JP2019204725A - リチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイクル特性に優れたリチウム二次電池の提供。【解決手段】正極活物質及び導電剤を含有する正極合剤層が正極集電体の表面に形成された正極、負極活物質を含有する負極、正負極間を絶縁するセパレーター、並びにリチウムイオンを含む電解液を備えたリチウムイオン二次電池であって、前記電解液がビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンを含有するイオン液体を含み、前記負極が脱挿入可能なリチウム容量Aと前記正極が脱挿入可能なリチウム容量Cとの比率A/Cが、1.0≦A/C≦1.1に設定されたリチウムイオン二次電池。【選択図】なし
Description
本発明は、リチウム二次電池用電解液およびこれを用いたリチウム二次電池に関する。
従来、リチウム二次電池の非水電解液には、引火点の低い有機溶媒が使用されており、安全性に問題があった。このため、リチウム二次電池の非水電解液に難燃性のイオン液体を使用することが検討されている。例えば、オニウム塩からなる融点の低い化合物からなるイオン液体を溶媒として含有し、この溶媒にリチウム金属塩を溶解させてなる電解液を用いたリチウム二次電池が知られている。
特許文献1には、リチウム塩を含む非水電解液を備えるリチウム二次電池が開示されている。この非水電解液は、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンをアニオン成分として含むイオン液体を含有する。このイオン液体は室温で液状であって、溶媒として用いられている。
特許文献2には、融点が50℃以下であるイオン液体と、このイオン液体より貴な電位で還元分解される化合物と、リチウム塩とを含んでなることを特徴とする非水電解質及びそれを用いた二次電池が開示されている。
しかしながら、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンを含有するイオン液体を電解液に用いたリチウム二次電池は電池特性において必ずしも満足できるものではなく、特にサイクル特性に課題があった。これについて鋭意研究を重ねた結果、負極が脱挿入可能なリチウム容量Aと正極が脱挿入可能なリチウム容量Cとの比率A/Cがサイクル特性に影響を与えていることがわかった。
本発明は前記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、サイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下の内容の本発明を完成した。
[1]正極活物質及び導電剤を含有する正極合剤層が正極集電体の表面に形成された正極、負極活物質を含有する負極、正負極間を絶縁するセパレータ、並びにリチウムイオンを含む電解液を備えたリチウム二次電池であって、前記電解液がビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンを含有するイオン液体を含み、前記負極が脱挿入可能なリチウム容量Aと前記正極が脱挿入可能なリチウム容量Cとの比率A/Cが、1.0≦A/C≦1.1に設定されたことを特徴とするリチウム二次電池。
[2]前記イオン液体のカチオンが第四級アンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン又はイミダゾリウムカチオンを含むことを特徴とする[1]に記載のリチウム二次電池。
[3]前記イオン液体のカチオンが1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン又は5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンカチオンを含むことを特徴とする[1]に記載のリチウム二次電池。
[1]正極活物質及び導電剤を含有する正極合剤層が正極集電体の表面に形成された正極、負極活物質を含有する負極、正負極間を絶縁するセパレータ、並びにリチウムイオンを含む電解液を備えたリチウム二次電池であって、前記電解液がビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンを含有するイオン液体を含み、前記負極が脱挿入可能なリチウム容量Aと前記正極が脱挿入可能なリチウム容量Cとの比率A/Cが、1.0≦A/C≦1.1に設定されたことを特徴とするリチウム二次電池。
[2]前記イオン液体のカチオンが第四級アンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン又はイミダゾリウムカチオンを含むことを特徴とする[1]に記載のリチウム二次電池。
[3]前記イオン液体のカチオンが1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン又は5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンカチオンを含むことを特徴とする[1]に記載のリチウム二次電池。
本発明によれば、サイクル特性に優れたリチウム二次電池を構成できるリチウムイオン二次電池用電解液およびこれを用いたリチウム二次電池を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<リチウム二次電池用電解液>
本発明のリチウム二次電池では、リチウムイオン導電性の電解質として、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(FSIアニオン)をアニオン成分として含むイオン液体とリチウム塩を含む電解液が用いられる。
本発明のリチウム二次電池では、リチウムイオン導電性の電解質として、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(FSIアニオン)をアニオン成分として含むイオン液体とリチウム塩を含む電解液が用いられる。
イオン液体に含まれるアニオン成分は、このFSIアニオン以外に、例えばBF4 −、PF6 −、SbF6 −、NO3 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)2N−、(C2F5SO2)2N−、(CF3SO2)3C−、CF3CO2 −、C3F7CO2 −、C3F7CO2 −、CH3CO2 −、(CN)2N−等のアニオンを含むものでもよい。これらのアニオンは2種類以上を含んでいてもよい。
本発明のリチウム二次電池に含まれるイオン液体は、前記FSIアニオンと組み合わされるカチオン構造には特に制限はない。
前記カチオンとしては、N、P、S、O、C、Siのいずれか、もしくは2種類以上の元素を構造中に含み、鎖状または5員環、6員環などの環状構造を骨格に有する化合物が挙げられる。
5員環、6員環などの環状構造の例としては、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素単環化合物、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、インドリジン、カルバゾールなどの縮合複素環化合物が挙げられる。
これらのカチオンの中でも、特に窒素元素を含む鎖状または環状の化合物が工業的に安価であること、化学的、電気化学的に安定である点で好ましく、特に1−エチル−3−エチルメチルイミダゾリウムカチオン、ジエチルジメチルアンモニウムカチオン、5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンカチオンがリチウム二次電池のサイクル特性を向上させる点で好ましい。
本発明で使用される電解液としては、融点が50℃以上のオニウム塩と、融点が50℃以上であるリチウム塩とを混合することで製造されるイオン液体も用いることができる。
本発明で使用されるリチウムイオンを放出できる電解質としては、LiFSI、LiTFSI、LiBF4、LiPF6等が挙げられ、再結晶や再沈殿、カラムクロマトグラフィー、洗浄、吸着剤による不純物の吸着等の精製により得られる電解質を使用することが望ましい。
本実施形態における電解液は、水分を含まないことが好ましいが、本発明の課題解決を阻害しない範囲であれば、ごく微量の水分を含有してもよい。そのような水分の含有量は、電解液の全量に対して、好ましくは0〜0.03質量%である。
<正極>
正極集電体は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム又はそれらの合金、ステンレス等の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
正極集電体は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム又はそれらの合金、ステンレス等の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
正極活物質層は、正極活物質、正極用バインダー、及び、必要に応じた量の正極用導電助剤から主に構成されるものである。
正極活物質としては、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、FSIアニオン)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の電極活物質を使用できる。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、リチウムマンガンスピネル(LiMn2O4)、及び、一般式:LiNixCoyMnzMaO2(x+y+z+a=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV2O5)、オリビン型LiMPO4(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、LiNixCoyAlzO2(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物が挙げられる。
正極用バインダーは、正極活物質同士を結合すると共に、正極活物質層と正極用集電体とを結合している。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂や、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等を用いてもよい。また、バインダーとして電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリアニリン等が挙げられる。イオン伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物と、LiClO4、LiBF4、LiPF6等のリチウム塩とを複合化させたもの等が挙げられる。
正極活物質層中のバインダーの含有量は特に限定されないが、添加する場合には正極活物質の質量に対して0.5〜5質量%であることが好ましい。
正極用導電助剤は、正極活物質層の導電性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、黒鉛、カーボンブラック等の炭素系材料や、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
<負極>
負極集電体は、導電性の板材であればよく、例えば、銅等の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
負極集電体は、導電性の板材であればよく、例えば、銅等の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
負極活物質層は、負極活物質、負極用バインダー、及び、必要に応じた量の負極用導電助剤から主に構成されるものである。
負極活物質としても、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、FSIアニオン)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の電極活物質を使用できる。例えば、グラファイト、ハードカーボン等の炭素系材料、酸化シリコン(SiOx)金属シリコン(Si)等の珪素系材料、チタン酸リチウム(LTO)等の金属酸化物、リチウム、スズ、亜鉛等の金属材料が挙げられる。
負極用バインダーとしては特に限定は無く、前記で記載した正極用バインダーと同様のものを用いることができる。
負極用導電助剤としては特に限定は無く、前記で記載した正極用導電助剤と同様のものを用いることができる。
セパレータは、通常のリチウム二次電池に用いられるセパレータを特に限定なしに使用でき、その例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン等よりなる多孔質樹脂、セラミック、不織布などが挙げられる。
本発明のリチウムイオン電池においては、負極が挿入脱離可能なリチウム容量Aと前記正極が挿入脱離可能なリチウム容量Cとの比率A/C比を、1.0≦A/C≦1.1に設定する。A/C比が1.0未満であると充電時に負極へ正常に挿入されずリチウム金属が析出する。リチウム金属が析出する場合、電池寿命が著しく低下するとともに、デンドライト状となったリチウム金属がセパレータを貫通して内部短絡を引き起こす場合もある。一方、1.1を越えるとサイクル容量維持率が低下する。
上記A/C比の調整は、正極活物質重量と負極活物質重量の量を調整することにより行うことができる。より具体的には、電極材料を塗布する際に、単位面積あたりの正極および負極活物質重量が所定量となるように変化させて塗布することで電極を得て、それら電極を設定に基づき組み合わせて電池にする。A/C比の算出式は、(負極活物質重量あたりの挿入脱離可能なリチウム容量×負極単位面積あたりの活物質重量)/(正極活物質重量あたりの挿入脱離可能なリチウム容量×正極単位面積あたりの活物質重量)で表される。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例で用いる化合物について以下の記載では次の略語を用いる。
LiFSI:リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド
SBP−FSI:5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンビス(フルオロスルホニル)イミド
EMI−FSI:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド
LiFSI:リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド
SBP−FSI:5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンビス(フルオロスルホニル)イミド
EMI−FSI:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド
[電解液の作製]
以下のようにして、LiFSIとSBP−FSIとを混合してなるイオン液体を製造した(モル比、3:7)。
以下のようにして、LiFSIとSBP−FSIとを混合してなるイオン液体を製造した(モル比、3:7)。
<SBP−FSIの調製>
アルゴン置換した500ml、4つ口フラスコに公知の方法で製造したSBP−Cl(5−アゾニアスピロ[4.4]ノナンクロライド)50g(0.309mol)を投入し、純水150gに溶解させた。そこにカリウムビス(フルオロスルホニル)イミド(KFSI)67.8g(0.309mol)を投入し、70℃で30分間攪拌を行い、その後室温まで冷却した。そこに酢酸エチル120gを投入し、合成したSBP−FSIを有機層に抽出した。混合液を1L、分液ロートに移し変え、分液ロートにて純水150gで5回洗浄を繰り返した。洗浄後の有機層、すなわちSBP−FSIの酢酸エチル溶液を300ml、4つ口フラスコに移し替え、酢酸エチルを350mmHgにて減圧留去した。次いで、常圧に戻し、イソプロピルアルコール100gを投入して再結晶し、SBP−FSIのイソプロピルアルコール湿結晶を得た。露点−40℃以下に管理されたドライルームに設置した減圧乾燥機にて、この湿結晶を10mmHg、80℃で8時間乾燥を行い、75.5gのSBP−FSIを得た(収率:80%)。
アルゴン置換した500ml、4つ口フラスコに公知の方法で製造したSBP−Cl(5−アゾニアスピロ[4.4]ノナンクロライド)50g(0.309mol)を投入し、純水150gに溶解させた。そこにカリウムビス(フルオロスルホニル)イミド(KFSI)67.8g(0.309mol)を投入し、70℃で30分間攪拌を行い、その後室温まで冷却した。そこに酢酸エチル120gを投入し、合成したSBP−FSIを有機層に抽出した。混合液を1L、分液ロートに移し変え、分液ロートにて純水150gで5回洗浄を繰り返した。洗浄後の有機層、すなわちSBP−FSIの酢酸エチル溶液を300ml、4つ口フラスコに移し替え、酢酸エチルを350mmHgにて減圧留去した。次いで、常圧に戻し、イソプロピルアルコール100gを投入して再結晶し、SBP−FSIのイソプロピルアルコール湿結晶を得た。露点−40℃以下に管理されたドライルームに設置した減圧乾燥機にて、この湿結晶を10mmHg、80℃で8時間乾燥を行い、75.5gのSBP−FSIを得た(収率:80%)。
<LiFSI−SBP−FSI電解液の調製>
露点−40℃以下に管理されたドライルーム内で200ml、4つ口フラスコにLiFSIとSBP−FSIとのモル比が3:7となるように、精製処理をしたLiFSI粉末14.52g(0.181mol)と合成したSBP−FSI粉末55.48g(0.776mol)とを投入し、室温で緩やかに攪拌を行った。混合粉体は攪拌開始直後から緩やかに液状へ変化し、一晩攪拌後、均一な無色透明液体としてLiFSI−SBP−FSIの電解液(以下、「電解液1」とも表記する)を得た。
露点−40℃以下に管理されたドライルーム内で200ml、4つ口フラスコにLiFSIとSBP−FSIとのモル比が3:7となるように、精製処理をしたLiFSI粉末14.52g(0.181mol)と合成したSBP−FSI粉末55.48g(0.776mol)とを投入し、室温で緩やかに攪拌を行った。混合粉体は攪拌開始直後から緩やかに液状へ変化し、一晩攪拌後、均一な無色透明液体としてLiFSI−SBP−FSIの電解液(以下、「電解液1」とも表記する)を得た。
<LiFSI−EMI−FSI電解液の調製>
LiFSIに精製処理を実施した後、LiFSIを濃度が1.5mol/LになるようにEMI−FSIに溶解させ、LiFSI−EMI−FSI電解液(以下、「電解液2」とも表記する)を調製した。
LiFSIに精製処理を実施した後、LiFSIを濃度が1.5mol/LになるようにEMI−FSIに溶解させ、LiFSI−EMI−FSI電解液(以下、「電解液2」とも表記する)を調製した。
<LiPF6電解液の調製>
市販のLiPF6を濃度が1.2mol/Lになるように、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートを体積比で1:1:1に混ぜ合わせた溶媒に溶解させ、LiPF6電解液(以下、「電解液3」とも表記する)を調製した。
市販のLiPF6を濃度が1.2mol/Lになるように、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートを体積比で1:1:1に混ぜ合わせた溶媒に溶解させ、LiPF6電解液(以下、「電解液3」とも表記する)を調製した。
電解液の原料のSBP−Cl、KFSI、LiFSI、EMI−FSI、LiPF6、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネートは市販品を用いた。
[二次電池の作製]
(正極の作製)
正極活物質であるLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2を173g、導電材としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、商品名デンカブラック)を7.79g、炭素繊維(昭和電工社製、商品名VGCF)を3.89g、バインダーとしてPVdFを9.73g、分散媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を130g、それぞれをミキサーで混合し、固形分60%の正極塗工液を調製した。この塗工液を塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングし、80℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、所定の塗工重量となるよう正極活物質の正極を得た。
(正極の作製)
正極活物質であるLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2を173g、導電材としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、商品名デンカブラック)を7.79g、炭素繊維(昭和電工社製、商品名VGCF)を3.89g、バインダーとしてPVdFを9.73g、分散媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を130g、それぞれをミキサーで混合し、固形分60%の正極塗工液を調製した。この塗工液を塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングし、80℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、所定の塗工重量となるよう正極活物質の正極を得た。
(負極の作製)
負極活物質であるグラファイトを123g、導電材としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、商品名デンカブラック)を1.28g、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)を12.8g、スチレンブタジエンゴム(SBR)を12.8g、分散媒として純水を105g、それぞれをミキサーで混合し、固形分55%の負極塗工液を調製した。この塗工液を塗工機で厚み18μmの銅箔上にコーティングし、80℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、所定の塗工重量となるよう負極活物質の負極を得た。
負極活物質であるグラファイトを123g、導電材としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、商品名デンカブラック)を1.28g、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)を12.8g、スチレンブタジエンゴム(SBR)を12.8g、分散媒として純水を105g、それぞれをミキサーで混合し、固形分55%の負極塗工液を調製した。この塗工液を塗工機で厚み18μmの銅箔上にコーティングし、80℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、所定の塗工重量となるよう負極活物質の負極を得た。
(コイン型電池)
2032規格ステンレス製コインセルにて評価を行った。作製したコイン型電池10の断面図を図2に示す。正極1には、露点−40℃以下に管理されたドライルーム内にて作成した正極をφ14に打ち抜いた。次に作成した負極2をφ16に打ち抜いた。正極1には正極集電体1aをもち、負極2には負極集電体2aをもつ。同様にポリエチレン系セパレータ7をφ19に打ち抜き、負極2、セパレータ7、ガスケット6、正極1、ステンレススペーサ(1mm)板バネの順で組み合わせた。そこに電解液3として前記電解液を0.4μl注液した後、−0.09MPaにて電解液を減圧含浸した。これらの発電要素をステンレス製のケース(正極ケース4と負極ケース5から構成されている)中に収納した。正極ケース4と負極ケース5とは正極端子と負極端子とを兼ねている。正極ケース4と負極ケース5との間にはポリプロピレン製のガスケット6を介装することで密閉性と正極ケース4と負極ケース5との間の絶縁性とを担保している。その後かしめ機にてセルを封止し、評価用二次電池セルとした。
2032規格ステンレス製コインセルにて評価を行った。作製したコイン型電池10の断面図を図2に示す。正極1には、露点−40℃以下に管理されたドライルーム内にて作成した正極をφ14に打ち抜いた。次に作成した負極2をφ16に打ち抜いた。正極1には正極集電体1aをもち、負極2には負極集電体2aをもつ。同様にポリエチレン系セパレータ7をφ19に打ち抜き、負極2、セパレータ7、ガスケット6、正極1、ステンレススペーサ(1mm)板バネの順で組み合わせた。そこに電解液3として前記電解液を0.4μl注液した後、−0.09MPaにて電解液を減圧含浸した。これらの発電要素をステンレス製のケース(正極ケース4と負極ケース5から構成されている)中に収納した。正極ケース4と負極ケース5とは正極端子と負極端子とを兼ねている。正極ケース4と負極ケース5との間にはポリプロピレン製のガスケット6を介装することで密閉性と正極ケース4と負極ケース5との間の絶縁性とを担保している。その後かしめ機にてセルを封止し、評価用二次電池セルとした。
(充放電サイクル試験)
充放電試験装置を用いて、上限電圧を4.2V、下限電圧を2.7Vに規定し、初回充電を0.1C時間率、初回放電を0.1C時間率で実施した後、0.2C充電と0.2C放電による充放電サイクルを50℃環境下において150サイクル繰り返した。初回の0.2C放電容量と比較し、150サイクル目の容量保持率を求めた。
充放電試験装置を用いて、上限電圧を4.2V、下限電圧を2.7Vに規定し、初回充電を0.1C時間率、初回放電を0.1C時間率で実施した後、0.2C充電と0.2C放電による充放電サイクルを50℃環境下において150サイクル繰り返した。初回の0.2C放電容量と比較し、150サイクル目の容量保持率を求めた。
表1はリチウム二次電池中の電解液、AC比及びリチウム二次電池の150サイクル後の容量維持率を表す。
本発明のリチウム二次電池は、50℃の電池駆動温度において、良好なサイクル容量保持率を得ることができる。
本発明のリチウム二次電池は、モバイル機器用や電動自動車用として搭載される二次電池として有用である。
1:正極 1a:正極集電体
2:負極 2a:負極集電体
3:電解液 4:正極ケース
5:負極ケース 6:ガスケット
7:セパレータ 10:コイン型電池
2:負極 2a:負極集電体
3:電解液 4:正極ケース
5:負極ケース 6:ガスケット
7:セパレータ 10:コイン型電池
Claims (3)
- 正極活物質及び導電剤を含有する正極合剤層が正極集電体の表面に形成された正極、負極活物質を含有する負極、正負極間を絶縁するセパレータ、並びにリチウムイオンを含む電解液を備えたリチウムイオン二次電池であって、
前記電解液がビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンを含有するイオン液体を含み、前記負極が脱挿入可能なリチウム容量Aと前記正極が脱挿入可能なリチウム容量Cとの比率A/Cが、1.0≦A/C≦1.1に設定されたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。 - 前記イオン液体のカチオンが第四級アンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン又はイミダゾリウムカチオンを含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
- 前記イオン液体のカチオンが1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン又は5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンカチオンを含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018100166A JP2019204725A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | リチウム二次電池 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018100166A JP2019204725A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | リチウム二次電池 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019204725A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023276561A1 (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-05 | 株式会社日本触媒 | 非水電解液の製造方法 |
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2018
- 2018-05-25 JP JP2018100166A patent/JP2019204725A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023276561A1 (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-05 | 株式会社日本触媒 | 非水電解液の製造方法 |
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