JP2019186062A - コネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】 高さ方向のサイズを低減することができるスタッキングタイプのコネクタを提供すること。【解決手段】 コネクタ２０の付加部材２６は、接続機構２７０を備える。接続機構２７０は、バネ部２７２と板状片部２７４とを備える。板状片部２７４は、端面２８０を有し、端面２８０には接続部２８６が設けられている。接続部２８６は、第２方向においてコネクタ２０の内側に向いていると共に、少なくとも部分的に受容部２４０内に位置する。バネ部２７２は、接続部２８６が第２方向に移動可能となるように、板状片部２７４を支持している。コネクタ２０と相手側コネクタ３０とが嵌合したとき、接続部２８６は相手側接続部３６８と接続する。【選択図】図１

Description

本発明は、コネクタに関し、特にスタッキングタイプのコネクタに関する。

図１７を参照すると、特許文献１に開示されたコネクタ組立体９０は、レセプタクルコネクタ９２とプラグコネクタ９４とを備えている。レセプタクルコネクタ９２とプラグコネクタ９４とは、高さ方向（Ｚ方向）に沿って嵌合かつ分離可能である。このように、高さ方向に沿って相手側コネクタと嵌合かつ分離可能なコネクタは、スタッキングタイプのコネクタと呼ばれる。スタッキングタイプのコネクタは、例えば、回路基板上に実装され、回路基板間を接続するために用いられる。

図１７に示されるように、レセプタクルコネクタ９２は、その長手方向両端にレセプタクル金具９２０を備えている。図１８を参照すると、レセプタクル金具９２０は、プラグ金具９４０（図１７参照）との電気的接続及び嵌合ロックを実現するための突起部９２２を有している。突起部９２２は、レセプタクル金具９２０の内側面部９２４に切断加工及びプレス加工によって形成されている。

特開２０１５−１８５５４１号公報

特許文献１のレセプタクル金具９２０において、突起部９２２の周囲には内側面部９２４が存在する。この内側面部９２４は、突起部９２２を切断加工及びプレス加工により形成するために必要不可欠なものである。そのため、このレセプタクル金具９２０は、高さ方向（嵌合方向）において、そのサイズを低減することが難しい。ゆえに、特許文献１のレセプタクルコネクタ９２には、高さ方向のサイズを低減すること（低背化）が難しいという問題点がある。

そこで、本発明は、高さ方向のサイズを低減することができるスタッキングタイプのコネクタを提供することを目的とする。

本発明は、第１のコネクタとして、上下方向において対象物上に搭載されると共に相手側接続部を有する相手側コネクタと前記上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、複数の端子と、２つの付加部材とを備えており、
前記ハウジングには、嵌合状態において、前記相手側コネクタの少なくとも一部を受容する受容部が形成されており、
前記ハウジングは、前記端子と前記付加部材とを保持しており、
前記付加部材は、前記上下方向と直交する第１方向において前記ハウジングの両端に夫々位置しており、
前記付加部材の夫々は、接続機構を備えており、
前記接続機構の夫々は、バネ部と、板状片部とを備えており、
前記板状片部は、前記上下方向において上方に向いている上側主面と、前記上下方向において下方に向いている下側主面と、前記上下方向において前記上側主面と前記下側主面との間に位置すると共に前記上下方向と直交する方向に向いている端面とを有しており、
前記端面には、前記コネクタと前記相手側コネクタとが嵌合したときに前記相手側接続部と接続する接続部が設けられており、
前記接続部は、前記上下方向及び前記第１方向の双方と直交する第２方向において前記コネクタの内側に向いていると共に、少なくとも部分的に前記受容部内に位置しており、
前記接続機構の夫々において、前記バネ部は、前記接続部が前記第２方向に移動可能となるように、前記板状片部を支持している
コネクタを提供する。

また、本発明は、第２のコネクタとして、第１のコネクタであって、
前記付加部材は、上壁部を有しており、
前記バネ部は、前記上壁部から延びており、
前記板状片部は、前記上壁部の下方に位置しており、前記上下方向において上方から見た場合に、少なくとも部分的に前記上壁部に隠れている
コネクタを提供する。

また、本発明は、第３のコネクタとして、第２のコネクタであって、
前記付加部材は、被固定部と、基部とを有しており、
前記被固定部は、前記コネクタが前記対象物に搭載される際に、前記対象物に固定される部位であり、
前記基部は、前記上壁部に加えて、前記被固定部から上方に向かって延びる側壁部を有しており、
前記上壁部は、前記側壁部から前記上下方向と交差する方向に延びている
コネクタを提供する。

また、本発明は、第４のコネクタとして、第１から第３までのコネクタのいずれかであって、
前記端面は、内側側面と突面とを有しており、
前記内側側面は、前記第２方向と交差すると共に前記第２方向において内側に向いており、
前記突面は、前記内側側面から前記第２方向において突出しており、
前記接続部は、前記突面に形成されている
コネクタを提供する。

また、本発明は、第５のコネクタとして、第１から第４までのコネクタのいずれかであって、
前記上側主面は、前記上下方向と直交している
コネクタを提供する。

また、本発明は、第６のコネクタとして、第１から第５までのコネクタのいずれかであって、
前記接続部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合したとき、前記相手側接続部に対して接触している
コネクタを提供する。

また、本発明は、第７のコネクタとして、第１から第６までのコネクタのいずれかであって、
前記付加部材は、規制部を有しており、
前記規制部は、前記上側主面の上方に位置しており、前記上側主面の上方に向かう移動を規制する
コネクタを提供する。

また、本発明は、第８のコネクタとして、第２又は第３のコネクタであって、
前記付加部材は、前記上壁部から前記第２方向における内側且つ前記上下方向における下方に向かって延びる案内部を有している
コネクタを提供する。

また、本発明は、第９のコネクタとして、第８のコネクタであって、
前記案内部の下端部は、前記上下方向において前記板状片部の前記上側主面の上方に位置しており、前記上側主面の上方に向かう移動を規制する
コネクタを提供する。

また、本発明は、第１０のコネクタとして、第１から第９のコネクタのいずれかであって、
前記付加部材を前記上下方向に沿って上方から見た場合に、前記接続部は、少なくとも部分的に視認可能である
コネクタを提供する。

また、本発明は、第１１のコネクタとして、第３のコネクタであって、
前記付加部材は、前記バネ部と、前記板状片部と、前記被固定部と、前記基部からなる主部を２つ有しており、
２つの前記主部は、前記第２方向において前記受容部を挟んで位置している
コネクタを提供する。

さらに、本発明は、第１２のコネクタとして、第１１のコネクタであって、
前記付加部材は、連結部を有しており、
前記連結部は、２つの前記主部の前記基部を互いに連結している
コネクタを提供する。

本発明のコネクタにおいて、付加部材の接続部は、板状片部の端面に設けられている。そのため、接続部の周囲には平面部が存在しない。これにより、本発明は、低背化を実現したコネクタを提供することができる。

本発明の第１の実施の形態によるコネクタ組立体を示す斜視図である。コネクタと相手側コネクタとは未だ互いに嵌合していない。 図１のコネクタ組立体を示す他の斜視図である。コネクタと相手側コネクタとは互いに嵌合している。 図２のコネクタ組立体を示す側面図である。 図３のコネクタ組立体を示すＡ−Ａ線断面図である。 図１のコネクタ組立体に含まれる相手側コネクタを示す斜視図である。 図１のコネクタ組立体に含まれるコネクタを示す斜視図である。 図６のコネクタを示す平面図である。 図６のコネクタに含まれる付加部材を示す斜視図である。 図８の付加部材を示す正面図である。 図８の付加部材を示す背面図である。 図８の付加部材を示す右側面図である。 図８の付加部材を示す平面図である。 図８の付加部材を示す底面図である。 本発明の第２の実施の形態によるコネクタ組立体を示す斜視図である。コネクタと相手側コネクタとは未だ互いに嵌合していない。 図１４のコネクタ組立体を示す側面図である。コネクタと相手側コネクタとは互いに嵌合している。 図１５のコネクタ組立体を示すＢ−Ｂ線断面図である。 特許文献１に開示されたコネクタ組立体を示す斜視図である。 図１７のコネクタ組立体に含まれるレセプタクルコネクタのレセプタクル金具を示す斜視図である。

（第１の実施の形態）
図１を参照すると、本発明の第１の実施の形態によるコネクタ組立体１０は、コネクタ２０と相手側コネクタ３０とを備えている。図１及び図２から理解されるように、コネクタ２０と相手側コネクタ３０とは、上下方向（高さ方向）に沿って互いに嵌合可能かつ分離可能である。本実施の形態において、上下方向はＺ方向である。また、＋Ｚ方向が上方であり、−Ｚ方向が下方である。

コネクタ２０及び相手側コネクタ３０は、使用時に対象物（図示せず）及び相手側対象物（図示せず）上に夫々搭載される。対象物及び相手側対象物は、例えば、回路基板である。コネクタ２０が対象物の上面に搭載される場合、相手側コネクタ３０は相手側対象物の下面に搭載される。対象物の上面と相手側対象物の下面とを互いに対向させるように、コネクタ２０と相手側コネクタ３０とは互いに嵌合する。これにより、対象物と相手側対象物は、コネクタ２０及び相手側コネクタ３０を介して、互いに電気的に接続されるとともに機械的に接続される。

図５を参照すると、相手側コネクタ３０は、複数の相手側端子３２と、相手側ハウジング３４と、一対の相手側固定金具３６とを備えている。相手側端子３２は、上下方向と直交する第１方向（長手方向）に沿って二列に配列されている。相手側ハウジング３４は、第１方向に長い一対の長壁部３４０と、一対の短壁部３４２とを有している。短壁部３４２は、長壁部３４０の第１方向の両端に位置している。長壁部３４０は、夫々相手側端子３２を保持している。また、短壁部３４２は、夫々相手側固定金具３６を保持している。本実施の形態において、第１方向はＸ方向である。

図５に示されるように、相手側固定金具３６の夫々は、主部３６０と、端壁部３６２と、一対の第１側壁部３６４と、一対の第２側壁部３６６とを有している。相手側固定金具３６は、一枚の金属板を切断加工及び曲げ加工（又はプレス加工）して形成される。主部３６０は、略矩形の平板状であり、相手側ハウジング３４の下面を部分的に覆っている。端壁部３６２は、主部３６０の第１方向の一方の縁から上方へ延びており、相手側ハウジング３４の端面を部分的に覆っている。第１側壁部３６４及び第２側壁部３６６は、主部３６０の第２方向（横方向）の縁から上方へ延びており、相手側ハウジング３４の側面を部分的に覆っている。本実施の形態において、第２方向は、上下方向及び第１方向の双方と直交する方向、即ちＹ方向である。第２側壁部３６６は、第１方向において、第１側壁部３６４よりも内側に位置している。端壁部３６２には、第２方向において外側へ突出する圧入突起が設けられている。また、第１側壁部３６４には、第１方向において内側へ突出する圧入突起が設けられている。これらの圧入突起を利用して、相手側固定金具３６は、相手側ハウジング３４に固定される。

図５に示されるように、第１側壁部３６４は、第２方向と直交する主面３６８を有している。第１側壁部３６４の主面３６８は、後述するコネクタ２０の接続部２８６（図６等参照）と接続する相手側接続部として機能する。このように、相手側コネクタ３０は、相手側接続部３６８を有している。

図６及び図７を参照すると、コネクタ２０は、複数の端子２２と、ハウジング２４と、一対の固定金具（付加部材）２６とを備えている。端子２２は、第１方向に沿って二列に配列されている。ハウジング２４は、端子２２と固定金具２６とを保持している。ハウジング２４には、コネクタ２０と相手側コネクタ３０とが互いに嵌合したとき、相手側コネクタ３０を少なくとも部分的に受容する受容部２４０が形成されている。図７から理解されるように、受容部２４０の形状は、上下方向に沿って見たとき、略枠形状である。詳しくは、受容部２４０は、二つの長溝２４２と、これら長溝２４２の端部を接続する二つの短溝２４４とで構成されている。長溝２４２は、相手側コネクタ３０の長壁部３４０（図５参照）に対応し、短溝２４４は短壁部３４２（図５参照）に対応している。端子２２の夫々は、受容部２４０内に部分的に突出している。詳しくは、各端子２２は、長溝２４２に突出する二つの接点を有している。二つの接点は、第２方向において、互いに対向している。固定金具２６は、相手側ハウジング３４の第１方向の両端に位置している。固定金具２６の夫々も、受容部２４０内に部分的に突出している。

図８から図１３を参照すると、固定金具２６の夫々は、一対の主部２６０と、連結部２９０とを有している。主部２６０は、夫々、被固定部２６２と、基部２６４と、接続機構２７０とを備えている。接続機構２７０は、バネ部２７２と板状片部２７４とを備えている。このように、主部２６０は、被固定部２６２と、基部２６４と、バネ部２７２と、板状片部２７４とを備えている。主部２６０は、第２方向において受容部２４０の短溝２４４（図７参照）を挟んで位置している。連結部２９０は、第２方向に延びており、主部２６０の基部２６４を互いに連結している。固定金具２６は、一枚の金属板を切断加工及び曲げ加工して形成される。

図８から図１３までの図から理解されるように、基部２６４は、第２方向において、互いに離れている。図８から図１３までの図に示されるように、基部２６４の夫々は、上壁部２６６と側壁部２６８とを備えている。側壁部２６８の下端は、被固定部２６２を構成している。被固定部２６２は、コネクタ２０が対象物（図示せず）に搭載される際に、対象物に固定される部位である。側壁部２６８は、被固定部２６２から上方に向かって延びている。側壁部２６８は、上壁部２６６の第２方向の外側の縁に繋がっている。上壁部２６６は、側壁部２６８から上下方向と交差する方向に延びている。図６に示されるように、上壁部２６６は、ハウジング２４の上面を部分的に覆っており、側壁部２６８は、ハウジング２４の側面を部分的に覆っている。図８及び図１１に示されるように、側壁部２６８には、第１方向に沿って一方へ突出する圧入突起が設けられている。図３から理解されるように、固定金具２６は、側壁部２６８の圧入突起によりハウジング２４に固定されている。

図８から図１３までの図から理解されるように、板状片部２７４は、上側主面２７６と、下側主面２７８と、端面２８０とを有している。上側主面２７６は、上下方向において上方を向いている面である。下側主面２７８は、上下方向において下方を向いている面である。上側主面２７６及び下側主面２７８は、上下方向と直交していてもよいし、上下方向に対して傾きを有していてもよい。たとえば、上側主面２７６及び下側主面２７８は、上下方向に対して１５度以下の傾きを有していてもよい。本実施の形態において、上側主面２７６及び下側主面２７８は、ともに上下方向と直交している。換言すると、板状片部２７４は、その厚み方向が上下方向と平行になるように配置されている。

図８から図１３までの図から理解されるように、端面２８０は、上下方向において上側主面２７６と下側主面２７８との間に位置し、上側主面２７６及び下側主面２７８の双方と直交している。本実施の形態において、端面２８０は、上下方向と直交する方向に向いている面である。端面２８０は、上側主面２７６及び下側主面２７８の傾きに応じて、上下方向と直交する方向に対して傾きを有していてもよい。また、端面２８０は、一以上の平面であってもよいし曲面であってもよい。あるいは、端面２８０は、一以上の平面と一以上の曲面との組み合わせであってもよい。本実施の形態において、板状片部２７４は、図１３に示されるように、上下方向に沿って見たときブーツ状の形状を有している。端面２８０もまた、上下方向に沿って見たときブーツ状の形状を有する。そのため、本実施の形態において、端面２８０は、複数の平面と複数の曲面とで構成されている。

特に図１３から理解されるように、端面２８０は、内側側面２８２と、内側側面２８２に連続する突面２８４とを有している。内側側面２８２は、第２方向と交差すると共に第２方向において内側に向いている。突面２８４は、内側側面２８２から第２方向においてコネクタ２０の内側へ向かって突出している。突面２８４は、ブーツ形状のつま先部分に相当する。図７から理解されるように、突面２８４は、少なくとも部分的に受容部２４０の短溝２４４内に位置している。特に、突面２８４の先端面２８６は、受容部２４０の短溝２４４内に位置し、第２方向においてコネクタ２０の内側へ向いている。先端面２８６は、上下方向に沿って固定金具２６を見たとき、少なくとも一部を目視することができる。本実施の形態では、先端面２８６の輪郭（縁）を目視することができる。突面２８４の先端面２８６は、コネクタ２０と相手側コネクタ３０（図５参照）とが互いに嵌合したとき、相手側接続部３６８（図５参照）に接続する接続部として機能する。換言すると、突面２８４には、接続部２８６が形成されている。但し、本発明はこれに限られない。本発明において、接続部は、少なくとも部分的に受容部２４０内に位置し、かつ第２方向においてコネクタ２０の内側へ向くように、端面２８０に設けられていればよい。換言すると、端面２８０の一部が接続部として機能するように、受容部２４０内に位置しかつ第２方向においてコネクタ２０の内側へ向いていればよい。たとえば、接続部は、平面に限らず曲面又は凸面でもよいし、隣り合う平面が形成する稜であってもよい。また、板状片部２７４の形状が上下方向に沿って見たときに四辺形の場合は、その辺や角が接続部として用いられてもよい。

図８及び図１１から理解されるように、バネ部２７２は、第２方向に沿って見たとき、Ｕ字状の形状を有している。詳しくは、バネ部２７２は、対応する基部２６４の上壁部２６６から第１方向に沿って一方向へ延び、下方へ曲げられ、さらに第１方向に沿って逆方向へ延びている。バネ部２７２は、対応する基部２６４の上壁部２６６と板状片部２７４とを連結している。バネ部２７２は、弾性を有しており、板状片部２７４を上壁部２６６に対して移動可能に支持している。詳しくは、図８から図１１までの図から理解されるように、バネ部２７２は、板状片部２７４の突面２８４の先端面（接続部）２８６が少なくとも第２方向に移動可能となるように、板状片部２７４を支持している。図８から図１３までの図から理解されるように、バネ部２７２に支持された板状片部２７４は、上下方向において、上壁部２６６の下方に位置する。図１２に示されるように、上下方向において上方から見た場合に、板状片部２７４は、少なくとも部分的に上壁部２６６に隠れている。本実施の形態において、上壁部２６６と板状片部２７４とは互いに平行に配置されている。但し、本発明はこれに限られず、上壁部２６６と板状片部２７４とは、互いに平行でなくてもよい。

図８から図１３までの図に示されるように、連結部２９０には、下方へ向かって延びる内壁部２９２と外壁部２９４とが設けられている。図６に示されるように、内壁部２９２は、第１方向においてコネクタ２０の内側に位置し、外壁部２９４は、第１方向においてコネクタ２０の外側に位置している。内壁部２９２と外壁部２９４とでハウジング２４の一部を挟むことで、ハウジング２４に対する固定金具２６の第１方向に沿った移動が防止される。

図８から図１０、図１２及び図１３に示されるように、本実施の形態による固定金具２６は、さらに、一対の案内部２９６と、一対の規制部２９８とを備えている。

図８、図９及び図１２に示されるように、案内部２９６は、第２方向において上壁部２６６の内側に位置している。案内部２９６は、上壁部２６６から第２方向の内側且つ上下方向の下方へ向かって延びている。本実施の形態において、案内部２９６は、湾曲面を有しているが、湾曲面に代えて平面を有していてもよい。

図８から図１０までの図から理解されるように、規制部２９８は、板状片部２７４の上側主面２７６の上方に位置している。本実施の形態において、規制部２９８は、案内部２９６の下端面であり、部分的に上側主面２７６の上方に位置している。但し、本発明はこれに限られない。規制部２９８は、案内部２９６とは別に上壁部２６６に設けられてもよい。規制部２９８は、上側主面２７６の近くに位置しており、上側主面２７６の上方に向かう移動を規制する。これにより、規制部２９８は、接続機構２７０の過大変形を防止する。

図１及び図２から理解されるように、相手側コネクタ３０は、コネクタ２０の上方から、コネクタ２０の受容部２４０へ挿入される。このとき、案内部２９６は、相手側コネクタ３０を受容部２４０へ案内する。換言すると、案内部２９６は、第２方向に関して相手側コネクタ３０の位置決めを行う。

図３及び図４を参照すると、コネクタ２０と相手側コネクタ３０とが嵌合した状態において、固定金具２６の先端面（接続部）２８６と相手側固定金具３６の主面（相手側接続部）３６８とは互いに接続されている。これを実現するため、コネクタ２０と相手側コネクタ３０とが互いに嵌合していない状態において、先端面２８６間の間隔は、第２方向において相手側固定金具３６の幅よりも狭い。相手側コネクタ３０がコネクタ２０の受容部２４０に受容される際、板状片部２７４は相手側固定金具３６によって第２方向において外側へ押される。このとき、バネ部２７２（図１参照）の弾性によって、板状片部２７４の間の間隔が拡がる。その結果、相手側コネクタ３０はコネクタ２０の受容部２４０に受容される。そして、バネ部２７２の復元力により、先端面（接続部）２８６は主面（相手側接続部）３６８に押し付けられる。こうして、固定金具２６の先端面（接続部）２８６と相手側固定金具３６の主面（相手側接続部）３６８とは互いに接続される。なお、本発明において、「接続」は、電気的接続及び機械的接続の少なくとも一方を意味する。本実施の形態において「接続」は、主として電気的接続を意味する。詳しくは、本実施の形態において、接続部２８６と相手側接続部３６８とは、互いに接触して電気的に接続される。

以上のように、本実施の形態によるコネクタ２０において、接続部２８６は板状片部２７４の端面２８０（図８参照）に設けられている。そのため、接続部２８６の周囲に平面部を必要としない。これにより、接続部２８６を含む接続機構２７０を低背化し、もってコネクタ２０を低背化することができる。

（第２の実施の形態）
図１４を参照すると、本発明の第２の実施の形態によるコネクタ組立体１０Ａは、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａとを備えている。コネクタ２０は、第１の実施の形態によるコネクタ組立体１０（図１参照）のコネクタ２０と同一の構成を有している。相手側コネクタ３０Ａは、相手側固定金具３６Ａが凹部３７０を有している点で、第１の実施の形態によるコネクタ組立体１０の相手側コネクタ３０（図１参照）と異なっている。

図１４に示されるように、凹部３７０は、第１側壁部３６４Ａに形成されている。凹部３７０は、第２方向において相手側コネクタ３０Ａの内側へ凹んでいる。本実施の形態において、凹部３７０は、底面３７２と二つの側壁とで規定されている。但し、本発明はこれに限られない。たとえば、凹部３７０は、四方を側壁に囲まれていてもよい。凹部３７０は、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａとが互いに嵌合したとき、突面２８４（図８参照）の少なくとも一部を受容するサイズを有している。凹部３７０を規定する側壁のうち上下方向において下側に位置する側壁の側面３７４は、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａの嵌合状態をロックするための被ロック面（相手側接続部）として機能する。

図１５及び図１６を参照すると、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａとが互いに嵌合した状態において、固定金具２６の先端面（接続部）２８６と相手側固定金具３６Ａの被ロック面（相手側接続部）３７４とは互いに接続される。詳しくは、先端面２８６は、少なくとも部分的に凹部３７０内に位置し、上下方向において、被ロック面３７４の上方に位置する。換言すると、被ロック面３７４は、少なくとも部分的に突面２８４の下方に位置する。この状態で相手側コネクタ３０Ａをコネクタ２０から分離する方向へ移動させようとすると、被ロック面３７４が先端面２８６の一部に突き当たる。こうして、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａとの嵌合状態がロックされる。換言すると、先端面（接続部）２８６と被ロック面（相手側接続部）３７４とは機械的に接続されており、その状態が維持される。

図１６に示されるように、本実施の形態において、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａとが嵌合しているとき、先端面２８６は凹部３７０の底面３７２に接触している。換言すると固定金具２６と相手側固定金具３６とは、互いに電気的に接続されている。しかしながら、固定金具２６と相手側固定金具３６との電気的接続が不要の場合には、先端面２８６は、凹部３７０の底面３７２から離れていてもよい。この場合においても、先端面（接続部）２８６と被ロック面（相手側接続部）３７４とは、互いに機械的に接続された状態を維持する。このように、本実施の形態において機械的「接続」は、必ずしも物理的接触を伴わなくてもよい。

図１６に示されるように、本実施の形態において、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａとが嵌合しているとき、先端面２８６は被ロック面３７４から上下方向において離れている。但し、本発明はこれに限られない。先端面２８６は、少なくとも部分的に被ロック面３７４に接触していてもよい。この場合、先端面２８６と被ロック面３７４とは、機械的に互いに接続されるのみならず電気的にも互いに接続される。

図１６から理解されるように、被ロック面３７４は、上下方向と斜交している。そのため、コネクタ２０に対して相手側コネクタ３０Ａを上方へ移動させると、被ロック面３７４が板状片部２７４に突き当たり、板状片部２７４には第２方向において外側へ向かう力が働く。バネ部２７２（図８参照）の弾性変形により、先端面２８６が第２方向において外側へ移動すると、コネクタ２０と相手側コネクタ３０Ａの嵌合状態のロックが解除される。こうして、相手側コネクタ３０Ａをコネクタ２０から分離することができる。

本実施の形態によるコネクタ２０もまた、第１の実施の形態において説明したように低背化が可能である。そして、このように低背化されたコネクタ２０であっても、上述したように、その接続部２８６を相手側コネクタ３０Ａの被ロック面３７４に対して機械的に接続することができる。

以上、本発明についていくつかの実施の形態を掲げて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱することなく様々な変形や変更が可能である。たとえば、上記実施の形態において、連結部２９０は、基部２６４を互いに連結していたが、案内部２９６を互いに連結してもよい。あるいは、連結部２９０は、基部２６４を互いに接続するとともに、案内部２９６を互いに連結してもよい。また、上記実施の形態において、付加部材２６は、案内部２９６を有していたが、案内部２９６を有していなくてもよい。また、付加部材２６は、規制部２９８を有していなくてもよい。

１０，１０Ａ コネクタ組立体
２０ コネクタ
２２ 端子
２４ ハウジング
２４０ 受容部
２４２ 長溝
２４４ 短溝
２６ 固定金具（付加部材）
２６０ 主部
２６２ 被固定部
２６４ 基部
２６６ 上壁部
２６８ 側壁部
２７０ 接続機構
２７２ バネ部
２７４ 板状片部
２７６ 上側主面
２７８ 下側主面
２８０ 端面
２８２ 内側側面
２８４ 突面
２８６ 先端面（接続部）
２９０ 連結部
２９２ 内壁部
２９４ 外壁部
２９６ 案内部
２９８ 規制部
３０，３０Ａ 相手側コネクタ
３２ 相手側端子
３４ 相手側ハウジング
３４０ 長壁部
３４２ 短壁部
３６，３６Ａ 相手側固定金具
３６０ 主部
３６２ 端壁部
３６４，３６４Ａ 第１側壁部
３６６ 第２側壁部
３６８ 主面（相手側接続部）
３７０ 凹部
３７２ 底面
３７４ 側面（被ロック面）

Claims (12)

1. 上下方向において対象物上に搭載されると共に相手側接続部を有する相手側コネクタと前記上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
   前記コネクタは、ハウジングと、複数の端子と、２つの付加部材とを備えており、
   前記ハウジングには、嵌合状態において、前記相手側コネクタの少なくとも一部を受容する受容部が形成されており、
   前記ハウジングは、前記端子と前記付加部材とを保持しており、
   前記付加部材は、前記上下方向と直交する第１方向において前記ハウジングの両端に夫々位置しており、
   前記付加部材の夫々は、接続機構を備えており、
   前記接続機構の夫々は、バネ部と、板状片部とを備えており、
   前記板状片部は、前記上下方向において上方に向いている上側主面と、前記上下方向において下方に向いている下側主面と、前記上下方向において前記上側主面と前記下側主面との間に位置すると共に前記上下方向と直交する方向に向いている端面とを有しており、
   前記端面には、前記コネクタと前記相手側コネクタとが嵌合したときに前記相手側接続部と接続する接続部が設けられており、
   前記接続部は、前記上下方向及び前記第１方向の双方と直交する第２方向において前記コネクタの内側に向いていると共に、少なくとも部分的に前記受容部内に位置しており、
   前記接続機構の夫々において、前記バネ部は、前記接続部が前記第２方向に移動可能となるように、前記板状片部を支持している
   コネクタ。
2. 請求項１に記載のコネクタであって、
   前記付加部材は、上壁部を有しており、
   前記バネ部は、前記上壁部から延びており、
   前記板状片部は、前記上壁部の下方に位置しており、前記上下方向において上方から見た場合に、少なくとも部分的に前記上壁部に隠れている
   コネクタ。
3. 請求項２に記載のコネクタであって、
   前記付加部材は、被固定部と、基部とを有しており、
   前記被固定部は、前記コネクタが前記対象物に搭載される際に、前記対象物に固定される部位であり、
   前記基部は、前記上壁部に加えて、前記被固定部から上方に向かって延びる側壁部を有しており、
   前記上壁部は、前記側壁部から前記上下方向と交差する方向に延びている
   コネクタ。
4. 請求項１から請求項３までのいずれか一つに記載のコネクタであって、
   前記端面は、内側側面と突面とを有しており、
   前記内側側面は、前記第２方向と交差すると共に前記第２方向において内側に向いており、
   前記突面は、前記内側側面から前記第２方向において突出しており、
   前記接続部は、前記突面に形成されている
   コネクタ。
5. 請求項１から請求項４までのいずれか一つに記載のコネクタであって、
   前記上側主面は、前記上下方向と直交している
   コネクタ。
6. 請求項１から請求項５までのいずれか一つに記載のコネクタであって、
   前記接続部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合したとき、前記相手側接続部に対して接触している
   コネクタ。
7. 請求項１から請求項６までのいずれか一つに記載のコネクタであって、
   前記付加部材は、規制部を有しており、
   前記規制部は、前記上側主面の上方に位置しており、前記上側主面の上方に向かう移動を規制する
   コネクタ。
8. 請求項２又は請求項３に記載のコネクタであって、
   前記付加部材は、前記上壁部から前記第２方向における内側且つ前記上下方向における下方に向かって延びる案内部を有している
   コネクタ。
9. 請求項８に記載のコネクタであって、
   前記案内部の下端部は、前記上下方向において前記板状片部の前記上側主面の上方に位置しており、前記上側主面の上方に向かう移動を規制する
   コネクタ。
10. 請求項１から請求項９までのいずれか一つに記載のコネクタであって、
    前記付加部材を前記上下方向に沿って上方から見た場合に、前記接続部は、少なくとも部分的に視認可能である
    コネクタ。
11. 請求項３に記載のコネクタであって、
    前記付加部材は、前記バネ部と、前記板状片部と、前記被固定部と、前記基部からなる主部を２つ有しており、
    ２つの前記主部は、前記第２方向において前記受容部を挟んで位置している
    コネクタ。
12. 請求項１１記載のコネクタであって、
    前記付加部材は、連結部を有しており、
    前記連結部は、２つの前記主部の前記基部を互いに連結している
    コネクタ。

Images