JP2019173216A - 不織布の製造方法及び複合材料の製造方法 - Google Patents

不織布の製造方法及び複合材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地合の良好な炭素繊維の不織布が得られる不織布の製造方法の提供。【解決手段】炭素繊維とノニオン性の分散剤とを含む水分散液にノニオン性の粘剤を添加する工程と、前記粘剤を添加した前記水分散液を用いて抄造を実施する工程と、を備える不織布の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、不織布の製造方法及び複合材料の製造方法に関する。
樹脂等の有機材料と、炭素繊維とを複合化した複合材料が様々な分野で利用されている。このような複合材料としては、樹脂と炭素繊維を平織りにしたカーボンクロスとを含むカーボン繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic、CFRP)等が挙げられる。
一方、資源の有効活用の観点から、使用済みの複合材料から取り出した炭素繊維を再利用する方法が検討されている。例えば、複合材料から取り出した炭素繊維を水に分散したものを抄造して、炭素繊維がランダムに配置された不織布を製造する方法(湿式抄造法)が検討されている。
湿式抄造法により炭素繊維の不織布を製造する場合、炭素繊維は表面が疎水性のため水に分散しにくく、地合の良好な不織布を得るのが困難である。そこで、炭素繊維の水分散性を向上させるために分散剤を用いることが検討されている。例えば、特許文献1にはカーボンナノチューブを特定の界面活性剤とともに水に分散させた分散液をパルプと混合して導電性紙を作製することが記載されている。
特開2010−13312号公報
特許文献1に記載の方法はナノサイズの炭素材料を用いるものであり、ミリ〜センチ単位の長さの炭素繊維を用いるものではない。
さらに、分散剤を用いて炭素繊維を水中に良好に分散できたとしても、これを用いて作製した不織布が必ずしも地合に優れるとは限らないことが本発明者らの検討により明らかとなった。
本発明は上記事情に鑑み、地合の良好な炭素繊維の不織布が得られる不織布の製造方法を提供することを目的とする。本発明はまた、この方法により製造された不織布を用いる複合材料の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1>炭素繊維とノニオン性の分散剤とを含む水分散液にノニオン性の粘剤を添加する工程と、前記粘剤を添加した前記水分散液を用いて抄造を実施する工程と、を備える不織布の製造方法。
<2>前記炭素繊維が炭素繊維と樹脂を含む複合材料から取り出されたものである、<1>に記載の不織布の製造方法。
<3><1>又は<2>に記載の不織布の製造方法により不織布を製造する工程と、前記不織布を樹脂と複合化する工程と、を備える複合材料の製造方法。
本発明によれば、地合の良好な炭素繊維の不織布が得られる不織布の製造方法が提供される。また本発明によれば、この方法により製造された不織布を用いる複合材料の製造方法が提供される。
実施例2で作製した不織布の撮影画像である。 比較例2で作製した不織布の撮影画像である。 比較例4で作製した不織布の撮影画像である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の含有率は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
<不織布の製造方法>
本開示の不織布の製造方法は、炭素繊維とノニオン性の分散剤とを含む水分散液にノニオン性の粘剤を添加する工程と、前記粘剤を添加した前記水分散液を用いて抄造を実施する工程と、を備える不織布の製造方法である。
本開示の方法のように炭素繊維等の原料を水に分散させた分散液を用いて不織布を製造する方法(湿式抄造法)では、抄造機に供給する前に分散液の原液が水で希釈されて粘度が低下するため、粘剤を添加して抄造に適した粘度となるように調節する。
本発明者らの検討の結果、炭素繊維とノニオン性の分散液とを含む水分散液にノニオン性の粘剤を添加したものを用いて得られる不織布は、分散液と粘剤の少なくともいずれかにノニオン性でないものを用いて得られる不織布に比べて不織布中の炭素繊維の凝集、分布の偏り等が少なく、地合が良好であることがわかった。
炭素繊維と分散剤を含む水分散液に粘剤を添加するタイミングは、水分散液を用いて抄造を実施する工程の前(例えば、水分散液を希釈した後)であっても、水分散液を用いて抄造を実施する工程と同時であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。また、水分散液に粘剤を添加する回数は特に制限されず、1回でも複数回であってもよい。
(炭素繊維)
不織布の製造に用いる炭素繊維の長さ(長さが一定でない場合は100本の平均値)は特に制限されず、例えば、1mm〜1000mmの範囲から選択できる。炭素繊維の抄造しやすさの観点からは、炭素繊維の長さは50mm以下であることが好ましい。
不織布の製造に用いる炭素繊維の太さ(太さが一定でない場合は100本の平均値)は特に制限されず、例えば、3μm〜10μmの範囲から選択できる。
必要に応じ、炭素繊維は表面処理を施してもよい。炭素繊維の表面に表面処理を施すことで、例えば、製造された不織布を樹脂と複合化して複合材料を作製する場合、得られる複合材料の強度と賦形性を向上させることができる。
本開示において炭素繊維の「表面処理」とは、炭素繊維の表面の樹脂に対する接着性を向上させるための処理を意味する。炭素繊維の表面処理による接着性の発現メカニズムは特に制限されず、機械的結合(アンカー効果等)、物理的相互作用(分子間力等)、化学的相互作用(共有結合、水素結合等)などのいずれであってもよく、これらの組合せであってもよい。
炭素繊維に表面処理を施す方法としては、酸化処理により酸素含有官能基を導入する方法、表面処理剤を付与する方法等が挙げられ、いずれを適用してもよい。炭素繊維の表面処理を表面処理剤を用いて行う場合、表面処理剤として具体的には、カップリング剤、サイジング剤、界面活性剤、窒化剤等が挙げられる。複合材料の強度と賦形性を両立させる観点からは、これらの中でもカップリング剤が好ましく、シランカップリング剤がより好ましい。
本開示の方法のある実施態様では、炭素繊維と樹脂を含む複合材料から取り出されたもの(再生炭素繊維)を炭素繊維として使用してもよい。複合材料から取り出された炭素繊維は一般に、再生工程を経て集束体(ストランド)を形成していない(一部が集束体を形成している場合も含む)状態であったり、サイジング剤が付着していない(一部にサイジング剤が付着している場合も含む)状態であるため、平織りにするのが困難である一方、不織布の製造(特に、湿式法による不織布の製造)には適している。炭素繊維が取り出される複合材料としては、使用済みのCFRP等が挙げられる。
炭素繊維が複合材料から取り出されたものであるか否かは、例えば、炭素繊維が集束体を形成しているか否か、炭素繊維の表面にサイジング剤が付着しているか否か等により判断することができる。
複合材料から炭素繊維を取り出す方法は特に制限されず、一般的な手法から選択できる。例えば、複合材料に含まれる樹脂を溶解しうる処理液に複合材料を浸漬し、樹脂を溶解する方法(溶解法)、複合材料を加熱して樹脂を熱分解する方法(熱分解法)、複合材料を電気分解して樹脂を分解する方法(電気分解法)等が挙げられる。取り出した炭素繊維の劣化を抑える観点からは、溶解法が好ましい。また、不織布を後述する湿式法により製造する場合の分散性の観点からも、溶解法により取り出された炭素繊維を用いることが好ましい。
(分散剤)
本開示の方法で使用する分散剤は、ノニオン性であって炭素繊維の水への分散性を向上しうるものであれば特に制限されない。分散剤は、例えば、水溶性ポリマー、界面活性剤等の公知の材料から選択できる。分散剤は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
分散剤がノニオン性であるか否かを判断する方法は、特に制限されない。例えば、後述する実施例に記載したような方法でカチオン要求量を算出することで確認することができる。
分散剤として具体的には、ポリエチレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ナフタリンスルホン酸縮合物、ポリウレタン、アルミナ化合物などが挙げられる。分散剤は、可能な場合には変性物又は共重合物であってもよい。
(粘剤)
本開示の方法で使用する分散剤は、ノニオン性であって炭素繊維と分散剤を含む水分散液の粘度を調節しうるものであれば特に制限されない。粘剤は、例えば、水溶性ポリマー等の公知の材料から選択できる。粘剤は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。また、粘剤と分散剤は、同種のものを用いても、異種のものを用いてもよい。
粘剤がノニオン性であるか否かを判断する方法は、特に制限されない。例えば、後述する実施例に記載したような方法でカチオン要求量を算出することで確認することができる。
粘剤として具体的には、ポリエチレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド、カルボキシメチルセルロース、デンプンおよびカラギーナン等の多糖類、酢酸ビニル、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリアクリルアミド、ゼラチン等が挙げられる。粘剤は、可能な場合には変性物又は共重合物であってもよい。
炭素繊維を抄造する工程を実施する方法は、特に制限されない。例えば、抄造機に炭素繊維と分散剤を含み、かつ粘剤を添加した水分散液を供給して行ってもよい。水分散液に含まれる炭素繊維、分散剤及び粘剤の量は特に制限されず、各成分の種類、量、抄造条件等に応じて選択できる。
水分散液は、必要に応じて炭素繊維、分散剤及び粘剤以外の成分を含有してもよい。例えば、バインダー、消泡剤等を含有してもよい。
本開示の方法により得られる不織布の厚みは特に制限されず、用途に応じて選択できる。例えば、5mm〜100mmの範囲であってもよい。
不織布は、必要に応じて炭素繊維以外の成分を含んでもよい。例えば、樹脂繊維を含んでいてもよい。
不織布は、必要に応じてさらに表面処理等を施してもよいが、複合材料の賦形性を維持する観点からは表面処理を行わないか、複合材料の賦形性が損なわれない程度に行うことが好ましい。
<複合材料の製造方法>
本開示の複合材料の製造方法は、上述した不織布の製造方法により不織布を製造する工程と、前記不織布を樹脂と複合化する工程と、を含む。
上記方法で使用する樹脂の種類は特に制限されず、複合材料の用途等に応じて選択できる。例えば、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、テフロン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂等が挙げられる。複合材料の製造に使用する樹脂は1種のみでも2種以上の組合せであってもよい。
不織布と樹脂を複合化する方法は特に制限されず、一般的な手法から選択できる。例えば、不織布に樹脂を含浸させて行うことができる。あるいは、炭素繊維と樹脂繊維を用いて製造した不織布中の樹脂繊維を溶融させて行うことができる。必要に応じ、炭素繊維と複合化した樹脂の硬化処理等を行ってもよい。
複合材料は、必要に応じて所望の形状に成形されてもよい。複合材料は、例えば、不織布の優れた賦形性を活かして立体的な形状に成形されてもよい。
以下、本開示を実施例により具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)不織布の作製
容量1,000mLのミキサー容器(株式会社TESCOM)内に、炭素繊維(長さ:10mm)0.66gと、バインダー繊維(東レ株式会社:ビニロン)0.1gと、表1に示す分散剤と粘剤とを蒸留水に加えて、合計500gとした。分散剤は水溶液の状態で添加し、投入する固形分量は0.06gとした。同様に粘剤も水溶液の状態で添加し、投入する固形分量は0.06gとした。さらに消泡剤(明成化学工業株式会社:フォームレスP−8)を1滴添加し、2分間ミキサーで撹拌した。その後、上記と同じ粘剤を含む水(濃度:80ppm)500gを加え、1秒間の短時間撹拌を20回行い、炭素繊維の水分散液を得た。使用した分散剤と粘剤は、下記のとおりである。
分散剤1:アルコックスCP−B2(明成化学工業株式会社)
分散剤2:メイカサーフBP−25(明成化学工業株式会社)
分散剤3:パムオールS−300(明成化学工業株式会社)
分散剤4:VS−87E(明成化学工業株式会社)
粘剤1:アルコックスSK(明成化学工業株式会社)
粘剤2:アルコックスSW(明成化学工業株式会社)
粘剤3:ハイフォーム202(栗田工業株式会社)
粘剤4:パムオールP−270H(明成化学工業株式会社)
得られた分散液を丸型スタンダードシートマシン(熊谷理機工業株式会社)に投入した。6,000mLの注水後、充分撹拌し、濾水することで直径が160mmの円形の不織布を得た。この不織布をろ紙で挟みながら300MPaで1分間圧縮し、脱水した。脱水後の不織布を105℃に設定した箱型乾燥機にて乾燥させ、目付33g/mの炭素繊維不織布を得た。
(2)分散剤のイオン性の判断
分散剤1を蒸留水に添加して1分間撹拌し、分散剤の溶液を調製した(濃度:0.1質量%)。この溶液50gに、N/400(カチオン要求量;−0.0025meq/g)に希釈したカチオン性コロイド滴定試薬のメチルグリコールキトサン液(和光純薬工業株式会社)10.0gを投入し、1分間撹拌した。これに、指示薬のトルイジンブルー(和光純薬工業株式会社)をスポイトで4滴滴下し、均一に混合するまで10秒間撹拌して、溶液がカチオン性を示す青色になったことを確認した。続いて、撹拌を継続しながら、アニオン性コロイド滴定試薬としてN/400(カチオン要求量;+0.0025meq/g)ポリビニル硫酸カリウム液(和光純薬工業株式会社)をマイクロピペットで0.1g滴下し、10秒間撹拌した。その後、溶液の色に変化がないことを確認した。同様にN/400のポリビニル硫酸カリウム液を0.1g滴下して、溶液の色を観察する工程を、溶液の色に変化が確認されるまで繰り返した。合計10.0gを滴下した後、溶液の色が薄紫色となり、10.1gを滴下した後、溶液の色がアニオン性を示す赤紫色に変化したため、溶液の色の変化が開始した時点の添加量(10.0g)を等電点とした。投入したN/400のメチルグリコールキトサン液と等電点まで添加したN/400ポリビニル硫酸カリウム液の質量の差から、溶液のカチオン要求量を算出した。その結果、0meq/gとなり、分散剤がノニオン性であると判断した。
分散剤2〜4についても同様にしてカチオン要求量を算出した。なおカチオン要求量がプラスの値であるときはアニオン性であると判断し、カチオン要求量がマイナスの値であるときはカチオン性であると判断した。結果を表1に示す。
(3)粘剤のイオン性の判断
粘剤1〜4のカチオン要求量を上記と同様にして算出し、イオン性を判断した。結果を表1に示す。
(4)地合の評価
暗室内で、中央部分の明るさを3,200ルクスに設定したLED光源のバックライト(株式会社トライテック:TREVIEWER A4−520)の上に作製した不織布を載せた。続いて、不織布の正面(断面に対し垂直な方向)から、自動調光補正をオフにした一眼レフカメラ(キヤノン株式会社:EOS Kiss X7)で不織布を撮影した。撮影した画像をパソコンに取り込み、解析ソフト(アドビシステムズ株式会社:Adobe Photoshop CC 2017)で解析した。具体的には、解析範囲を不織布部分 (直径160mmの円形)とし、不織布の透過光の輝度でヒストグラムを作成した。作成したヒストグラムの標準偏差の値を地合の評価指数(地合のばらつき)として、以下の3段階の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:標準偏差が15以下であり、不織布の地合が均一である。
B:標準偏差が15超40以下であり、不織布全体に地合いのムラが存在する。
C:標準偏差が40超であり、不織布の地合が極めて不均一である。

表1において「−」は、分散液中の炭素繊維の凝集が著しく不織布を作製できなかったことを示す。
表1に示すように、分散剤と粘剤としてともにノニオン性のものを使用した実施例の不織布は、分散剤と粘剤の少なくとも一方がノニオン性ではない比較例の不織布に比べ、地合の評価が良好であった。
また、実施例2で作製した不織布の撮影画像(図1)と、実施例2において粘剤をアニオン性のものに変更した比較例2の撮影画像(図2)、及び実施例2において分散剤をアニオン性のものに変更した比較例4の撮影画像(図3)との比較からも、分散剤と粘剤の両方にノニオン性のものを使用して作製した不織布のほうが地合が良好であることがわかる。

Claims (3)

  1. 炭素繊維とノニオン性の分散剤とを含む水分散液にノニオン性の粘剤を添加する工程と、前記粘剤を添加した前記水分散液を用いて抄造を実施する工程と、を備える不織布の製造方法。
  2. 前記炭素繊維が炭素繊維と樹脂を含む複合材料から取り出されたものである、請求項1に記載の不織布の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の不織布の製造方法により不織布を製造する工程と、前記不織布を樹脂と複合化する工程と、を備える複合材料の製造方法。
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