JP2019196841A - 機器温調システム - Google Patents

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Yasumitsu Omi
康光 大見
加藤 吉毅
Yoshitake Kato
吉毅 加藤
功嗣 三浦
Koji Miura
功嗣 三浦
義則 毅
Takeshi Yoshinori
毅 義則
山中 隆
Takashi Yamanaka
隆 山中
竹内 雅之
Masayuki Takeuchi
雅之 竹内
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Abstract

【課題】腐食の進行を抑制することができる機器温調システムを提供する。【解決手段】機器温調システム1は、サーモサイフォン式のヒートパイプを構成する作動流体回路10と、冷凍サイクルを構成する冷媒回路22とを備える。作動流体回路10は、機器からの吸熱によって作動流体が蒸発する熱交換器12と、冷媒回路22の冷媒との熱交換によって、作動流体が冷却されて凝縮する凝縮器15とを有する。作動流体回路10の作動流体は、冷媒回路20の冷媒と同じ種類の熱媒体である。これにより、凝縮部で作動流体または冷媒の微少漏れが生じて、作動流体と冷媒とが混合したときの酸の発生を抑制できる。このため、腐食の進行を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、機器の温度を調節する機器温調システムに関するものである。
特許文献1に、車両に搭載された電池の温度を調節する温調システムが開示されている。この温調システムは、ループ型のサーモサイフォン式ヒートパイプを構成する作動流体回路と、冷凍サイクルを構成する冷媒回路とを備えている。作動流体回路の凝縮部は、作動流体回路の作動流体が流れる作動流体流路と、冷媒回路の冷媒が流れる冷媒流路とを有する。凝縮部は、作動流体流路を流れる作動流体と、冷媒流路を流れる冷媒とを熱交換させて、作動流体を冷却して凝縮させる。
特開2015−41418号公報
上記の従来技術のように、凝縮部が、作動流体回路の作動流体と冷媒回路の冷媒とを熱交換させる構成である場合、腐食によって作動流体流れと冷媒流れとを隔てる部材に微***が発生することがある。このとき、作動流体流路から冷媒流路への作動流体の微少漏れが生じる。または、冷媒流路から作動流体流路への冷媒の微少漏れが生じる。この微少漏れによって作動流体と冷媒とが混合する。
微少漏れは、スローリークとも呼ばれる。微少漏れとは、作動流体または冷媒が漏れ始めてから、機器温調システムの機能停止に至るまでに、何日または何か月もかかったりする現象のことである。微少漏れの検知は困難である。微少漏れの初期では、作動流体や冷媒が不足せず、機器温調システムの異常を検知できない。
そして、作動流体と冷媒とが異種の熱媒体であるとき、異種の熱媒体の組合せによっては、酸の生成が起こることがある。酸が生成すると、腐食の進行が加速される。これにより、微***が大きな穴になる。また、凝縮部のうち微***とは別の部分が一気に腐食して大きな穴が形成される。このため、急激な漏れ状態に陥り、機器温調システムの機能が停止してしまう。このように、微少漏れ状態であれば、機器温調システムを使用し続けることができたものが、使用し続けることができなくなるという問題が本発明者によって見出された。
なお、この問題が発生するのは、作動流体回路の凝縮部が、作動流体と、冷媒回路の冷媒とを熱交換させる構成である場合に限られない。凝縮部が、作動流体と、冷却液回路の冷却液とを熱交換させる場合においても、同様の問題が発生する。この場合、冷却液回路は、冷媒回路の冷媒との熱交換によって冷却液を冷却する冷却器を有する。凝縮部で作動流体の微少漏れが発生し、冷却部で冷媒の微少漏れが発生した場合に、同様の問題が発生する。
また、この問題が発生するのは、作動流体回路がループ型である場合に限られない。作動流体回路がループ型でない場合においても、同様の問題が発生する。
本発明は上記点に鑑みて、腐食の進行を抑制することができる機器温調システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の機器温調システムは、
サーモサイフォン式のヒートパイプを構成し、作動流体が循環する作動流体回路(10)と、
冷凍サイクルを構成し、冷媒が循環する冷媒回路(22)とを備え、
作動流体回路は、
機器(BP)からの吸熱によって、作動流体が蒸発する蒸発部(12)と、
冷媒回路の冷媒との熱交換によって、蒸発部で蒸発した作動流体が冷却されて凝縮する凝縮部(15)とを有し、
作動流体回路の作動流体は、冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体である。
これによれば、作動流体回路の作動流体として、冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体を用いている。これにより、凝縮部で作動流体または冷媒の微少漏れが生じて、作動流体と冷媒とが混合したときの酸の発生を抑制できる。このため、腐食の進行を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明の機器温調システムは、
サーモサイフォン式のヒートパイプを構成し、作動流体が循環する作動流体回路(10)と、
冷却液が循環する冷却液回路(62)と、
冷凍サイクルを構成し、冷媒が循環する冷媒回路(22)とを備え、
作動流体回路は、
機器(BP)からの吸熱によって、作動流体が蒸発する蒸発部(12)と、
冷却液回路の冷却液との熱交換によって、蒸発部で蒸発した作動流体が冷却されて凝縮する凝縮部(61)とを有し、
冷却液回路は、冷媒回路の冷媒との熱交換によって、冷却液が冷却される冷却部(70)を有し、
作動流体回路の作動流体は、冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体である。
これによれば、作動流体回路の作動流体として、冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体を用いている。これにより、凝縮部で作動流体の微少漏れが生じるとともに、冷却部で冷媒の微少漏れが生じて、作動流体と冷媒とが混合したときの酸の発生を抑制できる。このため、腐食の進行を抑制することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態における機器温調システム1の構成を示す模式図である。 図1中の第2凝縮器の模式的な斜視図である。 図1中の第2凝縮器の模式的な断面図である。 図1中の機器用流体回路の断面図である。 第2実施形態における機器温調システム1の構成を示す模式図である。 図5中の機器用流体回路の凝縮器の模式的な斜視図である。 図5中の機器用流体回路の凝縮器の模式的な断面図である。 図5中の冷却水回路の冷却器の模式的な斜視図である。 図5中の冷却水回路の冷却器の模式的な断面図である。 図5中の気液分離器の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1に示す本実施形態の機器温調システム1は、車両に搭載された組電池BPを冷却することによって、温調対象機器としての組電池BPの電池温度を調節する。機器温調システム1を搭載する車両としては、組電池BPを電源とする図示しない走行用電動モータによって走行可能な電気自動車、ハイブリッド自動車を想定している。
機器温調システム1は、作動流体が循環する機器用流体回路10を備えている。機器用流体回路10は、作動流体の蒸発および凝縮により熱移動を行うヒートパイプであり、重力によって作動流体が自然循環するサーモサイフォン式となるように構成されている。さらに、機器用流体回路10は、ガス状の作動流体が流れる流路と液状の作動流体が流れる流路とが分離されたループ型となるように構成されている。すなわち、機器用流体回路10は、ループ型のサーモサイフォン式ヒートパイプを構成している。
組電池BPは、直方体形状の複数の電池セルBCを積層配置した積層体で構成されている。組電池BPを構成する複数の電池セルBCは、電気的に直列に接続されている。組電池BPを構成する各電池セルBCは、充放電可能な二次電池(例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池)で構成されている。なお、電池セルBCは、直方体形状に限らず、円筒形状等の他の形状を有していてもよい。また、組電池BPは、電気的に並列に接続された電池セルBCを含んで構成されていてもよい。
組電池BPは、図示しない電力変換装置およびモータジェネレータに接続されている。電力変換装置は、例えば、組電池から供給された直流電流を交流電流に変換し、変換した交流電流を走行用電動モータ等の各種電気負荷に対して供給(すなわち、放電)する装置である。また、モータジェネレータは、車両の回生時に、車両の走行エネルギを電気エネルギに逆変換し、逆変換した電気エネルギを回生電力としてインバータ等を介して組電池BPに対して供給する装置である。
組電池BPは、車両の走行中の電力供給等を行うと自己発熱することで、組電池BPが過度に高温になることがある。組電池BPが過度に高温になると、組電池BPの入出力特性が低下するだけでなく、電池セルBCの劣化が促進されることから、所定の温度以下に維持するための冷却手段が必要となる。
また、組電池BPを含む蓄電装置は、車両の床下やトランクルームの下側に配置されることが多く、車両の走行中に限らず、夏季における駐車中等にも組電池BPの電池温度が徐々に上昇して、電池温度が過度に高温となることがある。組電池BPが高温環境下で放置されると、劣化が進行することで電池寿命が大幅に低下することから、車両の駐車中等にも組電池BPの電池温度を所定の温度以下に維持することが望まれている。
さらに、組電池BPは、複数の電池セルBCで構成されているが、各電池セルBCの温度にバラツキがあると、各電池セルの劣化の進行度合いに偏りが生じて、組電池全体の入出力特性が低下してしまう。これは、組電池BPが電池セルの直列接続体を含んでいることで、各電池セルBCのうち、最も劣化が進行した電池セルBCの電池特性に応じて組電池全体の入出力特性が決まるからである。このため、組電池BPを長期間、所望の性能を発揮させるためには、各電池セルBCの温度バラツキを低減させる均温化が重要となる。
組電池BPを冷却する冷却手段としては、送風機による空冷式の冷却手段、蒸気圧縮式の冷凍サイクルの冷熱を利用した冷却手段が一般的となっている。
ところが、送風機による空冷式の冷却手段は、車室内の空気等を組電池に送風するだけなので、組電池BPを充分に冷却するだけの冷却能力が得られないことがある。
また、冷凍サイクルの冷熱を利用した冷却手段は、組電池BPの冷却能力が高いものの、車両の駐車中に、電力消費量の多い圧縮機等を駆動させることが必要となる。このことは、電力消費量の増大、騒音の増大等を招くことになるため好ましくない。
そこで、本実施形態の機器温調システム1では、圧縮機による冷媒の強制循環ではなく、作動流体の自然循環によって組電池BPの電池温度を調整するサーモサイフォン方式を採用している。
機器用流体回路10は、機器用熱交換器12、第1凝縮器14、第2凝縮器15、ガス通路部16および液通路部18が互いに接続されることによって形成されている。機器用流体回路10は、閉じられた環状の流体回路である。機器用流体回路10の内部には、所定量の作動流体が封入されている。作動流体としては、後述する冷媒回路22の冷媒と同じ種類の熱媒体が用いられる。例えば、冷媒回路22の冷媒としてR134aが用いられるとき、作動流体としてR134aが用いられる。
機器用熱交換器12は、組電池BPの冷却時に、組電池BPから吸熱させて液状の作動流体を蒸発させる蒸発部として機能する熱交換器である。機器用熱交換器12は、厚みの薄い扁平な直方体形状を有している。機器用熱交換器12は、組電池BPの底面部側に対向する位置に配置されている。すなわち、組電池BPは、機器用熱交換器12の上面に配置されている。
機器用熱交換器12は、第1凝縮器14および第2凝縮器15よりも下方に配置されている。これにより、液状の作動流体が、重力によって、機器用熱交換器12を含む機器用流体回路10の下部に溜まるようになっている。
第1凝縮器14および第2凝縮器15は、機器用熱交換器12にて蒸発したガス状の作動流体を凝縮させる熱交換器である。本実施形態では、第1凝縮器14と第2凝縮器15とが、作動流体を凝縮させる機器用凝縮部13を構成している。第1凝縮器14と第2凝縮器15の一方が、作動流体を凝縮させる。第1凝縮器14の下流側に、連通路部17を介して、第2凝縮器15が接続されている。連通路部17は、内部に作動流体が流通する流路が形成された配管で構成されている。
第1凝縮器14は、空気と作動流体との熱交換によって作動流体を冷却する空冷式の凝縮器である。機器温調システム1は、第1凝縮器14に空気を送る送風機20を有している。
第2凝縮器15は、車両に搭載された空調用の冷凍サイクル装置21の冷媒との熱交換によって作動流体を冷却する凝縮器である。冷凍サイクル装置21は、車両用空調装置の一部を構成している。換言すると、本実施形態の機器温調システム1は、車両用空調装置と共用の冷凍サイクル装置21を備える。冷凍サイクル装置21は、冷媒が循環して流れる冷媒回路22を備えている。冷媒としては、一般的な冷凍サイクル装置で利用される冷媒が使用可能である。冷媒としては、R134a、R1234yfなどが挙げられる。
第2凝縮器15は、機器用流体回路10の作動流体が流れる作動流体側熱交換部15aと、冷媒回路22の冷媒が流れる冷媒側熱交換部15bとを有する。作動流体と冷媒との熱交換が可能なように、作動流体側熱交換部15aと冷媒側熱交換部15bとは熱的に接続されている。
図2に示すように、第2凝縮器15は、機器用流体回路10の作動流体が流入する第1入口部151aと、機器用流体回路10の作動流体が流出する第1出口部151bとを有する。第2凝縮器15は、冷媒回路22の冷媒が流入する第2入口部151cと、冷媒回路22の冷媒が流出する第2出口部151dとを有する。第1入口部151aおよび第2出口部151dは、第2凝縮器15の上部に設けられている。第1出口部151bおよび第2入口部151cは、第2凝縮器15の下部に設けられている。
図3に示すように、第2凝縮器15は、熱交換コア部152を備える。第2凝縮器15は、熱交換コア部152の上側に、作動流体分配部153aおよび冷媒集合部153dを備える。第2凝縮器15は、熱交換コア部152の下側に、作動流体集合部153bおよび冷媒分配部153cを備える。
熱交換コア部152は、複数の作動流体流路152aと、複数の冷媒流路152bとが形成されている。作動流体流路152aと冷媒流路152bとは、交互に配置されている。第2凝縮器15は、積層型の熱交換器である。熱交換コア部152は、隣り合う作動流体流路152aと冷媒流路152bとを隔てる部材としての金属板152cを有する。金属板152cは、熱を伝える部材である。このため、熱交換効率を高めるために、金属板152cは、熱伝導率が高い金属材料で構成される。さらに、熱交換効率を高めるために、金属板152cは、第2凝縮器15に接続される図示しない配管の壁よりも薄くされる。複数の作動流体流路152aが作動流体側熱交換部15aを構成している。複数の冷媒流路152bが冷媒側熱交換部15bを構成している。なお、第2凝縮器15は、積層型以外の熱交換器でもよい。
第1入口部151aから流入した作動流体は、作動流体分配部153aから熱交換コア部152の複数の作動流体流路152aに分配される。分配された作動流体は、複数の作動流体流路152aを上から下に向かって流れる。分配された作動流体は、作動流体集合部153bで集合して、第1出口部151bから流出する。
一方、第2入口部151cから流入した冷媒は、冷媒分配部153cから熱交換コア部152の複数の冷媒流路152bに分配される。分配された冷媒は、複数の冷媒流路152bを下から上に向かって流れる。分配された冷媒は、冷媒集合部153dで集合して、第2出口部151dから流出する。作動流体と冷媒とが熱交換コア部152を流れるときに、金属板152cを介して、作動流体と冷媒とが熱交換する。これにより、作動流体が冷却されて凝縮する。冷媒が加熱されて蒸発する。
冷媒回路22は、図1に示すように、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成している。具体的には、冷媒回路22は、圧縮機24、空調用凝縮器26、第1膨張弁28および空調用蒸発器30等が、配管によって接続されることで形成されている。冷凍サイクル装置21は、空調用凝縮器26に空気を送る送風機27と、車室内空間に向かう空気流れを形成する送風機31とを備えている。
圧縮機24は、冷媒を圧縮して吐出する。空調用凝縮器26は、空気との熱交換によって圧縮機24から流出の冷媒を放熱させて凝縮させる放熱器である。第1膨張弁28は、空調用凝縮器26から流出の冷媒を減圧させる。空調用蒸発器30は、車室内空間に向かう空気との熱交換によって、第1膨張弁28から流出の冷媒を蒸発させるとともに、車室内空間に向かう空気を冷却する。
さらに、冷媒回路22は、第1膨張弁28および空調用蒸発器30に対して、冷媒流れで並列に接続された第2膨張弁32および冷媒側熱交換部15bを有している。第2膨張弁32は、空調用凝縮器26から流出の冷媒を減圧させる。冷媒側熱交換部15bは、作動流体側熱交換部15aを流れる作動流体との熱交換によって、冷媒を蒸発させる蒸発部である。
さらに、冷媒回路22は、冷媒側熱交換部15bに向かって冷媒が流れる冷媒流路を開閉する開閉弁34を有している。開閉弁34が閉じられることで、圧縮機24、空調用凝縮器26、第1膨張弁28、空調用蒸発器30の順に冷媒が流れる第1冷媒回路が形成される。開閉弁34が開くことで、第1冷媒回路に加えて、圧縮機24、空調用凝縮器26、第2膨張弁32、冷媒側熱交換部15bの順に冷媒が流れる第2冷媒回路が形成される。
外気温度が所定温度よりも低い、または、電池温度が所定温度よりも低い場合、送風機20が作動する。冷凍サイクル装置21は、停止した状態である。これにより、第1凝縮器14で、送風された空気との熱交換によって、作動流体が冷却されて凝縮する。
外気温度が所定温度よりも高く、かつ、電池温度が所定温度よりも高い場合、開閉弁34が開かれる。このとき、少なくとも圧縮機24、送風機27が作動する。これにより、第2凝縮器15の作動流体側熱交換部15aで、冷媒側熱交換部15bを流れる冷媒との熱交換によって、作動流体が冷却されて凝縮する。
ガス通路部16は、機器用熱交換器12にて蒸発したガス状の作動流体を機器用凝縮部13に導くものである。すなわち、ガス通路部16は、蒸発部としての機器用熱交換器12から凝縮部としての機器用凝縮部13へ向かって作動流体が流れる第1流路である。ガス通路部16は、下方側の端部が機器用熱交換器12に接続され、上方側の端部が第1凝縮器14に接続されている。本実施形態のガス通路部16は、内部に作動流体が流通する流路が形成された配管で構成されている。
液通路部18は、機器用凝縮部13にて凝縮した液状の作動流体を機器用熱交換器12に導くものである。すなわち、液通路部18は、凝縮部としての機器用凝縮部13から、蒸発部としての機器用熱交換器12へ向かって作動流体が流れる第2流路である。液通路部18は、下方側の端部が機器用熱交換器12に接続され、上方側の端部が第2凝縮器15に接続されている。本実施形態の液通路部18は、内部に作動流体が流通する流路が形成された配管で構成されている。
続いて、図4を用いて、本実施形態の機器温調システム1の基本作動について説明する。なお、図4に示す矢印DRgは、鉛直線の延びる方向、すなわち鉛直方向を示している。
機器温調システム1では、車両の走行時の自己発熱等によって組電池BPの電池温度Tbが上昇すると、組電池BPの熱が機器用熱交換器12に移動する。機器用熱交換器12では、組電池BPから吸熱することで液状の作動流体WFの一部が蒸発する。組電池BPは、機器用熱交換器BPの内部に存する作動流体WFの蒸発潜熱によって冷却され、その温度が低下する。
機器用熱交換器12にて蒸発したガス状の作動流体WFは、機器用熱交換器12からガス通路部16に流出し、図中の矢印F11で示すように、ガス通路部16を介して機器用凝縮部13へ移動する。
機器用凝縮部13では、第1凝縮器14または第2凝縮器15でガス状の作動流体WFが放熱することで、ガス状の作動流体WFが凝縮する。凝縮した液状の作動流体WFは、重力によって下降する。これにより、機器用凝縮部13で凝縮した液状の作動流体WFは、機器用凝縮部13から液通路部18に流出し、図中の矢印F12で示すように、液通路部18を介して機器用熱交換器12へ移動する。そして、機器用熱交換器12では、流入した液状の作動流体WFの一部が組電池BPから吸熱することで蒸発する。
このように、機器温調システム1は、作動流体WFがガス状態と液状態とに相変化しながら機器用熱交換器12と機器用凝縮部13との間を循環し、機器用熱交換器12から機器用凝縮部13に熱が輸送されることで組電池BPが冷却される。また、機器温調システム1は、圧縮機等による作動流体の循環に要する駆動力がなくても、機器用流体回路10の内部を作動流体WFが自然循環する構成となっている。
ところで、第2凝縮器15では、図3に示すように、腐食によって熱交換コア部152の金属板152cに微***H1が発生することがある。このとき、機器用流体回路10の内部圧力が冷媒回路22の内部圧力よりも高いと、作動流体流路152aから冷媒流路152bへの作動流体の微少漏れが生じる。反対に、機器用流体回路10の内部圧力が冷媒回路22の内部圧力よりも低いと、冷媒流路152bから作動流体流路152aへの冷媒の微少漏れが生じる。この微少漏れによって、作動流体と冷媒とが混合する。
そして、本実施形態と異なり、機器用流体回路10の作動流体と冷媒回路22の冷媒とが、異種の熱媒体であるとき、異種の熱媒体の組合せによっては、酸の生成が起こることがある。酸が生成すると、腐食の進行が加速される。このため、微***H1が大きな穴になる。また、金属板152cのうち微***H1が形成された部分とは別の部分が一気に腐食して大きな穴が形成される。また、機器用流体回路10の第2凝縮器15以外の部分や、冷媒回路22の冷媒側熱交換部15b以外の部分が、一気に腐食して大きな穴が形成される。これらによって、作動流体または冷媒の急激な漏れ状態に陥る。この結果、機器温調システム1の機能が停止してしまう。
これに対して、本実施形態では、機器用流体回路10の作動流体として、冷媒回路22の冷媒と同じ種類の熱媒体を用いている。これにより、作動流体と冷媒との混合による酸の生成を抑制できる。このため、腐食の進行を抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、腐食による作動流体または冷媒の微少漏れが生じてから機器温調システム1の機能停止に至るまでの期間を長くできる。
(第2実施形態)
図5に示すように、本実施形態は、機器用凝縮部13が第1実施形態と異なる。機器温調システム1のその他の構成は、第1実施形態と同じである。
機器温調システム1は、機器用凝縮部13としての水冷式の凝縮器61と、冷却水が循環する冷却水回路62とを備える。冷却水は、水を含む冷却液である。冷却液は、熱を輸送させるための液状の熱媒体である。冷却水としては、例えば、不凍液や水等が用いられる。凝縮器61は、冷却水回路62の冷却水との熱交換によって、機器用流体回路10の作動流体を凝縮させる熱交換器である。凝縮器61は、機器用流体回路10の作動流体が流れる作動流体側熱交換部61aと、冷却水回路62の冷却水が流れる冷却水側熱交換部61bとを有している。作動流体と冷却水との熱交換が可能なように、作動流体側熱交換部61aと冷却水側熱交換部61bとは熱的に接続されている。
図6に示すように、凝縮器61は、機器用流体回路10の作動流体が流入する第1入口部611aと、機器用流体回路10の作動流体が流出する第1出口部611bとを有する。凝縮器61は、冷却水回路62の冷却水が流入する第2入口部611cと、冷却水回路62の冷却水が流出する第2出口部611dとを有する。第1入口部611aおよび第2出口部611dは、凝縮器61の上部に設けられている。第1出口部611bおよび第2入口部611cは、凝縮器61の下部に設けられている。
図7に示すように、凝縮器61は、熱交換コア部612を備える。凝縮器61は、熱交換コア部612の上側に、作動流体分配部613aおよび冷却水集合部613dを備える。凝縮器61は、熱交換コア部612の下側に、作動流体集合部613bおよび冷却水分配部613cを備える。
熱交換コア部612は、複数の作動流体流路612aと、複数の冷却水流路612bとが形成されている。作動流体流路612aと冷却水流路612bとは、交互に配置されている。凝縮器61は、積層型の熱交換器である。熱交換コア部612は、隣り合う作動流体流路612aと冷却水流路612bとを隔てる部材としての金属板612cを有する。金属板612cは、第1実施形態の金属板152cに対応する。複数の作動流体流路612aが作動流体側熱交換部61aを構成している。複数の冷却水流路612bが冷却水側熱交換部61bを構成している。なお、凝縮器61は、積層型以外の熱交換器でもよい。
第1入口部611aから流入した作動流体は、作動流体分配部613aから熱交換コア部612の複数の作動流体流路612aに分配される。分配された作動流体は、複数の作動流体流路612aを上から下に向かって流れる。分配された作動流体は、作動流体集合部613bで集合して、第1出口部611bから流出する。
一方、第2入口部611cから流入した冷却水は、冷却水分配部613cから熱交換コア部612の複数の冷却水流路612bに分配される。分配された冷却水は、複数の冷却水流路612bを下から上に向かって流れる。分配された冷却水は、冷却水集合部613dで集合して、第2出口部611dから流出する。作動流体と冷却水とが熱交換コア部612を流れるときに、金属板612cを介して、作動流体と冷却水とが熱交換する。これにより、作動流体が冷却されて凝縮する。冷却水が受熱する。
図5に示すように、冷却水回路62は、基本的には、水ポンプ63と、ラジエータ64と、冷却水側熱交換部61bとが接続されることによって形成されている。機器温調システム1は、送風機65を有している。
水ポンプ63は、吸入した冷却水を吐出することで、冷却水流れを形成する。ラジエータ64は、送風機65によって送風された空気、すなわち、外気との熱交換によって、冷却水を放熱させる熱交換器である。冷却水側熱交換部61bは、作動流体側熱交換部61aを流れる作動流体との熱交換によって、作動流体から冷却水へ受熱させる。
冷却水回路62は、さらに、バイパス流路66と、切替弁67とを有する。バイパス流路66は、冷却水がラジエータ64を迂回して流れる流路である。切替弁67は、ラジエータ64を流れる冷却水流れとバイパス流路66を流れる冷却水流れとを切り替える。バイパス流路66の一端側は、水ポンプ63の下流側かつラジエータ64の上流側に位置する分岐部68に接続されている。分岐部68には、切替弁67が設置されている。バイパス流路66の他端側は、ラジエータ64の下流側に位置する合流部69に接続されている。
冷却水回路62は、冷却器70を有する。冷却器70は、合流部69と冷却水側熱交換部61bとの間に接続されている。冷却器70は、冷凍サイクル装置21の冷媒との熱交換によって、冷却水を冷却する熱交換器である。
冷却器70は、冷却水が流れる冷却水側熱交換部70aと、冷媒回路22の冷媒が流れる冷媒側熱交換部70bとを有する。冷却水と冷媒との熱交換が可能なように、冷却水側熱交換部70aと冷媒側熱交換部70bとは熱的に接続されている。
図8に示すように、冷却器70は、冷却水回路62の冷却水が流入する第1入口部701aと冷却水回路62の冷却水が流出する第1出口部701bとを有する。冷却器70は、冷媒回路22の冷媒が流入する第2入口部701cと、冷媒回路22の冷媒が流出する第2出口部701dとを有する。第1入口部701aおよび第2出口部701dは、冷却器70の上部に設けられている。第1出口部701bおよび第2入口部701cは、冷却器70の下部に設けられている。
図9に示すように、冷却器70は、熱交換コア部702を備える。冷却器70は、熱交換コア部702の上側に、冷却水分配部703aおよび冷媒集合部703dを備える。冷却器70は、熱交換コア部702の下側に、冷却水集合部703bおよび冷媒分配部703cを備える。
熱交換コア部702は、複数の冷却水流路702aと、複数の冷媒流路702bとが形成されている。冷却水流路702aと冷媒流路702bとは、交互に配置されている。冷却器70は、積層型の熱交換器である。熱交換コア部702は、隣り合う冷却水流路702aと冷媒流路702bとを隔てる部材としての金属板702cを有する。金属板702cは、第1実施形態の金属板152cに対応する。複数の冷却水流路702aが冷却水側熱交換部70aを構成している。複数の冷媒流路702bが冷媒側熱交換部70bを構成している。なお、冷却器70は、積層型以外の熱交換器でもよい。
第1入口部701aから流入した冷却水は、冷却水分配部703aから熱交換コア部702の複数の冷却水流路702aに分配される。分配された冷却水は、複数の冷却水流路702aを上から下に向かって流れる。分配された冷却水は、冷却水集合部703bで集合して、第1出口部701bから流出する。
一方、第2入口部701cから流入した冷媒は、冷媒分配部703cから熱交換コア部702の複数の冷媒流路702bに分配される。分配された冷媒は、複数の冷媒流路702bを下から上に向かって流れる。分配された冷媒は、冷媒集合部703dで集合して、第2出口部701dから流出する。冷却水と冷媒とが熱交換コア部702を流れるときに、金属板702cを介して、冷却水と冷媒とが熱交換する。これにより、冷却水が放熱する。冷媒が加熱されて蒸発する。
図5に示すように、冷媒回路22は、第1膨張弁28および空調用蒸発器30に対して、冷媒流れで並列に接続された第2膨張弁32および冷媒側熱交換部70bを有している。冷媒側熱交換部70bは、第1実施形態の冷媒側熱交換部15bに対応する。冷媒側熱交換部70bは、冷却水との熱交換によって、冷媒を蒸発させる蒸発部である。冷凍サイクル装置21の他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態においても、冷媒回路22の開閉弁34が開くことで、第1冷媒回路に加えて、圧縮機24、空調用凝縮器26、第2膨張弁32冷媒側熱交換部70bの順に冷媒が流れる第2冷媒回路が形成される。
外気温度が所定温度よりも低い、または、電池温度が所定温度よりも低い場合、冷却水の放熱モードが、冷却水から外気へ放熱する外気放熱モードとされる。すなわち、切替弁67は、冷却水がラジエータ64を流れる状態とする。水ポンプ63および送風機65が作動する。冷凍サイクル装置21は、停止した状態である。または、冷凍サイクル装置21は、冷媒が第2冷媒回路を流れず、冷媒が第1冷媒回路を流れる状態である。これにより、冷却水回路62において、図5中の矢印F21a、21b、21cに示すように、冷却水が凝縮器61とラジエータ64との間を循環する。そして、凝縮器61で、冷却水との熱交換によって、作動流体が冷却されて凝縮する。ラジエータ64で、外気との熱交換によって、冷却水が放熱する。
外気温度が所定温度よりも高く、かつ、電池温度が所定温度よりも高い場合、冷却水の放熱モードが、冷却水から冷凍サイクル装置21の冷媒へ放熱する冷媒放熱モードとされる。すなわち、切替弁67は、冷却水がバイパス流路66を流れる状態とする。水ポンプ63が作動する。これにより、冷却水回路62において、図5中の矢印F22a、22b、22cに示すように、冷却水が凝縮器61と冷却器70との間を循環する。さらに、冷凍サイクル装置21の開閉弁34が開かれる。冷凍サイクル装置21の圧縮機24、送風機27が作動する。これにより、冷媒が第2冷媒回路を流れる。この結果、冷却器70で、冷媒との熱交換によって、冷却水が放熱する。すなわち、冷却水が冷却される。凝縮器61で、冷却器70で冷却された冷却水との熱交換によって、作動流体が冷却されて凝縮する。
このように、本実施形態では、機器用流体回路10の凝縮部と、冷媒回路22の蒸発部とが、冷却水回路62を介して熱的に接続されている。
図5に示すように、冷却水回路62は、冷却水と気体とを分離する気液分離器60を備えている。気液分離器60は、水ポンプ63の上流側に配置されている。
図10に示すように、気液分離器60は、内部に気液分離室601を形成する本体部602と、リリーフ弁603とを有している。
本体部602の下部には、冷却水が流入する入口部604と、冷却水が流出する出口部605とが設けられている。気液分離室601の下部には、入口部604と出口部605との間に邪魔板606が配置されている。このため、気液分離室601では、入口部604から流入した冷却水が、邪魔板606を迂回して、出口部605に向かって流れる。このとき、冷却水に含まれる気体が冷却水から分離する。分離した気体は、気液分離室601の上部に溜まる。
リリーフ弁603は、本体部602の上部に設けられている。リリーフ弁603は、気液分離室601の圧力が所定の圧力を超えると、気液分離室601から気液分離室601の外部へ気体を放出する。リリーフ弁603は、気液分離室601の圧力が所定の圧力よりも低くなると、気液分離室601の外部から気液分離室601へ空気を吸入する。これにより、冷却水回路62の内部が一定の圧力に保たれる。
機器温調システム1の基本作動は、第1実施形態と同じである。
ところで、凝縮器61では、図7に示すように、腐食によって熱交換コア部612の金属板612cに微***H2が発生することがある。このとき、機器用流体回路10の通常使用温度域においては、機器用流体回路10の内部に封入された作動流体の圧力は、冷却水回路62の冷却水の圧力よりも高い。このため、作動流体流路612aから冷却水流路612bへの作動流体の微少漏れが生じる。なお、機器用流体回路10の作動流体の圧力は冷却水回路62の冷却水の圧力よりも高いため、機器用流体回路10に冷却水が侵入することは無い。
また、冷却器70においても、図9に示すように、腐食によって熱交換コア部702の金属板702cに微***H3が発生することがある。このとき、冷媒回路22の内部に封入された冷媒の圧力は、冷却水回路62の冷却水の圧力よりも高い。このため、冷媒流路702bから冷却水流路702aへの冷媒の微少漏れが生じる。なお、冷媒回路22の冷媒の圧力は、冷却水回路62の冷却水の圧力よりも高いため、冷媒回路22に冷却水が侵入することは無い。
このように、凝縮器61と冷却器70の両方で微少漏れが発生した場合、冷却水回路62の内部で、作動流体と冷媒とが混合する。このため、本実施形態と異なり、機器用流体回路10の作動流体と冷媒回路22の冷媒とが、異種の熱媒体であるとき、異種の熱媒体の組合せによっては、酸の生成が起こることがある。酸が生成すると、腐食の進行が加速される。このため、凝縮器61の微***H2が大きくなることで、凝縮器61が急激な漏れ状態に陥る。また、冷却器70の微少穴H3が大きくなることで、冷却器70が急激な漏れ状態に陥る。また、凝縮器61および冷却器70において、金属板612c、702cのうち微***H2、H3が形成された部分とは別の部分が一気に腐食して大きな穴が形成されることで、急激な漏れ状態に陥る。これらの結果、機器温調システム1の機能が停止してしまう。
これに対して、本実施形態では、機器用流体回路10の作動流体として、冷媒回路22の冷媒と同じ種類の熱媒体を用いている。これにより、第1実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、冷却水回路62は、気液分離器60を備えている。このため、凝縮器61と冷却器70の少なくとも一方で微少漏れが生じた場合に、気液分離器60によって、冷却水回路62に侵入したガス状の作動流体、すなわち、冷媒ガスを捕獲することができる。このため、冷媒ガスが冷却水回路62を積極的に循環することを防ぐことができる。このため、冷媒ガスが冷却水回路62を積極的に循環することで、冷媒が冷却水添加物や冷却水回路内の材料との反応で酸が生成して、冷却水回路62に腐食が発生することを抑制できる。
また、本実施形態では、気液分離器60の内部に、冷媒ガスがたくさん溜まった場合、冷媒ガスの圧力で、リリーフ弁603から、気液分離器60の外部へ冷媒ガスを放出させることができる。これにより、冷却水回路62の破裂や冷却水漏れを防止できる。このように、冷却水回路62に進入した冷媒ガスは、気液分離器60で冷却水と分離されて外部へ放出される。このため、冷媒ガスが冷却水と積極的に混じり合うことはない。
なお、本実施形態では、冷却水、すなわち、水を含む冷却液を用いたが、水を含まない冷却液を用いてもよい。
(他の実施形態)
(1)第1実施形態では、冷凍サイクル装置21において、第2凝縮器15の冷媒側熱交換部15bが、空調用蒸発器30に対して並列に接続されていたが、これに限定されない。第2凝縮器15の冷媒側熱交換部15bは、空調用蒸発器30の冷媒流れ下流側に直列に接続されていてもよい。
同様に、第2実施形態では、冷凍サイクル装置21において、冷却器70の冷媒側熱交換部70bが、空調用蒸発器30に対して並列に接続されていたが、これに限定されない。冷却器70の冷媒側熱交換部70bは、空調用蒸発器30の冷媒流れ下流側に直列に接続されていてもよい。
(2)第1、第2実施形態では、冷凍サイクル装置21は、機器温調システム1と車両用空調装置の供用のものであったが、これに限定されない。冷凍サイクル装置21は、機器温調システム1の専用のものであってもよい。
(3)上記各実施形態では、機器用熱交換器12が組電池BPを冷却する冷却機能のみを有していたが、機器用熱交換器12が冷却機能に加えて、電池を加熱する加熱機能を有していてもよい。すなわち、機器温調システム1は、組電池BPを冷却または加熱することによって、組電池BPの電池温度を調整してもよい。
(4)上記各実施形態では、機器温調システム1の冷却対象物は電池であったが、これに限定されない。冷却対象物は、電池以外の車両に搭載される電子機器であってもよい。また、冷却対象物は、車両に設置される電子機器に限定されない。冷却対象物は、車両以外の場所に設置される電子機器であってもよい。
(5)上記各実施形態では、機器用流体回路10は、ガス状の作動流体が流れる流路と液状の作動流体が流れる流路とが分離されたループ型となるように構成されていたが、ループ型でなくてもよい。
(6)本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能であり、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、機器温調システムは、サーモサイフォン式のヒートパイプを構成する作動流体回路と、冷凍サイクルを構成する冷媒回路とを備える。作動流体回路は、機器からの吸熱によって、作動流体が蒸発する蒸発部と、冷媒回路の冷媒との熱交換によって、蒸発部で蒸発した作動流体が冷却されて凝縮する凝縮部とを有する。作動流体回路の作動流体は、冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体である。
また、第2の観点によれば、機器温調システムは、サーモサイフォン式のヒートパイプを構成する作動流体回路と、冷却液が循環する冷却液回路と、冷凍サイクルを構成する冷媒回路とを備える。作動流体回路は、機器からの吸熱によって、作動流体が蒸発する蒸発部と、冷却液回路の冷却液との熱交換によって、蒸発部で蒸発した作動流体が冷却されて凝縮する凝縮部とを有する。冷却液回路は、冷媒回路の冷媒との熱交換によって、冷却液が冷却される冷却部を有する。作動流体回路の作動流体は、冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体である。
また、第3の観点によれば、第2の観点において、冷却液回路は、気液分離器を備える。これによれば、気液分離器によって、作動流体回路または冷媒回路から冷却液回路に侵入したガス状の熱媒体を捕獲することができる。このため、作動流体回路または冷媒回路のガス状の熱媒体が冷却液回路を循環することを抑制することができる。ガス状の熱媒体が冷却液回路を循環することによる腐食の発生を抑制することができる。
1 機器温調システム
10 機器用流体回路
12 機器用熱交換器
15 第2凝縮器
22 冷媒回路
61 水冷式の凝縮器
62 冷却水回路
70 冷却器

Claims (3)

  1. 機器の温度を調整する機器温調システムであって、
    サーモサイフォン式のヒートパイプを構成し、作動流体が循環する作動流体回路(10)と、
    冷凍サイクルを構成し、冷媒が循環する冷媒回路(22)とを備え、
    前記作動流体回路は、
    機器(BP)からの吸熱によって、作動流体が蒸発する蒸発部(12)と、
    前記冷媒回路の冷媒との熱交換によって、前記蒸発部で蒸発した作動流体が冷却されて凝縮する凝縮部(15)とを有し、
    前記作動流体回路の作動流体は、前記冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体である機器温調システム。
  2. 機器の温度を調整する機器温調システムであって、
    サーモサイフォン式のヒートパイプを構成し、作動流体が循環する作動流体回路(10)と、
    冷却液が循環する冷却液回路(62)と、
    冷凍サイクルを構成し、冷媒が循環する冷媒回路(22)とを備え、
    前記作動流体回路は、
    機器(BP)からの吸熱によって、作動流体が蒸発する蒸発部(12)と、
    前記冷却液回路の冷却液との熱交換によって、前記蒸発部で蒸発した作動流体が冷却されて凝縮する凝縮部(61)とを有し、
    前記冷却液回路は、前記冷媒回路の冷媒との熱交換によって、冷却液が冷却される冷却部(70)を有し、
    前記作動流体回路の作動流体は、前記冷媒回路の冷媒と同じ種類の熱媒体である機器温調システム。
  3. 前記冷却液回路は、気液分離器(60)を備える請求項2に記載の機器温調システム。
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