(本開示に至った経緯)
近年では、GPSにより得られる位置情報を用いて、送迎車両と乗客との落ち合い場所を提示するサービスが提供されている。しかしながら、このGPSでは、複数の衛星からの電波を十分に受信できない屋内、街中、山間部等の環境下では、端末の位置の測位精度が悪化してしまうことがある。
また、セルラシステムの基地局を用いて、端末が自己の位置を推定する方法も知られている。この方法では、端末が、基地局の位置情報と基地局から送信される信号の電波強度とを用いて、基地局と端末との間の距離を算出する。端末は、複数の基地局との間のそれぞれの距離と、それぞれの基地局の位置情報とに基づいて、三点測位を用いて、自機の位置を推定する。
さらに、屋内でも自己の位置を推定する方法として、近距離無線通信を使ったビーコン信号を利用する方法も知られている。この方法では、ビーコン発信機の位置が変わらないことを前提として、ビーコン信号を発信する複数のビーコン発信機とビーコン信号を受信するビーコン受信器とを用いることで、各々のビーコン発信機の正確な位置を推定することができる。
具体的には、ビーコン発信機が発信したビーコン信号をビーコン受信器が受信すると、ビーコン受信器は、受信したビーコン信号の電波強度から、ビーコン発信機とビーコン受信器との間の距離を算出する。ビーコン受信器は、複数のビーコン発信機との間のそれぞれの距離と、それぞれのビーコン発信機の位置とに基づいて、三点測位を用いて、ビーコン受信器の位置を推定する。このことから、近距離無線通信を使ったビーコン信号による位置推定方法では、ビーコン信号が届く範囲であれば、高い測位精度を得ることができる。
しかしながら、このようなセルラシステムの基地局又はビーコン発信機を用いる方法では、予め位置を推定したいエリアに3つ以上の基地局又はビーコン発信機を設置することが要件となる。言い換えると、ビーコン受信器の位置を推定することが可能なエリアが、3つ以上のビーコン発信機を設置することができるエリアに限定されてしまう。
そこで、本開示の一形態に係る情報処理装置は、車両にある端末である車両端末に搭載される情報処理装置であって、前記車両端末の位置を示す車両位置情報を取得する取得部と、前記車両端末の複数の位置において、前記車両の乗客となる人が有する端末である乗客端末で直接的に受信するように信号をそれぞれ送信する第1通信部と、前記車両端末の複数の位置をそれぞれ示す複数の特定車両位置情報をサーバに送信する第2通信部とを備え、前記第2通信部は、前記車両端末の複数の位置において前記信号がそれぞれ送信された後に、前記乗客端末の補正された位置を示す補正乗客位置情報を前記サーバから受信する。
このように、車両端末は、自機の位置を示す車両位置情報と、乗客端末の補正された位置を示す補正乗客位置情報とを取得することができる。また、車両端末は、自機の位置を示す車両位置情報を、乗客端末に対しても送信するため、サーバを介して、乗客端末に車両端末の複数の位置における車両位置情報を取得させることができる。これにより、乗客端末は、乗客位置情報よりも正確な位置を示す補正乗客位置情報を取得することができる。
したがって、この情報処理装置では、車両にある端末であって位置情報を提供する車両端末が単体であっても乗客端末の位置の正確性又は精度を向上させることができる。この情報処理装置では、乗客が落合場所となる位置で送迎車両にスムーズに乗車することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置は、さらに、前記車両位置情報及び前記乗客端末の位置を示す乗客位置情報を用いて前記車両端末の位置と前記乗客端末の位置とが所定の位置関係であるか否かを判定する判定部を備え、前記第1通信部は、前記車両端末の位置と前記乗客端末の位置とが前記所定の位置関係であると判定されると、前記信号の送信を開始する。
このように、車両端末の位置と乗客端末の位置とが所定の位置関係であると判定されれば、情報処理装置は、自機が発した信号を、乗客端末に受信させることができる。
特に、情報処理装置は、例えば、受信した各々の信号の受信信号強度である電波強度(以下、信号の電波強度という)を乗客端末に測定させることで、乗客端末の位置を推定させることができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置において、前記信号は、前記信号を識別するための信号識別情報を含む。
このように、信号には、車両端末識別情報が含まれているため、乗客端末がそれぞれの信号を識別することができる。このため、情報処理装置は、車両端末が送信したそれぞれの車両位置情報を、乗客端末に取得させることができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置は、さらに、前記車両の移動に関する移動情報を前記車両端末から取得し、取得した前記移動情報に基づいて、前記信号の送信間隔を制御する通信処理部を備える。
例えば、車両端末が移動していない場合すなわち信号を送信しても乗客位置情報の補正に役立ちにくい場合には、通信処理部は、信号の送信間隔を長くする。これにより、車両端末の省電力又は通信帯域の有効活用が可能となる。また、反対に、車両端末が高速で移動している場合には、通信処理部は、信号の送信間隔を短くする。これにより、乗客端末が信号の受信を失敗することをカバーすることができる。
特に、この情報処理装置では、信号の送信間隔を制御することで、信号を送信してから所定距離離れた位置で再度信号を送信することができる。この場合、情報処理装置は、それぞれの信号の位置が離れているので、乗客端末の位置をより正確に乗客端末に推定させることができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置において、前記移動情報は、前記車両端末の移動速度、又は、前記車両端末の位置の変化を示す情報を示し、前記通信処理部は、前記移動速度が速くなるほど、又は、前記車両端末の位置の変化が大きいほど、送信間隔を短くする。
このように、第1期間の車両端末の移動速度よりも第2期間の車両端末の移動速度が速くなれば、又は、例えば第1時点の車両端末の位置と第2時点の車両端末の位置と間の距離が大きくなれば、通信処理部は、第1通信部が送信する信号の送信間隔を短くする。このため、情報処理装置は、短期間のうちに複数の信号を乗客端末に送信することができる。したがって、例えば、或る信号を乗客端末が受信することができなかったとしても、短い送信間隔で送信された別の信号を乗客端末が受信することができれば、乗客端末が乗客端末位置の補正のための複数の信号の受信を全て失敗するおそれを抑制することができる。
特に、情報処理装置が短期間のうちに複数の信号を乗客端末に送信することで、乗客端末は、より短期間のうちに自機の位置を測定することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置は、さらに、前記車両端末向けのナビゲーション情報の提示を制御する提示制御部を備え、前記第2通信部は、前記ナビゲーション情報を前記サーバから受信し、前記ナビゲーション情報は、前記車両位置情報と、前記補正乗客位置情報とを用いたナビゲーションを示す情報を含み、前記提示制御部は、前記補正乗客位置情報の変化に応じて、前記ナビゲーション情報の提示態様を変える。
このように、第2通信部は、補正乗客位置情報を取得すると、車両位置情報と補正乗客位置情報とを含むナビゲーション情報をサーバから受信する。このため、提示制御部は、補正乗客位置情報の変化に応じて、正確な乗客端末の位置が表示されたナビゲーション情報を取得することができる。これにより、例えば、提示制御部は、車両端末と乗客端末とが近づくほど、ナビゲーション情報が示す内容を拡大して提示するといった制御を行うことで、車両端末の位置と乗客端末の位置との関係に応じて、正確な乗客端末の位置が表示されたナビゲーション情報を車両端末に提示することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理方法は、さらに、前記車両位置情報及び前記補正乗客位置情報を用いて前記車両端末向け、又は、前記乗客端末向けのナビゲーション情報を生成し、生成した前記ナビゲーション情報を、前記車両端末又は前記乗客端末に送信する。
このように、情報処理方法においても上述と同様の作用効果を奏する。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置において、前記ナビゲーション情報には、前記車両端末の位置から前記補正乗客位置情報が示す補正乗客位置までの距離及び経路の少なくとも一方が示される。
このように、提示制御部は、車両端末の位置から補正乗客位置までの距離及び経路の少なくとも一方が示されたナビゲーション情報を、例えば車両端末に提示することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置において、前記信号は、ビーコン信号である。
このように、信号がビーコン信号であれば、既存の単方向通信技術を利用しながら乗客端末の位置の推定の正確性を向上させることができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置は、車両の乗客となる人が有する端末である乗客端末に搭載される情報処理装置であって、前記乗客端末の位置を示す乗客位置情報を取得する取得部と、前記車両にある端末である車両端末の複数の位置において前記車両端末からそれぞれ送信される信号を直接的に受信し、前記信号の電波強度を測定する第1通信部と、前記乗客位置情報と、前記電波強度を示す情報及び前記車両端末の複数の位置の各々をそれぞれ示す複数の特定車両位置情報の各々の複数の組と、を用いて、補正された前記乗客端末の位置を示す補正乗客位置情報を生成する生成部と、前記特定車両位置情報をサーバから受信し、かつ、前記補正乗客位置情報を前記サーバに送信する第2通信部とを備える。
このように、乗客端末は、自機の位置を示す乗客位置情報と、車両端末の位置を示す車両位置情報とを取得することができる。これにより、乗客端末は、乗客端末の補正された位置を示す補正乗客位置情報を生成することができる。
したがって、この情報処理装置では、車両にある端末であって位置情報を提供する車両端末が単体であっても乗客端末の位置の正確性又は精度を向上させることができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置において、前記第2通信部は、前記車両端末の位置を示す車両位置情報を受信し、さらに、前記車両位置情報及び前記乗客位置情報を用いて前記車両端末の位置と前記乗客端末の位置とが所定の位置関係であるか否かを判定する判定部を備え、前記第1通信部は、前記車両端末の位置と前記乗客端末の位置とが前記所定の位置関係であると判定されると、前記車両端末から前記信号の受信の待受けを開始する。
例えば、乗客端末が常に信号を受信可能な状態であれば、自機の電力消費が大きくなってしまうことがある。このため、乗客端末の電力消費量が増大しないようにする必要がある。そこで、この情報処理装置では、乗客端末の位置と車両端末の位置とが所定の位置関係であると判定することで、乗客端末は、車両端末が送信する信号の受信の待受けを開始するためのトリガーとすることができる。このため、この情報処理装置では、乗客端末の電力消費量を抑制することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置において、前記信号は、前記信号を識別するための信号識別情報をそれぞれ含み、前記第2通信部は、前記車両端末の複数の位置においてそれぞれ送信される前記信号を受信した後に、前記複数の特定車両位置情報の要求及び前記信号識別情報を送信し、かつ、前記要求に対する応答として前記複数の特定車両位置情報を受信する。
このように、乗客端末は、複数の特定車両位置情報の要求を送信することで、要求に対する応答、つまり車両端末識別情報に対応した複数の特定車両位置情報を受信することができる。これにより、乗客端末は、車両端末識別情報及び特定車両位置情報に基づいて、乗客端末の補正された位置を示す補正乗客位置情報を生成することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理方法は、前記車両端末の複数の位置においてそれぞれ送信される前記信号を受信した後に、前記複数の特定車両位置情報の要求及び前記複数の信号識別情報を前記乗客端末から受信し、かつ、前記要求に対する応答として前記複数の特定車両位置情報を前記乗客端末に送信する。
このように、情報処理方法においても上述と同様の作用効果を奏する。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置は、さらに、前記乗客端末向けのナビゲーション情報の提示を制御する提示制御部を備え、前記第2通信部は、前記ナビゲーション情報を前記サーバから受信し、前記ナビゲーション情報は、前記車両位置情報と、前記補正乗客位置情報とを用いたナビゲーションを示す情報を含む。
このように、第2通信部は、補正乗客位置情報を取得すると、車両位置情報と補正乗客位置情報とを含むナビゲーション情報をサーバから受信する。これにより、例えば、提示制御部は、乗客端末と車両端末とが近づくほど、ナビゲーション情報が示す内容を拡大して提示するといった制御を行うことで、乗客端末の位置と車両端末の位置との関係に応じて、正確な乗客端末の位置が表示されたナビゲーション情報を乗客端末に提示することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理装置は、前記信号は、互いに異なる複数の前記車両端末からそれぞれ送信され、又は、同一の前記車両端末から複数回に亘ってそれぞれ送信される。
このように、乗客端末は、車両端末から送信された複数の異なる信号を受信することができる。これにより、例えば、乗客端末は、それぞれの信号の電波強度を測定し、複数点の測位により、それぞれの電波強度から車両端末と乗客端末とのそれぞれの距離を算出することができる。これにより、乗客端末は、自機の位置を推定することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理方法は、車両にある端末である車両端末の位置を示す車両位置情報を前記車両端末から受信し、前記車両の乗客となる人が有する端末である乗客端末の位置を示す乗客位置情報を前記乗客端末から受信し、前記車両端末の位置と前記乗客端末の位置とが所定の位置関係になると、前記車両端末の複数の位置において前記車両端末からそれぞれ送信される信号を識別するための複数の信号識別情報、及び前記車両端末の複数の位置をそれぞれ示す前記車両位置情報である複数の特定車両位置情報を前記車両端末から受信し、かつ、前記複数の信号識別情報及び前記複数の特定車両位置情報を前記乗客端末に送信し、前記複数の信号識別情報及び前記複数の特定車両位置情報を前記乗客端末に送信した後に、補正された前記乗客端末の位置を示す補正乗客位置情報を前記乗客端末から受信し、かつ、前記補正乗客位置情報を前記車両端末に送信する。
このように、情報処理方法によれば、車両端末の位置を示す車両位置情報と、乗客端末の位置を示す乗客位置情報とを取得することができる。また、情報処理方法では、乗客端末に対して車両位置情報を送信し、車両端末に対して乗客位置情報を送信する。これにより、情報処理方法では、乗客端末は、補正された乗客端末の位置を示す補正乗客位置情報を取得することできる。
したがって、車両にある端末であって位置情報を提供する車両端末が単体であっても乗客端末の位置の正確性又は精度を向上させることができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理方法は、前記乗客位置情報が取得されない場合、前記乗客位置情報が取得されるように乗客を誘導する情報を含む前記ナビゲーション情報を生成する。
このように、乗客位置情報が取得されるように乗客を誘導することにより、乗客端末の位置をより確実に取得することができる。
また、本開示の一形態に係る情報処理方法は、前記車両端末の位置と前記乗客端末の位置とが所定の位置関係となると、前記車両端末に対して前記信号の送信の開始を指示する。
このように、車両端末は、このような指示を受信すると、信号の送信を開始することができる。
特に、車両端末の位置と乗客端末の位置とが所定の位置関係となると、乗客端末は、信号を受信することができる状態になってもよい。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
以下、本開示の実施の形態に係る情報処理装置及び情報処理方法について説明する。
(実施の形態1)
[構成]
まず、本実施の形態に係るナビゲーションシステム1の構成について説明する。
図1は、実施の形態1におけるナビゲーションシステム1の構成を示す模式図である。
図1に示すように、ナビゲーションシステム1は、車両20の乗客10となる人に対して、車両20と人との互いの位置を共有させることで、車両20及び人をナビゲーションする。ナビゲーションシステム1は、車両20の乗客10となる人が有する端末である乗客端末100と、車両20に搭載される車両端末200と、サーバ300とを備える。なお、乗客10は、車両20に乗車している乗客10だけでなく、車両20に乗車する予定の乗客10となる人をも含む意味である。また、乗客10は、例えばタクシー等の車両20への乗車に対する対価を支払う人だけでなく、対価の支払いを行うことなく家庭用等に使用される単なる車両20に乗車する人をも含む意味である。なお、車両端末200は、車両20にあればよく、必ずしも搭載される必要はない。例えば、車両端末200は、車両20の運転手が有する端末であってもよい。
[乗客端末]
図2は、実施の形態1における乗客端末100の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、乗客端末100は、第1GPS受信部110と、第1GPS位置情報算出部120と、ビーコン信号受信部130と、電波強度距離変換部140と、第1ビーコン情報通信処理部150と、第1処理部160と、第1乗客位置情報通信処理部170と、第1車両位置情報通信処理部180と、第1提示制御部190と、乗客側通信部102とを有する。本実施の形態では、乗客端末100は、情報処理装置の一例であるが、情報処理装置を搭載していてもよい。この場合、情報処理装置は、第1GPS受信部110、乗客側通信部102、ビーコン信号受信部130、第1処理部160、及び第1提示制御部190で構成されていてもよい。なお、乗客端末100は、車両20に乗車している乗客10が有する端末だけでなく、車両20に乗車する予定の乗客10となる人が有する端末をも含む意味である。
第1GPS受信部110は、複数のGPS発信機から送信される、乗客端末100の位置を示す乗客位置情報を算出するのに必要となる衛星の軌道データを含んだ衛星信号を受信して、第1GPS位置情報算出部120に出力する。ここでいう乗客位置情報は、例えば乗客端末100の緯度及び経度を示す座標である。乗客位置情報を含む衛星信号の受信及び出力は、所定の時間間隔で行われる。第1GPS受信部110は、乗客端末100の取得部の一例である。
第1GPS位置情報算出部120は、第1GPS受信部110が受信した衛星信号を用いて、現在の乗客端末100の乗客位置情報を算出する。第1GPS位置情報算出部120は、算出した乗客位置情報を、第1処理部160、第1乗客位置情報通信処理部170及び第1提示制御部190に出力する。第1GPS位置情報算出部120は、現在の乗客端末100の乗客位置情報を取得する度に、乗客位置情報の算出及び出力を行う。
ビーコン信号受信部130は、乗客端末100の位置と車両端末200の位置とが所定の位置関係であると判定されると、ビーコン信号を受信可能な待受け状態となる。この際、ビーコン信号受信部130は、車両端末200の複数の位置において車両端末200からそれぞれ送信されるビーコン信号を直接的に受信する。ここでいう直接的とは、ビーコン信号を送信した車両端末200から乗客端末100までの間に中継器を介することなく、車両端末200から乗客端末100までビーコン信号が送信されたことを意味する。当該ビーコン信号には、ビーコン信号を識別するビーコンIDが含まれている。ビーコン信号受信部130は、ビーコン信号の電波強度を測定する。ビーコン信号受信部130は、測定したビーコン信号の電波強度を示す情報を、電波強度距離変換部140に出力する。ビーコン信号は、信号の一例である。ビーコン信号受信部130は、乗客端末100の第1通信部の一例である。また、ビーコンIDは、信号識別情報の一例である。
ここでいう乗客端末100と車両端末200とが所定の位置関係とは、乗客端末100と車両端末200との間の直線距離が所定範囲内であることを意味してもよく、車両20が乗客10の元に向かうまでの経路で示される距離であることを意味してもよい。乗客端末100及び車両端末200が位置している場所によっては、車両端末200を搭載した車両20が大きく迂回して乗客10に向かう場合がある。この場合では、車両20が乗客10に向かうまでの経路で示される距離は、両者の単なる直線距離よりも大きくなる。
電波強度距離変換部140は、ビーコン信号受信部130から取得した、電波強度を示す情報に基づいて、乗客端末100と車両端末200との間の距離を算出する。乗客端末100と車両端末200との間の距離は、乗客端末100がビーコン信号を受信した時点における乗客端末100の位置での電波強度、電波の減衰率等を用いて算出することができる。電波強度距離変換部140は、算出した乗客端末100と車両端末200との間の距離を示す距離情報を、第1処理部160に出力する。
第1ビーコン情報通信処理部150は、乗客側通信部102を介して、車両端末200からビーコン信号を受信した後に、サーバ300からビーコン情報を受信する。具体的には、第1ビーコン情報通信処理部150は、ビーコン信号受信部130がビーコン信号を受信すると、乗客側通信部102を介し、サーバ300に対してビーコン情報の要求を行う。なお、ビーコン情報の要求は、ビーコン信号を受信した回数に応じて行われてもよく、複数のビーコン信号についてまとめて行われてもよい。
ビーコン情報には、それぞれのビーコン信号を識別するビーコンID、及び、車両端末200が当該ビーコン信号を送信した時点での車両位置情報(特定車両位置情報)が含まれている。第1ビーコン情報通信処理部150は、ビーコン情報を取得すると、ビーコン情報を第1処理部160に出力する。
第1処理部160は、第1位置判定部161と、第1位置推定部162とを有する。
第1位置判定部161は、車両位置情報及び乗客位置情報を用いて車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であるか否かを判定する。第1位置判定部161は、車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であると判定すると、ビーコン信号受信部130にビーコン信号の受信の待受けを開始させる。第1位置判定部161は、乗客端末100の判定部の一例である。
第1位置推定部162は、乗客位置情報と、電波強度を示す情報及び車両端末の複数の位置の各々をそれぞれ示す複数の特定車両位置情報の各々の複数の組とを用いて、補正された乗客端末100の位置を示す補正乗客位置情報を生成する。具体的には、第1位置推定部162は、乗客位置情報を第1GPS位置情報算出部120から取得する。第1位置推定部162は、乗客端末100と車両端末200との間の距離を示す情報を電波強度距離変換部140から取得し、ビーコン情報を第1ビーコン情報通信処理部150から取得する。第1処理部160は、乗客端末100と車両端末200との間の距離を示す情報とビーコン情報に含まれる当該車両端末200の位置を示す情報との3つ以上の組に基づいて、三点測位方式により、乗客端末100の位置を算出する。つまり、第1位置推定部162は、三点測位方式を用いて、第1GPS位置情報算出部120から取得した乗客位置情報が示す乗客端末100の位置を補正した、補正乗客位置情報を生成する。第1位置推定部162は、補正乗客位置情報を、第1乗客位置情報通信処理部170に出力する。なお、本実施の形態では、第1位置推定部162は、三点測位方式により乗客端末100の位置を推定しているが、二点測位又は四点測位以上によって乗客端末100の位置を推定してもよい。第1位置推定部162は、乗客端末100の生成部の一例である。なお、二点測位の場合は、乗客端末100で測定された乗客端末位置情報も補正に用いられる。
ここでいう特定車両位置情報は、例えば、1台の車両端末200がビーコン信号を送信する際にビーコン信号受信部130が取得した、車両位置情報を示している。このため、ここでいう電波強度を示す情報及び車両端末の複数の位置の各々をそれぞれ示す複数の特定車両位置情報の各々の複数の組は、乗客端末100の位置を導き出すために用いられる組を意味している。
なお、ビーコン信号受信部130は、複数の車両端末200からそれぞれのビーコン信号を受信することもある。この場合も、上述と同様に、ビーコン信号受信部130がそれぞれのビーコン信号の電波強度を計測し、電波強度距離変換部140がそれぞれの電波強度に基づいて乗客端末100と車両端末200との間の距離をそれぞれ算出してもよい。第1処理部160は、それぞれの距離と車両端末200それぞれの位置との3つ以上の組から乗客端末100の位置を算出してもよい。
第1乗客位置情報通信処理部170は、乗客位置情報を第1GPS位置情報算出部120から取得する度に、乗客側通信部102を介して、乗客位置情報をサーバ300に送信する。
また、第1乗客位置情報通信処理部170は、第1ビーコン情報通信処理部150がビーコン情報を取得すると、第1位置推定部162から取得した補正乗客位置情報を、乗客側通信部102を介してサーバ300に送信し、かつ、第1提示制御部190に出力する。
第1車両位置情報通信処理部180は、乗客側通信部102を介して、サーバ300から後述する車両位置情報を所定の時間間隔で取得する。第1車両位置情報通信処理部180は、車両位置情報を取得する度に第1提示制御部190に出力する。
第1提示制御部190は、乗客案内情報を取得し、乗客端末100に対して乗客端末100向けの乗客案内情報の提示を制御する。例えば、第1提示制御部190は、乗客端末100が車両端末200に近づけば、乗客端末100に表示される画面を拡大して表示したり、車両と落ち合う場所(以下、目的地とも称する。)を矢印等で表示したりしてもよい。乗客案内情報は、乗客端末100に対して、乗客10が目的地に向かうための距離及びルート案内の少なくとも一方を示す情報である。乗客案内情報には、車両位置情報と補正乗客位置情報とが含まれる。第1提示制御部190は、乗客端末100の提示制御部の一例である。乗客案内情報は、ナビゲーション情報の一例である。
また、第1提示制御部190は、第1乗客位置情報通信処理部170から乗客位置情報を取得すると、乗客位置情報に示される位置を乗客案内情報に示す地図に反映して乗客端末100に出力してもよい。また、第1提示制御部190は、第1車両位置情報通信処理部180から車両位置情報を取得した場合も、車両位置情報に示される位置を乗客案内情報が示す地図に反映して乗客端末100の表示部に出力してもよい。
乗客側通信部102は、ネットワークを介してサーバ300と無線通信を行う通信インターフェイスである。本実施の形態では、乗客端末100は基地局を介してネットワークに接続されている。乗客側通信部102は、サーバ300からビーコン情報、車両位置情報、及び車両案内情報を受信したり、ビーコン情報の要求、及び乗客位置情報をサーバ300に送信したりする。乗客側通信部102は、乗客端末100の第2通信部の一例である。
[車両端末]
図3は、実施の形態1における車両端末200の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、車両端末200は、第2GPS受信部210と、第2GPS位置情報算出部220と、走行情報受信部230と、車両位置推定部240と、第2車両位置情報通信処理部250と、第2乗客位置情報通信処理部260と、第2ビーコン情報通信処理部270と、ビーコン信号送信部280と、第2提示制御部290と、車両側通信部202とを有する。本実施の形態では、車両端末200は、情報処理装置の一例であるが、情報処理装置を搭載していてもよい。この場合、情報処理装置は、第2GPS受信部210、車両側通信部202、ビーコン信号送信部280、車両位置推定部240、及び第2提示制御部290で構成されていてもよい。
第2GPS受信部210は、GPS発信機から送信される、車両位置情報を算出するのに必要となる衛星の軌道データを含む衛星信号を受信して、第2GPS位置情報算出部220に出力する。ここでいう車両位置情報は、例えば車両端末200の緯度及び経度を示す座標である。車両位置情報を含む衛星信号の受信及び出力は、所定の時間間隔で行われる。第2GPS受信部210は、車両端末200の取得部の一例である。
第2GPS位置情報算出部220は、第2GPS受信部210が受信した衛星信号を用いて、現在の車両端末200の車両位置情報を生成する。第2GPS位置情報算出部220は、生成した車両位置情報を、車両位置推定部240に出力する。第2GPS位置情報算出部220は、現在の車両端末200の車両位置情報を取得する度に、車両位置情報の生成及び出力を行う。
走行情報受信部230は、車両端末200の移動速度等を示す移動情報を受信する。移動情報が示す移動速度は、例えば、車両20の速度計から取得する。走行情報受信部230は、移動情報を車両位置推定部240に出力する。
車両位置推定部240は、移動情報と車両位置情報とに基づいて、車両端末200の現在位置を推定する。車両位置推定部240は、推定した車両端末200の位置を示す車両位置情報を、第2車両位置情報通信処理部250、第2ビーコン情報通信処理部270及び第2提示制御部290に出力する。
第2車両位置情報通信処理部250は、車両側通信部202を介して、車両位置情報を車両位置推定部240から取得する度に、サーバ300に送信する。
第2乗客位置情報通信処理部260は、車両側通信部202を介して、サーバ300から補正乗客位置情報を所定の時間間隔で取得する。第2乗客位置情報通信処理部260は、補正乗客位置情報を取得する度に第2提示制御部290に出力する。
第2ビーコン情報通信処理部270は、車両位置情報及び乗客位置情報を用いて車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であるか否かを判定する。第2ビーコン情報通信処理部270は、車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であると判定すると、ビーコン信号送信部280に乗客端末100が直接的に受信するようにビーコン信号を送信させる。車両位置推定部240は、車両端末200の判定部の一例である。具体的には、第2ビーコン情報通信処理部270は、乗客端末100と車両端末200とが所定の位置関係にある場合に、車両端末200の複数の位置においてビーコン信号を送信するようにビーコン信号送信部280に指示を行う。第2ビーコン情報通信処理部270は、ビーコン信号送信部280にビーコン信号を送信させると、ビーコン信号を送信した時点の車両位置情報と、送信したビーコン信号を識別するビーコンIDとを含めたビーコン情報を生成する。ビーコンIDは、車両位置情報に対応付けられている。第2ビーコン情報通信処理部270は、車両側通信部202を介して、サーバ300にビーコン情報を送信する。なお、第2ビーコン情報通信処理部270は、車両20が走行中である場合は、所定の時間間隔でビーコン信号を送信するようにビーコン信号送信部280に指示してもよい。これにより、車両端末200の複数の位置においてビーコン信号を送信することができる。
車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であると判定されると、ビーコン信号送信部280は、第2ビーコン情報通信処理部270の指示により、車両端末200の複数の位置において、乗客端末100に直接的に受信するようにビーコン信号の送信を開始する。ビーコン信号送信部280は、所定の時間間隔でビーコン信号を送信する。ビーコン信号送信部280は、車両端末200の第1通信部の一例である。
第2提示制御部290は、車両案内情報を取得し、車両端末200に対して車両端末200向けの車両案内情報の提示を制御する。例えば、第2提示制御部290は、車両端末200が乗客端末100に近づけば、車両端末200に表示される画面を拡大して表示したり、目的地を矢印等で表示したりしてもよい。車両案内情報は、車両端末200に対して、車両が目的地に向かうための距離及びルート案内の少なくとも一方を示す情報である。車両案内情報には、車両位置情報と、補正乗客位置情報とが含まれる。第2提示制御部290は、車両端末200の提示制御部の一例である。車両案内情報は、ナビゲーション情報の一例である。
また、第2提示制御部290は、第2乗客位置情報通信処理部260から乗客位置情報を取得すると、乗客位置情報に示される位置を乗客案内情報が示す地図に反映して乗客端末100に出力してもよい。また、第2提示制御部290は、第2乗客位置情報通信処理部260から乗客位置情報を取得すると、乗客位置情報に示される位置を車両案内情報が示す地図に反映して車両端末200の表示部に出力してもよい。
車両側通信部202は、ネットワークを介してサーバ300と無線通信を行う通信インターフェイスである。本実施の形態では、車両端末200は基地局を介してネットワークに接続されている。車両側通信部202は、車両位置情報、及びビーコン情報をサーバ300に送信したり、サーバ300から乗客位置情報、及び車両案内情報を受信したりする。車両側通信部202は、車両端末200の第2通信部の一例である。
[サーバ]
図4は、実施の形態1におけるサーバ300の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、サーバ300は、乗客端末100と、車両20に搭載される車両端末200との間で伝達される情報を管理するサーバ300である。サーバ300は、ネットワークを介して、乗客端末100及び車両端末200に接続している。
サーバ300は、処理部310と、サーバ通信部320と、記憶部330とを備える。
処理部310は、乗客位置情報及び車両位置情報に基づいて、車両端末200から乗客端末100までのルート案内する車両案内情報を生成し、かつ、車両端末200から乗客端末100までのルート案内する乗客案内情報を生成する。処理部310は、サーバ通信部320を介して、車両案内情報を車両端末200に送信し、乗客案内情報を乗客端末100に送信する。
なお、処理部310は、乗客端末100から乗客位置情報が取得されない場合、乗客位置情報が取得されるように乗客を誘導する情報を含む乗客案内情報を生成してもよい。例えば、処理部310は、第1GPS受信部110が衛星信号を受信できない場合に、乗客端末100を持つ乗客に屋外、建物が少ない場所、又は低層の建物がある場所への移動を促す情報を含む乗客案内情報を生成し、サーバ通信部320を介して、生成した乗客案内情報を乗客端末100に送信する。
サーバ通信部320は、乗客端末100から乗客位置情報を受信し、受信した乗客位置情報を車両端末200に送信する通信インターフェイスである。また、サーバ通信部320は、車両端末200から車両位置情報を受信し、受信した車両位置情報を乗客端末100に送信する。サーバ通信部320は、このような乗客位置情報及び車両位置情報の受信と送信とを繰り返す。また、受信した乗客位置情報及び車両位置情報は、処理部310及び記憶部330に出力される。
サーバ通信部320は、車両端末200がビーコン信号を送信した後に、車両端末200からビーコン情報を受信する。ビーコン情報は、記憶部330に格納される。また、サーバ通信部320は、車両端末200がビーコン信号を送信した後に、乗客端末100からビーコン情報の要求を受信する。処理部310がビーコン情報の要求に含まれるビーコンIDと一致するビーコンIDを含むビーコン情報を記憶部330から読み出すことで、サーバ通信部320は、要求に対する応答として、読み出されたビーコン情報を乗客端末100に送信する。
記憶部330は、サーバ通信部320から取得した乗客位置情報、車両位置情報及びビーコン情報を格納している。
[動作]
次に、本実施の形態におけるナビゲーションシステム1の動作について説明する。
図5は、実施の形態1におけるナビゲーションシステム1の動作を示すシーケンス図である。
図5に示すように、まず、車両端末200は、第1GPS受信部110によって、自機の位置を示す車両位置情報を取得する(S21)。また、乗客端末100は、第2GPS受信部210によって、自機の位置を示す乗客位置情報を取得する(S31)。
次に、車両端末200は、車両位置情報をサーバ300に送信する(S22)。また、乗客端末100は、乗客位置情報をサーバ300に送信する(S32)。なお、ステップS22及びステップS32は、順番が逆でもよく、車両端末200は、両者を同時に受信してもよい。
次に、サーバ300は、車両位置情報及び乗客位置情報を記憶部330に格納する(S11)。
次に、サーバ300は、乗客位置情報を車両端末200に送信し、車両位置情報を乗客端末100に送信する(S12)。図5の破線で囲まれている領域の処理は、所定期間ごとに繰り返えされる。
次に、車両端末200は、乗客位置情報を受信してから、車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であるか否かを判定する。図5では、車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係、つまり車両端末200が乗客端末100から所定の距離内である場合を想定している。このため、車両端末200が乗客端末100から所定の距離内であると判定されると(S23)、車両端末200は、ビーコン信号を乗客端末100に送信を開始する(S24)。
次に、車両端末200は、それぞれのビーコン信号を識別するビーコンID、及び、車両端末200がビーコン信号を送信した時点での車両位置情報が含むビーコン情報を生成し、生成したビーコン情報を、サーバ300に送信する(S25)。
次に、サーバ300は、ビーコン情報を記憶部330に格納する(S13)。
また、乗客端末100は、ステップS24で車両端末200から送信されたビーコン信号を受信すると、サーバ300に対してビーコン情報の要求を行う(S33)。
次に、サーバ300は、ステップS33において乗客端末100から送信されたビーコン情報の要求を受信すると、ビーコン情報の要求に含まれるビーコンIDと一致するビーコンIDを含むビーコン情報を、記憶部330から読み込み、要求に対する応答として、乗客端末100に送信する(S14)。
次に、乗客端末100は、ステップS24で送信されたビーコン信号を受信する度に、ビーコン情報と電波強度とから乗客位置を補正した補正乗客位置情報を生成する(S34)。
次に、乗客端末100は、補正乗客位置情報をサーバ300に送信する(S35)。
次に、サーバ300は、車両位置情報及び補正乗客位置情報に基づいて、車両案内情報及び乗客案内情報を生成し(S15)、記憶部330に格納する。
次に、サーバ300は、車両案内情報を車両端末200に送信し、乗客案内情報を乗客端末100に送信する(S16)。そして、ナビゲーションシステム1はこの処理を終了する。
図5のステップS24、S25、S33及びS14の処理について、図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態1における乗客端末100と車両端末200との位置関係から、ビーコン信号の送信とビーコン情報の伝達とを示す模式図である。図6には、乗客端末100と車両端末200とが図示されていないが、乗客端末100が乗客に所持され、車両端末200が車両20に搭載されているものとする。図6は、例えば、車両20が乗客に近づく場合である。なお、図6のような例に限定されず、例えば、乗客端末100が車両端末200に近づく場合もあり、乗客端末100及び車両端末200が目的地に近づく場合もある。
例えば図6の円形の破線で示すように、乗客端末100と車両端末200との所定の位置関係は、乗客端末100が車両端末200から所定範囲内言い換えると所定距離内にある関係である。例えば車両端末200が乗客端末100に近づく、つまり乗客端末100が車両端末200から所定距離内になると、車両端末200は、ビーコン信号を送信するとともに、ビーコン情報をサーバ300に送信する。乗客端末100は、サーバ300を介してこのビーコン情報を取得することで、ビーコン情報を取得することができる。
次に、図5のステップS34で生成する補正乗客位置情報について、図7を用いて説明する。
図7は、実施の形態1における乗客端末100が、車両端末200により異なる複数の位置で送信されたビーコン信号を用いて、乗客端末100の位置を推定する手段を例示した模式図である。図7では、乗客10は停止している状態であり、車両20が移動している状態を想定している。図7では、三点測位方式により乗客端末100の位置を推定している。
図7では、移動中の1台の車両端末200がそれぞれ異なる三箇所で、それぞれビーコン信号を送信する場合を例示する。図5のステップS24のビーコン信号の受信、ステップS14のビーコン情報の受信を繰り返すことで、乗客端末100は、車両端末200の三箇所それぞれからの距離情報を生成する。乗客端末100は、三箇所それぞれについての距離情報及び車両端末200の位置情報に基づいて、三点測位方式により自機の位置を算出することができる。なお、図7では、同一の車両端末200から複数の位置において送信されたビーコン信号であるが、互いに異なる複数の車両端末200からそれぞれ送信されたそれぞれのビーコン信号であってもよい。
次に、図5のステップS16でサーバ300が生成する、車両案内情報及び乗客案内情報について、図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態1における乗客10が車両20に向かって移動している場合に、補正された乗客端末100の位置を更新し続ける場合を例示した模式図である。図8では、車両20が目的地に到着して待機している状態であり、乗客10が車両20に近づいている場合を想定する。なお、図8のような例に限定されず、例えば、乗客端末100が車両端末200に近づく場合、乗客端末100及び車両端末200が目的地に近づく場合もある。
まず、図7で示したように乗客端末100の位置が補正された後、乗客10すなわち乗客端末100が図8に示したような地点Aに位置するとする。ステップS16において、サーバ300が第1の車両案内情報を車両端末200に送信し、第1の乗客案内情報を乗客端末100に送信しているので、それに従って乗客10は車両20の位置する目的地に移動を開始する。
さらに、乗客端末100が車両端末200に近づき、乗客端末100の位置が地点Bにて、図5のステップS24の車両端末200によるビーコン信号の送信と乗客端末100によるビーコン信号の受信、ステップS14のビーコン情報の受信が行われる。乗客端末100は、受信されたビーコン信号の電波強度とビーコン情報に含まれる車両位置情報とから車両端末200からの距離を算出し、補正後の乗客端末100の位置をさらに更新する。乗客端末100は、更新された補正後の乗客端末100の位置情報をサーバ300に送信する。そして、サーバ300は、更新された補正後の乗客端末100の位置情報を用いて車両案内情報及び乗客案内情報を更新し、第2の車両案内情報を車両端末200に送信し、第2の乗客案内情報を乗客端末100に送信する。ビーコン信号の性質上、乗客端末100と車両端末200との距離が近づけば近づくほど、乗客端末100の電波強度が強くなるため、乗客端末100は、自機の位置をより正確に推定することができる。この第2の車両案内情報及び第2の乗客案内情報によれば、第1の車両案内情報及び第1の乗客案内情報よりも精度の高い内容が、乗客端末100に表示される。
さらに、乗客端末100が車両端末200に近づき、乗客端末100の位置が地点Cにて、図5のステップS24の車両端末200によるビーコン信号の送信と乗客端末100によるビーコン信号の受信、ステップS14のビーコン情報の受信が行われる。地点Bと同様に、乗客端末100は、受信されたビーコン信号の電波強度とビーコン情報に含まれる車両位置情報とから車両端末200からの距離を算出し、補正後の乗客端末100の位置をさらに更新する。乗客端末100は、更新された補正後の乗客端末100の位置情報をサーバ300に送信する。そして、サーバ300は、更新された補正後の乗客端末100の位置情報を用いて車両案内情報及び乗客案内情報を更新し、第3の車両案内情報を車両端末200に送信し、第3の乗客案内情報を乗客端末100に送信する。この第3の車両案内情報及び第3の乗客案内情報によれば、第1及び第2の車両案内情報並びに第1及び第2の乗客案内情報よりも精度の高い内容が、乗客端末100に表示される。
このことから、乗客端末100が車両端末200に近づけば、乗客端末100の電波強度が強くなるので、乗客端末100は、三点測位を用いて補正された補正乗客位置情報を、ビーコン信号を受信する度に更新してサーバ300に送信する。サーバ300は、更新された補正乗客位置情報等に基づいて、案内情報を生成することでより正確に乗客端末100又は車両端末200すなわち乗客10又は車両20を目的地に案内することができる。
なお、上述の補正後の乗客位置情報の更新には、ビーコン情報は用いられなくてもよい。
次に、乗客端末100に表示される乗客案内情報について、図9を用いて説明する。
図9は、実施の形態1における乗客端末100に表示される乗客案内情報を例示した模式図である。図9のaには、車両20が到着する範囲すなわち目的地の範囲が、乗客端末100に表示されている。目的地の範囲は、乗客10を目的地に案内する表示であり、斜線のハッチングで表示している。
図9のbには、乗客位置情報が補正されることにより図9のaよりも目的地の精度が向上した場合の目的地の範囲が表示されている。図9のbに示すように、乗客端末100には、図9のaに示したような範囲よりも狭い範囲、すなわち絞りこまれた範囲が目的地の範囲として表示されている。さらに、乗客端末100には、目的地の範囲へ乗客を誘導するためのオブジェクトが表示されてもよい。例えば、当該オブジェクトとして、図9のbの例では、矢印が表示されている。
次に、車両端末200に表示される車両案内情報について、図10を用いて説明する。
図10は、実施の形態1における車両端末200に表示される車両案内情報を例示した模式図である。図10のaは、第1の車両案内情報を例示している。図10のaに示すように、車両20が目的地(ここでは乗客端末100の位置)に向かうためのルート案内が、車両端末200に表示されている。ルート案内は、太い破線で表示している。また、乗客端末100の位置は、細い破線R2で表示している。乗客端末100の位置は、誤差が含まれるため点ではなく範囲で表されている。乗客案内情報には、車両端末200の位置から補正乗客位置までの距離及びルート案内の少なくとも一方が示されている。本実施の形態では、乗客案内情報には、距離及びルート案内が示されている。ルート案内は、経路の一例である。
図10のbは、図10のaよりも車両端末200が乗客端末100に近づいた場合において表示される第2の車両案内情報を例示している。図10のbに示すように、車両20が目的地に向かうためのルート案内が、車両端末200に表示されている。
このように、車両端末200と乗客端末100とが近づくと、乗客端末100の位置検出精度が高くなるすなわち誤差が小さくなるため、図10のaよりも図10のbの方が細い破線R2の領域が小さくなる。その結果、車両20を乗客端末100のより近くに案内することができ、乗客10と車両20とをスムーズに落ち合わせることができる。
次に、本実施の形態における車両端末200の動作について説明する。
図11は、実施の形態1における車両端末200の動作を示すフローチャートである。図11では、車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であることを、車両位置が乗客位置から所定の距離内であることとする。
図11に示すように、まず、車両端末200は、第2GPS受信部210を介して車両端末200の位置を示す車両位置情報を取得し、かつ、サーバ300から乗客位置情報を取得する(S111)。
次に、第2ビーコン情報通信処理部270は、車両位置が乗客位置から所定の距離内か否かを判定する(S112)。
車両位置が乗客位置から所定の距離内でなければ(S112でNo)、車両端末200は、処理をステップS111に戻す。
車両位置が乗客位置から所定の距離内であれば(S112でYes)、ビーコン信号送信部280は、ビーコン信号を送信する(S113)。
次に、第2ビーコン情報通信処理部270は、ビーコン情報をサーバ300に送信する(S114)。
次に、第2提示制御部290は、車両案内情報を受信したか否かを判定する(S115)。
第2提示制御部290が車両案内情報を受信した場合(S115でYes)、第2提示制御部290は、受信した車両案内情報を実行する。これにより、車両端末200は、車両案内情報を表示する。車両端末200は、処理を終了する。
一方、第2提示制御部290が車両案内情報を受信していない場合(S115でNo)、第2提示制御部290は、処理をステップS113に戻す。
次に、本実施の形態における乗客端末100の動作について説明する。
図12は、実施の形態1における乗客端末100の動作を示すフローチャートである。
図12に示すように、まず、乗客端末100は、第1GPS受信部110を介して乗客端末100の位置を示す乗客位置情報を取得し、サーバ300から乗客位置情報を取得する(S131)。
次に、第1位置判定部161は、車両位置が乗客位置から所定の距離内か否かを判定する(S132)。
車両位置が乗客位置から所定の距離内でない場合(S132でNo)、乗客端末100は、処理をステップS131に戻す。
車両位置が乗客位置から所定の距離内である場合(S132でYes)、走行情報受信部230は、ビーコン信号を受信することができるように、ビーコン信号の待ち受けを開始する(S133)。
次に、第2乗客位置情報通信処理部260は、ビーコン信号を受信したか否かを判定する(S134)。
乗客端末100は、ビーコン信号を受信していない場合(S134でNo)、ステップS133の処理に戻す。
ビーコン信号を受信した場合(S134でYes)、ビーコン信号受信部130は、受信したビーコン信号の電波強度を測定する(S135)。
次に、乗客端末100は、受信したビーコン信号に示されるビーコンIDと一致するビーコンIDを含むビーコン情報の送信をサーバ300に要求する(S136)。
次に、第1ビーコン情報通信処理部150は、サーバ300からビーコン情報を受信したか否かを判定する(S137)。
ビーコン情報を受信していない場合(S137でNo)、乗客端末100は、ステップS136の処理に戻す。
ビーコン情報を受信した場合(S137でYes)、第1処理部160は、ビーコン情報とステップS135で測定した電波強度とを対応付ける(S138)。
次に、第1ビーコン情報通信処理部150は、ビーコン情報を3つ以上受信したか否かを判定する(S139)。なお、第1ビーコン情報通信処理部150は、3つ以上のビーコン情報を受信したか否かの判定を行っているが、あくまでも例示であり、2つのビーコン情報を受信したか否かの判断を行ってもよい。この場合、乗客位置の絞り込みが不足することがあるため、乗客端末100は、さらに、道路情報などのビーコン信号を送信した車両が存在する可能性が高い領域を示す情報を用いて、乗客位置情報を補正してもよい。
ビーコン情報を3つ以上受信していない場合(S139でNo)、乗客端末100は、ステップS133の処理に戻す。
ビーコン情報を3つ以上受信した場合(S139でYes)、第1位置推定部162は、ビーコン信号の電波強度と、ビーコン情報とから乗客位置を補正した補正乗客位置情報を生成する(S140)。
次に、第1位置推定部162は、生成した補正乗客位置情報をサーバ300に送信する(S141)。
次に、第1提示制御部190は、乗客案内情報を受信したか否かを判定する(S142)。
第1提示制御部190が乗客案内情報を受信していない場合(S142でNo)、第1提示制御部190は、この処理を繰り返す。
一方、第1提示制御部190が車両案内情報を受信した場合(S142でYes)、第1提示制御部190は、受信した車両案内情報を実行する(S143)。そして、乗客端末100は、処理を終了する。
次に、本実施の形態におけるサーバ300の動作について説明する。
図13は、実施の形態1におけるサーバ300の動作を示すフローチャートである。
図13に示すように、まず、サーバ300は、車両端末200からビーコン情報を受信したか否かを判定する(S151)。
サーバ300が車両端末200からビーコン情報を受信していない場合(S151でNo)、サーバ300はこの処理を終了する。なお、サーバ300は、この処理を最初からやり直してもよい。
サーバ300が車両端末200からビーコン情報を受信した場合に(S151でYes)、サーバ300は、受信したビーコン信号を記憶部330に格納する(S152)。
次に、サーバ300は、乗客端末100からビーコン情報の要求を受信したか否かを判定する(S153)。
乗客端末100からビーコン情報の要求を受信しない場合(S153でNo)、サーバ300は、この処理を終了する。なお、サーバ300は、この処理を最初からやり直してもよい。
乗客端末100からビーコン情報の要求を受信した場合(S153でYes)、処理部310は、ビーコン情報の要求に含まれるビーコンIDと一致するビーコンIDを含むビーコン情報が記憶部330から読み出す。処理部310は、サーバ通信部320を介して、このビーコン信号を乗客端末100に送信する(S154)。
次に、サーバ300は、乗客端末100から補正乗客位置情報を受信したか否かを判定する(S155)。
乗客端末100から補正乗客位置情報を受信していない場合(S155でNo)、サーバ300は、この処理を終了する。なお、サーバ300は、この処理を最初からやり直してもよい。
乗客端末100から補正乗客位置情報を受信した場合(S155でYes)、サーバ300の処理部310は、車両位置情報及び補正乗客位置情報に基づいて、車両案内情報及び乗客案内情報を生成する(S156)。
次に、サーバ300は、車両案内情報及び乗客案内情報を送信する(S157)。そして、サーバ300は、処理を終了する。
これらのように、このナビゲーションシステム1では、車両端末200が所定期間ごとに乗客位置情報を受信し、乗客端末100が所定期間ごとに車両位置情報を受信するため、車両位置情報と乗客位置情報とを互いに共有することができる。また、車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係である場合に、サーバ300が車両案内情報及び乗客案内情報を生成し、車両案内情報が車両端末200に送信され、乗客案内情報が乗客端末100に送信される。このため、乗客10が乗客案内情報の案内に従って移動し、車両も乗客案内情報の案内に従って移動することで、乗客10は、車両20にスムーズに乗車することができる。
(実施の形態2)
[構成]
本実施の形態の情報処理装置及び情報処理方法の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態1と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
車両位置推定部240は、走行情報受信部230が取得した移動情報を第2ビーコン情報通信処理部270に出力する。移動情報は、車両端末200の移動速度、又は、車両端末200の位置の変化を示している。
第2ビーコン情報通信処理部270は、車両20の移動に関する移動情報を取得し、取得した移動情報に基づいて、信号の送信間隔を制御する。第2ビーコン情報通信処理部270は、移動速度が速くなるほど、又は、車両端末200の位置の変化が大きいほど、送信間隔を短くする。例えば、変化の指標は、変化量又は変化率であってよい。
[動作]
次に、本実施の形態における車両端末200の動作について説明する。
図14は、実施の形態2における車両端末200の動作を示すフローチャートである。図14では、車両端末200の位置と乗客端末100の位置とが所定の位置関係であることを、車両位置が乗客位置から所定の距離内であることとする。
図14では、図11と同様の処理は同一符号を付してその説明を適宜省略する。
図14に示すように、まず、車両端末200は、ステップS111、ステップS112の処理を行う。
車両位置が乗客位置から所定の距離内であれば(S112でYes)、車両端末200は、サーバ300から車両20の移動情報を受信する(S161)。
次に、第2ビーコン情報通信処理部270は、車両の移動情報に応じて、ビーコン信号の送信間隔を設定する(S162)。そして、車両端末200は、ステップS113〜ステップS116の処理を行い、処理を終了する。
このように、このナビゲーションシステム1では、移動情報に応じてビーコン信号の送信間隔が制御される。例えば、車両端末200が移動していない場合すなわちビーコン信号を送信しても乗客位置情報の補正に役立ちにくい場合には、第2ビーコン情報通信処理部270は、ビーコン信号の送信間隔を長くする。これにより、車両端末200の省電力又は通信帯域の有効活用が可能となる。また、反対に、車両端末200が高速で移動している場合には、第2ビーコン情報通信処理部270は、ビーコン信号の送信間隔を短くする。これにより、乗客端末100がビーコン信号の受信を失敗することをカバーすることができる。したがって、例えば、或る信号を乗客端末100が受信することができなかったとしても、短い送信間隔で送信された別の信号を乗客端末100が受信することができれば、乗客端末100が乗客端末位置の補正のための複数のビーコン信号の受信を全て失敗するおそれを抑制することができる。
(その他変形例)
以上、本開示の実施の形態1、2に係る情報処理装置及び情報処理方法について説明したが、本開示の実施の形態は上述の実施の形態1、2に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態に係る情報処理装置及び情報処理方法において、車両位置推定部240は、第2GPS位置情報算出部220が算出した複数の車両位置情報に基づいて、車両端末200の移動速度を算出してもよい。例えば、車両位置推定部240は、連続して取得した2つの車両位置情報を第2GPS位置情報算出部220から取得すると、2つの車両位置情報に示される2つの車両端末200の間の距離と、車両位置情報に付加されている時間の差とから、速度を算出することができる。また、車両位置推定部240は、連続して取得した2つの車両位置情報から、車両端末の位置の変化を算出することができる。
また、上記実施の形態に係る情報処理装置及び情報処理方法において、第1提示制御部190は、車両20が目的地に近づくと、音声で車両20が近づいていることを知らせてもよい。また、第2提示制御部290は、乗客10が目的地に近づくと、音声で乗客10が近づいていることを知らせてもよい。
また、上記実施の形態に係る情報処理装置は、車両端末200とは独立した装置であってもよい。例えば、情報処理装置は、第2GPS位置情報算出部220と、車両位置推定部240と、第2車両位置情報通信処理部250と、第2乗客位置情報通信処理部260と、第2ビーコン情報通信処理部270と、を有し、車両端末200側の第2GPS受信部210と、走行情報受信部230と、ビーコン信号送信部280と、第2提示制御部290と、車両側通信部202と連携してもよい。
また、上記実施の形態では、車両案内情報が補正乗客位置情報の変化に応じた態様で表示される例を説明したが、乗客案内情報が補正乗客位置情報の変化に応じた態様で表示されてもよい。
また、上記実施の形態に係る情報処理装置及び情報処理方法に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、本開示の一態様は、情報処理装置およびプログラムにより実行される情報処理方法として実現されてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
以上、一つ又は複数の態様に係る情報処理装置およびプログラムについて、実施の形態1、2に基づいて説明したが、本開示の実施の形態1、2は当該複数の態様に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態1、2に施したもの、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。