JP2019181599A - 長尺品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートを切断する刃の管理を簡素化することができ、長尺品にバリが発生するのを抑制できる長尺品の製造方法を提供する。【解決手段】電子部品用キャリアテープの原材料となる樹脂シート10を切断して所定の幅のテープ本体を製造する製法であり、樹脂シート10の複数の切断予定部分11にレーザ光線20をそれぞれ照射して樹脂シート10内の中間部10bに複数の改質領域30を形成し、その後、改質領域30の形成された切断予定部分11に沿って樹脂シート10を切断し、電子部品用キャリアテープのテープ本体を形成する。樹脂シート10の切断予定部分11に改質領域30を形成してその分子量を低下させ、亀裂を生じさせて切断時のせん断応力を小さくするようにするので、テープ本体の側部に微細なバリが発生するのを有効に防止できる。【選択図】図2

Description

本発明は、キャリアテープに代表される長尺品の製造方法に関するものである。
従来における電子部品用キャリアテープは、図示しないが、巻取リールに巻かれる可撓性のテープ本体と、このテープ本体に並設される電子部品用の収納エンボスとを備え、製造メーカで所定の製造方法により製造された後、製造メーカから部品メーカに輸送されたり、あるいは部品メーカからアッセンブリメーカに輸送される(特許文献1、2、3参照)。
テープ本体は、樹脂シートにより所定の幅の帯形に形成され、長手方向に半導体パッケージ等の電子部品を収納する複数の収納エンボスが並設されるとともに、各収納エンボスが平面矩形のポケット形に形成されており、平坦な表面に、収納エンボス内の電子部品を封止するトップテープが加熱融着される。
このような電子部品用キャリアテープを製造する場合には、先ず、電子部品用キャリアテープの原材料となる樹脂シートを用意し、この樹脂シートを専用の切断刃で切断して所定の幅を有する帯形のテープ本体を形成する。こうしてテープ本体を形成したら、このテープ本体を専用の金型にセットし、この金型によりテープ本体に複数の収納エンボスを一定の間隔でプレス成形し、このプレス成形したテープ本体を冷却した後、冷却したテープ本体を用意した巻取リールに巻き取れば、電子部品用キャリアテープを製造することができる。
ところで、電子部品用キャリアテープを製造する場合には、樹脂シートを切断して帯形のテープ本体を形成するが、この形成の際、樹脂シートやテープ本体が伸びやすい樹脂材料である関係上、切断刃が接触していたテープ本体の一側部、他側部、あるいは両側部に微細な凹凸、換言すれば、バリ(カエシ)が発生する。このようなバリが発生すると、テーピング時に異物としてテーピングマシンのガイド部の汚染を蓄積させたり、実装時にショート等のトラブルを招くという重大な問題が生じる。
係る問題を解消するため、従来においては、樹脂シートに対する切断刃の挿入量、挿入圧、切断速度、切断刃の先端部の形状等を管理し、テープ本体の側部にバリが発生するのを防ぐようにしている。
特開平10‐138326号公報 特開平10‐272684号公報 特開2014‐227205号公報
従来における電子部品用キャリアテープは、以上のように製造され、テープ本体の側部にバリが発生するのを抑制するため、樹脂シートに対する切断刃の挿入量、挿入圧、切断速度、切断刃の先端部の形状等が管理されているが、管理項目が多いので、管理が非常に複雑・煩雑となり、その結果、バリの発生を効率的に防ぐことがきわめて困難であった。
本発明は上記に鑑みなされたもので、シートを切断する刃の管理を簡素化することができ、長尺品にバリが発生するのを抑制することができる長尺品の製造方法を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、シートを切断して所定の幅の長尺品を製造する方法であって、
シートの少なくとも切断予定部分にレーザ光線を照射して改質領域を形成し、その後、この改質領域の形成された切断予定部分に沿ってシートを切断することを特徴としている。
なお、シートの改質領域の形成された切断予定部分を、相対向する複数の回転刃の間に挟んで切断することができる。
また、シートは、キャリアテープ製造用の樹脂シートであると良い。
また、シートの切断予定部分は、樹脂シートに形成された直線、点線、及び破線のいずれかとすることができる。
また、樹脂シートは、表面層と、この表面層の裏面に積層される絶縁性の中間層と、この中間層の裏面に積層される裏面層とを備え、表面層と裏面層の少なくともいずれか一方に導電性が付与されるようにすることができる。
また、シートの切断予定部分にレーザ光線を照射してシートの表面、中間部、及び裏面のうち、少なくとも中間部に改質領域を形成すると良い。
ここで、特許請求の範囲におけるシートは、単層構造でも良いし、多層構造でも良い。シートが多層構造の場合、シートの切断予定部分にレーザ光線を照射してシートの表面層、中間層、及び裏面層のうち、少なくとも中間層に改質領域を形成することができる。シートには、必要に応じて透明性、絶縁性、導電性、色彩等が付与される。樹脂シートには、樹脂シートの他、薄い樹脂フィルムが含まれる。また、シートの切断予定部分は、必要に応じ、シートに直接形成することができるし、省略することもできる。長尺品は、中間品でも良いし、完成品でも良い。
本発明によれば、シートの切断予定部分に改質領域を形成してその分子量を低下させ、亀裂を生じさせて切断時の応力を小さくするようにするので、製造時の長尺品にバリが発生するのを抑制することができる。また、バリの発生を防ぐためのシートに対する刃の挿入量、挿入圧、切断速度、刃の先端部の形状等の管理作業を省略したり、簡素化することができる。また、シートの材料固有の特性に拘わらず、シートの良好な切断が期待できる。
本発明によれば、シートを切断する刃の管理を簡素化し、長尺品にバリが発生するのを抑制することができるという効果がある。
請求項2記載の発明によれば、シートの切断予定部分を複数の回転刃間に挟んで連続的に切断することができるので、例えシートが薄く長くても、薄く長いシートを適切に切断して長尺品を容易に得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、樹脂シートの切断予定部分に改質領域を形成してその分子量を低下させ、亀裂を生じさせて切断時のせん断応力を小さくするようにするので、キャリアテープのテープ本体の切断部分にバリが発生するのを防ぐことができる。また、バリの発生を防ぐため、樹脂シートに対する刃の挿入量、挿入圧、切断速度、刃の先端部の形状等の管理作業を省略したり、簡素化することができるので、キャリアテープの製造作業の複雑化や煩雑化を防止したり、製造作業の迅速化を図ることができる。
請求項4記載の発明によれば、例えば長尺品が物性差を有する多層構造の場合、物性差を有する表面と中間部との境界付近等でバリが発生しやすくなるが、少なくともシートの中間部に改質領域を形成すれば、バリの発生低減が期待できる。
本発明に係る長尺品の製造方法の実施形態における電子部品用キャリアテープを模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る長尺品の製造方法の実施形態における樹脂シートの切断予定部分に改質領域を形成した状態を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る長尺品の製造方法の実施形態における樹脂シートの切断予定部分に改質領域を形成した状態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る長尺品の製造方法の実施形態における樹脂シートの切断予定部分を複数の回転刃間に挟んで切断している状態を模式的に示す説明図である。 図4の平面図である 本発明に係る長尺品の製造方法の実施例1におけるテープ本体を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る長尺品の製造方法の実施例2におけるテープ本体を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る長尺品の製造方法の実施例3におけるテープ本体を模式的に示す断面説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における長尺品の製造方法は、図1ないし図5に示すように、電子部品用キャリアテープ1の原材料となる樹脂シート10を切断して所定の幅のテープ本体2を製造する製法であり、樹脂シート10の切断予定部分11にレーザ光線20を照射して改質領域30を形成し、その後、この改質領域30の形成された切断予定部分11に沿って樹脂シート10を複数の回転刃40で切断することにより、バリの発生を防ぎながらテープ本体2を製造するようにしている。
電子部品用キャリアテープ1は、図1に示すように、巻取リールに巻回される長尺のテープ本体2と、このテープ本体2に配列形成されて電子部品を収納する複数の収納エンボス3とを備えて形成される。テープ本体2は、可撓性の樹脂シート10により所定の幅を有する細長い帯形に形成され、長手方向に半導体パッケージ等の電子部品を収納する複数の収納エンボス3が一定の間隔で並設されており、各収納エンボス3が所定の深さのポケット形に形成される。このテープ本体2の幅は、特に限定されるものではないが、例えば4、8、12、16、24、32、44、56、72、200mm等に設定される。
テープ本体2の両側部の長手方向には図1に示すように、複数の貫通孔4が送り用のスプロケット孔として所定の間隔でそれぞれ打ち抜き形成され、各貫通孔4が平面円形に形成される。また、テープ本体2の平坦な表面には、電子部品を封止する図示しないトップテープが後から加熱融着して積層される。
テープ本体2は、単層構造でも良いが、多層構造でも良い。多層構造に形成される場合には、導電性の表面層と、この表面層の裏面に積層される絶縁性の中間層と、この中間層の裏面に積層されて表面層との間に中間層を挟持する導電性の裏面層とを備えた帯形に形成される。表面層と裏面層とは、例えば中間層の表裏面にカーボンや帯電防止剤等がそれぞれ塗布されることで薄く積層形成され、静電気の発生を防止するよう機能する。
これに対し、中間層の材料としては、特に限定されるものではないが、汎用性に優れる透明のポリスチレン、A‐PET、強度に優れるポリエチレンテレフタレート、耐薬品性に優れるポリプロピレン、機械的性質や成形性に優れるABS樹脂、耐衝撃性や寸法安定性に優れるポリカーボネート等の樹脂シートがあげられる。
原材料の樹脂シート10は、特に限定されるものではないが、例えば汎用性に優れる透明のポリスチレン、A‐PET、強度に優れるポリエチレンテレフタレート、耐薬品性に優れるポリプロピレン、機械的性質や成形性に優れるABS樹脂、耐衝撃性や寸法安定性に優れるポリカーボネート等からなる平面長方形の長いシート原反が使用される。この樹脂シート10の厚さは、テープ本体2の可撓性と強度とを両立させる観点から、0.10〜1.00mm、好ましくは0.15〜0.50mm、より好ましくは0.20〜0.40mm前後の薄さとされる。
樹脂シート10の表面10aには図3や図5に示すように、複数のテープ本体2を形成するための複数の切断予定部分11が所定の間隔で配列形成され、各切断予定部分11が樹脂シート10の長手方向に伸びる破線12に形成される。この破線12の種類は、樹脂シート10の切断に支障を来さなければ、特に限定されるものではなく、必要に応じ、太い破線、細い破線、一点鎖線、二点鎖線等とされる。
なお、樹脂シート10は、テープ本体2が多層構造に形成される場合、製造作業の簡略化等を図るため、導電性の表面層と、この表面層の裏面に積層される絶縁性の中間層と、この中間層の裏面に積層されて表面層との間に中間層を挟持する導電性の裏面層とを備えた多層構造に形成される。
レーザ光線20は、図2に示すように、レーザ照射装置21から下方の樹脂シート10の切断予定部分11とその近傍方向に照射され、樹脂シート10内の少なくとも中間部10bを改質領域30に形成する。このレーザ光線20は、樹脂シート10の中間部10bの劣化を促進させ得るのであれば、特に限定されるものではないが、例えば内部吸収型レーザ、出力の大きいYAGレーザ、微細な加工が可能なエキシマレーザ、送り速度の速い加工が可能で安価なCOレーザ等が使用される。
これらの中では、光学的に透明な波長のレーザ光線20を用いる内部吸収型レーザが最適である。この内部吸収型レーザは、例えば浜松ホトニクス株式会社のステルスダイシング技術を用いて照射することが可能である。
改質領域30は、図2や図3に示すように、切断予定部分11とその近傍の下方の中間部10bにレーザ光線20が照射され、中間部10bに集光してエネルギーが加えられることで、きわめて細い平面帯形の脆い破断層に形成されて切断予定部分11に対向する。この改質領域30の幅は、特に限定されるものではないが、回転刃40による切断を考慮すると、回転刃40の厚さよりも長くされ、平面視で樹脂シート10の切断予定部分11の左右両側に食み出るよう設定される。
改質領域30は、テープ本体2の一側部、他側部、あるいは両側部からのバリを防止する観点から、樹脂シート10の表面10a、中間部10b、裏面10cのうち、少なくとも中間部10bに形成されて切断予定部分11に対向する。中間部10bに形成されるのであれば、中間部10bのみに限定されるものではなく、必要に応じ、(A)中間部10bと表面10a、(B)中間部10bと裏面10c、(C)中間部10b、表面10a、及び裏面10cに形成される。
複数の回転刃40は、図4や図5に示すように、相対向する上下一対のゲーベル刃41を備え、この上下一対のゲーベル刃41が回転駆動軸42の軸方向に押圧され、上下一対のゲーベル刃41の間に樹脂シート10の切断予定部分11が挟持されることにより、樹脂シート10が切断され、テープ本体2が形成される。各ゲーベル刃41は、例えばリング形に形成され、樹脂シート10の長手方向(図4の左右方向)に移動可能な回転駆動軸42に嵌着される。
上記構成において、電子部品用キャリアテープ1を製造する場合には、先ず、電子部品用キャリアテープ1の原材料となる樹脂シート10を用意し、この樹脂シート10に複数の切断予定部分11をテープ本体2の幅や長さを踏まえて配列形成し、この複数の切断予定部分11を目印にレーザ光線20をレーザ照射装置21により順次直線的に照射する(図2参照)。
すると、樹脂シート10の切断予定部分11下方の中間部10bにレーザ光線20が集光されて中間部10bの分子量が低下し、中間部10bに亀裂が生じ、平面視で切断予定部分11とオーバーラップする脆い改質領域30が形成される。この際、切断予定部分11の破線12を目印にレーザ光線20を照射すれば良いので、改質領域30を切断予定部分11に沿うよう高精度に位置合わせして形成することが可能になる。樹脂シート10の切断予定部分11に改質領域30を形成したら、樹脂シート10の切断予定部分11を複数の回転刃40間に挟んで連続的に切断(図4、図5参照)し、所定の幅を有する帯形のテープ本体2を形成する。
こうして中間品のテープ本体2を形成したら、このテープ本体2を予熱して専用の金型にセットし、この金型によりテープ本体2に複数の収納エンボス3を一定の間隔でプレス成形し、このプレス成形したテープ本体2を所定の時間放置して冷却した後、この冷却したテープ本体2を用意した巻取リールに巻き取れば、電子部品用キャリアテープ1を製造することができる。
上記によれば、樹脂シート10の切断予定部分11に改質領域30を形成してその分子量を低下させ、亀裂を生じさせて切断時のせん断応力を小さくするようにするので、テープ本体2の一側部、他側部、あるいは両側部に微細なバリが発生するのを有効に防止することができる。したがって、テーピング時にバリが異物としてテーピングマシンのガイド部の汚染を蓄積させたり、実装時にショート等のトラブルを招くおそれを排除することができる。この効果は、テープ本体2が多層構造の場合、物性差を有する中間層と表面層との境界付近でバリが非常に発生しやすいので、きわめて有意義となる。
また、バリの発生を防ぐための樹脂シート10に対する切断刃の挿入量、挿入圧、切断速度、切断刃の先端部の形状等の管理作業を省略したり、簡素化することができるので、作業の複雑化や煩雑化を防止したり、製造作業の迅速化を図ることが可能となる。また、樹脂シート10の材料固有の特性に拘わらず、完全な切断が期待できるので、バリの発生防止が期待できる。さらに、切断時のせん断応力を小さくするので、連続して使用する回転刃40の摩耗防止も大いに期待できる。
なお、上記実施形態では樹脂シート10の長手方向に切断予定部分11として、破線12を形成したが、何らこれに限定されるものではなく、直線や点線を形成しても良い。また、樹脂シート10の切断予定部分11を把握することができるのであれば、破線12、直線、点線は、必須要素ではなく、省略することができる。
また、テープ本体2の形成後に複数の収納エンボス3を一定の間隔でプレス成形したが、何らこれに限定されるものではなく、樹脂シート10に複数の収納エンボス3を一定の間隔でプレス成形した後、樹脂シート10を切断してテープ本体2を形成しても良い。さらに、長尺品として、電子部品用キャリアテープ1を示したが、機械部品や電気部品用のキャリアテープ、樹脂フィルムやフィルムキャパシタ等でも良い。
以下、本発明に係る長尺品の製造方法の実施例を比較例と共に説明する。
〔実施例1〕
先ず、電子部品用キャリアテープの原材料となる厚さ0.3mmの樹脂シートを長さ100m分用意し、この樹脂シートの表面に切断予定部分を形成した後、この切断予定部分を目印にレーザ光線をレーザ照射装置により直線的に照射して樹脂シートの切断予定部分下方に改質領域を形成した。
樹脂シートは、導電性の薄い表面層と、この表面層の裏面に積層される絶縁性の中間層と、この中間層の裏面に積層されて表面層との間に中間層を挟持する導電性の薄い裏面層とを備えた三層構造のシートとし、これら表面層、中間層、及び裏面層の層比を1:8:1に設定した。樹脂シートの表面層と裏面層とは、中間層の表裏面にカーボンをそれぞれ塗布して薄膜に積層形成した。また、中間層には、ポリスチレン樹脂製の樹脂シートを用い、このポリスチレン樹脂製の樹脂シート内に改質領域を形成した。レーザ光線は内部吸収型レーザとし、レーザ照射装置には、浜松ホトニクス株式会社製の照射装置を用いた。
樹脂シートの切断予定部分に改質領域を形成したら、この樹脂シートの切断予定部分を回転する一対のゲーベル刃の間に挟んで切断することにより、長さ100mの帯形のテープ本体を形成し、その後、テープ本体の適否を○×により評価して表1にまとめた。
テープ本体の適否の評価については、バリの発生数と、テープ本体の面状態とに分けて評価することとした。バリの発生数は、テープ本体の切断された側面のバリ数をカウントした。また、テープ本体の面状態については、改質されたテープ本体の幅の長さを観察した。
〔実施例2〕
実施例1の樹脂シートを長さ100m分用意し、この樹脂シートの表面に切断予定部分を形成し、この切断予定部分を目印にレーザ光線をレーザ照射装置により直線的に照射して樹脂シートの中間層と裏面層とに改質領域をそれぞれ形成した。
レーザ光線は、樹脂シートの中間層に対しては内部吸収型レーザとし、樹脂シートの裏面層に対しては表面吸収型レーザとした。レーザ照射装置には、浜松ホトニクス株式会社製の照射装置を用いた。
樹脂シートの切断予定部分に改質領域を形成したら、この樹脂シートの切断予定部分を回転する一対のゲーベル刃の間に挟んで切断することにより、長さ100mの帯形のテープ本体を形成し、その後、テープ本体の適否を実施例1と同様に評価して表1にまとめた。
〔実施例3〕
実施例1の樹脂シートを長さ100m分用意し、この樹脂シートに切断予定部分を形成し、この切断予定部分を目印にレーザ光線をレーザ照射装置により直線的に照射して樹脂シートの全層、換言すれば、表面層、中間層、及び裏面層に改質領域をそれぞれ形成した。
レーザ光線は、樹脂シートの中間層に対しては内部吸収型レーザとし、樹脂シートの表面層と裏面層に対しては表面吸収型レーザとした。レーザ照射装置には、浜松ホトニクス株式会社製の照射装置を用いた。
樹脂シートの切断予定部分に改質領域を形成したら、この樹脂シートの切断予定部分を回転する一対のゲーベル刃の間に挟んで切断することにより、長さ100mの帯形のテープ本体を形成し、その後、テープ本体の適否を実施例1と同様に評価して表1にまとめた。
〔比較例〕
実施例1の樹脂シートを長さ100m分用意し、この樹脂シートに切断予定部分を形成した後、この樹脂シートの切断予定部分を回転する一対のゲーベル刃の間に挟んで切断することにより、長さ100mの帯形のテープ本体を形成した。テープ本体を形成したら、テープ本体の適否を実施例1と同様に評価して表1に記載した。
Figure 2019181599
〔評 価〕
実施例1の場合には図6に示すように、テープ本体の切断された側面にバリがなく、テープ本体の表裏面の面状態もきわめて良好であった。
実施例2の場合には、テープ本体の切断された側面に微細なバリが散見されたが、僅かなバリであり、実用上問題のないレベルであった。また、図7に示すように、テープ本体の裏面にダレが確認され、ダメージが生じていたが、僅かなダメージであり、実用上問題のない良好なレベルであった。
実施例3の場合には図8に示すように、テープ本体の表裏面にそれぞれダレが確認され、ダメージが認められたが、僅かなダメージであり、実用上問題のない良好なレベルであった。
各実施例に対し、比較例の場合には、レーザ照射により改質領域を形成しなかったので、テープ本体の切断された側面の70m領域に円周バリや縦バリが多数確認され、不良品として処分せざるを得なかった。さらに、テープ本体の表裏面にそれぞれ大きなダレが認められ、実用性に重大な疑義が生じた。
本発明に係る長尺品の製造方法は、キャリアテープ等の製造分野で使用される。
1 電子部品用キャリアテープ
2 テープ本体(長尺品)
3 収納エンボス
10 樹脂シート(シート)
10a 表面
10b 中間部
10c 裏面
11 切断予定部分
12 破線
20 レーザ光線
30 改質領域
40 回転刃
41 ゲーベル刃

Claims (4)

  1. シートを切断して所定の幅の長尺品を製造する方法であって、シートの少なくとも切断予定部分にレーザ光線を照射して改質領域を形成し、その後、この改質領域の形成された切断予定部分に沿ってシートを切断することを特徴とする長尺品の製造方法。
  2. シートの改質領域の形成された切断予定部分を、相対向する複数の回転刃の間に挟んで切断する請求項1記載の長尺品の製造方法。
  3. シートは、キャリアテープ製造用の樹脂シートである請求項1又は2記載の長尺品の製造方法。
  4. シートの切断予定部分にレーザ光線を照射してシートの表面、中間部、及び裏面のうち、少なくとも中間部に改質領域を形成する請求項1、2、又は3記載の長尺品の製造方法。
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