−ジメチルプロピル,1−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、2−エチルヘキシル,1−へプチル、1−ノニル、及び1−デシル、2,2,4−トリメチルペンチルである。置換(C−C40)アルキルの例は、置換(C−C20)アルキル、置換(C−C10)アルキル、トリフルオロメチル、トリメチルシリルメチル、メトキシメチル、ジメチルアミノメチル、トリメチルゲルミルメチル、フェニルメチル(ベンジル)、2−フェニル−2,2−メチルエチル、2−(ジメチルフェニルシリル)エチル、及びジメチル(t−ブチル)シリルメチルである。
本明細書で使用される場合、用語「(C−C40)アリール」は、6〜40個の炭素原子の非置換または置換(1つ以上のRによる)の単環式、二環式、または三環式の芳香族炭化水素ラジカルを意味し、そのうち少なくとも6〜14個の炭素原子が芳香族環炭素原子であり、単環式、二環式、または三環式ラジカルは、それぞれ、1個、2個、または3個の環を有し、1個の環は芳香族であり、任意選択な第2及び第3の環は、独立して、縮合または非縮合であり、第2及び第3の環は、各々独立して、任意選択的に芳香族である。非置換(C−C40)アリールの例は、非置換(C−C20)アリール、非置換(C−C18)アリール、フェニル、ビフェニル、オルト−テルフェニル、メタ−テルフェニル、フルオレニル、テトラヒドロフルオレニル、インダセニル、ヘキサヒドロインダセニル、インデニル、ジヒドロインデニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フェナントレニル、及びトリプチセニルである。置換(C−C40)アリールの例は、置換(C−C20)アリール、置換(C−C18)アリール、2,6−ビス[(C−C20)アルキル]−フェニル、2−(C−C)アルキル−フェニル、2,6−ビス(C−C)アルキル−フェニル、2,4,6−トリス(C−C)アルキル−フェニル、ポリフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、2,4,6−トリイソプロピルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−メチル−6−トリメチルシリルフェニル、2−メチル−4,6−ジイソプロピルフェニル、4−メトキシフェニル、及び4−メトキシ−2,6−ジメチルフェニルである。
用語「(C−C40)シクロアルキル」は、非置換であるかまたは1つ以上のRによって置換された、3〜40個の炭素原子の飽和環式炭化水素ラジカルを指す。他のシクロアルキル基(例えば、(C−C12)アルキル))は、類似の様式で定義される。非置換(C−C40)シクロアルキルの例は、非置換(C−C20)シクロアルキル、非置換(C−C10)シクロアルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、オクタヒドロインデニル、ビシクロ[4.4.0]デシル、ビシクロ[2.2.1]へプチル、及びトリシクロ[3.3.1.1]デシルである。置換(C−C40)シクロアルキルの例は、置換(C−C20)シクロアルキル、置換(C−C10)シクロアルキル、2−メチルシクロヘキシル、及びパーフルオロシクロヘキシルである。
(C−C40)ヒドロカルビレンの例は、非置換または置換(C−C40)ヒドロカルビレン、(C−C40)アリーレン、(C−C40)シクロアルキレン、及び(C−C40)アルキレン(例えば、(C−C20)アルキレン)である。いくつかの実施形態において、ジラジカルは、1,3−α、ωジラジカル(例えば、−CHCHCH−)、または内部置換を有する1,5−α、ωジラジカル(例えば、−CHCHCH(CH)CHCH−)におけるように、ヒドロカルビレンの末端原子上に存在する。他の実施形態において、ジラジカルは、C 2,6−ジラジカル
または内部置換を有するC 2,6−ジラジカル
におけるように、ヒドロカルビレンの非末端原子上に存在する。
用語「(C−C40)ヘテロヒドロカルビル」及び「(C−C40)ヘテロヒドロカルビレン」は、それぞれ、1〜40個の炭素原子のヘテロ炭化水素ラジカルまたはジラジカルを意味し、各ヘテロ炭化水素は、独立して、1つ以上のヘテロ原子またはヘテロ原子基O、S、N、S(O)、S(O)、S(O)N、Si(R、Ge(R、P(R)、P(O)(R)、N(R),または−N=を有し、独立して、各Rは、水素,非置換(C−C18)ヒドロカルビル、または非置換(C−C18)ヘテロヒドロカルビルである。いくつかの特定の実施形態において、各Rは、独立して、非置換(C−C18)アルキルであってもよい。各(C−C40)ヘテロヒドロカルビル及び(C−C40)ヘテロヒドロカルビレンは、独立して、非置換もしくは置換(1つ以上のRによる)、芳香族もしくは非芳香族、飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐鎖、環式(単環式及び多環式、縮合及び非縮合多環式を含む)もしくは非環式、またはそれらの2つ以上の組み合わせであり、各々は、それぞれ、互いと同じであるかまたは異なる。
用語「(C−C40)アルキレン」は、非置換であるかまたは1つ以上のRによって置換された、1〜40個の炭素原子の飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖ジラジカルを意味する。非置換(C−C40)アルキレンの例は、非置換(C−C20)アルキレンであり、非置換1,3−(C−C10)アルキレン、1,4−(C−C10)アルキレン、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、及び−(CHCH(CH)−を含む。置換(C−C40)アルキレンの例は、置換(C−C20)アルキレン、−CFCFCF−、及び−(CH14C(CH(CH−(すなわち、6,6−ジメチル置換ノルマル−1,20−エイコスチレン)である。以前に述べたように、2つのRは、一緒になって(C−C40)アルキレンを形成してもよく、置換(C−C40)アルキレンの例は、1,2−ビス(メチレン)シクロペンタン、1,2−ビス(メチレン)シクロヘキサン、2,3−ビス(メチレン)−7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、及び2,3−ビス(メチレン)ビシクロ[2.2.2]オクタンも含む。
用語「(C−C40)シクロアルキレン」は、非置換であるかまたは1つ以上のRによって置換された、3〜40個の炭素原子の環式ジラジカル(すなわち、ラジカルが環原子上に存在する)を意味する。非置換(C−C40)シクロアルキレンの例は、1,3−シクロブチレン、1,3−シクロペンチレン、及び1,4−シクロヘキシレンである。置換(C−C40)シクロアルキレンの例は、2−トリメチルシリル−1,4−シクロヘキシレン及び1,2−ジメチル−1,3−シクロヘキシレンである。
(C−C40)ヘテロヒドロカルビルの例は、非置換または置換(C−C40)ヘテロアルキル、(C−C40)ヒドロカルビル−O−、(C−C40)ヒドロカルビル−S−、(C−C40)ヒドロカルビル−S(O)−、(C−C40)ヒドロカルビル−S(O)−、(C−C40)ヒドロカルビル−Si(R−、(C−C40)ヒドロカルビル−Ge(R−、(C−C40)ヒドロカルビル−N(R)−、(C−C40)ヒドロカルビル−P(R)−、(C−C40)ヘテロシクロアルキル、(C−C19)ヘテロシクロアルキル−(C−C20)アルキレン、(C−C20)シクロアルキル−(C−C19)ヘテロアルキレン、(C−C19)ヘテロシクロアルキル−(C−C20)ヘテロアルキレン、(C−C40)ヘテロアリール、(C−C19)ヘテロアリール−(C−C20)アルキレン、(C−C20)アリール−(C−C19)ヘテロアルキレン、または(C−C19)ヘテロアリール−(C−C20)ヘテロアルキレンを含む。この場合も同様に、独立して、各Rは、水素、非置換(C−C18)ヒドロカルビル、または非置換(C−C18)ヘテロヒドロカルビルであってもよい。いくつかの特定の実施形態において、各Rは、独立して、非置換(C−C18)アルキルであってもよい。
用語「(C−C40)ヘテロアリール」は、1〜40個の合計炭素原子及び1〜6個のヘテロ原子の、非置換または置換(1つ以上のRによる)の単環式、二環式、または三環式のヘテロ芳香族炭化水素ラジカルを意味し、単環式、二環式、または三環式ラジカルは、それぞれ、1個、2個、または3個の環を有し、1個の環はヘテロ芳香族であり、任意選択な第2及び第3の環は、独立して、縮合または非縮合であり、第2または第3の環は、各々独立して、任意選択的にヘテロ芳香族である。他のヘテロアリール基(例えば、(C−C12)ヘテロアリール))は、類似の様式で定義される。
単環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルは、5員環または6員環である。5員環は、5個の環原子を有し、該環原子のうちの1〜4個は炭素原子であり、該環原子の残りはヘテロ原子であり、各ヘテロ原子は、O、S、NもしくはPから、またはO、S、もしくはNから選択される。5員環ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例は、ピロール−1−イル、ピロール−2−イル、フラン−3−イル、チオペン−2−イル、ピラゾール−1−イル、イソキサゾール−2−イル、イソチアゾール−5−イル、イミダゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、チアゾール−2−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−2−イル、及びテトラゾール−5−イルである。6員環は、6個の環原子を有し、該環原子のうちの3〜5個は炭素原子であり、該環原子の残りはヘテロ原子であり、ヘテロ原子は、NもしくはPから選択されるか、または全てNである。6員環ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例は、ピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、及びピリジン−2−イル、ならびにトリアジニルを含む。二環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルは、好ましくは、縮合5,6員系または6,6員系である。縮合5,6環系二環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例は、インドール−1−イル、及びベンズイミダゾール−1−イルを含む。縮合6,6環系二環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例は、キノリン−2−イル、及びイソキノリン−1−イルである。三環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルは、好ましくは、縮合5,6,5−、5,6,6−、6,5,6−、または6,6,6−環系である。縮合5,6,5環系の例は、1,7−ジヒドロピロロ[3,2−f]インドール−1−イルである。縮合5,6,6環系の例は、1H−ベンゾ[f]インドール−1−イルである。縮合6,5,6環系の例は、9H−カルバゾール−9−イルである。縮合6,5,6環系の例は、9H−カルバゾール−9−イルである。縮合6,6,6環系の例は、アクリジン−9−イルである。
本明細書で使用される場合、用語「[(Si)−(C+Si)40]置換オルガノシリル」は、炭素原子とケイ素原子を足した合計数が1〜40個であるように、1〜40個のケイ素原子及び0〜39個の炭素原子を有する置換シリルラジカルを指す。[(Si)−(C+Si)40]置換オルガノシリルの例は、トリメチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、及びトリエチルシリルを含む。
いくつかの実施形態において、(C−C40)ヘテロアリールは、2,7−二置換カルバゾリルまたは3,6−二置換カルバゾリルである。いくつかの特定の実施形態において、各Rは、独立して、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、または三級−ブチルであり、さらにより好ましくは、2,7−ジ(三級−ブチル)−カルバゾリル、3,6−ジ(三級−ブチル)−カルバゾリル、2,7−ジ(三級−オクチル)−カルバゾリル、3,6−ジ(三級−オクチル)−カルバゾリル、2,7−ジフェニルカルバゾリル、3,6−ジフェニルカルバゾリル、2,7−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−カルバゾリル、または3,6−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−カルバゾリルである。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」及び「ヘテロアルキレン」基は、それぞれ、(C−C40)炭素原子と、上で定義したヘテロ原子またはヘテロ原子基O、S、N、S(O)、S(O)、S(O)N、Si(R、Ge(R、P(R)、P(O)(R)、及びN(R)のうちの1つ以上とを含有する、飽和直鎖または分岐鎖ラジカルまたはジラジカルを指し、ヘテロアルキル基及びヘテロアルキレン基の各々は、独立して、非置換であるかまたは1つ以上のRによって置換される。置換及び非置換ヘテロアルキル基の例は、メトキシル、エトキシル、トリメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、及びジメチルアミノである。ヘテロアルキル基は、任意選択的に環式であってもよく、すなわちヘテロシクロアルキル基であり得る。非置換(C−C40)ヘテロシクロアルキルの例は、非置換(C−C20)ヘテロシクロアルキル、非置換(C−C10)ヘテロシクロアルキル、オキセタン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、ピロリジン−1−イル、テトラヒドロチオペン−S,S−ジオキシド−2−イル、モルホリン−4−イル、1,4−ジオキサン−2−イル、ヘキサヒドロアゼピン−4−イル、3−オキサ−シクロオクチル、5−チオ−シクロノニル、及び2−アザ−シクロデシルである。
用語「ハロゲン原子」は、フッ素原子ラジカル(F)、塩素原子ラジカル(Cl)、臭素原子ラジカル(Br)、またはヨウ素原子ラジカル(I)を指す。好ましくは、各ハロゲン原子は、独立して、Br、F、またはClラジカルであり、より好ましくは、FまたはClラジカルである。用語「ハロゲン化物」は、フッ化物(F)、塩化物(Cl)、臭化物(Br)、またはヨウ化物(I)アニオンを指す。
いくつかの実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体には、S(O)またはS(O)ジラジカル官能基中のO−S結合以外は、O−O、S−S、またはO−S結合が存在しないことが好ましい場合がある。同様に、いくつかの実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体には、S(O)たはS(O)ジラジカル官能基中のO−S結合以外は、O−O、P−P、S−S、またはO−S結合が存在しないことが望ましい場合がある。
本明細書で使用される場合、用語「飽和」は、炭素間二重結合、炭素間三重結合、ならびに(ヘテロ原子含有基において)炭素−窒素、炭素−亜リン酸、及び炭素−ケイ素二重結合及び炭素−窒素三重結合を欠いていることを意味する。飽和化学基が1つ以上の置換基Rによって置換される場合、1つ以上の二重及び/または三重結合は、任意選択的に置換基Rに存在してもまたはしなくてもよい。用語「不飽和」は、1つ以上の炭素間二重結合、炭素間三重結合、ならびに(ヘテロ原子含有基において)炭素−窒素、炭素−亜リン酸、及び炭素−ケイ素二重結合、及び炭素窒素三重結合を含有することを意味し、もしある場合は置換基R中、またはもしある場合は(ヘテロ)芳香族環中に存在し得るそのようないずれの二重結合または三重結合も含まない。
いくつかの実施形態において、Mは、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムであってもよい。一実施形態において、Mはチタンである。別の実施形態において、Mはジルコニウムである。別の実施形態において、Mはハフニウムである。いくつかの実施形態において、Mは、+2、+3、または+4の形式的酸化状態にあってもよい。式(I)中の各Xは、独立して、中性、モノアニオン性、またはジアニオン性であり得る単座配位子または多座配位子である。X及びnは、式(I)の金属−配位子錯体が全体として中性であるように選択され得る。いくつかの実施形態において、各Xは、独立して単座配位子であってもよい。一実施形態において、2つ以上のX単座配位子が存在する場合、各Xは同じであってもよい。いくつかの実施形態において、単座配位子はモノアニオン性配位子である。モノアニオン性配位子は、−1の正味の形式的酸化状態を有し得る。各モノアニオン性配位子は、独立して、水素化物、(C−C40)ヒドロカルビルカルバニオン、(C−C40)ヘテロヒドロカルビルカルバニオン、ハロゲン化物、硝酸、炭酸、リン酸、ホウ酸、水酸化ホウ素、硫酸、HC(O)O、アルコキシドもしくはアリールオキシド(RO)、(C−C40)ヒドロカルビルC(O)O、HC(O)N(H)、(C−C40)ヒドロカルビルC(O)N(H)、(C−C40)ヒドロカルビルC(O)N((C−C20)ヒドロカルビル)、R、R、R、R、R、またはRSi基であってもよく、各R、R、及びRは、独立して、水素、(C−C40)ヒドロカルビル、もしくは(C−C40)ヘテロヒドロカルビル基であるか、またはR及びRは、一緒になって(C−C40)ヒドロカルビレンもしくは(C−C40)ヘテロヒドロカルビレンを形成する。
いくつかの実施形態において、Xの少なくとも1つの単座配位子は、独立して中性配位子であってもよい。一実施形態において、中性配位子は、RNR、ROR、RSR、またはRPRである中性ルイス塩基であってもよく、各Rは、独立して、水素、(C−C40)ヒドロカルビル、[(C−C10)ヒドロカルビル]Si、[(C−C10)ヒドロカルビル]Si(C−C10)ヒドロカルビル、または(C−C40)ヘテロヒドロカルビル基であり、各R及びRは、独立して、以前に定義した通りである。
いくつかの実施形態において、各Xは、独立して、ハロゲン原子、非置換(C−C20)ヒドロカルビル、非置換(C−C20)ヒドロカルビルC(O)O−、またはR基である単座配位子であってもよく、R及びRの各々は、独立して非置換(C−C20)ヒドロカルビルである。いくつかの実施形態において、各単座配位子Xは、塩素原子、(C−C10)ヒドロカルビル(例えば、(C−C)アルキルもしくはベンジル)、非置換(C−C10)ヒドロカルビルC(O)O−、またはRN−であり、R及びRの各々は、独立して非置換(C−C10)ヒドロカルビルである。
いくつかの実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体は、少なくとも2つのXを含み、2つのXは、一緒になって二座配位子を形成してもよい。いくつかの実施形態において、二座配位子は中性二座配位子である。一実施形態において、中性二座配位子は、式(RC=C(R)−C(R)=C(Rのジエンであり、式中、各Rは、H、非置換(C−C)アルキル、フェニル、またはナフチルである。いくつかの実施形態において、二座配位子は、モノアニオン性−モノ(ルイス塩基)配位子である。モノアニオン性−モノ(ルイス塩基)配位子は、式(D):R−C(O−)=CH−C(=O)−R(D)の1,3−ジオネートであってもよく、各Rは、独立して、H、非置換(C−C)アルキル、フェニル、またはナフチルである。いくつかの実施形態において、二座配位子は、ジアニオン性配位子である。ジアニオン性配位子は、−2の正味の形式的酸化状態を有し得る。一実施形態において、各ジアニオン性配位子は、独立して、炭酸塩、シュウ酸塩(すなわち、−OCC(O)O−)、(C−C40)ヒドロカルビレンジカルバニオン、(C−C40)ヘテロヒドロカルビレンジカルバニオン、リン酸塩、または硫酸塩である。
以前に述べたように、Xの数及び電荷(中性、モノアニオン性、ジアニオン性)は、式(I)の金属−配位子錯体が全体として中性であるように、Mの形式的酸化状態に応じて選択され得る。いくつかの実施形態において、各Xは同じであってもよい。いくつかの実施形態において、各Xは、メチル、イソブチル、ネオペンチル、ネオフィル、トリメチルシリルメチル、フェニル、ベンジル、またはクロロ基であってもよい。いくつかの実施形態において、nは、1、2、3、4、5、またはそれ以上であってもよい。いくつかの特定の実施形態において、nは2であってもよく、XはMeまたはBnであってもよい。いくつかの実施形態において、各Xは、独立して、Me、Bn、またはClである。いくつかの実施形態において、nは2であり、各Xは同じである。いくつかの実施形態において、少なくとも2つのXは、異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、各Xは、メチル、イソブチル、ネオペンチル、ネオフィル、トリメチルシリルメチル、フェニル、ベンジル、及びクロロのうちの異なる1つである。
式(I)の金属−配位子錯体は、いくつかの実施形態において、単核金属錯体であってもよい。いくつかの実施形態において、本開示のオレフィン重合触媒系は、適切な連鎖シャトリング剤の存在下で、連鎖シャトリング挙動を示唆する可逆的連鎖移動を示し得る。そのような属性の組み合わせは、オレフィンブロックコポリマーの調製において特に興味深いものであるかもしれない。いずれか特定の理論に拘束されるものではないが、α−オレフィン取り込み量、ひいては短鎖分岐分布を調整する能力は、性能が差別化された材料を得るために極めて重要であり得る。
式(I)の金属−配位子錯体は、式(II)を有する金属−配位子錯体を含む。
式(II)において、R2−9、M、X、及びnの各々は、式(I)において定義される通りである。式(II)において、R−Rは、各々独立して、R置換基(以前に定義したような)及び水素からなる群から選択される。いくつかの特定の実施形態において、式(II)のR、R、R、及びRは、各々独立して、ハロゲン原子、(C−C)アルキル、及び(C−C)アルコキシからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体は、以下の構造のいずれかを有する1つ以上の錯体を含んでもよく、式中、M及びXは、以前に定義した通りである。
いずれか特定の理論に拘束されるものではないが、式(I)の金属−配位子錯体が、オレフィン重合反応に対する触媒を形成するように活性化され得るプロ触媒として機能する、本発明の実施形態のオレフィン重合系は、従来の重合触媒を含む系よりも改善された触媒性能を示し得る。本開示のオレフィン重合系は、従来の触媒系によって生成されるものよりも低い多分散指数(PDI)を有するポリマーを提供することができ、たとえより高い温度であっても、より高い生産性で機能できる可能性がある。
共触媒成分
式(I)のプロ触媒金属−配位子錯体は、それを活性共触媒と接触させるかもしくは組み合わせることによって、または当該技術分野で既知のもの等の活性化技術を用いることによって、触媒的に活性化され得る。本明細書において使用するのに好適な活性化共触媒は、アルキルアルミニウム、ポリマーまたはオリゴマーのアルモキサン(アルミノキサンとしても知られる)、中性ルイス酸、及び非ポリマー性、非配位性のイオン形成化合物(酸化条件下でのそのような化合物の使用を含む)を含む。本明細書で使用される場合、用語「アルキルアルミニウム」は、モノアルキルアルミニウム二水素化物もしくはモノアルキルアルミニウムジハロゲン化物、ジアルキルアルミニウム水素化もしくはジアルキルアルミニウムハロゲン化物、またはトリアルキルアルミニウムを意味する。アルミノキサン及びそれらの調製物は、例えば、米国特許(USPN)第US6,103,657号において既知である。好ましいポリマーまたはオリゴマーのアルモキサンの例は、メチルアルモキサン、トリイソブチルアルミニウム修飾メチルアルモキサン、及びイソブチルアルモキサンである。好適な活性化技術は、バルク電気分解である。上記活性化共触媒及び技術のうちの1つ以上の組み合わせも企図される。
多くのルイス酸活性化共触媒が、本発明の実施形態において好適であり得る。いくつかの実施形態において、ルイス酸活性化共触媒は、本明細書に記載されるような1〜3個のヒドロカルビル置換基を含有する第13族金属化合物を含む。いくつかの実施形態において、第13族金属化合物は、トリ(ヒドロカルビル)置換アルミニウムまたはトリ(ヒドロカルビル)ホウ素化合物を含む。いくつかの実施形態において、第13族金属化合物は、トリ((C−C10)アルキル)アルミニウムまたはトリ((C−C18)アリール)ホウ素化合物、及びそれらのハロゲン化(パーハロゲン化を含む)誘導体を含む。いくつかの実施形態において、第13族金属化合物は、トリス(フルオロ置換フェニル)ボランを含み、他の実施形態において、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを含む。いくつかの実施形態において、活性化共触媒は、ホウ酸トリス((C−C20)ヒドロカルビル)メタン(例えば、トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)またはトリ((C−C20)ヒドロカルビル)アンモニウムテトラ((C−C20)ヒドロカルビル)ボレート(例えば、ビス(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートであってもよい)。本明細書で使用される場合、用語「アンモニウム」は、((C−C20)ヒドロカルビル)、((C−C20)ヒドロカルビル)N(H)、((C−C20)ヒドロカルビル)N(H) 、(C−C20)ヒドロカルビルN(H) 、またはNH であり、各(C−C20)ヒドロカルビルは同じかまたは異なり得る、窒素カチオンを指す。
中性ルイス酸活性化共触媒の多くの組み合わせが企図される。いくつかの実施形態において、中性ルイス酸活性化共触媒は、トリ((C−C)アルキル)アルミニウムと、ハロゲン化トリ((C−C18)アリール)ホウ素化合物、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとの組み合わせを含む混合物を含んでもよい。他の可能な実施形態は、そのような中性ルイス酸混合物とポリマーまたはオリゴマーのアルモキサンとの組み合わせ、単一の中性ルイス酸、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランと、ポリマーまたはオリゴマーのアルモキサンとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、(金属−配位子錯体):(トリス(ペンタフルオロ−フェニルボラン):(アルモキサン)[例えば、(第4族金属−配位子錯体):(トリス(ペンタフルオロ−フェニルボラン):(アルモキサン)]のモル数の比は、1:1:1〜1:10:30であり、他の実施形態において、それらは1:1:1.5〜1:5:10であってもよい。
多くの活性化共触媒及び活性化技術が、以下のUSPNにおいて異なる金属−配位子錯体に関して教示されている:米国特許第US5,064,802号、同第US5,153,157号、同第US5,296,433号、同第US5,321,106号、同第US5,350,723号、同第US5,425,872号、同第US5,625,087号、同第US5,721,185号、同第US5,783,512号、同第US5,883,204号、同第US5,919,983号、同第US6,696,379号、及び同第US7,163,907号。好適なヒドロカルビル酸化物の例は、米国特許第US5,296,433号に開示されている。付加重合触媒のための好適なブレンステッド酸塩の例は、米国特許第US5,064,802号、同第US5,919,983号、同第US5,783,512号に開示されている。付加重合触媒のための活性化共触媒としての、カチオン酸化剤及び非配位性の適合性アニオンの好適な塩の例は、米国特許第US5,321,106号に開示されている。付加重合触媒のための活性化共触媒として好適なカルベニウム塩の例は、米国特許第US5,350,723号に開示されている。付加重合触媒のための活性化共触媒として好適なシリリウム塩の例は、米国特許第US5,625,087号に開示されている。アルコール、メルカプタン、シラノール、及びオキシムと、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとの好適な錯体の例は、米国特許第US5,296,433号に開示されている。これらの触媒のうちのいくつかは、米国特許第US6,515,155 B1号の第50欄39行目から第56欄55行目の一部にも記載されており、その一部のみが参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、式(I)のプロ触媒金属−配位子錯体を活性化して、カチオン形成共触媒、強ルイス酸、またはそれらの組み合わせ等の1つ以上の共触媒との組み合わせにより活性触媒組成物を形成することができる。使用するのに好適な共触媒は、ポリマーまたはオリゴマーのアルミノキサン、特にメチルアルミノキサン、及び不活性、適合性、非配位性のイオン形成化合物を含む。例示的な好適な共触媒は、限定されないが、修飾メチルアルミノキサン(MMAO)、ビス(水素化タローアルキル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアルミニウム(TEA)、及びそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、前述の活性化共触媒の1つ以上は、互いに組み合わせて使用され得る。いくつかの特定の実施形態において、トリ((C−C)ヒドロカルビル)アルミニウム、トリ((C−C)ヒドロカルビル)ボラン、またはアンモニウムボレートと、オリゴマーまたはポリマーのアルモキサン化合物との混合物が使用されてもよい。
いくつかの実施形態において、1つ以上の活性化共触媒の総モル数に対する1つ以上の式(I)の金属−配位子錯体の総モル数の比は、1:10,000〜100:1であり得る。いくつかの実施形態において、比は、少なくとも1:5000であり、いくつかの他の実施形態において、少なくとも1:1000、及び10:1以下であり、他の実施形態において、1:1以下である。アルモキサンのみが活性化共触媒として使用される場合、用いられるアルモキサンのモル数は、式(I)の金属−配位子錯体のモル数の少なくとも100倍であり得る。トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのみが活性化共触媒として使用される場合、いくつかの実施形態において、1つ以上の式(I)の金属−配位子錯体の総モル数に対して用いられるトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのモル数は、1:5〜1:10であり得、いくつかの他の実施形態において、1:1〜1:6であり得、他の実施形態において、1:1〜1:5であり得る。残りの活性化共触媒は、通常、1つ以上の式(I)の金属−配位子錯体の総モル量とほぼ等しいモル量で用いられる。
ポリオレフィン組成物
本開示の実施形態はさらに、プロ触媒として少なくとも1つの式(I)の金属−配位子錯体を含むオレフィン重合触媒系の存在下での、1つ以上のオレフィンモノマーの重合反応生成物を含むポリオレフィン組成物に関する。例えば、ポリオレフィン組成物は、重合条件下において、かつ1つ以上の共触媒及び/または捕捉剤の存在下で、1つ以上のオレフィン系モノマーとオレフィン重合触媒系との反応生成物を含む。ポリオレフィン組成物は、例えば、エチレンのホモポリマー及び/またはエチレンと任意選択的にα−オレフィン等の1つ以上のコモノマーとのインターポリマー(コポリマーを含む)等のエチレン系ポリマーであってもよい。そのようなエチレン系ポリマーは、0.860〜0.973g/cmの範囲の密度を有し得る。0.860〜0.973g/cmの全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される:例えば、密度は、下限の0.860、0.880、0.885、0.900、0.905、0.910、0.915、または0.920g/cmから、上限の0.973、0.963、0.960、0.955、0.950、0.925、0.920、0.915、0.910、または0.905g/cmまでであってもよい。本明細書で使用される場合、用語「エチレン系ポリマー」は、エチレンモノマー由来の単位を50mol%超有するポリマーを指す。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、1000個の炭素原子当たり0.0〜3長鎖分岐(LCB)の範囲の長鎖分岐頻度を有し得る。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、2.0以上の範囲の分子量分布(M/M)(従来のゲル浸透クロマトグラフィー「GPC」法に従って測定される)を有することができる。2以上の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される:例えば、エチレン/α−オレフィンコポリマーは、2〜20の範囲の分子量分布(M/M)を有し得るか、または代替的に、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、2〜5の範囲の分子量分布(M/M)を有し得る。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、特に、重合において連鎖移動剤が使用される実施形態において、2未満の分子量分布、M/Mを有し得る。2未満の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される。例えば、エチレン系ポリマーのM/Mは、2未満、1.9未満、1.8未満、または1.5未満であってもよい。特定の実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.5〜2の分子量分布を有する。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、20,000g/モル以上の範囲、例えば、20,000〜1,800,000g/モル、または代替的に20,000〜350,000g/モル、または代替的に100,000〜750,000g/モルの範囲の分子量(M)を有し得る。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.02〜200g/10分の範囲のメルトインデックス(I)を有し得る。0.02〜200g/10分の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される:例えば、メルトインデックス(I)は、下限の0.1、0.2、0.5、0.6、0.8、1、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、10、15、20、30、40、50、60、80、90、100、または150g/10分から、上限の0.9、1、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、10、15、20、30、40、50、60、80、90、100、150、または200g/10分までであってもよい。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、5〜30の範囲のメルトフローレート(I10/I)を有し得る。5〜30の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される:例えば、メルトフローレート(I10/I)は、下限の5、5.5、6、6.5、8、10、12、15、20、または25から、上限の5.5、6、6.5、8、10、12、15、20、25、または30までであってもよい。
エチレン系ポリマーは、1つ以上の添加剤をさらに含んでもよい。そのような添加剤は、限定されないが、帯電防止剤、増色剤、染料、潤滑剤、顔料、一次酸化防止剤、二次酸化防止剤、加工助剤、UV安定剤、及びそれらの組み合わせを含む。本開示のエチレン系ポリマーは、任意の量の添加剤を含有し得る。エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマー及び1つ以上の添加剤の重量に基づいて、合計約0〜約10重量パーセントのそのような添加剤を含み得る。エチレン系ポリマーは、限定されないが有機または無機充填剤を含み得る充填剤をさらに含んでもよい。そのような充填剤は、炭酸カルシウム、タルク、またはMg(OH)を含んでもよく、本発明のエチレン系ポリマーならびに1つ以上の添加剤及び/または充填剤の重量に基づいて約0〜約20パーセントのレベルで存在してもよい。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、1つ以上のポリマーとさらに混合してブレンドを形成することができる。
エチレン系ポリマーは、50モルパーセント未満の1つ以上のα−オレフィンコモノマー由来の単位を含み得る。50モルパーセント未満の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される:例えば、エチレン系ポリマーは、30モルパーセント未満の1つ以上のα−オレフィンコモノマー由来の単位、20モルパーセント未満の1つ以上のα−オレフィンコモノマー由来の単位、または1〜20モルパーセントの1つ以上のα−オレフィンコモノマー由来の単位、または1〜10モルパーセントの1つ以上のα−オレフィンコモノマー由来の単位を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、α−オレフィンコモノマーは、20個以下の炭素原子を有し得る。例えば、α−オレフィンコモノマーは、3〜10個の炭素原子、例えば、3〜8個の炭素原子を有し得る。α−オレフィンコモノマーの特定の例は、限定されないが、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、及び4−メチル−1−ペンテンを含む。1つ以上のα−オレフィンコモノマーは、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンからなる群、または代替的に、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選択されてもよい。
エチレン系ポリマーは、50モルパーセント超のエチレン由来の単位を含み得る。50モルパーセント超の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に含まれ、本明細書において開示される:例えば、エチレン系ポリマーは、少なくとも52モルパーセントのエチレン由来の単位、または代替的に少なくとも65パーセントモルパーセントのエチレン由来の単位、または代替的に少なくとも85モルパーセントのエチレン由来の単位、または代替的に50〜100モルパーセントのエチレン由来の単位、または代替的に80〜100モルパーセントのエチレン由来の単位を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、前述の連鎖シャトリング重合プロセスに従って調製されるオレフィンブロックコポリマーを含み得る。オレフィンブロックコポリマーまたはポリ(エチレンα−オレフィン)ブロックコポリマーは、エチレン由来の硬質セグメント(すなわち、ポリエチレン硬質セグメント)と、α−オレフィン及びエチレンの残基を含む軟質セグメントとを含み得る。α−オレフィン及びエチレンの残基は、軟質セグメント中にほぼランダムに分布され得る。いくつかの実施形態において、ポリエチレン硬質セグメントは、その中に共有結合により組み込まれたα−オレフィンの残基を5モルパーセント(mol%)未満有するとして特徴付けられ得る。いくつかの実施形態において、ポリ(エチレンα−オレフィン)ブロックコポリマーは、後述の手順を用いて示差走査熱量測定により決定した場合に、摂氏100度(℃)超、例えば、120℃超の溶融温度を有するとして特徴付けられ得る。
ポリ(エチレンα−オレフィン)ブロックコポリマーは、エチレン残基と、1つ以上の共重合性α−オレフィンコモノマー残基(すなわち、重合形態のエチレン及び1つ以上の共重合性α−オレフィンコモノマー)とを含み得る。ポリ(エチレンα−オレフィン)ブロックコポリマーは、化学的特性または物理的特性が異なる2つ以上の重合モノマー単位の複数のブロックまたはセグメントによって特徴付けられ得る。すなわち、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、マルチブロックインターポリマーまたはコポリマー等のブロックインターポリマーであり得る。用語「インターポリマー」及び「コポリマー」は、本明細書において交換可能に使用される。
いくつかの実施形態において、マルチブロックコポリマーは、式:(AB)nによって表すことができ、式中、nは、少なくとも1であり、好ましくは、1より大きな整数、例えば、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、またはそれ以上であり、「A」は、硬質ブロックまたはセグメントを表し、「B」は、軟質ブロックまたはセグメントを表す。好ましくは、A及びBは、分岐状または星状ではなく、直線状に連結される。本明細書で使用される場合、用語「硬質セグメント」は、エチレン残基が95重量パーセント超、好ましくは98重量パーセント超の量でポリ(エチレンα−オレフィン)ブロックコポリマー中に存在する重合単位のブロックを指す。換言すると、硬質セグメント中のコモノマー(すなわち、α−オレフィン)残基含有量は、5重量%未満、例えば、2重量%未満である。いくつかの実施形態において、硬質セグメントは、全てまたは実質的に全てのエチレン残基を含む。「ポリエチレン硬質セグメント」及び「エチレン由来の硬質セグメント」という表現は同義であり、ポリ(エチレンα−オレフィン)ブロックコポリマーの硬質セグメント部分を意味する。対照的に、本明細書で使用される場合、用語「軟質セグメント」は、ポリ(エチレンα−オレフィン)ブロックコポリマー中のコモノマー(α−オレフィン)残基含有量が5重量%超、例えば、8重量%超、10重量%超、または15重量%超である重合単位のブロックを指す。いくつかの実施形態において、軟質セグメント中のコモノマー残基含有量は、20重量%超、25重量%超、30重量%超、35重量%超、40重量%超、45重量%超、50重量%、または60重量%超であり得る。
重合プロセス
本開示のさらなる実施形態は、式(I)の金属−配位子錯体を含むオレフィン重合触媒系の存在下で1つ以上のオレフィンモノマーを重合することを含むオレフィン重合プロセスに関する。オレフィン重合触媒系は、以前に記載した実施形態のいずれによるものであってもよい。
多くの重合プロセスを用いて本発明によるポリオレフィン組成物を生成することができる。そのような重合プロセスは、限定されないが、1つ以上の従来の反応器、例えば、ループ反応器、等温反応器、流動床反応器、撹拌槽反応器、並列、直列、及び/またはそれらの任意の組み合わせのバッチ反応器を使用する、溶液重合プロセス、粒子形成重合プロセス、及びそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、本開示によるポリオレフィン組成物は、例えば、1つ以上のループ反応器、等温反応器、及びそれらの組み合わせを使用して、溶液相重合プロセスによって生成され得る。
一般に、溶液相重合プロセスは、1つ以上のループ反応器または1つ以上の球状等温反応器等の1つ以上の十分に撹拌された反応器内で、120℃〜300℃の範囲、例えば、160℃〜215℃の温度で、かつ300〜1500psiの範囲、例えば、400〜750psiの圧力で行うことができる。溶液相重合プロセスにおける滞留時間は、2〜30分、例えば、5〜15分の範囲であり得る。エチレン、1つ以上の溶媒、1つ以上の高温オレフィン重合触媒系、1つ以上の共触媒及び/または捕捉剤、ならびに任意選択的に1つ以上のコモノマーが、1つ以上の反応器に連続的に供給され得る。考えられる溶媒は、イソパラフィンを含むが、これに限定されない。そのような溶媒は、ExxonMobil Chemical Co.,(Houston,TX)からISOPAR(商標)の名称で市販されているものであってもよい。エチレン系ポリマー及び溶媒の結果として得られる混合物は、次いで反応器から取り出すことができ、エチレン系ポリマーを単離することができる。溶媒は、熱交換器及び気液分離ドラム等の溶媒回収ユニットを介して回収することができ、次いで重合システムに再循環させることができる。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、単一ループ反応器システム等の単一反応器システムにおける溶液重合によって生成され得、この場合、エチレン及び任意選択的に1つ以上のα−オレフィンが、1つ以上の高温オレフィン重合触媒系、任意選択的に1つ以上の他の触媒、及び任意選択的に1つ以上の共触媒の存在下で重合され得る。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、二重反応器システム、例えば、二重ループ反応器システムにおける溶液重合によって生成され得、この場合、エチレン及び任意選択的に1つ以上のα−オレフィンが、1つ以上のオレフィン重合触媒系、任意選択的に1つ以上の他の触媒、及び任意選択的に1つ以上の共触媒の存在下で重合され得る。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、二重反応器システム、例えば、二重ループ反応器システムにおける溶液重合によって生成され得、この場合、エチレン及び任意選択的に1つ以上のα−オレフィンが、両方の反応器において、本明細書に記載されるように、1つ以上の高温オレフィン重合触媒系の存在下で重合される。
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、気相重合プロセスを使用して、例えば、流動床反応器を用いて作製され得る。この種類の反応器及び該反応器を操作するための手段は、例えば、米国特許第US3,709,853号、同第4,003,712号、同第4,011,382号、同第4,302,566号、同第4,543,399号、同第4,882,400号、同第5,352,749号、同第5,541,270号、欧州特許公開EP−A−0 802 202号、及びベルギー特許第839,380号に記載されている。これらの特許は、重合媒体が機械的に撹拌されるか、または気体状モノマー及び希釈剤の連続流によって流動化されるかのいずれかである気相重合プロセスを開示している。
いくつかの実施形態において、重合プロセスは、流動床プロセス等の連続気相プロセスであってもよい。流動床反応器は、反応ゾーンと、いわゆる減速ゾーンとを含み得る。反応ゾーンは、該反応ゾーンを通る重合熱を除去するために気体状モノマー及び希釈剤の連続流によって流動化された、成長するポリマー粒子、形成されたポリマー粒子、及び少量の触媒粒子の床を含み得る。任意選択的に、再循環気体の一部を冷却及び圧縮して、反応ゾーンに再び導入されたときに循環気流の熱除去能を高め得る液体を形成することができる。好適な気体流量は、簡単な実験によって容易に決定することができる。循環気流に対する気体状モノマーの補給は、特定のポリマー生成物及びそれに関連するモノマーが反応器から取り出される速度に等しい速度であってもよく、反応器を通過する気体の組成は、反応ゾーン内で本質的に定常状態の気体状組成物を維持するように調節され得る。反応ゾーンを出た気体は、減速ゾーンを通過させることができ、そこで同伴粒子が除去される。より微細な同伴粒子及び粉塵は、サイクロン及び/または微細フィルタで任意選択的に除去することができる。気体は、重合熱が除去され得る熱交換器に通過させ、圧縮機内で圧縮し、次いで反応ゾーンに戻すことができる。
流動床プロセスの反応器温度は、30℃〜40℃または50℃〜90℃または100℃または110℃または120℃の範囲であり得る。一般に、反応器温度は、反応器内のポリマー生成物の焼結温度を考慮に入れて、実現可能な最高温度で操作され得る。そのような流動床プロセスにおいて、重合温度または反応温度は、形成されるポリマーの溶融温度または「焼結」温度未満であるべきである。したがって、一実施形態における上限温度は、反応器で生成されるポリオレフィンの溶融温度である。
いくつかの実施形態において、スラリー重合プロセスも使用することができる。スラリー重合プロセスは、通常、1〜50気圧の範囲及びそれ以上の圧力、ならびに0℃〜120℃、より具体的には30℃〜100℃の範囲の温度を用いる。スラリー重合では、固体の微粒子ポリマーの懸濁液が液体重合希釈媒体中に形成され、そこにエチレン及びコモノマー、また多くの場合は水素が、触媒とともに加えられ得る。希釈剤を含む懸濁液が、断続的または連続的に反応器から除去され、揮発性成分がポリマーから分離され、任意選択的に蒸留後に、反応器に再循環される。重合媒体中に用いられる液体希釈剤は、3〜7個の炭素原子を有するアルカンであってもよく、いくつかの実施形態において、分岐アルカンであってもよい。いくつかの実施形態において、用いられる媒体は、重合条件下で液体であり、比較的不活性であるべきである。プロパン媒体が使用される場合、プロセスは、反応希釈剤の臨界温度及び臨界圧力を超えて操作され得る。一実施形態において、ヘキサン、イソペンタン、またはイソブタン媒体が用いられてもよい。
本開示のいくつかの実施形態は、ポリマーが溶液になる温度よりも低く温度が維持されるプロセスである、粒子形成重合を用いてもよい。他のスラリープロセスは、ループ反応器を用いるもの、及び複数の撹拌反応器を直列、並列、またはそれらの組み合わせで用いるものを含む。スラリープロセスの非限定的な例は、連続ループまたは撹拌槽プロセスを含む。スラリープロセスの他の例は、米国特許第US4,613,484号及びMetallocene−Based Polyolefins Vol.2 pp.322−332(2000)に記載されている。
いくつかの実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体を含むプロ触媒は、重合プロセスにおいて1つ以上の追加の触媒と組み合わせることができる。好適な追加の触媒は、所望の組成または種類のポリマーを調製するように適合された任意の化合物または化合物の組み合わせを含む。不均一触媒及び均一触媒の両方が用いられ得る。不均一触媒の例は、周知のチーグラー・ナッタ組成物、特に、第2金属ハロゲン化物上に支持された第4族金属ハロゲン化物、または混合ハロゲン化物及びアルコキシド、ならびに周知のクロムまたはバナジウム系触媒を含む。溶液中における狭い分子量のポリマーセグメントの使用しやすさ及び生成のために、いくつかの実施形態において、本明細書で使用される触媒は、比較的純粋な有機金属化合物または金属錯体、特に、元素周期表の第3〜10族またはランタニド系列から選択される金属に基づく化合物または錯体を含む均一触媒であってもよい。本明細書で用いられるいずれの触媒も、本発明の重合条件下で他の触媒の性能に著しい悪影響を及ぼさないことが好ましい。望ましくは、本発明の重合条件下で、触媒の活性が25%超、より好ましくは10%超低下しない。
いくつかの実施形態において、式(I)の金属−配位子錯体を含むプロ触媒は、前述のオレフィンブロックコポリマーを調製するために、連鎖シャトリング重合プロセスにおいて1つ以上の追加の触媒及び連鎖シャトリング剤と組み合わされてもよい。使用に好適な触媒は、所望の組成または種類のポリマーを調製するように適合された任意の化合物または化合物の組み合わせを含み、連鎖シャトリングが可能である。連鎖シャトリング剤の非限定的な例は、ジアルキル亜鉛試薬及びトリアルキルアルミニウム試薬を含む。そのような触媒の非限定的な例は、以下の構造を含む。
式(I)の金属−配位子錯体を含むプロ触媒は、以前に記載したように、1つ以上の共触媒との組み合わせにより、活性な触媒組成物を形成するように活性化することができる。
以下の実施例を参照して、本開示の1つ以上の特徴または実施形態を例示する。実施例は、本開示または添付の特許請求の範囲の範囲を制限することを意図するものではない。
実施例は、本開示の実施例によるオレフィン重合触媒系が、狭い多分散性及び特に低いオクテン取り込み量を有する高分子量(M)ポリオレフィンの生成を促進する、改善された特性を有することを示す。
プロ触媒成分
比較例のプロ触媒C1は、以下の構造を有する。
本発明の触媒1〜19は、以下に示す構造を有する。
2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順
グローブボックス内で、バイアルにHfClまたはZrCl(0.23mmol)及びトルエン(5mL)を充填する。溶液を−30℃に冷却し、次いで、MeMgBr(0.35mL、3M、1.04mmol)を加える。溶液を2分間撹拌させ、次いで、配位子(0.23mmol)の冷トルエン(5mL)懸濁液を加える。溶液は急速に黄色に変色するので、それを室温で2時間撹拌させる。全ての揮発性物質を除去し、残渣をヘキサンで粉砕する。その残渣をヘキサンに溶解し、使い捨てフリットを通して濾過する。黄色溶液を真空乾燥させ、次いで、エーテルに溶解する。黄色溶液を濃縮し、−30℃まで冷却し、生成物の黄色結晶を得る。
本発明のプロ触媒1の合成:
本発明のプロ触媒1は、ZrClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。
40ミリリットル(mL)バイアルにジブロモ−ピリジン(3.00グラム(g)、12.66ミリモル(mmol))、KPO(10.75g、50.66mmol)、及びプロピルアミン(3.00g、50.66mmol)を充填した。バイアルを窒素でパージし、無水ジオキサン(15mL)を加え、反応物を100℃まで3日間(日)加熱した。全ての揮発性物質を除去し、残渣をCHClで抽出し、水で洗浄した。有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(90:10のヘキサン:EtOAc)により精製し、純粋な生成物を得た。収量は1.59g、すなわち58%であった。
40mLバイアルに2−Br−6−NPr−ピリジン(0.580g、2.70mmol)、メシチルボロン酸(0.386g、3.24mmol)、KPO(0.859g、4.04mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。バイアルを窒素でパージし、次いで、Pd触媒(0.100g、0.13mmol)を投入し、反応物を80℃まで15時間(時間)加熱した。水を加え、有機層を抽出した。全ての揮発性物質を除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(90:10のヘキサン:酢酸エチル)により精製した。収量は0.175g、すなわち26%であった。プロトン核磁気共鳴(H NMR)分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.55−7.45(m,1H)、6.95−6.87(m,2H)、6.50(dd,J=7.3,0.7Hz、1H)、6.31(d,J=8.3Hz、1H)、4.78(s,1H)、3.24−3.11(m,2H)、2.32(s,3H)、2.10(s,6H)、1.64(h,J=7.3Hz、2H)、1.00(t,J=7.4Hz、3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ158.94,158.45,138.32,137.68,136.86,135.60,128.17,113.42,103.05,44.32,22.76,21.07,20.09,11.57。
収率は81%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.95(dd,J=8.6,7.2Hz、2H)、6.70(s,4H)、5.84(dd,J=7.2,0.8Hz、2H)、5.76(dd,J=8.6,0.8Hz、2H)、2.77−2.66(m,4H)、2.12(s,6H)、1.91(s,12H)、1.53−1.36(m,4H)、0.87(t,J=7.3Hz、6H)、0.67(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ171.81,156.18,140.96,136.79,136.37,135.43,127.82,109.73,101.24,49.33,47.83,23.35,20.69,19.81,11.81。
本発明のプロ触媒2の合成:
本発明のプロ触媒2は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。
収率は69%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.96(dd,J=8.6,7.2Hz、2H)、6.69(s,4H)、5.88(dd,J=7.2,0.8Hz、2H)、5.73(d,J=8.7Hz、2H)、2.69−2.57(m,4H)、2.14(s,6H)、1.87(s,12H)、1.39(h,J=7.4Hz、4H)、0.86(t,J=7.4Hz、6H)、0.49(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ170.89,156.01,140.76,136.77,136.42,135.47,127.79,109.51,101.92,53.45,48.72,23.51,20.69,19.90,11.80。
本発明のプロ触媒3の合成
2−ブロモ−6−メシチルピリジンをLabonne,A.;Kribber,T,;Hintermann,L.Org.Lett.2006,8,5853−5856に記載されるように合成した。グローブボックス内で、20mLバイアルに2−メシチル−6−ブロモ−ピリジン(0.370g、1.34mmol)、NaOBu(0.286g、2.97mmol)、Pddba(0.061g、0.07mmol)、BINAP(0.042g、0.07mmol)、イソプロピルアミン(0.135g、2.28mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。シリカゲルを加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 80:20)により精製した。収量は0.220g、すなわち65%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.46(dd,J=8.4,7.3Hz、1H)、6.88(s,2H)、6.45(dd,J=7.3,0.6Hz、1H)、6.30(d,J=8.3Hz、1H)、4.52(s,1H)、3.81(p,J=6.2Hz、1H)、2.28(s,3H)、2.06(s,6H)、1.22(d,J=6.4Hz、6H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ158.54,158.15,138.40,137.58,136.83,135.60,128.17,113.32,103.91,43.25,23.04,21.09,20.13。
本発明のプロ触媒3は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。
収率は53%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.96(ddd,J=8.6,7.2,1.4Hz、2H)、6.68(s,4H)、5.87(dd,J=7.2,1.4Hz、2H)、5.81(d,J=8.7Hz、2H)、3.14(p,J=6.4Hz、2H)、2.13(s,6H)、1.88(s,12H)、1.01(s,12H)、0.45(s,6H)。
本発明のプロ触媒4の合成:
グローブボックス内で、100mLのジャーにMg(0.340g、14.2mmol)及びTHF(30mL)を充填した。2滴のジブロモエタンを加えた後、3,5−ジ−tertブチルブロモベンゼン(1.91g、7.08mmol)を加えた。反応物を4時間50℃で撹拌したところ、溶液は薄黄色の溶液に変化した。第2の100mLバイアルに2−ブロモピリジン(1.76g、7.43mmol)、ニッケルアセチルアセトネート(0.055g、0.21mmol)、2,6−ジイソプロピルイミダゾリウムクロリド(0.090g、0.21mmol)、及びTHF(20mL)を充填した。使い捨てフリットを通して、グリニャールを直接2−ブロモピリジン溶液中に重力濾過した。色は、瞬時に緑色に変色した後、暗褐色に変色した。反応物を3日間撹拌し、ブラインで急冷し、EtOAcで抽出した。有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 70:30)により精製した。収量は1.25g、すなわち66%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ8.73−8.66(m,1H)、7.83−7.78(m,2H)、7.76−7.68(m,2H)、7.50(t,J=1.9Hz、1H)、7.23−7.16(m,1H)、1.42−1.37(m,18H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ158.73,151.09,149.56,138.92,136.50,123.14,121.69,121.35,120.93,34.99,31.51。
100mL丸底フラスコにジメチルアミノエタノール(1.40mL、14.0mmol)及びヘキサン(20mL)を充填した。フラスコを窒素でパージし、次いで、nBuLi(11.2mL、2.5M、28.0mmol)を0℃で滴下して加えた。反応物を30分間撹拌し、次いで、2−(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ピリジン(1.250g、4.67mmol)のヘキサン(10mL)溶液を滴下して加えた。溶液は暗褐色になり、それを3時間撹拌した。溶液を−77℃まで冷却し、次いで、ヘキサン(10mL)中のCBr(5.43g、16.4mmol)を滴下して加えた。沈殿物が形成し、反応物を室温で一晩撹拌した。水を加えて反応物を急冷し、次いで、酢酸エチルを加え、有機層を抽出した。シリカを溶液に加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムに投入し、カラムクロマトグラフィー(90:10のヘキサン:EtOAc)により精製した。収量は1.33g、すなわち82%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.77(dd,J=1.8,0.5Hz、2H)、7.66(dd,J=7.7,0.8Hz、1H)、7.56(td,J=7.7,0.6Hz、1H)、7.52(t,J=1.8Hz、1H)、7.38(dd,J=7.8,0.7Hz、1H)、1.44−1.33(m,18H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ159.93,151.23,142.03,138.75,137.28,125.93,123.83,121.44,119.40,35.00,31.48。
グローブボックス内で、20mLバイアルに3,5−2−ブロモ−6−(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ピリジン(0.300g、0.87mmol)、NaOBu(0.185g、1.92mmol)、Pddba(0.040g、0.04mmol)、BINAP(0.027g、0.04mmol)、プロピルアミン(0.087g、1.47mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。シリカゲルを加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 85:15)により精製した。収量は0.190g、すなわち68%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.91(d,J=1.9Hz、2H)、7.57−7.51(m,2H)、7.15−7.07(m,1H)、6.36(d,J=7.9Hz、1H)、4.82(t,J=5.6Hz、1H)、3.41−3.26(m,2H)、1.74(hept,J=7.3Hz、2H)、1.48(s,18H)、1.07(t,J=7.4Hz、3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ158.83,157.16,150.73,139.55,137.93,122.70,121.37,109.72,104.44,44.25,35.03,31.63,22.92,11.73。
本発明のプロ触媒4は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は72%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ7.49(t,J=1.8Hz、2H)、7.42(d,J=1.9Hz、4H)、6.93(dd,J=8.5、7.3Hz、2H)、6.24(dd,J=7.3、0.7Hz、2H)、5.65−5.57(m,2H)、2.94(t,J=7.1Hz、4H)、1.56−1.41(m,4H)、1.31(s,36H)、0.89(t,J=7.4Hz、6H)、0.66(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ168.41,157.22,150.34,140.56,139.04,122.81,122.24,109.19,101.80,54.74,48.84,34.68,31.36,23.20,11.83。
本発明のプロ触媒5の合成:
グローブボックス内で、100mLのジャーにペンタクロロピリジン(1.50g、5.97mmol)、ニッケルアセチルアセトネート(0.046g、0.18mmol)、2,6−ジイソプロピルイミダゾリウムクロリド(0.076g、0.18mmol)、及びTHF(20mL)を充填した。メシチルグリニャール(1.0M、6.1mL、6.1mmol)を溶液に徐々に加えた。色は、瞬時に緑色に変色した後、暗褐色に変色した。反応物を3日間撹拌し、ブラインで急冷し、EtOAcで抽出した。有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 70:30)により精製した。収量は1.85g、すなわち93%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ7.01−6.85(s,2H)、2.32(s,3H)、1.99(s,6H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ156.53,147.57,143.31,138.90,135.26,133.45,130.53,128.84,128.40,21.17,19.51。
グローブボックス内で、20mLバイアルに2−メシチル−テトラクロロピリジン(0.907g、2.71mmol)、NaOBu(0.578g、6.01mmol)、Pddba(0.124g、0.14mmol)、BINAP(0.084g、0.14mmol)、プロピルアミン(0.176g、2.98mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。シリカゲルを加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:CHCl 50:50)により精製した。収量は0.567g、すなわち59%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.07−6.96(m,2H)、5.22(t,J=5.5Hz、1H)、3.52−3.41(m,2H)、2.41(s,3H)、2.12(s,6H)、1.62−1.71(m,2H)、1.01(t,J=7.4Hz、3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ154.47,152.90,140.00,137.85,135.91,135.47,128.21,117.37,112.53,43.53,22.91,21.28,19.55,11.48。
本発明のプロ触媒5は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は75%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.68(s,4H)、3.05(s,4H)、2.06(s,6H)、1.79(s,12H)、1.51(h,J=7.5Hz、4H)、0.80(t,J=7.3Hz、6H)、0.45(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ163.90,153.09,146.90,138.37,134.94,132.84,128.55,115.14,112.42,57.43,47.93,27.11,20.60,19.22,11.07。
本発明のプロ触媒6の合成:
本発明のプロ触媒6は、ZrClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は71%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.66(s,4H)、3.28−3.11(m,4H)、2.04(s,6H)、1.83(s,12H)、1.56(dq,J=14.8,7.1Hz、4H)、0.81(t,J=7.2Hz、6H)、0.62(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ164.66,153.21,146.85,138.38,135.02,132.77128.44,114.88,110.98,52.42,49.12,26.84,20.62,19.22,11.07。
本発明のプロ触媒7の合成
グローブボックス内で、100mLのジャーに2,4−ブロモピリジン(2.00g、8.44mmol)、ニッケルアセチルアセトネート(0.065g、0.25mmol)、2,6−ジイソプロピルイミダゾリウムクロリド(0.108g、0.25mmol)、及びTHF(20mL)を充填した。メシチルグリニャール(1.0M、17.3mL、17.3mmol)を溶液に徐々に加えた。色は、瞬時に緑色に変色した後、暗褐色に変色した。反応物を3日間撹拌し、ブラインで急冷し、EtOAcで抽出した。有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 70:30)により精製した。収量は2.34g、すなわち88%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ8.79(dd,J=5.0,0.9Hz、1H)、7.08(dd,J=5.0,1.7Hz、1H)、7.06(dd,J=1.6,0.9Hz、1H)、7.02−6.98(m,2H)、6.98−6.94(m,2H)、2.37(s,3H)、2.36(s,3H)、2.12(s,6H)、2.09(s,6H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ160.31,149.83,149.72,137.80,137.42,137.31,136.44,135.55,134.99,128.38,128.31,125.68,122.61,21.13,21.07,20.59,20.18。
100mL丸底フラスコにジメチルアミノエタノール(2.27g、22.5mmol)及びヘキサン(20mL)を充填した。フラスコを窒素でパージし、次いで、nBuLi(18.0mL、2.5M、45.0mmol)を0℃で滴下して加えた。反応物を30分間撹拌し、次いで、2,4−ジメシチルピリジン(2.367g、7.50mmol)のヘキサン(10mL)溶液を滴下して加えた。溶液は暗褐色になり、それを3時間撹拌した。溶液を−77℃まで冷却し、次いで、ヘキサン(10mL)中のCBr(8.71g、26.3mmol)溶液を滴下して加えた。沈殿物が形成し、反応物を室温で一晩撹拌した。水を加えて反応物を急冷し、次いで、酢酸エチルを加え、有機層を抽出した。シリカを溶液に加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムに投入し、カラムクロマトグラフィー(90:10のヘキサン:EtOAc)により精製した。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.32−7.29(m,1H)、7.02−7.00(m,1H)、6.99−6.96(m,2H)、6.96−6.94(m,2H)、2.36(s,3H)、2.34(s,3H)、2.13(s,6H)、2.09(s,6H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ161.14,152.59,142.09,137.91,137.85,136.37,135.55,134.98,134.84,128.49,128.41,126.60,125.07,21.10,21.05,20.56,20.22。
グローブボックス内で、20mLバイアルに2,4−ジメシチル−6−ブロモ−ピリジン(0.600g、1.52mmol)、NaOBu(0.325g、3.38mmol)、Pddba(0.070g、0.08mmol)、BINAP(0.047g、0.08mmol)、プロピルアミン(0.153g、2.59mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。シリカゲルを加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 85:15)により精製した。収量は0.36g、すなわち64%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ6.93(s,2H)、6.89(s,2H)、6.31(t,J=1.4Hz、1H)、6.13(d,J=1.2Hz、1H)、4.75(s,1H)、3.17(q,J=6.5,6.0Hz、2H)、2.32(s,3H)、2.29(s,3H)、2.12(s,6H)、2.10(s,6H)、1.65(h,J=7.4Hz、2H)、0.98(td,J=7.4,1.3Hz、3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ159.22,158.58,151.20,138.18,137.62,136.90,136.86,135.49,135.11,128.15,128.08,114.81,103.62,44.50,22.75,21.05,21.00,20.41,20.08,11.55。
本発明のプロ触媒7は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は85%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.79(s,4H)、6.72(s,4H)、5.85(s,2H)、5.62(s,2H)、2.69(t,J=7.2Hz、4H)、2.14(d,J=4.0Hz、24H)、2.07(s,12H)、1.45(h,J=7.0Hz、4H)、0.91−0.77(m,6H)、0.49(d,J=1.4Hz、6H)。13C NMR(101MHz、C)δ171.74,156.67,155.56,138.18,137.21,137.08,136.86,135.84,134.82,128.65,128.13,111.55,102.55,53.78,49.19,24.23,21.18,21.12,20.71,20.48,12.20。
本発明のプロ触媒8の合成:
本発明のプロ触媒8は、ZrClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は88%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.81−6.77(m,4H)、6.74−6.68(m,4H)、5.86(d,J=1.3Hz、2H)、5.59(d,J=1.2Hz、2H)、2.88−2.70(m,4H)、2.15(s,6H)、2.14(s,12H)、2.12(s,6H)、2.07(s,12H)、1.61−1.43(m,4H)、0.84(t,J=7.4Hz、6H)、0.67(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ172.10,156.38,155.30,137.77,136.80,136.62,136.38,135.37,134.36,128.19,127.76,111.29,101.42,49.42,48.26,23.61,20.76,20.71,20.19,19.87,11.80。
本発明のプロ触媒9の合成:
グローブボックス内で、20mLバイアルに2−メシチル−6−ブロモ−ピリジン(0.600g、2.17mmol)、NaOBu(0.463g、4.82mmol)、Pddba(0.099g、0.11mmol)、BINAP(0.068g、0.11mmol)、ネオペンチルアミン(0.322g、3.69mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。シリカゲルを加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:CHCl 50:50)により精製した。収量は0.53g、すなわち86%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.55−7.45(m,1H)、6.99−6.91(m,2H)、6.50(dd,J=7.3,0.8Hz、1H)、6.36(dd,J=8.4,0.7Hz、1H)、4.78(t,J=6.0Hz、1H)、3.09(d,J=6.2Hz、2H)、2.35(s,3H)、2.14(s,6H)、1.03(s,9H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ159.39,158.41,138.40,137.70,136.85,135.60,128.22,113.27,103.12,54.11,32.11,27.58,21.12,20.14。
本発明のプロ触媒9は、ZrClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は90%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.95−6.87(m,2H)、6.69(s,4H)、5.90(d,J=8.8Hz、2H)、5.84−5.77(m,2H)、2.48(s,4H)、2.16(s,6H)、1.86(s,12H)、0.96(s,18H)、0.64(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ173.04,155.99,140.61,137.14,136.77,135.78,128.18,109.88,103.06,58.78,49.07,34.64,28.76,21.08,20.34。
本発明のプロ触媒10の合成:
本発明のプロ触媒10は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は86%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.96−6.86(m,2H)、6.70(s,4H)、5.88(d,J=8.7Hz、2H)、5.85−5.81(m,2H)、2.41(s,4H)、2.18(s,6H)、2.10−1.94(m,6H)、1.71−1.51(m,6H)、0.95(s,18H)、0.47(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ171.86,155.31,140.05,136.79,136.39,135.94,134.97,127.96,109.27,103.49,57.80,54.81,34.23,28.39,20.69,20.31,19.79。
本発明のプロ触媒11の合成:
グローブボックス内で、20mLバイアルに2−メシチル−6−ブロモ−ピリジン(0.500g、1.81mmol)、NaOBu(0.386g、4.02mmol)、Pddba(0.083g、0.09mmol)、BINAP(0.056g、0.09mmol)、ヘキシルアミン(0.311g、3.08mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。シリカゲルを加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:CHCl 50:50)により精製した。収量は0.325g、すなわち61%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.58−7.46(m,1H)、6.98(s,2H)、6.59−6.48(m,1H)、6.34(d,J=8.4Hz、1H)、5.11(t,J=5.4Hz、1H)、3.18(q,J=6.5Hz、2H)、2.38(s,3H)、2.18(s,6H)、1.63(p,J=7.0Hz、2H)、1.59−1.66(m,6H)、1.02−0.94(m,3H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ159.11,158.46,138.50,137.68,136.80,135.65,128.24,113.30,103.10,42.49,31.75,29.59,26.85,22.73,21.14,20.19,14.14。
本発明のプロ触媒11は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は79%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ7.04−6.94(m,2H)、6.71(s,4H)、5.88(d,J=7.2Hz、2H)、5.79(d,J=8.7Hz、2H)、2.72−2.60(m,4H)、2.17(s,6H)、1.87(s,12H)、1.44(p,J=7.2Hz、4H)、1.16−1.36(m,12H)、0.86(t,J=7.0Hz、6H)、0.47(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ170.84,156.04,140.79,136.71,136.43,135.48,127.79,109.50,101.84,53.42,46.95,31.72,30.38,27.35,22.82,20.76,19.91,13.96。
本発明のプロ触媒12の合成:
本発明のプロ触媒12は、ZrClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は83%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.98(ddd,J=8.9,7.2,1.7Hz、2H)、6.69(s,4H)、5.90−5.76(m,4H)、2.81−2.70(m,4H)、2.14(s,6H)、1.91(s,12H)、1.49(p,J=7.6Hz、4H)、1.39−1.13(m,12H)、0.89−0.81(m,6H)、0.65(d,J=1.7Hz、6H)。13C NMR(101MHz、C)δ171.76,156.21,140.98,136.74,136.38,135.43,127.82,109.73,101.16,47.79,47.59,31.77,30.22,27.37,22.80,20.75,19.81,13.95。
本発明のプロ触媒13の合成
グローブボックス内で、20mLバイアルに2,4−ジメシチル−6−ブロモ−ピリジン(0.500g、1.27mmol)、NaOBu(0.270g、2.81mmol)、Pddba(0.058g、0.06mmol)、BINAP(0.039g、0.06mmol)、ネオペンチルアミン(0.188g、2.16mmol)、及びトルエン(8mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。シリカゲルを加え、全ての揮発性物質を除去した。固体をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 85:15)により精製した。収量は0.415g、すなわち82%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.03(s,2H)、7.00(s,2H)、6.39(d,J=1.2Hz、1H)、6.27(d,J=1.1Hz、1H)、4.95(t,J=6.2Hz、1H)、3.14(d,J=6.2Hz、2H)、2.42(s,3H)、2.40(s,3H)、2.25(s,6H)、2.22(s,6H)、1.09(s,9H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ159.88,158.71,151.28,138.42,137.83,136.88,136.86,135.55,135.14,128.29,128.21,114.63,103.60,54.35,32.33,27.62,21.17,21.12,20.50,20.19。
本発明のプロ触媒13は、ZrClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は79%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.79(s,4H)、6.69(s,4H)、5.99(d,J=1.0Hz、2H)、5.54(d,J=1.1Hz、2H)、2.85−2.49(m,4H)、2.15(s,6H)、2.14(s,6H)、2.12(s,12H)、2.07−2.00(m,12H)、0.92(d,J=11.4Hz、18H)、0.62(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ156.43,155.00,138.20,137.17,137.00,136.72,135.78,134.77,128.53,128.14,111.44,103.18,58.85,49.51,34.95,34.72,28.71,25.61,21.15,21.10,20.48,20.30。
本発明のプロ触媒14の合成:
本発明のプロ触媒14は、HfClを用いて2−アミノピリジン配位子のメタル化の一般的手順に従って調製した。収率は87%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.78(d,J=7.6Hz、4H)、6.70(d,J=13.1Hz、4H)、5.99(s,2H)、2.54(d,J=13.5Hz、2H)、2.23(m,2H)、2.18(s,4H)、2.16(s,6H)、2.14(s,6H)、2.11(d,J=11.4Hz、6H)、2.07−2.02(m,6H)、1.97(s,6H)、0.93(s,18H)、0.47(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ172.73,156.01,154.68,138.17,137.17,137.06,136.80,136.13,135.45,135.25,134.46,128.72,128.47,111.23,104.42,58.20,55.16,34.49,31.93,28.88,25.61,21.12,21.08,20.50,20.19。
本発明のプロ触媒15の合成
不活性雰囲気グローブボックス内で、50mLのジャーに撹拌棒を装備し、THF(20mL)及び削状マグネシウム(0.5736g、23.5950mmol)を充填した。ジャーを−30℃の冷凍庫内に数時間置いた。次に、大きな発熱を避けるために、10mLのTHFに溶解した2−ブロモビフェニル(5.000g、21.4500mmol)を撹拌溶液に徐々に加えた。反応物を一晩撹拌して[1,1’−ビフェニル]−2−イルマグネシウムブロミドを生成した。反応溶液のアリコートを水で急冷し、GC/MSにより非置換ビフェニルの存在を観察することによって反応の完了を確認した。
不活性雰囲気グローブボックス内で、110mLのジャーに撹拌棒を装備し、2,6−ジブロモピリジン(4.8260g、20.3722mmol)及びジオキサン(30mL)を充填した。トリシクロヘキシルホスフィン(0.120g、0.0429mmol)及びNiBr2(dme)(0.0066g、0.0214mmol)も5mLのジオキサンとともに混合し、混合物に加えた。前の実験からの全グリニャール試薬([1,1’−ビフェニル]−2−イルマグネシウムブロミド)を撹拌溶液に加えた。反応物を50℃まで加熱し、72時間撹拌した。GC/MSを用いて反応の完了を確認した。完了した時点で、溶液をボックスから取り外し、水及びジクロロメタンを加えた。溶液を分液漏斗に移し、そこで有機層を回収し、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を真空除去して固体を得、ヘキサンを用いて再結晶させ、5.7495gの(86.435%)薄褐色の固体(2−([1,1’−ビフェニル]−2−イル)−6−ブロモピリジン)を得た。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ7.74−7.71(m,1H)、7.48−7.43(m,2H)、7.43−7.39(m,2H)、7.26−7.24(m,3H)、7.19−7.14(m,3H)、6.77(dt,J=7.6,0.7Hz、1H)。13C NMR(101MHz、クロロホルム−d)δ160.48,141.75,141.23,140.91,137.68,130.92,130.77,130.02,129.93,129.25,128.43,128.29,127.99,127.27,127.19,125.85,124.48。
不活性雰囲気グローブボックス内で、CyPF−tBu(Josiphos)(0.076g、0.140mmol)及びPd(OAc)(0.031g、0.140mmol)をDME(10mL)中で5分間一緒に撹拌した。次いで、2−([1,1’−ビフェニル]−2−イル)−6−ブロモピリジン(2.124g、6.85mmol)を混合物に加え、さらに10分間撹拌させたところ、その間に固体が完全に溶解した。次いで、DME(5mL)中のベンジルアミン(0.807g、7.53mmol)の溶液を加えた。最後に、固体Na−t−OBu(0.921g、9.59mmol)を固体として加え、混合物を80℃まで一晩加熱した。反応混合物をDI水(75mL)上に注ぎ、EtOAcで抽出した(3x50mL)。合わせた有機層にシリカゲルを加えて揮発性物質を除去し、シリカゲル上に吸着した反応混合物が生じ、それが自動ISCOクロマトグラフィー装置を使用したカラムクロマトグラフィーの固体負荷として機能した。最初のカラム精製は、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて試みたが、数カラム体積の溶媒を通過させた後、生成物を効果的に溶出しているように見えなかった。次いで、溶媒を純粋なCHClに変更したところ、淡黄色の粘性残渣として所望の生成物(6−([1,1’−ビフェニル]−2−イル)−N−ベンジルピリジン−2−アミン)が迅速に溶出された(2.1521g、93.4%)。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(500MHz、ベンゼン−d)δ7.84(dd,J=7.6,1.5Hz、1H)、7.31−6.97(m,13H)、6.79(t,J=7.8Hz、1H)、6.36(d,J=7.4Hz、1H)、5.72(d,J=8.2Hz、1H)、4.21(m,1H)、4.16(d,J=5.7Hz、2H)。13C NMR(126MHz、ベンゼン−d)δ158.11,157.70,142.59,140.93,140.54,140.04,136.37,130.63,130.51,129.60,128.25,127.16,126.73,126.20,114.48,104.67,45.65。
6−([1,1’−ビフェニル]−2−イル)−N−ベンジルピリジン−2−アミン(223.2mg、0.663mmol)を4mLのトルエンに溶解した。ハフニウムテトラベンジル(179.6mg、0.331mmol)を2mLのトルエンに溶解し、ドライボックス中で配位子溶液に加えた。黄色溶液は、直ちに濃い橙色になった。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空により除去した。ヘキサン(5mL)及びトルエン(2mL)を得られた固体に加え、撹拌した。濾過後、ヘキサンを濾液に加え、溶液を−25℃の冷凍庫内に72時間置いた。黄色の結晶性固体(71.8mg、21%の収率)を濾過により回収し、真空下で乾燥させた。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(500MHz、C)δ7.30−6.81(m,38H)、6.56(dd,J=8.5,7.4Hz、2H)、5.93(d,J=7.4Hz、2H)、4.27(br,2H)、3.68(br,2H)、5.66(d,J=8.5Hz、2H)、2.17(s,4H)。13C NMR(126MHz、C)δ170.37,155.57,147.89,140.91,140.76,140.52,140.21,137.54,130.49,130.47,129.51,128.10,128.02,127.19,126.99,126.65,126.20,120.82,113.83,104.23,82.41,51.24。
本発明のプロ触媒16の合成:
6−([1,1’−ビフェニル]−2−イル)−N−ベンジルピリジン−2−アミン(217.8mg、0.647mmol)を3mLのトルエンに溶解した。ジルコニウムテトラベンジル(141.0mg、0.309mmol)を3mLのトルエンに溶解し、ドライボックス中で配位子溶液に加えた。薄い橙色の溶液は、直ちに濃い橙色になった。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空により除去した。ヘキサン(5mL)及びトルエン(2mL)を得られた固体に加え、撹拌した。濾過後、ヘキサンを濾液に加え、溶液を−25℃の冷凍庫内に72時間置いた。橙色の結晶性固体(50.0mg、17%の収率)を濾過により回収し、真空下で乾燥させた。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ7.30−7.17(m,6H)、7.15−6.80(m,32H)、6.54(dd,J=8.5,7.5Hz、2H)、5.88(dd,J=7.5,0.8Hz、2H)、5.65(dd,J=8.6,0.9Hz、2H)、4.03(br,4H)、2.41(br,4H)。13C NMR(101MHz、C)δ170.88,155.50,146.39,141.10,140.74,140.45,140.05,130.59,130.41,129.50,126.16,121.08,114.09,103.27,78.11,51.40。
本発明のプロ触媒17の合成:
グローブボックス内で、100mLのジャーに2−メシチル−6−ブロモピリジン(4.00g、14.5mmol)、NaOtBu(4.18g、43.5mmol)、Pddba(0.133g、0.14mmol)、rac−BINAP(0.180g、0.30mmol)、トリメチルシリルメチルアミン(1.65g、15.9mmol)、及びトルエン(40mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。EtOAc及び水を加え、有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した。褐色の粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を得た(90:10のヘキサン:EtOAc)。
収量は2.2g、すなわち51%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.47(dd,J=8.3,7.2Hz、1H)、6.90(s,2H)、6.46(dd,J=7.2,0.8Hz、1H)、6.33(d,J=8.4Hz、1H)、4.64(s,1H)、3.10(d,J=5.9Hz、2H)、2.30(s,3H)、2.09(s,6H)、1.66(hept,J=7.0Hz、1H)、0.91(s,6H)、0.89(d,J=6.9Hz、6H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ159.34,158.37,138.28,137.69,136.87,135.58,128.16,113.21,102.96,51.42,36.64,33.67,22.42,21.06,20.07,17.43。
グローブボックス内で、バイアルにZrCl(0.033g、0.14mmol)及びCHCl(5mL)を充填した。溶液を−30℃まで冷却し、次いで、MeMgBr(0.21mL、0.64mmol)を加えた。溶液を2分間撹拌させ、6−メシチル−N−((トリメチルシリル)メチル)ピリジン−2−アミン(0.085g、0.28mmol)の冷CHCl(5mL)懸濁液を加えた。溶液は急速に黄色に変化し、それを室温で2時間撹拌させた。全ての揮発性物質を除去して残渣をヘキサンに溶解し、使い捨てフリットを通して濾過した。全ての揮発性物質を除去して残渣を再びヘキサンに溶解し、次いで、0.45ミクロンのシリンジフィルタを通して濾過した。全ての揮発性物質を除去し、粗生成物をさらに精製せずに使用した。
収量は86mg、すなわち84%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.97−6.90(m,2H)、6.72−6.67(m,4H)、5.83−5.67(m,4H)、2.37(s,4H)、2.14(s,6H)、1.90(s,12H)、0.64(s,6H)、0.09(s,18H)。13C NMR(101MHz、C)δ172.06,155.76,140.72,136.68,136.35,135.39,127.80,108.80,101.52,47.93,38.54,20.66,19.79,−1.78。
本発明のプロ触媒18の合成:
グローブボックス内で、500mLフラスコに2−メシチル−6−ブロモピリジン(20.0g、72.4mmol)、NaOtBu(20.9g、217mmol)、Pddba(0.332g、0.36mmol)、rac−BINAP(0.451g、0.72mmol)、イソブチルアミン(10.8mL、109mmol)、及びトルエン(200mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。EtOAc及び水を加え、有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した。褐色の粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を得た(90:10のヘキサン:EtOAc)。
収量は12.0g、すなわち62%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ7.47(ddd,J=8.4,7.1,1.2Hz、1H)、6.88(s,2H)、6.46(dq,J=7.2,0.8Hz、1H)、6.30(d,J=8.3Hz、1H)、4.74(s,1H)、3.04(ddd,J=7.0,5.9,1.2Hz、2H)、2.28(s,3H)、2.03(s,6H)、1.88(dpd,J=13.3,6.7,1.3Hz、1H)、0.97(dd,J=6.6,1.2Hz、6H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ158.90,137.75,136.92,135.57,128.14,113.36,103.01,50.27,28.33,21.03,20.37,20.04。
グローブボックス内で、200mLのジャーにHfCl(8.12g、25.3mmol)及びCHCl(75mL)を充填した。溶液を−30℃まで冷却し、次いで、MeMgBr(38mL、114mmol)を加えた。溶液を2分間撹拌させ、次いで、N−イソブチル−6−メシチルピリジン−2−アミン(13.6g、50.7mmol)の冷CHCl(50mL)懸濁液を加えた。溶液は急速に黄色に変化し、それを室温で2時間撹拌させた。全ての揮発性物質を除去して残渣をヘキサンに溶解し、使い捨てフリットを通して濾過した。全ての揮発性物質を除去して残渣を再びヘキサンに溶解し、次いで、0.45ミクロンのシリンジフィルタを通して濾過した。全ての揮発性物質を除去し、粗生成物をさらに精製せずに使用した。
収量は17.5g、すなわち93%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ6.96(dd,J=8.7,7.2Hz、2H)、6.70(s,4H)、5.88(dd,J=7.2,0.8Hz、2H)、5.75(dd,J=8.7,0.8Hz、2H)、2.40(d,J=7.1Hz、4H)、2.16(s,6H)、1.86(s,12H)、1.74(dq,J=13.6,6.9Hz、2H)、0.93(h,J=6.6Hz、12H)、0.50(s,6H)。13C NMR(101MHz、C)δ171.26,155.90,140.68,136.79,136.40,135.46,109.42,102.34,54.83,53.74,28.45,20.65,20.59,19.93。
本発明のプロ触媒19の合成:
9−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチルアントラセンは、Lee,J−F et al;Tetrahedron,2011,67,1696による調製法によって合成した。グローブボックス内で、250mLフラスコに9−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチルアントラセン(3.58g、9.69mmol)、Teflon撹拌棒、及び無水THF(100mL)を充填した。反応フラスコをグローブボックスから取り外し、ドラフトチャンバに移し、そこに取り付けられたN入口を用いてドライアイス及びアセトン浴により−78℃まで冷却した。溶液を30分間撹拌し、n−ブチルリチウム(6.66mL、10.66mmol)を20分の期間にわたって徐々に加えた。次いで、反応物を−78℃で6時間撹拌させた。6時間後、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.57mL、12.60mmol)を加え、一晩撹拌させた。翌日、反応物を100mLの水に注ぎ入れ、100mLの塩化メチレンで抽出した。水溶液を100mLの塩化メチレンで逆抽出し、有機物を合わせ、MgSO上で乾燥させ、揮発性物質を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を得た(95:5のヘキサン:EtOAc)。収量は2.34g、すなわち58%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ8.43−8.31(m,3H)、7.93−7.87(m,1H)、7.84(d,J=2.0Hz、1H)、7.58(ddd,J=9.3,2.1,0.8Hz、1H)、7.54−7.49(m,1H)、1.58(d,J=0.9Hz、12H)、1.44(dd,J=5.6,0.9Hz、17H)。H NMR(400MHz、CDCl)δ8.43−8.31(m,3H)、7.93−7.87(m,1H)、7.84(d,J=2.0Hz、1H)、7.58(ddd,J=9.3,2.1,0.8Hz、1H)、7.54−7.49(m,1H)、1.58(d,J=0.9Hz、12H)、1.44(dd,J=5.6,0.9Hz、17H)。
250mL丸底フラスコに2−(2,6−ジ−tert−ブチルアントラセン−9−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.80g、6.82mmol)、リン酸カリウム(4.34g、20.46mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.39g、0.34mmol)、ジブロモピリジン(2.42g、10.23mmol)、トルエン(100mL)、及び0.15mLの水を充填した。反応混合物を100℃まで4日間加熱した。4日後、反応混合物を冷却した。EtOAc及び水を加え、有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した。褐色の粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を得た(98:2のヘキサン:EtOAc)。収量は2.5g、すなわち82%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ8.10(s,1H)、7.62(dt,J=8.9,0.6Hz、1H)、7.59−7.54(m,1H)、7.42(ddd,J=8.0,7.4,0.6Hz、1H)、7.30(dt,J=8.0,0.8Hz、1H)、7.25−7.18(m,2H)、7.18−7.12(m,3H)、1.10(d,J=0.7Hz、9H)、0.98(d,J=0.7Hz、9H)。13C NMR(101MHz、CDCl)δ159.75,148.00,147.07,142.09,138.35,132.37,131.13,130.09,129.57,128.66,128.06,127.34,126.59,125.86,125.67,125.22,124.60,122.62,119.62,35.08,34.80,30.90,30.76。
グローブボックス内で、200mLのジャーに2−ブロモ−6−(2,6−ジ−tert−ブチルアントラセン−9−イル)ピリジン(2.84g、6.82mmol)、NaOtBu(1.18g、0.32mmol)、Pddba(0.29g、0.32mmol)、rac−BINAP(0.39g、0.64mmol)、トリメチルシリルメチルアミン(1.27mL、9.54mmol)、及びトルエン(75mL)を充填した。反応混合物を100℃まで3時間加熱し、次いでグローブボックスから取り出した。EtOAc及び水を加え、有機層を回収し、全ての揮発性物質を除去した。褐色の粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を得た(95:5のヘキサン:EtOAc)。収量は2.5g、すなわち86%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、CDCl)δ8.38(s,1H)、7.97−7.90(m,1H)、7.87(t,J=1.6Hz、1H)、7.74−7.62(m,3H)、7.51(dt,J=8.9,1.6Hz、1H)、7.45(dt,J=9.3,1.7Hz、1H)、6.80(dd,J=7.2,0.8Hz、1H)、6.61(d,J=8.3Hz、1H)、4.65(s,1H)、2.87−2.49(m,2H)、1.37(dd,J=42.5,1.6Hz、16H)、0.14(d,J=1.4Hz、7H)。13C NMR(101MHz、cdcl)δ160.81,156.78,147.14,146.77,137.69,135.02,131.31,130.30,129.49,128.64,127.84,126.16,126.05,124.93,124.38,122.38,120.50,115.83,102.98,35.01,34.76,32.57,30.93,30.83,−2.61。
グローブボックス内で、20mLバイアルにZrCl(0.016g、0.07mmol)及びCHCl(5mL)を充填した。溶液を−30℃まで冷却し、次いで、MeMgBr(0.10mL、0.31mmol)を加えた。溶液を2分間撹拌させ、次いで、6−(2,6−ジ−tert−ブチルアントラセン−9−イル)−N−((トリメチルシリル)メチル)ピリジン−2−アミン(0.064g、0.14mmol)の冷CHCl(5mL)懸濁液を加えた。溶液は急速に黄色に変化し、それを室温で2時間撹拌させた。全ての揮発性物質を除去して残渣をヘキサンに溶解し、使い捨てフリットを通して濾過した。全ての揮発性物質を除去して残渣を再びヘキサンに溶解し、次いで、0.45ミクロンのシリンジフィルタを通して濾過した。全ての揮発性物質を除去し、粗生成物をさらに精製せずに使用した。
収量は0.064g、すなわち89%であった。H NMR分光法を用いて試料を評価したが、その結果は以下の通りである:H NMR(400MHz、C)δ8.23(d,J=11.8Hz、2H)、7.96−7.79(m,5H)、7.74(s,1H)、7.67−7.60(m,2H)、7.37(dddd,J=18.7,12.6,9.1,2.0Hz、4H)、6.89(dd,J=8.7,7.1Hz、1H)、6.81(s,1H)、6.12(dd,J=7.1,0.8Hz、1H)、6.07(d,J=7.1Hz、1H)、5.27(dd,J=8.8,0.8Hz、2H)、1.40(s,8H)、1.38(s,10H)、1.27(s,7H)、1.25(s,11H)、0.17(s,3H)、−0.06(s,10H)。13C NMR(101MHz、C)δ171.51,153.66,147.15,147.08,146.49,139.83,139.62,133.25,132.98,131.50,131.30,130.50,130.30,130.05,129.86,128.66,128.44,126.60,126.31,126.25,126.03,125.55,124.96,124.91,124.61,122.44,122.07,120.94,120.49,110.66,102.19,49.01,34.76,34.56,30.84,30.74,30.59,30.28,−1.93,−1.97。
重合例
バッチ反応器における重合手順
バッチ反応器における重合は、2L PARR(商標)バッチ反応器(Parr Instrument Company、Moline,ILから市販されている)において行われる。反応器は、電気加熱マントルにより加熱し、冷却水を含む内部蛇行冷却コイルにより冷却する。反応器及び加熱/冷却システムの両方を、CAMILE TG(商標)処理コンピュータ(Dow Chemical、Midland,MIから市販されている)によって制御及び監視する。反応器の底部に放出弁を取り付け、そこから触媒失活溶液(典型的には、5mLのIRGAFOS(登録商標)/IRGANOX(登録商標)/トルエン混合物)(BASF、Ludwigshafen,Germanyから市販されている)で予め充填されたステンレススチールの放出ポットに反応器の内容物を空ける。放出ポットを30ガロンのブロータンクに通気し、ポット及びタンクの両方を窒素でパージする。重合または触媒の補給に使用するための全ての溶媒を溶媒精製カラムに流し、重合に影響を与え得るあらゆる不純物を除去する。1−オクテン及びISOPAR−E(商標)を2つのカラムに通過させた:第1のカラムはA2アルミナを含み、第2のカラムはQ5を含んでいた。(ISOPAR−E(商標)は、典型的には、1パーツ・パー・ミリオン(ppm)未満のベンゼン及び1ppm未満の硫黄を含有するイソパラフィン液であり、ExxonMobil Chemical Company,Irving,TXから市販されている。)エチレンを2つのカラムに通過させた:第1のカラムはA204アルミナ及び4Å分子篩を含み、第2のカラムはQ5反応物を含んでいた。移動に使用したNは、A204アルミナ、4Å分子篩、及びQ5を含む単一カラムに通過させた。
所望の反応器投入量に応じて、ISOPAR−E(商標)溶媒及び/または1−オクテンを含み得るショットタンクから最初に反応器への投入を行う。ショットタンクが取り付けられたラボスケールを使用して、ショットタンクを投入量設定点まで充填する。供給液を加えた後、反応器を重合温度設定点まで加熱する。エチレンが使用される場合、反応圧力設定点を維持するように反応温度で反応器に加えられる。エチレンの添加量は、マイクロモーション流量計により監視する。
触媒及び活性化剤を適量の精製トルエンと混合して所望のモル濃度の溶液を得る。触媒及び活性化剤は、不活性グローブボックス内で取り扱い、シリンジに吸引し、圧力により触媒ショットタンク内に移す。その後、各5mLのトルエンで3回すすぐ。触媒添加の直後に実行タイマーを開始する。エチレンが使用される場合、反応器において反応圧力設定点を維持するようにCAMILE(商標)によって加えられる。これらの重合を10分間実施し、次いで撹拌器を停止し、下方の放出弁を開放して反応器の内容物を放出ポットに空ける。放出ポットの内容物をラボフード内に配置されたトレーの中に注ぎ入れ、そこで一晩溶媒を蒸発させる。次いで、残りのポリマーを含むトレーを真空オーブンに移し、真空下140℃で加熱し、残りの溶媒を全て除去する。トレーが周囲温度まで冷却した後、ポリマーの収量/効率を検討してポリマー試験に供する。
ポリマーの例は、以下の条件を用いてバッチ反応器プロセスに従って調製した:120℃:280psigのエチレン、300gの1−オクテン、609gのISOPAR−E(商標)、10マイクロモル(μmol)のMMAO−3A、触媒に対して1.2当量のビス(水素化タローアルキル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート。150℃での条件:331psigのエチレン、300gの1−オクテン、546gのISOPAR E、10μmolのMMAO−3A、触媒に対して1.2当量のビス(水素化タローアルキル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート。190℃での条件:400psigのエチレン、300gの1−オクテン、520gのISOPAR E、10μmolのMMAO−3A、触媒に対して1.2当量のビス(水素化タローアルキル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート。全ての反応は10分間実施した。全ての重合は、活性化剤としてビス(水素化タローアルキル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート及び捕捉剤としてMMAOを用いて行われた。
試験方法
試験方法は以下を含む:
触媒有効性(有効性)
触媒有効性は、調製したポリオレフィンコポリマーのグラム数を、用いられる成分(a)の金属M(すなわち、少なくとも1つの式(I)の金属−配位子錯体の金属M)の総グラム数で除すことによって算出される(すなわち、触媒有効性=調製されるポリオレフィンコポリマー(g)/用いられる式(I)の金属−配位子錯体(複数可)の金属M(g))。
SymRAD HT−GPC分析
分子量データは、Symyx/Dowが共同で構築したRobot−Assisted Dilution High−Temperature Gel Permeation Chromatographer(Sym−RAD−GPC)で分析することにより決定した。300ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)により安定化した濃度10mg/mLの1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)中160℃で120分間加熱することにより、ポリマー試料を溶解した。次いで、250μLアリコートの試料を注入する直前に各試料を1mg/mLに希釈した。GPCには、160℃で2.0mL/分の流速のPolymer Labs PLgel 10μm MIXED−B(商標)カラム(300×10mm)を2つ装備した。試料の検出は、PolyChar IR4検出器を濃縮モードで使用して行われた。狭いポリスチレン(PS)標準の従来の較正を利用し、この温度でのTCB中のPS及びPEの既知のMark−Houwink係数を用いて見かけの単位をホモ−ポリエチレン(PE)に対して調整した。
示差走査熱量測定(DSC)分析
溶融温度(Tm)、ガラス転移温度(Tg)、結晶化温度(Tc)、及び融解熱は、加熱−冷却−加熱の温度プロファイルを用いて示差走査熱量測定(DSC Q2000、TA Instruments,Inc.)によって測定することができる。3〜6mgのポリマーのオープンパンDSC試料を、最初に室温から10℃/分の設定点まで加熱する。TA Universal AnalysisソフトウェアまたはTA Instruments TRIOS(商標)ソフトウェアを使用して、微量を個別に分析する。
1−オクテン取り込み量のIR分析
希釈したGPC溶液をIRによる堆積に使用したため、HT−GPC分析がIR分析に先行した。56ウェルのHTシリコンウエハを試料の堆積及び1−オクテン取り込み量の分析に用いた。試料を160℃まで210分間加熱し、次いで、Tecan MiniPrep 75堆積ステーションを使用して加熱しながら堆積させた。窒素パージ下160℃でウエハの堆積したウェルから1,2,4−トリクロロベンゼンを蒸発させ、NEXUS670(商標)FT−IRを使用してHTシリコンウエハに対する1−オクテン分析を行った。オクテン取り込み量は、CH対CHの伸縮振動数の積分に基づいて決定される。この測定は、NMR分析によって1−オクテン含有量が確認されたエチレン1−オクテンコポリマー標準を用いて較正される。
本明細書に記載される表において、本発明のプロ触媒は、それらの番号によって言及されるのに対し、比較例のプロ触媒は、「C」を前に付したそれらの番号によって言及される。本発明のプロ触媒を使用して調製されるポリマーの例には、「P」が前に付されるのに対し、比較例のプロ触媒を使用して調製されるポリマーの例には、「CP」が前に付される。
本発明のプロ触媒3及び比較例のプロ触媒2の連鎖移動能を決定した。潜在的な連鎖シャトリング剤に対する連鎖移動は、触媒が連鎖シャトリング重合プロセスに関与するために必要である。触媒の連鎖シャトリング能を、連鎖移動剤(CTA)のレベルを変化させて一連の試験を実行し、連鎖移動を示唆する分子量の低下を観察することによって最初に評価される。良好な連鎖シャトリング潜在性を有する触媒によって生成されるポリマーの分子量は、機能の劣るシャトリング触媒によって生成されるポリマーの分子量よりも、CTAの添加の影響を受けやすい。Mayoの式(式1)は、連鎖移動剤がどのように連鎖移動剤が存在しない元の数平均連鎖長
から数平均連鎖長
を減少させるかを説明する。式2は、連鎖移動定数Caを、連鎖移動速度定数と生長速度定数との比として定義する。連鎖生長反応の大半がコモノマーの取り込みではなく、エチレンの挿入によって起こると仮定することにより、式3は、予想される重合のMを説明する。Mnoは、連鎖シャトリング剤の非存在下における触媒の元の分子量であり、Mは、連鎖移動剤を用いて観察される分子量である(M=連鎖シャトリング剤なしのMno)。式3は、コモノマーの取り込みからの連鎖成長の寄与を無視するため、取り込み機能の劣る触媒にのみ適用可能である。
プロ触媒7、8、9、10、11、13、及び14の連鎖移動速度を決定するために、ジエチル亜鉛の存在下で重合を実施した。
表4は、以下の条件を使用したバッチ反応器における連鎖移動剤として様々なレベルのジエチル亜鉛(DEZ)を用いた重合の結果を提供する:150℃:12gのエチレン、57gの1−オクテン、528gのISOPAR−E、触媒に対して1.2当量のビス(水素化タローアルキル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート活性化剤、10μmolのMMAO−3A。120℃での条件:11gのエチレン、56gの1−オクテン、555gのISOPAR−E、触媒に対して1.2当量のビス(水素化タローアルキル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート活性化剤、10μmolのMMAO−3A。
表5は、Mayoの式を使用して連鎖移動定数(Ca)値に最良適合を提供する。特定の触媒を用いた全ての実験において適合データと実験分子量データとの間の二乗偏差を最小限に抑えるために、各実験のMは、Microsoft Excel Solver(商標)を使用して適合させたCa及びMn0の値を用いて、式3を使用して算出した。
当業者には、請求される主題の主旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される実施形態に対して種々の修正及び変更が行われ得ることは明白であろう。したがって、本明細書は、本明細書に記載される種々の実施形態の修正及び変更を包含することが意図されるが、但し、そのような修正及び変更は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内であるものとする。
本文書を通して、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段の指示のない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「1つの」構成要素への言及は、文脈上明らかに別段の指示のない限り、2つ以上のそのような構成要素を有する態様を含む。
本開示の主題を、詳細に、またその特定の実施形態を参照することにより説明してきたが、本明細書に開示される種々の詳細は、たとえ本明細書に付随する各図面に特定の要素が示されている場合であっても、これらの詳細が本明細書に記載される種々の実施形態の不可欠な構成要素である要素に関連することを暗示していると解釈されるべきではないことに留意されたい。さらに、添付の特許請求の範囲に定義される実施形態を含むがこれに限定されない修正及び変更が、本開示の範囲を逸脱することなく可能であることは明らかである。より具体的には、本開示のいくつかの態様は特に有利であると特定されるが、本開示は必ずしもこれらの態様に限定されないことが企図される。

Claims (15)

  1. 式(I)の金属−配位子錯体であって、
    式中、Mは、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムであり、
    各Xは、独立して、中性、モノアニオン性、またはジアニオン性である単座配位子または多座配位子であり、nは整数であり、X及びnは、前記式(I)の金属−配位子錯体が全体として中性であるように選択され、
    各R及びR10は、独立して、(C−C40)アリール、置換(C−C40)アリール、(C−C40)ヘテロアリール、及び置換(C−C40)ヘテロアリールからなる群から選択され、
    各R、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素、(C−C40)ヒドロカルビル、置換(C−C40)ヒドロカルビル、(C−C40)ヘテロヒドロカルビル、置換(C−C40)ヘテロヒドロカルビル、ハロゲン、及びニトロ(NO)からなる群から選択され、
    各R及びRは、独立して、(C−C40)アルキル、置換(C−C40)アルキル、[(Si)−(C+Si)40]置換オルガノシリルからなる群から選択され、
    任意選択的に、R1〜5基のうちの2つ以上は、一緒に組み合わさって環構造を形成し、そのような環構造は、あらゆる水素原子を除く5〜16個の原子を前記環内に有し、
    任意選択的に、R6〜10基のうちの2つ以上は、一緒に組み合わさって環構造を形成し、そのような環構造は、あらゆる水素原子を除く5〜16個の原子を前記環内に有する、金属−配位子錯体から選択されるプロ触媒成分を含む、オレフィン重合触媒系。
  2. 各Xは、独立して、Me、Bn、またはClである、請求項1に記載のオレフィン重合触媒系。
  3. 及びR10は、置換フェニル基であり、前記金属−配位子錯体は、式(II)を有し、
    式中、R−Rは、各々独立して、R置換基及び水素からなる群から選択され、各Rは、独立して、ハロゲン原子、ポリフルオロ置換、パーフルオロ置換、非置換(C−C18)アルキル、(C−C18)アリール、FC、FCHO、FHCO、FCO、(RSi、(R)3Ge、(R)O、(R)S、(R)S(O)、(R)S(O)、(RP、(RN、(RC=N、NC、NO、(R)C(O)O、(R)OC(O)、(R)C(O)N(R)、もしくは(RNC(O)であるか、または2つのRが一緒になって、非置換(C−C18)アルキレンを形成し、各Rは、独立して非置換(C−C18)アルキルである、請求項1〜請求項2のいずれか一項に記載のオレフィン重合触媒系。
  4. 、R、R、及びRは、各々独立して、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基、及び(C−C)アルコキシ基からなる群から選択される、請求項3に記載のオレフィン重合触媒系。
  5. 、R、R、及びRは、各々独立して、メチル、エチル、またはイソプロピルである、請求項3または4に記載のオレフィン重合触媒系。
  6. 前記式(I)の金属−配位子錯体は、プロ触媒1〜16からなる群から選択される、請求項1に記載のオレフィン重合触媒系。
  7. 式(I)の金属−配位子錯体は、プロ触媒1、プロ触媒7、プロ触媒8、プロ触媒10、プロ触媒11、及びプロ触媒14からなる群から選択される、請求項6に記載のオレフィン重合触媒系。
  8. 前記式(I)の金属−配位子錯体は、プロ触媒1、プロ触媒7、及びプロ触媒8からなる群から選択される、請求項6に記載のオレフィン重合触媒系。
  9. 前記式(I)の金属−配位子錯体は、プロ触媒17、プロ触媒18、及びプロ触媒19からなる群から選択される、請求項1に記載のオレフィン重合触媒系。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のオレフィン重合触媒系の存在下での、1つ以上のオレフィンモノマーの重合反応の生成物を含む、オレフィン系ポリマー。
  11. オレフィンモノマーのうちの1つ以上は、3〜12個の炭素を有する直鎖α−オレフィン、5〜16個の炭素を有する分岐鎖α−オレフィン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項10に記載のオレフィン系ポリマー。
  12. 前記ポリマーは、連鎖シャトリングプロセスによって生成されるオレフィンブロックコポリマーである、請求項10または11のいずれか一項に記載のオレフィン系ポリマー。
  13. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のオレフィン重合触媒系の存在下で1つ以上のオレフィンモノマーを重合することを含む、1つ以上のオレフィン系ポリマーを重合するためのプロセス。
  14. 前記オレフィン重合触媒系は、活性化剤をさらに含む、請求項13に記載のプロセス。
  15. 前記オレフィン重合触媒系は、連鎖移動剤をさらに含む、請求項13または14に記載のプロセス。
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