JP2019219285A - 車輪踏面形状連続測定装置及び方法 - Google Patents

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理仁 葛田
Masahiro Kuzuta
理仁 葛田
鈴木 貢
Mitsugi Suzuki
鈴木  貢
貴敏 本堂
Takatoshi Hondo
貴敏 本堂
康宏 梅原
Yasuhiro Umehara
康宏 梅原
整 長坂
Hitoshi Nagasaka
整 長坂
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Abstract

【課題】車輪の踏面形状を連続的に測定することができ、車輪の踏面の状態変化を正確に把握することができるようにする。【解決手段】車両11のばね上部に設定されたセンサ取付部12cに取り付けられ、前記車両11の車輪15の踏面形状を非接触で測定する光学式車輪踏面形状測定器と、該光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状に対して、前記センサ取付部12cと前記車輪15の踏面15aとの相対的変位の補正を行う測定結果処理装置とを備え、走行中の前記車両11の車輪15の踏面形状を連続的に測定可能である。【選択図】図2

Description

本開示は、車輪踏面形状連続測定装置及び方法に関するものである。
従来、鉄道用車両の車輪は走行によって摩耗するが、車輪が摩耗すると車両の走行安定性の低下による乗り心地の悪化や分岐器での異線進入などの車両の走行安全性の低下につながるので、それらを予防するために、図1に示されるように、接触式の踏面形状測定器を使用して、車輪の踏面形状を人手によって測定している。
図1は従来の踏面形状測定器を使用して車輪の踏面形状を測定する様子を示す写真である。
しかし、図1に示されるような踏面形状測定器では、1回の測定で車輪上のある限られた箇所での1つの踏面形状が得られるのみである。
そこで、車輪各部の摩耗量を求めるために、線路の所定箇所に距離センサ、撮影装置等を配設し、当該箇所に進入する鉄道用車両の車輪の踏面を撮影して車輪形状プロフィール、すなわち、車輪踏面形状を取得する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−118901号公報
しかしながら、前記従来の技術では、例えば、車庫、ピット等に敷設された線路のような限定された箇所に距離センサ、撮影装置等を配設して、車庫、ピット等に出入りする鉄道用車両の車輪踏面形状を取得することは可能であっても、営業路線を走行中の車両の車輪踏面形状を連続的に測定することはできなかった。
ここでは、前記従来の技術の問題点を解決して、車輪の踏面形状を連続的に測定することができ、車輪の踏面の状態変化を正確に把握することができる車輪踏面形状連続測定装置及び方法を提供することを目的とする。
そのために、車輪踏面形状連続測定装置においては、車両のばね上部に設定されたセンサ取付部に取り付けられ、前記車両の車輪の踏面形状を非接触で測定する光学式車輪踏面形状測定器と、該光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状に対して、前記センサ取付部と前記車輪の踏面との相対的変位の補正を行う測定結果処理装置とを備え、走行中の前記車両の車輪の踏面形状を連続的に測定可能である。
他の車輪踏面形状連続測定装置においては、さらに、前記車輪の角位置を検出する車輪角位置センサを更に備え、前記測定結果処理装置は、前記車輪の角位置と光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状との紐付けを行う。
更に他の車輪踏面形状連続測定装置においては、さらに、前記車両の現在位置を検出する現在位置測定器を更に備え、前記測定結果処理装置は、前記車両の現在位置と光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状との紐付けを行う。
更に他の車輪踏面形状連続測定装置においては、さらに、前記測定結果処理装置は、前記光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状から前記踏面の特徴点を追跡して前記センサ取付部と前記車輪の踏面との相対的変位を算出し、該相対的変位を差し引くことによって、前記補正を行う。
更に他の車輪踏面形状連続測定装置においては、さらに、前記補正は、大域的な剛体変位の除去と、前記踏面の幅方向リファインメントとを含む。
更に他の車輪踏面形状連続測定装置においては、さらに、前記測定結果処理装置は、前記補正を行った後の踏面形状を基準踏面形状と比較して、前記踏面の摩耗量を取得する。
車輪踏面形状連続測定方法においては、車両のばね上部に設定されたセンサ取付部に取り付けられた光学式車輪踏面形状測定器によって前記車両の車輪の踏面形状を非接触で測定する工程と、前記光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状に対して、前記センサ取付部と前記車輪の踏面との相対的変位の補正を行う工程とを含み、走行中の前記車両の車輪の踏面形状を連続的に測定可能である。
本開示によれば、車輪の踏面形状を連続的に測定することができ、車輪の踏面の状態変化を正確に把握することができる。
従来の踏面形状測定器を使用して車輪の踏面形状を測定する様子を示す写真である。 本実施の形態における車輪踏面形状連続測定装置が搭載された車両の一部を示す模式図である。 本実施の形態における車輪踏面形状連続測定装置の機能構成を示すブロック図である。 本実施の形態における座標系と車輪踏面形状との関係を示す図である。 本実施の形態における大域的な剛体変位を除去した車輪踏面形状と基準踏面形状との差を示す図である。 本実施の形態における車輪踏面の幅方向のリファインメントを示す図である。 本実施の形態における光学式変位センサが車両に搭載された状態を示す写真である。 本実施の形態におけるパルス出力器及びGPS測定器を示す写真である。 本実施の形態における光学式変位センサが測定した車輪踏面形状の例を示す写真である。 本実施の形態における光学式変位センサが測定した車輪踏面形状と基準踏面形状との比較を示す図である。 本実施の形態における試験期間を通じた車輪踏面の摩耗の進展状況を示す図である。 本実施の形態における光学式変位センサが測定した車輪踏面形状から求めた摩耗量と従来の踏面形状測定器を使用して測定した車輪踏面形状から求めた摩耗量との比較を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本実施の形態における車輪踏面形状連続測定装置が搭載された車両の一部を示す模式図、図3は本実施の形態における車輪踏面形状連続測定装置の機能構成を示すブロック図である。
図において、11は、本実施の形態における車輪踏面形状連続測定装置10が搭載された車両であり、11aは前記車両11の車体である。前記車両11は、鉄道用の車両であれば、いかなる種類の車両であってもよい。そして、12は、前記車体11aを支持する台車であり、その骨組みとしての台車枠12aを有するとともに、輪軸16を保持する。該輪軸16は、1本の車軸16aと該車軸16aの両端に固定された左右一対の車輪15を含んでいる。該車輪15は、図示されない道床上に配設された図示されない複数本のまくらぎの上に敷設されたレール17上を転動する部材であって、その外周面はレール17の表面に当接する踏面15aとなっている。なお、該踏面15aにおける車体11a内側の縁には半径方向外側に向かって突出するフランジ15bが形成されている。さらに、前記車軸16aの両端近傍は、軸受として機能する軸箱14によって回転可能に支持され、該軸箱14は、衝撃を吸収する緩衝部材として機能するスプリング13を介して、台車枠12aに取り付けられている。なお、ここでは、各車体11aは2つの台車12によって支持されるものとして説明するが、該台車12の数は必ずしも2つに限定されるものではない。また、ここでは、各台車12は2つの輪軸16を保持するものとして説明するが、該輪軸16の数は必ずしも2つに限定されるものではない。
前記車輪踏面形状連続測定装置10は、図3に示されるように、測定結果処理装置としてのデータ処理装置21と、測定結果記録装置としてのデータ収録装置25と、光学式変位センサ22と、コントローラ22aと、パルス出力器23と、GPS測定器24とを含んでいる。
前記光学式変位センサ22は、台車枠12aが含むセンサ取付枠12bにおけるセンサ取付部12cに取り付けられ、該センサ取付部12cから車輪15の踏面15aまでの距離を測定することによって前記踏面15aの形状を測定する光学式車輪踏面形状測定器として機能する。前記光学式変位センサ22は、望ましくは、レーザー光22bを踏面15aに反射させて該踏面15aの幅方向(車軸16aの軸方向又はまくらぎ方向)の全範囲の形状を同時に、かつ、連続的に測定可能な2次元レーザーを使用した2次元光学式変位センサであるが、前記踏面15aの形状、すなわち、踏面形状を非接触で測定可能な測定器であれば、いかなる種類のものであってもよい。また、前記センサ取付部12cは、台車枠12aに設けられているが、必ずしも台車枠12aに限定されるものでなく、スプリング13より上方の部分、すなわち、ばね上部であればいかなる箇所であってもよく、車体11aであってもよい。図2に示されるように、車両11の停止状態において、車輪15の円周上の所定の一点に連続的にレーザー光22bを照射して、当該一点からセンサ取付部12cまでの距離を連続的に計測するようにして、車両11を走行させれば、車輪15の円周上の全範囲に亘る踏面形状を連続的に測定することができる。なお、前記光学式変位センサ22は、変位センサ制御装置としてのコントローラ22aによって制御される。
前記パルス出力器23は、軸箱14に取り付けられ、車軸16aの回転の変位を検出してパルス出力することによって、車輪15の角位置を検出する車輪角位置センサとして機能する。これにより、車輪15の回転角度、回転数、回転速度等を得ることができる。前記パルス出力器23は、望ましくは、速度発電機、ロータリーエンコーダ、レゾルバ等であるが、車軸16aの回転の変位を検出して車輪15の角位置を検出可能な測定器であれば、いかなる種類のものであってもよい。
前記GPS測定器24は、車体11aに取り付けられ、図示されないGPS衛星からの信号を受信して車両11の現在位置を測定する現在位置測定器として機能する。
前記データ処理装置21は、例えば、CPU等の演算装置、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装置、有線又は無線の通信装置等を備える一種のコンピュータであって、前記記憶装置にインストールされたアプリケーションソフトウェア等のプログラムに従って動作し、前記光学式変位センサ22、パルス出力器23及びGPS測定器24からの信号を受信して、各時刻の車輪15の踏面形状を算出し、算出した踏面形状と基準踏面形状とを比較して摩耗の進展等の踏面形状の変化の連続的な追跡を行うとともに、車輪15の角位置及び車両11の現在位置との紐付けを行う。そして、前記データ処理装置21は、機能の観点から、第1処理部21a、第2処理部21b、パルス出力器通信部21c及び変位センサ通信部21dを含んでいる。
前記パルス出力器通信部21cは、例えば、フォトカプラ等であって、前記パルス出力器23が出力した車軸16aの回転の変位を示す信号を受信して、第2処理部21bに伝達する。
該第2処理部21bは、前記パルス出力器23から受信した車軸16aの回転の変位を示す信号に基づいて、車輪15の回転角度、回転数、回転速度等及び車両11の走行距離を算出する。また、前記第2処理部21bは、光学式変位センサ22の制御指令信号を作成して出力する。
前記変位センサ通信部21dは、例えば、フォトカプラ等であって、前記第2処理部21bが出力した光学式変位センサ22の制御指令信号を受信して、コントローラ22aに伝達する。すると、該コントローラ22aは、前記制御指令信号に従って、光学式変位センサ22の動作を制御する。
前記第1処理部21aは、コントローラ22aを介して受信した前記光学式変位センサ22の出力信号に基づいて、各時刻の車輪15の踏面形状を算出する。この際、前記第1処理部21aは、ばね上部に属する台車12に固定されたセンサ取付部12cと、スプリング13を介して台車枠12aに取り付けられたばね下部に属する車輪15の踏面15aとの相対的変位、すなわち、センサ取付部12cから踏面15aまでの動的変位を補正する。これにより、ばね下部がばね上部に対して振動等の変位を示しても、このような変位の影響を排除して、正確な踏面形状を把握することができる。
また、前記第1処理部21aは、GPS測定器24から受信した車両11の現在位置、並びに、第2処理部21bから受信した車輪15の回転角度、回転数、回転速度等及び車両11の走行距離と、各時刻の車輪15の踏面形状との紐付けを行う。これにより、形状を計測した踏面15aの車輪15の円周上における位置、踏面15aの摩耗によって生じたフラット(車輪フラット)の車輪15の円周上における位置、車両11の走行距離と踏面15aの摩耗の進展との関係、線区内の特定区間(例えば、急カーブの区間)の走行と踏面15aの摩耗の進展との関係等を把握することができる。
前記データ収録装置25は、例えば、CPU等の演算装置、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装置、有線又は無線の通信装置等を備える一種のデータベースであって、データ処理装置21の出力を記憶して蓄積する。例えば、第1処理部21aが出力した各時刻の車輪15の踏面形状、及び、それと紐付けされた車両11の現在位置、車輪15の回転角度、回転数、回転速度等、並びに、車両11の走行距離を蓄積する。
次に、前記構成の車輪踏面形状連続測定装置10の動作について説明する。ここでは、光学式変位センサ22の出力信号に基づいて車輪15の踏面形状を算出する際に行われる、センサ取付部12cと踏面15aとの相対的変位を補正する動作について説明する。
図4は本実施の形態における座標系と車輪踏面形状との関係を示す図、図5は本実施の形態における大域的な剛体変位を除去した車輪踏面形状と基準踏面形状との差を示す図、図6は本実施の形態における車輪踏面の幅方向のリファインメントを示す図である。
ここでは、測定された車輪15の踏面形状から踏面15aの特徴点を追跡してセンサ取付部12cと踏面15aとの相対的変位を算出し、これを差し引く補正を行って、補正後の踏面形状と基準踏面形状とを比較する。
センサ取付部12cと踏面15aとの相対的変位の補正は、次の2つのステップ1及び2に大別することができる。
まず、ステップ1について説明する。該ステップ1は、大域的な剛体変位の除去のための補正である。
車輪15の踏面15aの形状は、図4に示されるように考えると、座標yの関数として、次の式(1)で表される。
z=Γ(y) ・・・式(1)
ここで、yは、踏面15aの幅方向(車軸16aの軸方向又はまくらぎ方向)を示す座標であり、その正方向はフランジのない側(車輪15のリム端側)からフランジ15bのある側に向かう方向を示している。また、zは、踏面15aの高さ方向(車輪15の半径方向)を示す座標であり、その正方向は車輪15の半径方向外側に向かう方向を示している。
図4において、実線は光学式変位センサ22によって測定中のある時刻に測定された踏面形状であって補正前(no correction)の踏面形状pnoc を示し、点線は比較の対象である基準踏面形状pref を示している。なお、p1 は車輪15のリム端点であり、p2 はフランジ15bの頂点(フランジトップ)である。そして、基準踏面形状pref におけるp1 及びp2 を、それぞれ、p10及びp20とし、また、補正前の踏面形状pnoc におけるp1 及びp2 を、それぞれ、p1t及びp2tとする。
前記p1 は、次の式(2)を最初に満たす点として求めることができる。
∂Γ/∂y>tol (tol は正の大きな数) ・・・式(2)
また、前記p2 は、Γ(y)が最大値となる点として求めることができる。
すると、並進方向の移動量は、次の式(3)によって求めることができる。
また、回転方向の移動量は、次の式(4)によって求めることができる。
したがって、pt が次の式(5)で表され、p0 が次の式(6)で表されるとし、
また、測定中に得られる補正前の踏面形状pnoc が次の式(7)で表されるとすると、
次の式(8)で表される回転行列を用いることによって、踏面15aの形状であって補正後(corrected)の踏面形状pcor は、次の式(9)のように求められる。
次に、ステップ2について説明する。該ステップ2は、y方向(まくらぎ方向)リファインメントのための補正である。
ステップ1では、大域的な剛体変位を除去した踏面形状pcor を得ることができた。しかし、この段階では、まくらぎ方向を示すy座標について、y方向の測定点の間隔程度の誤差Δyが残り得る。一方、フランジ15bのように、形状の傾き∂z/∂yが急な部分では、比較する踏面形状同士の間でy座標が僅かにずれているだけであっても、z方向の誤差が大きくなる。
このとき、図5に示されるように、y0 近傍での2つの踏面形状間のz座標の差(Zpcor −Zpref )を考えると、フランジトップp2 近傍のy=y0 を境に正負が切り替わり、踏面形状pcor のまくらぎ方向を示すy座標が、基準踏面形状pref に対して、正側にずれている(δy>0)場合にはその傾きが正であり、負側にずれている(δy<0)場合にはその傾きが負である。さらに、ずれがない場合には、傾きがほぼ0である。
そこで、この性質を利用し、踏面形状pcor のy座標のみを−Δy≦dy≦+Δyの範囲で変化させ、傾きの絶対値が最も0に近付くdyを求める。
最終的に、図6に示されるように、踏面形状pcor のy座標を修正(y→y+dy)した踏面形状p’cor を得ることができる。さらに、該踏面形状p’cor を基準踏面形状pref と比較して、踏面15aの摩耗量等を求めることができる。
なお、一般的に、フランジ15bの頂点(フランジトップ)は、レール17と接触することがなく、ほとんど摩耗することがないので、ステップ2は、摩耗が進んだ車輪15に対しても有効である。
このように、本実施の形態における車輪踏面形状連続測定装置10は、車輪15の踏面形状を常時測定することができる。また、車輪15の踏面形状を円周方向に常時測定することによって、比較的平易な演算処理により、すなわち、演算装置に負担をかけることなく、踏面15aの摩耗の進展状況を精緻に把握することができる。さらに、車両11の走行位置と対照することによって、線区内において踏面15aの摩耗の進展が大きい地点を把握したり、踏面15aに車輪フラットが発生しやすい地点を把握したりすることができる。さらに、車輪15の円周上のどの部位の踏面15aの形状であるかを把握することによって、車輪フラットの発生を把握したり、発生している車輪フラットの大きさを把握したりすることができる。さらに、発生している車輪フラットの大きさを把握することによって、車輪15の削正を行う基準以上の車輪フラットであるか否かが判断可能となるので、車輪15の削正作業を最適化することができる。さらに、踏面15aの摩耗の進展状況を定量的に把握することによって、踏面形状設計を最適化することができる。
次に、実際に車輪踏面形状連続測定装置10を車両11に搭載して車輪15の踏面15aの形状を実測した例について説明する。
図7は本実施の形態における光学式変位センサが車両に搭載された状態を示す写真、図8は本実施の形態におけるパルス出力器及びGPS測定器を示す写真、図9は本実施の形態における光学式変位センサが測定した車輪踏面形状の例を示す写真、図10は本実施の形態における光学式変位センサが測定した車輪踏面形状と基準踏面形状との比較を示す図、図11は本実施の形態における試験期間を通じた車輪踏面の摩耗の進展状況を示す図、図12は本実施の形態における光学式変位センサが測定した車輪踏面形状から求めた摩耗量と従来の踏面形状測定器を使用して測定した車輪踏面形状から求めた摩耗量との比較を示す図である。なお、図7において、(a)は台車枠のセンサ取付部に取り付けられた光学式変位センサを示す写真、(b)はレーザー光を車輪の踏面に反射させている状態を示す写真であり、図8において、(a)はパルス出力器を示す写真、(b)はGPS測定器を示す写真であり、図10において、(a)は補正後の車輪踏面形状と基準踏面形状とを重ね合わせた図、(b)は(a)のフランジ部を拡大した図、(c)は(b)の車輪直径方向の断面を比較してフランジ部の摩耗量を示す図であり、図11において、(a)〜(e)は試験期間内の各日に測定した車輪踏面の摩耗を示す図である。
この実測は、図7に示されるように、実際の車両の台車枠に搭載された光学式変位センサを使用して行われた。これによる測定結果として、図9に示されるような車輪踏面形状を随時得ることができた。また、図8に示されるようなパルス出力器及びGPS測定器を車両に搭載して、車輪の円周上の位置、車両のキロ程(走行距離)、現在位置等の情報を取得し、測定結果である車輪踏面形状との紐付けが行われた。
図9に示されるような車輪踏面形状は、車両の走行中における光学式変位センサが取り付けられた台車枠と車輪を含む輪軸との間の相対的変位を伴っている。そこで、前記ステップ1及び2で説明した相対的変位の補正が行われた。具体的には、車輪踏面形状から踏面の特徴点を追跡して相対的変位を算出して、これを差し引く補正が行われた。
そして、図10に示されるように、補正後の車輪踏面形状と基準踏面形状とが比較された。その結果、図10(c)に示されるように、車輪のフランジに直摩耗の進展があることが分かる。
また、所定の試験期間に亘って車輪踏面形状を実測しつつ走行試験を行うことによって得られた車輪踏面の摩耗の進展状況、すなわち、摩耗量の増加が図11に示されている。なお、図11(a)〜(e)において、グラフの上方に付された分数は、試験期間中の月日(分子が月/分母が日)を示している。
さらに、図12には、光学式変位センサを使用して実測された車輪踏面形状から求めた摩耗量と、図1に示されるような従来の踏面形状測定器を使用して実測された車輪踏面形状から求めた摩耗量との比較が示されている。光学式変位センサを使用して実測された車輪踏面形状と従来の踏面形状測定器を使用して実測された車輪踏面形状との間には、大きな差がないことが分かる。
このように、本実施の形態における車輪踏面形状連続測定装置10は、車両11のばね上部に設定されたセンサ取付部12cに取り付けられ、車両11の車輪15の踏面形状を非接触で測定する光学式変位センサ22と、光学式変位センサ22が測定した踏面形状に対して、センサ取付部12cと車輪15の踏面15aとの相対的変位の補正を行うデータ処理装置21とを備え、走行中の車両11の車輪15の踏面形状を連続的に測定可能である。これにより、車輪15の踏面形状を連続的に測定することができ、車輪15の踏面15aの状態変化を正確に把握することができる。
また、車輪踏面形状連続測定装置10は、車輪15の角位置を検出するパルス出力器23を更に備え、データ処理装置21は、車輪15の角位置と光学式変位センサ22が測定した踏面形状との紐付けを行う。これにより、測定した踏面形状が車輪15の円周上のどの部位の踏面15aの形状であるかを把握することができるので、車輪フラットの発生を把握したり、発生している車輪フラットの大きさを把握したりすることができる。
さらに、車輪踏面形状連続測定装置10は、GPS測定器24を更に備え、データ処理装置21は、車両11の現在位置と光学式変位センサ22が測定した踏面形状との紐付けを行う。これにより、線区内において踏面15aの摩耗の進展が大きい地点を把握したり、踏面15aに車輪フラットが発生しやすい地点を把握したりすることができる。
さらに、データ処理装置21は、光学式変位センサ22が測定した踏面形状から踏面15aの特徴点を追跡してセンサ取付部12cと車輪15の踏面15aとの相対的変位を算出し、相対的変位を差し引くことによって、補正を行う。さらに、補正は、大域的な剛体変位の除去と、踏面15aの幅方向リファインメントとを含んでいる。これにより、センサ取付部12cと踏面15aとの相対的変位の影響を排除して、正確な踏面形状を得ることができる。
さらに、データ処理装置21は、補正を行った後の踏面形状を基準踏面形状と比較して、踏面15aの摩耗量を取得する。これにより、踏面15aの摩耗の進展状況を精緻に把握することができる。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。
本開示は、車輪踏面形状連続測定装置及び方法に適用することができる。
10 車輪踏面形状連続測定装置
11 車両
12c センサ取付部
15 車輪
15a 踏面
21 データ処理装置
22 光学式変位センサ
23 パルス出力器
24 GPS測定器

Claims (7)

  1. 車両のばね上部に設定されたセンサ取付部に取り付けられ、前記車両の車輪の踏面形状を非接触で測定する光学式車輪踏面形状測定器と、
    該光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状に対して、前記センサ取付部と前記車輪の踏面との相対的変位の補正を行う測定結果処理装置とを備え、
    走行中の前記車両の車輪の踏面形状を連続的に測定可能であることを特徴とする車輪踏面形状連続測定装置。
  2. 前記車輪の角位置を検出する車輪角位置センサを更に備え、
    前記測定結果処理装置は、前記車輪の角位置と光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状との紐付けを行う請求項1に記載の車輪踏面形状連続測定装置。
  3. 前記車両の現在位置を検出する現在位置測定器を更に備え、
    前記測定結果処理装置は、前記車両の現在位置と光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状との紐付けを行う請求項1又は2に記載の車輪踏面形状連続測定装置。
  4. 前記測定結果処理装置は、前記光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状から前記踏面の特徴点を追跡して前記センサ取付部と前記車輪の踏面との相対的変位を算出し、該相対的変位を差し引くことによって、前記補正を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の車輪踏面形状連続測定装置。
  5. 前記補正は、大域的な剛体変位の除去と、前記踏面の幅方向リファインメントとを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の車輪踏面形状連続測定装置。
  6. 前記測定結果処理装置は、前記補正を行った後の踏面形状を基準踏面形状と比較して、前記踏面の摩耗量を取得する請求項1〜5のいずれか1項に記載の車輪踏面形状連続測定装置。
  7. 車両のばね上部に設定されたセンサ取付部に取り付けられた光学式車輪踏面形状測定器によって前記車両の車輪の踏面形状を非接触で測定する工程と、
    前記光学式車輪踏面形状測定器が測定した踏面形状に対して、前記センサ取付部と前記車輪の踏面との相対的変位の補正を行う工程とを含み、
    走行中の前記車両の車輪の踏面形状を連続的に測定可能であることを特徴とする車輪踏面形状連続測定方法。
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