JP2019166528A - シェルモールド鋳型およびそれを用いた鋳造品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指向性凝固を確実に行うことができるシェルモールド鋳型と、シェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法とを提供する。【解決手段】シェルモールド鋳型1は、凹部3aが設けられたシェルモールド下型3、シェルモールド上型5および窪み部7aが設けられたシェルコア7を備えている。シェルモールド下型3は、シェルコア7に対して窪み部7aが位置する側に配置されている。シェルモールド上型5は、シェルコア7に対して窪み部7aが位置する側とは反対側に配置されている。シェルモールド上型5と、シェルモールド下型3およびシェルコア7との間に、キャビティ9が形成されている。シェルモールド下型3とシェルコア7との間に形成される窪み部7aを含む領域に、吸熱部としてのチラー11が配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、シェルモールド鋳型およびそれを用いた鋳造品の製造方法に関し、特に、冷却構造を備えたシェルモールド鋳型と、そのシェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法とに関する。
鋳物を鋳造する際には、鋳型の肉厚部では、溶融金属が凝固収縮することによって引け巣が発生し易いことが知られている。引け巣を発生させないようにするために、基本的には、湯道系の設置位置または押湯といわれる鋳造方案によって、鋳型が設計される。
しかしながら、鋳型の内側の肉厚部では、湯道系または押湯の効果が得られにくい。このため、鋳型の肉厚部では、チラーによる引け巣対策が行われる。従来の造型手法では、チラーを模型にセットした状態に砂を被せることで砂型内に埋め込むことが可能である。
また、特許文献1では、引け巣を防ぐために、溶湯を指向性凝固させる手法が提案されている。指向性凝固では、鋳物の先端部から溶湯の凝固が開始され、湯口側から凝固による体積収縮に対して溶湯の補給が行われながら、湯口側に向かって溶湯が凝固する。これにより、凝固が完了するまでに体積収縮が補償されて、引け巣が防止される。特許文献1において提案されている手法では、局所冷却用の複数の冷却パイプを設けた鋳型が使用される。溶湯を指向性凝固させる方向に沿って、各冷却パイプへ冷却用エアーが順に送られるようシーケンス制御される。
特開平04−274863号公報
鋳型としてシェルモールド鋳型を使用する場合には、チラーは、金型内に鋳物砂を吹き込む作業を行う際に、位置ずれが生じやすい。そのため、チラーを所望の位置に埋め込むことが難しい。また、冷却パイプは、金型内に鋳物砂を吹き込む作業を行う際に、位置ずれが生じやすい。特に、中空部等を形成するシェルコアを使用するシェルモールド鋳型では、チラーを埋め込むことが難しく、溶湯を指向性をもって凝固させることが難しい。このように、シェルモールド鋳型では、引け巣を防ぐために、指向性凝固させることが難しく、引け巣を効果的に防止することが難しいという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、一つの目的は、指向性凝固を確実に行うことができるシェルモールド鋳型を提供することであり、他の目的は、そのようなシェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法を提供することである。
本発明に係るシェルモールド鋳型は、シェルコアと第1主型と第2主型と吸熱部とを備えている。シェルコアは窪み部を有する。第1主型は、シェルコアを支持し、シェルコアに対して窪み部が位置する側に配置される。第2主型は、シェルコアに対して窪み部が位置する側とは反対側に配置されて、シェルコアおよび第1主型との間にキャビティが形成される。吸熱部は、シェルコアが第1主型に支持された状態で、第1主型とシェルコアとの間に形成される窪み部を含む領域に配置され、シェルコアよりも高い熱伝導性を有している。
本発明に係る鋳造品の製造方法は、シェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法であって、以下の工程を備えている。シェルモールド鋳型として、窪み部を有するシェルコア、シェルコアを支持する第1主型、および、第2主型をそれぞれ用意する。シェルコアの窪み部に、シェルコアよりも高い熱伝導性を有する吸熱部を配置する。第1主型をシェルコアに対して窪み部が位置する側に配置し、第1主型にシェルコアを支持させる。シェルコアおよび第1主型との間にキャビティが形成される態様で、第2主型をシェルコアに対して窪み部が位置する側とは反対側に配置する。第1主型および第2主型を、第1主型の側と第2主型の側とから挟み込むように締め付ける。キャビティ内に溶湯を注湯する。溶湯を冷却する。
本発明に係るシェルモールド鋳型では、シェルコアよりも高い熱伝導性を有する吸熱部が、シェルコアが第1主型に支持された状態で、第1主型とシェルコアとの間に形成される窪み部を含む領域に配置される。これにより、キャビティ内に溶湯が注湯された後、溶湯を冷却する際に、吸熱部が配置されている側から、吸熱部が配置されている側とは反対側に向かって指向的に溶湯を冷却することができ、鋳造品に引け巣が発生するのを抑制することができる。
本発明に係る鋳造品の製造方法によれば、シェルコアの窪み部に、シェルコアよりも高い熱伝導性を有する吸熱部を配置し、キャビティ内に注湯された溶湯を冷却する際に、吸熱部が配置されている側から、吸熱部が配置されている側とは反対側に向かって指向的に溶湯を冷却することができ、引け巣の発生が抑制された鋳造品を鋳造することができる。
本発明の実施の形態1に係るシェルモールド鋳型の断面図である。 同実施の形態において、シェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図2に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図3に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図4に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図5に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図6に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図7に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るシェルモールド鋳型の断面図である。 本発明の実施の形態3に係るシェルモールド鋳型の断面図である。 同実施の形態において、シェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図11に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図12に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図13に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るシェルモールド鋳型の断面図である。 本発明の実施の形態5に係るシェルモールド鋳型の断面図である。 本発明の実施の形態6に係るシェルモールド鋳型の断面図である。 同実施の形態において、シェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法の一工程を示す断面図である。
はじめに、シェルモールド鋳型について説明する。シェルモールド鋳型とは、鋳物砂によって作られる鋳型である。金型に形成された開口部から熱硬化性樹脂をコーティングした鋳物砂を吹き込むことにより、金型内に鋳物砂を充填させる。その後、金型をバーナー等で加熱することによって熱硬化性樹脂が硬化し、金型に対応した鋳型が形成されることになる。
鋳造品として、中空部を形成する場合、または、たとえば、下顎形状等の鍵状の形状を形成する場合等には、さらに、シェルコアが用いられる。シェルコアも鋳物砂によって作られる鋳型であり、シェルモールド鋳型に嵌め込まれる。なお、シェルコアは、シェル中子とも称される。
シェルモールド鋳型は、通常の砂型造型とは異なり、無枠造型であるため、鉄板等の板状の部材を用いて、シェルモールド鋳型を締め付けて型合わせをする必要がある。以下、シェルコアを含むシェルモールド鋳型について、各実施の形態において説明する。
実施の形態1.
実施の形態1に係るシェルモールド鋳型について説明する。図1に示すように、シェルモールド鋳型1は、第1主型としてのシェルモールド下型3、第2主型としてのシェルモールド上型5およびシェルコア7を備えている。シェルモールド下型3には、凹部3aが設けられている。シェルモールド下型3には、シェルモールド下型3を貫通して凹部3aに連通する連通部3bが設けられている。シェルコア7には、窪み部7aが設けられている。
シェルモールド下型3は、シェルコア7に対して窪み部7aが位置する側に配置されている。シェルモールド下型3の凹部3aに、シェルコア7が受け入れられることで、シェルコア7がシェルモールド下型3に支持されている。シェルモールド上型5は、シェルコア7に対して窪み部7aが位置する側とは反対側に配置されている。
シェルモールド上型5の凸の部分と、シェルコア7の上部から後退したシェルモールド下型3の凹の部分とを接触させる態様で、シェルモールド上型5とシェルモールド下型3とが組み合わされている。シェルモールド上型5と、シェルモールド下型3およびシェルコア7との間に、キャビティ9が形成されている。シェルモールド下型3とシェルモールド上型5との合わせ面には、溶融した金属(溶湯)を注入する注入口(図示せず)と、注入された溶湯をキャビティ9にまで導く流れ道(図示せず)とが設けられている。
シェルモールド下型3とシェルコア7との間に形成される窪み部7aを含む領域に、吸熱部としてのチラー11が配置されている。チラー11は、シェルモールド下型3の連通部3bから、シェルモールド下型3の表面(下面)に露出している。チラー11の熱伝導性は、シェルコア7の熱伝導性よりも高い。チラーとして11として、たとえば、鉄または銅等の金属が適用される。
シェルモールド下型3およびシェルモールド上型5を挟み込むように、2枚の鉄板15が配置されている。一方の鉄板15には、シェルモールド下型3が載置されており、一方の鉄板15は、シェルモールド下型3に接触している。他方の鉄板15は、シェルモールド上型5に載置されており、他方の鉄板15は、シェルモールド上型5に接触している。
一方の鉄板15と他方の鉄板15とのそれぞれには、貫通穴(図示せず)が形成されている。他方の鉄板15の貫通穴から一方の鉄板15の貫通穴へ、ボルト17が挿通されている。ボルト17を締め付けることで、一方の鉄板15と他方の鉄板15との間に挟み込まれたシェルモールド下型3およびシェルモールド上型5が締め付けられる。
次に、上述したシェルコア7を含むシェルモールド鋳型1を用いた鋳造品の製造方法の一例について説明する。
図2に示すように、凹部3aを上に向けた状態でシェルモールド下型3が、鉄板15に載置される。次に、シェルコア7の窪み部7aにチラー11が装着される(図3参照)。次に、図3に示すように、チラー11が装着された状態で、シェルコア7が、シェルモールド下型3の凹部3aに嵌め込まれる。シェルコア7を凹部3aに嵌め込むことで、シェルコア7がシェルモールド下型3に支持される。また、チラー11が、シェルコア7とシェルモールド下型3との間に挟まれる態様で保持されることになる。
次に、図4に示すように、シェルモールド上型5が、シェルモールド下型3に型合わせされる。シェルモールド上型5と、シェルモールド下型3およびシェルコア7との間に、キャビティ9が形成されることになる。
次に、図5に示すように、シェルモールド上型5に鉄板15が載置される。次に、ボルト17が、鉄板15の貫通穴(図示せず)に挿通される。そのボルト17を締め付けることで、一方の鉄板15と他方の鉄板15との間に挟み込まれたシェルモールド下型3およびシェルモールド上型5が締め付けられる。次に、注入口(図示せず)から溶湯が注入される。これにより、図6に示すように、キャビティ9内に溶湯21が送り込まれる。
次に、図7に示すように、溶湯21が冷却される。このとき、溶湯21の熱は、シェルモールド下型3、シェルモールド上型5およびシェルコア7に伝導する。シェルコア7に伝導した熱は、さらに、チラー11に伝導する。チラー11の熱伝導性がシェルコア7の熱伝導性よりも高いことで、溶湯21では、シェルコア7側に位置する部分が、シェルモールド上型5側に位置する部分よりも速く冷却される。
これにより、溶湯21は、シェルコア7側からシェルモールド上型5側へ向かって指向的に冷却されることになる。すなわち、鋳造品の内側に位置することになる溶湯の部分から鋳造品の外側に位置することになる溶湯の部分に向かって、溶湯が冷却されて凝固することになる。なお、図7では、熱伝導性の大小が矢印の太さで示されており、太い矢印は、熱伝導性が高いことを示す。
溶湯が凝固した後、ボルト17が緩められて鉄板15が取り外され、さらに、シェルモールド下型3、シェルモールド上型5およびシェルコア7等が取り外される。こうして、図8に示すように、鋳造品31が製造される。
上述したシェルモールド鋳型1では、シェルモールド下型3とシェルコア7との間に形成される窪み部7aを含む領域に、チラー11が配置される。チラー11の熱伝導性は、シェルコア7の熱伝導性よりも高い。すなわち、溶湯が注湯されるキャビティ9に対してシェルモールド下型3が位置する側に、シェルコア7を介在させて熱伝導性が高いチラー11が配置されることになる。
このため、キャビティ9に注湯された溶湯21では、シェルコア7側に位置する部分が、シェルモールド上型5側に位置する部分よりも速く冷却される。これにより、溶湯21は、シェルコア7側に位置する部分からシェルモールド上型5側に位置する部分へ向かって指向的に冷却されることになる。その結果、溶湯21が凝固する際に引け巣が発生するのを抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、シェルモールド下型とシェルモールド上型とを挟み込む鉄板として、穴あき鉄板を適用したシェルモールド鋳型の一例について説明する。
図9に示すように、シェルモールド鋳型1では、穴あき鉄板16が用いられる。シェルモールド下型3が載置されている穴あき鉄板16では、シェルモールド下型3が載置されていない側から見ると、穴16aの底にチラー11の部分が露出している。なお、これ以外の構成については、図1に示すシェルモールド鋳型1の構成と同様であるため、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、上述したシェルモールド鋳型1を用いた鋳造品の製造方法では、穴あき鉄板16が用いられる点を除いて、前述した図2〜図8に示す工程と実質的に同じ工程によって、鋳造品を製造することができる。特に、溶湯を冷却する図7に示す工程に対応する工程では、溶湯21の熱は、シェルモールド下型3、シェルモールド上型5およびシェルコア7に伝導する。シェルコア7に伝導した熱は、さらに、チラー11に伝導して、穴あき鉄板16の穴16aの底に露出したチラー11の部分から外気に伝導することになる。
上述したシェルモールド鋳型1では、シェルモールド下型3とシェルコア7との間に形成される窪み部7aを含む領域に、熱伝導性の高いチラー11が配置される。しかも、そのチラー11の一部が、穴あき鉄板16の穴16aの底に露出している。これにより、シェルコア7に伝導した溶湯21の熱は、さらに、チラー11に伝導して、穴の底に露出したチラー11の部分から外気に伝導することになる。
このため、キャビティ9に注湯された溶湯21では、シェルコア7側に位置する部分が、シェルモールド上型5側に位置する部分よりも速く確実に冷却される。これにより、溶湯21は、シェルコア7側に位置する部分からシェルモールド上型5側に位置する部分へ向かって指向的に冷却されることになる。その結果、溶湯21が凝固する際に引け巣が発生するのを効果的に抑制することができる。
実施の形態3.
鋳造品の形状が複雑な場合には、シェルコア7の窪み部7aの形状も、その形状に対応して複雑になることがある。実施の形態3では、そのような場合に適用可能なシェルモールド鋳型の一例について説明する。
図10に示すように、シェルモールド鋳型1では、シェルコア7の窪み部7aを含む領域に粒状吸熱体13が充填されている。粒状吸熱体13として、たとえば、ショットブラストのメディア材のような、直径1mm〜2mm程度の金属球を適用することができる。なお、これ以外の構成については、図1に示すシェルモールド鋳型1の構成と同様であるため、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、上述したシェルモールド鋳型1を用いた鋳造品の製造方法の一例について説明する。この鋳造品の製造方法では、粒状吸熱体13をシェルコア7の窪み部7aを含む領域に充填する作業を除いて、前述した図3〜図8に示す工程と実質的に同じ工程によって、鋳造品を製造することができる。
図11に示すように、シェルコア7の窪み部7aを上に向けた状態で、シェルコア7がシェルモールド下型3の凹部3aに嵌め込まれる。このとき、シェルコア7とシェルモールド下型3とが互いに接着される。次に、図12に示すように、シェルモールド下型3の連通部3bからシェルコア7の窪み部7aに粒状吸熱体13が充填される。
次に、図13に示すように、シェルモールド下型3に鉄板15が載置される。次に、図14に示すように、シェルモールド下型3および鉄板15が上下反転される。その後、図3〜図8に示す工程と実質的に同じ工程によって、鋳造品が製造される。特に、溶湯を冷却する図7に示す工程に対応する工程では、溶湯21の熱は、シェルモールド下型3、シェルモールド上型5およびシェルコア7に伝導する。シェルコア7に伝導した熱は、さらに、粒状吸熱体13に伝導することになる。
上述したシェルモールド鋳型1では、シェルモールド下型3とシェルコア7との間に形成される窪み部7aを含む領域に、熱伝導性の高い粒状吸熱体13が充填される。これにより、シェルコア7に伝導した溶湯21の熱は、粒状吸熱体に13に伝導する。
このため、キャビティ9に注湯された溶湯21では、シェルコア7側に位置する部分が、シェルモールド上型5側に位置する部分よりも速く冷却される。これにより、溶湯21は、シェルコア7側に位置する部分からシェルモールド上型5側に位置する部分へ向かって指向的に冷却されることになる。その結果、複雑な形状を有する鋳造品となる溶湯21が凝固する際に、引け巣が発生するのを抑制することができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、シェルコア7の窪み部7aを空洞部としたシェルモールド鋳型の第1例について説明する。
図15に示すように、シェルコア7の窪み部7aは空洞部8とされる。空洞部8は、シェルモールド下型3の連通部3bを介して外気と繋がっている。なお、これ以外の構成については、図1に示すシェルモールド鋳型1の構成と同様であるため、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、上述したシェルモールド鋳型1を用いた鋳造品の製造方法では、チラー11を装着させない点を除いて、前述した図2〜図8に示す工程と実質的に同じ工程によって、鋳造品を製造することができる。特に、溶湯を冷却する図7に示す工程に対応する工程では、溶湯21の熱は、シェルモールド下型3、シェルモールド上型5およびシェルコア7に伝導する。シェルコア7に伝導した熱は、さらに、空洞部8に伝導し、連通部3bを経て外気に伝導することになる。
上述したシェルモールド鋳型1では、シェルモールド下型3とシェルコア7との間に形成される窪み部7aが空洞部8とされ、その空洞部8はシェルモールド下型3の連通部3bを介して外気と繋がっている。これにより、シェルコア7に伝導した溶湯21の熱は、空洞部8を介して外気に伝導する。
このため、キャビティ9に注湯された溶湯21では、シェルコア7側に位置する部分が、シェルモールド上型5側に位置する部分よりも速く冷却される。これにより、溶湯21は、シェルコア7側に位置する部分からシェルモールド上型5側に位置する部分へ向かって指向的に冷却されることになる。その結果、溶湯21が凝固する際に、引け巣が発生するのを抑制することができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、シェルコア7の窪み部7aを空洞部としたシェルモールド鋳型の第2例について説明する。
図16に示すように、シェルコア7の窪み部7aは空洞部8とされる。窪み部7aの表面には、凹凸状のフィン形状部7bが設けられている。空洞部8は、シェルモールド下型3の連通部3bを介して外気と繋がっている。なお、これ以外の構成については、図1に示すシェルモールド鋳型1の構成と同様であるため、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、上述したシェルモールド鋳型1を用いた鋳造品の製造方法では、チラー11を装着させない点を除いて、前述した図2〜図8に示す工程と実質的に同じ工程によって、鋳造品を製造することができる。特に、溶湯を冷却する図7に示す工程に対応する工程では、溶湯21の熱は、シェルモールド下型3、シェルモールド上型5およびシェルコア7に伝導する。シェルコア7に伝導した熱は、さらに、空洞部8に伝導する。このとき、窪み部7aの表面にフィン形状部7bが設けられていることで、シェルコア7に伝導した熱を、効率よく空洞部8へ伝導させることができる。空洞部8に伝導した熱は、連通部3bを経て外気に伝導することになる。
上述したシェルモールド鋳型1では、シェルモールド下型3とシェルコア7との間に形成される窪み部7aが空洞部8とされ、その空洞部8はシェルモールド下型3の連通部3bを介して外気と繋がっている。しかも、窪み部7aの表面にフィン形状部7bが設けられている。これにより、シェルコア7に伝導した熱は、効率よく空洞部8へ伝導し、空洞部8へ伝導した熱は、連通部3bを経て外気に伝導することになる。
このため、キャビティ9に注湯された溶湯21では、シェルコア7側に位置する部分が、シェルモールド上型5側に位置する部分よりも速く冷却される。これにより、溶湯21は、シェルコア7側に位置する部分からシェルモールド上型5側に位置する部分へ向かって指向的に冷却されることになる。その結果、溶湯21が凝固する際に、引け巣が発生するのを確実に抑制することができる。
実施の形態6.
実施の形態6では、シェルコアに厚肉部を設けたシェルモールド鋳型の一例について説明する。
図17に示すように、シェルコア7には、空洞部8へ向かって突出した厚肉部7cが設けられている。空洞部8は、シェルモールド下型3の連通部3bを介して外気と繋がっている。なお、これ以外の構成については、図1に示すシェルモールド鋳型1の構成と同様であるため、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、上述したシェルモールド鋳型1を用いた鋳造品の製造方法では、チラー11を装着させない点を除いて、前述した図2〜図8に示す工程と実質的に同じ工程によって、鋳造品を製造することができる。
特に、溶湯を冷却する工程では、図18に示すように、溶湯21の熱は、シェルモールド下型3、シェルモールド上型5およびシェルコア7に伝導する。シェルコア7に伝導した熱は、さらに、空洞部8に伝導する。このとき、厚肉部7cにおける熱伝導性は、厚肉部7c以外の部分における熱伝導性よりも低くなる。
このため、指向性をもって溶湯21を冷却させる際に、冷却速度を抑える必要がある部分については、厚肉部7cによって溶湯21の冷却速度を抑えることができる。なお、図18では、シェルコア7における熱伝導性の大小が矢印の太さで示されており、太い矢印は、熱伝導性が高いことを示す。
上述したシェルモールド鋳型1では、シェルコア7には空洞部8へ向かって突出した厚肉部7cが設けられている。これにより、キャビティ9(鋳造品)の形状に応じて、指向性をもって溶湯21を冷却させる際に、冷却速度を抑える必要がある部分については、厚肉部7cによって溶湯21の冷却速度を抑えることができる。その結果、複雑な形状のキャビティ9であっても、溶湯21が凝固する際に引け巣が発生するのを抑制することができる。
なお、各実施の形態において説明したシェルモールド鋳型については、必要に応じて種々組み合わせることが可能である。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、シェルコアを有するシェルモールド鋳型に有効に利用される。
1 シェルモールド鋳型、3 シェルモールド下型、3a 凹部、3b 連通部、5 シェルモールド上型、7 シェル中子、7a 窪み部、7b フィン形状部、7c 厚肉部、8 空洞部、9 キャビティ、11 チラー、13 粒状吸熱体、15 鉄板、16 穴あき鉄板、16a 穴、17 ボルト、21 溶湯、31 鋳造品。

Claims (12)

  1. 窪み部を有するシェルコアと、
    前記シェルコアを支持し、前記シェルコアに対して前記窪み部が位置する側に配置される第1主型と、
    前記シェルコアに対して前記窪み部が位置する側とは反対側に配置されて、前記シェルコアおよび前記第1主型との間にキャビティが形成される第2主型と、
    前記シェルコアが前記第1主型に支持された状態で、前記第1主型と前記シェルコアとの間に形成される前記窪み部を含む領域に配置され、前記シェルコアよりも高い熱伝導性を有する吸熱部と
    を備えた、シェルモールド鋳型。
  2. 前記吸熱部は、チラーを含む、請求項1記載のシェルモールド鋳型。
  3. 前記吸熱部は、粒状吸熱体を含む、請求項1記載のシェルモールド鋳型。
  4. 前記吸熱部は、空洞部を含む、請求項1記載のシェルモールド鋳型。
  5. 前記シェルコアの前記窪み部の表面に凹凸が形成された、請求項4記載のシェルモールド鋳型。
  6. 前記シェルコアでは、前記窪み部に向かって突出した厚肉部が設けられた、請求項4記載のシェルモールド鋳型。
  7. 第1板材および第2板材を含み、前記第1板材を前記第1主型に接触させるとともに、前記第2板材を前記第2主型に接触させて、前記第1板材と前記第2板材とで前記第1主型および前記第2主型を挟み込む態様で締め付ける締め付け部材を有し、
    前記第1板材には、前記吸熱部を露出する開口部が形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシェルモールド鋳型。
  8. シェルモールド鋳型を用いた鋳造品の製造方法であって、
    前記シェルモールド鋳型として、窪み部を有するシェルコア、前記シェルコアを支持する第1主型、および、第2主型をそれぞれ用意する工程と、
    前記シェルコアの前記窪み部に、前記シェルコアよりも高い熱伝導性を有する吸熱部を配置する工程と、
    前記第1主型を前記シェルコアに対して前記窪み部が位置する側に配置し、前記第1主型に前記シェルコアを支持させる工程と、
    前記シェルコアおよび前記第1主型との間にキャビティが形成される態様で、前記第2主型を前記シェルコアに対して前記窪み部が位置する側とは反対側に配置する工程と、
    前記第1主型および前記第2主型を、前記第1主型の側と前記第2主型の側とから挟み込むように締め付ける工程と、
    前記キャビティ内に溶湯を注湯する工程と、
    前記溶湯を冷却する工程と
    を備えた、鋳造品の製造方法。
  9. 前記シェルコアに前記吸熱部を配置する工程は、前記吸熱部として、チラーを前記窪み部に配置する工程を含む、請求項8記載の鋳造品の製造方法。
  10. 前記シェルコアに前記吸熱部を配置する工程は、前記吸熱部として、粒状吸熱体を前記窪み部に充填する工程を含む、請求項8記載の鋳造品の製造方法。
  11. 前記シェルコアに前記吸熱部を配置する工程は、前記窪み部を空洞部とする工程を含む、請求項8記載の鋳造品の製造方法。
  12. 前記第1主型および前記第2主型を締め付ける工程では、第1板材と第2板材とを用意し、前記第1板材と前記第2板材とで、前記第2主型および前記第2主型を挟み込む工程を含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載の鋳造品の製造方法。
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