JP2019209869A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センタベント吹出部から吹き出す風量とサイドベント吹出部から吹き出す風量とを調節するために、1つのベントドアの操作で済み、また、センタベント吹き出し風量とサイドベント吹き出し風量のいずれも得つつ、それぞれの風量配分を変更可能とする。【解決手段】ベントドア60を、空調ケースに軸支される回転軸61a,61bと、センタベント開口34を開閉可能とするセンタベント用開閉部62a,62bと、サイドベント開口36を開閉可能とするサイドベント用開閉部63a,63bと、を有して構成する。センタベント吹出部31の下流端又はセンタベント用接続ダクトのセンタベント吹出部31と接続する接続端部、及び、サイドベント吹出部32の下流端又はサイドベント用接続ダクトのサイドベント吹出部32と接続する接続端部、の少なくとも一箇所に、開閉部との間の隙間を所定の回動領域に亘って絞るベント風量規制壁を設ける。【選択図】図3

Description

本発明は、センタベント吹出部とサイドベント吹出部とを備え、これら吹出部をベントドアで開閉可能とする車両用空調装置に関し、特に、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量との配分を変更可能とする車両用空調装置に関する。
車室内の乗員の上半身に向けた調和空気を送出するベント吹出部を車両の左右方向で仕切ってセンタベント吹出部とサイドベント吹出部とに分け、これらセンタベント吹出部とサイドベント吹出部とから送出する風量を調節可能とする車両用空調装置は、例えば、下記する特許文献1等で公知となっている。
この車両用空調装置は、車室内の乗員の足元に向けて空調空気を吹き出すフット吹出口に接続されるフット吹出部(フット開口部)と、車室内中央部から乗員の頭部に向けて空調空気を吹き出すセンタフェイス吹出口に接続されるセンタベント吹出部(センタフェイス開口部)と、車室内左右両端部から乗員の頭部側または車両側面窓ガラスに向けて空調空気を吹き出すサイドフェイス吹出口に接続されるサイドベント吹出部(サイドフェイス開口部)とを備え、センタベント吹出部とサイドベント吹出部とを開閉するフェイスドアと、フット吹出部を開閉するフットドアとを設け、フェイスドアに、センタベント吹出部とサイドベント吹出部とを閉じた際にサイドベント吹出部を連通させる開口部を設け、この開口部の開口度合をフットドアによって調整可能としている。
したがって、このような構成においては、センタベント吹出部から吹き出す風量とサイドベント吹出部から吹き出す風量は次のようなドア位置の設定によって変更可能となる。
(1) センタベント吹出部から吹き出す風量とサイドベント吹出部から吹き出す風量とを共に多くする場合には、フェイスドアとフットドアを共に開位置とする。
(2) センタベント吹出部から吹き出す風量を止め、サイドベント吹出部から吹き出す風量を多くする場合には、フェイスドアによってセンタベント吹出部とサイドベント吹出部とを全閉とし、フットドアを開位置とする。
(3) センタベント吹出部から吹き出す風量を止め、サイドベント吹出部から吹き出す風量を少なくする場合には、フェイスドアによってセンタベント吹出部とサイドベント吹出部とを全閉とし、フットドアによってフット開口部を開にすると共にフットドアの一部でフェイスドアの開口部の絞るようにする。
特開2001−191782号公報
しかしながら、上述の構成においては、センタベント吹出部から吹き出す風量(センタベント風量)とサイドベント吹出部から吹き出す風量(サイドベント風量)とを調節するために、回転動力を別々に付与するフェイスドアとフットドアの2つのドアが必要であり、また、この2つのドアの重なり具合を調節することでサイドベント吹出部から吹き出す風量が調節されるので、フットドアはフェイスドアに近接して配置させる必要があり、ドアのレイアウトの自由度が制限されるという不都合がある。
また、上述の構成においては、センタベント風量とサイドベント風量との比率を変更したい要請に十分に対応することができないという不都合がある。
すなわち、上述の構成においては、前記(1)〜(3)の操作を適宜切り替えることでセンタベント風量とサイドベント風量を変更させることができるが、サイドベント風量を変化させる場合にはセンタベント吹出部から風量は出ていない状態であり、センタベント風量とサイドベント風量の両方を得つつ、これら風量の配分を変更することができない。
このため、例えば、車室内への太陽光の入射角が小さく、車両側面側に暑さを感じるような場合に、サイドベント吹出部からの冷風のみを増加させたい要求や、車室内を急速冷房するために車室後方にまで冷風を到達させて早期に冷却効果を得たい場合に、センタベント吹出部から吹き出す風量をサイドベント吹出部から吹き出す風量よりも多くしたい要求などに対応することができない。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、センタベント吹出部から吹き出す風量とサイドベント吹出部から吹き出す風量とを調節するために、1つのベントドアの操作のみで済み、また、センタベント吹出部から吹き出す風量とサイドベント吹出部から吹き出す風量のいずれも得つつ、それぞれのベント吹出部から吹き出す風量の配分を変更することが可能な車両用空調装置を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明にかかる車両用空調装置は、内部に空気流路が形成された空調ケースと、前記空調ケース内に配されて該空調ケース内に導入された空気の温度を調整する温度調整手段と、前記温度調整手段の下流側に配され、車幅方向の中央寄りに設けられたセンタベント吹出グリルへ空気を導くセンタベント用接続ダクトが接続されると共に、前記センタベント用接続ダクトに空気を送出するセンタベント開口が形成されたセンタベント吹出部と、このセンタベント吹出部に隣接し、車幅方向の側方寄りに設けられたサイドベント吹出グリルへ空気を導くサイドベント用接続ダクトが接続されると共に、前記サイドベント用接続ダクトに空気を送出するサイドベント開口が形成されたサイドベント吹出部と、前記センタベント開口及び前記サイドベント開口を開閉可能に前記空調ケースに支持されるベントドアとを有する車両用空調装置であって、
前記ベントドアは、前記空調ケースに軸支される回転軸と、前記回転軸から異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記センタベント開口を開閉可能とするセンタベント用開閉部と、前記回転軸のうち前記センタベント用開閉部の形成部位とは異なる部位において異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記サイドベント開口を開閉可能とするサイドベント用開閉部と、を有し、前記センタベント吹出部の下流端又は前記センタベント用接続ダクトの前記センタベント吹出部と接続する接続端部、及び、前記サイドベント吹出部の下流端又は前記サイドベント用接続ダクトの前記サイドベント吹出部と接続する接続端部、の少なくとも一箇所に、前記開閉部の回転軌跡に沿って湾曲形成され、前記開閉部との間の隙間を所定の回動領域に亘って絞るベント風量規制壁を設けたことを特徴としている。
したがって、センタベント吹出部の下流端又はセンタベント用接続ダクトのセンタベント吹出部と接続する接続端部、及び、サイドベント吹出部の下流端又はサイドベント用接続ダクトのサイドベント吹出部と接続する接続端部、の少なくとも一箇所にベント風量規制壁が設けられるので、開閉部がベント風量規制壁に差し掛かるとその部分の通路面積が絞られ、対応する開口(吹出部)から送出する風量を減少させることが可能となる。
このため、1つのベントドア(1つの回転軸にセンタベント用開閉部とサイドベント用開閉部を備えたベントドア)を用いた場合でも、ベント風量規制壁を設けることで、センタベント吹出部から送出する風量(センタベント風量)とサイドベント吹出部から送出する風量(サイドベント風量)のいずれも得つつ、センタベント風量とサイドベント風量との割合を調節することが可能となる。
ここで、ベント風量規制壁としては、各種態様が考えられるが、例えば、ベント風量規制壁を、前記センタベント吹出部の下流端の前記センタベント開口の縁部から前記センタベント用開閉部の回転軌跡に沿って延設されたセンタベント用延設部、及び、前記サイドベント吹出部の下流端の前記サイドベント開口の縁部から前記サイドベント用開閉部の回転軌跡に沿って延設されたサイドベント用延設部の少なくとも一方を設けて構成してもよい。
このような構成によれば、ベント風量規制壁が、センタベント開口の下流端縁部から延設するセンタベント用延設部と、サイドベント開口の下流端縁部から延設するサイドベント用延設部の少なくとも一方によって構成されるので、ベントドアが回転してセンタベント用開閉部の端辺がセンタベント用延設部の位置まで回転されると、又は、サイドベント用開閉部の端辺がサイドベント用延設部の位置まで回転されると、その部分の通路面積が縮小されるので、対応する開口から送出する風量を減少させることが可能となる。このため、センタベント用延設部とサイドベント用延設部の少なくとも一方を設けることで、ベントドアの回動に伴い、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量との割合を可変させることが可能となる。
なお、前記センタベント用延設部と前記サイドベント用延設部とが設けられる場合に、前記センタベント用延設部と前記サイドベント用延設部とは、前記回転軸の回転方向において、異なる回動領域に設けることが望ましい。
このような構成によれば、センタベント吹出部とサイドベント吹出部から送出される空気の風量配分の大きな変更を、ベントドアの回転方向の位置を異ならせるだけで、容易に実現することが可能となる。
また、前記ベント風量規制壁を、前記センタベント用接続ダクトの前記センタベント吹出部と接続する接続端部の内壁に、前記センタベント用開閉部の回転軌跡に沿って形成されたセンタベント用湾曲壁、及び、前記サイドベント用接続ダクトの前記サイドベント吹出部と接続する接続端部の内壁に、前記サイドベント用開閉部の回転軌跡に沿って形成されたサイドベント用湾曲壁の少なくとも一方を設けることによって構成するようにしてもよい。
このような構成によれば、ベント風量規制壁が、センタベント用接続ダクトの接続端部の内壁に形成されたセンタベント用湾曲壁と、サイドベント用接続ダクトの接続端部の内壁に形成されたサイドベント用湾曲壁との少なくとも一方によって構成されるので、ベントドアが回転されてセンタベント用開閉部の端辺がセンタベント用湾曲壁の位置まで回転されると、また、サイドベント用開閉部の端辺がサイドベント用湾曲壁の位置まで回転されると、その部分の通路面積が縮小されるので、対応する開口から送出する風量を減少させることが可能となる。また、ベント風量規制壁を空調ケースではなく吹出グリルへ空気を導く接続ダクトに形成することで、接続ダクトを交換するだけで、センタベント吹出グリルとサイドベント吹出グリルへ導く空気の風量配分を大きく変更することができる。
このような構成においても、前記センタベント用湾曲壁と前記サイドベント用湾曲壁とが設けられる場合に、前記センタベント用湾曲壁と前記サイドベント用湾曲壁とは、前記回転軸の回転方向において、異なる回動領域に設けることが望ましい。
このような構成によれば、センタベント吹出グリルとサイドベント吹出グリルのそれぞれへ導く空気の風量配分の大きな変更を、ベントドアの回転方向の位置を異ならせるだけで、容易に実現することが可能となる。
以上の構成は、センタベント吹出部の下流端又はセンタベント用接続ダクトのセンタベント吹出部と接続する接続端部、及び、サイドベント吹出部の下流端又はサイドベント用接続ダクトのサイドベント吹出部と接続する接続端部、の少なくとも一箇所にベント風量規制壁を設けることでセンタベント吹出部とサイドベント吹出部の風量配分を可変させるものであったが、ベンドドア自体の構成を変更することでセンタベント吹出部とサイドベント吹出部の風量配分を可変させるようにしてもよい。
すなわち、本発明の車両用空調装置は、内部に空気流路が形成された空調ケースと、前記空調ケース内に配されて該空調ケース内に導入された空気の温度を調整する温度調整手段と、前記温度調整手段の下流側に配され,車幅方向の中央寄りに設けられたセンタベント吹出グリルへ空気を導くセンタベント用接続ダクトが接続されると共に、前記センタベント用接続ダクトに空気を送出するセンタベント開口が形成されたセンタベント吹出部と、このセンタベント吹出部に隣接し、車幅方向の側方寄りに設けられたサイドベント吹出グリルへ空気を導くサイドベント用接続ダクトが接続されると共に、前記サイドベント用接続ダクトに空気を送出するサイドベント開口が形成されたサイドベント吹出部と、前記センタベント開口及び前記サイドベント開口を開閉可能に前記空調ケースに支持されるベントドアとを有する車両用空調装置であって、
前記ベントドアは、前記空調ケースに軸支される回転軸と、前記回転軸から異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記センタベント開口を開閉可能とするセンタベント用開閉部と、前記回転軸のうち前記センタベント用開閉部の形成部位とは異なる部位において異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記サイドベント開口を開閉可能とするサイドベント用開閉部と、を有し、前記センタベント用開閉部と前記サイドベント用開閉部とを、異なる径方向に延出させるようにしてもよい。
したがって、このような構成によれば、センタベント用開閉部とサイドベント用開閉部とが異なる方向に延出しているので、ベントドアの回転位置を調節することで、センタベント開口からの送出量を増やす態様と、サイドベント開口からの送出量を増やす態様とをベントドアの異なる回動領域で形成することが可能となる。
このため、1つのベントドア(1つの回転軸にセンタベント用開閉部とサイドベント用開閉部を備えたベントドア)を用いた場合でも、センタベント風量とサイドベント風量のいずれも得つつ、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量の割合を調節することが可能となる。
上述したいずれの構成においても、複数のセンタベント用開閉部と複数のサイドベント用開閉部は、各種態様が考えられるが、例えば、回転軸に対して180°異なる方向に延出した2枚の板状部によって構成するようにしてもよい。
なお、前記センタベント吹出部は、車室の運転席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用センタベント吹出部とし、前記サイドベント吹出部は、前記運転席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用サイドベント吹出部としてもよい。
また、前記センタベント吹出部は、車室の助手席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用センタベント吹出部とし、前記サイドベント吹出部は、前記助手席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用サイドベント吹出部としてもよい。
さらに、前記センタベント吹出部は、車室の運転席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用センタベント吹出部と、車室の助手席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用センタベント吹出部とし、前記サイドベント吹出部は、前記運転席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用サイドベント吹出部と、前記助手席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用サイドベント吹出部としてもよい。
以上述べたように、本発明によれば、センタベント吹出部の下流端又はセンタベント用接続ダクトのセンタベント吹出部と接続する接続端部、及び、サイドベント吹出部の下流端又はサイドベント用接続ダクトのサイドベント吹出部と接続する接続端部、の少なくとも一箇所にベント風量規制壁を設けることで、また、ベントドアのセンタベント開口を開閉可能とするセンタベント用開閉部とサイドベント開口を開閉可能とするサイドベント用開閉部とを異なる径方向に延出させることで、1つのベントドアを用いて、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量とを得つつ、両吹出部から吹き出す空気の風量配分を変更することが可能となる。
このため、少ない部品点数でセンタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量との配分を変更することが可能となり、また、他のモードドアの設置位置はベントドアの設置個所に依存することなく設置することが可能となるので、モードドアのレイアウトの自由度が制限される不都合もなくなる。
図1(a)は、本発明に係る車両用空調装置の全体構成例を示す断面図であり、図1(b)は、空調ケースの上部に設けられたデフロスト吹出部とベント吹出部とを示す平面図である。 図2は、空調ケースの上部に設けられたデフロスト吹出部及びベント吹出部と、各吹出部に接続される接続ダクトとの関係を示す図であり、(a)は、空調ケース上部の断面図と接続ダクトとの関係示す図、(b)は空調ケース上部の平面図と接続ダクトとの関係を示す図である。 図3は、第1の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図4は、運転席側のベントドアと助手席側のベントドアとを別々に形成し、これらを連結させて空調ケースに回転自在に支持させる態様を示す図である。 図5は、第1実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図3のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図3のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図6は、第1実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図7(a)は、図6(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図7(b)は、図6(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図8は、図5(a)の構成と同等の機能を有する変形例を示す図である。 図9は、第2の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図10は、第2実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図9のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図9のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図11は、第2実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図12(a)は、図11(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図12(b)は、図11(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図13は、図10(b)の構成と同等の機能を有する変形例を示す図である。 図14は、第3の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図15は、第3実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図14のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図14のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図16は、第3実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図17(a)は、図16(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図17(b)は、図16(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図18は、図15の構成と同等の機能を有する変形例を示す図である。 図19は、第4の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図20は、第4実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図19のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図14のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図21は、第4実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図22(a)は、図21(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図22(b)は、図21(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図23は、第5の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図24(a)は、図23の構成を用いて、センタベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図24(b)は、図23の構成を用いて、サイドベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図25は、第6の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図26(a)は、図25の構成を用いて、センタベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図26(b)は、図25の構成を用いて、サイドベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。
以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。
図1において、車両のセンターコンソール部に搭載されるセンター置きタイプの車両用空調装置の空調ユニット1が示されている。この空調ユニット1は、エンジンルームと車室とを区画する仕切板よりも車室側に配されているもので、外気(車室外空気)および/または内気(車室内空気)が、送風機ユニット(図示せず)を介して空調ケース2内に導入されるようになっている。
空調ケース2は、車室へ向かって流れる空気の通路(空気流路3)を形成するもので、合成樹脂材によって成形され、空気導入口4を介して前記送風機ユニットから空気を導入する空気導入空間5と、空気をケース2の上方へ導く第1吹出通路6と、空気をケース2の下方へ導く第2吹出通路7とを備えている。
空調ケース2内において、空気導入空間5の下流側には冷却用熱交換器をなすエバポレータ8が配置され、このエバポレータ8の下流側には加熱用熱交換器をなすヒータコア9が配置されている。
エバポレータ8は、冷凍サイクルの一部を構成するもので、空気導入口4から導入されたすべての空気が通過するように空気通路内に立設されており、必要に応じて通過する空気を冷却可能としている。また、ヒータコア9は、エバポレータ8よりも下流側に位置する空調ケース2の下部寄りに立設されている。
空調ケース内には、エバポレータ8を通過した空気をヒータコア9をバイパスして下流側へ導くバイパス通路10が形成されている。このバイパス通路10を通過する空気と、ヒータコア9を通過する空気との割合は、ヒータコア9の上流側上部に軸支されたエアミックスドア11によって調節されるようになっている。
したがって、上述したエバポレータ8、ヒータコア9、エアミックスドア11によって空調ケース2内に導入された空気の温度を調節する温度調節手段が形成されている。
エアミックスドア11の下流側には、バイパス通路10を通過した空気とヒータコア9を通過した空気とを混合させる混合エリア12が形成され、この混合エリア12に前記第1吹出通路6と第2吹出通路7とが接続されている。
第1吹出通路6の下流端には、空調ケース2の上部前方側に設けられ、車両のフロントガラスに向けて送出される空気を取り出すデフロスト吹出部20と、空調ケース2の上部後方側に設けられ、車室上方へ向けて送出される空気を取り出すベント吹出部30とが形成されている。また、第2吹出通路7の下流端には、空調ケース2の下部後方側に設けられ、車室下方に向けて送出される空気を取り出すフット吹出部40が形成されている。
ここで、ベント吹出部30は、図1(b)や図2(b)にも示されるように、運転席側と助手席側のそれぞれに設けられているもので、横幅方向(車幅方向)の中央寄りに設けられたセンタベント吹出部31(運転席用センタベント吹出部31a、助手席用センタベント吹出部31b)と、このセンタベント吹出部31に隣接し、横幅方向(車幅方向)の側方寄りに設けられたサイドベント吹出部32(運転席用サイドベント吹出部32a、助手席用サイドベント吹出部32b)とによって構成されている。
デフロスト吹出部20は、その端部に、図2(b)に示されるように、車両のダッシュボードの上面に設けられた図示しないデフロスト吹出グリルへ空気を導くデフロスト用接続ダクト23が接続され、またその下流側端面に、デフロスト用接続ダクト23に空気を送出するデフロスト開口24が形成されている。
センタベント吹出部31は、その下流側端部に、車両のダッシュボードの車幅方向の中央寄りに設けられたセンタベント吹出グリル51へ空気を導くセンタベント用接続ダクト33が接続され、その下流側端面(上端面)にセンタベント用接続ダクト33に空気を送出するセンタベント開口34(運転席用センタベント開口34a,助手席用センタベント開口34b)が形成されている。また、サイドベント吹出部32は、その下流側端部に、ダッシュボードの車幅方向側方寄りに設けられたサイドベント吹出グリル52へ空気を導くサイドベント用接続ダクト35が接続され、その下流側端面(上端面)にサイドベント用接続ダクト35に空気を送出するサイドベント開口36(運転席用サイドベント開口36a,助手席用サイドベント開口36b)が形成されている。
したがって、ベント吹出部30は、横幅方向(車幅方向)に運転席用サイドベント開口36a、運転席用センタベント開口34a、助手席用センタベント開口34b、助手席用サイドベント開口35bがこの順で整列配置され、運転席用サイドベント開口36aと運転席用センタベント開口34aとの間に運転席側隔壁37aが形成され、運転席用センタベント開口34aと助手席用センタベント開口34bとの間に中央隔壁37bが形成され、助手席用センタベント開口34bと助手席用サイドベント開口36bとの間に助手席側隔壁37cが形成されている。
また、フット吹出部40は、この例においては、ダクトは接続されず、その端面(下端面)に車室下方へ向けて空気を送出するフット開口41が形成されている。
そして、デフロスト開口24の開度は、このデフロスト開口24に臨むように手前に設けられたデフロストドア25によって調節され、センタベント開口34の開度、及び、サイドベント開口36の開度は、センタベント開口34及びサイドベント開口36に臨むように手前に設けられたベントドア60によって調節されるようになっている。また、フット開口41から送出する風量は、第2吹出通路7の途中に設けられたフットドア45によって調節されるようになっている。
デフロストドア25は、空調ケース2のデフロスト吹出部20に回転可能に支持された回転軸26と、この回転軸26と一体をなして回動し、この回転軸26から延設されたデフロストドア用板状部27とを有して構成されている。この例では、デフロスト用板状部27は、エバポレータ8の下流側上部から斜め下方へ延設されたシート壁2aに当接する位置から、デフロスト吹出部20とベント吹出部30との間のデフ・ベント隔壁2bに当接する位置にかけて回動可能となっている。
フットドア45は、空調ケース2の第2吹出通路7の混合エリア12と接続する近傍に回動可能に支持された回転軸46と、この回転軸46から異なる2方向に延設された2つのフットドア用板状部47a,47bとを有して構成されている。この例では、2つのフットドア用板状部47a,47bは、回転軸46に対して鈍角となる位相差を持たせて固定され、両方のフットドア用板状部47a,47bが空調ケース2の車室側側壁の内面と第2吹出通路7を画成する仕切壁2cとに同時に当接して第2吹出通路7を閉塞する全閉位置から、両方のフットドア用板状部47a,47bが第2吹出通路7と略平行となる全開位置にかけて回動可能となっている。
ベントドア60は、図3に示されるように、この例では、運転席側ベントドア60aと助手席側ベントドア60bとが別々に回動可能に設けられている。それぞれのベントドア60a,60bは、回転軸61a,61bと、この回転軸61a,61bから異なる径方向に延出した2つの板状の部分であって、センタベント開口34を開閉可能とするセンタベント用開閉部62a,62bと、回転軸61a,61bのうちセンタベント用開閉部62a,62bの形成部位とは異なる部位において異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、サイドベント開口36を開閉可能とするサイドベント用開閉部63a,63bと、を有している。
この例において、運転席側および助手席側のそれぞれのセンタベント用開閉部62a,62bは、回転軸61a,61bより180°異なる径方向に延出した2つの板状部620を有し、それぞれの板状部620は、板状かつ矩形状の剛性部621と、それぞれの剛性部621の回転軸61a,61bと接続されている辺を除く3辺の縁部に設けられた弾性部622とを有している。
また、サイドベント用開閉部63a,63bも、回転軸61a,61bより180°異なる径方向に延出した2つの板状部630を有し、それぞれの板状部630は、板状かつ矩形状の剛性部631と、それぞれの剛性部631の回転軸61a,61bと接続されている辺を除く3辺の縁部に設けられた弾性部632とを有している。
そして、この例においてセンタベント用開閉部62a,62bの複数の板状部620とサイドベント用開閉部63a,63bの複数の板状部630は、延出する径方向を一致させている。
運転席側のベントドア60aの回転軸61aと助手席側のベントドア60bの回転軸61bは、それぞれ空調ケース2に対して回転可能に支持されていると共に、互いに相対回転可能に連結されている。
具体的には、運転席側のベントドア60aの回転軸61aは、運転席側のサイドベント開口36を画成するベント吹出部30の側壁37dと運転席側隔壁37aとに回転可能に支持され、また、助手席側のベントドア60bの回転軸61bと連結させる端部は、図4にも示されるように、拡径され、この拡径部611を中央隔壁37bに回転可能に支持させている。
また、助手席側のベントドア60bの回転軸61bは、助手席側のサイドベント開口36を画成するベント吹出部30の側壁37eと、助手席側隔壁37cとに回転可能に支持され、また、運転席側のベントドア60aの回転軸61aの端部と対峙する端部には、図4にも示されるように、運転席側のベントドア60aの拡径部611に形成された挿入孔611aに回転可能に挿入される挿入部612が形成され、この挿入部612を拡径部611を介して中央隔壁37bに回転可能に支持させている。
このような構成において、センタベント吹出部31は、図5(a)に示されるように、センタベント用開閉部62a(62b)の端辺620a(後述する板状部620の回転軸61a,61bから最も離れた側辺)の縁部に設けられた弾性部622がシートとするシート部38が突出形成されている。また、サイドベント吹出部32は、図5(b)に示されるように、サイドベント用開閉部63a(63b)の端辺630a(後述する板状部630の回転軸61a,61bから最も離れた側辺)の縁部に設けられた弾性部632がシートとするシート部39が突出形成されている。
また、センタベント吹出部31の下流端のセンタベント開口34の縁部には、センタベント用開閉部62a,62bの回転軌跡に沿って湾曲形成され、センタベント用開閉部62a,62bとの間の隙間を所定の回動領域に亘って絞るベント風量規制壁300が形成されている。この例においてベント風量規制壁300は、センタベント用開閉部62a,62bの回転軌跡に沿って延設されたセンタベント用延設部311によって形成されている。
このセンタベント用延設部311は、センタベント吹出部31の内壁が連続的に延びるように形成され、センタベント用開閉部62a,62bの端辺620aとの間に隙間を残しつつ、その隙間が所定の回動領域に亘って小さい寸法となるように湾曲形成されている。この実施例で言う小さい寸法とは、例えば1ミリメートルから2ミリメートルである。また、隙間の寸法は、所定の回動領域に亘って、一定の寸法が維持されることが好ましい。後述する風量の減少の作用効果を、安定して得ることが出来る。そして、この例では、センタベント用延設部311の両側面にセンタベント開口34の縁部から立設された側壁312が設けられ、センタベント用開閉部62a,62bの端辺620aがセンタベント用延設部311に差し掛かった際にセンタベント用開閉部62a,62bの側面から意図しない調和空気が多量に通流することを防止している。
また、この例において、センタベント用延設部311は、センタベント用開閉部62a,62bがセンタベント開口34を閉塞する位置を回転起点とした場合、この閉塞位置からベントドアが大きく回転(この実施例では、図5において左回転)する回転終期の所定の回動領域に形成されている。
なお、センタベント用接続ダクト33は、センタベント吹出部31と接続する接続端部33aが前記センタベント用延設部311と干渉しないような形状に形成されると共に、センタベント吹出部31に接続した際に気密性が損なわれることがないようになっている。
以上の構成において、次に、吹出モードの変化に伴い、センタベント開口34から吹き出す風量とサイドベント開口36から吹き出す風量との割合がどのように変化するかについて図6を参照しつつ説明する。
先ず、フット吹出モード、フットデフ吹出モード、及びデフ吹出モードでは、センタベント用開閉部62a(62b)の端辺620aの縁部(弾性部622)をシート部38に当接させてセンタベント開口34をセンタベント用開閉部62a(62b)で閉塞し、また、サイドベント用開閉部63a(63b)の端辺630aの縁部(弾性部632)をシート部39に当接させてサイドベント開口36をサイドベント用開閉部63a(63b)で閉塞した状態とする(図6(a)参照)。したがって、この状態においては、センタベント開口34(センタベント吹出部31)から吹き出す空気とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から吹き出す空気は無い状態となる。
バイレベル吹出モードでは、フットドア45を半開きの開位置に回動させると共にデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント開口34とサイドベント開口36を略同一の風量が送出されるように半開きの状態とする(図6(b)参照)。このような状態においては、フット吹出部40からの空気の送出を確保しつつ、センタベント開口34(センタベント吹出部31)とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から小量の空気が送出される。
車室内を急速冷房する必要から、車室後方にまで冷風を到達させて早期に冷却効果を得るために通常のベント吹出モートを選択した場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント開口34とサイドベント開口36を全開状態とする(図6(c)参照)。即ち、センタベント用開閉部62a、62bの板状部620をセンタベント開口34に対して略垂直となるように回動させ、また、サイドベント用開閉部63a(63b)の板状部630をサイドベント開口36に対して略垂直となるように回動させる。
このような状態においては、センタベント開口34での通路抵抗やサイドベント開口36での通路抵抗が最も小さくなるので、センタベント開口34やサイドベント開口36からの送風量が多くなる。このため、このような状態が運転席側でのみ形成されると、図7(a)に示されるように、運転席側のセンタベント吹出グリル51から送出される風量とサイドベント吹出グリル52から送出される風量はほぼ等しく、いずれも多い状態となる。
車室への日射の入射角度が小さく、車室の側方からの送風割合を大きくしたい場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、日射の差し込み量が多い側(例えば、運転席側)のベントドア60aをさらに回動させて、センタベント用開閉部62aの端辺620aがセンタベント用延設部311に差し掛かるまで回動させる。すると、センタベント開口34の通路面積が絞られ、このセンタベント開口34から送出する風量が減少する。
これに対して、サイドベント開口36は、サイドベント用開閉部63a,63bの回転により最大開度ではなくなるが、風量を大きく規制する構造を有していないので、送出される風量の多い状態が維持される。このため、図7(b)に示されるように、日射が差し込む運転席側のサイドベント吹出グリル52から送風される風量の割合を多くすることが可能となり、日射による暑さを抑えることが可能となる。
このように、センタベント用延設部311をセンタベント吹出部31のセンタベント開口34の縁部に設けることで、センタベント開口34とサイドベント開口36からの送風を維持しつつ、センタベント開口34(センタベント吹出部31)から送出される風量とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から送出される風量との割合をベントドア60a,60bの位置に応じて可変させることが可能となる。
なお、上述の例では、センタベント開口34から送出する風量を規制するベント風量規制壁300を、センタベント開口34の縁部からセンタベント用開閉部62a,62bの回転軌跡に沿って延設したセンタベント用延設部311によって構成した例を示したが、同様の機能を持たせるために、図8に示されるように、センタベント用接続ダクト33のセンタベント吹出部31と接続する接続端部33aの内壁に、センタベント用開閉部62a,62bの回転軌跡に沿ってセンタベント用湾曲壁331を形成するようにしてもよい。このセンタベント用湾曲壁331は、センタベント吹出部31の内壁から連続させるようにセンタベント用接続ダクト33の接続端部33aの内壁を内側に膨出させて形成され、センタベント用開閉部62a,62bの端辺620aとの間に隙間を残しつつ、その隙間が所定の回動領域に亘って小さい寸法となるように湾曲形成されている。
このような構成においても、センタベント用延設部311を設けた場合と同様の作用効果を得ることが可能となる。また、このような構成においては、センタベント用接続ダクト33をセンタベント吹出部31に取り付ける際に、ベント風量規制壁300(センタベント用湾曲壁331)が邪魔になることはなく、センタベント用接続ダクト33の組み付け作業性を損なうことはない。
また、ベント風量規制壁300を空調ケース2ではなく、センタベント吹出グリル51へ空気を導くセンタベント用接続ダクト33に形成することで、センタベント用接続ダクト33を交換するだけで、センタベント吹出グリル51とサイドベント吹出グリル52へ導く空気の風量配分を変更することが可能となる。
図9、図10において、センタベント開口34から送出する風量とサイドベント開口36から送出する風量の割合を調節するための他の構成例が示されている。
この例では、センタベント開口34の周縁からセンタベント用延設部311を形成することに代えて、サイドベント開口36の縁部からサイドベント用開閉部63a,63bの回転軌跡に沿ってサイドベント用延設部321を延設している。
このサイドベント用延設部321は、サイドベント吹出部32の内壁が連続的に延びるように形成され、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺630aとの間に隙間を残しつつ、その隙間が所定の回動領域に亘って小さい寸法となるように湾曲形成されている。また、この例では、サイドベント用延設部321の両側面にサイドベント開口36の縁部から立設された側壁322が設けられ、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺630aがサイドベント用延設部321に差し掛かった際にサイドベント用開閉部の側面から意図しない調和空気が多量に通流することを防止している。
なお、サイドベント用接続ダクト35は、サイドベント吹出部32と接続する接続端部35aがサイドベント用延設部321と干渉しないような形状に形成されると共に、サイドベント吹出部32に接続した際に気密性が損なわれることがないようになっている。
また、この例において、サイドベント用延設部321は、サイドベント用開閉部63a,63bの回転方向において、実施例1のセンタベント用延設部311とは異なる回動領域に設けられている。すなわち、サイドベント用延設部321は、サイドベント用開閉部63a,63bがサイドベント開口36を閉塞する位置を回転起点とした場合、この閉塞位置から回転(この実施例では、図10において左回転)し、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺がサイドベント開口36の端面を通過した直後の所定の回動領域に形成されている。
なお、他の構成は、前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
以上の構成において、次に、吹出モードの変化に伴い、センタベント開口34から吹き出す風量とサイドベント開口36から吹き出す風量との割合がどのように変化するかについて図11を参照しつつ説明する。
先ず、フット吹出モード、フットデフ吹出モード、及びデフ吹出モードでは、センタベント用開閉部62a(62b)の端辺620aの縁部(弾性部622)をシート部38に当接させてセンタベント開口34をセンタベント用開閉部62a,62bで閉塞し、また、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺630aの縁部(弾性部632)をシート部39に当接させてサイドベント開口36をサイドベント用開閉部63a,63bで閉塞した状態とする。したがって、この状態においては、センタベント開口34(センタベント吹出部31)から吹き出す空気とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から吹き出す空気は無い状態となる(図11(a)参照)。
バイレベル吹出モードでは、フットドア45を半開きの開位置に回動させると共にデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント用開閉部62a,62bとサイドベント用開閉部63a,63bを回動させてセンタベント開口34とサイドベント開口36を略同一の風量が送出されるように半開きの状態とする。このような状態においては、フット吹出部40からの空気の送出を確保しつつ、センタベント開口34(センタベント吹出部31)とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から小量の空気が送出される(図11(b)参照)。
車室内を急速冷房する必要から、車室後方にまで冷風を到達させて早期に冷却効果を得るために通常のベント吹出モートを選択した場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント用開閉部62a,62bをセンタベント開口34に対して略垂直となるまで回動させ、また、サイドベント用開閉部63a,63bをサイドベント開口36に対して略垂直となるまで回動させる(図11(c)参照)。
この状態においては、センタベント開口34は全開状態となるが、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺360aは、依然としてサイドベント用延設部321と対峙した状態であり、サイドベント開口36の通路面積は、サイドベント用開閉部63a,63bによって絞られた状態に維持される。したがって、図12(a)に示されるように、サイドベント吹出グリル52から吹き出す風量を抑えつつ、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、車室後方にまで冷風を到達させて車室を急速冷房することが可能となる。
急速冷房の必要性が低下し、車室内を左右方向で均等に冷房したい場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、日射の差し込み量が多い側(例えば、運転席側)のベントドア60aをさらに回動させて、サイドベント用開閉部63aの端辺がサイドベント用延設部321から大きく外れるまで回動させる(図11(d)参照)。
すると、いままで絞られていたサイドベント開口36の通路面積が大きくなり、サイドベント開口26から送出する風量を増大させることが可能となる。したがって、図12(b)に示されるように、運転席側のセンタベント吹出グリル51から送出される風量とサイドベント吹出グリル52から送出される風量を共に多くすることができ、車室内を左右方向で均等に冷房することが可能となる。
このように、サイドベント用延設部321をサイドベント吹出部32のサイドベント開口36の縁部に設けることで、センタベント開口34とサイドベント開口36からの送風を維持しつつ、センタベント開口34(センタベント吹出部31)から送出される風量とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から送出される風量との割合をベントドア60の位置に応じて可変させることが可能となる。
なお、上述の例では、サイドベント開口36から送出する風量を規制するベント風量規制壁300を、サイドベント開口36の縁部からサイドベント用開閉部63a,63bの回転軌跡に沿って延設したサイドベント用延設部321によって構成した例を示したが、同様の機能を持たせるために、図13に示されるように、サイドベント用接続ダクト35のサイドベント吹出部32と接続する接続端部35aの内壁に、サイドベント用開閉部63a,63bの回転軌跡に沿ってサイドベント用湾曲壁351を形成するようにしてもよい。このサイドベント用湾曲壁351は、サイドベント吹出部32の内壁から連続させるように、サイドベント用接続ダクト35の接続端部35aの内壁を内側に膨出させて形成され、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺630aとの間に隙間を残しつつ、その隙間が所定の回動領域に亘って小さい寸法となるように湾曲形成されている。
このような構成においても、サイドベント用延設部321を設けた場合と同様の作用効果を得ることが可能となる。また、このような構成においては、サイドベント用接続ダクト35をサイドベント吹出部32に取り付ける際に、ベント風量規制壁300(サイドベント用延設部321)が邪魔になることはなく、サイドベント用接続ダクト35の組み付け作業性を損なうことはない。
また、ベント風量規制壁300を空調ケース2ではなくサイドベント吹出グリル52へ空気を導くサイドベント用接続ダクト35に形成することで、サイドベント用接続ダクト35を交換するだけで、センタベント吹出グリル51とサイドベント吹出グリル52へ導く空気の風量配分を変更することが可能となる。
図14、図15において、センタベント開口34から送出する風量とサイドベント開口36から送出する風量の割合を調節するための他の構成例が示されている。
この例では、センタベント開口34の縁部からセンタベント用開閉部62a,62bの回転軌跡に沿ってセンタベント用延設部311を延設し、また、サイドベント開口36の縁部からサイドベント用開閉部63a,63bの回転軌跡に沿ってサイドベント用延設部321を延設するようにしている。
ここで、センタベント用延設部311は、実施例1の構成と同様の構成であり、サイドベント用延設部321は、実施例2の構成と同様の構成である。したがって、センタベント用延設部311とサイドベント用延設部321とは、回転軸61a,61bの回転方向において、異なる回動領域に設けられている。この例では、ベントドア60の全回動領域のうち、開閉部の端辺の縁部がシート部38,39と当接して対応する開口を閉塞する閉塞位置を回転起点とした場合、この閉塞位置から回転(この実施例では、図15において左回転)し、開閉部の端辺が吹出部の内壁から外れた後(開閉部の端辺が開口の端面を通過した後)の回動領域を回転方向に沿って初期領域、中期領域、終期領域に分けると、センタベント用延設部311は後期領域においてセンタベント用開閉部62a,62bの端辺620aと対峙するように設けられ、サイドベント用延設部321は、初期領域においてサイドベント用開閉部63a,63bの端辺630aと対峙するように設けられている。
他の構成は、実施例1及び2と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
以上の構成において、次に、吹出モードの変化に伴い、センタベント開口34から吹き出す風量とサイドベント開口36から吹き出す風量との割合がどのように変化するかについて図16を参照しつつ説明する。
先ず、フット吹出モード、フットデフ吹出モード、及びデフ吹出モードでは、センタベント用開閉部62a(62b)の端辺620aの縁部(弾性部622)をシート部38に当接させてセンタベント開口34をセンタベント用開閉部62a(62b)で閉塞し、また、サイドベント用開閉部63a(63b)の端辺630aの縁部(弾性部632)をシート部39に当接させてサイドベント開口36をサイドベント用開閉部63a(63b)で閉塞した状態とする(図16(a)参照)。したがって、この状態においては、センタベント開口34(センタベント吹出部31)から吹き出す空気とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から吹き出す空気は無い状態となる。
バイレベル吹出モードでは、フットドア45を半開きの開位置に回動させると共にデフロストドア25を閉位置に設定した上で、図16(b)に示されるように、センタベント開口34とサイドベント開口36を略同一の風量が送出されるように半開きの状態とする。このような状態においては、フット吹出部40からの空気の送出を確保しつつ、センタベント開口34(センタベント吹出部31)とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から小量の空気が送出される。
車室内を急速冷房する必要から、車室後方にまで冷風を到達させて早期に冷却効果を得るために通常のベント吹出モートを選択した場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、図16(c)に示されるように、センタベント用開閉部62a,62bをセンタベント開口34に対して略垂直となるように回動させ、また、サイドベント用開閉部63a,63bをサイドベント開口36に対して略垂直となるように回動させる。
このような状態においては、センタベント開口34での通路抵抗は最も小さくなり、センタベント開口から送風される量は多くなる。これに対して、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺は、依然としてサイドベント用延設部321と対峙した状態であり、サイドベント開口36の通路面積は、サイドベント用開閉部63a,63bによって絞られた状態に維持される。したがって、図17(a)に示されるように、サイドベント吹出グリル52から吹き出す風量を抑えつつ、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、車室後方にまで冷風を到達させて車室を急速冷房することが可能となる。
車室への日射の入射角度が小さく、車室の側方からの送風割合を大きくしたい場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、日射の差し込み量が多い側(例えば、運転席側)のセンタベント用開閉部62aをさらに回動させて、その端辺がセンタベント用延設部311に差し掛かるまで回動させる。
すると、センタベント用開閉部62aの端辺はセンタベント用延設部311に差し掛かっているので、センタベント開口34の通路面積が絞られ、このセンタベント開口34から送出する風量を減少させることが可能となる。逆に、サイドベント用開閉部63aの端辺は、サイドベント用延設部321から大きく外れるので、サイドベント開口36の通路面積は増大し、このサイドベント開口36からの送風量は多くなる。したがって、図17(b)に示されるように、運転席側のセンタベント吹出グリル51から吹き出す風量を抑えつつ、サイドベンド吹出グリル52から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、運転席側の日射による温熱感を緩和することが可能となる。
なお、図示しないが、急速冷房の必要性が低下し、車室内を左右方向で均等に冷房したい場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント用開閉部62aとサイドベント用開閉部63aとを、回動領域の中期領域に位置することで、センタベント開口34の通路面積とサイドベント開口36の通路面積とを絞らずに調和空気を吹出して、運転席を左右方向で均等に冷房することができる。
また、上述の例では、センタベント開口34から送出する風量を規制するベント風量規制壁300を、センタベント開口34の縁部からセンタベント用開閉部62a,62bの回転軌跡に沿って延設したセンタベント用延設部311によって構成し、また、サイドベント開口36から送出する風量を規制するベント風量規制壁300を、サイドベント開口36の縁部からサイドベント用開閉部63a,63bの回転軌跡に沿って延設したサイドベント用延設部321によって構成した例を示したが、同様の機能を持たせるために、図18に示されるように、センタベント用接続ダクト33のセンタベント吹出部31と接続する接続端部33aの内壁に、センタベント用開閉部62a,62bの回転軌跡に沿ってセンタベント用湾曲壁331を形成し、また、サイドベント用接続ダクト35のサイドベント吹出部32と接続する接続端部35aの内壁に、サイドベント用開閉部63a,63bの回転軌跡に沿ってサイドベント用湾曲壁351を形成するようにしてもよい。
センタベント用湾曲壁331は、センタベント吹出部31の内壁から連続させるように、センタベント用接続ダクト33の接続端部33aの内壁を内側に膨出させて形成され、センタベント用開閉部62a,62bの端辺620aとの間に隙間を残しつつ、その隙間が所定の回動領域に亘って小さい寸法となるように湾曲形成されている。また、サイドベント用湾曲壁351は、サイドベント吹出部32の内壁から連続させるように、サイドベント用接続ダクト35の接続端部35aの内壁を内側に膨出させて形成され、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺630aとの間に隙間を残しつつ、その隙間が所定の回動領域に亘って小さい寸法となるように湾曲形成されている。
このような構成においても、センタベント用延設部311とサイドベント用延設部321を設けた場合と同様の作用効果を得ることが可能となる。また、このような構成においては、センタベント用接続ダクト33をセンタベント吹出部31に取り付ける際や、サイドベント用接続ダクト35をサイドベント吹出部32に取り付ける際に、ベント風量規制壁300(センタベント用湾曲壁331、サイドベント用湾曲壁351)が邪魔になることはなく、センタベント用接続ダクト33やサイドベント用接続ダクト35の組み付け作業性を損なうことはない。
また、ベント風量規制壁300を空調ケース2ではなく,センタベント吹出グリル51へ空気を導くセンタベント用接続ダクト33やサイドベント吹出グリル52へ空気を導くサイドベント用接続ダクト35に形成することで、センタベント用接続ダクト33やサイドベント用接続ダクト35を交換するだけで、センタベント吹出グリル51とサイドベント吹出グリル52へ導く空気の風量配分を変更することが可能となる。
以上の構成においては、センタベント吹出部31の下流端又はセンタベント用接続ダクト33のセンタベント吹出部31と接続する接続端部33a、及び、サイドベント吹出部32の下流端又はサイドベント用接続ダクト35のサイドベント吹出部32と接続する接続端部35a、の少なくとも一箇所に、開閉部(センタベント用開閉部62a,62b、サイドベント用開閉部63a,63b)の回転軌跡に沿って湾曲形成され、開閉部との間の隙間を所定の回動領域に亘って絞るベント風量規制壁300(センタベント用延設部311、サイドベント用延設部321、センタベント用湾曲壁331、サイドベント用湾曲壁351)を設けることで、センタベント開口34から送出する風量とサイドベント開口36から送出する風量との割合を変化させるようにしたが、吹出部や吹出ダクトにベント風量規制壁を形成することなく、風量割合を変更させるようにしてもよい。
その例が図19、図20に示されている。この例においては、ベント風量規制壁を設けず、センタベント用開閉部62a,62bとサイドベント用開閉部63a,63bとを異なる径方向に延出させている。
それぞれの開閉部は、回転軸61a,61bに対して180°異なる方向に延出した2枚の板状部620,630で構成され、センタベント用開閉部62a,62bの回転軸61a,61bから延設する方向と、サイドベント用開閉部63a,63bの回転軸61a,61bから延設する方向と、は予め設定された所定角(θ)だけ異なっている。すなわち、ベントドア60の回動に伴い、センタベント開口34から送出する風量が最大となる回動領域と、サイドベント開口36から送出する風量が最大となる回動領域を異ならせている。
またこの例では、開閉部の端辺の縁部がシート部38,39と当接して対応する開口を閉塞する閉塞位置を回転起点とし、そこから開方向へ回動(この実施例では、図20において左回転)させた場合に、サイドベント開口36から吹き出す風量が最大となる回動領域をセンタベント開口34から吹き出す風量が最大となる回動領域より遅らせるようにしている。
なお、他の構成は、前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
以上の構成において、次に、吹出モードの変化に伴い、センタベント開口34から吹き出す風量とサイドベント開口36から吹き出す風量との割合がどのように変化するかについて図21を参照しつつ説明する。
先ず、フット吹出モード、フットデフ吹出モード、及びデフ吹出モードでは、センタベント用開閉部62a(62b)の端辺620aの縁部(弾性部622)をシート部38に当接させてセンタベント開口34をセンタベント用開閉部62a(62b)で閉塞し、また、サイドベント用開閉部63a(63b)の端辺630aの縁部(弾性部632)をシート部39に当接させてサイドベント開口36をサイドベント用開閉部63a(63b)で閉塞した状態とする(図21(a)参照)。したがって、この状態においては、センタベント開口34(センタベント吹出部31)から吹き出す空気とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から吹き出す空気は無い状態となる。
バイレベル吹出モードでは、フットドアを半開きの開位置に回動させると共にデフロストドアを閉位置に設定した上で、センタベント開口34とサイドベント開口36を略同一の風量が送出されるように半開きの状態とする(図21(b)参照)。このような状態においては、フット吹出部40からの空気の送出を確保しつつ、センタベント開口34(センタベント吹出部31)とサイドベント開口36(サイドベント吹出部32)から小量の空気が送出される。
車室内を急速冷房する必要から、車室後方にまで冷風を到達させて早期に冷却効果を得るために通常のベント吹出モートを選択した場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント用開閉部62a,62bをセンタベント開口34に対して略垂直となるように回動させる(図21(c)参照)。
このような状態においては、センタベント開口34での通路抵抗は最も小さくなり、センタベント開口34から送風される量は多くなる。これに対して、サイドベント用開閉部63a,63bの板状部630は、センタベント用開閉部62a,62bの板状部620よりも所定の位相角(θ)だけ後方に位置しているので、サイドベント用開閉部63a,63bは、サイドベント開口36の開度を絞る位置にある。したがって、図22(a)に示されるように、サイドベント吹出グリル52から吹き出す風量を抑えつつ、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、車室後方にまで冷風を到達させて車室を急速冷房することが可能となる。
車室への日射の入射角度が小さく、車室の側方からの送風割合を大きくしたい場合には、フットドアとデフロストドアを閉位置に設定した上で、日射の差し込み量が多い側(例えば、運転席側)のベントドアを回動させて、センタベント用開閉部62a,62bでセンタベント開口34を絞る位置まで回動させる。
すると、センタベント開口34の通路面積は絞られ、このセンタベント開口から送出する風量を減少させることが可能となり、逆に、サイドベント用開閉部63a,63bの板状部630は、センタベント用開閉部62a,62bの板状部620よりも所定の位相角(θ)だけ後方に位置しているので、サイドベント開口36の通路面積は増大した状態にあり、このサイドベント開口36からの送風量が多くなる。したがって、図22(b)に示されるように、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量を抑えつつ、サイドベンド吹出グリル52ら吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、日射による温熱感を緩和することが可能となる。
また、図示しないが、図示しないが、急速冷房の必要性が低下し、車室内を左右方向で均等に冷房したい場合に、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント用開閉部62aとサイドベント用開閉部63aとを、図22(a)での回転位置から所定の位相角(θ))の半分ほど左回転することで、センタベント開口34の通路面積とサイドベント開口36とから略同量の調和空気を吹出して、運転席を左右方向で均等に冷房することができる。
このように、センタベント用開閉部62a,62bとサイドベント用開閉部63a,63bとを異なる径方向に延出させるようにした場合でも、ベントドアの回動に伴い、センタベント開口から送出する風量とサイドベント開口から送出する風量との割合を変化させることが可能となる。
以上の構成においては、運転席側のセンタベント開口34とサイドベント開口36との開度を調節するベントドア60aと、助手席側のセンタベント開口34とサイドベント開口36との開度を調節するベントドア60bとを別々に回動制御可能とする例を示したが、図23〜図26に示されるように、運転席側のセンタベント用開閉部62aとサイドベント用開閉部63aが設けられる回転軸と助手席側のセンタベント用開閉部62bとサイドベント用開閉部63bが設けられる回転軸とを1本の共通の回転軸61とし、運転席側のベントドア60aと助手席側のベントドア60bとを同時に回動制御するようにしてもよい。このような構成においては、1つのベントドアで、運転席側及び助手席側のそれぞれのセンタベント開口34から送出する風量と、サイドベント開口36から送出する風量との配分を同時に調節することが可能となる。
このようなベントドアの態様としては、図23に示されるように、センタベント用開閉部62a,62bとサイドベント用開閉部63a,63bとを同じ径方向に延出させ、センタベント吹出部31の下流端又はセンタベント用接続ダクト33のセンタベント吹出部31と接続する接続端部33a、及び、サイドベント吹出部32の下流端又はサイドベント用接続ダクト35のサイドベント吹出部32と接続する接続端部35a、の少なくとも一箇所に、前記開閉部62a,62b,63a,63bの回転軌跡に沿って湾曲形成され、開閉部との間の隙間を所定の回動領域に亘って絞るベント風量規制壁300を設けるようにしてもよい(図23の例では、運転席側及び助手席側の両側で、センタベント吹出部34の下流端、及び、サイドベント吹出部の下流端の両方にベント風量規制壁300(センタベント用延設部311、サイドベント用延設部321)を設けた例を示す)。
なお、それぞれのベント風量規制壁300の形状や他の構成は、図14、図15の構成と同様であるので、説明を省略する。
このような構成において、車室内を急速冷房する必要から、車室後方にまで冷風を到達させて早期に冷却効果を得るために通常のベント吹出モートを選択した場合には、図24(a)に示されるように、センタベント用開閉部62a,62bをセンタベント開口34に対して略垂直となるように回動させ、また、サイドベント用開閉部63a,63bをサイドベント開口36に対して略垂直となるように回動させる。
このような状態においては、センタベント開口34での通路抵抗は最も小さくなり、センタベント開口から送風される量は多くなる。これに対して、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺は、依然としてサイドベント用延設部321に差し掛かった状態であり、サイドベント開口36の通路面積は絞られた状態に維持される。したがって、サイドベント吹出グリル52から吹き出す風量を抑えつつ、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、車室の急速冷房の要請を満たすことになる。
また、車室への日射の入射角度が小さく、車室の側方からの送風割合を大きくしたい場合には、図24(b)に示されるように、ベントドアを更に回動させて、センタベント用開閉部62aの端辺がセンタベント用延設部311に差し掛かるまで回動させる。
すると、センタベント用開閉部62aの端辺はセンタベント用延設部311に差し掛かっているので、センタベント開口34の通路面積が絞られ、このセンタベント開口34から送出する風量を減少させることが可能となり、逆に、サイドベント用開閉部63aの端辺は、サイドベント用延設部321から大きく外れるので、サイドベント開口36の通路面積は増大し、このサイドベント開口36からの送風量は多くなる。したがって、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量を抑えつつ、サイドベンド吹出グリル52から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、日射による温熱感を緩和することが可能となる。
また、1つのベントドアで、運転席側及び助手席側のそれぞれのセンタベント開口34から送出する風量と、サイドベント開口36から送出する風量との配分を同時に調節する態様としては、図25に示されるように、運転席側と助手席側のそれぞれで、センタベント用開閉部62a,62bとサイドベント用開閉部63a,63bとを異なる径方向に延出させるようにしてもよい。なお、この例では、運転席側のセンタベント用開閉部62aと助手席側のセンタベント用開閉部62bとは同じ径方向に延出され、また、運転席側のサイドベント用開閉部63aと助手席側のサイドベント用開閉部63bとは同じ径方向に延出されている。
他の構成は、図19、図20の構成と同様であるので、説明を省略する。
このような構成において、車室内を急速冷房する必要から、車室後方にまで冷風を到達させて早期に冷却効果を得るために通常のベント吹出モートを選択した場合には、図26(a)に示されるように、センタベント開口34を全開状態とするようにベントドアを回動させる。
これにより、センタベント開口34での通路抵抗は最も小さくなるので、センタベント開口34から送出される風量は多くなる。これに対して、サイドベント用開閉部63a,63bの板状部630は、センタベント用開閉部62a,62bの板状部620よりも所定の位相角(θ)だけ後方に位置しているので、サイドベント用開閉部63a,63bは、サイドベント開口36の開度を絞る位置にある。
したがって、サイドベント吹出グリル52から吹き出す風量を抑えつつ、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、車室の急速冷房の要請を満たすことが可能となる。
車室への日射の入射角度が小さく、車室の側方からの送風割合を大きくしたい場合には、図26(b)に示されるように、サイドベント開口36を全開状態とするようにベントドアを回動させる。
すると、サイドベント開口36での通路抵抗は最も小さくなるので、サイドベント開口36から送出される風量は多くなる。これに対して、センタベント用開閉部62a,62bの板状部620は、サイドベント用開閉部63a,63bの板状部630よりも所定の位相角(θ)だけ前方に位置しているので、センタベント用開閉部62a,62bは、センタベント開口34の開度を絞る位置にあり、センタベント開口34から送出される風量は少なくなる。しがって、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量を抑えつつ、サイドベンド吹出グリル52ら吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、日射による温熱感を緩和することが可能となる。
このように、1つの回転軸61に、運転席側のセンタベント用開閉部62aとサイドベント用開閉部63a、及び、助手席側のセンタベント用開閉部62bとサイドベント用開閉部63bを設けた場合でも、実施例5,6の構成を採用すれば、運転席側と助手席側とでセンタベント開口34から送出する風量とサイドベント開口36から送出する風量との割合を同時に調節可能となる。
その他の実施例
ここまで、ベントドア60について、センタベント用開閉部62a,62bは、回転軸61a,61bより180°異なる径方向に延出した2つの板状部620を有し、またサイドベント用開閉部63a,63bは、回転軸61a,61bより180°異なる径方向に延出した2つの板状部630を有するとして説明してきたが、これに限らない。例えば、センタベント用開閉部の2つの板状部620の延出方向と、サイドベント用開閉部の2つの板状部630の延出方向とのいずれか一方、または両方を、鈍角となるように形成してもよい。通気抵抗などの条件に応じて、延出角度は、適宜選択される。
1 空調ユニット
2 空調ケース
3 空気流路
8 エバポレータ
9 ヒータコア
11 ミックスドア
51 センタベント吹出グリル
52 サイドベント吹出グリル
34 センタベント開口
33 センタベント用接続ダクト
33a 接続端部
35 サイドベント用接続ダクト
35a 接続端部
36 サイドベント開口
31 センタベント吹出部
32 サイドベント吹出部
60 ベントドア
60a 運転席側ベントドア
60b 助手席側ベントドア
61,61a,61b 回転軸
62a,62b センタベント用開閉部
63a,63b サイドベント用開閉部
620,630 板状部
620a,630a 端辺
300 ベント風量規制壁
311 センタベント用延設部
321 サイドベント用延設部
331 センタベント用湾曲壁
351 サイドベント用湾曲壁
図1(a)は、本発明に係る車両用空調装置の全体構成例を示す断面図であり、図1(b)は、空調ケースの上部に設けられたデフロスト吹出部とベント吹出部とを示す平面図である。 図2は、空調ケースの上部に設けられたデフロスト吹出部及びベント吹出部と、各吹出部に接続される接続ダクトとの関係を示す図であり、(a)は、空調ケース上部の断面図と接続ダクトとの関係示す図、(b)は空調ケース上部の平面図と接続ダクトとの関係を示す図である。 図3は、第1の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図4は、運転席側のベントドアと助手席側のベントドアとを別々に形成し、これらを連結させて空調ケースに回転自在に支持させる態様を示す図である。 図5は、第1実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図3のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図3のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図6は、第1実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図7(a)は、図6(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図7(b)は、図6(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図8は、図5(a)の構成と同等の機能を有する変形例を示す図である。 図9は、第2の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図10は、第2実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図9のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図9のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図11は、第2実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図12(a)は、図11(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図12(b)は、図11(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図13は、図10(b)の構成と同等の機能を有する変形例を示す図である。 図14は、第3の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図15は、第3実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図14のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図14のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図16は、第3実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図17(a)は、図16(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図17(b)は、図16(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図18は、図15の構成と同等の機能を有する変形例を示す図である。 図19は、第4の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図20は、第4実施例におけるベント吹出部を示す断面図であり、(a)は図19のA−A線で切断したセンタベント吹出部を示し、(b)は図19のB−B線で切断したサイドベント吹出部を示す。 図21は、第4実施例の構成において、センタベント吹出部から送出する風量とサイドベント吹出部から送出する風量を吹出モード毎に説明した図である。 図22(a)は、図21(c)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図22(b)は、図21(d)の吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図23は、第5の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図24(a)は、図23の構成を用いて、センタベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図24(b)は、図23の構成を用いて、サイドベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。 図25は、第6の実施例において、ベントドアが取り付けられた状態のベント吹出部と、このベント吹出部に取り付けられるベントドアとを並べて表示した斜視図である。 図26(a)は、図25の構成を用いて、センタベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図であり、図26(b)は、図25の構成を用いて、サイドベント風量を多くする吹出モードでの車室の吹き出し状態を説明する図である。
したがって、ベント吹出部30は、横幅方向(車幅方向)に運転席用サイドベント開口36a、運転席用センタベント開口34a、助手席用センタベント開口34b、助手席用サイドベント開口36bがこの順で整列配置され、運転席用サイドベント開口36aと運転席用センタベント開口34aとの間に運転席側隔壁37aが形成され、運転席用センタベント開口34aと助手席用センタベント開口34bとの間に中央隔壁37bが形成され、助手席用センタベント開口34bと助手席用サイドベント開口36bとの間に助手席側隔壁37cが形成されている。
この状態においては、センタベント開口34は全開状態となるが、サイドベント用開閉部63a,63bの端辺630aは、依然としてサイドベント用延設部321と対峙した状態であり、サイドベント開口36の通路面積は、サイドベント用開閉部63a,63bによって絞られた状態に維持される。したがって、図12(a)に示されるように、サイドベント吹出グリル52から吹き出す風量を抑えつつ、センタベント吹出グリル51から吹き出す風量の割合を多くすることが可能となり、車室後方にまで冷風を到達させて車室を急速冷房することが可能となる。
急速冷房の必要性が低下し、車室内を左右方向で均等に冷房したい場合には、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、日射の差し込み量が多い側(例えば、運転席側)のベントドア60aをさらに回動させて、サイドベント用開閉部63aの端辺がサイドベント用延設部321から大きく外れるまで回動させる(図11(d)参照)。
すると、いままで絞られていたサイドベント開口36の通路面積が大きくなり、サイドベント開口36から送出する風量を増大させることが可能となる。したがって、図12(b)に示されるように、運転席側のセンタベント吹出グリル51から送出される風量とサイドベント吹出グリル52から送出される風量を共に多くすることができ、車室内を左右方向で均等に冷房することが可能となる。
このような構成においても、サイドベント用延設部321を設けた場合と同様の作用効果を得ることが可能となる。また、このような構成においては、サイドベント用接続ダクト35をサイドベント吹出部32に取り付ける際に、ベント風量規制壁300(サイドベント用湾曲部351)が邪魔になることはなく、サイドベント用接続ダクト35の組み付け作業性を損なうことはない。
また、図示しないが、急速冷房の必要性が低下し、車室内を左右方向で均等に冷房したい場合に、フットドア45とデフロストドア25を閉位置に設定した上で、センタベント用開閉部62aとサイドベント用開閉部63aとを、図22(a)での回転位置から所定の位相角(θ))の半分ほど左回転することで、センタベント開口34の通路面積とサイドベント開口36とから略同量の調和空気を吹出して、運転席を左右方向で均等に冷房することができる。
このようなベントドアの態様としては、図23に示されるように、センタベント用開閉部62a,62bとサイドベント用開閉部63a,63bとを同じ径方向に延出させ、センタベント吹出部31の下流端又はセンタベント用接続ダクト33のセンタベント吹出部31と接続する接続端部33a、及び、サイドベント吹出部32の下流端又はサイドベント用接続ダクト35のサイドベント吹出部32と接続する接続端部35a、の少なくとも一箇所に、前記開閉部62a,62b,63a,63bの回転軌跡に沿って湾曲形成され、開閉部との間の隙間を所定の回動領域に亘って絞るベント風量規制壁300を設けるようにしてもよい(図23の例では、運転席側及び助手席側の両側で、センタベント吹出部31の下流端、及び、サイドベント吹出部の下流端の両方にベント風量規制壁300(センタベント用延設部311、サイドベント用延設部321)を設けた例を示す)。
なお、それぞれのベント風量規制壁300の形状や他の構成は、図14、図15の構成と同様であるので、説明を省略する。

Claims (10)

  1. 内部に空気流路(3)が形成された空調ケース(2)と、前記空調ケース(2)内に配されて該空調ケース内に導入された空気の温度を調整する温度調整手段(8,9,11)と、前記温度調整手段(8,9,11)の下流側に配され、車幅方向の中央寄りに設けられたセンタベント吹出グリル(51)へ空気を導くセンタベント用接続ダクト(33)が接続されると共に、前記センタベント用接続ダクト(33)に空気を送出するセンタベント開口(34)が形成されたセンタベント吹出部(31)と、このセンタベント吹出部(31)に隣接し、車幅方向の側方寄りに設けられたサイドベント吹出グリル(52)へ空気を導くサイドベント用接続ダクト(35)が接続されると共に、前記サイドベント用接続ダクト(35)に空気を送出するサイドベント開口(36)が形成されたサイドベント吹出部(32)と、前記センタベント開口(34)及び前記サイドベント開口(36)を開閉可能に前記空調ケース(2)に支持されるベントドア(60)とを有する車両用空調装置であって、
    前記ベントドア(60)は、
    前記空調ケース(2)に軸支される回転軸(61,61a、61b)と、前記回転軸から異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記センタベント開口(34)を開閉可能とするセンタベント用開閉部(62a,62b)と、前記回転軸(61,61a、61b)のうち前記センタベント用開閉部(62a,62b)の形成部位とは異なる部位において異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記サイドベント開口36を開閉可能とするサイドベント用開閉部(63a,63b)と、を有し、
    前記センタベント吹出部(31)の下流端又は前記センタベント用接続ダクト(33)の前記センタベント吹出部(31)と接続する接続端部(33a)、及び、前記サイドベント吹出部(32)の下流端又は前記サイドベント用接続ダクト(35)の前記サイドベント吹出部(32)と接続する接続端部(35a)、の少なくとも一箇所に、前記開閉部(62a,62b,63a,63b)の回転軌跡に沿って湾曲形成され、前記開閉部(62a,62b,63a,63b)との間の隙間を所定の回動領域に亘って絞るベント風量規制壁(300)を設けたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記ベント風量規制壁(300)は、前記センタベント吹出部(31)の下流端の前記センタベント開口(34)の縁部から前記センタベント用開閉部(62a,62b)の回転軌跡に沿って延設されたセンタベント用延設部(311)、及び、前記サイドベント吹出部(32)の下流端の前記サイドベント開口(36)の縁部から前記サイドベント用開閉部(63a,63b)の回転軌跡に沿って延設されたサイドベント用延設部(321)の少なくとも一方を設けて構成されることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 前記センタベント用延設部(311)と前記サイドベント用延設部(321)とが設けられる場合に、前記センタベント用延設部(311)と前記サイドベント用延設部(321)とは、前記回転軸(61,61a,61b)の回転方向において、異なる回動領域に設けられることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。
  4. 前記ベント風量規制壁(300)は、前記センタベント用接続ダクト(33)の前記センタベント吹出部(31)と接続する接続端部(33a)の内壁に、前記センタベント用開閉部(62a,62b)の回転軌跡に沿って形成されたセンタベント用湾曲壁(331)、及び、前記サイドベント用接続ダクト(35)の前記サイドベント吹出部(32)と接続する接続端部(35a)の内壁に、前記サイドベント用開閉部(32)の回転軌跡に沿って形成されたサイドベント用湾曲壁(351)の少なくとも一方を設けて構成されることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  5. 前記センタベント用湾曲壁(331)と前記サイドベント用湾曲壁(351)とが設けられる場合に、前記センタベント用湾曲壁(331)と前記サイドベント用湾曲壁(351)とは、前記回転軸(61,61a,61b)の回転方向において、異なる回動領域に設けられることを特徴とする請求項4記載の車両用空調装置。
  6. 内部に空気流路(3)が形成された空調ケース(2)と、前記空調ケース(2)内に配されて該空調ケース内に導入された空気の温度を調整する温度調整手段(8,9,11)と、前記温度調整手段(8,9,11)の下流側に配され,車幅方向の中央寄りに設けられたセンタベント吹出グリル(51)へ空気を導くセンタベント用接続ダクト(33)が接続されると共に、前記センタベント用接続ダクト(33)に空気を送出するセンタベント開口(34)が形成されたセンタベント吹出部(31)と、このセンタベント吹出部(31)に隣接し、車幅方向の側方寄りに設けられたサイドベント吹出グリル(52)へ空気を導くサイドベント用接続ダクト(35)が接続されると共に、前記サイドベント用接続ダクト(35)に空気を送出するサイドベント開口(36)が形成されたサイドベント吹出部(32)と、前記センタベント開口(34)及び前記サイドベント開口(36)を開閉可能に前記空調ケース(2)に支持されるベントドア(60)とを有する車両用空調装置であって、
    前記ベントドア(60)は、
    前記空調ケース(2)に軸支される回転軸(61,61a、61b)と、前記回転軸(61,61a、61b)から異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記センタベント開口(34)を開閉可能とするセンタベント用開閉部(62a,62b)と、前記回転軸(61,61a、61b)のうち前記センタベント用開閉部(62a,62b)の形成部位とは異なる部位において異なる径方向に延出した複数の板状の部分であって、前記サイドベント開口(36)を開閉可能とするサイドベント用開閉部(63a,63b)と、を有し、
    前記センタベント用開閉部(62a,62b)と前記サイドベント用開閉部(63a,63b)とは、異なる径方向に延出していることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 前記複数のセンタベント用開閉部(62a,62b)と前記複数のサイドベント用開閉部(63a,63b)は、それぞれ前記回転軸(61,61a、61b)に対して180°異なる方向に延出した2枚の板状部(620,630)であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車両用空調装置。
  8. 前記センタベント吹出部(31)は、車室の運転席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用センタベント吹出部(31a)であり、
    前記サイドベント吹出部(32)は、前記運転席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用サイドベント吹出部(32a)であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の車両用空調装置。
  9. 前記センタベント吹出部(31)は、車室の助手席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用センタベント吹出部(31b)であり、
    前記サイドベント吹出部(32)は、前記助手席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用サイドベント吹出部(32b)であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の車両用空調装置。
  10. 前記センタベント吹出部(31)は、車室の運転席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用センタベント吹出部(31a)と、車室の助手席側の空間のうち、前記車室の中央寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用センタベント吹出部(31b)とであり、
    前記サイドベント吹出部(32)は、前記運転席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する運転席用サイドベント吹出部(32a)と、前記助手席側の空間のうち、前記車室の側方寄りに向けて吹き出す空気を送出する助手席用サイドベント吹出部(32b)であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の車両用空調装置。
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