JP2019168093A - 断熱パネル - Google Patents

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孝基 柏原
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Abstract

【課題】真空断熱材が膨張した場合にも、周囲の部材の変形を抑制可能な断熱パネルを提供する。【解決手段】断熱パネル1は、略平板形状を呈し、その厚み方向において互いに反対側を向く下面21と上面22とを有する真空断熱材2と、柔軟性を有する保護部材3と、を備える。真空断熱材の厚み方向と交差する1方向を面方向と定義するとき、保護部材3は、第1保護部31と、面方向における第1保護部31の両側に設けられる一対の第2保護部32,32と、を有する。第1保護部31は、下面21を覆うように配置される。一対の第2保護部は、下面21側から上面22側に折り曲げられ、面方向における上面22の端部22b,22bを覆うとともに、上面22の中央部22aを覆わないように互いに離間して配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、断熱パネルに関する。
芯材をフィルム材等で真空包装することにより形成されている真空断熱材は、芯材を真空包装することなく用いる断熱材と比較して、高い断熱性能を発揮する。真空断熱材を壁体に配置すれば、当該壁体を介した熱移動を抑制し、冷暖房効率等を向上させることが可能になる。
特許文献1には、天井内に真空断熱材が配置された車両が開示されている。当該天井は、車室外側に配置されるルーフパネルと、車室内側に配置される表皮とを有しており、真空断熱材は、このルーフパネルと表皮との間に形成された空間に配置されている。
特許文献1記載の構成では、ルーフパネルと真空断熱材との間にクリアランスが設けられている。特許文献1によれば、ルーフパネルが熱源となる場合でも、このクリアランスを設けることにより、熱の影響を少なくすることができるとされている。
特開2009−143274号公報
特許文献1記載の構成では、クリアランスに存在する空気を介した熱移動が生じる。真空断熱材の断熱性能が十分に高い場合、天井内にクリアランスを設ける構成よりも、クリアランスを設けずに天井内を真空断熱材で満たした構成の方が、車室の断熱には有利である。
しかしながら、真空断熱材は、そのフィルム材等が損傷した場合に、内部に空気が侵入して膨張することがある。天井内を真空断熱材で満たす構成では、真空断熱材が膨張した場合に、表皮等の周囲の部材が真空断熱材により押圧され、車室内側に突出するように変形してしまうおそれがあった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、真空断熱材が膨張した場合にも、周囲の部材の変形を抑制可能な断熱パネルを提供することを目的とする。
本発明によれば、略平板形状を呈し、その厚み方向において互いに反対側を向く第1外側面と第2外側面とを有する真空断熱材と、柔軟性を有し、真空断熱材を覆う保護部材と、を備え、真空断熱材の厚み方向と交差する1方向を面方向と定義するとき、保護部材は、第1保護部と、面方向における第1保護部の両側に設けられる一対の第2保護部と、を有し、第1保護部は、第1外側面を覆うように配置され、一対の第2保護部は、第1外側面側から第2外側面側に折り曲げられ、面方向における第2外側面の両端部を覆うとともに、第2外側面の中央部を覆わないように互いに離間して配置されている断熱パネルが提供される。
本発明の構成によれば、保護部材は柔軟性を有している。保護部材の一対の第2保護部は、第1外側面側から第2外側面側に折り曲げられ、面方向における第2外側面の両端部を覆う。このように保護部材を折り曲げて真空断熱材を覆うことにより、真空断熱材を保護し、損傷を抑制することができる。製造誤差等により真空断熱材の形状にバラつきが生じている場合でも、保護部材が真空断熱材の形状に応じて変形することにより、真空断熱材のガタつきを抑制しながら保護することが可能になる。
ところで、略平板形状を呈する真空断熱材が破袋して膨張すると、その第2外側面の膨張量は、部位により異なる。第2外側面の中央部の膨張量は、両端部の膨張量よりも大きい。
真空断熱材の第2外側面の両端部は、保護部材の第2保護部により覆われる。真空断熱材が損傷して膨張すると、第2外側面の両端部と周囲の部材との間で、第2保護部が圧縮される。真空断熱材の両端部の膨張量は比較的小さいため、当該両端部による第2保護部を介した周囲の部材の押圧は軽微である。
一方、真空断熱材の第2外側面の中央部は、第2保護部により覆われない。このため、中央部が比較的大きく膨張した場合でも、当該中央部が第2保護部を介して周囲の部材を押圧することはない。したがって、当該中央部による周囲の部材の押圧を抑制することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、面方向における真空断熱材の外形寸法をLと定義するとき、一対の第2保護部は、面方向において互いにL/2以上離間している。
この構成によれば、真空断熱材の第2外側面の中央部が比較的大きく膨張した場合でも、当該中央部による第2保護部を介した周囲の部材の押圧を確実に抑制することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、保護部材は、グラスウールである。
この構成によれば、保護部材を安価に構成することができる。また、グラスウールは、十分な柔軟性を有しているため、第2保護部を折り曲げる作業が容易なものとなる。さらに、グラスウールは難燃性であることから、本断熱パネルの採用により、耐火性を高めることが可能になる。
本発明によれば、真空断熱材が膨張した場合にも、周囲の部材の変形を抑制可能な断熱パネルを提供することを目的とする。
実施形態に係る断熱パネルを示す斜視図である。 図1の断熱パネルを示す分解斜視図である。 図1のIII−III断面を示す断面図である。 図1の断熱パネルの使用形態を示す説明図である。 図1の断熱パネルの使用形態を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照しながら、実施形態に係る断熱パネル1の概略を説明する。図1は、断熱パネル1を示す斜視図である。
本発明に係る断熱パネルは、建築物、移動体、冷蔵庫等の電化製品等に適用可能であるが、本明細書では、後述するように車両の天井9(図4等参照)に適用される断熱パネル1について説明する。
断熱パネル1は全体として扁平形状を呈しており、真空断熱材2と、保護部材3と、を備えている。真空断熱材2は略平板形状を呈しており、断熱パネル1の断熱性能を担う部材である。保護部材3は、真空断熱材2の外側面を覆い、真空断熱材2の保護を担う部材である。
尚、図1には、鉛直上方向を「上」、鉛直下方向を「下」とし、上下方向と直交する方向をそれぞれ「左」「右」「前」「後」とする直交座標が示されている。図1は、真空断熱材2の厚み方向が上下方向と一致するように配置された断熱パネル1を示している。左右方向は、本発明に係る面方向の一例である。同様の座標が図2以降にも示されており、本明細書では、当該座標に基づいて断熱パネル1について説明する。但し、このような断熱パネル1の配置は、本発明に係る断熱パネルの使用形態を限定するものではない。
断熱パネル1は、車両の天井9(図4等参照)内に配置され、天井9を介した車室内外の熱移動を抑制するように機能する。これにより、車室の冷暖房効率を向上させることが可能になる。
次に、図2及び図3を参照しながら、断熱パネル1の構成について詳細に説明する。図2は、断熱パネル1を示す分解斜視図である。図3は、図1のIII−III断面を示す断面図である。
真空断熱材2は、3mmから20mm程度の厚みを有する略平板形状を呈している。特に好ましい厚みは、6mmから10mm程度である。図3に示されるように、左右方向における真空断熱材2の外形寸法はLである。真空断熱材2は、その外側面として、上下方向に互いに反対側を向く下面21と上面22とを有している。下面21及び上面22は、いずれも正面視で矩形を呈している。下面21は、本発明に係る第1外側面の一例であり、上面22は、本発明に係る第2外側面の一例である。下面21の周縁と上面22の周縁とは、周側面23により接続されている。
図3に示されるように、真空断熱材2は、芯材25及び包装袋27を有している。芯材25は、例えば、ガラス繊維や発泡ウレタン等、比較的高い断熱性能を有する素材を積層することにより形成されている。
[芯材]
芯材25は、真空断熱材2の断熱性を担う部材であり、無機繊維マットからなる。無機繊維とは、無機物からなる繊維であり、例えば短繊維からなるグラスウール、長繊維からなるガラス繊維、エアロゲル、シリカ粒子等を挙げることができる。具体的には、断熱吸音材として一般的に用いられているグラスウール、ガラス繊維を好適に用いることができる。
グラスウールは、平均繊維径が3〜7μmのものが好ましい。平均繊維径が3μm以上であれば、無機繊維の製造及び入手が容易となる。平均繊維径が7μm以下であれば、芯材として必要な断熱性能を得ることができる。
グラスウール、ガラス繊維の製法については特に限定されないが、例えば遠心法を用いた乾式芯材や、抄紙法を用いた湿式芯材が挙げられる。
グラスウールやガラス繊維とは、その厚さや密度に拘わらず、無機繊維が集積された集合物を指す。芯材25は、無機繊維マット1枚からなる単層体であってもよく、無機繊維マットが2〜4枚積層された積層体であってもよい。
芯材25の密度(後述するように真空包装された状態での密度)は特に限定されないが、180〜330kg/m3であることが好ましい。密度が180kg/m3以上の芯材は耐圧縮性に優れるため、芯材密度の上昇による断熱性能の低下が起こり難く、断熱性能に優れる。また、適度な剛性を有するため、包装袋27の内部に充填し易い。芯材25の密度を210〜300kg/m3以上とすることが更に好ましい。芯材25を構成する繊維間に適度な空隙が保たれ、繊維同士が過度に接触せず、断熱性能を高めることができる。また、芯材25に適度な可撓性、柔軟性を付与することができるため、真空断熱材2の表面に不陸(多数の凸部)が形成され難い。芯材25の密度が330kg/m3以上であると、無機繊維間に適度な空隙がなくなり、無機繊維同士が接触してしまい、断熱性能が悪化してしまう。
ガラス繊維やグラスウールは、上述のように繊維質が集積されているだけでも構わないが、有機バインダーに由来する熱硬化性樹脂が付与された繊維質であることが好ましい。このようなガラス繊維やグラスウールは、適度な剛性を有しており、潰れ難いため、芯材密度が上昇し難い。したがって、芯材の熱伝導が増加することに起因する断熱性能の低下が起こり難い。
有機バインダーの種類は特に限定されないが、脱水縮合により重合体を形成し得る前駆体を好適に用いることができる。脱水縮合により形成される重合体としては、例えばアルデヒド縮合性樹脂、ポリエステル、ポリアミド等を挙げることができる。アルデヒド縮合性樹脂としては、例えばレゾール型フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、尿素樹脂、フラン樹脂等を挙げることができる。中でも、レゾール型フェノール樹脂が好ましい。
したがって、有機バインダーとしては、これらの重合体(熱硬化性樹脂)を形成し得る前駆体、例えば、ホルムアルデヒドとフェノールとの混合物、他にはポリカルボン酸とポリオール(糖類を含む)/アミノアルコール/イミノアルコール及びポリアミンの群から選択される少なくとも1種の物質との混合物を用いることが好ましい。中でも、これらを成分とする水性バインダーを用いることが更に好ましい。
ポリカルボン酸とポリオール等混合物としては、ポリオール等の(水酸基、アミノ基、イミノ基の総モル数)/カルボキシル基のモル数のモル比が、0.5以上とすると、バインダーを構成する殆どの分子が硬化反応に関与して、未反応の遊離ポリカルボン酸を減少させることができる。なお、未反応の遊離ポリカルボン酸、未反応の遊離ポリオール等を減少させることで、これらの物質が真空断熱材2中において経時的にガス化し(アウトガス)、アウトガスによって真空断熱材2の断熱性が低下する不具合を有効に防止することができる。
芯材25における熱硬化性樹脂の含有率は、ガラス繊維やグラスウールと熱硬化性樹脂の合計質量に対し0.5質量%以上とすることにより、芯材25の剛性が高まり、真空包装時に芯材25が潰れ難くなるため、断熱性能の低下が起こり難い。また、芯材25が垂れ難くなり、芯材25の搬送や包装袋への充填等、ハンドリング性が向上する。
なお、熱硬化性樹脂の含有率は、強熱減量法(LOI:Loss of Ignition)により測定された強熱減量に基づき算出される。強熱減量の測定は、有機バインダーを付着させ、乾燥させたマット状物の乾燥試料を約550℃で強熱することにより減少した質量を測定することにより行う。
[包装袋]
包装袋27は、ガスバリア性を有するラミネートフィルムからなる袋体である。包装袋27によって、袋体内部の真空状態が維持され、袋体内部への水分やガスの流入を防止することができる。
ガスバリア性を有する限りラミネートフィルムの種類は特に限定されない。例えば、ポリエステル/ポリエチレン/ポリアミド/ポリ塩化ビニル/ポリ塩化ビニリデン/ポリスチレン/ポリプロピレン等の樹脂からなる樹脂フィルム、クラフト紙の表面が樹脂フィルムで被覆されたラミネートフィルム、金属箔の表面が樹脂フィルムで被覆されたラミネートフィルム、樹脂フィルムに金属が蒸着された金属蒸着フィルム等を好適に用いることができる。金属箔としてはアルミ箔、蒸着用金属としてはアルミ、シリカ、アルミナが好ましい。用途によっては真空断熱材の片側面を金属箔フィルム、もう片面を蒸着フィルム面にした複合フィルムを用いる事ができる。
包装袋27は最外層に保護フィルム、中間層にガスバリア性フィルム、最内層に融着性フィルムを備えた積層シートが好ましい。保護フィルムは、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート)系フィルム、ポリスチレンフィルム、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンフィルム、メタクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ナイロンフィルム、ポリアミド樹脂フィルムにより構成される。保護フィルムの厚さを10μm以上とすることにより、包装袋27の破損を有効に防止することができる。
ガスバリア性フィルムはアルミニウム、ステンレス、銅などの金属箔、アルミニウム、シリカ、アルミナの蒸着フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコールなどの樹脂フィルムから構成される。ガスバリア性フィルムの厚さを10μm以上とすることにより、包装袋27の破損を有効に防止することができる。
融着性フィルムはフィルム同士を融着させる目的で積層シートの最内層に配置され、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂又はエチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマーのフィルムが挙げられる。また融着性フィルムの厚さは、25μm以上とすることにより、融着性フィルム同士を融着させた融着部の密封性を高めることができ、真空包装後において融着部からの漏れ(リーク)発生し難くなる。
尚、ラミネートフィルムを構成する各フィルムの厚さについては特に限定されない。また、包装袋27のサイズは特に限定されず、芯材25が充填可能なサイズに構成されていればよい。
[吸着剤]
真空断熱材2において、吸着剤(不図示)が芯材25と共に袋状のガスバリア性フィルムに封入されてもよい。吸着剤は、例えば、窒素、酸素、二酸化炭素等のガス、及び/又は水分を吸着する物質である。吸着剤としては、酸化カルシウム、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、酸化バリウム、バリウム−リチウム合金又はこれらの混合物等が挙げられる。ガス吸着性能及び生産性の観点から、酸化カルシウムが好ましい。吸着剤は公知であり、市場において容易に入手することができるか、又は調製可能である。
吸着材は、冷蔵庫や自動販売機に用いられる真空断熱材、冷凍タンクローリや機械設備に使用される真空断熱構造物、住宅建物用の真空ガラスサッシ等に用いられるが、好適には、真空断熱材2に用いられる。
真空断熱材2は、芯材25及び吸着剤を包装袋27で真空包装することにより形成されている。芯材25は真空包装に伴い包装袋27内に充填され、圧縮され、所定の剛性を発揮する。これにより、真空断熱材2は、その略平板形状を維持することができる。
真空断熱材2の上面22は、中央部22aと、端部22b,22bと、を有している。中央部22aは、上面22のうち、左右方向において中央に位置する部位である。端部22b,22bは、上面22のうち、中央部22aの左右両側に位置する部位である。すなわち、左右方向において、端部22b,22bが中央部22aを挟むように位置している。
保護部材3は、例えば、ガラス繊維を積層することにより形成されたグラスウールである。保護部材3の内部には、多数の空隙(不図示)が形成されている。空隙が設けられることにより、保護部材3は所定の柔軟性を有するとともに、外力を受けて収縮したり、湾曲したりすることができる。
保護部材3は略平板形状を呈しており、その厚みtは略一様である。図2に示されるように、保護部材3の外形は、真空断熱材2の外形よりも十分大きい。保護部材3の厚みは5mm以上25mm以下であること好ましく、より好ましくは、10mm以上20mm以下である。また保護部材3の密度は8kg/m3以上30kg/m3以下であることが好ましく、より好ましくは、16kg/m3以上24kg/m3以上である。
保護部材3は、第1保護部31と、第2保護部32,32と、を有している。第1保護部31は、保護部材3のうち、左右方向において中央に位置する部位である。第2保護部32,32は、保護部材3のうち、第1保護部31の左右両側に位置する部位である。すなわち、左右方向において、第2保護部32,32が第1保護部31を挟むように位置している。
断熱パネル1を製造する際、作業者は、まず、図2に矢印A1で示されるように、保護部材3の第1保護部31を、真空断熱材2の下面21に接着する。当該接着には、例えばスプレー式接着剤、塗布型の接着剤、及び両面テープ等を用いることができる。接着剤の成分として、例えばエアゾール系、アクリル系、オレフィン系、ウレタン系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール系の物質が挙げられる 。これにより、真空断熱材2の下面21の略全体が、保護部材3の第1保護部31により覆われる。
作業者は、次に、図2に矢印A2,A2で示されるように、保護部材3の第2保護部32,32を上方に折り曲げる。作業者は、図3に示されるように、折り曲げた第2保護部32,32を真空断熱材2の上面22側に移動させ、上面22の端部22b,22bに接着する。これにより、真空断熱材2の上面22の端部22b,22bが、保護部材3の第2保護部32,32により覆われる。
また、作業者は、折り曲げられた第2保護部32,32を、真空断熱材2の周側面23にも接着する。これにより、真空断熱材2が保護部材3により保持される。
図3に示されるように、保護部材3の第2保護部32,32は、左右方向において互いに離間するように配置されている。換言すれば、保護部材3の大きさは、保護部材3が真空断熱材2を包囲するように覆っても、第2保護部32,32が互いに接触しない程度のものに設定されている。このため、真空断熱材2の上面22の中央部22aは、保護部材3により覆われることなく、外部に露出している。図1に示したように、中央部22aは、前端から後端に亘って略全体が外部に露出している。
図3に示されるように、第2保護部32,32は、左右方向において互いに距離L1だけ離間している。前述したように、左右方向における真空断熱材2の外形寸法がLであるとき、この距離L1は、L/2以上、(L−10mm)以内となるように設定されている。好ましくは、距離L1は、2L/3以上、(L−40mm)以内である。つまり、左右方向における真空断熱材2の外形寸法が300mmである場合、第2保護部32,32は、互いに150mmよりも大きく離間するように設定されている。
このように、本断熱パネル1では、真空断熱材2の外側面の一部が、柔軟性を有する保護部材3により覆われている。これにより、搬送時などに、断熱パネル1が外力を受けた場合でも、保護部材3が変形してその衝撃を緩和し、真空断熱材2の損傷を抑制する。
次に、図4及び図5を参照しながら、断熱パネル1の使用形態について説明する。図4及び図5は、断熱パネル1の使用形態を示す説明図であり、天井9のみを断面視で示している。図4は、真空断熱材2が膨張していない状態を示し、図5は、真空断熱材2が膨張している状態を示している。
図4に示されるように、車両の天井9は、ルーフパネル91と、表皮93と、を有している。ルーフパネル91は鋼材により形成され、車両の外側面を構成している部材である。表皮93は樹脂材料により形成され、車室の内装を構成している部材である。ルーフパネル91及び表皮93は、上下方向に間隔を空けて配置され、両者の間には、扁平形状の空間Sが形成されている。
断熱パネル1は、この空間Sに配置される。断熱パネル1は、保護部材3の第1保護部31及び第2保護部32がルーフパネル91又は表皮93と当接し、わずかに圧縮された状態で配置される。圧縮された保護部材3は、復元しようとしてルーフパネル91と表皮93とをわずかに押圧する。断熱パネル1は、保護部材3がルーフパネル91及び表皮93から受ける反力により、空間Sにおいて固定される。
空間Sにおける断熱パネル1の固定方法としては、保護部材3の弾性を利用する方法以外にも、クリップによる係止や、ビスによる締結等、種々の方法を採用することができる。
空間Sにおいて断熱パネル1が固定されると、真空断熱材2の上面22の中央部22aと、ルーフパネル91との間に、隙間Cが形成される。天井9内に配置された断熱パネル1は、天井9を介した車室内外の熱移動を抑制し、車室の冷暖房効率の向上に寄与する。
ここで、包装袋27(図3参照)が破けたり、包装袋27に穴が開いたりする等、真空断熱材2が損傷すると、その内部に空気が侵入することがある。これにより、それまで真空包装により圧縮されていた芯材25(図3参照)が復元しようする。この結果、図5に示されるように、真空断熱材2が膨張する。
真空断熱材2の膨張量は、部位により異なる。上面22についてみると、周側面23から比較的遠い中央部22aの膨張量は、周側面23に比較的近い端部22b,22bの膨張量よりも大きくなる。膨張した真空断熱材2は、真空断熱材2を覆っている保護部材3を押圧する。
次に、断熱パネル1の構成に基づく作用効果について説明する。
断熱パネル1の構成によれば、保護部材3は柔軟性を有している。保護部材3の第2保護部32は、下面21側から上面22側に折り曲げられ、左右方向における上面22の端部22b,22bを覆う。このように保護部材3を折り曲げて真空断熱材2を覆うことにより、真空断熱材2を保護し、損傷を抑制することができる。製造誤差等により真空断熱材2の形状にバラつきが生じている場合でも、保護部材3が真空断熱材2の形状に応じて変形することにより、真空断熱材2のガタつきを抑制しながら保護することが可能になる。
真空断熱材2の上面22の端部22b,22bは、保護部材3の第2保護部32,32により覆われる。真空断熱材2が損傷して膨張すると、図5に示されるように、上面22の端部22b,22bとルーフパネル91との間で、第2保護部32が圧縮される。端部22b,22bの膨張量は比較的小さいため、端部22b,22bによる第2保護部32,32を介したルーフパネル91の押圧は軽微である。
一方、真空断熱材2の上面22の中央部22aは、第2保護部32,32により覆われない。このため、図5に示されるように、中央部22aが比較的大きく膨張した場合でも、当該中央部22aが第2保護部32を介してルーフパネル91を押圧することはない。したがって、当該中央部22aによるルーフパネル91の押圧を抑制することができる。
また、左右方向における真空断熱材2の外形寸法をLと定義するとき、第2保護部32,32は、左右方向において互いにL/2以上離間している。離間している距離L1は、L/2以上、(L−10mm)以内であり、好ましくは、距離L1は、2L/3以上、(L−40mm)以内である
この構成によれば、真空断熱材2の上面22の中央部22aが比較的大きく膨張した場合でも、当該中央部22aによる第2保護部32,32を介したルーフパネル91の押圧を確実に抑制することができる。
また、保護部材3は、グラスウールである。
この構成によれば、保護部材3を安価に構成することができる。また、グラスウールは十分な柔軟性を有しているため、第2保護部32,32を折り曲げる作業が容易なものとなる。さらに、グラスウールは難燃性であることから、本断熱パネル1の採用により、耐火性を高めることが可能になる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されず、適宜変更することができる。
上記実施形態では、保護部材3の例としてグラスウールを挙げているが、本発明はこの形態に限定されない。本発明に係る保護部材として、グラスウールの他にも、例えば、軟質ウレタンフォーム、ロックウール、無機繊維マット、フェルト、有機繊維マット、メラミンフォーム等を採用することができる。
1:断熱パネル
2:真空断熱材
21:下面(第1外側面)
22:上面(第2外側面)
22a:中央部
22b:端部
3:保護部材
31:第1保護部
32:第2保護部
33A,33B:第3保護部

Claims (3)

  1. 略平板形状を呈し、その厚み方向において互いに反対側を向く第1外側面と第2外側面とを有する真空断熱材と、
    柔軟性を有し、前記真空断熱材を覆う保護部材と、を備え、
    前記真空断熱材の厚み方向と交差する1方向を面方向と定義するとき、
    前記保護部材は、第1保護部と、前記面方向における前記第1保護部の両側に設けられる一対の第2保護部と、を有し、
    前記第1保護部は、前記第1外側面を覆うように配置され、
    前記一対の第2保護部は、前記第1外側面側から前記第2外側面側に折り曲げられ、前記面方向における前記第2外側面の両端部を覆うとともに、前記第2外側面の中央部を覆わないように互いに離間して配置されていることを特徴とする、断熱パネル。
  2. 前記面方向における前記真空断熱材の外形寸法をLと定義するとき、
    前記一対の第2保護部は、前記面方向において互いにL/2以上離間している、請求項1に記載の断熱パネル。
  3. 前記保護部材は、グラスウールである、請求項1又は2に記載の断熱パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3031914U (ja) * 1996-05-31 1996-12-13 宮崎防熱工業有限会社 断熱材
JP2007283989A (ja) * 2006-04-20 2007-11-01 Hitachi Ltd 真空断熱材を用いた自動車

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