JP2019182307A - 鉄道車両の構体構造および鉄道車両 - Google Patents

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真一 新田
寺村 弘
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弘 寺村
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Masaru Hirozawa
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Abstract

【課題】断熱性能を備えつつ、遮音性能を備える。【解決手段】構体構造10は、構体11と内装材13とを備える。内装材13は、構体11より鉄道車両の内部空間に近い位置に配置される。構体11と内装材13との間に、袋体が配置されている。袋体の膜の内部に、気体が封入されている。構体11が振動することにより袋体が振動したとき、袋体の膜において、連続した複数の箇所で、膜の厚み方向の微振動が起こる。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道車両の側構体を含む構体構造、台枠を含む構体構造および屋根構体を含む構体構造等に関する。
鉄道車両の外部からの熱の侵入を遮断するため、鉄道車両の構体と内装材との間に断熱材が配置されている(特許文献1等)。
特開2017−100637号
断熱材は断熱性能と吸音性能を有するが、断熱性能を確保した上で、構体構造の重量を軽減する必要がある場合、断熱材の密度や厚さを下げることが考えられる。しかし、断熱材の密度や厚さを下げた場合、一般的には吸音性能が低下してしまう。
そこで、本発明は、従来の構体構造より重量を軽減しつつ、断熱性能と遮音性能の両方を備える鉄道車両の構体構造を提供することを目的とする。
本発明の鉄道車両の構体構造は、構体と、前記構体より鉄道車両の内部空間に近い位置に配置される内装材と、前記構体と前記内装材との間に配置され、袋状の膜の内部に気体が封入された袋体とを備え、鉄道車両の外部から前記構体へ侵入した音による圧力変動を受けて前記袋体が振動したとき、前記膜において、連続した複数の箇所で、前記膜の厚み方向の微振動が起こる。
上記構成では、車両外部から侵入した音により、構体と内装材との間の空間において圧力が変動する。この圧力変動により、袋体の膜が変位する。これにより、膜において、連続した複数の箇所で、膜の厚み方向の微振動が起こる。この振動により、膜において、連続した複数の箇所で、膜の表面と膜の内部に封入された気体との摩擦が起こる。また、膜において、連続した複数の箇所で、膜の表面と膜の外部の気体との摩擦が生じる。これにより音のエネルギーが熱エネルギーに変換される。そのため、車両外部から侵入した音を遮蔽できる。したがって、遮音性能を備える。
また、気体が袋体の膜の内部に封入されていることにより、気体の移動範囲が膜内に制限される。そのため、気体による熱の移動が制限される。したがって、熱伝達が抑制される。これにより、断熱性能を備える。
さらに、袋体の膜の内部に封入された気体は、従来の断熱材よりはるかに軽量である。したがって、袋体を備えた構体構造の重量は、従来の構体構造の重量よりも軽い。また、袋体自体が非常に軽量である。そのため、袋体の重量を軽減する必要性がない。したがって、袋体の密度や厚みを下げなくてよい。そのため、袋体の密度や厚みを下げることによる遮音性能の低下や断熱性能の低下が生じることがない。
よって、上記構成を備えた構体構造は、従来の構体構造より重量が軽減しつつ、断熱性能および遮音性能の両方を備える。
また、上記構成において、前記膜は、可撓性を有し、前記膜の内部に、前記気体が充満していることが好ましい。
上記構成によると、袋体の膜が可撓性を有するため、膜において、連続した多数の微小領域で、膜の厚み方向の微振動が起こる。そのため、膜の表面と膜の内部に封入された気体との摩擦が生じやすい。また、膜の表面と膜の外部の気体との摩擦が生じやすい。これにより、車両外部から侵入した音のエネルギーが熱エネルギーに変換されやすい。したがって遮音性能が向上する。
また、上記構成において、前記気体は、空気の分子量より小さい原子量を有する原子又は空気の分子量より小さい分子量を有する分子を主成分とすることが好ましい。
空気の分子量より小さい原子量を有する原子および空気の分子量より小さい分子量を有する分子は、軽いため、移動しやすい。そのため、これらの原子又は分子を主成分とする気体が袋体の膜内に封入されている場合、車両外部から侵入した音により膜内の圧力が変動したとき、膜内で原子運動又は分子運動が激しくなりやすい。そのため、音のエネルギーが熱エネルギーに変換されやすい。したがって、遮音性能が向上する。
また、上記構成において、前記気体は、空気の分子量より大きい原子量を有する原子又は空気の分子量より大きい分子量を有する分子を主成分とすることが好ましい。
気体の分子量又は原子量が大きくなるにつれて、気体の熱伝導率が低くなる傾向がある。空気の分子量より大きい原子量を有する原子又は空気の分子量より大きい分子量を有する分子を膜内に封入することにより、膜内の気体による熱伝達がさらに抑制される。これにより断熱性能が向上する。
また、上記構成において、前記気体は、0℃において、空気の熱伝導率より小さい熱伝導率を有する原子又は空気の熱伝導率より小さい熱伝導率を有する分子を主成分とすることが好ましい。
また、上記構成において、前記気体は、ヘリウムおよびネオンの少なくとも一方を主成分とすることが好ましい。
上記気体の原子量または分子量は比較的小さいため、上記気体は移動しやすい。これにより、音による圧力変化に対して気体が動きやすいため、音のエネルギーが熱エネルギーに変換されやすい。したがって、遮音性能が向上する。
また、上記構成において、前記気体は、アルゴンを主成分とすることが好ましい。
アルゴンは熱伝導率が低い。また、袋体によって対流が抑制されるため、膜内の気体による熱伝達がさらに抑制される。これにより断熱性能が向上する。
また、上記構成において、前記構体と前記内装材との間に、複数の前記袋体が配置され、複数の前記袋体は、第1気体が封入された少なくとも1つの第1袋体と、前記第1気体と異なる第2気体が封入された少なくとも1つの第2袋体とを有することが好ましい。また、1つの袋体に1種類の気体が封入されていることが好ましい。
上記構成によると、第1袋体に封入された第1気体による効果と、第2袋体に封入された第2気体による効果が得られる。例えば、第1袋体に原子量が小さい原子を主成分とする第1気体が封入され、第2袋体に原子量が大きい原子を主成分とする第2気体が封入されている場合、原子量が小さい原子を主成分とする第1気体によって得られる遮音性能の向上と、原子量が大きい原子を主成分とする第2気体によって得られる断熱性能の向上を両立できる。
また、上記構成において、複数の前記袋体が、前記構体に沿って並んでいることが好ましい。
上記構成によると、複数の袋体が構体に沿って並んでいるため、構体の全体に亘って、断熱効果と遮音効果が得られる。
また、上記構成において、前記構体に沿って並んだ複数の前記袋体が接続されてなる袋体層を備え、前記構体と前記内装材との間において、複数の前記袋体層が前記構体と前記内装材が対向する方向に積層されていることが好ましい。
上記構成によると、構体と内装材の間に複数の袋体層が積層されていることにより、断熱性能と遮音性能がより向上する。また、各層において、複数の袋体が構体に沿って並んでいるため、構体の全体に亘って、断熱性能と遮音性能がより向上する。
また、上記構成において、前記構体と前記内装材との間に配置された中間材をさらに備え、前記内装材と前記中間材との間に前記袋体が配置され、前記中間材は、前記構体の延在方向に延在しているとともに、金属製の第1板と、金属製の第2板と、前記第1板と前記第2板との間に配置された弾性変形可能な第1層とを有することが好ましい。
上記構成によると、中間材が、2枚の金属製の第1板および第2板の間に、弾性変形可能な第1層が配置された構成を有する。中間材に振動が伝わったとき、弾性変形可能な第1層にせん断ひずみが生じることにより、振動エネルギーが熱エネルギーに変換されるため、振動が減衰する。
また、既存の構体構造には、制振材としてゴム材を用いている。複数のゴム材を所定の間隔で構体に配置している。しかし、構体の面積は非常に大きいため、構体に非常に多数のゴム材を配置しなければならない。さらに、ゴム材を配置するときに、全てのゴム材について隣り合う2つのゴム材の間隔を調整したり、全てのゴム材の高さを同じ高さに調整したりするといった非常に大変な作業が必要である。このような作業には、時間と労力がかかる。一方、上記構成の中間材は、構体に沿って延在している。したがって、ゴム材を配置する場合のように、多数の中間材を所定の間隔で配置する必要がない。また、中間材と中間材の間隔を調整したり、全ての中間材の高さ調整をしたりする必要がない。したがって、上記中間材を用いる構成の場合、従来のゴム材を用いる場合より、簡易に且つ短時間で中間材を構体に設置できる。これにより、構体構造の組立作業を簡素化できる。また、構体構造の組立作業にかかる時間を短縮できる。
また、中間材により振動が減衰することによって、内装材に伝播する振動が減衰し、内装材から放射される振動放射音が低減する。
さらに、従来は、遮音性能を向上させるために、構体と内装材との間に鉄製の板を配置していたが、鉄製の板の重量は大きい。一方、上記構成の中間材は、鉄製の1枚の板ではなく、2枚の金属製の第1板と第2板の間に弾性変形可能な第1層が配置された積層体である。鉄製の板の代わりに、上記構成の中間材を用いることにより、構体構造の重量を軽減しつつ、制振性能および遮音性能を向上させることができる。
また、上記構成において、前記内装材は、金属製の第3板、前記第3板より鉄道車両内の空間に近い位置に配置される金属製の第4板、および、前記第3板と前記第4板との間に配置された弾性変形可能な第2層が積層された積層体と、前記積層体の厚さより厚い金属製の第5板とを有し、前記第5板は、前記第4板に重ねられるとともに前記積層体より鉄道車両内の空間に近い位置に配置されることが好ましい。
上記構成によると、内装材において、2枚の金属製の第3板および第4板の間に、弾性変形可能な第2層が配置されている。内装材に振動が伝わったとき、弾性変形可能な第2層にせん断ひずみが生じることにより、振動エネルギーが熱エネルギーに変換されるため、振動が減衰する。
また、内装材により振動が減衰することによって、内装材から放射される振動放射音が低減する。
また、内装材は積層体に加えて金属製の第5板を備えるため、内装材の強度が向上する。これにより、例えば、上記構成の構体構造を、台枠を含む構体構造に採用した場合、床となる内装材に局所的に荷重がかかっても耐えることができる。
本発明の鉄道車両は、側構体を含む構体構造、台枠を含む構体構造および屋根構体を含む構体構造の少なくとも1つが上述した構体構造である鉄道車両である。
上述した構体構造を備えることにより、鉄道車両は、断熱性能を備えつつ、遮音性能を備える。また、上述した中間材を有する構体構造を備えることにより、鉄道車両は、断熱性能を備えつつ、遮音性能と制振性能を備える。
本発明によると、構体と内装材との間に、気体が封入された袋体を配置することにより、鉄道車両の構体構造が、断熱性能を備えつつ、遮音性能を備える。
(a)は第1実施形態に係る鉄道車両の外観を示す斜視図であり、(b)は図1(a)のIb−Ib線に沿った断面図である。 台枠を含む構体構造の一部拡大図である。 (a)は図2の袋体層の側面図であり、(b)は図2の袋体層の平面図である。 側構体を含む構体構造の一部拡大図である。 (a)は図4の袋体層の側面図であり、(b)は図4のVb−Vb線に沿ってみた一部拡大図である。 第2実施形態に係る鉄道車両の構体構造の一部拡大図である。 図6の中間材の一部拡大図である。 第3実施形態に係る鉄道車両の構体構造の一部拡大図である。 (a)は図8の中間材の一部拡大図であり、(b)は図8の内装材の一部拡大図である。 (a)は変形例の袋体層の側面図であり、(b)は変形例の袋体層の平面図である。 変形例に係る鉄道車両の構体構造の一部拡大図である。
〔第1実施形態〕
図1(a)には、鉄道車両1の概略図を示している。鉄道車両1は、図1(a)に示すように、屋根構体2と、側構体3、4と、台枠5と、妻構体6とを備える。鉄道車両1内には、図1(b)に示すように、屋根構体2の下方に、天井板7が配置されている。鉄道車両1の内部には、天井板7と、側構体3、4と、台枠5と、妻構体6とに囲まれた内部空間8が形成されている。なお、図1(b)には、屋根構体2を含む構体構造のうち屋根構体2だけを示し、屋根構体2以外の構成を省略している。また、図1(b)には、側構体3を含む構体構造のうち側構体3だけを示し、側構体3以外の構成を省略している。また、図1(b)には、側構体4を含む構体構造のうち側構体4だけを示し、側構体4以外の構成を省略している。また、図1(b)には、台枠5を含む構体構造のうち台枠5だけを示し、台枠5以外の構成を省略している。台枠5は、構体である。
(台枠を含む構体構造)
図2には、図1(a)および図1(b)に示す台枠5を、構体11と示している。図2には、構体11(台枠5)を含む構体構造10の一部拡大図を示している。図2には、鉄道車両1の内部空間8を、車両内と示している。また、図2には、鉄道車両1の外部を、車両外と示している。以下では、鉄道車両1の内部空間8を車両内と称し、鉄道車両1の外部を車両外と称することがある。なお、図2では、断面を示すハッチングを省略している。
構体11(台枠5)を含む構体構造は、構体11(台枠5)と、中間材12と、内装材13とを有する。中間材12および内装材13は、構体11より鉄道車両1の内部空間8に近い位置に配置される。内装材13は、中間材12より、鉄道車両1の内部空間8に近い位置に配置される。構体11は、一対のフランジ21a、21bを有する。一対のフランジ21aと中間材12の間に、弾性材14が配置されている。一対のフランジ21bと中間材12の間に、弾性材15が配置されている。構体11と中間材12の間には、図示しない複数の弾性材が所定の間隔で配置されている。中間材12と内装材13の間には、複数のスペーサ31、32が配置されている。複数のスペーサ31、32により、中間材12と内装材13の間に空間40が形成されている。空間40に、袋体層16、17が配置されている。図2では、構体11(台枠5)と中間材12と内装材13が順に並ぶ方向を、X方向としている。X方向は、構体11と中間材12が対向する方向でもあり、中間材12と内装材13が対向する方向でもある。なお、図2に示すスペーサ31、32の位置および一対のフランジ21a、21bの位置は一例である。スペーサの位置および一対のフランジの位置は、図2に示す位置に限定されない。
構体11は、第1面板21および第2面板22と、第1面板21および第2面板22の間に配置された複数のリブ23、24とを有するダブルスキン構造の構体である。第1面板21および第2面板22は、X方向に所定の間隔を空けて配置されている。第1面板21および第2面板22は、平行である。複数のリブ23、24の一端は第1面板21に接続され、複数のリブ23、24の他端は第2面板22に接続されている。第1面板21は車両内に近い位置に配置され、第2面板22は車両外に近い位置に配置される。第1面板21には、一対のフランジ21aおよび一対のフランジ21bが、所定の間隔で形成されている。一対のフランジ21aと一対のフランジ21bは、車両内に向かって突出している。第2面板22にも、一対のフランジ22a及び一対のフランジ22bが、所定の間隔で形成されている。一対のフランジ22aと一対のフランジ22bは、車両外に向かって突出している。
一対のフランジ21aと弾性材14とスペーサ31は、X方向に重なるように配置されている。一対のフランジ21bと弾性材15とスペーサ32は、X方向に重なるように配置されている。
弾性材14、15は、弾性変形する材質によって形成されている。弾性材14、15により、振動を抑制することができる。弾性材14、15は、例えば、樹脂によって形成されている。弾性材14、15は、例えば、ゴムでもよい。
中間材12は、1枚の板状の部材である。中間材12は、構体11に沿って延在している。中間材12は、例えば金属製の板である。
内装材13は、例えば金属製の板である。構体11(台枠5)を含む構体構造に用いられる内装材13は、例えば、客室から視認される床の一部を構成する。
中間材12と内装材13との間に形成された空間40には、2つの袋体層16、17がX方向に積層されている。袋体層16は中間材12に近い位置に配置され、袋体層17は内装材13に近い位置に配置されている。袋体層16における平面状の底面は、中間材12に接している。袋体層17における半球状の上面は、内装材13に接している。ここでは、袋体層16および袋体層17は同じ構成である場合を示している。以下では、袋体層16の構成について説明する。
図3(a)および図3(b)に、袋体層16の拡大図を示している。図3(a)および図3(b)に示すように、袋体層16は、複数の袋体51を有する。複数の袋体51は、図2に示す中間材12に沿って並んでいる。この中間材12は構体11に沿って延在しているため、複数の袋体51は構体11に沿って並んでいるといえる。隣り合う袋体51は離れている。隣り合う袋体51は、接続膜52によって接続されている。これにより、構体11に沿って並んだ複数の袋体51が一体になっている。図2、図3(a)および図3(b)には、同じ構成の複数の袋体51が、構体11の延在方向に並んでいる場合を示している。
袋体51は、密封された袋状の膜61と、膜61の内部に封入された気体62とを有する。膜61には、例えば、1種類の気体が封入される。膜61の内部は真空状態でない。また、膜61の内部に多孔質材等の固形物は存在しない。膜61の内部には、気体62が充満している。図3(a)および図3(b)には、膜61が引っ張られた状態を示している。膜61が引っ張られた状態では、袋体51が半球状である。膜61は、平面部61aと、半球状部61bとを有する。複数の袋体51において、隣り合う平面部61a同士が接続膜52によって接続されている。平面部61aは車両外に近い位置に配置され、半球状部61bは車両内に近い位置に配置される。
膜61は、膜61における連続した複数の箇所で、膜61の厚み方向の微振動が起こるように、形成されている。微振動が起こる各箇所は、微小領域である。微振動は、膜61において、連続した多数の箇所で起こることが好ましい。膜61の厚み方向の微振動とは、膜61の厚み方向の振幅が小さい振動である。膜61において、連続した複数の箇所で起こる微振動は、同じ振動でもよく、異なる振動でもよい。振動が同じであるとは、例えば、振幅および波長が同じ振動である。振動が異なるとは、例えば、振幅および波長の少なくとも一方が異なる振動である。膜61の全体が1つの波を形成するような大きな振動は、膜61の厚み方向の微振動ではない。また、膜61の平面部61aの全体が1つの波を形成するような大きな振動は、膜61の厚み方向の微振動ではない。また、膜61の半球状部61bの全体が1つの波を形成するような大きな振動は、膜61の厚み方向の微振動ではない。微振動が起こる微小領域とは、膜61の全体、膜61の平面部61aの全体および膜61の半球状部61bの全体に対して非常に小さい領域である。
膜61は、可撓性を有する。膜61は、例えば、金属箔又はポリエチレンによって形成されている。膜61は、例えばアルミニウム箔によって形成されている。膜61は、例えば、セルロースナノファイバーなどガスバリア性を有するものを含むものでもよい。
袋体51同士を接続する接続膜52は、膜61と同様に、連続した複数の箇所で、接続膜52の厚み方向の微振動が起こるように、形成されていてもよい。接続膜52は、可撓性を有する膜でもよい。接続膜52の材質は、例えば、上述した膜61の説明で例示した材質でもよい。接続膜52の材質は、膜61の材質と同じでもよく、膜61の材質と異なってもよい。
膜61の内部に封入された気体62は、空気でもよい。空気の分子量は、例えば、空気の80%が窒素であり、空気の20%が酸素である場合、以下の式から求められる。
空気の分子量(空気の平均分子量)=窒素分子の分子量(28)×0.8+酸素分子の分子量(36)×0.2=28.8
ここでは、窒素分子の分子量を28とし、酸素分子の分子量を36としている。
上記式から求められる分子量は、空気の平均分子量(28.8)である。上記は空気の分子量の算出方法の一例であり、空気の分子量の算出方法は上記に限られない。
気体62は、空気の分子量より小さい原子量を有する原子又は空気の分子量より小さい分子量を有する分子を主成分とする気体でもよい。空気の分子量より小さい原子量を有する原子又は空気の分子量より小さい分子量を有する分子を主成分とする気体とは、空気の分子量より小さい原子量を有する原子又は空気の分子量より小さい分子量を有する分子が99%以上含まれる気体である。以下において、「主成分」は上記と同様の意味である。
ヘリウムの原子量およびネオンの原子量は、空気の分子量より小さい。気体62は、例えば、ヘリウム又はネオンを主成分とする気体でもよい。
気体62は、空気の分子量より大きい原子量を有する原子又は空気の分子量より大きい分子量を有する分子を主成分とする気体でもよい。アルゴンガスの原子量、キセノンの原子量およびクリプトンの原子量は、空気の分子量より大きい。気体62は、例えば、アルゴンガス、キセノン又はクリプトンを主成分とする気体でもよい。気体62は、空気の熱伝導率より小さい熱伝導率を有する原子又は空気の熱伝導率より小さい熱伝導率を有する分子を主成分とする気体でもよい。0℃における空気の熱伝導率は、0.0241W/mKである。0℃におけるアルゴンの熱伝導率は、0.0164W/mKであり、0℃における空気の熱伝導率より低い。気体62は、例えばアルゴンでもよい。
(側構体を含む構体構造)
図4には、図1(a)および図1(b)に示す側構体4を含む構体構造100の一部拡大図を示している。図4には、図1(a)および図1(b)に示す側構体4を、構体111と示している。側構体4を含む構体構造100は、構体111と、内装材113とを有する。内装材113は、構体111より車両内に近い位置に配置される。構体111と内装材113の間に、袋体層116が配置されている。図4では、構体111(側構体4)と内装材113が順に並ぶ方向を、X方向としている。X方向は、構体111と内装材113が対向する方向である。図4では、断面を示すハッチングを省略している。
構体111は、第1面板121および第2面板122と、第1面板121および第2面板122の間に配置された複数のリブ123、124とを有するダブルスキン構造の構体である。第1面板121および第2面板122は、X方向に所定の間隔を空けて配置されている。第1面板121および第2面板122は、平行である。複数のリブ123、124の一端は第1面板121に接続され、複数のリブ123、124の他端は第2面板122に接続されている。第1面板121は車両内に近い位置に配置され、第2面板122は車両外に近い位置に配置される。第1面板121には、一対のフランジ121aおよび一対のフランジ121bが、所定の間隔で形成されている。一対のフランジ121aと一対のフランジ121bは、車両内に向かって突出している。
内装材113は、一対のフランジ121aおよび一対のフランジ121bに接するように配置されている。一対のフランジ121aおよび一対のフランジ121bにより、構体111と内装材113の間に空間140が形成されている。空間140には、1つの袋体層116が配置されている。内装材113は、例えば金属製の板である。側構体4を含む構体構造100に用いられる内装材113は、例えば、客室から視認される側壁の一部を構成する。
図5(a)に、袋体層116の拡大図を示している。また、図5(b)に、空間140の一部を示している。空間140には、複数の袋体層116が、構体111に沿って並んでいる。
図5(a)に示すように、袋体層116は、複数の袋体151を有する。1つの袋体層116が有する複数の袋体151は、構体111に沿って1方向に並んでいる。1方向に並んだ複数の袋体151において、隣り合う袋体151は離れている。隣り合う袋体151の間に、接続膜152が存在する。接続膜152によって、隣り合う袋体151の端部同士が接続されている。これにより、1方向に並んだ複数の袋体151が一体になっている。図4、図5(a)および図5(b)には、同じ構成の複数の袋体151が、1方向に並んでいる場合を示している。
袋体151は、密封された袋状の膜161と、膜161の内部に封入された気体162とを有する。袋体151は、細長形状である。膜161には、例えば、1種類の気体が封入される。膜161の内部は真空状態でない。また、膜161の内部に多孔質材等の固形物は存在しない。膜161の内部に、気体162が充満している。図5(a)および図5(b)には、膜161が引っ張られた状態を示している。膜161が引っ張られた状態では、図5(a)に示すように、袋体151の側面視において、袋体151が細長の楕円形状である。また、膜161が引っ張られた状態では、図5(b)に示すように、袋体151の平面視において、袋体151が細長の長方形状である。
袋体151の膜161は、膜161における連続した複数の箇所で、膜161の厚み方向の微振動が起こるように形成されている。微振動が起こる各箇所は、微小領域である。微振動は、膜161において、連続した多数の箇所で起こることが好ましい。微振動および微小領域は、台枠5を含む構体構造の膜61の説明における微振動および微小領域と同じ意味である。膜161は、可撓性を有する。膜161は、例えば、台枠5を含む構体構造の膜61の説明で例示した材質で形成されている。
接続膜152は、膜161と同様に、連続した複数の箇所で、接続膜52の厚み方向の微振動が起こるように、形成されていてもよい。接続膜152は、可撓性を有する膜でもよい。接続膜152の材質は、例えば、台枠5を含む構体構造の膜161の説明で例示した材質で形成されている。接続膜152の材質は、膜161の材質と同じでもよい。接続膜52の材質は、膜161の材質と異なってもよい。
膜161の内部に封入された気体162は、空気でもよい。また、気体162は、例えば、台枠5を含む構体構造における気体62の説明で例示した気体でもよい。
上記において、構体111(側構体4)を含む構体構造について説明したが、本実施形態の鉄道車両では、図1に示す側構体3を含む構体構造も、上述した構体111(側構体4)を含む構体構造と同じ構造となっている。
以上のように、本実施形態によると以下の効果を奏する。
車両外から鉄道車両1に侵入した音により、中間材12と内装材13との間の空間40で、圧力が変動する。この圧力変動により、空間40に配置された袋体51の膜61が変位する。これにより、膜61において、連続した複数の箇所で、膜61の厚み方向の微振動が起こる。この振動により、膜61における連続した複数の箇所で、膜61の表面と膜61の内部に封入された気体62との摩擦が起こる。また、膜61における連続した複数の箇所で、膜61の表面と膜61の外部の気体との摩擦が生じる。これにより音のエネルギーが熱エネルギーに変換される。そのため、車両外から侵入した音を遮蔽できる。したがって、遮音性能を備える。
また、袋体51の膜61の内部に気体62が封入されていることにより、気体62の移動範囲が膜61の内部に制限される。そのため、気体62による熱の移動が制限される。したがって、熱伝達が抑制される。これにより、断熱性能を備える。
さらに、袋体51の膜61の内部に封入されている気体は、従来の断熱材よりはるかに軽量である。したがって、袋体51を備えた構体構造の重量は、従来の構体構造の重量よりも軽い。また、袋体51自体が非常に軽量である。そのため、袋体51の重量を軽減する必要性がない。したがって、袋体51の密度や厚みを下げなくてよい。そのため、袋体51の密度や厚みを下げることによる遮音性能の低下や断熱性能の低下が生じることがない。
よって、上記構体11を含む構体構造は、従来の構体構造より重量が軽減しつつ、断熱性能および遮音性能の両方を備える。
袋体51の膜61は、可撓性を有する。可撓性を有する膜61の内部に、気体62が充満している。これにより、膜61において、連続した多数の微小領域で、膜61の厚み方向の微振動が起こる。そのため、膜61の表面と膜61の内部の気体62との摩擦が生じやすい。また、膜61の表面と膜61の外部の気体との摩擦が生じやすい。これにより、車両外から侵入した音のエネルギーが熱エネルギーに変換されやすい。そのため遮音性能が向上する。
中間材12と内装材13との間の空間40において、複数の袋体51が、中間材12に沿って並んでいる。中間材12は構体11に沿って延在しているため、複数の袋体51は、構体11に沿って並んでいるといえる。これにより、構体11の全体に亘って、断熱効果と遮音効果が得られる。
台枠5(構体11)を含む構体構造10において、構体11と中間材12との間の空間40に、2つの袋体層16、17がX方向に積層されている。空間40に1つの袋体層16又は1つの袋体層17が配置されていることによっても断熱効果と遮音効果が得られるが、空間40に2つの袋体層16、17が積層されていることにより、構体11の全体に亘って、断熱性能と遮音性能がより向上する。
膜61内の気体62が、空気の分子量より小さい原子量を有する原子又は空気の分子量より小さい分子量を有する分子を主成分とする場合、気体62は軽いため、移動しやすい。例えば、ヘリウムの原子量およびネオンの原子量は、空気の分子量より小さい。したがって、膜61内の気体62が、ヘリウム及びネオンの少なくとも一方を主成分とする場合、気体62は軽いため、移動しやすい。そのため、車両外部から侵入した音により袋体51内の圧力が変動したとき、膜61内で原子又は分子が動きやすい。これにより、車両外部から侵入した音のエネルギーが熱エネルギーに変換されやすい。したがって、遮音性能が向上する。
気体の分子量又は原子量が大きくなるにつれて、気体の熱伝導率が低くなる傾向がある。空気の分子量より大きい原子量を有する原子又は空気の分子量より大きい分子量を有する分子を膜61内に封入することにより、膜61内の気体による熱伝達がさらに抑制される。例えば、アルゴンの原子量およびクリプトンの原子量は、空気の分子量より小さい。膜61内に、アルゴン又はクリプトンを主成分とする気体を封入することにより、膜61内の気体62による熱伝達がさらに抑制される。これにより断熱性能が向上する。
膜61内の気体62が、0℃おいて、空気の熱伝導率(0.0241W/mK)より小さい熱伝導率を有する原子又は分子である場合、膜61の内部において、気体62による熱伝導が抑制される。例えば、0℃におけるアルゴンの熱伝導率は、0℃における空気の熱伝導率より低い。したがって、膜61内に、アルゴンを主成分とする気体を封入することにより、断熱性能が向上する。
上記は、構体11(台枠5)を含む構体構造10によって得られる効果であるが、構体111(側構体4)を含む構体構造100によっても同様な効果が得られる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図6および図7を参照しつつ説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、(1)中間材212の構成が異なる点と、(2)構体構造が第1実施形態における弾性材14、15を有さない点である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。また、図6では、断面を示すハッチングを省略している。
図6に、台枠を含む構体構造200の一部拡大図を示している。図6では、台枠を構体11と示している。台枠を含む構体構造は、構体(台枠)11と、中間材212と、内装材13とを有する。中間材212は、構体11における第1面板21が有する一対のフランジ21a及び一対のフランジ21bに接するように、配置されている。中間材212は、構体11に沿って延在している。図6では、構体11(台枠5)と中間材12と内装材13が順に並ぶ方向を、X方向としている。X方向は、構体11と中間材212が対向する方向でもあり、中間材212と内装材13が対向する方向でもある。
中間材212と内装材13との間には、複数のスペーサ31、32が所定の間隔で配置されている。スペーサ31と一対のフランジ21aが、X方向に重なるように配置されている。スペーサ32と一対のフランジ21bが、X方向に重なるように配置されている。複数のスペーサ31、32により、中間材212と内装材13の間に空間240が形成されている。空間240に、袋体層16、17がX方向に積層されている。なお、図6に示すスペーサ31、32の位置および一対のフランジ21a、21bの位置は一例である。スペーサの位置および一対のフランジの位置は、図6に示す位置に限定されない。
図7に、中間材212の一部拡大図を示している。中間材212は、図7に示すように、第1板221と、第2板222と、第1板221および第2板222の間に配置された弾性変形可能な第1層223とを有する。中間材212は、第1板221と第1層223と第2板222とが積層された積層体である。第1板221は車両内に近い位置に配置され、第2板222は車両外に近い位置に配置される。第1板221および第2板222は、金属製の板である。第1板221と第2板222は、同じ構成でもよく、異なる構成でもよい。例えば、第1板221の厚さと第2板222の厚さが異なってもよい。また、第1板221の材質と第2板222の材質が異なってもよい。弾性変形可能な第1層223は、例えば、樹脂からなる層又は樹脂を含む層である。第1層223の材質は、例えば、熱可塑性樹脂でもよく、熱硬化性樹脂でもよい。熱可塑性樹脂として、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂およびプロピレン系樹脂から選択される1種類以上が挙げられる。熱硬化性樹脂として、例えば、エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂および不飽和エステル樹脂から選択される1種類以上が挙げられる。
以上のように、第2実施形態の構体構造は、第1実施形態の構体構造と同様に、遮音性能および断熱性能を備える。
また、以下の理由から、第2実施形態の構体構造は制振性能も有する。
中間材212が、2枚の金属製の第1板221および第2板222の間に、弾性変形可能な第1層223が配置された構成を有する。構体11の振動が中間材212に伝わったとき、第1層223にせん断ひずみが生じることにより、振動エネルギーが熱エネルギーに変換される。そのため振動が減衰する。
既存の構体構造には、制振材として、ゴム材を用いている。ゴム材を用いる場合、構体に、複数のゴム材を所定の間隔で配置している。しかし、構体の面積は非常に大きいため、非常に多数のゴム材を配置しなければならない。その上、ゴム材を配置するときに、全てのゴム材について隣り合うゴム材同士の間隔を調整したり、ゴム材の高さを同じ高さに調整したりするといった非常に大変な作業が必要である。このような作業には、時間と労力がかかる。一方、上述した構成の中間材212は、構体に沿って延在した板状の部材であるため、多数の中間材212を配置する必要がない。また、中間材212と中間材212を離隔させることもないため、中間材212と中間材212の間隔を調整したり、全ての中間材212の高さ調整をしたりする必要がない。したがって、上述した構成の中間材212を用いることにより、従来のゴム材を用いる場合より、簡易に且つ短時間で中間材212を構体に配置できる。これにより、構体構造の組立作業を簡素化でき。また、組立作業にかかる時間を短縮できる。
さらに、中間材212により振動が減衰することによって、内装材13に伝播する振動が減衰し、内装材13から放射される振動放射音が低減する。
従来は、遮音性能を向上させるために、構体11と内装材13との間に鉄製の板を配置していたが、鉄製の板の重量は大きい。鉄製の板の代わりに、上述した構成の中間材212を用いることにより、構体構造の重量を軽減しつつ、制振性能および遮音性能を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図8および図9を参照しつつ説明する。第3実施形態において第1実施形態と異なる点は、(1)中間材312の構成が異なる点と、(2)構体構造が第1実施形態における弾性材14、15を有さない点と、(3)内装材313の構成が異なる点である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。また、図8では、断面を示すハッチングを省略している。
図8に、台枠を含む構体構造300の一部拡大図を示している。図8では、台枠を構体11と示している。台枠を含む構体構造は、構体(台枠)11と、中間材312と、内装材313とを有する。中間材312は、構体11における第1面板21が有する一対のフランジ21a及び一対のフランジ21bに接するように配置されている。中間材312および内装材313は、構体11に沿って延在している。図8では、構体(台枠)11と中間材312と内装材313が順に並ぶ方向を、X方向としている。X方向は、構体11と中間材312が対向する方向でもあり、中間材312と内装材313が対向する方向でもある。
中間材312と内装材313との間には、複数のスペーサ31、32が所定の間隔で配置されている。スペーサ31との一対のフランジ21aが、X方向に重なるように配置されている。スペーサ32と一対のフランジ21bが、X方向に重なるように配置されている。複数のスペーサ31、32により、中間材312と内装材313の間に空間340が形成されている。空間340に、袋体層16、17がX方向に積層されている。なお、図8に示すスペーサ31、32の位置および一対のフランジ21a、21bの位置は一例である。スペーサの位置および一対のフランジの位置は、図8に示す位置に限定されない。
図9(a)に中間材312の一部拡大図を示している。図9(b)に内装材313の一部拡大図を示している。中間材312は、図9(a)に示すように、第1板321と、第2板322と、第1板321および第2板322の間に配置された弾性変形可能な第1層323とを有する。中間材312は、第1板321と第1層323と第2板322とが積層された積層体である。第1板321は車両内に近い位置に配置され、第2板322は車両外に近い位置に配置される。第1板321および第2板322は、金属製の板である。第1板321と第2板322は、同じ構成でもよく、異なる構成でもよい。例えば、第1板321の厚さと第2板322の厚さが異なってもよい。また、第1板321の材質と第2板322の材質が異なってもよい。弾性変形可能な第1層323は、例えば、樹脂からなる層又は樹脂を含む層である。第1層323の材質は、例えば、熱可塑性樹脂でもよく、熱硬化性樹脂でもよい。熱可塑性樹脂として、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂およびプロピレン系樹脂から選択される1種類以上が挙げられる。熱硬化性樹脂として、例えば、エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂および不飽和エステル樹脂から選択される1種類以上が挙げられる。
内装材313は、図9(b)に示すように、積層体330と、第5板341とを有する。積層体330は、第3板331と、第4板332と、第3板331および第4板332の間に配置された弾性変形可能な第2層333とが積層された積層体である。第3板331は車両内に近い位置に配置され、第4板332は車両外に近い位置に配置される。第5板341は、積層体330の第3板331に重ねられている。第5板341は、積層体330より車両内に近い位置に配置される。
第3板331および第4板332は、金属製の板である。第3板331と第4板332は、同じ構成でもよく、異なる構成でもよい。例えば、第3板331の厚さと第4板332の厚さが異なってもよい。また、第3板331の材質と第4板332の材質が異なってもよい。弾性変形可能な第2層333は、例えば、樹脂からなる層又は樹脂を含む層である。第2層333の材質は、例えば、第1層323で例示した材質である。積層体330は、中間材312と同じ構成でもよく、中間材312と異なる構成でもよい。
第5板341は、金属製の板である。第5板341の厚さDは、積層体330の厚さdより厚い。積層体330に第5板341を重ねることにより、内装材313の強度を向上させることができる。
以上のように、第3実施形態の構体構造は、第1実施形態の構体構造と同様に、遮音性能および断熱性能を備える。
また、以下の理由から、第3実施形態の構体構造は制振性能を有する。
中間材312が、2枚の金属製の第1板321および第2板322の間に、弾性変形可能な第1層323が配置された構成を有する。構体11の振動が中間材312に伝わったとき、第1層323にせん断ひずみが生じることにより、振動エネルギーが熱エネルギーに変換される。そのため振動が減衰する。
既存の構体構造には、制振材として、ゴム材を用いている。ゴム材を用いる場合、構体に、複数のゴム材を所定の間隔で配置している。しかし、構体の面積は非常に大きいため、非常に多数のゴム材を配置しなければならない。その上、ゴム材を配置するときに、全てのゴム材について隣り合うゴム材同士の間隔を調整したり、ゴム材の高さを同じ高さに調整したりするといった非常に大変な作業が必要である。このような作業には、時間と労力がかかる。一方、上述した構成の中間材212は、構体に沿って延在した板状の部材であるため、多数の中間材312を配置する必要がない。また、中間材312と中間材312を離隔させることもないため、中間材312と中間材312の間隔を調整したり、全ての中間材312の高さ調整をしたりする必要がない。したがって、上述した構成の中間材312を用いることにより、従来のゴム材を用いる場合より、簡易に且つ短時間で中間材312を構体に配置できる。これにより、構体構造の組立作業を簡素化できるとともに、組立作業にかかる時間を短縮できる。
また、中間材312により振動が減衰することによって、内装材13に伝播する振動が減衰し、内装材13から放射される振動放射音が低減する。
従来は、遮音性能を向上させるために、構体11と内装材13との間に鉄製の板を配置していたが、鉄製の板の重量は大きい。鉄製の板の代わりに、上述した構成の中間材312を用いることにより、構体構造の重量を軽減しつつ、制振性能および遮音性能を向上させることができる。
また、内装材313において、2枚の金属製の第3板331および第4板332の間に、弾性変形可能な第2層333が配置されている。内装材313に振動が伝わったとき、弾性変形可能な第2層333にせん断ひずみが生じることにより、振動エネルギーが熱エネルギーに変換されるため、振動が減衰する。
また、内装材313により振動が減衰することによって、内装材313から放射される振動放射音が低減する。
また、内装材313は積層体330に加えて金属製の第5板341を備えるため、内装材313の強度が向上する。これにより、例えば、第3実施形態の構体構造を台枠の構造に採用した場合、床となる内装材313に局所的に荷重がかかっても耐えることができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の第1〜第3実施形態において、中間材と内装材との間の空間に積層された2つの袋体層16と袋体層17は同じ構成である。しかし、中間材と内装材との間に配置された複数の袋体層は異なる構成でもよい。例えば、複数の袋体層が、ある特定の形状を有する少なくとも1つの第1袋体層と、第1袋体層の形状と異なる形状を有する少なくとも1つの第2袋体層を有していてもよい。また、複数の袋体層が、第1気体が封入された少なくとも1つの第1袋体層と、第1気体と異なる第2気体が封入された少なくとも1つの第2袋体を有してもよい。
例えば、複数の袋体層が、ヘリウムおよびネオンの少なくとも一方を主成分とする第1気体が封入された少なくとも1つの第1袋体層と、アルゴンを主成分とする第2気体が封入された少なくとも1つの第2袋体を有してもよい。この場合、第1袋体層に封入された第1気体により遮音性をより向上させることができる。また、第2袋体層に封入された第2気体により断熱性をより向上させることができる。これにより、遮音性能および断熱性能の両方をより向上させることができる。
上記では、複数の袋体層が、異なる2種類の袋体層を有する場合について例示したが、複数の袋体層が、異なる3種類以上の袋体層を有してもよい。
また、上述の第1〜第3実施形態において、1つの袋体層16が有する複数の袋体51は全て同じ構成である。また、1つの袋体層17が有する複数の袋体51は全て同じ構成である。さらに、上述の第1実施形態において、袋体層116が有する複数の袋体151は全て同じ構成である。しかし、1つの袋体層が有する複数の袋体は、異なる構成の袋体を含んでもよい。例えば、1つの袋体層が、第1気体が封入された少なくとも1つの第1袋体と、第1気体と異なる第2気体が封入された少なくとも1つの第2袋体とを含んでもよい。この場合、第1気体を、ヘリウムおよびネオンの少なくとも一方を主成分とする気体とし、第2気体を、アルゴンを主成分とする気体としてもよい。これにより、1つの袋体層により、断熱性能および遮音性能が得られるとともに、少なくとも1つの第1袋体が配置された領域では断熱性能をより向上させることができ、少なくとも1つの第2袋体が配置された領域では遮音性能をより向上させることができる。また、上記第1袋体と上記第2袋体を、構体に沿って交互に並べてもよい。これにより、構体全体で、断熱性能および遮音性能の向上を図ることができる。
上記では、1つの袋体層が、異なる2種類の構成の袋体を有する場合について例示したが、1つの袋体層は、異なる3種類以上の構成の袋体を有してもよい。
また、上述の第1〜第3実施形態の袋体層16において、隣り合う袋体51は離れている。また、上述の第1実施形態の袋体層116において、隣り合う袋体151は離れている。しかし、構体に沿って並んだ複数の袋体は、隣り合う袋体と接してもよい。隣り合う袋体が接した状態で、複数の袋体が接続されていてもよく、接続されていなくてもよい。また、構体に沿って並んだ複数の袋体は、隣り合う袋体と離れた状態で、接続されていなくてもよい。この場合、複数の袋体は、同じ構成でもよく、異なる構成でもよい。
上述の第1〜第3実施形態において、袋体51の膜61は可撓性を有する。上述の第1実施形態において、袋体151の膜161は可撓性を有する。しかし、袋体の膜は、可撓性を有さなくてもよい。
上述の第1〜第3実施形態において、袋体51の膜61の内部に気体62が充満し、膜61が引っ張られている。上述の第1実施形態において、袋体151の膜161の内部に気体162が充満し、膜161が引っ張られている。しかし、袋体の膜は引っ張られた状態でなくてもよい。
上述の第1〜第3実施形態において、袋体51の膜61の内部に気体が封入され、膜61が引っ張られた状態において、袋体51は半球状である。また、上述の第1実施形態において、袋体151の膜161の内部に気体が封入され、膜161が引っ張られた状態において、袋体151の側面視における袋体151は細長い楕円形状である。しかし、袋体の形状はこれらの形状に限られない。
図10(a)および図10(b)には、上述の実施形態の袋体の形状と異なる形状の一例を示している。図10(a)および図10に示すように、袋体層は、複数の袋体451と、隣り合う袋体451の端部同士を接続した接続膜452とを有する。図10(a)および図10(b)には、袋体451の膜461の内部に気体462が充満し、膜461が引っ張られた状態を示している。この状態では、袋体451の側面視において(図10(a)参照)、袋体451は、長辺と短辺の比(アスペクト比)が1に近い楕円形状である。また、袋体451の平面視において(図10(b)参照)、袋体451は、長辺と短辺の比(アスペクト比)が1に近い長方形状である。
また、上述の第1〜第3実施形態において、中間材12、212、312と内装材13、313の間に、2つの袋体層16、17が、中間材と内装材の対向方向(X方向)に積層されている。しかし、中間材と内装材の間に配置される袋体層の数は上記に限定されない。また、第1実施形態において、構体111と内装材113との間に、1つの袋体層16が配置されている。しかし、構体と内装材の間に配置される袋体層の数は上記に限定されない。中間材と内装材の間または構体と内装材の間に、1層の袋体層だけが配置されてもよい。また、中間材と内装材の間に、2層以上の袋体層が、中間材と内装材の対向方向に積層されてもよい。また、構体と内装材の間に、2層以上の袋体層が、構体と内装材の対向方向に積層されてもよい。
また、上述の第1〜第3実施形態において、袋体層16は中間材12、312に接し、袋体層17は内装材13、313に接している。袋体層16が中間材12、312に接している場合、中間材12、312の振動の一部が、直接、袋体層16に伝わる。また、中間材12、312の熱の一部が、直接、袋体層16に伝わる。
また、上述の第1実施形態において、袋体層116は構体111および内装材113に接している。袋体層116が構体111に接している場合、構体111の振動の一部が、直接、袋体層116に伝わる。また、構体111の熱の一部が、直接、袋体層116に伝わる。
しかし、袋体層は、構体、中間材および内装材から離れていてもよい。また、袋体は、構体、中間材および内装材から離れていてもよい。例えば、構体構造が中間材を備えず、構体と内装材の間に袋体層が配置されている場合、袋体層は構体および内装材から離れていてもよい。この構成では、構体の振動や熱が、構体と内装材の間の空間に存在する空気を介して袋体層に伝わる。また、構体構造が中間材を備え、中間材と内装材の間に袋体層が配置されている場合、袋体層は中間材および内装材から離れていてもよい。この構成では、中間材の振動や熱が、中間材と内装材の間の空間に存在する空気を介して袋体層に伝わる。
上述の第1〜第3実施形態の袋体51は、膜61の平面部61aが車両外に近く、半球状部61bが車両内に近くなるように、配置されている。しかし、袋体51の配置は、この配置に限られない。例えば、袋体は、膜の平面部が車両内に近く、半球状部が車両外に近くなるように、配置されてもよい。
上述の第2実施形態の構体構造において、中間材212は、第1板221と第2板222と第1層223とが積層された積層体である。しかし、中間材はこの構成に限られない。例えば、中間材は、積層体と、積層体に重ねられた金属製の板とを有するものでもよい。図11には、この一例を示している。
図11に示す構体構造500は、第2実施形態の構体構造の変形例である。上述した第2実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。図11では、断面を示すハッチングを一部省略している。図11に示す構体構造は、構体511と、中間材512と、内装材13とを有する。構体511と中間材512との間に、シート514が配置されている。中間材512と内装材13の間に、複数のスペーサ31、32が配置されている。複数のスペーサ31、32により、中間材512と内装材13の間に空間540が形成されている。空間540に、3つの袋体層16がX方向に積層されている。X方向は、構体11と中間材512と内装材13とが順に並ぶ方向である。
構体511は、第1面板21および第2面板522と、第1面板21及び第2面板522の間に配置された複数のリブ23、24とを有するダブルスキン構造である。第2面板522にフランジが形成されていない点を除いて、第2面板522は第2実施形態の構体11の第2面板522と同じ構成である。
シート514は、第1面板21に沿って配置されている。一対のフランジ21aおよび一対のフランジ21bの周囲において、シート514は、一対のフランジ21aおよび一対のフランジ21bに沿って立ち上がっている。
中間材512は、シート514に重ねて配置されている。中間材512は、構体11に沿って延在している。図11の拡大図に示すように、中間材512は、第1板221、第2板222および弾性変形可能な第1層223とが積層された積層体520と、第6板521とを有する。積層体520は、第2実施形態の中間材212と同じ構成である。第6板521は、第1板221に重ねて配置されている。第6板521は、例えば金属製の板である。第6板521は、積層体520より車両内に近い位置に配置されている。
一対のフランジ21aとスペーサ31との間には、補助中間材550が配置されている。また、一対のフランジ21aとスペーサ32との間には、補助中間材560が配置されている。補助中間材550は、図7の拡大図に示すように、第7板551と、第8板552と、第7板551および第8板552の間に配置された弾性変形可能な第3層553とを有する。第7板551および第8板552は、例えば金属製の板である。第7板551と第8板552は、同じ構成でもよく、異なる構成でもよい。例えば、第7板551の厚さと第8板552の厚さが異なってもよい。第7板551の材質と第8板552の材質が異なってもよい。弾性変形可能な第3層553は、例えば、樹脂からなる層又は樹脂を含む層である。第3層553の材質は、例えば、熱可塑性樹脂でもよく、熱硬化性樹脂でもよい。熱可塑性樹脂として、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂およびプロピレン系樹脂から選択される1種類以上が挙げられる。熱硬化性樹脂として、例えば、エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂および不飽和エステル樹脂から選択される1種類以上が挙げられる。補助中間材560は、上述した補助中間材550と同じ構成である。
一対のフランジ121aと、補助中間材550と、スペーサ31とが、X方向に重なって配置されている。一対のフランジ121bと、補助中間材560と、スペーサ32とが、X方向に重なって配置されている。
図11に示す構成によると、第2実施形態の構体構造と同様に、遮音性能および断熱性能を備える。また、中間材512が有する積層体520が、第2実施形態の中間材212と同様な構成であるため、第2実施形態の中間材212によって得られる効果と同様な効果が得られる。さらに、積層体520に加えて、積層体520と同様な構成の補助中間材550が、一対のフランジ21aとスペーサ31の間に配置されている。また、積層体520と同様な構成の補助中間材560が、一対のフランジ21bとスペーサ32の間に配置されている。補助中間材550、560により、振動をより抑制することができる。これにより、制振性能をさらに向上させることができる。
上述の第3実施形態の内装材313において、第5板341の厚さDは、積層体330の厚さdより厚い。しかし、第5板341の厚さDは、積層体330の厚さd以下でもよい。
上述の第3実施形態において、中間材312は、第1板321と第2板322と第1層323とが積層された積層体である。しかし、中間材はこの構成に限られない。中間材は、例えば、1枚の板状部材でもよい。また、中間材は、例えば、1枚の金属製の板でもよい。
上述の第1実施形態において、側構体3と側構体4は同じ構成である。しかし、側構体3と側構体4は異なる構成でもよい。
上述の第1〜第3実施形態の構体構造において、構体11は、第1面板21、第2面板22および複数のリブ23、24とを有するダブルスキン構造である。しかし、構体は、ダブルスキン構造以外の構造でもよい。例えば、構体が1枚の板状の部材から形成されていてもよい。
上述の第1実施形態では台枠5を含む構体構造と側構体4を含む構体構造について説明した。第2および第3実施形態では台枠を含む構体構造を説明した。しかし、これらの構体構造を、屋根構体を含む構体構造、側構体を含む構体構造および台枠を含む構体構造のいずれに用いてもよい。例えば、図2に示す構体構造10を、側構体を有する構体構造に用いてもよい。また、図6に示す構体構造200を、側構体を有する構体構造に用いてもよい。さらに、図8に示す構体構造300を、側構体を有する構体構造に用いてもよい。また、図11に示す構体構造500を、側構体を有する構体構造に用いてもよい。また、これらの構体構造を、天井板を含む天井構造に採用してもよい。この場合、構体構造に含まれる内装材が、車両内から視認される天井の一部を構成する。
さらに、図6および図7に示す中間材212を、例えば、側構体を有する構体構造に用いてもよい。また、図8および図9に示す中間材312および内装材313の少なくとも一方を、側構体を有する構体構造に用いてもよい。さらに、図11に示す中間材512および補助中間材550の少なくとも一方を、側構体を有する構体構造に用いてもよい。
1 鉄道車両
2 屋根構体
3、4 側構体
5 台枠
6 妻構体
7 天井板
8 内部空間
10、100、200、300、500 構体構造
11、111、511 構体
12、212、312、512 中間材
13 内装材
14、15 弾性材
16、17、116 袋体層
40、140、240、340、540 空間
51、151、451 袋体
52、152、452 接続膜
61、161、461 膜
61a 平面部
61b 半球状部
62、162、462 気体
221、321 第1板
222、322 第2板
223、323 第1層
331 第3板
332 第4板
333 第2層
341 第5板
550、560 補助中間材

Claims (13)

  1. 構体と、
    前記構体より鉄道車両の内部空間に近い位置に配置される内装材と、
    前記構体と前記内装材との間に配置され、袋状の膜の内部に気体が封入された袋体とを備え、
    鉄道車両の外部から前記構体へ侵入してきた音による圧力変動を受けて前記袋体が振動したとき、前記膜において、連続した複数の箇所で、前記膜の厚み方向の微振動が起こることを特徴とする鉄道車両の構体構造。
  2. 前記膜は、可撓性を有し、
    前記膜の内部に、前記気体が充満していることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の構体構造。
  3. 前記気体は、空気の分子量より小さい原子量を有する原子又は空気の分子量より小さい分子量を有する分子を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の構体構造。
  4. 前記気体は、空気の分子量より大きい原子量を有する原子又は空気の分子量より大きい分子量を有する分子を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の構体構造。
  5. 前記気体は、0℃において、空気の熱伝導率より小さい熱伝導率を有する原子又は空気の熱伝導率より小さい熱伝導率を有する分子を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の構体構造。
  6. 前記気体は、ヘリウムおよびネオンの少なくとも一方を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の構体構造。
  7. 前記気体は、アルゴンを主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の構体構造。
  8. 前記構体と前記内装材との間に、複数の前記袋体が配置され、
    複数の前記袋体は、第1気体が封入された少なくとも1つの第1袋体と、前記第1気体と異なる第2気体が封入された少なくとも1つの第2袋体とを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の鉄道車両の構体構造。
  9. 複数の前記袋体が、前記構体に沿って並んでいることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の鉄道車両の構体構造。
  10. 前記構体に沿って並んだ複数の前記袋体が接続されてなる袋体層を備え、
    前記構体と前記内装材との間に、複数の前記袋体層が前記構体と前記内装材が対向する方向に積層されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の鉄道車両の構体構造。
  11. 前記構体と前記内装材との間に配置された中間材をさらに備え、
    前記内装材と前記中間材との間に前記袋体が配置され、
    前記中間材は、
    前記構体に沿って延在しているとともに、
    金属製の第1板と、金属製の第2板と、前記第1板と前記第2板との間に配置された弾性変形可能な第1層とを有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の鉄道車両の構体構造。
  12. 前記内装材は、
    金属製の第3板と、前記第3板より鉄道車両内の空間に近い位置に配置される金属製の第4板と、前記第3板と前記第4板との間に配置された弾性変形可能な第2層とが積層された積層体と、
    前記積層体の厚さより厚い金属製の第5板とを有し、
    前記第5板は、前記第4板に重ねられるとともに前記積層体より鉄道車両内の空間に近い位置に配置されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の鉄道車両の構体構造。
  13. 側構体を含む構体構造、台枠を含む構体構造および屋根構体を含む構体構造の少なくとも1つが、請求項1〜12のいずれか1項に記載の構体構造であることを特徴とする鉄道車両。
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