JP2019196768A - ベーンポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプ室が吐出ポートに連通する際の圧力変動を抑制すること。【解決手段】ベーンポンプ100は、回転駆動されるロータ2と、ロータ2に対して径方向に往復動自在に設けられた複数のベーン3と、ロータ2を収容すると共にロータ2の回転に伴って内周面4aにベーン3の先端部が摺接するカムリング4と、ロータ2、カムリング4、及び一対の隣り合うベーン3によって区画されるポンプ室6と、ロータ2及びカムリング4の一側面に当接して配置されるサイド部材としての第1サイドプレート10と、を備え、第1サイドプレート10は、ポンプ室6の作動油を吐出する吐出ポート12と、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が大きくなるように形成され、吐出ポート12の端部に連通する徐変ノッチ21と、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定に形成され、吐出ポート12の端部に連通する一定ノッチ22と、を有する。【選択図】図3
Description
本発明は、ベーンポンプに関するものである。
特許文献1には、サイド部材に設けられ吐出ポートの開口からロータの回転方向後方へ向けて延びる外側ノッチ15及び内側ノッチ16を備えるベーンポンプが開示されている。このベーンポンプでは、高圧の作動流体が外側ノッチ15を通じて回転方向後方のポンプ室6に導かれるため、回転方向後方のポンプ室6は、吐出ポート11と連通する前に圧力が徐々に上昇して昇圧される。
特許文献1に記載のベーンポンプでは、ポンプ回転数が高い場合や作動流体中の気体割合が高い場合には、ポンプ室6の昇圧速度が遅くなり、ポンプ室6は昇圧不足の状態で吐出ポート11に連通するおそれがある。このような状況では、ポンプ室6が吐出ポート11に連通した際に圧力変動が生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ポンプ室が吐出ポートに連通する際の圧力変動を抑制することを目的とする。
第1の発明は、ベーンポンプであって、ロータ及びカムリングの一側面に当接して配置されるサイド部材と、を備え、サイド部材は、ポンプ室の作動流体を吐出する吐出ポートと、ロータの回転方向に向かって開口面積が大きくなるように形成され、吐出ポートの端部に連通する徐変ノッチと、ロータの回転方向に沿って開口面積が一定に形成され、吐出ポートの端部に連通する一定ノッチと、を有することを特徴とする。
第1の発明では、サイド部材は、ロータの回転方向に向かって開口面積が大きくなるように形成された徐変ノッチに加えて、ロータの回転方向に沿って開口面積が一定に形成された一定ノッチを有するため、ポンプ室が一定ノッチに連通する初期から高圧の作動流体がポンプ室へ導かれ易くなる。したがって、ポンプ室の昇圧速度が上昇するため、ポンプ室が吐出ポートに連通する際のポンプ室の圧力が上昇する。
第2の発明は、前記一定ノッチは、前記ロータの回転中心を中心とする円弧状であることを特徴とする。
第2の発明では、一定ノッチとベーンとによって区画される開口は、ロータの回転方向長さがロータの回転角度に寄らず一定となるため、ポンプ室を安定して昇圧することができる。
第3の発明は、前記一定ノッチの開口面積は、前記ロータの所定回転角度未満では、前記徐変ノッチの開口面積よりも大きく、前記所定回転角度以上では、前記徐変ノッチの開口面積よりも小さいことを特徴とする。
第3の発明では、ポンプ室が一定ノッチに連通する初期から高圧の作動流体がポンプ室へ導かれ易くなる。
本発明によれば、ポンプ室が吐出ポートに連通する際の圧力変動を抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1及び2を参照して、本発明の実施形態に係るベーンポンプ100について説明する。
ベーンポンプ100は、車両や産業機械に搭載される流体圧機器、例えば、パワーステアリング装置や無段変速機等の流体圧供給源として用いられる。本実施形態では、作動油を作動流体とする固定容量型のベーンポンプ100について説明する。なお、ベーンポンプ100は、可変容量型のベーンポンプであってもよい。
ベーンポンプ100は、駆動シャフト1の端部にエンジン(図示省略)の動力が伝達され、駆動シャフト1に連結されたロータ2が回転するものである。ロータ2は、図2において時計回りに回転する。ベーンポンプ100の動力源は、エンジンに代わり、電動モータであってもよい。
図1及び2に示すように、ベーンポンプ100は、ロータ2に対して径方向に往復動自在に設けられた複数のベーン3と、ロータ2を収容すると共にロータ2の回転に伴って内周のカム面4aにベーン3の先端部が摺接するカムリング4と、ロータ2及びカムリング4を収容するハウジング5と、を備える。
ロータ2、カムリング4、及び一対の隣り合うベーン3によって、複数のポンプ室6が区画される。
ロータ2は環状部材であり、駆動シャフト1の先端部にスプライン結合によって連結される。ロータ2には、外周面に開口するスリット2aが放射状に形成され、スリット2aにはベーン3が摺動自在に挿入される。スリット2aの底部には、ベーン3の底面によって背圧室2bが区画される。
カムリング4は、カム面4aが短径と長径を有する略楕円形状をした環状部材である。カムリング4は、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6の容積を拡張する2つの吸込領域と、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6の容積を収縮する2つの吐出領域と、を有する。つまり、ロータ2が1回転する間に、ベーン3は2往復しポンプ室6は収縮と拡張を2回繰り返す。吸込領域と吐出領域は、カム面4aの形状によって規定される。
ロータ2及びカムリング4の一側面には、第1サイドプレート10が当接して配置される。
ロータ2、カムリング4、及び第1サイドプレート10は、ハウジング5に凹状に形成されたポンプ収容部5aに収容される。ポンプ収容部5aは、ポンプカバー7によって封止される。ポンプカバー7は、ロータ2及びカムリング4の他側面に当接して配置される。第1サイドプレート10とポンプカバー7は、ロータ2及びカムリング4の両側面を挟んだ状態で配置され、ポンプ室6を密閉する。第1サイドプレート10及びポンプカバー7は、ロータ2及びカムリング4の一側面に当接して配置されるサイド部材として機能する。
ポンプ収容部5aの底面5bには、ポンプ室6から吐出される作動油が導かれる高圧室8が環状に形成される。高圧室8は、底面5bに配置される第1サイドプレート10によって区画される。高圧室8は、ハウジング5の外面に開口して形成される吐出通路(図示省略)に連通する。
ポンプカバー7におけるロータ2が摺動する端面7aには、カムリング4の2つの吸込領域に対応して開口し、ポンプ室6に作動油を導く円弧状の2つの吸込ポート(図示省略)が形成される。また、ポンプカバー7の端面7aには、カムリング4の吐出領域に対応して開口する円弧状の2つの吐出ポート7bが溝状に形成される。さらに、ポンプカバー7には、吸込ポートを通じてタンクの作動油をポンプ室6へと導く吸込通路(図示省略)が形成される。
図3は、第1サイドプレート10におけるロータ2が摺動する端面10aの平面図である。図3に示すように、第1サイドプレート10は、円板状部材であり、2つの吸込ポート11と2つの吐出ポート12とを有する。
吸込ポート11は、カムリング4の2つの吸込領域に対応して開口し、ポンプ室6に作動油を導くように、第1サイドプレート10の端面10aに溝状に形成される。吸込ポート11は、ポンプ収容部5aの内周面に形成された通路(図示省略)を通じてポンプカバー7の吸込ポートと連通している。したがって、吸込通路からの作動油は、ポンプカバー7の吸込ポート及び第1サイドプレート10の吸込ポート11を通じてポンプ室6に導かれる。
吐出ポート12は、第1サイドプレート10に円弧状に貫通して形成される。吐出ポート12は、カムリング4の吐出領域に対応して形成され、ポンプ室6の作動油を高圧室8へ吐出する。第1サイドプレート10の端面10aには、吐出ポート12の端部に連通するノッチ20が溝状に形成される。ノッチ20については、後に詳しく説明する。
第1サイドプレート10には、高圧室8からロータ2の背圧室2b(図2参照)へ作動油を導く2つの背圧通路15が貫通して形成される。また、第1サイドプレート10の端面10aには、背圧室2bが連通する円弧溝16が4つ形成される。
カムリング4、第1サイドプレート10、及びポンプカバー7は、2つの位置決めピン(図示省略)によって相対回転が規制される。これにより、カムリング4の吸込領域及び吐出領域に対する第1サイドプレート10の吸込ポート11及び吐出ポート12の位置決め、及びポンプカバー7の吸込ポート及び吐出ポート7bの位置決めが行われる。
エンジンの駆動により駆動シャフト1が回転すると、駆動シャフト1に連結されたロータ2が回転し、それに伴ってカムリング4内の各ポンプ室6は、ポンプカバー7の吸込ポート及び第1サイドプレート10の吸込ポート11を通じて作動油を吸込み、ポンプカバー7の吐出ポート7b及び第1サイドプレート10の吐出ポート12を通じて作動油を高圧室8に吐出する。高圧室8の作動油は、吐出通路を通じて流体圧機器へ供給される。このように、カムリング4内の各ポンプ室6は、ロータ2の回転に伴う拡縮によって作動油を給排する。
次に、図2及び3を参照して、第1サイドプレート10の端面10aに形成されるノッチ20について詳しく説明する。
ノッチ20は、2つの吐出ポート12のそれぞれに形成される。ノッチ20は、徐変ノッチ21と一定ノッチ22の2つのノッチからなる。
徐変ノッチ21は、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなるように溝状に形成される。ここで、徐変ノッチ21の開口面積とは、ロータ2の径方向に沿う面の徐変ノッチ21の断面積である。徐変ノッチ21の形状について具体的に説明する。徐変ノッチ21は、第1サイドプレート10の端面10aには、頂部21aから吐出ポート12に直線状に延びる2つの直線21b,21cを有する三角形状に形成される。徐変ノッチ21は、ロータ2の径方向に沿う面の断面形状がV字状に形成される。また、徐変ノッチ21の溝深さは、ロータ2の回転方向に向かって徐々に大きくなるように形成される。徐変ノッチ21の形状は、以上の形状には限定されず、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなる形状であれば、どのような形状であってもよい。
一定ノッチ22は、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定に溝状に形成される。ここで、一定ノッチ22の開口面積とは、ロータ2の径方向に沿う面の一定ノッチ22の断面積である。一定ノッチ22の形状について具体的に説明する。一定ノッチ22は、第1サイドプレート10の端面10aに円弧状に形成される。一定ノッチ22は、ロータ2の回転中心を中心とする2つの円弧22a,22bと、2つの円弧22a,22bの両端部つなぐ曲線部22cと、を有する。このように、一定ノッチ22は、ロータ2の回転中心を中心とする円弧状に形成される。一定ノッチ22は、ロータ2の径方向に沿う面の断面形状がU字状に形成される。また、一定ノッチ22の溝深さは、ロータ2の回転方向に沿って一定に形成される。一定ノッチ22の形状は、以上の形状には限定されず、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定である形状であれば、どのような形状であってもよい。なお、一定ノッチ22のうち曲線部22cの部分は、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定とはならない。しかし、曲線部22cは、ベーン3と一定ノッチ22の先端との引っ掛かりを防ぐものであるため、一定ノッチ22の先端は、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定でなくてもよい。
一定ノッチ22は、徐変ノッチ21よりも外側に形成される。徐変ノッチ21の頂部21aと、一定ノッチ22の曲線部22cにおけるロータ2の回転方向端部とは、ロータ2の同一径方向上に位置する。したがって、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6は、徐変ノッチ21及び一定ノッチ22に同時に連通する。ロータ2の回転に伴ってポンプ室6が徐変ノッチ21及び一定ノッチ22に連通すると、隣り合うポンプ室6Aとポンプ室6B(図2参照)が徐変ノッチ21,一定ノッチ22とベーン3とで区画される開口を通じて連通する。これにより、吐出ポート12からの高圧の作動油が、回転方向前方側のポンプ室6Aから回転方向後方側のポンプ室6Bへと導かれる。よって、回転方向後方側のポンプ室6Bは、吐出ポート12に連通する前に圧力が徐々に上昇するため、吐出ポート12に連通する際の急激な圧力変動が抑制される。
徐変ノッチ21と一定ノッチ22のロータ2の回転方向の長さは、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6が徐変ノッチ21及び一定ノッチ22に連通した際に、当該ポンプ室6が吸込ポート11に連通しない長さに形成される。つまり、徐変ノッチ21及び一定ノッチ22は、吐出ポート12から徐変ノッチ21及び一定ノッチ22を通じて吸込ポート11へ作動油が逆流しないように形成される。
ここで、図4を参照して、比較例に係るベーンポンプにおけるノッチ40について説明する。図4は、比較例に係るベーンポンプにおける第1サイドプレート10の側面図であり、図3に対応する図である。図4において、本実施形態と同一の構成については同一の符号を付している。
ノッチ40は、徐変ノッチ21と、徐変ノッチ21の外側に形成され、徐変ノッチ21と比較して長さが短い徐変小ノッチ41と、からなる。比較例は、一定ノッチ22に代わり徐変小ノッチ41が形成される点で、本実施形態と相違する。徐変小ノッチ41は、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなるように溝状に形成されるものであり、長さ短い点でのみ徐変ノッチ21と相違する。
図5に、ロータ2の回転角度に対する本実施形態及び比較例のノッチ20,40の開口面積の変化を示す。図5の横軸はロータ2の回転角度である。縦軸はノッチ20,40の開口面積であり、ノッチ20,40とベーン3とで区画される開口面積であって、隣り合うポンプ室6を連通する開口の断面積である。
図5からわかるように、比較例では、徐変ノッチ21及び徐変小ノッチ41とも、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が二次曲線状に増加する。また、ロータ2の回転に伴い、ポンプ室6は徐変ノッチ21に連通した後、徐変小ノッチ41に連通する。このため、比較例では、ポンプ室6が徐変ノッチ21に連通する初期ではノッチ40の開口面積(徐変ノッチ21と徐変小ノッチ41の合算開口面積)は小さく、ポンプ室6が徐変小ノッチ41にも連通した後にノッチ40の開口面積が大きくなっている。つまり、比較例には、ポンプ室6が吐出ポート12に近づくとノッチ40の開口面積が大きくなっている。
このような比較例において、ロータ2の回転数が高い場合や作動油中の気体割合が高い場合には、ポンプ室6が徐変ノッチ21に連通する初期ではノッチ40の開口面積が小さいため、吐出ポート12からの高圧の作動油がノッチ40を通じて回転方向前方側のポンプ室6Aから回転方向後方側のポンプ室6Bへと導かれることによるポンプ室6Bの昇圧速度が不足し、ポンプ室6Bは十分に昇圧されていない状態で、吐出ポート12に連通してしまう。これにより、ポンプ室6Bが吐出ポート12に連通した際に、急激な圧力変動が生じてしまう。
これに対して、本実施形態では、一定ノッチ22はロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定である。具体的には、図5に示すように、一定ノッチ22の開口面積は、ロータ2の所定回転角度α未満では、徐変ノッチ21の開口面積よりも大きく、所定回転角度α以上では、徐変ノッチ21の開口面積よりも小さい。また、ロータ2の回転に伴い、ポンプ室6は徐変ノッチ21及び一定ノッチ22に同時に連通する。このため、本実施形態では、ポンプ室6が徐変ノッチ21及び一定ノッチ22に連通する初期からノッチ20の開口面積(徐変ノッチ21と一定ノッチ22の合算開口面積)は大きく、かつ二次曲線状に滑らかな増加する。
したがって、本実施形態では、ロータ2の回転数が高い場合や作動油中の気体割合が高い場合であっても、ポンプ室6が徐変ノッチ21及び一定ノッチ22に連通する初期からノッチ20の開口面積が大きいため、吐出ポート12からの高圧の作動油がノッチ20を通じて回転方向前方側のポンプ室6Aから回転方向後方側のポンプ室6Bへと導かれることによるポンプ室6Bの昇圧速度が確保され、ポンプ室6Bは十分に昇圧された状態で、吐出ポート12に連通する。これにより、ポンプ室6Bが吐出ポート12に連通した際の圧力変動が抑制される。
また、一定ノッチ22は、ロータ2の回転中心を中心とする円弧状であるため、一定ノッチ22とベーン3とによって区画される開口は、ロータ2の回転方向長さがロータ2の回転角度に寄らず一定となる。つまり、一定ノッチ22とベーン3とによって区画される開口である絞りの長さがロータ2の回転角度に寄らず一定となる。したがって、ポンプ室6を安定して昇圧することができる。
以上の実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
第1サイドプレート10は、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が大きくなるように形成された徐変ノッチ21に加えて、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定に形成された一定ノッチ22を有するため、ポンプ室6が一定ノッチ22に連通する初期から高圧の作動油がポンプ室6へ導かれ易くなる。したがって、ポンプ室6の昇圧速度が上昇するため、ポンプ室6が吐出ポート12に連通する際のポンプ室6の圧力が上昇する。よって、ポンプ室6が吐出ポート12に連通する際の圧力変動を抑制することができる。
以下に、本実施形態の変形例について説明する。
(1)ポンプカバー7の吐出ポート7b(図1参照)に、徐変ノッチ21及び一定ノッチ22を連通して形成してもよい。このように、第1サイドプレート10の吐出ポート12及びポンプカバー7の吐出ポート7bの少なくともいずれか一方に、徐変ノッチ21及び一定ノッチ22を連通して形成すればよい。
(2)ロータ2及びカムリング4の一側面に当接して配置されるサイド部材としての第1サイドプレート10に加えて、ロータ2及びカムリング4の他側面にも、サイド部材としての第2サイドプレートを当接して配置してもよい。つまり、2つのサイドプレート(サイド部材)によってロータ2及びカムリング4を両側から挟んでポンプ室6を区画するようにしてもよい。この場合、第2サイドプレートは、ロータ2とポンプカバー7との間に配置される。この形態では、ポンプカバー7の吐出ポート7bに代わり、第2サイドプレートにおけるロータ2及びカムリング4に当接する面に、吐出ポートが形成される。この第2サイドプレートの吐出ポートに、徐変ノッチ21及び一定ノッチ22を連通して形成してもよい。この形態では、第1サイドプレート10の吐出ポート12及び第2サイドプレートの吐出ポートの少なくともいずれか一方に、徐変ノッチ21及び一定ノッチ22を連通して形成すればよい。
(3)上記実施形態では、一定ノッチ22は、徐変ノッチ21よりも外側に形成される。これに代わり、一定ノッチ22を徐変ノッチ21よりも内側に形成するようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、徐変ノッチ21の頂部21aと、一定ノッチ22の曲線部22cにおけるロータ2の回転方向端部とは、ロータ2の同一径方向上に位置する。これに代わり、徐変ノッチ21の頂部21aと、一定ノッチ22の曲線部22cにおけるロータ2の回転方向端部とは、ロータ2の回転方向にずれてもよい。この形態では、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6が先に連通するのは、徐変ノッチ21及び一定ノッチ22のどちらでもよい。ただ、開口面積を初期の段階から確保する観点では、ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6が徐変ノッチ21よりも先に一定ノッチ22に連通するのが望ましい。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ベーンポンプ100は、回転駆動されるロータ2と、ロータ2に対して径方向に往復動自在に設けられた複数のベーン3と、ロータ2を収容すると共にロータ2の回転に伴って内周面4aにベーン3の先端部が摺接するカムリング4と、ロータ2、カムリング4、及び一対の隣り合うベーン3によって区画されるポンプ室6と、ロータ2及びカムリング4の一側面に当接して配置されるサイド部材としての第1サイドプレート10と、を備え、第1サイドプレート10は、ポンプ室6の作動油を吐出する吐出ポート12と、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が大きくなるように形成され、吐出ポート12の端部に連通する徐変ノッチ21と、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定に形成され、吐出ポート12の端部に連通する一定ノッチ22と、を有する。
この構成では、第1サイドプレート10は、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が大きくなるように形成された徐変ノッチ21に加えて、ロータ2の回転方向に沿って開口面積が一定に形成された一定ノッチ22を有するため、ポンプ室6が一定ノッチ22に連通する初期から高圧の作動油がポンプ室6へ導かれ易くなる。したがって、ポンプ室6の昇圧速度が上昇するため、ポンプ室6が吐出ポート12に連通する際のポンプ室6の圧力が上昇する。よって、ポンプ室6が吐出ポート12に連通する際の圧力変動を抑制することができる。
また、一定ノッチ22は、ロータ2の回転中心を中心とする円弧状である。
この構成では、一定ノッチ22とベーン3とによって区画される開口は、ロータの回転方向長さがロータ2の回転角度に寄らず一定となるため、ポンプ室6を安定して昇圧することができる。
また、一定ノッチ22の開口面積は、ロータ2の所定回転角度α未満では、徐変ノッチ21の開口面積よりも大きく、所定回転角度α以上では、徐変ノッチ21の開口面積よりも小さい
この構成では、ポンプ室6が一定ノッチ22に連通する初期から高圧の作動油がポンプ室6へ導かれ易くなる。
この構成では、ポンプ室6が一定ノッチ22に連通する初期から高圧の作動油がポンプ室6へ導かれ易くなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100・・・ベーンポンプ、2・・・ロータ、3・・・ベーン、4・・・カムリング、6・・・ポンプ室、7・・・ポンプカバー(サイド部材)、7b・・・吐出ポート、10・・・第1サイドプレート(サイド部材)、12・・・吐出ポート、20・・・ノッチ、21・・・徐変ノッチ、22・・・一定ノッチ
Claims (3)
- 回転駆動されるロータと、
前記ロータに対して径方向に往復動自在に設けられた複数のベーンと、
前記ロータを収容すると共に前記ロータの回転に伴って内周面に前記ベーンの先端部が摺接するカムリングと、
前記ロータ、前記カムリング、及び一対の隣り合う前記ベーンによって区画されるポンプ室と、
前記ロータ及び前記カムリングの一側面に当接して配置されるサイド部材と、を備え、
前記サイド部材は、
前記ポンプ室の作動流体を吐出する吐出ポートと、
前記ロータの回転方向に向かって開口面積が大きくなるように形成され、前記吐出ポートの端部に連通する徐変ノッチと、
前記ロータの回転方向に沿って開口面積が一定に形成され、前記吐出ポートの端部に連通する一定ノッチと、を有する
ことを特徴とするベーンポンプ。 - 請求項1に記載のベーンポンプであって、
前記一定ノッチは、前記ロータの回転中心を中心とする円弧状であることを特徴とするベーンポンプ。 - 請求項1又は2に記載のベーンポンプであって、
前記一定ノッチの開口面積は、前記ロータの所定回転角度未満では、前記徐変ノッチの開口面積よりも大きく、前記所定回転角度以上では、前記徐変ノッチの開口面積よりも小さいことを特徴とするベーンポンプ。
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Patent Citations (2)
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