JP2019210876A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents
蒸発燃料処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019210876A JP2019210876A JP2018108087A JP2018108087A JP2019210876A JP 2019210876 A JP2019210876 A JP 2019210876A JP 2018108087 A JP2018108087 A JP 2018108087A JP 2018108087 A JP2018108087 A JP 2018108087A JP 2019210876 A JP2019210876 A JP 2019210876A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- purge
- purge gas
- intake pipe
- gas
- supercharger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
Abstract
【課題】 吸気管に供給されるパージガス量の設定値からのずれを改善する。【解決手段】蒸発燃料処理装置は、過給機が設けられている吸気管に蒸発燃料を供給する。蒸発燃料処理装置は、キャニスタと、パージ通路と、パージ制御バルブと、パージ制御バルブの開度を調整する制御装置と、パージガスを過給機の上流の吸気管に圧送するパージガス圧送装置と、パージガス圧送装置の温度を検出する温度推定部を備えている。この蒸発燃料処理装置では、制御装置は、温度推定部の検出値に基づいてパージ制御バルブの開度を調整する。【選択図】 図1
Description
本明細書は、蒸発燃料処理装置に関する。特に、過給機を備えた車両で用いる蒸発燃料処理装置に関する。
特許文献1に、燃料タンクで蒸発した蒸発燃料を吸気管に供給する蒸発燃料処理装置が開示されている。特許文献1の蒸発燃料処理装置では、蒸発燃料を吸着するキャニスタと吸気管とを接続するパージ通路上に加圧ポンプを配置し、加圧ポンプを駆動することにより、吸気管にパージガスを供給している。
上記したように、特許文献1の蒸発燃料処理装置は、加圧ポンプを用いてパージガスを吸気管に供給している。すなわち、特許文献1は、加圧ポンプを用いて、パージガスを吸気管に圧送している。そのため、吸気管内の圧力に依存せず、パージガスを吸気管に供給することができる。このようなパージガス圧送装置は、過給機を備えた蒸発燃料処理装置で好適に利用される。過給機を備えた蒸発燃料処理装置では、過給機の下流が正圧になることがある。そのため、過給機の下流にパージガスを供給するパージ通路とともに、あるいは、過給機の下流にパージガスを供給するパージ通路を設けずに、過給機の上流にパージガスを供給するパージ通路を設ける。過給機の上流は、実質的に大気圧なので、パージガス圧送装置を用いてパージガスを吸気管に圧送することが好ましい。
しかしながら、パージガスを吸気管に圧送する場合、パージガス圧送装置のガス流路のサイズが変化すると、吸気管に供給されるパージガス量が所定値(設定値)からずれ、内燃機関に供給される混合気の空燃比が設定値からずれることが起こり得る。例えばパージガス圧送装置が高温に曝された場合、流路サイズが変化し、パージガス供給量が設定値からずれることが起こり得る。本明細書は、吸気管にパージガスを圧送する装置を備えた蒸発燃料処理装置において、パージガス供給量の設定値からのずれを抑制することを目的とする。
本明細書で開示する第1技術は、内燃機関に供給される気体が通過するとともに過給機が設けられている吸気管に、燃料タンクで蒸発した蒸発燃料を供給する蒸発燃料処理装置であってよい。その蒸発燃料処理装置は、キャニスタと、パージ通路と、パージ制御バルブと、制御装置と、パージガス圧送装置と、温度推定部を備えていてよい。キャニスタは、燃料タンクで蒸発した燃料を吸着してよい。パージ通路は、キャニスタと吸気管を接続し、キャニスタから内燃機関に送られるパージガスが通過してよい。パージ制御バルブは、パージ通路上に設けられていてよい。制御装置は、パージ制御バルブの開度を調整してよい。パージガス圧送装置は、パージ通路上に設けられており、パージガスを過給機の上流の吸気管に圧送してよい。温度推定部は、パージガス圧送装置の温度を推定してよい。この蒸発燃料処理装置では、制御装置は、温度推定部の推定値に基づいてパージ制御バルブの開度を調整してよい。
本明細書で開示する第2技術は、上記第1技術において、パージガス圧送装置は、吸気管の過給機より下流に接続されている気体導入部と、吸気管の過給機より上流に接続されている気体排出部を備えていてよい。このパージガス圧送装置は、気体導入部と気体排出部の間の中間部の内径が気体導入部の内径より狭く、気体導入部と気体排出部の間にパージ通路が接続されており、過給機を駆動しているときに過給機の下流から上流に気体が移動することによってパージガスを吸気管に供給してよい。
本明細書で開示する第3技術は、上記第2技術において、パージガス圧送装置の気体排出部と吸気管を接続する配管上に温度センサが設けられていてよい。この場合、温度推定部は、温度センサの検出値に基づいてパージガス圧送装置の温度を推定してよい。
本明細書で開示する第4技術は、上記第1又は第2技術において、温度推定部は、内燃機関の駆動状態に基ついてパージガス圧送装置の温度を推定してよい。
本明細書で開示する第5技術は、上記第1から第4技術において、制御装置は、パージガス圧送装置の温度とパージガス圧送装置から排出される気体量の関係が記されたテーブルに基づいてパージ制御バルブの開度を調整してよい。
本明細書で開示する第6技術は、上記第1から第5技術において、パージ通路は、パージ制御バルブより下流で第1分岐通路と第2分岐通路に分岐していてよい。この場合、第1分岐通路が、過給機より下流で吸気管に接続されており、第2分岐通路が、パージガス圧送装置に接続されていてよい。
本明細書で開示する第7技術は、上記第1から第6技術において、制御装置は、キャニスタに吸着されたパージガスが破過条件に達したときにパージ制御バルブを開いてよい。
本明細書で開示する第8技術は、内燃機関に供給される気体が通過するとともに過給機が設けられている吸気管に、燃料タンクで蒸発した蒸発燃料を供給する蒸発燃料処理装置であってよい。その蒸発燃料処理装置は、キャニスタと、パージ通路と、パージ制御バルブと、ポンプと、温度推定部を備えていてよい。キャニスタは、燃料タンクで蒸発した燃料を吸着してよい。パージ通路は、キャニスタと吸気管を接続し、キャニスタから内燃機関に送られるパージガスが通過してよい。ポンプは、パージ通路上に設けられており、パージガスを過給機の上流の吸気管に圧送してよい。温度推定部は、ポンプの温度を推定してよい。この蒸発燃料処理装置では、ポンプは、温度推定部の推定値に基づいて回転数が制御されてよい。
第1技術によると、熱によりパージガス圧送装置のサイズ(主にガス流路の内径)が変化してパージガス圧送装置の能力(圧送能力)が変化しても、パージ制御バルブの開度を調整することにより、吸気管へのパージガス供給量が変化することを抑制することができる。そのため、パージガス圧送装置が高温に曝されても、内燃機関に供給される混合気の空燃比を所定値に維持することができる。
第2技術によると、過給機の上流と下流の圧力差を利用して、パージガスを吸気管に供給(圧送)することができる。すなわち、パージガス圧送装置を駆動するために外部からエネルギー(電力等)を加える必要がなく、外部エネルギーを加えるための配線等も不要である。なお、このようなタイプのパージガス圧送装置として、エゼクタ、ベンチュリ―管等が挙げられる。
第3技術によると、パージガス圧送装置を通過し、パージガス圧送装置の温度が反映されたパージガスの温度を検出することができ、パージガス圧送装置の温度をより正確に推定することができる。
第4技術によると、パージガス圧送装置又はその周囲の温度を実測することなく、パージガス圧送装置の温度を推定することができる。蒸発燃料処理装置が用いられる環境において、熱源となり得る主な機器は内燃機関である。よって、パージガス圧送装置の温度は、主に内燃機関の温度(駆動状態)に依存する。そのため、予め内燃機関の駆動状態とパージガス圧送装置の温度の関係を測定しておけば、パージガス圧送装置又はその周囲の温度が不明であっても、内燃機関の駆動状態からパージガス圧送装置の温度を推定することができる。第4技術によると、パージガス圧送装置又はその周囲の温度を測定するための温度センサが不要となり、蒸発燃料処理装置の部品数を削減することができる。
第5技術によると、パージガス圧送装置の温度を推定するだけで、パージガス圧送装置の圧送能力の変化を得ることができ、吸気管へのパージガス供給量の変化を抑制するようにパージ制御バルブの開度を調整することができる。すなわち、パージガス圧送装置の温度を推定するだけで、吸気管に供給されるパージガス量が設定値からずれることを容易に抑制することができる。
第6技術によると、過給機より下流が負圧のときは、パージガスは第1分岐通路を通過して過給機の下流で吸気管に供給される。このときに、パージガスは過給機の上流には供給されない。一方、過給機より下流が正圧のときは、パージガスは第2分岐通路,パージガス圧送装置を通過して過給機の上流で吸気管に供給される。このときに、パージガスは過給機の下流には供給されない。すなわち、過給機の駆動状態に係らず、所望するときにパージガスを吸気管に供給することができる。
第7技術によると、パージガスが頻繁に吸気管に供給されることを防止することができる。その結果、パージガス圧送装置の使用回数が増大することも抑制され、上記した制御に基づいて内燃機関に混合気が供給される期間を短くすることができる。
第8技術によると、第1技術と同様に、熱によりポンプの流路(例えば、吐出口の内径)が変化してパージガス吐出能力が変化しても、ポンプの回転数を調整することにより、パージガス吐出量が補償され、吸気管へのパージガス供給量の変化を抑制することができる。
(第1実施例)
図1を参照し、蒸発燃料処理装置10について説明する。蒸発燃料処理装置10は、自動車等の車両に搭載される。蒸発燃料処理装置10は、燃料タンクFTに貯留される燃料をエンジンENに供給する燃料供給システム2に接続される。
図1を参照し、蒸発燃料処理装置10について説明する。蒸発燃料処理装置10は、自動車等の車両に搭載される。蒸発燃料処理装置10は、燃料タンクFTに貯留される燃料をエンジンENに供給する燃料供給システム2に接続される。
(燃料供給システム)
燃料供給システム2は、燃料タンクFT内に収容される燃料ポンプ(図示省略)から圧送された燃料をインジェクタIJに供給する。燃料タンクFTには、タンク内の温度を測定する温度センサ及びタンク内の燃料量を測定するゲージ(図示省略)が設けられている。インジェクタIJは、後述するECU(Engine Control Unit)100によって開度が調整される電磁弁を有する。インジェクタIJは、燃料をエンジンENに噴射する。
燃料供給システム2は、燃料タンクFT内に収容される燃料ポンプ(図示省略)から圧送された燃料をインジェクタIJに供給する。燃料タンクFTには、タンク内の温度を測定する温度センサ及びタンク内の燃料量を測定するゲージ(図示省略)が設けられている。インジェクタIJは、後述するECU(Engine Control Unit)100によって開度が調整される電磁弁を有する。インジェクタIJは、燃料をエンジンENに噴射する。
エンジンENには、吸気管IPと排気管EPが接続されている。吸気管IPは、エンジンENの負圧あるいは過給機CHの駆動によって、エンジンENに空気を供給するための配管である。吸気管IPには、スロットルバルブTVが配置されている。スロットルバルブTVは、過給機CHよりも下流側で、インテークマニホールドIMより上流側に配置されている。スロットルバルブTVの開度を調整することによって、エンジンENに流入する空気量を制御する。すなわち、スロットルバルブTVは、エンジンENの吸気量を制御する。スロットルバルブTVは、ECU100によって制御される。
吸気管IPのスロットルバルブTVよりも上流側には、過給機CHが配置されている。過給機CHは、いわゆるターボチャージャーであり、エンジンENから排気管EPに排気された気体によってタービンを回転させ、それにより、吸気管IP内の空気を加圧してエンジンENに供給する。過給機CHは、ECU100によって、エンジンENの回転数が予め決められた回転数(例えば2000回転)を超えると駆動するように制御される。また、吸気管IPのスロットルバルブTVよりも下流側に、圧力センサ62が取り付けられている。具体的には、圧力センサ62は、インテークマニホールドIMに取り付けられている。
吸気管IPの過給機CHよりも上流側には、エアクリーナACが配置されている。エアクリーナACは、吸気管IPに流入する空気から異物を除去するフィルタを有する。吸気管IPでは、スロットルバルブTVが開弁すると、エアクリーナACを通過してエンジンENに向けて吸気される。エンジンENは、燃料と空気とを内部で燃焼し、燃焼後に排気管EPに排気する。
ECU100は、排気管EP内に配置される空燃比センサ50に接続されている。ECU100は、空燃比センサ50の検出結果から排気管EP内の空燃比を検出し、インジェクタIJからの燃料噴射量を制御する。
また、ECU100は、エアクリーナAC付近に配置されるエアフローメータ52に接続されている。エアフローメータ52は、いわゆるホットワイヤ式のエアロフローメータであるが、他の構成であってもよい。ECU100は、エアフローメータ52から検出結果を示す信号を受信して、吸気管IPに供給される空気量を検出する。
過給機CHが停止している状況では、エンジンENの駆動により、吸気管IP内(インテークマニホールドIM)に負圧が発生している。一方、過給機CHが駆動している状況では、過給機CHよりも下流側は正圧であり、過給機CHよりも上流側は大気圧である。
(蒸発燃料処理装置)
蒸発燃料処理装置10は、燃料タンクFT内の蒸発燃料(パージガス)を、吸気管IPを介してエンジンENに供給する。蒸発燃料処理装置10は、キャニスタ14と、パージ配管32と、パージ制御バルブ34と、エゼクタ40を備える。エゼクタ40は、パージガス圧送装置の一例である。キャニスタ14は、燃料タンクFT内で発生した蒸発燃料を吸着する。キャニスタ14は、活性炭14dと、活性炭14dを収容するケース14eを備える。ケース14eは、タンクポート14aと、パージポート14bと、大気ポート14cを有する。タンクポート14aは、燃料タンクFTの上端に接続されている。これにより、燃料タンクFTの蒸発燃料がキャニスタ14に流入される。活性炭14dは、燃料タンクFTからケース14eに流入する気体から蒸発燃料を吸着する。これにより、蒸発燃料が大気に放出されることを防止することができる。
蒸発燃料処理装置10は、燃料タンクFT内の蒸発燃料(パージガス)を、吸気管IPを介してエンジンENに供給する。蒸発燃料処理装置10は、キャニスタ14と、パージ配管32と、パージ制御バルブ34と、エゼクタ40を備える。エゼクタ40は、パージガス圧送装置の一例である。キャニスタ14は、燃料タンクFT内で発生した蒸発燃料を吸着する。キャニスタ14は、活性炭14dと、活性炭14dを収容するケース14eを備える。ケース14eは、タンクポート14aと、パージポート14bと、大気ポート14cを有する。タンクポート14aは、燃料タンクFTの上端に接続されている。これにより、燃料タンクFTの蒸発燃料がキャニスタ14に流入される。活性炭14dは、燃料タンクFTからケース14eに流入する気体から蒸発燃料を吸着する。これにより、蒸発燃料が大気に放出されることを防止することができる。
大気ポート14cは、エアフィルタAFを介して大気に連通している。エアフィルタAFは、大気ポート14cを介してキャニスタ14内に流入する空気から異物を除去する。
パージポート14bは、パージ配管32に連通している。パージ配管32は、パージ通路の一例である。パージ配管32は、第1通路24と第2通路26と第3通路22を備えている。第1通路24は第1分岐通路の一例であり、第2通路26は第2分岐通路の一例である。第1通路24は、パージ制御バルブ34とスロットルバルブTV下流の吸気管IPを接続している。第2通路26は、エゼクタ40を介して、パージ制御バルブ34と過給機CH上流の吸気管IPを接続している。第3通路22はキャニスタ14とパージ制御バルブ34を接続している。パージ配管32が、パージ制御バルブ34より下流の分岐点32aで、第1通路24及び第2通路26に分岐しているということもできる。通路22,24及び26は、ゴム、樹脂等の可撓性の材料で作製されている。また、通路22,24及び26は、鉄等の金属材料で作製されていてもよい。
キャニスタ14内のパージガスは、キャニスタ14からパージポート14bを介して第3通路22内に流入する。第3通路22内のパージガスは、パージ制御バルブ34を通過し、第1通路24又は第2通路26を経て、吸気管IP内に供給される。
第1通路24は、インテークマニホールドIM(スロットルバルブTV下流)に接続されている。第1通路24の中間位置には、逆止弁83が配置されている。逆止弁83は、第1通路24内を気体がインテークマニホールドIM側に向かって流れることを許容し、キャニスタ14側に向かって流れることを禁止する。第2通路26は、エゼクタ40の吸引ポート40aに接続されている。第2通路26の中間位置には、逆止弁80が配置されている。逆止弁80は、第2通路26内を気体が吸気管IP側に向かって流れることを許容し、キャニスタ14側に向かって流れることを禁止する。
パージ制御バルブ34は、第3通路22に接続されている。すなわち、パージ制御バルブ34は、分岐点32aより上流でパージ配管32に配置されている。パージ制御バルブ34が閉弁状態の場合、パージガスはパージ制御バルブ34によって停止され、第1通路24及び第2通路26に流れない。一方、パージ制御バルブ34が開弁されると、第1通路24又は第2通路26を通過して吸気管IP内に流入する。パージ制御バルブ34は、電子制御弁であり、ECU100によって制御される。
エゼクタ40は、吸引ポート40aと、吸気ポート40bと、排気ポート40cを備えている。吸気ポート40bは気体導入部の一例であり、排気ポート40cは気体排出部の一例である。吸引ポート(気体吸引部)40aは、吸気ポート40bと排気ポート40cの間に設けられている。吸気ポート40bには、吸気用配管28aが接続されている。吸気用配管28aは、吸気ポート40bと過給機CHより下流(過給機CHとスロットルバルブTVの間)の吸気管IPを接続している。排気ポート40cには、排気用配管28bが接続されている。排気用配管28bは、排気ポート40cと過給機CHより上流の吸気管IPを接続している。吸引ポート40aには、第2通路26が接続されている。第2通路26に供給されたパージガスは、エゼクタ40を通過し、排気用配管28bを経て、吸気管IP内に供給される。排気用配管28bは、第2通路26と連続しており、第2通路26の一部と捉えることもできる。すなわち、第2通路26の中間に、エゼクタ40の吸引ポート40aと排気ポート40cが接続されていると捉えることができる。
ECU100は、燃料供給システム2を制御する制御部102と、エゼクタ40の温度を検出する温度推定部104を備えている。制御部102及び温度推定部104は、ECU100の他の部分(例えばエンジンENを制御する部分)と一体的に配置されている。なお、制御部102及び温度推定部104は、ECU100の他の部分と別に配置されていてもよい。制御部102及び温度推定部104は、CPUと、ROM,RAM等のメモリを含む。制御部102は、メモリに予め格納されているプログラムに応じて、燃料供給システム2を制御する。また、制御部102は、スロットルバルブTV及びパージ制御バルブ34に信号を出力し、デューティ制御を実行する。制御部102は、各バルブTV,34に出力する信号のデューティ比を調整することによって、各バルブTV,34の開弁時間を調整する。温度推定部104は、エゼクタ40の温度を推定する。推定されたエゼクタ40の温度は制御部102に出力される。制御部102は、エゼクタ40の温度に基づいてパージ制御バルブ34の開度を調整する。
過給機CHが駆動していない場合、スロットルバルブTVの制御によりインテークマニホールドIM内は負圧となる。そのため、制御部102がパージ制御バルブ34を開弁すると、パージガスは、キャニスタ14から第3通路22及び第1通路24を通過して、過給機CHよりも下流側のインテークマニホールドIMに供給される。なお、過給機CHが駆動していない場合、過給機CHの下流の圧力は、過給機CHの上流の圧力と等しいか、過給機CHの上流の圧力より低い。そのため、エゼクタ40には、吸気ポート40bから排気ポート40cに向けて気体が流れない。吸引ポート40aに負圧が発生しないので、パージガスは、第2通路26を通過せず、過給機CHの上流に供給されない。
過給機CHが駆動すると、過給機CHより下流の吸気管IP内が正圧となる。エゼクタ40の吸気ポート40bと排気ポート40cの間に圧力差が生じ、吸気ポート40bから排気ポート40cに向けて気体が流れる。その結果、吸引ポート40aに負圧が発生し、パージガスは、キャニスタ14から第3通路22,第2通路26,エゼクタ40及び排気用配管28bを通過して、過給機CHよりも上流の吸気管IP内に供給される。なお、過給機CHより下流の吸気管IP内が正圧となるので、パージガスは、第1通路24を通過しない。蒸発燃料処理装置10では、第1通路24と第2通路26の開閉を、1個のパージ制御バルブ34で行うことができる。
上記したように、過給機CHが駆動すると、パージガスは、第2通路26(排気用配管28b)を通過して、過給機CHよりも上流の吸気管IP内に供給される。すなわち、パージガスは、エゼクタ40を通過して吸気管IP内に供給される。エゼクタ40は、吸気ポート40bから排気ポート40cに向けて内径(バーガスの流路の径)が変化した構成となっている。具体的には、吸気ポート40bと排気ポート40cの間の中間部40mの内径が、吸気ポート40b側の内径よりも狭くなっている。そのため、気体が吸気ポート40bから導入され排気ポート40cから排出される際に、中間部40m(吸引ポート40aが接続されている部分)に負圧が生じる。エゼクタ40は、中間部40mに生じる負圧を利用して、吸引ポート40aからパージガスを吸引し、排気ポート40cから吸気管IPにパージガスを圧送する。
エゼクタ40の中間部40mに生じる負圧は、エゼクタ40のサイズ、具体的には、吸気ポート40b側の内径と、中間部40mの内径に依存する。そのため、エゼクタ40の温度が上昇してエゼクタ40のサイズが変化すると、中間部40mに生じる負圧が変化し、エゼクタ40の圧送能力(パージガスを吸気管IPに送り出す能力)が変化する。蒸発燃料処理装置10では、エゼクタ40の圧送能力の変化(エゼクタ温度の変化)に基づいて、パージ制御バルブ34の開度を調整する。すなわち、蒸発燃料処理装置10では、エゼクタ40の圧送能力が変化しても、パージ制御バルブ34の開度を調整することにより、吸気管IPに所望量のパージガスを供給することができる。そのため、蒸発燃料処理装置10は、エンジンENに供給される混合気の空燃比が設定値からずれることを抑制することができる。なお、ECU100には、エゼクタ40の温度とエゼクタ40の排気ポート40cから排出される気体量(吸気管IPに導入される気体量)の関係を記したテーブルが記憶されている。制御部102は、このテーブルより、吸気管IPに導入されるパージガス量が所定値になるように、パージ制御バルブ34の開度を調整する。
(エゼクタの温度検出)
蒸発燃料処理装置10では、温度センサ60を用いてエゼクタ40の温度を推定する。温度センサ60は、排気用配管28bに取り付けられている。温度センサ60は、排気ポート40cを通過したパージガスの温度を検出する。温度センサ60の検出値は、ECU100内の温度推定部104に入力される。温度推定部104では、温度センサ60の検出値に基づき、エゼクタ40の温度を推定(検出)する。なお、上記したように、温度センサ60は、エゼクタ40の温度を推定するために用いられる。そのため、温度センサを配置する位置は、排気用配管28b上に限定されない。例えば、温度センサ60に代えて、吸気用配管28aが接続されている部分近傍の吸気管IP上に温度センサ60aを配置してもよいし、吸引ポート40a近傍の第2通路26上に温度センサ60bを配置してもよい。あるいは、エゼクタ40に直接温度センサを取り付けてもよい。すなわち、温度センサは、配置される位置の温度を検出することによってエゼクタ40の温度を推定し得る位置であれば、何れの位置に配置してもよい。
蒸発燃料処理装置10では、温度センサ60を用いてエゼクタ40の温度を推定する。温度センサ60は、排気用配管28bに取り付けられている。温度センサ60は、排気ポート40cを通過したパージガスの温度を検出する。温度センサ60の検出値は、ECU100内の温度推定部104に入力される。温度推定部104では、温度センサ60の検出値に基づき、エゼクタ40の温度を推定(検出)する。なお、上記したように、温度センサ60は、エゼクタ40の温度を推定するために用いられる。そのため、温度センサを配置する位置は、排気用配管28b上に限定されない。例えば、温度センサ60に代えて、吸気用配管28aが接続されている部分近傍の吸気管IP上に温度センサ60aを配置してもよいし、吸引ポート40a近傍の第2通路26上に温度センサ60bを配置してもよい。あるいは、エゼクタ40に直接温度センサを取り付けてもよい。すなわち、温度センサは、配置される位置の温度を検出することによってエゼクタ40の温度を推定し得る位置であれば、何れの位置に配置してもよい。
上記したように、蒸発燃料処理装置10では、温度センサ60を排気用配管28bに配置している。排気用配管28bは、エゼクタ40を通過したパージガスが流れるため、エゼクタ40の温度がよく反映されている。また、エゼクタ40に直接温度センサを取り付けるよりも、排気用配管28bの方が温度センサを容易に取り付けることができる。
なお、蒸発燃料処理装置10内に、エゼクタ40の温度を推定するための温度センサが設けられていなくてもよい。車両において、蒸発燃料処理装置10が配置される場所における主な熱源は、エンジンENである。そのため、エゼクタ40の温度変化は、主にエンジンENの駆動状態(エンジンENの発熱)に依存する。そのため、温度推定部104は、エンジンENを駆動状態(ECU100からエンジンENへの駆動信号)に基づいて、エゼクタ40の温度を推定することもできる。
(パージガス圧送装置の変形例)
また、エゼクタ40に代えて、図2に示すベンチュリー管140を用いることもできる。ベンチュリー管140は、パージガス圧送装置の一例であり、パージガスを圧送する原理は、エゼクタ40と実質的に同じである。ベンチュリー管140は、気体吸引部140aと、気体吸気部140bと、気体排気部140cを備えている。気体吸気部140bと気体排気部140cの中間部140mの内径は、気体吸気部140b及び気体排気部140cの内径より小さい。気体吸引部140aは、中間部140mに連通している。気体吸引部140aは第2通路26に接続され、気体吸気部140bは吸気用配管28aに接続され、気体排気部140cは排気用配管28bに接続される(図1も参照)。
また、エゼクタ40に代えて、図2に示すベンチュリー管140を用いることもできる。ベンチュリー管140は、パージガス圧送装置の一例であり、パージガスを圧送する原理は、エゼクタ40と実質的に同じである。ベンチュリー管140は、気体吸引部140aと、気体吸気部140bと、気体排気部140cを備えている。気体吸気部140bと気体排気部140cの中間部140mの内径は、気体吸気部140b及び気体排気部140cの内径より小さい。気体吸引部140aは、中間部140mに連通している。気体吸引部140aは第2通路26に接続され、気体吸気部140bは吸気用配管28aに接続され、気体排気部140cは排気用配管28bに接続される(図1も参照)。
(第2実施例)
図3を参照し、蒸発燃料処理装置210について説明する。蒸発燃料処理装置210は、蒸発燃料処理装置10と同様に、自動車等の車両に搭載され、燃料供給システム2に接続される。以下の説明では、蒸発燃料処理装置210について、蒸発燃料処置装置10と同じ構成には蒸発燃料処理装置10と同じ参照番号を付すことにより説明を省略することがある。また、以下の説明では、燃料供給システム2の説明は省略する。
図3を参照し、蒸発燃料処理装置210について説明する。蒸発燃料処理装置210は、蒸発燃料処理装置10と同様に、自動車等の車両に搭載され、燃料供給システム2に接続される。以下の説明では、蒸発燃料処理装置210について、蒸発燃料処置装置10と同じ構成には蒸発燃料処理装置10と同じ参照番号を付すことにより説明を省略することがある。また、以下の説明では、燃料供給システム2の説明は省略する。
パージ配管32が、パージポート14bに接続されている。パージ配管32は、分岐点32aで、第1通路24及び第2通路26に分岐している。第1通路24は、スロットルバルブTVの下流で吸気管IP(インテークマニホールドIM)に接続されている。第1通路24には、第1パージ制御バルブ34aが配置されている。第2通路26は、過給機CHより上流で吸気管IPに接続されている。第2通路26には、第2パージ制御バルブ34b,温度センサ60及びポンプ240が配置されている。ポンプ240は、パージガス圧送装置の一例である。第1パージ制御バルブ34a及び第2パージ制御バルブ34bは、制御部102によってデューティ制御される。第2パージ制御バルブ34bは、ポンプ240より下流に配置されている。また、温度センサ60は、ポンプ240と第2パージ制御バルブ34bの間に配置されている。すなわち、温度センサ60は、ポンプ240の下流に配置されている。温度センサ60は、ポンプ240の温度を推定するために用いられる。温度センサを配置する位置は、ポンプ240の下流に限定されず、ポンプ240の上流に温度センサ60aを配置してもよい。なお、ポンプ240は、いわゆる渦流ポンプ(カスケードポンプ、ウエスコポンプとも呼ぶ)、遠心ポンプ等が用いられる。ポンプ240は、制御部102によって制御される。
蒸発燃料処理装置210では、過給機CHを駆動していない場合、制御部102は、第1パージ制御バルブ34aを開弁し、第2パージ制御バルブ34bは開弁しない。スロットルバルブTVの制御によりインテークマニホールドIM内は負圧となるので、パージガスは、第1通路24を通過してインテークマニホールドIMに供給される。一方、過給機CHを駆動している場合、制御部102は、ポンプ240を駆動するとともに第2パージ制御バルブ34bを開弁し、第1パージ制御バルブ34aは開弁しない。パージガスは、ポンプ240によって第2通路26を圧送され、吸気管IPに供給される。蒸発燃料処理装置210では、ポンプ240の温度が上昇し、ポンプ240内の流路径の変化に伴うポンプ240の圧送能力の変化を、第2パージ制御バルブ34bの開度を調整することにより補正し、吸気管IPに所望量のパージガスを供給する。ECU100には、ポンプ240の温度とポンプ240の吐出量の関係を記したテーブルが記憶されている。制御部102は、このテーブルより、吸気管IPに導入されるパージガス量が所定値になるように、第2パージ制御バルブ34bの開度を調整する。
(パージガス供給条件)
図4は、蒸発燃料処理装置10,210において、吸気管IPにパージガスを供給するか否を判定するフローを示している。蒸発燃料処理装置10,210では、まず、キャニスタ14(活性炭14d)に吸着されている蒸発燃料の量を算出する(ステップS2)。キャニスタ14の蒸発燃料吸着量の測定(推定)は、制御部102で実行することができる。なお、蒸発燃料の吸着量は、燃料タンクFTの温度と、燃料タンクFT内の残り燃料量(燃料タンクFT内の空間容積)より推定することができる。すなわち、蒸発燃料の発生量を推定することにより、キャニスタ14の蒸発燃料吸着量を推定することができる。
図4は、蒸発燃料処理装置10,210において、吸気管IPにパージガスを供給するか否を判定するフローを示している。蒸発燃料処理装置10,210では、まず、キャニスタ14(活性炭14d)に吸着されている蒸発燃料の量を算出する(ステップS2)。キャニスタ14の蒸発燃料吸着量の測定(推定)は、制御部102で実行することができる。なお、蒸発燃料の吸着量は、燃料タンクFTの温度と、燃料タンクFT内の残り燃料量(燃料タンクFT内の空間容積)より推定することができる。すなわち、蒸発燃料の発生量を推定することにより、キャニスタ14の蒸発燃料吸着量を推定することができる。
次に、測定(推定)された蒸発燃料吸着量が、破過吸着量に達しているか否かを判断する(ステップS4)。なお、「破過吸着量」とは、キャニスタ14(活性炭14d)に吸着可能な蒸発燃料の上限(限界量)を意味する。すなわち、キャニスタ14(活性炭14d)の蒸発燃料吸着量が破過吸着量に達すると、キャニスタ14(活性炭14d)は、燃料タンクFT内で新たに発生した蒸発燃料を吸着することができない。蒸発燃料吸着量が破過吸着量に達していない場合(ステップS4:NO)、ステップS2に戻り、蒸発燃料吸着量の測定を繰り返す。蒸発燃料吸着量が破過吸着量に達している場合(ステップS4:YES)、制御部102は、蒸発燃料処理装置10の場合はパージ制御バルブ34を開弁し、蒸発燃料処理装置210の場合は第1パージ制御バルブ34a又は第2パージ制御バルブ34bを開弁し、キャニスタ14から吸気管IPにパージガスを導入する(ステップS6)。
次に、パージガスがパージガス圧送装置(エゼクタ40,ベンチュリー管140,ポンプ240)を通過して吸気管IPに供給される場合、制御部102は、パージガス圧送装置の温度に基づいて、パージ制御バルブ34,第2パージ制御バルブ34bの開度調整を行う(ステップS8)。なお、蒸発燃料処理装置10では、パージ制御バルブ34を開弁すると、過給機CHが駆動していない場合、パージガスは、第3通路22及び第1通路24を通過して、インテークマニホールドIMに供給される。過給機CHが駆動している場合、パージガスは、第2通路26,エゼクタ40及び排気用配管28bを通過して、過給機CHよりも上流で吸気管IP内に供給される。蒸発燃料処理装置210では、第1パージ制御バルブ34aを開弁すると(過給機CHが駆動していない場合)、パージガスは第1通路24を通過して、インテークマニホールドIMに供給される。一方、第2パージ制御バルブ34bを開弁すると(一般的に、過給機CHが駆動している場合)、パージガスは第2通路26を通過して、過給機CHよりも上流で吸気管IP内に供給される。
蒸発燃料処理装置10,210は、キャニスタ14の蒸発燃料吸着量が破過吸着量に達したときにパージを実行するので、パージ回数を少なくすることができる。その結果、パージガスが、パージガス圧送装置(エゼクタ40,ベンチュリー管140,ポンプ240)を通過して吸気管IPに供給される回数も少なくすることができる。温度により圧送能力が変化し得るパージガス圧送装置の使用回数を少なくすることができる。
(パージ制御バルブの調整)
図5は、図4のステップS8におけるパージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)の開度を調整するフローを示している。また、図6及び図7は、制御部102又は温度推定部104に記憶されているテーブルであり、パージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)の開度を調整する際に用いられる。
図5は、図4のステップS8におけるパージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)の開度を調整するフローを示している。また、図6及び図7は、制御部102又は温度推定部104に記憶されているテーブルであり、パージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)の開度を調整する際に用いられる。
まず、温度推定部104でパージガス圧送装置(エゼクタ40,ベンチュリー管140,ポンプ240)の温度Tを推定する(ステップS10)。上記したように、温度Tの推定は、温度センサ60の検出値、あるいは、エンジンENの駆動状態より推定することができる。次に、図6のテーブルより、得られた推定温度T(℃)に対する流量補正値αを取得する(ステップS12)。図6のテーブルは、例えば、エゼクタ40(蒸発燃料処理装置10)の場合、エゼクタ40が温度T0のときにエゼクタ40を通過する気体の流量(エゼクタ40が排出する気体流量)を基準とし、エゼクタ温度が上昇したとき(+T1〜+T5)及びエゼクタ温度が低下したとき(−T1〜−T3)のエゼクタ40を通過する気体流量の変化率(α1〜α8)を示している。例えば、流量補正値α4は、エゼクタ40が温度+T1のときにエゼクタ40を通過する気体流量を、エゼクタ40が温度T0(基準温度)のときにエゼクタ40を通過する気体流量で除した値である。すなわち、図6のテーブルは、エゼクタ40の温度T(推定値)とエゼクタ40の排気ポート40cから排出される気体量の関係が記されたテーブルである。なお、流量補正値αは、エゼクタ40の温度変化に伴うエゼクタ40の気体圧送能力の変化率に相当する。パージガス圧送装置がベンチュリー管140又はポンプ240も、同様の関係が記されたテーブルを用いることができる。
次に、パージガス圧送装置の気体導入部の圧力Pを取得する(ステップS14)。気体導入部は、エゼクタ40の場合吸引ポート40aであり、ベンチュリー管140の場合気体吸気部140bであり、ポンプ240の場合ポンプの吸入口である。)圧力Pは、パージガス圧送装置を通過する気体流量より算出することができる。例えば、エゼクタ40の場合、エゼクタ40を通過する気体流量は、過給機CHの過給圧と流量補正値α(エゼクタの温度T)より算出することができる。なお、圧力Pは負圧である。また、圧力Pは、気体導入部の近傍に圧力センサを配置して実測してもよい。
次に、圧力Pにおけるパージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)が全開時のパージガス流量Qを取得する(ステップS16)。図7のテーブルは、気体導入部の圧力Pを0〜−P8kPaに変化させたときのパージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)を通過するパージガスの流量Q(0〜Q8L/分)を示している。すなわち、流量Qは、パージガス圧送装置に供給し得るパージガスの最大流量を示している。パージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)の開度(デューティ比)を調整すると、パージガス圧送装置に供給されるパージガスの流量を調整することができる。
次に、ステップS12で得られた流量補正値αとステップS16で得られた流量Qに基づいて、パージ制御バルブ34(第2パージ制御バルブ34b)の開度を調整する(ステップS16)。例えば、エゼクタ40において、エゼクタ40の温度上昇によってエゼクタ40を通過する気体流量が増加した場合、パージ制御バルブ34の開度を、エゼクタ温度T0のときの開度より小さくする。これにより、エゼクタ40の温度上昇によりエゼクタ40の気体圧送能力が変化しても、吸気管IPに供給されるパージガス量を設定値に維持することができる。
(他の実施形態)
本明細書が開示する技術において重要なことは、パージガス圧送装置を備える蒸発燃料処理装置において、パージガス圧送装置の温度変化に伴う流路変化を補償し、吸気管へのパージガス供給量の変化を抑制することである。上記実施例では、一例として、パージガス圧送装置(エゼクタ,ベンチュリー管,ポンプ等)を備える蒸発燃料処理装置において、パージガス圧送装置の温度に基づいてパージ制御バルブの開度を調整する例について説明した。上記実施例において、パージガス圧送装置の温度に基づいてパージ制御バルブの開度を調整する構成以外の構成については、目的応じて種々に変更することができる。
本明細書が開示する技術において重要なことは、パージガス圧送装置を備える蒸発燃料処理装置において、パージガス圧送装置の温度変化に伴う流路変化を補償し、吸気管へのパージガス供給量の変化を抑制することである。上記実施例では、一例として、パージガス圧送装置(エゼクタ,ベンチュリー管,ポンプ等)を備える蒸発燃料処理装置において、パージガス圧送装置の温度に基づいてパージ制御バルブの開度を調整する例について説明した。上記実施例において、パージガス圧送装置の温度に基づいてパージ制御バルブの開度を調整する構成以外の構成については、目的応じて種々に変更することができる。
例えば、上記実施例では、キャニスタ14の蒸発燃料吸着量が破過吸着量に達したときにパージを実行する例について説明した。しかしながら、キャニスタ14の蒸発燃料吸着量が破過吸着量よりも所定量だけ少ない量に達したときにパージを実行してもよい。蒸発燃料がキャニスタ14に吸着されずに大気へ放出されることを抑制することができる。また、破過吸着量を考慮せず、キャニスタ14の蒸発燃料吸着量が所定量に達したときにパージを実行してもよい。
また、上記実施例では、過給機CHの駆動状態に応じて、過給機CHの下流(インテークマニホールドIM内)にパージガスが供給される状態と、過給機CHの上流にパージガスが供給される状態に切換わる蒸発燃料処理装置について説明した。しかしながら、パージガスは、過給機CHの上流にのみ供給されてもよい。パージ通路を分岐することを省略することができ、蒸発燃料処理装置の構造を簡略にすることができる。
また、上記第2実施例では、ポンプの温度(推定温度)に基づいてパージ制御バルブの開度を調整する例について説明した。しかしながら、パージガス圧送装置としてポンプを用いる場合、パージ制御バルブの開度調整制御を行わず(あるいは、パージ制御バルブの開度調整制御とともに)、ポンプ自体のパージガス吐出量調整機能(すなわち、ポンプの回転数)を調整し、吸気管に供給するパージガス供給量の変化を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:蒸発燃料処理装置
14:キャニスタ
32:パージ通路
34:パージ制御バルブ
40:パージガス圧送装置
102:温度推定部
104:制御装置(制御部)
CH:過給機
EN:内燃機関
FT:燃料タンク
IP:吸気管
14:キャニスタ
32:パージ通路
34:パージ制御バルブ
40:パージガス圧送装置
102:温度推定部
104:制御装置(制御部)
CH:過給機
EN:内燃機関
FT:燃料タンク
IP:吸気管
Claims (8)
- 内燃機関に供給される気体が通過するとともに過給機が設けられている吸気管に、燃料タンクで蒸発した蒸発燃料を供給する蒸発燃料処理装置であって、
その蒸発燃料処理装置は、
燃料タンクで蒸発した燃料を吸着するキャニスタと、
キャニスタと吸気管とを接続し、キャニスタから内燃機関に送られるパージガスが通過するパージ通路と、
パージ通路上に設けられているパージ制御バルブと、
パージ制御バルブの開度を調整する制御装置と、
パージ通路上に設けられており、パージガスを過給機の上流の吸気管に圧送するパージガス圧送装置と、
パージガス圧送装置の温度を推定する温度推定部と、を備えており、
制御装置は、温度推定部の推定値に基づいてパージ制御バルブの開度を調整する蒸発燃料処理装置。 - 請求項1に記載の蒸発燃料処理装置であって、
パージガス圧送装置は、吸気管の過給機より下流に接続されている気体導入部と、吸気管の過給機より上流に接続されている気体排出部と、を備えており、
気体導入部と気体排出部の間の中間部の内径が気体導入部の内径より狭く、気体導入部と気体排出部の間にパージ通路が接続されており、過給機を駆動しているときに過給機の下流から上流に気体が移動することによってパージガスを吸気管に供給する蒸発燃料処理装置。 - 請求項2に記載の蒸発燃料処理装置であって、
パージガス圧送装置の気体排出部と吸気管とを接続する配管上に温度センサが設けられており、
温度推定部は、温度センサの検出値に基づいてパージガス圧送装置の温度を推定する蒸発燃料処理装置。 - 請求項1又は2に記載の蒸発燃料処理装置であって、
温度推定部は、内燃機関の駆動状態に基づいてパージガス圧送装置の温度を推定する蒸発燃料処理装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置であって、
制御装置は、パージガス圧送装置の温度とパージガス圧送装置から排出される気体量の関係が記されたテーブルに基づいてパージ制御バルブの開度を調整する蒸発燃料処理装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置であって、
パージ通路は、第1分岐通路と第2分岐通路に分岐しており、
第1分岐通路が、過給機より下流で吸気管に接続されており、
第2分岐通路が、パージガス圧送装置に接続されている蒸発燃料処理装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置であって、
制御装置は、キャニスタの蒸発燃料吸着量が破過吸着量に達したときにパージ制御バルブを開く蒸発燃料処理装置。 - 内燃機関に供給される気体が通過するとともに過給機が設けられている吸気管に、燃料タンクで蒸発した蒸発燃料を供給する蒸発燃料処理装置であって、
その蒸発燃料処理装置は、
燃料タンクで蒸発した燃料を吸着するキャニスタと、
キャニスタと吸気管とを接続し、キャニスタから内燃機関に送られるパージガスが通過するパージ通路と、
パージ通路上に設けられており、パージガスを過給機の上流の吸気管に圧送するポンプと、
ポンプの温度を推定する温度推定部と、を備えており、
前記ポンプは、温度推定部の推定値に基づいて回転数が制御される蒸発燃料処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018108087A JP2019210876A (ja) | 2018-06-05 | 2018-06-05 | 蒸発燃料処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018108087A JP2019210876A (ja) | 2018-06-05 | 2018-06-05 | 蒸発燃料処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019210876A true JP2019210876A (ja) | 2019-12-12 |
Family
ID=68844012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018108087A Pending JP2019210876A (ja) | 2018-06-05 | 2018-06-05 | 蒸発燃料処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019210876A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021100530A1 (ja) | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 株式会社Nttドコモ | 端末及び無線通信方法 |
WO2021100531A1 (ja) | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 株式会社Nttドコモ | 端末及び無線通信方法 |
JP2021169782A (ja) * | 2020-04-14 | 2021-10-28 | トヨタ自動車株式会社 | エンジン装置 |
-
2018
- 2018-06-05 JP JP2018108087A patent/JP2019210876A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021100530A1 (ja) | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 株式会社Nttドコモ | 端末及び無線通信方法 |
WO2021100531A1 (ja) | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 株式会社Nttドコモ | 端末及び無線通信方法 |
JP2021169782A (ja) * | 2020-04-14 | 2021-10-28 | トヨタ自動車株式会社 | エンジン装置 |
JP7338541B2 (ja) | 2020-04-14 | 2023-09-05 | トヨタ自動車株式会社 | エンジン装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10480430B2 (en) | Evaporated fuel processing device | |
JP2019210876A (ja) | 蒸発燃料処理装置 | |
US10787999B2 (en) | Evaporated fuel processing apparatus | |
US20200141359A1 (en) | Evaporated fuel processing device | |
JP6625471B2 (ja) | 蒸発燃料処理装置 | |
US10941720B2 (en) | Control device for internal-combustion engine | |
US11549467B2 (en) | Fuel vapor treatment apparatus | |
JP2018017172A (ja) | 蒸発燃料処理装置 | |
US10907585B2 (en) | Evaporated fuel processing device | |
JP2015094329A (ja) | エンジンの蒸発燃料処理装置 | |
US10697408B2 (en) | Vehicle gas processing device | |
JP2019002304A (ja) | 蒸発燃料処理装置及び制御装置 | |
US11035322B2 (en) | Pump module, evaporated fuel processing device provided with pump module, and pump control circuit | |
CN111434911A (zh) | 蒸发燃料处理装置 | |
JP2018131922A (ja) | 蒸発燃料処理装置と、蒸発燃料処理装置の状態の判定方法 | |
US20160131090A1 (en) | Vaporized fuel processing apparatus | |
JP2019206924A (ja) | 蒸発燃料処理装置 | |
JP2018131920A (ja) | 蒸発燃料処理装置と、蒸発燃料処理装置の状態の判定方法 | |
JP2010265751A (ja) | エンジンの空燃比制御装置 | |
JP2012017709A (ja) | 内燃機関の吸入空気量検出方法 | |
JP2018091167A (ja) | 内燃機関システム | |
JP2019203394A (ja) | 蒸発燃料処理装置の異常検出装置 | |
WO2017159227A1 (ja) | 車両用ガス処理装置 | |
JP7067238B2 (ja) | 蒸発燃料処理装置 | |
JP2009074518A (ja) | 蒸発燃料処理装置 |