JP2019189317A - 二重容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】外層体にポリプロピレンを用いるようにしてもピンチオフ部に割れが生じにくい二重容器を提供する。【解決手段】口部11、胴部12及び底部13を有するボトル形状の外層体10と、外層体10の内側に収められた減容変形可能な内層体20と、底部13に設けられた突条形状のピンチオフ部15と、を有する二重容器1であって、外層体10が、ポリプロピレンを主材として構成された本体層10Aと、ポリエチレンを主材として構成され、本体層10Aの内側に積層されるとともに内層体20に対して剥離可能に積層された内側層10Bと、を有することを特徴とする二重容器1。【選択図】図4

Description

本発明は、外層体の内側に減容変形可能な内層体が収められた二重容器に関し、特に、積層パリソンを押出ブロー成形することにより形成されて底部に突条形状のピンチオフ部を備えるものに関する。
化粧水などの化粧料や、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸、または食品調味料などの液状の内容物を収納する容器として、口部、胴部及び底部を有するボトル形状の外層体と外層体の内側に収められた減容変形可能な内層体とを有し、外層体の胴部をスクイズして内層体に収容された内容物を注出させた後、外層体に設けた空気導入孔から内層体と外層体との間に外気を導入することにより、内層体を減容変形させたまま外層体を元の形状に復元させることができるようにした二重容器が知られている(例えば特許文献1参照)。このような構成の二重容器によれば、空気との置換を行うことなく内容物を注出することができるので、内層体に収容されている内容物が空気と接触することを減らして内容物の劣化や変質を抑制することができる。
特開2013−151316号公報
上記のような二重容器として、金型を用いて積層パリソンを押出ブロー成形(EBM:Extrusion Blow Molding)することにより形成される積層剥離容器(デラミ容器)が知られている。この場合、二重容器は、相溶性の低い外層用の合成樹脂材料と内層用の合成樹脂材料とを共押出して円筒状の積層パリソンとし、この積層パリソンを、少なくとも2以上に分割される金型を用いてブロー成形することにより、外層体の内面に内層体が積層された二重構造に形成される。このとき、円筒状の積層パリソンが、金型によって押し潰されるとともにその先端が食い切られて開口が閉塞されることにより、二重容器の底部には突条形状のピンチオフ部が設けられることになる。
一方、二重容器では、その口部に装着される注出キャップ等に設けた逆止弁機能により、胴部がスクイズされたときに外層体と内層体との間の空気が空気導入孔から外部に漏れ出すことを阻止して内層体が当該空気を介して間接的に胴部に押圧されて内容物が注出されるようにするとともに、胴部のスクイズが解除されたときに空気導入孔を開いて外層体と内層体との間に外気が導入されるようにして内層体を減容変形させたまま外層体のみを元の形状に復元させるようにしている。
このように、二重容器では、内容物を注出するために外層体の胴部がスクイズされたときには、外層体と内層体との間の空気が外部に漏出しないように外層体と内層体との間に保持する必要がある。そのため、容器が落下するなどして、その底部に設けられたピンチオフ部に衝撃等が加えられて当該ピンチオフ部に割れが生じると、内容物を注出させるために外層体の胴部をスクイズしても、外層体と内層体との間の空気がピンチオフ部から外部に漏出し、当該空気の内圧が高まらなくなって内容物を注出することができなくなるという問題が生じることになる。また、胴部がスクイズされる際の圧力が底部に伝わることによりピンチオフ部に割れが生じる虞もある。
二重容器は、口部にポンプを備えた注出具を装着し、このポンプを作動させて内容物を注出させる構成とすることもでき、この構成では、内容物の注出の際に胴部をスクイズ変形させる必要はがない。しかし、この場合においても、ピンチオフ部に割れが生じると、内層体の減容変形に伴ってピンチオフ部の割れ部分から水が入り込んでしまうなどの問題が生じる虞がある。
従来、外層体を構成する材質として比較的柔らかいポリエチレン(低密度ポリエチレン等)を用いていたため、衝撃等が加えられることによるピンチオフ部の割れが発生しづらかった。
しかし、容器の軽量化や耐熱性の確保等のために、ポリエチレンよりも硬質のポリプロピレンを外層体に使用しようとした場合、容器に衝撃等が加えられるとピンチオフ部に割れが生じて内容物を注出しづらくなるおそれがあるという問題点があった。特に、ポリプロピレンを外層体に使用した場合には、ピンチオフ部において内層体が外層体から突出して外部に露出する形状となり易く、そのため外層体と内層体との間に割れが発生し易くなる。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、外層体にポリプロピレンを用いるようにしてもピンチオフ部に割れが生じにくい二重容器を提供することにある。
本発明の二重容器は、口部、胴部及び底部を有するボトル形状の外層体と、前記外層体の内側に収められた減容変形可能な内層体と、前記底部に設けられた突条形状のピンチオフ部と、を有する二重容器であって、前記外層体が、ポリプロピレンを主材として構成された本体層と、ポリエチレンを主材として構成され、前記本体層の内側に積層されるとともに前記内層体に対して剥離可能に積層された内側層と、を有することを特徴とする。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記ピンチオフ部の下端において前記内層体が前記内側層により覆われているのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記内側層が低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンを主材として構成されているのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記内層体が、EVOHにより構成されて前記内側層の内側に積層されるバリア層を有するのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記本体層の外側にポリエチレンを主材とした最外層が積層されているのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記外層体と前記内層体との間に、前記口部から前記底部にまで延びる少なくとも1本の接着帯層が設けられているのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記外層体と前記内層体との間に外気を導入する外気導入孔が前記口部または前記胴部に設けられているのが好ましい。
本発明によれば、外層体にポリプロピレンを用いるようにしてもピンチオフ部に割れが生じにくい二重容器を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る二重容器の一部切欠き正面図である。 図1に示す二重容器の側面図である。 図1に示す二重容器の底面図である。 図1に示す二重容器の層構成を示す説明図である。 図3に示すピンチオフ部の横断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態に係る二重容器1の構成について詳細に例示説明する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲においては、上下方向は、図1に示すように二重容器1を正立姿勢とした状態における上下方向を意味するものとする。また、径方向とは、二重容器1の中心軸線を通り当該中心軸線に垂直な直線に沿う方向を意味するものとする。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施の形態に係る二重容器1は、この二重容器1の外殻を構成する外層体10と、外層体10の内側に収められた内層体20とを備えた二重構造となっている。
外層体10は、略円筒状の口部11と、該口部11の下端に連なる胴部12と、胴部12の下端に連なって胴部12の下端を閉塞する底部13とを有するボトル形状となっている。図示する場合では、胴部12は、口部11との連接部分から下方に向けて徐々に拡径するテーパ状の肩部分12aと、肩部分12aの下端に連なる外径が略一定の円筒状の本体部分12bとを有している。胴部12は可撓性を有しており、径方向内側に向けてスクイズ(押圧)されることで凹んだ状態に弾性変形することができるとともに、凹んだ状態から元の形状に自己の弾性力により復元することができる。
内層体20は、外層体10よりも薄肉で柔軟な袋状に形成されており、外層体10の内面に剥離可能に積層されている。内層体20の開口部は外層体10の口部11の開口端に連ねられており、その内部は開口部に連なる収容空間Sとなっている。収容空間Sには、例えば化粧水などの化粧料、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸、または食品調味料などの液状の内容物を収容することができる。内層体20は減容変形可能となっており、収容空間Sから外部に内容物が注出されるのに伴って、外層体10から剥離しつつ内容積を減少させるように変形することができる。
外層体10の口部11には外気導入孔11aが設けられている。詳細は図示しないが、本実施の形態においては、口部11には、その中心軸線を挟んで対称に一対の外気導入孔11aが設けられている。外気導入孔11aは、それぞれ外層体10と内層体20との間に連通しており、内層体20が外層体10から剥離して減容変形するのに伴って外層体10と内層体20との間に外気を導入することができる。
外層体10の肩部分12aには、外気導入孔11aの下方側の所定範囲に位置するように複数本の凹リブ14が設けられている。肩部分12aの外気導入孔11aの下方側の所定範囲に複数本の凹リブ14が設けられることにより、外気導入孔11aから胴部12の本体部分12bに向けて外層体10と内層体20との間に空気通路が形成され易くなっている。なお、凹リブ14は設けられていなくてもよい。
底部13は、接地面となる円環状の外縁部13aの内周側に上向きに湾曲する凹部13bを有し、凹部13bの部分にはピンチオフ部15が設けられている。
ピンチオフ部15は、凹部13bからの下方に向けて突出するとともに、凹部13bの中心を通り、その両端が外縁部13aにまで達するように真っ直ぐに延びた突条形状となっている。ピンチオフ部15の横断面形状は縦長の矩形形状となっており、その凹部13bから下方に向けた突出高さは凹部13bの深さの範囲内となっている。これにより、二重容器1を正立姿勢としたときに、ピンチオフ部15が接地面となる外縁部13aよりも下方に突出しないようにして、二重容器1を正立姿勢で安定して設置することができる。
ピンチオフ部15の下面には、横断面が略三角形状の突起部分15aが一体に設けられている。突起部分15aはピンチオフ部15よりも若干長さが短く、その両端部分は、当該両端部分に向けて高さ及び幅が漸減する形状となっている。
また、ピンチオフ部15には、一方側の側面から他方側の側面に向かって食い込む食込み部16が食い込み方向を互い違いとして複数設けられている。食込み部16が設けられることで、ピンチオフ部15の割れに対する強度がさらに高められている。なお、ピンチオフ部15は、食込み部16が設けられない構成とすることもできる。
外層体10の口部11には、例えば、注出用の逆止弁と外気導入孔11a用の逆止弁とが配設された注出キャップ、各種ノズルまたは注出ポンプ等の注出具(図示省略)が装着される。注出具の装着は、例えば口部11に設けられた雄ネジ11bを用いたねじ結合により行う構成とすることができるが、打栓によるアンダーカット係合で行う構成とすることもできる。なお、口部11に注出ポンプが装着された場合には、胴部12をスクイズされない構成とすることもできる。また、外気導入孔11a用の逆止弁は、外気導入孔11aに直接設けるようにしてもよい。
本実施の形態の二重容器1のように、口部11に外気導入孔11aを設けた構成とした場合には、外気導入孔11a用の逆止弁が配設された注出キャップ等の注出具を口部11に装着することで外気導入孔11aを開閉することができるので、外気導入孔を胴部12に設ける場合に比べて、二重容器1の構成を簡素化することができる。
口部11に注出キャップ(不図示)が装着された二重容器1は、外層体10の胴部12がスクイズされることにより、内層体20の収容空間Sに収容されている内容物を口部11から注出することができる。内容物の注出後、胴部12のスクイズが解除されて外層体10が元の形状に復元する際には、注出用の逆止弁が閉じられるとともに口部11に設けた外気導入孔11aから外層体10と内層体20との間に空気(外気)が導入され、内層体20を減容変形させたまま外層体10のみを元の形状に復元させることができる。したがって、内容物を注出したときに口部11から内層体20の収容空間Sへ外気が流入することを抑制して、収容空間Sに収容された内容物を空気に触れづらくし、その劣化を抑制することができる。再度内容物を注出するために胴部12をスクイズした場合には、外気導入孔11a用の逆止弁によって外層体10と内層体20との間の空気が外部に漏れ出すことが防止され、当該空気を介して内層体20を胴部12で押圧することができる。
次に、二重容器1の外層体10と内層体20の層構成について説明する。
図4に示すように、外層体10は、本体層10Aの内側に内側層10Bが積層されるとともに本体層10Aの外側に最外層10Cが積層され、これらが互いに剥離しないように一体的に密着した三層構造となっている。最外層10C/本体層10A/内側層10Bの各層の胴部12における平均厚みは、例えば10μm/600〜800μm/20μmとすることができる。
本体層10Aは外層体10の主要部分を構成する層であり、ポリプロピレン(PP)を主材として構成されている。外層体10の本体層10Aを、ポリプロピレンを主材とした構成とすることにより、外層体10すなわち二重容器1を軽量化することができるとともに二重容器1の耐熱性を高め、また、胴部12のスクイズ変形後の元の形状への復元性を高めることができる。
本実施の形態においては、本体層10Aは、ポリプロピレンを主材とし、これに再生材を混合した構成となっている。ここで、再生材とは、この二重容器1を成形する際に生じた不要な端材や、リサイクルされた二重容器1が粉砕されることにより得られた粉砕物などの再生樹脂のことである。本体層10Aを、再生材が混合された構成とすることにより、本体層10Aすなわち二重容器1のコストを低減することができる。
内側層10Bは外層体10の最も内側の層を構成するものであり、低密度ポリエチレン(LDPE)により構成され、内層体20に対して剥離可能となっている。なお、内側層10Bの厚みは、本体層10Aの厚みよりも薄くされている。
本実施の形態においては、内側層10Bを、低密度ポリエチレン(LDPE)により構成されたものとしているが、これに限らず、例えば直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)などの他のポリエチレンにより構成されたものとするなど、ポリエチレン(PE)を主材として構成されていればよい。また、内側層10Bは、ポリエチレンを主材としていれば、これに他の材質を混合した構成としてもよい。なお、外層体10の本体層10Aを、ポリプロピレンを主材とした構成とすることにより胴部12のスクイズ変形後の元の形状への復元性を高めつつ、胴部12が硬くなり過ぎて当該胴部12のスクイズ性が低下することを抑制するために、内側層10Bは、低密度ポリエチレンないし直鎖状低密度ポリエチレンで構成されたものとするのがより好適である。
最外層10Cは外層体10の最も外側の層を構成するものであり、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)により構成され、その厚みは、本体層10Aの厚みよりも薄くされている。なお、最外層10Cは、直鎖状低密度ポリエチレンに限らず、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの他のポリエチレンにより構成されたものとしてもよい。
外層体10は最外層10Cが設けられない構成とすることもできるが、上記のように、本体層10Aを、ポリプロピレンに再生材を混合した構成とした場合において、ポリエチレンで構成された最外層10Cを設けることで、外層体10すなわち二重容器1の表面に再生材が混合された層が露出することを防止して、二重容器1の美観を高めることができる。
内層体20は、最内層20Aと、最内層20Aの外側に接着層20Bにより接着されて積層されたバリア層20Cとを有する三層構造となっている。バリア層20C/接着層20B/最内層20Aの各層の胴部12における平均厚みは、例えば15μm/10μm/50μmとすることができる。
最内層20Aは直鎖状低密度ポリエチレンにより構成されている。これにより、内層体20は柔軟に減容変形することができる。なお、最内層20Aは直鎖状低密度ポリエチレンに限らず、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの他のポリエチレンで構成されたものとすることもできる。
バリア層20Cは、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)により構成されている。バリア層20CがEVOHで構成されることにより、内層体20のガスバリア性が高められている。
内層体20はバリア層20Cにおいてポリエチレンで構成される外層体10の内側層10Bの内面に剥離可能に積層されるが、バリア層20CをEVOHで構成されたものとすることにより、内層体20の外層体10に対する剥離性を高めて、内層体20が外層体10から容易且つ確実に剥離されるようにすることができる。
なお、バリア層20Cを構成するEVOHは、他の成分を添加して柔軟性を高めたものとしてもよく、あるいは所望の柔軟性とガスバリア性とを有するものとなるように共重合成分であるエチレン含有量を適宜変更したものを採用することもできる。
最内層20Aにバリア層20Cを接着するための接着層20Bは、例えば変性ポリオレフィン樹脂(「アドマー」(登録商標))で構成されたものを用いることができる。
上記構成を有する二重容器1は、外層体10に対応した層構成を有する合成樹脂層と内層体20に対応した層構成を有する合成樹脂層とを共押出して円筒状の積層パリソンを形成し、この積層パリソンを、左右分割型の金型を用いて押出ブロー成形することにより、外層体10の内面に内層体20が剥離可能に積層された積層剥離容器に構成される。なお、押出ブロー成形に用いる金型としては、左右分割型のものに限らず、少なくとも2以上に分割される金型であれば、例えば3方向に分割される金型や4方向に分割される金型などを用いることもできる。
また、二重容器1が左右分割型の金型を用いたブロー成形により形成されることにより、図2に示すように、外層体10の側面には、その中心軸線は挟んで対称に金型の分割面に沿って延びる一対のパーティングラインPL(図2においては1本のみを示す)が形成されている。これらのパーティングラインPLは、それぞれ外層体10の側面において口部11から胴部12を通って底部13にまで延びており、図3に示すように、底部13においてピンチオフ部15の長手方向の両端に連なっている。すなわち、ピンチオフ部15は、パーティングラインPLに沿って延びている。
ピンチオフ部15は、上記の押出ブロー成形において、円筒状の積層パリソンが金型により押し潰されるとともに食い切られてその開口が閉塞されることによって、二重容器1の底部13に突条形状に形成される。したがって、二重容器1は、ピンチオフ部15においても外層体10と内層体20とが積層された構成となっている。
ここで、本実施の形態の二重容器1では、外層体10の本体層10Aは、比較的硬質のポリプロピレンを主材として構成されているが、本体層10Aの内側に、ポリプロピレンよりも軟質のポリエチレンを主材とした内側層10Bを積層した構成としたことにより、二重容器1が落下するなどしてピンチオフ部15に衝撃等が加えられても、内側層10Bと内層体20との間に加わる荷重を比較的軟質のポリエチレンで構成された内側層10Bによって吸収してピンチオフ部15に割れが生じることを抑制することができる。
特に、内側層10Bを低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンで構成されたものとした場合には、内側層10Bと内層体20との間に加わる荷重を内側層10Bによってより効果的に吸収されるようにして、ピンチオフ部15に割れが生じることをさらに確実に抑制することができる。また、外層体10の本体層10Aを、比較的硬質のポリプロピレンを主材として構成されたものとしても、内側層10Bをより柔軟な低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンで構成されたものとすることにより、二重容器1の胴部12のスクイズ性の悪化を抑制することができる。
また、図5に示すように、本実施の形態の二重容器1では、外層体10を、ポリプロピレンを主材として構成された本体層10Aの内側にポリエチレンを主材とした内側層10Bを積層した構成としたことにより、上記押出ブロー成形において二重容器1を形成することで、ピンチオフ部15の下端において内層体20が内側層10Bにより覆われた構成となっている。すなわち、本実施の形態の二重容器1では、ピンチオフ部15の下端において、内層体20の最外側のバリア層20Cが内側層10Bにより覆われて外部に露出しない構成となっている。
特に、ピンチオフ部15の下面に突起部分15aを設けた場合には、内側層10Bがピンチオフ部15の下端の突起部分15aに案内されて当該突起部分15aにおいて外部に露出するとともに、その上側に内層体20のバリア層20Cの下端が位置するようにして、ピンチオフ部15の下端において内側層10Bを密着させ、ピンチオフ部15の下端において内層体20を内側層10Bによって確実に覆う構成とすることができる。
なお、図5においては、便宜上、外層体10を構成する内側層10Bと内層体20を構成するバリア層20C以外の層構成については簡略して示す。
このように、本実施の形態の二重容器1では、外層体10の本体層10Aを、ポリプロピレンを主材として構成されたものとした場合であっても、本体層10Aの内側にポリエチレンを主材とした内側層10Bを積層した構成とするとともに、ピンチオフ部15の下端において内層体20が内側層10Bによって覆われる構成としたことにより、ピンチオフ部15をその下端において内側層10Bが密着した高い強度を有するものとして、ピンチオフ部15に割れが生じることをさらに確実に抑制することができる。
図4に示すように、二重容器1は、外層体10と内層体20との間に、外層体10と内層体20とを互いに接合する接着帯層30を設けた構成とすることもできる。この場合、接着帯層30は、例えば変性ポリオレフィン樹脂(「アドマー」(登録商標))で構成することができる。
本実施の形態では、二重容器1の両側部に、それぞれパーティングラインPLに沿って、口部11から底部13にまで延びるとともにピンチオフ部15に達する2本の接着帯層30を設けるようにしている。このような接着帯層30を設けることにより、内容物が注出されたときに内層体20が扁平形状に減容変形するようにして、内層体20が歪んで変形することによって内層体20の内部に注出されずに内容物が残留することを抑制することができる。
本実施の形態の二重容器1の効果を確認するために、外層体が外側から内側に向けて、直鎖状低密度ポリエチレン(最外層)/低密度ポリエチレン+再生材(本体層)/低密度ポリエチレン(内側層)の三層構造を有するとともに、内層体が外側から内側に向けてバリア層(EVOH層)/接着材(接着層)/直鎖状低密度ポリエチレン(最内層)の三層構造を有し、これらの間に一対の接着帯層が設けられた構成の比較例1の二重容器と、外層体が外側から内側に向けて、直鎖状低密度ポリエチレン(最外層)/ポリプロピレン+再生材(本体層)/ポリプロピレン(内側層)の三層構造を有するとともに、内層体が外側から内側に向けてバリア層(EVOH層)/接着材(接着層)/直鎖状低密度ポリエチレン(最内層)の三層構造を有し、これらの間に一対の接着帯層が設けられた構成の比較例2の二重容器と、外層体が外側から内側に向けて、直鎖状低密度ポリエチレン(最外層)/ポリプロピレン+再生材(本体層)/低密度ポリエチレン(内側層)の三層構造を有するとともに、内層体が外側から内側に向けてバリア層(EVOH層)/接着材(接着層)/直鎖状低密度ポリエチレン(最内層)の三層構造を有し、これらの間に一対の接着帯層が設けられた構成の実施例1の二重容器と、外層体が外側から内側に向けて、直鎖状低密度ポリエチレン(最外層)/ポリプロピレン+再生材(本体層)/直鎖状低密度ポリエチレン(内側層)の三層構造を有するとともに、内層体が外側から内側に向けてバリア層(EVOH層)/接着材(接着層)/直鎖状低密度ポリエチレン(最内層)の三層構造を有し、これらの間に一対の接着帯層が設けられた構成の実施例1の二重容器とを用意し、これらについてピンチオフ部の強度測定を行った。
ピンチオフ部の強度測定は、精密万能試験機(島津製作所のオートグラフ)を用い、テストスピードを50mm/minとして行った。ピンチオフ部への荷重の負荷は、直径15mmの丸棒を用いてパーティングラインに平行な方向からピンチオフ部にその長手方向に向けて荷重を負荷する「PL平行押し」と、直径15mmの半球体を用いてピンチオフ部の長手方向の中心部分(底部の中心部分)に二重容器1の中心軸線に沿う方向に向けて荷重を負荷する「中心押し」との2種類で実施した。ピンチオフ強度及び変位は、ピンチオフ部が割れた場合には当該割れたときの強度及び変位を測定し、ピンチオフ部が割れない場合には、ピンチオフ部が座屈したときの強度及び変位を測定した。N数を5として上記強度測定を行い、ピンチオフ部に割れが発生する発生率を算出した。表1に、測定結果を示す。
Figure 2019189317
表1から、外層体の本体層及び内側層にポリプロピレンを用いた比較例2の二重容器では、「PL平行押し」及び「中心押し」の何れの場合でも、ピンチオフ部の割れの発生率が100%であったのに対し、外層体の本体層にポリプロピレンを用いつつ内側層をポリエチレンとした実施例1、2の二重容器では、「PL平行押し」及び「中心押し」の何れの場合でも、ピンチオフ部に割れは発生しなかった。このことから、外層体の本体層及び内側層にポリプロピレンを用いた比較例2の二重容器に対し、実施例1、2の二重容器ではピンチオフ部の割れが抑制されていることが確認できた。
外層体の本体層及び内側層にポリエチレンを用いた比較例1の二重容器は、「PL平行押し」及び「中心押し」の何れの場合でもピンチオフ部に割れは発生しなかったが、実施例1、2の二重容器は、何れも、比較例1の二重容器よりもピンチオフ部の強度が高く、また、より大きな荷重にまで座屈を生じることなく耐えられるものであることが解った。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、本体層10Aをポリプロピレンに再生材を混合した構成としているが、これに限らず、再生材を混合しない構成としてもよい。
また、前記実施の形態においては、外層体10の本体層10Aの外側に最外層10Cを設けるようにしているが、最外層10Cは設けられていなくてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、口部11に外気導入孔11aを設けるようにしているが、外気導入孔11aは、例えば胴部12など底部13以外の部分であればどこに設けてもよく、また、その個数や形状も種々変更可能である。なお、
さらに、前記実施の形態においては、二重容器1の両側部に、それぞれ一対の接着帯層30を設けるようにしているが、接着帯層30を1本のみ設けるようにしてもよく、また接着帯層30を設けない構成とすることもできる。
さらに、二重容器1は、胴部12をスクイズして内容物を注出させる構成に限らず、外層体10を口部11が下方を向く姿勢に傾けることにより内層体20の収容空間Sに収容されている内容物を自重で口部11から注出させる構成とすることもできる。また、口部11にポンプを備えた注出具を装着し、このポンプを作動させて内容物を注出させる構成とすることもでき、この場合には外層体10として可撓性を有していないものを用いることもできる。
1 二重容器
10 外層体
10A 本体層
10B 内側層
10C 最外層
11 口部
11a 外気導入孔
11b 雄ネジ
12 胴部
12a 肩部分
12b 本体部分
13 底部
13a 外縁部
13b 凹部
14 凹リブ
15 ピンチオフ部
15a 突起部分
16 食込み部
20 内層体
20A 最内層
20B 接着層
20C バリア層
30 接着帯層
S 収容空間
PL パーティングライン

Claims (7)

  1. 口部、胴部及び底部を有するボトル形状の外層体と、
    前記外層体の内側に収められた減容変形可能な内層体と、
    前記底部に設けられた突条形状のピンチオフ部と、を有する二重容器であって、
    前記外層体が、
    ポリプロピレンを主材として構成された本体層と、
    ポリエチレンを主材として構成され、前記本体層の内側に積層されるとともに前記内層体に対して剥離可能に積層された内側層と、を有することを特徴とする二重容器。
  2. 前記ピンチオフ部の下端において前記内層体が前記内側層により覆われている、請求項1に記載の二重容器。
  3. 前記内側層が低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンを主材として構成されている、請求項1または2に記載の二重容器。
  4. 前記内層体が、EVOHにより構成されて前記内側層の内側に積層されるバリア層を有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の二重容器。
  5. 前記本体層の外側にポリエチレンを主材とした最外層が積層されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の二重容器。
  6. 前記外層体と前記内層体との間に、前記口部から前記底部にまで延びる少なくとも1本の接着帯層が設けられている、請求項1〜5の何れか1項に記載の二重容器。
  7. 前記外層体と前記内層体との間に外気を導入する外気導入孔が前記口部または前記胴部に設けられている、請求項1〜6の何れか1項に記載の二重容器。
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