JP2019172351A - 包装基材及びマイクロ波処理用包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロ波処理時に確実に通気部を生じさせることができるマイクロ波処理用包装体を提供する。【解決手段】 本発明のマイクロ波処理用包装体9は、マイクロ波により加熱可能な対象物と、前記対象物が入れられた凹部51を有する容器5と、前記凹部51を密封状に覆うシート基材2と、を有し、前記シート基材2に、周波数2.45GHzにおける複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層3が設けられている。【選択図】 図3

Description

本発明は、マイクロ波処理時に対象物から生じる蒸気を外部へ良好に逃がすことができる包装基材及びマイクロ波処理用包装体に関する。
従来、電子レンジなどのマイクロ波処理を行うことにより、対象物(食品など)を加熱するマイクロ波処理用包装体が知られている。
このうち、対象物を密封状に包装したマイクロ波処理用包装体にあっては、マイクロ波処理した際に生じる蒸気によって内圧が上昇し過ぎるため、自動的に通気部を生じるように工夫されている。
例えば、特許文献1には、熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層を有する積層フィルムからなる包装容器において、熱可塑性フィルム層の内面に非金属性のマイクロウエーブ吸収粒子を非金属性樹脂中に分散したインキからなるマイクロウエーブ吸収層が所定の形状で部分的に形成された構成からなる加熱用包装容器が開示されている。
前記マイクロウエーブ吸収層として、黒鉛、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化錫などの非金属性のマイクロウエーブ吸収粒子とバインダー樹脂からなるインキ層が用いられている。
特開2001−139069号公報
しかしながら、特許文献1のように、黒鉛などの非金属性のマイクロウエーブ吸収粒子を含むインキ層を用いた場合でも、マイクロ波処理時に通気部を形成できない場合がある。
本発明の目的は、マイクロ波処理時に確実に通気部を生じさせることができる包装基材及びマイクロ波処理用包装体を提供することである。
本発明者らの研究によれば、カーボンブラックを含むインキを用いてインキ層を形成しても、マイクロ波処理時に十分に温度が上がらない場合があることが判ってきた。この原因については、カーボンブラックの種類や含有量、分散剤などの添加剤の種類、粘度調整などの様々な要因が考えられる。そのため、インキ層の誘電特性に着目し、本発明を完成した。
本発明の包装基材は、シート基材と、前記シート基材に設けられ且つ周波数2.45GHzにおける複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層と、を有する。
本発明の好ましい包装基材は、前記インキ層が、カーボンブラックを含む。
本発明の好ましい包装基材は、前記インキ層が、有版印刷層から構成されている。
本発明の好ましい包装基材は、前記インキ層が、グラビア印刷層から構成されている。
本発明の好ましい包装基材は、前記インキ層が、金属粒子を含む第1インキ層と、前記第1インキ層の周囲を取り囲むように設けられたインキ層であって前記第1インキ層よりも複素比誘電率の虚数部が大きい第2インキ層と、を含む。
本発明の別の局面によれば、マイクロ波処理用包装体を提供する。
本発明のマイクロ波処理用包装体は、マイクロ波により加熱可能な対象物と、前記対象物が入れられた凹部を有する容器と、前記凹部を密封状に覆うシート基材と、を有し、前記シート基材に、周波数2.45GHzにおける複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層が設けられている。
本発明の包装基材及びマイクロ波処理用包装体は、マイクロ波処理時に確実に通気部を生じさせることができる。
第1実施形態の包装基材の平面図。 図1のII−IIで切断した拡大断面図。 第1実施形態のマイクロ波処理用包装体の正面図。 同マイクロ波処理用包装体の平面図。 同マイクロ波処理用包装体の底面図。 図3のVI−VIで切断した断面図。 容器の斜視図。 マイクロ波処理し、通気部が形成された包装体の斜視図。 図8のIX−IXで切断した断面図。 第1実施形態の第1変形例のマイクロ波処理用包装体の断面図。 同第2変形例のマイクロ波処理用包装体の平面図。 同第3変形例のマイクロ波処理用包装体の平面図。 同第3変形例のマイクロ波処理用包装体の正面図。 図12のXIV−XIVで切断した断面図。 第2実施形態のマイクロ波処理用包装体の平面図。 図15のXVI−XVIで切断した断面図。 第3実施形態の包装基材の平面図。 図17のXVIII−XVIIIで切断した拡大断面図。 第3実施形態のマイクロ波処理用包装体の正面図。 第4実施形態のマイクロ波処理用包装体の正面図。 図20のXXI−XXIで切断した断面図。 同包装体をマイクロ波処理し、通気部が形成されたときの正面図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、「下限値X〜上限値Y」で表される数値範囲は、下限値X以上上限値Y以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値〜任意の上限値」を設定できるものとする。
[第1実施形態]
本発明の包装基材は、シート基材と、前記シート基材に設けられたインキ層と、を有する。前記インキ層は、100以上の複素比誘電率の虚数部を有する。
なお、複素比誘電率の虚数部は、一般的に、誘電損失といわれることもある。
本明細書において、複素比誘電率の虚数部は、標準状態下(23℃、1atm、相対湿度50%)、周波数2.45GHzでインキ層を測定した値をいう。
複素比誘電率の虚数部の測定方法の詳細は、実施例を参照するものとする。
本発明の包装基材は、包装分野の様々な用途に適合するように、適宜加工される。
例えば、本発明の包装基材は、(a)包装基材と容器とが協働して、マイクロ波により加熱可能な対象物を密封状に被覆する態様、(b)包装基材そのものがマイクロ波により加熱される物品を密封状に被覆する態様、(c)マイクロ波により加熱可能な対象物を密封状に被覆した密封収納体に取り付ける態様、などに使用される。
以下、マイクロ波により加熱可能な対象物を「加熱対象物」という。
第1実施形態は、上記(a)の態様であって、容器の外側を密封状に被覆するシュリンクフィルムとして使用される包装基材及びその包装基材を用いたマイクロ波処理用包装体に関する。
図1及び図2は、第1実施形態の包装基材1を示す。
包装基材1は、シート基材2と、シート基材2の少なくとも一方面に設けられたインキ層3と、を有する。前記インキ層3は、周波数2.45GHzにおける複素比誘電率の虚数部が100以上である。好ましくは、前記インキ層3の周波数2.45GHzでの複素比誘電率の虚数部は130以上であり、より好ましくは190以上である。このようなインキ層3は、シート基材に十分な熱を加えてそれを破断させることができる。
なお、シート基材2は、複素比誘電率の虚数部が極めて小さく、マイクロ波処理時にシート基材2そのものが破断するほどに、発熱することがない。
本実施形態の包装基材1は、容器の外側から容器を全体的に密封するものである。以下、このような態様の包装基材のシート基材を、特に「オーバーラップシート基材」という。また、前記複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層を「特定インキ層」という。
断面図を除く各図において、特定インキ層を判り易くするため、特定インキ層に無数のドットを付加している。
包装基材1を構成するオーバーラップシート基材21として、熱収縮性フィルムが用いられている。
本明細書において、熱収縮性フィルムは、所定温度(例えば、70℃〜100℃)に加熱されることによって収縮する性質(熱収縮性)を有するフィルムをいう。
材質の観点では、熱収縮性フィルムは、柔軟性及び熱収縮性を有し、熱によって溶融するフィルムであれば特に限定されず、ポリオレフィン系フィルム;ポリ塩化ビニル系フィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリ乳酸フィルム(生分解性フィルム)などのポリエステル系フィルム;ポリスチレン系フィルム;などの熱可塑性樹脂フィルムが挙げられ、好ましくは、ポリオレフィン系フィルムが用いられる。
ポリオレフィン系フィルムは、フィルムを構成する主成分樹脂がポリオレフィン系樹脂である。ポリオレフィン系フィルムとしては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレンで構成されたポリプロピレンフィルム;ポリエチレンで構成されたポリエチレンフィルムなどが挙げられ、ポリプロピレンフィルムが好ましい。前記ポリプロピレンとしては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体などが挙げられ、前記ポリエチレンとしては、ポリエチレン単独重合体、ポリエチレン共重合体などが挙げられる。
熱収縮性フィルムは、無色透明、有色透明又は不透明の何れでもよいが、容器を外部から明瞭に視認できることから無色透明なフィルムを用いることが好ましい。
熱収縮性フィルムは、収縮性の観点では、第1方向に主として熱収縮する一軸収縮フィルム、或いは、第1方向及び第2方向に主として熱収縮する二軸収縮フィルムの何れを用いてもよい。
なお、第1方向は、熱収縮性フィルムの面内の1つの方向をいい、第2方向は、熱収縮性フィルムの面内において第1方向と直交する方向をいう。
一軸収縮フィルム及び二軸収縮フィルムの第1方向の熱収縮率は、例えば、20%以上であり、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上である。一軸収縮フィルムの第2方向の熱収縮率は、例えば、0〜10%であり、好ましくは0〜5%である。二軸収縮フィルムの第2方向の熱収縮率は、例えば、10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上である。
ただし、本明細書において、熱収縮率は、加熱前(23℃雰囲気下で24時間保存)のフィルムの長さ(元の長さ)と、90℃温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)と、を下記式に代入して求められる。各フィルムの長さは、標準状態下で計測する。
熱収縮率(%)=[{(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)−((第1方向(又は第2方向)の浸漬後の長さ)}/((第1方向(又は第2方向)の元の長さ)]×100。
オーバーラップシート基材21の厚みは、特に限定されず、例えば、8μm〜80μmであり、好ましくは、10μm〜60μmであり、より好ましくは12μm〜40μmである。オーバーラップシート基材21の厚みが余りに小さいと、強度不足となり、余りに大きいと、マイクロ波処理時に特定インキ層3の発熱でオーバーラップシート基材21に通気部が生じないおそれがある。
オーバーラップシート基材21は、図1に示すように、例えば、長尺帯状に形成されている。前記長尺帯状は、1つの方向の長さが他の方向よりも十分に長い平面視略長方形状をいう。なお、特に図示しないが、オーバーラップシート基材21は、縦横比の差が小さい平面視略長方形状、平面視略正方形状などに形成されていてもよい。
オーバーラップシート基材21の一部分には、特定インキ層3が設けられている。本明細書において、インキ層は、インキが固化したインキ固化物から構成される。
特定インキ層3は、オーバーラップシート基材21の1箇所に設けられていてもよく、幾つかの箇所に分散して設けられていてもよい。
特定インキ層3は、後述するように特定インキ層3を容器の所定位置に対応して配置させることを考慮して、オーバーラップシート基材21の所定位置に設けられる。なお、図示例のオーバーラップシート基材21は、連続的に容器を包装できるように長尺帯状としているため(連続的にマイクロ波処理用包装体を製造できるように長尺帯状としているため)、特定インキ層3がその長手方向に一定間隔を開けて複数形成されている。
特定インキ層3は、オーバーラップシート基材21の外面若しくは内面に、又は、外面及び内面にそれぞれ設けられる。図示例では、オーバーラップシート基材21の外面に、特定インキ層3が設けられている。
特定インキ層3の平面視形状は、特に限定されず、図示のように、平面視略長方形状でもよく、その他、図示しないが、略正方形状、略円形状、略楕円形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状などであってもよい。
なお、本明細書において「略」は、本発明の属する技術分野において許容される範囲を意味する。
特定インキ層3は、ベタ状に設けられている。インキ層がベタ状であるとは、インキが面方向に延在して1つの連続した層を成していることをいう。ただし、グラビア印刷法などの有版印刷法にて形成される層は、ドット状に付着したインキ固化物の集合から構成されるので、巨視的に見ると、そのインキ固化物が面方向に延在して1つの連続した層を成しているが、微視的に見ると、その面内に無数の微細な隙間が存在する場合があることに留意されたい。このように微視的に見ると、微細な隙間を有する場合でも、巨視的に1つの連続した層を成している場合には、ベタ状の範疇に含まれるものとする。
1つの特定インキ層3の面積は、特に限定されないが、余りに小さいと、マイクロ波処理時に良好な通気部を形成できないおそれがあるので、0.25平方cm以上が好ましく、1.0平方cm以上がより好ましい。
特定インキ層3の厚みは、特に限定されず、例えば、0.3μm〜20μmであり、好ましくは、0.4μm〜10μmであり、より好ましくは、0.5μm〜5μmである。特定インキ層3が前記厚みの範囲であれば、外面若しくは内面又は両面に特定インキ層3が形成されたオーバーラップシート基材21を、綺麗にロール状に巻き取ることができる。一般に、オーバーラップシート基材21はロール状に巻いて取引されることが多いため、上記厚み範囲の特定インキ層3を有するオーバーラップシート基材21は、商取引に便利である。
特定インキ層3は、複素比誘電率の虚数部が100以上という誘電特性を有していることを条件として、その成分は特に限定されない。
また、特定インキ層3を形成するインキは、周波数2.45GHzで複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層を形成できるものであれば特に限定されない。
特定インキ層3を形成するインキは、マイクロ波吸収剤及びバインダー樹脂を少なくとも含み、必要に応じて、着色剤、溶剤、添加剤を含んでいてもよい。
前記マイクロ波吸収剤としては、特に限定されず、例えば、カーボンブラック、黒鉛、アルミペースト、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄などが挙げられる。
バインダー樹脂は、固化性能に従って分類すると、乾燥型、紫外線硬化型などの光重合型などが挙げられる。乾燥型のバインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ニトロセルロースやセルロース・アセテート・ブチレートなどのセルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。光重合型のバインダー樹脂としては、アクリレート系などの光重合性樹脂と重合開始剤などが挙げられる。溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;トルエンなどの炭化水素類;水;これらの混合溶媒などが挙げられる。着色剤としては、公知の顔料又は染料が挙げられる。添加剤として、例えば、分散剤、可塑剤、沈降防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤などが挙げられる。
マイクロ波吸収剤は、例えば、バインダー樹脂100重量部に対して、5重量部〜30重量部配合される。
上記インキをオーバーラップシート基材21の一部分に塗工し、固化させることにより、特定インキ層3を形成できる。
塗工方法は、特に限定されず、有版印刷法、インクジェット印刷などの無版印刷法、コーターを用いた塗工法などが挙げられる。
前記有版印刷法は、インクジェット印刷などの版を用いない印刷法とは異なり、印刷版を用いた印刷形式をいい、凹版印刷法、凸版印刷法、孔版印刷法、平版印刷法などが挙げられる。凹版印刷法としては、代表的には、グラビア印刷が挙げられ、凸版印刷法としては、代表的には、フレキソ印刷、凸版輪転印刷が挙げられ、孔版印刷法としては、代表的には、シルクスクリーン印刷が挙げられ、平版印刷法としては、代表的には、オフセット印刷法が挙げられる。
所定厚みの特定インキ層3を形成できることから、特定インキ層3は、有版印刷法によって形成された有版印刷層であることが好ましい。特に、インキの転移量の幅を広く設計でき、所定厚みの特定インキ層3を容易に形成できることから、特定インキ層3は、グラビア印刷法によって形成されたグラビア印刷層であることが好ましい。
有版印刷層及びグラビア印刷層は、いずれも、ドット状のインキ固化物の集合によって層を成しているものであり、印刷形式により、そのインキ固化物の付着状態が若干異なっている。
なお、特定インキ層3は、インキの1回塗りで形成されていてもよく、或いは、インキを2回以上重ね塗りして形成されていてもよい。特定インキ層3は、インキの1〜20回塗りで形成されたインキ層が好ましく、1〜10回塗りがより好ましく、1〜5回塗りがさらに好ましく、1〜3回塗りで形成されたインキ層が特に好ましい。重ね塗りによる多層構造の特定インキ層3は、1種のインキの重ね塗りで形成されていてもよく、2種以上のインキの重ね塗りで形成されていてもよい。
また、オーバーラップシート基材21には、特定インキ層3以外のインキ層(図示せず)が設けられていてもよい。以下、特定インキ層3以外のインキ層を「他インキ層」という。
他インキ層は、従来公知の着色インキ或いは透明インキ(メジウムインキ)を塗工することにより、オーバーラップシート基材21の所望の箇所に必要に応じて設けられる。
他インキ層を設ける場合、他インキ層は、特定インキ層3と重ならないように設けてもよく、或いは、その一部又は全部が特定インキ層3と重なるように設けてもよい。
他インキ層の厚みは、例えば、0.5μm〜10μmであり、好ましくは、1μm〜5μmである。
次に、図3乃至図6は、第1実施形態のマイクロ波処理用包装体を示す。
マイクロ波処理用包装体9は、加熱対象物4と、前記対象物が入れられた凹部51を有する容器5と、前記凹部51を密封状に覆うシート基材2(オーバーラップシート基材21)と、を有し、前記シート基材2に、特定インキ層3が設けられている。
加熱対象物4は、電子レンジのマイクロ波によって昇温しつつ蒸気を生じるものであれば特に限定されず、代表的には、食品が挙げられるが、非食品であってもよい。
食品としては、特に限定されず、固形状食品、半固形状食品、液状食品などが挙げられる。固形状食品としては、米飯、肉類、パン類、冷凍品などが挙げられ、半固形状食品としては、グラタン、カレーなどが挙げられ、液状食品としては、スープ、お茶などが挙げられる。蓋材を用いない本実施形態においては、加熱対象物4は、固形状食品や半固形状食品が好ましい。
容器5は、図7も参照して、加熱対象物4を入れる収納空間を有する凹部51と、前記凹部51の上端周囲から径外方向に突設されたフランジ部52と、を有する。
前記凹部51は、底壁面部511と、その底壁面部511の周囲から上方に立ち上げられた筒状の側壁面部512と、からなり、凹部51(側壁面部512)の上方は、上面開口部とされている。側壁面部512は、直胴状でもよいが、図示例では、上方に向かうに従い内径が大きくなったすり鉢状に形成されている。フランジ部52は、側壁面部512の上端から径外方向に延設されている。
なお、容器5は、複素比誘電率の虚数部が極めて小さく、マイクロ波処理時に容器5そのものが溶融して通気部を生じるほどに発熱することはない。
容器5は、材質の観点では、マイクロ波処理時にスパークを生じず且つ溶融しない耐熱性を有するものから形成されている。容器5の材質は、特に限定されず、代表的には、発泡樹脂、非発泡樹脂、ガラス、陶器などが挙げられる。比較的安価であることから、樹脂製容器5が好ましい。
樹脂製容器5としては、シート成形品、射出成形品、ブロー成形品などが挙げられる。
本実施形態のマイクロ波処理用包装体9は、凹部51に加熱対象物4が収納された容器5の外側において、オーバーラップシート基材21を有する包装基材1が密封状に熱収縮装着されている。
なお、オーバーラップシート基材21は、容器5の底壁面部511の外面及びフランジ部52の上面に略密着しているが、フランジ部52の突出端52aから底壁面部511の周縁の間においては、容器5の側壁面部512の外面から離反している。
容器5に対する特定インキ層3の配置は、特に限定されない。例えば、特定インキ層3は、容器5の上面開口部に対応する位置に配置されていてもよく、容器5のフランジ部52に対応する位置に配置されていてもよく、容器5の側壁面部512に対応する位置に配置されていてもよい。
好ましくは、容器5との間に空間を有する位置に配置されていることが好ましく、そのような位置としては、容器5の上面開口部に対応する位置、或いは、容器5の側壁面部512に対応する位置などが挙げられる。
図示例では、特定インキ層3は、容器5の側壁面部512に対応する位置に配置されている。特定インキ層3は、その一部分が容器5の側壁面部512に対応する位置に配置されていてもよく、或いは、その全部が、容器5の側壁面部512に対応する位置に配置されていてもよい。
図示例では、特定インキ層3の全部が、フランジ部52及び底壁面部511に重ならず、側壁面部512に対応する位置に配置されている。好ましくは、特定インキ層3の上端がフランジ部52の突出端52aよりも下方に位置するように特定インキ層3が配置され、より好ましくは、フランジ部52の突出端52aと側面壁部512の高さ方向中間点との間の領域に位置するように、特定インキ層3が配置される。
また、特定インキ層3は、平面視略長方形状又は横長台形状に形成されており、その長軸が容器5の側壁面部512の周方向に沿って延在するように、側壁面部512に対応する位置に配置されている。
上記マイクロ波処理用包装体9は、例えば、次のようにして得ることができる。
図1に示すような、長尺帯状のオーバーラップシート基材21を、特定インキ層3が容器5の所定箇所(例えば側壁面部512)に対応するように位置合わせしつつ容器5を包み込み、その長手方向に沿った両側端部の内面同士を重ね合わせて熱シールすることにより、長手方向に延びる熱シール部を形成すると共に、前記容器5を包みつつ筒状に形成したオーバーラップシート基材21を、その容器5の前後両側端部で短手方向に溶断熱シールすることにより、オーバーラップシート基材21を密封袋状に形成する。その後、前記密封袋状に形成したオーバーラップシート基材21を加熱して熱収縮させることにより、図3乃至図6に示すような、加熱対象物4入り凹部51を有する容器5をオーバーラップシート基材21にて密封状に包装したマイクロ波処理用包装体9が得られる。図3乃至図6において、符号Xは、長手方向の熱シール部を示し、Yは、短手方向の熱シール部を示す。
なお、特定インキ層を有さないオーバーラップシート基材21を用いてマイクロ波処理用包装体9を作製することもできる。具体的には、特定インキ層が設けられていないオーバーラップシート基材21を用い、上記製法と同様にして、そのオーバーラップシート基材21にて密封状に包装した収納密封体を得た後、熱収縮後のオーバーラップシート基材21の外面の所定位置に、インキを塗工して特定インキ層3を形成することにより、図3乃至図6に示すようなマイクロ波処理用包装体9が得られる。
上記マイクロ波処理用包装体9は、家庭用又は業務用電子レンジを用いてマイクロ波処理に供される。
マイクロ波処理すると、加熱対象物4から蒸気が発生し、内圧が徐々に上昇すると共に、特定インキ層3が発熱する。内圧上昇によって包装基材1が外側に押されると共に、特定インキ層3の発熱によって特定インキ層3が重なっている領域又は特定インキ層3の周端領域におけるオーバーラップシート基材21が脆弱化し又は溶融することにより、オーバーラップシート基材21が部分的に破断する。オーバーラップシート基材21が部分的に破断することにより、図8及び図9に示すように、包装基材1の面内に通気部6が生じ、蒸気が包装体の外部に排出される。
本発明の包装基材1は、複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層が設けられているので、マイクロ波処理時に、シート基材2に通気部6を確実に生じさせることができる。
本発明は、マイクロ波処理時に確実にシート基材2を破断させて通気部6を形成できるインキ層を選定するに際して、周波数2.45GHzにおける複素比誘電率の虚数部が100以上という要素を指標とすることを提供したものであるとも言える。
特に、特定インキ層3が容器5との間に空間を有する位置に設けられているので、特定インキ層3から生じる熱が容器5に吸収され難く、オーバーラップシート基材21に速やかに作用するようになる。
また、特定インキ層3がフランジ部52の突出端52aの下方に配置されているので、熱収縮で緊張されているオーバーラップシート基材21には、図8及び図9に示すように、大きな通気部6が生じ、その通気部6を画成する上側のフィルム縁がフランジ部52の突出端52aを超えて上方開口部へと至るようになる。このため、加熱対象物4から生じる蒸気が外部に排出され易くなる上、マイクロ波処理を少量した後、その通気部6を利用して、フィルム縁から包装基材1を容易に除去することができる。
<第1実施形態の変形例>
上記第1実施形態のマイクロ波処理用包装体9は、加熱対象物4が入れられた凹部51の上方開口部が開放され、その上方開口部を覆うように包装基材1が装着されているが、例えば、図10に示すように、蓋材53が設けられた容器5に、包装基材1が熱収縮装着されていてもよい。
具体的には、この第1変形例のマイクロ波処理用包装体9は、加熱対象物4と、加熱対象物4が入れられた凹部51と前記凹部51から突設されたフランジ部52とを有する容器5と、前記容器5の凹部51の上方開口部を閉塞する蓋材53と、前記蓋材53を含む容器5の外側に熱収縮装着されたオーバーラップシート基材21と前記オーバーラップシート基材21に設けられた特定インキ層3とを有する包装基材1と、を有する。蓋材53は、熱シールなどの手段により容器5に剥離可能に接着されていてもよく、或いは、容器5に着脱可能に嵌合されていてもよい。
容器5に接着されている蓋材53にあっては、マイクロ波処理時に加熱対象物4から生じる蒸気を蓋材53の外側に排出させるため、蓋材53と容器5の接着部位が蒸気で部分的に剥離するように弱く接着されている、或いは、蓋材53に部分的に通気孔を生じさせる別途の通蒸機構が設けられている、などの公知の通蒸手段が具備されている。容器5に嵌合されている蓋材53にあっては、蓋材53と容器5の隙間から蒸気が蓋材53の外側に排出される。
前記第1変形例のマイクロ波処理用包装体9も同様に、特定インキ層3が設けられているので、マイクロ波処理時に包装基材1に通気部6が形成され、蓋材53の外側に排出された蒸気が前記通気部6から包装体の外部に排出される。
また、上記第1実施形態のマイクロ波処理用包装体9は、平面視略円形状の容器5が用いられているが、例えば、図11に示すように、平面視略四角形状の容器5に包装基材1が装着されているものでもよい。その他、平面視略楕円形状、平面視略六角形状などの略多角形状などの容器5を用いてもよい。
また、上記第1実施形態の容器5のフランジ部52は、その上端面が平坦状であったが(換言すると、フランジ部52が正面視で直線状であったが)、図12乃至図14に示すように、フランジ部52の上端面が高低差を有する非平坦状に形成されていてもよい。図12乃至図14では、容器5は、平面視略楕円形状に形成され、その楕円の短軸側のフランジ部521が長軸側のフランジ部522よりも上方に突出されている。
以下、本発明の別の実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として上述の実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
[第2実施形態]
第2実施形態は、上記(b)の態様であって、加熱対象物を密封状に被覆する包装フィルムとして使用される包装基材及びその包装基材を用いたマイクロ波処理用包装体に関する。
本実施形態の包装基材1も、上記第1実施形態と同様に、加熱対象物4を全体的に密封するものであってオーバーラップシート基材21が使用されるが、オーバーラップシート基材21が、実質的に熱収縮性を有さないフィルムで構成されている点で上記第1実施形態と異なる。
本実施形態の包装基材1は、オーバーラップシート基材21として実質的に熱収縮しないフィルムが用いられている点を除いて、その他の構成は、上記第1実施形態で説明したものと同様である。
実質的に熱収縮性を有さないフィルム(以下、非熱収縮性フィルムという)は、第1方向及び第2方向の各熱収縮率が10%以下のフィルムを含み、好ましくは5%以下である。
非熱収縮性フィルムは、材質の観点では、上記のような熱可塑性樹脂フィルムが用いられ、好ましくはポリオレフィン系フィルムが用いられる。
本実施形態のマイクロ波処理用包装体9は、図15及び図16に示すように、加熱対象物4と、それを密封状に被覆したオーバーラップシート基材21と、オーバーラップシート基材21に設けられた特定インキ層3と、を有する。
このようなマイクロ波処理用包装体9は、特定インキ層3が形成されたオーバーラップシート基材21にて加熱対象物4を包み込むようにして、オーバーラップシート基材21を両側端部の内面同士を重ね合わせて熱シールすることにより、長手方向に延びる熱シール部を形成すると共に、筒状に形成したオーバーラップシート基材21を、その加熱対象物4の前後両側端部で短手方向に溶断熱シールすることによって得られる。
なお、特定インキ層を有さないオーバーラップシート基材21にて加熱対象物4を密封袋状に包装した後、そのオーバーラップシート基材21に特定インキ層3を形成してもよい。
本実施形態のマイクロ波処理用包装体9も、上記第1実施形態と同様に、マイクロ波処理時に、シート基材2に通気部6を確実に生じさせることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態は、上記(c)の態様であって、加熱対象物を密封状に被覆した密封収納体に取り付けて使用される包装基材及びその包装基材を用いたマイクロ波処理用包装体に関する。
図17及び図18は、第3実施形態の包装基材1を示す。
包装基材1は、シート基材2と、特定インキ層3と、を有する。前記シート基材2には、好ましくは、模様やデザインなどを表示した他インキ層71が形成されている。
本実施形態の包装基材1は、密封収納体に取り付けて使用するものである。以下、このような態様の包装基材1のシート基材を、特に「ラベルシート基材」という。
ラベルシート基材22の平面視形状は、特に限定されず、図示のような略四角形状のほか、略円形状、略楕円形状、略三角形状や略六角形状などの略多角形状、略星形状、その他任意の形状でもよい。
ラベルシート基材22の材質は特に限定されず、合成樹脂製フィルム、紙、不織布、合成紙などが挙げられ、好ましくは、合成樹脂製フィルムが用いられる。
合成樹脂製フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリ乳酸などのエステル系フィルム、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系フィルム、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系フィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムが挙げられる。
ラベルシート基材22の厚みは、特に限定されず、例えば、25μm〜100μmであり、好ましくは30μm〜60μmである。
ラベルシート基材22は、熱収縮性を有していてもよいが、好ましくは、実質的に熱収縮性を有さないものが用いられる。
ラベルシート基材22の外面若しくは内面に、又は、外面及び内面には、特定インキ層3が設けられ、好ましくは、特定インキ層3と他インキ層71が設けられる。
図示例では、ラベルシート基材22の外面に特定インキ層3と他インキ層71が設けられている。特定インキ層3と他インキ層71は、少なくとも一部分が重なるように設けられていてもよいが、図示例では、特定インキ層3と他インキ層71は、互いに重ならずに並設されている。
また、ラベルシート基材22の内面には、貼着剤層72が設けられている。貼着剤層72は、公知の粘着剤又は接着剤で形成され、好ましくは、粘着剤から形成される。
貼着剤層72の厚みは、特に限定されないが、余りに厚いと、特定インキ層3の熱が伝わり難くなることから、10μm〜30μmが好ましく、10μm〜20μmがより好ましい。
図19は、本実施形態の包装基材が密封収納体に取り付けられたマイクロ波処理用包装体を示す。
本実施形態の密封収納体は、上記第1又はび第2実施形態のマイクロ波処理用包装体(ただし、オーバーラップ基材に特定インキ層は形成されていない)と同様なものである。
この密封収納体は、加熱対象物4が入れられた容器5(又は加熱対象物4)を、オーバーラップシート基材21にて密封状に包装したものである。
このオーバーラップシート基材21の任意の箇所に、本実施形態の包装基材1を取り付けることにより、マイクロ波処理用包装体9が得られる。
ラベルシート基材22に貼着剤層72が設けられている包装基材1にあっては、貼着剤層72を介して任意の位置に取り付けることができる。
本実施形態のマイクロ波処理用包装体9も、マイクロ波処理時に、特定インキ層3が発熱し、その熱によってオーバーラップシート基材21に通気部6が生じるようになる。
[第4実施形態]
また、特定インキ層3が、面方向に隣接された2種以上のインキ層から構成されていてもよい。
この場合、2種以上のインキ層は、その複素比誘電率の虚数部が同じでもよいが、前記虚数部が異なっていることが好ましい。
具体的には、図20及び図21に示すように、特定インキ層3は、オーバーラップシート基材21(シート基材2)の面方向に隣接して配置された2種以上のインキ層31,32から構成されている。隣接して配置されたインキ層31,32は、少なくとも一方が複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層であることが好ましく、さらに、インキ層31,32の双方がいずれも複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層であることがより好ましい。
図示例では、2つのインキ層が並設されている場合を例示している。以下、それらを第1インキ層31及び第2インキ層32という。また、図20及び図22において、第1インキ層に網掛けを付し、第2インキ層に無数のドットを付している。
第1インキ層31は、その複素比誘電率の虚数部が第2インキ層32の複素比誘電率の虚数部よりも小さい。
好ましくは、第1インキ層31は、金属粒子を含み且つ複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層であり、第2インキ層32は、前記第1インキ層31よりも複素比誘電率の虚数部が大きいインキ層である。
前記第1インキ層31と第2インキ層32は、厚み方向において互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有して面方向に隣接配置されていてもよく、或いは、厚み方向において互いに重なる部分を有して面方向に隣接配置されていてもよく、或いは、図示のように、互いに重ならずに面方向に隣接配置されていてもよい。なお、隣接とは、第1インキ層31の縁と第2インキ層32の縁が接している状態、又は、第1インキ層31と第2インキ層32が重なりつつ第1インキ層31のみからなる部分の縁と第2インキ層32の縁が隣合っている状態、又は、第1インキ層31と第2インキ層32が重なりつつ第1インキ層31の縁と第2インキ層32のみからなる部分の縁が隣合っている状態をいう。
第1インキ層31と第2インキ層32は、平面視で一方が他方を取り囲まない形態で隣接配置されていてもよく、図示のように、平面視で一方が他方を取り囲む形態で隣接配置されていてもよい。好ましくは、第2インキ層32が、第1インキ層31を取り囲むように設けられている。
詳しくは、例えば、平面視略帯状の第1インキ層31の周囲に、平面視略帯環状を成して第2インキ層32が設けられている。第1インキ層31及び第2インキ層32は、それぞれ直接にオーバーラップ基材21に固着されている。第1インキ層31の周縁は、第2インキ層32の内縁に接している。なお、図示例では、第1インキ層31の周縁と第2インキ層32の内縁が、ぴったりと接して表されているが、そのように精度良く2つのインキ層を形成することは困難であるので、実際には、第1インキ層31の周縁と第2インキ層32の内縁が僅かに離れている箇所も存在する、或いは、第1インキ層31の周縁部と第2インキ層32の内縁部が僅かに重なっている箇所も存在することに留意されたい。
前記第1インキ層31を形成するインキとしては、アルミニウムなどの金属粒子を含むインキが挙げられる。前記第2インキ層32を形成するインキとしては、カーボンブラックや黒鉛などの非金属粒子を含むインキであって第1インキ層31を形成するインキよりも複素比誘電率の虚数部が大きいインキが挙げられる。
第2インキ32と第1インキ層31の複素比誘電率の虚数部の差(第2インキ層32の複素比誘電率の虚数部−第1インキ層31の複素比誘電率の虚数部)は、0を超え、好ましくは100以上、より好ましくは130以上であり、さらに好ましくは190以上である。
本実施形態のように、特定インキ層3が金属粒子を含む第1インキ層31と、第1インキ層31の周囲を取り囲むように設けられ且つ第1インキ層31よりも複素比誘電率の虚数部が大きい第2インキ層32と、を含んでいる場合には、マイクロ波照射した際に、第1インキ層31と第2インキ層32の境界又はその境界付近で、シート基材2が破断するようになる(図22参照)。これは、第1インキ層31に含まれる金属の自由電子がマイクロ波によって大きく動き、複素比誘電率の虚数部が大きい第2インキ層32の発熱が促され、両層の境界又は境界付近でシート基材2が破断すると考えられるからである。このように隣接した第1インキ層31及び第2インキ層32を有する特定インキ層3を用いることにより、オーバーラップ基材21などのシート基材2の破断が生じる箇所をコントロールできる。
なお、本実施形態では、面方向に並設された2種以上のインキ層から構成されている特定インキ層3が、上記第1実施形態のオーバーラップ基材21に適用される場合を図示したが、これに限られず、上記第2実施形態及び第3実施形態のシート基材に適用してもよい。
その他、上記様々な実施形態から選ばれる2つ以上の構成を適宜組み合わせてもよく、或いは、上記様々な実施形態から選ばれる1つ又は2つ以上の構成を、それ以外の実施形態に置換してもよい。
以下、本発明の実施例及び比較例を示し、本発明をさらに詳述する。ただし、本発明は、下記実施例に限定されるわけではない。
[実施例1]
市販の墨インキをグラビア印刷可能となるように公知の汎用的な方法で調整することにより得られた墨インキAを、ポリプロピレンフィルム(コージンポリセットAS、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)にグラビア印刷機を用いてベタ状に印刷することにより、インキ層を形成した。なお、フィルムの厚み及びインキ層の厚みは、予め設定されているが、複素比誘電率の虚数部を測定する際に、正確に測定した値を参照されたい。
このポリプロピレンフィルムは、二軸収縮フィルムであり、MD方向の熱収縮率は、約16%、TD方向の熱収縮率は、約20%であった。ただし、この熱収縮率は、JIS Z 1709に従った100℃での測定による値である。
また、インキ層は、平面視で縦×横=350mm×80mmの矩形状に形成した。
一部分にインキ層が形成された前記フィルムを評価サンプルとし、下記方法に従い、複素比誘電率の虚数部を測定し、後述する収縮性を評価した。
それらの結果を表1に示す。
[複素比誘電率の虚数部の測定]
評価サンプルのうちインキ層が積層されている領域中を、縦×横=76mm×30mmの長方形に裁断し(この裁断片は、フィルム全体にインキ層を有する)、これを横方向が周方向となるように湾曲させて、以下の空洞共振器摂動法誘電率測定システムの円筒型空洞共振器の筒内にセットし、標準状態下(23℃、1atm、相対湿度50%)下記測定方法に従い、評価サンプルの複素比誘電率の虚数部εを測定した。
<システム構成>
ネットワークアナライザ:Agilent製のE8361A
円筒型空洞共振器:株式会社関東電子応用開発製のCP481
測定周波数:2.45GHz
測定モード:TM020
計算プログラム:CPMA−PNA
<測定条件>
サンプル幅入力値:30mm。
サンプル厚み入力値:サンプルの実測厚みt
<厚みの測定>
フィルムの厚み:株式会社ミツトヨ製のスプラインマイクロメータSPM2−25MX
インキ層の厚み:オリンパス株式会社製の3D測定レーザー顕微鏡LEXT OLS4100。測定倍率は、2160倍で、測定視野は、128μmとした。
<インキ層の複素比誘電率の虚数部の算出>
得られた測定値εから、式(1)を用いてインキ層の複素比誘電率の虚数部εを算出した。なお、フィルム自体の複素比誘電率の虚数部εは、ブランクとしてインキ層を有さないポリプロピレンフィルムを、上述の測定システム及び測定条件で測定したものである。
ε=(tε−tε)/t 式(1)
ε:インキ層の複素比誘電率の虚数部
ε:評価サンプルの複素比誘電率の虚数部(測定値)
ε:フィルムの複素比誘電率の虚数部(測定値)
:インキ層の厚み(μm)
:評価サンプルの総厚み(μm)
:フィルムの厚み(μm)
[収縮性評価]
評価サンプルのインキ層が略中央部となるように、評価サンプルのうちインキ層が積層されている領域中を縦×横=50mm×50mmの正方形に裁断し、これを市販の電子レンジ(周波数2.45GHz、定格高周波出力500W)内に糸を使用して中空状態に吊り下げ、最大2分間マイクロ波を照射した。
その状態を観察すると共に時間を計測し、収縮の有無、及び、収縮した場合の収縮程度及び経過時間(マイクロ波照射から何秒後か)を評価した。なお、評価基準は、次の通りとした。
◎:マイクロ波照射から10秒以内に、正方形のフィルムの原形が認識できないほどまでに収縮変形した。
○:マイクロ波照射から10秒を超えて、正方形のフィルムの原形が認識できないほどまでに収縮変形した。
×:収縮しなかった。
[実施例2乃至4並びに比較例1及び2]
実施例1の墨インキAを、表1に記載のインキB乃至Fにそれぞれ変更したこと以外は、実施例1と同様にして、各インキ層を有する評価サンプルを作製し、同様に複素比誘電率の虚数部の測定及び収縮性評価を行った。それらの結果を表1に示す。
Figure 2019172351
表1の結果に示されるように、複素比誘電率の虚数部εが100以上のインキ層を有する実施例1乃至4は、何れもマイクロ波照射によってフィルムが熱収縮したのに対し、複素比誘電率の虚数部が100未満のインキ層を有する比較例1及び2は、2分間マイクロ波照射してもフィルムが熱収縮しなかった。特に、複素比誘電率の虚数部εが150を超えるインキ層を有する実施例1乃至3は、極めて短時間で熱収縮した。従って、複素比誘電率の虚数部が100以上(好ましくは150以上)のインキ層(即ち、特定インキ層)は、マイクロ波によって大きく発熱することが判る。
[実施例5]
実施例3のポリプロピレンフィルムをポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱ケミカル株式会社製 LX18S)に変更したこと以外は、実施例3と同様にして、墨インキCのインキ層を有する評価サンプルを作製した。
なお、このポリエチレンテレフタレートフィルムは、一軸収縮フィルムであり、主熱収縮方向の熱収縮率は、約69%であった。ただし、この熱収縮率は、上述の加熱前(標準状態下で24時間保存)のシート基材の長さ(元の長さ)と、90℃温水中に10秒間浸漬した後のシート基材の長さ(浸漬後の長さ)と、を計測し、上記式に代入して求めた。
実施例5の評価サンプルについて、上記と同様にして複素比誘電率の虚数部を測定し、収縮性を評価した。その結果を表2に示す。
ただし、実施例5の複素比誘電率の虚数部の測定においては、評価サンプルのうちインキ層が積層されている領域中を縦×横=76mm×5mmの長方形に裁断したものを使用したため、<測定条件>のサンプル幅入力値を、5mmに設定した。
[比較例3乃至5]
実施例5の墨インキCを、表2に記載のインキG乃至Iにそれぞれ変更したこと以外は、実施例5と同様にして、各インキ層を有する評価サンプルを作製し、同様に複素比誘電率の虚数部の測定及び収縮性評価を行った。それらの結果を表2に示す。
[実施例6乃至8]
墨インキCの上に、表2に示すインキG乃至I(比較例3乃至5で使用したインキ)を重ね塗りしたこと以外は、実施例5と同様にして、各インキ層を有する評価サンプルを作製し、同様に複素比誘電率の虚数部の測定及び収縮性評価を行った。それらの結果を表2に示す。
なお、重ね塗りした場合の<インキ層の複素比誘電率の虚数部の算出>は、下記式(2)を用いて行った。
ε==(tε−tε−tε)/t 式(2)
ε:評価対象となるインキ層(墨インキ層C)の複素比誘電率の虚数部
ε:評価サンプルの複素比誘電率の虚数部(測定値)
ε:ポリエチレンテレフタレートフィルムの複素比誘電率の虚数部(測定値)
ε:重ね塗りインキ層(藍インキ層G、赤インキ層H、黄インキ層I)の複素比誘電率の虚数部
:評価対象となるインキ層(墨インキ層C)の厚み(μm)
:評価サンプルの総厚み(μm)
:ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚み(μm)
:重ね塗りインキ層(藍インキ層G、赤インキ層H、黄インキ層I)の厚み(μm)
Figure 2019172351
実施例6乃至8のインキ層は、実施例5のインキ層上に、比較例3乃至5のインキ層のそれぞれが積層されている2種2層のインキ層である。実施例6乃至8のインキ層の複素比誘電率の虚数部は、いずれも実施例5の虚数部と比較して小さいが、いずれも100以上であり、そのインキ層を有するサンプルの収縮性も良好であった。このことから、複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層を有していれば、その虚数部が100未満のインキ層が積層されていたとしても、発熱性が阻害されないことを意味している。なお、複素比誘電率の虚数部が100未満のインキ層を有する比較例3乃至5は、2分間マイクロ波照射しても収縮せず、実質的に発熱しないことが判る。
[実施例9]
実施例3で用いた墨インキCを、実施例1のポリプロピレンフィルムにグラビア印刷機を用いてベタ状に印刷することにより、縦×横=5mm×120mmで厚み約3μmのインキ層を形成し、包装基材を作製した。
図12乃至図14に示すような平面視略楕円形状の収納空間を有する凹部を有する市販の樹脂製容器を準備した。その凹部に加熱対象物としてグラタンを入れ、その容器の周囲を、前記作製した包装基材にて包み(インキ層を外側とする)、その容器の長手方向に沿って包装基材の両側端を合掌貼りにて熱シールし且つその容器の前後両側端部で短手方向に溶断熱シールすることにより、包装基材を密封袋状に形成した。その後、前記密封袋状に形成した包装基材を加熱して熱収縮させることにより、図12乃至図14に示すような包装体を作製した。なお、その包装体において、インキ層の長手方向が容器の側壁面部の周方向に沿って延在し、インキ層の全体が側壁面部内に対応するように、包装基材を容器に装着した。
この包装体を、市販の電子レンジ(周波数2.45GHz、定格高周波出力500W)で2分間加熱したところ、インキ層の部分でフィルムが破断して通気部が生じ、蒸気が外部に良好に排出された。
[実施例10]
実施例1で用いた墨インキAを、グラビア印刷機を用いて実施例1のポリプロピレンフィルムに、縦×横=13mm×152mmのベタ状に印刷することにより、平面視帯状の厚み約7μmの第2インキ層を形成した。前記縦×横=13mm×152mmの第2インキ層の中央部に、銀インキを、縦×横=7mm×146mmの平面視帯状に重ねてグラビア印刷することにより、厚み約1μmの第1インキ層を第2インキ層上に形成した。このようにして包装基材を作製した。
このインキ層は、平面視で見て、縦×横=7mm×146mmの帯状の第1インキ層(銀インキ層)と、その周囲に幅3mmの帯環状の第2インキ層(墨インキ層)と、からなり、前記第1インキ層はその裏面側に存する第2インキ層に重なっているものである。
なお、実施例10で用いた銀インキの複素誘電率の虚数部を測定するため、前記銀インキを用いて実施例1と同様にして評価サンプルを作製し、虚数部を測定したところ、銀インキの複素誘電率の虚数部=15であった。従って、第2インキ層(墨インキ層A)の複素誘電率の虚数部と第1インキ層(銀インキ層)の複素誘電率の虚数部の差は、245.5である。
この包装基材を実施例9と同様にして容器に装着することにより、図20及び図21に示すような包装体を作製した。
この包装体を、市販の電子レンジ(周波数2.45GHz、定格高周波出力500W)で2分間加熱したところ、インキ層の部分でフィルムが破断して通気部が生じ、蒸気が外部に良好に排出された。
1 包装基材
2 シート基材
3 複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層
4 対象物
5 容器
51 容器の凹部
52 容器のフランジ部
9 マイクロ波処理用包装体

Claims (6)

  1. シート基材と、前記シート基材に設けられ且つ周波数2.45GHzにおける複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層と、を有する、包装基材。
  2. 前記インキ層が、カーボンブラックを含む、請求項1に記載の包装基材。
  3. 前記インキ層が、有版印刷層から構成されている、請求項1または2に記載の包装基材。
  4. 前記インキ層が、グラビア印刷層から構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の包装基材。
  5. 前記インキ層が、金属粒子を含む第1インキ層と、前記第1インキ層の周囲を取り囲むように設けられたインキ層であって前記第1インキ層よりも複素比誘電率の虚数部が大きい第2インキ層と、を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の包装基材。
  6. マイクロ波により加熱可能な対象物と、前記対象物が入れられた凹部を有する容器と、前記凹部を密封状に覆うシート基材と、を有し、
    前記シート基材に、周波数2.45GHzにおける複素比誘電率の虚数部が100以上のインキ層が設けられている、マイクロ波処理用包装体。
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