JP2019176751A - サンルージュ茶用組成物及びその製造方法 - Google Patents

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勇志 望月
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真 長谷川
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Shinya Yamaguchi
信也 山口
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Yuko Mihara
優子 三原
拓真 小笠原
Takuma Ogasawara
拓真 小笠原
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Abstract

【課題】サンルージュの機能を損なうことなく、苦味や渋味を緩和し、さらには濃色で鮮やかな赤色であるサンルージュ茶飲料を製造し得るサンルージュ茶用組成物を提供すること。【解決手段】サンルージュ抽出物と、pH調整剤と、マスキング剤と、を含有するサンルージュ茶用組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、サンルージュ茶用組成物及びその製造方法に関する。
茶の品種のうち、サンルージュは、カテキンやアントシアニンほかによる各種抗力(生活習慣病、老化現象、眼精疲労、ストレス)や肝臓機能の保護の点で、従来の緑茶と異なる優れた健康機能を有している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、サンルージュの食味は、苦味、渋味が強く、普及の妨げの一因となっている。
また、サンルージュは、水の種類(硬水や軟水)や温度、pHにより、鮮やかな赤色からダークブルーに変化することが知られている(例えば、特許文献2参照)。消費者の嗜好を考慮すると、サンルージュ飲料の色は、濃色で鮮やかな赤色(深紅)が好ましい。サンルージュ飲料の色はpHによって変化することが知られている一方で、pH調整剤あるいは酸味料を添加するだけでは、淡い赤色にすることは可能であるが、深紅とはならない。また、サンルージュ飲料の濃度を上げることにより濃色とすることは可能であるが、苦味、渋味が一層強くなり嗜好性は損なわれる。
ところで、お茶飲料、アミノ酸等の機能性素材、カカオ等において、ステビアの「苦味、渋味、酸味へのマスキング効果」が知られている(例えば、特許文献3参照)。
国際公開第2014/65369号 国際公開第2017/164177号 特開2005−278467号公報
サンルージュの健康機能を損なうことなく、苦味や渋味を緩和する技術が望まれている。加えて、サンルージュ飲料の色を、濃色で鮮やかな赤色にする技術も望まれている。
本発明の課題は、サンルージュの機能を損なうことなく、苦味や渋味を緩和し、さらには濃色で鮮やかな赤色であるサンルージュ茶飲料を製造し得るサンルージュ茶用組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、pH調整剤と、マスキング剤を用いることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明者らは、下記の〔1〕〜〔8〕を提供する。
〔1〕サンルージュ茶葉抽出物と、pH調整剤と、マスキング剤と、を含有するサンルージュ茶用組成物。
〔2〕前記マスキング剤が、ステビア及びグルタミン酸の少なくともいずれか1つを含む上記〔1〕に記載のサンルージュ茶用組成物。
〔3〕前記マスキング剤が、ステビア抽出物及びステビオール配糖体の少なくともいずれかである上記〔1〕又は〔2〕に記載のサンルージュ茶用組成物。
〔4〕前記マスキング剤が、酵素処理ステビア及び酵素処理ステビオール配糖体の少なくともいずれかである上記〔1〕又は〔2〕に記載のサンルージュ茶用組成物。
〔5〕前記マスキング剤の配合量が、前記サンルージュ茶葉抽出物1gに対して、0.0003〜0.05gである上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のサンルージュ茶用組成物。
〔6〕前記pH調整剤が、メタリン酸、クエン酸、フィチン酸、及びアスコルビン酸からなる群から選択される少なくとも1種である上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のサンルージュ茶用組成物。
〔7〕前記pH調整剤の配合量が、前記サンルージュ茶葉抽出物1gに対して、0.05〜0.5gである上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のサンルージュ茶用組成物。
〔8〕サンルージュ茶葉抽出物に、pH調整剤と、マスキング剤とを均一混合すること、を含む、サンルージュ茶用組成物の製造方法。
本発明によれば、サンルージュの機能を損なうことなく、苦味や渋味を緩和し、さらには濃色で鮮やかな赤色であるサンルージュ茶飲料を製造し得るサンルージュ茶用組成物を提供することができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
[1.サンルージュ茶用組成物]
本発明のサンルージュ茶用組成物は、サンルージュ茶葉抽出物と、pH調整剤と、マスキング剤と、を含有する。
pH調整剤を含有するので、サンルージュ茶飲料とした際に、色彩を鮮やかな赤色にして、消費者の嗜好性を向上し得る。マスキング剤を含有するので、サンルージュ茶葉抽出物がもたらす苦味や渋味を改善し得る。
以下、各成分の詳細を説明する。
[1−1.サンルージュ茶葉抽出物]
サンルージュ茶葉抽出物は、「サンルージュ」(農林水産省 品種登録番号:21262)の茶葉を下記条件で抽出して得ることができる。
また、例えば、「日ノ茜(日本製紙社製)」のような市販品を用いてもよい。
サンルージュの茶葉は、抽出前に粉砕処理を行ってもよい。粉砕処理には、破砕機(例えば、マルチビーズショッカー(登録商標、安井器械社製)、石臼、セラミックミル、ボールミル、ハンマーミル等を用い得る。
抽出溶媒は、水又はエタノール水溶液や酸性溶媒が挙げられる。中でも、抽出溶媒は、取扱いが簡便であることから水が好ましい。また、エタノール水溶液におけるエタノールの濃度は、通常、エタノール水溶液全体に対し70重量%以下である。酢酸のような酸性溶媒で抽出すると、抽出効率は良くなり、カテキン類の含有量が多くなる。
水で抽出する場合、抽出温度は70〜95℃が好ましく、70〜80℃がより好ましい。抽出時間は5〜60分が好ましく、5〜10分がより好ましい。抽出温度が95℃より高く、また、抽出時間が60分より長いと、雑味が多くなり、茶本来の風味が失われる。
水と茶葉との重量比は、茶葉1に対し、茶葉乾燥重量の10倍以上の水が好ましく、茶葉乾燥重量の10倍〜100倍量の水がより好ましい。
抽出処理後、ろ過、遠心分離等の処理により固形分を除去してもよい。さらに、濃縮(減圧濃縮、逆浸透膜処理など)、乾燥(噴霧乾燥、凍結乾燥など)等の処理を行ってもよい。
茶葉抽出物の形態の例としては、液体(マイクロカプセル、カプセル、ソフトカプセルなどに封入しても良い)、半固体(クリーム、ペーストなど)、固体(錠、粉末など)が挙げられる。
サンルージュ茶飲料とした際、サンルージュ茶葉抽出物の濃度は0.1〜1.0質量%で飲用される。但し、0.5質量%を超えると、通常、苦味や渋味が強く感じられ嗜好性が悪くなる。一方で、濃色で鮮やかな色彩を楽しむためには0.7〜1.0質量%であることが好ましい。
マスキング剤を含有する本発明のサンルージュ茶用組成物は、サンルージュ茶飲料とした際、サンルージュ茶葉抽出物の濃度が0.5質量%を超える場合であっても、苦味や渋味を緩和し得る。そのため、サンルージュ茶葉抽出物の濃度が0.7〜1.0質量%であっても、苦味や渋味を緩和しつつ、濃色で鮮やかな赤色であるサンルージュ茶飲料を製造し得る。
[1−2.pH調整剤]
pH調整剤は、可食、かつ、サンルージュ茶飲料のpHを酸性領域にし得るものであればよい。pH調整剤を含有するので、サンルージュ茶飲料とした際に、色彩を鮮やかな赤色にし得る。
pH調整剤は、メタリン酸、クエン酸、フィチン酸、及びアスコルビン酸からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、メタリン酸、クエン酸又はフィチン酸がより好ましい。
メタリン酸を用いると、サンルージュ茶飲料とした際に、お茶の水色(すいしょく)を十分に赤く発色させることが出来、かつ、紅茶のような風味となり、好適に飲用し得る。
クエン酸を用いると、サンルージュ茶飲料とした際に、お茶の水色を十分に赤く発色させることが出来、かつ、清涼飲料水のような風味となり飲み易くなる。
フィチン酸を用いると、サンルージュ茶飲料とした際に、お茶の水色を十分に赤く発色させることが出来、かつ、酸味はあまり感じられず、茶素材の風味を活かした味となり好適に飲用し得る。
アスコルビン酸を用いると、サンルージュ茶飲料とした際に、お茶の水色を十分に赤く発色させることが出来、かつ、酸味が感じられやすいものの、緑茶の風味として好適に飲用し得る。
pH調整剤は、サンルージュ茶飲料とした際に、その色彩を鮮やかな赤色にする目的で使用する。しかしながら、pH調整剤は、色彩の変化のみならず、その種類に応じてサンルージュ茶飲料の風味が変化するという予想外の効果がある。
pH調整剤の配合量は、サンルージュ茶葉抽出物1gに対して、0.05〜0.5gが好ましく、0.1〜0.4gがより好ましく、0.2〜0.3gがさらに好ましい。pH調整剤の配合量が0.05g以上であると、水の種類や温度といった他のパラメータに関わらず、サンルージュ茶飲料とした際に色彩を鮮やかな赤色にし得る。0.5g以下であると、サンルージュ茶飲料とした際に過度の酸味による飲み難さ(酸っぱさ)を抑制し得る。
サンルージュ茶飲料とした際、pH調整剤の濃度は、0.05〜0.5質量%が好ましい。0.05質量%以上であると、サンルージュ茶飲料とした際に、色彩を鮮やかな赤色にして、消費者の嗜好性を向上し得る。0.5質量%以下であると、過度の酸味による飲み難さ(酸っぱさ)を抑制し得る。
[1−3.マスキング剤]
マスキング剤とは、飲食物の苦味、渋味、酸味等が過度に高いと食味を低下させる場合に、これらの味質を改善する目的で加えられる食品用添加物をいう。マスキング剤の代表例として、ステビア、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、アドバンテーム、シクロデキストリン、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸、各種酵母抽出液が挙げられる。
マスキング剤としては、ステビア及びグルタミン酸の少なくともいずれか1つを含むことが好ましい。本発明のサンルージュ茶用組成物においては、マスキング剤を含有するので、サンルージュ茶飲料とした際に、苦味や渋味等をマスキングし味質を改善し得る。
マスキング剤の配合量は、pH調整剤に応じて最適な数値範囲が異なる。マスキング剤の配合量は、通常、サンルージュ茶葉抽出物1gに対して、0.0003〜0.05gが好ましく、0.003〜0.03gがより好ましく、0.02〜0.03gがさらに好ましい。マスキング剤の配合量が0.0003g以上であると、サンルージュ茶飲料とした際に、苦味や渋味を緩和し得る。0.05g以下であると、過剰使用による製品コストの高騰を抑制し得る。
(ステビア)
ステビアは、キク科植物ステビアの葉部に含まれる成分である。ステビアに関しては、産地や種に限定はない。
ステビアとしては、例えば、ステビアの葉部の抽出物であるステビア抽出物、その純度規格品であるステビオール配糖体、ステビア抽出物を原料として用い、α−グルコシル化糖化合物を糖供与体としてα−グルコシル糖転移酵素を用いて糖を転移させた糖転移物、付加した糖数をアミラーゼ等により調節して製造した酵素処理ステビアや酵素処理ステビオール配糖体等の酵素処理物が挙げられる。ステビアは、好ましくは、ステビア抽出物及びステビオール配糖体の少なくともいずれか又は酵素処理ステビア及び酵素処理ステビオール配糖体の少なくともいずれかであり、より好ましくは、酵素処理ステビア及び酵素処理ステビオール配糖体の少なくともいずれかである。
ステビアの抽出方法は、従来公知のステビア甘味成分を取得する方法で良く、水、熱水、含水又は無水のメタノール、エタノール等の有機溶媒にて抽出し得る方法が挙げられる。より詳細には、抽出温度5〜100℃、抽出時間1〜24時間の条件で行う方法が好ましい。
なお、特開昭51−23300号公報に記載されているように、水又は熱水抽出時に、甘味成分の抽出を効果的に行うために、石灰等でpHを10程度に調整してもよい。
上記方法にて取得したステビア抽出物は、抽出終了後、通常、抽出液から残渣を分離除去する。残渣を分離する方法としては、自然沈降分離又は加圧ろ過等から適宜選択し得る。中でも、効率を優先するため、加圧ろ過が好ましい。
残渣を分離除去した抽出液は、このまま利用してもよく、濃縮あるいは乾燥させて利用してもよい。また、濃縮液を水で希釈した希釈物、あるいは乾燥物を水に再溶解し、吸着法で処理した後、親水性溶媒で溶出して濃縮した濃縮物、あるいはこれらを乾燥させた乾燥物を使用してもよい。
吸着法としては、例えば、イオン交換樹脂を用いて不純物を除去する方法や、ハイポーラスポリマー(例えば、アンパーライトXAD−2、オルガノ社製)のカラムに吸着させる方法が挙げられる。
また、糖転移物や酵素処理物の具体的な製法については、特公平5−22498号公報、特公昭57−18779号公報に記載されている。
酵素反応にて製造した糖転移物は、デキストリン等の糖供与体を除去しない未精製物であってもよく、樹脂等によって精製した精製物であってもよい。
また、ステビアは、ステビア甘味料としてとして認可、販売されているものでも利用可能である。
市販品としては、例えば「SKスイートGRA」、「SKスイートFZ」、「SKスイートZ3」、「ステビアフィンH」、「ステビアフィンRJ」(以上、日本製紙社製)が挙げられる。
なお、「ステビアフィン(登録商標)」は、酵素未処理物であり、「SKスイート(登録商標)」は、酵素処理物である。
ステビアとして、上記市販品を用いる場合、酵素処理物である、「SKスイート(登録商標)」が好ましく、「SKスイートFZ」、「SKスイートZ3」がより好ましい。本発明者等がサンルージュ茶飲料を飲用したところ、「SKスイートFZ」を用いた場合、レバウディオサイドA高含有品の酵素処理品である「SKスイートGRA」と比較して、苦味や渋味を感じることなく飲用でき、十分なマスキング効果を達成し得ることを確認した。これは、味覚を感じる感覚器官で、成分ごとに異なる伝達速度の微小な差によると考えられる。
サンルージュ茶飲料とした際、ステビア抽出物の添加量は、濃度が0.0003〜0.05質量%となる量が好ましく、0.003〜0.03質量%となる量がより好ましい。また、ステビア抽出物のさらに好適な添加量は、使用するpH調整剤の種類等に応じて異なる。
pH調整剤として、クエン酸を用いる場合、上記した通り、清涼飲料水のような風味となることから、甘味を感じる方が飲みやすい。そのため、サンルージュ茶飲料とした際、ステビア抽出物の添加量は、濃度が0.02〜0.03質量%となる量がさらに好ましい。
pH調整剤として、メタリン酸を用いる場合、上記した通り、渋味や苦味が緩和され、お茶風味として飲用し得るため、甘味を感じる必然性はない。そのため、サンルージュ茶飲料とした際、ステビア抽出物の添加量は、濃度が0.003〜0.01質量%となる量がさらに好ましい。
(グルタミン酸)
グルタミン酸は、うまみ成分として知られており、通常の緑茶等に含まれる成分である。しかしながら、サンルージュ茶葉抽出物には、グルタミン酸がほとんど含まれていない。
本発明者等は、サンルージュ茶飲料にグルタミン酸を添加したところ、苦味や渋味をマスキングし得ることを見出した。
サンルージュ茶飲料とした際、グルタミン酸の添加量は、濃度が0.003〜0.05質量%となる量が好ましく、0.003〜0.03質量%となる量がより好ましく、0.003〜0.01質量%となる量がさらに好ましい。グルタミン酸に関しては、添加量が多いと雑味が生じるため、ステビアより少量でよい。
[1−4.他の成分]
本発明のサンルージュ茶用組成物は、酸化防止剤、増粘剤(カラギーナン、キサンタンガムなど)、香料、無機酸類、無機酸の塩類、無機塩類、色素類、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、レシチンなど)、保存剤(酢酸塩、ε−ポリリジンなど)、調味料、甘味料(スクラロース、ソーマチンなど)、酸味料(コハク酸など)、果汁、品質安定剤、糖類(デンプン、ショ糖、果糖、還元デンプン糖化物、エリスリトール、キシリトール、デキストリンなど)、食物繊維、ビタミン(ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKなど)、ミネラル(鉄、カルシウムなど)、タンパク質(大豆タンパク質、乳タンパク質など)、賦形剤、膨張剤等の他の成分を含有してもよい。
[1−5.サンルージュ茶飲料]
本発明のサンルージュ茶用組成物を水に溶解することで、サンルージュ茶飲料とし得る。水は、サンルージュ抽出物を溶解し得るものであればよく、水道水、蒸留水、井戸水等使用し得る。但し、、硬水は、茶成分が水中の金属イオンと反応し沈殿等を生じることがある。
また、サンルージュ茶飲料のpH値は、2.0〜5.5が好ましく、2.5〜5がより好ましく、3.0〜4.5がさらに好ましい。斯かる範囲内であると、茶飲料の色が鮮やかな赤色になり、消費者の嗜好性を損ない難い。
さらに、サンルージュ茶飲料の温度についても特段限定されず、10〜30℃程度の常温であってもよく、60〜70℃程度の、通常、お茶を飲む温度であってもよい。
[2.サンルージュ茶用組成物の製造方法]
本発明のサンルージュ茶用組成物の製造方法は、サンルージュ茶葉抽出物に、pH調整剤と、マスキング剤とを均一混合すること、を含む。なお、サンルージュ茶葉抽出物やマスキング剤が液状である場合、例えば、水溶液として均一に撹拌混合した後に、乾燥させることにより製造してもよい。
サンルージュ茶葉抽出物、pH調整剤、及びマスキング剤の詳細については、[1.サンルージュ茶用組成物]に記載の通りである。
混合手法は、上記成分を均一にし得る限り特段限定されない。例えば、通常、粉末の混合に使用される機械や、水溶液の撹拌に使用される機械を用いて行うことができる。乾燥方法も特段限定されるものではなく、公知の乾燥機器を用いて行い得る。なお、各成分の添加順序に制限はなく、全ての成分を一括して混合してもよく、成分毎に混合を行ってもよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を好適に説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。
[評価]
被験者6名に、サンルージュ茶飲料50mLを試飲してもらい、ステビア添加における渋味・苦味・酸味等のマスキング効果と、甘味を下記の基準で官能評価した。
○:効果あり
△:やや効果あり
×:効果なし
サンルージュの熱水抽出物(温度70℃、抽出時間20分間)のスプレードライ粉末1gに、メタリン酸、クエン酸、又はアスコルビン酸であるpH調整剤を配合した。
さらに、下記表1に示すステビア、又はグルタミン酸を配合して混合して本発明のサンルージュ茶用組成物を調製した。調製したサンルージュ茶用組成物について、その濃度が1%(wt/vol)となるよう水に溶解して、サンルージュ茶飲料を調製した。配合量と評価結果を表2に示す。
なお、表1中のステビアは、全て日本製紙社製である。
Figure 2019176751
Figure 2019176751
以下、グルタミン酸、ステビア及びpH調整剤の種類の違いについて総評する。
グルタミン酸:マスキング効果は良好であるものの、添加量が多いと雑味が口に残る印象がある。
SKスイートGRA:マスキング効果は良好であるものの、添加量が多いと甘味が目立つ。
SKスイートFZ:すっきりしていて飲みやすい。
ステビアフィンH:pH調整剤としてクエン酸使用時は良い。
ステビアフィンRJ:他のステビアと比較すると良好ではない。
メタリン酸:紅茶のような風味となり、渋味や苦味が緩和される。
クエン酸:清涼飲料水のような風味となり、飲みやすくなる。
フィチン酸:茶素材の風味を活かした味となり、好適に試飲し得る。
アスコルビン酸:クエン酸やメタリン酸と比較して、添加量が多くなり、酸味を強く感じる。
上記試験結果から、マスキング剤としてステビアを使用する際は、酵素処理物である、SKスイートGRA又はSKスイートFZが好ましく、ステビオサイド高含有品の酵素処理物であるSKスイートFZがより好ましい。
pH調整剤について、アスコルビン酸を用いると酸味が顕著となる。そのため、pH調整剤は、クエン酸、メタリン酸又はフィチン酸が好ましい。
クエン酸は、清涼飲料水に近い風味が生じるので、甘味があれば飲用し易くなる。そのため、pH調整剤としてクエン酸を使用する場合、ステビアの使用量は、濃度が0.02〜0.03質量%となる量が好ましい。
メタリン酸は、紅茶のような風味となり、渋味や苦味が緩和され、好適に飲用できる。そのため、pH調整剤としてメタリン酸を使用する場合、お茶風味を損なわないよう過度な甘味が生じないことが好ましい。従って、ステビアの使用量は、濃度が0.003〜0.01質量%となる量が好ましい。
(処方例1)
次に、pH調整剤としてメタリン酸を使用し、ステビア抽出物としてSKスイートZ3を用いたサンルージュ茶飲料について、温度の違いを調査した。混合比率は、サンルージュ茶抽出物1gに対し、pH調整剤0.24g、ステビア抽出物0.03gとした。調整したサンルージュ茶用組成物について、その濃度が1%(wt/vol)となるよう水に溶解して、サンルージュ茶飲料を調整した。
サンルージュ茶飲料の温度が5〜10℃であると、甘味が感じ難いけれども、マスキング作用が高く、飲みやすかった。
サンルージュ茶飲料の温度が60〜80℃であると、甘味が強く感じられるけれども、苦味、酸味がマスキングされていた。
(処方例2)
サンルージュの熱水抽出物(温度70℃、抽出時間20分間)のスプレードライ粉末をその濃度が1%(wt/vol)となるよう水に溶解した。この水溶液に、メタリン酸であるpH調整剤を添加してpHを3.5に調整し、濃色で鮮やかな赤味にした。さらに、ステビアとしてSKスイートFZを、濃度が0.02質量%となるよう添加して、サンルージュ茶飲料を調製した。
その結果、ステビア添加における渋味・苦味・酸味等のマスキング効果があった。

Claims (8)

  1. サンルージュ茶葉抽出物と、pH調整剤と、マスキング剤と、を含有するサンルージュ茶用組成物。
  2. 前記マスキング剤が、ステビア及びグルタミン酸の少なくともいずれか1つを含む請求項1に記載のサンルージュ茶用組成物。
  3. 前記マスキング剤が、ステビア抽出物及びステビオール配糖体の少なくともいずれかである請求項1又は2に記載のサンルージュ茶用組成物。
  4. 前記マスキング剤が、酵素処理ステビア及び酵素処理ステビオール配糖体の少なくともいずれかである請求項1又は2に記載のサンルージュ茶用組成物。
  5. 前記マスキング剤の配合量が、前記サンルージュ茶葉抽出物1gに対して、0.0003〜0.05gである請求項1〜4のいずれか1項に記載のサンルージュ茶用組成物。
  6. 前記pH調整剤が、メタリン酸、クエン酸、フィチン酸、及びアスコルビン酸からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか1項に記載のサンルージュ茶用組成物。
  7. 前記pH調整剤の配合量が、前記サンルージュ茶葉抽出物1gに対して、0.05〜0.5gである請求項1〜6のいずれか1項に記載のサンルージュ茶用組成物。
  8. サンルージュ茶葉抽出物に、
    pH調整剤と、マスキング剤とを均一混合すること、を含む、サンルージュ茶用組成物の製造方法。
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